JP2017188437A - 電気化学セル - Google Patents

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Abstract

【課題】シール膜のクラックを抑制可能な電気化学セルを提供する。
【解決手段】燃料電池1は、絶縁性かつ多孔質の支持基板2と、支持基板2上に配置される発電部10と、支持基板2の外表面を覆う緻密質のシール膜3とを備える。支持基板2は、シール膜3との界面から10μm以内の外周領域21と、界面から10μm超の内部領域22とを有する。外周領域21の平均気孔率P1は、内部領域22の平均気孔率P2よりも大きい。内部領域22の平均気孔率P2は、シール膜3の平均気孔率P3よりも大きい。
【選択図】図3

Description

本発明は、電気化学セルに関する。
従来、電気化学セルの一種として、絶縁性かつ多孔質の支持基板と、支持基板上に配置される発電部と、支持基板の外表面を覆う緻密質のシール膜とを備える燃料電池が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2015−230845号公報
ところで、燃料電池の稼働時、シール膜にクラックが発生する場合がある。本発明者等が鋭意検討した結果、シール膜にクラックが発生するのは、シール膜と支持基板の熱膨張率差に起因する熱応力がシール膜に生じることが原因であるという知見を得た。
本発明は、上述の状況に鑑みてなされたものであり、シール膜のクラックを抑制可能な電気化学セルを提供することを目的とする。
電気化学セルは、多孔質の支持基板と、支持基板上に配置される発電部と、支持基板の外表面を覆う緻密質のシール膜とを備える。支持基板は、シール膜との界面から10μm以内の外周領域と、界面から10μm超の内部領域とを有する。外周領域の平均気孔率は、内部領域の平均気孔率よりも大きい。内部領域の平均気孔率は、シール膜の平均気孔率よりも大きい。
本発明によれば、シール膜のクラックを抑制可能な電気化学セルを提供することができる。
燃料電池の斜視図 図1のA−A断面図 図1のB−B断面図
(燃料電池1の構成)
本実施形態に係る燃料電池1の構成について、図面を参照しながら説明する。図1は、燃料電池1の斜視図である。
燃料電池1は、固体酸化物型燃料電池(SOFC:Solid Oxide Fuel Cell)である。燃料電池1は、支持基板2、シール膜3、6つの発電部10及びインターコネクタ20を備える。
(1)支持基板2
支持基板2は、長手方向に延びる扁平な板状に形成される。支持基板2は、第1主面S1、第2主面S2、第1側面S3及び第2側面S4を有する。
第1主面S1は、第2主面S2の反対側に設けられる。第1主面S1と第2主面S2それぞれは、支持基板2の長手方向と短手方向に広がる板面である。短手方向は、長手方向に垂直な方向である。第1側面S3は、第1主面S1と第2主面S2に連なる。第2側面S4は、第1主面S1と第2主面S2に連なる。第2側面S4は、第1側面S3の反対側に設けられる。本実施形態において、第1側面S3及び第2側面S4それぞれは曲面状に形成される。
第1主面S1、第2主面S2、第1側面S3及び第2側面S4は、支持基板2の外表面である。ただし、本実施形態において、第1主面S1及び第2主面S2のうち6つの発電部が配置される領域は、支持基板2の外表面に含まれないものとする。
支持基板2の厚み方向における厚さは特に制限されないが、1mm〜10mmとすることができる。厚み方向は、長手方向と短手方向に垂直な方向である。支持基板2の内部には、6本のガス流路2aが形成される。各ガス流路2aは、支持基板2の長手方向に沿って延びる。本実施形態では、発電時、各ガス流路2aに燃料ガスが流される。なお、ガス流路2aの本数は、6本に限られない。
