JP2002513591A - 電気的総合的核酸単離、精製及び検出 - Google Patents

電気的総合的核酸単離、精製及び検出

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、試料の解離に続いて試料中にある核酸の単離と精製を行なう、核酸の単離及び精製のための方法及び装置に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、試料、特に生物性又は非生物性材料から核酸を単離するための方法
及び装置に関する。 特定の出発材料からの核酸の特異的又は定量的単離は科学、産業その他の多数
の領域で大きな役割を果たす。このような領域は例えば環境分析、犯罪鑑識技術
、基礎研究、食品診断、獣医学診断、疫学、腫瘍診断、遺伝型分析、遺伝病及び
感染症の分析、疾病の監視、疾病の治療、多剤耐性菌の早期検出、土壌分析、薬
物及び接種材料の探求と開発、農業工学等である。出発材料もまた、例えば真核
又は原核細胞若しくはそのホモジネート、土壌試料、血液試料、体液又は組織ホ
モジネート等、応用分野と同様に多様である。例えば細胞及び/又は細胞核に存
在する核酸を単離できるようにするために、これらの出発材料又は試料に応じて
様々な分析法を使用しなければならない。しばしば使用される解離法の例は超音
波処理及び/又は酵素処理である。解離処理を行なった後に、例えばゲル電気泳
動、超遠心単離又はアフィニティークロマトグラフィーにより核酸を単離する。
【0002】 酵素免疫検定法(EIA)、細胞培養及び動物試験のような在来の方法と対照的に
、遺伝子研究は適当な核酸診断によってより敏感な、より特異的な結果をすこぶ
る迅速に提供するから、費用を節減することができる。核酸診断は核酸の単離、
即ち生物学的材料から核酸を遊離するための試料の準備、核酸の精製、その検出
及びその後の解析に基づいている(例えばLichtensteigerら:J.Clin.Microbiol
. 34巻(1966年)3035〜3039頁を参照)。
【0003】 核酸診断での使用に適したアフィニティークロマトグラフィーはおおむね核酸
が正電荷及び/又は正極性を有するマトリクスと可逆的に結合する性質に基づい
ている。通常まず核酸とマトリクスの陰イオン結合又は極性結合が行なわれ、続い
て適当な溶媒を使用して核酸から不純物を除去する。第2段階で例えばより高いイ
オン強度を有する別の溶媒を使用して、マトリクスに結合した核酸をマトリクス
から単離する。こうして単離された核酸は、更なる分析に使用できるように、一般
的には続いて脱イオン処理しなければならない。 その場合、使用する試料及び解離法に従って、様々な単離戦略を開発し、使用
しなければならないことが欠点である。しかも試料の解離と核酸の単離又は精製
を1つのプロセスで行なうことは不可能である。 在来の方法ではDNAもRNAも超遠心単離によっても単離され、その際多くの場合
プロテアーゼ及びフェノール処理を行なわなければならない。この方法は特に高
分子量のDNAが単離工程の後に依然として不純物で汚染されていることが多く、せ
ん断力の作用により分子が破壊の危険にさらされる欠点がある。しかもフェノー
ル処理は健康と環境に有害である。
【0004】 もう一つの方法は高塩条件、例えば前に細胞解離剤として使用された6M GdnSCN
のもとで、核酸をシリカ材料に結合することに基づいている。このような物質の
使用は現在ではその毒性、粘性及び次のプロセス例えばPCR(ポリメラーゼ連鎖
反応)の阻害という点で不利であることが判明している。 核酸の単離にしばしば使用されるゲル電気泳動も、とりわけ試料の比較的煩雑
な前処理及び後処理が必要であるという欠点がある。
【0005】 そこで本発明の根底にある技術問題は、任意の生物性及び/又は非生物性試料
から試料の解離時にすでに極めて特異的に特に純粋な形の核酸を単一の段階で与
える、経済的かつ簡単に実施される細胞解離及び核酸単離の方法を提供すること
である。この方法は原則として多数の個体からあるクラスの物質として核酸を定
量的に単離でき、また特定の核酸配列を特異的に単離し、精製することができな
ければならない。
【0006】 本発明は、試料からの核酸の単離方法において、試料を少なくとも1つの電界
の影響のもとで解離し、遊離した核酸を核酸親和材料と接触させて、核酸の少な
くとも一部を核酸親和材料に結合させる方法を提供することによって、上記の課
題を解決する。本発明は特に上記の方法において、電気的に試料を解離した後に
遊離した又は未結合の又は固定化された核酸親和材料と試料を接触させて、試料
中に存在する核酸と核酸親和材料の結合又はハイブリダイゼーションが生じ、場
合によっては結合した核酸を場合によって行なう洗浄段階の後に核酸親和材料か
ら単離し、例えば増幅、検出その他を行なう方法に関する。なお「親和」とは、正電
荷を有する材料への核酸の結合をも意味する。 そこで本発明は核酸の単離のためのアフィニティークロマトグラフィー法を提
供する。その場合、少なくとも1つの電界により試料を解離した後に試料に含まれ
る核酸を核酸親和材料と接触させ、この核酸親和材料が試料に含まれる特定の個
々の核酸、数種の核酸、全て又は本質的に全ての核酸、例えばDNA又はRNAと結合
し、こうして他の試料成分、例えばタンパク質、炭水化物、脂質、又は場合によ
っては関係のない核酸等から単離する。その際守るべきハイブリダイゼーション
条件、例えば温度及び緩衝液組成及び/又は電界の電気的パラメータ例えばパル
ス数、パルス周波数又は電界強度は夫々の具体的な単離課題に従う。 そこで本発明は好ましくは単一のプロセス段階の範囲内で試料を少なくとも1
つの電界の影響のもとで解離し、同時に又は続いて遊離した試料由来の核酸を核
酸親和材料と接触させ、使用する核酸親和材料の性質に応じて定量的にすべての
もしくはおおむねすべての核酸、又は個別の核酸グループを、若しくは個々の特
定の核酸配列だけを単離することができる一段階法を提供する。
【0007】 本発明は多数の応用の可能性をもつ遺伝子及びゲノム分析のための汎用、標準
化及び自動化可能な核酸診断を可能にする。本発明に係る方法は高い速度を有し
、使用される材料費は僅かであり、費用のかかる物質や有毒な物質の使用は最小限
に抑えられる。最後に、相互汚染の危険が少ないので、方法の感度は大きい。し
かも本方法は経済的に実現される。また本発明に係る方法は、核酸の単離と精製の
際に極めて高い核酸純度が得られるので、擬陰性又は擬陽性の結果をもたらすよ
うな増幅インヒビターや相互汚染に妨げられることなく、核酸の増幅が可能であ
るという利点がある。例えば障害の恐れのある化学的解離剤をまったく加えない
