JP2003068052A - 通信装置、記録媒体ドライブ装置、記録媒体収納装置、情報処理装置、及び記録媒体 - Google Patents

通信装置、記録媒体ドライブ装置、記録媒体収納装置、情報処理装置、及び記録媒体

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JP2003068052A
JP2003068052A JP2001261358A JP2001261358A JP2003068052A JP 2003068052 A JP2003068052 A JP 2003068052A JP 2001261358 A JP2001261358 A JP 2001261358A JP 2001261358 A JP2001261358 A JP 2001261358A JP 2003068052 A JP2003068052 A JP 2003068052A
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information
recording medium
procedure
tape
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JP2001261358A
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Yoshihisa Takayama
佳久 高山
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録媒体に対して何らかの処置を施すための
装置、システムについて、より高い操作性、及び拡張性
を与える。 【解決手段】 記録媒体に備えられるメモリについて、
この記録媒体についての記録又は再生を管理するための
管理情報が記憶される記憶領域に加え、所要の装置が実
行すべきとされる手続きを記述した手続き情報が記憶さ
れる記憶領域とを有するように構成する。そして、情報
処理装置側(テープストリーマドライブ、ライブラリ装
置、及びホストコンピュータなど)では、メモリに記憶
された手続き情報を取得して処理を行うことで、その手
続き情報の内容に応じた制御処理を実行するようにされ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、メモリを備えた記
録媒体と、このメモリと通信可能に構成された通信装
置、記録媒体ドライブ装置、記録媒体収納装置とに関わ
る。また、上記記録媒体のメモリに記憶された情報を利
用して制御処理を実行可能な情報処理装置に関わる。
【0002】
【従来の技術】デジタルデータを磁気テープに記録/再
生することのできるドライブ装置として、いわゆるテー
プストリーマドライブが知られている。このようなテー
プストリーマドライブは、メディアであるテープカセッ
トのテープ長にもよるが、例えば数十〜数百ギガバイト
程度の膨大な記録容量を有することが可能であり、この
ため、コンピュータ本体のハードディスク等のメディア
に記録されたデータをバックアップするなどの用途に広
く利用されている。また、データサイズの大きい画像デ
ータ等の保存に利用する場合にも好適とされている。
【0003】ところで、上述のようなテープストリーマ
ドライブとテープカセットよりなるデータストレージシ
ステムにおいて、テープカセットの磁気テープに対する
記録/再生動作を適切に行うためには、例えばテープス
トリーマドライブが記録/再生動作等の管理に利用する
管理情報等として、磁気テープ上における各種位置情報
や磁気テープについての使用履歴等に関連する情報が必
要となる。
【0004】そこで、例えばこのような管理情報の領域
を、磁気テープ上の先頭位置や、磁気テープに対して形
成した各パーティションごとの先頭位置に設けるように
することが行われている。そして、テープストリーマド
ライブ側においては、磁気テープに対するデータの記録
又は再生動作を実行する前に、上記管理情報の領域にア
クセスして必要な管理情報を読み込み、この管理情報に
基づいて以降の記録/再生動作が適正に行われるように
各種処理動作を実行するようにされる。また、データの
記録又は再生動作が終了された後は、この記録/再生動
作に伴って変更が必要となった管理情報の内容を書き換
えるために、再度、管理情報の領域にアクセスして情報
内容の書き換えを行って、次の記録/再生動作に備える
ようにされる。この後に、テープストリーマドライブに
より、テープカセットのアンローディング及びイジェク
ト等が行われることになる。
【0005】ところが、上述のようにして管理情報に基
づいた記録/再生動作が行われる場合、テープストリー
マドライブは記録/再生時の何れの場合においても、動
作の開始時に磁気テープの先頭又はパーティションの先
頭の管理情報の領域にアクセスすると共に、終了時にお
いてもこの管理情報の領域にアクセスして情報の書き込
み/読み出しを行う必要が生じる。つまり、データの記
録/再生が終了したとされる磁気テープ上の途中の位置
では、ローディング、及びアンローディングすることが
できない。テープストリーマドライブの場合、アクセス
のためには物理的に磁気テープを送る必要があるため、
記録/再生の終了時に磁気テープの先頭又はパーティシ
ョンの先頭の管理情報の領域にアクセスするのには相当
の時間を要することになる。特に磁気テープ上において
物理的に管理情報の領域からかなり離れた位置において
データの記録/再生が終了したような場合には、それだ
け磁気テープを送るべき量が多くなり余計に時間もかか
ることになる。このように、テープカセットをメディア
とするデータストレージシステムでは、1回の記録/再
生動作が完結するまでに要する時間、即ち、磁気テープ
がローディングされてから、最後にアンローディングさ
れるまでに行われるアクセス動作に比較的多くの時間を
要することになる。このような一連のアクセス動作に要
する時間はできるだけ短縮されることが好ましい。
【0006】そこで、テープカセット筐体内に例えば不
揮発性メモリを設け、その不揮発性メモリに管理情報を
記憶させるようにする技術が開発され、また知られてき
ている。このようなテープカセットに対応するテープス
トリーマドライブでは、不揮発性メモリに対する書込/
読出のためのインターフェースを備えることで、不揮発
性メモリに対して磁気テープに対するデータ記録再生に
関する管理情報の読出や書込を行うことを可能としてい
る。これによって、ローディング/アンローディングの
際に磁気テープを例えばテープトップまで巻き戻す必要
はない。即ちテープ上の途中位置でも、ローディング、
及びアンローディングを可能とすることができる。
【0007】ところで、上記したようなテープカセット
に対応したシステムの1例としては、ホストコンピュー
タのデータをバックアップするようなデータストレージ
システムを挙げることができる。このようなデータスト
レージシステムは、通常、テープカセットの記録再生が
可能なテープストリーマドライブと、このテープストリ
ーマドライブと所定のデータインターフェイスによって
接続されるホストコンピュータとによって構成されるこ
とになる。
【0008】そして、例えば、ホストコンピュータが備
えるハードディスクに記憶されている情報を、テープカ
セットの磁気テープに対してバックアップするのにあた
っては、ホストコンピュータ上で起動されたバックアッ
プ用アプリケーションソフトウェアとしてのプログラム
に従って行われるようにされる。つまり、バックアップ
用アプリケーションソフトウェアのプログラムに従い、
ホストコンピュータは、ハードディスクに記憶されてい
るデータをテープストリーマドライブに対して転送す
る。また、これと共に、テープストリーマドライブにお
いては、バックアップ用アプリケーションソフトウェア
のプログラムに従って、ホストコンピュータの制御に応
じて、装填されたテープカセットを駆動して、このテー
プカセットの磁気テープに対して、転送されてきたデー
タを書き込む。このようにしてバックアップを行うよう
にされる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たデータストレージシステムにおけるバックアップ動作
を例にとっても、記録媒体としてのテープカセットに対
して、どのような処置を施すのかについては、全てが上
位システム(ホストコンピュータ側)によって管理され
ることになる。換言すれば、テープカセットそのもの
が、自身に与えられた用途等に応じて、処置の仕方を上
位システムに対して指定することはできないものであ
る。例えば上記したデータストレージシステムの場合、
テープカセットには管理情報が記憶されたメモリが備え
られることで、データストレージシステムは、このメモ
リに記憶された管理情報の読出/書き込みを行って、記
録再生管理を行うことは可能とされてはいる。しかし、
これらの管理情報に基づく記録再生動作は、あくまでも
上位システムが管理情報の更新などを管理することを前
提として機能しているものであるから、テープカセット
側はあくまでも受動的に管理情報による処置が施される
にとどまっているものである。
【0010】このようにして、例えばテープカセットが
あくまでも受動的にシステム動作に従って処置される現
状のシステムにおいては、例えばホストコンピュータよ
り下位の、テープカセットやテープストリーマドライブ
が、テープカセットの用途等に応じてシステム全体に関
わる動作をコントロールすることはできないこととな
る。そこで、テープカセットを利用する何らかのシステ
ムとして、例えばテープカセットやテープストリーマド
ライブなどが、ホストなどの上位システムに対して積極
的に動作をコントロールできるように構築すれば、これ
までよりも拡張性が高く、また、操作性の向上されたシ
ステムを得ることが可能になるといえる。
【0011】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は上記した
課題を考慮して、以下の構成を採ることとした。つま
り、記録媒体に備えられて当該記録媒体についての記録
又は再生を管理するための管理情報が記憶される管理情
報記憶領域を少なくとも有するメモリ手段と通信が可能
な通信手段と、所要の装置が実行すべきとされる手続き
を記述した手続き情報を、通信手段によって、メモリ手
段の手続き情報記憶領域に対して書き込むように制御を
実行する制御手段とを備えて通信装置を構成することと
した。
【0012】また、当該記録媒体についての記録又は再
生を管理するための管理情報が記憶される管理情報記憶
領域を少なくとも有するメモリ手段が備えられる記録媒
体が装填可能とされ、この記録媒体に対応した記録又は
再生が可能とされる記録媒体ドライブ装置において、メ
モリ手段との通信が可能とされる通信手段と、所要の装
置が実行すべきとされる手続きを記述した手続き情報
を、通信手段によって、メモリ手段の手続き情報記憶領
域に対して書き込むように制御を実行する制御手段とを
備えて記録媒体ドライブ装置を構成することとした。
【0013】また、当該記録媒体についての記録又は再
生を管理するための管理情報が記憶される管理情報記憶
領域を少なくとも有するメモリ手段が備えられる記録媒
体を複数収納可能とされる収納手段と、これら収納手段
に対する記録媒体の収納、取り出しを行うために、記録
媒体を保持して搬送することのできる機構部を有して成
る記録媒体搬送手段と、収納手段に収納されている状態
の記録媒体に備えられるメモリ手段、又は記録媒体搬送
手段により搬送されている状態の記録媒体に備えられる
メモリ手段との通信が可能とされる通信手段と、所要の
装置が実行すべきとされる手続きを記述した手続き情報
を、通信手段によって、メモリ手段の手続き情報記憶領
域に対して書き込むように制御を実行する制御手段とを
備えて記録媒体収納装置を構成することとした。
【0014】また、記録媒体に備えられて当該記録媒体
についての記録又は再生を管理するための管理情報が記
憶される管理情報記憶領域と、所要の装置が実行すべき
とされる手続きを記述した手続き情報が記憶される手続
き情報記憶領域とを少なくとも有するメモリ手段との通
信を行うことができる通信手段と、この通信手段に通信
を実行させることによって、メモリ手段から手続き情報
を読み出すと共に、この読み出された手続き情報として
記述される手続きに従った所要の制御処理を実行可能と
される制御処理手段とを備えて、情報処理装置を構成す
ることとした。
【0015】また、記録媒体に備えられて当該記録媒体
についての記録又は再生を管理するための管理情報が記
憶される管理情報記憶領域と、所要の装置が実行すべき
とされる手続きを記述した手続き情報が記憶される手続
き情報記憶領域とを少なくとも有するメモリ手段との通
信が可能とされることで、少なくとも、メモリ手段から
の情報の読み出しが可能とされるメモリ情報読み出し装
置と、通信可能な通信手段と、通信手段を介して、メモ
リ情報読み出し装置によってメモリ手段から読み出され
た、所要の装置が実行すべきとされる手続きを記述した
手続き情報を取得する情報取得手段と、この情報取得手
段によって取得された手続き情報として記述される手続
きに従った所要の制御処理を実行可能とされる制御処理
手段とを備えて情報処理装置を構成することとした。
【0016】また、少なくとも、当該記録媒体について
の記録又は再生を管理するための管理情報が記憶される
管理情報記憶領域に加えて、所要の装置が実行すべきと
される手続きを記述した手続き情報が記憶される手続き
情報記憶領域とを有するメモリ手段を備えて記録媒体を
構成することとした。
【0017】上記各構成によっては、先ず、記録媒体に
備えられるメモリには、この記録媒体についての記録又
は再生を管理するための管理情報だけではなく、所要の
装置が実行すべきとされる手続きを記述した手続き情報
が記憶される手続き情報とを記憶させることが可能とさ
れる。この手続き情報のメモリへの書き込みは、メモリ
との通信を可能とする通信手段を備えた、通信装置、記
録媒体ドライブ装置、及び記録媒体収納装置によって行
われるものとされる。そして、情報処理装置において
は、上記のようにしてメモリに記憶された手続き情報を
直接的に読み出して取得する、若しくは、メモリに記憶
された手続き情報を読み出した他の情報読み出し装置か
ら取得した手続き情報を利用して、この手続き情報の記
述内容に従った所要の制御処理を実行するようにされ
る。つまり、本発明によっては、或る記録媒体に対して
システムが為すべきとされる処置が手続き情報によって
指定されることになる。これは、換言すれば、記録媒体
側の下位システムによって、システム全体としての動作
をコントロール可能となることを意味している。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明していくこととする。実施の形態では、不揮発性
メモリが設けられたテープカセットを記録媒体とし、こ
のメモリ付きテープカセットに対応してデジタルデータ
の記録/再生が可能とされるテープドライブ装置(テー
プストリーマドライブ)、多数のテープカセットを収納
し選択的にテープストリーマドライブに装填できるライ
ブラリ装置、外部通信装置としてのデータ書込/読出装
置、及びホストコンピュータ等からなるデータストレー
ジシステムを例にあげる。以降の説明は次の順序で行
う。 1.テープカセットの構成 2.リモートメモリチップの構成及び通信方式 3.MICのデータ構造 4.テープストリーマドライブの構成 5.ホストコンピュータの構成 6.ライブラリ装置の構成 7.データ書込/読出装置 8.手続き情報利用例(第1例) 8−1.動作概要 8−2.ホストインターフェイスフォーマット 8−3.処理動作 9.手続き情報利用例(第2例) 9−1.動作概要 9−2.処理動作 10.手続き情報利用例(第3例) 11.他の手続き情報利用例
【0019】1.テープカセットの構成 先ず、本実施の形態のテープストリーマドライブに対応
するテープカセットについて図1及び図2を参照して説
明する。図1(a)は、リモートメモリチップが配され
たテープカセットの内部構造を概念的に示すものであ
る。この図に示すテープカセット1の内部にはリール2
A及び2Bが設けられ、このリール2A及び2B間にテ
ープ幅8mmの磁気テープ3が巻装される。そして、こ
のテープカセット1には不揮発性メモリ及びその制御回
路系等を内蔵したリモートメモリチップ4が設けられて
いる。またこのリモートメモリチップ4は後述するテー
プストリーマドライブにおけるリモートメモリインター
フェース30と無線通信によりデータ伝送を行うことが
できるものとされ、このためのアンテナ5が設けられて
いる。詳しくは後述するが、リモートメモリチップ4に
は、テープカセットごとの製造情報やシリアル番号情
報、テープの厚さや長さ、材質、各パーティションごと
の記録データの使用履歴等に関連する情報、ユーザ情報
等が記憶される。
【0020】なお、本明細書では上記リモートメモリチ
ップ4に格納される各種情報は、主として磁気テープ3
に対する記録/再生の各種管理のために用いられること
から、これらを一括して「管理情報」とも言うことにす
る。
【0021】このようにテープカセット筐体内に不揮発
性メモリを設け、その不揮発性メモリに管理情報を記憶
させ、またこのテープカセットに対応するテープストリ
ーマドライブでは、不揮発性メモリに対する書込/読出
のためのインターフェースを備えるようにし、不揮発性
メモリに対して磁気テープに対するデータ記録再生に関
する管理情報の読出や書込を行うことで、磁気テープ3
に対する記録再生動作を効率的に行うことができる。例
えばローディング/アンローディングの際に磁気テープ
をテープトップまで巻き戻す必要はなく、即ち途中の位
置でも、ローディング、及びアンローディング可能とす
ることができる。またデータの編集なども不揮発性メモ
リ上での管理情報の書換で実行できる。さらにテープ上
でより多数のパーティションを設定し、かつ適切に管理
することも容易となる。
【0022】また図1(b)は、接触型メモリ104
(不揮発性メモリ)が内蔵されたテープカセット1を示
している。この場合、接触型メモリ104のモジュール
からは5個の端子105A、105B、105C、10
5D、105Eが導出され、それぞれ電源端子、データ
入力端子、クロック入力端子、アース端子、予備端子等
として構成されている。この接触型メモリ104内のデ
ータとしては、上記リモートメモリチップ4と同様の管
理情報が記憶される。
【0023】また、特に本実施の形態においては、上記
リモートメモリチップ4、接触型メモリ104内に格納
される情報として、上記した「管理情報」のみならず、
テープストリーマドライブ10やホストコンピュータ4
0等が実行すべき手続きを記述した「手続き情報」を格
納することも可能とされている。この手続き情報によっ
ては、例えば後述するようにして、テープストリーマド
ライブ10やホストコンピュータ40などの上位システ
ムに対して指示を与えて、システムの動作を積極的に制
御することができるので、上記管理情報とは異なる意義
を有するものである。
【0024】また、本明細書では、テープカセットに備
えられる不揮発性メモリついては、MIC(Memory In C
assette)ともいうこととする。上記説明から分かるよう
に、本実施の形態のMICとしては、リモートメモリチ
ップ4と接触型メモリ104とが存在することになる。
従い、以降においてリモートメモリチップ4若しくは接
触型メモリ104について特に区別しない場合は、単に
「MIC」とも記述する場合がある。
【0025】図2は、図1(a)又は(b)のテープカ
セット1の外観例を示すものとされ、筺体全体は上側ケ
ース6a、下側ケース6b、及びガードパネル8からな
り、通常の8ミリVTRに用いられるテープカセットの
構成と基本的には同様となっている。
【0026】このテープカセット1の側面のラベル面9
の近傍には、端子部106が設けられている。これは図
1(b)の接触型メモリ104を内蔵したタイプのテー
プカセットにおいて電極端子が配される部位とされるも
ので、端子ピン106A、106B、106C、106
D、106Eが設けられている。そしてこれら端子ピン
が、上記図1(b)に示した各端子105A、105
B、105C、105D、105Eとそれぞれ接続され
ている。すなわち、接触型メモリ104を有するテープ
カセット1は、テープストリーマドライブとの間で、上
記端子ピン106A、106B、106C、106D、
106Eを介して物理的に接触してデータ信号等の相互
伝送が行われるものとされる。
【0027】一方、図1(a)のように非接触のリモー
トメモリチップ4を内蔵するタイプでは、当然ながら端
子ピンは不要となる。しかしながら外観形状としては図
2のようになる。つまり装置に対するテープカセット形
状の互換性を保つためにダミーの端子部106が設けら
れている。なお図示しないがラベル状に形成された非接
触型のリモートメモリチップも知られている。これは、
リモートメモリチップが形成されているラベルをテープ
カセット1び筐体の所要の位置に貼り付けられたものと
される。これにより、テープカセット1がテープストリ
ーマドライブ10に装填された場合に、リモートメモリ
チップと、テープストリーマドライブにおけるメモリ通
信部位とが通信を行うことができる。
【0028】また、筐体両側面部には、凹部7が形成さ
れている。これは例えば後述するライブラリ装置50が
搬送時にテープカセットを保持する部位とされる。
【0029】2.リモートメモリチップの構成及び通信
方式 リモートメモリチップ4、及びリモートメモリチップ4
との間で通信を行うためにテープストリーマドライブや
ライブラリ装置に設けられるリモートメモリインターフ
ェース30(32)の構成を図3に示す。なお、この図
におけるリモートメモリインターフェース30(32)
の構成は、通信方式を説明するための概念的なブロック
図としており、具体的な構成例は、後に図21によりリ
モートメモリインターフェース32の構成として説明す
る。
【0030】リモートメモリチップ4は半導体ICとし
て図3に示すようにレギュレータ4a、RF部4b、ロ
ジック部4c、EEP−ROM4d、レジスタ4eを有
するものとされる。そして例えばこのようなリモートメ
モリチップ4がテープカセット1の内部に固定されたプ
リント基板上にマウントとされ、プリント基板上の銅箔
部分でアンテナ5を形成する。
【0031】このリモートメモリチップ4は非接触にて
外部から電力供給を受ける構成とされる。後述するテー
プストリーマドライブ10やライブラリ装置50との間
