JP2002293774A - 5−(メタ)アクリロイルオキシ−2,6−ノルボルナンカルボラクトンの製造方法 - Google Patents
5−(メタ)アクリロイルオキシ−2,6−ノルボルナンカルボラクトンの製造方法Info
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- JP2002293774A JP2002293774A JP2001095845A JP2001095845A JP2002293774A JP 2002293774 A JP2002293774 A JP 2002293774A JP 2001095845 A JP2001095845 A JP 2001095845A JP 2001095845 A JP2001095845 A JP 2001095845A JP 2002293774 A JP2002293774 A JP 2002293774A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 5−(メタ)アクリロイルオキシ−2,6−
ノルボルナンカルボラクトンを収率よく製造し得る工業
的に有利な方法を提供すること。 【解決手段】 酸触媒およびエントレーナの存在下、5
−ヒドロキシ−2,6−ノルボルナンカルボラクトンと
(メタ)アクリル酸とのエステル化反応を行うことを特
徴とする5−(メタ)アクリロイルオキシ−2,6−ノ
ルボルナンカルボラクトンの製造方法。
ノルボルナンカルボラクトンを収率よく製造し得る工業
的に有利な方法を提供すること。 【解決手段】 酸触媒およびエントレーナの存在下、5
−ヒドロキシ−2,6−ノルボルナンカルボラクトンと
(メタ)アクリル酸とのエステル化反応を行うことを特
徴とする5−(メタ)アクリロイルオキシ−2,6−ノ
ルボルナンカルボラクトンの製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、5−(メタ)アク
リロイルオキシ−2,6−ノルボルナンカルボラクトン
の製造方法に関する。本発明により得られる5−(メ
タ)アクリロイルオキシ−2,6−ノルボルナンカルボ
ラクトンは、アルゴン−フッ素レーザー用レジスト材料
の合成原料として有用である。
リロイルオキシ−2,6−ノルボルナンカルボラクトン
の製造方法に関する。本発明により得られる5−(メ
タ)アクリロイルオキシ−2,6−ノルボルナンカルボ
ラクトンは、アルゴン−フッ素レーザー用レジスト材料
の合成原料として有用である。
【0002】
【従来の技術】従来、5−(メタ)アクリロイルオキシ
−2,6−ノルボルナンカルボラクトンの製造方法とし
て、5−ヒドロキシ−2,6−ノルボルナンカルボラク
トンを(メタ)アクリル酸ハライドと反応させてエステ
ル化する方法(特許第3042618号公報および特開
2000−159758公報参照)が知られている。
−2,6−ノルボルナンカルボラクトンの製造方法とし
て、5−ヒドロキシ−2,6−ノルボルナンカルボラク
トンを(メタ)アクリル酸ハライドと反応させてエステ
ル化する方法(特許第3042618号公報および特開
2000−159758公報参照)が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の方法は、反応に
伴う発熱が激しいため、工業的スケールでの実施に際し
ては除熱が律速となり、除熱を効率的に行うために、
(メタ)アクリル酸ハライドの投入時間を長くすれば、
反応系内で大量に生成する難溶性の塩のために反応効率
が著しく低下するという問題を有している。また、(メ
タ)アクリル酸ハライドは刺激性・催涙性のある有害な
化合物であり、さらにハライドを合成する際に生じる副
生物には発ガン性の危険も疑われており、工業的スケー
ルでの合成および取り扱いが困難であるという問題を有
している。
伴う発熱が激しいため、工業的スケールでの実施に際し
ては除熱が律速となり、除熱を効率的に行うために、
(メタ)アクリル酸ハライドの投入時間を長くすれば、
反応系内で大量に生成する難溶性の塩のために反応効率
が著しく低下するという問題を有している。また、(メ
タ)アクリル酸ハライドは刺激性・催涙性のある有害な
化合物であり、さらにハライドを合成する際に生じる副
生物には発ガン性の危険も疑われており、工業的スケー
