JP2002513590A - 核酸を単離するための方法および装置 - Google Patents

核酸を単離するための方法および装置

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トヴァル、ギュンター
ヴィッツム、フランク
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    • Y10T436/143333Saccharide [e.g., DNA, etc.]

Abstract

(57)【要約】 本発明は、サンプルから核酸を定量的に単離するための方法に関する。本発明によれば、該サンプルを分解し、それと同時またはその後に該サンプルとランダム配列のみからなるDNA混合物とを、該サンプル中に存在する実質的にすべての核酸がDNA混合物と結合しうるように接触させることを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、サンプル、特に生物的材料または非生物的材料から核酸を単離する
ための方法および装置に関する。
【0002】 ある程度特定された核酸を用いてさまざまなDNA配列の混合物から特定のD
NA配列を特異的に単離することは公知である。米国特許第5650489号に
は、目的の特定のDNA配列を単離するためにDNAランダム配列を利用するこ
とが記載されている。サンプルの詳細およびサンプル中に存在する核酸の定量的
単離については述べられていない。
【0003】 しかし、なお分析されるべき特定の基礎材料からの核酸の定量的単離は多くの
科学分野、産業分野およびその他の分野において大きな役割を果たしている。こ
のような分野には例えば環境分析化学、食品診断学、獣医診断学、疫学、土壌分
析、農業工学、法医学的技術、そして腫瘍診断学、遺伝物質分析、流行性多剤耐
性菌の早期検知、より効率的な療法の開発、疾患のモニタリング、基礎研究、等
の医学診断学がある。応用分野と同様に多様なのが核酸調製単離用基礎材料、例
えば真核細胞、原核細胞、またはそれらのホモジネート、土壌サンプル、血液サ
ンプル、体液、または組織ホモジネートである。この基礎材料またはサンプル材
料に依存して、例えば細胞および/または細胞核内に存在する核酸を単離可能と
するために、さまざまな分解法を利用しなければならない。しばしば利用される
分解法には例えば超音波処理および/または酵素処理がある。分解処理の実施後
、核酸は例えばゲル電気泳動法、超遠心沈殿法またはアフィニティークロマトグ
ラフィーによって単離される。
【0004】 アフィニティークロマトグラフィーは、正に帯電した、および/または正極性
のマトリックスに可逆的に結合する核酸の能力に実質的に基づいている。通常、
まずマトリックスへの核酸の陰イオン結合または極性結合を得て、その後、好適
な溶媒を利用して核酸から不純物を取り除く。第2工程では他の溶媒、例えばイ
オン強度の高い溶媒を利用して、マトリックスに結合した核酸をマトリックスか
ら分離する。それに続き、こうして単離された核酸を、その他の分析に使用しう
るように一般に再び脱イオン化しなければならない。
【0005】 その際、利用されたサンプル材料と実施される分解法とに応じてさまざまな単
離戦略を開発し利用しなければならない点が不利であると判明した。
【0006】 DNAもRNAも従来どおり超遠心沈殿法によっても単離され、その場合には
しばしばプロテアーゼ処理およびフェノール処理を行う必要がある。この方式に
は、特に高分子DNAが単離実施後であってもしばしばなお不純物を含んでおり
、作用する剪断力によって分子が分解の危険に曝されるという欠点がある。しか
も、フェノール処理は健康および環境に害がある。
【0007】 核酸の単離にしばしば利用されるゲル電気泳動法も、特に、サンプルもしくは
核酸の比較的面倒な前処理および後処理が不可欠なため欠点を有する。
【0008】 したがって本発明の根底にある技術的課題は、任意の生物的および/または非
生物的サンプル材料から、該サンプルの分析中であっても1工程で、特異性の高
い核酸を全てまたは実質的に全て特に純粋な形態で調製することを可能にする、
費用対効果に優れた簡単な核酸の定量的単離方法を提供することにある。
【0009】 本発明は、この課題を、サンプルから核酸を定量的に単離するための方法であ
って、サンプルを分解し、分解されたサンプルとランダム配列のみからなるDN
A混合物とを、サンプル中に存在するすべての核酸または実質的にすべての核酸
のDNA混合物への結合もしくはハイブリダイゼーションが生じうるように接触