の通信は、例えば13.56MHzの搬送波(キャリ
ア)を用いるが、テープストリーマドライブ10やライ
ブラリ装置50からの電磁界をアンテナ5で受信するこ
とで、レギュレータ4aが13.56MHzの搬送波を
直流電力に変換する。そしてその直流電力を動作電源と
してRF部4b、ロジック部4c、レジスタ4eに供給
する。
【0032】RF部4bは例えばダイオードD1、抵抗
R1,R2、コンデンサC1,C2、スイッチング素子
Q1が図示するように接続され、受信された情報(誘導
電圧V2)をロジック部4cに供給すると共に、ロジッ
ク部4cからのスイッチング制御電圧V4により送信す
る情報の変調を行う。ロジック部4cはRF部4bから
の受信信号のデコード、及びデコードされた情報(コマ
ンド)に応じた処理、例えばEEP−ROM4dに対す
る書込・読出処理などを実行制御する。レジスタ4e
は、EEP−ROM4dに記憶されているデータ、例え
ば後述するセッション識別子などがロードされ、その値
がリモートメモリインターフェース30,32への送信
データ内に加えられる。なお、この図3は説明上、ロジ
ック部4cとレジスタ4eを別ブロックとして示してい
るが、実際にはレジスタ4eはロジック部4cとしての
チップ内に組み込まれればよい。
【0033】一方、リモートメモリインターフェース3
0,32は、変調器100Mにおいて送信データによっ
て13.56MHzの搬送波(キャリア)を変調し、ア
ンテナ31(33)からリモートメモリチップ4に対し
て送信を行う。またリモートメモリチップ4から送信さ
れてきた情報は、復調器100Dで復調を行ってデータ
を得る。
【0034】このようなリモートメモリチップ4とリモ
ートメモリインターフェース30,32の間の通信動作
について述べる。リモートメモリチップ4とリモートメ
モリインターフェース30,32の通信は、基本的に電
磁誘導の原理に基づいている。図4に示すようにリモー
トメモリインターフェース30,32に接続されるアン
テナ31(33)は、ループコイルLrwによって形成
され、このアンテナ31(33)に電流Irwを流すこ
とでループコイルLrwの周辺に磁界を発生させる。一
方リモートメモリチップ4に接続されるアンテナ5もル
ープコイルLtagとされ、ループコイルLtagの端
にはループコイルLrwから放射された磁界による誘導
電圧が生じ、これがリモートメモリチップ4としてのI
Cに入力される。アンテナ31(33)とアンテナ5
は、その結合度はお互いの位置関係にて変化するが、コ
イルが磁束結合したトランスを形成していると考えられ
る。従って上記図3のようにモデル化できるものとな
る。なお図3には示していないが、通信距離を伸ばすた
めに、アンテナ5,31(33)に共振用コンデンサを
接続してもよい。こうすると、通信距離が大となってル
ープコイルLrwとループコイルLtagとが結合する
磁界が小となったときに、共振によりこれを補うことが
できる。即ち、ループコイルLtagに発生する電圧が
共振により大となるので、リモートメモリチップ4が必
要とする電源が得られる限界距離が伸びる。また、共振
回路のインピーダンスが高まるので、送信においては、
ループコイルLrwの振幅変動がループコイルLtag
により効率的に伝達される。また、受信においては、リ
モートメモリチップ4のインピーダンス変動(後述)が
より効率的に伝達される。
【0035】アンテナ31(33)が放射する磁界及び
リモートメモリチップ4での誘導電圧は、アンテナ31
(33)を流れる電流に応じて変化する。従って、リモ
ートメモリインターフェース30,32では変調器10
0Mがアンテナ31(33)の電流に変調をかける事
で、リモートメモリチップ4へのデータ送信を行うこと
ができる。すなわち、リモートメモリインターフェース
30,32は磁界を送信データにて変調し、リモートメ
モリチップ4は入力された誘導電圧について、ダイオー
ドD1、コンデンサC2を介した成分、つまり整流後に
現れる交流成分V2からデータを復調することになる。
【0036】リモートメモリチップ4は、リモートメモ
リインターフェース30,32へデータを返送する場合
は、その送信データに応じて入力インピーダンスを変動
させる動作を行う。従って、リモートメモリチップ4側
にはデータ送信のための発振器は設けられない。即ちロ
ジック部4cは送信データV4をスイッチング素子Q1
のゲートに供給してスイッチング素子Q1をスイッチン
グ駆動する。これにより入力インピーダンスへの抵抗R
2の影響がオン/オフされ、入力インピーダンスが変化
する。リモートメモリチップ4のアンテナ5の端子から
見たインピーダンスが変化すると、磁束結合したアンテ
ナ31(33)のインピーダンスも変化し、それにより
アンテナ31(33)の端子間の電流Irw及び電圧V
rwの変動となって現れる。リモートメモリインターフ
ェース30,32の復調器100Dでは、その変動分を
復調する事で、リモートメモリチップ4からのデータを
受信できる。
【0037】リモートメモリチップ4自身は電池を持た
ず、上記のようにレギュレータ4aが、アンテナ5に起
電された誘導電圧V0を検波した後の電圧V1の直流成
分から電源電圧を得るようにしている。誘導電圧V0は
リモートメモリチップ4の動き及び送受信データに応じ
て変動を受けるので、リモートメモリチップ4が安定に
動作するためにはレギュレータ4aで電圧を安定化する
必要があるものである。なおこのため、リモートメモリ
インターフェース30,32は、リモートメモリチップ
4に対して通信を行う際には、まず前もってアンテナ3
1(33)から搬送波を出力することでリモートメモリ
チップ4をパワーオンとする。そしてそのパワーオン状
態を一連の通信アクセス(書込や読出)を終了するまで
維持させる。この間、書込や読出のためのコマンド送信
のときはリモートメモリインターフェース30,32は
搬送波をASK変調してリモートメモリチップ4にコマ
ンドデータを送信する。またリモートメモリインターフ
ェース30,32は、送信したコマンドに対するリモー
トメモリチップ4からのアクナレッジを受信する際に
は、搬送波からASK復調して受信データを得る。リモ
ートメモリチップ4に対するアクセスが繰り返される期
間は、リモートメモリインターフェース30,32は搬
送波を出力したままとすることで、リモートメモリチッ
プ4のパワーオン状態を維持させる。またリモートメモ
リチップ4において、通信に必要なデータクロックは、
リモートメモリインターフェース30,32の搬送波周
波数13.56MHzを分周する事で、ロジック部4c
にて生成される。
【0038】リモートメモリインターフェース30,3
2からリモートメモリチップ4に送信される信号は、1
3.56MHzのキャリアが送信データによってASK
変調されたものとされている。図5にASK変調信号を
示す。図5(a)のような送信データVsによってキャ
リアA0が変調されることで、図5(b)のようなAS
K変調信号V3が得られる。この変調波V3は、V3=
A0(1+k*Vs(t))で表される。なお、ASK
変調度は例えば15%とされる。
【0039】図6に、リモートメモリチップ4の送受信
信号を示す。リモートメモリインターフェース30,3
2で生成された上記のASK変調波V3は、リモートメ
モリチップ4のアンテナ5にて誘導電圧V0として現れ
る。検波回路(ダイオードD1)にて包絡線検波された
搬送波は、図6(a)のような検波出力V1として得ら
れる。この検波出力V1は、リモートメモリインターフ
ェース30,32からの送信データの他、リモートメモ
リチップ4自身が伝送するデータも含まれる。そしてコ
ンデンサC2によりDC成分がカットされ、図6(b)
のような復調データV2がロジック部4cに入力され
る。ロジック部4cでは、入力された復調データV2と
受信ウィンドウt1にて論理和を取り、図6(c)に示
すように実際の受信データV2’を復元する。このよう
にして、リモートメモリチップ4側でリモートメモリイ
ンターフェース30,32からの送信データが得られ
る。
【0040】データを受信したリモートメモリチップ4
は、t1〜t2期間のデータ処理の後、リモートメモリ
インターフェース30,32に対し必要なデータを送信
する。例えば図6(d)に送信データV4を示すが、こ
の送信データV4によってスイッチング素子Q1がオン
/オフされることで、上記のようにインピーダンス変化
が行われ、それによってデータがリモートメモリインタ
ーフェース30,32側に伝送されることになる。この
場合、インピーダンス変動率は例えば50%以上とされ
る。
【0041】リモートメモリインターフェース30,3
2側では、リモートメモリチップ4側のインピーダンス
変動が磁束結合により結合したアンテナ31(33)の
電流Irw及び電圧Vrwを変動させるため、その変動
を復調器100Dにより検出する事で送信されてきたデ
ータを復調する。この時の変調波V3は、V3=A0*
(1+m*V4(t))で表される。磁束結合の結合度
はリモートメモリチップ4とリモートメモリインターフ
ェース30,32の間の距離にかなり依存するので、リ
モートメモリチップ4側のインピーダンス変動率を大き
く取ることが適切である。このリモートメモリインター
フェース30,32側でも、上記図6(a)と同様に検
波出力を得、図6(b)の信号に対して2値化を行うこ
とで、図6(c)のような受信データを得るものとな
る。以上がリモートメモリインターフェース30,32
とリモートメモリチップ4の間のデータ送受信動作とな
る。
【0042】3.MICのデータ構造 次に、MIC(リモートメモリチップ4,非接触型メモ
リ104)のEEP−ROM4dに記憶されるデータ構
造について説明する。なお、確認のために述べておく
と、以下の各図及び説明上でいう「MIC」とは、「Me
mory in Cassette」のことであり、リモートメモリチッ
プ4、及び非接触型メモリ104の意味である。
【0043】図7は、EEP−ROM4dに記憶される
データの構造の一例を摸式的に示す図である。このEE
P−ROM4dの記憶領域においては、図示されている
ようにMICヘッダとメモリフリープールが設定されて
いる。これらMICヘッダとメモリフリープールにおい
て、テープカセットの製造時の各種情報、初期化時のテ
ープ情報、パーティションごとの情報などの各種管理情
報が書き込まれる。
【0044】MICヘッダには、まず96バイトがマニ
ファクチャーパート(ManufacturePart)とされ、主に
テープカセットの製造時の各種情報が記憶される。続い
て64バイトでシグネーチャーが記述され、さらに32
バイトのカートリッジシリアルナンバ、16バイトのカ
ートリッジシリアルナンバCRC、16バイトのスクラ
ッチパッドメモリの領域が用意されている。また、16
バイトのメカニズムエラーログ、16バイトのメカニズ
ムカウンタ、48バイトのラスト11ドライブリストが
記憶される領域が用意される。16バイトのドライブイ
ニシャライズパート(Drive Initialize Part)は、主
に初期化時の情報等が記憶される。
【0045】さらに112バイトのボリューム・インフ
ォメーション(Volume Information)としてテープカセ
ット全体の基本的な管理情報が記憶される領域が用意さ
れる。また64バイトのアキュムレイティブシステムロ
グ(Accumulative System Log)として、テープカセッ
ト製造時からの履歴情報が記憶される領域が用意され
る。そしてMICヘッダの最後に528バイトのボリュ
ームタグとしての領域が用意される。
【0046】メモリー・フリー・プールは、管理情報の
追加記憶が可能な領域とされる。このメモリー・フリー
・プールには記録再生動作の経過や必要に応じて各種情
報が記憶/更新される。なお、メモリー・フリー・プー
ルに記憶される1単位のデータ群を「セル」ということ
とする。まず、磁気テープ3に形成されるパーティショ
ンに応じて、各パーティションに対応する管理情報とな
るパーティション・インフォメーション・セル(Partit
ion INFORMATION Cell)#0、#1・・・がメモリー・
フリー・プールの先頭側から順次書き込まれる。つまり
磁気テープ3上に形成されたパーティションと同数のセ
ルとしてパーティション・インフォメーション・セルが
形成される。
【0047】またメモリー・フリー・プールの後端側か
らは、高速サーチ用のマップ情報としてのスーパー・ハ
イ・スピード・サーチ・マップ・セル(Super High Spe
ed Search Map Cell)が書き込まれる。また続いて後端
側からユーザー・ボリューム・ノート・セルや、ユーザ
ー・パーティション・ノート・セルが書き込まれる。ユ
ーザー・ボリューム・ノート・セルはテープカセット全
体に関してユーザーが入力したコメント等の情報であ
り、ユーザー・パーティション・ノート・セルは各パー
ティションに関してユーザーが入力したコメント等の情
報である。したがって、これらはユーザーが書込を指示
した際に記憶されるものであり、これらの情報が必ずし
も全て記述されるものではない。またこれらの情報が記
憶されていない中間の領域は、そのままメモリー・フリ
ー・プールとして後の書込のために残される。
【0048】MICヘッダにおけるマニファクチャーパ
ートは、例えば図8に示すような構造とされる。なお各
データのサイズ(バイト数)を右側に示している。マニ
ュファクチャーパートには、まず先頭1バイトにマニュ
ファクチャー・パート・チェックサム(manufacture pa
rt checksum)として、このマニュファクチャーパート
のデータに対するチェックサムの情報が格納される。こ
のマニュファクチャー・パート・チェックサムの情報は
カセット製造時に与えられる。
【0049】そしてマニュファクチャー・パートを構成
する実データとしてMICタイプ(mic type)からオフ
セット(Offset)までが記述される。なおリザーブ(re
served)とは、将来的なデータ記憶のための予備とされ
ている領域を示している。これは以降の説明でも同様で
ある。
【0050】MICタイプ(mic type)は、当該テープ
カセットに実際に備えられるMIC(リモートメモリチ
ップ4,非接触型メモリ104)のタイプを示すデータ
である。MICマニュファクチャ・デート(mic manufa
cture date)は、当該MICの製造年月日(及び時間)
が示される。MICマニュファクチャ・ラインネーム
(mic manufacture line name)はMICを製造したラ
イン名の情報が示される。MICマニュファクチャ・プ
ラントネーム(mic manufacture plant name)はMIC
を製造した工場名の情報が示される。MICマニュファ
クチュアラ・ネーム(mic manufacturer name)は、M
ICの製造社名の情報が示される。MICネーム(mic
name)はMICのベンダー名の情報が示される。
【0051】またカセットマニュファクチャ・デート
(cassette manufacture date)、カセットマニュファ
クチャ・ラインネーム(cassette manufacture line na
me)、カセットマニュファクチャ・プラントネーム(ca
ssette manufacture plant name)、カセットマニュフ
ァクチュアラ・ネーム(cassette manufacturer nam
e)、カセットネーム(cassette name)は、それぞれ上
記したMICに関する情報と同様のカセット自体の情報
が記述される。
【0052】OEMカスタマー・ネーム(oem customer
name)としては、OEM(Original Equipment Manufa
ctures)の相手先の会社名の情報が格納される。フィジ
カル・テープ・キャラクタリステックID(physical t
ape characteristic ID)としては、例えば、テープの
材質、テープ厚、テープ長等の、物理的な磁気テープの
特性の情報が示される。マキシマム・クロック・フリケ
ンシー(maximum clock frequency)としては、当該M
ICが対応する最大クロック周波数を示す情報が格納さ
れる。ブロックサイズ(Block Size)では、例えばMI
C(リモートメモリチップ4,非接触型メモリ104)
の特性としてリモートメモリインターフェース30,3
2との1回の通信によって何バイトのデータを転送する
ことができるかというデータ長単位情報が示される。M
ICキャパシティ(mic capacity)としては、当該MI
C(リモートメモリチップ4,非接触型メモリ104)
のEEP−ROM4dの記憶容量情報が示される。
【0053】ライトプロテクト・トップアドレス(writ
e protect top address)は、MICの所要の一部の領
域を書き込み禁止とするために用いられ、書き込み禁止
領域の開始アドレスを示す。ライトプロテクトカウント
(write protected count)は書き込み禁止領域のバイ
ト数が示される。つまり、上記ライトプロテクト・スタ
ートアドレスで指定されたアドレスから、このライトプ
ロテクトカウントの領域により示されるバイト数により
占められる領域が書き込み禁止領域として設定されるこ
とになる。アプリケーションID(Application ID)と
してアプリケーションの識別子が示される。またオフセ
ット(Offset)が示される。
【0054】続いてMICヘッダにおけるドライブイニ
シャライズパートの構造を図9で説明する。各データの
サイズ(バイト数)を右側に示す。ドライブイニシャラ
イズパートにはまずドライブイニシャライズパート・チ
ェックサム(drive Initialize part checksum)とし
て、このドライブイニシャライズパートのデータに対す
るチェックサムの情報が格納される。
【0055】そしてドライブイニシャライズパートを構
成する実データとしてMICロジカルフォーマットタイ
プ(mic logical format type)からフリープールボト
ムアドレス(Free Pool Bottom Address)までの情報が
記述される。
【0056】まずMICロジカル・フォーマット・タイ
プ(mic logical format type)として、MIC(リモ
ートメモリチップ4,非接触型メモリ104)の論理フ
ォーマットのIDナンバが格納される。MICフォーマ
ットとしては、例えば、基本MICフォーマットのほか
に、ファームウェア更新テープMICフォーマット、リ
ファレンステープMICフォーマット、クリーニングカ
セットMICフォーマット等に関連するフォーマットが
各種存在するものとされ、当該テープカセットのMIC
フォーマットに応じたIDナンバが示されることにな
る。
【0057】スーパー・ハイ・スピード・サーチ・マッ
プ・ポインタ(super high speed search map pointe
r)には図7のスーパー・ハイ・スピード・サーチ・マ
ップ・セルの領域の先頭アドレスを示すポインタが配置
される。ユーザ・ボリューム・ノート・セル・ポインタ
(user volume note cell pointer)は、テープカセッ
トに対してユーザーがSCSI経由で自由にデータの読
み書きが可能な記憶領域、つまり図7に示したユーザー
・ボリューム・ノート・セルの開始アドレスを示す。ユ
ーザ・パーティション・ノート・セル・ポインタ(user
partition note cell pointer)は、各パーティション
に対してユーザーがSCSI経由で自由にデータの読み
書きが可能な記憶領域、つまり図7のユーザ・パーティ
ション・ノート・セルの開始アドレスを示している。な
おユーザ・パーティション・ノート・セルは複数個記憶
される場合があるが、このユーザ・パーティション・ノ
ート・セル・ポインタは、複数のユーザ・パーティショ
ン・ノート・セルのうちの先頭のセルの開始アドレスを
示すことになる。
【0058】パーティション・インフォメーション・セ
ル・ポインタ(partition information cell pointer)
は、図7のパーティション・インフォメーション・セル
#0の開始アドレスを示す。メモリー・フリー・プール
に書き込まれていくパーティション・インフォメーショ
ンは、磁気テープ3に形成されるパーティションの数だ
け形成されることになるが、全てのパーティション・イ
ンフォメーション・セル#0〜#Nはリンク構造により
ポインタによって連結されている。つまり、パーティシ
ョン・イン・フォメーション・セル・ポインタがパーテ
ィション#0のアドレスを示すルートとされ、それ以降
のパーティション・インフォメーション・セルのポイン
タは、直前のパーティション・インフォメーション・セ
ル内に配される。
【0059】以上のように各ポインタ(スーパー・ハイ
・スピード・マップ・ポインタ、ユーザ・ボリューム・
ノート・セル・ポインタ、ユーザ・パーティション・ノ
ート・セル・ポインタ、パーティション・インフォメー
ション・セル・ポインタ)により、フィールドFL4内
の各データ位置が管理される。
【0060】ボリューム・アトリビュート・フラグ(Vo
lume Attribute Flags)は、MIC4に対する論理的な
書き込み禁止タブを提供するために1バイトのフラグと
されている。
【0061】フリー・プール・トップ・アドレス(Free
Pool Top Address)及びフリー・プール・ボトム・ア
ドレス(Free Pool Bottom Address)は、フィールドF
L4におけるその時点でのメモリー・フリー・プールの
開始アドレスと終了アドレスを示す。メモリー・フリー
・プールとしての領域は、パーティション・インフォメ
ーションやユーザー・パーティション・ノート等の書込
や消去に応じて変化するため、それに応じてフリープー
ル・トップ・アドレスやフリー・プール・ボトム・アド
レスが更新される。
【0062】図7のMICヘッダにおいて示した、カー
トリッジシリアルナンバ、カートリッジシリアルナンバ
CRC、及びスクラッチパッドメモリの領域を図10に
詳しく示す。まず32バイトのカートリッジシリアルナ
ンバ(Cartridge Serial Number)としては、例えばA
SCIIコードに基づいた32文字の文字情報とされる
シリアルナンバが格納される。このカートリッジシリア
ルナンバは、16バイトの上位ナンバ(Cartridge Seri
al Number High)と16バイトの下位ナンバ(Cartridg
e Serial Number Low)とから構成される。
