JP3281814B2 - 固体電解質型燃料電池セルおよびその製造方法 - Google Patents

固体電解質型燃料電池セルおよびその製造方法

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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有底筒状の固体電
解質型燃料電池セルおよびその製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来技術】従来より、固体電解質型燃料電池はその作
動温度が900〜1050℃と高温であるため発電効率
が高く、第3世代の発電システムとして期待されてい
る。
【0003】一般に、固体電解質型燃料電池セルには、
円筒型と平板型が知られている。平板型燃料電池セル
は、発電の単位体積当り出力密度が高いという特長を有
するが、実用化に関してはガスシ−ル不完全性やセル内
の温度分布の不均一性などの問題がある。それに対し
て、円筒型燃料電池セルでは、出力密度は低いものの、
セルの機械的強度が高く、またセル内の温度の均一性が
保てるという特長がある。
【0004】両形状の固体電解質型燃料電池セルとも、
それぞれの特長を生かして積極的に研究開発が進められ
ている。
【0005】円筒型燃料電池の単セルは、図2に示した
ように開気孔率40%程度のCaO安定化ZrO2 を支
持管1とし、その上にLaMnO3 系材料からなる多孔
性の空気極2を形成し、その表面にY2 3 安定化Zr
2 からなる固体電解質3を被覆し、さらにこの表面に
多孔性のNi−ジルコニアの燃料極4が設けられてい
る。燃料電池のモジュ−ルにおいては、各単セルはLa
CrO3 系の集電体(インタ−コネクタ)5を介して接
続される。発電は、支持管1内部に空気(酸素)を、外
部に燃料(水素)を流し、1000〜1050℃の温度
で行なわれる。
【0006】近年、このセル作製の工程においてプロセ
スを単純化するため、空気極材料であるLaMnO3
材料を直接多孔性の支持管として使用されている。空気
極としての機能を合わせ持つ支持管材料としては、La
をCaで20原子%又はSrで10〜15原子%置換し
たLaMnO3 固溶体材料が用いられている。
【0007】また、上記のような燃料電池セルを製造す
る方法としては、例えばCaO安定化ZrO2 からなる
絶縁粉末を押出成形法などにより円筒状に成形後、これ
を焼成して円筒状支持体を作製し、この支持体の外周面
に空気極、固体電解質、燃料極、集電体のスラリ−を塗
布してこれを順次焼成して積層するか、あるいは円筒状
支持体の表面に電気化学的蒸着法(EVD法)やプラズ
マ溶射法などにより空気極、固体電解質、燃料極、集電
体を順次形成することも行われている。
【0008】最近では、セルの製造工程を簡略化するた
めに、各構成材料のうち少なくとも2つを同時焼成す
る、いわゆる共焼結法も提案されている。この共焼結法
は、例えば、円筒状の空気極支持管の成形体に固体電解
質成形体及び集電体用成形体をロ−ル状に巻き付けて同
時焼成を行い、その後固体電解質層表面に燃料極層を形
成する方法である。この共焼結法は製造工程数が少なく
なるためにセルの製造時の歩留り向上、コスト低減に有
利である。
【0009】そして、従来、セルの一端の封止は、焼結
して得られた円筒状のセル本体を実際に発電を行う炉内
の取付部材にセットし、取付部材に形成されたガラス層
をセル本体の一端に当接し、発電を行う際の昇温時に前
記ガラス層を溶融させ、セル本体の一端を前記取付部材
により封止していた。
【0010】また、空気極成形体、および空気極成形体
と同一材料により有底筒状の封止部材用成形体を作製
し、空気極成形体の一端と封止部材用成形体の一端を当
接し焼成した後、上記したように、電気化学的蒸着法
(EVD法)やプラズマ溶射法などにより固体電解質、
燃料極、集電体を順次形成するとともに、封止部材の表
面に電気化学的蒸着法(EVD法)やプラズマ溶射法な
どにより緻密質セラミック層を形成し、封止部材からの
ガスリークを防止していた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、燃料電
池セルの一端をガラス材を用いて取付部材により封止す
る従来の方法では、実際に発電を行う際に封止すること
になるため完全に封止されているか否かの確認が困難で
あり、シ−ル不良による単セル出力の低下が生じ易く、
