JP2003049074A - 熱硬化性樹脂組成物 - Google Patents

熱硬化性樹脂組成物

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JP2003049074A JP2001205678A JP2001205678A JP2003049074A JP 2003049074 A JP2003049074 A JP 2003049074A JP 2001205678 A JP2001205678 A JP 2001205678A JP 2001205678 A JP2001205678 A JP 2001205678A JP 2003049074 A JP2003049074 A JP 2003049074A
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epoxy group
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Tsutomu Takashima
務 高嶋
Koji Fujimura
耕治 藤村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 HDTに代表される耐熱性を損なうことな
く、耐衝撃特性、耐サーマルクラック性、耐酸化劣化、
耐熱劣化を向上させた半導体などの封止に好適な熱硬化
性樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 熱硬化性樹脂、エポキシ基含有液状ポリ
ブテン、必要に応じて添加される硬化剤、を含む熱硬化
性組成物において、エポキシ基含有液状ポリブテンをそ
の主成分が分子末端にエポキシ構造を有し、かつ、主鎖
構造中の繰り返し単位の80%以上の特定の化学構造の
ものとした。また、硬化反応後の熱硬化性樹脂組成物の
樹脂に係る相構造を、熱硬化性樹脂を主成分とする連続
相内に、エポキシ基含有液状ポリブテンに係る成分を主
成分とするμm単位の分散相が存在する相構造とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、反応性液
状ポリブテンを使用した熱硬化性樹脂組成物の耐衝撃特
性改良に関するものであり、特に、半導体などの封止材
として使用される、耐衝撃特性、サーマルクラックテス
トにおける耐クラック性、耐酸化劣化、耐熱劣化が改良
されたエポキシ樹脂組成物を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】熱硬化性樹脂は単独で、或いは、他樹脂
との組み合わせで、多くの用途に使用されているが、特
に、電気絶縁性が良好である、十分な機械強度がある、
耐熱性がよい、熱膨張係数が低い、さらに、安価である
等の利点から、電気部品あるいは機械部品に多く用いら
れている。その反面で、熱硬化性樹脂共通の靭性の低さ
は、最大の欠点であり、種々の検討がなされてきた。ま
た、硬化反応に伴う熱硬化性樹脂の体積収縮の大きさが
問題となる場合があり、熱硬化性樹脂の体積収縮を低減
することが要望されている。体積収縮の大きさに起因す
る問題を例示すれば、SMC(Sheet Molding Compoun
d)成形品の表面平滑性、塗料およびライニングの塗膜
密着性や接着強さ、あるいは、FRPの各部の収縮差に
よる変形等が挙げられる。
【0003】熱硬化性樹脂の1つに挙げられるエポキシ
樹脂組成物の耐衝撃特性改良においては、エポキシ樹脂
への可撓成分の導入、コア−シェル構造ゴム粒子の使用
(特公昭61−42941号公報、特開平2−1179
48号公報)、そして、反応性液状ゴム(特公昭58−
25391号公報、特開平10−182937号公報、
特許公報第3036657号)、反応性液状ポリブテン
(欧州公開特許公報第045749号)の導入が効果的
であることは広く認められているが、同時に、その問題
点も明らかとなっている。例えば、可撓性のエポキシ樹
脂を一体化する方法は耐熱性や曲げ強さなどの機械的強
度が低下し、コア−シェル構造ゴム粒子、例えば、MB
S粉末(メチルメタクリレート・スチレン・ブタジエン
のコア−シェル樹脂粒子)やエポキシ基含有複合アクリ
ルゴム粒子や架橋アクリルゴム微粒子等のゴム微粒子を
添加する方法は粘度上昇が大きく、また、貯蔵安定性に
問題がある。
【0004】反応性液状ゴム、例えば、末端カルボキシ
ル変性アクリロニトリル・ブタジエンゴム(CTBN)を添
加する方法は上記問題の発生が小さい。なお、CTBNを含
むエキシ樹脂組成物では、硬化反応の進行により、当初
エポキシ樹脂に相溶していたCTBNがエポキシ樹脂中から
相分離して、エポキシ樹脂硬化物からなる連続相とCTBN
からなる分散相(海島構造)を形成して、その相構造特
性に依存して耐衝撃特性が改良される。一方、相分離せ
ず、エポキシ樹脂連続相に取り込まれたCTBNは、エポキ
シ樹脂硬化物の熱変形温度(HDT)に代表される耐熱性
を劣化させる。すなわち、CTBNにおいては、その構造に
依存する反応性、親和性に関する制御が十分でなく、硬
化剤の種類や硬化条件により、CTBN分散相の大きさや分
布が変化し、エポキシ樹脂組成物の特性が大きく変化し
てしまう問題が指摘されていた。加えて、CTBNは主鎖中
に不飽和結合部を有するため、酸化劣化、熱劣化等を生
じ易い等、長期信頼性に関して本質的な問題があること
も知られていた。また、近年提案されたCTBNでエポキシ
樹脂を変性した液状ゴム変性エポキシ樹脂(特開200
1−089638号公報)においても、これらの問題の
解決は充分ではない。
【0005】欧州公開特許公報第045749号(米国
特許公報第5084531号、米国特許公報第5225
486号)は、主鎖中に実質的に不飽和結合部を有さな
い液状ポリブテンをエポキシ化し、当該液状エポキシ化
ポリブテンを使用してエポキシ樹脂組成物の耐衝撃特性
を改良する手法を提案する。この手法は、好ましくは分
子量が200〜400の範囲にある当該液状エポキシ化
ポリブテンと硬化剤としてポリアミノアミド硬化剤とを
使用することで「エポキシ樹脂に組み込まれ」、当該液
状エポキシ化ポリブテンとエポキシ樹脂との間で一体性
を得て、「電子顕微鏡観察により、エポキシ化ポリブテ
ンの島相はエポキシ化ポリブテンを含んだエポキシ樹脂
の中に認められず」と記載されている様に、その結果と
して得られるエポキシ樹脂組成物において相分離構造
(海島構造)の生成を抑制している。
【0006】当該方法は、エポキシ化に供されるポリブ
