JP2004059386A - 炭素被覆黒鉛質粒子の製造方法、炭素被覆黒鉛質粒子、リチウムイオン二次電池用負極およびリチウムイオン二次電池 - Google Patents
炭素被覆黒鉛質粒子の製造方法、炭素被覆黒鉛質粒子、リチウムイオン二次電池用負極およびリチウムイオン二次電池 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】高容量、高効率で、負荷特性に優れ、かつ安全性が高いリチウムイオン二次電池を提供する。
【解決手段】多環芳香族化合物、硬化剤及び黒鉛質粒子を加熱、混合し、次いで未反応物及び低分子量成分を除去して芳香族化合物が被覆した黒鉛質粒子を得た後、前記芳香族化合物が被覆した黒鉛質粒子を焼成することにより芳香族化合物を炭素化して低結晶性炭素被覆黒鉛質粒子とする炭素被覆黒鉛質粒子の製造方法、および、黒鉛質粒子が炭素化した多環芳香族化合物を含む低結晶性炭素で被覆されている炭素被覆黒鉛質粒子。
【選択図】 なし
【解決手段】多環芳香族化合物、硬化剤及び黒鉛質粒子を加熱、混合し、次いで未反応物及び低分子量成分を除去して芳香族化合物が被覆した黒鉛質粒子を得た後、前記芳香族化合物が被覆した黒鉛質粒子を焼成することにより芳香族化合物を炭素化して低結晶性炭素被覆黒鉛質粒子とする炭素被覆黒鉛質粒子の製造方法、および、黒鉛質粒子が炭素化した多環芳香族化合物を含む低結晶性炭素で被覆されている炭素被覆黒鉛質粒子。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は高容量、高充放電効率、高い充放電サイクル性、さらに高い安全性を有するリチウムイオン二次電池負極に用いられる炭素被覆黒鉛質粒子の製造方法、炭素被覆黒鉛質粒子、リチウムイオン二次電池用負極およびリチウムイオン二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
リチウムイオン二次電池は、その高いエネルギー密度より携帯電話、ポータブルコンピューター等電源を主用途として、近年、急激に需要が増加している。リチウムイオン二次電池の負極材としては、当初は非晶質炭素粒子が用いられていたが、真密度が小さいため体積あたりの放電容量が小さい、不可逆容量が大きい、放電電位が低い等の課題を有し、近年は、真密度が大きく体積当りの放電容量が大きく取れ、放電電位が高い黒鉛質粒子が用いられるようになってきた。
【0003】
黒鉛質粒子からなる負極材は、LiC6生成によってLiを吸蔵・充電を行うが、これに起因して、放電容量は理論値(372Ah/kg)を超えることはない。また、放電容量は黒鉛化度が高いほうが大きくなるが、高度に黒鉛化が進んだ黒鉛質粒子は負極材に適した粒子径に調整する際、一般に鱗片状に粉砕される。このような鱗片状黒鉛質粒子を負極材として銅箔等の集電体上にバインダーと共に塗布、プレス成形すると、鱗片状粒子が集電体面方向に配向し、黒鉛結晶の端面で進む充放電時のLiイオンの吸蔵・放出が困難となり、放電容量が著しく低下する、サイクル劣化が大きくなるという課題を有する。さらに、黒鉛質粒子を負極材として用いた場合、初回充電時に電解液の分解が進み、不可逆容量が大きくなる、過充電時にデンドライト状金属リチウムが析出しやすく、生成した金属リチウムがセパレータを貫通し、正・負極を短絡させるという問題が発生する。
【0004】
放電容量を除く上記の課題に対し、高度に黒鉛化された複数の鱗片状黒鉛質粒子からなる粒子を作製、この表面に低結晶性炭素を被覆することが試みられている。低結晶性炭素が硬いため、これによって被覆された複数の黒鉛質粒子からなる負極材用粒子は電極作製時のプレスによっても変形することがなく、その結果として集電体面方向に鱗片状黒鉛質粒子が配向することがなくなる。また、表面の低結晶性炭素は、黒鉛質粒子と電解液との反応を抑制するため、充放電効率が向上、サイクル中でのガス発生が抑制され電池缶の膨張が少なくなる。さらに、過充電時に析出する金属リチウムの形態が粒子状若しくは苔状となり、セパレータの貫通、正・負極の短絡を抑制する効果が得られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の黒鉛質粒子の被覆に用いられる低結晶性炭素は放電容量が低く、被覆量を増加すると負極材としての放電容量が低下するという課題があった。
本発明の目的は、放電容量、充放電効率、サイクル性、安全性に優れたリチウムイオン二次電池、該電池用負極、該負極に用いられる炭素被覆黒鉛質粒子およびその製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明は、以下の要旨からなる。
(1) 多環芳香族化合物、硬化剤及び黒鉛質粒子を加熱、混合し、次いで未反応物及び低分子量成分を除去して芳香族化合物が被覆した黒鉛質粒子を得た後、前記芳香族化合物が被覆した黒鉛質粒子を焼成することにより芳香族化合物を炭素化して低結晶性炭素被覆黒鉛質粒子とする炭素被覆黒鉛質粒子の製造方法。
(2) 用いる黒鉛質粒子が、偏平な複数の黒鉛質一次粒子が、互いに非平行に集合或いは結合した構造を有する黒鉛質二次粒子であり、該二次粒子内に空隙を有する上記(1)記載の炭素被覆黒鉛質粒子の製造方法。
(3) 上記(1)または(2)記載の製造方法で作製された炭素被覆黒鉛質粒子。
(4) 黒鉛質粒子が、炭素化した多環芳香族化合物を含む低結晶性炭素で被覆されている炭素被覆黒鉛質粒子。
(5) 黒鉛質粒子が、偏平な複数の黒鉛質一次粒子が、互いに非平行に集合或いは結合した二次粒子構造を有し、該二次粒子内に空隙を有する上記(4)記載の炭素被覆黒鉛質粒子。
(6) 平均粒子径が5μm以上、50μm以下であり、比表面積が10m2/g以下であり、低結晶性炭素量が1重量%以上、30重量%以下である上記(3)〜(5)のいずれか記載の炭素被覆黒鉛質粒子。
(7) 上記(3)〜(6)のいずれか記載の炭素被覆黒鉛質粒子を含むリチウムイオン二次電池用負極。
