JP2007289091A - 柑橘系リキュールとその製造法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 柚子、かぼすような柑橘類の果実と青皮を香味成分として、コニャック、焼酎のような蒸留酒に漬け込んで香味成分の苦みをなくした果実系リキュールと、その果実系リキュールの風味を比較的簡単に醸し出すための手段を提供することにある。
【解決手段】 その果実系リキュールは、柑橘類の果実と表皮で作ったジャムいわゆるマーマレード状原料から柑橘類を香味成分とした得たもので、柑橘類の果実と表皮で作ったマーマレード状のものとを香味成分原料として、酒類に漬け込み、数十時間、放置して、マーマレード中の果実汁と表皮の風味を酒類に充分馴染ませて、その成分と香味を浸出、熟成後、荒濾しによって表皮等を除き、残液に凝集剤を投入して、十数時間放置して残液表面に浮遊する表皮細片、オリ等を凝集化させるとともに、さらに、香味成分を酒類に浸出したのち濾過して清浄化することによって得られる。
【選択図】 なし
【解決手段】 その果実系リキュールは、柑橘類の果実と表皮で作ったジャムいわゆるマーマレード状原料から柑橘類を香味成分とした得たもので、柑橘類の果実と表皮で作ったマーマレード状のものとを香味成分原料として、酒類に漬け込み、数十時間、放置して、マーマレード中の果実汁と表皮の風味を酒類に充分馴染ませて、その成分と香味を浸出、熟成後、荒濾しによって表皮等を除き、残液に凝集剤を投入して、十数時間放置して残液表面に浮遊する表皮細片、オリ等を凝集化させるとともに、さらに、香味成分を酒類に浸出したのち濾過して清浄化することによって得られる。
【選択図】 なし
Description
本発明は、果実系リキュール、とくに、香料成分として柚子のような柑橘の果実汁、表皮を使用したリキュールに関する。
本発明にいうリキュールとは、広義には、蒸留酒に薬草、果実などの香料成分を配合した酒を意味し、「酒類と糖類その他の物品(酒類を含む)を原料とした酒類でエキス分が2%以上のもの」とした我が国の酒税法に定義されている「リキュール類」に相当するものである。
果実系リキュールとしては、世界的にはオレンジをコニャックに溶け込ましたグラン・マルニエが最もオーソドックスなものとして有名である。このグラン・マルニエは、下記非特許文献1に紹介されているように、ハイチ産のビターオレンジの緑皮の残った薄い外皮のみをアルコール度数70度のブランデーに3週間漬け込んだのち、蒸留して得たオレンジスピリッツに、コニャック、ブレンドシロップや秘伝のエキスを加えたのち、さらに6ヶ月熟成して濾過して得ている。
一方、我が国においては、「リキュール」と称して、各種ミカン類、肉桂、スグリ、薯類を香味成分として皮付きのままの切断原料を焼酎に漬け込んで濾過して得た飲み物が、下記特許文献1〜3に開示されている。
また、ミカン類の中、とくに、柚子は、近年、その風味の良さとともに、その果実、果皮は精神安定作用があることが知られるようになって、下記特許文献4,5にも開示されているように各種飲料への香味成分としての適用が提案され、柚子を香味成分として焼酎に漬け込んだリキュールの開発も試みられるようになった。
しかしながら、この柚子リキュールを、上記特許文献に記載の方法に準じて、緑皮を、砂糖、蜂蜜、果汁とともに焼酎に漬け込み長時間の処理を行っても、柚子の表皮の渋さ苦さと果実汁の酸っぱさにより焼酎の風味から分離した状態となり、果実系リキュールとして求められるべきの本来のまろやかさを醸し出すことができない。
特開平6−62828号公報
特開2002−281954号公報
特開2005− 34003号公報
特開2005−295974号公報
特開2006− 34177号公報
株式会社柴田書店 1997年7月4日 発行 福西栄三著 リキュールブック
本発明において解決すべき課題は、柚子、かぼすような柑橘類の果実と青皮を香味成分として、コニャック、焼酎のような蒸留酒に漬け込んで香味成分の苦みをなくした果実系リキュールと、その果実系リキュールの風味を比較的簡単に醸し出すための手段を提供することにある。
本発明の柑橘類を香味成分としたリキュールは、柑橘類の果実と表皮で作ったジャムいわゆるマーマレード状原料から得たものである。
香味成分が柑橘類とくに、柚子のように風味ともに強いものであっても、このための香味成分原料として、マーマレード状のものを使用することによって、果実と表皮の香味成分と酒類との馴染みがよくなり、ほど良く柚子の風味を有するリキュールが得られる。