で電気的細胞解離を行なうことができる。
【0008】 本発明の好適な実施形態では、核酸の放出及び/又は生物学的試料の溶解(即
ちリシス)のために、試料を少なくとも1つの定電圧電界又はパルス電界の影響
にさらすことが提供される。電界の作用及び電気的貫通によって、細胞膜を形成
する脂質層に細孔が発生する。パルス電界の使用の場合はエレクトロポレーショ
ンと細胞の浸透圧溶解が組み合わされるから、試料中にある核酸を完全に放出し
、かつ精製することができる。パルス電界の適当なパラメータは例えばKinosita及
びTsong:Nature 268 (1977年) 438〜441頁;Proc.Natl.Acad.Sci.USA 74(1977
年)1923〜1927頁又はBenz及びZimmermann:Bioelektrochem.Bioenerg. 7(1988年
) 723〜739頁に記載されており、その記載はその記載の範囲で本開示内容に包含
されるものとする。しかし本明細書で述べる方法は公知のエレクトロポレーショ
ンに関するものではなく、核酸退出の逆過程であることを指摘しておく必要があ
る。本発明によれば0.5〜50、好ましくは5〜30kV/cmの電界強さ、約0.5μs〜50ms
及び1〜1000000、好ましくは1000〜10000パルスのパルス幅、時定数を使用するこ
とができる。しかしそれと大幅に異なる電気的パラメータを使用することももち
ろんできる。パルスの形状は好ましくは無線周波数範囲の例えば方形、指数的減少
形又は正弦形である。なお電界は交流及び直流電圧のいずれでも発生することが
できる。その他の電気的パラメータは米国特許第5,447,733号明細書、米国特許第5
,235,905号明細書又は米国特許第5,393,541号明細書に記載されており、その記載
はその記載の範囲で本開示内容に包含されるものとする。使用する電界強さは生
物学的材料の膜に関する臨界電圧VCより高いことが好ましい。その他の適当な条
件は例えばVitztumら,FEBS Abstracts,155(1998年)に記載されており、その記載
はその記載の範囲で本開示内容に包含されるものとする。例えば本発明に基づき
核酸の単離のためにパルス電界を使用するときは、処理パラメータの選択により、
使用する懸濁液即ち試料中の特定の細胞型だけを溶解することが可能である。そ
れによってある細胞型の特定の核酸を他の細胞型の核酸から単離することができ
る。またパルス電界の使用によって、適当な条件の選択によりある細胞型の細胞
から核酸を選択的に放出することができ、その際生じるクロマトグラフィー効果
は核酸の単離と核酸の精製の組合せをもたらす。
【0009】 本発明の別の実施形態では細胞の解離のために、例えばPollard-Knightら:WO
97/41219(1997年)に記載された条件で定電圧電界が使用される。その記載はその
記載の範囲で本開示内容に包含されるものとする。
【0010】 後で溶解及び/又は核酸の放出を促進し、特異化し又はその後の検出でマーカ
ーとして役立つ物質を、試料の解離時に電界により細胞又はミセル中に入れるこ
ともできる。 また本発明に基づき複数個の同じ又は異なる電界を同時又は逐次に試料に作用
させることがもちろん好ましい。
【0011】 また本発明に基づき例えば30℃〜95℃の高い温度を使用して細胞の解離を促進
することが好ましい。
【0012】 試料の解離を他の電界パラメータで行ない及び/又は場合によっては化学試薬
、例えばカオトロピック物質又は細胞解離を促進する界面活性剤例えばSDS、リパ
ーゼ、プロテアーゼ例えばプロテイナーゼK又はDMSO(ジメチルスルホキシド)、
尿素、チオシアン酸グアニジニウム又は塩酸グアニジニウムを補足的に適用する
ことももちろん可能である。
【0013】 しかし本発明に係る方法は化学物質を添加せずに、例えばもっぱら水、生理的食
塩水又は緩衝溶液中で行なうことが好ましい。 実際に本発明の重要な利点は、細胞の解離のためにカオトロピック試薬又は界
面活性剤を使用する必要がないが、これは細胞の解離を生理的溶液、緩衝溶液又は
水の中で実施できるからである。
【0014】 試料の解離、特に細胞の解離を促すために、固定化又は遊離した核酸親和材料
と接触させた試料に、超音波の影響と、例えば米国特許第5,368,724号明細書に
記載されているような火花放電による電気処理との組合せを作用させるように構
成すれば特に有利である。これは同時に試料と核酸親和材料からなる反応混合物
の温度上昇を招くから、試料に含まれるDNAは変性させられ、冷却されると固定化
したDNA混合物に結合することができる。さらに場合によっては好ましい核酸の
フラグメント化が起こる。このようにして超音波処理は試料の解離及び/又は核
酸親和材料への核酸の結合を促進する。 本発明に基づき細胞の解離だけでなく、放出された核酸の遊離又は固定化した
核酸親和材料への結合も電界を使用して行なうことが好ましい。
【0015】 本発明の別の好適な実施形態では、放出された核酸を核酸親和材料と接触させ
るときに、少なくとも1つの電界、例えば1つ以上のパルス電界及び/又は1つ以
上の定電圧電界を使用してエレクトロハイブリダイゼ−ションを行なうようにし
た。エレクトロハイブリダイゼーションは核酸の核酸親和材料へのハイブリダイ
ゼーション、結合又は吸着を促進し、結合の特異性を改善することができる。本発
明によれば負電荷を有する放出された核酸をまず電圧の印加のもとで、本方法の
実施のために使用される試料室のアノード領域で濃厚にし、その際例えばアノー
ド領域に固定化した核酸親和材料を配して、吸着又はハイブリダイゼーションを
速度論的かつ熱力学的に促進する局部的に高い核酸濃度をこの核酸親和材料の区
域に生じさせるようにすることができる。本発明によって核酸と核酸親和材料を
接触させて電界を印加するときに、電界を転極して、速度論的及び熱力学的条件
の変化のためにエレクトロストリンジェントな洗浄をカソード領域に起こし得る
【0016】 遊離した核酸親和材料、例えば未結合のランダム配列を使用する場合は、本発
明に基づき行なわれるエレクトロハイブリダイゼーションに関連して定電圧電界
又はパルス電界を印加するときに、負電荷を有する核酸と好ましくは負電荷を有
する核酸親和材料の移動の際に現れる電気泳動効果を利用することができる。
【0017】 本発明に基づき核酸親和材料が試料の解離のときに遊離しているならば、電気
泳動効果により核酸の精製を促進するために、核酸親和材料はとりわけ負の実効
電荷をもたなければならない。電界とりわけ不均質な電界では核酸親和材料と、
放出された核酸とがアノードに向かって同じ方向へ移動し、これによりこれらの
濃度がアノードで局部的に増加する。このことは異なる電気的性質をもつ物質か