(8) 上記(7)記載のリチウムイオン二次電池用負極を有するリチウムイオン二次電池。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の炭素被覆黒鉛質粒子の製造方法では、多環芳香族化合物、硬化剤及び黒鉛質粒子を加熱、混合し、次いで未反応或いは低沸点の多環芳香族化合物を除去し、芳香族化合物が被覆した黒鉛質粒子を得る。その後、前記芳香族化合物が被覆した黒鉛質粒子を焼成することにより、芳香族化合物を炭素化して低結晶性炭素被覆黒鉛質粒子を製造する。
【0008】
多環芳香族化合物としては、例えばナフタレン、アントラセン及びクレオソート油、アントラセン油、タール及びピッチ等及びこれらの混合物を用いることができる。ピッチは100℃以下の軟化点を有するものを用いることが好ましい。
【0009】
本発明では、上記多環芳香族化合物を出発原料として、まず芳香族化合物が被覆した黒鉛質粒子を作製するが、この際、硬化剤を必須成分として添加する。これは、ナフタレン、アントラセン及びクレオソート油、アントラセン油等の多環芳香族化合物はそれ自身は反応性に乏しいため、縮重合し焼成によって炭素となるような高分子量の化合物を生成しがたいためであり、また、タールやピッチは、炭素化した時の残炭率が比較的高いが、これらを単独で用いた場合、高容量の低結晶性炭素被覆黒鉛質粒子が得られないためである。硬化剤としては、例えば硝酸、硫酸、塩酸等の無機酸、硝酸アンモニウム等の塩、p−トルエンスルホン酸、フタル酸、硫黄等を用いることができる。
【0010】
本発明で用いる黒鉛質粒子は、複数の扁平状の黒鉛質一次粒子が互いに非平行に集合或いは結合した二次粒子構造を有し、該二次粒子内部に空隙を有する黒鉛質粒子を用いることが好ましい。このような構造を有する黒鉛質粒子を用いることにより、高い放電容量と同時に高い放電負荷特性が得られる。この黒鉛質粒子は、公知の手法(特開平10−158005号公報参照)で作製することができる。
なお、本発明において扁平状の粒子とは長軸と短軸を有する形状のことであり、完全な球状でないものをいう。例えば鱗状、鱗片状、一部の塊状等の形状のものがこれに含まれる。黒鉛質粒子において、複数の扁平状の粒子の配向面が非平行とは、それぞれの粒子の形状において有する扁平した面、換言すれば最も平らに近い面を配向面として、複数の扁平状の一次粒子がそれぞれの配向面を一定の方向にそろうことなく集合し、黒鉛質粒子を形成している状態をいう。
本発明において、使用する黒鉛質粒子が複数の粒子の集合体または結合体として存在している場合は、黒鉛質粒子の一次粒子とは、例えば走査型電子顕微鏡(SEM)等により観察した際に認められる粒子単位をいう。また、二次粒子とは、この一次粒子が集合または結合している塊をいう。
【0011】
多環芳香族化合物、硬化剤及び黒鉛質粒子を加熱しながら混合し、多環芳香族化合物を高分子量化させる。この際の温度は、多環芳香族化合物の高分子量化を促進するため、100℃以上であることが好ましい。また、混合中での未反応或いは低分子量多環芳香族化合物の蒸発による消失を防ぐため、加熱・混合は密閉容器中で加圧しながら行うことが好ましい。さらに、高分子量化した多環芳香族化合物が酸化して負極材の特性(初期効率、不可逆容量)が悪化することを防ぐため、雰囲気は窒素、アルゴン等の不活性ガスを用いた低酸素濃度雰囲気とすることが好ましい。
【0012】
前記高分子量化が終了した後、未反応或いは低分子量の多環芳香族化合物を除去する。この除去工程は、前記高分子量化の加熱温度よりも高温とするのが好ましい。また、高分子量化した多環芳香族化合物の酸化を防ぐため、窒素、アルゴン等の不活性雰囲気中で加熱するか、或いは減圧下で混合物を加熱することが好ましい。減圧によれば酸化の抑制と共に、未反応或いは低分子量多環芳香族化合物の蒸発が促進される。
【0013】
上のようにして得られた多環芳香族化合物が被覆した黒鉛質粒子を、次いで焼成により多環芳香族化合物を炭化して低結晶性炭素被覆黒鉛質粒子が得られる。焼成前に多環芳香族化合物が被覆した黒鉛質粒子を解砕或いは粉砕処理しても良い。この焼成時の雰囲気は、多環芳香族化合物の酸化を防ぐため、窒素、アルゴン等の不活性雰囲気或いは真空雰囲気とすることが好ましい。焼成時の最高到達温度は、900℃以上、1300℃以下とするのが好ましい。最高到達温度が900℃未満の場合、初回充放電磁の不可逆容量が大きく、サイクル劣化が大きい。一方、最高到達温度が1300℃を超えると、放電容量が低下する傾向がある。
【0014】
得られる低結晶性炭素被覆黒鉛質粒子中の低結晶性炭素、すなわち多環芳香族化合物及び硬化剤が炭素化したものの含有量は、1〜30重量%とするのが好ましい。低結晶性炭素の含有量が1重量%未満の場合、放電容量に対する低結晶性炭素複合化効果が少ない。一方、低結晶性炭素含有量が30重量%を超える場合、低結晶性炭素に起因する放電末期での電圧低下が大きくなり、電池の出力低下が大きくなり、メリットが少なくなる。
【0015】
上記の低結晶性炭素被覆黒鉛質粒子の製造方法における、多環芳香族化合物、硬化剤、黒鉛質粒子の配合比については、特に規定せず、上記で得られる低結晶性炭素被覆黒鉛質粒子における低結晶性炭素含有量が実現されるような条件に適宜設定される。
【0016】
本発明の炭素被覆黒鉛質粒子は、上記本発明の製造方法により作製することができる。そして、本発明の炭素被覆黒鉛質粒子は、黒鉛質粒子が、炭素化した多環芳香族化合物を含む低結晶性炭素で被覆されているものである。
本発明の低結晶性炭素被覆黒鉛質粒子は、平均粒子径は5〜50μmであることが好ましく、10〜50μmがより好ましい。平均粒子径が5μm未満の場合、比表面積が大きくなり、充放電効率が低下する傾向がある。一方、平均粒子径が50μmを超える場合、電極とした時に電極表面の平滑性が低くなり、電池とした時、短絡等が発生しやすくなる。