支持基板2は、電気絶縁性の多孔質材料を主成分として含有する。支持基板2を構成する材料としては、MgO(酸化マグネシウム)、MgAl(マグネシアアルミナスピネル)とMgO(酸化マグネシウム)の混合物、CSZ(カルシア安定化ジルコニア)、8YSZ(イットリア安定化ジルコニア)、Y(イットリア)、CZO(カルシウムジルコネート)などの絶縁性セラミックスを用いることができる。本明細書において、「主成分として含有する」とは、対象成分を80重量%以上含有することを意味する。
支持基板2は、燃料ガスの改質反応を促す触媒として機能する遷移金属又は当該遷移金属の酸化物を含んでいてもよい。遷移金属としては、Ni(ニッケル)が好適である。
支持基板2の内部構成については後述する。
(2)シール膜3
シール膜3は、支持基板2の外表面を覆う。すなわち、シール膜3は、第1主面S1のうち3つの発電部以外の領域、第2主面S2のうち3つの発電部以外の領域、第1側面S3の全面及び第2側面S4の全面を覆っている。
シール膜3は、電子伝導性を有さない緻密質材料によって構成される。シール膜3は、ジルコニア、マグネシア、アルミナを主成分として含むことができる。シール膜3を構成する材料としては、例えば、3YSZ(イットリア安定化ジルコニア)、8YSZ、ScSZ(スカンジア安定化ジルコニア)、Y(イットリア)、MgO(マグネシア)、Al(アルミナ)、MgAl(マグネシアアルミナスピネル)などを用いることができる。
シール膜3の厚さは特に制限されないが、例えば3μm〜50μmとすることができる。本実施形態において、シール膜3は、後述する固体電解質層5と一体的に形成される。シール膜3は、単層構造であってもよいし、多層構造であってもよい。また、シール膜3は、固体電解質層5と同一の材料によって構成されていてもよいし、固体電解質層5と異なる材料によって構成されていてもよい。シール膜3が多層構造である場合、各層は異なる材料によって構成されていてもよい。
(3)発電部10
6つの発電部10は、支持基板2上に配置される。各発電部は、同様の構成を有する。
ここで、図2は、図1のA−A断面図である。各発電部10は、燃料極4、固体電解質層5、反応防止層6、空気極7及び空気極集電層8を備える。
燃料極4は、支持基板2上に配置される。燃料極4は、アノードとして機能する。燃料極4は、燃料極集電層41と燃料極活性層42を有する。
燃料極集電層41は、支持基板2上に配置される。燃料極集電層41は、NiOを含み、電子伝導性を有する物質によって構成される。燃料極集電層41は、酸素イオン伝導性を有する物質を含んでいてもよい。燃料極集電層41は、例えば、NiO−8YSZ、NiO−Y、NiO−CSZなどによって構成することができる。燃料極集電層41の厚さは特に制限されないが、50μm〜500μmとすることができる。燃料極集電層41は多孔質であればよく、その気孔率は特に制限されないが、25%〜50%とすることができる。
燃料極活性層42は、燃料極集電層41上に配置される。燃料極活性層42は、電子伝導性を有する物質と酸素イオン伝導性を有する物質とによって構成される。燃料極活性層42は、例えば、NiO−8YSZやNiO−GDC(ガドリニウムドープセリア)などによって構成することができる。燃料極活性層42における酸素イオン伝導性を有する物質の体積割合は、燃料極集電層41における酸素イオン伝導性を有する物質の体積割合よりも大きいことが好ましい。燃料極活性層42の厚さは特に制限されないが、5μm〜30μmとすることができる。燃料極活性層42の気孔率は特に制限されないが、25%〜50%とすることができる。
固体電解質層5は、燃料極4上に配置される。本実施形態において、固体電解質層5は、シール膜3(図1参照)と一体的に形成される。固体電解質層5は、イオン伝導性を有し、かつ、電子伝導性を有さない緻密質材料によって構成される。固体電解質層5は、ジルコニアを主成分として含むことができる。固体電解質層5を構成する材料としては、例えば、3YSZ、8YSZ、ScSZなどを用いることができる。固体電解質層5の気孔率は、支持基板2や燃料極4の気孔率よりも低い。固体電解質層5の気孔率は、20%以下とすることができ、10%以下であることが好ましい。固体電解質層5の厚さは特に制限されないが、3μm〜50μmとすることができる。
