JP2003271903A - 情報通信システム、情報通信方法、記録媒体、記録再生装置 - Google Patents

情報通信システム、情報通信方法、記録媒体、記録再生装置

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JP2003271903A
JP2003271903A JP2002070285A JP2002070285A JP2003271903A JP 2003271903 A JP2003271903 A JP 2003271903A JP 2002070285 A JP2002070285 A JP 2002070285A JP 2002070285 A JP2002070285 A JP 2002070285A JP 2003271903 A JP2003271903 A JP 2003271903A
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JP2002070285A
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Yoshihisa Takayama
佳久 高山
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通信可能な半導体素子を備えるシステムにお
いて、半導体素子を再設計することなく機能拡張を実現
する。 【解決手段】 システム構成として、相互通信が可能な
現行型半導体機能素子と新型半導体機能素子及びリーダ
ー/ライターを備える。そして、新型半導体機能素子
は、異なるコマンドを使用して新型半導体機能素子とリ
ーダー/ライターと通信を行う。そして、新型半導体機
能素子は、リーダー/ライターと現行型半導体機能素子
と通信を行う。この通信の結果として新型半導体機能素
子は、リーダー/ライターからの指示に応じて、現行型
半導体機能素子単体では実現できない新機能を、新型半
導体機能素子及び現行型半導体機能素子全体のシステム
的動作として得る。つまり、既存の半導体機能素子を使
用しながらも機能の拡張を実現している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、通信機能を有する
半導体素子を備えて成るような情報通信システム、及び
情報通信方法に関わる。また、このような情報通信シス
テム、及び情報通信方法が適用される記録媒体及び記録
再生装置に関わる。
【0002】
【従来の技術】先に本出願人は、データストレージ用途
のテープストリーマドライブに対応する記録媒体とし
て、半導体機能素子が設けられたテープカセットを提案
している。この場合の半導体機能素子は、不揮発性メモ
リを備えると共に、外部と非接触による通信(無線通
信)が可能な構成を採る。テープストリーマドライブ側
では、テープカセットが備える半導体機能素子と通信可
能に構成されて、例えば半導体機能素子の不揮発性メモ
リにアクセスし、テープカセットに対する記録再生の履
歴情報や、記録データの管理情報などの書込/読出が行
えるようになっている。つまり、このようなシステムで
は、テープストリーマドライブがリーダー/ライターと
して機能し、テープカセットに備えられる半導体機能素
子と通信を行う。そして、テープストリーマドライブが
半導体機能素子のメモリに記憶されている内容を参照す
るようにされる。これにより、例えば記録再生時におい
て磁気テープに記録された履歴情報や管理情報のエリア
にアクセスする必要が無くなったり、磁気テープの寿命
がより正確に管理できるなど、効率的で使い勝手の良い
データストレージシステムを提供することができる。
【0003】上記した半導体機能素子は、例えばリーダ
ー/ライターであるデータストレージシステムが発生さ
せる電磁界から電力を得て動作電源として用いるように
構成される。また、非接触による通信も、上記した電磁
界を利用して行うようにされている。このような電磁界
を利用して電源を取得すると共に通信を行う半導体機能
素子としては、上記したようなテープカセットのメモリ
の他にも、例えばICカードなどが知られている。IC
カードも、リーダー/ライターによってデータが読み書
きされることで、その用途に応じた所定の機能を実現す
るようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記したよ
うに無線通信が可能な半導体機能素子としては、例えば
次のような問題点を有している。具体例として、上記し
たテープカセットの半導体機能素子を挙げる。テープカ
セットの半導体機能素子に備えられるメモリの容量は、
現状においては8KB程度である。そして、データスト
レージシステムにおいて或る新たな機能を実現したい
が、そのためには、8KBのメモリ容量では不足である
場合を考える。この場合、新しい機能を実現するのに
は、メモリ容量を増加させることが必要になるが、この
場合には、より大きな容量のメモリを備える半導体機能
素子を、その製造プロセスの段階から設計し直す必要が
生じることになる。
【0005】また、現行のテープカセットの半導体機能
素子にはメモリに記憶されるデータの暗号化機能が無い
ので、新たに暗号化機能を付加したいという場合を考え
てみる。例えばこの場合には、メモリ容量を増加させる
必要が無いとしても、暗号化機能を有する半導体機能素
子を設計し直す必要がでてくる。
【0006】このようにして、例えば既存の半導体機能
素子に対して、これまでに無いような機能を与えようと
した場合には、新たな半導体機能素子を設計しなければ
ならない。そして、このようにして設計のし直しを図る
ことは、例えば開発投資がかかってしまってコスト的に
不利となるなどの不都合を有している。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は上記した
課題を考慮して、通信システムとして次のように構成す
ることとした。本発明としては、少なくとも、スレーブ
半導体機能素子と、マスタ半導体機能素子とから成る。
そして、スレーブ半導体機能素子は、所定の通信コード
を利用してマスタ半導体機能素子と通信が可能な第1の
通信手段と、予め与えられた特定の機能を実現するため
の所要の処理を実行する第1の機能実行手段とを備え
る。また、マスタ半導体機能素子は、所定の通信コード
を利用してスレーブ半導体機能素子と通信が可能な第2
の通信手段と、第2の通信手段によってスレーブ半導体
機能素子と通信を行って、これらマスタ半導体機能素子
及びスレーブ半導体機能素子から成る半導体機能素子群
により所要の動作が得られるようにすることで、スレー
ブ半導体機能素子単体では有さない特定の機能が与えら
れるように処理を実行する第2の機能実行手段とを備え
て構成することとした。
【0008】また、通信システムとして次のようにも構
成することとした。この通信システムは、少なくとも、
リーダー/ライター装置と、スレーブ半導体機能素子
と、マスタ半導体機能素子とから成る。そして、リーダ
ー/ライター装置は、第1種の通信コードを利用して外
部と通信が可能な第1の通信手段を備える。また、スレ
ーブ半導体機能素子は、第1種の通信コードとは異なる
第2種の通信コードを利用して通信が可能な第2の通信
手段と、予め与えられた特定の機能を実現するための所
要の処理を実行する第1の機能実行手段とを備える。ま
た、マスタ半導体機能素子は、第1種の通信コード及び
第2種の通信コードを利用して通信が可能な第3の通信
手段と、この第3の通信手段によってリーダー/ライタ
ー装置及び上記スレーブ半導体機能素子と通信を行っ
て、リーダー/ライター装置側からの指示に応じて、こ
れらマスタ半導体機能素子及びスレーブ半導体機能素子
から成る半導体機能素子群により所要の動作が得られる
ようにすることで、スレーブ半導体機能素子単体では有
さない特定の機能が与えられるように処理を実行する第
2の機能実行手段とを備える。
【0009】また、少なくとも、スレーブ半導体機能素
子と、マスタ半導体機能素子とから成る情報通信システ
ムにおける通信方法として次のように構成することとし
た。つまり、先ずスレーブ半導体機能素子は、第2種の
通信コードを利用してマスタ半導体機能素子と通信が可
能な第1の通信処理と、予め与えられた特定の機能を実
現するための所要の処理を実行する第1の機能実行処理
を実行するようにされる。また、マスタ半導体機能素子
は、第1種の通信コード及び第2種の通信コードを利用
して通信が可能な第2の通信処理と、この第2の通信処
理によってスレーブ半導体機能素子と通信を行って、こ
れらマスタ半導体機能素子及びスレーブ半導体機能素子
から成る半導体機能素子群により所要の動作が得られる
ようにすることで、スレーブ半導体機能素子単体では有
さない特定の機能が与えられるように処理を実行する第
2の機能実行処理を実行するように構成することとし
た。
【0010】また、少なくとも、リーダー/ライター装
置と、スレーブ半導体機能素子と、マスタ半導体機能素
子とから成る情報通信システムにおける情報通信方法と
して次のように構成する。つまり、リーダー/ライター
装置は、第1種の通信コードを利用して外部と通信が可
能な第1の通信処理を実行する。また、スレーブ半導体
機能素子は、第1種の通信コードとは異なる第2種の通
信コードを利用して通信が可能な第2の通信処理と、予
め与えられた特定の機能を実現するための所要の処理を
実行する第1の機能実行処理を実行する。また、マスタ
半導体機能素子は、第1種の通信コード及び第2種の通
信コードを利用して通信が可能な第3の通信処理と、第
3の通信処理によってリーダー/ライター装置及びスレ
ーブ半導体機能素子と通信を行って、リーダー/ライタ
ー装置側からの指示に応じて、これらマスタ半導体機能
素子及びスレーブ半導体機能素子から成る半導体機能素
子群により所要の動作が得られるようにすることで、ス
レーブ半導体機能素子単体では有さない特定の機能が与
えられるように処理を実行する第2の機能実行処理とを
実行するように構成することとした。
【0011】また、記録媒体としては次のように構成す
ることとした。本発明の記録媒体としては、データが記
録される記録媒体部と、スレーブ半導体機能素子と、マ
スタ半導体機能素子とを備えて成る。そして、スレーブ
半導体機能素子は、所定の通信コードを利用して上記マ
スタ半導体機能素子と通信が可能な第1の通信手段と、
予め与えられた特定の機能を実現するための所要の処理
を実行する第1の機能実行手段とを備える。また、マス
タ半導体機能素子は、所定の通信コードを利用してスレ
ーブ半導体機能素子と通信が可能な第2の通信手段と、
この第2の通信手段によってスレーブ半導体機能素子と
通信を行って、これらマスタ半導体機能素子及びスレー
ブ半導体機能素子から成る半導体機能素子群により所要
の動作が得られるようにすることで、スレーブ半導体機
能素子単体では有さない特定の機能が与えられるように
処理を実行する第2の機能実行手段とを備えることとし
た。
【0012】また、記録再生装置としては次のように構
成することとした。本発明の記録再生装置が対応する記
録媒体は、データが記録される記録媒体部と、スレーブ
半導体機能素子と、マスタ半導体機能素子とを備えて成
る。そして、この記録媒体において、スレーブ半導体機
能素子は、第2種の通信コードを利用して上記マスタ半
導体機能素子と通信が可能な第1の通信手段と、予め与
えられた特定の機能を実現するための所要の処理を実行
する第1の機能実行手段とを備える。また、記録媒体に
おけるマスタ半導体機能素子は、第2種の通信コードを
利用してスレーブ半導体機能素子と通信が可能とされる
と共に、第2種の通信コードとは異なる第1種の通信コ
ードを利用して通信が可能とされる第2の通信手段と、
この第2の通信手段によってスレーブ半導体機能素子と
通信を行って、これらマスタ半導体機能素子及びスレー
ブ半導体機能素子から成る半導体機能素子群により所要
の動作が得られるようにすることで、レーブ半導体機能
素子単体では有さない特定の機能が与えられるように処
理を実行する第2の機能実行手段とを備えている。そし
て、記録再生装置としては、上記記録媒体部に対する記
録再生が可能な記録再生手段と、第1種の通信コードを
利用してマスタ半導体機能素子と通信が可能とされる装
置側通信手段と、この装置側通信手段によりマスタ半導
体機能素子と通信を行うことで、マスタ半導体機能素子
の機能実行手段が実行すべき処理を指示する指示制御手
段とを備えて記録再生装置を構成することとした。
【0013】上記各構成によれば、システム構成として
は、少なくともスレーブ半導体機能素子とマスタ半導体
機能素子とを備え、これらの素子が通信可能とされてい
る。そのうえで、マスタ半導体機能素子が各スレーブ半
導体機能素子と通信を行うことで、スレーブ半導体機能
素子単体では実現できない新機能を、マスタ半導体機能
素子及びスレーブ半導体機能素子全体のシステム的動作
として得るようにされる。これは、即ち、少なくともス
レーブ半導体機能素子が既存のものであるとしても、こ
れを流用して機能の拡張が可能になることを意味してい
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明を行うこととする。以降の説明は次の順序で行
