JP2003073691A - 無タンパク粉末油脂組成物および用途 - Google Patents

無タンパク粉末油脂組成物および用途

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政明 今津
Itaru Miyamoto
至 宮本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】タンパク質やタンパク質の分解物、あるいは、
低分子の乳化剤等を全く使用しないで、長期の安定性を
有する食用油脂を粉末化して得た粉末油脂組成物を提供
することにある。さらにその粉末油脂組成物の用途を提
供する。また、前記の粉末油脂組成物の製造方法を提供
する。 【解決手段】A:融点20度以上の食用油脂、B:オク
テニルコハク酸エステル化でんぷん、C:ラクトースお
よびD:デキストリンを主成分として含有することを特
徴とする無タンパク粉末油脂組成物。さらに、A:融点
20度以上の食用油脂30〜90重量%、B:オクテニ
ルコハク酸エステル化でんぷん2.5〜20重量%、
C:ラクトース1〜20重量%およびD:デキストリン
2.5〜20重量%を主成分として含有することを特徴
とする無タンパク粉末油脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無タンパク粉末油
脂組成物に関する。さらに詳しくは、タンパク質やその
分解物を全く含まないで、油脂と炭水化物を主成分とし
て含有する粉末油脂組成物、用途およびその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】これまで、粉末油脂に関しては、次のよ
うな技術が開示されている。例えば、(1)カゼインナ
トリウムを使用しスプレードライ法により粉末油脂を得
る方法(特開昭50−110403号公報)、(2)タ
ンパク質として、牛乳、脱脂粉乳、ホエー、カゼイン、
カゼインナトリウム、ゼラチン、大豆タンパクを使用し
て製造した粉末油脂(特開昭57−159896号公
報)、(3)酸または酵素を用いて大豆タンパク質を部
分加水分解して製造された粉末油脂(特開昭60−39
6号公報)。しかしながら、タンパク質やタンパクの分
解物を配合すると、(i)加熱時にタンパク質が褐色に
変化するなど着色の問題がある。(ii)塩やタンパク質
を制限される腎臓病の患者等には使用できないなどの問
題がある。一方、タンパク質を使用しない粉末油脂の技
術としては、次のものが挙げられる。例えば(4)アル
ギン酸ナトリウム、寒天、カラギーナン等の海藻抽出
物、ローカストビーンガム、グアガム、タマリンドガム
等の植物性種子粘着物を使用する粉末油脂(特開昭59
−76538号公報、特開昭59−76539号公
報)、(5)グルコース、キシロース、ガラクトース等
の単糖類、シュークロース、ラクトース、マルチトース
等の二糖類、ラフィノース等の三糖類、スタキオース等
の四糖類、デキストリン等の糖類を加熱処理して多孔質
状としてこれに液状油脂を吸着させることにより、粉末
油脂を製造する方法(特開昭56−104998号公
報)、(6)油脂、水、ジアセチル酒石酸モノグリセリ
ド、塩基/または塩を含有した水中油型乳化油脂を得
て、粉末化する粉末油脂の製造方法(特開昭63−30
9141号公報) (7)A:食用油脂、B:オクテニルコハク酸エステル
化でんぷん、C:トレハロースを主成分として含有する
ことを特徴とする無タンパク粉末油脂組成物(特開平1
1−318332号公報)。しかしながら、前記の開示
された技術では、次のような問題がある。例えば特開昭
59−76538号公報、特開昭59−76539号公
報の植物粘着物を用いる技術では、耐熱性が不十分であ
るなどの問題があった。また、特開昭56−10499
8号公報に開示された技術では、製品中の油脂が粒子表
