JP4581584B2 - 積層セラミックコンデンサおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

この発明は、積層セラミックコンデンサおよびその製造方法に関するもので、特に、積層セラミックコンデンサにおける内部電極と外部電極との電気的接続についての信頼性の向上を図るための改良に関するものである。
積層セラミックコンデンサは、複数の積層された誘電体セラミック層および誘電体セラミック層間の特定の界面に沿って形成された内部電極を含む、部品本体と、内部電極の特定のものの端縁に電気的に接続されるように部品本体の端部上に形成された外部電極とを備えている。
このような積層セラミックコンデンサは、一般的に、次のようにして製造されている。
まず、誘電体セラミック層となるセラミックグリーンシートが用意され、セラミックグリーンシートの特定のものの一方主面上に、内部電極となる導電性ペースト膜が形成される。次いで、導電性ペースト膜が形成されたセラミックグリーンシートを含む複数のセラミックグリーンシートが積層され、プレスされ、必要に応じてカットされることにより、前述の部品本体の生の状態のものが得られる。次に、生の部品本体が焼成され、それによって、焼結した部品本体が得られる。次に、部品本体の端部上に、導電性ペーストを付与し、焼き付けることによって、外部電極が形成される。
このような積層セラミックコンデンサの製造方法によれば、生の部品本体の焼成のための熱処理および外部電極となる導電性ペーストの焼付けのための熱処理というように、熱処理工程を2回実施しなければならない。そこで、生産性、ひいては経済性を向上させるため、部品本体が焼成前の生の状態にある段階で、外部電極となるべき導電性ペーストを生の部品本体上に付与し、1回の熱処理工程によって、部品本体の焼成と外部電極の焼付けとを同時に達成しようとする、いわゆる同時焼成方法が提案されかつ実施されている。
しかしながら、上述の同時焼成方法による場合、生の部品本体において形成されている内部電極となるべき導電性ペースト膜は、焼結が進むに従って、その端縁が部品本体の内部へと引っ込むように収縮するため、外部電極との間で信頼性の高い電気的接続状態を確保するのが困難になるという問題を引き起こす。そして、このように、内部電極が不所望にも外部電極に電気的に接続されない場合には、得られた積層セラミックコンデンサにおいて、設計どおりの静電容量を確保できないという問題を招いてしまう。
そこで、上述のような問題を解決するためのいくつかの技術が提案されている。
たとえば、特開平9−97518号公報(特許文献1)では、外部電極用の導電性ペーストにセラミック粉末を添加することが記載されている。セラミック粉末の添加により、焼成後において、外部電極と誘電体セラミック層との結合強度を高めようとするものである。
しかしながら、外部電極用導電性ペースト中のセラミック粉末は、外部電極の誘電体セラミック層に対する結合強度を高め、結果として、内部電極との電気的接続を確保するように作用するものであるが、本質的に、内部電極の収縮(玉化)を抑制するように作用するものではない。したがって、外部電極の、内部電極に対する電気的接続の信頼性に関して、さらに改善されるべき余地がある。
次に、特開平5−275272号公報(特許文献2)では、Cu−Ni合金を導電成分として含む外部電極用の導電性ペーストが記載されている。この導電性ペーストは、これによって形成された外部電極の半田食われが生じにくくなるという効果を期待して開発されたものであるが、外部電極の、誘電体セラミック層に対する接合強度が高められるという副次的な効果をも有している。その結果、内部電極との電気的接続の信頼性が向上するという効果をも期待できる。
しかしながら、特許文献2に記載の外部電極用導電性ペーストは、特許文献1の場合と同様、本質的に、焼成時において、内部電極の収縮(玉化)を抑制するものではない。そればかりでなく、内部電極がNiを含む場合、外部電極に含まれるCuは、内部電極の端縁近傍において、内部電極に含まれるNiと接触し、Niと合金化されると、この合金の融点は、Niよりも低くなるため、焼成時において玉化が一層進むことになり、内部電極の収縮がかえって生じやすくなることも考えられる。