う。 1.システム構成例 2.システム動作例 3.通信原理 4.通信フォーマット 5.半導体機能素子の回路構成 6.データストレージシステムへの適用例
【0015】1.システム構成例 図1は、本実施の形態としての通信システムの構成例を
模式的に示している。この図においては、機能素子モジ
ュール200とリーダー/ライター300とが示されて
いる。先ず、この場合の機能素子モジュール200は、
3つの現行型機能素子201−1,201−2,201
−3と、1つの新型機能素子202と、1つのアンテナ
203とを備えている。そして、これら現行型機能素子
201−1,201−2,201−3、及び新型機能素
子202、及びアンテナ203とを、基板に対して取り
付けることで、機能素子モジュール200としての装置
構造が採られる。なお、以降の説明において、個々の現
行型機能素子について特に区別する必要のない場合に
は、現行型機能素子201ということにする。また、現
行型機能素子と新型機能素子についても区別する必要の
無いときには、単に「半導体機能素子」ということにす
る。
【0016】現行型機能素子201は、半導体素子を備
えて構成される。そして、例えば後述するようにして周
囲にて発生されている電磁界から電力を得て動作する。
また、同じ電磁界を利用して通信を行うことが可能とさ
れている。そして、或る特定の機能を有しているものと
される。なお、ここでは、現行型機能素子201−1,
201−2,201−3は、例えば同一部品として扱わ
れるもので、全て同じ機能を有しているものとされる。
【0017】新型機能素子202は、上記現行型機能素
子201と同様に、半導体素子を備えて構成され、周囲
の電磁界から電力を得て動作すると共に、この電磁界を
利用した通信が可能とされている。そして、この新型機
能素子202は、後述するようにして、現行型機能素子
201をスレーブとして扱って通信を行うことで、例え
ば各現行型機能素子201が単体では実現することので
きない機能が実現されるように各種処理を実行すること
ができるようになっている、。
【0018】この場合のアンテナ203は、機能素子モ
ジュール200に配置される現行型機能素子201と新
型機能素子202の各々に対して接続されている。つま
り、これらの機能素子に対して共通に設けられる。そし
て、このアンテナ203によって周囲の電磁界と磁気結
合することで、現行型機能素子201及び新型機能素子
202のそれぞれが電磁界を利用して通信を行うことが
可能となる。また、電磁界を利用して内部電源を生成す
ることが可能となる。
【0019】リーダー/ライター300は、機能素子モ
ジュール200をデータ読み出し(リード)/書き込み
(ライト)の対象として動作する装置である。この図に
おいては、リーダー/ライター300の構成部分として
アンテナ301を示している。リーダー/ライター30
0では、機能素子モジュール200側に対してリード/
ライトを行う際には、後述するようにしてデータをキャ
リア変調して得られる交流磁界を発生させ、アンテナ3
01により出力する。そして、リーダー/ライター30
0側にて発生された交流磁界としての電磁界の範囲に、
機能素子モジュール200のアンテナ203が存在すれ
ば、この電磁界におけるアンテナ203とアンテナ30
1との磁気結合が得られて、リーダー/ライター300
と機能素子モジュール200側との通信が可能となる。
【0020】ところで、本実施の形態としては、見かけ
上は、リーダー/ライター300が機能素子モジュール
200を対象として通信を行っているかのような動作が
得られる。しかしながら実際には、図1においても模式
的に示すように、リーダー/ライター300が通信を行
うのは、新型機能素子202のみである。そして、現行
型機能素子201−1,201−2,201−3は、新
型機能素子202とのみ通信を行い、リーダー/ライタ
ー300と直接的に通信を行うことは無いようにされ
る。これは、通信時において現行型機能素子201と新
型機能素子202が使用するコマンド/レスポンスのコ
ード(通信コード)と、新型機能素子202とリーダー
/ライター300が使用するコマンド/レスポンスのコ
ード(通信コード)が異なることに依るのであるが、こ
のことについては後述する。
【0021】そして、上記のようにして通信が行われる
ということは、新型機能素子202が、リーダー/ライ
ター300と現行型機能素子201との両者との通信が
可能であることになる。これは即ち、新型機能素子20
2は、現行型機能素子201を自身のスレーブとして扱
うようにして、リーダー/ライター300との通信を行
うことが可能であることを意味する。そして、このよう
な通信が行われることで、システムとしての機能が実現
されることになる。
【0022】2.システム動作例 上記のようにして構成される本実施の形態の通信システ
ムは、多様な用途、装置、システムへの適用が可能であ
るが、ここでは、本実施の形態の通信システムをメモリ
管理システムとして構築した場合のシステム動作例につ
いて説明しておくことにする。
【0023】図1に示す通信システムをメモリ管理シス
テムとする場合には、機能素子モジュール200側がデ
ータを記憶保持するメモリとしての機能を有することに
なる。そして、この機能素子モジュール200側に対す
るデータの書き込みをリーダー/ライター300が行う
ことになる。そして、機能素子モジュール200におい
ては、例えば現行型機能素子201−1,201−2,
201−3は、メモリ素子としての機能が与えられてい
るものとする。また、ここでは各現行型機能素子201
は、同一部品であることとしているので、同じメモリ容
量を有していることになる。また、新型機能素子202
も現行型機能素子201と同様にして、メモリ素子とし
ての機能が与えられる。なお、ここでは説明を簡単にす
るため、新型機能素子202のメモリ容量は、現行型機
能素子201と同様であるものとする。さらに、この場
合の新型機能素子202は、自身と、各現行型機能素子
201のメモリ素子を管理するメモリ管理機能を有して
いるものとされる。
【0024】ところで、先にも述べたように、図1に示
すシステムにおいては、リーダー/ライター300と現
行型機能素子201は直接的に通信を行わない。しかし
ながら、新型機能素子202は、リーダー/ライター3
00と通信可能とされており、また、現行型機能素子2
01の各々とも通信可能とされている。つまり、新型機
能素子202は、現行型機能素子201を自身のスレー
ブとして扱って、リーダー/ライター300との通信を
行う。そして、このようにして通信が行われる環境下で
の、この場合のシステム動作としては次のようになる。
【0025】先ず、前述もしたように、この場合の新型
機能素子202はメモリ管理機能を有している。そし
て、この場合のメモリ管理機能は、自身のメモリ領域も
含んで、他の現行型機能素子201におけるメモリ領域
についてのデータの書き込み/読み出しを管理するもの
とされる。そして、自身のメモリと、他の現行型機能素
子201のメモリ領域とを合わせて、見かけ上、あたか
も1つのメモリとして機能するように管理を行うように
される。例えば、メモリ全体において、自身のメモリ領
域を最上位とし、その下位が現行型機能素子201−1
のメモリ領域であることとし、さらにその下位が現行型
機能素子201−2のメモリ領域であることとし、その
下位が現行型機能素子201−3のメモリ領域であるこ
ととするものである。
【0026】上記のようにしてメモリ管理が行われてい
ることを前提として、ここで例えばリーダー/ライター
300から機能素子モジュール200に対してデータ読
み出し要求が送信されたとする。この際、リーダー/ラ
イター300は、読み出すべきデータのアドレスを指定
している。すると、このデータ読み出し要求は機能素子
モジュール200の新型機能素子202により受信され
ることになる。新型機能素子202では、データ読み出
し要求として指定されたアドレスにアクセスする。つま
り、自身若しくは現行型機能素子201−1,201−
2,201−3の各メモリ領域のうちから、指定された
アドレスに対応するメモリアドレスに対してアクセス
し、データの読み出しを行うものである。そして、この
読み出しを行って取得したデータを、リーダー/ライタ
ー300に対して送信する。この結果、リーダー/ライ
ター300側では、要求したデータが取得できることに
なる。
【0027】また、リーダー/ライター300からデー
タの書き込み要求があった場合には、機能素子モジュー
ル200側に対して書き込みデータが送信されてくるこ
とになり、新型機能素子202がこれを受信する。そし
て、新型機能素子202では、現在のメモリ管理状況に
応じて、自身のメモリ領域、又は現行型機能素子201
−1,201−2,201−3の各メモリ領域のうちか
ら、所要のメモリ領域のアドレスにアクセスしてデータ
の書き込みを行う。
【0028】上記のようなメモリ管理の具体例として
は、次のようになる。例えば仮に、新型機能素子202
及び現行型機能素子201の物理的なメモリー空間が、
それぞれアドレス0番地から7999番地までであるとす
る。この場合、リーダー/ライター300から新型機能
素子202への指定アドレスとして、0番地〜7999番地
は自分自身のメモリ空間と理解し、8000番地〜15999番
地を現行型機能素子201−1、16000番地〜23999番地
を現行型機能素子201−2、24000番地〜31999番地を
現行型機能素子201−3のメモリ空間であると理解す
るように設定する。そして、例えば仮に、リーダー/ラ
イター300から新型機能素子202に対して、16000
番地〜23999番地の間の或る特定のアドレスが指定され
たとする。すると、新型機能素子202は、現行型機能
素子201−2のアドレス空間にアドレスを変換し、現
行型機能素子201が理解するコマンドコードを使用し
て現行型機能素子201−1とのデータ通信を行う。こ
の後、新型機能素子202は、リーダー/ライター30
0との通信のためのコマンドコードであって、新型機能
素子202と現行型機能素子201との通信に使用する
のとは異なるコマンドコードを使用して、リーダー/ラ
イター300に対して報告することができる。
【0029】このようにして、新型機能素子202が、
現行型機能素子201−1,201−2,201−3を
スレーブとして扱いながらメモリ管理を行うことで、リ
ーダー/ライター300側から見た場合には、あたか
も、新型機能素子202と、現行型機能素子201−
1,201−2,201−3が有する各メモリ領域を総
合した領域が1つのメモリとして機能していることにな
る。つまり、例えば新型機能素子202及び現行型機能
素子201の各メモリ容量が8KBであるとしても、リ
ーダー/ライター300側としては、8×4=32KB
のメモリに対してデータの書き込み及び読み出しを行っ
ていることになるものである。
【0030】例えば従来においては、半導体機能素子間
での積極的な通信は行われず、リーダー/ライターが主
で、半導体機能素子が従となる関係においての通信しか
行われておらず、半導体機能素子同士が積極的に通信す
ることは行われていなかった。このため、半導体機能素
子は、単体で機能させていたものである。従って、現行
型機能素子201がメモリ機能を有するものである場合
には、単体の現行型機能素子201が有するメモリ容量
の範囲内でしか使用することができずにいた。
【0031】これに対して、上記のようにしてメモリ管
理機能を有するように新たに構成された新型機能素子2
02が、現行型機能素子201をスレーブとして扱って
通信するように構成している。これによって、機能素子
モジュール200としてのメモリ容量は、ここに搭載さ
れる新型機能素子202、及び現行型機能素子201−
1,201−2,201−3のメモリ容量を総計した容
量が得られることになる。これは即ち、既存の半導体機
能素子(現行型機能素子201)を使用して、簡易にメ
モリ容量を増やすことが可能となっていることを意味す
る。これにより、新たにメモリ容量を増加させるのにあ
たって、半導体機能素子をその製造プロセスから設計し
直す必要はなくなり、そのための開発コストは不要とす
ることができる。なお、この場合の新型機能素子202
は、例えば既存の現行型機能素子201と同じ製造工程
によって製造された半導体素子を用いれば良く、例え
ば、メモリ管理のためのプログラムを実装するだけでよ
い。つまり、新型機能素子202は、ここでいうところ
の設計のし直しが必要な素子ではないものである。
【0032】また、この場合には、現行型機能素子20
1及び新型機能素子202としての現行の半導体プロセ
スによって製造された半導体機能素子を複数利用して、
メモリ容量を増加させるようにしている。つまり、或る
必要なメモリ容量を得るのに複数の半導体機能素子を用
いるようになっている。半導体素子は量産効果によって
大幅にコストダウンするものであるが、この場合にも、
これまでより多くの半導体機能素子をメモリとして使用
することになるから、コストダウンが期待されることに
なる。
【0033】また、本実施の形態のシステム動作として
は、例えば上記したようなメモリ管理システムとして暗