面に露出しており、酸化されやすい、給油量にも限界が
あるなどの問題があった。さらに、特開昭63−309
141号公報に開示されている技術では、カルシウム、
ナトリウム、マグネシウム、カリウム等のミネラル分を
多く含み、ミネラル成分の摂取を制限される食事制限者
には使用できないなど問題があった。さらに、特開昭6
3−309141号公報に開示された技術では、有機酸
モノグリセリドでは、乳化性が不十分で、粉末油脂の溶
解性、分散性、賦形性等の低下とできあがった粉末油脂
の性状も十分ではないなどの問題があった。またさら
に、特開平11−318332号公報に開示されている
技術では、食用油脂の保持能力が弱く、長期の安定性が
得られず、油脂がにじみ出るなどの問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
のような背景のもとで、タンパク質やタンパク質の分解
物、あるいは、低分子の乳化剤等を全く使用しないで、
長期の安定性を有する食用油脂を粉末化して得た粉末油
脂組成物を提供することにある。さらにその粉末油脂組
成物の用途を提供することにある。また、本発明の別の
目的は、前記の粉末油脂組成物の製造方法を提供するこ
とにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の問
題点に鑑み鋭意検討した結果、特定のオクテニルコハク
酸エステル化でんぷんを使用すると、安定な乳化液とな
り、これを用いた食品が前記の問題点を改善することの
知見を得て、本発明を完成するに至った。即ち本発明
は、次の(1)〜(6)である。 (1) A:融点20度以上の食用油脂、B:オクテニ
ルコハク酸エステル化でんぷん、C:ラクトースおよび
D:デキストリンを主成分として含有することを特徴と
する無タンパク粉末油脂組成物。 (2) A:融点20度以上の食用油脂30〜90重量
%、B:オクテニルコハク酸エステル化でんぷん2.5
〜20重量%、C:ラクトース1〜20重量%および
D:デキストリン2.5〜20重量%を主成分として含
有することを特徴とする無タンパク粉末油脂組成物。 (3) オクテニルコハク酸エステル化でんぷんが、エ
ステル化度の異なる2種以上のオクテニルコハク酸エス
テル化でんぷんを用いることを特徴とする請求項2記載
の無タンパク粉末油脂組成物。若しくは/オクテニルコ
ハク酸エステル化でんぷんが、粘度の異なる2種以上の
オクテニルコハク酸エステル化でんぷんを用いることを
特徴とする請求項1または2記載の無タンパク粉末油脂
組成物。 (4) 粘度の異なる2種以上のオクテニルコハク酸エ
ステル化でんぷんが、ブルックフィールド型粘度計で、
20重量%濃度、30℃の条件で、25〜50cpsの
ものと100〜200cpsのものを用いる前記の
(3)に記載の無タンパク粉末油脂組成物。 (5)前記の(1)〜(4)に記載の粉末油脂組成物を
用いてなる食品。 (6) 前記の(1)〜(4)に記載の粉末油脂組成物
の製造方法であって、適当量の水にデキストリンと油脂
をラクトースおよびオクテニルコハク酸エステル化でん
ぷんを用いて乳化、分散させて、その後、分散液をスプ
レードライにより粉末化する粉末油脂組成物の製造方
法。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の無タンパク粉末油脂組成
物は、A:融点20℃以上の食用油脂、B:オクテニル
コハク酸エステル化でんぷん、C:ラクトースおよび
D:デキストリンを主成分として含有する。ここでA成
分の融点20℃以上の食用油脂としては、例えば、ヤシ
油(20〜28℃)、パーム油(27〜50℃)等の植
物油、牛脂(35〜50℃)、豚脂(28〜48℃)、
硬化魚油等の動物油が挙げられる。またさらに、ナタネ
油(mp、0〜−12℃)、大豆油(mp、−7〜−8
℃)、オリーブ油(0〜6℃)、シソ油、コーン油(−