らの単離のほかに、核酸親和材料と核酸の会合が速度論的かつ熱力学的に促進さ
れるという利点がある。
【0018】 核酸親和材料が固定化され、例えば試料担体に結合されているならば、本発明
に基づきエレクトロハイブリダイゼーションを行なうことができる。またエレク
トロハイブリダイゼーションの間又は後に、例えばHintsche:Medizinische Gene
tik 11巻(1999年)12〜13頁、 Chengら:Anal.Chem.70巻(1998年)2321〜2326頁
、Chengら:Nat.Biotechnol.16巻(1998年)541〜546頁、ドイツ国特許第19628171
号明細書及び米国特許第5,632,957号明細書に記載されているように、エレクト
ロストリンジェントな洗浄と電気溶出を行なうことができる。それらの記載はそ
の記載の範囲で本開示内容に包含されるものとする。もちろん遊離した核酸親和
材料を使用する場合も、必要ならばエレクトロストリンジェントな洗浄と電気溶
出を行なうことができる。
【0019】 このように本発明は、その好適な実施形態において、試料の解離のときも、同
時に又は続いて核酸親和材料と核酸を接触させるときも、核酸の放出と核酸親和
材料への核酸の選択的結合を可能にするために、場合によっては転極しうる1つ
以上の電界の適用を提供する。場合によっては電界の使用によって、結合した核
酸の洗浄も起こすことができる。別の好適な実施形態では、精製された核酸のそ
の後の検出段階も電界により電気的検出によって行なわれる。その場合Hintsche
:Medizinische Genetik 11巻(1999年)12〜13頁に記載されているように処理す
ることができる。しかし在来の光学的、即ち分光学的測定、発光測定による又は
放射能測定による方法で検出を行なうこともできる。
【0020】 核酸親和材料は溶液中に遊離しているか、又はマトリクス例えば試料担体もし
くは電極自体にも固定化されうる。マトリクスとして例えば電極又は試料室の不
導性材料の壁体区域も利用することができる。
【0021】 別の好適な実施形態で本発明は、核酸を核酸親和材料に結合した後に残りの試
料を核酸親和材料に結合された核酸から単離することとし、好適な実施形態では
単離した核酸を例えば同じく電界を使用して洗浄、即ちエレクトロストリンジェ
ントな洗浄を行なう。 別の好適な実施形態において本発明は、核酸を核酸親和材料に結合した後、残
りのプローブの単離の前又は後に、場合によっては例えばPCR(ポリメラーゼ連鎖
反応)によりあらかじめ増幅した上で、結合核酸の検出を特に光学的に、例えば
光度測定又は分光学的測定により、放射能測定により又は電気的に行なうことを
提供する。
【0022】 特に好適な実施形態では試料の解離、試料の精製及び検出を同一の試料担体で
1段階法で行い、その際試料の解離、核酸の精製及び検出を保証する電界を好ま
しくは全プロセスの間印加し、又は所定の時期に接続することが可能である。本
発明によれば検出される核酸の、場合によって行なわれる増幅はWO 98/02573、W
O 93/15224又はWO 95/25177に記載されているように電気的等温増幅であり、そ
の記載はその記載の範囲で本開示内容に包含されるものとする。
【0023】 したがって本発明は、少なくとも1つの電界を使用して試料からの核酸の単離
、核酸親和材料への結合による核酸の精製、場合によっては単離された核酸の洗
浄及び検出を1段階で行なう方法を提供する。こうして達成された統合は生成物
の基礎、即ち上記のすべての段階を1個の試料室で1工程で実施できる装置を可能
にする。即ちそれによって核酸診断が大幅に速められ、相互汚染の危険が減少し
、感度と特異性が高められ、かつチップサイズ即ちmm領域でも自動化が可能にな
る。
【0024】 本発明に関連して試料とは、核酸即ちDNA又はRNAを含む限り、あらゆる任意の
有機、無機又は生物性/非生物性材料をいう。従って試料は原核もしくは真核細
胞又は細胞ホモジネート、例えばウイルス懸濁液に含まれるウイルス、血液、精
液、リンパ液又はその他の体液、臓器又は組織調製物、水又は土壌試料、リポソ
ーム、細胞小器官、細胞核、酵母、植物ホモジネート、こはく等である。試料は
溶媒として水又は生理的食塩水又は緩衝溶液を有することが好ましい。 本発明に関連して試料の解離とは、試料の破壊例えば溶解又は試料の可逆的損
傷例えば細孔形成を伴ってもよい、生物学的材料即ち試料からの核酸のなるべく
完全な放出、場合によっては選択された配列及び/又は区画(即ちコンパートメ
ント)による核酸の放出である。
【0025】 本発明に関連して核酸親和材料とは、核酸を好ましくは可逆的に結合すること
ができる材料をいう。本発明の好適な実施形態では核酸親和材料は、実際の核酸
配列に関して非特異的に試料のすべての又はおおむねすべての核酸を結合する材
料、例えばシリカ、ケイソウ又は陰イオン交換体である。ランダム配列だけから
なるDNA混合物、タンパク質、炭水化物、糖タンパク質又はプロテオグリカンも
核酸を定量的に結合する材料、即ち本発明の意味の核酸親和材料である。特定の
核酸だけを結合する、即ち核酸特異性を有する材料、例えば断片化した標的ゲノム
ももちろん核酸親和材料である。しかし多数の核酸種を含む試料からただ1つの
具体的な核酸種だけを特異的に単離及び結合する極めて配列特異的な核酸、例え
ば特定のcDNA又はゲノムDNA配列も核酸親和材料である。本発明の好適な実施形
態では核酸親和材料は例えば7〜50ヌクレオチド長の配列特異的なオリゴヌクレ
オチド又はランダムオリゴヌクレオチドである。
【0026】 本発明に関連してランダム配列だけからなるDNA混合物とは、ランダムプライ
マーとも呼ばれるDNAランダム配列の混合物であって、単離される特定の核酸に
対して特異的に調製されるのではなく、あらゆる任意のヌクレオチド順列を有し
、ハイブリダイゼーションのために十分大きな鎖長をもつ試料中のすべての核酸
が無差別に結合されたものをいう。このランダムDNA配列はおおむね一様な、但し
任意の平均鎖長、好ましくは15〜30の鎖長を有する。このようにしてランダム配
列だけからなるDNA混合物は多数の様々な一本鎖形DNA分子を有し、その配列は夫
々ランダムに構成されている。
【0027】 このDNA混合物を作るには、DNAの構造に関与する4つのヌクレオシド即ちデオキ
シアデノシン、デオキシグアノシン、デオキシシチジン及びデオキシチミジン及
び場合によってはそれぞれのシントン、即ちその構造類似改変体をDNA合成の過程
でDNA鎖伸長ステップごとに1:1:1:1の混合比で使用するという方法がとられ
る。その結果DNA分子鎖の各位置ごとに4つのすべてのヌクレオシドが同じ確率で
