JP2003077777A - 積層セラミック電子部品の焼成方法 - Google Patents
積層セラミック電子部品の焼成方法Info
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Abstract
電子部品を安定して得る。 【解決手段】 焼成工程の投入から300℃の時点迄を
酸化性雰囲気、300℃の時点から800℃の時点迄を
中性雰囲気、800℃の時点から以降を還元性雰囲気と
し、200℃までの昇温速度を毎分1.0℃〜毎分5.
0℃、200℃〜800℃の昇温速度を毎分0.01℃
〜毎分3.33℃、800℃以上の昇温速度を毎分1.
0℃〜20.0℃とする。これにより、300℃の時点
での残留炭素量を0.1wt%以上2.0wt%以下、
800℃の時点での残留炭素量を500ppm以下、お
よび焼成の終了時に400ppm以下となるように管理
して積層セラミック電子部品を焼成する。
Description
コンデンサ等の積層セラミック電子部品の焼成方法に関
するものである。
層セラミック電子部品には、コストを低減するために、
Ni、Cuなどの卑金属が内部電極および外部電極に用
いられている。
である積層セラミックコンデンサは以下に示す方法で形
成される。
るセラミックグリーンシート表面に印刷し、この内部電
極を印刷したセラミックグリーンシートを積層圧着して
から所定の外形寸法に型抜きする。その後、切断して得
られた生チップを脱脂し、焼成してセラミック焼結体を
形成する。このセラミック焼結体の内部電極が外部に露
出する面にCuを含む導電ペーストを塗布し、これを焼
成して外部電極を形成する。この外部電極にはバレルメ
ッキ等の方法によりNi、Sn等の金属メッキを形成す
る。
内の温度分布と雰囲気とを所定値に設定し、ワークをこ
の炉内に通す方法で行われることがある。
セラミックコンデンサの製造方法においては以下に示す
解決すべき課題があった。
ックコンデンサでは、焼成後に、内部電極を形成したセ
ラミック層間の剥がれ(層間剥離)、内部電極と外部電
極との電気的接続状態の劣化による容量不良、セラミッ
クの焼結度が充分でないために生じる絶縁抵抗不良など
が発生する場合があった。
所で発生したり、設定が同一条件であっても焼成炉が変
われば、その発生率が変化したりしていた。表1に焼成
炉と焼成炉内の位置とをパラメータにして、層間剥離の
発生率を調査した結果を示す。
置、および焼成順序により、前記不具合の発生有無、発
生率に差が生じる。
を変化させても、信頼性の高い、卑金属を用いた積層セ
ラミック電子部品を安定して得ることにある。
おける300℃の時点での残留炭素量を積層セラミック
電子部品に対して0.1wt%以上2.0wt%以下と
し、800℃の時点での残留炭素量を積層セラミック電
子部品に対して重量割合が600ppm以下とし、焼成
の終了時に残留炭素量を積層セラミック電子部品に対し
て重量割合が400ppm以下として積層セラミック電
子部品を焼成する。
00℃の時点迄を酸化性雰囲気、300℃の時点から8
00℃の時点迄を中性雰囲気、800℃の時点から以降
を還元性雰囲気とし、200℃までの昇温速度を毎分
1.0℃〜毎分5.0℃、200℃〜800℃の昇温速
度を毎分0.01℃〜毎分3.33℃、800℃以上の
昇温速度を毎分1.0℃〜20.0℃として積層セラミ
ック電子部品を焼成する。
ミック電子部品である積層セラミックコンデンサの焼成
方法について、図1を用いて説明する。
たものである。焼成炉に投入(搬送)された積層セラミ
ックコンデンサは、図1に示すように、まず、300℃
に達するまで酸化性雰囲気下で焼成される。ここで20
0℃までは、昇温速度とし、200℃以降は昇温速度
とする。次に、300℃に達すると、雰囲気を中性に
変更して800℃まで、昇温速度とし、800℃に達
すると、還元性雰囲気に変更し、昇温速度として、所
定の最高到達点温度まで昇温したのちに降温する。
て、この焼成工程の300℃時点での残留炭素量と各不
良の発生率との関係を表2に示し、800℃時点での残
留炭素量と各不良の発生率との関係を表3に示す。ま
た、焼成後の残留炭素量と各不良の発生率との関係を表
4に示す。
残留炭素量が積層セラミックコンデンサ本体の0.1w
t%以下ならば、ハガレが発生する。これは焼成工程の
初期に焼成が進み過ぎたために内部電極が過度に酸化
し、これによる体積膨脹のストレスにより発生するもの
と考えられる。一方、2.0wt%以上であると、後段
の更に高温の焼成域にまで、炭素を持ち込むこととな
り、電極の収縮過多が生じ、層間剥離や、内部電極と外
部電極との接続性の低下による容量不良を発生すると考
えられる。よって、300℃時点での残留炭素量は積層
セラミックコンデンサ本体に対して0.1wt%以上
2.0wt%以下とする。この結果を得るため、昇温速
度を毎分1.0℃〜5.0℃とし、昇温速度は毎分
0.01℃〜3.33℃とする。
おける残留炭素量が600ppmを超えると、層間剥離
や容量不良が発生する。これは、800℃を超える焼成
域に持ち込まれる炭素量が多いために発生すると考えら
れる。よって、800℃における残留炭素量は積層セラ
ミックコンデンサ本体の600ppm以下とする。この
結果を得るため、昇温速度を毎分0.01℃〜3.3
3℃とする。
素量が400ppmを超えるとメッキ後に絶縁抵抗不良
や層間剥離が発生する。これは、炭素が残留することに
より、内部電極とセラミック層との界面の接合強度が低
下するからと考えられる。
り、接合強度が保たれているのだが、炭素が存在するこ
とにより、NiOが還元されてしまい、接合強度が低下