テン中の不飽和結合部の構造・存在位置に関しては4置
換構造体を70モル%含有するものを推奨している。こ
のことは、不飽和結合が末端部ではなく主鎖中に存在す
るポリブテン原料の推奨を意味し、エポキシ基は必然的
に主鎖中に生成することとなる。主鎖中に生成したエポ
キシ基の反応性が末端部に生成したエポキシ基の反応性
に比べて劣ることは明らかで、また、その反応性は分子
量の増加によって低下することが容易に予測できる。し
たがって、この手法では分子量が比較的高い液状エポキ
シ化ポリブテンを使用することは困難であり、このため
に、比較的低分子量の液状エポキシ化ポリブテンの使用
を推奨していると考えられる。
【0007】当該提案に従えば、低分子量の液状エポキ
シ化ポリブテンは主鎖中央部に形成されたエポキシ構造
を介してエポキシ樹脂に結合することとなり、必然的
に、当該結合部に連結されたポリブテン鎖は極めて短い
ものとなる。したがって、この構造では相分離構造(海
島構造)を生成することは困難である。なお、連続相を
構成するエポキシ樹脂硬化物の可撓性向上により耐衝撃
性等を改良する手法が、相分離構造による改良に比べて
HDTに代表される耐熱性に関しては劣るものとなること
は上述したとおりである。また、当該技術は、4置換構
造体を約70モル%含有して液状エポキシ化ポリブテン
を製造するので、主鎖中に3級炭素が存在する確率が高
く、酸化劣化、熱劣化等を生じ易い等、長期信頼性に関
して改善の余地がある。
【0008】一方、フェノール樹脂は単独で、或いは他
樹脂との組み合わせで多岐に渡った使われかたがなされ
てきたが、特に電気絶縁性が良好である、十分な機械強
度がある、耐熱性がよい、熱膨張係数が低い、難燃性で
ある、安価である等の利点から、電気部品あるいは、機
械部品に広く用いられている。その一方で熱硬化性樹脂
共通の欠点でもある靭性の低さは、フェノール樹脂の最
大の欠点でもあり、様々な観点より種々の検討がなされ
てきた。例えば、特開昭61−168652号公報にお
いては芳香族ポリエステルによる特定のフェノール樹脂
の耐衝撃性改良、特開昭62−209158号公報にお
いては特定のポリエチレンテレフタレート、ポリウレタ
ン、メチルメタクリレート系共重合体等によるフェノー
ル樹脂の強靭化が検討されているが、これらは強靭化の
改良が不十分であり、流動性が低下する等極めて不満足
であった。
【0009】フェノール樹脂においても、反応性液状ゴ
ムを使用した耐衝撃性の改良は、広範に検討されている
手法である。例えば、エポキシ基、水酸基、カルボキシ
ル基、アミノ基等の官能基を有する官能性ゴムの乳化重
合ラテックスをフェノール樹脂に練り込む特開昭62−
59660号公報や、相溶性の良いNBR等の共役ジエ
ン系ゴムラテックスをアニオン系界面活性剤を含有させ
たうえでフェノールレジンの脱水工程前にレジン中に分
散させる特開平3−17149号公報、エポキシ化ポリ
ブタジエンとラジカル重合開始剤を成形材料の混練時に
配合する特開平3−221555号公報も提案されてい
るが、これらの方法ではフェノール樹脂の強靭化は図れ
るものの、強靭化に効果がでる程度までゴムを添加する
と、流動性が極端に低下するために、実用の成形性を損
なうという問題や、強靱化に伴いフェノール樹脂の優れ
た耐熱性が低下するという問題があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、HDTに代表
される耐熱性を損なうことなく、耐衝撃特性、耐サーマ
ルクラック性、耐酸化劣化、耐熱劣化を向上させた半導
体などの封止に好適なエポキシ樹脂、フェノール樹脂等
の熱硬化性樹脂組成物を提供するものである。また、こ
れら熱硬化性樹脂組成物は、体積収縮率の低減がなされ
た組成物であり、SMC(Sheet Molding Compound)成
形品の表面平滑性、塗料およびライニングの塗膜密着性
や接着強さ、あるいはFRPの各部の収縮差による変形
に係る問題を解決したものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意研究の
結果、特定構造を有するエポキシ基含有液状ポリブテン
を使用することにより、上記の目的を達成できることを
見いだし、本発明を完成したもである。
【0012】すなわち、本発明の第1は、熱硬化性樹脂
(A)およびエポキシ構造が実質的に分子末端にのみ形
成されているエポキシ基含有液状ポリブテン(B)を含
む熱硬化性樹脂組成物である。
【0013】すなわち、本発明の第2は、前記エポキシ
基含有液状ポリブテン(B)が、主鎖構造中の繰り返し
単位の80モル%以上が下記式(I)の構造であること
を特徴とする請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物であ
る。
【化2】
【0014】すなわち、本発明の第3は、前記エポキシ
基含有液状ポリブテン(B)の数平均分子量が300〜
6000の範囲内にあることを特徴とする請求項1また
は2に記載の熱硬化性樹脂組成物である。
【0015】すなわち、本発明の第4は、樹脂相の主た
る相構造が、連続相(1)と分散相(2)からなる海島
構造であることを特徴とする請求項1から3のいずれか
に記載の熱硬化性樹脂組成物である。
【0016】すなわち、本発明の第5は、樹脂相の主た
る相構造が、連続相(1)と分散相(2)からなる海島
構造を呈し、かつ、当該分散相(2)の内部に、より微
細な分散相(2−1)が存在する相構造であることを特
徴とする請求項1から3のいずれかに記載の熱硬化性樹
脂組成物である。
【0017】すなわち、本発明の第6は、樹脂相の主た
る相構造が、連続相(1)と分散相(2)からなる海島
構造を呈し、かつ、当該分散相(2)の外周部全域に界
面層(3)が存在する相構造であることを特徴とする請
求項1から3のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物で
ある。
【0018】すなわち、本発明の第7は、前記熱硬化性
樹脂(A)がエポキシ樹脂またはフェノール樹脂である
ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の熱
硬化性樹脂組成物である。
【0019】すなわち、本発明の第8は、熱硬化性樹脂
(A)、エポキシ構造が実質的に分子末端にのみ形成さ
れているエポキシ基含有液状ポリブテン(B)、硬化剤
(C)および硬化促進剤(D)を含む組成物を硬化反応
してなる熱硬化性樹脂組成物の製造方法において、当該