号化機能を付加することもできる。例えば既存の現行型
機能素子201のみから成るメモリ管理システムでは、
暗号化機能が無かったものとしたうえで、新型機能素子
202に対しては暗号化回路とデータ圧縮回路を形成し
て、暗号化機能及びデータ圧縮機能を与えるようにする
ものである。この場合、例えばリーダー/ライター30
0から書き込み要求と共に転送されてくるデータは、先
ず、新型機能素子202にて受信されて暗号化処理が施
されたうえで、新型機能素子202、及び現行型機能素
子201−1,201−2,201−3のうち、しかる
べきメモリ領域のアドレスに対して書き込みが行われる
ことになる。また、必要があれば圧縮されたデータ型式
でデータを書き込むこともできる。つまり、暗号化機能
やデータ圧縮機能を有するものとして新規開発された新
型機能素子202を製造した後においても、本実施の形
態のシステム構成とすることで、既存の半導体機能素子
を無駄なく併用していくことができ、この場合にもコス
トダウンを図ることができる。また、例えば現行型機能
素子201と同じ半導体プロセスによって製造された半
導体機能素子について、暗号化回路及びデータ圧縮回路
を搭載して新型機能素子202を製造するとすれば、こ
れらの回路のための面積が必要となる。このため、この
新型機能素子202のメモリ容量は、現行型機能素子2
01よりも少なくなることが考えられる。しかしなが
ら、上記システム構成であれば、そのメモリ容量の不足
を、例えば現行型機能素子201の数を増加させること
で容易に補うことができる。
【0034】また、新型機能素子202には、メモリー
素子を搭載せず、暗号化回路とデータ圧縮回路だけを搭
載することも考えられる。つまり、メモリ機能は与えず
に、暗号化機能とデータ圧縮機能を与えるようにする。
この場合には、新型機能素子202は、完全に現行型機
能素子201とリーダー/ライター300との間に介在
する窓口(proxy)として機能する。そして、実際のメモ
リ管理機能は、現行型機能素子201側にて行われるよ
うに構成することになる。
【0035】このようにして本実施の形態では、物理的
には独立したチップ群で構成されているにもかかわら
ず、論理的には現行よりも拡大された機能を有する1つ
の機能素子を得ることができる。
【0036】3.通信原理 以降においては、上記したような本実施の形態のシステ
ム動作を実現するための技術について説明していくこと
とする。図1による説明からも分かるように、本実施の
形態では、同じ交流の電磁界にある現行型機能素子20
1と新型機能素子202との通信が可能であり、また、
新型機能素子202とリーダー/ライター300との通
信が可能である。このようにして、電磁界を利用しての
非接触による無線通信を実現する技術は本出願人が先に
出願し特許登録された技術として紹介されている(特許
第2550931号)が、ここで、その通信原理につい
て、図2及び図3により説明する。
【0037】先ず、データを送信する場合には、図2
(a)に示すデータについて、図2(b)に示すように
してマンチェスター符号化を施す。マンチェスター符号
とは、一種のBPSK(2相位相変調)で、データ
「0」を「01」、データ「1」を「10」として伝送
する。従って、DC成分が信号に重畳されない扱い易い
ものとなる。この場合の符号化のクロックは、搬送波周
波数が13.56MHzであるとして、この搬送波を6
4分周した約212KHzを使用するものとする。そし
て、このようにして得られたマンチェスター符号化デー
タにより、13.56MHzの搬送波(キャリア)を変
調する。これによって、搬送波は、図2(c)に示すよ
うにしてマンチェスター符号データのビットパターンに
応じて振幅変調された波形となる。例えば実際には、1
0%の振幅変調(ASK)によってデータが重畳された
波形となる。そして、この図2(c)に示すようにして
データ変調された搬送波を、アンテナに出力する。
【0038】図3の等価回路図は、上記のようにしてア
ンテナからデータを送信出力する送信側回路と、これを
受信する受信側回路の動作を示している。先ず、送信側
回路では、インダクタL1//コンデンサC1の並列接続
により共振回路が形成される。そして、この共振回路に
対して抵抗Rが接続される。また、抵抗Rmodとスイ
ッチSWの直列回路が共振回路に対して並列に接続され
る。さらに、この場合には、過電圧保護回路OVPが共
振回路に対して並列に接続される。
【0039】また、受信側回路においても、インダクタ
L1//コンデンサC1の並列接続により共振回路を形成
している。また、この共振回路に対して、抵抗R1及び
信号源Iから成る直列回路が並列に接続される。
【0040】受信側回路と送信側回路は、インダクタL
1とインダクタL2とにより磁束結合を得る。そして、
例えばこの場合には、受信側回路の信号源Iから搬送波
を出力するようにされる。これが、図1でも説明した交
流の電磁界が発生した状態に対応する。そして、この搬
送波は、磁束結合を介してインダクタL1からインダク
タL2に対して伝送される。なお、信号源Iは、送信回
路側にあってもよい。信号源Iは、例えばリーダー/ラ
イター300などのように、自己が電源に応じて能動的
に通信を行う装置側が持つものであり、半導体機能素子
のような自己が電源を持たずに受動的に通信を行う装置
側は持たない。そして、この図に示す受信側回路と送信
側回路は、相対的なものであって、送信側/受信側との
関係が能動通信装置/受動通信装置となることもあれ
ば、受動通信装置/能動通信装置となることもあるから
である。
【0041】上記のようにして送信側回路に伝送された
搬送波としての交番出力は、コンデンサCに充電される
ことで、その両端に電圧が生じる。そして、このコンデ
ンサCに得られた両端電圧により、この送信側回路が受
動通信装置なのであれば、自己を駆動するための電力を
得る。つまり、半導体機能素子に対しては、例えばリー
ダー/ライター300によって発生された電磁界と磁気
結合するによって伝送されてきた搬送波により電力伝送
が行われるものである。換言すれば、このようにして得
た電力によって動作電源を得るようにしていることで、
本実施の形態の半導体機能素子としては、バッテリーな
どの電源を備えない構成とすることができている。
【0042】そして、例えば送信側回路では、図2に示
したようにしてマンチェスター符号化されたデータに応
じて、スイッチSWをオン/オフさせることで、搬送波
に対して振幅変調によりデータを重畳した信号を発生さ
せる。そして、このようにして発生された信号が、上記
した磁束結合を介して受信回路側に伝達されることで、
データの送信が行われることになる。
【0043】4.通信フォーマット そして、上記のようにして磁気結合を介してのデータの
授受は、次のようにして行われる。図4は、本実施の形
態の通信システムとしてのトランザクションの規則を示
している。1つのトランザクションは、図示するように
してアテンション(Attention)段階と、これに続くリー
ド又はライト(Read or Write)段階とが実行されるべき
こととして規定されている。
【0044】アテンション段階では、先ず、送信側から
受信側に対してアテンションリクエストのコマンドを送
信する。アテンションリクエストとは、通信相手の状態
としてコマンドを受け付け可能な状態であることの確認
を要求するコマンドである。上記アテンションリクエス
トを受信した受信側では、これに応答したレスポンスを
返送することになるが、このレスポンスの返送によっ
て、アテンションリクエストを受信した側では、通信相
手からのアクセスがあったことを認知することができ
る。そして以降は、受信側は、アテンションリクエスト
を行った送信側のコマンドを受け付け可能な状態とな
る。
【0045】そして、送信側は、目的に応じた内容のリ
ードコマンド、又はライトコマンドを受信側に対して送
信する。受信側では、受信したコマンドに応じたレスポ
ンスを送信すると共に、必要があれば受信したリード/
ライトコマンドの内容に応じた動作を実行する。なお、
ここでの詳しい説明は省略するが、アテンションに続く
コマンドは、リード/ライト以外にも、例えばステイタ
ス(Status)、リセット(Reset)などが規定されている。
【0046】図5に、例としてリードコマンドと、その
レスポンスのデータ構造を示しておく。図5(a)に示
すコマンドは、先頭から以下のデータにより形成され
る。なお、( )内の数値に付されるhは、16進法に
よる表記であることを示す。 LN(05h) Packet Data Length OP(48h) Operation Code BKL(23h) Block Addres(MSB) BKH(01h) Block Addres(LSB) PR(m) Parameter この場合には、Operation Code=48hにより、現パケッ
トが、リードコマンドであることが示される。また、図
5(b)に示すレスポンスは、先頭から LN(15h) Packet Data Length OP(49h) Operation Code ER(00h) Error Flag ST(01h) Status PR(m) Parameter が配置されている。Operation Code=48hにより、現パ
ケットが、リードコマンドであることを示し、最後に付
加される16Byteの領域に対して読み出したブロック単位
のデータが格納される。
【0047】そして、本実施の形態としては、2種類の
コマンド/レスポンスのコードを規定する。1つは、現
行型機能素子201がこれまでに実装していた現行コー
ドであり、もう1つは、新規に規定され、現行型機能素
子201では理解、実行することのできない新規コード
である。そして、現行型機能素子201については、上
記のようにして現行コードのみが実装される。また、新
型機能素子202については、現行コードと新規コード
を実装する。また、リーダー/ライター300について
は、新規コードのみを実装することとする。
【0048】ここで、現行コードとしてのコマンド/レ
スポンスをそれぞれCOM1,RES1とし、新規コー
ドとしてコマンド/レスポンスをそれぞれCOM2、R
ES2とする。そのうえで、既存の現行型機能素子20
1に対応して通信可能とされるリーダー/ライターがあ
るとした場合、これら現行型機能素子201とリーダー
/ライターとは、図6(a)に示すようにして、現行コ
ードCOM1,RES1により通信を行うことができ
る。つまり、リーダー/ライターがコマンドCOM1を
送信し、このコマンドCOM1を受信した現行型機能素
子201がRES1を送信するというトランザクション
を行うものである。
【0049】参考として、下記に現行コードとしてのコ
マンドパケット及びレスポンスパケットのOperation Co
de(Op Code)を記しておく。なお、( )内の値が、そ
のOperation Codeとしての実際の値を示す。 Command Reset Command Packet Op Code (C8h) Status Command Packet Op Code (98h) Attention Type 1 Command Packet Op Code (D4h) Read Command Packet Op Code (48h) Write Command Packet Op Code (28h) Response Reset Response Packet Op Code (C9h) Status Response Packet Op Code (99h) Attention Type 1 Response Packet Op Code (D5h) Read Response Packet Op Code (49h) Write Response Packet Op Code (29h)
【0050】そして、図1に示したシステムは、機能素
子モジュール200(現行型機能素子201及び新型機
能素子202)に対してリーダー/ライター300が設
けられる構成とされている。このシステム構成に対応す
るデバイスとコマンド/レスポンスとの関係は図6
(b)に示すものとなる。この図に示すように、先ず、
現行型機能素子201と新型機能素子202は、現行コ
ードCOM1,RES2のみによる通信を行うようにさ
れる。これに対して、新型機能素子202とリーダー/
ライター300とは、新規コードCOM2,COM2の
みにより通信を行う。
【0051】これは、例えば先の図6(a)と比較する
と分かるが、現行型機能素子201から見た場合には、
通信相手がリーダー/ライターから新型機能素子202
に代わっただけであり、現行コードを用いるという点で
は代わるところはない。そして、このような本実施の形
態に対応するシステム構成の場合には、リーダー/ライ
ター300は、現行コードを使用可能であるとしても、
この現行コードは使用しないこととする。そして、上記
のようにして新型機能素子202との通信に使用する新
規コード(COM2,RES2)を新たに使用するもの
である。
【0052】このようなコマンドの使い分けをすれば、
リーダー/ライター300が機能素子モジュール200
に対してコマンドを送信したとしても、新規コードが実
行可能な新型機能素子202のみが反応して、新規コー
