JP2003068322A - 固体電解質型燃料電池セル及び燃料電池 - Google Patents

固体電解質型燃料電池セル及び燃料電池

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JP2003068322A JP2001257779A JP2001257779A JP2003068322A JP 2003068322 A JP2003068322 A JP 2003068322A JP 2001257779 A JP2001257779 A JP 2001257779A JP 2001257779 A JP2001257779 A JP 2001257779A JP 2003068322 A JP2003068322 A JP 2003068322A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】外径10mm以下の固体電解質型燃料電池セル
において、固体電解質と集電体とを強固に接合でき、セ
ル内部の空気の漏出を確実に防止できる固体電解質型燃
料電池セル及び燃料電池を提供する。 【解決手段】多孔質筒状の空気極31の表面に、該空気
極31の一部が露出するように緻密質の固体電解質32
を形成し、該固体電解質32の表面に多孔質の燃料極3
3を形成するとともに、空気極31の露出面37及びそ
の近傍の固体電解質32表面に、緻密質の集電体35を
形成してなり、少なくとも空気極31、固体電解質32
及び集電体35を同時焼成してなる固体電解質型燃料電
池セルであって、外径Rが10mm以下であるととも
に、空気極31の周方向における固体電解質32と集電
体35の接合部の幅B1が1200μm以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体電解質型燃料
電池セル及び燃料電池に関し、特に、外径10mm以下
の円筒状の固体電解質型燃料電池セル及び燃料電池に関
するものである。
【0002】
【従来技術】従来より、固体電解質型燃料電池はその作
動温度が900〜1050℃と高温であるため発電効率
が高く、第3世代の発電システムとして期待されてい
る。
【0003】従来の円筒型の固体電解質型燃料電池セル
は、図6に示すように開気孔率30〜40%程度のLa
MnO3系材料からなる多孔性の空気極2を形成し、そ
の表面にY23安定化ZrO2からなる固体電解質3を
被覆し、さらにこの表面に多孔性のNi−ジルコニアの
燃料極4を設けて構成されている。
【0004】燃料電池のモジュールにおいては、各単セ
ルはLaCrO3系の集電体(インターコネクタ)5を
介して接続される。発電は、空気極2内部に空気(酸
素)6を、外部に燃料(水素)7を流し、1000〜1
050℃の温度で行われる。
【0005】上記のような燃料電池セルを製造する方法
としては、製造工程を簡略化し且つ製造コストを低減す
るために、各構成材料のうち少なくとも2つを同時焼成
する、いわゆる共焼結法が提案されている。この共焼結
法は、例えば、円筒状の空気極成形体に固体電解質成形
体及び集電体成形体をロール状に巻き付けて同時焼成を
行い、その後固体電解質表面に燃料極を形成する方法で
ある。またプロセス簡略化のために、固体電解質成形体
の表面にさらに燃料極成形体を積層して、同時焼成する
共焼結法も提案されている。
【0006】具体的には、円筒状の空気極成形体に巻き
付けられた固体電解質成形体の両端部間を研磨し、空気
極成形体の露出面の幅が4〜5mm程度の平面を形成
し、この平面及び固体電解質成形体の両端部に集電体成
形体を積層し、焼成することにより、肉厚が2mm以上
の空気極と電気的に接続した集電体を形成し、外径が1
5mm以上の円筒状の固体電解質型燃料電池セルを作製
していた。この場合、空気極の周方向における固体電解
質の両端部と集電体とが積層された接合部幅は、150
0μm以上とされていた。
【0007】ところで、近年においては、固体電解質型
燃料電池セルを車載用若しくはポータブル型の携帯用電
源として商品化しようとする動きが高まっており、その