次に、特開平7−201637号公報(特許文献3)では、外部電極を形成するための導電性ペーストの導電成分として、Niを主成分とし、Pdを副成分として含む合金を用いたものが記載されている。この導電性ペーストによれば、導電成分にPdを含むことから、Niのような卑金属を含む内部電極との間で良好な相溶性を示し、内部電極に対する電気的接続の信頼性を向上させることができる。
しかしながら、この導電性ペーストについても、本質的に、焼成時の内部電極の収縮(玉化)を抑制する作用を有するものではなく、また、Pdは酸化されにくいため、誘電体セラミック層に対して良好な接合状態を得ることが困難であるという問題を有している。
特開平9−97518号公報 特開平5−275272号公報 特開平7−201637号公報
そこで、この発明の目的は、上述したような問題を解決し得る外部電極用導電性ペーストを用いて構成される積層セラミックコンデンサおよびその製造方法を提供しようとすることである。
この発明は、複数の積層された誘電体セラミック層および誘電体セラミック層間の特定の界面に沿って形成された内部電極を含む、部品本体と、内部電極の特定のものの端縁に電気的に接続されるように部品本体の端部上に形成された外部電極とを備える、積層セラミックコンデンサにまず向けられるものであって、上述した技術的課題を解決するため、次のような構成を備えることを特徴としている。
すなわち、内部電極の導電成分は、NiまたはNi合金であり、外部電極は、部品本体を得るための焼成と同時に焼成されることによって形成されたものであり、外部電極の導電成分は、Niを主成分とし、Niよりも融点が高くかつNiよりも平衡酸素分圧が低い金属であるV、NbおよびTaの中から選ばれる少なくとも1種を副成分として3〜50重量%含むことを特徴としている。
この発明は、また、複数の積層された誘電体セラミック層および誘電体セラミック層間の特定の界面に沿って形成された内部電極を含む、部品本体と、内部電極の特定のものの端縁に電気的に接続されるように部品本体の端部上に形成された外部電極とを備える、積層セラミックコンデンサを製造する方法にも向けられ、前述した技術的課題を解決するため、次のような構成を備えることを特徴としている。
すなわち、この発明に係る積層セラミックコンデンサの製造方法は、部品本体の生の状態のものであって、導電成分がNiまたはNi合金であり、V、NbおよびTaのいずれをも含まない内部電極用導電性ペーストをもって内部電極となるべき導電性ペースト膜が形成されている、生の部品本体を用意する工程と、導電成分が、Niを主成分とし、Niよりも融点が高くかつNiよりも平衡酸素分圧が低い金属であるV、NbおよびTaの中から選ばれる少なくとも1種を副成分として3〜50重量%含んでいる、外部電極用導電性ペーストを用意する工程と、内部電極となるべき導電性ペースト膜の端縁に接触するように、生の部品本体の端部上に外部電極用導電性ペーストを付与して、外部電極となるべき導電性ペースト膜を形成する工程と、生の部品本体と外部電極となるべき導電性ペースト膜とを同時に焼成する工程とを備えることを特徴としている。
この発明によれば、後述する説明からわかるように、生の部品本体と外部電極となるべき導電性ペースト膜との同時焼成工程において、内部電極となるべき導電性ペースト膜の収縮が抑制されるため、内部電極と外部電極との電気的接続の信頼性が向上する。その結果、積層セラミックコンデンサが設計どおりの静電容量を取得できなくなるという問題を生じさせにくくすることができる。
図1は、この発明の一実施形態による積層セラミックコンデンサ1を図解的に示す断面図である。
積層セラミックコンデンサ1は、部品本体2を備えている。部品本体2は、複数の積層された誘電体セラミック層3と、複数の誘電体セラミック層3間の特定の界面に沿って形成された複数の内部電極4および5とを備えている。
内部電極4および5は、その端縁が部品本体2のいずれかの端面に露出するように形成されるが、部品本体2の一方の端面に露出する内部電極4と他方の端面に露出する内部電極5とは、部品本体2の内部において、誘電体セラミック層3を介して静電容量を取得できるように交互に配置されている。