本発明の低結晶性炭素被覆黒鉛質粒子の比表面積は、10m2/g以下の範囲にあることが好ましい。また、1m2/g以上の範囲にあることがより好ましい。10m2/gを超える比表面積を有する粒子は、製造過程で多環芳香族化合物と酸素との反応が進んだ場合、粒子径が小さい場合等に見られるもので、不可逆容量が大きくなる。一方、1m2/g未満の比表面積では、放電容量が小さくなる傾向がある。
本発明において、平均粒子径は、レーザー回折粒度分布により、50%Dでの粒子径を平均粒子径とし、また、比表面積は、BET法により求める。
また、本発明の低結晶性炭素被覆黒鉛質粒子は、アスペクト比が5以下であることが好ましい。このアスペクト比が5を超える場合、得られるリチウム二次電池の急速充放電特性及びサイクル特性が低下する傾向がある。アスペクト比は、黒鉛質粒子のSEM写真より、任意に選択した100個の粒子の長軸方向の長さをA、短軸方向の長さをBとしたとき、A/Bの算術平均値をとったものである。
本発明の低結晶性炭素被覆黒鉛質粒子の真密度は、2.00〜2.23(g/cm3)の範囲が好ましい。2.23g/cm3を超える場合、低結晶性炭素量が不足し、放電容量の向上効果が少ない。一方、2.00g/cm3未満では初回充放電時の不可逆容量が大きくなる。また、低結晶性炭素に起因する放電末期での電圧低下が大きくなり、電池の出力低下が大きくなり、メリットが少なくなる。また、かさ密度は、0.80〜1.0(g/cm3)の範囲が好ましい。
また、黒鉛質粒子の結晶の面間隔d(002)は0.338nm以下が好ましく、0.337nm以下であることがより好ましく、0.336nm以下であることがさらに好ましい。結晶の面間隔d(002)が0.338nmを超えると放電容量が低下する傾向がある。
【0017】
上記本発明の低結晶性炭素被覆黒鉛質粒子を負極材として用いて、リチウムイオン二次電池の負極を作製することができる。すなわち、本発明のリチウムイオン二次電池の負極は、上記炭素被覆黒鉛質粒子を含むものである。負極の作製方法は特に限定されないが、例えば本発明の低結晶性炭素被覆黒鉛質粒子に、バインダーを溶解した溶液を加え、混錬して電極合材ペーストとすることができる。この電極合材ペーストを金属箔或いは金属メッシュ等からなる集電体に圧着、或いは塗布する。圧着は、例えばロール、プレス等の成形法で行うことができる。塗布は通常ドクターブレードを用い、一般に厚さ20〜100μmとされる。金属箔等に塗布された電極合材ペーストは、乾燥することによって集電体に固着される。必要に応じて、さらに加圧して密着性向上及び塗布厚さの均一化を図る。
【0018】
バインダーとしては、公知の材料、例えば有機系結着剤として、ポリ弗化ビニリデン、エチレンプロピレンジエンポリマー、変性されたポリビニルアルコール、ポリイミド、ポリイミドアミド等の溶剤可溶型ポリマー、スチレンブタジエン、ポリテトラフルオロエチレン等の微粒子を溶剤に分散させたもの等を用いることができる。溶剤としては、特に制限はなく、水、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、イソプロパノール等が挙げられる。溶剤として水を使用するバインダーの場合は、増粘剤を併用することが好ましい。これらのバインダーと本発明の低結晶性炭素被覆黒鉛質粒子との混合比率(重量比)は、1:99〜10:90とすることが好ましい。
【0019】
このようにして得られた負極は、正極とともに、本発明のリチウムイオン二次電池に用いられる。
本発明のリチウムイオン二次電池は、前記本発明の負極を含むもので、例えば、正極と負極をセパレータを介して対向して配置し、かつ電解液を注入することにより得ることができ、これは従来の負極を使用したリチウムイオン二次電池に比較して、高容量でサイクル特性、急速充放電特性に優れる。
【0020】
リチウムイオン二次電池用正極及びその材料は特に限定されないが、公知の材料、例えばLiCoO2、LiNiO2、LiMn2O4等のリチウム含有酸化物、及びこれらの混合物等を用いることができる。これらの材料を用いて正極を作製する方法は、公知の手法、すなわちバインダー、溶剤及び必要に応じてカーボンブラック或いは黒鉛粉末等の導電助剤を添加、混合し、アルミニウム箔等の集電体に塗布し、乾燥、加圧成型する、などを採用することができる。
【0021】
リチウムイオン二次電池用セパレータについても、特に限定はなく、公知の材料、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンを主成分とした不織布、クロス、微孔フィルム又はこれらを組み合わせたものを使用することができる。なお、作製するリチウムイオン二次電池の正極と負極が直接接触しない構造にした場合は、セパレータを使用する必要はない。
【0022】
電解液に用いる有機溶媒としては、公知の非水系溶媒であってリチウム塩を溶解できる溶媒を使用することができる。例えば、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、プロピレンカーボネート、アセトニトリル、プロピロニトリル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、γ―ブチロラクトン等の溶媒を単独、或いは二種類以上混合して用いることができる。また、固体若しくはゲル状のいわゆるポリマー電解質も使用することができる。さらに、電解液には、リチウムイオン二次電池の初回充電時に分解反応を示す添加剤を少量添加することが好ましい。添加剤としては例えば、ビニレンカーボネート、ビフェニール、プロパンスルトン等があげられ、添加量としては0.01〜5重量%が好ましい。
【0023】
上記溶媒に溶解して電解液とするリチウム塩としては、LiClO4、LiPF6、LiAsF6、LiBF4、LiSO3CF3、CH3SO3Li、CF3SO3Li等を単独で、或いは二種類以上混合して用いることができる。
【0024】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
