JPH0741792A - 粉末状油脂 - Google Patents

粉末状油脂

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JPH0741792A
JPH0741792A JP5185870A JP18587093A JPH0741792A JP H0741792 A JPH0741792 A JP H0741792A JP 5185870 A JP5185870 A JP 5185870A JP 18587093 A JP18587093 A JP 18587093A JP H0741792 A JPH0741792 A JP H0741792A
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義一 辻脇
Hiroshi Yamamoto
浩志 山本
Koichi Inoue
浩一 井上
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 スプレードライ法により製造された賦型剤を
含む粉末状油脂を、流動性が良好で取扱い易く、しかも
低温から高温まで広い温度範囲における水への分散性に
優れたものとする。 【構成】 油脂もしくは脂肪酸エステルまたはこれらの
混合物100重量部に対して、糖アルコールの還元乳糖
を、固形分で5〜100重量部と、カゼインソーダ、ゼ
ラチン、乳類、卵白などの蛋白質、デンプンまたはその
分解物などの賦型剤20〜150重量部とを配合した組
成物からなる粉末状油脂とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、食用または餌料など
に利用される粉末状油脂に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、動植物から採取される油脂は、
脂肪酸とグリセリンのエステルを主要成分として含有し
ており、このものは常温で液体、半流動体または固体の
各成分の混合物であることが知られている。
【0003】また、油脂は、食品材料として不可欠の成
分であるが、液体または半流動体の成分を含有するの
で、粉末化が容易でない。このような油脂を、これまで
ケーキミックス用、バッターミックス用、即席スープ用
などの材料として利用し易い粉末状の形態とする場合に
は、たとえば以下の(1)〜(4)に述べるような手法
が採られてきた。
【0004】(1)油脂と、カゼインソーダ、ゼラチ
ン、乳類、卵白などの蛋白質と、庶糖、乳糖などの少糖
類と、デンプンもしくはその分解物またはセルロースな
どの水溶液と、グリセリン脂肪酸エステル、レシチン、
ソルビタン脂肪酸エステル、庶糖脂肪酸エステルなどの
乳化剤とを原材料として、エマルジョンを調製し、これ
を噴霧乾燥する方法(特公昭41−1415号に記載さ
れているようないわゆるスプレードライ法、)。
【0005】(2)油脂類をデンプン加工品などに吸着
させる方法。
【0006】(3)固形油脂を原料として、この油脂を
溶融状態で低温雰囲気に噴霧し、凝結して粉末化する方
法(いわゆるスプレークール法)。
【0007】(4)前記(1)と同様にしてエマルジョ
ンを調製した後、真空凍結乾燥装置、ベルト式連続真空
乾燥装置またはドラム式真空乾燥装置などを用いて乾燥
させる方法。
【0008】以上述べた方法のうち、(1)の方法は、
粉末油脂の表面に賦型剤の被膜が形成されているため、
油脂の品質安定性が最もよく、製造コストも低く抑える
ことができるので、一般的によく用いられる方法であ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した
(1)で製造された粉末状油脂は、通常は使用時に水中
に分散させるべく被膜に乳糖、ブドウ糖、庶糖などの糖
類からなる水溶性成分を含んでいるものではあるが、低
温から高温まで広い温度条件で水へ容易に分散させると
いう特性に関しては、充分に改良されたものとはいえな
い。
【0010】すなわち、このものを熱水に添加すると、
被膜剤が部分的に急激に吸水して“ダマ”と呼ばれる塊
状化が起こるという問題点があり、また、常温の水や冷
水に対しては、粉末状油脂の被膜剤が短時間に溶解しな
いという問題点がある。
【0011】粉末油脂を比較的速やかに水に分散させる
ためには、予め、粉末同士を結着させて、ある程度の粒
径となるよう造粒しておけばよいとも考えられるが、そ
のために製造方法が煩雑化し、コストアップにつながる
ので、これを改良する技術が望まれていた。
【0012】なお、前記した(4)の方法で粉末化した
油脂は、多孔質化しているので(1)の方法で製造した
粉末状油脂に比べて空気中で油脂が酸化しやすく、また
吸湿して粒同士が結着し易いので、サラサラとした流動
性がなく、取扱い性に劣り、いわゆる“ブロッキング”
を起こす場合もある。
【0013】そこで、この発明は、上記した問題点を解
決し、スプレードライ法により製造された賦型剤(被膜
剤)を含む粉末状油脂を、流動性が良好で取扱い易く、
しかも低温から高温まで広い温度範囲における水への分
散性に優れたものとすることを課題としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】本願の発明者らは、前記
の好ましい性質を有する組成物を開発すべく鋭意研究を
重ねた結果、通常用いられている少糖類に代えて、糖ア
ルコールである還元乳糖を限定し、かつこれを所定量配
合することにより、この発明の目的を達成しうることを
見い出し、発明を完成するに至った。
【0015】すなわち、上記の課題を解決するため、こ
の発明においては、油脂もしくは脂肪酸エステルまたは
これらの混合物100重量部に対して、還元乳糖を固形
分で5〜100重量部と、賦型剤20〜150重量部と
を配合した組成物から粉末状油脂を構成したのである。
【0016】
【作用】この発明に係る粉末状油脂は、油脂を粉末化す
