JP2002540915A - 回路から送出された蒸気の形態の流体を浄化する装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、所与の量の水蒸気が生成される気化室で構成され、水蒸気が分離器１に供給され、その後、冷却器、凝縮器に送出されるか、大気に放出される、回路からの蒸気の形態である流体を浄化する装置に関する。分離器１は閉じた容積２によって形成され、これは閉じた容積２上に相互に対向して配置された蒸気入口４および蒸気出口５を有し、垂直面の下に配置されて蒸気入口４に対してマイナスの傾斜を有する平板状本体３、さらに平板状本体３に付着した液体および粒子を閉じた容積２の底部へ導き、そこからパージ部８によって抽出する放出管７を設けた下部ダクト６を含む。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 （発明の目的） 本明細書は、回路からの蒸気の形態の流体を浄化する装置に関し、その有用性
は、工業プロセスからの残滓、特に電解プロセスを使用する工業で生成される残
滓から、水中の化合物を分離することにある。

【０００２】 本発明は、工業的に生成された廃水に関する現在の規定の条項に合致する純水
を提供し、その動作は、制御された雰囲気において低温でこのような廃水を蒸留
することに基づく。

【０００３】 概して、本発明は、下水および工業廃水の浄化ばかりでなく、蒸気と混合する
ような産業廃棄物の浄化に使用し、蒸気噴出口の下流で運転して、このような蒸
気処理作業を完成させることができる。

【０００４】 本発明では、特に電解液を使用する工業、そして後に廃棄するために処理を必
要とする廃水を通常の操業で生じる全てのタイプの工業で、水中の化合物を工業
プロセスの残滓から分離することができる。

【０００５】 本発明は、工業由来の廃水に関する現在の法規と合致する処理水を提供し、制
御された雰囲気において低温でこのような廃水を蒸留することに基づく。

【０００６】 （発明の分野） 本発明は、特に工業由来の廃水の処理を専門とする点で、廃水の処理に適用可
能な要素、装置およびシステムを製造する産業に使用可能であり、蒸気に組み合
わされるか、これと混合されるであろう産業廃棄物の浄化に使用可能である。

【０００７】 （先行技術） 出願人は、工業用水のリサイクルに使用することができる多くの装置およびシ
ステムに精通し、最も広く使用されているのは、酸度、酸化還元電位、酸素濃度
、または温度の状態を変化させることにより、媒質に溶解した元素を沈殿させる
ものである。

【０００８】 これらのシステムは、沈殿が困難な微量の化合物を除去するために、処理する
流れの後処理が必要であり、汚染した水の流れを再生することが実質的に不可能
なこともある。

【０００９】 特殊なケースに適用可能であり、このような特殊性のため、産業内で普及して
いない、浸透および逆浸透ベースの水処理の手順も知られている。

【００１０】 出願人は、液体廃棄物の蒸留に基づく処理手順も認識し、これは基本的に、海
水を脱塩して飲用可能にするか、灌漑用に水を提供するために開発されたもので
ある。

【００１１】 これらの蒸留処理手順は、閉ざした容積内で流出物、一般には水を加熱するこ
とに基づく。このような流出物は、水より高い蒸気圧を有し、したがって蒸発し
、残りの化合物から分離する、溶解状態の化学物質を含む。

【００１２】 その後、分離した水からの蒸気が凝縮することにより、処理水を飲用可能にす
るために特定の化合物を添加するのが普通である程度まで、その組成に実質的に
微量化合物がない状態で、液体状態を回復することができる。

【００１３】 記述した手順は、当業者にはよく知られ、大量のエネルギーを使用し、液体の
温度を蒸発点より上まで上昇させる必要があり、蒸発点は、手順が実行される容
器の圧力に依存する。

【００１４】 出願人は、廃水の処理に蒸留を使用する何らかの手順があるか承知しておらず
、特に工業電解プロセスからの工業用水に関して使用可能であり、その特性がこ
の用途に適切である何らかの装置があるか承知していない。

【００１５】 出願人は、現在、下水および工業廃水ばかりでなく、蒸気に組み合わすか、こ
れと混合するであろう工業廃棄物の浄化にも使用することができる発明があるか
承知していない。

【００１６】 （発明の説明） 回路からの蒸気の形態である流体を浄化する装置は、本発明の提案では、その
適用分野で明白な新規装置を構成し、制御された大気圧で加熱することにより、
閉じた容積内で水を蒸発させることによって、主として電解プロセスを使用する
産業からの産業液体流出物を処理することができる装置を提供する。

【００１７】 特定の条件では、本発明は、水蒸気圧を約３０℃で蒸発する点まで低下させる
よう、内圧および温度状態を変化させることができる気化室に基づき、流出物を
生成する工業プロセスからの余分な熱の流れ、さらにはその排気温度までも使用
して、これを気化させる。

【００１８】 液体流出物は、水より密度が低い溶解化合物を含まないか、或いは、これが存
在する場合には、工業用水の法規により処理水中にあることが禁止されていない
ものであることが重要である。

