JP2002534681A - プリオンタンパク質を抽出する方法及びキット - Google Patents

プリオンタンパク質を抽出する方法及びキット

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アルパート,アンドリュウ,ジェイ.
シュマ,メリー,ジョー
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ザ ユナイテッド ステイツ オブ アメリカ、アズ リプレゼンティッド バイ ザ セクレタリー オブ アグリカルチュアー
アルパート,アンドリュウ,ジェイ.
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Abstract

(57)【要約】 生物学的材料、例えば動物組織又は製品からプリオンタンパク質を抽出する方法。特定の例においては、プリオンタンパク質は均質化したヒツジの脳からヘキサフルオロ−2−プロパノールにより抽出される。このヘキサフルオロ−2−プロパノールは、水溶液のイオン強度を増やすことで、水性脳標本から分離される。有機抽出物内のプリオンタンパク質は更に精製が可能であり、或いは、例えばイムノアッセイにより、プリオンタンパク質、具体的には異常プリオンタンパク質の存在に関して、この抽出物を試験することができる。この抽出プロセスにより、異常プリオンタンパク質の存在、例えば伝染性海綿脳症(TSE)の診断に関する試験が可能になる。この図面は、I−プリオンタンパク質のHILICのクロマトグラムを示しており、グラフでは放射能により検出されたものが円で表され、280nmの吸光度によるものは実線で表されている。

Description

【発明の詳細な説明】発明の背景
【0001】発明の分野 本発明は、例えば、動物の組織又は生物学的液体等の生物学的材料からプリオ
ンタンパク質を抽出する方法に関する。この抽出プロセスにより、例えば、伝染
性海綿状脳症の診断等、異常プリオンタンパク質の存在に関する試験が可能にな
る。発明の背景
【0002】 プリオン病又は伝染性海綿状脳症(TSEs)は、中枢神経系の変性障害を引
き起こし、死に至る(プルシナ、Med. Res. Rev.(医学研究レビュー)、16:
487、1996;ワイスマン、FEBS Letters(FEBS通信)、289:3、
1996)。ヒツジのTSEであるスクレイピについては、200年以上前に最
初に記述があり(パティソン、Vet. Rec.(獣医記録)、123:661、19
88)、こうした病気の原型である。これらの病気の治療法は知られておらず、
この病気が動物に存在していることを生前に試験する方法も知られていない。プ
リオン病は、正常なホストプリオンタンパク質が、集合体を形成する異常構造へ
と構造変化することで発生する。最近のイギリスでのウシ海綿状脳症の発生、及
びこのTSEと新しい変種でヒトのTSEであるクロイツフェルト・ヤコブ病と
のつながり(ブルース他、Nature(ネイチャ)、389:498、1997)か
ら、TSEsを診断するための迅速かつ正確な新しい方法が必要である。この診
断は、臨床的な徴候を示す前の動物を試験するために使用可能であること、及び
動物がヒトの食物連鎖又はヒト用に製造された薬品に入る前の試験に使用可能で
あることが理想的である。
【0003】従来技術の説明 病気の原因となるTSEs因子の準備及び精製に使用する方法のほとんどは、
一連の複雑な酵素及び界面活性剤処理及び遠心分離に関係している(ボルトン他
、J. Virol(ウィルス学ジャーナル)、53:596、1985)。異常プリオ
ンタンパク質は、通常の生物学的緩衝液では十分に溶解しない。精製した異常プ
リオンタンパク質を得る1方法は、親水性相互作用クロマトグラフィ(HILI
C)で(アルパート、J. Chromatogr.(クロマトグラフィジャーナル)、499
:177、1990)、これは逆相クロマトグラフィの反対である。通常は、7
0乃至85%の有機溶媒から開始し、減少有機勾配を実行する。溶出は最小極性
から最大極性の順である。HILICのほとんどの有機移動相は、膜タンパク質
(ジェノ他、Anal. Biochem.(分析生化学)、215:292、1993)、β
−アミロイドペプチド(1乃至43)(アルパート他、Eighth Symposium of th
e Protein Society(第8回タンパク質学会シンポジウム)、1994年7月、
カリフォルニア州サンディエゴ)、及びヒストン(リンダ他、J. Chromatogr. A
.(クロマトグラフィ学会ジャーナル)、782:55、1997)等、水溶液
において通常は遊離して発生しないタンパク質に適合する。界面活性剤その他の
変性剤の溶離は無効量又はそれに近く、一般にタンパク質及びペプチドは十分に
保持される。
【0004】 HILIC精製の後、キャピラリ電気泳動イムノアッセイ(シュマ及びジェニ
、Electrophoresis(電気泳動法)、19:409、1998)又はキャピラリ
等電点電気泳動(シュマ他、J. Chromatogr. A.(クロマトグラフィ学会ジャー
ナル)、802:135、1998)を使用してプリオンタンパク質を検出でき
る。
【0005】 上述したように、異常プリオンタンパク質を検出する本分析方法は一般に死後
に使用されるため、異常プリオンタンパク質の生前測定法の必要性が存在する。
加えて、獣医の診断施設においてすぐに入手できない計測器を必要とする超遠心
分離法のステップを使わずに異常プリオンタンパク質を分離するための方法が求
められる。遠心分離法では、異常プリオンタンパク質が集合体として存在する必
要があり、その大きなサイズにより遠心分離管でのペレットの形成が助長される
。こうした集合体は後のステップでの溶解及び検出が困難である。遠心分離法の
使用は、単量体異常プリオンタンパク質を検出する可能性を損ない、測定法の感
度を減少させる可能性がある。TSEに感染した家畜を試験するために、定性イ
ムノアッセイ等、迅速で信頼性の高い実地測定法について更に差し迫った必要性
が存在する。したがって、この分野には、異常プリオンタンパク質を抽出するた
めの効率的で単純な方法の必要性が存在する。
【0006】 加えて、生の異常プリオンタンパク質に対して生成された抗体を除き、生成さ
れた抗体は単量体の形態である異常プリオンタンパク質を検出する(コース他、
Nature(ネイチャ)、390:74、1997)。その結果、異常プリオンタン
パク質は強力な界面活性剤又は変性剤により集合を分解する必要があり、こうし
た変性剤はほとんどのイムノアッセイを実行する前に除去する必要がある。した
がって、この分野には、イムノアッセイ分析のために界面活性剤又は変性剤を含
まないプリオンタンパク質を抽出する迅速で単純な方法の必要性が存在する。
【0007】 本発明は、集合体又は単量体に関係なく、あらゆるサイズの異常プリオンタン
パク質を抽出する新しい方法を提供する。本発明により、例えばイムノアッセイ
を使用して、生きた動物の試料において異常プリオンタンパク質の試験を行うこ
