JP2003038159A - 梅仁酒及びその製造方法 - Google Patents

梅仁酒及びその製造方法

Info

Publication number
JP2003038159A
JP2003038159A JP2001226629A JP2001226629A JP2003038159A JP 2003038159 A JP2003038159 A JP 2003038159A JP 2001226629 A JP2001226629 A JP 2001226629A JP 2001226629 A JP2001226629 A JP 2001226629A JP 2003038159 A JP2003038159 A JP 2003038159A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plum
kernels
kernel
liquor
wine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001226629A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiro Nakano
敏朗 中野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2001226629A priority Critical patent/JP2003038159A/ja
Publication of JP2003038159A publication Critical patent/JP2003038159A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Preparation Of Fruits And Vegetables (AREA)
  • Alcoholic Beverages (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】仁の効果が効率的に摂取でき、しかも棄てられ
ていた梅の仁の有効利用を図ることもできる梅仁酒及び
その製造方法を提供する。 【解決手段】梅仁酒Aは、容器Yに焼酎1を入れ、更に
氷砂糖と梅の種子から取り出した仁2を入れて、所要時
間漬け込んで香味や成分を抽出してつくられる。仁2
は、梅肉エキスをつくるときに廃棄された生の梅のもの
を使用している。梅仁酒Aは、1.8リットルの焼酎1
に、60〜80個程度の梅の仁2と、0.5kgの氷砂
糖を入れて所要時間漬け込んでつくられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は梅仁酒及びその製造
方法に関する。更に詳しくは、仁の効果が効率的に摂取
でき、しかも棄てられていた梅の仁の有効利用を図るこ
ともできるものに関する。
【0002】
【従来技術】従来から梅は、健康を増進させる食物とし
て広く知られている。梅を使用した加工品には、例えば
梅肉エキスや梅酒等がある。梅肉エキスは、青梅の実か
ら種子を取り出して梅肉を煮詰めてつくられており、梅
酒は焼酎に青梅の実と氷砂糖を入れて所要時間漬け込ん
でつくられている。
【0003】ところで梅の種子内にある仁には、目の曇
りを取ったり、気力や体力を増進させたり、煩熱を防い
だりする効果があることが知られている。また、近年の
研究では、仁に含まれるアミグダリンという物質に制ガ
ン効果があることが認められており、注目されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、梅肉エ
キスをつくる際には、種子は取り出されて廃棄されてい
た。つまり、仁は有効性が活用されないまま棄てられて
いた。また、梅酒にあっては、青梅の実がそのままで漬
けてあり、種子は堅い殻で覆われているので、仁に含ま
れるアミグダリンは基酒にあまり溶け出すことができな
かった。なお、従来の梅酒で梅肉は食されることが多い
が、仁は堅い殻で覆われており割って取り出すのが面倒
であるので、食されることは少なかった。このように従
来の梅酒では、仁の有する効果を効果的に摂取すること
が困難であった。
【0005】本発明者は、梅肉エキスをつくる際に仁が
廃棄されていることに着目し、この仁を有効利用して、
仁の成分が効率的に摂取できるものができないものかと
の着想を得た。
【0006】なお、特開昭63−91055号公報に
は、「梅実の果肉を切って梅実の核に至るまで切り込ん
で切り込みを設けた梅実を焼酎等の酒精分に漬け、酒精
分により核を軟化せしめ、核内の種子と共に梅実全体を
食べ得るようにする」とするものが開示してある。しか
し、本発明者がこれを実験したところ、種子の殻は堅い
ままで軟化せず、とても梅実全体が食べられる状態には
ならないことが判明した。このため梅肉と共に仁が食べ
られることもなく、上記公報に開示された発明において
も、仁の成分は効果的に摂取できないことがわかった。
【0007】本発明の目的は、仁の効果が効率的に摂取
でき、しかも棄てられていた梅の仁の有効利用を図るこ
ともできるものを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に講じた本発明の手段は次のとおりである。第1の発明
にあっては、梅の仁を基酒に浸漬し、仁の香味または成
分を抽出したことを特徴とする、梅仁酒である。
【0009】第2の発明にあっては、仁または基酒に色
または香りが付けてあることを特徴とする、第1の発明
に係る梅仁酒である。
【0010】第3の発明にあっては、梅から仁を取り出
し、当該仁を基酒に浸漬して仁の香味または成分を抽出
することを特徴とする、梅仁酒の製造方法である。