特にスタック化した場合には封止箇所の増加によるシ−
ル不良が発生し易く、結果として出力が低下するという
問題があった。
【0012】また、空気極成形体の一端と封止部材用成
形体の一端を当接した状態で焼成する方法では、空気極
成形体と封止部材との接合が困難であり、しかも、ガス
リークを防止するため、電気化学的蒸着法(EVD法)
やプラズマ溶射法などにより封止部材の表面に緻密質セ
ラミック層を形成する必要があり、封止工程が面倒であ
り、コスト高であるという問題があった。
【0013】本発明は、セル本体のガスシールを容易か
つ確実に行うことができるとともに、ガスシールの確認
が容易な固体電解質型燃料電池セルおよびその製造方法
を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記問題点
に対して検討を重ねた結果、セル本体の一端部に封止部
材用のセラミック成形体を外嵌して焼成し、封止部材の
焼成収縮によりセル本体の一端部に嵌着すると同時に接
合することにより、セル本体の一端を容易にかつ確実に
封止することができ、しかも封止状態を容易に確認し得
ることを見出し、本発明に至った。
【0015】即ち、本発明の固体電解質型燃料電池セル
は、円筒状の固体電解質の片面に空気極、他面に燃料極
が形成され、且つ前記空気極または前記燃料極に電気的
に接続された集電体を具備する円筒状のセル本体の一端
部に、セラミックスからなるキャップ形状の封止部材を
外嵌してなり、該封止部材が、それ自体の焼成収縮によ
って前記セル本体の外面と前記封止部材の内面とが直接
接して接合されてなることを特徴とする。
【0016】また、本発明の固体電解質型燃料電池セル
の製造方法は、第1の方法として、a)少なくとも固体
電解質、空気極および集電体を具備する積層焼結体から
なる円筒状のセル本体を作製する工程と、b)前記セル
本体の積層焼結体の所定箇所に燃料極成形体層を形成し
て焼結させる工程と、c)該セル本体の一端部にキャッ
プ形状の封止部材用セラミック成形体を外嵌する工程
と、d)これを焼成して前記封止部材用セラミック成形
体を焼成収縮せしめて前記セル本体の一端部に嵌着する
と同時に、セル本体の外面と封止部材の内面とを直接接
して接合してなる工程と、を具備することを特徴とし、
第2の方法として、a)少なくとも固体電解質、空気極
および集電体を具備する成形体を形成した後、さらに燃
料極成形体を積層し、これらを同時に焼成し、円筒状の
セル本体を作製する工程と、b)該セル本体の一端部に
キャップ形状の封止部材用セラミック成形体を外嵌する
工程と、c)これを焼成して前記封止部材用セラミック
成形体を焼成収縮せしめて前記セル本体の一端部に嵌着
すると同時に、セル本体の外面と封止部材の内面とを直
接接して接合してなる工程と、を具備することを特徴と
し、第3の方法として、a)少なくとも固体電解質、空
気極および集電体を具備する積層焼結体からなる円筒状
のセル本体を作製する工程と、b)前記セル本体に燃料
極スラリーを塗布する工程と、c)該セル本体の一端部
にキャップ形状の封止部材用セラミック成形体を外嵌す
る工程と、d)前記燃料極塗布膜と、前記封止部材用セ
ラミック成形体とを同時に焼成して、前記封止部材用セ
ラミック成形体を焼成収縮せしめて前記セル本体の一端
部に嵌着すると同時に、セル本体の外面と封止部材の内
面とを直接接して接合する工程と、を具備することを特
徴とする方法である。セル本体は、円筒状の空気極成形
体の表面に固体電解質成形体を積層して仮焼する工程
と、該固体電解質仮焼体の表面を研磨して前記空気極仮
焼体の一部を露出させ、前記固体電解質仮焼体および前
記空気極仮焼体の表面に集電体用成形体を積層する工程
と、該積層成形体を焼成する工程により形成されること
が望ましい。
【0017】
【作用】本発明の固体電解質型燃料電池セルでは、従来
のように、発電用セル本体を炉内にセットし発電を行う
際にセル本体の一端を取付部材により封止するのではな
く、セル製造段階でセル本体の一端を緻密質セラミック
スにより封止するため、セル本体の一端の封止を容易か
つ確実に行うことができるとともに、発電用セル本体を
炉内にセットする前に封止状態を確認することができ、
発電の際のガスシ−ル性が十分に保証される。
【0018】即ち、本発明の固体電解質型燃料電池セル
では、セル本体の一端部に封止部材用セラミック成形体
を外嵌して焼成することにより、封止部材用セラミック
成形体が焼成収縮しセル本体の一端部に嵌着すると同時