【0025】
(黒鉛質粒子作製)
平均粒子径が5μmのコークス粉末100重量部、タールピッチ40重量部、平均粒子径が48μmの炭化珪素25重量部及びコールタール20重量部を混合し、270℃で1時間混合した。得られた混合物を粉砕し、ペレット状に加圧成形、窒素中で900℃で焼成、アチソン炉を用いて3000℃で黒鉛化、ハンマーミルを用いて粉砕、200mesh標準篩を通過させ、黒鉛質粒子を作製した。得られた黒鉛質粒子の走査型電子顕微鏡(SEM)写真によれば、この黒鉛質粒子は、偏平状の粒子が複数配向面が非平行となるように集合又は結合した構造をしていた。得られた黒鉛質粒子の物性値を表1に示す。
各物性値の測定方法は以下の通りである。
【0026】
平均粒子径:レーザー回折粒度分布測定装置(株式会社島津製作所製品名SALD−3000)を用い、50%Dでの粒子径を平均粒子径とした。
【0027】
アスペクト比:黒鉛質粒子のSEM写真より任意に抽出された100個の粒子の長径、短径を測定し、下式に従って比を求め、その算術平均値をアスペクト比とした。
アスペクト比=長径/短径
【0028】
真密度:ブタノール置換法によって測定した。
【0029】
かさ密度:200ミリリットルのガラス製メスシリンダーに黒鉛質粒子試料を入れ、タッピングし、試料容積が変化しなくなったところでの試料容積を測定し、試料重量を試料容積で除して算出した。
【0030】
面間隔(d(002)):X線回折装置を用い、Cu−Kα線をNiフィルターで単色化し、高純度シリコンを標準物質として測定した。
【0031】
比表面積:micromeritics社製品名ASAP 2010を用い、液体窒素温度での窒素吸着を多点法で測定、BET法に従って算出した。
【0032】
【表1】
【0033】
(実施例1)
上記の黒鉛質粒子 2000gにコールタール 650g、クレオソート油 1800g、p−トルエンスルホン酸一水和物 180gを加え、密閉式混合容器に入れ、窒素ガスで5気圧に加圧しながら、190℃に加熱、4時間反応させた。次いで、減圧にし、未反応物及び低分子量成分を除去し、混合物を取り出した。回収された混合物は2800gであり、黒鉛質粒子に硬化剤を含む29重量%の芳香族化合物が被覆された。得られた芳香族化合物被覆黒鉛質粒子をカッターミルを用いて解砕し、石英反応管を取り付けた管状炉を用いて、窒素ガスを流しながら、60℃/hの速度で1200℃まで昇温し、1時間保持して芳香族化合物を炭素化した。この時の重量減少率は13%であった。得られた低結晶性炭素被覆黒鉛質粒子をカッターミルを用いて解砕し、250メッシュ以下とした。得られた低結晶性炭素被覆黒鉛質粒子の平均粒子径(50%D)は25μm、比表面積は1.5m2/gであった。焼成時の重量減少率から算出された低結晶性炭素の含有量は18重量%であった。
【0034】
得られた低結晶性炭素被覆黒鉛質粒子の負極としての充放電特性を表2、表3に示すような条件で測定した。測定された初回放電容量は374Ah/kg、充放電効率は88%であった。充電負荷特性、放電負荷特性は、それぞれ45%、98%であった。また、過充電時の金属リチウムの析出形態は、粒子状若しくは苔状であった。
【0035】
【表2】
【表3】
【0036】
(実施例2)
上記の黒鉛質粒子 2000gにクレオソート油 2300g、p−トルエンスルホン酸一水和物 240gを加え、密閉式混合容器に入れ、窒素ガスで5気圧に加圧しながら、190℃に加熱、4時間反応させた。次いで、減圧にし、未反応物及び低分子量成分を除去し、混合物を取り出した。回収された混合物は2350gであり、黒鉛質粒子に硬化剤を含む15重量%の芳香族化合物が被覆された。得られた芳香族化合物被覆黒鉛質粒子をカッターミルを用いて解砕し、石英反応管を取り付けた管状炉を用いて、窒素ガスを流しながら、60℃/hの速度で1200℃まで昇温し、1時間保持して芳香族化合物を炭素化した。この時の重量減少率は12%であった。得られた低結晶性炭素被覆黒鉛質粒子をカッターミルを用いて解砕し、250メッシュ以下とした。得られた低結晶性炭素被覆黒鉛質粒子の平均粒子径(50%D)は22μm、比表面積は2.8m2/gであった。焼成時の重量減少率から算出された低結晶性炭素の含有量は3重量%であった。
【0037】
得られた低結晶性炭素被覆黒鉛質粒子について、実施例1と同様にして充放電特性を測定した。測定された初回放電容量は365Ah/kg、充放電効率は89%であった。充電負荷特性、放電負荷特性は、それぞれ43%、98%であった。また、過充電時の金属リチウムの析出形態は、粒子状若しくは苔状であった。
【0038】
(比較例1)
原料黒鉛質粒子について、実施例1と同様にして充放電特性を測定した。測定された初回放電容量は362Ah/kg、充放電効率は89.5%であった。充電負荷特性は、放電負荷特性は、それぞれ28%、98%であった。また、過充電時の金属リチウムの析出形態はデンドライト状であった。
【0039】
(比較例2)
実施例1において、原料の加熱・混合を開放型混錬機を使用し、170℃で2時間混錬、次いで230℃で2時間加熱・攪拌して未反応物及び低分子量成分を除去し、混合物を取り出した。回収された混合物は2750gであった。以下、実施例1と同様にして低結晶性炭素被覆黒鉛を作製した。得られた低結晶性炭素被覆黒鉛粒子の平均粒子径は25μm、比表面積は13m2/gであった。
【0040】
得られた低結晶性炭素被覆黒鉛質粒子について、実施例1と同様にして充放電特性を測定した。測定された初回放電容量は365Ah/kg、充放電効率は82%であった。充電負荷特性、放電負荷特性は、それぞれ、42%、98%であった。また、過充電時の金属リチウム析出挙動は粒子状若しくは苔状であった。
【0041】
【発明の効果】
本発明の炭素被覆黒鉛質粒子をリチウムイオン二次電池の負極材として用いることにより、高容量、高効率で、負荷特性に優れ、かつ安全性が高いリチウムイオン二次電池を作製することができる。