上述した静電容量を取り出すため、部品本体2の相対向する各端部上には、それぞれ、内部電極4に電気的に接続される外部電極6、および内部電極5に電気的に接続される外部電極7が形成されている。外部電極6および7は、導電性ペーストの焼付けによって形成されたものである。
外部電極6および7上には、必要に応じて、めっき膜8および9がそれぞれ形成される。めっき膜8および9は、たとえばNiめっき膜およびその上に形成されるSnまたは半田めっき膜から構成される。
このような積層セラミックコンデンサ1において、内部電極4および5の導電成分は、NiまたはNi合金である。また、外部電極6および7は、部品本体2を得るための焼成と同時に焼成されることによって形成されたものである。そして、外部電極6および7の導電成分は、Niを主成分とし、Niよりも融点が高くかつNiよりも平衡酸素分圧が低い金属を副成分として3〜50重量%含んでいる。上述の副成分としての金属は、V、NbおよびTaの中から選ばれる少なくとも1種である。
このような積層セラミックコンデンサ1を製造するため、次のような工程が実施される。
誘電体セラミック層3となるべきセラミックグリーンシートが作製される。また、内部電極4および5を形成するため、導電成分がNiまたはNi合金である内部電極用導電性ペーストが用意される。この内部電極用導電性ペーストには、V、NbおよびTaのいずれもが含まれていない。そして、セラミックグリーンシートの特定のものの一方主面上に、内部電極4および5となるべき導電性ペースト膜が上述した内部電極用導電性ペーストをもって形成される。
次いで、このような導電性ペースト膜を形成したセラミックグリーンシートを必要数積層するとともに、導電性ペースト膜が形成されていないセラミックグリーンシートをその上下に適当数積層し、これらを積層方向にプレスし、必要に応じてカットすることによって、部品本体2の生の状態のものが得られる。
他方、外部電極6および7を形成するため、導電成分が、Niを主成分とし、Niよりも融点が高くかつNiよりも平衡酸素分圧が低い、V、NbおよびTaの少なくとも1種を副成分として3〜50重量%含んでいる、外部電極用導電性ペーストが用意される。外部電極用導電性ペーストの導電成分は、主成分としてのNiと、副成分としてのV、NbまたはTaのような金属とが、別々の粉末として別々に存在していてもよいが、好ましくは、主成分としてのNiと副成分としての金属とが合金化された合金粉末の状態で外部電極用導電性ペースト中に含有される。
次に、生の部品本体の端部上に、上述した外部電極用導電性ペーストを付与することによって、外部電極6および7となるべき導電性ペースト膜が形成される。このとき、外部電極6および7となるべき導電性ペースト膜は、内部電極4および5となるべき導電性ペースト膜の端縁に接触する状態となっている。
次に、生の部品本体と外部電極6および7となるべき導電性ペースト膜とが、還元性雰囲気中において同時に焼成される。この焼成工程の結果、図1に示すように、誘電体セラミック層3ならびに内部電極4および5が積層された構造を有する焼結後の部品本体2が得られるとともに、焼結した外部電極6および7が部品本体2上に形成される。そして、めっき膜8および9が形成されたとき、図1に示すような積層セラミックコンデンサ1が完成される。
上述した積層セラミックコンデンサ1の製造方法において、焼成工程の前にあっては、内部電極4および5となるべき導電性ペースト膜の端縁は、生の部品本体の端面に露出しており、外部電極6および7となるべき導電性ペースト膜と確実に接触している。そして、焼成工程を実施したとき、外部電極用導電性ペーストにおいて導電成分の副成分として含まれている金属は、内部電極4および5となるべき導電性ペースト膜または内部電極4および5中へと拡散する。
このとき、外部電極用導電性ペースト中の導電成分の副成分としての金属は、その平衡酸素分圧がNiよりも低く、それゆえ、Niよりも容易に酸化されるため、たとえば、V2 5 、Nb2 5 またはTa2 5 のような酸化物を形成する。このような酸化物は、内部電極4および5または内部電極4および5となるべき導電性ペースト膜と誘電体セラミック層3または誘電体セラミック層3となるべきセラミックグリーンシートとの界面において、これら両者の接合強度を高めるように作用する。