させる方法を提供することによって解決するものである。本発明の有利な実施形
態では、次に、サンプルの残部を分離した後、そして好ましくは洗浄工程の後に
DNA混合物に結合した核酸をDNA混合物から分離することができ、次いで、
例えば増幅、検出その他に用いることができる。
【0010】 本発明に関連して、サンプル分解とは、核酸の極力完全な遊離のことであり、
場合によっては、生物的材料、すなわちサンプルからの選択された配列および/
または画分による核酸の遊離(サンプルの破壊、例えば溶解、またはサンプルの
可逆的損傷、例えば孔形成、を伴うことがある)であり得る。
【0011】 したがって、本発明は、サンプル中に存在するすべての核酸または実質的にす
べての核酸を、定量的に、すなわち量的に単離するためのアフィニティークロマ
トグラフ方法であって、サンプル中に含まれた核酸を、サンプル分解実施後に、
ランダム配列のみからなるDNA混合物と接触させ、該DNA混合物は、サンプ
ル中に含まれた核酸、例えばDNAおよび/またはRNA、を特異的に結合し、
よってその他のサンプル成分(例えば炭水化物、脂質等)から単離させる方法を提
供する。その際に維持されなければならないハイブリダイゼーション条件(例え
ば温度、バッファー組成等)は、その都度の具体的単離作業に左右される。
【0012】 したがって、本発明では、有利なことに、ランダム配列のみからなるDNA混
合物によってすべての核酸もしくは実質的にすべての核酸をサンプルから定量的
に除去することができる。したがって本発明による方法は単離される物質、つま
り核酸のクラスに関して高度に特異的であるが、しかし同様に、サンプル中に存
在するすべての核酸またはほぼすべての核酸を単離することができる。実質的に
すべての核酸を分離するとは、サンプル中に存在する全核酸の少なくとも85%
、好ましくは90%、より好ましくは95%、特に99%を分離することを意味
する。
【0013】 本発明は、有利なことに、サンプル分解工程、特に核酸単離工程、核酸精製工
程および核酸検出工程の組合わせを単一の工程、すなわち一段法で行うことを可
能にする。このような統合によって、核酸診断をさらにスピードアップし、交差
汚染の危険を防止する方法および装置が創出され、よって感度および特異性が高
められる。更に、この技術の自動化が容易となる。したがって本発明は、有利な
ことに、数多くの応用の可能性を有する、遺伝子・ゲノム分析のための普遍的で
一貫しており、費用対効果に優れた、標準化および自動化可能な核酸診断技術を
可能にする。本発明は、迅速に実施可能な方法を含み、材料費用がごくわずかで
あり、費用のかかる有毒な物質の使用が低減される。
【0014】 本発明に関連して、ランダム配列のみからなるDNA混合物という用語は、ラ
ンダムプライマーとも称されるDNAランダム配列の混合物を意味するものであ
り、この混合物は単離されるべき核酸に対して特に適合させて作製されたもので
はないが、その代わりに、任意のあらゆるヌクレオチド順序を有しており、サン
プル中に存在するすべての核酸、特にハイブリダイゼーションに十分な鎖長を有
するすべての核酸を、無差別に結合する。DNAランダム配列は、実質的に均一
ではあるがランダムな鎖長、例えば5〜50の鎖長、好ましくは15〜30の平
均鎖長を有する。したがって、ランダム配列のみからなるDNA混合物は、その
配列がそれぞれランダムに構成された、1本鎖の形態の数多くの異なるDNA分
子を有する。
【0015】 このDNA混合物を調製する場合、DNA合成の過程で、DNA構築に関与す
る4つのヌクレオシド、すなわちデスオキシアデノシンとデオキシグアノシンと
デオキシシチジンとデオキシチミジン、ならびに場合によってはそれらの各シン
トン、すなわちそれらの構造的に類似した修飾物が、DNA鎖伸長工程ごとに1
:1:1:1の混合比で利用されるように、処理が行われる。その結果、各位置
について4つすべてのヌクレオシドはDNA分子鎖中への組み込みの確率が同一
である。したがって、配列5’(N)203’(Nはデオキシアデノシン、デオ
キシグアノシン、デオキシチミジンおよびデオキシシチジンならびに/またはシ
ントンである)によって示される、例えばそれぞれ20ヌクレオチド長のランダム
DNA配列を有するDNA混合物は、20ヌクレオチドの鎖長を有するすべての
1本鎖DNA分子、すなわち420個の異なるDNA分子の混合物を表す。した
がって、本発明によるDNA混合物当りの異なるDNAランダム配列の数は4 であり、ここでXはDNAランダム配列の鎖長またはヌクレオチド数である。