する。このため、メッキ後に層間剥離が発生しやすくな
り、その一部が絶縁抵抗不良となって発生する。よっ
て、焼成終了時の残留炭素量は積層セラミックコンデン
サ本体の400ppm以下とする。この結果を得るため
には昇温速度は毎分1.0℃〜20.0℃とする。
ンサの焼成を行った結果を表5に示す。
を実現するための温度・雰囲気のプロファイルを確実に
設定・管理することにより、層間剥離、容量不良、絶縁
抵抗不良等の発生を防止できる。
コンデンサを焼成することにより、安定して製造するこ
とができる。
00℃の時点での残留炭素量を積層セラミック電子部品
に対して0.1wt%以上2.0wt%以下とし、80
0℃の時点での残留炭素量を積層セラミック電子部品に
対して500ppm以下とし、焼成の終了時に残留炭素
量を積層セラミック電子部品に対して400ppm以下
とすることにより、安定して積層セラミック電子部品を
焼成し、製造することができる。
から300℃の時点迄を酸化性雰囲気、300℃の時点
から800℃の時点迄を中性雰囲気、800℃の時点か
ら以降を還元性雰囲気とし、200℃までの昇温速度を
毎分1.0℃〜毎分5.0℃、200℃〜800℃の昇
温速度を毎分0.01℃〜毎分3.33℃、800℃以
上の昇温速度を毎分1.0℃〜20.0℃とすることに
より、安定して残留炭素量を管理することができ、ひい
ては安定して積層セラミック電子部品を焼成・製造する
ことができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 Ni,Cuまたはこれらの合金からなる
内部電極を備えたセラミック層を積層した積層体を備え
た積層セラミック電子部品の焼成方法であって、 焼成工程における300℃の時点での残留炭素量が前記
積層セラミック電子部品に対して0.1wt%以上2.
0wt%以下であり、 焼成工程における800℃の時点での残留炭素量が前記
積層セラミック電子部品に対して重量割合が600pp
m以下であり、 焼成工程の終了時での残留炭素量が前記積層セラミック
電子部品に対して重量割合が400ppm以下である積
層セラミック電子部品の焼成方法。 - 【請求項2】 前記焼成工程の投入から前記300℃の
時点迄が酸化性雰囲気であり、 前記300℃の時点から前記800℃の時点迄が中性雰
囲気であり、 前記800℃の時点から以降が還元性雰囲気であり、 200℃までの昇温速度を毎分1.0℃〜毎分5.0℃
の範囲内とし、200℃〜800℃の昇温速度を毎分
0.01℃〜毎分3.33℃の範囲内とし、800℃以
上の昇温速度を毎分1.0℃〜20.0℃の範囲内とす
る請求項1に記載の積層セラミック電子部品の焼成方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001270769A JP3965953B2 (ja) | 2001-09-06 | 2001-09-06 | 積層セラミック電子部品の焼成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2001270769A JP3965953B2 (ja) | 2001-09-06 | 2001-09-06 | 積層セラミック電子部品の焼成方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2003077777A true JP2003077777A (ja) | 2003-03-14 |
JP3965953B2 JP3965953B2 (ja) | 2007-08-29 |
Family
ID=19096381
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001270769A Expired - Lifetime JP3965953B2 (ja) | 2001-09-06 | 2001-09-06 | 積層セラミック電子部品の焼成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3965953B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006196717A (ja) * | 2005-01-14 | 2006-07-27 | Nec Tokin Corp | 積層型圧電セラミックス素子およびその製造方法 |
JP2011151149A (ja) * | 2010-01-20 | 2011-08-04 | Tdk Corp | 積層型電子部品の製造方法 |
JP2011151148A (ja) * | 2010-01-20 | 2011-08-04 | Tdk Corp | 積層型電子部品の製造方法 |
-
2001
- 2001-09-06 JP JP2001270769A patent/JP3965953B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011151149A (ja) * | 2010-01-20 | 2011-08-04 | Tdk Corp | 積層型電子部品の製造方法 |
JP2011151148A (ja) * | 2010-01-20 | 2011-08-04 | Tdk Corp | 積層型電子部品の製造方法 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3965953B2 (ja) | 2007-08-29 |
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