ために固体電解質型燃料電池セルの外径を10mm以下
とし、コンパクト化、軽量化するための設計上の工夫が
行われている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】外径が10mm以下の
固体電解質型燃料電池セルを作製する場合においても、
固体電解質の両端部と集電体とが積層された接合部幅は
長い程、セル内部の空気の漏出を確実に防止するという
点からは望ましいものの、セルの外径が小さくなるに伴
い、セル外周に占める固体電解質と集電体の接合部幅の
占める割合が大きくなり、固体電解質と集電体の焼成時
における焼成収縮挙動の違いが顕著に現れ、固体電解質
と集電体が剥離し易くなり、却ってセル内部の空気が漏
出し易いという問題があった。
【0009】即ち、固体電解質は一般にZrO2系材料
を用い、集電体はLaCrO3系材料を用いており、焼
成収縮挙動が全く相違する。従って、外径が10mm以
下、特に5mm以下の固体電解質型燃料電池セルを作製
しようとすると、曲率半径が小さいため、上記した共焼
結法により同時焼成すると、焼成収縮挙動の違いによる
内部応力が生じやすく、固体電解質と集電体の剥離が生
じやすいという問題があった。
【0010】また、外径が10mm以下の固体電解質型
燃料電池セルを作製しようとすると、固体電解質型燃料
電池セル内に挿入する空気導入管の径も考慮すると、空
気極の肉厚を0.5〜1.5mmにする必要があり、ま
た、集電体、固体電解質厚みも薄くする必要があるた
め、焼成収縮挙動の違いにより、固体電解質や集電体へ
のクラックが発生し易いという問題があった。
【0011】本発明は、外径が10mm以下であって
も、固体電解質と集電体とを強固に接合でき、セル内部
の気体の漏出を確実に防止できる固体電解質型燃料電池
セル及び燃料電池を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の固体電解質型燃
料電池セルは、多孔質筒状の空気極の表面に、該空気極
の一部が露出するように緻密質の固体電解質を形成し、
該固体電解質の表面に多孔質の燃料極を形成するととも
に、前記空気極の露出面及びその近傍の固体電解質表面
に、緻密質の集電体を形成してなり、少なくとも前記空
気極、前記固体電解質及び前記集電体を同時焼成してな
る固体電解質型燃料電池セルであって、外径Rが10m
m以下であるとともに、前記空気極の周方向における前
記固体電解質と前記集電体の接合部の幅B1が1200
μm以下であることを特徴とする。
【0013】本発明では、空気極の周方向における固体
電解質と集電体の接合部の幅B1が1200μm以下で
あるため、外径Rが10mm以下のセルを作製する場合
であっても、焼成収縮挙動の相違に基づく固体電解質と
集電体の剥離、固体電解質や集電体へのクラック発生を
防止でき、これによりセル内部の空気の漏出を防止でき
る。
【0014】また、本発明の固体電解質型燃料電池セル
は、接合部において固体電解質と集電体の厚みがそれぞ
れ40μm以上の厚みを有する部分が、空気極の周方向
に300μm以上の幅B2で形成されていることが望ま
しい。これにより、両者の厚みがそれぞれ一定の厚みを
確保している部分が十分な幅B2で存在するため、長期
間発電した場合であってもセル内部の空気の漏出を防止
できる。この場合、固体電解質と集電体の接合部の厚み
tが80〜200μmであることが、セル内部の空気の
漏出を防止できる点から望ましい。
【0015】さらに、本発明の固体電解質型燃料電池セ
ルは、端部に有底筒状の封止体が外嵌されており、該封
止体が外嵌される部分の集電体の空気極周方向端の厚み
が5〜40μmであることが望ましい。これにより、セ
ルに形成される段差を小さくできるため、長期間発電し
た場合であっても、集電体の空気極外周方向端と封止体
内面との間からの空気の漏出を防止できる。
【0016】本発明の燃料電池は、反応容器内に、上記
した固体電解質型燃料電池セルを複数収容してなるもの
である。上記したように、外径が10mm以下の固体電
解質型燃料電池セルであっても、セル内部からの空気の
漏出を防止できるため、長期間使用できる高信頼性の燃
