JP2003002882A - ラクトン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル - Google Patents

ラクトン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリマー化してレジスト用樹脂等とした場
合、レジスト等の性能に悪影響を及ぼさないようなラク
トン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルを得る。 【解決手段】 下記式(1) 【化1】 (式中、Rは水素原子又はメチル基を示し、Zはラクト
ン骨格を有する有機基を示す)で表される(メタ)アク
リル酸エステルであって、該(メタ)アクリル酸エステ
ル1重量部を酢酸エチル19重量部に20℃で溶解させ
たとき、不純物として含まれる不溶分が0.5重量%以
下であることを特徴とするラクトン骨格を有する(メ
タ)アクリル酸エステル。Zにおけるラクトン骨格を有
する有機基には、2−オキサトリシクロ[4.2.1.
4,8]ノナン−3−オン環、3−オキサトリシクロ
[4.3.1.14,8]ウンデカン−2−オン環又はγ
−ブチロラクトン環を有する有機基等が含まれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感光性樹脂などの
機能性高分子の原料モノマーなどとして有用な、純度の
高いラクトン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル
と、その製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】2−オキサトリシクロ[4.2.1.0
4,8]ノナン−3−オン環、3−オキサトリシクロ
[4.3.1.14,8]ウンデカン−2−オン環、γ−
ブチロラクトン環などのラクトン骨格を有する基を含む
(メタ)アクリル酸エステルの重合体は、基板に対する
密着性等に優れることから、レジスト用樹脂等のモノマ
ー(コモノマー)として注目されている。
【0003】このようなラクトン骨格を有する基を含む
(メタ)アクリル酸エステルを製造する方法として、ラ
クトン骨格を有する基を含むアルコールと(メタ)アク
リル酸ハライドとを塩基の存在下で反応させる方法が知
られている。例えば、特開2000−26446号公報
の実施例では、9−ヒドロキシ−2−オキサトリシクロ
[4.2.1.04,8]ノナン−3−オン(5−ヒドロ
キシ−2,6−ノルボルナンカルボラクトン)を、塩基
(N,N−ジメチルアニリン)と少量の重合禁止剤(フ
ェノチアジン)の存在下、(メタ)アクリル酸クロリド
と反応させ、反応混合液を濾過、濃縮し、残渣にエーテ
ルを加え、希塩酸等で洗浄した後、晶析操作により、9
−(メタ)アクリロイルオキシ−2−オキサトリシクロ
[4.2.1.04,8]ノナン−3−オン(5−(メ
タ)アクリロイルオキシ−2,6−ノルボルナンカルボ
ラクトン)を得ている。
【0004】また、特開2000−122294号公報
には、6−ヒドロキシ−3−オキサトリシクロ[4.
3.1.14,8]ウンデカン−2−オンをトリエチルア
ミンの存在下、アクリル酸クロリドと反応させた後、反
応混合液を濾過、濃縮することにより6−アクリロイル
オキシ−3−オキサトリシクロ[4.3.1.14,8
ウンデカン−2−オンを得る方法が開示されている。
【0005】しかし、これらの方法では、エステル化に
(メタ)アクリル酸ハライドを用いるため、目的の(メ
タ)アクリル酸エステル中にハロゲンが残存しやすく、
これを重合してレジスト用樹脂として用いた場合には、
電子部品の性能に悪影響を及ぼすおそれがある。また、
目的物であるラクトン骨格を有する(メタ)アクリル酸
エステルは重合しやすいため、反応の段階だけでなく濃
縮操作等の際にも重合反応(ビニル重合、ラクトンの開
環重合)が進行して、(メタ)アクリル酸エステルの収
率が低下する。さらに、目的物であるラクトン骨格を有
する(メタ)アクリル酸エステルは、重合を避けるた
め、通常晶析により精製されるが、前記反応や濃縮の際
に生成したポリマー等の不純物は晶析によっては十分に
除去できない。そして、このようなポリマーを多く含有
するラクトン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル
をレジスト用樹脂のコモノマー等として使用する場合に
は、レジスト等の性能に支障を来すことが多い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、ポリマー化してレジスト用樹脂等とした場合、レジ
スト等の性能に悪影響を及ぼさないようなラクトン骨格
を有する(メタ)アクリル酸エステルと、その製造法を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するため、鋭意検討した結果、ラクトン骨格を有
するアルコールと(メタ)アクリル酸とを特定濃度の硫
酸触媒の存在下で反応させるととともに、生成したラク
トン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルを含む混
合液を濃縮する際に特定量の重合禁止剤を添加すると、
不純物含量の極めて少ない(メタ)アクリル酸エステル
が得られること、及びこのような(メタ)アクリル酸エ
ステルをレジスト用樹脂のコモノマーとして使用した場