【0063】またカートリッジシリアルナンバCRCと
しての16バイトは、1バイトのマニュファクチャーI
D(Manufacturer ID)、1バイトのセカンダリーID
(Secondary ID)、1バイトのカートリッジ・シリアル
・ナンバー・チェックサム(Cartridge Serial Number
Checksum)、2バイトのカートリッジ・シリアル・ナン
バ・CRC、11バイトのリザーブで構成されている。
マニュファクチャーID(Manufacturer ID)は、例え
ば図11(a)のように製造業者識別子としてテープカ
セット1の製造業者のコードナンバーが格納される。セ
カンダリーID(Secondary ID)は、例えば図11
(b)のようにテープカセット1のタイプに応じた二次
識別子とされ、例えば1バイトのコード値としてテープ
の属性情報が格納される。
【0064】カートリッジ・シリアル・ナンバー・チェ
ックサム(Cartridge Serial Number Checksum)は、上
記のカートリッジ・シリアル・ナンバ、マニュファクチ
ャーID、セカンダリーIDのチェックサム情報とされ
る。カートリッジ・シリアル・ナンバー・CRCは、上
記2バイトのカートリッジ・シリアル・ナンバのCRC
とされる。
【0065】32バイトのカートリッジシリアルナンバ
と16バイトのカートリッジシリアルナンバCRCをあ
わせた48バイトは、出荷時に記述されるデータであっ
てテープカセットの個々に固有のナンバとなる。つまり
この48バイトが同一のテープカセットは存在しないた
め、この48バイトのシリアルナンバを、テープカセッ
トのリモートメモリチップ4との間の認証のために用い
るようにしている。なおカートリッジシリアルナンバと
カートリッジシリアルナンバCRCを合わせた48バイ
トを、説明の便宜上、単に「シリアルナンバ」ともいう
こととする。認証処理については詳しく後述するが、そ
の際、リモートメモリチップ4とリモートメモリインタ
ーフェース30,32の間の通信では、48バイトのシ
リアルナンバが16バイトづつ3つのブロックに分けら
れて通信される。第1ブロックは16バイトのカートリ
ッジシリアルナンバ上位(Cartridge Serial Number Hi
gh)、第2ブロックは16バイトのカートリッジシリア
ルナンバ下位(Cartridge Serial Number Low)、第3
ブロックはマニファクチャーID等を含む16バイトの
カートリッジシリアルナンバCRC全体とされる。
【0066】計16バイトのスクラッチパッドメモリ
(Scratch Pad Memory)の領域は、1バイトのスクラッ
チパッドメモリチェックサム、1バイトのセッション識
別子(Session ID:説明上或いは図面上、「セッション
ID」、「SID」と表記することもある)、14バイ
トのリザーブにより構成される。スクラッチパッドメモ
リチェックサム(Scratch Pad Memory Checksum)は、
スクラッチパッドメモリの領域のデータのチェックサム
情報とされる。本実施の形態では、後述するようにし
て、ライブラリ装置50とテープカセット内のMIC
(リモートメモリチップ4)とが非接触(無線)による
通信を行うことが可能とされるが、セッション識別子
は、この無線通信の際において認証処理が行われた結
果、当該MIC(リモートメモリチップ4)に与えられ
る通信用識別子である。
【0067】本実施の形態では、リモートメモリチップ
4に対してリモートメモリインターフェース30,32
が通信するために、例えばライブラリ装置50側でリモ
ートメモリチップ4の認証を行い、それに応じてセッシ
ョン識別子を付与する。そして、リモートメモリチップ
4に対してアクセスする際には、その1バイトのセッシ
ョン識別子をコマンドに含有させることで、特定のテー
プカセット(リモートメモリチップ4)を特定して、正
確な通信を行うことを特徴とする。ライブラリ装置50
等から付与されたセッション識別子は、EEP−ROM
4dにおいてこのスクラッチパッドメモリの領域に記憶
される。なお、詳しい説明はここでは省略するが、認証
後においてテープカセットに対して割り与えられるべき
セッション識別子としては、例えばライブラリ装置50
内のテープカセット同志で重複しない値が選択されるこ
ととなる。そしてライブラリ装置50と特定のテープカ
セットのリモートメモリチップ4と通信する際には、そ
のセッション識別子が使用される。また、接触型メモリ
104におけるスクラッチパッドメモリの領域は、例え
ば未定義(reserved)の領域として確保しておけばよ
い。また、接触型メモリ104についても、セッション
識別子を使用しての何らかのシステム機器との通信を行
うように構成する場合には、このスクラッチパッドメモ
リの領域を定義して利用するようにすればよいものであ
る。
【0068】ところで、先にも述べたように、本実施の
形態においては、MICに対して手続き情報が記憶され
る。MICのデータ構造内においてこの手続き情報が格
納される領域としては、本実施の形態では特に限定しな
いが、例えば、図7に示したボリューム・インフォメー
ション内の所定領域に格納することが考えられる。この
ボリューム・インフォメーションは、本来、テープカセ
ット全体の基本的な管理情報が記憶される領域である
が、例えばここでは、ボリューム・インフォメーション
の領域が、管理情報に限らず、テープカセット全体の基
本的な情報を格納する領域であると定義するものであ
る。なお、ここでは、ボリューム・インフォメーション
のサイズは、112バイトとされているが、例えば、或
る所定サイズの手続き情報の記憶領域を確保するのにあ
たって112バイトでは足りなくなるようであれば、1
12バイト以上の所定サイズに拡張して良いものであ
る。
【0069】4.テープストリーマドライブの構成 本実施の形態のテープカセットに対応するシステムを構
築するのにあたっては、上述したテープカセット1の磁
気テープ3に対して記録再生を行うテープストリーマド
ライブ10と、テープカセット1を多数収納し、選択的
にテープストリーマドライブ10に装填できるライブラ
リ装置50と、これらの動作を制御するホストコンピュ
ータ40が用意される。さらには、テープカセットのリ
モートメモリチップ4と通信可能な携帯型機器であるデ
ータ書き込み/読み出し装置50が用意される。また、
このデータ書き込み/読み出し装置50は、リモートメ
モリチップ4と通信可能とするためのリモートメモリイ
ンターフェイス30を備えたテープストリーマドライブ
10であれば、このリモートメモリインターフェイス3
0と通信を行うことで、テープストリーマドライブ10
との間でのデータの送受信が可能とされる。そして、本
実施の形態のシステムとしては、上記した各装置を、用
途等に応じて適宜使用して構築されるものである。
【0070】まずここでは、図12によりテープストリ
ーマドライブ10の構成について説明する。このテープ
ストリーマドライブ10は、上記テープカセット1の磁
気テープ3に対して、ヘリカルスキャン方式により記録
/再生を行うようにされている。
【0071】図12に示すようにテープストリーマドラ
イブ10の回転ドラム11には、例えば2つの記録ヘッ
ド12A、12B及び3つの再生ヘッド13A、13
B、13Cが設けられる。記録ヘッド12A、12Bは
互いにアジマス角の異なる2つのギャップが極めて近接
して配置される構造となっている。再生ヘッド13A、
13B(13C)は互いにアジマス角の異なるヘッド
(13Bと13Cは同アジマス)とされるが、例えば9
0度離れた状態で配置される。これら再生ヘッド13
A、13B、13Cは、記録直後の読出(いわゆるリー
ドアフターライト)にも用いられる。
【0072】回転ドラム11はドラムモータ14Aによ
り回転されると共に、テープカセット1から引き出され
た磁気テープ3が巻き付けられる。また、磁気テープ3
は、キャプスタンモータ14B及び図示しないピンチロ
ーラにより送られる。また磁気テープ3は上述したよう
にリール2A,2Bに巻装されているが、リール2A,
2Bはそれぞれリールモータ14C、14Dによりそれ
ぞれ順方向及び逆方向に回転される。
【0073】ドラムモータ14A、キャプスタンモータ
14B、リールモータ14C、14Dはそれぞれメカド
ライバ17からの電力印加により回転駆動される。メカ
ドライバ17はサーボコントローラ16からの制御に基
づいて各モータを駆動する。サーボコントローラ16は
各モータの回転速度制御を行って通常の記録再生時の走
行や高速再生時のテープ走行、早送り、巻き戻し時のテ
ープ走行などを実行させる。なおEEP−ROM18に
はサーボコントローラ16が各モータのサーボ制御に用
いる定数等が格納されている。サーボコントローラ16
はインターフェースコントローラ/ECCフォーマター
22(以下、IF/ECCコントローラという)を介し
てシステム全体の制御処理を実行するシステムコントロ
ーラ15と双方向に接続されている。
【0074】このテープストリーマドライブ10におい
ては、データの入出力にSCSIインターフェイス20
が用いられている。例えばデータ記録時にはホストコン
ピュータ40から、固定長のレコード(record)
という伝送データ単位によりSCSIインターフェイス
20を介して逐次データが入力され、圧縮/伸長回路2
1に供給される。なお、このようなテープストリーマド
ライブシステムにおいては、可変長のデータの集合単位
によってホストコンピュータ40よりデータが伝送され
るモードも存在する。
【0075】圧縮/伸長回路21では、入力されたデー
タについて必要があれば、所定方式によって圧縮処理を
施すようにされる。圧縮方式の一例として、例えばLZ
符号による圧縮方式を採用するのであれば、この方式で
は過去に処理した文字列に対して専用のコードが割り与
えられて辞書の形で格納される。そして、以降に入力さ
れる文字列と辞書の内容とが比較されて、入力データの
文字列が辞書のコードと一致すればこの文字列データを
辞書のコードに置き換えるようにしていく。辞書と一致
しなかった入力文字列のデータは逐次新たなコードが与
えられて辞書に登録されていく。このようにして入力文
字列のデータを辞書に登録し、文字列データを辞書のコ
ードに置き換えていくことによりデータ圧縮が行われる
ようにされる。
【0076】圧縮/伸長回路21の出力は、IF/EC
Cコントローラ22に供給されるが、IF/ECCコン
トローラ22においてはその制御動作によって圧縮/伸
長回路21の出力をバッファメモリ23に一旦蓄積す
る。このバッファメモリ23に蓄積されたデータはIF
/ECCコントローラ22の制御によって、最終的にグ
ループ(Group)という磁気テープの40トラック
分に相当する固定長の単位としてデータを扱うようにさ
れ、このデータに対してECCフォーマット処理が行わ
れる。
【0077】ECCフォーマット処理としては、記録デ
ータについて誤り訂正コードを付加すると共に、磁気記
録に適合するようにデータについて変調処理を行ってR
F処理部19に供給する。RF処理部19では供給され
た記録データに対して増幅、記録イコライジング等の処
理を施して記録信号を生成し、記録ヘッド12A、12
Bに供給する。これにより記録ヘッド12A、12Bか
ら磁気テープ3に対するデータの記録が行われることに
なる。
【0078】また、データ再生動作について簡単に説明
すると、磁気テープ3の記録データが再生ヘッド13
A、13BによりRF再生信号として読み出され、その
再生出力はRF処理部19で再生イコライジング、再生
クロック生成、サンプリング、デコード(例えばビタビ
復号)などが行われる。このようにして読み出された信
号はIF/ECCコントローラ22に供給されて、まず
誤り訂正処理等が施される。そしてバッファメモリ23
に一時蓄積され、所定の時点で読み出されて圧縮/伸長
回路21に供給される。圧縮/伸長回路21では、シス
テムコントローラ15の判断に基づいて、記録時に圧縮
/伸長回路21により圧縮が施されたデータであればこ
こでデータ伸長処理を行い、非圧縮データであればデー
タ伸長処理を行わずにそのままパスして出力される。圧
縮/伸長回路21の出力データはSCSIインターフェ
イス20を介して再生データとしてホストコンピュータ
40に出力される。
【0079】また、この図にはテープカセット1内のリ
モートメモリチップ4が示されている。このリモートメ
モリチップ4に対しては、テープカセット1本体がテー
プストリーマドライブに装填されることで、リモートメ
モリインターフェース30を介して非接触状態でシステ
ムコントローラ15とデータの入出力が可能な状態とな
る。そしてリモートメモリインターフェース30、アン
テナ31により、リモートメモリチップ4との間で上述
した通信動作を行なう。これによりシステムコントロー
ラ15はリモートメモリチップ4に対して書込又は読出
のためのアクセスを実行できる。
【0080】リモートメモリチップ4に対するデータ転
送は、機器側からのコマンドとそれに対応するリモート
メモリチップ4からのアクナレッジという形態で行われ
るが、システムコントローラ15がリモートメモリチッ
プ4にコマンドを発行すると、そのコマンドデータがリ
モートメモリインターフェース30において所定のデー
タ構造にエンコードされ、前述もしたようにASK変調
されて送信される。テープカセット1側では、送信デー
タをアンテナ5で受信し、受信されたデータ(コマン
ド)で指示された内容に応じてロジック部4cが動作を
行う。例えば書込コマンドとともに送信されてきたデー
タをEEP−ROM4dに書き込む。
【0081】また、このようにリモートメモリインター
フェース30からコマンドが発せられた際には、リモー
トメモリチップ4はそれに対応したアクナレッジを発す
ることになる。即ちリモートメモリチップ4のロジック
部4cはアクナレッジとしてのデータをRF部4bで変
調させ、アンテナ5から送信出力する。このようなアク
ナレッジがアンテナ31で受信された場合は、その受信
信号はリモートメモリインターフェース30で復調さ
れ、システムコントローラ15に供給される。例えばシ
ステムコントローラ15からリモートメモリチップ4に
対して読出コマンドを発した場合は、リモートメモリチ
ップ4はそれに応じたアクナレッジとしてのコードとと
もにEEP−ROM4dから読み出したデータを送信し
てくる。するとそのアクナレッジコード及び読み出した
データが、リモートメモリインターフェース30で受信
復調され、システムコントローラ15に供給される。
【0082】以上のようにテープストリーマドライブ1
0は、リモートメモリインターフェース30を有するこ
とで、テープカセット1内のリモートメモリチップ4に
対してアクセスできることになる。なお、このような非
接触でのデータ交換は、データを13MHz帯の搬送波
によりASK変調で重畳するが、元のデータはパケット
化されたデータとなる。即ちコマンドやアクナレッジと
してのデータに対してヘッダやパリティ、その他必要な
情報を付加してパケット化を行い、そのパケットをコー
ド変換してから変調することで、安定したRF信号とし
て送受信できるようにしている。
【0083】S−RAM24,フラッシュROM25
は、システムコントローラ15が各種処理に用いるデー
タが記憶される。例えばフラッシュROM25には制御
に用いる定数等が記憶される。またS−RAM24はワ
ークメモリとして用いられたり、リモートメモリチップ
4から読み出されたデータ、リモートメモリチップ4に
書き込むデータ、テープカセット単位で設定されるモー
ドデータ、各種フラグデータなどの記憶や演算処理など
に用いるメモリとされる。なお、S−RAM24,フラ
ッシュROM25は、システムコントローラ15を構成
するマイクロコンピュータの内部メモリとして構成して
もよく、またバッファメモリ23の領域の一部をワーク
メモリ24として用いる構成としてもよい。
【0084】テープストリーマドライブ10とホストコ
ンピュータ40間は上記のようにSCSIインターフェ
ース20を用いて情報の相互伝送が行われるが、システ
ムコントローラ15に対してはホストコンピュータ40
がSCSIコマンドを用いて各種の通信を行うことにな
る。
【0085】なお、図1(b)に示した接触型メモリ1
04を搭載したテープカセットに対応した構成として
は、テープカセット1内の接触型メモリ104に対して
データの書込/読出を行うために、コネクタ部45が設
けられる。このコネクタ部45は図5に示した端子部1
06に適合した形状とされ、端子部106に接続される
ことで接触型メモリ104の5個の端子105A、10
5B、105C、105D、105Eとシステムコント
ローラ15(システムコントローラのメモリ接続用のポ
ート)とを電気的に接続するものである。これによって
システムコントローラ15は、装填されたテープカセッ
ト1の接触型メモリ104に対して、コネクタ部45、
端子部106を介してアクセスすることができるように
される。また、コネクタ部45と端子部106の接続状
態が良好ではない場合は、例えばローディングモータ1
4Eによってローディング機構を駆動することによっ
て、テープカセット1の着座状態を若干変移させ、物理
的に接点を取りなおすことが行われる。
【0086】また、イジェクトキー205は、テープス
トリーマドライブ10の本体パネルに表出して設けら
れ、ユーザが、テープストリーマドライブ10に装填さ
れているテープカセット1を排出させたいときに操作す
るための操作子である。このイジェクトキー205に対
する操作情報は、システムコントローラ15に対して入
力される。
【0087】5.ホストコンピュータの構成 続いては、ホストコンピュータ40の構成例について、
図13を参照して説明する。この図において、CPU3
01は、例えばROM302に保持されているプログラ
ムに従って各種の処理を実行する。また、RAM303
にはCPU301が各種処理を実行するのに必要なデー
タやプログラム等が適宜保持される。
【0088】入出力インターフェイス304は、キーボ
ード305とマウス306が接続されており、これらか
ら供給された操作信号をCPU301に出力するように
されている。また、入出力インターフェイス304に
は、記憶媒体としてハードディスクを備えたハードディ
スクドライブ(HDD)308が接続されている。CP
U301は、入出力インターフェイス304を介して、
HDD308のハードディスクに対してデータやプログ
ラム等の記録又は読み出しを行うことができるようにさ
れている。この場合、入出力インタフェース304に
は、さらに、画像表示のためのディスプレイモニタ30
7が接続されている。
【0089】メディアドライバ309は、例えば現状で
あれば、CD−ROMやDVDなどをはじめとして、特
定種別のメディアに対応するドライバとされ、対応する
メディアに対してのデータの読み出し/書き込みを実行
する。
【0090】通信インターフェイス310は、通信網4
を介して通信を行うためのインターフェイスであり、例
えば、通信網4が電話回線を利用したものであれば、ハ
ードウェアとしてはモデムなどが備えられ、また、ネッ
トワークなどを介したもので有ればEthernetな
どのインターフェイスとなる。
【0091】データインターフェイス311は、例えば
SCSI、USB、IEEE1394などに代表され
る、外部周辺機器との通信のためのインターフェイスと
される。本実施の形態のテープストリーマドライブ10
は、例えばSCSIとしてのデータインターフェイス3
11により接続される外部周辺機器とされる。
【0092】内部バス312は、例えば、PCI(Perip
heral Component Interconnect)又はローカルバス等に
より構成され、内部における各機能回路部間を相互に接
続している。
【0093】6.ライブラリ装置の構成 続いてライブラリ装置50について説明していく。図1
5はライブラリ装置50の外筐ボックスの外観、図14
は外筐ボックス内に配されるライブラリ装置50として
の機構を示している。まず図14でライブラリ装置50
としての機構の一例を説明する。
【0094】図示するようにライブラリ装置50として
は、コントローラボックス53上に、例えば15巻程度
のテープカセット1を収納できるマガジン52が、例え
ば4単位取り付けられたカルーセル51が回転可能に配
置されている。カルーセル51の回転によりマガジン5
2が選択される。またマガジン52に対してテープカセ
ット1の収納/取出を行うハンドユニット60がZ軸5
4にそって上下方向(Z方向)に移動可能に設けられ
る。即ちZ軸54にギア溝が形成されており、またハン
ドユニット60は軸受部62がギア溝に係合した状態と
なっていることにより、Zモータ73によりZ軸54が
回転されることで、ハンドユニット60が上下に移動さ
れる。
【0095】ハンドユニット60は、基台61に対して
ハンドテーブル63がY方向に移動可能に取り付けられ
ており、またハンドテーブル63の先端には一対のハン
ド64が形成されている。この一対のハンド64はX方
向に開閉することでテープカセット1を保持したり離し
たりすることができる。さらにカルーセル51の下部に
は、複数台のテープストリーマドライブ10が配置され
る。各テープストリーマドライブ10は上述した図15
の構成を持つものである。
【0096】このような機構により、ハンドユニットは
カルーセル51上の所望のマガジン51からテープカセ
ット1を取り出し、所望のテープストリーマドライブ1
0に搬送して装填させることができる。また逆に或るテ
ープストリーマドライブ10から取り出したテープカセ
ット1を所望のマガジンの所望の位置に収納することが
できる。
【0097】この機構を収納する外筐ボックスは、図1
5に示すように、前面のほぼ全体が前とびら55とさ
れ、とっ手58により開閉することができる。またカギ
59により前とびら55を施錠することができる。さら
に前とびら55には透明パネル55aとしての部位が設
けられ、内部を視認できるようにされている。前とびら
55の上部側には操作パネル57やポスト56が形成さ
れる。ポスト56は前とびら55を閉めたままテープカ
セット1の追加や取り出しを行うために形成されてお
り、図14には示していないが、ポスト56から挿入さ
れたテープカセット1は、ハンドユニット60によって
マガジン52内の所要の位置へ搬送することができるよ
うにされている。またハンドユニット60は搬送してい
るテープカセット1をポスト56から排出することも可
能とされる。
【0098】操作パネル57には、ユーザーが操作する