料電池を提供できる。
【0017】
【発明の実施の形態】 本発明の円筒状の固体電解質型
燃料電池セルは、図1及び図2に示すように、緻密質円
筒状の空気極31の外面に固体電解質32を形成し、こ
の固体電解質32の外面に燃料極33を形成してセル本
体34が構成されており、このセル本体34の外面に、
空気極31と電気的に接続する集電体35が形成されて
いる。集電体35表面にはNiメッキ40が形成されて
いる。
【0018】即ち、固体電解質32の一部に切欠部36
が形成され、固体電解質32の内面に形成されている空
気極31の一部が露出しており、この露出面37および
切欠部36近傍の固体電解質32の両端部表面が集電体
35により被覆され、集電体35が、固体電解質32の
両端部表面、および固体電解質32の切欠部36から露
出した空気極31の露出面37に接合されている。
【0019】空気極31と電気的に接続する集電体35
はセル本体34の外面に形成され、ほぼ段差のない連続
同一面39を覆うように形成されており、燃料極33と
は電気的に接続されていない。連続同一面39は、固体
電解質成形体の両端部と空気極成形体の一部とが連続し
たほぼ同一面となるまで、固体電解質成形体の両端部間
を研摩することにより形成される。
【0020】セル本体34の一端部には、図3に示すよ
うに有底円筒形状の封止体50が外嵌されており、この
封止体50は、セル本体34の一端部に接合している。
このような封止体50のセル本体34への外嵌は、セル
本体34の一端部に有底円筒形状の封止体成形体を外嵌
し、焼成して封止体成形体を焼成収縮させることによっ
て行われる。
【0021】集電体35の表面には、図1に示すよう
に、厚さ3μm以上のNiメッキ層40が形成されてい
る。集電体35は、セル同士を接続する際に、他のセル
の燃料極にNiフェルトを介して電気的に接続され、こ
れにより燃料電池モジュールが構成される。
【0022】固体電解質32は、例えば3〜20モル%
のY23あるいはYb23を含有した部分安定化あるい
は安定化ZrO2が用いられ、空気極31は、例えば、
LaおよびMnを含有するペロブスカイト型複合酸化物
を主成分とするもので、Caを酸化物換算で8〜10重
量%、希土類元素のうち少なくとも一種を酸化物換算で
10〜20重量%含有しても良い。希土類元素として
は、Y、Nd、Dy、Er、Yb等があり、このうちで
もYが望ましい。燃料極33としては、例えば、50〜
80重量%Niを含むZrO2(Y23含有)が用いら
れる。
【0023】集電体35は、金属元素としてLa、Cr
およびMgを含有するぺロブスカイト型結晶を主結晶と
するものであり、希土類元素やアルカリ土類金属元素を
含有するものであっても良い。集電体35には、さらに
MgO結晶を含有することが、集電体35の熱膨張係数
を高くして、固体電解質32や空気極31の熱膨張係数
に近づけることができるため望ましい。
【0024】そして、本発明の固体電解質型燃料電池セ
ルでは、図1に示したように、外径Rが10mm以下で
あり、図4に示すように、空気極31の周方向における
固体電解質32と集電体35の接合部の幅B1が120
0μm以下とされている。
【0025】セルの外径Rを10mm以下としたのは、
このような小径のセルにより単位体積当たりの出力を向
上させることによって小型の燃料電池を作製でき、シス
テムの省スペース化を実現できるからである。尚、固体
電解質型燃料電池セルの外径Rとは、固体電解質型燃料
電池セルにおける最大外径を意味し、この例では、集電
体35と対向して形成された燃料極33の部分と直交す
る方向の直径である。外径Rは、5mm以下であること
が小型化の点から望ましい。
【0026】また、このような外径Rが10mm以下の
セルでは、空気極31の周方向における固体電解質32
と集電体35の接合部の幅B1が1200μm以下であ
ることが重要である。
【0027】固体電解質型燃料電池セルを作製する場
合、セルの各部材の焼成収縮挙動の差および熱膨張係数
の差などが存在するため、特に異種部材が集中して近接
する固体電解質32と集電体35の接合部の幅B1を必