【００１９】 気化室は、適切なタンクから供給されて、分離器に至る任意の水蒸気の流れ、
および適切な別個の容器内に入れられた密度の高い非気化化合物の流れを提供す
る。

【００２０】 分離器は、蒸気圧が水蒸気圧よりわずかに高い化合物と、流れとともに引っ張
られる固体粒子との第２分離を提供するよう含まれる。

【００２１】 分離器は、対向した側部に、水蒸気が出入りする２つのアクセス部を備えた容
積を有し、これは、水蒸気入口の反対側で垂直面(vertical)より下に位置し、下
方向に傾斜して底部に流路がある平板状要素を有し、これによって、水蒸気が平
板状要素と衝突して、固体粒子が付着し、温度が低下して、蒸気圧が水よりわず
かに高い化合物を液化し、これは下部流路に収集されて、適切な排水管を通して
排出される。

【００２２】 水蒸気の流れは、公共の流路へと流れるか、元の工業プロセスへと帰還するこ
とができるよう、吸引ファンによって加速されて、水蒸気を液化する冷却器へと
流れる。

【００２３】 任意選択で、水蒸気は、上述した冷却器を必要とせず、大気へと自由に放出す
ることができる。

【００２４】 本発明は、本明細書の主題である、回路から送出された蒸気の形態の流体を浄
化する装置によって処理するのに適した特性を有する電解プラントからの流出物
に適用することが好ましく、電解中に、そして付随する機械類で生成される熱を
利用するため、このようなプラントの近傍に設置するとよい。

【００２５】 本発明は、蒸気に混合されるような任意の産業廃棄物の浄化にも使用すること
ができる。

【００２６】 また、本発明は、任意選択で、水蒸気圧を約３０℃で蒸発する点まで低下させ
るよう内圧および温度状態を変化させることができる気化室を備えてもよく、任
意選択で、これらの流出物を生成する工業プロセスからの余分な熱の流れを、廃
熱と同様、この気化に使用することができる。

【００２７】 液体流出物は、水より密度が低い溶解化合物を含まないか、或いは、これが存
在する場合には、工業用水の法規により処理水中にあることが禁止されていない
ことが、最も重要である。

【００２８】 気化室は、適切なタンクから供給されて、分離器に至る特定の水蒸気の流れ、
および適切な別個の容器内に入れられた密度の高い非気化化合物の流れを提供す
る。

【００２９】 分離器は、蒸気圧が水蒸気圧よりわずかに高い化合物と、流れとともに引っ張
られる固体粒子との第２分離を提供するよう含まれる。

【００３０】 分離器は、対向した側部に水蒸気が出入りする２つのアクセス部を備えた容積
を有し、これは、水蒸気入口の反対側で垂直面より下に位置し、下方向に傾斜し
て底部に流路がある平板状要素を有し、これによって、水蒸気が平板状要素と衝
突して、固体粒子が付着し、温度が低下して、蒸気圧が水よりわずかに高い化合
物を液化し、これは下部流路に収集されて、適切な排水管を通して排出される。

【００３１】 水蒸気の流れは、公共の流路へと流れるか、元の工業プロセスへと帰還するこ
とができるよう、吸引ファンによって加速されて、水蒸気を液化する冷却器へと
流れる。

【００３２】 任意選択で、水蒸気は、上述した冷却器を必要とせず、大気へと自由に放出す
ることができる。

【００３３】 本発明は、気化を使用する産業廃水の清浄器によって処理するのに適した特性
を有する電解プラントからの流出物に適用することが好ましく、本明細書の主題
である、ｐＨの調整および汚染質ガスの除去に適用可能であり、電解中に、そし
て付随する機械類で生成される熱を利用するため、このようなプラントの近傍に
設置するとよい。

【００３４】 要するに、本発明は、浄化処理自体を、ｐＨの調整および汚染質ガスの除去と
ともに機械的に実施することができるので、化学製品を添加する必要なくｐＨを
調整することができるシステムの形態をとる。

【００３５】 本明細書の説明を完全なものとし、本発明の特性のよりよい理解を助けるため
、本明細書には、例示であって制約するものでない、本明細書の一体部分を形成
する１組の図面が付随する。

【００３６】 （本発明の好ましい実施形態） 図１は、回路からの蒸気という気体にある流体を浄化する装置が、閉じた容積
２で作成したハウジングまたは分離器１と、閉じた容積上の、相互に対向する蒸
気入口ダクト４および蒸気出口ダクト５と、垂直面の下にあり、蒸気入口４に対
して下方向に傾斜した平板状要素３とでいかに構成されるかを示す。平板状要素
は、放出パイプ７を備えた流路６を底部に形成し、放出パイプは、自身に付着し
た液化物質および粒子を閉じた容積２の底部に移動させ、そこから排水管８を通
して除去する。