ドを実行できない現行型機能素子201が反応すること
はない。そして、新型機能素子202は、現行コードを
用いて現行型機能素子201と通信するのであるから、
前述したように、機能素子モジュール200において、
新型機能素子202は、窓口(Proxy)として動作するこ
とになるわけである。このようにして、先に図1にて説
明したようなシステム動作を問題なく実現することがで
きる。
【0053】なお、確認のために、互いに自己が電源を
有しない受動的な素子である現行型機能素子201と新
型機能素子202が相互に通信を行えることの理由につ
いてここで簡単に述べておく。これらの半導体機能素子
(現行型機能素子201及び新型機能素子202)は、
その回路構成例については後述するが、アンテナを介し
て入力した電磁界を整流・平滑化して直流電源電圧を取
得できるようになっている。つまり、交流の電磁界内に
ありさえすれば、電源を取得して回路を動作させること
ができる。そして、半導体機能素子の電磁界における情
報伝達手段は、10%のASK変調方式であるが、上述したよ
うに、コマンドパケットとレスポンスパケットによる情
報交換を行っている。このため、その規定に従っている
限りにおいて情報が錯綜することが無い。また、同じ電
磁界内における磁界変調の影響がある範囲に位置してさ
えいれば、或る半導体機能素子が出力しているレスポン
スパケットを、他の半導体機能素子が検知することがで
きる。これは換言すれば、コマンドパケットを発行する
のは、リーダー/ライターだけではなく、半導体機能素
子自身がコマンドパケットを発行してもかまわない仕組
みになっているということがいえる。
【0054】なお、このようにして現行コマンドCOM
1,RES1と、新規コマンドCOM2,RES2との
両者により通信が行われる場合には、これら現行コマン
ドCOM1,RES1及び新規コマンドCOM2,RE
S2が送受信される空間は、同一の電磁界であってもよ
いし、また逆に、それぞれ異なる電磁界であっても良
い。
【0055】ここで、参考として、新規コードとしての
コマンドパケット及びレスポンスパケットのOperation
Codeを記しておく。なお、( )内の値が、そのOperat
ionCodeとしての実際の値を示す。 Command Reset Command Packet OP Code (B8h) Status Command Packet OP Code (88h) Attention Type 1 Command Packet OP Code (C4h) Read Command Packet OP Code (38h) Write Command Packet OP Code (18h) Response Reset Response Packet OP Code (B9h) Status Response Packet OP Code (89h) Attention Type 1 Response Packet OP Code (C5h) Read Response Packet OP Code (39h) Write Response Packet OP Code (19h) 先に記した現行コードとしてのコマンドパケット及びレ
スポンスパケットのOperation Codeと比較して分かるよ
うに、現行コードと新規コードでは、同じコマンド/レ
スポンスであっても、Operation Codeとして採る値が異
なっているのが分かる。
【0056】また、図1に示すシステム構成では、機能
素子モジュール200において、スレーブとなる現行型
機能素子201は複数設けられている。そして本実施の
形態としては、図6(c)に示すようにして、新型機能
素子202と、複数の現行型機能素子201とが現行コ
ード(COM1,COM2)により通信を行うのにあた
っては、新型機能素子202は、複数の現行型機能素子
201を識別したうえで、個々の現行型機能素子201
と通信可能とされている。このようにして識別を行うの
にあたっては、現行型機能素子201と新型機能素子2
02とに対して、予め素子ごとに固有となる例えば32By
teのシリアル番号を記憶させておき、このシリアル番号
を認識することで行うようにすればよい。
【0057】また、パケットごとの識別にあたっては、
先に本出願人が出願しているセッション識別子(セッシ
ョンID)を利用する。簡単に説明しておくと、セッシ
ョンIDは、例えば1バイトとされ、今回の通信に限っ
て一時的、かつ動的に割り与えられる、通信相手を特定
するための識別子とされる。そして、このセッションI
Dは、上記シリアル番号を利用して生成される。
【0058】新型機能素子202が、上記セッションI
Dを各現行型機能素子201に対して割り当てるための
処理は、ネゴシエーション処理といわれる。このネゴシ
エーション処理が実行された後であれば、複数の通信相
手のなかから特定の通信相手とのみ通信を行うことが可
能となり、また、複数の通信相手との同時通信が可能と
なる。
【0059】図7のフローチャートを参照して、新型機
能素子202が現行型機能素子201に対して行うネゴ
シエーション処理について説明する。なお、図7の処理
にあっては、新型機能素子202は、現行コード(CO
M1,RES2)により通信を行うことが前提である。
【0060】このネゴシエーション処理としては、先
ず、図7のステップS101の処理により、アテンショ
ンリクエストを送信する。アテンションリクエストは、
先にも述べたように、通信相手の状態としてコマンドを
受け付け可能な状態であることの確認を要求するコマン
ドである。この場合のアテンションリクエストは、不特
定の通信相手に対して行われる。なお、不特定の通信相
手を対象として送信を行おうとする場合には、送信すべ
きコマンドパケットに対して通信相手を特定する識別情
報を挿入しないようにすればよい。
【0061】図1に示すシステムの場合、新型機能素子
202から現行コードによるアテンションリクエストが
送信された場合には、現行型機能素子201のみが反応
することになり、新規コードに対応するリーダー/ライ
ター300は反応しない。これにより、この場合には通
信相手として不要なリーダー/ライター300を通信相
手の中から排除できることになる。
【0062】上記アテンションリクエストを受信した現
行型機能素子201側では、これに応答したレスポンス
を返送することになる。このレスポンスの返送によっ
て、アテンションリクエストを受信した側の現行型機能
素子201では、通信相手からのアクセスがあったこと
を認知することができる。つまり、現行型機能素子20
1では、先ず、アテンションリクエストを受信し、例え
ばアテンションリクエストに応じたレスポンスを返送す
ることになる。これにより、通信相手として新型機能素
子202からのアクセスがあったことを認知し、以降
は、例えばこのアテンションリクエストを行った新型機
能素子202からのコマンドを受付可能な状態となる。
【0063】そして、次のステップS102において
は、応答停止リクエストを送信する。これによって、ア
テンションリクエストのレスポンスを送信してきたも
の、つまり、アテンションリクエストを受信することの
できた現行型機能素子201は、一時的に受信コマンド
には応答しない状態を設定する。
【0064】そして、新型機能素子202は、ステップ
S102に続くステップS103において、シリアル番
号を要求するシリアル番号リクエストを、不特定のもの
に対して送信する。シリアル番号を有している現行型機
能素子201では、このシリアル番号リクエストに応答
して、自身が保持しているシリアル番号の読み出しを行
い、これをレスポンスとして送信することになる。
【0065】送信されたレスポンスは、新型機能素子2
02側にて受信されることになる。図1に示すシステム
の場合には、1つの新型機能素子202に対して、3つ
の現行型機能素子201−1,201−2,201−3
が存在する。このようにして、例えばシリアル番号リク
エストに応答してレスポンスを返送してくるデバイスが
2以上あるとした場合には、例えばこれらのデバイスか
らのレスポンスが混信して受信されることになる。この
ような場合には、新型機能素子202では、例えば通信
距離が最も近く、その受信強度も最も強い信号が受信さ
れることになる。そして、このようにして得られたレス
ポンスとしてのパケットに格納されているシリアル番号
を取得するようにされる。
【0066】そこで、ステップS104においては、シ
リアル番号が取得できたか否かについて判別している。
ここで、上記のようにしてシリアル番号が取得できたの
であれば、ステップS105に進む。これに対して、例
えば何らかの障害等によってシリアル番号が取得できな
いような場合には、再度ステップS101に戻るように
される。このような場合、例えば障害さえ解消されれ
ば、ステップS101〜ステップS104の処理を繰り
返しているうちに、ステップS104にて肯定結果を得
ることができる。
【0067】ステップS105においては、再度、応答
停止リクエストを送信することで、一旦、シリアル番号
をレスポンスとして返送してきた現行型機能素子201
が応答停止状態となるようにする。そのうえで、次のス
テップS106においては、取得したシリアル番号から
セッション識別子を生成する。なお、シリアル番号に基
づくセッション識別子の生成の仕方としてはここでは特
に限定するものではないが、例えばハッシュ関数により
1〜255までの番号を生成するという手法が考えられ
る。
【0068】そして、次のステップS107において
は、生成されたセッション識別子を、その基となるシリ
アル番号を有する現行型機能素子201を指定して送信
を行うようにされる。
【0069】ここで、複数の現行型機能素子201に対
して個々にセッション識別子を割り当てる手順である
が、例えば1つの現行型機能素子201ごとにステップ
S101〜S107の処理を繰り返すようにし、この過
程において、既にセッション識別子を割り当てた機器に
ついては、以降は応答停止状態を継続させるようにする
ことが考えられる。つまりは、アテンションのあとに最
も受信強度の強い現行型機能素子201に対してセッシ
ョン識別子を与え、このセッション識別子を与えた現行
型機能素子201には、以降は応答停止状態を維持させ
る。そして、この手順を、通信可能な現行型機能素子2
01のすべてについて行うようにするものである。
【0070】本実施の形態における無線通信にあって
は、先に図5によっても示したようにパケット単位で送
受信を行うが、1パケットにおけるユーザデータ領域は
16バイト(図5(b)参照)となっている。ここで、
新型機能素子202が現行型機能素子201を特定して
の通信を良好に行う場合には、その現行型機能素子20
1を特定できる何らかの識別子を各パケットのユーザデ
ータ領域に格納して送信してやることが好ましい。とこ
ろが、ここで、パケットのユーザデータ領域内に格納す
べき識別子を32バイトのシリアル番号としてしまう
と、シリアル番号の伝送に、2パケットのユーザデータ
を使用することになって、パケットを効率的に利用する
ことができない。そこで、本実施の形態のようにして、
シリアル番号から1バイト程度のサイズのセッション識
別子を生成して、これを現行型機能素子201に対して
割り当ててやれば、1パケットにおいて15バイトもの
ユーザデータの領域を確保することができ、効率的なデ
ータ転送を実現することが可能となるものである。
【0071】また、例えば図1に示すような本実施の形
態のシステムとしては、前述もしたように、例えばメモ
リ機能のほか、例えば暗号化やデータ圧縮の機能などを
与えることも可能である。つまり、多様な機能を実現す
ることができる。このようなことを考慮すると、本実施
の形態のシステムとして適正に実現すべき機能が実行さ
れるようにするためには、通信する半導体機能素子及び
リーダー/ライター間で、機能を識別できるように構成
しておくことが必要となる。以下、このような機能識別
に対応したフォーマットについて説明していくことにす
る。
【0072】図8は、現行型機能素子201のメモリマ
ップの例を示している。先ず、アドレス0000に対し
ては機能素子タイプの情報が格納される。この機能素子
タイプは、例えば1バイトの情報であり、半導体機能素
子としてどのような入出力型式を有しているのかを示
す。例として、後述するようにして半導体機能素子が、
テープストリーマドライブに対応するテープカセットに
備えられるメモリである場合、接点式の或るフォーマッ
トに対応するものについては(01h)、接点式の他のフォ
ーマットに対応するものは(11h)、非接触式の或るフォ
ーマットに対応するものについては(25h)が設定され
る。
【0073】アドレス0001にはマスター/スレーブ
の情報が格納される。このマスター/スレーブの情報は
1バイトとされ、現半導体機能素子がマスターとして機
能するのか、スレーブとして機能するのかを示す情報が
格納される。例えば、マスターであれば(01h)が格納さ
れ、スレーブであれば(00h)が格納される。ここでいう
マスターとは、半導体機能素子のうち、新型機能素子2
02のように、他の現行型機能素子201の窓口(Prox
y)として機能するものをいう。これに対してスレーブ