組み込まれる。従って配列5’(N)203’(ここでNはデオキシアデノシン、デオ
キシグアノシン、デオキシチミジン及びデオキシシチジンである)で表示される
、それぞれ例えば20ヌクレオチド長のDNAランダム配列を有するDNA混合物は、20
ヌクレオチドの長さの鎖を有するすべての一本鎖DNA分子の混合物、即ち420の種
々のDNA分子を表す。従って本発明に係るDNA混合物当りの各種のDNAランダム配
列の数は4xである。ここでxはDNAランダム配列の鎖の長さ又はヌクレオチド数で
ある。
【0028】 本発明の特に有利な実施態様で本発明は、DNA混合物中にある4x個のランダム
配列が等しい、好ましくはおおむね等しいモル比で現われる上記の方法に関する
。従って本発明に基づき使用されるDNA混合物は具体的な単離課題に関して開発さ
れたものではなく、むしろ具体的なDNA又はRNA特異性がまったくなく、あらゆる
所望の課題であるDNA又はRNA単離に使用できるDNA混合物である。使用されるDNA
混合物は、核酸(即ちDNA又はRNA)を他の物質(例えばタンパク質、糖等)から
分離することができるという点でのみ特異的である。しかし本発明に基づいて単
離すべき核酸と核酸親和材料の間の結合又はハイブリダイゼーション条件あるい
は溶液の条件(温度、イオン強度等)の適当な選択によりDNAとRNAを区別するよう
に構成することができる。こうして本発明に係る方法はDNA又はRNAに特異的に、
有利な方法で実施し得る。
【0029】 もちろん本発明に基づき使用されるランダム配列又は特異的なオリゴヌクレオ
チドのDNA混合物は、他のヌクレオシド(例えばデオキシイノシン、ウリジン、
プソイドウリジン、N2-ジメチルグアノシン、N6-イソペンテニルアデノシン即ち
シントン)を含むこともできる。また本発明に基づき、デオキシペントースの代
わりにペントース即ちRNAビルディングブロックを使用することもできる。このよ
うにして本発明に関連して、DNA混合物とは、場合によってはRNA混合物をも意味
する。
【0030】 本発明に基づき特にオリゴヌクレオチドを核酸親和材料として使用することが
できる。その場合極めて特異的なプローブも、またより非特異的なオリゴヌクレ
オチド(例えば断片化した標的ゲノム又はランダムオリゴヌクレオチド、即ちラ
ンダム配列だけからなるDNA混合物、いわゆるランダムオリゴヌクレオチド)も使
用することができる。ランダムオリゴヌクレオチドの核酸親和材料としての使用
は、本発明に基づき使用することができる材料(例えば陰イオン交換体やシリカ
)に比して、他のポリアニオンに対する親和力が核酸より小さく、シリカ又は陰
イオン交換体のような材料と比較して相補的塩基対合形成の原理に基づき核酸へ
の親和力が高いという利点をもたらし、しかも特異的配列を有するオリゴヌクレ
オチドと比較して種々異なる核酸の精製に適している。場合によって例えばPCRに
より増幅を行なうときに副生物が発生しないように、オリゴヌクレオチドと担体
又はマトリクスとの結合をオリゴヌクレオチドの3’-末端を介して行なうことが
好ましく、続いて行う増幅の際に、場合によっては例えばPCRを手段として、副
産物が生成されないようにする。特定のオリゴヌクレオチドを使用するときは、
本発明に基づき競合を最小限に抑えるために、PCRプライマーの融点より低い融
点を使用することが好ましい。
【0031】 DNAオリゴヌクレオチドの好ましい使用のほかに、本発明に基づきRNAヌクレオ
チド及びペプチド核酸(PNA)の使用も可能である。また本発明に基づき所定のハ
イブリダイゼーション効果を得るために、修飾塩基を使用することが好ましい。例
えばBeierら:Science 283(1999)699〜703に記載されているように、核酸オリゴ
ヌクレオチドに関連して特定の糖を使用することも本発明に基づいて提供され、
その限りで本開示内容に包含されている。
【0032】 本発明には、すでに試料の解離時に単一のステップで試料から極めて特異的な
核酸を分離し、純粋な形で得ることができるので、これを他の分析又は調製ステ
ップ、例えばPCA法のために直接使用できる利点がある。本発明に係る方法は費用
と時間のかかる、それぞれの分離課題への方法の適応ステップを前提としないこ
とに利点がある。むしろ本発明に係る方法は任意のあらゆる分離課題に対して他
に変更することなく直接使用することができる。
【0033】 本発明の特に好適な実施形態では、試料中にある核酸と核酸親和材料との親和
結合の後に不純物を適当な緩衝溶液又は水で除去するように構成されている。洗
浄ステップを行なった後に適当な溶媒(例えば緩衝溶液又は水)の存在下で、環
境温度を例えば少なくとも70℃、例えば沸点まで高めることにより、親和結合し
た核酸を核酸親和材料から分離させることができる。緩衝溶液のイオン強度の増
加又はpH値の変化によって、あるいは電気洗浄によっても分離を行なうことがで
きる。得られる核酸は不純物がなく、場合によっては固定化されたDNA混合物の存
在下で特にPCR法により増幅することができる。
【0034】 別の実施形態において本発明は、装置(以下試料担体とも称する)が少なくとも2
個の平面形状電極と、少なくとも1個の不伝導性枠部とを有する少なくとも1個の
試料室を具備し、少なくとも2個の平面形状電極と少なくとも1個の枠部が試料室
の壁部、天井部又は底部をなす、特に上記の方法の実施のための核酸の分離及び
処理装置に関する。このようにして本発明に係る試料室は底部、単数個又は複数
個の壁部及び場合によっては天井部で取り囲まれた円形又は長方形の横断面のあ
る隔室を有し、壁部、底部及び/又は天井部の区域は平面形状電極をなす。本発
明に基づき設けられ、好ましくは互いに相対して配設された少なくとも2個の電
極は、電気接続端子を有し、試料の解離と場合によっては電気ハイブリダイゼー
ション、電気洗浄、電気溶出及び電気検出を可能にする定電圧電界又はパルス電
界の発生のために利用される。少なくとも1個の不伝導性枠部が試料液の注入又は
取出しのために使用する少なくとも1個の開口部(例えば送入部及び取出し部)
を備えることが好ましい。また枠部の各区域の間及び/又は電極の間に、結合し
た核酸の検出を可能にする測定装置(例えば光学測定装置及び場合によって存在
するその接続端子)を配置してもよい。
【0035】 本発明の好適な実施形態では、電極がアルミニウム、ステンレス鋼、銀、金、
白金、グラファイト等からなり、別の好適な実施形態では不伝導性枠部がプラス
チック、ガラス、ケイ素等からなる。
【0036】 そこで本発明は、本発明に係る一段式方法の全体、即ち試料の解離、核酸の単
離、核酸の精製及び場合によっては核酸の検出を実施することができる試料担体