エポキシ基含有液状ポリブテン(B)を、前記(A)、
(C )、(D)から選ばれる成分の一部とからなる懸
濁液状混合物とする工程を含むこと、を特徴とする熱硬
化性樹脂組成物の製造方法である。
【0020】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
係る、熱硬化性樹脂(A)は、最初は通常液状の低分子
化合物(プレポリマーと呼ばれることがある。)である
が、熱または触媒あるいは紫外線等の作用によって、化
学変化を起こして架橋構造を生成しながら高分子の三次
元網目構造を呈する樹脂をさす。したがって、必ずし
も、加熱を必要としない。具体的には、フェノール樹
脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタ
ン樹脂、ケイ素樹脂、アルキド樹脂、アリル樹脂、不飽
和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、フラン
樹脂、イミド樹脂等が代表的なものとして挙げられる。
【0021】本発明に用いる熱硬化性樹脂(A)におけ
るフェノール樹脂としては、特に限定するものでなく市
販されているものであり、例えばフェノール類とホルマ
リンとを、フェノール類とホルムアルデヒドのモル比
が、0.5〜1.0となるような配合比率で反応釜に仕込
み、さらにシュウ酸、塩酸、硫酸、トルエンスルホン酸
等の触媒を加えた後加熱し、適当な時間還流反応を行っ
た後、分離した水を除去するため真空脱水あるいは静置
脱水し、さらに残っている水と未反応のフェノール類を
除去する方法により得ることができるノボラック型フェ
ノール樹脂があげられる。またレゾール型フェノール樹
脂についても、動加硫時の熱履歴を詳細に制御する事
で、同じように用いる事ができる。これらの樹脂あるい
は、複数の原料成分を用いることにより得られる共縮合
フェノール樹脂は、単独あるいは二種以上組み合わせて
用いられる。
【0022】本発明に用いる熱硬化性樹脂(A)におけ
るエポキシ樹脂としては、性状、エポキシ当量、分子
量、分子構造などに制限がなく、1分子中に2個以上の
オキシラン環を有する化合物が適用でき、公知の種々の
エポキシ樹脂を使用することができる。例えば、ビスフ
ェノールA系、ビスフェノールF系、ブロム化ビスフェ
ノールA系、あるいはノボラックグリシジルエーテル系
等のクリシジルエーテル型エポキシ樹脂、ヘキサヒドロ
フタル酸グリシジルエステルあるいはダイマー酸グリシ
ジルエステル等のクリシジルエステル型エポキシ樹脂、
トリグリシジルイソシアヌレートあるいはテトラグリシ
ジルジアミノジフェニルメタン等のグリシジルアミン型
エポキシ樹脂、エポキシ化ポリブタジエンあるいはエポ
キシ大豆油等の線状脂肪族型エポキシ樹脂、さらには
3,4エポキシ−6メチルシクロヘキシルメチルカルボ
キシレートあるいは3,4エポキシシクロヘキシルメチ
ルカルボキシレート等の脂環族型エポキシ樹脂などが挙
げられ、これらを1種あるいは2種以上使用することが
可能である。
【0023】好ましいエポキシ樹脂としては、常温で液
状を呈するものが挙げられ、例えば、アルカリ反応条件
下でエピクロロヒドリンと1個以上の水酸基を有する芳
香族化合物との間で製造されるグリシジルエーテル型エ
ポキシ樹脂が挙げられ、具体的には、ビスフェノールA
系エポキシ樹脂、市販品にはエピコート#828(油化
シェルエポキシ(株)製)が挙げられる。
【0024】本発明に用いるエポキシ基含有液状ポリブ
テン(B)は、末端ビニリデン基構造を有するポリブテ
ンの当該末端ビニリデン基を公知の反応、例えば、過酸
化物等でエポキシ化反応(米国特許公報第338225
5号)で得ることができる。末端ビニリデン構造を有す
るポリブテンを多量に含むポリブテンの製造方法とし
て、本発明者らは、特開平10-306128号公報を
例示する。この方法では、イソブテン単独、または、イ
ソブテンと適宜にブテン−1、ブテン−2で構成するオ
レフィン原料を使用して、これらを三フッ化ホウ素系触
媒で重合させると、n−ブテンがイソブテンと殆ど共重
合しないため、末端ビニリデン構造を60モル%以上含
む炭素数4のオレフィンの重合体(C4オレフィン重合
体)を容易に得ることができる。末端ビニリデン含有モ
ル%の確認は、13C−NMR測定のオレフィン帰属ピ
ークの積分定量値から求めることができる(詳細は特開
平10−306128号公報を参照)。
【0025】本発明におけるエポキシ基含有液状ポリブ
テン(B)は、高純度品を得て、そのまま使用するか、
あるいは、ポリブテンとの混合物として使用する。な
お、工業的使用を目的とする場合は、例えば、特願平1
0-306128号公報の方法にしたがってイソブテ
ン、ブテン−1、ブテン−2等を含有するC4オレフィ
ンを原料とし、それらを重合することによって所定モル
%以上の末端ビニリデン構造を含有するポリブテンを生
成させ、つづいて、この原料中の末端ビニリデン構造を
含有するC4オレフィン重合体の末端ビニリデン基の所
定モル%以上を反応・転化させて、所定モル%のエポキ
シ基を含有する液状ポリブテンを含有するポリブテン溶
液を得ることが効率的である。なお、エポキシ基含有液
状ポリブテン(B)の官能基含有量の確認は、13C−
NMR測定、1H−NMR測定あるいはTLC(Thin La
yer Chromatography)で求めることができる。
【0026】また、当該提案方法にしたがって製造され
るポリブテンは、主鎖構造中の繰り返し単位が以下の式
(I)の構造となり、
【化3】 上記構造から明白なように、分子内に酸化劣化を生じ易
い3級炭素を含有しないため、耐熱劣化に優れるように
なり、さらには長期安定性も有する。
【0027】本発明に係るエポキシ基含有液状ポリブテ
ン(B)は、下記式(II)に示すような末端構造を有す
るエポキシ基含有液状ポリブテンを主成分とし、具体的
には、その50モル%以上が下記式(II)に示すような
末端構造を有するエポキシ基含有液状ポリブテン(B)
をさす。下記式(II)に示すような末端構造を有するエ
ポキシ基含有液状ポリブテンが全エポキシ基含有液状ポ
リブテン(B)の50モル%未満であると、欧州公開特
許公報第045749号でみられたような問題が出現す
る。
【0028】
【化4】
【0029】本発明に係るエポキシ基含有液状ポリブテ
ン(B)としてさらに好ましいものは、下記式(III)
に示す構造を有するものであり、式中( )n内で示さ
れる構造は記載されている構造には限定されず、80モ