【発明の属する技術分野】
本発明は高容量、高充放電効率、高い充放電サイクル性、さらに高い安全性を有するリチウムイオン二次電池負極に用いられる炭素被覆黒鉛質粒子の製造方法、炭素被覆黒鉛質粒子、リチウムイオン二次電池用負極およびリチウムイオン二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
リチウムイオン二次電池は、その高いエネルギー密度より携帯電話、ポータブルコンピューター等電源を主用途として、近年、急激に需要が増加している。リチウムイオン二次電池の負極材としては、当初は非晶質炭素粒子が用いられていたが、真密度が小さいため体積あたりの放電容量が小さい、不可逆容量が大きい、放電電位が低い等の課題を有し、近年は、真密度が大きく体積当りの放電容量が大きく取れ、放電電位が高い黒鉛質粒子が用いられるようになってきた。
【0003】
黒鉛質粒子からなる負極材は、LiC6生成によってLiを吸蔵・充電を行うが、これに起因して、放電容量は理論値(372Ah/kg)を超えることはない。また、放電容量は黒鉛化度が高いほうが大きくなるが、高度に黒鉛化が進んだ黒鉛質粒子は負極材に適した粒子径に調整する際、一般に鱗片状に粉砕される。このような鱗片状黒鉛質粒子を負極材として銅箔等の集電体上にバインダーと共に塗布、プレス成形すると、鱗片状粒子が集電体面方向に配向し、黒鉛結晶の端面で進む充放電時のLiイオンの吸蔵・放出が困難となり、放電容量が著しく低下する、サイクル劣化が大きくなるという課題を有する。さらに、黒鉛質粒子を負極材として用いた場合、初回充電時に電解液の分解が進み、不可逆容量が大きくなる、過充電時にデンドライト状金属リチウムが析出しやすく、生成した金属リチウムがセパレータを貫通し、正・負極を短絡させるという問題が発生する。
【0004】
放電容量を除く上記の課題に対し、高度に黒鉛化された複数の鱗片状黒鉛質粒子からなる粒子を作製、この表面に低結晶性炭素を被覆することが試みられている。低結晶性炭素が硬いため、これによって被覆された複数の黒鉛質粒子からなる負極材用粒子は電極作製時のプレスによっても変形することがなく、その結果として集電体面方向に鱗片状黒鉛質粒子が配向することがなくなる。また、表面の低結晶性炭素は、黒鉛質粒子と電解液との反応を抑制するため、充放電効率が向上、サイクル中でのガス発生が抑制され電池缶の膨張が少なくなる。さらに、過充電時に析出する金属リチウムの形態が粒子状若しくは苔状となり、セパレータの貫通、正・負極の短絡を抑制する効果が得られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の黒鉛質粒子の被覆に用いられる低結晶性炭素は放電容量が低く、被覆量を増加すると負極材としての放電容量が低下するという課題があった。
本発明の目的は、放電容量、充放電効率、サイクル性、安全性に優れたリチウムイオン二次電池、該電池用負極、該負極に用いられる炭素被覆黒鉛質粒子およびその製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明は、以下の要旨からなる。
(1) 多環芳香族化合物、硬化剤及び黒鉛質粒子を加熱、混合し、次いで未反応物及び低分子量成分を除去して芳香族化合物が被覆した黒鉛質粒子を得た後、前記芳香族化合物が被覆した黒鉛質粒子を焼成することにより芳香族化合物を炭素化して低結晶性炭素被覆黒鉛質粒子とする炭素被覆黒鉛質粒子の製造方法。
(2) 用いる黒鉛質粒子が、偏平な複数の黒鉛質一次粒子が、互いに非平行に集合或いは結合した構造を有する黒鉛質二次粒子であり、該二次粒子内に空隙を有する上記(1)記載の炭素被覆黒鉛質粒子の製造方法。
(3) 上記(1)または(2)記載の製造方法で作製された炭素被覆黒鉛質粒子。
(4) 黒鉛質粒子が、炭素化した多環芳香族化合物を含む低結晶性炭素で被覆されている炭素被覆黒鉛質粒子。
(5) 黒鉛質粒子が、偏平な複数の黒鉛質一次粒子が、互いに非平行に集合或いは結合した二次粒子構造を有し、該二次粒子内に空隙を有する上記(4)記載の炭素被覆黒鉛質粒子。
(6) 平均粒子径が5μm以上、50μm以下であり、比表面積が10m2/g以下であり、低結晶性炭素量が1重量%以上、30重量%以下である上記(3)〜(5)のいずれか記載の炭素被覆黒鉛質粒子。
(7) 上記(3)〜(6)のいずれか記載の炭素被覆黒鉛質粒子を含むリチウムイオン二次電池用負極。
(8) 上記(7)記載のリチウムイオン二次電池用負極を有するリチウムイオン二次電池。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の炭素被覆黒鉛質粒子の製造方法では、多環芳香族化合物、硬化剤及び黒鉛質粒子を加熱、混合し、次いで未反応或いは低沸点の多環芳香族化合物を除去し、芳香族化合物が被覆した黒鉛質粒子を得る。その後、前記芳香族化合物が被覆した黒鉛質粒子を焼成することにより、芳香族化合物を炭素化して低結晶性炭素被覆黒鉛質粒子を製造する。
【0008】
多環芳香族化合物としては、例えばナフタレン、アントラセン及びクレオソート油、アントラセン油、タール及びピッチ等及びこれらの混合物を用いることができる。ピッチは100℃以下の軟化点を有するものを用いることが好ましい。
【0009】
本発明では、上記多環芳香族化合物を出発原料として、まず芳香族化合物が被覆した黒鉛質粒子を作製するが、この際、硬化剤を必須成分として添加する。これは、ナフタレン、アントラセン及びクレオソート油、アントラセン油等の多環芳香族化合物はそれ自身は反応性に乏しいため、縮重合し焼成によって炭素となるような高分子量の化合物を生成しがたいためであり、また、タールやピッチは、炭素化した時の残炭率が比較的高いが、これらを単独で用いた場合、高容量の低結晶性炭素被覆黒鉛質粒子が得られないためである。硬化剤としては、例えば硝酸、硫酸、塩酸等の無機酸、硝酸アンモニウム等の塩、p−トルエンスルホン酸、フタル酸、硫黄等を用いることができる。
【0010】