とが可能になる。例えば、血液試料に基づく診断が可能であり、これにより生き
た動物の試験が可能になり、群れや集合から感染した動物を除去することが促進
され、消費される製品の汚染の可能性が防止される。発明の概要
【0008】 本発明は異常プリオンタンパク質を含む疑いのある生物学的材料から異常プリ
オンタンパク質を抽出する方法を提供する。本発明は、生物学的材料から抽出溶
媒へ異常プリオンタンパク質を抽出するのに効率的な条件下で、抽出溶媒と生物
学的材料の等張又は低張水性標本との混合物を培養することが含まれる。この抽
出溶媒は、異常プリオンタンパク質を溶解可能な極性有機溶媒で、等張又は低張
水溶液に混和可能だが、リオトロピック水溶液には混和しない。混合物のリオト
ロピック活動は増加し、抽出溶媒は生物学的材料の水性標本から区別可能な相と
して分離し、生物学的材料から任意の異常プリオンタンパク質を含む抽出溶媒を
発生させる。
【0009】 本発明は更に、動物における異常プリオンタンパク質の存在を検出する方法を
提供し、異常プリオンタンパク質に関して上で説明したように準備された分離抽
出溶媒を測定することを含む。
【0010】 更に、生物学的試料から異常プリオンタンパク質を分離するためのキットを提
供する。このキットは、前記の特徴を有する抽出溶媒と、有機溶媒が水性標本と
混和しないように生物学的試料の水性標本に追加するリオトロピック塩又はリオ
トロピック塩水溶液とが含まれる。本発明の別の実施形態では、このキットには
、プリオンタンパク質検出測定法、好ましくは異常プリオンタンパク質の測定法
が含まれる。
【0011】 したがって、本発明の目的は、生物学的試料から異常プリオンタンパク質を分
離する迅速な方法を提供することである。
【0012】 更に本発明の目的は、異常プリオンタンパク質に感染した有機体の早期検出方
法を提供することである。
【0013】 更に本発明の目的は、生物学的試料から異常プリオンタンパク質を分離するた
めの溶媒抽出手法を提供することである。
【0014】 更に本発明の別の目的は、異常プリオンタンパク質の存在に関する動物又はヒ
トからの生物学的材料の分析的試験を簡略化することである。
【0015】 更に本発明の別の目的は、更なる試験又は精製のために異常プリオンタンパク
質を含む抽出物を提供することである。
【0016】 本発明の前記及びその他の目的は、添付の図面及び本発明の詳細な説明におい
て非常に詳細に提示されている。発明の詳細な説明
【0017】 本発明は、生物学的材料から異常プリオンタンパク質を抽出する方法を提供す
る。抽出された生成物は、異常プリオンタンパク質に関して、イムノアッセイに
より試験することができる。この異常プリオンタンパク質の抽出は、イムノアッ
セイと共に、TSEの感染に関する生きた有機体の診断に使用可能であり、TS
Eに感染した動物及びヒトの試験のために世界中で使用できる。したがって、本
発明は、有利なことに、高価な遠心分離機のない診療所及び獣医実験室でのプリ
オンタンパク質の試験を可能にし、更に現地での試験を可能にする。
【0018】 生物学的材料の水性標本は、抽出溶媒と混ぜ合わせて混合物を生成する。この
抽出溶媒は、プリオンタンパク質が溶解可能な極性有機溶媒であり、非リオトロ
ピック等張水溶液とは混和するが、リオトロピック水溶液とは混和しない。特定
の好適な実施形態において、この抽出溶媒は、ヘキサフルオロ−2−プロパノー
ル(ヘキサフルオロイソプロパノール又はHFIPとも呼ばれる)である。下の
例においては、抽出緩衝剤と生物学的材料の水性標本との量はほぼ等しいが、下
で説明するように、2種類の区別可能な相を発生させる任意の比率を使用できる
【0019】 好適な実施形態においては、この混合物は約20℃乃至約100℃の範囲で培
養される。しかし、抽出溶媒と生物学的材料の水性標本との両方が液相である任
意の温度、つまり、凝固点と沸点との間の任意の温度が使用できる。
【0020】 抽出溶媒−生物学的材料混合物は、異常プリオンタンパク質を生物学的材料か
ら抽出溶媒へ抽出するのに効果的な条件下で培養される。培養後、混合物のリオ
トロピック活動は増加し、抽出溶媒は水性標本から分離する。プリオンタンパク
質を含む抽出溶媒は、生物学的材料の水性標本から取り除かれる。
【0021】 本発明によれば、抽出溶媒−水性標本のリオトロピック活動は、リオトロピッ
ク塩を追加することで増加させることができる。この塩は固体として直接混合物
に追加すること、又は濃縮水溶液として追加することができる。リオトロピック
塩の好適な例には、硫酸ソーダと硫安とが含まれる。下で例示する特定の実施形
態においては、約1:1の比率(体積/体積)の0.5M硫酸ソーダを加えるこ
とでイオン強度が増加する。
【0022】 本発明は、解剖又は検死による材料を必要としないため、特に有利である。本
発明によれば、生物学的材料は生きた動物からの試料にすることができる。本発
明の方法は、分析試験のために、生物学的液体又は器官の生検から抽出した異常
プリオンタンパク質を提供する。或いは、生物学的材料は、例えば、食品、薬品
、化粧品、又はヒトその他の動物が使用する他の製品として使用される動物製品
の解剖又は検死により得ることができる。更なる実施形態において、本発明の方
法は、感染性のプリオンが伝達しないように、こうした材料からプリオンタンパ
ク質を取り除くために使用できる。
【0023】 本発明の抽出方法は、正常プリオンタンパク質及び異常プリオンタンパク質の
両方を抽出するのに使用できる。生物学的試料をプロテイナーゼKにより前処理
することで、正常プリオンタンパク質を消化させることができる。したがって、
異常プリオンタンパク質のみが求められる場合は、抽出溶媒と混合する前に、生
物学的材料の水性標本をプロテイナーゼKにより前処理することができる。
【0024】 任意のプリオンタンパク質を含む抽出溶液は乾燥させ、抽出溶媒ペレットを生
成することができる。この溶液又は抽出溶媒ペレット内のプリオンタンパク質は
、例えば、親水性相互作用クロマトグラフィにより、更に精製できる。
【0025】 動物の異常プリオンタンパク質は、その存在に関して、分離された抽出溶媒ペ
レット内の材料を測定することで検出できる。好ましくは、測定方法は異常プリ
オンタンパク質のイムノアッセイである。この試料は、正常プリオンタンパク質
を分離するために、プリオンタンパク質の分離前にプロテイナーゼKにより処理
することができる。
【0026】 別の態様において、本発明は、生物学的試料から異常プリオンタンパク質を分
離するキットを提供する。1実施形態において、キットには、ヘキサフルオロ−
2−プロパノール等の抽出溶媒が含まれる。このキットには更に、生物学的試料
の水性標本に追加し、抽出溶媒を水性標本に混和しなくするために、リオトロピ
ック塩又はリオトロピック塩水溶液が含まれる。
【0027】 本発明は更に、生物学的試料において異常プリオンタンパク質の存在を検出す
るキットを提供する。前記のキット構成要素に加え、この検出キットには、異常
プリオンタンパク質の検出測定法が含まれる。異常プリオンタンパク質の存在に