ための各種キーが配されている。この操作パネル57の
キー操作情報は後述するライブラリコントローラ80に
入力され、ライブラリコントローラ80の制御によって
操作に応じた動作が実行される。この操作パネル57に
よるユーザーの操作としては、ポスト56からのテープ
カセット1の挿入/排出や、ライブラリ装置50の調整
動作の指示等となる。
【0099】マガジン52の構造を図16に示す。各マ
ガジン52は、それぞれ15単位程度の収納部52aが
形成されており、各収納部52aにテープカセット1を
収納できる。収納部52aは、テープカセット1を入れ
やすく、しかもカルーセル51の回転の際などにテープ
カセット1が脱落しないように或る程度抑える力がある
ようにサイズが設定されている。しかもハンド64によ
って取り出しやすいものとされる。例えば各収納部52
aの高さサイズaは、テープカセット1の厚みが約15
mmであることからa=16mm程度とされる。また収
納部52aの仕切りサイズbは、なるべく薄くして多数
の収納部52aを形成できるようにすることと、或る程
度厚みを持って強度を稼ぐことを勘案して、例えばb=
3mm程度とされる。
【0100】またテープカセット1が収納部52aに収
納された状態においては、テープカセット1の背面側が
多少突出した状態となるように奥行サイズを設定してい
る。即ち図17には平面方向にみたマガジン52内のテ
ープカセット1を示しているが、図中dの部分としてテ
ープカセット1の背面側が突出した状態で収納されるよ
うにする。このとき例えばd=20mm程度とする。こ
のようにすることで、テープカセット1の両側面の凹部
7,7に対してハンド64の先端が容易にはまり込むこ
とができる。
【0101】図17、図18、図19でハンドユニット
60の構造及び動作を説明する。図17はハンドユニッ
ト60が或るテープカセット1に相対した位置で離れて
いる状態、図18はハンドユニット60がテープカセッ
ト1を握持している状態を示し、また図19は図18の
状態を側面方向から見た状態を示している。
【0102】ハンドユニット60は上述したように基台
61に対してハンドテーブル63が移動可能に取り付け
られ、さらにハンドテーブル63にハンド64、64が
取り付けられるものとなる。まず基台61に設けられた
軸受部62がZ軸54と係合した状態で、ハンドユニッ
ト60の全体がZ軸54によって保持されることで、Z
軸54の回転によりハンドユニット60は上下方向に移
動し、その時点でマガジン52の或る収納部52a、も
しくは或るテープストリーマドライブ10に対向する位
置に位置決めされる。なお軸受部62は、前とびら55
の方向から見てマガジン52よりずれた位置に形成され
ることで、前とびら55を開けてマガジン52にテープ
カセット1を収納したり取り出したりする際に、Z軸5
4がじゃまにならないようにされている。
【0103】ハンドテーブル63は基台61上のガイド
レール68に沿って移動可能とされる。即ちギア溝を有
するY軸71がハンドテーブル63に係合しており、Y
モータ69によってY軸71が正逆回転されることで、
ハンドテーブル63がマガジン52に接近する方向及び
離れていく方向に移動される。
【0104】ハンドテーブル63には、それぞれ支持軸
67を回動支点とする一対のハンド64、64が取り付
けられている。各ハンドは後端部側がプランジャ65に
よって牽引される状態とされているとともに、先端部に
近い位置がハンドテーブル63からスプリング66によ
って引っ張られる状態となる。従って、プランジャ65
がオフとされている期間は、図18のようにスプリング
66の付勢によって両ハンド64が閉じる状態とされて
おり、プランジャ65がオンとされハンド後端部が牽引
されることで、図17の状態、即ち両ハンド64がスプ
リング66の付勢に逆らって開いた状態となる。
【0105】マガジン52から或るテープカセット1を
取り出す動作を実行する際には、まずZ軸54が駆動さ
れることで、ハンドユニット60が、その目的とするテ
ープカセット1が収納されている収納部52aの高さ位
置まで移動される。続いてプランジャ65によって図1
7のように両ハンド64、64が開いた状態とされ、そ
の状態でYモータ69によりハンドテーブル63がマガ
ジン52に接近する方向に移動されていく。図18の状
態までハンドテーブル63が移動されたら、その時点で
プランジャ65がオフとされ、従って両ハンド64はス
プリング66の付勢によって閉じる方向に移動する。こ
れによって図18に示すようにハンド64、64がテー
プカセット1の両側部(凹部7)を掴む状態となる。そ
してその状態のままYモータ69によりハンドユニット
64がマガジン52から離れていく方向に移動されるこ
とで、テープカセット1が取り出される。取り出された
テープカセット1は、ハンドユニット60によって所定
のテープストリーマドライブ10や、或いはポスト5
6、或いはマガジンの他の収納部52a等に搬送され
る。マガジン52にテープカセット1を収納する際に
は、以上の逆の手順の動作が行われることになる。
【0106】ところで、上述したようにテープカセット
1内部には、リモートメモリチップ4が搭載されている
が、このライブラリ装置50も、テープストリーマドラ
イブ10と同様に、リモートメモリチップ4に対するア
クセスを行うことができる。このために図17、図1
8、図19に示すようにハンドテーブル63にはリモー
トメモリドライブボックス70が配置され、ここにはリ
モートメモリインターフェース32としての回路部が内
蔵される。リモートメモリインターフェース32の構成
については後述する。そしてテープカセット1の背面で
あってリモートメモリチップ4の配された位置に対向す
る位置にアンテナ33が設けられている。
【0107】例えば図18の状態では、アンテナ33と
テープカセット1内のリモートメモリチップ4はかなり
近接する状態となり、この状態においてリモートメモリ
チップ4に対して無線通信によるアクセスを実行するこ
とができる。また図17の状態ではアンテナ33とリモ
ートメモリチップ4が距離e程度離れた状態となるが、
距離eが数センチ程度ならアクセス可能である。
【0108】なお図17、図18、図19には基台61
の下部にバーコードリーダー72を設けた状態を示して
いる。例えばこのようにバーコードリーダー72を設け
ることで、バーコードラベルが貼付されたテープカセッ
ト1が収納されていた場合に、そのバーコード情報を読
み取れることになる。なお、バーコードリーダー72を
設ける場合に、そのバーコードリーダー72の配置位置
とアンテナ33の配置位置関係は特に限定されるもので
はなく、例えばハンドテーブル上にバーコードリーダー
72を配置してもよい。
【0109】以上のような機構を持つライブラリ装置5
0の内部構成を図20に示す。ライブラリコントローラ
80はライブラリ装置50の全体を制御する部位とされ
る。そしてライブラリコントローラ80はSCSIイン
ターフェース87を介して、テープストリーマドライブ
10やホストコンピュータ40と通信可能とされる。従
ってホストコンピュータ40からのSCSIコマンドに
従って、マガジン52、テープストリーマドライブ1
0、ポスト56の間でのテープカセット1の搬送や、収
納されているテープカセット1に対する管理動作(例え
ばテープカセット1内のリモートメモリチップ4に対す
るアクセス)を実行する。メモリ81はライブラリコン
トローラ80が処理に用いるワークメモリとなる。また
上述したように操作パネル57からの操作情報はライブ
ラリコントローラ80に供給され、ライブラリコントロ
ーラ80は操作に応じた必要な動作制御を実行する。
【0110】カルーセルコントローラ83は、ライブラ
リコントローラ80の指示に応じて回転制御モータ84
を駆動し、カルーセル51を回転させる動作を行う。つ
まりハンドユニット60に対向させるマガジン52の選
択動作を実行させる。カルーセル位置センサ85は、カ
ルーセル51の回転位置、つまりどのマガジン52が選
択(ハンドユニット60に対向)されている状態である
かを検出する。カルーセルコントローラ83はカルーセ
ル位置センサ85からの情報を取り込みながらカルーセ
ル51を回転駆動することで、目的のマガジン52が選
択されるようにする。
【0111】ハンドユニットコントローラ82は、ライ
ブラリコントローラ80の指示に基づいてハンドユニッ
ト60を駆動する。即ち、Zモータ73を駆動してハン
ドユニット60をZ方向に移動させる。このときハンド
ユニット60のZ方向の位置はハンド位置検出部86に
よって検出されるため、ハンドユニットコントローラ8
2は、ハンド位置検出部86からの位置検出情報を確認
しながらZモータ73を駆動することで、ハンドユニッ
ト60を、ライブラリコントローラ80に指示された所
定の高さ位置に位置決めすることができる。またハンド
ユニットコントローラ82は、Yモータ69及びプラン
ジャ65をそれぞれ所定タイミングで駆動することで、
上述したようなハンド64によるテープカセット1の取
り出し、収納動作を実行させる。
【0112】上記したようにハンドユニット60に設け
られるリモートメモリドライブボックス70には、リモ
ートメモリインターフェース32としての回路部が収納
されている。このリモートメモリインターフェース32
の構成は図21で後述するが、原理的には上記図15で
説明したテープストリーマドライブ10内のリモートメ
モリインターフェース30と同様に、図3に示した構成
を持つ。このリモートメモリインターフェース32はラ
イブラリコントローラ80に接続される。従って、この
リモートメモリインターフェース32を介することでラ
イブラリコントローラ80は、マガジン52内でアンテ
ナ33に接近しているテープカセット1、もしくはハン
ドユニット60が保持しているテープカセット1内のリ
モートメモリチップ4に対してコマンドを発して書込/
読出アクセスを行うことができる。もちろんこの場合
も、アクセスはライブラリコントローラ80側からのコ
マンドと、リモートメモリチップ4からのアクナレッジ
により成立するものとされる。
【0113】なお図示していないが、上述のようにバー
コードリーダー72を設ける場合には、バーコードリー
ダー72の駆動回路系が設けられるとともに、読み取ら
れた情報がライブラリコントローラ80に供給される構
成をとる。
【0114】以上のようなライブラリ装置50において
搭載されるリモートメモリインターフェース32の構成
及び動作について説明していく。図21にリモートメモ
リインターフェース32の構成を示す。
【0115】このリモートメモリインターフェース32
は、汎用マイクロコンピュータとしてのCPU110
と、RF部120と、水晶発振器によるクロック発生部
130を備える。RF部120はアナログ系回路とな
り、アンテナ33からの送信及びリモートメモリチップ
4からのデータ受信を行う。そして送信データのエンコ
ード、受信データのデコードとしての処理は、CPU1
20においてソフトウエア制御で行われるようにしてい
る。
【0116】RF部120には、送信系としてASK/
ドライブアンプ124が設けられ、送信時にCPU11
0から送信データWDが供給される。また、RF部12
0には、受信系としてエンベロープ検波部121、アン
プ122、コンパレータ123が設けられる。
【0117】CPU110において図示するRAM11
1は、いわゆるマイクロコンピュータ内蔵RAMであ
り、例えば4KByteのものとされる。つまり汎用の
マイクロコンピュータに一般的に内蔵されている容量の
RAMである。またシリアルポート112を図示してい
る。なお、ここでは内蔵RAMの例を挙げているが、C
PU110に接続される外部メモリチップとしてのRA
Mであってもよいことはいうまでもない。CPU110
は、ライブラリコントローラ80からのコマンド等の指
示に従って、リモートメモリチップ4に対する通信アク
セスを実行するための動作を行う。即ち、ライブラリコ
ントローラ80からの要求に応じて、リモートメモリチ
ップ4への送信データをエンコード(生成)する処理
や、リモートメモリチップ4からの受信データのデコー
ド処理、及び受信データとしてデコードされたリモート
メモリチップ4からの読出データやアクナレッジをライ
ブラリコントローラ80に伝送する処理等を行う。
【0118】CPU110の動作クロックは、クロック
発生器130から供給される。クロック発生器130
は、例えば13.56MHzのクロックを出力する。従
ってCPU110の動作クロック周波数は13.56M
Hzとされる。また上述したようにリモートメモリチッ
プ4とリモートメモリインターフェース32との間の通
信のためのキャリア周波数は13.56MHzである。
従って、クロック発生器130からの13.56MHz
のクロックは、ASK/ドライブアンプ124におい
て、そのままキャリア周波数として用いられる。なお、
CPU110においてはクロック発生器130からの1
3.56MHzのクロックを例えばn逓倍して、13.
56×n(MHz)のクロックを動作クロック周波数と
してもよい。いずれにしても、本実施の形態ではCPU
110の動作クロック周波数は、クロック発生器130
からのクロック周波数から生成されるもの、つまりキャ
リア周波数と共通の基本となるクロックから生成される
ものであればよい。例えば本実施の形態ではクロック発
生器130から13.56MHzのクロックを出力する
ものとしているが、CPU110の動作クロック周波数
は、13.56MHzのx倍でも1/x倍でもよく、こ
のため分周器や逓倍器がどのように組み込まれてもよ
い。また逓倍や分周は、整数でない値で行ってもよい。
【0119】このようなリモートメモリインターフェー
ス32における送受信動作は次のようになる。送信時、
即ちライブラリコントローラ80からリモートメモリチ
ップ4に対して送信すべきコマンドデータが供給された
場合、CPU110は、コマンドデータにプリアンブ
ル、シンクを前置し、またCRCを後置する。つまり無
線送信に適合した所定フォーマットに従ってのデータの
エンコードを行う。なお、送信データは、ここでの詳し
い説明は省略するがマンチェスター符号化されたものと
される。そして、上記のようにして所定フォーマットに
よるデータ構造とされ、かつ、マンチェスター符号化さ
れた送信データはRAM111に蓄積され、この蓄積さ
れた送信データWDは、シリアルポート112から10
6kbpsの2倍の送信速度で、RF部120に出力さ
れる。RF部120では、ASK/ドライブアンプ12
4において、図5で説明したように13.56MHzの
キャリアを送信データWDによりASK変調する。そし
てその変調波がアンテナ33からリモートメモリチップ
4側に伝送されることになる。
【0120】受信時には、上述したようにリモートメモ
リチップ4側からの送信データはインピーダンス変化に
よる情報として、RF部120に検出される。RF部1
20にではエンベロープ検波部121で図5(b)で説
明した変調波について図6(a)に示したようなエンベ
ロープ検波を行う。そしてコンパレータ123で図6
(b)のようなデータを2値化することで、図6(c)
のような受信データを得る。このような受信データRD
はシリアルポート112からCPU110に入力され
る。CPU110では、入力される受信データのストリ
ームを一定期間8倍オーバーサンプリングしてRAM1
11に蓄積する。なお、一定時間とは固定的なものとし
てよく、例えば9.67msで十分である。従ってRA
M111として蓄積に必要な容量は1Kbyteとな
り、上述のように一般的にCPUに内蔵される4Kby
teのRAMで十分なものとなる。RAM111に蓄積
した受信データに対しては、最適サンプリング位相の決
定、プリアンブル検出、シンク検出等を行い、リモート
メモリチップ4から返信されてきたデータを取り出す処
理を行う。またCRCチェックも行う。そして、このよ
うなデコード処理で得られたリモートメモリチップ4か
らのパケットデータはライブラリコントローラ80に伝
送されることになる。
【0121】7.データ書込/読出装置 続いて、本実施の形態としてのデータ書込/読出装置に
ついて説明する。このデータ書込/読出装置は、テープ
カセット1のリモートメモリチップ4と相互に無線によ
る通信を行うことが可能とされる。そしてまた、テープ
ストリーマドライブ10とも無線による通信が可能とさ
れる。この場合、データ書込/読出装置は、テープスト
リーマドライブ10のリモートメモリインターフェイス
30と通信を行うことになる。つまり、本実施の形態に
おいては、テープストリーマドライブ10は、リモート
メモリインターフェイス30により、テープカセット1
のリモートメモリチップ4との通信に加え、データ書込
/読出装置との通信も行うように構成されているもので
ある。
【0122】そこで先ず、本実施の形態のデータ書込/
読出装置150についての外観例を図22に示す。図2
2(a)(b)(c)には、それぞれデータ書込/読出
装置150の平面図、側面図、正面図が示される。この
データ書込/読出装置150は、例えばユーザが片手で
持つことができる程度のサイズを有している。例えば図
22(a)に示されるように、本体上面部における上側
には、操作キーとして、リードキー151,ライトキー
152,ドライブ選択キー153,カセット選択キー1
54が設けられている。リードキー151は、例えばリ
ードモードとするためのキーとされる。リードモード
は、通信相手(リモートメモリチップ4又はテープスト
リーマドライブ10)が保有している情報を当該データ
書込/読出装置150が読み込むための動作モードであ
る。
【0123】リードモードは、例えば後述するようにし
てテープストリーマドライブ10からステイタス情報を
読み出す必要のあるときに設定される。また、リモート
メモリチップ4に格納されている管理情報についての読
出を行うときにもリードモードを設定することになる。
【0124】また、ライトキー152は、ライトモード
とするためのキーであり、ライトモードでは、通信相手
に対して、当該データ書込/読出装置150からデータ
を転送することが行われる。ライトモードを設定する場
合としては、例えば後述もするようにして、リモートメ
モリチップ4に対して所要のデータを書き込む必要のあ
るときなどとされる。また、例えばテープストリーマド
ライブ10におけるプログラムのアップデートのため
に、データ書込/読出装置150からテープストリーマ
ドライブ10に対してアップデータを転送するときなど
にもライトモードを設定する。
【0125】ドライブ選択キー153は、通信相手とし
てのテープストリーマドライブ10を選択する際に使用
されるキーであり、このキー操作によって、例えば通信
相手であるテープストリーマドライブ10が複数配置さ
れているような場合には、これらのなかから任意のテー
プストリーマドライブ10を通信相手として選択指定す
ることができる。データ書込/読出装置150では、選
択されたテープストリーマドライブ10との通信が正常
に実行されるように、その通信相手に適合した通信動作
を実行するようにされる。
【0126】カセット選択キー154は、例えば通信相
手となるテープカセット1が複数あるときに、これらの
テープカセット1から1つのテープカセット1を通信相
手として選択する際に使用するキーである。例えばテー
プカセット1が複数あって、かつ、これらが積まれてい
るなどして互いのリモートメモリチップ4同士の位置が
近接しているような状態では、データ書込/読出装置1
50が或る特定のリモートメモリチップ4と通信を行お
うとしたときに、他のリモートメモリチップ4と混信す
る可能性が高くなる。カセット選択キー154に対する
操作によっては、このような状態であっても通信相手と
して選択したテープカセット1のリモートメモリチップ
4との通信を行うことが可能となる。
【0127】上記各キーが配置された部位の下側には、
表示部155が設けられる。この表示部155は、例え
ばLCD(Liquid Crystal Display)などにより構成さ
れ、当該データ書込/読出装置150の動作に応じて適
宜必要な内容についての表示を行う。
【0128】また、表示部155の下側には、パワーキ
ー156,及び選択/決定キー157が設けられてい
る。パワーキー156は、電源のオン/オフ操作を行う
ためのものであり、選択/決定キー157は、表示部1
55に表示されている項目についての選択を行うと共
に、決定操作を行うためのキーとされる。パワーキー1
56は、上下左右方向に対応したキー操作部が備えられ
ており、このキー操作部を操作することで、例えば表示
部155に表示されているカーソル(若しくは項目の強
調表示等)を移動させ、項目選択を行っていくことがで
きる。そして、中央の決定のためのキー操作部を押圧操
作することで現在の選択項目についての決定を行うこと
ができる。
【0129】また、図22(c)及び(a)(b)に示
されるように、正面側の側面部にはアンテナ部158が
設けられている。このアンテナ部158内部には、磁束
結合によるデータ送受信のためのアンテナ170が配置
されている。
【0130】また、図22(b)に示されるようにし
て、側面部に対しては、例えば2つのデータインターフ
ェイス端子159,160が設けられる。ここでは、デ
ータインターフェイス端子159はUSB(Universal S
erial Bus)に対応しており、データインターフェイス端
子160は、RS232Cに対応している。これらのデ
ータインターフェイス端子159,160は、例えば当
該データ書込/読出装置150の情報をパーソナルコン
ピュータ(ホストコンピュータ)などに取り込みたいよ
うな場合に、或いは逆に、パーソナルコンピュータから
データ書込/読出装置150に情報を取り込みたい場合
に、パーソナルコンピュータと接続するために設けられ
る。
【0131】図23のブロック図は、データ書込/読出
装置150の内部構成例を示している。この図に示すよ
うに、アンテナ170は、例えばインダクタ等からな
り、例えば図4にて説明したのと同様の原理により、磁
束結合による送受信を通信相手が送信する搬送波を検知
することで受信を行い、また、搬送波の供給によって送
信を行うための部位とされる。アンテナ170による受
信によって得られた信号は、RFアンプ171に入力さ
れる。RFアンプでは例えばRF信号として入力された
受信信号を増幅して信号処理部172に対して出力す
る。信号処理部172では入力信号について所要の信号
処理を施す。例えば入力信号から搬送波成分を除去し、
また、増幅変調に対応しての復調処理を行い、データと
