JP3285779B2 - 固体電解質型燃料電池セルおよびその製造方法 - Google Patents
固体電解質型燃料電池セルおよびその製造方法Info
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Description
解質型燃料電池セルおよびその製造方法に関するもので
ある。
動温度が900〜1050℃と高温であるため発電効率
が高く、第3世代の発電システムとして期待されてい
る。
円筒型と平板型が知られている。平板型燃料電池セル
は、発電の単位体積当り出力密度が高いという特長を有
するが、実用化に関してはガスシール不完全性やセル内
の温度分布の不均一性などの問題がある。それに対し
て、円筒型燃料電池セルでは、出力密度は低いものの、
セルの機械的強度が高く、またセル内の温度の均一性が
保てるという特長がある。
それぞれの特長を生かして積極的に研究開発が進められ
ている。
ように開気孔率40%程度のCaO安定化ZrO2 を支
持管1とし、その上にLaMnO3 系材料からなる多孔
性の空気極2を形成し、その表面にY2 O3 安定化Zr
O2 からなる固体電解質3を被覆し、さらにこの表面に
多孔性のNi−ジルコニアの燃料極4が設けられてい
る。燃料電池のモジュールにおいては、各単セルはLa
CrO3 系の集電体(インターコネクタ)5を介して接
続される。発電は、支持管1内部に空気(酸素)6を、
外部に燃料(水素)7を流し、1000〜1050℃の
温度で行なわれる。
スを単純化するため、空気極材料であるLaMnO3 系
材料が直接多孔性の支持管として使用されている。空気
極としての機能を合わせ持つ支持管材料としては、La
をCaで20原子%又はSrで10〜15原子%置換し
たLaMnO3 固溶体材料が用いられている。
る方法としては、例えばCaO安定化ZrO2 からなる
絶縁粉末を押出成形法などにより円筒状に成形後、これ
を焼成して円筒状支持体を作製し、この支持体の外周面
に空気極、固体電解質、燃料極、集電体のスラリーを塗
布してこれを順次焼成して積層するか、あるいは円筒状
支持体の表面に電気化学的蒸着法(EVD法)やプラズ
マ溶射法などにより空気極、固体電解質、燃料極、集電
体を順次形成することも行われている。
めに、各構成材料のうち少なくとも2つを同時焼成す
る、いわゆる共焼結法も提案されている。この共焼結法
は、例えば、円筒状の空気極支持管の成形体に固体電解
質成形体及び集電体用成形体をロール状に巻き付けて同
時焼成を行い、その後固体電解質層表面に燃料極層を形
成する方法である。この共焼結法は製造工程数が少なく
なるためにセルの製造時の歩留り向上、コスト低減に有
利である。
して得られた円筒状のセル本体を実際に発電を行う炉内
の取付部材にセットし、取付部材に形成されたガラス層
をセル本体の一端に当接し、発電を行う際の昇温時に前
記ガラス層を溶融させ、セル本体の一端を前記取付部材
により封止していた。
と同一材料により有底筒状の封止部材用成形体を作製
し、空気極成形体の一端と封止部材用成形体の一端を当
接し焼成した後、上記したように、電気化学的蒸着法
(EVD法)やプラズマ溶射法などにより固体電解質、
燃料極、集電体を順次形成するとともに、封止部材の表
面に電気化学的蒸着法(EVD法)やプラズマ溶射法な
どにより緻密質セラミック層を形成し、封止部材からの
ガスリークを防止していた。
池セルの一端をガラス材を用いて取付部材により封止す
る従来の方法では、実際に発電を行う際に封止すること
になるため完全に封止されているか否かの確認が困難で
あり、シール不良による単セル出力の低下が生じ易く、
特にスタック化した場合には封止箇所の増加によるシー
ル不良が発生し易く、結果として出力が低下するという