そのため、内部電極4および5または内部電極4および5となるべき導電性ペースト膜が誘電体セラミック層3または誘電体セラミック層3となるべきセラミックグリーンシートによって比較的強固に拘束され、その結果、内部電極4および5の収縮が抑制される。
また、外部電極用導電性ペーストにおける導電成分の副成分としての金属は、焼成工程において内部電極4および5となるべき導電性ペースト膜に含まれるNiと接触し、Niとの間で合金を生成する。このとき、外部電極用導電性ペーストにおける副成分としての金属は、Niよりも融点が高いため、Niとの間で合金を生成しても、共晶による融点の低下はそれほど生じず、特に、副成分としての金属の含有率が低いほど、融点の低下度合いが低い。このことは、たとえばNi−V系の状態図を示している図2から確認することができる。
したがって、焼成工程において、内部電極4および5の焼結が進みすぎることを防止でき、このことも、内部電極4および5の収縮の抑制に寄与する。
これらのことから、内部電極4および5と外部電極6および7との間で信頼性の高い電気的接続状態が達成され、それゆえ、積層セラミックコンデンサ1において、設計どおりの静電容量を取得することができるようになる。
次に、この発明による効果を確認するために実施した実験例について説明する。
まず、チタン酸バリウム(BaTiO3 )を主成分とするセラミック原料粉末を含む所定厚さの複数のセラミックグリーンシートを用意するとともに、Niを主成分とする導電成分を含む内部電極用導電性ペーストを用意した。
次に、上述のセラミックグリーンシートの一方主面上に、スクリーン印刷を適用して、上述の内部電極用導電性ペーストを付与し、それによって、内部電極となるべき導電性ペースト膜を形成した。
次に、導電性ペースト膜が形成された300枚のセラミックグリーンシートを、内部電極の引出し部が互い違いになるような位置関係をもって積み重ねるとともに、その上下に、それぞれ、導電性ペースト膜が形成されていない複数枚のセラミックグリーンシートをさらに積み重ね、その後、全体をプレスし、カットすることにより、チップ状の生の部品本体を得た。
他方、表1に示すような各試料に係る外部電極用導電性ペーストを作製した。外部電極用導電性ペーストは、金属粉末と微量のガラスフリットとバインダ樹脂と溶剤とを含むものであるが、金属粉末としては、Niを主成分とし、表1の「副成分添加量」の欄に示すような金属を副成分として含む、合金からなる粉末を用いた。表1において、「副成分添加量」は、導電成分としての金属粉末全体に対する副成分金属の重量比率を百分率で示している。
Figure 0004581584
表1において、試料番号に*を付したものは、この発明の範囲外の比較例である。
次に、前述のようにして得られた生の部品本体の、内部電極となるべき導電性ペースト膜が露出している各端部上に、上記の外部電極用導電性ペーストを付与し、それによって、外部電極となるべき導電性ペースト膜を形成した。
次に、外部電極となるべき導電性ペースト膜が形成された生の部品本体を、焼成炉内に収容した状態で、まず、300℃の温度に加熱して脱バインダ処理を施し、次いで、焼成炉内にN2 +H2 +H2 Oを含むガスを導入することによって還元性雰囲気を形成し、この還元性雰囲気中において約1100℃の温度で約2時間保持する焼成条件にて焼成工程を実施し、次いで、焼結した外部電極上に、公知の方法によって、NiめっきおよびSnめっきを施し、各試料に係る積層セラミックコンデンサを得た。なお、この積層セラミックコンデンサの静電容量の設計値は10μFであった。
次に、上述のようにして得られた各試料に係る積層セラミックコンデンサについて、静電容量を測定した。より詳細には、各試料につき、30個の積層セラミックコンデンサの各々の静電容量を測定し、その平均値を求めた。この静電容量は、表1の「静電容量」の欄に示されている。なお、静電容量は、10μFの設計値に対して、9.5μF以上であれば良品と判定し、9.5μF未満であれば不良品と判定した。
また、各試料に係る積層セラミックコンデンサを、その中央部付近まで研磨して断面を露出させ、この断面上にある外部電極部分を光学顕微鏡にて観察し、外部電極中でのめっき金属の状態を評価することによって、めっき液の浸入度合いを求めた。このめっき液の浸入度合いは、表1に示した「外部電極焼結性」を示す指標となるものであり、めっき金属が外部電極厚みの半分未満においてのみ観察された場合を、良品と判定して、表1において「○」で示し、他方、めっき金属が外部電極厚みの半分以上において観察された場合を、不良品と判定して、表1において「×」で示した。
