JPH05161469A - 梅核仁と梅果汁しぼり滓の有効利用法 - Google Patents

梅核仁と梅果汁しぼり滓の有効利用法

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JPH05161469A
JPH05161469A JP3331773A JP33177391A JPH05161469A JP H05161469 A JPH05161469 A JP H05161469A JP 3331773 A JP3331773 A JP 3331773A JP 33177391 A JP33177391 A JP 33177391A JP H05161469 A JPH05161469 A JP H05161469A
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JP
Japan
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ume
plum
kernel
powder
stone
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JP3331773A
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English (en)
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Zenichi Kawashima
善一 河嶋
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明は、梅核仁の粉末、エキス、ペースト
および油の製造方法、ならびにこれらを利用する方法を
提供するものである。 【効果】 本発明により、これまで何等活用されること
なく産業廃棄物として処理されていた梅核仁が有効利用
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は梅核仁を有効利用するた
めの方法に関する。さらに詳しくは、本発明は梅核仁の
粉末、エキス、ペーストおよび油の製造方法、ならびに
これらを利用する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】梅果はバラ科に属する梅の果実であり、
古来より人体の健康維持および増進に役立つものとし
て、梅干、練梅干、梅酒、梅酢、梅果汁、梅びしお、梅
肉エキス等の食品に広く利用されている。その食薬理効
果により、例えば風邪に対しては梅干の黒焼が、また、
下痢や腹痛等に対しては梅肉エキスが広く民間で用いら
れている。
【0003】現代においては医学薬学の進歩により、そ
の薬理効果が逐次解明されて来ている。例えば、梅果お
よび梅製品に含まれるクエン酸はクエン酸サイクル理論
によれば人体の酸-アルカリの平衡に関与し、体液およ
び血液をpH7.4の微アルカリ性とし、健康の維持に寄
与する事が実証されている。このため、これらの梅果お
よび梅製品はアルカリ性食品として位置付けられてい
る。しかるに、梅果の核仁は、同じバラ科に属する杏や
苦扁桃の核仁である杏仁や苦扁桃仁(一般にアーモンド
と呼ばれる)とはその栄養成分が殆んど同じであるにも
拘らず、これまで利用されていない。
【0004】杏仁は、食用としてはその芳香性風味と食
薬理効果の故に杏仁豆腐として中国料理に用いられてい
る。また、薬用としては漢方薬として用いられており、
さらに日本薬局方においてもその鎮咳、去痰の薬効が公
示され、その抽水エキス水が杏仁水として医薬品となっ
ている。一方、アーモンドは広く食品原料および食品添
加物として利用されている。
【0005】杏仁およびアーモンドにおいては、含有さ
れるベンツアルデシアンヒドリン配糖体、即ちアミグダ
リンに起因する青酸中毒が起こる恐れがあるので、食用
としての製品化の場合は法定の含有量を基準として、そ
の基準以下のものが食品原料とされ、その基準以上のも
のは医薬原料となっている。従って、医薬品の場合は服
用量が定められている。
【0006】また、杏仁に含まれるアミグダリンを原料
とするビタミンB17が米国において開発され、その制ガ
ン効果について十数年前より臨床実験が続けられてい
る。未だ制ガン剤としての認可はされていないが、その
効果が有意であるとして我国においても治験薬としての
施療が認められている。
【0007】このように、杏仁やアーモンドは広く食薬
用として利用され、その大部分が諸外国よりの輸入品で
賄われているが、梅核仁はこれまで何等活用されること
なく産業廃棄物として処理されていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、杏仁やアー
モンドと同等の成分を有し、芳香性の風味があり、しか
も食薬理効果が認められる梅核仁を有効利用するための
方法を提供するものである。即ち、梅核仁の構成成分の
各々の特性を活用し、その特性利用別にこれを製品化す
る方法を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、梅核仁を基
に粉末、エキス、ペーストおよび油を製造し、これらを
利用することが有効であることを見い出し、本発明を完
成するに至った。
【0010】
【実施例】以下に実施例を挙げて梅核仁を有効利用する
ための方法をさらに詳しく説明する。実施例1 梅核仁粉末を利用する方法 生梅の種を破砕機により破砕し、これを比重選別機に供
して核仁を得た。しかる後、この核仁を超低温粉砕機
(−100℃)により粉砕し、これを凍結乾燥して粉末と
した。超低温粉砕機を利用する理由は、粉砕により生ず
る摩擦熱によって含有成分が変質するのを防止するため
である。この粉末を梅干練製品および梅肉エキスに適量
(3〜5%)添加して混練することにより、芳香性風味が
あり、前述の食薬理効果が期待される美味な製品が得ら
れ、一般製品との差別化および高級化が得られた。梅核
仁粉末を95〜100%エタノール液100重量部に対
し50重量部の割合で加え、ミキサー機にて約10分間
撹拌し、これを真空瀘過機により瀘過して梅核仁エキス
・エタノール液を得た。この梅核仁フレーバーを梅酢に
1%添加することにより、芳香性風味と食薬理効果のあ
る梅酢が得られ、一般梅酢との差別化および高級化が得
られた。梅核仁粉末に塩酸を加えて加水分解し、pH調
整を行ってアミグダリンを抽出する。しかる後、所定の
製法によりこれを分解してビタミンB17を得た。ビタミ
ンB17は十数年前にアメリカにおいて開発され、まだ医
薬品としての認可は得られていないが、アメリカ、ドイ
ツおよび我国において制ガン治験薬として用いられてい
る。
【0011】実施例2 梅核仁エキスを利用する方法 梅核を粉砕機により粉砕し、これを同容積の95〜10
0%エタノールに浸漬し、その容器を密閉し、冷暗所で
貯蔵した。約3〜5カ月後に、これを瀘過し、濾液に約
3倍量の飲料水を加え、芳香性を有する梅核仁エキス含
有のエタノール水を得た。このエタノール水を梅干製
品、梅酒、梅酢、梅果汁にそれぞれ噴霧または適量添加
したところ、全ての製品が芳香性風味のある美味な製品
となり、一般製品との差別化および高級化が得られた。
さらに、作業場に芳香が漂い労働環境の向上が計られ
た。この方法は超低温粉砕機や比重差選別機を使用しな
い為、経済性が高い。
【0012】実施例3 梅核仁ペーストを利用する方法 この方法は、梅核仁の成分の全てを梅製品のうち梅干練
製品および梅肉エキスに添加するためのものである。選
別された梅核仁100重量部に対し25〜35%エタノ
ール水を2〜3倍添加し、これをミキサー機により粉
砕、混練し、さらに摺つぶし機にてペーストを得た。エ
タノール水の使用は製造工程中に生ずる摩擦熱による梅
核仁の変質およびエタノールの蒸散を防止するためであ
る。このペーストを梅干練製品および梅肉エキスに5〜
10%添加、混練して製品化したところ、芳香性風味が
あり、美味でかつ食薬理効果が期待される製品が得られ
た。このため、一般製品との差別化および高級化が得ら
れたと同時にエタノールによる賞味期間の延長が計られ
た。
【0013】実施例4 梅核仁油を利用する方法 梅核仁を搾油機に供して梅核仁油を得た。この梅核仁油
を用いて化粧石鹸の製法に基き梅化粧石鹸を作ったとこ
ろ、梅の芳香性があり、含有されるオレイン酸の為に皮
膚の保護作用に有効な化粧石鹸が得られた。
【0014】実施例5 梅果汁滓を利用する方法 梅果汁をしぼり、その滓を比重差選別機により梅核を分
離除去し、これをまず摺潰し機にかけ摺潰した後さらに
これを裏ごし機により裏ごしして練梅とし、この100
重量部に対し梅酢(食塩約20%のもの)を10〜15%
加え、さらに練梅干(食塩約20%のもの)を90〜85
%加え、混練機にて約10分間混練して練梅干製品を作
った処一般の練梅干と同等の製品が得られ、風味香味そ
の他の味も一般の練梅干と比較して遜色がなく、さらに
食塩分が約10%となり、減塩(ナトリウム)効果の期待
される練梅干製品を得る事ができた。尚さらに梅核仁エ
キスの抽出残滓(ペースト状)を5〜10%添加する事に
より梅核仁の独特の梅の香りが添加され、又これに含ま
れるエタノールにより練梅干製品の保存性が5%向上す
る事が確認された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07H 7/04