しての信号成分を得る。そしてこのデータ信号を情報処
理部173に対して出力する。情報処理部173では入
力信号について、例えばパケットからのデータの抽出、
誤り訂正処理などを実行し、システムコントローラ18
1により処理可能な形式のデータを得る。システムコン
トローラ181では、情報処理部173にて得られてい
るデータを取り込むことで、伝送されたデータについて
の認識を行い、また、そのデータ内容に応じての所要の
制御処理を実行することができる。
【0132】また、データを送信する場合には、システ
ムコントローラ181では、送信すべきデータを発生さ
せる、若しくは、例えばROM178に格納されている
送信データを読み込むなどし、このようにして得たデー
タを情報処理部174に対して転送する。情報処理部1
74では、転送されてきたデータについて必要があれば
エラー訂正符号の付加を施し、最終的には、パケット化
された送信データを生成して変調処理部175に対して
出力する。変調処理部175では、入力されたデータに
より搬送波について増幅変調を施して、送信信号を生成
してRFアンプ176に出力する。RFアンプ176で
は、入力されたデータをRF信号化してアンテナ170
に供給する。これによって、データ書込/読出装置15
0からのデータ送信が行われることになる。
【0133】ROM178には、当該データ書込/読出
装置150が実行すべきプログラムを始め、所要の情報
が記憶される。また、本実施の形態のデータ書込/読出
装置150では、無線通信機能又はデータインターフェ
イス端子159,160によりデータを受信してダウン
ロードすることも可能とされており、ダウンロードされ
たデータは、このROM178に対して書き込んで格納
しておくことができる。このため、本実施の形態のRO
M178には例えばEEPROM等の書き換え可能なメ
モリ素子が採用される。RAM179は、システムコン
トローラ181が各種制御処理を実行する際に一時的に
データを格納する作業領域として利用される、
【0134】インターフェイス回路180は、有線によ
るデータインターフェイスのための機能回路部とされ
る。ここでは1つの機能回路部として省略して示してい
るが、例えば図22に示した外観構成に対応する場合に
は、USBとRS232Cの各々に対応したインターフ
ェイス回路が備えられることになる。
【0135】ここで、アンテナ170−RFアンプ17
1から成る受信回路系と、RFアンプ176−アンテナ
170から成る送信回路系は、通信相手がテープカセッ
ト1のリモートメモリチップ4とテープストリーマドラ
イブ10の何れであるのかに応じて、その動作モードが
切り換えられる。この点について、図24を参照して説
明する。
【0136】図24には、リモートメモリチップ4とテ
ープストリーマドライブ10側のリモートメモリインタ
ーフェイス30との通信動作を、受動通信回路と能動通
信回路としての機能の観点から等化回路的に示してい
る。ここで、受動通信回路は、リモートメモリチップ4
側の通信動作に対応する等価回路であり、能動通信回路
は、テープストリーマドライブ10側のリモートメモリ
インターフェイス30の通信動作に対応する等価回路で
ある。受動通信回路は、インダクタL1//コンデンサC
1の並列接続により共振回路を形成し、この共振回路に
対して可変抵抗VRが接続されて成る。また、能動通信
回路もまた、インダクタL2//コンデンサC2の並列接
続により共振回路を形成したうえで、この共振回路に対
して信号源Iが接続されて成る。
【0137】受動通信回路と能動通信回路は、インダク
タL1とインダクタL2とにより磁束結合を得る。そし
て、能動通信回路の信号源Iから搬送波を出力すること
で、この搬送波は、磁束結合を介してインダクタL2か
らインダクタL1に対して伝送される。この伝送された
搬送波としての交番出力は、コンデンサC2に充電され
ることで、その両端に電圧が生じる。そして、このコン
デンサC2に得られた両端電圧により、当該受動通信回
路を駆動するための電力を得る。つまり、受動通信回路
に対しては、伝送されてきた搬送波により電力伝送が行
われるものである。そして、能動通信回路から受動通信
回路に対してデータを送信する場合には、信号源Iで
は、搬送波に対して例えば10%の振幅変調(ASK)
によりデータを重畳した信号を発生させる。そして、こ
のようにして発生された信号が、上述のようにして、受
動通信回路に対して磁束結合を介して伝達されること
で、データの送信が行われることになる。
【0138】また、受動通信回路から能動通信回路に対
してデータを送信する場合には、次のようにして行う。
ここで、能動通信回路側ではデータ送信を行っていない
受信待ち受けの状態にあっても、定常的に変調がされな
い搬送波を出力しているものとされる。従って、搬送波
が出力されている限り、受動通信回路では上述したよう
にして電力供給を受けているオン状態にあり、従って共
振回路(L1//C11)も共振動作を行うことができ
る。そしてこの状態のもとで、受動通信回路側では、送
信すべきデータにより変調を行うようにして、可変抵抗
VRの抵抗値を変化させる。これにより、共振回路(L
1//C11)のインピーダンスは変化して、インダクタ
L1に得られる出力レベルも変化することになる。この
ようなインダクタL1における出力の変化は、磁気結合
を介して能動通信回路のインダクタL2に伝達されるこ
とになり、これによって、或る一定レベルであるはずの
搬送波の電流レベルが変動する。そこで能動通信回路で
は、この電流レベルの変化を検出して2値化すること
で、受動通信回路側で可変抵抗VRの抵抗値を可変変調
させていたデータと同じデータを得ることができる。こ
のような動作によって、受動通信回路から能動通信回路
に対してデータを伝達することができる。つまり、見か
け上のデータ送信動作を得ることができる。以上のよう
にして、非接触インターフェースとしてのデータの授受
が実現される。そしてこのような動作であれば、受動通
信回路自体が自身を駆動するための電源を有さなくと
も、能動通信回路とのデータの送受信は問題なく実行さ
れることなる。このため、本実施の形態のリモートメモ
リチップ4としては、バッテリなどの電源を備えない構
成とすることができているものである。
【0139】そして、本実施の形態のデータ書込/読出
装置150の受信回路系(アンテナ170−RFアンプ
171)と、送信回路系(RFアンプ176−アンテナ
170)は、上記図24に示した受動通信回路と能動通
信回路の原理に基づいて、次のようにして動作モードを
切り換える。つまり、通信相手がリモートメモリチップ
4である場合には、リモートメモリチップ4が受動通信
回路であることから、データ書込/読出装置150の送
受信回路系は、能動通信回路として動作するモードとな
る。これに対し、通信相手がテープストリーマドライブ
10である場合には、テープストリーマドライブ10の
リモートメモリインターフェイス30は能動通信回路の
動作をするので、これに応じて、データ書込/読出装置
150の送受信回路系は受動通信回路として動作するモ
ードとなる。このような動作モードの切り換え制御は、
システムコントローラ181が行い、例えばユーザの操
作部177(ドライブ選択キー53,カセット選択キー
54など)に対する操作に応じて、現在、通信相手とし
て選択されているのがリモートメモリチップ4とテープ
ストリーマドライブ10の何れであるのかに応じて、そ
の切り換え制御を実行するようにされる。
【0140】説明を図23に戻す。操作部177は、先
に図22に示したようにして設けられる各種キー等の操
作子から成るものとされる。この操作部177に対する
操作に応じて得られるコマンドはシステムコントローラ
181に対して出力される。システムコントローラ18
1では入力されたコマンドの内容に応じて適宜所要の制
御処理を実行することになる。
【0141】表示部155は、図22に示したようにし
て筐体に表出して設けられる画像表示部位と、これを駆
動する駆動回路部位等によって構成され、システムコン
トローラ181の表示制御によって駆動されることで、
適宜所要の内容の表示を行うようにされる。
【0142】続いて、上記構成によるデータ書込/読出
装置150を使用して、、テープストリーマドライブ1
0又はテープカセット1のリモートメモリチップ4と通
信を行う場合について説明する。図25は、データ書込
/読出装置150を操作する場合として、テープストリ
ーマドライブ10との通信を行わせる場合における、デ
ータ書込/読出装置150とテープストリーマドライブ
10との位置関係例を示している。なお、リモートメモ
リインターフェイス30のアンテナ33は、この場合に
は、テープストリーマドライブ10の筐体のフロントパ
ネル201に設けられたガイド部204の裏側に対して
設けられているものとされる。このガイド部204は、
ユーザがアンテナ部58の部位を近づけるべきフロント
パネル201上の位置をユーザが視覚的に認識できるこ
とを目的として形成されている。
【0143】例えばユーザが、データ書込/読出装置1
50とテープストリーマドライブ10との通信を実行さ
せたい場合には、図示するように、データ書込/読出装
置150のアンテナ部158を、テープストリーマドラ
イブ10のフロントパネル201に形成されているガイ
ド部204に対して近づけるようにする。
【0144】上述のようにしてデータ書込/読出装置1
50のアンテナ部158をテープストリーマドライブ1
0のフロントパネルの所定部位に対して近づけること
で、テープストリーマドライブ10側のアンテナ33
と、データ書込/読出装置150のアンテナ170との
磁束結合が得られ、相互通信を行うことが可能になるも
のである。
【0145】なお、この図25に示すテープストリーマ
ドライブ10のフロントパネル201にあっては、パワ
ーキー202、カセット挿脱口203、及びイジェクト
キー205が示される。パワーキー202は、メイン電
源のオン/オフ操作のために使用される。カセット挿脱
口203は、テープカセット1が挿入/排出されるため
の部位である。イジェクトキー205は、当該テープス
トリーマドライブ10に装填されたテープカセットをカ
セット挿脱口203から排出させるために、ユーザが直
接操作行うためのキーである。
【0146】図26は、リモートメモリチップ4内蔵の
テープカセット1とデータ書込/読出装置150とによ
り通信を行わせる場合における、両者の位置関係を示し
ている。ここでは、リモートメモリチップ4に設けられ
るアンテナ5は、テープカセット1の筐体の端子部10
6の付近の内部に設けられているものとする。
【0147】この場合にも、データ書込/読出装置15
0とテープカセット1のリモートメモリチップ4との通
信を実行させる場合には、図示するように、データ書込
/読出装置150のアンテナ部158を、テープカセッ
ト1のラベル面側にある端子部106としての部位に対
して近づけるようにする。そして、リモートメモリチッ
プ4のアンテナ5と、データ書込/読出装置150のア
ンテナ170との磁束結合が得られる程度の距離が保た
れさえすれば、相互通信を行うことが可能になる。
【0148】8.手続き情報利用例(第1例) 8−1.動作概要 前述もしたように、本実施の形態のテープカセット1の
MIC(リモートメモリチップ4、接触型メモリ10
4)に対しては、テープカセット1に対応する所定のシ
ステム機器に対して、何らかの命令手順等の手続きを指
示する「手続き情報」を記憶させておくことができる。
そして、テープカセット1のMICから読み出された手
続き情報を解釈し、システム機器がその手続き内容に従
って所定の制御処理を実行することで、これまでのシス
テムでは得られなかったシステム動作を得ることが可能
となる。このような手続き情報を利用したシステム動作
としては、各種考えられるのであるが、以降において
は、いくつかの例を挙げていくこととする。なお、以降
の手続き情報利用例の説明にあたっては、便宜上、手続
き情報の書き込み/読み出しが行われるMICとして
は、リモートメモリチップ4であることとする。つま
り、リモートメモリチップ4が備えられることで非接触
通信に対応する場合を例として説明するものである。
【0149】手続き情報を利用したシステム動作として
の第1例としては、ホストコンピュータ40のHDD3
08に記憶されるデータのバックアップ及びリストアに
関するものとなる。図27は、このようなバックアップ
/リストアに対応するシステムの利用態様例を、ユーザ
の作業手順的に示しているものである。ここで、例えば
図27(a)に示すデータ書込/読出装置150のRO
M178(又はRAM179)には、データのバックア
ップ/リストアに関する手続き情報が格納されているも
のとする。また、同じ図27(a)に示されるテープカ
セット1は、ユーザがバックアップ用途に用いることと
したものであるとする。
【0150】このためには、例えば、パーソナルコンピ
ュータとデータ書込/読出装置150とをRS232
C,USBなどのデータインターフェイスによって接続
して、パーソナルコンピュータ側にて作成、若しくは取
得保持した手続き情報を、データ書込/読出装置150
に転送するようにされる。または、データ書込/読出装
置150に対するユーザの操作によって、このデータ書
込/読出装置150にて手続き情報が作成されるように
してもよい。さらには、データ書込/読出装置150を
使用せず、パーソナルコンピュータとテープストリーマ
ドライブ10とを接続したシステムによって、MICに
対する手続き情報の書き込みを行うようにしても良い。
この場合には、例えばパーソナルコンピュータ側で手続
き情報を作成、若しくは外部から取得するなどして、H
DDなどに保持しておくようにされる。そして、テープ
ストリーマドライブ10にテープカセット1を装填した
上で、パーソナルコンピュータからテープストリーマド
ライブ10に対して手続き情報を送信して、テープスト
リーマドライブ10により装填されているテープカセッ
ト1のMICに書き込むようにすればよい。
【0151】また、その具体的な記述例は後述するが、
この場合の手続き情報の内容としては、「イジェクトキ
ーが操作されることなく当該テープカセットが装填され
た場合には、特定ディレクトリにおかれるデータをバッ
クアップする。イジェクトキーが操作されながら当該テ
ープカセットが装填された場合には、同じディレクトリ
におかれるデータをリストアする。」という命令内容を
有しているものとする。なお、確認のために述べておく
と、ここでいう「バックアップ」とは、ホストコンピュ
ータ側にて記憶されているデータを、テープカセットの
磁気テープにコピーするようにして書き込んで保存する
ことである。また、「リストア」は、テープカセットの
磁気テープに保存されているデータを、ホストコンピュ
ータ側にて現在記憶されているデータに対して上書きす
るようにしてその内容を更新することをいう。
【0152】そして、図27(a)に示すようにして、
このデータ書込/読出装置150をテープカセット1の
端子部106としての部位に近づけて、テープカセット
1内のリモートメモリチップ4との通信を行わせ、これ
により、データ書込/読出装置150からリモートメモ
リチップ4に対して、バックアップ/リストアの手続き
情報を書き込むようにされる。この際におけるユーザの
操作としては、例えば、データ書込/読出装置150の
ライトキー152を操作してライトモードとしたうえ
で、送信データとして、ROM178(又はRAM17
9)に保持されているバックアップ/リストアの手続き
情報を選択し、これを送信出力させるための所定の操作
を行うようにされる。これにより、データ書込/読出装
置150の送信回路系が能動通信回路としての動作を行
って、受動通信回路であるリモートメモリチップ4と通
信を行い、上記したバックアップ/リストアの手続き情
報を送信出力することになる。このようにして送信され
たバックアップ/リストアの手続き情報は、リモートメ
モリチップ4にて受信されて、所定領域(例えばMIC
ヘッダのボリューム・インフォメーション内)に書き込
まれることとなる。
【0153】図27(b)には、テープストリーマドラ
イブ10と、ホストコンピュータ40とを所定のデータ
インターフェイスにより接続したデータストレージシス
テムが示されている。例えばユーザは、上記図27
(a)に示したように、バックアップ/リストアの手続
き情報をテープカセット1のリモートメモリチップ4に
書き込んだ後において、データのバックアップ若しくは
リストアを行うべき任意の機会で以て、図27(b)に
示すようにして、このバックアップ/リストアの手続き
情報が書き込まれたテープカセット1をテープストリー
マドライブ10に対して装填するようにされる。この
際、ユーザは、通常にデータのバックアップを実行させ
たい場合には、イジェクトキー205を操作することな
く、単にテープカセット1をカセット挿脱口203に挿
入するようにされる。これに対して、リストアを実行さ
せたい場合には、イジェクトキー205を操作しながら
カセット挿脱口203に挿入するようにされる。
【0154】上記のようにしてテープカセット1が装填
されると、テープストリーマドライブ10は、磁気テー
プ3のローディングを行いながらリモートメモリチップ
4に記憶されている手続き情報を読み出すこととなる。
また、このようにして読み出された手続き情報は、ホス
トコンピュータ40がテープストリーマドライブ10に
アクセスしてして取得するようにもされる。そして、ホ
ストコンピュータ40及びテープストリーマドライブ1
0から成るシステムは、上記のようにして取得した手続
き情報に記述された内容(手続き命令)に従った所要の
処理を実行することとなる。つまり、イジェクトキー2
05が操作されることなくテープカセット1が装填され
た場合には、システムの動作としてホストコンピュータ
40のHDD308において、手続き情報によって指定
されるディレクトリに記憶されているデータを、テープ
カセット1にバックアップする動作が行われるようにす
るための所要の制御及び処理動作を実行する。この際の
動作としては、例えば、ホストコンピュータ40側で
は、HDD308における指定のディレクトリにあるも
のとして管理されているデータをテープストリーマドラ
イブ10に対して転送する。そして、テープストリーマ
ドライブ10側では、例えばホストコンピュータ40の
制御に従って、この転送されてきたデータをテープカセ
ット1の磁気テープ3に書き込むための処理を実行する
ものである。
【0155】これに対して、イジェクトキー205が操
作されながらテープストリーマドライブ10にテープカ
セット1が装填された場合には、システム動作として、
装填されたテープカセット1に記憶されているデータに
よって、ホストコンピュータ40のHDD308の指定
のディレクトリに記憶されているデータを上書き(リス
トア)するための動作が実行されるように所要の制御及
び処理動作を実行する。つまり、ホストコンピュータ4
0は、手続き情報によって指定されるディレクトリのバ
ックアップデータを、テープカセット1から読み出させ
るように、テープストリーマドライブ10を制御する。
そして、このテープストリーマドライブ10から読み出
され、転送されてきたバックアップデータにより、自身
のHDD308における指定のディレクトリのデータを
上書きするようにして更新する。このようにしてリスト
アが実行されることになる。
【0156】8−2.ホストインターフェイスフォーマ
ット 続いては、上記した本実施の形態としてのバックアップ
/リストアの動作が実現されるための処理動作について
説明を行っていくこととする。ところで、上述したバッ
クアップ/リストアの動作を実現するのにあたっては、
テープストリーマドライブ10とホストコンピュータ4
0との間で、手続き情報の授受を行う必要がある。これ
は即ち、MICに格納された情報の送受信が行われる必
要があることを意味する。このようなテープストリーマ
ドライブ10とホストコンピュータ40との間でのMI
Cの情報を送受信するホストインターフェイスフォーマ
ットとしては、SCSIホストインターフェイスのコマ
ンドとされ、ANSIのAM仕様に準拠したものが存在
する。従来においては、このANSIのAM仕様のSC
SIホストインターフェイスにより、MICに格納され
た情報であるところの管理情報の送受信を行っている。
そこで、本実施の形態としては、このANSI−AM仕
様のSCSIホストインターフェイスによって、MIC
の手続き情報も扱うことができるように規定することと
した。そこで先ず、本実施の形態に対応したANSI−
AM仕様のSCSIホストインターフェイスフォーマッ
トについて説明しておく。
【0157】ANSI−AM仕様SCSIホストインタ
ーフェイスでは、MICへのデータの書き込みコマンド
として、WRITE ATTRIBUTE commandが規定され、MIC
からのデータを読み込むための読み込みコマンドとし
て、READ ATTRIBUTE commandが規定される。
【0158】図35は、WRITE ATTRIBUTE commandのデ
ータ構造を示している。この図に示すように、WRITE AT
TRIBUTE commandは15バイトから成るものとされ、OPC
ODE=8Dhであると規定されている。そして、図示するよ
うに、所定のバイト位置に対して所定のバイト数によ
り、VOLUME NUMBER,PARTITION NUMBER、及びPARAMETER
LIST LENGTH,CONTROL等の各領域が配置される。VOLUME
NUMBERは、MICにおけるボリュームを特定する情報で
あり、PARTITION NUMBERは、MICのボリューム内にお
けるパーティションを特定する。PARAMETER LIST LENGT
Hは、当該WRITE ATTRIBUTE commandにより送信されるデ
ータとしてデータ出力バッファに格納されるパラメータ
リスト(PARAMETER LIST)のデータ長を示す。
【0159】また、図36は、READ ATTRIBUTE command
のデータ構造を示している。この図に示されるように、
READ ATTRIBUTE commandも計15バイトから成り、OPCO
DE=8Chであると規定されている。そして、所定のバイ
ト位置に対して所定のバイト数により、VOLUME NUMBER,
PARTITION NUMBER,FIRST ATTRIBUTE ID,ALLOCATION LEN
GTH,CONTROL等の各領域が配置される。VOLUME NUMBER,P
ARTITION NUMBERについては、上述したWRITE ATTRIBUTE
