JPH0662771A - 中鎖脂肪含有豆腐様食品 - Google Patents

中鎖脂肪含有豆腐様食品

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JPH0662771A
JPH0662771A JP4242563A JP24256392A JPH0662771A JP H0662771 A JPH0662771 A JP H0662771A JP 4242563 A JP4242563 A JP 4242563A JP 24256392 A JP24256392 A JP 24256392A JP H0662771 A JPH0662771 A JP H0662771A
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JP
Japan
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chain fat
food
weight
medium
tofu
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JP4242563A
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English (en)
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Miwako Sadakata
美和子 定方
Mizuki Ito
美月 伊藤
Yoshiharu Tanaka
善晴 田中
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NOF Corp
Original Assignee
Nippon Oil and Fats Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 寒天、カラギーナンなどの海藻由来のゲル化
剤の水膨潤液に中鎖脂肪を添加し、加熱し、均一化し、
冷却して豆腐様食品を得る。 【効果】 本発明により、手軽に使用でき、飽きのこな
い食品形態であって、しかも低蛋白質高カロリーで、食
事の添え物としてエネルギー補給の必要な患者に有効に
利用される豆腐様食品を提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低蛋白高カロリーで、
飽きのこない食品に関し、特に中鎖脂肪を海藻由来のゲ
ル化剤で結着した口あたりよい食品に関する。
【0002】
【従来の技術】中鎖脂肪とは主として炭素数8〜10個
の中鎖脂肪酸トリグリセリドで構成されている油脂であ
る。中鎖脂肪は消化、吸収、代謝に関して一般の油脂と
大きく異なる。すなわち、リパーゼや胆汁酸がなくとも
加水分解され、リンパ管を経由することなく炭水化物や
蛋白質などと同様に門脈を経て肝臓に運ばれ、その後速
やかに酸化されてエネルギーとなる。
【0003】中鎖脂肪は高カロリーであり、腎不全患者
や一般の患者、高齢者にカロリー補給の目的で幅広く使
用されている。このような目的をもって、中鎖脂肪はゼ
リー、クッキー、アイスクリーム等の菓子類に、卵料
理、ポテト料理の献立に、更には、炒め物やドレッシン
グに取入れられ、腎不全患者を含めて病人や高齢者に投
与されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般に、中鎖脂肪を必
要とする患者は比較的慢性疾患が多いため、長期にわた
り投与される。そのため、中鎖脂肪を多く含有する食品
として、料理が容易で毎日食しても飽きのこない、くせ
のない味と舌ざわりの良さを併有する食品形態が求めら
れていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
することを目的とし、中鎖脂肪に海藻由来のゲル化剤と
水、又は必要に応じて乳化剤の混合組成物を加熱、均一
化させ、その後冷却することにより得られる豆腐様の食
感を有する食品である。
【0006】本発明に用いる中鎖脂肪とは、炭素数8個
と10個の脂肪酸を主体とする中鎖脂肪酸トリグリセリ
ドである。
【0007】本発明に用いる海藻由来のゲル化剤として
は、例えば寒天やカラギーナンが挙げられる。寒天は紅
藻類を物理的或いは化学的に処理して抽出調製されたい
わゆる寒天乾燥製品であり、アガロースを主体とし、こ