ルでの合成および取り扱いが困難であるという問題を有
している。
【0004】しかして、本発明の目的は、5−(メタ)
アクリロイルオキシ−2,6−ノルボルナンカルボラク
トンを収率よく製造し得る工業的に有利な方法を提供す
ることにある。
アクリロイルオキシ−2,6−ノルボルナンカルボラク
トンを収率よく製造し得る工業的に有利な方法を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために、5−(メタ)アクリロイルオキシ−
2,6−ノルボルナンカルボラクトンの製造方法につ
き、鋭意検討した結果、反応温度を制御することにより
副反応(主として熱重合)を抑制することが可能である
ことを見出し、本発明を完成させるに至った。
を解決するために、5−(メタ)アクリロイルオキシ−
2,6−ノルボルナンカルボラクトンの製造方法につ
き、鋭意検討した結果、反応温度を制御することにより
副反応(主として熱重合)を抑制することが可能である
ことを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0006】本発明によれば、上記の目的は、酸触媒お
よびエントレーナの存在下、5−ヒドロキシ−2,6−
ノルボルナンカルボラクトンと(メタ)アクリル酸との
エステル化反応を行うことを特徴とする5−(メタ)ア
クリロイルオキシ−2,6−ノルボルナンカルボラクト
ンの製造方法を提供することにより達成される。
よびエントレーナの存在下、5−ヒドロキシ−2,6−
ノルボルナンカルボラクトンと(メタ)アクリル酸との
エステル化反応を行うことを特徴とする5−(メタ)ア
クリロイルオキシ−2,6−ノルボルナンカルボラクト
ンの製造方法を提供することにより達成される。
【0007】
【発明の実施の形態】酸触媒としては、通常のエステル
化に用いられる酸であれば特に制限はなく、例えば硫
酸、塩酸、硝酸などの鉱酸;メタンスルホン酸、パラト
ルエンスルホン酸、カンファスルホン酸などの有機酸;
アンバーリスト15(東京有機化学工業(株)製)、ア
ンバーライトIR−118(東京有機化学工業(株)
製)などの酸型イオン交換樹脂;フッ化ホウ素ジエチル
エーテラートなどのルイス酸などが挙げられる。これら
の酸触媒は、単独で用いてもよいし、2種以上を混合し
て用いてもよい。これらの中でも、反応温度、操作性、
触媒の経済性などを考慮すれば、硫酸を使用するのが好
ましい。
化に用いられる酸であれば特に制限はなく、例えば硫
酸、塩酸、硝酸などの鉱酸;メタンスルホン酸、パラト
ルエンスルホン酸、カンファスルホン酸などの有機酸;
アンバーリスト15(東京有機化学工業(株)製)、ア
ンバーライトIR−118(東京有機化学工業(株)
製)などの酸型イオン交換樹脂;フッ化ホウ素ジエチル
エーテラートなどのルイス酸などが挙げられる。これら
の酸触媒は、単独で用いてもよいし、2種以上を混合し
て用いてもよい。これらの中でも、反応温度、操作性、
触媒の経済性などを考慮すれば、硫酸を使用するのが好
ましい。
【0008】酸触媒の使用量は、5−ヒドロキシ−2,
6−ノルボルナンカルボラクトン1モルに対して0.0
01〜100モル%の範囲であるのが好ましく、反応の
効率を考慮すれば0.1〜10モル%の範囲であるのが
より好ましい。
6−ノルボルナンカルボラクトン1モルに対して0.0
01〜100モル%の範囲であるのが好ましく、反応の
効率を考慮すれば0.1〜10モル%の範囲であるのが
より好ましい。
【0009】本明細書において、エントレーナとは、水
と共沸する溶剤を意味する。すなわち、エントレーナを
用いることにより、エステル化反応により生成する反応
生成水を効率よく共沸除去することができる。エントレ
ーナとしては、反応を行う蒸気圧において、水との共沸
温度が、5−ヒドロキシ−2,6−ノルボルナンカルボ
ラクトンおよび(メタ)アクリル酸より低沸点であれば
よく、例えばペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタ
ン、ノナン、デカン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化
水素;ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレンなど
の芳香族炭化水素;塩化メチレン、クロロホルム、四塩