【0016】 本発明の特別有利な実施形態においては、本発明は、DNA混合物中に存在す
る4個のランダム配列が、同じ、好ましくは実質的に同じモル量で存在する上
記方法に関するものである。したがって、本発明で利用されるDNA混合物は、
具体的単離作業を考慮して開発されたのではなく、むしろ、何らの具体的DNA
特異性またはRNA特異性を持たない任意の所望のDNAまたはRNA単離作業
に利用可能なDNA混合物である。利用されるDNA混合物は、それが核酸、す
なわちDNAまたはRNAを、例えばタンパク質、糖等の他の材料から分離する
ことができる限りにおいてのみ特異的である。しかし本発明によれば、単離され
るべき核酸とDNA混合物との間の結合条件もしくはハイブリダイゼーション条
件または溶解条件(温度、イオン強度等)を適切に選択することによってDNA
をRNAから区別することも提供され得る。したがって本発明による方法は有利
なことにDNAまたはRNAに対して特異的に実施することができる。
【0017】 本発明により利用することのできるDNA混合物は、デオキシイノシン、ウリ
ジン、プソイドウリジン、Nジメチルグアノシン、Nイソペンテニルアデノ
シンおよび/またはシントン等のその他の修飾塩基またはヌクレオシドを当然に
含むこともできる。本発明によれば、デオキシペントースの代わりにペントース
、つまりRNA構成ブロックを利用することも含まれ得る。したがって、本発明
に関連して、DNA混合物という用語には、場合によってはRNA混合物も含ま
れうる。
【0018】 本発明に関連して、サンプルという用語は、核酸、つまりDNAまたはRNA
を含む限り、任意のあらゆる有機材料、無機材料または生物的/非生物的材料を
意味する。したがって原核細胞もしくは真核細胞または細胞ホモジネート、例え
ばウイルス懸濁液の形態のウイルス、血液、精液、リンパ液またはその他の体液
、臓器製剤または組織製剤、水もしくは土壌サンプル、リポソーム、酵母、細胞
内器官、細胞核、植物ホモジネート、琥珀またはその他のものをサンプルとする
ことができる。サンプルは、好ましくは、水または生理食塩水もしくはバッファ
ー溶液を溶媒として含む。
【0019】 本発明は、サンプルから核酸を、該サンプルの分解中でさえ単一工程にて純粋
な形態で高度に特異的に単離することができるという利点を有する。その結果、
それらの核酸を分析または調製、例えばPCRプロセスにおける別の工程に直接
利用することができる。本発明による方法は、有利なことに、その都度の単離作
業に費用および時間をかけて該方法を適合させる工程を前提としない。むしろ、
本発明による方法は、他に変更を必要とすることなく任意のあらゆる単離作業に
直接利用することができる。本発明による方法は、有機材料または無機材料のほ
ぼあらゆる電気的、化学的、物理的または化学物理的分解の過程において利用す
ることができる。
【0020】 本発明は、有利には、ランダム配列のみからなるDNA混合物が担体に固定さ
れて存在している前記方法が提供される。この好ましい実施形態に従ってDNA
混合物がサンプル担体に結合した形態で存在する場合、さらに好ましい実施形態
ではランダム配列のみからなるDNA混合物とサンプルとの接触は電場、例えば
パルス電場または定電圧電場の影響下で、電気ハイブリダイゼーションが生じる
ように実施することができる。そのことは例えばDE19628171.7号ま
たは米国特許第5632957号に述べられており、その限りでそれらは本発明
の開示内容に含まれるものである。したがって、負に帯電した核酸は、本発明に
よる方法を実施するのに適した装置の陽極領域にまず蓄積され、この領域には有
利には、固定されたランダム配列も位置しており、その結果、このランダム配列
の領域に局所的に高い核酸濃縮が生じ、これがハイブリダイゼーションを速度論
的、熱力学的に促進する。本発明の他の好ましい実施形態においては、電場の転
極によって、速度論的、熱力学的条件の変化に基づいて陰極領域でストリンジェ
ント洗浄を実施することがすることができる。そのことは例えばDE19628
171.7号または米国特許第5632957号に述べられており、その限りで
それらは本発明の開示内容に含まれるものである。こうして本発明による方法の
さらなる特殊性を、例えば全核酸種の分離後の特定核酸種の濃縮に関して獲得す
ることができる。
【0021】 他の好ましい実施形態においては、本発明は、ランダム配列のみからなるDN
A混合物が遊離形態で、すなわち結合されていない形態で存在する前記方法に関
する。本発明のこの特別好ましい実施形態により、ランダム配列のみからなるD