要以上に大きく設けると、焼成過程および運転開始・停
止時の膨張収縮挙動の差により接合部の剥離や磁器破壊
を起こしやすくなる。特にセルの外径Rを10mm以下
に小径化した場合は剥離や破壊が顕著となるのである。
【0028】接合部の幅B1を1200μm以下とした
のは、幅B1が1200μmよりも大きい場合には、固
体電解質32と集電体35の接合部において、その焼成
収縮挙動の相違に基づく応力が大きく、固体電解質32
と集電体35の間に剥離が生じ、セルを作製しても空気
極内部の空気が漏出するからである。
【0029】しかしながら、固体電解質32と集電体3
5の接合部が継続して十分に安定な気密性を呈すために
は接合部幅B1を一定以上確保する必要がある。よっ
て、固体電解質32と集電体35とは確実に接合する必
要があることから、接合部の幅B1は、500μm以
上、特には800μm以上であることが望ましい。
【0030】また、本発明では、接合部において固体電
解質32と集電体35の厚みt1、t2がそれぞれ40
μm以上の厚みを有する部分が、空気極31の周方向に
300μm以上の幅B2で形成されている。固体電解質
32の厚みt1と集電体35の厚みt2がそれぞれ40
μm以上である部分が、300μm以上の幅B2で存在
せしめたのは、この範囲であれば、長期間発電した場合
であっても、固体電解質32と集電体35を強固に接合
でき、継続して十分に安定な気密性を得ることができる
からである。幅B2は、固体電解質32と集電体35を
確実に接合しつつ、熱応力の発生を抑制するという点か
ら300〜600μmであることが望ましい。
【0031】固体電解質32と集電体35の接合部の厚
みtが80〜200μmであることが、緻密体である接
合部の機械的強度を確保するという点から望ましい。
【0032】また、本発明では、有底筒状の封止体50
が外嵌される部分の集電体35の空気極周方向端の厚み
t2が5〜40μmであることが望ましい。このような
厚みt2を有することにより、封止体50をセル本体3
4の外面に確実に接合することができ、封止体50と集
電体35の空気極周方向端と固体電解質表面との間から
の空気の漏出を抑制できる。
【0033】尚、本発明の固体電解質型燃料電池セル
は、空気極の厚みが0.5〜1.5mm、集電体が積層
されない部分の固体電解質の厚みが80〜150μm、
空気極上に積層される集電体の厚みが80〜150μ
m、燃料極の厚みが30〜200μmとされており、こ
れにより、外径Rが10mm以下のセルを作製できる。
【0034】以上のように構成された固体電解質型燃料
電池セルは、以下のようにして作製できる。例えば、円
筒状の空気極成形体(または空気極仮焼体)の外表面
に、ドクターブレード法により作製した固体電解質シー
トを、その両端が離間するように(開口部が形成される
ように)貼り付け、仮焼した後、固体電解質仮焼体の両
端間が同一平面となるまで研磨し、この部分にYを含有
するスラリーを用いて集電体シートを貼り付け、さら
に、固体電解質シートの表面に燃料極シートを貼り付
け、その後1400〜1600℃の温度で2〜10時間
大気中にて焼成して作製される。このとき燃料極シート
はセルの端部には貼り付けないようにようにする。この
端部の燃料極非形成部分に封止処理が行われる。
【0035】封止処理は、集電体の空気極周方向端の段
差を電動小型グラインダーで研削することによりセル外
面を平坦化し、その上にジルコニアスラリーを塗布して
封止体を形成するキャップ形状成形体を外嵌して、その
後1150〜1400℃の焼成温度で1〜3時間大気中
で焼成して、セル本体の一端部に有底筒状の封止体を外
嵌し、接合する。
【0036】次に、集電体表面にNi層を無電解メッキ
によって形成し、さらに外部の回路と接続するためにN
iペーストを塗布してNiフェルトをはりつけ、還元雰
囲気下で900〜1100℃の焼成温度にて焼き付け
る。
【0037】以上のように構成された固体電解質型燃料
電池セルでは、空気極の外面に沿った固体電解質と集電
体の接合部の幅B1が1200μm以下であるため、外