反応防止層6は、固体電解質層5上に配置される。反応防止層7を構成する材料としては、例えば、セリア及びセリアに固溶した希土類金属酸化物を含むセリア系材料を用いることができる。このようなセリア系材料としては、GDCやSDC(サマリウムドープセリア)などが挙げられる。反応防止膜6の厚さは特に制限されないが、3μm〜50μmとすることができる。
空気極7は、反応防止層6上に配置される。空気極7は、混合導電性を有する多孔質材料によって構成される。空気極7を構成する材料としては、例えば、(La,Sr)(Co,Fe)O(LSCF、ランタンストロンチウムコバルトフェライト)、(La,Sr)FeO(LSF、ランタンストロンチウムフェライト)、La(Ni,Fe)O(LNF、ランタンニッケルフェライト)、(La,Sr)CoO(LSC、ランタンストロンチウムコバルタイト)などが挙げられる。空気極7の厚さは特に制限されないが、10〜100μmとすることができる。
空気極集電層8は、空気極7上に配置される。空気極集電層8は、電子伝導性を有する多孔質材料によって構成される。空気極集電層8は、例えば、LSCF、LSC、Ag(銀)、Ag−Pd(銀パラジウム合金)などによって構成することができる。また、空気極集電層8は、上述した接続部材30と同じ材料によって構成されていてもよい。空気極集電層8の厚さは特に制限されないが、50μm〜500μmとすることができる。
(4)インターコネクタ20
インターコネクタ20は、燃料極4上に配置される。インターコネクタ20は、隣接する2つの発電部10を電気的に接続する。インターコネクタ20は、一方の発電部10の燃料極4と他方の発電部10の空気極集電層7の間に介挿される。
インターコネクタ20は、支持基板2や燃料極4に比べて緻密質な層である。インターコネクタ20は、例えば、LaCrO(ランタンクロマイト)、(Sr,La)TiO(ストロンチウムチタネート)などによって構成することができる。インターコネクタ20は燃料極4よりも緻密であればよく、その気孔率は特に制限されないが、20%以下が好ましく、10%以下がより好ましい。インターコネクタ20の厚さは特に制限されないが、10μm〜100μmとすることができる。
(支持基板2の内部構成)
図3は、図1のB−B断面図である。支持基板2は、外周領域21と内部領域22とを有する。
外周領域21は、内部領域22を取り囲む。外周領域21は、全体として筒状に形成される。外周領域21は、支持基板2のうちシール膜3との界面から10μm以内の領域である。支持基板2とシール膜3との界面は、支持基板2の第1主面S1、第2主面S2、第1側面S3及び第2側面S4のことである。
内部領域22は、外周領域21の内部に配置される。内部領域22は、板状に形成される。内部領域22の内部には、6本のガス流路2aが形成される。内部領域22は、支持基板2のうちシール膜3との界面から10μm超の領域である。すなわち、内部領域22は、支持基板2とシール膜3との界面から10μm超離れている。
外周領域21の平均気孔率P1は、内部領域22の平均気孔率P2よりも大きい。内部領域22の平均気孔率P2は、シール膜3の平均気孔率P3よりも大きい。外周領域21の平均気孔率P1は、内部領域22の平均気孔率P2よりも大きいため、外周領域21のヤング率は、内部領域22のヤング率よりも小さい。このように、相対的にヤング率の低い外周領域21をシール膜3と内部領域22の間に介挿させることによって、燃料電池1の稼働時に、シール膜3と支持基板2の熱膨張率差に起因する熱応力がシール膜3に生じることを抑制できる。その結果、シール膜3にクラックが発生することを抑制できる。
外周領域21の平均気孔率P1は、内部領域22の平均気孔率P2よりも5ポイント以上大きいことが好ましい。外周領域の平均気孔率P1は、25〜70%とすることができる。内部領域22の平均気孔率P2は、20〜50%とすることができる。シール層3の平均気孔率は10%以下とすることができ、7%以下が好ましく、5%以下がより好ましい。シール膜3の平均気孔率P3は、上述した固体電解質層5の気孔率と同等にすることができる。