関する好適な検出測定法はイムノアッセイである。
【0028】 この抽出方法及びキットは、主にスクレイピ(ヒツジのTSE)の診断のため
に開発されたものだが、これらはその他の脊椎動物のその他のTSEの診断、特
にヒト、ウシ、ブタ、オオジカ、シカ、家禽、及び齧歯類等の哺乳動物及び鳥類
において有効である。異常プリオンタンパク質は、感染後2週間後には動物の組
織で検出できる。本発明のプロセスをヒトの血液内に存在する異常プリオンタン
パク質の検出に応用することには大きな意味がある。この手法は、ヒト用の薬品
、又は食品サプリメントを含めヒトが使用することを意図したその他の製品を製
造するのに使用される処理材料から異常プリオンタンパク質を抽出するのに使用
することもできる。
【0029】 本明細書では、「約」又は「およそ」という用語は、一定の値又は範囲の20
%以内を意味しており、これは好ましくは10%以内であり、更に好ましくは5
%以内である。
【0030】 生物学的材料 本発明により、生物学的材料からのプリオンタンパク質の抽出が可能になる。
前記のように、プリオンタンパク質は一般に脊椎動物に存在する。そのため、ほ
とんどの状況において、生物学的材料は動物又はヒトからのものである。プリオ
ンタンパク質は、真核細胞による発酵処理中に生成することができる。これは組
換えプリオンタンパク質と表現される場合がある。非常に心配されるのは、別の
タンパク質を表現するように組換えにより修正された細胞により内因性プリオン
タンパク質が偶発的に表現される可能性である。この可能性は、PC12細胞等
、細胞が神経系に由来する場合に最も高くなる。この場合、この生物学的材料は
発酵による生成物、例えば組換えタンパク質である。
【0031】 動物の生物学的材料の例としては、その中の一部として、脳、筋肉(心臓を含
む)、肝臓、盲腸、膵臓、胃腸管、皮膚、及び胸腺、脾臓、扁桃腺、リンパ節等
のリンパ組織といった組織が含まれる。或いは、生物学的材料は生物学的液体に
することができる。生物学的液体という用語は、脳脊髄液、血液、血清、血漿、
乳、尿、唾液、涙、粘液質の分泌物、汗、精液、及びこうした構成要素を含む体
液を指す。これは更に、組換えタンパク質の生成に使用される、又は移植前に疑
いのある細胞を含む培養液(又は培地)を指す。「生物学的材料」という用語に
は、動物の器官又は組織により作られた生産物が含まれ、これには、血清タンパ
ク質(アルブミン及び免疫グロブリン等)と、ホルモンと、食品及び加工食品製
品と、栄養補助食品と、ボーンミールと、動物の飼料と、細胞外基質タンパク質
と、ゼラチンと、製造において使用されるその他の動物性副産物又は最終生産物
とが含まれる。
【0032】 生物学的材料が固体の組織又は生産物である場合、最初にこれを水溶液中で溶
解又は懸濁させて、抽出処理に適切な状態にする必要がある。例えば、脳組織は
、体積に対して10%の重量でスクロース溶液(0.32Mスクロース等)にお
いて懸濁させることができる。その他の低張又は等張液には、5%デキストロー
ス、リン酸緩衝生理食塩水、三倍緩衝生理食塩水、HEPES緩衝生理食塩水、
又は前記緩衝剤のいずれかが含まれる。水溶液中の生物学的材料は、抽出溶媒と
生物学的材料との間の接触を最大限にするために、均質化、すりつぶし、又はそ
の他の分断を行うことができる。しかしながら、生物学的液体が生物学的材料で
ある場合は、抽出溶媒を混和可能にするために生物学的液体のイオン強度を希釈
する場合を除き、液体の追加は必要でないと思われる。
【0033】 プリオンタンパク質 本明細書では「プリオンタンパク質」という用語は、神経組織、特に脳、及び
リンパ組織及びその他すべての組織の低いレベルで表現される生のタンパク質を
指す。一部の状況では、病原構造を取り、これは本明細書において異常プリオン
タンパク質と呼ばれる。一部の個体におけるプリオン遺伝子の特定の突然変異に
より、プリオンタンパク質は病原構造を取りやすくなると思われる。有機体が伝
染性病原体、つまりプリオンに晒されても、病状につながる構造変化が誘導され
る。
【0034】 異常プリオンタンパク質は正常プリオンタンパク質に比べ、タンパク質分解さ
れにくい。プロテイナーゼ、特にプロテイナーゼKによる生物学的材料の処理に
より、正常プリオンタンパク質は消化されるが、異常プリオンタンパク質は消化
されない。
【0035】 下の特定の例において、ヒツジ異常プリオンタンパク質(PrPsc)は、本
発明の方法により抽出される。しかしながら、他の種からの他のプリオンタンパ
ク質、特に前記のものも、本発明の方法を使用して抽出できる。
【0036】 異常プリオンタンパク質のカテゴリには、神経変性病であるクール、クロイツ
フェルト・ヤコブ病(CJD)、ゲルストマン・ストラウスラ症候群(GSS)
、及び致死性家族性不眠症において見られるヒトプリオンタンパク質が含まれる
。CJD及びGSSの一部のケースには、プリオン遺伝子の既知の突然変異が関
連している。CJDは更に、TSEsに晒されることが関連している。例えば、
前記のように、CJDはウシ海綿状脳症に関連している。本発明は初めて、検死
前に患者から異常プリオンタンパク質を抽出することを可能にしている。抽出異
常プリオンタンパク質の検出は、こうした任意の病気の診断において使用するこ
とができる。
【0037】 スクレイピ(ヒツジ、ヤギ)及びウシ海綿状脳症(ウシ)は動物の異常プリオ
ン病である。プリオンタンパク質はニワトリ、ミンク、ブタ、マウス、ハムスタ
、及びモルモットにおいて分離することも可能である。更に、マウス、ハムスタ
、及びモルモットは、ヒト又は他の動物がソースであるプリオンに晒されること
で、海綿状脳症になる場合がある。こうした任意のソースからのプリオンタンパ
ク質は、本発明の方法により検出又は抽出できる。
【0038】 抽出溶媒及び条件 本発明で使用する抽出溶媒は、リオトロピック条件下において、区別可能な相
として、水又は水溶液から分離できる必要がある。同時に、プリオンタンパク質
は、この抽出溶媒に溶解する必要がある。一部の極性有機溶媒はこれらの基準を
満たす。好適な極性有機溶媒は、ヘキサフルオロ−2−プロパノールである。使
用可能なその他の溶媒には、イソプロパノール、1,1,1−トリフルオロ−2
−プロパノール(TFIP)、2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノ
ール(tetF1P)、ペルフルオロ−t−ブチルアルコール(PFtBA)、
1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロアセトン(HFA)、トリフルオロ酢
酸(TFA)、2,2,2−トリフルオロ−1−エタノール(TFE)、2,2
,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロ−2−プロパノール(HFB)、1,1
,1,3,3,4,4,4−オクタフルオロ−2−ブタノール(OFIB)、1
−メチル−2−ピロリジノン(NMP)が含まれる。ウィレ他、J. Mol. Biol.