化炭素、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼンなど
のハロゲン化炭化水素などが挙げられる。これらのエン
トレーナは単独で、または2種以上を混合して使用され
る。
と共沸する溶剤を意味する。すなわち、エントレーナを
用いることにより、エステル化反応により生成する反応
生成水を効率よく共沸除去することができる。エントレ
ーナとしては、反応を行う蒸気圧において、水との共沸
温度が、5−ヒドロキシ−2,6−ノルボルナンカルボ
ラクトンおよび(メタ)アクリル酸より低沸点であれば
よく、例えばペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタ
ン、ノナン、デカン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化
水素;ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレンなど
の芳香族炭化水素;塩化メチレン、クロロホルム、四塩
化炭素、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼンなど
のハロゲン化炭化水素などが挙げられる。これらのエン
トレーナは単独で、または2種以上を混合して使用され
る。
【0010】エントレーナの使用量は特に限定されるも
のではないが、反応の効率、操作性、経済性などを考慮
すれば、5−ヒドロキシ−2,6−ノルボルナンカルボ
ラクトンに対して1〜20重量倍の範囲であるのが好ま
しい。また、共沸により留出したエントレーナは、水と
分離した後に反応系内に戻してもよいし、不足分のみ随
時新しいエントレーナを系内に加えてもよい。反応当初
より、共沸脱水するために十分な量のエントレーナが仕
込まれている場合には、反応終了までエントレーナは加
えなくてもよい。
のではないが、反応の効率、操作性、経済性などを考慮
すれば、5−ヒドロキシ−2,6−ノルボルナンカルボ
ラクトンに対して1〜20重量倍の範囲であるのが好ま
しい。また、共沸により留出したエントレーナは、水と
分離した後に反応系内に戻してもよいし、不足分のみ随
時新しいエントレーナを系内に加えてもよい。反応当初
より、共沸脱水するために十分な量のエントレーナが仕
込まれている場合には、反応終了までエントレーナは加
えなくてもよい。
【0011】本発明によるエステル化反応における反応
条件は、エステル化反応が円滑に進行する条件であれば
よく、反応温度は、20〜100℃の範囲であるのが好
ましく、50〜100℃の範囲であるのがより好まし
い。反応温度が20℃未満の場合には、反応の進行が極
めて遅くなり、滞留時間が長くなるため、反応効率が悪
くなる傾向にあり、反応温度が100℃を超える場合に
は、原料の(メタ)アクリル酸、生成物のエステル化物
またはこれらの混合物が重合して、高沸点を有する化合
物を副生する傾向にあり、いずれの場合も好ましくな
い。
条件は、エステル化反応が円滑に進行する条件であれば
よく、反応温度は、20〜100℃の範囲であるのが好
ましく、50〜100℃の範囲であるのがより好まし
い。反応温度が20℃未満の場合には、反応の進行が極
めて遅くなり、滞留時間が長くなるため、反応効率が悪
くなる傾向にあり、反応温度が100℃を超える場合に
は、原料の(メタ)アクリル酸、生成物のエステル化物
またはこれらの混合物が重合して、高沸点を有する化合
物を副生する傾向にあり、いずれの場合も好ましくな
い。
【0012】反応時間は、0.1〜30時間の範囲であ
るのが好ましく、4〜16時間の範囲であるのがより好
ましい。滞留時間が0.1時間未満の場合には、反応が
十分に進行せず、反応効率が低くなる傾向にあり、また
30時間を超える場合には、抑制すべき高沸点を有する
化合物が副生する傾向にあり、いずれの場合も好ましく
ない。
るのが好ましく、4〜16時間の範囲であるのがより好
ましい。滞留時間が0.1時間未満の場合には、反応が
十分に進行せず、反応効率が低くなる傾向にあり、また
30時間を超える場合には、抑制すべき高沸点を有する
化合物が副生する傾向にあり、いずれの場合も好ましく
ない。
【0013】本発明における反応は、常圧下または減圧
下いずれで行ってもよいが、使用するエントレーナと水