ル%以上が式中の( )内に示される構造に対応してい
ればよい。この条件を満たすことで、主鎖の化学構造
に、酸化劣化を生じ易い3級炭素を含有しなくなるた
め、先述のように耐熱劣化に極めて優れた性質が付与で
きる。当該構造を有するエポキシ基含有液状ポリブテン
は、特開平10-306128号公報に従い、当該構造
を有する末端ビニリデン基を有するポリブテンを製造
し、これを原料とすれば、容易に得ることができる。
【0030】
【化5】
【0031】さらに好ましい、本発明に係るエポキシ基
含有液状ポリブテン(B)は、上記式(III)中のnの
調整により、数平均分子量が300〜6000の範囲と
なったものである。6000より大きな場合は、耐衝撃
性等の効果が向上するが、粘度上昇により、成形性に問
題が生じることがある。300より小さな場合は、欧州
公開特許公報第045749号で示したように、エポキ
シ樹脂に結合したポリブテン鎖は極めて短いものとな
り、エポキシ樹脂組成物中へ可溶化することによる耐衝
撃性等の改良効果が支配的となり、HDTに代表される耐
熱性が劣るものとなる。
【0032】本発明に係る熱硬化性樹脂組成物の製造に
あたっては、熱硬化性樹脂(A)と硬化剤(C)との合
計量100質量部に対して、エポキシ基含有液状ポリブ
テン(B)は1〜200質量部、好ましくは、5〜10
0質量部加えることができる。
【0033】本発明に係る必要に応じて添加される硬化
剤(C)としては、前記した熱硬化性樹脂(A)あるい
はエポキシ基含有液状ポリブテン(B)と反応し、硬化
可能なものであれば、いかなるものでも使用でき、エポ
キシ樹脂を例にとれば、脂肪族ポリアミン、脂環族ポリ
アミン、芳香族ポリアミン、酸無水物系(例えば、メチ
ルヘキサヒドロフタル酸無水物、無水フタル酸誘導体
等)、フェノールノボラック樹脂、ポリメルカプタン等
の重付加型硬化剤、および芳香族第3アミン、イミダゾ
ール化合物、ルイス酸錯体等の触媒型硬化剤などが挙げ
られる。また、ここに列記した硬化剤は、これらは硬化
を阻害しない範囲において単独で使用しても併用配合し
てもよい。
【0034】本発明に用いる熱硬化性樹脂(A)、硬化
剤(C)、エポキシ基含有ポリブテン(B)以外の成分
としては、熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂を例にとれ
ば、硬化促進剤(D)がある。具体例としては、ベンジ
ルジメチルアミン(BDMA)、1−ベンジル−2−フ
ェニルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、
2−フェニル−4,5−ジヒドロキシイミダゾール、2
−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダ
ゾール、2,4−ジアミノ−6−[2−メチルイミダゾ
リル−(1)]−エチル−s−トリアジン、1−シアノ
エチル−2−ウンデシルイミダゾール、2−エチル−4
−メチルイミダゾール、1,8−ジアザビシクロ[5,
4,0]ウンデセン−7等のアミン系化合物およびその
塩化合物、トリフェニルホスフィン、トリス−(2,6
−ジメトキシフェニル)ホスフィン等のホスフィン系化
合物およびその塩化合物、あるいはオクチル酸スズ等の
有機金属塩が挙げられる。本発明に係る熱硬化性樹脂組
成物の製造にあたっては、エポキシ樹脂を例にとれば、
熱硬化性樹脂(A)と硬化剤(C)との合計量100質
量部に対して、硬化促進剤(D)を0〜20質量加える
ことができる。
【0035】本発明に係る熱硬化性樹脂組成物におい
て、本発明の効果のうち、HDTに代表される耐熱性の低
下を抑制し、耐衝撃特性、耐サーマルクラック性の改良
を最も効果的に行うためには、硬化反応後の電子顕微鏡
で観察する樹脂成分に係る主たる相構造が、連続相
(1)と分散相(2)からなる海島構造であることが好
ましい(以下「相構造I」という。)。なお、連続相
(1)の主成分は熱硬化性樹脂(A)を含む組成物から
なる硬化物(以下、硬化物と略記する)であり、分散相
(2)の主成分はエポキシ基含有液状ポリブテン(B)
である。
【0036】さらに、好ましくは、電子顕微鏡で観察す
る樹脂成分に係る主たる相構造が、連続相(1)と分散
相(2)からなる海島構造であり、かつ、当該分散相の
内部に、より微細な分散相(2−1)が存在する相構造
(以下「相構造II」という。)、あるいは、連続相
(1)と分散相(2)からなる海島構造であり、かつ、
当該分散相(2)の外周部全域に界面層(3)が存在す
る相構造(以下「相構造III」という。)である。な
お、「相構造II」と「相構造III」とを同時に満たす相
構造が主たる相構造であることが最も好ましい。なお、
「相構造I」、「相構造II」、「相構造III」のいずれも
欧州公開特許公報第045749号では報告されていな
い。
【0037】以下、本発明に係る「相構造I」、「相構
造II」、「相構造III」の耐衝撃改良効果を説明する。
【0038】「相構造I」は、弾性率が高く脆性材料で
ある硬化物を主成分とする連続相(1)内に、弾性率が
低く弾性・靭性材料であるエポキシ基含有液状ポリブテ
ンに係る成分を主成分とするμm単位の分散相(2)が
存在する相構造である。「相構造I」において、応力に
より変形が生じると、連続相(1)と分散相(2)の構
成材のポアソン比の差により、連続相(1)と分散相
(2)の界面を剥離する力が生じ、剥離が進行する。本
発明に係る「相構造I」では、連続相(1)と分散相
(2)の親和力が化学構造の類似性によって増加してい
るから、当該剥離によって消費されるエネルギーは大き
いものである。応力(歪み)は、当該界面の剥離によっ
て消費(解放)されるから、熱硬化性樹脂、例えばエポ
キシ樹脂硬化物を主成分とする連続相に材料の致命的な
破壊の原因となるクラック等が発生せず、耐衝撃特性、
サーマルクラック特性が改良される。
【0039】「相構造II」は、弾性率が高く脆性材料で
ある硬化物を主成分とする連続相(1)内に、弾性率が
低く弾性・靭性材料であるエポキシ基含有液状ポリブテ
ン(B)に係る成分を主成分とするμm単位の分散相
(2)が存在する相構造で、さらに、その分散相(2)
内にも、より微細な分散相(2−1)(硬化物を主成分
とする相。)が存在する構造である。当該構造は、耐衝
撃ポリスチレンやABS樹脂の相構造で確認される構造
で、サラミ構造と呼ばれるものである。「相構造II」に
おいて、応力により変形が生じると、「相構造I」で生
じる応力(歪み)の消費(解放)に加えて、分散相内部
