JP2002532258A - 金属ストリップ連続鋳造機用の側壁 - Google Patents
金属ストリップ連続鋳造機用の側壁Info
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Abstract
Description
。さらに詳しくは、それは「ツインロール鋳造機」と呼ばれる種類の薄金属スト
リップ連続鋳造機に関する。
レス鋼および他の合金鉄、ならびに銅)から直接行われる厚さ数ミリの薄金属ス
トリップ(strip)の鋳造は、「ツインロール鋳造機」と呼ばれる鋳造機(
caster)で、溶融金属を鋳込ノズルによりタンディッシュから供給しなが
ら行うことができる。鋳造機は、鋳造空間の長辺が平行な水平軸を有しこれらの
軸を中心として反対方向に回転する1対の内部冷却ロールによって境界を定めら
れ、短辺が推力部材(thrust members)によってロールの平端に
当接した「側壁」と呼ばれる耐火材料から形成された閉止板によって境界を定め
られる鋳型を含む。溶融金属の凝固は、鋳造空間から連続的に抽出されるストリ
ップを形成するために、ロールの冷却円筒面に接して、ニップの領域(ロールの
表面を分離する距離が最小である領域)で接合させられる凝固シェルを形成する
ことによって起こる。一部の鋳造機(一般的により厚い製品を鋳造するもの)で
はロールを、鋳造空間の入口で湾曲した形状を与えられた可動冷却ベルトに置き
換えることができる。これらの鋳造機はまた、ツインロール鋳造機のものと同様
の側壁(side walls)と、これらの側壁をベルトの端面に当接させる
ための手段とを有する。それらは通常「ツインベルト鋳造機」と呼ばれる。
優れた断熱性を有する材料から形成された支持板を含む。通常、それはその背面
(鋳造空間から外側を向いた面)を、推力部材が作用する金属台板に固定される
。しかし、支持板が充分な機械的強度と剛性を持つ場合、推力部材がその作用を
支持板に直接働かせるような手段を講じることができる。この支持板の前面には
側壁の作用部、すなわちロールおよび溶融金属と接触するように意図された材料
が配置される。非常にしばしば、ロールと接触またはニップと近接しなければな
らないこの作用部の外部領域は、SiAlON(登録商標)または炭化けい素な
ど、溶融金属による摩耗および腐食に対する優れた耐性を呈する第1材料から形
成され、溶融金属と接触しなければならないこの作用部の中心領域は、シリカフ
ォームなど、優れた断熱性を呈する第2材料から形成される。しばしば、外部領
域を形成する要素は用語「インサート」で呼ばれ、側壁の残りを形成する要素は
用語「コア」で呼ばれる。鋳造工程を開始する前に、鋳造空間に溶融金属が充填
されている最中に金属が側壁の作用部で凝固するのを防止するために側壁は予熱
される。
重要である。側壁とロールの縁との封止が不十分であると、鋳造空間から溶融金
属が漏出するおそれがあり、これはプラントの運転の規則正しさおよびしたがっ
てストリップの品質を損ねる。極端な場合には、そのような漏出が結果的に鋳造
工程を停止させるかもしれない。同様に、鋳造中にその要素の1つが破断したり
、作用面を形成する多くの要素が脱離すると、鋳造工程はすぐに停止する。した
がって、側壁の材料の選択には非常に特別な注意を払わなければならず、その中
には非常に高価なものがある(特にインサートに使用される材料)。同様に、側
壁の組立、および特にその作用部の製造は複雑な作業であり、高度の資格を持つ
注意深い作業員が実行しなければならず、この組立(および組立後に行う使用し
た耐火材および結合材の乾燥)は非常に多くの時間を要する。側壁は1回の鋳造
工程にしか使用できず、その後取り外し、少なくともその作用部は廃棄される。
これらの理由から、側壁は薄ストリップツインロール鋳造機(または2つの移動
する冷却壁間で鋳造するためのプラント一般)の運転費における主要な要素の1
つを構成し、それらの性能または信頼性を損ねることなくそれらに付随する時間
および材料の消費を削減させることができる何らかの技術的進歩が大いに望まれ
る。
に軽減される、2つの可動冷却壁間で薄金属ストリップを鋳造するための鋳造機
の側壁を設計を提供することである。
連続鋳造するための鋳造機、特に「ツインロール鋳造機」または「ツインベルト
鋳造機」の鋳造空間を閉鎖するための側壁であって、支持板の背面に固定された