は、現行型機能素子201のようにして、リーダー/ラ
イター300とは直接通信せずに、新型機能素子202
のスレーブとして機能するものをいう。従って、図8に
示すメモリマップは、現行型機能素子201であるか
ら、この図におけるマスター/スレーブの情報として
は、スレーブであることを示す(00h)が格納されること
になる。
【0074】アドレス0002の領域には、1バイトの
機能識別子が格納される。この機能識別子は、半導体機
能素子の機能を示す識別子であり、例えば以下のように
して規定することができる。 (00h) メモリー機能 (01h) データ圧縮機能 (02h) 暗号機能 (03h)〜(244h) 予約 (255h) 予約 なお、上記した定義内容はあくまでも一例である。
【0075】アドレス0003以降の8バイトの領域に
は、例えば機能修飾子の情報が格納される。機能修飾子
は、上記した機能識別子の属性を示す。例えば、機能識
別子がデータ圧縮機能を示している場合、これに対応す
る機能修飾子は、その圧縮アルゴリズムをリリースして
いる組織名称とアルゴリズム番号を設定する。たとえば
ISO/IEC 11576で規定されているアルゴリズムならばISO
という文字列と該当する番号が格納される。また、或る
メーカーが圧縮アルゴリズムをリリースしているのであ
れば、そのメーカー名が格納される。ただし、この機能
修飾子の情報フィールドは、実際には8バイトとされて
いるので余った領域には空白文字を入れることになる。
また文字数が足りない場合は適当に省略すればよい。ア
ドレス0125以降の32バイトの領域には、前述した
シリアル番号の情報が格納される。
【0076】また、図9には、新型機能素子202のメ
モリマップが示されている。この図9において、アドレ
ス0000〜アドレス0124、及びアドレス0125
以降の8バイトに格納される情報の種類及びその定義内
容については、図8に示した現行型機能素子201と同
様となるので、ここでの説明は省略する。但し、例えば
アドレス0001に格納されるマスター/スレーブの情
報に関すれば、新型機能素子202はマスターとして機
能するのであるから、(01h)が格納される。
【0077】そして、新型機能素子202のメモリマッ
プとしては、図示するように、スレーブ情報が格納され
る。このスレーブ情報は、マスターとしての新型機能素
子202が、スレーブである現行型機能素子201を管
理するための情報である。そして、この場合には、先ず
アドレス0230以降においてスレーブ情報ポインタの
情報が格納され、このスレーブ情報ポインタによってア
ドレス位置が指定されるスレーブ情報の実体がアドレス
0340以降に格納されている。
【0078】スレーブ情報ポインタは、例えば図10に
示す構造を有している。先ず、先頭の32バイトの領域
には、スレーブとなる現行型機能素子201についての
32バイトのシリアル番号が格納される。そして、続く
2バイトの領域に対して、上記シリアル番号を有する現
行型機能素子201についてのスレーブ情報が格納され
たアドレスが格納される。つまり、スレーブ情報ポイン
タによっては、スレーブとなる現行型機能素子201が
シリアル番号によって特定されるとともに、メモリマッ
プ上において、このシリアル番号を有する現行型機能素
子201についてのスレーブ情報が格納されているアド
レスを示していることになる。
【0079】そして、上記スレーブ情報ポインタによっ
て指定されるスレーブ情報ごとのデータ構造例として
は、図11に示すものとなる。この図に示すようにし
て、スレーブ情報は、1バイトの機能素子総数の情報
と、1バイトのアンテナタイプの情報と、機能リストと
によって形成される。機能リストは34バイトで1単位
とされ、この34バイト単位の機能リストの情報を、必
要に応じて複数格納することができるようになってい
る。
【0080】上記スレーブ情報を形成する情報のうち、
機能素子総数の情報は、システムを形成するスレーブ数
を示す。例えば図1に示したシステム構成を例に挙げれ
ば、機能素子総数は(03h)となる。
【0081】また、スレーブ情報におけるアンテナタイ
プは、例えば図12に示す定義内容を有している。この
図によると、アンテナタイプ0の場合には、1つのアン
テナをPCB(基板)上の全ての半導体機能素子が共有
していることを示している。これは、図1に示したシス
テムにおける機能素子モジュール200の構成が対応し
ている。機能素子モジュール200は、新型機能素子2
02と3つの現行型機能素子201とでアンテナ203
を共有している。
【0082】アンテナタイプ1の場合には、各半導体機
能素子ごとにアンテナは独立していることを示してい
る。その具体例は、図17により後述するが、本実施の
形態としては同一の電磁界に位置していさえすれば通信
が可能である。従って、半導体機能素子ごとにアンテナ
を独立的に持っていたとしても、各アンテナが同一の磁
界にありさえすれば、通信が可能となる。そして、実現
すべき機能や用途に応じては、アンテナを独立させた構
成を採り得るものである。この場合、残る領域は予約(R
eserved)となっている。
【0083】また、スレーブ情報における機能リストの
データ構造は図13に示すものとなる。この図に示すよ
うにして、34バイトで1単位となるの機能リストは、
2バイトの機能識別子及び32バイトのシリアル番号と
から成る。
【0084】2バイトの機能識別子の定義内容は、例え
ば図14に示すものとなる。この場合には、機能識別子
が(00h)(00h)である場合には、その現行型機能素子20
1はメモリ機能のみを有していることが示される。ま
た、(10h)(00h)である場合には、その現行型機能素子2
01は代理機能のみを有していることが示される。な
お、ここでは、残る値は全て予約となっている。
【0085】このようにして、スレーブ情報には、この
スレーブ情報を格納する新型機能素子202とシステム
を組むものとされる各現行型機能素子201についての
情報として、機能識別子及びシリアル番号が格納されて
いる。これにより、新型機能素子202は、このスレー
ブ情報を参照することで、自身とシステムを組む現行型
機能素子201をシリアル番号によって特定し、また、
その現行型機能素子201が有する機能を認識すること
ができる。
【0086】新型機能素子202が、自身に格納されて
いるスレーブ情報の読み出しを行うときには、先ず、ア
ドレス0230以降のスレーブ情報ポインタを読み出す
ことになる。そして、このポインタを参照してスレーブ
情報における先頭バイトの機能素子総数を読み込む。ス
レーブ情報の実体としてのサイズ(Size)は、 Size=2+((半導体機能素子総数)×34) により表される。そこで、新型機能素子202では、ス
レーブ情報ポインタが示すアドレスと、上記したSizeと
を加算して得られるアドレスとの間において、自身とシ
ステムを形成する現行型機能素子201の機能識別子と
シリアル番号を認識することができる。
【0087】シリアル番号によって自身とシステムを組
む現行型機能素子201が特定できるということは、例
えば先に図7より説明したようなセッション識別子を取
得し、また割与える際においても、確実に、自身とシス
テムを組む現行型機能素子201を特定することができ
る。また、無関係な現行型機能素子がレスポンスを返し
てきたとしても、自身とシステムを組むべきデバイスで
はないとして確実に排除することができる。また、機能
識別子によって自身とシステムを組むべき現行型機能素
子201が有する機能を認識することができることによ
っては、適切なシステム動作が得られるように個々の現
行型機能素子201と通信を行うことができる。つま
り、自身とシステムを組む現行型機能素子201が複数
存在する場合において、システムにおいて各現行型機能
素子201が実行すべき機能は異なっているように設定
されている場合がある。このような場合に、新型機能素
子202が機能識別子を参照すれば、各現行型機能素子
201が実行すべき機能を特定することができる。そし
て、これに基づいて新型機能素子202は、必要なコマ
ンドを必要な現行型機能素子201に対して確実に送信
することが可能となるものである。なお、先の図8には
示していないが、現行型機能素子201のメモリマップ
には、先に図7に示したネゴシエーション処理によって
割り当てられたセッション識別子を格納しておく領域が
実際には設けられる。また、新型機能素子202のスレ
ーブ情報としては、自身が割り当てたセッション識別子
を格納しておく領域を設けておくべきことになる。
【0088】5.半導体機能素子の回路構成 続いては、上記のようにして通信を行う半導体機能素子
(現行型機能素子201、新型機能素子202)の回路
構成例について、図15を参照して説明する。なお、こ
こでの半導体機能素子の回路構成としては、必ずしもハ
ードウェア構成のみが示されているものではなく、ソフ
トウェアの処理により実現される機能も機能ブロックと
して示している。そして、この場合には、現行型機能素
子201及び新型機能素子202とでそのブロック構成
は同様であることとしている。これは、現行型機能素子
201と新型機能素子202とは、ハードウェア構成と
しては、同一でよく、また、ソフトウェア機能としても
同じ機能部分を有していることを意味する。しかしなが
ら、後述するようにして、現行型機能素子201と新型
機能素子202とでは、メモリ管理部214におけるソ
フトウェア構成としてコマンド処理等が異なっているも
のである。
【0089】アンテナ203では搬送波周波数13.5
6MHzによる高調波信号が受信される。この高調波信
号は、これまでにも説明しているように交流の電磁界か
ら得られるものである。
【0090】先ず、このようにして受信された高調波信
号は、検波部218によって整流され、後段の平滑部2
19によって平滑化されることで直流電圧に変換され
る。この直流電圧が安定化部220によって安定化され
た状態で、半導体機能素子の電源Vccとして利用され
る。これにより、半導体機能素子(現行型機能素子20
1、新型機能素子202)は自己が電源を有さなくと
も、電源を取得して動作することができる。
【0091】なお、例えば通信システムを構成する現行
型機能素子201及び新型機能素子202のうち、1つ
でも自己が電源を有して、能動的に交流の電磁界を発生
できるように構成すれば、リーダー/ライターにより発
生された電磁界に依ることなく、半導体機能素子間での
通信を行うことは可能になる。
【0092】また、アンテナ203にて受信された高調
波信号は、保護部210→同調部211を介することで
共振され、復調部212に入力される。復調部212に
おいては、同期信号を利用してパケットに復調される。
そして、このパケットは、パケット解読処理部213に
よって解読され、コマンドとデータ及び付随情報がそれ
ぞれ抽出される。これらの情報は、メモリ管理部214
に転送されて実行される。
【0093】メモリ管理部214は、例えば実際には、
内部のCPUなどがプログラムに従って処理することで
得られる機能であり、メモリ素子215に対する管理を
行うと共に、メモリ素子215に対する書き込み/読み
出しを実行する。このメモリ管理部214における実際
の処理としては、例えば転送されてきたデータが、デー
タ書き込みリクエスト、及び書き込みを行うべきデータ
であれば、メモリ素子215に対してデータが書き込む
ように動作する。そしてデータ書き込みが正常に終わっ
たならば、メモリー管理部214は、データ書き込みレ
スポンスと付随情報をパケット化処理部216に転送す
る。パケット化処理部216では、転送されてきた情報
によりパケット化を行って変調部217に転送する。変
調部では、前述したようにパケットのデータについてマ
ンチェスター符号化変調、及び13.56MHzの搬送
波を利用して10%の振幅変調(ASK)を行い、アン
テナ203に出力する。これにより、アンテナ203の
インピーダンス変調として、アンテナ203を介して、
同じ電磁界にあるホスト側のアンテナに対して伝播され
る。このようにして、レスポンスのパケットについての
送受信が行われる。
【0094】そして、図15に示す回路構成において、
現行型機能素子201と新型機能素子202との相違
は、メモリ管理部214におけるコマンド処理であると
いうことになる。つまり、これまでの説明から分かるよ
うに、現行型機能素子201は、現行コードを実行可能
にプログラムが構成されるべきことになる。これに対し
て、新型機能素子202は、現行型機能素子201とリ
ーダー/ライター300の両者と通信を可能とするため
に、現行コード及び新規コードを実行可能にプログラム
を構成すべきこととなる。
【0095】また、図1に示した機能素子モジュール2
00では、新型機能素子202と現行型機能素子201
とでアンテナ203を共用している形態が示されてい
る。このようにして、例えば1つの新型機能素子202
と複数の現行型機能素子201とがアンテナを共用する
場合の回路構成としては、図16に示すものとなる。こ
の図において、新型機能素子202の内部は、上記図1
5と同一となっている。また、現行型機能素子201−
1〜201−nについても、個々では図示していない