【0011】本明細書で「仁」という用語は、種子の中
身を示すもので、具体的には胚や胚乳を示す概念として
使用している。
【0012】本明細書で「梅仁酒」という用語は、醸造
酒や蒸留酒を基酒として、これに梅の仁を浸漬し、この
仁に含まれる香味や成分を抽出したリキュールを示す概
念として使用している。基酒は、蒸留酒としては、例え
ば、焼酎、ブランデー、ウイスキー、ジン、ラム、ウオ
ッカ、テキーラ等を挙げることができ、また、醸造酒と
しては、例えば、清酒、葡萄酒、ビール、紹興酒等が挙
げられる。しかし、基酒となる醸造酒や蒸留酒は、上記
した以外のものを使用することもできる。
【0013】(作 用)本発明に係る梅仁酒によれば、
仁が浸漬してあることで、基酒に仁の香味または成分が
十分に抽出される。このため本発明に係る梅仁酒を飲め
ば、仁の香味または成分が効率的に摂取可能である。ま
た、仁はそのまま食べることができ、食べる際に殻を取
ったり等の面倒がない。仁を食べることにより更により
多くの仁の成分が摂取できる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
き更に詳細に説明する。図1は本発明に係る梅仁酒の一
実施の形態を示す説明図である。図1において梅仁酒
は、ガラス製の容器Yに収容されている。符号Aは梅の
仁を使用した梅仁酒を示している。梅仁酒Aは、容器Y
に基酒である焼酎1を入れ、更に氷砂糖と梅の種子から
取り出した仁2を入れてつくられている。本実施の形態
で仁2は、梅肉エキスをつくるときに廃棄された生の梅
のものを使用している。しかし仁2は、干した梅(梅干
しを含む)のものを使用することもできる。また、梅仁
酒をつくるためだけに取り出したものを使用することも
できる。なお、図1で氷砂糖は焼酎1に溶けた状態を示
しており、図示されていない。
【0015】本実施の形態で梅仁酒Aは、1.8リット
ルの焼酎1に、60〜80個程度の梅の仁2と、0.5
kgの氷砂糖を入れて所要時間漬け込んでつくられてい
る。
【0016】(作 用)焼酎1には仁2が漬け込んであ
るので、仁2の香味と成分が十分に溶け出している。こ
のため梅仁酒Aを飲めば、仁の香味と成分が効率的に摂
取できる。また、漬けてある仁はそのまま食べることが
でき、食べる際に殻を取ったり等の面倒がない。仁を食
べることにより更により多くの仁の成分が摂取できる。
【0017】梅仁酒Aは、梅肉エキスをつくるときに廃
棄されていた種子の仁を使用しているので、資源の有効
利用が図られている。また棄てられていたものを原料と
して使用しているので、梅仁酒Aは比較的安価につくる
ことができる。
【0018】−実験例− 従来からある梅酒を基準とし、梅仁酒の味わいと香りの
点についての比較を行った。試験品は、従来からある梅
酒(試験品)と、生の青梅の仁を漬けた梅仁酒(試験
品)と、梅干しの仁を漬けた梅仁酒(試験品)を用
意した。
【0019】上記3つの試験品を複数の人に飲んでもら
い意見の集計をしたところ、大体において表1のような
結果が得られた。
【0020】
【表1】
【0021】試験品,とも、味わいや香りついて従
来の梅酒とは異なるコクやまろやかさがあるという結果
が得られた。
【0022】この実験結果により、梅の仁を漬け込んだ
梅仁酒は、従来の梅酒とは異なる味わいや香りを備えて
いるものであるという認識が得られた。これにより梅仁
酒は、今までにない新規のアルコール飲料として提供で
きる。
【0023】本実施の形態では焼酎1に仁2と氷砂糖の
みを入れたもの示したが、梅仁酒Aはこれに限定するも
のではない。例えば、焼酎1に更に紫蘇の葉等を入れて
漬け込んだり、紫蘇の葉等に漬け込んだ仁2自体を使用
したりして、焼酎1や仁2に色や香りを付けたりするこ
ともできる。
【0024】また、本実施の形態では氷砂糖を加えた
が、これは限定するものではない。氷砂糖に代えてまた
は加えて入れられるものは、糖類であれば良い。
【0025】梅仁酒Aをつくる際における焼酎1と仁2
と氷砂糖の分量は、上記したものに限定するものではな
く、適宜設定できる。
【0026】なお、アミグダリンという物質は、青酸配
糖体のひとつでエムルシンという酵素によって分解され
て毒物であるシアン化水素を発生させる。しかし、アル
コール類に漬けることによってエムルシンが働かなくな
り、シアン化水素への分解が行われなくなる。これによ
り仁は食することが可能になる。
【0027】本明細書で使用している用語と表現は、あ
くまでも説明上のものであって、なんら限定的なもので
はなく、本明細書に記述された特徴およびその一部と等
価の用語や表現を除外する意図はない。また、本発明の
技術思想の範囲内で、種々の変形態様が可能であるとい
うことは言うまでもない。
【0028】
【発明の効果】本発明は上記構成を備え、次の効果を有
する。 (a)本発明に係る梅仁酒によれば、飲むことで仁の香
味または成分が効率的に摂取できる。また、仁はそのま
ま食べることができ、食べる際に殻を取ったり等の面倒
がない。仁を食べることにより更により多くの仁の成分
が摂取できる。
【0029】(b)本発明に係る梅仁酒は、梅肉エキス
をつくるときに廃棄されていた種子の仁を使用すること
もできる。廃棄されていた仁を使用することで、資源の
有効利用を図ることができる。また、棄てられていたも
のを原料とすれば、梅仁酒を比較的安価につくることが
できる。
【0030】(c)本発明に係る梅仁酒は、従来の梅酒
と異なる味わいや香りを備えているので、今までにない
新規のアルコール飲料として提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る酒飲料の一実施の形態を示す説明
図。
【符号の説明】
A 梅仁酒 Y 容器 1 焼酎 2 仁