径Rが10mm以下のセルを作製する場合であっても、
焼成収縮挙動の相違に基づく固体電解質と集電体の剥
離、固体電解質や集電体へのクラック発生を防止でき、
これによりセル内部の空気の漏出を防止できる。
【0038】本発明の燃料電池は、例えば、図5に示す
ように、反応容器51内に、酸素含有ガス室仕切板5
3、燃焼室仕切板55、燃料ガス室仕切板57を用いて
酸素含有ガス室A、燃焼室B、反応室C、燃料ガス室D
が形成されている。反応容器51内には、上記した複数
の有底筒状の固体電解質型燃料電池セル59が収容され
ており、これらの固体電解質型燃料電池セル59は、燃
焼室仕切板55に形成されたセル挿入孔60に挿入固定
されており、その開口部61は燃焼室仕切板55から燃
焼室B内に突出しており、その内部には酸素含有ガス室
仕切板53に固定された酸素含有ガス導入管(空気導入
管)63の一端が挿入されている。
【0039】燃焼室仕切板55には、余剰の未反応燃料
ガスを反応室Cから燃焼室Bに排出するために、複数の
排気孔64が形成されており、燃料ガス室仕切板57に
は、燃料ガス室Dから反応室C内に供給するための供給
孔が形成されている。
【0040】また、反応容器51には、例えば水素から
なる燃料ガスを導入する燃料ガス導入口65、例えば、
空気を導入する酸素含有ガス導入口67、燃焼室B内で
燃焼したガスを排出するための排気口69が形成されて
いる。
【0041】このような固体電解質型燃料電池は、酸素
含有ガス室Aからの酸素含有ガス、例えば空気を、酸素
含有ガス導入管63を介して固体電解質型燃料電池セル
59内にそれぞれ供給し、かつ、燃料ガス室Dからの燃
料ガスを複数の固体電解質型燃料電池セル59間に供給
し、反応室Cにて反応させ発電し、余剰の空気と未反応
燃料ガスを燃焼室Bにて燃焼させ、燃焼したガスが排気
口69から外部に排出される。
【0042】尚、本発明の燃料電池は、上記した図1〜
3の燃料電池に限定されるものではなく、反応容器内
に、上記した燃料電池セルを複数収容していれば良い。
【0043】
【実施例】 空気極を形成する粉末としてLaMnO3
粉末を用い、押し出し成形により中空の円筒状成形体を
作製した。一方、固体電解質として市販の平均粒径が
0.6μmの10モル%Y23/90モル%ZrO2
成の粉末を用い、集電体として金属元素La、Mg、C
rからなるペロブスカイト型酸化物粉末、及びLa
23、MgOからなる粉末を用い、ドクターブレード法
によってそれぞれグリーンシートからなる集電体シー
ト、グリーンシートからなる固体電解質シートを作製し
た。
【0044】次に、上記空気極材料からなる円筒状成形
体表面に固体電解質シートを巻き付け1100度で仮焼
し、固体電解質仮焼体の両端部間を研磨して平坦化し、
この部分にイットリアスラリーを塗布して集電体シート
を積層し、大気中において1500℃で3時間焼成し、
外径Rが表1に示すセルを作製した。固体電解質の厚み
は100μm、集電体の厚みは100μmであった。
【0045】さらに、焼成後にセル開口端付近を研削し
て、集電体の空気極周方向端の厚みを薄くし平坦化し、
セル開口端にジルコニアスラリーを塗布して封止体とな
るキャップ形状の封止体成形体を外嵌し、1300℃で
1時間焼成し、本発明の固体電解質型燃料電池セルを作
製した。
【0046】さらに、1000℃水素雰囲気下で150
0Hr発電を行い、0.5A/cm 2の電流密度をセル
に与えて初期、1000Hr後、1500Hr後のセル
の気密性を評価した。評価は、セルの内部に高圧ガスを
導入して外気圧より1kgf/cm2高い気圧にし、水
没させて気泡の発生の有無により、集電体と固体電解質
が積層された接合部(封止体が外嵌されていない部
分)、及び封止体における雰囲気のリークの有無を判断
した。結果を表1に示した。
【0047】気密性評価終了後、試料の断面観察から、
固体電解質と集電体が積層された接合部幅B1、固体電
解質と集電体の厚みがそれぞれ40μm以上の厚みを有
する幅B2を算出し、また、接合部の厚みtとして断面
観察を行って幅B2の中点の厚みを測定した。さらに、
集電体の空気極周方向端における厚みt1(段差)を断