本発明で用いる黒鉛質粒子は、複数の扁平状の黒鉛質一次粒子が互いに非平行に集合或いは結合した二次粒子構造を有し、該二次粒子内部に空隙を有する黒鉛質粒子を用いることが好ましい。このような構造を有する黒鉛質粒子を用いることにより、高い放電容量と同時に高い放電負荷特性が得られる。この黒鉛質粒子は、公知の手法(特開平10−158005号公報参照)で作製することができる。
なお、本発明において扁平状の粒子とは長軸と短軸を有する形状のことであり、完全な球状でないものをいう。例えば鱗状、鱗片状、一部の塊状等の形状のものがこれに含まれる。黒鉛質粒子において、複数の扁平状の粒子の配向面が非平行とは、それぞれの粒子の形状において有する扁平した面、換言すれば最も平らに近い面を配向面として、複数の扁平状の一次粒子がそれぞれの配向面を一定の方向にそろうことなく集合し、黒鉛質粒子を形成している状態をいう。
本発明において、使用する黒鉛質粒子が複数の粒子の集合体または結合体として存在している場合は、黒鉛質粒子の一次粒子とは、例えば走査型電子顕微鏡(SEM)等により観察した際に認められる粒子単位をいう。また、二次粒子とは、この一次粒子が集合または結合している塊をいう。
【0011】
多環芳香族化合物、硬化剤及び黒鉛質粒子を加熱しながら混合し、多環芳香族化合物を高分子量化させる。この際の温度は、多環芳香族化合物の高分子量化を促進するため、100℃以上であることが好ましい。また、混合中での未反応或いは低分子量多環芳香族化合物の蒸発による消失を防ぐため、加熱・混合は密閉容器中で加圧しながら行うことが好ましい。さらに、高分子量化した多環芳香族化合物が酸化して負極材の特性(初期効率、不可逆容量)が悪化することを防ぐため、雰囲気は窒素、アルゴン等の不活性ガスを用いた低酸素濃度雰囲気とすることが好ましい。
【0012】
前記高分子量化が終了した後、未反応或いは低分子量の多環芳香族化合物を除去する。この除去工程は、前記高分子量化の加熱温度よりも高温とするのが好ましい。また、高分子量化した多環芳香族化合物の酸化を防ぐため、窒素、アルゴン等の不活性雰囲気中で加熱するか、或いは減圧下で混合物を加熱することが好ましい。減圧によれば酸化の抑制と共に、未反応或いは低分子量多環芳香族化合物の蒸発が促進される。
【0013】
上のようにして得られた多環芳香族化合物が被覆した黒鉛質粒子を、次いで焼成により多環芳香族化合物を炭化して低結晶性炭素被覆黒鉛質粒子が得られる。焼成前に多環芳香族化合物が被覆した黒鉛質粒子を解砕或いは粉砕処理しても良い。この焼成時の雰囲気は、多環芳香族化合物の酸化を防ぐため、窒素、アルゴン等の不活性雰囲気或いは真空雰囲気とすることが好ましい。焼成時の最高到達温度は、900℃以上、1300℃以下とするのが好ましい。最高到達温度が900℃未満の場合、初回充放電磁の不可逆容量が大きく、サイクル劣化が大きい。一方、最高到達温度が1300℃を超えると、放電容量が低下する傾向がある。
【0014】
得られる低結晶性炭素被覆黒鉛質粒子中の低結晶性炭素、すなわち多環芳香族化合物及び硬化剤が炭素化したものの含有量は、1〜30重量%とするのが好ましい。低結晶性炭素の含有量が1重量%未満の場合、放電容量に対する低結晶性炭素複合化効果が少ない。一方、低結晶性炭素含有量が30重量%を超える場合、低結晶性炭素に起因する放電末期での電圧低下が大きくなり、電池の出力低下が大きくなり、メリットが少なくなる。
【0015】
上記の低結晶性炭素被覆黒鉛質粒子の製造方法における、多環芳香族化合物、硬化剤、黒鉛質粒子の配合比については、特に規定せず、上記で得られる低結晶性炭素被覆黒鉛質粒子における低結晶性炭素含有量が実現されるような条件に適宜設定される。
【0016】
本発明の炭素被覆黒鉛質粒子は、上記本発明の製造方法により作製することができる。そして、本発明の炭素被覆黒鉛質粒子は、黒鉛質粒子が、炭素化した多環芳香族化合物を含む低結晶性炭素で被覆されているものである。
本発明の低結晶性炭素被覆黒鉛質粒子は、平均粒子径は5〜50μmであることが好ましく、10〜50μmがより好ましい。平均粒子径が5μm未満の場合、比表面積が大きくなり、充放電効率が低下する傾向がある。一方、平均粒子径が50μmを超える場合、電極とした時に電極表面の平滑性が低くなり、電池とした時、短絡等が発生しやすくなる。
本発明の低結晶性炭素被覆黒鉛質粒子の比表面積は、10m2/g以下の範囲にあることが好ましい。また、1m2/g以上の範囲にあることがより好ましい。10m2/gを超える比表面積を有する粒子は、製造過程で多環芳香族化合物と酸素との反応が進んだ場合、粒子径が小さい場合等に見られるもので、不可逆容量が大きくなる。一方、1m2/g未満の比表面積では、放電容量が小さくなる傾向がある。
本発明において、平均粒子径は、レーザー回折粒度分布により、50%Dでの粒子径を平均粒子径とし、また、比表面積は、BET法により求める。
また、本発明の低結晶性炭素被覆黒鉛質粒子は、アスペクト比が5以下であることが好ましい。このアスペクト比が5を超える場合、得られるリチウム二次電池の急速充放電特性及びサイクル特性が低下する傾向がある。アスペクト比は、黒鉛質粒子のSEM写真より、任意に選択した100個の粒子の長軸方向の長さをA、短軸方向の長さをBとしたとき、A/Bの算術平均値をとったものである。
本発明の低結晶性炭素被覆黒鉛質粒子の真密度は、2.00〜2.23(g/cm3)の範囲が好ましい。2.23g/cm3を超える場合、低結晶性炭素量が不足し、放電容量の向上効果が少ない。一方、2.00g/cm3未満では初回充放電時の不可逆容量が大きくなる。また、低結晶性炭素に起因する放電末期での電圧低下が大きくなり、電池の出力低下が大きくなり、メリットが少なくなる。また、かさ密度は、0.80〜1.0(g/cm3)の範囲が好ましい。
また、黒鉛質粒子の結晶の面間隔d(002)は0.338nm以下が好ましく、0.337nm以下であることがより好ましく、0.336nm以下であることがさらに好ましい。結晶の面間隔d(002)が0.338nmを超えると放電容量が低下する傾向がある。