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 梅の仁を基酒に浸漬し、仁の香味または
    成分を抽出したことを特徴とする、 梅仁酒。
  2. 【請求項2】 仁または基酒に色または香りが付けてあ
    ることを特徴とする、 請求項1記載の梅仁酒。
  3. 【請求項3】 梅から仁を取り出し、当該仁を基酒に浸
    漬して仁の香味または成分を抽出することを特徴とす
    る、 梅仁酒の製造方法。
JP2001226629A 2001-07-26 2001-07-26 梅仁酒及びその製造方法 Pending JP2003038159A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001226629A JP2003038159A (ja) 2001-07-26 2001-07-26 梅仁酒及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001226629A JP2003038159A (ja) 2001-07-26 2001-07-26 梅仁酒及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003038159A true JP2003038159A (ja) 2003-02-12

Family

ID=19059409

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001226629A Pending JP2003038159A (ja) 2001-07-26 2001-07-26 梅仁酒及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003038159A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005176609A (ja) * 2003-12-16 2005-07-07 Choya Umeshu Co Ltd 飲用アルコールとその製造方法
JP2008306975A (ja) * 2007-06-14 2008-12-25 National Research Inst Of Brewing 酒類の製造方法
CN107177453A (zh) * 2017-07-25 2017-09-19 亳州学院 一种浓香型白酒窖泥养护液、制备方法及养护方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5558087A (en) * 1978-10-23 1980-04-30 Sumie Hihara Low calorie apricot liquor
JPH05161469A (ja) * 1991-12-16 1993-06-29 Shiba Kozaburo 梅核仁と梅果汁しぼり滓の有効利用法
JPH0956333A (ja) * 1995-08-21 1997-03-04 Kozaburo Shiba 機能性梅チョコレート

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5558087A (en) * 1978-10-23 1980-04-30 Sumie Hihara Low calorie apricot liquor
JPH05161469A (ja) * 1991-12-16 1993-06-29 Shiba Kozaburo 梅核仁と梅果汁しぼり滓の有効利用法
JPH0956333A (ja) * 1995-08-21 1997-03-04 Kozaburo Shiba 機能性梅チョコレート

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005176609A (ja) * 2003-12-16 2005-07-07 Choya Umeshu Co Ltd 飲用アルコールとその製造方法
JP2008306975A (ja) * 2007-06-14 2008-12-25 National Research Inst Of Brewing 酒類の製造方法
CN107177453A (zh) * 2017-07-25 2017-09-19 亳州学院 一种浓香型白酒窖泥养护液、制备方法及养护方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN101402907B (zh) 苦瓜酒的生产方法
JP2003038159A (ja) 梅仁酒及びその製造方法
KR100698390B1 (ko) 마늘음료의 제조방법 및 이에 의해 제조된 마늘음료
JPWO2014133140A1 (ja) マスカット様香気を特徴とする香味豊かな発酵アルコール飲料およびその製造方法
CN108929818A (zh) 一种桂花啤酒的制作工艺
CN101411470B (zh) 白灵菇食用菌食品及其生产方法
KR100790504B1 (ko) 산삼배양근을 이용한 주류의 제조방법
JP2007289091A (ja) 柑橘系リキュールとその製造法
CN110122709A (zh) 一种库尔勒活性香梨汁的制备方法
CN106906096A (zh) 一种柠檬酒酿制方法
JP2006129821A (ja) ハマナス成分含有酒及びその製造方法
JPH10215853A (ja) アロエ酒
CN107299014A (zh) 一种龙眼酒及其制作方法
RU2662961C1 (ru) Способ производства красного молодого игристого вина
CN107828596A (zh) 一种火龙果酒
JPH10117762A (ja) マクワウリワインの製造方法
CN104073397A (zh) 一种荞麦养生米酒
CN108913410A (zh) 一种葡萄酒的制备方法
JPH11113557A (ja) パパイヤ果実酢およびその醸造法
CN108929817A (zh) 一种桂花啤酒的制作配方
JPS59156278A (ja) 健康酒類飲料の製造法
JPH0191766A (ja) 柑橘類を原料とする果実酒の製造法
CN1782066A (zh) 银杏葡萄酒及其制备方法
JP3625281B2 (ja) 昆布酢の製造方法
JPS60149375A (ja) カキ醸造酢

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080725

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090223

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091124

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100330