この柑橘類を香味成分とした果実系リキュールは、柑橘類の果実と表皮で作ったマーマレード状のものを香味成分原料として、酒類に漬け込み、数十時間、放置して、マーマレード中の果実汁と表皮の風味を酒類に充分馴染ませて、その成分と香味を浸出、熟成後、荒濾しによって表皮等を除き、残液に凝集剤を投入して、十数時間放置して残液表面に浮遊する表皮細片、オリ等を凝集化させるとともに、さらに、香味成分を酒類に浸出したのち濾過して清浄化することによって得られる。
本発明のリキュールの主な香味成分原料として柑橘類の中でも柚子を使用する場合には、柚子を果汁として絞り出し、この果汁に表皮果実と表皮をそのまま加えた状態で、蜂蜜とその他の糖分、エキスを添加してマーマレード状としたものが好適である。
とくに、香味成分原料として柚子を使用するする場合、韓国において広く飲用されている柚子茶のマーマレード状の原料が本発明のリキュールの原料として適したものである。
本発明において、マーマレード状の香味成分原料を漬け込むための酒としては、任意のものが使用できるが、製品のさわやかさを期待するためには、焼酎、ブランデー、ラム、ウイスキー、ウオッカ、ジン等の蒸留酒、それも高い純度のものが好ましい。
マーマレード状原料の香味成分を酒類へ浸出させるための時間は、香味成分が既にマーマレード状原料中に熟成されているので、香味成分を生の状態で浸漬する場合よりも、相当時間短かくとも酒類との馴染み程度は進行するが、それでも数十時間以上の浸漬が必要である。
マーマレード状原料を酒類に数十時間漬け込んだのちの、荒濾し後、製出液の清浄化のために添加する凝集剤としては、液中の渋み分、オリ等を凝集させるための渋柿から得た凝集剤と、その凝集分を拡大するためのゼラチンとを2段階に分けて添加するのが良い。
本発明のリキュールは、香味成分原料として柑橘類の中でも個性が強い柚子からであっても、オレンジ・キューラソーに匹敵するもので、従来の果実系リキュールと同様に、そのままでも、カクテル、洋菓子、和菓子用として充分に使用できる。
また、品質にバラツキの多い柚子であっても、マーマレード状原料を使用することによって均質のリキュールとすることができる。
本発明の実施の形態を、香味成分の柑橘類として柚子を使用し、酒類として焼酎を使用した実施例に基づいて説明する。
香味成分原料として表1に示す成分を有する韓国製のマーマレード状の柚子茶原料100kgを、味調整のためのリンゴ酸15kgを入れたアルコール分40%の麦焼酎150lと水235lからなるアルコール液に常温下で24時間漬け込んだ。。
この漬け込みによって、焼酎中に柚子茶原料が浸出したものを糖分、酸度および香味に貌路状態を柚子茶の分散状態によって確認したのち、ざる目で荒濾して1cm程度の大きさの浮遊物、残液に渋柿から得た凝集剤(株式会社 三枡商店製 カキライト(商標名))100gを投入して5時間放置したのち、さらに凝集剤としてのゼラチン(株式会社 三枡商店製)を投入して12時間後、、凝集物を固まり状にして分離しやすくし、濾紙を用いて濾過することによって、僅かに黄色がかった透明な液体を得た。
本発明のリキュールは、通常のリキュールと同様に、そのまま、アルコール含有飲料として、また、カクテル原料として、さらには、各種の菓子類への香味成分原料として利用できる。
Claims (5)
- 柑橘類の果実と表皮で作ったマーマレード状原料から得た柑橘類を香味成分とした酒類に漬け込まれた柑橘系リキュール。
- 香味成分としての柑橘類が柚子であり、酒類が焼酎である請求項1に記載の柑橘系リキュール。
- 香味成分として柑橘類の果実と表皮を有するマーマレード状原料を高純度の酒類に漬け込み、
数十時間放置したのち、マーマレード中の果実汁と表皮の香味成分を酒類に浸出させたのち一旦荒濾し、
残液に凝集剤を投入して、十数時間放置したのち、最終的に濾過し清浄化する柑橘系リキュールの製造法。 - 最終的な濾過清浄化を二段階に分けて濾過する請求項3に記載の柑橘系リキュールの製造法。
- 柑橘類が柚子であり、高純度の酒類が焼酎である請求項4に記載の柑橘系リキュールの製造法。
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JP2006121851A JP2007289091A (ja) | 2006-04-26 | 2006-04-26 | 柑橘系リキュールとその製造法 |
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CN110876549A (zh) * | 2018-09-05 | 2020-03-13 | 广东美的生活电器制造有限公司 | 杯体组件及食物处理机 |
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