でも、より微細な分散相(2−1)の界面剥離によって
同様の応力(歪み)の消費(解放)されるから、単位体
積当たりで生じる界面剥離エネルギーが「相構造I」に
比べて大きい。したがって、硬化物を主成分とする連続
相(1)に材料の致命的な破壊の原因となるクラック等
が発生せず、耐衝撃特性、サーマルクラック特性をより
効果的に改良する。
【0040】「相構造III」は、弾性率が高く脆性材料
である硬化物を主成分とする連続相(1)内に、弾性率
が低く弾性・靭性材料であるエポキシ基含有液状ポリブ
テン(B)に係る成分を主成分とするμm単位の分散相
(2)が存在する相構造で、さらに、その外周部全域に
弾性率が低く弾性・靭性材料である熱硬化性樹脂(A)
を含む組成物からなる硬化物とエポキシ基含有液状ポリ
ブテン(B)との間で反応した成分を主成分とするμm
単位の界面層(3)が存在する相構造である。当該構造
は、耐衝撃ポリプロピレン樹脂(ブロック型ポリプロピ
レン)の相構造で確認される構造で、多層構造と呼ばれ
るものである。すなわち、耐衝撃ポリプロピレン樹脂に
おいては、ポリプロピレンからなる連続相中にポリエチ
レンからなる分散相が存在し、ポリエチレン分散相外周
をエチレン−プロピレン共重合体ゴムからなる界面層が
存在する。「相構造III」において、応力により変形が
生じると、「相構造I」で生じる応力(歪み)の消費
(解放)に加えて、界面層(3)でも連続相(1)また
は分散相(2)と界面層(3)との界面剥離によって同
様の応力(歪み)が消費(解放)されるため、単位体積
当たりで生じる界面剥離エネルギーが「相構造I」に比
べて大きい。したがって、硬化物を主成分とする連続相
に材料の致命的な破壊の原因となるクラック等が発生せ
ず、耐衝撃特性、サーマルクラック特性をより効果的に
改良する。
【0041】「相構造II」と「相構造III」の両構造を
満足する相構造、すなわち、弾性率が高く脆性材料であ
る硬化物を主成分とする連続相(1)内に、弾性率が低
く弾性・靭性材料であるエポキシ基含有液状ポリブテン
(B)に係る成分を主成分とするμm単位の分散相
(2)が存在する相構造で、さらに、その分散相(2)
内にも、より微細な分散相(2−1)(硬化物を主成分
とする相。)が存在し、かつ、その分散相(2)の最外
周部全域に弾性率が低く弾性・靭性材料である熱硬化性
樹脂(A)を含む組成物からなる硬化物とエポキシ基含
有液状ポリブテン(B)との間で反応した成分を主成分
とするμm単位の界面層(3)が存在する相構造では、
単位体積当たりで生じる界面剥離エネルギーが「相構造
II」、「相構造III」に比べて大きくなる。したがっ
て、硬化物を主成分とする連続相に材料の致命的な破壊
の原因となるクラック等が発生せず、耐衝撃特性、サー
マルクラック特性を最も効果的に改良する。本発明に係
る熱硬化性樹脂組成物における体積収縮率の低減効果の
機構は、基本的には、本発明に係るエポキシ基含有液状
ポリブテンの体積収縮率の低さ、および、熱硬化性樹脂
に対する化学的相互作用に起因していると考えられる
が、上記の「相構造I」、「相構造II」、「相構造III」
の構造が、衝撃を加えた時の応力緩和のみならず、硬化
反応時の応力緩和に寄与しているものと考えられる。
【0042】本発明に係る熱硬化性樹脂組成物の主たる
相構造を「相構造I」、「相構造II」、あるいは、「相
構造III」にするためには、熱硬化性樹脂(A)、エポ
キシ基含有液状ポリブテン(B)、硬化剤(C)および
硬化促進剤(D)を含むものとし、かつ、これらの配合
物から最終的な硬化組成物を得る前に、予め当該エポキ
シ基含有液状ポリブテン(B)を、(A)、(C)、
(D)から選ばれる成分の一部とからなる懸濁液状混合
物(以下、「懸濁液状混合物」という。)を形成する工
程を含ませることが好ましい。
【0043】すなわち、当該エポキシ基含有液状ポリブ
テン(B)と、熱硬化性樹脂(A)、硬化剤(C)およ
び硬化促進剤(D)から選ばれる成分の一部とを混合
し、当該液状混合物中にエポキシ基含有液状ポリブテン
(B)を主成分として含む微細分散相(懸濁液状混合
物)を形成させる工程である。なお、この懸濁状態と
は、混合終了後、1日以上懸濁液状混合物製造条件で放
置しても実質的に変化しないものを指す。特に、好まし
い懸濁状態は、1ヶ月以上懸濁液状混合物製造条件で放
置しても実質的に変化しないものである。なお、顕微鏡
で懸濁液状混合物中の当該分散相を観察すると、その構
造が、当該分散相(2)の内部に、より微細な複数の分
散相(2−1)が存在し、および/または、分散相
(2)の外周部全域に界面層(3)を少なくとも1層有
するものが主体であることが確認できる。
【0044】当該工程は、最終的に得られる熱硬化性樹
脂組成物の耐衝撃特性等に好ましい相構造の形成に寄与
する条件を、硬化反応前に確立するものである。当該懸
濁状態が安定的に形成される理由は明らかではないが、
溶解したエポキシ基含有液状ポリブテン(B)と熱硬化
性樹脂(A)、および/あるいは、溶解したエポキシ基
含有液状ポリブテン(B)と硬化剤(C)との化学反応
生成物が、混合物中において界面活性剤的な機能を果た
しているものと考えられる。
【0045】この懸濁液状混合物は、各成分の配合割合
を、各成分中に含有する官能基当量(g/eq.)の関
係を後記の特定の範囲に保つことにより、容易に生成さ
せることができる。なお、ここで示す官能基当量(g/
eq.)とは、熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂の場合には
エポキシ当量(g/eq.)であり、フェノール樹脂の
場合には活性水素基当量(g/eq.)であることを意
味する。同様に、硬化剤が酸無水物系硬化剤の場合には
酸無水物基当量(g/eq.)であり、アミン系硬化剤
の場合にはアミノ基当量(g/eq.)であることを意
味する。また、種々の官能基が混在する場合には、トー
タルの反応性官能基当量(g/eq.)として示すこと
が可能である。
【0046】つまり熱硬化性樹脂(A)と硬化剤(C)
の含有官能基当量(g/eq.)で表示する配合比を、
(A)/(C)は5以上で、好ましくは10以上20以
下とする。あるいは(A)/(C)が0.2以下、好ま
しくは0.1以下で0.001以上とする。このように、
(A)あるいは(C)のどちらかの一方の成分を過剰状
態にした混合物を調合し、当該混合物100質量部に対
して、エポキシ基含有液状ポリブテン(B)1〜100
質量部を配合することで、本発明の懸濁液状混合物を生
成させることができる。通常の熱硬化性樹脂組成物の