れにアガロペクチンその他の多糖類が混在しているもの
である。また、カラギーナンは、紅藻類の細胞間に存在
する多糖類であって、加水分解によりD−ガラクトー
ス、D−ガラクトース硫酸エステルが得られるものであ
る。共に熱可逆的ゲルを形成する。
【0008】本発明は寒天やカラギーナンなどの海藻由
来の多糖類からなるゲル化剤に水を混合し、加熱溶解さ
せ、中鎖脂肪を混合し、冷却前に溶液を均質状態にして
おくことを要し、その目的に乳化剤を添加したり、ホモ
ジナイザー、ホモミキサー、コロイドミル、超音波乳化
機などの機械的な均質化処理を単独で或いは併用して行
う。
【0009】乳化剤としては、例えば、レシチン、ショ
糖脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリド、プロピレン
グリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル
などを挙げることができるが、特にHLBが7以上の水
溶性ポリグリセリン脂肪酸エステルが好適である。
【0010】本発明の混合組成物には、前記以外の成分
に必要に応じて蛋白質、中鎖脂肪以外の油脂、デキスト
リン、乳糖、ショ糖、ブドウ糖などの糖質、微量栄養成
分であるビタミン類、ミネラル類などを配合してもよ
い。更に、牛乳、クリーム、乳化安定剤、果汁、香料な
どを添加することもできる。
【0011】粉末状の中鎖脂肪は中鎖脂肪を乳化剤とカ
ゼインナトリウムやアルブミンなどの蛋白質、必要に応
じてデキストリンを水に溶解乳化させ、乳化液を調製
し、これをスプレードライヤーなどの乾燥機で乾燥粉末
としたものである。したがって、中鎖脂肪として、粉末
の中鎖脂肪を用いる場合には、これを溶解すると乳化剤
または乳化機を用いなくとも、寒天等の海藻由来のゲル
化剤の水溶液にそのまま均質に分散させて使用すること
ができる。
【0012】本発明の混合組成物は海藻由来のゲル化剤
0.2〜9.0重量%、中鎖脂肪0.5〜50重量%、水4
9.1〜99.3重量%の割合、好ましくは海藻由来のゲル
化剤0.6〜3.0重量%、中鎖脂肪10〜40重量%、水
57.0〜89.4重量%の割合で配合する。なお、その他
の成分として蛋白質、糖質、油脂などを配合することが
できる。海藻由来のゲル化剤の量が0.2重量%未満の場
合には均質化して混合組成物を冷却した場合に保形性が
悪く、8.0重量%を越えるとゲル化物が硬くなり、豆腐
様の物性の食品が得られない。また、一般に中鎖脂肪の
量が多くなると豆腐様食品は軟らかくなる。
【0013】本発明の豆腐様食品は水に海藻由来のゲル
化剤を溶解させ、これに中鎖脂肪を配合し、均質化した
後、容器に充填し冷却する。この場合、容器を密封し加
熱殺菌して冷却することが好ましい。また、水溶性乳化
剤を用いる場合には、水と海藻由来のゲル化剤の加熱溶
解液に溶解し、油溶性乳化剤を用いる場合には、予め中
鎖脂肪に溶解させる。更に、粉末の中鎖脂肪を用いる場
合には、水に海藻由来のゲル化剤を溶解させた後、粉末
の中鎖脂肪を溶解させるだけでよい。
【0014】前記以外の香料、砂糖、果汁などを用いる
場合には、それが水溶性物質であれば、冷却前の加熱溶
解液に混合溶解させ、それが油溶性物質であれば、中鎖
脂肪に溶解させて使用することができる。
【0015】
【作用】本発明は病弱者、特に腎疾患の患者や高齢者に
低蛋白高カロリーの食品であって、毎日食しても飽きの
こない形態の食品を提供するものである。すなわち、中
鎖脂肪を海藻由来のゲル化剤のゾルに均質に分散させ、
冷却することにより豆腐様の食品が得られる。この食品
は豆腐と同様そのまま食べられると共に、味が薄く、癖
がなく、他の食品との相性もよく、毎日食しても飽きの
こない好ましい食品であり、多量の中鎖脂肪を無理なく
食することができる。これは中鎖脂肪を海藻由来のゲル
化剤により結着保形化することにより、これらゲル化剤
の特有のコンシステンシー並びに舌ざわりの良さに起因
して中鎖脂肪が違和感なく摂取されものである。
【0016】
【実施例】実施例1 74.3重量部の水に粉寒天0.7重量部を添加し、加熱し
て溶解させた。これに粉末の中鎖脂肪(商品名、マクト
ンM740:日本油脂(株)製)25重量部を加えて均
一に分散させた。この液を100gずつ成形した容器に
流し込み、密封した後、85℃で20分間加熱し、その
後冷却した。なお、マクトンM740の成分は下記の通