【0017】
上記本発明の低結晶性炭素被覆黒鉛質粒子を負極材として用いて、リチウムイオン二次電池の負極を作製することができる。すなわち、本発明のリチウムイオン二次電池の負極は、上記炭素被覆黒鉛質粒子を含むものである。負極の作製方法は特に限定されないが、例えば本発明の低結晶性炭素被覆黒鉛質粒子に、バインダーを溶解した溶液を加え、混錬して電極合材ペーストとすることができる。この電極合材ペーストを金属箔或いは金属メッシュ等からなる集電体に圧着、或いは塗布する。圧着は、例えばロール、プレス等の成形法で行うことができる。塗布は通常ドクターブレードを用い、一般に厚さ20〜100μmとされる。金属箔等に塗布された電極合材ペーストは、乾燥することによって集電体に固着される。必要に応じて、さらに加圧して密着性向上及び塗布厚さの均一化を図る。
【0018】
バインダーとしては、公知の材料、例えば有機系結着剤として、ポリ弗化ビニリデン、エチレンプロピレンジエンポリマー、変性されたポリビニルアルコール、ポリイミド、ポリイミドアミド等の溶剤可溶型ポリマー、スチレンブタジエン、ポリテトラフルオロエチレン等の微粒子を溶剤に分散させたもの等を用いることができる。溶剤としては、特に制限はなく、水、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、イソプロパノール等が挙げられる。溶剤として水を使用するバインダーの場合は、増粘剤を併用することが好ましい。これらのバインダーと本発明の低結晶性炭素被覆黒鉛質粒子との混合比率(重量比)は、1:99〜10:90とすることが好ましい。
【0019】
このようにして得られた負極は、正極とともに、本発明のリチウムイオン二次電池に用いられる。
本発明のリチウムイオン二次電池は、前記本発明の負極を含むもので、例えば、正極と負極をセパレータを介して対向して配置し、かつ電解液を注入することにより得ることができ、これは従来の負極を使用したリチウムイオン二次電池に比較して、高容量でサイクル特性、急速充放電特性に優れる。
【0020】
リチウムイオン二次電池用正極及びその材料は特に限定されないが、公知の材料、例えばLiCoO2、LiNiO2、LiMn2O4等のリチウム含有酸化物、及びこれらの混合物等を用いることができる。これらの材料を用いて正極を作製する方法は、公知の手法、すなわちバインダー、溶剤及び必要に応じてカーボンブラック或いは黒鉛粉末等の導電助剤を添加、混合し、アルミニウム箔等の集電体に塗布し、乾燥、加圧成型する、などを採用することができる。
【0021】
リチウムイオン二次電池用セパレータについても、特に限定はなく、公知の材料、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンを主成分とした不織布、クロス、微孔フィルム又はこれらを組み合わせたものを使用することができる。なお、作製するリチウムイオン二次電池の正極と負極が直接接触しない構造にした場合は、セパレータを使用する必要はない。
【0022】
電解液に用いる有機溶媒としては、公知の非水系溶媒であってリチウム塩を溶解できる溶媒を使用することができる。例えば、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、プロピレンカーボネート、アセトニトリル、プロピロニトリル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、γ―ブチロラクトン等の溶媒を単独、或いは二種類以上混合して用いることができる。また、固体若しくはゲル状のいわゆるポリマー電解質も使用することができる。さらに、電解液には、リチウムイオン二次電池の初回充電時に分解反応を示す添加剤を少量添加することが好ましい。添加剤としては例えば、ビニレンカーボネート、ビフェニール、プロパンスルトン等があげられ、添加量としては0.01〜5重量%が好ましい。
【0023】
上記溶媒に溶解して電解液とするリチウム塩としては、LiClO4、LiPF6、LiAsF6、LiBF4、LiSO3CF3、CH3SO3Li、CF3SO3Li等を単独で、或いは二種類以上混合して用いることができる。
【0024】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
【0025】
(黒鉛質粒子作製)
平均粒子径が5μmのコークス粉末100重量部、タールピッチ40重量部、平均粒子径が48μmの炭化珪素25重量部及びコールタール20重量部を混合し、270℃で1時間混合した。得られた混合物を粉砕し、ペレット状に加圧成形、窒素中で900℃で焼成、アチソン炉を用いて3000℃で黒鉛化、ハンマーミルを用いて粉砕、200mesh標準篩を通過させ、黒鉛質粒子を作製した。得られた黒鉛質粒子の走査型電子顕微鏡(SEM)写真によれば、この黒鉛質粒子は、偏平状の粒子が複数配向面が非平行となるように集合又は結合した構造をしていた。得られた黒鉛質粒子の物性値を表1に示す。
各物性値の測定方法は以下の通りである。
【0026】
平均粒子径:レーザー回折粒度分布測定装置(株式会社島津製作所製品名SALD−3000)を用い、50%Dでの粒子径を平均粒子径とした。
【0027】
アスペクト比:黒鉛質粒子のSEM写真より任意に抽出された100個の粒子の長径、短径を測定し、下式に従って比を求め、その算術平均値をアスペクト比とした。
アスペクト比=長径/短径
【0028】
真密度:ブタノール置換法によって測定した。
【0029】
かさ密度:200ミリリットルのガラス製メスシリンダーに黒鉛質粒子試料を入れ、タッピングし、試料容積が変化しなくなったところでの試料容積を測定し、試料重量を試料容積で除して算出した。
【0030】
面間隔(d(002)):X線回折装置を用い、Cu−Kα線をNiフィルターで単色化し、高純度シリコンを標準物質として測定した。