18〜−10℃)等の部分硬化油、または極度硬化油で
融点が20℃以上の食用油脂が挙げられる。また、前記
のヤシ油、パーム油等の植物油や、牛脂、豚脂等の動物
油の硬化油で融点のさらに高いものも使用できる。また
さらに、これらの分別油、エステル交換油等が挙げられ
る。A成分の融点20度以上の食用油脂としては、融点
が高い方が形状の保形性や、ケーキング性等の点から好
ましいが、あまり融点が高いと加熱等の作業性、装置で
の目づまり等の点から好ましくない。これらの点を基
に、さらに臭気性や食味性等の点から選択することが好
ましい。B成分のオクテニルコハク酸エステル化でんぷ
ん(以下OSAESと略す)としては、でんぷんに界面
活性剤としての性能を付与するために、疎水性基と親水
性基を導入したでんぷんで、その製造方法は、例えば、
でんぷんの水性懸濁液を微アルカリ性とし、そこへオク
テニルコハク酸無水物を徐々に滴下することによりでん
ぷんに疎水性基と親水性基を導入できる。市販品として
は、ナショナル スターチアンドカンパニー(Nati
onalSterach&Company社製、ピュリ
テイガム(1773、2000、BE)、エヌクリーマ
ー(46)、エヌライト(L、LP)、エヌソルビット
(M)、テキステイドー(A)、ウルトラスパース、ノ
ベーション(4600、6600)、ウルトラテックス
等のシリーズの製品が挙げられる。オクテニルコハク酸
エステル化でんぷんとしては、前記の各種のものが使用
できるが、好ましくは、粘度が異なるものを2種以上配
合して使用する。その組み合わせとしては、例えば、粘
度の異なる2種以上のオクテニルコハク酸エステル化で
んぷんが、ブルックフィールド型粘度計で、20重量%
濃度、30℃の条件で、25〜50cpsのものと10
0〜200cpsのものを用いる。市販品のこの組み合
わせとしては、例えば、B型粘度計の粘度25〜50c
psであるピュリテイガム(1773、2000、B
E)、エヌライト(L、LP)、エヌソルビット
(M)、テキステイドー(A)、ウルトラスパース、ノ
ベーション(4600、6600)、ウルトラテックス
等のシリーズの製品とB型粘度計の粘度100〜200
cpsであるエヌクリーマー46の組み合わせなどが挙
げられる。
【0006】C成分のラクトースとしては、二糖類の1
種で、Dグルコースの4位にDガラクトースがβ結合し
ているものであり、市販品を使用することができる。さ
らにD成分のデキストリンとしては、可溶性でんぷん、
薄手のりでんぷん、アミロデキストリン、白色デキスト
リン、黄色デキストリン、ブリテシュガム、エリトロデ
キストリン、アクロデキストリン等が挙げられる。これ
らの中でも、白色デキストリン、黄色デキストリンが好
ましく挙げられる。
【0007】前記のABCおよびD成分の配合割合につ
いては、A成分の融点20度以上の食用油脂は、30〜
90重量%、好ましくは40〜60重量%、B成分のオ
クテニルコハク酸エステル化でんぷんは、2.5〜20
重量%、好ましくは5〜15重量%、C成分のラクトー
スは、1〜20重量%、好ましくは5〜15重量%、お
よびD成分のデキストリンは、2.5〜20重量%、好
ましくは5〜15重量%を主成分として含有する。A成
分の融点20度以上の食用油脂が30重量%未満の場合
は、油脂の含量が少なくなり、90重量%を越える場合
は、油脂の保持が困難で長期の安定性が困難であるので
好ましくない。B成分のオクテニルコハク酸エステル化
でんぷんが2.5重量%未満の場合は油脂を乳化、分散
させる機能が十分でなく、20重量%を越える場合は、
系の粘性が高くなるなど取扱性の点から好ましくない。
C成分のラクトースの量が1重量%未満の場合は、油脂
の被覆が困難であり、20重量%を越える場合は、他の
成分の割合が減少し、長期の安定性や分散性が劣るので
好ましくない。さらにD成分のデキストリンの量が2.