金属台板を任意選択的に介して前記側壁を前記冷却壁の端面に当接させるために
支持板の背面に推力部材が作用するようにした支持板と、前記支持板の前面に当
てて配置され、側方部が前記冷却壁の前記端面と接触して最大深さ「e」まで幅
「l」にわたって摩滅するように意図された作用面とを備えており、支持板と作
用部とは非破壊的に分離できるように互いに接触しており、前記支持板の前面の
中心部に深さが「e」より大きい凹部を有することと、前記前面の外縁が作用部
の外縁の概略形状と一致する概略形状を持ち、「l」未満の幅を持つことを特徴
とする側壁である。
部を単に逆にするだけで、この作用部をもはや1回だけではなく2回の鋳造工程
に使用できるように側壁を設計することから成る。この目的のため、特に支持板
の前面に特別な形状を与えなければならない。したがって、連続して行われる2
回目の鋳造工程前の側壁の準備において、かなりの量の時間が節約される。
理解されるであろう。
の縮尺では示されていない。通常、鋳造ロールは約500ないし1500mmの
直径を有し、ニップは鋳造したいストリップの厚さに対応して数mmの幅を有す
る。
む。 ・側壁1を鋳造ロールの端面に当接させるように、推力部材(図示せず)が矢印
5によって示される方向にその作用を及ぼす冷却金属台板4に背面3が固定され
た、高い断熱性を持つ耐火材で形成された支持板2(前記ロールの輪郭線6、6
’は破線で描かれ、ニップ7のレベルが点破線x−xで示される); ・支持板2の平坦な前面8に配置された作用部であって、2つの要素すなわち優
れた断熱性を呈する耐火材(シリカフォームなど)から形成されたコア9と溶融
金属による摩耗および腐食に対する優れた耐性を呈する耐火材(SiAlON(
登録商標)または炭化けい素)から形成されたインサート10から成る作用部。
図示した例では、インサート10は単一部品によって形成されるが、それは数個
の部品の並置によって形成することもできる。コア9およびインサート10は例
えば接着によって一つに固定され、それらが形成する作用部全体が、その結合力
を増加する好ましくは金属から形成されたバンド11によって取り囲まれる。
後にそれらを破壊することなく、または少なくとも支持板2を損傷することなく
それらを分離させることができる手段によって、相互に押しつけ合って保持され
るので、前記鋳造工程後に少なくとも後者を再使用することができる。ボルトの
システム、又は、支持板2に締結された若しくはそれに組み込まれ、作用部が挿
入されているクレードルが、そのような手段の実例である。
ールで摩擦されたインサート10の部分は深さ「e」まで浸食され、それは鋳造
工程の持続時間、インサート10の材料の性質、およびそれが受けた摩擦の激し
さによって数mm程度または数cmにもなることがある(一般的には約10mm
)。コア9は、溶融金属による腐食のため、および鋳造空間12の内部で移動す
る溶融金属との摩擦のためにも、くり抜かれて中空になっている。さらに作用部
はしばしば、鋳造の最後にその上に堆積された1層の凝固金属13により、少な
くともところどころを覆われる。これらの理由から、側壁1の作用部は、初期表
面仕上げを回復するために作用部全体を機械加工しない限り、その後の鋳造工程
で再使用することはできず、それは長い時間がかかり不経済なプロセスである。
とき、図1aの正面図に示した先行技術による側壁1と同じ外観を持つ。これは
また、以下で説明する本発明による側壁の他の実施例にも当てはまる(図5に示
す第4実施例の場合を除く)。したがって、本発明による側壁の例の特定の正面
図は図示しない。図2a及び図2bでは、先行技術による側壁1と共通する要素
は同じ参照番号で示される。この図は再び、推力部材が作用する金属台板4に背
面3が固定された、断熱耐火材から形成される支持板15を慣習的に示す。他方
、支持板15の前面16は平面ではない。その中心部に、その高さ全体にわたっ
て凹部17を有しており、その形状および機能を以下で説明する。
0を持つ膨張係数の低い断熱耐火材(例えばシリカをベースとする耐火材)から
形成された中心板18を含む。これらの凹部19、20の各々に収容されている
のは、コア21、21’およびインサート22、22’によって形成された組立
体であり、その構成および寸法(おそらく厚さを除く)は、上述した先行技術に
よる側壁1のコア10およびインサート9のものと同一である。2つのコア−イ