(分子生物学ジャーナル)、259:608、1996を参照せよ。評価が可能
な他の可能性のある溶媒には、DMSO、及びテトラヒドロフラン等が含まれる
。或いは、水と混和しないが、プリオンタンパク質が溶解する溶媒を使用するこ
とができる。
【0039】 特定の実施形態において、溶媒は、例えば生理イオン強度(等張水溶液)又は
生理イオン強度より低い場合(低張水溶液)に水と混和する。しかしながら、緩
衝液が、しきい値よりも高い濃度(又はイオン強度)で存在するリオトロピック
塩を含む場合、抽出溶媒は水溶液に溶解せず、二つの相は抽出溶媒層と水溶液層
とに分離する。本明細書ではこれを「リオトロピック条件」と呼んでいる。リオ
トロピック条件を達成する水溶液におけるリオトロピック塩のイオン強度の値は
、選択した抽出溶液と使用する塩とにより変化する。これは、抽出溶媒の水溶液
との混和性又は非混和性の試験において、滴定又はその他のリオトロピック塩濃
度の体系的な変化により、容易に判断できる。本明細書では、抽出溶媒が水から
分離するリオトロピック塩のイオン強度を有する水溶液をリオトロピック水溶液
と呼ぶ。等張緩衝液等、低い濃度のリオトロピック塩又は生理塩を含む水溶液は
、非リオトロピック水溶液とみなされる。
【0040】 一般に、溶媒抽出プロセスでは、ほぼ等しい量の抽出溶媒と生物学的材料の水
性標本とが使用される。しかしながら、抽出溶媒と水性標本との比率は、約5:
1乃至約1:5の範囲、好ましくは約3:1乃至約1:3の範囲にすることがで
きる。
【0041】 抽出溶媒を水性標本と混合した後、プリオンタンパク質の抽出溶媒への抽出を
促進する特定の温度で、ある程度の時間に渡って、この混合物を培養することが
できる。培養時間は1分間から数時間までの間で変化し、プリオンタンパク質の
存在に関して抽出材料を分析することで決定できる。抽出材料内のプリオンタン
パク質の量対時間が水平域に達したかどうかは、例において説明するように、ク
ロマトグラフィ手法又はイムノアッセイ手法、或いはその両方により試験するこ
とが可能であり、水平域に達した後、培養時間を追加しても抽出されるプリオン
タンパク質の量には影響がない。特定の実施形態において、培養時間は5分間で
ある。
【0042】 加えて、抽出の効率を増加させるために培養温度を調整することが可能である
が、これは選択した温度において抽出溶媒と水溶液の両方が液体である場合に限
る。高温、つまり室温より高い温度が好ましく、これは抽出溶媒におけるプリオ
ンタンパク質の溶解性が増加するためである。特に有効なのは、約50℃乃至6
0℃の範囲の温度である。水性標本のイオン強度及び培養時間等、他の変数と同
じく、最適な温度はルーチンの実験及び試験により決定できる。
【0043】 相の分離 水溶液のイオン強度を増加させるために様々なリオトロピック塩を使用可能で
あり、これにより相の分離が促される。好適な塩には、硫酸ソーダ及び硫安が含
まれ、これらはリオトロピックである。両方とも、タンパク質を凝結させる濃度
よりも十分に低い濃度で使用される。例えば、特定の実施形態では、硫酸ソーダ
の0.5M溶液が同じ体積の抽出溶媒/水性標本混合物に追加され、結果として
最終的な硫酸ソーダの濃度は0.25Mとなる。この濃度は、HFIPと水との
相の分離を促すのに十分である。溶解可能な濃度において必要なリオトロピック
活動を達成する限り、他の塩も使用可能である。「リオトロピック活動」という
用語は、本明細書では、リオトロピック塩溶液の構造形成特性を指す。リオトロ
ピック活動は、有機相と水相との相の分離を促すリオトロピック塩の十分な濃度
を達成することにより達成される。リオトロピック塩はタンパク質凝結濃度にな
らないようにする。
【0044】 「リオトロピック」又は「構造形成」塩は、コスモトロープとも呼ばれ、水溶
液の順序づけを促進し、これにより有機溶質を除外する。有機溶質が抽出溶媒で
ある場合、相の分離が発生する。これがタンパク質である場合、このタンパク質
が溶液から塩析される。良好な構造形成塩には、硫酸ソーダ又は硫安、リン酸塩
、クエン酸塩等が含まれる(ワシャバ及びコリンズ、J. Biol. Chem.(生化学ジ
ャーナル)、261:12477、1986)(構造分解塩、又はカオトロープ
には、塩酸グアニジン、過塩素酸ナトリウム、臭化ナトリウム等が含まれる。こ
れらは逆の効果を有し、有機溶質を水溶液の中へ誘導する)。水溶液のイオン強
度は、溶液中に含まれるイオンの合計数の関数であり、構造形成イオン又は構造
分解イオンであるかどうかは関係ない。「イオン強度」という用語は、塩の濃度
と関係している。
【0045】 前記のように、リオトロピック塩は、最終的な塩濃度が相の分離を促すのに効
果的である限り、固体又は濃縮液として追加することができる。好ましくは、混
合物のリオトロピック活動を増加させた後、水相(生物学的材料の水性標本及び
任意の塩溶液を含む)に対する抽出溶媒の最終的な比率は約1:10乃至約10
:1であり、好ましくは(下に例示されるように)約1:3乃至約3:1で、水
相に対する抽出溶媒の比率が低い場合でも、最終的な塩濃度が相の分離を促すの
に十分な高さを有する必要がある。
【0046】 リオトロピック活動を増加させた後、抽出溶媒は、生物学的材料に存在する任
意のプリオンタンパク質を含み、水性標本から分離する。分離プロセスには数分
を要し、両方の相がはっきりと区別可能な状態で分離したのが観察された時に完
了する。二つの相が完全に分離した後、任意のプリオンタンパク質を含む抽出溶
媒は、例えば、ピペット又は注射器で吸い取る方法、或いは分離フラスコを使っ
て、除去又は回収できる。
【0047】 任意のプリオンタンパク質(本明細書では「抽出物」と呼ばれる)を含む抽出
溶媒は、例えば、蒸発、凍結乾燥、又は真空遠心分離により乾燥させ、高濃縮又
は乾燥抽出物を生成することができる。この抽出物は、他の構成要素を含有する
可能性があり、これには細胞脂質、脂質膜結合タンパク質、その他の疎水性の強
い細胞構成要素が含まれる。望ましい場合には、下に例示した親水性相互作用ク
ロマトグラフィ、又はその他のクロマトグラフィ手法(陽イオン交換クロマトグ
ラフィ、ゲル透過クロマトグラフィ、逆相クロマトグラフィ、及び例えば抗体カ
ラムによるアフィニティクロマトグラフィ)により、こうした構成要素からプリ
オンタンパク質を分離又は精製することができる。
【0048】 或いは、濃縮又は乾燥抽出材料は、下で説明するように、異常プリオンタンパ
ク質を検出するために直接分析することができる。
【0049】 プリオンタンパク質の検出、イムノアッセイ 異常プリオンタンパク質を選択的に検出する測定法を含め、この技術では様々
なプリオンタンパク質検出測定法が知られており、プリオンタンパク質を分析す
る効果的なツールとなる。キャピラリゲル電気泳動は、異常プリオンタンパク質
の効果的な分析ツールとして証明されている(シュマ及びジェニ、Electrophore
sis(電気泳動)、19:409、1998)。好適な方法はイムノアッセイで
、シュマ及びジェニ、前掲において説明されている。この参考文献において説明
されている抗血清は、異常プリオンタンパク質に限定されたもので、ウェスタン
ブロット法においてスクレイピに感染した脳に反応するが、正常な脳には反応し
ないことが分かっている。プリオンタンパク質によるその他の抗血清反応は、こ
の技術において広く知られている。好適なイムノアッセイはプレートELISA
である(例えば、グラトール他、J. Virol. Methods(ウィルス学方法ジャーナ
ル)、64:205、1997)。
【0050】 したがって、場合により、プリオンタンパク質、特に異常プリオンタンパク質
の存在の検出は、プリオンタンパク質の生物理学及び化学的特徴に基づく。これ
には、プロテイナーゼ抵抗力(特にプロテイナーゼK)と、消化特性(タンパク
質分解酵素、糖分解酵素、化学物質、熱、変性剤等によるもの)が含まれる。明
確な分子量及び等電点、及び様々な結合測定法において、こうした処理の影響を
評価することができる。プロテイナーゼ抵抗力及び消化特性は、クロマトグラフ
ィ、ゲル電気泳動、その他の分子量に敏感な手法により検出できる。等電点はキ
ャピラリ等電点電気泳動(IEF)又はゲル等電点電気泳動を使用して測定可能
であるが、キャピラリIEFでは、ほとんどのゲルよりも効果的に3のプリオン
pIを測定することができる。更に、イオン交換クロマトグラフィにより全体的
な電荷の定性判断(酸性度又は塩基度)を行うことができる。この技術では他の
生物理学的手法も知られており、プリオンタンパク質の特定に使用することがで
きる。
【0051】 プリオンタンパク質を検出する測定法の例には、加熱、臭化シアン分裂、ノイ
ラミニダーゼ処理後等のタンパク質の明確な分子量及び等電点(ボルトン他、J.