(A)/(B)は0.5〜1.5の範囲であるが、本願の
懸濁液状混合物を作成するにあたり、前記のようにいず
れか一方の成分を大過剰状態にして調合される。なお、
(A)/(B)が5以下あるいは0.2以上になると、
最終的に得られる熱硬化性樹脂組成物に前記相構造を発
現させることも可能であるが、該懸濁液状混合物自体の
粘度上昇が著しく、実用に適さなくなる。また、該懸濁
液状混合物100質量部に対して、エポキシ基含有液状
ポリブテン(B)を100質量部以上使用した場合も、
前述と同様に、該懸濁液状混合物自体の粘度上昇が著し
くなる。
【0047】また、硬化剤(C)を配合しない場合は、
熱硬化性樹脂(A)100質量部に対してエポキシ基含
有液状ポリブテン(B)が1〜200質量部の関係に保
つことが挙げられる。ここで、熱硬化性樹脂(A)10
0質量部に対して、エポキシ基含有液状ポリブテン
(B)を200質量部以上使用した場合も、前述と同様
に、懸濁液状混合物自体の粘度上昇が著しくなり、実用
性が無くなってくる。
【0048】懸濁液状混合物を生成するときの温度、時
間、あるいは各成分の添加方法については特に制限がな
く、各成分を撹拌する形式においても特に制限は無い
が、均一に分散できる形式であればよい。また、使用す
る用途に応じて粒子系のサイズが要求される場合には、
ホモジナイザー等の強制撹拌機等を使用して、制御する
ことが好ましい。
【0049】ここまで説明した懸濁液状混合物は、この
後、最終的な熱硬化性樹脂組成物を得る工程で、耐衝撃
特性等に好ましい相構造の形成に寄与することができ
る。この最終工程では、樹脂組成物を得るために、最終
的には熱硬化性樹脂(A)と硬化剤(C)との官能基当
量の比率が0.2〜5の範囲、好ましくは0.5〜1.5
の範囲となるように、前期工程で得た懸濁液状混合物に
対してさらに熱硬化性樹脂(A)および/または硬化剤
(B)を場合によりさらに硬化促進剤(D)を適宜追加
充当する。この配合比率を最終的な適正範囲に調整した
配合物を所定の加熱、触媒あるいは紫外線照射により硬
化することによって、本発明の熱硬化性樹脂組成物を得
ることができる。
【0050】その得られる組成物を各種用途に適用する
場合には、上記以外の成分として、本発明の効果を損な
わない範囲で公知の液状反応性ゴム、液状α−オレフィ
ン重合体等の液体ゴム、エラストマー、コア−シェル構
造エラストマー等の耐衝撃改良剤、難燃剤、カップリン
グ剤、消泡剤、顔料、染料、酸化防止剤、耐候剤、滑
剤、離型剤等の充填材を適宜添加配合することができ
る。さらに、充填材には、溶融シリカ、粉砕シリカ、タ
ルク、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム等も挙げる
ことができるが、近年の半導体封止用途に適用させる場
合には、平均粒径20μm以下の溶融シリカが望まし
く、これらを単独または2種以上混合して任意の量を組
み合わせて使用することができる。
【0051】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明する。
【0052】[参考製造例] <エポキシ基含有液状ポリブテン(エポキシ化ポリブテ
ン)の製造>エポキシ化ポリブテンの反応原料であるポ
リブテンには、表1に示すように、参考製造例1、2で
は市販のLV−50(日本石油化学(株)製)、HV−
100(日本石油化学(株)製)を、参考製造例3〜6
では本発明者らが開示した特開平10−306128号
公報の製造方法によって得られる高反応性ポリブテンを
使用した。また比較例1では同様に高反応性ポリブテン
を、比較例2ではHV−300(日本石油化学(株)
製)を使用した。エポキシ化ポリブテン(参考製造例1
〜6)は、前述の米国特許公報第3382255号公報
の方法を参考にして、上記6種類の原料ポリブテンに過
酸を反応させることによって製造した。
【0053】
【表1】 *1:GPC測定による数平均分子量(ポリスチレン換
算値)を示す。
【0054】[実施例1〜12] <最終硬化反応前の懸濁液状混合物の製造>製造装置と
して、可変式の撹拌機、反応温度指示計、反応滴下口を
備えたフラスコを恒温調節が可能な熱媒浴内に設置し
た。そのフラスコ内に参考製造例1〜6のエポキシ化ポ
リブテンの所定量(表2に示す。)を取り、そこへ、熱
硬化性樹脂としてエピコート#828、硬化剤としてM
H−700および硬化促進剤としてBDMAとを其々の
所定量(表2に示す。)を一括して仕込んだ。その後
に、その混合物を撹拌しながら、反応温度を室温から1
00℃まで上昇させ、100℃を維持した状態で2時間
反応を実施した。その結果、実施例1〜12のいずれの
条件においても、懸濁液状混合物が得られ、1ヶ月間放
置後にも相分離することは無かった。また、実施例5で
得られた懸濁液状混合物を光学顕微鏡測定により撮影し
たところ、図1に示したように本発明の相構造、連続相
(1)、分散相(2)が形成していることが確認でき
た。 <実験に使用した商品の説明> 1)エピコート#828(油化シェル(株)製):ビス
フェノールA型ジグリシジルエーテルを主成分とするエ
ポキシ樹脂である。官能基(エポキシ基)当量は、約1
90g/eq.である。 2)MH−700(新日本理化(株)製):メチルヘキ
サヒドロ無水フタル酸を主成分とする酸無水物系硬化剤
である。官能基(酸無水物基)当量は、約168g/e
q.である。 3)BDMA(東京化成工業(株)試薬):ベンジルジ
メチルアミンを主成分とする硬化促進剤である。
【0055】
【表2】
【0056】[比較例1〜2、比較例7〜8]上記実施
例の装置と同一のものを使用し、下記表3の配合条件に
より反応を試みた。反応時間あるいは反応温度は、前記
実施例と同様の要領で実施した。この場合にも、前記実
施例と同様に懸濁液状混合物が得られ、1ヶ月間放置後
にも相分離することは無かった。ただし比較例7と8に
おいては、その混合物の粘度上昇が著しく、流動性は全
くないため実用に耐え難い混合物となった。
【0057】
【表3】
【0058】[実施例13〜21、比較例3〜6] <エポキシ樹脂硬化反応の実施例と最終組成物の物性評
価>本実施例では、熱硬化性樹脂組成物としてエポキシ
樹脂組成物を代表させた。本発明のエポキシ樹脂組成物
は、以下の手順で作成した。まずは、表4に示したよう
に最終組成物の硬化剤/エポキシ樹脂成分の官能基当量
比率になるような配合割合になるように、実施例1〜6
あるいは比較例1、2の懸濁液状混合物に対して不足量