NA混合物が遊離形態で存在する場合、好ましい実施形態においてはこのDNA
混合物は、電気泳動効果および誘電泳動効果を介して核酸精製を促進するために
負の正味電荷を有していなければならない。本発明によれば、電場、好ましくは
不均一電場が印加されるのが好ましい。この電場中でサンプルのDNA混合物と
遊離した核酸とは陽極に向かって同方向に移動し、こうしてその濃度がそこで局
所的に高まり、ハイブリダイゼーションが速度論的、熱力学的に促進される。電
気的性質の異なる物質がこの方法によって分離されるという利点もこれに加わる
【0022】 したがって本発明の特別好ましい実施形態では、ランダム配列のみからなる固
定されたまたは遊離のDNA混合物のいずれかに核酸を接触させる間に、少なく
とも1つの電場、例えばパルス電場および/または定電圧電場が印加される。利
用可能な電場の数およびパラメータは具体的単離・精製作業に応じて調整される
。パルス電場用の好適なパラメータは例えばKinositaおよびTsong, Nature 268
(1977), 438-441、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 74(1977)、1923-1927また
はBenzおよびZimmermann, Bioelectrochem. Bioenerg. 7(1980), 723-739に、
また定電場用の好適なパラメータはPollard-Knightら、WO 97/41219(1997)に
記載されており、その限りでそれらは本開示内容に一緒に含まれるものとする。
本発明による方法が1工程で実施されるとき、すなわちサンプル分解が核酸精製
と同時に行われるとき、本発明による方法の主要な利点が達成されるので、本発
明の好ましい実施形態では、サンプル分解中も電場、例えばパルス電場および/
または定電圧電場が利用される。パルス電場を利用すると細胞等の生体物質の電
気穿孔と浸透溶解が生じる。これにより、生体物質中に存在する核酸は遊離され
、精製が可能となる。この場合にも、電場の数とその技術的パラメータはその都
度の作業、すなわち分解されるべき物質および溶媒、に応じて調整される。本発
明によれば、本発明による方法を遂行する過程でパルス数、電場強度またはパル
ス周波数等の電場(単・複)の数およびパラメータを変更すること、例えば比較
的高い電場強度および比較的大きなパルス数において分解し、比較的低い電場強
度および/またはパルス数において電気ハイブリダイゼーションを実施すること
が、当然含まれる。核酸の単離にパルス電場を使用するかまたは定電圧電場も使
用する場合、本発明によれば、処理パラメータの選択を介してさまざまな細胞型
のサンプル中の特定の細胞型のみを溶解させることが可能である。このことは、
或る細胞型の特定の核酸を他の細胞型から分離し、したがってそれらの核酸から
も分離するのに利用することができる。サンプル分解の間、電場を利用して、例
えば細胞融合によって、物質を細胞またはミセル中に入れることもでき、これら
の物質はのちに溶解および/または核酸遊離を助け、特異化し、またはのちの検
出用の標識として役立つ。
【0023】 本発明によれば、サンプル分解のために、また場合によっては電気ハイブリダ
イゼーションのために特別好ましくは、電場強度2〜100kV/cm、特に5
〜50kV/cm、パルス幅もしくは時定数約0.5μs〜50msのパルス動
作電場が利用される。しかし、電気ハイブリダイゼーションのために他の電気パ
ラメータも当然に利用することができる。電場の作用と電気的穿孔とによって、
細胞膜を構成する脂質層に孔が生じる。本発明によれば、1〜1000000、
好ましくは100〜20000のパルスを細胞に印加することができる。パルス
波形は例えば方形、指数減少的または正弦波状、好ましくは無線周波、とするこ
とができる。その際、電場は交流電圧によっても直流電圧によっても生じさせる
ことができる。電場強度は、好ましくは、被分解細胞の膜上で臨界電圧Vより
上である。生体物質から電場を用いて細胞を分解しもしくは核酸を遊離するため
の通常の条件は例えばVitzthumら、FEBS Abstract(1998)、155、米国特許第5
235905号、米国特許第5447733号または米国特許第5393541
号に記載されており、その限りでそれらは本発明の開示内容に一緒に含まれるも
のとする。
【0024】 本発明によれば、例えば30℃〜95℃の高い温度を利用することによって細
胞分解を促進するのも好ましい。
【0025】 電場の他のパラメータを使ってサンプルの分解および/もしくは核酸の遊離を