【0031】
比表面積:micromeritics社製品名ASAP 2010を用い、液体窒素温度での窒素吸着を多点法で測定、BET法に従って算出した。
【0032】
【表1】
【0033】
(実施例1)
上記の黒鉛質粒子 2000gにコールタール 650g、クレオソート油 1800g、p−トルエンスルホン酸一水和物 180gを加え、密閉式混合容器に入れ、窒素ガスで5気圧に加圧しながら、190℃に加熱、4時間反応させた。次いで、減圧にし、未反応物及び低分子量成分を除去し、混合物を取り出した。回収された混合物は2800gであり、黒鉛質粒子に硬化剤を含む29重量%の芳香族化合物が被覆された。得られた芳香族化合物被覆黒鉛質粒子をカッターミルを用いて解砕し、石英反応管を取り付けた管状炉を用いて、窒素ガスを流しながら、60℃/hの速度で1200℃まで昇温し、1時間保持して芳香族化合物を炭素化した。この時の重量減少率は13%であった。得られた低結晶性炭素被覆黒鉛質粒子をカッターミルを用いて解砕し、250メッシュ以下とした。得られた低結晶性炭素被覆黒鉛質粒子の平均粒子径(50%D)は25μm、比表面積は1.5m2/gであった。焼成時の重量減少率から算出された低結晶性炭素の含有量は18重量%であった。
【0034】
得られた低結晶性炭素被覆黒鉛質粒子の負極としての充放電特性を表2、表3に示すような条件で測定した。測定された初回放電容量は374Ah/kg、充放電効率は88%であった。充電負荷特性、放電負荷特性は、それぞれ45%、98%であった。また、過充電時の金属リチウムの析出形態は、粒子状若しくは苔状であった。
【0035】
【表2】
【表3】
【0036】
(実施例2)
上記の黒鉛質粒子 2000gにクレオソート油 2300g、p−トルエンスルホン酸一水和物 240gを加え、密閉式混合容器に入れ、窒素ガスで5気圧に加圧しながら、190℃に加熱、4時間反応させた。次いで、減圧にし、未反応物及び低分子量成分を除去し、混合物を取り出した。回収された混合物は2350gであり、黒鉛質粒子に硬化剤を含む15重量%の芳香族化合物が被覆された。得られた芳香族化合物被覆黒鉛質粒子をカッターミルを用いて解砕し、石英反応管を取り付けた管状炉を用いて、窒素ガスを流しながら、60℃/hの速度で1200℃まで昇温し、1時間保持して芳香族化合物を炭素化した。この時の重量減少率は12%であった。得られた低結晶性炭素被覆黒鉛質粒子をカッターミルを用いて解砕し、250メッシュ以下とした。得られた低結晶性炭素被覆黒鉛質粒子の平均粒子径(50%D)は22μm、比表面積は2.8m2/gであった。焼成時の重量減少率から算出された低結晶性炭素の含有量は3重量%であった。
【0037】
得られた低結晶性炭素被覆黒鉛質粒子について、実施例1と同様にして充放電特性を測定した。測定された初回放電容量は365Ah/kg、充放電効率は89%であった。充電負荷特性、放電負荷特性は、それぞれ43%、98%であった。また、過充電時の金属リチウムの析出形態は、粒子状若しくは苔状であった。
【0038】
(比較例1)
原料黒鉛質粒子について、実施例1と同様にして充放電特性を測定した。測定された初回放電容量は362Ah/kg、充放電効率は89.5%であった。充電負荷特性は、放電負荷特性は、それぞれ28%、98%であった。また、過充電時の金属リチウムの析出形態はデンドライト状であった。
【0039】
(比較例2)
実施例1において、原料の加熱・混合を開放型混錬機を使用し、170℃で2時間混錬、次いで230℃で2時間加熱・攪拌して未反応物及び低分子量成分を除去し、混合物を取り出した。回収された混合物は2750gであった。以下、実施例1と同様にして低結晶性炭素被覆黒鉛を作製した。得られた低結晶性炭素被覆黒鉛粒子の平均粒子径は25μm、比表面積は13m2/gであった。
【0040】
得られた低結晶性炭素被覆黒鉛質粒子について、実施例1と同様にして充放電特性を測定した。測定された初回放電容量は365Ah/kg、充放電効率は82%であった。充電負荷特性、放電負荷特性は、それぞれ、42%、98%であった。また、過充電時の金属リチウム析出挙動は粒子状若しくは苔状であった。
【0041】
【発明の効果】
本発明の炭素被覆黒鉛質粒子をリチウムイオン二次電池の負極材として用いることにより、高容量、高効率で、負荷特性に優れ、かつ安全性が高いリチウムイオン二次電池を作製することができる。
Claims (8)
- 多環芳香族化合物、硬化剤及び黒鉛質粒子を加熱、混合し、次いで未反応物及び低分子量成分を除去して芳香族化合物が被覆した黒鉛質粒子を得た後、前記芳香族化合物が被覆した黒鉛質粒子を焼成することにより芳香族化合物を炭素化して低結晶性炭素被覆黒鉛質粒子とすることを特徴とする炭素被覆黒鉛質粒子の製造方法。
- 用いる黒鉛質粒子が、偏平な複数の黒鉛質一次粒子が、互いに非平行に集合或いは結合した構造を有する黒鉛質二次粒子であり、該二次粒子内に空隙を有する請求項1記載の炭素被覆黒鉛質粒子の製造方法。
- 請求項1または2記載の製造方法で作製されたことを特徴とする炭素被覆黒鉛質粒子。
- 黒鉛質粒子が、炭素化した多環芳香族化合物を含む低結晶性炭素で被覆されていることを特徴とする炭素被覆黒鉛質粒子。
- 黒鉛質粒子が、偏平な複数の黒鉛質一次粒子が、互いに非平行に集合或いは結合した二次粒子構造を有し、該二次粒子内に空隙を有する請求項3または4記載の炭素被覆黒鉛質粒子。
- 平均粒子径が5μm以上、50μm以下であり、比表面積が10m2/g以下であり、低結晶性炭素量が1重量%以上、30重量%以下である請求項3〜5のいずれか記載の炭素被覆黒鉛質粒子。
- 請求項3〜6のいずれか記載の炭素被覆黒鉛質粒子を含むことを特徴とするリチウムイオン二次電池用負極。
- 請求項7記載のリチウムイオン二次電池用負極を有することを特徴とするリチウムイオン二次電池。
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