のMH−700を配合し、混合物が一様になるまで室温
下で混合した。その混合物に対して、硬化促進剤として
BDMAを1phr量を添加した後に、100℃で2
時間、120℃で2時間および140℃で2時間の
3段階の加熱履歴を与えて、其々のエポキシ樹脂組成物
を得た。また、比較例5は本発明の懸濁液状混合物を得
るのでなく、既存材料の変性アクリロニトリル・ブタジ
エンゴム CTBN1300×8(宇部興産(株)製)
を同一量を添加させた場合であり、比較例6は可撓成分
である緩和応力材料を全く添加させない場合である。こ
の両方の場合においても、エポキシ樹脂と硬化物の当量
比率、硬化促進剤量、加熱履歴等は、前記実施例13〜
21あるいは比較例3、4の条件と同一条件とした。
【0059】エポキシ樹脂組成物の物性評価は、可撓
性、耐湿性、耐クラック性、耐薬品性および耐熱性の5
項目で行った。これらの物性評価のために、各実施例あ
るいは各比較例から得られた組成物について、各測定に
適合する試験片を作製した。
【0060】<物性評価方法>其々の物性評価方法につ
いて説明する。 1)可撓性:日本工業規格JIS K6911の方法に
準拠し、バーコール硬度、曲げ降伏強度、及び、
曲げ弾性率試験の3項目について測定を行い、その測定
値から硬化物の可撓性を評価した。試験は、バーコール
硬度及び曲げ降伏強度については5回、曲げ弾性率試験
については10回実施し、その平均値を求めた。 2)耐湿性:硬化物試験片を煮沸水中に10時間浸せき
し、その前後の質量変化により化合物の耐湿性を評価し
た。試験は2回実施し、その平均値を求めた。 3)耐クラック性:日本工業規格JIS C2105
(電気絶縁用無溶剤レジン試験方法)を応用し、熱伝導
率の異なる金属ワッシャーを封入した硬化物試験片を5
個作成し、其々の試験片が150℃から0℃まで冷却す
る際に発生してくるクラックを観察し、その平均クラッ
ク数を算出した。 4)耐薬品性:硬化物試験片を10%水酸化ナトリウム
あるいはn-ヘプタン溶液中に3日間浸せきし、その前後
の質量変化により硬化物の耐薬品性を評価した。試験は
それぞれ2回実施し、その平均値を求めた。 5)耐熱性:日本工業規格JIS K6911の方法に
準拠し、熱変形温度(HDT)ついて測定を行い、その
測定値から硬化物の耐熱性を評価した。測定は5回実施
し、その平均値を求めた。 6)収縮率:日本工業規格JIS K6911の方法に
準拠し、下記計算式 体積収縮率=(硬化後の密度−硬化前の密度)/(硬化
後の密度)×100 により計算する。ただし、硬化前の密度は、混合した瞬
間は、混合成分を一定の時間毎に測定し、ゼロ時間へ外
挿して求める。また昇温時に反応を起こす成分に対して
は、混合物の密度は、成分のそれぞれの密度から計算に
よって求める。硬化、調整した後の密度は、シリコーン
オイルまたは蒸留水中で質量を測定することにより求め
る。 7)吸水変化率:日本工業規格JIS K7114の方
法に準拠した。
【0061】表4および表5に、一連のエポキシ樹脂組
成物の配合条件とその物性評価結果を示す。
【0062】
【表4】 *1:表中数字は、各成分中の反応性モノオレフィン重
合体あるいは添加成分が硬化物中で占める配合百分率を
示す。
【0063】
【表5】 *1:表中数字は、各成分中の反応性モノオレフィン重
合体あるいは添加成分が硬化物中で占める配合百分率を
示す。
【0064】<相構造観察>日本電子(株)製の透過型電
子顕微鏡(TEM)「装置名JEM−1010」を用
い、実施例と比較例の相構造を観察した。加速電圧は1
00kVであり、染色には酸化ルテニウムを使用した。
したがって、染色相はポリブテン系材料を主成分とする
相であると判断した。観察結果は実施例15〜18に関
しては、本発明に係る「相構造II」あるいは相構造「相
構造III」であることを確認した。実施例17の観察例
を図2に示す。比較例3〜6、および、実施例13、1
4については、本発明に係る「相構造I」であることを
確認した。比較例3の観察例を図3に示す。
【0065】[比較例9]最終的な配合量、配合成分を
実施例13と全く同様になるように、実施例1に記載の
懸濁液状混合物を形成させる工程を経ずに、各成分を一
括に仕込み、耐衝撃熱硬化性組成物を得ようと試みた。
反応時間および反応温度は、前記各実施例と同様の要領
で実施した。しかしその硬化組成物においては、熱硬化
性樹脂を含む組成物からなる硬化物と反応性モノオレフ
ィン重合体との間で明確な分離が確認され、この方法で
は本発明に係る効果が充分には得られないことが確認さ
れた。
【0066】[実施例100〜102] <最終硬化反応前の懸濁混合物の製造>製造装置には、
実施例1〜12で使用したものを用いた。フラスコ内に
参考製造例5のエポキシ化ポリブテンを表6に示したよ
うに所定量取り、熱硬化性樹脂としてYDCN−702
(東都化成(株)製)、硬化剤としてMH−700(新
日本理化(株)製)および硬化促進剤としてBDMAと
を其々表6に示した所定量、一括して仕込んだ。その後
に、その混合物を撹拌しながら、反応温度を室温から1
20℃まで上昇し、120℃を維持した状態で30分間
反応した。その結果、実施例100〜102のいずれの
条件においても、反応時には懸濁状の液状混合物が得ら
れ、室温に戻すと固体粉末となった。なお、当該懸濁混
合物は、120℃で1ヶ月間放置後も相分離することは
なかった。 <実験に使用した商品の説明> 1)YDCN−702(東都化成(株)製):オルソク
レゾール型を主成分とするエポキシ樹脂である。官能基
(エポキシ基)当量は、約205g/eq.である。 2)MH−700(新日本理化(株)製):メチルヘキ
サヒドロ無水フタル酸を主成分とする酸無水物系硬化剤
である。官能基(酸無水物基)当量は、約168g/e
q.である。 3)BDMA(東京化成工業(株)試薬):ベンジルジ
メチルアミンを主成分とする硬化促進剤である。
【0067】
【表6】
【0068】[実施例200〜202、比較例100] <フェノール樹脂硬化組成物の作製とその物性評価>本
発明のフェノール樹脂組成物は、以下の手順で作製し
た。表7に示した最終組成物の配合割合になるように、
実勢例100〜102で作製した懸濁混合物に対して、
必要量のノボラックフェノール硬化剤TD−2131
(DIC(株)製)を配合し、その混合物に硬化促進剤
としてTPP(トリフェニルフスフィン)1phr量を
添加した。添加後に、一様になるまでプラストミル(東
洋精機(株)製)にて120℃で混練し、其々のフェノ
ール樹脂組成物を得た。また、比較例100は緩和応力