りである。 中鎖脂肪 59.4 重量% 植物油 18.8 重量% 乳化剤 1.0 重量% 蛋白質 2.8 重量% 糖質 18.0 重量% 粗繊維 0.3 重量% 灰分 0.1 重量% 水分 0.6 重量%
【0017】マクトンM740は蛋白質(カゼインナト
リウム)と糖質を溶解させた水相部に、予めグリセリン
脂肪酸エステル、大豆レシチンを中鎖脂肪を含む配合油
に溶解させた油相部を混合し、予備乳化後、ホモジナイ
ザーにより均質化処理を行い、この乳化液をスプレード
ライヤーにて粉末化させて製造したものである。
【0018】得られた豆腐様食品は豆腐にきわめて近似
した食感を有し、飽きずに毎日食することができた。な
お、この食品は100g当り200kcalであり、低蛋白
高カロリー食品としてエネルギーを補給する必要のある
患者に有効に使用できた。なお、通常の豆腐は100g
当り約70kcalである。
【0019】実施例2〜5及び比較例1〜4 実施例2〜5及び比較例1〜2として、寒天配合量を表
1に示す量とした以外は実施例1と同様にして豆腐様食
品を得た。得られた豆腐様食品の破断応力をレオナーR
E−3305(山電(株)製)を用いて測定し、その結
果を表1に併記した。破断応力の値は数値が大きくなる
につれ硬くなり、小さくなるにつれ軟らかくなる。
【0020】各実施例において得られた食品は豆腐様の
食感を有し、その硬さも好みに応じて種々に変化させる
ことができ、美味しく飽きずに食することができた。比
較例1の場合は冷却した際に凝固しなかった。比較例2
ではゾル状態での粘度が高く調製不可能であった。な
お、比較例3の市販豆腐Aはスーパーマーケットで、比
較例4の市販豆腐Bは町の豆腐店でそれぞれ購入したも
のである。
【0021】
【表1】
【0022】実施例6 水78.5重量部に寒天1.0重量部を配合し、加熱溶解さ
せた。これに乳化剤としてヘキサグリセリンモノステア
レート0.5重量部を加えて溶解させた後、中鎖脂肪とし
てパナセート810(商標名:脂肪酸組成はカプリル酸
75重量%、カプリン酸25重量%、日本油脂(株)
製)20.0重量部を加えてホモミキサーで撹拌し乳化液
を得た。この乳化液100gずつを成形した容器に流し
込み、密封した後85℃で20分間加熱し、その後冷却
した。
【0023】かくして得られた豆腐様食品はあたかも豆
腐のような食感を有し、美味しく食することができた。
この食品は100g当り168kcalであり、低蛋白高カ
ロリー食品として有効に使用できた。
【0024】実施例7〜12及び比較例5〜7 パナセート810の配合量を表2に示す量とした以外は
実施例6と同様にして豆腐様食品を得た。得られた豆腐
様食品の破断応力をレオナーRE−3305を用いて測
定し、その結果を表2に併記した。各実施例において得
られた食品は豆腐様の食感を有し、美味しく食すること
ができた。比較例5の場合は固いゼリー状であり、比較
例6、7においては冷却した際に凝固しなかった。
【0025】
【表2】
【0026】実施例13 水84重量部に寒天1.0重量部を添加し、加熱溶解させ
た。これにパナセート810、85重量%とコーン油1
5重量%との配合油15重量部を加えて撹拌しながら均
質機により、均質処理して乳化液を得た。これを80g
ずつ成形した容器に流し込み、密封した後85℃で20
分間加熱し、その後冷却した。
【0027】かくして得られた豆腐様食品はやや硬い豆
腐のような食感を有し、美味しく食することができた。
この食品は100g当り128kcalであり、低蛋白高カ
ロリー食品として有効に使用できた。
【0028】
【発明の効果】本発明の中鎖脂肪含有豆腐様食品は次の
特徴を有している。 1.低蛋白高カロリー食品として、エネルギー補給の必
要な患者に、食事の美味な添え物として提供することが
できる。 2.製品中、中鎖脂肪を50重量%まで配合することが
でき、かなりの高カロリー食品が得られる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中鎖脂肪と海藻由来のゲル化剤と水を含
    有する混合組成物を加熱均一化後、冷却せしめてなる豆
    腐様食品。
JP4242563A 1992-08-20 1992-08-20 中鎖脂肪含有豆腐様食品 Pending JPH0662771A (ja)

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