の共沸点が、反応を行う蒸気圧において、100℃を超
える場合には、反応温度が高くなり副生物の生成が懸念
されるため、減圧下で行うことが好ましい。
下いずれで行ってもよいが、使用するエントレーナと水
の共沸点が、反応を行う蒸気圧において、100℃を超
える場合には、反応温度が高くなり副生物の生成が懸念
されるため、減圧下で行うことが好ましい。
【0014】本発明における反応は、系内に重合禁止剤
を添加して行うことが好ましい。すなわち、重合禁止剤
を用いることにより、原料の(メタ)アクリル酸、生成
物のエステル化物またはこれらの混合物の重合を防止す
ることができる。重合禁止剤としては、公知の重合禁止
剤が使用可能であり、例えばヒドロキノン、ヒドロキノ
ンモノメチルエーテル、tert−ブチルカテコール、
フェノチアジン、p−フェニレンジアミン、ベンジジン
などを使用することができる。また、反応系内気相部な
どでの重合を抑制するため、反応系に空気または酸素を
吹き込みながら反応を行うことが好ましい。
を添加して行うことが好ましい。すなわち、重合禁止剤
を用いることにより、原料の(メタ)アクリル酸、生成
物のエステル化物またはこれらの混合物の重合を防止す
ることができる。重合禁止剤としては、公知の重合禁止
剤が使用可能であり、例えばヒドロキノン、ヒドロキノ
ンモノメチルエーテル、tert−ブチルカテコール、
フェノチアジン、p−フェニレンジアミン、ベンジジン
などを使用することができる。また、反応系内気相部な
どでの重合を抑制するため、反応系に空気または酸素を
吹き込みながら反応を行うことが好ましい。
【0015】本発明における反応は、反応系内に塩基性
物質を添加することにより停止される。塩基性物質とし
ては、例えばアンモニア、メチルアミン、エチルアミ
ン、プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、
イソアミルアミン、オクチルアミン、アニリン、ジメチ
ルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、トリメチ
ルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ピリ
ジンなどの有機塩基;水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムなどの無機
塩基を使用することができる。これらの中でも、操作性
を考慮すれば、アンモニア、トリエチルアミンを使用す
ることが好ましい。反応の停止はpHで制御し、pH7
を維持するように塩基性物質を添加して行う。
物質を添加することにより停止される。塩基性物質とし
ては、例えばアンモニア、メチルアミン、エチルアミ
ン、プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、
イソアミルアミン、オクチルアミン、アニリン、ジメチ
ルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、トリメチ
ルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ピリ
ジンなどの有機塩基;水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムなどの無機
塩基を使用することができる。これらの中でも、操作性
を考慮すれば、アンモニア、トリエチルアミンを使用す
ることが好ましい。反応の停止はpHで制御し、pH7
を維持するように塩基性物質を添加して行う。
【0016】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明は実施例により何ら制限されるものではな
い。
るが、本発明は実施例により何ら制限されるものではな
い。
【0017】実施例1 攪拌器、蒸留塔および温度計を装着した内容積300m
Lの三ツ口フラスコに、5−ヒドロキシ−2,6−ノル
ボルナンラクトン20.58g(133mmol)、ア
クリル酸11.54g(160mmol)、p−メトキ
シフェノール0.23g(1.85mmol)およびト
ルエン120gを仕込み、攪拌した。系内圧力を340
Torrに減圧し、温度を86℃に昇温した。蒸留塔内
部に少量の空気を吹き込みながら反応系内を攪拌し、反