5重量%未満の場合は、油脂の保持性が悪くなるので好
ましくなく、デキストリンの量が20重量%を越える場
合は、粘性が高くなるので好ましくない。
【0008】本発明の粉末油脂組成物は、本発明の効果
を損なわない範囲において必要により、その他の成分を
配合することができる。その他の成分としては、例え
ば、乳糖、ショ糖、ブドウ糖等の糖類;ビタミンCやビ
タミンE等のビタミン類;カルシウム、カリウム、マグ
ネシウム、鉄、亜鉛、セリウム等の微量栄養成分、さら
に、抗酸化剤、果汁、香料等の添加物を挙げることがで
きる。
【0009】本発明の粉末油脂組成物の製造方法として
は、特に限定されないが、例えば、適当量の水に、油
脂、ラクトース、デキストリン、ラクトースおよびオク
テニルコハク酸エステル化でんぷんを用いて、乳化、分
散させて、その後、分散液をスプレードライ等の乾燥に
より粉末化してなる粉末状の油脂組成物を得る方法が挙
げられる。
【0010】本発明の粉末油脂組成物は、無タンパクの
粉末油脂組成物であるので、例えば、病人食への添加
(流動食への添加)、レトルト食品への添加、ジュース
等の飲料への配合、スープやコーンクリーム等への配
合、インスタント食品への配合などの用途に好適に使用
できる。
【0011】
【発明の効果】本発明の粉末油脂組成物は、タンパク質
や、その分解物を含まないので、加熱時にタンパク質に
よる褐変反応による着色がなく、また無機分を多く含ま
ないので、腎臓病患者等が食するのに適する。また油脂
が常温で個体の油脂を用いているので、長期の安定性が
あり、油脂がにじみでてくることがほとんどなく、油脂
の酸化劣化を起こすことがほとんどない。さらにを本発
明の粉末油脂組成物は、2種類のことなるオクテニルコ
ハク酸エステル化でんぷんを用いているので、乳化や分
散において安定な系ができるので、スプレードライした
ときに被覆が均一にでき、安定した粉末油脂となる。ま
た本発明の製造方法は、乳化、分散してからスプレード
ライを行うので、容易に均一な粒子が得られる方法であ
る。
【0012】
【実施例】以下、具体例に基づいて、本発明をさらに詳
細に説明する。なお、次に得られた実施例の無タンパク
粉末油脂組成物および比較例に用いた試験方法、評価方
法を示す。粉末化特性として、作業性、粉末状態、食味
性、溶解分散性、ケーキング防止性、および、長期安定
性について、下記の方法により試験した。 1.作業性 作業性については、粉末化時の作業のしやすさの観点か
ら次の3点で評価した。 ○ :良好 △ :やや難あり × :作業の継続不可能 2.粉末状態 粉末状態については、染み出しや流動性について粉末化
直後に5gを薬包紙上に載せて30分間放置し、次の4
点を基準として評価した。 ◎ :染み出し無く非常に良好 ○ :やや染み出しがあるが問題ないレベル △ :染み出し多く、保存中に増加する × :粉末化不可能 3.食味性 食味性については、粉末1gをパネル5名により官能評
価した。 ○ :問題無く飲食可能 △ :やや異味異臭を感じるが飲食できないほどではな
い × :異味・異臭を感じ飲食できない 4.溶解分散性 溶解分散性については粉末5gを35℃の温湯にいれ、
攪拌棒で30秒間ゆるく攪拌した後、評価した。 ◎ :速やかに分散し油滴を認めない ○:速やかに分散するが、多少の油滴、ダマを認める △:ダマが多く溶けにくい・油滴が多い ×:ダマ・油滴が多く、溶解・分散性が不良である 5.ケーキング性 ケーキング性については粉末5gを薬包紙上に載せて室
温で7日間放置し、その後の粉末のケーキング(固化状
態)を比較した。 ◎ :保存期間中にケーキングしない ○ :保存期間中にゆるいケーキングするが、ほぐすと
速やかに崩れる △ :保存期間中にケーキング多い × :保存期間中に強くケーキングし、ほぐしても粉末
状態に戻らない 6.長期安定性 長期安定性については粉末100gをアルミラミネート
パウチに入れ、ヒートシールし、40℃、75%湿度中
で1ヶ月保管後の粉末状態を冷蔵状態のものと比較し
た。 ○ :保存期間中の粉末状態に変化なし △ :保存期間中に多少物性変化するが、問題ないレベ
ル × :保存期間中に物性変化し、粉末状態を保てない 7.加熱着色性 加熱着色性については、粉末5gを水20gに溶解し、
オートクレーブ中で121℃ 30分の加熱後、溶解液
の色調を比較した。 ○ :まったく着色しない △ :多少着色するが、比較しないとわからない程度 × :あきらかな着色を認める。