合に、レジスト性能に悪影響を及ぼさないことを見出
し、本発明を完成させた。
【0008】すなわち、本発明は、下記式(1)
【化4】 (式中、Rは水素原子又はメチル基を示し、Zはラクト
ン骨格を有する有機基を示す)で表される(メタ)アク
リル酸エステルであって、該(メタ)アクリル酸エステ
ル1重量部を酢酸エチル19重量部に20℃で溶解させ
たとき、不純物として含まれる不溶分が0.5重量%以
下であることを特徴とするラクトン骨格を有する(メ
タ)アクリル酸エステルを提供する。
【0009】前記式(1)において、Zにおけるラクト
ン骨格を有する有機基として、例えば、2−オキサトリ
シクロ[4.2.1.04,8]ノナン−3−オン環、3
−オキサトリシクロ[4.3.1.14,8]ウンデカン
−2−オン環又はγ−ブチロラクトン環を有する有機基
が挙げられる。
【0010】本発明には、下記式(1a)、(1b)又は
(1c)
【化5】 (式中、Rは水素原子又はメチル基を示す。R1は環に
結合した置換基であって、メチル基、ヒドロキシル基又
は(メタ)アクリロイルオキシ基を示し、R2は水素原
子、メチル基又はエチル基を示す。nは0〜3の整数、
mは0〜5の整数を示す。式中に示される環にはオキソ
基が結合していてもよい)で表される(メタ)アクリル
酸エステルであって、該(メタ)アクリル酸エステル1
重量部を酢酸エチル19重量部に20℃で溶解させたと
き、不純物として含まれる不溶分が0.5重量%以下で
あるラクトン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル
が含まれる。
【0011】本発明は、また、下記式(2) Z−OH (2) (式中、Zはラクトン骨格を有する有機基を示す)で表
されるラクトン骨格を有するアルコールと(メタ)アク
リル酸とを硫酸触媒の存在下で脱水反応させて、対応す
る下記式(1)
【化6】 (式中、Rは水素原子又はメチル基を示す。Zは前記に
同じ)で表される(メタ)アクリル酸エステルを製造す
る方法であって、(A)前記ラクトン骨格を有するアル
コールと(メタ)アクリル酸とを、硫酸触媒濃度1重量
%以下の条件で反応させて式(1)で表される(メタ)
アクリル酸エステルを生成させる反応工程と、(B)反
応で生成した式(1)で表される(メタ)アクリル酸エ
ステルを含む混合液を、式(1)で表される(メタ)ア
クリル酸エステルに対して0.75重量%以上の重合禁
止剤の存在下で濃縮する工程とを含むラクトン骨格を有
する(メタ)アクリル酸エステルの製造法を提供する。
【0012】この製造法は、反応工程(A)の後に、
(C1)反応混合液を水で洗浄する水洗工程、及び(C2)
反応混合液をアルカリ水溶液で洗浄するアルカリ水洗浄
工程を含んでいてもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】前記式(1)において、Rは水素
原子又はメチル基を示し、Zはラクトン骨格を有する有
機基を示す。ラクトン骨格としては特に限定されず、4
〜20員程度のラクトン骨格が挙げられる。ラクトン骨
格はラクトン環のみの単環であってもよく、ラクトン環
に非芳香族性又は芳香族性の炭素環又は複素環が縮合し
た多環であってもよい。代表的なラクトン骨格として、
2−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−
3−オン環(=3−オキサトリシクロ[4.2.1.0
4 ,8]ノナン−2−オン環)、3−オキサトリシクロ
[4.3.1.14,8]ウンデカン−2−オン環、γ−
ブチロラクトン環、δ−バレロラクトン環、ε−カプロ
ラクトン環などが挙げられる。ラクトン骨格は式(1)
中に示されるエステル結合を構成する酸素原子と直接結
合していてもよく、また、直鎖状又は分岐鎖状のアルキ
レン基等の連結基を介して前記酸素原子と結合していて
もよい。
【0014】式(1)で表されるラクトン骨格を有する
(メタ)アクリル酸エステルの代表的な例として、前記
式(1a)、(1b)又は(1c)で表される化合物が挙げら
れる。
【0015】前記式(1a)で表される9−(メタ)アク
リロイルオキシ−2−オキサトリシクロ[4.2.1.
4,8]ノナン−3−オン類(=5−(メタ)アクリロ
イルオキシ−3−オキサトリシクロ[4.2.1.0
4,8]ノナン−2−オン類)において、n個のR1は、同
一の基であってもよく、互いに異なる基であってもよ
い。R1は橋頭位の炭素原子に結合している場合が多
い。
【0016】式(1a)で表される9−(メタ)アクリロ
イルオキシ−2−オキサトリシクロ[4.2.1.0
4,8]ノナン−3−オン類の代表的な例として、9−ア
クリロイルオキシ−2−オキサトリシクロ[4.2.
1.04,8]ノナン−3−オン(=5−アクリロイルオ
キシ−3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノ
ナン−2−オン)、9−メタクリロイルオキシ−2−オ
キサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−3−オ
ン(=5−メタクリロイルオキシ−3−オキサトリシク
ロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン)などが挙
げられる。
【0017】前記式(1b)で表される6−(メタ)アク
リロイルオキシ−3−オキサトリシクロ[4.3.1.