commandのVOLUME NUMBER,PARTITION NUMBERと同様の定
義内容となる。FIRST ATTRIBUTE IDは、READ ATTRIBUTE
commandにより返送するとされる最初のATTRIBUTEを特
定するためのID(識別子)が格納される。ALLOCATION
LENGTHは、返送すべきパラメータリストのために割与
えられた領域サイズを示す。
【0160】図37は、ATTRIBUTEデータの構造を示し
ている。このATTRIBUTEデータは、上記図35に示したW
RITE ATTRIBUTE commandと共に送信されるデータであ
り、また、WRITE ATTRIBUTE commandに対するレスポン
スとして、READ ATTRIBUTE commandと共に返送されるデ
ータである。ATTRIBUTEデータは、図37に示すよう
に、所定バイト位置に対して、ATTRIBUTE ID (2Byte),R
EAD ONLY(1bit),FORMAT(2bit),ATTRIBUTE LENGTH(2Byt
e),ATTRIBUTE VALUEが配置される。
【0161】ATTRIBUTE IDは、ATTRIBUTEデータ(コマ
ンド)の種類を特定するものであり、変更、更新が行わ
れる情報源に応じて、例えば図38に示すようにしてそ
の値が割り当てられることになっている。つまり、0000
h〜03FFhは、[Device Common Attributes]としてのATTR
IBUTEデータに対して割り当てられる。また、0400h〜07
FFhは、[Medium Common Attributes]、0800h〜0BFFh
は、[Host Common Attributes]、0C00h-0FFFhは、[Devi
ce Vendor Unique Attributes]、1000h-13FFhは、[Medi
um Vendor Unique Attributes]、1400h-17FFhは、[Host
Vendor Unique Attributes]としてのATTRIBUTEデータ
に対して割り当てられることとなっている。そして、18
00h-FFFFhは未定義領域(Reserved)とされる。
【0162】ここで、ATTRIBUTE ID=0400h〜07FFhの値
が割与えられるMedium Common Attributesは、例えばM
ICに書き込まれる情報(ATTRIBUTE)のうち、製造時
にMICに書き込まれて、以降は書き換え不可とされる
情報とされる。そして、これらATTRIBUTE ID=0400h〜0
7FFhは、図39に示すようにして定義されて割り当てが
行われている。つまり、ATTRIBUTE ID=0400hは、MEDIU
M MANUFACTURER(8Bytes,ASCII)に対して割り当てられ、
ATTRIBUTE ID=0401hは、MEDIUM SERIAL NUMBER(32Byt
es,ASCII)に対して割り当てられる。また、ATTRIBUTE I
D=0402h〜0405hは、SSCのために未定義とされてい
る。ATTRIBUTE ID=0406hは、MEDIUM MANUFACTURE DATE
(8Bytes,ASCII)に対して割り当てられ、ATTRIBUTE ID=
0407hは、MAM(MIC) CAPACITY(8Bytes,Binary)、ATTRIB
UTE ID=0408hは、MEDIUM TYPE(1Byte,Binary)、ATTRIB
UTE ID=0409hは、MEDIUM TYPE INFORMATION(2Bytes,Bi
nary)に対して、それぞれ割り当てられる。ATTRIBUTE I
D=040Ah〜07FFhは、未定義とされている。
【0163】上記のようにして定義されるMedium Commo
n Attributesにおいて、ATTRIBUTEID=0408hが割り当て
られるMEDIUM TYPE(1Byte,Binary)は、テープカセット
の種別を示すものとされる。また、MEDIUM TYPE INFORM
ATION(2Bytes,Binary)は、MEDIUM TYPEにより規定され
るテープカセットの種別ごとに応じた、所要の情報内容
が格納される。そして、これらMEDIUM TYPEと、MEDIUM
TYPE INFORMATIONは、現状においては図40(a)に示
すようにして定義されている。この図によれば、MEDIUM
TYPE=00hは、Data Mediumとされて、通常のデータが
記録再生されるテープカセットを示す。このData Mediu
mに対応するMEDIUM TYPE INFORMATIONは未定義とされ
る。また、MEDIUM TYPE=01hは、Cleaning mediumとさ
れ、クリーニングカセットであることを示す。そして、
これに対応するMEDIUM TYPE INFORMATIONとしては、Max
imum number of cleaning cycles permittedとされる。
つまり、クリーニングカセットとして使用することが許
可される、最大使用回数が示される。また、MEDIUM TYP
E=80hは、Write-once mediumとされ、いわゆる書き換
え不可の追記型として利用されるべきテープカセットで
あることを示す。また、これに対応するMEDIUM TYPE IN
FORMATIONは、未定義とされている。また、残るMEDIUM
TYPE=02h〜7Fh、及びMEDIUM TYPE=81h〜FFhは未定義
とされている。
【0164】そして、特に本実施の形態としては、MI
Cに対して手続き情報が記憶可能であることに対応さ
せ、新たに、これまでは未定義とされていたMEDIUM TYP
E=81h〜FFhのうち、MEDIUM TYPE=91h,92hについて、
図40(b)のようにして定義する。つまり、MEDIUM T
YPE=91hは、「Data Mediumに対する手続き情報格納有
り」として、データが記録再生されるテープカセットで
あり、その内部のMICに手続き情報を格納しているこ
とを示すこととした。また、MEDIUM TYPE=92hは、「Cl
eaning Mediumに対する手続き情報格納有り」として、
その内部のMICに手続き情報を格納しているクリーニ
ングカセットであることを示すこととした。また、MEDI
UM TYPE=91h,92hの各々に対応するMEDIUM TYPE INFOR
MATIONとしては、共に、手続き情報の全バイト長を示す
こととした。
【0165】また、ATTRIBUTE ID=0800h〜0BFFhの値が
割与えられるHost Common Attributesは、例えば、バッ
クアップ用のアプリケーションなど、ホストコンピュー
タ40にインストールされてテープカセットに対して何
らかの処置を与えるアプリケーションに関する情報とさ
れる。そして、このHost Common AttributesとされるAT
TRIBUTE ID=0800h〜0BFFhの値は、現状においては、図
41(a)に示すようにして定義されて割り当てが行わ
れている。つまり、ATTRIBUTE ID=0800hは、APPLICATI
ON VENDOR(8Bytes,ASCII)とされる。また、ATTRIBUTE I
D=0801hはAPPLICATION NAME(32Bytes,ASCII)とされ、A
TTRIBUTE ID=0802hは、APPLICATION VERSION(8Bytes,A
SCII)とされる。ATTRIBUTEID=0803hは、USER MEDIUM T
EXT LABEL(160Bytes,Text)とされ、ATTRIBUTE ID=0804
hは、DATE & TIME LAST WRITTEN(12Bytes,ASCII)とさ
れ、ATTRIBUTE ID=0805hは、TEXT LOCALISATION IDENT
IFIER(1byte,Binary)とされ、ATTRIBUTE ID=0806hは、
BARCODE(32Bytes,ASCII)とされ、ATTRIBUTE ID=0807h
は、OWNING HOSTTEXTUAL NAME(80Bytes,Text)とされ
る。さらに、ATTRIBUTE ID=0808hは、MEDIA POOL(160B
ytes,Text)とされ、ATTRIBUTE ID=0809hは、PARTITION
USER TEXT LABEL(16Bytes,ASCII)とされ、ATTRIBUTE I
D=080Ahは、LOAD/UNLOAD AT PARTITION(1Byte,Binary)
とされる。残るATTRIBUTE ID=080Bh〜BFFhは未定義と
されている。
【0166】そして、本実施の形態としては、MICか
ら読み出した手続き情報に従ったシステム動作を実現さ
せることに対応して、これまでは未定義とされていた、
HostCommon AttributesのATTRIBUTE ID=080Bh〜BFFhの
うち、ATTRIBUTE ID=080Bh,080Chについて、図41
(b)のようにして定義することとした。つまり、ATTR
IBUTE ID=080Bhは、[Instruction for the cartridge
(2048Bytes,Binary)]であると定義して、ATTRIBUTEデー
タが手続き情報であることを示すこととした。また、AT
TRIBUTE ID=080Chは、[Request for the host(2048Byt
es,Binary)]であると定義することとした。Request for
the hostは、例えばホストコンピュータ側のアプリケ
ーションが発行するもので、手続き情報に基づいてドラ
イブ(テープストリーマドライブ)側にて発生されたメ
ッセージをドライブ側から読み込む必要がある場合に使
用される。
【0167】図42には、Instruction for the cartri
dgeとしてのATTRIBUTEデータの構造例が示されている。
なお、本実施の形態としては、この図42に示すATTRIB
UTEデータの構造そのものが、MICに格納される手続
き情報の構造と同様であるものとされる。第1,第2バ
イトの計2バイトの領域は、[Size of valid data out
of 2048bytes]として定義され、全2048バイトとさ
れる「Instruction for the cartridge]の領域内におい
て有効とされるデータサイズが示される。この領域に
‘0’(ZERO)がセットされていれば、データは存在しな
いこととなる。また、第3バイトの1バイトの領域は、
[Responsibility]の領域とされ、手続きを処理すべきデ
バイスを指定する。ここでは、‘0’がセットされてい
れば手続き情報(Instruction/Object)の処理をホスト側
が実行することとし、‘1’がセットされていればドラ
イブ側が実行することと規定している。
【0168】第4バイトの1バイトの領域は、[Data Ty
pe Number]とされ、後述するようにして第6バイト以降
に格納される手続き情報の実体についてのデータタイプ
が指定される。ここでは、Data Type Number=0は、[Ve
ndor Unique]とされ、ベンダー(メーカ)に固有の手続
き情報であることが示される。また、Data Type Number
=1は、[Standard Instructions that is defined inth
is document.]とされ、手続き情報の実体が、標準規格
による命令手順(Standard Instructions)を記述した
者であることとしている。Data Type Number=2は、[XM
L Object.]とされ、手続き情報の実体が、XMLとして
のコンテンツを形成するオブジェクトのデータであるこ
とが示される。つまり、このフォーマットに依れば、本
実施の形態における手続き情報の実体の種類としては、
命令手順を記述したものと、オブジェクトデータとが存
在することとなる。なお、本発明では、手続き情報であ
るオブジェクトデータとしては、XMLの規格に従った
ものには限定されない。
【0169】第5バイトによる1バイトの領域は、[Dat
a Type Format]とされ、手続き情報の実体の形式が示さ
れる。ここでは、Data Type Format=0であれば、[Ven
dor Unique]であるとして、ベンダーが独自に規定した
フォーマットであることが示される。また、Data Type
Format=1によっては、[ASCII Text]であることを示す
ようにされる。Data Type Format=2によっては、[By t
he Standard Instructions compiler rules that is de
fined in this document.]であるとして、コンパイラの
規則に従った標準規格の命令手順であることを示すよう
にされる。
【0170】そして、残る第6バイトから第2048バ
イトまでの2043バイトの領域が、命令手順(Instruc
tion)、若しくはオブジェクト(Object)としての手続き
情報の実体としての記述内容が格納される領域となる。
手続き情報としては、その内容に応じてサイズが異なる
可変長の情報とされるが、この場合には、最大2043
バイトとされることになる。そして、手続き情報は、例
えば第6バイト以降から詰めていくようにして格納して
いくものとする。
【0171】そして本実施の形態としては、Standard I
nstructionsを下記のとおり規定する。なお、Standard
InstructionsをASCII Textで格納する際の改行デリミ
ッタは、UNIX(登録商標)環境で標準的に利用され
ているLF(Line Feed)コードとする。ドライブ側の時期
を規定する命令:NOW_LOADING,AFTER_LOADING,BEFORE_E
JECT ドライブ側での動作を指示する命令:REWIND,EJECT CHANGE_PARTITION,SPACE_EOD,SPACE_FILE_MARK,SPACE_S
ET_MARK,GET_DRIVE_SERIAL_NUMBER,GET_CARTRIDGE_SERI
AL_NUMBER,GET_DRIVE_TYPE,GENERATE_CHECK_CONDITION,
SENSE_EJECT_BUTTON 命令を制御する指示:SWITCH,CASE,IF,THEN,ELSE ホストへのメッセージ伝達:PUT_MESSAGE,GENERATE_CHE
CK_CONDITION なお、ドライブ側がCHECK_CONDITION(99)を返送してき
たとき、ホストはANSIAM仕様におけるパラメータID=080
Ch Request for the hostを発行して読取りを行い、ド
ライブ側で発生している事態を把握しなければならない
こととされている。
【0172】8−3.処理動作 上記したホストインターフェイスフォーマットを踏ま
え、先に図27により説明した、手続き情報に従ったバ
ックアップ/リストア動作を実現するための処理動作を
図30、図31、及び図32を参照して説明を行ってい
くこととする。図30は、ドライブ(テープストリーマ
ドライブ10)側の処理動作を示すフローチャートであ
り、ここでは、テープストリーマドライブ10のシステ
ムコントローラ15が実行する。図31は、ホスト(ホ
ストコンピュータ40)側が実行する処理動作を示すフ
ローチャートとされ、ここでは、ホストコンピュータ4
0のCPU301が実行するものとされる。なお、以降
説明する処理が実行されるために、テープストリーマド
ライブ10のフラッシュROM25には、手続き情報を
処理可能とするためのプログラムデータが保持されてお
り、システムコントローラ15は、このプログラムに従
った処理を実行する。また、ホストコンピュータ40側
においては、HDD308に対して、手続き情報を処理
可能とするためのプログラムがインストールされてお
り、このプログラムを例えばRAM303に展開して、
そのプログラムに従ってCPU301が制御処理を実行
するようにされる。また、テープストリーマドライブ1
0及びホストコンピュータ40は、SCSIインターフ
ェイス機能として、上述したANSI−AM仕様のSC
SIホストインターフェイスによりコマンドの送受信を
相互に行うことが可能とされる。また、以降説明する処
理動作は、MICが接触型メモリ104である場合にも
適用できるのであるが、ここでは説明の便宜上、テープ
カセット1に備えられるMICは、リモートメモリチッ
プ4であることを前提とする。
【0173】先ず、テープストリーマドライブ10側に
おいて、システムコントローラ15は、図30に示すス
テップS101においてテープカセット1がテープスト
リーマドライブ10本体のカセット挿入口203に対し
て挿入されるのを待機している。そして、カセット挿入
口203にテープカセット1が挿入されたことを検出す
ると、ステップS102に進む。ステップS102にお
いては、カセット挿入口203に挿入されたテープカセ
ット1についてのローディングを開始する。つまり、内
部のローディング機構を制御して、テープカセット1本
体を適正な記録再生可能位置まで搬送すると共に、磁気
テープ3を引き出してローディングする動作を開始す
る。
【0174】この場合、上記ステップS102に続くス
テップS103においては、テープカセット挿入時にお
いて、イジェクトキー205が操作されていたか否かに
ついて判別を行うこととしており、イジェクトキー操作
が行われたとされる場合には、ステップ104におい
て、フラグfについて‘1’をセットし、ステップS1
04に進む。これに対して、イジェクトキー操作が行わ
れなかったとされる場合には、ステップS105におい
て、フラグfについて‘0’をセットして、ステップS
106に進むようにされる。なお、このフラグfは、例
えばS−RAM24、若しくは、システムコントローラ
15内部のレジスタなどに対して保持しておくようにさ
れる。
【0175】例えば、ここまでの処理が実行されている
段階では、テープカセット1をローディング中の状態と
されるが、磁気テープ3がローディング中であっても、
テープカセット1のアンテナ5と、テープストリーマド
ライブ10側のアンテナ31が磁束結合によって通信可
能な程度の距離さえ確保されれば、通信を開始すること
ができる。このため、例えばシステムコントローラ15
は、この図における処理としては示していないが、テー
プカセット1が挿入された後においては、リモートメモ
リインターフェイス30を制御して、リモートメモリチ
ップ4に対するアクセスを開始するようにしている。そ
して、リモートメモリチップ4との通信が確保された状
態となると、ここでは、ステップS106として示すよ
うに、手続き情報の読み込みを行う。つまり、リモート
メモリチップ4にアクセスして個々に記憶されている手
続き情報を読み出し、S−RAM24又はフラッシュR
OM25に対して書き込んで保持するようにされる。そ
して、この読み込みを行った手続き情報についての処理
を開始する。
【0176】ところで、この場合の手続き情報は、図2
7においても説明したように、「イジェクトキーが操作
されることなく当該テープカセットが装填された場合に
は、特定ディレクトリにおかれるデータをバックアップ
する。イジェクトキーが操作されながら当該テープカセ
ットが装填された場合には、同じディレクトリにおかれ
るデータをリストアする。」という旨が記述されるバッ
クアップ/リストアについての命令手順であるとしてい
る。そして、ステップS107以降の処理は、先のステ
ップS106により手続き処理が開始されたとされる、
上記した命令手順に従っての処理となるものである。な
お、この図には示していないが、ステップS106によ
り処理を開始した手続き情報が他の内容のものである場
合には、この手続き情報に従った処理を実行していくこ
ととなる。
【0177】ステップS107以降の処理を説明するの
に先立って、リモートメモリチップ4に記憶され、テー
プストリーマドライブ10に読み込まれたとされる、バ
ックアップ/リストアの命令手順としての手続き情報の
記述例を、図32に具体的に示しておく。この図32に
示す手続き情報は、先にも述べたように、図42に示し
たInstruction for the cartridgeとしてのATTRIBUTEデ
ータの構造と同様の構造とされている。
【0178】この場合、Responsibilityについては
‘0’とされて、ホストであることが示される。また、D
ata Type Number=1,Data Type Format=1とされて、こ
の手続き情報の実体は、Standard InstructionsによるA
SCII Textであることが示される。そして、これより以
降のSWITCHからはじまる内容が、手続き情報の実体であ
る命令手順(Standard Instruction)であり、ASCII Te
xtにより記述されているものである。
【0179】そして、上記図32に示される命令手順の
記述内容に従った、テープストリーマドライブ10のシ
ステムコントローラ15の処理としては、 CASE:NOW_LOADING{IF SENSE_EJECT_BUTTON_THEN PUT_ME
SSAGE {EJECT_BUTTON_REQUESTED}} の記述部分に対応した処理を実行することになる。つま
り、ステップS107において、先ず、現在のフラグf
について、f=1とされているか否かについて判別す
る。つまり、ローディング中にイジェクトキー操作が行
われたか否かについて判別する。そして、フラグf=1
であるとしてイジェクトキー操作が行われたとされる場
合には、ステップS108に進み、MICに対して、メ
ッセージ[EJECT_BUTTON_REQUESTED]を書き込むようにさ
れる。MICにおいては、手続き情報を格納する領域内
において、メッセージを書き込むためのPUT_MASSAGE用
ワークメモリとしての領域が設定されている。上記した
メッセージは、ステップS108により書き込まれるべ
きメッセージは、このMIC内のPUT_MASSAGE用ワーク
メモリに対して書き込みが行われるようになっている。
一方、ステップS107においてフラグf=0であると
して、イジェクトキー操作は無かったとされる場合に
は、ステップS108の処理をスキップしてステップS
109に進む。ステップS109においては、現在実行
中にあるとされるローディング動作が終了するのを待機
しており、ローディングが終了したことが判別されると