外周領域21の平均気孔率P1は、外周領域21の断面の10スポット(観察範囲12μm×9μm)をSEM(走査型電子顕微鏡)によって7500倍で観察し、各SEM画像における気孔の占有面積率を算術平均することによって得られる。SEMで観察する10スポットは、外周領域21を周方向に11等分する位置に設定するものとする。内部領域22の平均気孔率P2及びシール膜3の平均気孔率P3は、外周領域21の平均気孔率P1と同じ手法で得られる。内部領域22S及びシール膜3それぞれをSEMで観察する10スポットは、外周領域21をSEMで観察した10スポットと厚み方向に隣接する位置に設定するものとする。
外周領域21における気孔の平均円相当径R1は特に制限されないが、0.5μm〜3μmとすることができ、0.5μm以上が好ましい。内部領域22における気孔の平均円相当径R2は、外周領域21における気孔の平均円相当径R1より小さくすることができる。内部領域22における気孔の平均円相当径R2は特に制限されないが、0.2μm〜2.5μmとすることができ、2.5μm以下が好ましい。シール膜3における気孔の平均円相当径R3は、内部領域22における気孔の平均円相当径R2より小さくすることができる。シール膜3における気孔の平均円相当径R3は特に制限されないが、0.1μm〜2μmとすることができ、2μm以下が好ましい。
本実施形態において、気孔の円相当径は、SEM画像において気孔の断面積と同じ面積を有する円の直径である。気孔の平均円相当径は、1つのSEM画像から無作為に選出した20個の気孔の円相当径を算術平均することによって得られる。
外周領域21を構成するセラミックス粒子の平均円相当径D1は特に制限されないが、0.2μm〜2μmとすることができ、2μm以下が好ましい。外周領域21を構成するセラミックス粒子の平均接合幅L1は、0.2μm〜2μmとすることができ、2μm以下が好ましい。内部領域22を構成するセラミックス粒子の平均円相当径D2は特に制限されないが、0.5μm〜5μmとすることができ、0.5μm以上が好ましい。内部領域22を構成するセラミックス粒子の平均接合幅L2は、0.2μm〜5μmとすることができ、0.2μm以上が好ましい。
セラミックス粒子の円相当径は、SEM画像においてセラミックス粒子の断面積と同じ面積を有する円の直径である。セラミックス粒子の平均円相当径は、1つのSEM画像から無作為に選出した20個のセラミックス粒子の円相当径を算術平均することによって得られる。
セラミックス粒子の平均接合幅は、互いに結合されたセラミックス粒子どうしのネック太さを示す指標である。セラミックス粒子の平均接合幅は、1つのSEM画像から無作為に選出した20箇所の接合部分の幅を算術平均することによって得られる。
(燃料電池1の製造方法)
燃料電池1の製造方法の一例について説明する。
まず、上述した支持基板材料粉末に造孔材とバインダーを添加して調製した坏土を押出成形することによって、6本のガス流路2aを有する内部領域22の成形体を形成する。内部領域22の成形体に用いる支持基板材料の平均粒径は、0.5μm〜3μmとすることができる。造孔材の添加量を調整することによって、内部領域22の平均気孔率を制御できる。
次に、上述した支持基板材料に造孔材とバインダーを添加して調製した外周領域用スラリーを用いてテープ成形する。そして、成形したテープを内部領域22の成形体に巻き回す。これによって、外周領域21の成形体が形成される。外周領域21の成形体に用いる支持基板材料の平均粒径は、0.5μm〜5μmとすることができる。造孔材の添加量を調整することによって、外周領域21の平均気孔率を制御できる。外周領域21の厚みは、テープ厚によって調整できる。
次に、燃料極材料をペースト化して、支持基板2の成形体上にスクリーン印刷することによって、燃料極4の成形体を形成する。