Virol.(ウィルス学ジャーナル)、53:596、1985)、グリコシダー
ゼ処理及びレクチン結合(ソマービル及びリッチ、J. Gen. Virol.(遺伝ウィル
ス学ジャーナル)、71:883、1990)、プロテイナーゼK抵抗力(レイ
ス他、Am. J. Vet. Res.(アメリカ獣医研究ジャーナル)、53:883、19
92)、及びイムノアッセイ(ファルカ他、J. Virol. Methods(ウィルス学方
法ジャーナル)、24:215、1989)が含まれる。
【0052】 或いは、抽出及び好ましくは精製されたプリオンタンパク質のシーケンシング
又はマイクロシーケンシングにより、そのアイデンティティを明確に確認できる
【0053】 プリオンタンパク質のイムノアッセイは、例えば、ラジオイムノアッセイ、E
LISA(エンザイムリンクイムノソルベントアッセイ)、「サンドウィッチ」
イムノアッセイ、免疫放射定量測定法、ゲル内沈降反応、免疫拡散測定法、in situイムノアッセイ(例えば、コロイド状金、酵素、又はラジオアイソト
ープ標識を使用)、ウェスタンブロット法、沈降反応、凝集測定法(ゲル凝集測
定法、ヘム凝集測定法等)、補体結合測定法、免疫蛍光測定法、タンパク質A及
びタンパク質G測定法、免疫電気泳動測定法、適切な整理学的試料におけるレベ
ルの測定等、この技術において既知の手法により実行できる。1実施形態におい
て、抗体結合は、第一抗体の標識を検出することで検出する。別の実施形態にお
いて、第一抗体は、第二抗体又は試薬の第一抗体との結合を検出することで検出
する。
【0054】 本発明の抽出方法は、追加の抗体を生成するのに使用可能なプリオンタンパク
質の安価なソースを提供する。更に、本発明の抽出条件は、従来の抽出条件とは
大きく異なるため、本発明に従って抽出されたプリオンタンパク質は、異なる構
造を有する可能性があり、予防接種に使用した場合、異なる抗体の個体群を引き
出す可能性がある。
【0055】 この方法は抽出時間を1乃至2時間に短縮する。さらに、簡単であるため、自
動化が可能である。この方法では、あらゆる分子サイズのプリオンタンパク質が
抽出されるため、制限はない。更に、ほとんどのイムノアッセイを検出に使用で
きるように、異常プリオンタンパク質を可溶性にする。更に、重要なことに、異
常プリオンタンパク質の伝染力を減少させ、プロセスを安全にする。
【0056】 キット 本発明を実施するための構成要素は、キットの形態で便利に提供できる。最も
単純な実施形態では、本発明のキットは、抽出溶媒、好ましくはHFIP、及び
抽出溶媒−水性標本混合物のリオトロピック活動を増加させるためのリオトロピ
ック塩(又は濃縮リオトロピック塩溶液)を提供する。それぞれの構成要素の量
は、特定の数の測定法を提供するために事前に調整することができる。更なる実
施形態において、このキットには試料コンテナが含まれ、好ましくはプラスチッ
ク又はプリオンプロテインの非特定結合を回避する処理を施された材料で作られ
る。
【0057】 本明細書では、コンテナという用語は最も広義で使用され、つまり材料又は試
薬を保持するための任意の容器である。これは、ガラス、プラスチック、セラミ
ック、金属、又は試薬を保持するのに通常利用されるその他の任意の材料で製造
することができる。しかしながら、許容可能な材料は、保持を意図する内容物と
反応しないものである。
【0058】 このキットは更に、生物学的試料の正常プリオンタンパク質を消化するために
プロテイナーゼKを含むことができる。
【0059】 更なる実施形態において、このキットは、生物学的試料の水性標本のために、
体積インジケータの付いた試料コンテナを含むことができる。この実施形態にお
いて、極性有機溶媒とリオトロピック塩とは、試料コンテナと共に使用するため
に、事前に調整された単位において、最適な状態で供給される。生物学的試料標
本は、試料コンテナ内に配置することができる。事前に調整された単位の抽出溶
媒を追加し、混合することができる。その後、事前に調整された単位のリオトロ
ピック塩を追加し、抽出溶媒と水との相の分離を促すことができる。更に別の実
施形態では、生物学的試料の水性標本を処理するためのプロテイナーゼKが、好
ましくは事前に調整された単位でキットに提供される。
【0060】 組織資料からプリオンタンパク質を抽出するキットは、生物学定材料の水性標
本の組織を均質化するために、0.32Mスクロース溶液又はリン酸緩衝生理食
塩水等の希釈緩衝液を含むことができる。
【0061】 更なる実施形態では、このキットは生物学的材料又は試料の異常プリオンタン
パク質の存在を検出するキットであり、このキットは、前記のように、異常プリ
オンタンパク質検出器又は測定法を提供する。イムノアッセイは、前記のように
、本発明に従って抽出された異常プリオンタンパク質の検出に好適である。
【0062】 さらに別の実施形態において、このキットは免疫クロマトグラフィ膜又はサポ
ートを含む。任意のプリオンタンパク質を含む抽出溶媒は、このサポートに直接
加えることが可能であり、或いは例えば可溶化後に、乾燥抽出物を加えることが
可能である。適切な条件下では、プリオンタンパク質はサポート内を流れること
ができる。これは、例えば固定化抗プリオン抗体により、捕獲し、固定化プリオ
ンタンパク質を検出することが可能である。免疫クロマトグラフィ測定法に関す
る技術において知られる多数の方法及び装置を本発明に利用することができる。
免疫クロマトグラフィ測定法は、実験室の機器が利用できない現場の条件下にお
いて特に有効である。こうした測定法の例は、米国特許第5,248,619号
、第5,451,504号、第5,500,375号、第5,624,809号
、第5,658,801号において提示されている。
【0063】 本発明のキットは、好ましくは、パッケージと、例えばパッケージ上に記載さ
れた又はパッケージに挿入された使用方法の説明とを含む。
【0064】 本発明は、本発明の例示として提供される以下の非制限的例を参照することで
より良く理解されよう。
【0065】 例1 感染したヒツジの脳及びリンパ節からの異常プリオンタンパク質の分析 スクレイピに感染した2頭のヒツジそれぞれからの脳又はリンパ節組織を、1
0%サルコシルで均質化し、プロテイナーゼKにより処理して、正常宿主プリオ
ンタンパク質を消化したが、変化した異常形態のプリオンタンパク質は消化され
ない。同じ量(0.5mM)のホモジェネート及びHFIPを混合し、56℃で
5分間培養した。この混合物に0.5mMの0.5M NaSOを追加し、
混合物をさらに5分間培養した。この条件下では、HFIP層が水の層から分離
した。このHFIP層を取り出し、遠心分離により乾燥させた。乾燥試料を25
μlの蒸留水に再懸濁し、混合した。10μlの試料を5μlの20%SDS緩
衝液に混合し、100℃で5分間沸騰させた。
【0066】 10%乃至15%勾配ポリアクリルアミドゲル上でウェスタンブロット分析を