に、焼成時にセル本体の外面と封止部材の内面とが接合
するため、セル本体の一端の封止を容易かつ確実に行う
ことができる。
【0019】また本発明の方法によれば、例えば、Zr
2 やLaCrO3 系からなる封止部材の焼成温度(1
300℃以上)が実際の発電温度(1000℃)よりも
高いので、発電時におけるガスリ−クの恐れが無く、結
果としてセル出力の信頼性、長寿命化が図れる。さら
に、複数のセルを用いてスタックを組む際においては、
発電を行う段階でのシ−ル箇所を極力少なくすることが
できるためにシステム設計を容易にすることが可能とな
る。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の固体電解質型燃料電池セ
ルは、図1に示すように、円筒状の空気極2の表面に固
体電解質3を形成し、この固体電解質3の表面に燃料極
4を形成し、さらに、空気極支持管2と電気的に接続す
る集電体5を設けてセル本体10が形成されている。
【0021】そして、セル本体10の一端部には、図3
に示すように、キャップ形状の緻密質セラミックスから
なる封止部材11が外嵌されており、焼成により一体化
されている。即ち、セル本体10の一端部に封止部材用
セラミック成形体を外嵌して焼成することにより、封止
部材用セラミック成形体が焼成収縮しセル本体10の一
端部に嵌着すると同時に、焼成時にセル本体10の外面
と封止部材11の内面とが接合している。
【0022】また、封止部材11はガスリークを防止す
るため緻密質セラミックスからなるものであるが、緻密
質セラミックスとは、例えば、部分安定化ZrO2 や安
定化ZrO2 、LaCrO3 系等の種々の材料を用いる
ことができるが、特には、熱膨張率の観点からセル材料
と同一の材料から構成することが望ましい。
【0023】このような固体電解質型燃料電池セルの製
造方法について詳述する。まず、セル本体を作製するた
めに、自己支持管としての機能を有する円筒状の空気極
成形体を押出成形により作製する。この空気極成形体
は、ペロブスカイト型結晶相を主相とするLaMnO3
系の材料で、その平均結晶粒径は3〜20μm、特に5
〜15μmであることが望ましい。これは、主結晶相の
粒径が3μmより小さいと強度は高いもののガス透過性
が低く、20μmを越えるとガス透過性は高くなるもの
の強度が不十分となるためである。なお、空気極の開気
孔率は20〜45%、特に30〜40%が適当である。
また平均細孔径は1.0〜5.0μmの範囲がガス透過
性に優れる。
【0024】次に、空気極成形体の表面に固体電解質を
構成する材料の成形体層を形成する。この固体電解質成
形体層は、平均粒径が0.5〜3μmのY2 3 等の周
知の安定化剤により安定化されたZrO2 からなる粉体
を用いてスラリ−を調製し、その後ドクタ−ブレ−ド法
等により作製されたグリ−ンシ−トを巻き付けて形成さ
れる。
【0025】そして空気極/固体電解質成形体を100
0〜1300℃の温度で1〜3時間程度仮焼し、その後
集電体の積層箇所となる固体電解質及び空気極の表面を
平滑に研磨し集電体用成形体を積層する。集電体用成形
体はLaCrO3 系の材料を使用し、固体電解質成形体
と同様にグリ−ンシ−トを巻き付けて形成される。
【0026】このようにして作製した空気極/固体電解
質/集電体積層体は、大気等の酸化性雰囲気中、130
0〜1600℃の温度で3〜15時間程度同時焼成する
ことにより共焼結させ、円筒状のセル本体を作製する。
【0027】また、燃料極はNiを30〜80重量%含
有し残部が安定化ZrO2(Y23等の安定化剤を含
む)からなる多孔質のサーメット材料を使用し、燃料極
を形成する方法として、第1の方法として、少なくとも
固体電解質、空気極および集電体を具備する積層焼結体
の所定箇所に成形体層を形成して焼結させるか、あるい
第2の方法として、前記空気極/固体電解質/集電体
成形体を形成した後、さらに燃料極成形体を積層し、こ
れらを同時に焼成し、円筒状のセル本体を作製すること
もできる。
【0028】次に、図3に示すような緻密質でキャップ
形状のセラミックス焼結体からなる封止部材11を作製
する。この封止部材11は発電の際にガスシ−ル性を要
求されるため、例えば、平均結晶粒径が0.5〜3μm
程度のZrO2 系やLaCrO3 系酸化物の形成粉末を
押出成形や静水圧成形(ラバ−プレス)等により成形
し、キャップ形状に切削加工を行い封止部材用セラミッ
ク成形体を作製する。