応器内へ硫酸0.79g(8.05mol)を3分で滴
下した。同温度で8時間保持し、この間、トルエン12
0gおよび水1.4gを留去した。また随時、留出量と同
量のトルエンを反応系内に添加した。冷却後、窒素雰囲
気下、反応系内を25%アンモニア水で中和し、酢酸エ
チル150gで希釈し、イオン交換水50gを加えて攪
拌、静置した後、有機層を分離した。この有機層をイオ
ン交換水50gで洗浄した後、分離した有機層を高速液
体クロマトグラフィー(カラム:関東化学株式会社製H
iber RT 250−4,キャリア溶媒:アセトニ
トリル:水=4:6(容積比)、流量:1ml/mi
n、検出:240nm)で分析したところ、5−ヒドロ
キシ−2,6−ノルボルナンラクトンの転化率は93%
であり、5−アクリロイルオキシ−2,6−ノルボルナ
ンラクトンの収率は75%であった。
Lの三ツ口フラスコに、5−ヒドロキシ−2,6−ノル
ボルナンラクトン20.58g(133mmol)、ア
クリル酸11.54g(160mmol)、p−メトキ
シフェノール0.23g(1.85mmol)およびト
ルエン120gを仕込み、攪拌した。系内圧力を340
Torrに減圧し、温度を86℃に昇温した。蒸留塔内
部に少量の空気を吹き込みながら反応系内を攪拌し、反
応器内へ硫酸0.79g(8.05mol)を3分で滴
下した。同温度で8時間保持し、この間、トルエン12
0gおよび水1.4gを留去した。また随時、留出量と同
量のトルエンを反応系内に添加した。冷却後、窒素雰囲
気下、反応系内を25%アンモニア水で中和し、酢酸エ
チル150gで希釈し、イオン交換水50gを加えて攪
拌、静置した後、有機層を分離した。この有機層をイオ
ン交換水50gで洗浄した後、分離した有機層を高速液
体クロマトグラフィー(カラム:関東化学株式会社製H
iber RT 250−4,キャリア溶媒:アセトニ
トリル:水=4:6(容積比)、流量:1ml/mi
n、検出:240nm)で分析したところ、5−ヒドロ
キシ−2,6−ノルボルナンラクトンの転化率は93%
であり、5−アクリロイルオキシ−2,6−ノルボルナ
ンラクトンの収率は75%であった。
【0018】実施例2 攪拌器、蒸留塔および温度計を装着した内容積300m
Lの三ツ口フラスコに、5−ヒドロキシ−2,6−ノル
ボルナンラクトン30.06g(195mmol)、メ
タクリル酸20.14g(234mmol)、p−メト
キシフェノール0.26g(2.09mmol)および
トルエン120gを仕込み、攪拌した。系内圧力を44
0Torrに減圧し、温度を95℃に昇温した。蒸留塔
内部に少量の空気を吹き込みながら反応系内を攪拌し、
反応器内へ硫酸1.15g(11.7mol)を3分で
滴下した。同温度で11時間保持し、この間、トルエン
120gおよび水2.1gを留去した。また随時、留出量
と同量のトルエンを反応系内に添加した。冷却後、窒素
雰囲気下、反応系内を25%アンモニア水で中和し、酢
酸エチル150gで希釈し、イオン交換水50gを加え
て攪拌、静置した後、有機層を分離した。この有機層を
イオン交換水50gで洗浄した後、分離した有機層を高
速液体クロマトグラフィー(前記のとおり)で分析した
ところ、5−ヒドロキシ−2,6−ノルボルナンラクト
ンの転化率は90%であり、5−アクリロイルオキシ−
2,6−ノルボルナンラクトンの収率は83%であっ
た。
Lの三ツ口フラスコに、5−ヒドロキシ−2,6−ノル
ボルナンラクトン30.06g(195mmol)、メ
タクリル酸20.14g(234mmol)、p−メト
キシフェノール0.26g(2.09mmol)および
トルエン120gを仕込み、攪拌した。系内圧力を44
0Torrに減圧し、温度を95℃に昇温した。蒸留塔
内部に少量の空気を吹き込みながら反応系内を攪拌し、
反応器内へ硫酸1.15g(11.7mol)を3分で
滴下した。同温度で11時間保持し、この間、トルエン
120gおよび水2.1gを留去した。また随時、留出量
と同量のトルエンを反応系内に添加した。冷却後、窒素
雰囲気下、反応系内を25%アンモニア水で中和し、酢
酸エチル150gで希釈し、イオン交換水50gを加え
て攪拌、静置した後、有機層を分離した。この有機層を
イオン交換水50gで洗浄した後、分離した有機層を高
速液体クロマトグラフィー(前記のとおり)で分析した
ところ、5−ヒドロキシ−2,6−ノルボルナンラクト