次に、インターコネクタ材料をペースト化して、燃料極4の成形体上にスクリーン印刷することによって、インターコネクタ20の成形体を形成する。
次に、固体電解質材料をペースト化して燃料極4の成形体上に固体電解質材料をスクリーン印刷することによって、固体電解質層5の成形体を形成する。この際、固体電解質材料のペーストを支持基板2の露出面全体を覆うようにスクリーン印刷することによって、シール膜3の成形体を一体的に作製することができる。
次に、固体電解質層5の成形体上に反応防止層材料をディップ成形することによって、反応防止層6の成形体を形成する。
次に、支持基板2、シール膜3、燃料極4、インターコネクタ20、固体電解質層5及び反応防止層6の成形体を共焼成(1300〜1600℃、2〜20時間)する。
次に、空気極材料をペースト化して固体電解質層5上にスクリーン印刷することによって、空気極7の成形体を形成する。続いて、空気極集電層材料をペースト化して空気極7の成形体上にスクリーン印刷することによって、空気極集電層8の成形体を形成する。
次に、空気極7及び空気極集電層8の成形体を焼成(900〜1100℃、1〜20時間)する。
(他の実施形態)
本発明は以上のような実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない範囲で種々の変形又は変更が可能である。
上記実施形態では、本発明にかかる支持基板を固体酸化物型燃料電池に適用した場合について説明したが、本発明にかかる支持基板は、固体酸化物型燃料電池のほか、固体酸化物型電解セルを含む固体酸化物型電気化学セルに適用可能である。
上記実施形態では、支持基板2の全体に外周領域21を形成することとしたが、支持基板2の一部のみに外周領域21を形成してもよい。この場合であっても、少なくとも外周領域21を形成した領域では、シール膜3のクラックを抑制することができる。
以下において本発明に係る燃料電池の実施例について説明するが、本発明は以下に説明する実施例に限定されるものではない。
(サンプルNo.1〜10)
まず、MgO粉末(平均粒径0.5μm〜3μm)にバインダー(セルロース)と造孔材(グラファイト)を添加して調製した坏土を押出成形することによって、6本のガス流路を有する内部領域の成形体を形成した。この際、造孔材の添加量を調整することによって、表1に示すように内部領域の平均気孔率をサンプル毎に変更した。
次に、MgO粉末(平均粒径0.5μm〜5μm)にバインダー(セルロース)と造孔材(グラファイト)を添加して調製した外周領域用スラリーを用いてテープ成形した。この際、造孔材の添加量を調整することによって、表1に示すように外周領域の平均気孔率をサンプル毎に変更した。そして、成形したテープを内部領域の成形体に巻き回すことによって、外周領域の成形体を形成した。
次に、NiO粉末とYSZ粉末の複合材料(NiO粉末:YSZ粉末=50vol%:50vol%)にバインダ(セルロース)を添加したスラリーを支持基板の成形体上に印刷することによって、燃料極集電層の成形体を形成した。
次に、NiO粉末とYSZ粉末の複合材料(NiO粉末:YSZ粉末=50vol%:50vol%)にバインダー(セルロース)を添加したスラリーを燃料極集電層の成形体上に印刷することによって、燃料極活性層の成形体を形成した。
次に、LaCrO粉末にバインダーとしてセルロースを添加したスラリーを燃料極集電層の成形体上に印刷することによって、インターコネクタの成形体を形成した。
次に、8YSZ粉末にバインダーとしてセルロースを添加したスラリーを燃料極活性層の成形体上に印刷することによって、固体電解質膜の成形体を形成した。この際、固体電解質膜用のスラリーを、支持基板のうち外周領域の成形体の外表面全体に印刷することによって、シール膜の成形体を固体電解質膜の成形体と一体的に形成した。
次に、GDC粉末にバインダーとしてセルロースを添加したスラリーを固体電解質膜の成形体上に印刷することによって、反応防止膜の成形体を形成した。