【0013】実施例1:かき混ぜ機付きのステンレス容
器に、50〜60℃の水100重量部を入れ、これにオ
クテニルコハク酸エステルでんぷん1(ナショナル ス
ターチ社製ピュリテイガムBE 以下OSAES1と略
す)1.3重量部、オクテニルコハク酸エステルでんぷ
ん2(ナショナル スターチ社製エヌクリーマー46、
以下、OSAES2と略す)15.2重量部、ラクトー
ス7.5重量部、およびデキストリン6.0重量部を溶
解および分散させて、その中に、60〜70℃に加熱溶
解した精製パーム油70重量部を除々に加えて予備乳化
を20分間し、ついで、ピストン式ホミジナイザーを用
いて、圧力18MPaで 均質化処理した。この液を1
90℃の熱風のもとで噴霧乾燥(大川原加工機社製 噴
霧乾燥機)して、粉末油脂を99.8重量部得た。
【0014】実施例2〜7:表1に示した組成で実施例
1と同様にして粉末油脂を得た。前記の方法により試験
した結果を表1に示す。
【0015】比較例1〜3:表1に示した組成で実施例
1と同様にして粉末油脂を得た。前記の方法により試験
した結果を表2に示す。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】以上の結果、本発明の実施例1〜7は、本
発明の範囲外の組成である比較例1(OSAESを使用
していない)、組成が異なる比較例2および3に、比べ
て各種の性能が優れていることがわかる。
【0019】実施例8;実施例1および2で得られた粉
末油脂を用いて、インスタントコーンクリームを作製し
た。すなわち、粉末油脂を1g、市販品のインスタント
用コーンクリーム(味の素(株)社製)粉末5gをカッ
プに入れ、熱水150gをかき混ぜながら加えてインス
タントコーンクリームを得た。
【0020】比較例4;比較例1で得られた粉末油脂を
用いて、実施例8と同様にして、インスタントコーンク
リームを作製した。すなわち、比較例1の粉末油脂を1
g、市販品のインスタント用コーンクリーム粉末5gを
カップに入れ、熱水150gをかき混ぜながら加えてイ
ンスタントコーンクリームを得た。
【0021】前記の実施例7と比較例4のインスタント
コーンクリームを5名のパネルが試食して評価した結
果、5名とも実施例7の方が食感に優れているとの評価
であった。
【0022】以上の結果、実施例の無タンパクの粉末油
脂が食感に優れていることがわかる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】A:融点20度以上の食用油脂、B:オク
    テニルコハク酸エステル化でんぷん、C:ラクトースお
    よびD:デキストリンを主成分として含有することを特
    徴とする無タンパク粉末油脂組成物。
  2. 【請求項2】A:融点20度以上の食用油脂30〜90
    重量%、B:オクテニルコハク酸エステル化でんぷん
    2.5〜20重量%、C:ラクトース1〜20重量%お
    よびD:デキストリン2.5〜20重量%を主成分とし
    て含有することを特徴とする無タンパク粉末油脂組成
    物。
  3. 【請求項3】オクテニルコハク酸エステル化でんぷん
    が、粘度の異なる2種以上のオクテニルコハク酸エステ
    ル化でんぷんを用いることを特徴とする請求項1または
    2記載の無タンパク粉末油脂組成物。
  4. 【請求項4】粘度の異なる2種以上のオクテニルコハク
    酸エステル化でんぷんが、ブルックフィールド型粘度計
    で、20重量%濃度、30℃の条件で、25〜50cp
    sのものと100〜200cpsのものの2種を用いる
    請求項3記載の無タンパク粉末油脂組成物。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれか1項に記載の粉末
    油脂組成物を用いてなる食品。
  6. 【請求項6】請求項1〜4のいずれか1項に記載の粉末
    油脂組成物の製造方法であって、適当量の水にデキスト
    リンと油脂をラクトースおよびオクテニルコハク酸エス
    テル化でんぷんを用いて乳化、分散させて、その後、分
    散液をスプレードライにより粉末化することを特徴とす
    る粉末油脂組成物の製造方法。
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