実行した。標準の条件下で、タンパク質はポリアクリルアミドゲルからニトロセ
ルロースに移動した。このニトロセルロースを、5%アイシングラス溶液による
培養でブロックし、トリス・トゥイーン緩衝液により洗浄した。このニトロセル
ロースをウサギ抗プリオンタンパク質により一晩培養した(1乃至2,500に
希釈されたプリオンタンパク質全体により培養される抗体、カスカク他、Immuno
l. Invest.(免疫学調査)、26:259、1997。以下も参照せよ、ミラー
他、J. Vet. Diagn. Invest.(獣医診断調査ジャーナル)、5:309;カスカ
ク他、J. Virol.(ウィルス学ジャーナル)、59:676、1986)。抗プ
リオン抗体による培養後、ニトロセルロースをトリス・トゥイーンにより洗浄し
、その後、抗ウサギIgG−HRP(セイヨウワサビペルオキシダーゼ)抱合体
と反応させ、1時間培養した。その後、このニトロセルロースを十分に洗浄し、
化学ルミネセンス試薬(Pierce UltraSuperSignalマル )により染色した。ペルオキシダーゼ活動は、化学ルミネセンスイメージャ(
Chemi−Imager−4000、Alpha、Innotech)を使用
して検出した。
【0067】 2.75μlの材料を含む両方の感染ヒツジからの抽出物では、脳組織及びリ
ンパ節組織の両方に関して、異常プリオンタンパク質を示す帯が発生した。一方
のスクレイピ感染ヒツジからの1.5μlの材料を含む脳組織抽出物でも、異常
プリオンタンパク質を示す帯が発生した。正常(非感染)ヒツジからの同様の抽
出物のウェスタンブロットでは、異常プリオンタンパク質を示す何らかの帯は発
生しなかった。
【0068】 例2 感染したヒツジの脳及びリンパ節から抽出及び精製した異常プリオンタンパク
質の分析 この例は、親水性相互作用クロマトグラフィ(HILIC)を使用した、異常
(スクレイピ)プリオンタンパク質(PrPsc)の更なる精製及び分析を示し
ている。ヒツジの脳及びリンパ節を含む組織試料は、全機能に界面活性剤及びプ
ロテイナーゼKにより処理した。結果として生じた抽出物をHILICカラムに
加え、0.1%トリフルオロ酢酸及び50mMヘキサフルオロ−2−プロパノー
ル内のアセトニトリルの減少勾配により溶離させた。カラムからの回収は、放射
性ヨウ化プリオンタンパク質により定められるように約75%だった。乾燥後、
収集したピーク断片を水で懸濁し、プリオンタンパク質に限定される抗体により
測定した。この方法により、プリオンタンパク質の効率的な精製と、イムノアッ
セイによる試験が可能になり、これは緩衝する界面活性剤が除去されるためであ
る。
【0069】 例3 感染したヒツジの脳からの異常プリオンタンパク質の分析 ヒツジの脳材料の標本 スクレイピに感染したヒツジの脳は、ウェスタンブロットによる異常プリオン
について陽性である現場の例から取得した(レイス他、Am. J. Vet. Res.(アメ
リカ獣医研究ジャーナル)、53:883、1992)。3つの陽性の脳により
プールを作成した。ここで提示するすべての実験について、同じプールを使用し
た。正常な脳はスクレイピのない群れのヒツジからのもので、異常プリオンタン
パク質のウェスタンブロットにおいて陰性だった。脳材料は、ボルトン他の方法
の修正によりクロマトグラフィ用に準備した(J. Virol.(ウィルス学ジャーナ
ル)、53:596、1985)。簡単に言うと、脳幹を切除し、重さを量り、
0.32Mスクロース(10%W/V)内に配置した。その後、0.7cmステ
ンレス鋼ジェネレータを使用し、最高速で、Brinkman Polytro
n(Kinematica AG、スイス、ルツェルン)により60秒間均質化
した。ホモジェネートを10,000gで20分間遠心分離し、粒子を除去し、
結果として生じた上澄みを、230,000gで1時間遠心分離した。このペレ
ットに、前記のように、一連の洗浄と超遠心分離とを施した。この試料を、10
%ラウリル硫酸ナトリウムとプロテイナーゼK(50μg/ml)とを含む10
mMトリスpH7.4で処理した。最終的な超遠心分離の後、この試料を10m
MトリスpH7.4(最初の脳試料の200μl/g)に再懸濁した。
【0070】 親水性相互作用クロマトグラフィ(HILIC) この試料は、2mM EDTA、5%SDS、及び10%ヘキサフルオロ−2
−プロパノールを含む0.01MトリスHCl、pH8.00において、100
℃で10分間可溶化した。SDS処理後、この試料は、0.1%TFA酸及び5
0mMヘキサフルオロ−2−プロパノールを含む100%アセトニトリルで構成
される溶媒に配置され、親水性相互カラムに加えた。使用されるすべてのカラム
は、PolyLC,Inc.(米国メリーランド州コロンビア)製で、寸法は2
00×4.6mm、5μm、300Åである。3種類のパッキング、PolyW
AX LPTM(陰イオン交換材料)、PolyHYDROXYETHYL A TM (中間材料)、及びPolySULFOETHYL ATM(強力な陽イオ
ン交換材料)を評価した(3種類の商標はすべてPolyLC,Inc.が所有
)。流量は0.5ml/分だった。PrPSCの溶離条件は、100%Aを8分
間、その後、0.1%トリフルオロ酢酸及び50mMヘキサフルオロ−2−プロ
パノールを(緩衝液B)を含む100%の水への直線勾配を15分間、その後1
00%Bを10分間である。ピーク断片を収集し、真空遠心分離で乾燥させた(
Savant Instruments,Inc.、米国ニューヨーク州ファー
ミンデール)。断片は、10μlの脱イオンHOで再懸濁し、PrPSCの免
疫ブロット試験で陽性だった断片を、キャピラリ電気泳動測定法に使用した。
【0071】 125Iによるプリオンタンパク質の標識付け PrPSCには、IODOGENTM(Pierce、米国イリノイ州ロック
フォート)を使用して、125Iで標識を付けた。標識タンパク質は、緩衝液A
により平衡化されたPolyWAX LPTM(PolyLC,Inc.)を含
む固相抽出カートリッジを通過させ、125Iのないものから分離した。標識P
rPSCは、緩衝液Bを使用して、カートリッジから溶離させた。自由な125 Iはカートリッジ内に保持し、これは固体放射性廃棄物として廃棄できる。標識
PrPSCを含む断片は、真空遠心分離により乾燥させ、水に溶かし、緩衝液A
で1/10に希釈し、HPLCカラムに入れた。
【0072】 ドットブロット HILICクロマトグラフィからのピーク断片の1μlアリコートを、ニトロ
セルロース紙に加え、乾燥させ、500mM NaCl、0.05%トゥイーン
20(TTBS)、及び5%アイシングラスを含む20mMトリス、pH7.5
において、1時間培養した。このブロットは、TTBSにより2回洗浄し、その
後、プリオンタンパク質のペプチド用に作成した抗体を1/500に希釈したも