問題があった。
形体の一端を当接した状態で焼成する方法では、空気極
成形体と封止部材との接合が困難であり、しかも、ガス
リークを防止するため、電気化学的蒸着法(EVD法)
やプラズマ溶射法などにより封止部材の表面に緻密質セ
ラミック層を形成する必要があり、封止工程が面倒であ
り、コスト高であるという問題があった。
つ確実に行うことができるとともに、ガスシールの確認
が容易な固体電解質型燃料電池セルおよびその製造方法
を提供することを目的とする。
に対して検討を重ねた結果、セル本体の一端部外周面に
セラミックスラリーを塗布し、その上に封止部材用のセ
ラミック成形体を外嵌して焼成し、封止部材の焼成収縮
によりセル本体の一端部に嵌着することにより、セル本
体の一端を容易にかつ確実に封止することができ、しか
も封止状態を容易に確認し得ることを見出し、本発明に
至った。
は、円筒状の固体電解質の片面に空気極、他面に燃料極
が形成されるとともに、前記空気極または前記燃料極に
電気的に接続され、かつ外面に露出する集電体を具備す
る円筒状のセル本体の一端部外周面に、ZrO2系また
はLaCrO3系のセラミックスからなるガスシール層
を介して、キャップ形状からなり、外嵌部の厚みtが
0.3〜1.2mmのZrO2系またはLaCrO3系の
セラミックスからなる封止部材を外嵌してなり、該封止
部材が、それ自体の焼成収縮によって前記セル本体の外
面と前記封止部材の内面とがガスシール層を介して接合
されてなることを特徴とするものである。
の製造方法は、第1の方法として、a)少なくとも固体
電解質、空気極および集電体を具備する積層焼結体から
なる円筒状セル本体を作製する工程と、b)前記セル本
体の積層焼結体の所定箇所に燃料極成形体層を形成して
焼結させる工程と、c)該セル本体の一端部外周面にZ
rO2系またはLaCrO3系のセラミックスラリーを塗
布する工程と、c)該セラミックスラリーが塗布された
セル本体の一端部をキャップ形状からなり、外嵌部の厚
みが0.7〜2.0mmであり、且つZrO2系または
LaCrO3系の封止部材用セラミック成形体に挿入す
る工程と、d)これを焼成して前記封止部材用セラミッ
ク成形体を外嵌部の厚みtを0.3〜1.2mmとなる
ように焼成収縮せしめて前記セル本体の一端部に嵌着す
ると同時に、セル本体の外面と封止部材の内面とをガス
シール層を介して接合してなる工程と、を具備すること
を特徴とし、第2の方法として、a)少なくとも固体電
解質、空気極および集電体を具備する成形体を形成した
後、さらに燃料極成形体を積層し、これを同時に焼成
し、円筒状のセル本体を作製する工程と、b)該セル本
体の一端部外周面にZrO2系またはLaCrO3系のセ
ラミックスラリーを塗布する工程と、c)該セラミック
スラリーが塗布されたセル本体の一端部をキャップ形状
からなり、外嵌部の厚みが0.7〜2.0mmであり、
且つZrO2系またはLaCrO3系の封止部材用セラミ
ック成形体に挿入する工程と、d)これを焼成して前記
封止部材用セラミック成形体を外嵌部の厚みtを0.3
〜1.2mmとなるように焼成収縮せしめて前記セル本
体の一端部に嵌着すると同時に、セル本体の外面と封止
部材の内面とをガスシール層を介して接合してなる工程
と、を具備することを特徴とし、第3の方法として、
a)少なくとも固体電解質、空気極および集電体を具備
する積層焼結体からなる円筒状セル本体を作製する工程
と、b)前記セル本体に燃料極スラリーを塗布する工程
と、c)該セル本体の一端部外周面にZrO2系または
LaCrO3系のセラミックスラリーを塗布する工程
と、c)該セラミックスラリーが塗布されたセル本体の
一端部をキャップ形状からなり、外嵌部の厚みが0.7