ンサート組立体21−22、21’−22’は、異なる種類の関係材料による膨
張差を吸収するのに充分なように、接着剤で結合した部品を相互に相対的に移動
させることができる接着剤によって中心板18に固定される。そのような接着剤
の一例が、商品名「REFRACOL No.4」で販売されている製品であり
、これはコランダムに基づく耐火性グラウティングセメントであり、けい酸ナト
リウムに基づくバインダを含む。このバインダは高温時に接着剤をガラス質にす
るので、接着された部品が相対的に移動して剪断作用することが可能である。
述べたものなど(ボルトのシステムまたはクレードル)、それらを非破壊的に分
離させることができる手段によって、必ず相互に押し当てて保持しなければなら
ない。
に示す位置に装着され、通常の方法で1回目の鋳造工程に使用される。この1回
目の鋳造工程の終了時に、作用部の前面が再び、選好技術の側壁1の作用部の前
面の前述した(かつ図1cに示した)状態になる。ロールはインサート22の外
縁を深さ「e」まで、幅「l」にわたって摩耗し、コア21は溶融金属による化
学的および機械的浸食によってくり抜かれて中空になり、凝固金属13は作用部
の前面を少なくともところどころ覆う。ひとたび1回目の鋳造工程が完了すると
、側壁14の作用部は支持板15から分離され、上下をさかさまにして、支持板
15に再び配置される。この方法で、1回目の鋳造工程中に作用部の前面を形成
したコア21およびインサート22は、2回目の鋳造工程中にはその背面を形成
することができる。逆に、1回目の鋳造工程中に作用部の背面を形成したコア2
1’およびインサート22’は、2回目に鋳造工程中にその前面を形成する。非
常に迅速に実行できる、取り外し、さかさまにし、再び組み立てるこの簡単な操
作はしたがって、側壁1をすぐに使用できるように再設定するのに十分であるが
、先行技術の種類の新しい側壁1の準備はずっと長くかかる。注意すべきは、特
に、側壁14の全ての要素がすでに1回目の鋳造工程に先立ち行われているため
、耐火材および結合材を乾燥させる作業は、2回目の鋳造工程の準備のためには
必要ではない。
が次の条件を満たさなければならない。その深さは、インサート22の摩耗した
外縁に比較して、「e」に等しい(あるいは凝固金属13が存在する領域では「
e」よりおそらく大きい)厚さが浮き上がっているインサート22およびコア2
1の部分が、作用面をさかさまにした後その中に収容できるのに十分でならない
。言い換えると、凹部17の深さは、「e]と凝固金属13の層の最大厚さとの
和より大きいものでなければならない。したがって、1回目の鋳造工程中にこれ
らのパラメータが取る最大値を少なくとも大まかに推定し、それに従って支持板
15を製造しなければならない。任意選択的に、この計算は「e」だけを考慮に
入れることができ、作用部に凝固金属13がある場合には、機械的手段によって
これを除去することを決定することができる。しかし、これは、2回目の鋳造工
程前に側壁を準備するためにかかる時間を増加する危険がある。支持板15の外
縁23、23’に関して、これらは、インサート22の外縁の概略形状に一致す
る概略形状、およびインサート22の摩耗部分の幅「l」未満の幅を持ち、その
中に挿入することができるようにしなければならない。側壁を再び組み立てる前
にインサート22の前記摩耗部を機械加工する必要は一般的に無く、1回目の鋳
造工程中のロールの作用がこの目的にとって十分である。先行技術の側壁1では
、推力部材によって働く力を作用部に伝達するのは支持板2の前面全体8である
のに対して、本発明による側壁14では、これらの力は支持板15の外縁23、
23’だけによって伝達されることに気付かれるかもしれない。しかし、前記外
縁23、23’はロールと摩擦しなければならない作用部の領域とちょうど反対
にあり、したがって鋳造空間12が封鎖されることを確実にするために推力部材
からの力の適切な伝達が特に必要である点にあるので、この状況は問題ではない
。したがって、この観点から、支持板の新規の構成15は先行構成2よりずっと
効果的である。
の側壁24は、その作用部の中心板25の構成だけによって前の実施例とは区別
される。この第2実施例では、前記中心板25は単純な平板であり、その輪郭は
インサート22−コア21組立体のそれと一致する。側壁24の作用部全体の結
合力は、前述した先行技術の側壁1の場合のバンド11と同様の好ましくは金属