ステップS110に進む。
【0180】そして、ローディング終了後は、 CASE:AFTER_LOADING{ REWIND IF GET_MESSAGE="EJECT_BUTTON_REQUESTED"THEN{ PUT_MESSAGE { FULL_RESOTRE “C:\My Document”} GENERATE_CHECK_CONDITION(99) } ELSE PUT_MESSAGE { FULL_BACKUP“C:\My Document”} GENERATE_CHECK_CONDITION(99) の記述内容に対応した処理を実行することとなる。
【0181】つまり、ステップS110において、磁気
テープ3をテープ開始位置にまで巻き戻す(REWIND)た
めの処理を実行する。そして、次のステップS111に
おいて、現在のPUT_MASSAGE用ワークメモリを参照し、
その結果として、ステップS112において、メッセー
ジ[EJECT_BUTTON_REQUESTED]を取得したか否かを判別
する。上記ステップS112においてメッセージ[EJEC
T_BUTTON_REQUESTED]が取得されないとして否定結果が
得られた場合には、ステップS113に進む。ステップ
S113では、PUT_MASSAGE用ワークメモリに対して[F
ULL_BACKUP“C:\My Document”]というメッセージを書
き込むようにされる。そして、ステップS115に進ん
で、CHECK_CONDITION(99)を発生させて、ホストコンピ
ュータ40に対して送信するようにされる。
【0182】これに対して、ステップS112において
メッセージ[EJECT_BUTTON_REQUESTED]が取得されたと
して肯定結果が得られた場合には、ステップS114に
進む。ステップS114においては、PUT_MASSAGE用ワ
ークメモリに対して[FULL_RESTORE“C:\My Documen
t”]というメッセージを書き込む。そして、この後、ス
テップS115に進んで、CHECK_CONDITION(99)を発生
させ、ホストコンピュータ40に対して送信する。
【0183】ここまでの手続き情報の命令手順に従った
処理によれば、イジェクトキー操作が行われることなく
テープカセット1が装填された場合には、PUT_MASSAGE
用ワークメモリに対してメッセージ[FULL_BACKUP“C:\
My Document”]が書き込まれることになる。また、イジ
ェクトキー操作が行われながらテープカセット1が装填
された場合には、PUT_MASSAGE用ワークメモリに対して
メッセージ[FULL_RESTORE“C:\My Document”]が書き
込まれることとなる。そして、このメッセージをホスト
側に読み込ませるために、CHECK_CONDITION(99)を発生
させるようにされる。
【0184】そして、上記のようにして送信されるCHEC
K_CONDITION(99)を受信したホストコンピュータ40の
処理動作は、図31に示すものとなる。ホストコンピュ
ータ40のCPU301は、ステップS201におい
て、SCSIインターフェイスを介してドライブ側から
送信されたCHECK_CONDITION(99)が受信されるのを待機
している。そして、CHECK_CONDITION(99)を受信したこ
とを判別するとステップS202に進む。
【0185】ステップS202においては、CHECK_COND
ITION(99)の受信に応答した処理として、図41(b)
に示したようにして定義された、Request for the host
のREAD ATTRIBUTE commandをテープストリーマドライブ
10に対して発行する。
【0186】Request for the hostの発行に応じたトラ
ンザクションとして、Request forthe hostを受信した
テープストリーマドライブ10側では、その処理動作は
図示していないが、MICのPUT_MASSAGE用ワークメモ
リに対してメッセージが書き込まれていれば、レスポン
スとしてこのメッセージを返送するようにされる。そし
て、ホストコンピュータ40のCPU301は、ステッ
プS203において、Request for the hostの発行に応
じて実行されたトランザクションが成功したか否かにつ
いて判別している。例えば、メッセージが存在しなかっ
たような場合、或いは、何らかの障害等によって、トラ
ンザクションが失敗に終わったような場合には、ステッ
プS206に進み、所要のエラー対応処理を実行してス
テップS201に戻るようにされる。これに対して、ト
ランザクションが成功したとして、何らかのメッセージ
が返送されてきたとされる場合には、ステップS204
の処理に移行することとなる。
【0187】ステップS204においては、取得したメ
ッセージを解析して、メッセージが指示する動作を実行
するようにされる。従って、このステップS204の処
理としては、メッセージの内容に応じて適宜異なってく
ることとなる。そして、例えば図31に示した処理がス
テップS113の処理を経ていたことで、メッセージ
[FULL_BACKUP“C:\My Document”]を処理した場合であ
れば、ステップS204の処理によっては、HDD30
8の“C:\My Document”のディレクトリにあるデータを
バックアップするための制御処理を実行することにな
る。つまり、ホストコンピュータ40のCPU301
は、HDD308の“C:\MyDocument”におかれている
データの読み出しを行って、SCSIを介して、テープ
ストリーマドライブ10に対して転送する。これと共
に、この転送するデータが、テープストリーマドライブ
10側でテープカセット1の磁気テープ3に記録される
ように、SCSIを介して、テープストリーマドライブ
10の記録動作を制御するものである。
【0188】また、図31に示した処理がステップS1
14の処理を経ていたことで、メッセージ[FULL_RESTO
RE“C:\My Document”]を処理したのであれば、ステッ
プS204の処理によっては、HDD308の“C:\My
Document”のディレクトリにあるデータをリストアする
ための制御処理を実行する。この場合のCPU301
は、テープストリーマドライブ10の再生動作を制御し
て、テープカセット1の磁気テープ3からリストア用の
データを再生させ、この再生されたリストア用データを
SCSIを介して、ホストコンピュータ40側に転送さ
せる。そして、受信取得したリストア用のデータを、
“C:\My Document”のデータとして上書きするようにし
てHDD308に対して書き込むようにされる。なお、
バックアップ、若しくはリストアの際に使用すべきコマ
ンドとしては、例えばtarコマンドとすることが考え
られる。tarコマンドを使用するとすれば、メッセー
ジ[FULL_RESTORE“C:\My Document”]に対応しては、
[tar xf /dev/st0]を実行する。
【0189】上記のようにしてステップS204の処理
が実行されるのであるが、実際には、続くステップS2
05の処理として示すように、ステップS204として
実行した処理が成功したか否かについての判別を行うよ
うにしている。ここで、ステップS204の処理が成功
したものであると判別されれば、このままこの処理ルー
チンを終了して、この処理を抜け、例えばサイドステッ
プS201に戻るようにされる。これに対して、例え
ば、何らかの障害によってステップS204の処理が失
敗に終わったときには、ステップS206において所要
のエラー対応処理を実行した後、ステップS201の処
理に戻るようにされる。
【0190】これまで説明したようにして、MICに書
き込んだ手続き情報の命令手順に基づいて、バックアッ
プ/リストアの動作が実行されることで、例えばユーザ
は、手続き情報をMICに書き込んだとされる、バック
アップ用途のテープカセット1をテープストリーマドラ
イブ10に対して装填するだけで、以降は、特に操作を
行うことなく、自動的に所望のディレクトリのデータの
バックアップを実行させることができる。また、リスト
アを実行させたいときには、テープストリーマドライブ
10にバックアップ用途のテープカセット1を装填する
際において、イジェクトキーを押圧操作するだけで、以
降は自動的にリストアが実行されることとなる。
【0191】また、このようなシステム動作を実現する
のにあたり、ホストコンピュータ40に対してインスト
ールすべきプログラムとしては、以下のような機能を備
えていればよいとされる。1) SCSIバスから送信さ
れるCHECK_CONDITION(99)のチェック機能2) CHECK_CON
DITION(99)を検知すると、ANSI AM拡張仕様のATTRIBUTE
ID=080Chは、[Request for the host(2048Bytes,Bina
ry)]を読み出す機能3) 読み出した手続き情報としての
文字列を解析し、FULL_BACKUP、FULL_RESTOREを実行す
る機能。なお、FULL_BACKUP、FULL_RESTOREの実行にあ
たっては、tarコマンドを使用するものとし、このt
arコマンドを呼び出すようにすればよい。つまり、プ
ログラムとしては、例えば一般のバックアップソフトウ
ェアよりも簡単で、軽いもので済むこととなる。
【0192】9.手続き情報利用例(第2例) 9−1.動作概要 続いては、手続き情報を利用したシステム動作の第2例
について、説明を行うこととする。例えば近年において
は映画を上映する劇場において、デジタル映画システム
が導入されてきている。このようなデジタル映画システ
ムでは、例えばこれまでのようなフィルムを指定の劇場
に配布するのではなく、デジタルデータとしての映画の
コンテンツを記録した所定の記録媒体を、指定の劇場に
配布するようにされる。そして、劇場が有するデジタル
映画システムによって配布された記録媒体の再生を行う
ことで、映画が上映されるものである。本実施の形態の
ようなテープ状記録媒体をメディアとする再生システム
は、このようなデジタル映画システムにも適用して、各
種の機能を与えることができるが、ここでは、その一例
について説明する。
【0193】ここで、図28(a)に示されるテープカ
セット1Aは、デジタル上映システムの用途に限定され
たものとされ、上映されるべき映画のコンテンツが記録
されているものとする。このテープカセット1Aが、予
め決められたデジタル上映システムを有する劇場に配布
される。
【0194】そして、このテープカセット1AのMIC
において、例えばMICヘッダのマニュファクチャー・
パート内のアプリケーションID(Application ID)に
は、或る特定のデジタル上映システムに対応したテープ
カセットであることを示すIDが記述されていることと
する。ここでは、Application ID=e-cinemaと記述され
ていることとする。また、MIC内の計32バイトのカ
ートリッジシリアルナンバ(Cartridge Serial Number)
には、映画のコンテンツが記録されるカセットとして、
オリジナルであることを示す(つまり、コピーではない
ことを示す)値が格納されているものとする。そしてま
た、このテープカセット1AのMICには、手続き情報
として、予め決められた特定のデジタル上映システムに
おいてのみ再生が行われるようにする内容の命令手順を
記述したものが書き込まれているものとされる。そし
て、これにより、予め決められた以外の上映システムに
よって不正に上映されることを防止し、また、コピー品
の不正使用も防止するようにされる。なお、この手続き
情報の具体的内容例については後述する。
【0195】また、この場合における手続き情報のMI
Cへの書き込みは、図28(a)にも示しているが、図
27に示した第1例の場合と同様でよいものとされる。
つまり、データ書込/読出装置150によって、書き込
みが行われるようにすればよい。あるいは、パーソナル
コンピュータから転送した手続き情報をテープストリー
マドライブ10が受信して、そのとき装填されているテ
ープカセット1AのMICに対して書き込みを行うよう
にしても良い。
【0196】ここで、図28(b)には、通常のパーソ
ナルコンピュータとしてのホストコンピュータ40と、
汎用のテープストリーマドライブ10とから成る、一般
的なシステムが示されている。このような一般システム
のテープストリーマドライブ10に対して、上映システ
ム対応のテープカセット1Aを装填したとする。この場
合、テープストリーマドライブ10のカセット挿脱口2
03にテープカセット1Aが装填されると、このテープ
ストリーマドライブ10のファームウェアがMICに記
憶されているデータの読み取りを行い、MICヘッダの
マニュファクチャー・パート内のアプリケーションID
を取得するようにされる。この場合、アプリケーション
IDは、前述もしたように、Application ID=e-cinema
とされており、特定のデジタル上映システムに対応した
テープカセットであることを示しているので、この汎用
のテープストリーマドライブ10によっては、このテー
プカセット1Aの磁気テープに対するデータの記録再生
を行わないように設定することになる。このようにし
て、先ずは、特定のデジタル上映システムに対応したテ
ープカセット1Aが、不正のデジタル上映システムによ
り再生されて上映されることが防止されることになる。
【0197】また、図28(c)には、テープカセット
1Aに対応したデジタル上映システムが示されている。
このデジタル上映システムとしては、例えばデジタル上
映システムとしての機能が与えられたアプリケーション
がインストールされたホストコンピュータ40Aと、デ
ジタル上映システム対応に特化されたテープストリーマ
ドライブ10Aとから成る。この場合のテープストリー
マドライブ10Aには、MICのApplication IDが、[e
-cinema]である場合に対応した動作が実行されるように
ファームウェアが構成されている。また、これに対応し
て、例えばファームウェア内に、DRIVE_TYPE=E-CINEMA
という情報を保持している。これらの情報のファームウ
ェアに対する書き込みは、例えば、映画を配給している
側から正規に与えられたアップデートプログラムなどを
利用して行うようにされる。なお、この点以外について
は、特に汎用のテープストリーマドライブ10と異なる
ところは無いものとされる。
【0198】そして、この図28(c)に示すデジタル
映画システムのテープストリーマドライブ10Aに対し
て、テープカセット1Aが装填されたとする。すると、
テープストリーマドライブ10Aは、このテープカセッ
ト1AのMICの情報を読み取り、例えば先ず、Applic
ation IDを参照する。そして、Application IDが、[e-c
inema]であれば、デジタル映画システムに対応する動作
を行うようにされる。
【0199】テープストリーマドライブ10Aのデジタ
ル映画システムに対応する動作としては、先ず、MIC
内の手続き情報を読み込んで、これについての処理を行
うようにされる。この手続き情報に従っての処理動作に
ついては後述するが、結果的には、装填されたテープカ
セットのカートリッジシリアルナンバが、映画のコンテ
ンツを記録したテープカセットとしてオリジナルである
ことを示すものであって、かつ、自身がDRIVE_TYPE=E-
CINEMAを保持している場合にのみ、装填されたテープカ
セットからのデータ(映画のコンテンツ)の読み出しを
許可するようにされる。つまり、装填されたテープカセ
ットが正規のオリジナルものであって不正品ではなく、
かつ、これを再生するテープストリーマドライブ10も
また、映画配給側が与えたアップデートプログラムにと
ってファームウェアが適正に構築された、正規のもので
ある場合にのみ、このデジタル映画システムによって映
画のコンテンツを上映することができるものである。
【0200】このようなシステム動作であれば、テープ
カセット1に手続き情報を書き込むという簡単な作業に
よって、容易に不正な映画システムの運営を阻止できる
ことになる。また、この場合、上記したような動作は、
テープストリーマドライブ10Aでほぼ完結させること
ができる。つまり、上位が管理しなくとも、システムに
おける下位のデバイスによって、適切なテープカセット
への処置が実現されるものである。
【0201】9−2.処理動作 続いて、上記図28(c)に示したデジタル映画システ
ムにおけるテープストリーマドライブ10Aが実行する
処理動作について説明する。テープストリーマドライブ
10Aの処理動作は、デジタル映画システムに対応した
手続き情報に基づくものとなることから、先に、この手
続き情報の具体的記述内容例を図34に示しておく。こ
の図34に示す手続き情報もまた、図42に示したInst
ruction for the cartridgeとしてのATTRIBUTEデータの
構造と同様の構造とされている。この場合、Responsibi
lityについては‘1’とされて、ドライブであることが
示される。また、Data Type Number=1,Data Type Form
at=1とされて、この手続き情報の実体は、Standard Ins
tructionsによるASCII Textであることが示される。そ
して、これより以降のSWITCHからはじまる内容が、手続
き情報の実体である命令手順(Standard Instruction)
とされており、この場合にも、ASCII Textにより記述さ
れているものである。
【0202】図33は、デジタル映画システムのテープ
ストリーマドライブ10が、テープカセットの挿入に対
応して実行する処理動作を示している。なお、この図に
示す処理は、テープストリーマドライブ10内のシステ
ムコントローラ15が実行するようにされる。
【0203】テープストリーマドライブ15のシステム
コントローラ15は、先ず、ステップS301において
テープカセットがカセット挿入口203に挿入されるの
を待機しており、テープカセットが挿入されたことを判
別すると、ステップS302の処理に移行する。
【0204】ステップS302においては、挿入された
テープカセットについてローディングするための制御処
理を実行する。そして、例えばこの場合には、ローディ
ングが終了したとされると、ステップS303によっ
て、装填されたテープカセットに備えられたMICのデ
ータを読み込むことを行う。このようにしてMICから
読み込まれたデータは、例えばS−RAM24若しくは
フラッシュROM25にて保持される。
【0205】続くステップS304においては、MIC
から読み込んだデータのうち、MICヘッダのマニュフ
ァクチャー・パート内のアプリケーションIDを参照
し、このアプリケーションIDが、[e-cinema]と記述
されているか否かについて判別を行う。ここで、アプリ
ケーションIDが[e-cinema]ではないとして、否定結
果が得られた場合とは、装填されたテープカセットが、
例えば通常のデータ記録のためのテープカセットであっ
たり、或いはクリーニングカセットなどとされているこ
とになるが、このような場合には、例えばこの図に示す
処理を抜け、実際に記述されていたアプリケーションI
Dに対応した処理を実行するようにされる。これに対し
て、アプリケーションIDが[e-cinema]であるとして
肯定結果が得られた場合には、ステップS305以降の
デジタル映画システムに対応する処理に移行する。
【0206】ステップS305においては、手続き情報
の読み込みを行って処理を開始する。なお、この際にお
ける手続き情報の読み込みは、MICから読み出すよう
にしても良いのであるが、これまでの処理によれば、M
ICから読み出したとされるデータがS−RAM24
(又はフラッシュROM25)に保持されていることか
ら、これらのメモリに保持されているMICのデータを
読み出して処理するようにしても良いものである。
【0207】図34に示した手続き情報の命令手順にお
いては、先ず、IF GET_CARTRIDGE_SERIAL_NUMBER=20000
000000000000000000000034621 THEN{・・・・と記述さ
れていることから、これに対応して、ステップS306
において、読み込みを行ったMICのカートリッジシリ
アルナンバを参照する。そして、次のステップS307
において、参照したMICのカートリッジシリアルナン
バと、命令手順により記述されたカートリッジシリアル
ナンバ(20000000000000000000000000034621)とが一致
しているか否かについて判別を行うようにされる。ステ
ップS307において肯定結果が得られた場合には、装
填されたテープカセットは、当該映画システムに対応し
た正規のオリジナルのものであることになるが、この場
合には、ステップS308に進む。これに対して、ステ
ップS307においてカートリッジシリアルナンバが一
致しないとして否定結果が得られた場合には、このテー
プカセットは、コピー品であるとみなされることにな
る。この場合には、ステップS310に進むようにされ
る。
【0208】ステップS308の処理は、命令手順にお
けるIF GET_DRIVE_TYPE=E-CINEMA THEN・・・の記述内
容に対応した処理とされる。つまり、テープストリーマ
ドライブ10A自身のファームウェアに書き込まれてい
るとされるDRIVE_TYPEを参照する。そして、次のステッ
プS309において、この参照したDRIVE_TYPE=E-CINE
MAと記述されているか否かについて判別を行う。
【0209】ここで、ステップS309においてDRIVE_
TYPE=E-CINEMAであるとして肯定結果が得られた場合に
は、命令手順において、IF GET_DRIVE_TYPE=E-CINEMA T
HEN EXITと記述されていることから、この命令に従っ
て、この処理ルーチンを抜けるようにされる。ステップ
S309において肯定結果が得られた場合とは、即ち、
装填されたテープカセットは当該映画システムに対応し
た正規のオリジナル品であると共に、テープストリーマ
ドライブ10も正規のものであるという条件を満たして
いることとなるものである。そして、ステップS309
において肯定結果が得られることで、このルーチンをこ
のまま抜けるということは、このテープカセットに対す
る再生禁止が設定されないことを意味するもので、これ
によって、以降においては、この装填されたテープカセ
ットを再生して上映を行うことができることとなる。