材料を全く添加しない場合である。この場合において
も、オルソクレゾール型エポキシ樹脂とノボラックフェ
ノール硬化剤の当量比率、硬化促進剤量、加熱混練方法
等は、前記の条件と同一とした。
【0069】フェノール樹脂組成物の物性評価は、可撓
性および耐熱性の2項目で行った。これらの物性評価の
ために、各実施例あるいは比較例100から得られた組
成物を、各測定に適合する試験片になるように熱プレス
成形によって作製した。
【0070】<物性評価方法>其々の物性評価方法につ
いて説明する。 1)可撓性:日本工業規格JIS K6911の方法に
準拠し、曲げ降伏強度、及び、曲げ弾性率試験の2
項目について測定を行い、その測定値から硬化物の可撓
性を評価した。両測定ともに5回実施し、その平均値を
求めた。 2)耐熱性:日本工業規格JIS K6911の方法に
準拠し、熱変形温度(HDT)ついて測定を行い、その
測定値から硬化物の耐熱性を評価した。測定は5回実施
し、その平均値を求めた。
【0071】表7に、一連のフェノール樹脂組成物の配
合条件とその物性評価結果を示す。
【表7】 *1:表中数字は、各成分中のエポキシ化ポリブテン
が、組成物全体に占める配合百分率を示す。
【0072】<相構造観察>上記実施例で得られた硬化
物について、前述のエポキシ硬化物と同様にTEM観察
したところ、全ての実施例で本発明に係る「相構造II」
の構造が出現していることが確認された。
【0073】
【発明の効果】本発明によって、熱硬化性樹脂、硬化
剤、硬化促進剤、および特定構造のエポキシ基含有液状
ポリブテンの配合による組成物を硬化反応してなる熱硬
化性樹脂組成物が、従来の物性面での問題点を解決でき
ることが判明した。これは、熱硬化性樹脂を含む組成物
からなる硬化物が主成分である連続相とエポキシ基含有
液状ポリブテンが主成分である分散相からなる海島構造
を主たる相構造とし、さらには、その主たる分散相構造
の内部に、複数のより微細な分散相が存在し、および/
または、当該分散相の外周部全域に界面層を少なくとも
1層有する、相構造に起因する。また、最終的な熱硬化
性樹脂組成物を得る前に、エポキシ基含有液状ポリブテ
ンを、熱硬化性樹脂、硬化剤あるいは必要に応じて添加
する硬化促進剤から選ばれる成分の一部とからなる懸濁
した液状混合物を予め作成することにより、上記記載の
相構造が有効に発現することが判明した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施例5で得られた懸濁液状混合物
の光学顕微鏡写真である。
【図2】本願発明の実施例17で得られた熱硬化性樹脂
組成物の相構造を示すTEM観察写真である。
【図3】比較例3で得られた硬化物試料の相構造を示す
TEM観察写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 23/31 H01L 23/30 R // C09K 3/10 Fターム(参考) 4H017 AA04 AB08 AC03 AC16 AC19 AD06 AE05 4J002 AA001 BB202 BB252 CC031 CC043 CD011 CD021 CD051 CD061 EF126 EN027 EN036 EN046 EN076 EN086 EU116 EU117 EU187 EU207 EV026 EW017 EZ017 FD143 FD146 FD157 GQ00 GQ05 4M109 AA01 EA02 EA11

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱硬化性樹脂(A)およびエポキシ構造
    が実質的に分子末端にのみ形成されているエポキシ基含
    有液状ポリブテン(B)を含む熱硬化性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 前記エポキシ基含有液状ポリブテン
    (B)が、主鎖構造中の繰り返し単位の80モル%以上
    が下記式(I)の構造であることを特徴とする請求項1
    に記載の熱硬化性樹脂組成物。 【化1】
  3. 【請求項3】 前記エポキシ基含有液状ポリブテン
    (B)の数平均分子量が300〜6000の範囲内にあ
    ることを特徴とする請求項1または2に記載の熱硬化性
    樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 樹脂相の主たる相構造が、連続相(1)
    と分散相(2)からなる海島構造であることを特徴とす
    る請求項1から3のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成
    物。
  5. 【請求項5】 樹脂相の主たる相構造が、連続相(1)
    と分散相(2)からなる海島構造を呈し、かつ、当該分
    散相(2)の内部に、より微細な分散相(2−1)が存
    在する相構造であることを特徴とする請求項1から3の
    いずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 樹脂相の主たる相構造が、連続相(1)
    と分散相(2)からなる海島構造を呈し、かつ、当該分
    散相(2)の外周部全域に界面層(3)が存在する相構
    造であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに
    記載の熱硬化性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 前記熱硬化性樹脂(A)がエポキシ樹脂
    またはフェノール樹脂であることを特徴とする請求項1
    から3のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 熱硬化性樹脂(A)、エポキシ構造が実
    質的に分子末端にのみ形成されているエポキシ基含有液
    状ポリブテン(B)、硬化剤(C)および硬化促進剤
    (D)を含む組成物を硬化反応してなる熱硬化性樹脂組
    成物の製造方法において、 当該エポキシ基含有液状ポリブテン(B)を、前記
    (A)、(C )、(D)から選ばれる成分の一部とか
    らなる懸濁液状混合物とする工程を含むこと、を特徴と
    する熱硬化性樹脂組成物の製造方法。
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