4,8]ウンデカン−2−オン類において、n個のR
1は、同一の基であってもよく、互いに異なる基であっ
てもよい。R1は橋頭位の炭素原子に結合している場合
が多い。
【0018】式(1b)で表される6−(メタ)アクリロ
イルオキシ−3−オキサトリシクロ[4.3.1.1
4,8]ウンデカン−2−オン類の代表的な例として、6
−アクリロイルオキシ−3−オキサトリシクロ[4.
3.1.14,8]ウンデカン−2−オン、6−アクリロ
イルオキシ−8−ヒドロキシ−3−オキサトリシクロ
[4.3.1.14,8]ウンデカン−2−オン、6−メ
タクリロイルオキシ−3−オキサトリシクロ[4.3.
1.14,8]ウンデカン−2−オン、6−メタクリロイ
ルオキシ−8−ヒドロキシ−3−オキサトリシクロ
[4.3.1.14,8]ウンデカン−2−オンなどが挙
げられる。
【0019】前記式(1c)で表されるγ−ブチロラクト
ン環を有する(メタ)アクリル酸エステルにおいて、m
は、好ましくは0〜3程度である。
【0020】式(1c)で表されるγ−ブチロラクトン環
を有する(メタ)アクリル酸エステルの代表的な例とし
て、例えば、α−アクリロイルオキシ−γ−ブチロラク
トン、α−アクリロイルオキシ−α−メチル−γ−ブチ
ロラクトン、α−アクリロイルオキシ−β,β−ジメチ
ル−γ−ブチロラクトン、α−アクリロイルオキシ−
α,β,β−トリメチル−γ−ブチロラクトン、α−ア
クリロイルオキシ−γ,γ−ジメチル−γ−ブチロラク
トン、α−アクリロイルオキシ−α,γ,γ−トリメチ
ル−γ−ブチロラクトン、α−アクリロイルオキシ−
β,β,γ,γ−テトラメチル−γ−ブチロラクトン、
α−アクリロイルオキシ−α,β,β,γ,γ−ペンタ
メチル−γ−ブチロラクトン、α−メタクリロイルオキ
シ−γ−ブチロラクトン、α−メタクリロイルオキシ−
α−メチル−γ−ブチロラクトン、α−メタクリロイル
オキシ−β,β−ジメチル−γ−ブチロラクトン、α−
メタクリロイルオキシ−α,β,β−トリメチル−γ−
ブチロラクトン、α−メタクリロイルオキシ−γ,γ−
ジメチル−γ−ブチロラクトン、α−メタクリロイルオ
キシ−α,γ,γ−トリメチル−γ−ブチロラクトン、
α−メタクリロイルオキシ−β,β,γ,γ−テトラメ
チル−γ−ブチロラクトン、α−メタクリロイルオキシ
−α,β,β,γ,γ−ペンタメチル−γ−ブチロラク
トンなどのα−(メタ)アクリロイルオキシ−γ−ブチ
ロラクトン類などが挙げられる。
【0021】本発明の重要な特徴は、前記式(1)で表
される(メタ)アクリル酸エステル1重量部を酢酸エチ
ル19重量部に20℃で溶解させたとき、不純物として
含まれる酢酸エチル不溶分(重合物等)が0.5重量%
以下である点にある。前記不溶分は、好ましくは0.3
重量%以下、さらに好ましくは0.2重量%以下であ
り、特に完溶であるのが好ましい。このような酢酸エチ
ル不溶分の少ないラクトン骨格を有する(メタ)アクリ
ル酸エステルを、例えばアルカリ可溶性付与モノマー
(酸脱離性付与モノマー;2−(メタ)アクリロイルオ
キシ−2−メチルアダマンタン等)などの所望の機能を
付与するモノマーと共重合させて得られるポリマーをレ
ジスト用樹脂として使用した場合、所望のレジスト性能
(感度等)を得ることができる。これに対し、前記酢酸
エチル不溶分が0.5重量%を超えるラクトン骨格を有
する(メタ)アクリル酸エステルを同様に共重合させた
場合には、所望のレジスト性能を得ることが困難であ
る。
【0022】上記のような酢酸エチル不溶分の少ないラ
クトン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルは、
(A)前記式(2)で表されるラクトン骨格を有するア
ルコールと(メタ)アクリル酸とを、硫酸触媒濃度1重
量%以下の条件で反応させて前記式(1)で表される
(メタ)アクリル酸エステルを生成させる反応工程と、
(B)反応で生成した式(1)で表される(メタ)アク
リル酸エステルを含む混合液を、式(1)で表される
(メタ)アクリル酸エステルに対して0.75重量%以
上の重合禁止剤の存在下で濃縮する工程とを経ることに
より製造することができる。なお、反応工程で得られた
反応混合液は、洗浄工程(C)に供するのが好ましい。
【0023】[反応工程(A)]式(2)で表されるラ
クトン骨格を有するアルコールとしては、式(1)で表
されるラクトン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステ
ルに対応するアルコールを使用できる。より具体的に
は、式(1a)で表される化合物に対応するアルコールの
代表的な例として、9−ヒドロキシ−2−オキサトリシ
クロ[4.2.1.04,8]ノナン−3−オン(=5−
ヒドロキシ−3−オキサトリシクロ[4.2.1.0
4,8]ノナン−2−オン)などが挙げられる。
【0024】前記アルコールは、例えば、ビシクロ
[2.2.1]−2−ヘプテン−5−カルボン酸類を、
メチルトリオキソレニウムの存在下、過酸化水素を反応
させることにより得ることができる。
【0025】式(1b)で表される化合物に対応するアル
コールの代表的な例として、例えば、6−ヒドロキシ−