〜2.0mmであり、且つZrO2系またはLaCrO3
系の封止部材用セラミック成形体に挿入する工程と、
d)前記燃料極塗布膜と、前記封止部材用セラミック成
形体とを同時に焼成して、前記封止部材用セラミック成
形体を外嵌部の厚みtが0.3〜1.2mmとなるよう
に焼成収縮せしめて前記セル本体の一端部に嵌着すると
同時に、セル本体の外面と封止部材の内面とをガスシー
ル層を介して接合してなる工程と、を具備することを特
徴とするものである。
体を作製する工程と、該空気極仮焼体の表面に固体電解
質成形体を積層して仮焼する工程と、該固体電解質仮焼
体の表面を研磨して前記空気極仮焼体の一部を露出さ
せ、前記固体電解質仮焼体および前記空気極仮焼体の表
面に集電体用成形体を積層する工程と、該積層成形体を
焼成する工程とを具備して形成されることが望ましい。
のように、発電用セル本体を炉内にセットし発電を行う
際にセル本体の一端を取付部材により封止するのではな
く、セル製造段階でセル本体の一端を緻密質セラミック
スにより封止するため、セル本体の一端の封止を容易か
つ確実に行うことができるとともに、発電用セル本体を
炉内にセットする前に封止状態を確認することができ、
発電の際のガスシール性が十分に保証される。
では、セル本体の一端部外周面にセラミックスラリーを
塗布し、その上面に封止部材用セラミック成形体を外嵌
して焼成することにより、封止部材用セラミック成形体
が焼成収縮しセル本体の一端部に嵌着すると同時に、焼
成時にセル本体の外面と封止部材の内面とが接合するた
め、セル本体の一端の封止を容易かつ確実に行うことが
できる。
では、セル本体の一端部外周面にセラミックスラリーを
塗布し、セラミックスからなるガスシール層を形成し、
その外周面に封止部材を嵌着したため、集電体がセル本
体から突出する等によりセル本体の外周面に凹凸が形成
されている場合でも、ガスシール層により封止部材が嵌
着される部分のセル本体外周面が平滑化され、封止部材
とセル本体を隙間なくより密着させることができ、ガス
シール性を向上できる。
rO2系またはLaCrO3系のセラミックスからなり、
焼成温度(1300℃以上)は、実際の発電温度(10
00℃)よりも高いので、発電時におけるガスリークの
恐れが無く、結果としてセル出力の信頼性、長寿命化が
図れる。さらに、複数のセルを用いてスタックを組む際
においては、発電を行う段階でのシール箇所を極力少な
くすることができるためにシステム設計を容易にするこ
とが可能となる。
ルは、図1および図2に示すように、円筒状の空気極2
の表面に固体電解質3を形成し、この固体電解質3の表
面に燃料極4を形成し、さらに、空気極2と電気的に接
続する集電体5を設けてセル本体8が形成されている。
は、セラミックスからなるガスシール層9が形成され、
このガスシール層9の表面には、キャップ形状の緻密質
セラミックスからなる封止部材11が外嵌されており、
セル本体8とガスシール層9、封止部材11が焼成によ
り一体化されている。即ち、セル本体8の一端部外周面
にセラミックスラリーを塗布することにより、セル本体
8外周面の凹凸を無くし、平坦化した後、封止部材用セ
ラミック成形体を外嵌して焼成することにより、封止部
材用セラミック成形体が焼成収縮し、セル本体8の一端
部に嵌着すると同時に、焼成時にセル本体8の外周面と
封止部材11の内面とが、ガスシール層9を介して接合
している。
安定化ZrO2などのZrO2系またはLaCrO3系の
セラミックスからなり、特には、熱膨張率の観点から固
体電解質材料と同一の材料から構成することが望まし
い。ガスシール層9の厚みはセル本体8外表面の凹凸を
無くす程度あれば良く、50〜300μmが望ましい。
緻密質セラミックスからなるものであるが、緻密質セラ