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 梅核仁を超低温粉砕機で粉砕し、これを
    凍結乾燥することからなる梅核仁粉末の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の方法によって製造した
    梅核仁粉末を含有する梅製品。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の方法によって製造した
    梅核仁粉末に対して約2倍重量部の95〜100%エタ
    ノールを添加し、これをミキサー機により撹拌し、次い
    で濾過することからなる梅核仁エキスの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の方法によって製造した
    梅核仁エキスを含有する梅製品。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の方法によって製造した
    梅核仁粉末に塩酸を加えて加水分解することからなるア
    ミグダリンの製造方法。
  6. 【請求項6】 粉砕した梅核を同容積の95〜100%
    エタノールに浸漬し、これを冷暗所で約3〜5カ月貯蔵
    した後に濾過することからなる梅核仁エキスの製造方
    法。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の方法によって製造した
    梅核仁エキスを含有する梅製品。
  8. 【請求項8】 梅核仁に対して2〜3倍重量部の25〜
    35%エタノール水を添加し、これをミキサー機により
    粉砕および混練し、さらに摺つぶし機に供することから
    なる梅核仁ペーストの製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の方法によって製造した
    梅核仁ペーストを含有する梅製品。
  10. 【請求項10】 梅核仁を搾油機に供して得た梅核仁油
    を含む化粧石鹸。
  11. 【請求項11】 梅果汁しぼり滓より梅核を除き、これ
    を摺り潰し機にかけたのち、さらに裏ごし機にかけて製
    造した練梅干製品用原料。
JP3331773A 1991-12-16 1991-12-16 梅核仁と梅果汁しぼり滓の有効利用法 Pending JPH05161469A (ja)

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