が、図15と同一の回路構成が採られればよい。
【0096】また、本実施の形態としては、例えば新型
機能素子202と現行型機能素子201のそれぞれが、
個々にアンテナを有した構成とされてもよい。図17に
おいては、機能素子モジュール200として、新型機能
素子202と、2つの現行型機能素子201−1,20
1−2が示されている。この図において、最も前面に位
置している新型機能素子202にはアンテナ203が取
り付けられている。そして、残る現行型機能素子201
−1,201−2についても、同様にして、個々にアン
テナが取り付けられている。つまり、この場合には、新
型機能素子202と現行型機能素子201の各々は、物
理的には完全に独立した部品として存在している。そし
て、これらの半導体機能素子(新型機能素子202及び
現行型機能素子201)とをきわめて近傍に配置して、
各半導体機能素子のアンテナが電磁界を共有できるよう
にするものである。
【0097】なお、本実施の形態としての新型機能素子
202と現行型機能素子201とについての配置形態と
しては、下記の組み合わせが考えられる。先ずは、図1
6に示したように、新型機能素子202と現行型機能素
子201とを同じ基板上にマウントし、アンテナを共用
にするものである。また、図17に示したように、それ
ぞれが独立してアンテナを有する新型機能素子202と
現行型機能素子201とを同じ基板上にマウントするも
のである。さらに、次のようにすることも考えられる。
1つには、新型機能素子202と現行型機能素子201
とにそれぞれ独立したアンテナを設けた上で、新型機能
素子202と現行型機能素子201とをそれぞれ異なる
基板にマウントするものである。また、新型機能素子2
02と現行型機能素子201を同じ基板上にマウント
し、アンテナを共用にできるようにしておく。しかし、
実際には新型機能素子202はマウントせずに、特別に
必要な場合だけマウントして使うようにするというもの
である。また、各半導体機能素子(新型機能素子202
及び現行型機能素子201)がそれぞれ別の商品に内蔵
されているという形態も考えられる。たとえば、携帯電
話とパーソナルコンピュータであるとか、PDAとパー
ソナルコンピュータであるとか、カードとそのリーダー
/ライターなど、適用は各種考えられる。
【0098】また、ここで、現行型機能素子201また
は新型機能素子202としての物理的構造について、図
18の断面図により説明しておく。この図に示すように
して、基板は例えば2層構造となっており、アンテナ2
03は、この基板の導体パターンとして形成されてい
る。そして、この基板230の表面に対して、半導体チ
ップ231及びチップコンデンサが取り付けられる。半
導体チップ231はボンディングワイヤ232によって
基板と接続されたうえで、モールド材233によってモ
ールドされる。また、チップコンデンサ235はハンダ
236,236によって基板と接続される。そして、例
えば図1に示した機能素子モジュール200のように、
1つの基板上に複数の半導体機能素子を配置する場合に
は、図18に示す半導体チップ231及びチップコンデ
ンサ235が、半導体機能素子の数に応じて取り付けら
れることになる。なお、現状としては、同一基板に対し
て複数の半導体機能素子をマウントする場合には、基板
の片面にだけマウントすることが好ましい。そのほう
が、ワイヤボンディング及びハンダ付けが容易であり、
製造効率が低下しない。
【0099】6.データストレージシステムへの適用例 ところで、デジタルデータを磁気テープに記録/再生す
ることのできるドライブ装置として、いわゆるテープス
トリーマドライブが知られている。このようなテープス
トリーマドライブは、メディアであるテープカセットの
テープ長にもよるが、例えば数十〜数百ギガバイト程度
の膨大な記録容量を有することが可能であり、このた
め、コンピュータ本体のハードディスク等のメディアに
記録されたデータをバックアップするなどの用途に広く
利用されている。また、データサイズの大きい画像デー
タ等の保存に利用する場合にも好適とされている。
【0100】そして、先に本出願人は、上記したテープ
ストリーマドライブに対応するテープカセットに対し
て、メモリ機能を有する半導体機能素子を設けた構成に
関して各種の出願を行っている。
【0101】例えば、テープストリーマドライブとテー
プカセットよりなるデータストレージシステムにおい
て、テープカセットの磁気テープに対する記録/再生動
作を適切に行うためには、例えばテープストリーマドラ
イブが記録/再生動作等の管理に利用する管理情報等と
して、磁気テープ上における各種位置情報や磁気テープ
についての使用履歴等に関連する情報が必要となる。こ
のような管理情報の領域を、磁気テープ上の先頭位置
や、磁気テープに対して形成した各パーティションごと
の先頭位置に設けるようにされている。
【0102】しかしながら、上記のようにして磁気テー
プ上に管理情報を設けた場合には、管理情報を取得した
り、また、書き込みを行ったりするのに、逐一、磁気テ
ープ状の管理情報が記録された位置にアクセスしなけれ
ばならない。テープストリーマドライブの場合、アクセ
スのためには物理的に磁気テープを送る必要があるた
め、管理情報の領域にアクセスするのには相当の時間を
要する場合がある。
【0103】そこで、上記のようにしてテープカセット
に対してメモリ機能を有する半導体機能素子を取り付
け、この半導体機能素子に対して管理情報を記憶させる
こととするものである。このようにすれば、半導体機能
素子に記憶された管理情報の読み出し、書き込みを行え
ばよいことになるから、磁気テープ上の管理情報の領域
にアクセスするための時間を省くことが可能になる。
【0104】従来、テープカセットに備えられる半導体
機能素子としては1つとされていた。このため、テープ
カセットの半導体機能素子について、例えばメモリ容量
を大きくしたり、また、メモリに記憶されるデータにつ
いて暗号化するための暗号化機能を付加するなど、機能
の拡張を図ろうとした場合には、やはり半導体機能素子
について製造プロセスからの設計のし直しが必要とな
り、これまでの既存の半導体機能素子は使用することが
できなくなってしまう。そこで、これまでに説明してき
た本実施の形態の通信システムの構成をテープストリー
マドライブとテープカセットから成るデータストレージ
システムに適用することが考えられる。これによって、
例えば既存の半導体機能素子を用いながらも、メモリ容
量の増加や暗号化機能の付加など、機能の拡張を図るこ
とができる。そこで、ここでは本実施の形態の通信シス
テムが適用されるテープカセットと、テープストリーマ
ドライブとについて説明しておくこととする。
【0105】先ず、テープストリーマドライブに対応す
るテープカセットについて図21及び図22を参照して
説明する。図21(a)は、リモートメモリチップが配
されたテープカセットの内部構造を概念的に示すもので
ある。この図に示すテープカセット1の内部にはリール
2A及び2Bが設けられ、このリール2A及び2B間に
磁気テープ3が巻装される。そして、このテープカセッ
ト1には不揮発性メモリ及びその制御回路系等を内蔵し
たリモートメモリチップ4が設けられている。このリモ
ートメモリチップ4が、これまでに説明してきた、現行
型機能素子201と新型機能素子202とから成るモジ
ュール部分に相当する。このリモートメモリチップ4は
後述するテープストリーマドライブにおけるリモートメ
モリインターフェース30と無線通信によりデータ伝送
を行うことができるものとされ、このためのアンテナ5
が設けられている。このアンテナ5が、例えば図1にお
けるアンテナ203に相当する。簡単に説明しておく
と、リモートメモリチップ4には、テープカセットごと
の製造情報やシリアル番号情報、テープの厚さや長さ、
材質、各パーティションごとの記録データの使用履歴等
に関連する情報、ユーザ情報等の管理情報が記憶され
る。
【0106】また図21(b)は、接触型メモリ104
(不揮発性メモリ)が内蔵されたテープカセット1を示
している。この場合、接触型メモリ104のモジュール
からは5個の端子105A、105B、105C、10
5D、105Eが導出され、それぞれ電源端子、データ
入力端子、クロック入力端子、アース端子、予備端子等
として構成されている。この接触型メモリ104内のデ
ータとしては、上記リモートメモリチップ4と同様の管
理情報が記憶される。
【0107】本明細書では、テープカセットに備えられ
る半導体機能素子については、メモリ機能を有している
ことからMIC(Memory In Casette)ともいうこととし
ているが、上記説明から分かるように、本実施の形態の
MICとしては、リモートメモリチップ4と接触型メモ
リ104とが存在することになる。
【0108】図22は、図21(a)又は(b)のテー
プカセット1の外観例を示すものとされ、筺体全体は上
側ケース6a、下側ケース6b、及びガードパネル8か
らなる。
【0109】このテープカセット1の側面のラベル面9
の近傍には、端子部106が設けられている。これは図
21(b)の接触型メモリ104を内蔵したタイプのテ
ープカセットにおいて電極端子が配される部位とされる
もので、端子ピン106A、106B、106C、10
6D、106Eが設けられている。そしてこれら端子ピ
ンが、上記図21(b)に示した各端子105A、10
5B、105C、105D、105Eとそれぞれ接続さ
れている。すなわち、接触型メモリ104を有するテー
プカセット1は、テープストリーマドライブとの間で、
上記端子ピン106A、106B、106C、106
D、106Eを介して物理的に接触してデータ信号等の
相互伝送が行われるものとされる。
【0110】一方、図21(a)のように非接触のリモ
ートメモリチップ4を内蔵するタイプでは、当然ながら
端子ピンは不要となる。しかしながら外観形状としては
図22のようになり、つまり装置に対するテープカセッ
ト形状の互換性を保つためにダミーの端子部106が設
けられている。なお図示しないがラベル状に形成された
非接触型のリモートメモリチップも知られている。これ
は、リモートメモリチップが形成されているラベルをテ
ープカセット1び筐体の所要の位置に貼り付けられたも
のとされる。これにより、テープカセット1がテープス
トリーマドライブ10に装填された場合に、リモートメ
モリチップと、テープストリーマドライブにおけるメモ
リ通信部位とが通信を行うことができる。
【0111】図19は、本実施の形態としての通信シス
テム構成が適用されるテープストリーマドライブの構成
例を示している。この図に示すテープストリーマドライ
ブ10は、上記テープカセット1の磁気テープ3に対し
て、ヘリカルスキャン方式により記録/再生を行うよう
にされている。この図において回転ドラム11には、例
えば2つの記録ヘッド12A、12B及び3つの再生ヘ
ッド13A、13B、13Cが設けられる。記録ヘッド
12A、12Bは互いにアジマス角の異なる2つのギャ
ップが究めて近接して配置される構造となっている。再
生ヘッド13A、13B、13Bもそれぞれ所定のアジ
マス角とされる。
【0112】回転ドラム11はドラムモータ14Aによ
り回転されると共に、テープカセット1から引き出され
た磁気テープ3が巻き付けられる。また、磁気テープ3
は、キャプスタンモータ14B及び図示しないピンチロ
ーラにより送られる。また磁気テープ3は上述したよう
にリール2A,2Bに巻装されているが、リール2A,
2Bはそれぞれリールモータ14C、14Dによりそれ
ぞれ順方向及び逆方向に回転される。ローディングモー
タ14Eは、図示しないローディング機構を駆動し、磁
気テープ3の回転ドラム11へのローディング/アンロ
ーディングを実行する。イジェクトモータ28はテープ
カセット1の装填機構を駆動するモータであり、挿入さ
れたテープカセット1の着座およびテープカセット1の
排出動作を実行させる。
【0113】ドラムモータ14A、キャプスタンモータ
14B、リールモータ14C、14D、ローディングモ
ータ14E、イジェクトモータ28はそれぞれメカドラ
イバ17からの電力印加により回転駆動される。メカド
ライバ17はサーボコントローラ16からの制御に基づ
いて各モータを駆動する。サーボコントローラ16は各
モータの回転速度制御を行って通常の記録再生時の走行
や高速再生時のテープ走行、早送り、巻き戻し時のテー
プ走行などを実行させる。なおEEP−ROM18には
サーボコントローラ16が各モータのサーボ制御に用い
る定数等が格納されている。
【0114】サーボコントローラ16が各モータのサー
ボ制御を実行するために、ドラムモータ14A、キャプ
スタンモータ14B、Tリールモータ14C、Sリール
モータ14DにはそれぞれFG(周波数発生器)が設け
られており、各モータの回転情報が検出できるようにし
ている。即ちドラムモータ14Aの回転に同期した周波
数パルスを発生させるドラムFG29A、キャプスタン
モータ14Bの回転に同期した周波数パルスを発生させ
るキャプスタンFG29B、Tリールモータ14Cの回
転に同期した周波数パルスを発生させるTリールFG2
9C、Sリールモータ14Dの回転に同期した周波数パ
ルスを発生させるSリールFG29Dが形成され、これ