【0210】また、命令手順としては、 IF GET_DRIVE_TYPE=E-CINEMA THEN EXIT } ELSE { REWIND EJECT EXIT との記述部分があることから、この命令手順に従って、
ステップS309において否定結果が得られた場合に
は、ステップS310に進んで、磁気テープ3を先頭ま
で巻き戻す(REWIND)ための制御処理を実行する。
【0211】また、上記した命令手順によれば、ステッ
プS310による巻き戻しが終了したらテープカセット
1をイジェクト(EJECT)することとなるが、命令手順
には、 CASE:BEFORE_EJECT{ PUT_MESSAGE{ THE CARTRIDGE IS UNUSABLE IN THIS SYSTEM. } GENERATE_CHECK_CONDITION(99) } と記述されて、イジェクト(EJECT)の前段階で実行す
べき命令が示されている。そこで、システムコントロー
ラ15は、ステップS310の処理によって巻き戻しを
行った後は、上記記述に従って、ステップS311の処
理により、MICのPUT_MASSAGE用ワークメモリに対し
て、メッセージ[THE CARTRIDGE IS UNUSABLE IN THIS
SYSTEM.]を書き込むようにされる。そして続けて、ステ
ップS312の処理により、CHECK_CONDITION(99)を発
生させる。
【0212】そして、例えば次のステップS313にお
いて巻き戻しが終了するのを待機して、巻き戻しが終了
されれば、ステップS314により、これまでに装填さ
れていたテープカセットをイジェクトしてテープ挿脱口
203から排出させるための制御処理を実行する。
【0213】なお、ステップS312の処理により発生
されたCHECK_CONDITION(99)を受信したホストコンピュ
ータ40は、例えば先に図31に示した処理に従って、
Request for the hostを発行する。そして、MICのPU
T_MASSAGE用ワークメモリに書き込まれているメッセー
ジを取得する。この場合には、上述したように、メッセ
ージ[THE CARTRIDGE IS UNUSABLE INTHIS SYSTEM.]が
取得されることから、このテープカセットについての再
生禁止を設定するようにされる。また、例えばこの場合
であれば、ステップS312の処理により発生されたCH
ECK_CONDITION(99)に対応した処理は、同じテープスト
リーマドライブ10Aのファームウェアが実行するよう
にしても良い。つまり、テープストリーマドライブ10
Aのファームウェアは、CHECK_CONDITION(99)を検知す
ると、MICのPUT_MASSAGE用ワークメモリに書き込ま
れているメッセージ[THE CARTRIDGE IS UNUSABLE IN T
HIS SYSTEM.]を取得して、例えば再生禁止モードを設定
するようにされる。
【0214】10.手続き情報利用例(第3例) 続いては、手続き情報を利用した動作としての第3例に
ついて説明する。図29には、第3例としての利用態様
例を示している。この第3例は、テープカセット1をラ
イブラリ装置50に対して格納する場合に対応してい
る。
【0215】前述もしたように、ライブラリ装置50
は、複数のテープカセット1を収納可能とするために、
所定数の収納部52aが形成されたマガジン52が複数
設けられている。そこで、この第3例としては、図29
(a)に示すようにしてMICに対して書き込むべき手
続き情報として、テープカセット1が、指定の収納部5
2aに収納されるようにするための命令手順を記述する
ようにされる。このためには、例えば、ライブラリ装置
50においては、収納部52aに対してそれぞれナンバ
を与えて管理するようにしておき、そのうえで、手続き
情報によっては、指定の収納部ナンバの収納部52aに
対してテープカセット1を収納することを命令した記述
をする。
【0216】そして、このようにして手続き情報が書き
込まれたテープカセット1を図29(b)に示すように
してポスト56に挿入したとすると、ライブラリ装置5
0のライブラリコントローラ80の制御によって、ハン
ドユニット60がこの挿入されたテープカセット1を掴
むようにされる。そして、この状態の下で、MICの手
続き情報を読み込んで解析する。この解析結果に従った
処理を行う結果、ライブラリコントローラ80は、手続
き情報により指定される収納部ナンバの収納部52aに
対して、現在ハンドユニット60が掴んでいるテープカ
セット1を収納するようにされる。なお、上記説明によ
り、ライブラリコントローラ80による制御処理の説明
を行ったことから、ここでのフローチャート等の図示に
よるライブラリコントローラ80の処理動作の説明は省
略する。
【0217】また、ライブラリ装置50は、MICとし
て、リモートメモリチップ4と通信可能な構成を採って
いるのであるから、リモートメモリチップ4から手続き
情報及び管理情報等のデータを読み出すだけではなく、
リモートメモリチップ4に対して手続き情報を書き込む
ことが可能なように構成することも可能である。例え
ば、上述した収納部52aのナンバを指定してテープカ
セット1を収納させる命令手順のほか、ライブラリ装置
50がテープカセットを管理するのに必要とされる所定
内容の手続き情報を記述するようにすれば、例えばユー
ザが目的とするテープカセット管理のための動作を自動
的に実行させることなどが可能となるものである。
【0218】11.他の手続き情報利用例 これまでの利用例からも理解されるように、本実施の形
態の手続き情報は、他のシステム機器に対して何らかの
リクエストを行うものであるから、実現可能な機能も、
その記述内容により多様なものとすることができる。そ
こで、他の手続き情報の利用例について、いくつか挙げ
ておくこととする。
【0219】例えば先に第1例として、テープカセット
1をテープストリーマドライブ10に対して装填するご
とに、バックアップ/リストアを実行させる動作例を挙
げたが、これに準ずるものとして、次のようなバックア
ップ動作を実行させることが可能とされる。つまり、手
続き情報として、「毎日指定の時刻に至るとバックアッ
プを行う」という命令手順を、テープカセット1のMI
Cに書き込んでおくようにされる。そして、この命令手
順について読み込みを行ったテープストリーマドライブ
10及びホストコンピュータ40から成るシステムは、
このテープカセット1がテープストリーマドライブ10
に装填されている限りは、命令手順により指定される時
刻に至ると、バックアップのためのシステム動作を実行
するようにされる。つまり、自動的に、毎日指定の時刻
にバックアップを行わせることが可能となるものであ
る。
【0220】また、このようなバックアップ動作の応用
として、例えば、本実施の形態のテープカセット1Aに
対応したシステムが、将来的にVTRと同様の用途に使
用されることを考えた場合には、録画予約のための命令
手順を記述した手続き情報をテープカセット1のMIC
に記憶させ、システムに装填しておくようにする。この
ようにすれば、これまでのVTRにあったような録画予
約機能を、本実施の形態のシステムにより実現すること
が可能となるものである。
【0221】また、例えば図28に示したようなデジタ
ル映画システムでは、配給等の都合上、例えば配布した
オリジナルのテープカセット1Aに記録されるコンテン
ツを、他の記録媒体にコピーする必要のあることも想定
される。このため、コンテンツの配給側では、著作権を
侵害しないとされる範囲内でコンテンツのコピーを許可
する必要も生じてくる。そこで、この場合には、例えば
コンテンツが記録されているオリジナルのテープカセッ
ト1AのMICに対して、「コンテンツを1回再生した
ら、テープ先頭位置まで巻き戻して、テープ先頭位置か
らデータを消去する」という命令手順を書き込んでおく
ようにする。そして、このような命令手順がMICに記
録されたテープカセット1Aを入手し、他の記録媒体に
コピーを行うために再生したとする。すると、このコピ
ーのための再生が終了すれば、システムは、テープカセ
ット1Aをテープ先頭まで巻き戻し、この後、データの
消去を行うように動作することになる。このようにすれ
ば、データのコピーは実質1回しか行うことができなく
なる。つまり、この場合には、例えば運用基準としてコ
ンテンツのコピーを1回のみ許可するとしたうえで、こ
の運用基準に沿ったコピー制限を、本実施の形態の手続
き上方により実現しているものである。
【0222】さらには、例えばインターネット上のファ
イルサーバに格納されている動画ファイルなどをダウン
ロードして、本実施の形態のテープカセット1に対して
記録するような場合にも、手続き情報として、記録すべ
きファイルを指定した上で、そのファイルの記録を実行
させる命令手順を書き込むようにすれば、例えばテープ
カセットを挿入するだけで、所望のファイルを記録させ
ることが可能になるものである。
【0223】また、これまでの説明では、例えばデータ
書込/読出装置150は、手続き情報に関しては書き込
みを行う用途のみを述べたが、データ書込/読出装置1
50としてはMIC(リモートメモリチップ4)にアク
セスしてデータの読み出しも可能に構成されている。そ
こで、データ書込/読出装置150がMICから手続き
情報を読み出し、その記述内容に基づいて、データ書込
/読出装置150自身が所要の動作を実行することで特
定の機能が与えられるようにすることが考えられる。こ
のようにすれば、例えばこれまでは、ユーザがデータ書
込/読出装置150に対して或る煩雑な操作手順を踏ま
なければ動作しなかった機能を、テープカセット1のリ
モートメモリチップ4から手続き情報を読み込ませるた
めの操作のみによって動作させることが可能とされる。
【0224】また、本発明が適用される手続き情報の利
用態様としては、これまでに挙げたもの以外にも、多く
の利用態様を提案することができる。また、システム構
成としても、ここでは、ホストコンピュータ、テープス
トリーマドライブ、データ書込/読み出し装置、及びラ
イブラリ装置を組み合わせて成る場合を例に挙げたが、
これに限定されるものではない。また、本発明として
は、テープ状記録媒体に対して手続き情報を書き込むこ
とが可能なメモリが備えられた場合を例に挙げている
が、メモリが備えられる本発明の記録媒体としては、テ
ープ状記録媒体に限定されるものではない。また、手続
き情報のデータ構造、形式も上記実施の形態として示し
たものには限定されず、さらに、手続き情報の送受信等
に関する機器間でのデータインターフェイスも、本実施
の形態にあるようなSCSI以外に、例えば現状であれ
ばIEEE1394など、各種考えられるものである。
【0225】
【発明の効果】以上説明したように本発明によっては、
記録媒体に備えられるメモリについて、この記録媒体に
ついての記録又は再生を管理するための管理情報が記憶
される記憶領域に加え、所要の装置が実行すべきとされ
る手続きを記述した手続き情報が記憶される記憶領域と
を有するように構成する。そして、例えばメモリとの通
信が可能な通信手段を備えた、通信装置(データ書込読
み出し装置)、記録媒体ドライブ装置(テープストリー
マドライブ)、及び記録媒体収納装置(ライブラリ装
置)などによって、上記メモリに対して手続き情報を書
き込むことができるように構成される。
【0226】このようにして、メモリに手続き情報が書
き込まれて記憶されている記録媒体は、当該記録媒体を
対象として何らかの処置を施す特定のシステム機器の動
作を積極的に制御可能な情報を有していることとなる。
そして、情報処理装置側(テープストリーマドライブ、
ライブラリ装置、及びホストコンピュータなど)では、
上記のようにしてメモリに記憶された手続き情報を直接
読み出して取得して、或いはメモリ情報読出装置(テー
プストリーマドライブ、ライブラリ装置など)により読
み出された手続き情報を取得して処理を行うことで、そ
の手続き情報の内容に応じた制御処理を実行するように
される。
【0227】このようにしてシステムが構成されれば、
例えば記録媒体の用途に応じて実行させたいとする所要
のシステム動作を、テープカセットを装填するだけで、
自動的に実行させることなどが可能になる。つまり、例
えば同じシステム動作を得るのにあたり、何らかのアプ
リケーションプログラムをホスト側で起動して実行させ
る場合よりも、より簡易な処理、及び簡略な操作によっ
て行うことができるという効果を有している。
【0228】また、記録媒体に手続き情報を格納してい
ることで、従来においては、ホストなどの上位システム
が状態把握して制御を行わなければならなかったような
動作を、例えば記録媒体のデータを直接読み出しにかか
る記録媒体ドライブ装置などの下位のシステム側で完結
的に実現することも可能となる。このようにすれば、例
えばシステムにおける上位互換性はより柔軟なものとな
る。このようにして、本発明は、記録媒体に対して何ら
かの処置を施すための装置、システムについて、より高
い操作性、及び拡張性を与えることができ、その付加価
値も充分に高められることとなるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態のテープカセットの内部構造を概略
的に示す説明図である。
【図2】実施の形態のテープカセットの外観を示す斜視
図である。
【図3】実施の形態のリモートメモリチップの構成及び
通信方式の説明図である。
【図4】実施の形態の通信方式の原理の説明図である。
【図5】実施の形態の送信データの変調波の説明図であ
る。
【図6】実施の形態の送受信データの説明図である。
【図7】実施の形態のリモートメモリチップの論理フォ
ーマットの説明図である。
【図8】実施の形態のリモートメモリチップのマニファ
クチャーパートの説明図である。
【図9】実施の形態のリモートメモリチップのドライブ
イニシャライズパートの説明図である。
【図10】実施の形態のリモートメモリチップのカート
リッジシリアルナンバ及びスクラッチパッドメモリの説
明図である。
【図11】実施の形態のリモートメモリチップ内の製造
業者識別子及び二次識別子の例の説明図である。
【図12】実施の形態のテープストリーマドライブのブ
ロック図である。
【図13】実施の形態のホストコンピュータのブロック
図である。
【図14】実施の形態のライブラリ装置50の構造の説
明図である。
【図15】実施の形態のライブラリ装置50の外筐構造
の説明図である。
【図16】実施の形態のライブラリ装置50のマガジン
の説明図である。
【図17】実施の形態のライブラリ装置50のハンドユ
ニットの説明図である。
【図18】実施の形態のライブラリ装置50のハンドユ
ニットの説明図である。
【図19】実施の形態のライブラリ装置50のハンドユ
ニットの説明図である。
【図20】実施の形態のライブラリ装置50のブロック
図である。
【図21】実施の形態のリモートメモリインターフェー
スの構成のブロック図である。
【図22】本発明の実施の形態としてのデータ書込/読
出装置の外観図である。
【図23】本実施の形態のデータ書込/読出装置の構成
例を示すブロック図である。
【図24】リモートメモリチップと、テープストリーマ
ドライブのリモートメモリインターフェイスとの通信動
作を説明するための等価回路図である。
【図25】データ書込/読出装置とテープストリーマド
ライブとの間で通信を行わせる場合の、両者の位置関係
を説明するための斜視図である。
【図26】データ書込/読出装置とテープカセット内の
リモートメモリチップとの間で通信を行わせる場合の、
両者の位置関係を説明するための斜視図である。
【図27】手続き情報利用例(第1例)に対応する使用
態様を示す説明図である。
【図28】手続き情報利用例(第2例)に対応する使用
態様を示す説明図である。
【図29】手続き情報利用例(第3例)に対応する使用
態様を示す説明図である。
【図30】手続き情報利用例(第1例)に対応する動作
を実現するためのドライブの処理動作を示すフローチャ
ートである。
【図31】手続き情報利用例(第1例)に対応する動作
を実現するためのホストの処理動作を示すフローチャー
トである。
【図32】手続き情報利用例(第1例)に対応する手続
き情報の内容例を示す説明図である。
【図33】手続き情報利用例(第2例)に対応する動作
を実現するためのドライブの処理動作を示すフローチャ
ートである。
【図34】手続き情報利用例(第2例)に対応する手続
き情報の内容例を示す説明図である。
【図35】WRITE ATTRIBUTE commandのデータ構造を示
す説明図である。
【図36】READ ATTRIBUTE commandのデータ構造を示す
説明図である。
【図37】ATTRIBUTEデータの構造を示す説明図であ
る。
【図38】ATTRIBUTE IDの定義内容を示す説明図であ
る。
【図39】Medium Common Attributesに属するATTRIBUT
E IDの定義内容を示す説明図である。
【図40】MEDIUM TYPEの定義内容を示す説明図であ
る。
【図41】Host Common Attributesに属するATTRIBUTE
IDの定義内容を示す説明図である。
【図42】Instruction for the cartridgeとしてのATT
RIBUTEデータの構造を示す説明図である。
【符号の説明】
1,1A テープカセット、3 磁気テープ、4 リモ
ートメモリチップ、5アンテナ、10 テープストリー
マドライブ、11 回転ドラム、12A,12B 記録
ヘッド、13A,13B,13C,14A ドラムモー
タ、14Bキャプスタンモータ、14C Tリールモー
タ、14D Sリールモータ、14E ローディングモ
ータ、再生ヘッド、15 システムコントローラ、16
サーボコントローラ、17 メカドライバ、19 R
F処理部、20 SCSIインターフェイス、21 圧
縮/伸長回路、22 IFコントローラ/ECCフォー
マター、23 バッファメモリ、30,32 リモート
メモリインターフェース、33 アンテナ、50 ライ
ブラリ装置50、51 カルーセル、52 マガジン、
60 ハンドユニット、64 ハンド、80 ライブラ
リコントローラ、82 ハンドユニットコントローラ、
83 カルーセルコントローラ、150データ書込/読
出装置、181 システムコントローラ、301 CP
U、308 HDD

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体に備えられて当該記録媒体につ
    いての記録又は再生を管理するための管理情報が記憶さ
    れる管理情報記憶領域を少なくとも有するメモリ手段と
    通信が可能な通信手段と、 所要の装置が実行すべきとされる手続きを記述した手続
    き情報を、上記通信手段によって、上記メモリ手段の手
    続き情報記憶領域に対して書き込むように制御を実行す
    る制御手段と、 を備えることを特徴とする通信装置。
  2. 【請求項2】 当該記録媒体についての記録又は再生を
    管理するための管理情報が記憶される管理情報記憶領域
    を少なくとも有するメモリ手段が備えられる記録媒体が
    装填可能とされ、この記録媒体に対応した記録又は再生
    が可能とされ記録媒体ドライブ装置において、 上記メモリ手段との通信が可能とされる通信手段と、 所要の装置が実行すべきとされる手続きを記述した手続
    き情報を、上記通信手段によって、上記メモリ手段の手
    続き情報記憶領域に対して書き込むように制御を実行す
    る制御手段と、 を備えることを特徴とする記録媒体ドライブ装置。
  3. 【請求項3】 当該記録媒体についての記録又は再生を
    管理するための管理情報が記憶される管理情報記憶領域
    を少なくとも有するメモリ手段が備えられる記録媒体を
    複数収納可能とされる収納手段と、 これら収納手段に対する記録媒体の収納、取り出しを行
    うために、上記記録媒体を保持して搬送することのでき
    る機構部を有して成る、記録媒体搬送手段と、 上記収納手段に収納されている状態の記録媒体に備えら
    れる上記メモリ手段、又は上記記録媒体搬送手段により
    搬送されている状態の記録媒体に備えられる上記メモリ
    手段との通信が可能とされる通信手段と、 所要の装置が実行すべきとされる手続きを記述した手続
    き情報を、上記通信手段によって、上記メモリ手段の手
    続き情報記憶領域に対して書き込むように制御を実行す
    る制御手段と、 を備えることを特徴とする記録媒体収納装置。
  4. 【請求項4】 記録媒体に備えられて当該記録媒体につ
    いての記録又は再生を管理するための管理情報が記憶さ
    れる管理情報記憶領域と、所要の装置が実行すべきとさ
    れる手続きを記述した手続き情報が記憶される手続き情
    報記憶領域とを少なくとも有するメモリ手段との通信を
    行うことができる通信手段と、 上記通信手段に通信を実行させることによって、上記メ
    モリ手段から上記手続き情報を読み出すと共に、この読
    み出された手続き情報として記述される手続きに従った
    所要の制御処理を実行可能とされる制御処理手段と、 を備えていることを特徴とする情報処理装置。
  5. 【請求項5】 記録媒体に備えられて当該記録媒体につ
    いての記録又は再生を管理するための管理情報が記憶さ
    れる管理情報記憶領域と、所要の装置が実行すべきとさ
    れる手続きを記述した手続き情報が記憶される手続き情
    報記憶領域とを少なくとも有するメモリ手段との通信が
    可能とされることで、少なくとも、上記メモリ手段から
    の情報の読み出しが可能とされるメモリ情報読み出し装
    置と、通信可能な通信手段と、 上記通信手段を介して、上記メモリ情報読み出し装置に
    よって上記メモリ手段から読み出された、所要の装置が
    実行すべきとされる手続きを記述した手続き情報を取得
    する情報取得手段と、 上記情報取得手段によって取得された上記手続き情報と
    して記述される手続きに従った所要の制御処理を実行可
    能とされる制御処理手段と、 を備えていることを特徴とする情報処理装置。
  6. 【請求項6】 少なくとも、当該記録媒体についての記
    録又は再生を管理するための管理情報が記憶される管理
    情報記憶領域に加えて、所要の装置が実行すべきとされ
    る手続きを記述した手続き情報が記憶される手続き情報
    記憶領域とを有するメモリ手段、 を備えていることを特徴とする記録媒体。
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