を提供する。その場合試料液を種々の容器の間で移動させる必要がなく、むしろ
単一の容器で処理を行なうことができ、かつこの容器がその内室に試料の解離と
、核酸親和材料への核酸の結合の促進のための電界を発生することができること
が好ましい。試料担体はミクロシステム技術でチップの形状に作られ、従って1〜
2cm2の寸法を有することが特に好ましい。従ってこのような実施形態では、枠部
も平面に、即ち平坦に形成することができ、試料室は設けず、電極は枠部に組み
込まれている。こうして消費材料の量が最小に抑えられ、試料処理量が最大にな
る。また例えば本発明に係るチップサイズの装置を使用する場合は、電極間隔が
小さいので僅かな電圧ですでに高い電界強度を得ることができるから、印加電圧
に関して有利である。場合によっては均質及び不均質のいずれの電界も発生でき
るように、試料担体の幾何学的形状を選定することが好ましい。好適な実施形態
ではこのようなチップがミクロフルイディクスの原理に従って構成されている。
【0037】 上記の本発明装置は内室に面した電極及び/又は枠部の区域の少なくとも一部
が固定化した核酸親和材料を有することを特徴とすることが好ましい。従って本
発明に基づき電極の一部区域が例えば特異的又は非特異的オリゴヌクレオチドと
結合されていることが好ましい。 また本発明は、マトリクス(例えば電極)に固定化された核酸親和材料(例え
ばランダム配列だけからなる上記のDNA混合物)を具備する、試料からの核酸の
分離のため、特に上記の方法の実施のための装置、特に親和性マトリクスに関す
る。従って本発明は上記の方法を実施することができ、特に任意の試料から核酸
を簡単かつ安価に分離することができる装置、特に親和性マトリクスを提供する
【0038】 本発明に係る装置は、例えば膜、ビーズ又はカラムのゲルとして形成すること
ができ、ランダム配列だけからなるDNA混合物のための担体又は基礎骨格として
機能するマトリクスを具備する。磁性粒子(例えばビーズ)又は例えばアルミニ
ウム、銀、ステンレス鋼、金、白金及び/もしくはグラファイトからなる電極をマト
リクスとして使用するように構成することもできる。 本発明は、マトリクス用の材料として化学的及び物理的にほぼ不活性の材料、
例えばガラス又はプラスチック(例えばポリスチレン又はポリプロピレン)ある
いは同様に不活性な電極材料を使用するように構成することが好ましい。
【0039】 特に本発明の好適な実施形態では、前記材料は10℃〜95℃の範囲の温度差、0
〜14の範囲のpH差及び10mM〜2Mの範囲の塩化ナトリウムイオン又は塩化カリウム
イオン濃度差に対して材料特性の有意な変化を生じることなく許容可能でなけれ
ばならない。さらに使用される材料は、水、界面活性剤及び界面活性剤配合物に
不溶であり、カオトロピック試薬(例えばチオシアン酸イソグアニジンなど)に
対して化学的に不活性に振舞うことが好ましい。
【0040】 例えばマトリクス材料の表面に高い親和力で結合する生体分子を沈着させるこ
とによって、マトリクスの表面を修飾することが好ましい。マトリクス上に固定
化されるこのような生体分子は、例えばストレプトアビジンである。また核酸親
和材料(例えばDNA混合物のランダム配列)とマトリクスの間に共有結合が可能
になるような方法で、マトリクス表面を修飾することもできる。そこでマトリク
スは、ジアルデヒドスペーサー又はジアルデヒド結合分子(例えばグルタルジア
ルデヒド)を介して、例えばDNAランダム配列の5’-末端又は3’-末端に導入さ
れたアミノ官能基と結合してシッフ塩基をアミド形成するアミノ基を有すること
ができる。本発明に基づきマトリクス表面の修飾の前に、マトリクスを例えば硝
酸で洗浄するように構成することができる。また本発明の好適な実施形態では、
本発明は修飾の前にマトリクス表面をシラン処理するように構成されている。
【0041】 そこで本発明の核酸親和材料として使用される核酸、例えばDNA混合物のランダ
ム配列は、マトリクスへの固定化のために3’-末端又は5’-末端にも同じく修飾
を有する。このような修飾は、例えばDNAランダム配列の5’-末端に結合された生
体分子(例えばビオチン)である。ビオチンはマトリクス上に固定化された他の
生体分子(例えばストレプトアビジン)と高い親和力で結合する。アミノ官能基
、エポキシ基もしくはスクシンイミドエステル又はその他の慣用の官能基を、核
酸親和材料として使用される核酸の好ましくは5’-末端又は3’-末端に導入し、
これがマトリクスに固定化されたアルデヒド基と共有結合してシッフ塩基のアミ
ド形成するように構成することもできる。
【0042】 いずれにしても修飾された核酸(例えば一本鎖形態のDNAランダム配列)と修
飾されたマトリクスとが互いに接触させられて、核酸がマトリクスに固定化され
る。本発明に基づき使用される核酸の形の核酸親和材料が負荷されたマトリクス
は、本発明に関連して親和性マトリクスとも呼ばれる。 解離に関連して、分解される材料に添加または曝露される粒子の表面にも、本
発明に係る親和性マトリクスを付着させることが好ましい。 また本発明は、試料から核酸を分離するための、ランダム配列だけからなるDN
A混合物、特に4x個の種々のDNAランダム配列からなる等しい部分の混合物の使用
に関する。ここでxはDNAランダム配列の鎖の長さ、好ましくは5〜50、特に15〜30
である。
【0043】 本発明のその他の有利な実施形態は従属請求項で明らかである。 実施例及び当該の図に基づき、本発明を詳述する。
【0044】実施例1:DNA単離のための装置 図1は膜1の形に形成されたマトリクス10を示す。膜1の表面はストレプトアビジ
ン分子3で被覆されている。 図2は、一本鎖型DNA混合物の化学的又は合成的に生成された5’-修飾ランダ
ムDNA配列7、7'、7''とマトリクス10とを接触させることによって作られたアフィ
ニティーマトリクス100を示す。その場合ランダムDNA配列の5'-修飾は、ランダ
ムDNA配列がストレプトアビジン分子3に高い親和力で結合することができるよう
にする。図2はランダムDNA配列7、7'、7’’の5'-末端がビオチン5にそれぞれ結合
されていることを示す。ランダムDNA配列7、7'、7''の5'-末端のビオチン修飾は高
い親和力で固定化ストレプトアビジン分子3に結合するから、個々のランダムDNA
配列7、7'、7''を有するDNA混合物が形成され、マトリクス10上に固定化される。
【0045】実施例2:細胞解離後のDNAの単離 A)アフィニティーマトリクスの調製 実験のためにPotters-Ballotini GmbH社(キルヒハイムボランデン)の3000型
Ballotini微小ガラスビーズを使用した。その大きさは50μm以下とのことであっ