らの出力(FGパルス)がサーボコントローラ16に供
給される。
【0115】サーボコントローラ16はこれらのFGパ
ルスに基づいて各モータの回転速度を判別することで、
各モータの回転動作について目的とする回転速度との誤
差を検出し、その誤差分に相当する印加電力制御をメカ
ドライバ17に対して行うことで、閉ループによる回転
速度制御を実現することができる。従って、記録/再生
時の通常走行や、高速サーチ、早送り、巻き戻しなどの
各種動作時に、サーボコントローラ16はそれぞれの動
作に応じた目標回転速度により各モータが回転されるよ
うに制御を行うことができる。また、サーボコントロー
ラ16はインターフェースコントローラ/ECCフォー
マター22(以下、IF/ECCコントローラという)
を介してシステム全体の制御処理を実行するシステムコ
ントローラ15と双方向に接続されている。
【0116】このテープストリーマドライブ10におい
ては、データの入出力にSCSIインターフェイス20
が用いられている。例えばデータ記録時にはホストコン
ピュータ40から、固定長のレコード(record)
という伝送データ単位によりSCSIインターフェイス
20を介して逐次データが入力され、SCSIバッファ
コントローラ26を介して圧縮/伸長回路21に供給さ
れる。SCSIバッファコントローラ26はSCSIイ
ンターフェース20のデータ転送を制御するようにされ
ている。SCSIバッファメモリ27はSCSIインタ
ーフェース20の転送速度を得るために、SCSIバッ
ファコントローラ26に対応して備えられるバッファ手
段とされる。またSCSIバッファコントローラ26
は、後述するリモートメモリインターフェース30に対
して所要のコマンドデータを供給するとともに、リモー
トメモリインターフェース30に対する動作クロックの
生成も行う。なお、このようなテープストリーマドライ
ブシステムにおいては、可変長のデータの集合単位によ
ってホストコンピュータ40よりデータが伝送されるモ
ードも存在する。
【0117】圧縮/伸長回路21では、入力されたデー
タについて必要があれば、所定方式によって圧縮処理を
施すようにされる。圧縮/伸長回路21の出力は、IF
/ECCコントローラ22に供給されるが、IF/EC
Cコントローラ22においてはその制御動作によって圧
縮/伸長回路21の出力をバッファメモリ23に一旦蓄
積する。このバッファメモリ23に蓄積されたデータは
IF/ECCコントローラ22の制御によって、最終的
にグループ(Group)という磁気テープの40トラ
ック分に相当する固定長の単位としてデータを扱うよう
にされ、このデータに対してECCフォーマット処理が
行われる。
【0118】ECCフォーマット処理としては、記録デ
ータについて誤り訂正コードを付加すると共に、磁気記
録に適合するようにデータについて変調処理を行ってR
F処理部19に供給する。RF処理部19では供給され
た記録データに対して増幅、記録イコライジング等の処
理を施して記録信号を生成し、記録ヘッド12A、12
Bに供給する。これにより記録ヘッド12A、12Bか
ら磁気テープ3に対するデータの記録が行われることに
なる。
【0119】また、データ再生動作について簡単に説明
すると、磁気テープ3の記録データが再生ヘッド13
A、13BによりRF再生信号として読み出され、その
再生出力はRF処理部19で再生イコライジング、再生
クロック生成、2値化、デコード(例えばビタビ復号)
などが行われる。このようにして読み出された信号はI
F/ECCコントローラ22に供給されて、まず誤り訂
正処理等が施される。そしてバッファメモリ23に一時
蓄積され、所定の時点で読み出されて圧縮/伸長回路2
1に供給される。圧縮/伸長回路21では、システムコ
ントローラ15の判断に基づいて、記録時に圧縮/伸長
回路21により圧縮が施されたデータであればここでデ
ータ伸長処理を行い、非圧縮データであればデータ伸長
処理を行わずにそのままパスして出力される。圧縮/伸
長回路21の出力データはSCSIバッファコントロー
ラ26、SCSIインターフェイス20を介して再生デ
ータとしてホストコンピュータ40に出力される。
【0120】また、この図にはテープカセット1内のリ
モートメモリチップ4が示されている。このリモートメ
モリチップ4に対しては、テープカセット1本体がテー
プストリーマドライブに装填されることで、リモートメ
モリインターフェース30を介して非接触状態でシステ
ムコントローラ15とデータの入出力が可能な状態とな
る。
【0121】このリモートメモリインターフェース30
の構成を図20に示す。データインターフェース31
は、システムコントローラ15との間のデータのやりと
りを行う。後述するように、リモートメモリチップ4に
対するデータ転送は、機器側からのコマンドとそれに対
応するリモートメモリチップ4からのアクナレッジとい
う形態で行われるが、システムコントローラ15がリモ
ートメモリチップ4にコマンドを発行する際には、デー
タインターフェース31がSCSIバッファコントロー
ラ26からコマンドデータ及びクロックを受け取る。そ
してデータインターフェース31はクロックに基づいて
コマンドデータをRFインターフェース32に供給す
る。またデータインターフェース31はRFインターフ
ェース32に対して搬送波周波数CR(13.56MH
z)を供給する。
【0122】RFインターフェース32には図20に示
すようにコマンド(送信データ)WSを振幅変調して搬
送波周波数(搬送波)CRに重畳するとともに、その変
調信号を増幅してアンテナ33に印加するRF変調/増
幅回路32aが形成されている。このRF変調/増幅回
路32aにより、コマンドデータがアンテナ33からテ
ープカセット1内のアンテナ5に対して無線送信され
る。テープカセット1側では、図5で説明した構成によ
り、コマンドデータをアンテナ5で受信することでパワ
ーオン状態となり、コマンドで指示された内容に応じて
コントローラ4cが動作を行う。例えば書込コマンドと
ともに送信されてきたデータをEEP−ROM4dに書
き込む。
【0123】また、このようにリモートメモリインター
フェース30からコマンドが発せられた際には、リモー
トメモリチップ4はそれに対応したアクナレッジを発す
ることになる。即ちリモートメモリチップ4のコントロ
ーラ4cはアクナレッジとしてのデータをRF処理部4
bで変調・増幅させ、アンテナ5から送信出力する。こ
のようなアクナレッジが送信されてアンテナ33で受信
された場合は、その受信信号はRFインターフェース3
2の整流回路32bで整流された後、コンパレータ32
cでデータとして復調される。そしてデータインターフ
ェース31からシステムコントローラ15に供給され
る。例えばシステムコントローラ15からリモートメモ
リチップ4に対して読出コマンドを発した場合は、リモ
ートメモリチップ4はそれに応じたアクナレッジとして
のコードとともにEEP−ROM4dから読み出したデ
ータを送信してくる。するとそのアクナレッジコード及
び読み出したデータが、リモートメモリインターフェー
ス30で受信復調され、システムコントローラ15に供
給される。
【0124】以上のようにテープストリーマドライブ1
0は、リモートメモリインターフェース30を有するこ
とで、テープカセット1内のリモートメモリチップ4に
対してアクセスできることになる。なお、このような非
接触でのデータ交換は、データを13.56MHz帯の
搬送波に100KHzの振幅変調で重畳するが、元のデ
ータはパケット化されたデータとなる。即ちコマンドや
アクナレッジとしてのデータに対してヘッダやパリテ
ィ、その他必要な情報を付加してパケット化を行い、そ
のパケットをコード変換してから変調することで、安定
したRF信号として送受信できるようにしている。
【0125】S−RAM24,フラッシュROM25
は、システムコントローラ15が各種処理に用いるデー
タが記憶される。例えばフラッシュROM25には制御
に用いる定数等が記憶される。またS−RAM24はワ
ークメモリとして用いられたり、MIC(リモートメモ
リチップ4、接触型メモリ104)から読み出されたデ
ータ、MICに書き込むデータ、テープカセット単位で
設定されるモードデータ、各種フラグデータなどの記憶
や演算処理などに用いるメモリとされる。また、フラッ
シュROM25には、システムコントローラ15が実行
すべきプログラムや、その他ファームウエアとしての各
種データも記憶される。
【0126】なお、S−RAM24,フラッシュROM
25は、システムコントローラ15を構成するマイクロ
コンピュータの内部メモリとして構成してもよく、また
バッファメモリ23の領域の一部をワークメモリとして
用いる構成としてもよい。
【0127】テープストリーマドライブ10とホストコ
ンピュータ40間は上記のようにSCSIインターフェ
ース20を用いて情報の相互伝送が行われるが、システ
ムコントローラ15に対してはホストコンピュータ40
がSCSIコマンドを用いて各種の通信を行うことにな
る。なお、例えばIEEE1394インターフェイスな
どをはじめ、SCSI以外のデータインターフェイスが
採用されても構わない。
【0128】なお、図22(b)に示した接触型メモリ
104を搭載したテープカセットに対応した構成として
は、テープカセット1内の接触型メモリ104に対して
データの書込/読出を行うために、コネクタ部45が設
けられる。このコネクタ部45は図5に示した端子部1
06に適合した形状とされ、端子部106に接続される
ことで接触型メモリ104の5個の端子105A、10
5B、105C、105D、105Eとシステムコント
ローラ15(システムコントローラのメモリ接続用のポ
ート)とを電気的に接続するものである。これによって
システムコントローラ15は、装填されたテープカセッ
ト1の接触型メモリ104に対して、コネクタ部45、
端子部106を介してアクセスすることができるように
される。また、コネクタ部45と端子部106の接続状
態が良好ではない場合は、例えばローデングモータ14
Eによってローディング機構を駆動することによって、
テープカセット1の着座状態を若干変移させ、物理的に
接点を取りなおすことが行われる。
【0129】本実施の形態としては、上記構成によるテ
ープストリーマドライブとテープカセットとによってデ
ータストレージのシステムが得られる。そして、この場
合には、テープカセット1に備えられる非接触型のMI
C(リモートメモリチップ4)が、例えば図1に示すよ
うな機能素子モジュール200としての形態を採ること
になる。なお、もちろんのこと、新型機能素子202と
現行型機能素子201との配置態様は、前述したように
他の態様が採用されて構わないものである。つまりは、
例えば新型機能素子202と現行型機能素子201とが
それぞれ固有のアンテナを持ったうえで、同一磁界にあ
るように配置されてもよい。また、リーダー/ライター
300としての機能は、テープストリーマドライブ10
側が担うことになる。
【0130】そして、このような構成において、テープ
ストリーマドライブ10側が、テープカセット1のリモ
ートメモリチップ4にアクセスする際には、このリモー
トメモリチップ4の新型機能素子202と、新規コード
(COM2,RES2)を用いて通信を行うようにされ
る。そして、リモートメモリチップ4内において、新型
機能素子202が、現行型機能素子201と現行コード
(COM1,COM2)を用いて通信を行うことで、所
定の拡張された機能を実現する。例えば、リモートメモ
リチップ4内の所要の半導体機能素子が有するメモリ容
量を総計したメモリ容量を、テープストリーマドライブ
10が使用できるようにする。あるいは、暗号化機能や
データ圧縮機能を与えることができる。
【0131】なお、本実施の形態としての通信システム
の構成をこのようにしてデータストレージシステムに適
用した場合においては、新旧の互換性が問題となる。例
えば、同じ電磁界を共有している以上、リーダー/ライ
ターとして機能するテープストリーマドライブ10が現
行コードを使用して、リモートメモリチップ4に対して
通信を行えば、リモートメモリチップ4内の現行型機能
素子201と通信することができてしまう。しかしなが
ら、これまでの説明からも分かるように、機能拡張のた
めには、リーダー/ライターは新規コード(COM2,
RES2)を使用して新型機能素子202と通信を行う
ことが必要である。従って、リーダー/ライターは、原
則として新規コード(COM2,RES2)を使用し
て、現行コード(COM1,RES1)は使用しないと
いうことを規定すべきことになる。
【0132】しかしながら、ここでの詳しい説明は省略
するが、図19〜図22に示したテープストリーマドラ
イブのシステムでは、MICのメモリ素子に対してCE
LLという形式によってデータを書き込むこととしてい
る。このCELLは、ヘッダとデータ領域とから成る。
このCELLという単位でデータが記憶されるから、そ
のCELLがどの現行型機能素子201に格納されてい
るのかがテープストリーマドライブ10側で認識できさ
えすれば、直接、現行型機能素子201に対してアクセ
スすることも可能であり、また、アクセスも高速にな
る。このような技術によれば、下位互換性を成立させる