ミックスとして、ガスシール層9と同様の材料を用い
る。またガスシール層9と同様に、熱膨張率の観点から
固体電解質材料と同一の材料から構成することが望まし
い。セル本体8の外表面に当接する封止部材11の外嵌
部13の厚みtは、セルの直径の増大を抑え、焼結時の
収縮の応力で破損しないようにするために、0.3〜
1.2mmであることが必要である。
造方法について詳述する。まず、セル本体を作製するた
めに、自己支持管としての機能を有する円筒状の空気極
成形体を押出成形により作製し、その後1200〜13
00℃の温度で5〜20時間程度脱バインダー・仮焼を
行い、空気極仮焼体を作製する。この空気極仮焼体は、
ペロブスカイト型結晶相を主相とするLaMnO3 系の
材料で、その平均結晶粒径は3〜20μm、特に5〜1
5μmであることが望ましい。これは、主結晶相の粒径
が3μmより小さいと強度は高いもののガス透過性が低
く、20μmを越えるとガス透過性は高くなるものの強
度が不十分となるためである。なお、空気極の開気孔率
は20〜45%、特に30〜40%が適当である。また
平均細孔径は1.0〜5.0μmの範囲がガス透過性に
優れる。
構成する材料の成形体層を形成する。この固体電解質成
形体層は、平均粒径が0.5〜3μmのY2 O3 等の周
知の安定化剤により安定化されたZrO2 からなる粉体
を用いてスラリーを調製し、その後ドクターブレード法
等により作製されたグリーンシートを巻き付けて形成さ
れる。
0〜1300℃の温度で1〜3時間程度仮焼し、その後
集電体の積層箇所となる固体電解質仮焼体の表面を平滑
に研磨し、空気極仮焼体を露出させ、固体電解質仮焼体
および空気極仮焼体の表面に集電体用成形体を積層す
る。集電体用成形体はLaCrO3 系の材料を使用し、
固体電解質成形体と同様にグリーンシートを積層して形
成される。
の酸化性雰囲気中、1300〜1600℃の温度で3〜
15時間程度同時焼成することにより共焼結させ、円筒
状のセル本体を作製する。
有し残部が安定化ZrO2(Y2O3等の安定化剤を含
む)からなる多孔質のサーメット材料を使用する。燃料
極を形成するには、第1の方法として、燃料極を形成前
記積層焼結体の所定箇所に成形体層を形成して焼結させ
る、第2の方法として、前記空気極/固体電解質/集電
体成形体を形成した後、さらに燃料極成形体を積層し、
これらを同時に焼成し、円筒状のセル本体を作製するこ
ともできる。
スラリーを用い、例えば、スラリー中にセル本体の一端
部を浸漬(ディッピング)することにより、セル本体の
一端部の外表面にセラミックスラリーを塗布し、100
〜150℃で1〜3時間乾燥する。セラミックスラリー
を塗布する方法としては、他にスプレー、刷毛等による
塗布がある。セラミックスラリーは、封止部材が外嵌さ
れる部分よりも僅かに広い面積で塗布されることが望ま
しい。塗布厚みについては、セル本体外周面の凹凸がな
くなる程度であれば、特に限定されない。
されるため、例えば、平均結晶粒径が0.5〜3μm程
度のZrO2 系やLaCrO3 系酸化物粉末を押出成形
や静水圧成形(ラバープレス)等により成形し、キャッ
プ形状に切削加工を行い封止部材用セラミック成形体を
作製する。
セル本体の外周面に当接し、締めつける外嵌部の成形体
厚みは、0.7〜2.0mmであることが必要である。
これは、0.7mmよりも薄い場合には焼成時に封止部
材が割れる場合があり、また2.0mmよりも厚い場合
には、複数の固体電解質型燃料電池セルによりスタック
を作製する際のセル間の電気的な接続が困難になるから
である。
材用セラミック成形体の内径は、セル本体の外径の1.
15〜1.4倍であることが望ましい。これは、封止部
材用セラミック成形体の内径が、セル本体の外径の1.