のと共に25℃で3時間培養した(ペプチド142乃至154用のウサギ抗体)
。培養後、このブロットをTTBSにより2回洗浄し、その後、ビオチン化タン
パク質G(Bio−Rad Laboratories、米国カリフォルニア州
ハーキュリーズ)と共に1時間培養した。再度、ブロットを前記のように洗浄し
た。NeutrAvidinTM(Pierce、米国イリノイ州ロックフォー
トをTTBSにより6回洗浄した。洗浄後、ブロットをSuperSignal マルR Substrate(Pierce)システムで10分間培養し、その
後、Kodak X−OMAT AR(Eastman Kodak Comp
any、米国ニューヨーク州ロチェスタ)X線フィルムに15秒間感光させた。
【0073】 125IPrPSCの結合測定法 PolyWAX LPカラムからの125Iを含む断片は、プリオンタンパク
質の残留物142乃至154に対応するペプチドに対して生成された抗体に対す
る結合活動に関して測定される。この放射能を含むチューブは、Savant真
空遠心分離器により42℃で乾燥させ、10μlのHOに再懸濁させ、その後
、0.1%BSAで塩を含む緩衝液により希釈した。PVCプレートは、0.1
M NaCO、pH9.0で抗体により表面を覆った。前記緩衝液による洗
浄後、100μlの125I−PrPSCをプレート上において37℃で2時間
培養し、その後4℃で一晩培養した。プレートを洗浄し、個別のウェルに分割し
、カウントした。バックグラウンドcpmは、ウェル内のcpmから差し引いた
【0074】 キャピラリ電気泳動の条件 フリーゾーンキャピラリ電気泳動(シュマ及びジェニ、Electrophoresis(電
気泳動法)、19:409、1998)を、Beckman P/ACE550
0(Beckman Instruments、米国カリフォルニア州フラート
ン)上で実行した。488nmで励起し、520nmで発光させた空冷アルゴン
レーザを使用して、レーザ励起蛍光(LIF)検出を実行した。Beckman
Instrumentsから修正していないキャピラリを入手した。20cm
(検出器までの長さ)×201μm I.D.のキャピラリを、200mMトリ
シン、pH8.0で使用した。この緩衝液は、0.1%N−オクチルグルコシド
(Boehringer Mannheim GmbH、米国インディアナ州イ
ンディアナポリス)及び0.1%BSA(Sigma Chemical Co
.、米国ミズーリ州セントルイス)を含む。分離の準備において、キャピラリを
0.25M NaOHにより1分間すすぎ、HOにより2分間すすぎ、その後
緩衝液により2分間すすいだ。分離条件は20℃、3分間の30KVだった。電
流は約20μAだった。試料は15秒間注入し、その後5秒間、緩衝液を流入し
た。試料の体積は約0.95nlだった。すすぎは高圧状態で実行し、注入は定
圧状態で実行した。
【0075】 免疫複合体及びプリオン結合測定法 約2pmoleの蛍光標識ペプチドを含む15マイクロリットルの蛍光標識ペ
プチドをアフィニティ精製ウサギIgGと混合し、抗体の蛍光標識ペプチドとの
結合を実証した。HILICクロマトグラフィからの1μlのピーク断片を測定
に追加した。構成要素の混合後、試料を25℃で10分間培養した。
【0076】 結果 精製及びヨウ素化後のPrPSCのクロマトグラムを図1に示す。125I標
識プリオンタンパク質からの放射能(cpm)は、吸光度により検出された最後
のピークを除き、280nmの吸光度と一致する。異常タンパク質の産出率は、
カラムに取り付けた125I cpmの回収に基づき、約76%である。cpm
のピークとA280吸光度は、結合測定法における抗体活動を示すピークと一致
する(図2)。約25分の結合測定法における主なピークは、図1における25
分の125I−PrP及びA280吸光度のピークと一致する。同様の結果は、
スクレイピ感染ヒツジの脳の抽出物(未精製)からのクロマトグラム(表示なし
)からも得られた。
【0077】 異常プリオンタンパク質に関する文献(シュマ及びジェニ、前掲;セイファ他
、Natl. Acad. Sci. USA(米国自然科学学会議事録)、87:6373、199
0;ソマービル他、J. Gen. Virol.(遺伝ウィルス学ジャーナル)、70:25
、1989)では、広範なpI値が報告されている。このタンパク質のpIは、
カラムパッキングとこのタンパク質の結合に影響する。正に荷電したPolyW
AX LPカラムと中性のPolyHYDROXYETHYL Aカラムとの保
持時間の間に大きな違いはない。これはタンパク質が酸性である可能性を示して
いる。SDSを含む異常プリオンタンパク質試料は、幅広いエンベロープにおい
て負に荷電したPolySULFOETHYL Aカラムから溶離した。したが
って、PolyWAX LPカラムで精製された異常プリオンタンパク質は、P
olySULFOETHYL Aカラムを再び通過した。異常プリオンタンパク
質の無効量又はその近くでの溶離は、これが実際に酸性であることを示している
。これは、ゲル等電点電気泳動及びキャピラリ電気泳動の両方により確認された
(シュマ他、Chromatogr. A.(クロマトグラフィ学会)、802:135、19
98)pI値は主な種において3.00で3乃至6の範囲だった。こうした結果
は、親水性相互作用クロマトグラフィにおいて、中性又は陰イオン交換材料を使
用する必要があることを示している。
【0078】 HILIC精製試料を使用したキャピラリ免疫電気泳動において、結果として
生じたエレクトロフェログラム(表示なし)は、感染したヒツジからの試料は反
応したが、正常な(感染していない)ヒツジからの試料は反応しなかったことを
示している。SDSは、キャピラリ電気泳動測定法を含む代表的なイムノアッセ
イを阻害するため、こうした測定法を実行するためにSDSを除去する必要があ
る。キャピラリ電気泳動を使用した競合測定法は、HILICクロマトグラフィ
後の試料に実行することが可能であり、これはSDSが無効量又はその近くで溶
出するためである(ジェノ他、Anal. Biochem.(分析生化学)、215:292
、1993)
【0079】 例4 感染したヒツジの血液から抽出した異常プリオンタンパク質の分析 TSE感染ヒツジの血液試料からの軟膜遠心分離断片をトリス緩衝生理食塩水
(組織10%、緩衝液90%)により希釈した。その後、試料をプロテイナーゼ
Kにより処理し、正常宿主プリオンタンパク質を消化したが、プリオンタンパク
質の変化した異常形態は消化されない。消化後、処理済み試料を、同僚のヘキサ
フルオロ−2−プロパノール(HFIP)と混合し、56℃で5分間培養した。
同量の0.5M硫酸ソーダを追加し、相の分離を可能にした。HFIPを含む層
を取り除き、真空遠心分離により試料を乾燥させた。
【0080】 ペレットを水に再懸濁させ、懸濁液を、95%アセトニトリル、5%水、0.