ンの転化率は90%であり、5−アクリロイルオキシ−
2,6−ノルボルナンラクトンの収率は83%であっ
た。
【0019】比較例1 攪拌器、蒸留塔および温度計を装着した内容積200m
Lの三ツ口フラスコに、5−ヒドロキシ−2,6−ノル
ボルナンラクトン10.35g(67.1mmol)、
アクリル酸5.81g(80.6mmol)、p−メト
キシフェノール0.15g(1.21mmol)および
トルエン60gを仕込み、攪拌した。系内圧力は常圧の
まま、温度を105℃に昇温した。蒸留塔内部に少量の
空気を吹き込みながら反応系内を攪拌し、反応器内へ硫
酸0.40g(4.03mmol)を3分で滴下した。
同温度で2.5時間保持し、この間、トルエン60gお
よび水0.4gを留去した。また随時、留出量と同量の
トルエンを反応系内に添加した。冷却後、窒素雰囲気
下、反応系内を25%アンモニア水で中和し、酢酸エチ
ル100gで希釈し、イオン交換水50gを加えて攪
拌、静置した後、有機層を分離した。この有機層をイオ
ン交換水50gで洗浄した後、分離した有機層を高速液
体クロマトグラフィー(前記のとおり)で分析したとこ
ろ、5−ヒドロキシ−2,6−ノルボルナンラクトンの
転化率は95%であり、5−アクリロイルオキシ−2,
6−ノルボルナンラクトンの収率は49%であった。
Lの三ツ口フラスコに、5−ヒドロキシ−2,6−ノル
ボルナンラクトン10.35g(67.1mmol)、
アクリル酸5.81g(80.6mmol)、p−メト
キシフェノール0.15g(1.21mmol)および
トルエン60gを仕込み、攪拌した。系内圧力は常圧の
まま、温度を105℃に昇温した。蒸留塔内部に少量の
空気を吹き込みながら反応系内を攪拌し、反応器内へ硫
酸0.40g(4.03mmol)を3分で滴下した。
同温度で2.5時間保持し、この間、トルエン60gお
よび水0.4gを留去した。また随時、留出量と同量の
トルエンを反応系内に添加した。冷却後、窒素雰囲気
下、反応系内を25%アンモニア水で中和し、酢酸エチ
ル100gで希釈し、イオン交換水50gを加えて攪
拌、静置した後、有機層を分離した。この有機層をイオ
ン交換水50gで洗浄した後、分離した有機層を高速液
体クロマトグラフィー(前記のとおり)で分析したとこ
ろ、5−ヒドロキシ−2,6−ノルボルナンラクトンの
転化率は95%であり、5−アクリロイルオキシ−2,
6−ノルボルナンラクトンの収率は49%であった。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、5−(メタ)アクリロ
イルオキシ−2,6−ノルボルナンラクトンを収率よく
工業的に有利に製造することができる。
イルオキシ−2,6−ノルボルナンラクトンを収率よく
工業的に有利に製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金平 浩一 岡山県倉敷市酒津2045番地の1 株式会社 クラレ内 Fターム(参考) 4C037 AA01 4H039 CA66 CD10 CD30
Claims (2)
- 【請求項1】 酸触媒およびエントレーナの存在下、5
−ヒドロキシ−2,6−ノルボルナンカルボラクトンと
(メタ)アクリル酸とのエステル化反応を行うことを特
徴とする5−(メタ)アクリロイルオキシ−2,6−ノ
ルボルナンカルボラクトンの製造方法。 - 【請求項2】 酸触媒として硫酸を使用し、エントレー
ナとしてトルエンを使用し、かつエステル化反応を50
〜100℃の温度で行う請求項1に記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001095845A JP2002293774A (ja) | 2001-03-29 | 2001-03-29 | 5−(メタ)アクリロイルオキシ−2,6−ノルボルナンカルボラクトンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001095845A JP2002293774A (ja) | 2001-03-29 | 2001-03-29 | 5−(メタ)アクリロイルオキシ−2,6−ノルボルナンカルボラクトンの製造方法 |
Publications (1)
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