15倍よりも小さい場合には、封止部材に歪みによる割
れが生じ易く、また1.4倍よりも大きい場合には封止
部材とセル本体との間に隙間が生成し、封止できなくな
る場合があるからである。
ラミック成形体に挿入し、大気等の酸化性雰囲気中、1
300〜1600℃の温度で1〜5時間程度焼成し、セ
ル本体の一端部に、ガスシール層を介して封止部材を嵌
着し、本発明の固体電解質型燃料電池セルを得る。封止
部材とガスシール層とは焼成時に一体化し、さらにガス
シール層とセル本体の一端部外周面とも焼成時に一体化
し、これにより、封止部材がガスシール層を介してセル
本体の一端部外周面に接合されることになる。
なる封止部材は、ガスリークを防止することができれば
良く、特に気孔率5%以下であることが望ましい。
ル層を介して封止部材により封止した点に特徴があり、
セル本体の作製方法については特に限定されず、上記し
た方法以外の公知の方法で作製しても良い。
の第3の方法として、燃料極スラリーを、空気極、固体
電解質、集電体を有するセル本体に塗布した後、セル本
体を封止部材用セラミック成形体に挿入し、燃料極塗布
膜と同時に前記封止部材用セラミック成形体を焼成し、
燃料極を固体電解質表面に焼き付けても良い。この場合
には、燃料極のみを焼き付けるための熱処理工程を省略
できる。
により作製するため、まず円筒状空気極成形体を以下の
ようにして作製した。市販の純度99.9%以上のLa
2O3 ,Y2 O3 ,CaCO3 ,Mn2 O3 を出発原料
として、これをLa0.56Y0.14Ca0.3 MnO3 の組成
になるように秤量混合した後、1500℃で3時間仮焼
し粉砕して平均粒径が5μmの固溶体粉末を得た。ま
た、この固溶体粉末にバインダーを添加し、押出成形法
で円筒状の空気極成形体を作製した。前記空気極成形体
は、乾燥後1250℃で10時間脱バインダー・仮焼す
ることにより円筒状の空気極仮焼体を作製した。
mol%の割合で含有する平均粒径が1μmのZrO2
粉末に、トルエンとバインダーを添加してスラリーを調
製し、ドクターブレード法により厚み130μmの固体
電解質シートを作製した。
O3 ,Cr2 O3 ,MgOを出発原料として、これをL
a(Mg0.3 Cr0.7 )0.97O3 の組成になるように秤
量混合した後、1500℃で3時間仮焼し粉砕して、平
均粒径が2μmの固溶体粉末を得た。次に、この固溶体
粉末にトルエンとバインダーを添加してスラリーを調製
し、ドクターブレード法により厚み130μmの集電体
シートを作製した。
シートをロール状に巻き付け、1100℃で3時間の仮
焼を行なった。仮焼後、集電体シートの積層箇所となる
固体電解質仮焼体の表面を平面研磨し、露出した空気極
仮焼体まで表面上を平面研磨し、前記集電体シートを所
定箇所に帯状に巻き付けた。その後、大気中1500℃
で6時間の条件で共焼結を試みた。
ol%Y2 O3 含有)粉末を重量比で80:20の割合
で混合した混合粉末に水を溶媒として加えて燃料極スラ
リーを調整し、厚み50μmの燃料極スラリーを積層焼
結体表面に塗布乾燥した。
の割合でそれぞれ含有する平均粒径が1μmのZrO2
系の粉末、またLa0.8 Ca0.22CrO3 、La0.7 C
a0. 32CrO3 及びLa(Mg0.1 Cr0.9 )0.99O3
のLaCrO3 系の各粉末に水を溶媒として加えてスラ
リーを調整し、このスラリーにセル本体の一端部を浸漬
し、ディッピング法により、厚み100μmのセラミッ
クスラリーをセル片端部の外周面に塗布し、120℃で
1時間乾燥した。
形体を作製する。まず、前記スラリー組成と同じ組成で
ある、Y2 O3 を3、8及び10mol%の割合でそれ
ぞれ含有する平均粒径が1μmのZrO2 系の粉末、ま
たLa0.8 Ca0.22CrO3、La0.7 Ca0.32CrO
3 及びLa(Mg0.1 Cr0.9 )0.99O3 のLaCrO
3 系の各粉末を用いて静水圧成形(ラバープレス)を行
いキャップ形状に切削加工した。その後、前記スラリー
を被覆した前記セル片端部を封止部材用成形体に挿入し
た。
めつける封止部材用成形体の外嵌部の肉厚tを1mmに