3−オキサトリシクロ[4.3.1.14,8]ウンデカ
ン−2−オン、6,8−ジヒドロキシ−3−オキサトリ
シクロ[4.3.1.14,8]ウンデカン−2−オンな
どが挙げられる。
【0026】これらのアルコールは、例えば、1−ヒド
ロキシ−4−アダマンタノン類にm−クロロ過安息香酸
などの過酸を作用させることにより得ることができる。
この反応は一般的なバイヤービリガー反応に準じて行う
ことができる。
【0027】前記式(1c)で表される化合物に対応する
アルコールの代表的な例として、例えば、α−ヒドロキ
シ−γ−ブチロラクトン、α−ヒドロキシ−α−メチル
−γ−ブチロラクトン、α−ヒドロキシ−β,β−ジメ
チル−γ−ブチロラクトン、α−ヒドロキシ−α,β,
β−トリメチル−γ−ブチロラクトン、α−ヒドロキシ
−γ,γ−ジメチル−γ−ブチロラクトン、α−ヒドロ
キシ−α,γ,γ−トリメチル−γ−ブチロラクトン、
α−ヒドロキシ−β,β,γ,γ−テトラメチル−γ−
ブチロラクトン、α−ヒドロキシ−α,β,β,γ,γ
−ペンタメチル−γ−ブチロラクトンなどのα−ヒドロ
キシ−γ−ブチロラクトン類などが挙げられる。
【0028】式(2)で表されるラクトン骨格を有する
アルコールと(メタ)アクリル酸との反応(エステル
化)は、通常、反応に不活性な溶媒中で行われる。前記
溶媒として、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、
エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素;ヘキサン、ヘプ
タン、オクタン、デカンなどの脂肪族炭化水素;シクロ
ヘキサンなどの脂環式炭化水素;塩化メチレン、クロロ
ホルム、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン、ト
リフルオロメチルベンゼンなどのハロゲン化炭化水素;
酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル;ジエチルエー
テル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ア
ニソール、テトラヒドロフランなどのエーテル;及びこ
れらの混合溶媒などが挙げられる。溶媒としては、副生
する水と共沸し且つ水と分液可能な溶媒(共沸脱水可能
な溶媒)、例えばトルエンなどが好ましい。
【0029】触媒として用いる硫酸の反応系中の濃度は
1重量%以下であり、より好ましくは0.85重量%以
下である。硫酸の濃度が1重量%を超えると、重合物等
の酢酸エチル不溶分の副生量が著しく増大する。反応系
中の硫酸濃度の下限は、十分な反応速度が得られる程度
であればよく、例えば0.2重量%、好ましくは0.4
重量%程度である。また、硫酸の使用量は、式(2)で
表されるアルコール1モルに対して、例えば0.15モ
ル以下(0.03〜0.15モル程度)、好ましくは
0.13モル以下(0.06〜0.13モル程度)であ
る。
【0030】なお、エステル化触媒として、硫酸以外の
触媒を硫酸と併用することもできる。このような触媒と
して、例えば、塩酸、リン酸、ヘテロポリ酸(例えば、
ケイタングステン酸、ケイモリブデン酸、リンタングス
テン酸、リンモリブデン酸等)などの無機酸;ベンゼン
スルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ナフタレンスル
ホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホ
ン酸、エタンスルホン酸、スルホン酸系強酸性イオン交
換樹脂等のスルホン酸類などが挙げられる。
【0031】また、反応中の重合を防止するため、メト
キノン(ハイドロキノンモノメチルエーテル)、ハイド
ロキノン、フェノチアジンなどの重合禁止剤を系内に添
加したり、系内に酸素を供給するのが好ましい。酸素は
窒素などの不活性ガスで希釈して使用することもでき
る。重合禁止剤の使用量は、例えば、式(2)で表され
るアルコールに対して、0.1〜10重量%、好ましく
は0.5〜5重量%程度である。
【0032】式(2)で表されるアルコールと(メタ)
アクリル酸とのエステル化反応は、常圧又は減圧下、例
えば50〜150℃程度の温度で行われる。(メタ)ア
クリル酸の使用量は、式(2)で表されるアルコール1
モルに対して1モル以上であればよいが、1.5モル以
上(例えば1.5〜10モル程度)であるのが好まし
い。
【0033】[洗浄工程(C)]式(2)で表されるア
ルコールと(メタ)アクリル酸とを反応させて得られる
反応混合液は、そのまま濃縮工程(B)に供してもよい
が、その前に、(C1)水で洗浄する水洗工程、及び(C
2)アルカリ水溶液で洗浄するアルカリ水洗浄工程に供
するのが好ましい。また、反応混合液は、これらの洗浄
工程に加えて、塩水溶液で洗浄する塩水溶液洗浄工程に
供してもよい。これらの洗浄工程により、反応混合液中
に含まれている未反応原料[ラクトン骨格を有するアル
コール、(メタ)アクリル酸]や触媒、その他の水溶性
不純物を効率よく除去できる。
【0034】前記アルカリ水溶液としては、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物;
炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属炭酸
塩;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなどのアル
カリ金属炭酸水素塩などの水溶液が例示される。好まし
いアルカリ水溶液には、炭酸ナトリウムなどのアルカリ
金属炭酸塩の水溶液などが含まれる。
【0035】前記塩水溶液としては、例えば、塩化ナト
リウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシ
ウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウムなどのアルカ
リ金属若しくはアルカリ土類金属のハロゲン化物若しく
は硫酸塩の水溶液などが挙げられる。
【0036】複数の洗浄液を使用する場合の洗浄の順序
は、特に制限されないが、水洗浄−アルカリ水溶液洗浄
−水洗浄、又は水洗浄−アルカリ水溶液洗浄−塩水溶液
洗浄−水洗浄の順序が望ましい。洗浄液の使用量は、洗
浄処理1回当たり、被洗浄液100重量部に対して、例
えば10〜300重量部、好ましくは20〜200重量
部程度である。洗浄する際の温度は、例えば10〜50
℃程度である。洗浄する際の温度が高すぎると、ラクト
ン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルが重合する
おそれがある。
【0037】洗浄は、回分式、連続式、多段式等の公知
乃至慣用の方法により行うことができる。洗浄後の水層
から(メタ)アクリル酸などの未反応原料を回収して再
利用することもできる。
【0038】[濃縮工程(B)]濃縮工程(B)では、
反応で生成した式(1)で表される(メタ)アクリル酸
エステルを含む混合液、例えば前記洗浄工程(C)を経
た混合液を、式(1)で表される(メタ)アクリル酸エ
ステルに対して0.75重量%以上、好ましくは0.8
5重量%以上の重合禁止剤の存在下で濃縮する。重合禁
止剤の量が式(1)で表される(メタ)アクリル酸エス
テルに対して0.75重量%未満の場合には、濃縮時に
重合等の反応が起こりやすく、得られる(メタ)アクリ
ル酸エステル中に含まれる酢酸エチル不溶分が著しく増
大する。重合禁止剤の量の上限は、経済性、濃縮後の
(メタ)アクリル酸エステルの精製操作の操作性や、製
品(メタ)アクリル酸エステルの純度を損なわない範囲
で適宜選択できるが、一般には、式(1)で表される
(メタ)アクリル酸エステルに対して5重量%、好まし
くは3重量%程度である。
【0039】濃縮工程で用いる重合禁止剤としては、特
に限定されず、例えば、メトキノン(ハイドロキノンモ
ノメチルエーテル)、ハイドロキノン等のハイドロキノ
ン系重合禁止剤;フェノチアジン等のフェノチアジン系
重合禁止剤などを使用できる。これらの重合禁止剤は単
独で又は2種以上組み合わせて使用できる。特に、ハイ
ドロキノン系重合禁止剤とフェノチアジン系重合禁止剤
とを組み合わせて用いると、重合物等の生成抑制効果を
大幅に向上できる。ハイドロキノン系重合禁止剤とフェ
ノチアジン系重合禁止剤とを組み合わせて用いる場合の
両者の比率は、例えば、前者/後者(重量比)=1/9
9〜99/1、好ましくは10/90〜90/10、さ
らに好ましくは30/70〜70/30である。
【0040】濃縮は常圧下又は減圧下で行うことができ
る。濃縮時の温度は、重合等の反応を抑制できる範囲で
適宜選択できるが、130℃以下(例えば、30〜13
0℃)、特に110℃以下(例えば、30〜110℃)
で行うのが好ましい。
【0041】濃縮液は、そのままレジスト用樹脂の合成
用モノマー等として使用してもよいが、必要に応じて、
晶析、蒸留、カラムクロマトグラフィー等を用いた精製
工程、特に晶析工程に供するのが好ましい。
【0042】晶析溶媒としては、ベンゼン、トルエン、
キシレン、エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素;ヘキ
サン、ヘプタン、オクタンなどの脂肪族炭化水素;シク
ロヘキサンなどの脂環式炭化水素;四塩化炭素、クロロ
ホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、ト
リフルオロメチルベンゼン、クロロベンゼンなどのハロ
ゲン化炭化水素;メタノール、エタノール、イソプロピ
ルアルコール、ブタノールなどのアルコール;アセト
ン、メチルエチルケトンなどのケトン;酢酸メチル、酢
酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、安息香酸エ
チルなどのエステル;アセトニトリル、プロピオニトリ
ル、ベンゾニトリルなどのニトリル;ジエチルエーテ
ル、ジイソプロピルエーテル、t−ブチルメチルエーテ
ル、ジブチルエーテル、ジメトキシエタン、アニソー
ル、ジオキサン、テトラヒドロフランなどの鎖状又は環
状エーテル類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N