次に、支持基板、燃料極、インターコネクタ、固体電解質膜及び反応防止膜の成形体を焼成(大気雰囲気、1400℃、2時間)した。支持基板のうち外周領域の厚みは、10μmであった。
次に、LSCF粉末にバインダーとしてセルロースを添加したスラリーを反応防止膜上に印刷することによって、空気極の成形体を形成した。
次に、LSCF粉末にバインダーとしてセルロースを添加したスラリーを空気極の成形体上に印刷することによって、空気極集電層の成形体を形成した。
次に、空気極と空気極集電層それぞれの成形体を焼成(大気雰囲気、1400℃、2時間)した。以上によって、サンプルNo.1〜10に係る燃料電池が完成した。
(サンプルNo.11〜13)
支持基板に外周領域を設けなかった以外はサンプルNo.1と同じ工程にて、サンプルNo.11〜13に係る燃料電池を作製した。
(シール膜と支持基板の気孔率)
シール膜の断面上の10スポット(観察範囲12μm×9μm)を、SEM(日本電子社製、型式JSM−6610LV)を用いて7500倍で観察し、各SEM画像における気孔の占有面積率を算術平均することによって、シール膜における気孔率を算出した。外周領域をSEMで観察した10スポットは、外周領域を周方向に11等分する位置に設定し、内部領域22S及びシール膜3それぞれをSEMで観察した10スポットは、外周領域をSEMで観察した10スポットと厚み方向に隣接する位置に設定した。また、同様の手法によって、内部領域及び外周領域それぞれの平均気孔率を算出した。気孔率の算出結果を表1にまとめて示す。
(燃料電池の熱サイクル試験)
サンプルNo.1〜No.13について熱サイクル試験を行った。
具体的には、まず、常温から750℃まで90分かけて昇温した後、750℃に維持した状態で4%水素ガス(Arガスに対して4%の水素ガス)を燃料極側に供給することで還元処理を行った。
そして、燃料電池の初期出力を測定した。次に、4%水素ガスの供給を継続して還元雰囲気を維持しながら100℃以下になるまで降温した。そして、昇温工程と降温工程を1サイクルとして、20サイクル繰り返した。
その後、シール膜と支持基板の断面を顕微鏡で観察することによって、シール膜におけるクラックの有無を確認した。確認結果を表1にまとめて示す。表1では、10視野において10μm以上のクラックが3個以上だったサンプルが×と評価され、クラックが1個以上2個以下だったサンプルが○、クラックが無かった(0個であった)サンプルは◎と評価されている。
Figure 2017188437
表1に示すように、相対的に気孔率の高い外周領域をシール膜と内部領域との間に介挿させたサンプルNo.1〜10では、シール膜にクラックが発生することを抑制できた。これは、相対的にヤング率の小さい外周領域をシール膜と内部領域の間に介挿させることによって、燃料電池の稼働時に、シール膜と支持基板の熱膨張率差に起因する熱応力がシール膜に生じることを抑制できたためである。
特に、外周領域21の平均気孔率を内部領域22の平均気孔率よりも5ポイント以上大きくしたサンプルNo.1〜7では、クラック発生を0にすることができた。
1 燃料電池
2 支持基板
21 内部領域
22 外周領域
2a ガス流路
S1 第1主面
S2 第2主面
S3 第1側面
S4 第2側面
3 シール膜
4 燃料極
5 固体電解質層
6 反応防止層
7 空気極
8 空気極集電層
10 発電部
20 インターコネクタ

Claims (1)

  1. 絶縁性かつ多孔質の支持基板と、
    前記支持基板上に配置される発電部と、
    前記支持基板の外表面を覆う緻密質のシール膜と、
    を備え、
    前記支持基板は、前記シール膜との界面から10μm以内の外周領域と、前記界面から10μm超の内部領域とを有し、
    前記外周領域の平均気孔率は、前記内部領域の平均気孔率よりも大きく、
    前記内部領域の平均気孔率は、前記シール膜の平均気孔率よりも大きい、
    電気化学セル。
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