【0029】この後、セル本体の一端部に封止部材用セ
ラミック成形体を外嵌し、大気等の酸化性雰囲気中、1
300〜1600℃の温度で3〜5時間程度焼成し、セ
ル本体の一端部に封止部材を嵌着し、本発明の固体電解
質型燃料電池セルを得る。緻密質セラミックからなる封
止部材は、ガスリークを防止することができれば良く、
特に気孔率5%以下であることが望ましい。
【0030】尚、本発明は、セル本体10の一端を封止
部材11により封止した点に特徴があり、セル本体10
の作製方法については特に限定されず、上記した方法以
外の公知の方法で作製しても良い。
【0031】
【0032】さらに、本発明では、燃料極を形成する第
3の方法として、燃料極スラリーを、空気極、固体電解
質、集電体を有するセル本体に塗布した後、封止部材用
セラミック成形体を外嵌し、燃料極塗布膜と同時に前記
封止部材用セラミック成形体を焼成し、燃料極を固体電
解質表面に焼き付けても良い。この場合には、燃料極の
みを焼き付けるための熱処理工程を省略できる。
【0033】
【実施例】円筒型の固体電解質型燃料電池セルを共焼結
により作製するため、まず円筒状空気極成形体を以下の
ようにして作製した。市販の純度99.9%以上のLa
23 ,Y2 3 ,CaCO3 ,Mn2 3 を出発原料
として、これをLa0.560.14Ca0.3 MnO3 の組成
になるように秤量混合した後、1500℃で3時間仮焼
し粉砕して平均粒径が5〜8μmの固溶体粉末を得た。
この固溶体粉末にバインダ−を添加し、押出成形法で円
筒状の空気極成形体を作製した。
【0034】次に、共沈法により得られたY2 3 を8
mol%の割合で含有する平均粒径が1〜2μmのZr
2 粉末に、トルエンとバインダ−を添加してスラリ−
を調製し、ドクタ−ブレ−ド法により厚み120〜15
0μmのシート状の固体電解質成形体を作製した。
【0035】次に、市販の純度99.9%以上のLa2
3 ,Cr2 3 ,MgOを出発原料として、これをL
a(Mg0.3 Cr0.7 0.973 の組成になるように秤
量混合した後、1500℃で3時間仮焼し粉砕して、平
均粒径が1〜3μmの固溶体粉末を得た。次に、この固
溶体粉末にトルエンとバインダ−を添加してスラリ−を
調製し、ドクタ−ブレ−ド法により厚み120〜150
μmのシート状の集電体用成形体を作製した。
【0036】この後、前記円筒状空気極成形体に固体電
解質成形体をロ−ル状に巻き付け、1100℃で1時間
の仮焼を行なった。仮焼後、集電体の積層箇所となる空
気極仮焼体及び固体電解質仮焼体のそれぞれの表面上を
平面研磨し、前記集電体用成形体を所定箇所に帯状に巻
き付けた。その後、大気中において1500℃で6時間
の条件で共焼結した。焼成後、NiO粉末にZrO
2 (10mol%Y2 3含有)粉末を重量比で80:
20の割合で混合した混合粉末に水を溶媒として加えて
作製した燃料極スラリ−を積層焼結体表面に塗布乾燥
し、その後大気中において1400℃で2時間焼き付け
を行うことにより厚み50μmの燃料極を作製し、円筒
状のセル本体を作製した。
【0037】次に、Y2 3 を3mol%、8mol%
および10mol%の割合でそれぞれ含有する平均粒径
が1〜2μmのZrO2 粉末、La0.8 Ca0.22CrO
3 、La0.7 Ca0.32CrO3 およびLa(Mg0.1
0.9 0.993 の各粉末を用いて静水圧成形(ラバ−
プレス)を行い、キャップ形状に切削加工し、封止部材
用セラミック成形体を作製し、この封止部材用セラミッ
ク成形体を上記セル本体の一端部に外嵌し、大気中にお
いて1400℃で2時間の条件で焼成した。
【0038】このようにして作製した片端封着型の固体
電解質型燃料電池セルの表面リ−ク量を、セル内部を真
空状態に吸引した後、10分後にセル内部の真空度の値
を読み取ることにより測定し、表面リーク量とセル出力
密度の結果を表1に示した。
【0039】尚、表1において、試料No.1は、取付部
材に形成されたガラス層(商品名:パイレックスガラス
からなる)をセル本体の一端に当接し、1000℃に加
熱し前記ガラス層を溶融させ、セル本体の一端を前記取
付部材により封止した従来の固体電解質型燃料電池セル
である。
【0040】
【表1】
【0041】表1の結果から明らかなように、本発明品
の試料No.2〜7はいずれも表面リ−ク量が100m
mTorr以下で従来品(No.1)と比較するとガス
シ−ル性に優れ、また出力密度においてもいずれも0.