設定し、また、キャップ形状の成形体の内径をセル本体
の外径の1.2倍とした。尚、セル本体の外径は14m
mであった。
成を行うことにより、燃料極層を形成するとともに、セ
ル本体の一端部外周面に、ガスシール層を介してキャッ
プ形状の封止部材を嵌合した。
円筒型セルにおいて、表面リーク量とセル出力密度、ま
た室温から1000℃までの熱サイクルを20サイクル
通過した後の表面リーク量とセル出力密度の結果を表2
に示した。表面リーク量を、セル内部を真空状態に吸引
した後、10分後にセル内部の真空度の値を読み取るこ
とにより測定し、表面リーク量とセル出力密度の結果を
表2に示した。尚、セル片端部に直接キャップ形状の成
形体を外嵌したセルについて記載した(試料No.1、
3)。また、表2において、試料No.9は、取付部材に
形成されたガラス層(商品名:パイレックスガラスから
なる)をセル本体の一端に当接し、1000℃に加熱し
前記ガラス層を溶融させ、セル本体の一端を前記取付部
材により封止した従来の固体電解質型燃料電池セルの特
性である。
明品の試料No.2、4〜8はいずれも表面リーク量が
100mmTorr以下で従来品(No.9)と比較す
るとガスシール性に優れ、また出力密度においてもいず
れも0.3W/cm2 以上であり、燃料電池セルの発電
性能において性能向上を示唆するものであった。
熱サイクルを20サイクル通過しても表面リーク量が1
00mmTorr以下で、従来品(No.9)及びN
o.1、3のセル片端部に直接キャップ形状の成形体を
外嵌したセルに比べガスシール性に優れた。また本発明
の試料は出力密度においても性能劣化がみられず、0.
3W/cm2 以上の値を維持した。これらの結果より、
長期的なセルの耐久性においても性能劣化を抑制するこ
とが可能となる。
セル製造段階でセル本体の一端を、ガスシール層を介し
て緻密質セラミックスの封止部材により封止するため、
セル本体の一端の封止を容易かつ確実に行うことができ
るとともに、発電用セル本体を炉内にセットする前に封
止状態を確認することができ、発電の際のガスシール性
が十分に保証され、長期的に安定したセル性能を維持で
きる。
図である。
視図である。
Claims (4)
- 【請求項1】円筒状の固体電解質の片面に空気極、他面
に燃料極が形成されるとともに、前記空気極または前記
燃料極に電気的に接続され、かつ外面に露出する集電体
を具備する円筒状のセル本体の一端部外周面に、ZrO
2系またはLaCrO3系のセラミックスからなるガスシ
ール層を介して、キャップ形状からなり、外嵌部の厚み
tが0.3〜1.2mmのZrO2系またはLaCrO3
系のセラミックスからなる封止部材を外嵌してなり、該
封止部材が、それ自体の焼成収縮によって前記セル本体
の外面と前記封止部材の内面とがガスシール層を介して
接合されてなることを特徴とする固体電解質型燃料電池
セル。 - 【請求項2】a)少なくとも固体電解質、空気極および
集電体を具備する積層焼結体からなる円筒状セル本体を
作製する工程と、b)前記セル本体の積層焼結体の所定
箇所に燃料極成形体層を形成して焼結させる工程と、
c)該セル本体の一端部外周面にZrO2系またはLa
CrO3系のセラミックスラリーを塗布する工程と、
c)該セラミックスラリーが塗布されたセル本体の一端
部をキャップ形状からなり、外嵌部の厚みが0.7〜
2.0mmであり、且つZrO2系またはLaCrO3系
の封止部材用セラミック成形体に挿入する工程と、d)
これを焼成して前記封止部材用セラミック成形体を外嵌
部の厚みtを0.3〜1.2mmとなるように焼成収縮
せしめて前記セル本体の一端部に嵌着すると同時に、セ
ル本体の外面と封止部材の内面とをガスシール層を介し
て接合してなる工程と、を具備することを特徴とする固
体電解質型燃料電池セルの製造方法。 - 【請求項3】a)少なくとも固体電解質、空気極および
集電体を具備する成形体を形成した後、さらに燃料極成
形体を積層し、これを同時に焼成し、円筒状のセル本体
を作製する工程と、b)該セル本体の一端部外周面にZ
rO2系またはLaCrO3系のセラミックスラリーを塗
布する工程と、c)該セラミックスラリーが塗布された