るために必要な賦型剤と共に、所定量の還元乳糖を添加
したものであって、還元乳糖のもつ易結晶性、非吸湿性
および高い水溶性により、サラサラとした良好な流動性
を示し、冷水や熱水にも速やかに溶解(分散)するとい
った極めて優れた物性を有する。
【0017】
【実施例】この発明に用いる油脂は、その原料を特に限
定するものではなく、動物性油脂、植物性油脂もしくは
これらの油脂成分(脂肪酸、脂肪酸エステルなど)のそ
れぞれ単独またはこれらの混合物(油脂調製品)を主成
分とするものであってよい。
【0018】この発明に用いる還元乳糖とは、牛乳など
の乳汁の糖質成分である乳糖を原料として作られた糖ア
ルコールである。このような糖アルコールは、乳糖の糖
分子のカルボニル基を還元して得られる下記の化1の式
で示される多価アルコールであって、乳糖を高圧接触法
などで還元して合成できるものである。還元乳糖の市販
品としては、結晶水の数が0〜2の日研化学社製のラク
チトールが挙げられる。
【0019】
【化1】
【0020】上記した還元乳糖の配合割合は、油脂10
0重量部に対して、固形分換算率で5〜100重量部で
ある。なぜなら、5重量部未満の少量では水への溶解性
の改善に効果がなく、100重量部を越える多量では相
対的に油脂含有量が低下して好ましくないからである。
【0021】また、この発明に用いる賦型剤としては、
カゼインソーダ、ゼラチン、乳類、卵白などの蛋白質、
デンプンまたはその分解物などを用いることが良好な物
性の粉末状油脂を得るために好ましい。
【0022】このような賦型剤の配合量は、油脂100
重量部に対して20〜150重量部である。なぜなら、
20重量部未満では、油の滲み出しが起こって良好な粉
末状油脂が得られず、150重量部を越える多量では、
相対的に油脂の濃度が低くなるので、油脂供給原料とし
ての粉末油脂として好ましい品質が得られないからであ
る。
【0023】なお、粉末状油脂には、この発明の効果を
阻害しない限りにおいて、一般の食品製造に用いられる
周知の乳化剤、酸化防止剤、香料、着色料などを適宜配
合してよいのは勿論である。
【0024】なお、前記乳化剤の具体例としては、グリ
セリン脂肪酸エステル、レシチン、庶糖脂肪酸エステ
ル、ソルビタン脂肪酸エステルなどが挙げられ、その配
合量は油脂100重量部に対して0〜10重量部とし
て、より好ましい乳化状態が得られる。
【0025】実施例および比較例で使用した原材料を一
括して挙げれば以下の通りである。
【0026】(油脂) (1)大豆白絞油 (乳化剤) (2)グリセリン脂肪酸エステル(太陽化学社製:62
1−B) (3)レシチン(日清製油社製:レシチンDX) (4)ショ糖脂肪酸エステル(三菱化成食品社製:S1
170) (賦型剤) (5)カゼインソーダ(太陽化学社製:カゼインソー
ダ) (6)デキストリン(三和澱粉社製:デキストリン) (7)乳糖 (還元乳糖) (8)還元乳糖(日研化学社製:LC−2) 〔実施例1〜3、比較例1〜3〕表1の油相部の欄に示
した原材料を同欄に示した配合割合(重量部)で混合し
て油相部を調製し、一方、同表に示す水相部の欄の原材
料を同欄に示す割合で50℃の温水300重量部に溶解
して、水相部を調製した。
【0027】次いで、上記油相部と水相部を混合乳化
し、さらにホモゲナイザーで均質化した後、150℃の
温度条件で噴霧乾燥し、表面に賦型剤の被膜を形成した
粒径50〜300μm の粉末状油脂を得た。
【0028】
【表1】
【0029】得られた粉末状油脂の溶解性(分散性)を
調べるため、水温別の溶解試験を行なった。すなわち、
70℃、25℃または5℃の蒸留水を各200ミリリッ
トルずつ500ミリリットルビーカーに入れ、それぞれ
に粉末状油脂を4g入れて、プロペラ翼を備えた卓上攪
拌機により400rpmの回転数で3分間攪拌した後の
分散(溶解)状態を調べた。この結果は、速やかに溶解
(◎印)、溶解(〇印)、僅かに溶解(△印)、溶解せ
ず(×印)の4段階に評価し、表1中に併記した。
【0030】表1の結果からも明らかなように、還元乳
糖を5〜100重量部配合した組成からなる実施例1〜
3は、5〜70℃の広い温度で被膜が容易に水に溶解し
て、優れた分散性を示し、また、このものはサラサラと
した感触で極めて流動性が良好な粉体であると認められ
た。
【0031】これに対し比較例1および比較例2は、水
温が低くなるにしたがって溶解性が悪くなり、所期した
効果を満足しないものであった。また、比較例3は、還
元乳糖が過剰でそれだけ油脂含有量が相対的に低いもの
となり、実用的なものではなかった。なお、還元乳糖以
外の他の少糖類の糖アルコールについても比較例と同様
に試験をしたが、上記した還元乳糖のような効果は得ら
れなかった。
【0032】
【効果】この発明は、以上説明したように、糖アルコー
ルである還元乳糖を限定使用し、かつこれを所定量配合
した粉末状油脂としたので、このものの流動性が良好で
取扱い易くなり、しかも低温から高温まで広い温度範囲
で水への分散性に優れたものとなる利点がある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油脂もしくは脂肪酸エステルまたはこれ
    らの混合物100重量部に対して、還元乳糖を固形分で
    5〜100重量部と、賦型剤20〜150重量部とを配
    合した組成物からなる粉末状油脂。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002188095A (ja) * 2000-12-21 2002-07-05 Fancl Corp 植物性油脂粉末及び該粉末を含む食品組成物
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JPS5190979A (ja) * 1975-02-08 1976-08-10

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