【００３７】 本発明は、下水または工業廃水ばかりでなく、蒸気と混合されるであろう産業
廃棄物の浄化にも使用することができる。

【００３８】 本発明、詳細には装置１のハウジング２は、このように蒸気を処理するため、
蒸気噴出口からの放出部に配置される。

【００３９】 図２、図３、図４および図５は、本発明の第２の実施形態が、所与の水蒸気の
流れが生成されたタンク１２から供給される気化室１１にいかに基づくかを示し
、流れは、任意選択でこれを分離器１３に導くブロワ１５’によって加速するこ
とができ、分離器は水蒸気の流れを生成し、ここから分離器１５によって冷却器
１８、凝縮器１７または大気中へと導かれる。

【００４０】 本発明は、気化室１３内で気化していない化合物を収集する濃縮物タンク１４
と、任意選択で標準の蒸気清浄器１６とを含む。

【００４１】 気化室１１は、閉じた容積の形態をとり、ここで工業プロセスからの所与の量
の流出物が、従来の手段を使用して加熱され、水が３０°未満で蒸発できるよう
な適切な圧力状態に維持される。

【００４２】 分離器１３は、閉じた容積３０の形態をとり、閉じた容積３０上で相互に対向
する蒸気入口ダクト３２および蒸気出口ダクト３３を備え、垂直面の下に位置し
、蒸気入口３２に対して下方向に傾斜する平板状要素３１、および平板状要素３
１に付着した液化物質および粒子を閉じた容積３０の底部へと導き、そこから排
水管３６を通して除去する放出パイプ３５を備えた底部３４の流路を組み込んで
いる。

【００４３】 本発明は、本発明の特徴から、機械的にｐＨが調整され、汚染質ガスが除去さ
れるので、化学製品を添加する必要なく、ｐＨを精密に調整することができるシ
ステムとして設計されていることを、繰り返しておかねばならない。

【図面の簡単な説明】

【図１】 回路からの蒸気の形態である流体を浄化する装置の略図であり、これは本発明
の目的であって、分離器を備え、略図は、流体浄化装置の平板状要素の位置およ
び構造を示す。

【図２】 気化によって工業廃水を処理し、ｐＨの調節および汚染質ガスの除去に使用可
能で、事前に冷却することなく、水蒸気を大気へと直接送出する清浄器の実施形
態を示す、本発明の図である。

【図３】 気化によって工業廃水を処理し、ｐＨの調節および汚染質ガスの除去に使用可
能で、水蒸気の一部を大気に直接送出する一方、残りは液化する清浄器の図であ
る。

【図４】 水蒸気全部を液化する本発明の第３の実施形態である。

【図５】 本発明の平板状要素の位置および構造を示す、分離器の図を示す。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＴＺ，ＵＧ，ＺＷ )，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ， ＴＪ，ＴＭ)，ＡＥ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ， ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，Ｃ Ｕ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ， ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，Ｌ Ｋ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ， ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，Ｔ Ｍ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ ，ＺＡ，ＺＷ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 回路からの蒸気の形態である流体を浄化する装置で、一定の
   水蒸気の流れが生成されるタンクから供給される気化室を備え、流れは任意選択
   で、水蒸気の流れを生成する分離器（２）へと導くブロワによって加速すること
   ができ、その後に気化器を通して冷却器または凝縮器へ導くか、大気に放出し、
   前記気化室（１）内で気化していない化合物を収集する濃縮物タンクと、任意選
   択で従来の蒸気清浄器とを組み込む装置において、流体を浄化する装置を備えた
   前記分離器（１）は、閉じた容積（２）の形態をとり、この閉じた容積（２）上
   の相互に対向する蒸気入口ダクト（３）および蒸気出口ダクト（４）を備え、垂
   直面の下に配置され、蒸気入口（３）に対して下方向に傾斜する平板状要素（３
   ）を組み込み、平板状要素（３）に付着した液化物質および粒子を前記閉じた容
   積（２）の底部へと運搬する放出パイプ（７）を備えた底部の流路（６）を有し
   、そこから排水管（８）を通して除去する装置。
2. 【請求項２】 第２の実施形態は、閉じた容積（３０）を備えた分離器（１
   ３）を有し、この閉じた容器（３０）上の相互に対向する蒸気入口ダクト（３２
   ）および蒸気出口ダクト（３３）を有し、さらに垂直面の下に配置され、前記蒸
   気入口（３２）に対して下方向に傾斜する平板状要素（３１）を備え、この平板
   状要素（３１）に付着した液化物質および粒子を前記閉じた容積（３０）の底部
   へと運搬する放出パイプ（３５）を備えた底部の流路（３４）を有し、そこから
   排水管（３６）を通して除去する、請求項１に記載の、回路からの蒸気の形態で
   ある液体を浄化する装置。
3. 【請求項３】 作業が全体として機械的に実施されるので、化学製品を添加
   する必要なく、ｐＨが調整され、汚染質ガスが除去される、請求項２に記載の、
   回路からの蒸気の形態である液体を浄化する装置。