た。出発材料を純化し、シラン処理に備えて表面を準備するために、ガラスビーズ
を硝酸中で煮沸した。500mlの約70%硝酸を含む還流冷却器付きの1リットル三つ口
フラスコに50gのガラスビーズを入れた。アルコールランプで沸騰するまで加熱し
、還流させながら1時間煮沸した。その間魚型攪拌具を有する磁気攪拌器で攪拌し
た。冷却の後、上澄み液をデカンテーションした。ガラスビーズをMilliQ級の水で
3回洗浄し、吸引漏斗で濾別した。乾燥棚で一晩95℃で乾燥した。乾燥の後、なお肉
眼で不純物が識別されたので、全純化操作を再度繰返した。 200mlの乾燥メタノール250mlを含有する一つ口丸形フラスコに10gの乾燥した
精製ガラスビーズを入れた。フラスコをアルゴンで掃気した。フラスコに20mlの
3-アミノプロピルトリメトキシシラン(Fluka)を加えた。触媒として0.5mlのト
リエチルアミンを加えた。調製物を室温で2時間攪拌した。反応溶液をデカンテ
ーションし、ガラスビーズを水(MilliQ)で洗浄し、吸引漏斗で濾別した。
【0046】 まず160mlの0.1M K2HPO4と40mlの0.1M KH2PO4からリン酸カリウム緩衝液を
作り、pH7.5に調整した。10mlの25%グルタルジアルデヒド溶液と90mlのリン酸カリ
ウム緩衝液から2.5%グルタルジアルデヒド溶液を作った。40mlの2.5%グルタル
ジアルデヒド溶液にシラン処理したガラスビーズ4gを加え、室温で約1時間攪拌
した。続いてガラスビーズを水、リン酸カリウム緩衝液で洗浄し、再び水でよく洗
浄した。
【0047】 オリゴヌクレオチド(調製物当り1μmol)(15マー、等しい濃度の各15マー。即
ちヌクレオチドA、T、G及びCを含むすべての理論的に可能なオリゴマーがそれぞ
れ等しい割合で分布する。Interactiva社、ドイツ国ウルム)を1mlのリン酸カリ
ウム緩衝液に入れた。15mlバイアル(Greiner GmbH)で4mlのリン酸カリウム緩衝液
に、グルタルジアルデヒドで活性化したシラン処理したガラスビーズ1gとプライ
マー溶液1mlを加えた。調製物を氷で短時間冷却した。一晩バイアルを冷蔵庫内で
ローラーの上に置き、そこで17時間ローリングした。ガラスビーズを小型遠心機(
Heraeus)で1500rpmで5分間遠心分離にかけた。上澄みをデカンテーションし、差
し当たり冷蔵庫に保管した。ペレットを約6mlのリン酸カリウム緩衝液に3回入れ
て遠心分離し、未結合のプライマーを洗い出した。ビーズを水(MilliQ)で懸濁さ
せ、2個のエッペンドルフキャップに半量ずつ入れた。こうして一方の半量は冷凍
し、他方の半量はSpeedvacで10分ずつ3回乾燥し、同じく冷凍庫に保管した。実際に
プライマーが結合されたか否かを推定するために、プライマー原液と結合後の上
澄みについて260mmで紫外線スペクトルを記録した。スペクトルからそれぞれの
プライマー濃度を決定した。
【0048】 B)細胞の解離とDNAの単離 反応容器で109 KBE/mlの大腸菌を含む300μlの生理的緩衝塩溶液(pH7.4;3mM
EDTA)を電界強度1.5kV/cmの100000の電気パルスで処理した。時定数は2μS(指数
的降下型のパルス波形)であった。パルス周波数は5Hzであった。続いて、オリゴ
ヌクレオチドで被覆した50〜500mgのアフィニティービーズを加えた。その際反応
混合物の温度が上昇した。これは遊離した二本鎖DNAを変性させるのに十分であっ
たから、反応混合物の冷却の際にこのDNAはハイブリッド形成によりアフィニティ
ーマトリクスに結合することができた。反応混合物の下にクロロホルムを入れる
ことによって相の分離が起こり、ガラスビーズは比重が大きいためクロロホルム
相に凝集した。細胞の破片のほかに細胞解離物のすべての水溶性成分を含む上澄
み水を取り除き、単離すべきDNAが付着するガラスビーズを減圧乾燥した。
【0049】 DynabeadsでDNAの単離を行なった場合、20mM Tris/HCl pH=7.5、1M LiCl、2mM
EDTA、5mg/mlの濃度の結合Dynabeads 50μlの組成の緩衝溶液中に50μlの細胞
溶解物を入れた。得られた混合物をここでローラー上で10分間インキュベートし、
さらに10分間静置した。DNAが負荷された粒子を磁気で分離し、製造者の指示に従
って各々100μlの洗浄用緩衝液で2回洗浄した。
【0050】 C)アフィニティーマトリクスからのDNAの溶出 DNAを含むアフィニティーマトリクスを必要に応じて水又は10mM Tris、1mM ED
TA、pH=8.0の緩衝溶液中で加熱した。得られた懸濁液を10分間加熱して沸騰させ、
その際アフィニティーマトリクスに結合されたDNAが分離し、熱いうちに上澄みと
ともに取り出すことができた。
【0051】実施例3:DNAの単離とPCR 固定化されたランダムDNA配列(実施例2のように15マー)のDNAの単離が原理的
に実行可能であることが最初の実験で示された。そのために5'-末端をビオチニル
化したランダムDNA配列を市販のストレプトアビジン被覆磁性粒子に固定化し、
そのDNA結合特性を市販のDNA単離システム(DYNAL Direct)の結合特性と比較し
た。無傷の大腸菌細胞から化学的解離により遊離され、MIF遺伝子を含むプラスミ
ドを参照DNAとして使用した。プラスミドの単離の後、MIF遺伝子を適当なプロー
ブ対で増幅し、PCR産物を電気泳動により分離した。この比較研究の結果を図3に
示す。電気泳動図のレーン3及び4は、ランダムDNA配列で単離することができた
プラスミドDNAのMIF-PCR産物を表す。これに対してレーン5及び6では市販のシス
テムにより単離されたプラスミドDNAのMIF-PCR産物が対比される。2つの単離戦略
の間に定性的な相違も定量的な相違も示されなかった。
【0052】実施例4:アフィニティークロマトグラフィー DNA単離のためのアフィニティーマトリクスとして実施例2に従って調製したガ
ラスビーズを空のHPLCカラムに移し、そこでガラスビーズのDNA結合容量を調べ
た。いわゆるバッチ法に対するカラムクロマトグラフィー法の重要な利点は、再
現性が高いことと試験条件(流量、展開剤、温度)を簡単に変更できることである
。図4は50℃及び組成10mM Tris、1mM EDTA、100mM NaCl、pH 8.0の緩衝液の条件
での、未処理のガラスビーズ及びランダムDNA配列を固定化したガラスビーズへ
の標準DNA(各25μg)の結合のクロマトグラフを示す。曲線(曲線1:ランダムDNA
配列のないガラスビーズ;曲線2:ランダムDNA配列を有するガラスビーズ)の下
の面積の差がアフィニティーマトリクスのDNA結合容量に相当する。流量はそれぞ