から形成されたバンド26によって提供されるが、前の実施例の側壁14の構成
は、そのようなバンドを中心板18自体に組み込むことを必要とした。中心板2
5とは独立したバンド26の存在は、後者が破断した場合でも、それは中心板2
5の結合を促進するという点で有利である。
の側壁27は、作用部の中心板25が省かれるという点で、前の実施例とは区別
される。連続的に両面で2回の鋳造工程中に使用されるのは、同じコア21およ
び同じインサート22である。ここでも再び、好ましくは金属から形成されるバ
ンド26がそれらの結合を確実にする。
の側壁28は、作用部が単一要素29だけから形成され、その機能が前の実施例
のコア21の機能およびインサート22の機能を結合することであるという点で
、前の実施例とは区別される。この要素29は、それがロールと接触することに
よって鋳造空間12が密閉されることを確実にしなければならないので、それは
、金属による摩耗および腐食に対する優れた耐性を持つ材料から形成しなければ
ならない。しかし、それはまた、その中心部で受け入れ可能な挙動を呈するため
に、可能な限り優れた断熱性および熱衝撃および亀裂に対する優れた耐性をも最
適に持たなければならない。窒化ほう素およびSiAlON(登録商標)などの
材料をこの目的に使用することができる。この作用部は一体構成であり、本質的
にその結合力は確保されるので、側壁28の作用部を取り囲むバンド26の存在
は絶対的に必要なものではない。しかし、それにもかかわらず、そのようなバン
ド26は、要素29が使用中にひび割れる可能性を最小にすることができるので
、推奨される。
両側に配置したインサート22、22’−コア21、21’組立体を、要素29
と同様の単一要素に置き換えることが可能である。したがって、この結果、側壁
を準備するために必要な時間は削減されるが、その反面、インサート機能および
コア機能の両方を正しく達成できる材料は、これらの機能の一方または他方に従
来使用されている材料より高価であるので、材料のコストが増加する。
壁の端面に当接される、上述した先行技術による側壁を使用するどんな種類の薄
金属ストリップ鋳造機にも適用することができる。
面として上から見た図である。
として上から見た図である。
状態をIb−Ibにおける断面として上から見た図である。
をIb−Ibにおける断面として上から見た図である。
状態をIb−Ibにおける断面として上から見た図である。
状態をIb−Ibにおける断面として上から見た図である。
状態をIb−Ibにおける断面として上から見た図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 2つの可動冷却壁間で薄金属ストリップを連続鋳造するため
の鋳造機、特にツインロール鋳造機またはツインベルト鋳造機の鋳造空間を閉鎖
するための側壁であって、支持板(15)の背面(3)に固定された金属台板(
4)を任意選択的に介して、前記側壁を前記冷却壁の端面に当接させるために前
記支持板(15)の背面(3)に推力部材がその作用を及ぼすようにした支持板
(15)と、前記支持板(15)の前面に当てて配置され、側方部が前記冷却壁
の前記端面と接触して最大深さeまで幅lにわたって摩滅するように意図された
作用面とを備えており、前記支持板(15)と前記作用部とは非破壊的に分離で
きるように互いに接触しており、前記支持板の前面の中心部に深さがeより大き
い凹部(17)を有することと、前記前面の外縁(23、23’)が前記作用部
の外縁の概略形状と一致する概略形状を持ちかつl未満の幅を持つことを特徴と
する側壁。 - 【請求項2】 前記作用部を取り囲むバンド(26)を含むことを特徴とす
る、請求項1に記載の側壁。 - 【請求項3】 前記作用部が少なくとも1つのコア(21)および1つのイ
ンサート(22)を含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の側壁。 - 【請求項4】 その作用部が、コア(21、21’)およびインサート(2
2、22’)をその2つの面の各々に有する中心板(18)を含むことを特徴と
する、請求項3に記載の側壁。 - 【請求項5】 前記バンドが前記中心板(18)内に構造的に組み込まれる
ことを特徴とする、請求項4に記載の側壁。
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