また、表1の「総合判定」は、「静電容量」と「外部電極焼結性」との双方について良品と判定されたものが「○」で示され、いずれか一方でも不良品と判定された場合には「×」で示されている。
表1に示すように、この発明の範囲内にある試料4〜6ならびに8〜17によれば、「静電容量」および「外部電極焼結性」について、満足する結果が得られ、そのため、「総合判定」を「○」とした。また、表1には示していないが、外部電極中でのめっき金属の状態を評価するための断面観察において、内部電極の端縁の引き込みが実質的になく、外部電極と接合していることが確認された。
これらに対して、試料1では、外部電極用導電性ペーストの導電成分がNiのみであるため、静電容量の設計値を十分に確保できなかった。
また、試料2では、外部電極用導電性ペーストの導電成分の副成分としてCuが添加されたので、内部電極の端縁へのCuの拡散が起こり、Niとの合金化により融点が低下し、内部電極の端縁が内部へと引き込まれ、「静電容量」が設計値より大幅に低下した。また、試料2について、断面を観察したとき、内部電極と外部電極との接合が断たれていることが確認された。
また、試料3では、外部電極用導電性ペーストの導電成分の副成分として、Vを含むが、その添加量が3重量%未満の1重量%にすぎないため、Vの添加効果が実質的に現れず、内部電極の端縁が内部へと引き込まれ、「静電容量」が設計値より低下した。
他方、試料7では、外部電極用導電性ペーストの導電成分の副成分として、Vを含むが、その添加量が50重量%より多い55重量%であるので、外部電極の焼結が十分に進まず、「外部電極焼結性」に関して良好な結果が得られなかった。
この発明の一実施形態による積層セラミックコンデンサ1を図解的に示す断面図である。 Ni−V系の状態図である。
符号の説明
1 積層セラミックコンデンサ
2 部品本体
3 誘電体セラミック層
4,5 内部電極
6,7 外部電極

Claims (2)

  1. 複数の積層された誘電体セラミック層および前記誘電体セラミック層間の特定の界面に沿って形成された内部電極を含む、部品本体と、前記内部電極の特定のものの端縁に電気的に接続されるように前記部品本体の端部上に形成された外部電極とを備え、
    前記内部電極の導電成分は、NiまたはNi合金であり、
    前記外部電極は、前記部品本体を得るための焼成と同時に焼成されることによって形成されたものであり、前記外部電極の導電成分は、Niを主成分とし、Niよりも融点が高くかつNiよりも平衡酸素分圧が低い金属であるV、NbおよびTaの中から選ばれる少なくとも1種を副成分として3〜50重量%含む、
    積層セラミックコンデンサ。
  2. 複数の積層された誘電体セラミック層および前記誘電体セラミック層間の特定の界面に沿って形成された内部電極を含む、部品本体と、前記内部電極の特定のものの端縁に電気的に接続されるように前記部品本体の端部上に形成された外部電極とを備える、積層セラミックコンデンサを製造する方法であって、
    前記部品本体の生の状態のものであって、導電成分がNiまたはNi合金であり、V、NbおよびTaのいずれをも含まない内部電極用導電性ペーストをもって前記内部電極となるべき導電性ペースト膜が形成されている、生の部品本体を用意する工程と、
    導電成分が、Niを主成分とし、Niよりも融点が高くかつNiよりも平衡酸素分圧が低い金属であるV、NbおよびTaの中から選ばれる少なくとも1種を副成分として3〜50重量%含んでいる、外部電極用導電性ペーストを用意する工程と、
    前記内部電極となるべき導電性ペースト膜の端縁に接触するように、前記生の部品本体の端部上に前記外部電極用導電性ペーストを付与して、前記外部電極となるべき導電性ペースト膜を形成する工程と、
    前記生の部品本体と前記外部電極となるべき導電性ペースト膜とを同時に焼成する工程と
    を備える、積層セラミックコンデンサの製造方法。
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