れ0.1ml/minであった。選択した条件のもとで、ランダムDNA配列で被覆されたガ
ラスビーズのDNA結合容量は未処理のガラスビーズの結合容量の7.16倍であるこ
とが判明した(図4参照)。
【0053】実施例5:チップ形状の試料担体による電界使用の核酸単離 図5は2組の相対する電極対220、220'に束ねられた4個の電極でできた試料室21
0及び不導体でできた1個の枠部230を含む装置200を示す。試料担体は横断面が長
方形で、チップ形状に構成され、即ち約1〜2cm2の大きさを有する。試料室210の
天井部と底部は図示されていない。枠部230と4個の平面形状電極220、220'が壁体
をなし、試料の収容のための内室を取り囲む。それぞれ1つの壁体を形成する2組
の相対する電極対220、220'を100nm〜5mmの間隔で配置し、電極の直径を約1cmに
してもよい。不均質な電界及びほぼ均質な電界を発生することができるように、
不伝導性区域240が各電極対の個々の電極220、220'及びその接続端子225を互い
に分離することが示されている。4個の伝導性部材220、220'の内の2個又は3個だ
けに電圧を印加することによって、不均質な電界を形成することができる。例え
ば伝導性部材即ち電極220'が陰極として、伝導性部材即ち電極220が陽極として
機能するとき、ほぼ均質な電界が発生するように、電極対の伝導性部材220、220
'の間の不伝導性区域240をできるだけ小さく作製することが好ましい。試料室210
は枠部230を有し、枠部230はフィルタを備えた送入部260及び取出し部270を有す
る。送入部及び取出し部260、270は、試料担体200への充填と放出ができるよう
に、枠部230の接続端子状の不伝導性部材280に嵌着されている。場合によっては
分光光度測定又は発光測定を行なうことができるように、装置200は枠部230の不
伝導性区域295及び280の間に光学ユニット290を有する。接続端子が生じるよう
に、光学ユニットを適応させることができる。電気的検出のために、電極220、22
0'の接続端子225を使用することができる。また本発明に基づき使用されるDNA混
合物のランダム配列300を電極220に固定化したことが図示されている。ランダム
配列300を補足的に又はもっぱら電極220、220'の区域の不伝導性部材240に取り
付けるように構成することもできる。電界を使用したすべての処理段階即ち試料
の解離、核酸の精製及び場合によっては核酸の洗浄及び検出を試料担体200で行
なうことができるように、1つ以上の適当な給電装置を試料担体200に接続して、
種々の必要な電界を発生することができるようにしなければならない。このよう
にして本発明に係る装置は、特に試料室210の一部又は区域即ち壁部、底部及び
/又は天井部が少なくとも1つの電界を隔室内に発生することができる電極で構
成され、壁部、底部又は天井部に試料の取出し、送入及び/又は検出のための開
口部があることを特徴とする。
【0054】 本発明に係る方法は上記の装置を使用して、まず試料例えば水の中の大腸菌細
胞を試料担体200に入れる。続いて場合によっては所定の生物細胞の濃縮もしく
は解離のために、又は電気融合の前提として、電界を使用して誘電泳動を行なう
ことができる。その場合電極220、220'の接続端子225に適当な電圧を印加する。
また電気的解離を促進し、又は標識するために、電気融合を行なうことができる
。続いて生物細胞又はウイルスの電気的解離が行なわれるように、電圧を印加し
て例えばパルス電界又は定電圧電界を発生させる。その際場合によっては特定の
生物学的細胞だけが電気的に解離されるように、パラメーターを選択することが
できる。本発明の実施例では、電界強度0.5〜50kV/cmの電界を用いる。続いて、解
離した細胞から遊離した核酸と、試料室内で遊離している、本発明に基づき使用
したDNA混合物のランダム配列又は試料室210の陽極区域の伝導性もしくは不伝導
性区域に固定化された、本発明に基づき使用したDNA混合物のランダム配列300と
を、電界の使用のもとで電気ハイブリダイゼーションすることができるように、
条件を選定する。細胞解離と電気ハイブリダイゼーションのために1000〜10000
のパルス数、2μs〜50msのパルス持続時間又は時定数及び0.5〜20kV/cmの電界強
度を使用した。
【0055】 続いて場合によっては転極しつつ電気的にストリンジェントな洗浄を行ない、
所定の核酸を濃縮又は希薄化し、望ましくない物質例えば増幅阻害物質を除去す
ることができる。場合によっては、続いて試料室210で、好ましくはWO 97/47767
に記載されているような電気的等温PCRにより、まだ存在する核酸の電気的溶出
及び必要に応じて増幅を行う。最後に、結合した核酸又は遊離し精製された核酸
の検出が好ましくは電気的に行なわれる(例えばHintsche、1999年、前掲書に記
載)。
【0056】 単離戦略に応じて上記の個々の段階の間又は後に、望ましい又は場合によって
は望ましくない物質又は核酸の洗浄又は溶出及び電界の極性、電界強度、パルス
数、パルス持続時間又はパルス周波数の変更を行なうことができることは、当業
者にとって明白である。
【0057】実施例6: 図6は本発明による方法の実施のための本発明に係る装置400を示す。この場合
装置400は平面形状の不伝導性枠部560と、この平面形状の枠部560に組み込まれ
た少なくとも2個の電極500で構成されている。本発明に係る装置400はチップとし
て作られており、即ち壁部又は天井部からなる試料室がない。このようにして本
発明は、枠部材とも呼ばれる不伝導チップベース560と、このチップベース560に
組み込まれた2個の扁平な電極500からなる、平面形状の試料担体即ちチップに関
する。好ましい方法においては、核酸親和材料550例えばランダム配列からなるDN
A混合物を電極500上に固定化する。
【0058】 本発明による方法は時間順に従った適切な電極アドレッシングモード、例えば
生物性又は非生物性材料の電気的解離(核酸の単離)のための電極アドレッシング
モード1、電気的核酸精製のための電極アドレッシングモード2、電気的等温核
酸増幅のための電極アドレッシングモード3及び電気的検出のための電極アドレ
ッシングモード4によって実施され得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る装置のマトリクスの図である。
【図2】 本発明に係る装置又はDNA親和性マトリクスの図である。
【図3】 電気泳動図である。
【図4】 未処理及び処理済ガラスビーズへの基準DNAの結合の2つのクロマトグラムであ
る。
【図5】 試料担体の形をとる本発明の装置の別の実施形態の図である。