3W/cm2 以上であり、燃料電池セルの発電性能にお
いて性能向上を示唆するものであった。
【0042】また、本発明者等は、試料No.1の従来の
方法によるセルと試料No.3の本発明によるセルとをそ
れぞれ50個作製した結果、試料No.1では79%が表
面リーク量100mmTorr以上であったが、本発明
の試料No.3では10%であり、ガスリークを簡単な方
法により確実に防止できることが判る。
【0043】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
発電用セルを炉内にセットし発電を行う際に、セル本体
の一端を封止するのではなく、セル製造段階でセル本体
の一端部に封止部材用セラミック成形体を外嵌し焼成す
ることにより封止するため、発電の際のガスシ−ル性を
完全にかつ容易に行うことができるとともに、封止状態
の確認も容易であり、さらにセル性能を安定させること
ができ、発電性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の円筒型燃料電池セルの構造を示す断面
図である。
【図2】従来の円筒型燃料電池セルの構造を示す斜視図
である。
【図3】セル本体の一端部に封止部材を外嵌した状態を
示す概念図である。
【符号の説明】
2・・・空気極 3・・・固体電解質 4・・・燃料極 5・・・集電体 10・・・セル本体 11・・・封止部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 8/02 H01M 8/12

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円筒状の固体電解質の片面に空気極、他面
    に燃料極が形成され、且つ前記空気極または前記燃料極
    に電気的に接続された集電体を具備する円筒状のセル本
    体の一端部に、セラミックスからなるキャップ形状の封
    止部材を外嵌してなり、該封止部材が、それ自体の焼成
    収縮によって前記セル本体の外面と前記封止部材の内面
    とが直接接して接合されてなることを特徴とする固体電
    解質型燃料電池セル。
  2. 【請求項2】a)少なくとも固体電解質、空気極および
    集電体を具備する積層焼結体からなる円筒状のセル本体
    を作製する工程と、b)前記セル本体の積層焼結体の所
    定箇所に燃料極成形体層を形成して焼結させる工程と、
    c)該セル本体の一端部にキャップ形状の封止部材用セ
    ラミック成形体を外嵌する工程と、d)これを焼成して
    前記封止部材用セラミック成形体を焼成収縮せしめて前
    記セル本体の一端部に嵌着すると同時に、セル本体の外
    面と封止部材の内面とを直接接して接合してなる工程
    と、を具備することを特徴とする固体電解質型燃料電池
    セルの製造方法。
  3. 【請求項3】a)少なくとも固体電解質、空気極および
    集電体を具備する成形体を形成した後、さらに燃料極成
    形体を積層し、これらを同時に焼成し、円筒状のセル本
    体を作製する工程と、b)該セル本体の一端部にキャッ
    プ形状の封止部材用セラミック成形体を外嵌する工程
    と、c)これを焼成して前記封止部材用セラミック成形
    体を焼成収縮せしめて前記セル本体の一端部に嵌着する
    と同時に、セル本体の外面と封止部材の内面とを直接接
    して接合してなる工程と、を具備することを特徴とする
    固体電解質型燃料電池セルの製造方法。
  4. 【請求項4】a)少なくとも固体電解質、空気極および
    集電体を具備する積層焼結体からなる円筒状のセル本体
    を作製する工程と、b)前記セル本体に燃料極スラリー
    を塗布する工程と、c)該セル本体の一端部にキャップ
    形状の封止部材用セラミック成形体を外嵌する工程と、
    d)前記燃料極塗布膜と、前記封止部材用セラミック成
    形体とを同時に焼成して、前記封止部材用セラミック成
    形体を焼成収縮せしめて前記セル本体の一端部に嵌着す
    ると同時に、セル本体の外面と封止部材の内面とを直接
    接して接合する工程と、を具備することを特徴とする固
    電解質型燃料電池セルの製造方法。
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