セル本体の一端部をキャップ形状からなり、外嵌部の厚
みが0.7〜2.0mmであり、且つZrO2系または
LaCrO3系の封止部材用セラミック成形体に挿入す
る工程と、d)これを焼成して前記封止部材用セラミッ
ク成形体を外嵌部の厚みtを0.3〜1.2mmとなる
ように焼成収縮せしめて前記セル本体の一端部に嵌着す
ると同時に、セル本体の外面と封止部材の内面とをガス
シール層を介して接合してなる工程と、 を具備することを特徴とする固体電解質型燃料電池セル
の製造方法。 - 【請求項4】a)少なくとも固体電解質、空気極および
集電体を具備する積層焼結体からなる円筒状セル本体を
作製する工程と、b)前記セル本体に燃料極スラリーを
塗布する工程と、c)該セル本体の一端部外周面にZr
O2系またはLaCrO3系のセラミックスラリーを塗布
する工程と、c)該セラミックスラリーが塗布されたセ
ル本体の一端部をキャップ形状からなり、外嵌部の厚み
が0.7〜2.0mmであり、且つZrO2系またはL
aCrO3系の封止部材用セラミック成形体に挿入する
工程と、d)前記燃料極塗布膜と、前記封止部材用セラ
ミック成形体とを同時に焼成して、前記封止部材用セラ
ミック成形体を外嵌部の厚みtが0.3〜1.2mmと
なるように焼成収縮せしめて前記セル本体の一端部に嵌
着すると同時に、セル本体の外面と封止部材の内面とを
ガスシール層を介して接合してなる工程と、 を具備することを特徴とする固体電解質型燃料電池セル
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32049796A JP3285779B2 (ja) | 1996-11-29 | 1996-11-29 | 固体電解質型燃料電池セルおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32049796A JP3285779B2 (ja) | 1996-11-29 | 1996-11-29 | 固体電解質型燃料電池セルおよびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10162847A JPH10162847A (ja) | 1998-06-19 |
JP3285779B2 true JP3285779B2 (ja) | 2002-05-27 |
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ID=18122118
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32049796A Expired - Lifetime JP3285779B2 (ja) | 1996-11-29 | 1996-11-29 | 固体電解質型燃料電池セルおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3285779B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6379485B1 (en) * | 1998-04-09 | 2002-04-30 | Siemens Westinghouse Power Corporation | Method of making closed end ceramic fuel cell tubes |
KR101132064B1 (ko) | 2010-01-29 | 2012-04-02 | 삼성에스디아이 주식회사 | 고체산화물 연료전지 및 연료전지의 셀과 캡간 브레이징방법 |
-
1996
- 1996-11-29 JP JP32049796A patent/JP3285779B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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JPH10162847A (ja) | 1998-06-19 |
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