【図6】 チップとして形成された本発明の装置の別の実施形態の図である。
【手続補正書】
【提出日】平成12年12月27日(2000.12.27)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),AU,CA,H U,IL,JP,US (72)発明者 ブルナー、ヘルヴィック ドイツ連邦共和国 ディー−70569 シュ ツットガルト、アン デル ベッテライッ ヘ 6 (72)発明者 ヴィッツム、フランク ドイツ連邦共和国 ディー−71157 ヒル ドリツハウセン、ツエッペリンシュトラー セ 40 (72)発明者 エルキネ、ベントシアン ドイツ連邦共和国 ディー−70599 シュ ツットガルト、カイセルシュトラーセ 8 (72)発明者 ガイガー、ゲオルグ ドイツ連邦共和国 ディー−75175 プフ ォルツハイム、ガベルスベルゲルシュトラ ーセ 39 (72)発明者 トヴァル、ギュンター ドイツ連邦共和国 ディー−70563 シュ ツットガルト、オベルエル グルンドヴェ グ 25 Fターム(参考) 4B024 AA01 AA11 CA01 DA06 HA11 4B063 QA01 QA19 QQ06 QQ42 QR31 QR32 QR48 QR50 QR84 QS13 QS15 QS25 QS39 【要約の続き】

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 核酸を試料から単離するための方法であって、試料を電界の
    影響のもとで解離し、遊離した核酸を核酸親和材料と接触させて、遊離核酸と核
    酸親和材料の間に結合を生じさせる、上記方法。
  2. 【請求項2】 核酸と核酸親和材料を接触させた後に、残りの試料を核酸親
    和材料と結合した核酸から単離する、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 電界がパルス電界(pulsed electric field)である、上記
    請求項1又は2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 電界が定電圧電界である、請求項1又は2に記載の方法。
  5. 【請求項5】 少なくとも2つの電界を使用する、請求項1〜4のいずれか1
    項に記載の方法。
  6. 【請求項6】 核酸と核酸親和材料を接触させるときに、少なくとも1つの
    電界、好ましくはパルス電界又は定電圧電界を使用する、請求項1〜5のいずれ
    か1項に記載の方法。
  7. 【請求項7】 核酸と核酸親和材料を接触させるときに電界を転極する、請
    求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 【請求項8】 結合した核酸を、好ましくは電界を使用して洗浄する、請求
    項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 【請求項9】 核酸を核酸親和材料に結合した後、又は場合によっては結合
    した核酸を核酸親和材料から単離した後に、核酸を光学的に、発光測定、分光光
    度測定、放射能により、又は電界を使用して電気的に検出する、請求項1〜8の
    いずれか1項に記載の方法。
  10. 【請求項10】 検出の前に核酸を増幅する、請求項1〜9のいずれか1項
    に記載の方法。
  11. 【請求項11】 核酸親和材料が溶液中に遊離している、請求項1〜10の
    いずれか1項に記載の方法。
  12. 【請求項12】 核酸親和材料が試料担体上に固定化されている、請求項1
    ないし10のいずれか1項に記載の方法。
  13. 【請求項13】 核酸親和材料が陰イオン交換体、シリカ、ケイソウ、核酸結
    合タンパク質又は核酸である、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 【請求項14】 核酸親和材料が断片化した標的ゲノム、ランダム核酸配列
    の混合物又は配列特異的核酸配列である、請求項1〜13のいずれか1項に記載
    の方法。
  15. 【請求項15】 核酸配列がオリゴヌクレオチドである、請求項14に記載
    の方法。
  16. 【請求項16】 試料から核酸を単離するための、特に請求項1〜15のい
    ずれか1項に記載の方法の実施のための装置であって、少なくとも2個の平面形
    状電極(220、220’)と少なくとも1個の不伝導性枠部(230)を有する少なくとも1個
    の試料室(210)を具備し、少なくとも2個の平面形状電極(220、220’)と枠部(230)
    が試料室(210)の壁部、天井部又は底部をなす装置。
  17. 【請求項17】 電極(220、220’)がアルミニウム、ステンレス鋼、銀、金、
    白金又はグラファイトからなるか、又はこれを単独でもしくは組合せて含む、請
    求項16に記載の装置。
  18. 【請求項18】 不伝導性枠部(230)がプラスチック、ガラス又はケイ素か
    らなるか、又はこれらを単独でもしくは組合せて含む、請求項16又は17に記
    載の装置。
  19. 【請求項19】 少なくとも1個の枠部(230)に送入部及び取出し部(260、27
    0)が組み込まれている請求項16〜18のいずれか1項に記載の装置。
  20. 【請求項20】 枠部(230)に光学ユニット(290)が組み込まれている、請求
    項16〜19のいずれか1項に記載の装置。
  21. 【請求項21】 核酸親和材料が少なくとも1個の電極(220、220’)及び/
    又は少なくとも1個の枠部(230)に固定化されている、請求項16〜20のいずれ
    か1項に記載の装置。
  22. 【請求項22】 核酸親和材料がシリカ、陰イオン交換体又は核酸(300)、
    特に断片化した標的ゲノム、ランダム配列又は配列特異的核酸配列である、請求
    項16〜21のいずれか1項に記載の装置。
  23. 【請求項23】 装置が1ないし2cm2のチップ寸法を有する、請求項16〜
    21のいずれか1項に記載の装置。
  24. 【請求項24】 平面形状の不伝導性枠部(560)、平面形状の枠部(560)に組
    み込まれた少なくとも2個の電極(500)、及び枠部(560)及び/又は電極(500)に固
    定化された核酸親和材料(550)を具備する、請求項1〜15のいずれか1項に記
    載の方法の実施のための装置。
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