面観察によって測定し、結果を表1に示した。
【0048】
【表1】
【0049】この表1より、円筒の直径が10mm以下
になると固体電解質と集電体の接合部からの雰囲気リー
クが起こりやすくなるが、固体電解質と集電体の接合部
幅B1が1200μm以下の本発明の試料では、150
0時間発電後も接合部及び封止体からのリークは発生し
なかった。
【0050】また、接合部において固体電解質と集電体
の厚みがそれぞれ40μm以上の厚みを有する部分が、
空気極の周方向に300μm以上の幅B2で形成されて
いる場合には、1500時間発電後も接合部及び封止体
からのリークはなかったが、幅B2が300μm以下の
試料No.3、No.12では、発電時間が長くなれば
接合部が劣化し易いことが判る。
【0051】さらに、集電体の空気極周方向端の厚みt
2が5〜40μmの場合には、1500時間発電後も接
合部及び封止体からのリークはなかったが、集電体の空
気極周方向端の厚みt2が50μmの試料No.13で
は、発電時間が長くなれば封止体とセルとの接合が劣化
し易いことが判る。
【0052】
【発明の効果】本発明の固体電解質型燃料電池セルで
は、空気極の周方向における固体電解質と集電体の接合
部の幅B1が1200μm以下であるため、外径Rが1
0mm以下のセルを作製する場合であっても、焼成収縮
挙動の相違に基づく固体電解質と集電体の剥離を防止で
き、これによりセル内部の空気の漏出を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の固体電解質型燃料電池セルを示す断面
図である。
【図2】本発明の固体電解質型燃料電池セルを示す斜視
図である。
【図3】封止体及びその近傍の固体電解質型燃料電池セ
ルを示す斜視図である。
【図4】集電体と固体電解質の接合部及びその近傍を示
す断面図である。
【図5】本発明の燃料電池を示す説明図である。
【図6】従来の固体電解質型燃料電池セルを示す斜視図
である。
【符号の説明】
31・・・空気極 32・・・固体電解質 33・・・燃料極 35・・・集電体 37・・・空気極の露出面 50・・・封止体 51・・・反応容器 59・・・固体電解質型燃料電池セル

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多孔質筒状の空気極の表面に、該空気極の
    一部が露出するように緻密質の固体電解質を形成し、該
    固体電解質の表面に多孔質の燃料極を形成するととも
    に、前記空気極の露出面及びその近傍の固体電解質表面
    に、緻密質の集電体を形成してなり、少なくとも前記空
    気極、前記固体電解質及び前記集電体を同時焼成してな
    る固体電解質型燃料電池セルであって、外径Rが10m
    m以下であるとともに、前記空気極の周方向における前
    記固体電解質と前記集電体の接合部の幅B1が1200
    μm以下であることを特徴とする固体電解質型燃料電池
    セル。
  2. 【請求項2】接合部において固体電解質と集電体の厚み
    がそれぞれ40μm以上の厚みを有する部分が、空気極
    の周方向に300μm以上の幅B2で形成されているこ
    とを特徴とする請求項1記載の固体電解質型燃料電池セ
    ル。
  3. 【請求項3】接合部の厚みtが80〜200μmである
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の固体電解質型燃
    料電池セル。
  4. 【請求項4】端部に有底筒状の封止体が外嵌されてお
    り、該封止体が外嵌される部分の集電体の空気極周方向
    端の厚みが5〜40μmであることを特徴とする請求項
    1乃至3のうちいずれかに記載の固体電解質型燃料電池
    セル。
  5. 【請求項5】反応容器内に、請求項1乃至4のうちいず
    れかに記載の固体電解質型燃料電池セルを複数収容して
    なることを特徴とする燃料電池。
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