−ジメチルアセトアミドなどの非プロトン極性溶媒;二
硫化炭素;水;これらの混合溶媒などが挙げられる。
【0043】好ましい晶析溶媒として、トルエンなどの
芳香族炭化水素、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素、シク
ロヘキサンなどの脂環式炭化水素、イソプロピルアルコ
ールなどのアルコール、酢酸エチルなどのエステル、ジ
イソプロピルエーテルなどの鎖状エーテル、テトラヒド
ロフランなどの環状エーテル、水、又はこれらの混合溶
媒などが挙げられる。中でも、(i)(i-1)トルエン
等の芳香族炭化水素、(i-2)トルエン等の芳香族炭化
水素とヘキサン等の脂肪族炭化水素との混合溶媒、(i-
3)トルエン等の芳香族炭化水素とジイソプロピルエー
テル等のエーテル(特に鎖状エーテル)との混合溶媒、
などの少なくともトルエン等の芳香族炭化水素を含む溶
媒、(ii)ヘキサン等の脂肪族炭化水素と酢酸エチル等
のエステルとの混合溶媒、(iii)水と水混和性溶媒
(例えば、テトラヒドロフラン等の環状エーテル、イソ
プロピルアルコール等のアルコールなど)との混合溶媒
などが好ましい。前記(iii)の場合、水と、テトラヒ
ドロフラン等の環状エーテルと、イソプロピルアルコー
ル等のアルコールとの混合溶媒が特に好適である。
【0044】前記式(1a)又は(1b)で表されるラクト
ン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルの晶析に用
いる溶媒としては、前記(i)少なくともトルエン等の
芳香族炭化水素を含む溶媒(とりわけ、前記(i-2)ま
たは(i-3)の溶媒)が好ましい。また、式(1c)で表
されるラクトン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステ
ルの晶析に用いる溶媒としては、前記(ii)脂肪族炭化
水素とエステルとの混合溶媒が特に好適である。
【0045】晶析溶媒の使用量は、溶媒の種類によって
も異なるが、一般には、ラクトン骨格を有する(メタ)
アクリル酸エステル100重量部に対して、20〜10
00重量部、好ましくは25〜800重量部程度であ
る。
【0046】前記晶析操作により、副生物等を効率よく
除去でき、高純度のラクトン骨格を有する(メタ)アク
リル酸エステルを得ることができる。
【0047】晶析後、得られた結晶を溶媒で洗浄(リン
ス)することにより、より高純度のラクトン骨格を有す
る(メタ)アクリル酸エステルを取得することができ
る。前記洗浄に用いる溶媒としては、例えば、ヘキサン
などの脂肪族炭化水素、ジイソプロピルエーテルなどの
エーテル(例えば、鎖状エーテル)、水と水混和性溶媒
(例えば、イソプロピルアルコール等のアルコールな
ど)との混合溶媒などが好ましい。
【0048】より具体的には、晶析溶媒として前記(i-
2)トルエン等の芳香族炭化水素とヘキサン等の脂肪族
炭化水素との混合溶媒を用いる場合や、(ii)ヘキサン
等の脂肪族炭化水素と酢酸エチル等のエステルとの混合
溶媒を用いる場合には、リンス溶媒としてヘキサン等の
脂肪族炭化水素が好適である。また、晶析溶媒として
(i-3)トルエン等の芳香族炭化水素とジイソプロピル
エーテル等のエーテル(特に鎖状エーテル)との混合溶
媒を用いる場合には、リンス溶媒としてジイソプロピル
エーテル等のエーテル(特に鎖状エーテル)が好まし
い。さらに、晶析溶媒として(iii)水と水混和性溶媒
(例えば、テトラヒドロフラン等の環状エーテル、イソ
プロピルアルコール等のアルコールなど)との混合溶媒
を用いる場合には、リンス溶媒として水と水混和性溶媒
(例えば、イソプロピルアルコール等のアルコールな
ど)との混合溶媒が好適である。
【0049】洗浄に用いる溶媒(リンス溶媒)の使用量
は、例えば、環式骨格を有する(メタ)アクリル酸エス
テル100重量部に対して、10〜1000重量部、好
ましくは20〜500重量部程度である。
【0050】晶析により得られた結晶、又はさらに洗浄
を施した結晶の乾燥条件は、品質及び作業効率を損なわ
ない範囲で適宜設定でき、例えば温度10〜80℃程
度、及び常圧又は減圧下[例えば、0.1〜760mm
Hg(13.3〜101000Pa)程度]で乾燥が行
われる。乾燥は、窒素等の不活性ガス気流中で行っても
よい。晶析で得られる母液、及び洗浄処理液からは、蒸
留又は蒸発により溶媒を回収できる。回収した溶媒は再
利用が可能である。
【0051】
【発明の効果】本発明のラクトン骨格を有する(メタ)
アクリル酸エステルは、不純物として含まれる酢酸エチ
ル不溶分が極めて少ないので、他のモノマーと共重合さ
せてレジスト用樹脂等とした場合、レジスト等の性能に
悪影響を及ぼさない。そのため、レジスト用樹脂等の感
光性樹脂の原料モノマー等として好適に使用できる。ま
た、本発明の製造法によれば、上記のような純度の高い
ラクトン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルを簡
易に且つ効率よく製造できる。
【0052】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定され