1%トリフルオロ酢酸、及び50mM HFIPを含む有機クロマトグラフィ移
動相に入れた。この移動相を、PolyHYDROXYETHYL Aspar
tamideTM(PolyLC, Inc.)の固相抽出カートリッジに加え
た。異常プリオンタンパク質は、100%水、0.1%トリフルオロ酢酸、及び
50mM HFIPにより、このサポートから溶離し、その後、これを乾燥させ
、水に再懸濁させた。
【0081】 異常プリオンタンパク質の存在が、キャピラリ免疫電気泳動により検出された
。異常プリオンタンパク質は、TSEに感染していない血液の制御試料のエレク
トロフェログラムでは検出されなかった。
【0082】 例5 感染したミュールジカの血液から抽出した異常プリオンタンパク質の分析 例4の手順を、TSE感染ミュールジカの血液試料に対して繰り返した。異常
プリオンタンパク質の存在が、キャピラリ免疫電気泳動により検出された。異常
プリオンタンパク質は、TSEに感染していない血液の制御試料のエレクトロフ
ェログラムでは検出されなかった。
【0083】 例6 感染したオオジカの血液から抽出した異常プリオンタンパク質の分析 例4の手順を、TSE感染オオジカの血液試料に対して繰り返した。異常プリ
オンタンパク質の存在が、キャピラリ免疫電気泳動により検出された。異常プリ
オンタンパク質は、TSEに感染していない血液の制御試料のエレクトロフェロ
グラムでは検出されなかった。
【0084】 本明細書で引用したすべての特許、特許出願、試験プロトコル、及び出版物は
、参照により全体を本明細書に組み込むものとする。
【0085】 本発明は、本明細書で説明した特定の実施形態により範囲を制限されるもので
はない。実際に、本明細書で説明したものに加えて本発明の様々な変形が上述し
た説明及び添付図面から当業者には明らかとなろう。かかる変形は、前記特許請
求の範囲に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 放射能(円)及び280nmでの吸光度(実線)により検出された125I−
プリオンタンパク質のHILICによるクロマトグラムを示す図。
【図2】 125I−プリオンタンパク質のHILICファクションの抗体結合を示す図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI,GB ,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL, IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,L C,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD ,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL, PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,S L,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,UZ ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 アルパート,アンドリュウ,ジェイ. アメリカ合衆国 21042 メリーランド州, エリコット シティ,オーク ヒル ドラ イヴ 9708 (72)発明者 シュマ,メリー,ジョー アメリカ合衆国 50276 アイオワ州,ウ ッドウォード 1327−325番 ストリート Fターム(参考) 4B064 AG01 CA21 CB05 CD01 CD06 CE08 DA13

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 異常プリオンタンパク質を含むことが疑われる生物学的材料
    から異常プリオンタンパク質を抽出する方法であって、 (a)抽出溶媒と生物学的材料の等張又は低張水性標本との混合物を、前記生
    物学的材料から前記抽出溶媒内に異常プリオンタンパク質を抽出するのに効果的
    な条件下で培養するステップにして、前記抽出溶媒が、 (i)前記異常プリオンタンパク質を可溶な極性有機溶媒であり、 (ii)非リオトロピック水溶液には混和するが、リオトロピック水溶液には
    混和しない溶媒である、 ステップと、 (b)前記抽出溶媒を前記生物学的材料の前記水性標本から分離させ、前記生
    物学的材料からの任意の異常プリオンタンパク質を含む抽出溶媒を生成するため
    に、混合物のリオトロピック活動を増加させるステップと、 を備える方法。
  2. 【請求項2】 前記抽出溶媒がヘキサフルオロ−2−プロパノールである請
    求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記生物学的材料が脊椎動物の組織又は生物学的液体である
    請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記組織が脳組織である請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記生物学的液体が、脳脊髄液、血液、血漿、及び血清から
    成るグループから選択される請求項3に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記生物学的液体がヒトの血液である請求項3に記載の方法
  7. 【請求項7】 前記混合物が、約20℃乃至約100℃の範囲の温度で培養
    される請求項1に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記培養が約56℃で行われる請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記リオトロピック活動が、約1:1の比率(vol/vo
    l)の0.5M硫酸ソーダを前記混合物に加えることで増加される請求項1に記
    載の方法。
  10. 【請求項10】 前記生物学的材料の等張又は低張水性標本内の前記生物学
    的材料がプロテイナーゼKにより処理される請求項1に記載の方法。
  11. 【請求項11】 更に、 (c)抽出物ペレットを生成するために異常プリオンタンパク質を含む抽出溶媒
    を乾燥させるステップ、 を備える請求項1に記載の方法。
  12. 【請求項12】 更に (d)前記乾燥抽出物ペレットを水に溶解し、前記異常プリオンタンパク質を精
    製するステップ、 を備える請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記精製するステップが、親水性相互作用クロマトグラフ
    ィ及びキャピラリ電気泳動から成るグループから選択される方法を含む請求項1
    2に記載の方法。
  14. 【請求項14】 動物における異常プリオンタンパク質の存在を検出する方
    法であって、 異常プリオンタンパク質につき請求項1に記載された方法により準備された前
    記分離抽出溶媒を測定するステップ、 を備える方法。
  15. 【請求項15】 前記測定が異常プリオンタンパク質のイムノアッセイを含
    む請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 生物学的試料が脊椎動物の組織又は生物学的液体である請
    求項14に記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記組織が脳組織である請求項16に記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記生物学的液体が、脳脊髄液、血液、血漿、及び血清か
    ら成るグループから選択される請求項16に記載の方法。
  19. 【請求項19】 前記生物学的液体がヒトの血液である請求項16に記載の
    方法。
  20. 【請求項20】 異常プリオンタンパク質を含むことが疑われる生物学的材
    料から異常プリオンタンパク質を抽出する方法であって、 (a)略同量のヘキサフルオロ−2−プロパノールと生物学的材料の非リオト
    ロピック水性標本との混合物を、前記生物学的材料から前記ヘキサフルオロ−2
    −プロパノールに異常プリオンタンパク質を抽出するのに効果的な条件下で培養
    するステップと、 (b)前記ヘキサフルオロ−2−プロパノールを前記生物学的材料の前記水性
    標本から分離させて前記生物学的材料からの任意の異常プリオンタンパク質を含
    む抽出溶媒を生成するために、略同量の0.5M硫酸ソーダ溶液を前記混合物に
    添加するステップと、 を備える方法。
  21. 【請求項21】 生物学的試料から異常プリオンタンパク質を分離するため
    のキットであって、 (a)(i)異常プリオンタンパク質を可溶な極性有機溶媒であり、 (ii)等張又は低張水溶液には混和するが、リオトロピック水溶液には
    混和しない、 抽出溶媒と、 (b)前記有機溶媒が前記水性標本と混和しなくなるように生物学的試料の水
    性標本に追加するリオトロピック塩又はリオトロピック塩水溶液と、 を含むキット。
  22. 【請求項22】 更に、 前記生物学的試料の水性標本用に体積インジケータが付いた試料コンテナ、 を含み、 前記極性有機溶媒及び前記リオトロピック塩又はリオトロピック塩水溶液が、
    前記試料コンテナと共に使用するために予め計量された単位で提供される請求項
    21に記載のキット。
  23. 【請求項23】 更に、 前記生物学的試料の水性標本を処理するプロテイナーゼK、 を含む請求項21に記載のキット。
  24. 【請求項24】 生物学的試料からの異常プリオンタンパク質の存在を検出
    するキットであって、 (a)(i)異常プリオンタンパク質を可溶な極性有機溶媒であり、 (ii)非リオトロピック水溶液には混和するが、リオトロピック水溶 液には混和しない、 抽出溶媒と、 (b)前記抽出溶媒が前記水性標本と混和しなくなるように生物学的試料の水
    性標本に追加するリオトロピック塩又はリオトロピック塩水溶液と、 (c)異常プリオンタンパク質検出測定法と、 を含むキット。
  25. 【請求項25】 前記検出測定法がイムノアッセイである請求項24に記載
    のキット。
  26. 【請求項26】 前記イムノアッセイが免疫クロマトグラフィ測定法である
    請求項25に記載のキット。
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