ことができる。
【0133】なお、これまでの説明から分かるように、
本発明としては、無線通信が可能な環境に、マスター、
スレーブとなる半導体機能素子が存在する環境であれ
ば、その適用の形態や用途等については限定されるもの
ではない。
【0134】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、システム
構成として少なくとも、相互に通信が可能な現行型半導
体機能素子(スレーブ半導体機能素子)と新型半導体機
能素子(マスタ半導体機能素子)を備える。そして、新
型半導体機能素子が各新型半導体機能素子と通信を行う
ことで、現行型半導体機能素子単体では実現できない新
機能を、新型半導体機能素子及び現行型半導体機能素子
全体のシステム的動作として得るようにされる。これに
より、何らかの機能を拡張するのにあたって、半導体機
能素子としての半導体を製造プロセスの段階から再設計
する必要は無く、既存の半導体素子をそのまま使用する
ことが可能になる。再設計の必要がなければ、新規開発
のためのコストはかからないことになる。また、既存の
半導体素子をそのまま使用することができれば、既存の
半導体素子が無駄になることがない。また、例えば1つ
の新型半導体機能素子に対して、既存の半導体機能素子
を対応させる構成の場合には、それだけ多くの既存の半
導体素子が使用されるので、普及率に応じたコストダウ
ンも見込むことが可能になる。
【0135】また、現行型半導体機能素子と新型半導体
機能素子から成るシステムに対して、そのシステム動作
を指示するリーダー/ライター装置は、現行型半導体機
能素子が新型半導体機能素子と通信する通信コード(第
2種の通信コード)とは異なる通信コード(第1種の通
信コード)によって、新型半導体機能素子のみと通信を
行うように構成される。つまり、リーダー/ライター装
置と現行型半導体機能素子が通信する際には、現行型半
導体機能素子が理解できない通信コードを使用する。こ
のようにすれば、例えばリーダー/ライター装置のコマ
ンドを受信した現行型半導体機能素子がこれを解釈して
応答してしまうような不都合は避けることができる。そ
して、リーダー/ライター装置は、通信可能範囲内に新
型半導体機能素子と現行半導体機能素子とが存在してい
たとしても、新型半導体機能素子とのみ適正に通信を行
うことができ、結果的に正常なシステム動作を得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態の通信システムの構成例を示すブ
ロック図である。
【図2】実施の形態の通信システムにおける送信データ
の変調を示す説明図である。
【図3】実施の形態の通信システムにおいて、受信回路
側と送信回路側の動作を示す等価回路図である。
【図4】実施の形態の通信システムにおけるトランザク
ションを示す処理経過図である。
【図5】コマンドとレスポンスのデータ構造を示す図で
ある。
【図6】実施の形態の通信システムにおけるデバイスと
通信コードとの関係を示す説明図である。
【図7】セッション識別子割り当てのためのネゴシエー
ション処理を示すフローチャートである。
【図8】現行型機能素子のメモリマップを示す図であ
る。
【図9】新型機能素子のメモリマップを示す図である。
【図10】スレーブ情報ポインタのデータ構造例を示す
図である。
【図11】スレーブ情報のデータ構造を示す図である。
【図12】アンテナタイプの定義内容を示す図である。
【図13】機能リストのデータ構造を示す図である。
【図14】機能識別子の定義内容を示す図である。
【図15】現行型機能素子及び新型機能素子の内部構成
例を示すブロック図である。
【図16】機能素子モジュールとしてアンテナを共用し
た場合の構成例を示すブロック図である。
【図17】機能素子モジュールとして、各半導体機能素
子でアンテナを有している場合の構成例を示す斜視図で
ある。
【図18】現行型機能素子及び新型機能素子の物理的構
造を示す断面図である。
【図19】テープストリーマドライブの構成例を示すブ
ロック図である。
【図20】リモートメモリインターフェイスの構成を示
すブロック図である。
【図21】実施の形態のテープカセットの内部構造を概
略的に示す説明図である。
【図22】実施の形態のテープカセットの外観を示す斜
視図である。
【符号の説明】
1 テープカセット、3 磁気テープ、4 リモートメ
モリチップ、10 テープストリーマドライブ、11
回転ドラム、12A,12B 記録ヘッド、13A,1
3B,13C 14A ドラムモータ、14B キャプ
スタンモータ、14C Tリールモータ、14D Sリ
ールモータ、14E ローディングモータ、再生ヘッ
ド、15 システムコントローラ、16 サーボコント
ローラ、17 メカドライバ、19 RF処理部、20
SCSIインターフェイス、21圧縮/伸長回路、2
2 IFコントローラ/ECCフォーマター、23 バ
ッファメモリ、30 リモートメモリインターフェー
ス、33 アンテナ、50データ書込/読出装置、55
表示部、81 システムコントローラ、200機能素
子モジュール、201 現行型機能素子、202 新型
機能素子、203アンテナ、210 保護部、211
同調部、212 復調部、213 パケット解読処理
部、214 メモリ管理部、215 メモリ素子、21
6 パケット処理部、217 変調部、218 検波
部、219 平滑部、220 安定化部、230 基
板、231 半導体チップ、232 ボンディングワイ
ヤ、233 モールド材、235 チップコンデンサ、
236 ハンダ、300 リーダー/ライター、301
アンテナ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、スレーブ半導体機能素子
    と、マスタ半導体機能素子とから成り、 上記スレーブ半導体機能素子は、 所定の通信コードを利用して上記マスタ半導体機能素子
    と通信が可能な第1の通信手段と、 予め与えられた特定の機能を実現するための所要の処理
    を実行する第1の機能実行手段とを備え、 上記マスタ半導体機能素子は、 上記所定の通信コードを利用して上記スレーブ半導体機
    能素子と通信が可能な第2の通信手段と、 上記第2の通信手段によって、上記スレーブ半導体機能
    素子と通信を行って、これらマスタ半導体機能素子及び
    スレーブ半導体機能素子から成る半導体機能素子群によ
    り所要の動作が得られるようにすることで、上記スレー
    ブ半導体機能素子単体では有さない特定の機能が与えら
    れるように処理を実行する第2の機能実行手段と、 を備えていることを特徴とする情報通信システム。
  2. 【請求項2】 上記スレーブ半導体機能素子と上記マス
    タ半導体機能素子がモジュール化されて設けられること
    で、1つの装置として構成されることを特徴とする請求
    項1に記載の情報通信システム。
  3. 【請求項3】 少なくとも、リーダー/ライター装置
    と、スレーブ半導体機能素子と、マスタ半導体機能素子
    とから成り、 上記リーダー/ライター装置は、第1種の通信コードを
    利用して外部と通信が可能な第1の通信手段を備え、 上記スレーブ半導体機能素子は、 上記第1種の通信コードとは異なる第2種の通信コード
    を利用して通信が可能な第2の通信手段と、 予め与えられた特定の機能を実現するための所要の処理
    を実行する第1の機能実行手段とを備え、 上記マスタ半導体機能素子は、 上記第1種の通信コード及び第2種の通信コードを利用
    して通信が可能な第3の通信手段と、 上記第3の通信手段によって上記リーダー/ライター装
    置及び上記スレーブ半導体機能素子と通信を行って、上
    記リーダー/ライター装置側からの指示に応じて、これ
    らマスタ半導体機能素子及びスレーブ半導体機能素子か
    ら成る半導体機能素子群により所要の動作が得られるよ
    うにすることで、上記スレーブ半導体機能素子単体では
    有さない特定の機能が与えられるように処理を実行する
    第2の機能実行手段と、 を備えていることを特徴とする情報通信システム。
  4. 【請求項4】 少なくとも、スレーブ半導体機能素子
    と、マスタ半導体機能素子とから成る情報通信システム
    における情報通信方法において、 上記スレーブ半導体機能素子は、 第2種の通信コードを利用して上記マスタ半導体機能素
    子と通信が可能な第1の通信処理と、 予め与えられた特定の機能を実現するための所要の処理
    を実行する第1の機能実行処理を実行し、 上記マスタ半導体機能素子は、 上記第1種の通信コード及び第2種の通信コードを利用
    して通信が可能な第2の通信処理と、 上記第2の通信処理によって上記スレーブ半導体機能素
    子と通信を行って、これらマスタ半導体機能素子及びス
    レーブ半導体機能素子から成る半導体機能素子群により
    所要の動作が得られるようにすることで、上記スレーブ
    半導体機能素子単体では有さない特定の機能が与えられ
    るように処理を実行する第2の機能実行処理を実行す
    る、 ように構成されている、ことを特徴とする情報通信方
    法。
  5. 【請求項5】 少なくとも、リーダー/ライター装置
    と、スレーブ半導体機能素子と、マスタ半導体機能素子
    とから成る情報通信システムにおける情報通信方法にお
    いて、 上記リーダー/ライター装置は、 第1種の通信コードを利用して外部と通信が可能な第1
    の通信処理を実行し、 上記スレーブ半導体機能素子は、 上記第1種の通信コードとは異なる第2種の通信コード
    を利用して通信が可能な第2の通信処理と、 予め与えられた特定の機能を実現するための所要の処理
    を実行する第1の機能実行処理を実行し、 上記マスタ半導体機能素子は、 上記第1種の通信コード及び第2種の通信コードを利用
    して通信が可能な第3の通信処理と、 上記第3の通信処理によって上記リーダー/ライター装
    置及び上記スレーブ半導体機能素子と通信を行って、上
    記リーダー/ライター装置側からの指示に応じて、これ
    らマスタ半導体機能素子及びスレーブ半導体機能素子か
    ら成る半導体機能素子群により所要の動作が得られるよ
    うにすることで、上記スレーブ半導体機能素子単体では
    有さない特定の機能が与えられるように処理を実行する
    第2の機能実行処理と、 を備えていることを特徴とする情報通信方法。
  6. 【請求項6】 データが記録される記録媒体部と、 スレーブ半導体機能素子と、マスタ半導体機能素子とを
    備えて成り、 上記スレーブ半導体機能素子は、 所定の通信コードを利用して上記マスタ半導体機能素子
    と通信が可能な第1の通信手段と、 予め与えられた特定の機能を実現するための所要の処理
    を実行する第1の機能実行手段とを備え、 上記マスタ半導体機能素子は、 上記所定の通信コードを利用して上記スレーブ半導体機
    能素子と通信が可能な第2の通信手段と、 上記第2の通信手段によって、上記スレーブ半導体機能
    素子と通信を行って、これらマスタ半導体機能素子及び
    スレーブ半導体機能素子から成る半導体機能素子群によ
    り所要の動作が得られるようにすることで、上記スレー
    ブ半導体機能素子単体では有さない特定の機能が与えら
    れるように処理を実行する第2の機能実行手段とを備え
    ている、 ことを特徴とする記録媒体。
  7. 【請求項7】 データが記録される記録媒体部と、 スレーブ半導体機能素子と、マスタ半導体機能素子とを
    備えて成り、 上記スレーブ半導体機能素子は、 第2種の通信コードを利用して上記マスタ半導体機能素
    子と通信が可能な第1の通信手段と、 予め与えられた特定の機能を実現するための所要の処理
    を実行する第1の機能実行手段とを備え、 上記マスタ半導体機能素子は、 上記第2種の通信コードを利用して上記スレーブ半導体
    機能素子と通信が可能とされると共に、上記第2種の通
    信コードとは異なる第1種の通信コードを利用して通信
    が可能とされる第2の通信手段と、 上記第2の通信手段によって、上記スレーブ半導体機能
    素子と通信を行って、これらマスタ半導体機能素子及び
    スレーブ半導体機能素子から成る半導体機能素子群によ
    り所要の動作が得られるようにすることで、上記スレー
    ブ半導体機能素子単体では有さない特定の機能が与えら
    れるように処理を実行する第2の機能実行手段とを備え
    ている、記録媒体に対応し、 上記記録媒体部に対する記録再生が可能な記録再生手段
    と、 上記第1種の通信コードを利用して上記マスタ半導体機
    能素子と通信が可能とされる装置側通信手段と、 上記装置側通信手段により上記マスタ半導体機能素子と
    通信を行うことで、上記マスタ半導体機能素子の機能実
    行手段が実行すべき処理を指示する、指示制御手段と、 を備えていることを特徴とする記録再生装置。
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