るものではない。なお、酢酸エチル溶解テストは、以下
のようにして行った。
【0053】サンプル(ラクトン骨格を有する(メタ)
アクリル酸エステル;乾燥後のもの)1.0gを秤量
し、酢酸エチル19gを加えて20gとした。この混合
液を振盪して前記(メタ)アクリル酸エステルを溶解さ
せた。不溶解物が見られない場合には完溶と判定し、不
溶解物が見られるときは、濾紙を用いて減圧濾過し、濾
滓を真空乾燥し、重量を測定して不溶解物の量(酢酸エ
チル不溶分;サンプルに対する重量%)を求めた。
【0054】実施例1 凝縮器及びデカンターを備えた反応器に、9−ヒドロキ
シ−2−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナ
ン−3−オン154g(1.0モル)、メタクリル酸2
15g(2.5モル)、ハイドロキノンモノメチルエー
テル1.5g、トルエン980g、硫酸9.8g(0.
1モル;仕込み総量1360.3gに対して0.72重
量%)を仕込み、5%の酸素を含んだ窒素ガスを5L/
分で流通させながら、加熱してエステル化反応を行っ
た。その間に副生した水は蒸留し、デカンターを用いて
系外に除去した。10時間後にデカンターの生成水増加
が見られなくなったので反応及び蒸留を終了した。反応
混合液を室温まで冷却した後、分液ロートに移し、蒸留
水1315mlで水洗後、10重量%炭酸ソーダ水溶液
1300mlで1回、10重量%食塩水1000mlで
1回、蒸留水1000mlで1回逐次洗浄した。洗浄後
のトルエン層1076g中には、9−メタクリロイルオ
キシ−2−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノ
ナン−3−オンが211g(0.95モル)含まれてい
た。このトルエン層にハイドロキノンモノメチルエーテ
ル1.0g、フェノチアジン1.0gを添加し、溶解さ
せた後、エバポレーターを用いて、真空度20torr
(2660Pa)、浴温100℃以下にて濃縮し、イソ
プロピルエーテル420gを加えて室温で放置したとこ
ろ結晶が析出した。結晶を濾過し、100mlのイソプ
ロピルエーテルで2回リンスし、室温にて真空乾燥する
ことにより、9−メタクリロイルオキシ−2−オキサト
リシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−3−オン[前
記式(1a)において、R=メチル基、R2=水素原子、
n=0である化合物]を189g(0.85モル)得た
(収率85%)。得られた結晶について酢酸エチル溶解
テストを実施した結果、完溶であり、酢酸エチル不溶分
を含んでいないことがわかった。
【0055】比較例1 エステル化反応での硫酸の仕込量を16.7g(0.1
7モル;仕込み総量1367gに対して1.22重量
%)とした以外は実施例1と同様の操作を行った。その
結果、結晶として得られた9−メタクリロイルオキシ−
2−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−
3−オンの量は180g(0.81モル)であった(収
率81%)。得られた結晶について酢酸エチル溶解テス
トを実施した結果、酢酸エチル不溶分は3重量%であっ
た。
【0056】比較例2 反応混合液を洗浄後、濃縮する際に添加するハイドロキ
ノンモノメチルエーテルとフェノチアジンの量をそれぞ
れ0.7gとした以外は実施例1と同様の操作を行っ
た。その結果、結晶として得られた9−メタクリロイル
オキシ−2−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8
ノナン−3−オンの量は182g(0.82モル)であ
った(収率82%)。得られた結晶について酢酸エチル
溶解テストを実施した結果、酢酸エチル不溶分は2.5
重量%であった。
【0057】実施例2 反応混合液を洗浄後、濃縮する際に添加する重合禁止剤
として、ハイドロキノンモノメチルエーテルを2.12
g用い、フェノチアジンは添加しなかったこと以外は実
施例と同様の操作を行った。その結果、結晶として得ら
れた9−メタクリロイルオキシ−2−オキサトリシクロ
[4.2.1.04,8]ノナン−3−オンの量は188
g(0.85モル)であった(収率85%)。得られた
結晶について酢酸エチル溶解テストを実施した結果、若
干の濁りが見られ、酢酸エチル不溶分は0.5重量%で
あった。
【0058】評価試験 前記各実施例及び比較例で得られた9−メタクリロイル
オキシ−2−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8
ノナン−3−オン(モノマー)を2−メタクリロイルオ
キシ−2−メチルアダマンタンと共重合し、生成した共
重合体によるレジストの機能評価を実施した。 (重合)実施例(又は比較例)で得られた9−メタクリ
ロイルオキシ−2−オキサトリシクロ[4.2.1.0
4,8]ノナン−3−オン(モノマー)2.35g(1
0.6ミリモル)と、2−メタクリロイルオキシ−2−
メチルアダマンタン1.65g(7.05ミリモル)、
及び開始剤(和光純薬工業製、V−601)0.40g
を反応器に入れ、THF(テトラヒドロフラン)16.
0gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素で置
換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気
下、6時間攪拌した。反応混合液をヘキサンと酢酸エチ
ルの9:1(重量比)混合液500mlに落とし、生じ
た沈殿物を濾別することで精製を行った。回収した沈殿
を減圧乾燥後、再度THF16.0gに溶解させ、上記
の沈殿精製操作を繰り返すことにより所望の樹脂(共重
合体)約3gを得た。
【0059】(評価)上記で得られた各共重合体100
重量部とトリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアン
チモネート10重量部とを溶媒である乳酸エチルと混合
し、ポリマー濃度17重量%のフォトレジスト用樹脂組
成物を調製した。このフォトレジスト用樹脂組成物をシ
リコンウエハーにスピンコーティング法により塗布し、
厚み1.0μmの感光層を形成した。ホットプレート上
にて温度100℃で150秒間プリベークした後、波長
193nmのArFエキシマレーザーを用い、マスクを
介して、照射量30mJ/cm2で露光した後、100
℃の温度で60秒間ポストベークした。次いで、0.3
Mのテトラヒドロアンモニウムヒドロキシド水溶液によ
り60秒間現像し、純水でリンスしたところ、実施例1
及び2のモノマーを用いた共重合体については、0.2
5μmの鮮明なライン・アンド・スペースパターンが得
られたが、比較例のモノマーを用いた共重合体について
は、何れもパターンの崩れが観察された。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(1) 【化1】 (式中、Rは水素原子又はメチル基を示し、Zはラクト
    ン骨格を有する有機基を示す)で表される(メタ)アク
    リル酸エステルであって、該(メタ)アクリル酸エステ
    ル1重量部を酢酸エチル19重量部に20℃で溶解させ
    たとき、不純物として含まれる不溶分が0.5重量%以
    下であることを特徴とするラクトン骨格を有する(メ
    タ)アクリル酸エステル。
  2. 【請求項2】 Zにおけるラクトン骨格を有する有機基
    が、2−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナ
    ン−3−オン環、3−オキサトリシクロ[4.3.1.
    4,8]ウンデカン−2−オン環又はγ−ブチロラクト
    ン環を有する有機基である請求項1記載のラクトン骨格
    を有する(メタ)アクリル酸エステル。
  3. 【請求項3】 下記式(1a)、(1b)又は(1c) 【化2】 (式中、Rは水素原子又はメチル基を示す。R1は環に
    結合した置換基であって、メチル基、ヒドロキシル基又
    は(メタ)アクリロイルオキシ基を示し、R2は水素原
    子、メチル基又はエチル基を示す。nは0〜3の整数、
    mは0〜5の整数を示す。式中に示される環にはオキソ
    基が結合していてもよい)で表される(メタ)アクリル
    酸エステルであって、該(メタ)アクリル酸エステル1
    重量部を酢酸エチル19重量部に20℃で溶解させたと
    き、不純物として含まれる不溶分が0.5重量%以下で
    ある請求項1記載のラクトン骨格を有する(メタ)アク
    リル酸エステル。
  4. 【請求項4】 下記式(2) Z−OH (2) (式中、Zはラクトン骨格を有する有機基を示す)で表
    されるラクトン骨格を有するアルコールと(メタ)アク
    リル酸とを硫酸触媒の存在下で脱水反応させて、対応す
    る下記式(1) 【化3】 (式中、Rは水素原子又はメチル基を示す。Zは前記に
    同じ)で表される(メタ)アクリル酸エステルを製造す
    る方法であって、(A)前記ラクトン骨格を有するアル
    コールと(メタ)アクリル酸とを、硫酸触媒濃度1重量
    %以下の条件で反応させて式(1)で表される(メタ)
    アクリル酸エステルを生成させる反応工程と、(B)反
    応で生成した式(1)で表される(メタ)アクリル酸エ
    ステルを含む混合液を、式(1)で表される(メタ)ア
    クリル酸エステルに対して0.75重量%以上の重合禁
    止剤の存在下で濃縮する工程とを含むラクトン骨格を有
    する(メタ)アクリル酸エステルの製造法。
  5. 【請求項5】 反応工程(A)の後に、(C1)反応混合
    液を水で洗浄する水洗工程、及び(C2)反応混合液をア
    ルカリ水溶液で洗浄するアルカリ水洗浄工程を含む請求
    項4記載のラクトン骨格を有する(メタ)アクリル酸エ
    ステルの製造法。
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