実施すること、ならびに/または場合によっては、細胞分解を促進する化学薬剤
、例えばカオトロピック物質または界面活性剤、例えばSDS、リパーゼ、プロ
テイナーゼKまたはDMSO(ジメチルスルホキシド)等のプロテアーゼ、尿素
、グアニジニウムチオシアネートまたはグアニジニウムヒドロクロリドを用いる
ことも、当然に可能である。
【0026】 しかし、サンプル分解、核酸精製および場合によっては核酸検出の本発明によ
る方法は、そのような物質を添加することなく、例えば専ら、化学薬品を添加し
ない水、生理食塩水またはバッファー溶液中で実施するのが好ましい。
【0027】 他の好ましい実施形態では、遊離のもしくは固定されたDNA混合物への核酸
の結合または該混合物からの核酸の分離に続いて核酸を検出することを含むこと
ができ、その際場合によっては検出前にPCRを用いて増幅を実施する。サンプ
ルから精製された核酸の検出は直接サンプル担体内で、例えば光学的に、例えば
分光測光検出、発光測定検出、放射性検出または電気検出によっても、実施する
ことができる。特別好ましい実施形態では、サンプル分解とサンプル精製と検出
とを同じサンプル担体内で1工程で実施することが可能であり、その際好ましく
は全プロセスの間、サンプル分解と核酸精製と検出とを保証する電場が印加され
る。場合によって、実施される被検出核酸の増幅は本発明によれば電気的等温増
幅とすることができ、そのことはWO98/02573、WO93/15224
またはWO95/25177に述べられており、その限りでそれらは本開示内容
に一緒に含まれるものとする。
【0028】 特別有利な様式では、サンプル分解、特に細胞分解を達成するために、好まし
くはランダム配列のみからなる固定されたDNA混合物に接触させるサンプルを
、例えば16〜40kHzの超音波の影響に曝すことを含み得る。同時に、それ
により、サンプルと好ましくは固定されたDNA混合物とからなる反応混合物が
暖められることになり、サンプル中に含まれたDNAが変性し、冷却されると、
好ましくは固定されたDNA混合物に結合することができる。更に、DNAが断
片化され、固定されたDNA混合物への結合がこれによって向上する。したがっ
て、場合によっては、超音波の影響をDNA混合物への核酸の結合を促進するた
めにのみ使用することもできる。
【0029】 本発明の特別好ましい実施形態では、サンプル中に存在する核酸のDNA混合
物への親和性結合後に不純物を好適なバッファー溶液または水を用いて除去する
。洗浄工程実施後、親和性結合核酸は好適な溶媒、例えばバッファー溶液または
水の存在下で周囲温度を少なくとも70℃まで、例えば沸点まで昇温することに
よってDNA混合物から分離することができる。この分離は溶解バッファー液の
イオン強度を高めるかまたはpH値を変えることによっても行うことができる。
本発明によれば、前記電場を利用して洗浄工程および/または溶離を実施するこ
と、すなわち電気ストリンジェント洗浄を実施することも可能である。そのこと
は例えばHintsche、Medizinische Genetik 11(1999)、12-13、Chengら、Anal.
Chem. 70(1998)、2321-2326、Chengら、Nat Biotechnol 16(1998)、541-54
6、DE第19628171.7号またはUS第5632957号に記載されており
、その限りでそれらは本発明の開示内容に一緒に含まれるものとする。得られる
核酸は不純物がなく、特にPCR法によって、固定されたDNA混合物の存在下
でも、増幅することができる。
【0030】 本発明は、マトリックスに固定されたランダム配列のみからなる前記DNA混
合物を含むサンプルから核酸を単離するための、特に前記方法を実施するための
装置、特に親和性マトリックス、にも関する。DNA混合物のランダム配列の連
結は好ましくはそれらの3’末端を介して行われ、このため好ましくは引き続き
実施される(例えばPCRによる)増幅の際に副産物が生じない。したがって、本
発明は、装置、特に親和性マトリックスを含み、該装置を利用して前記方法を実
施することができ、特に該装置を用いて任意のサンプルから簡単安価に核酸を単
離することができる。
【0031】 本発明による装置はマトリックスを含み、このマトリックスは例えば、特殊鋼
、白金、銀、金、アルミニウムおよび/またはグラファイト等からなる電極とし
て、膜として、ビーズ(beads)またはカラムゲルとして形成することができ、ラ
ンダム配列のみからなるDNA混合物用の担体または基本骨格として働く。磁粉
、例えばビーズ、をマトリックスとして利用することも含み得る。
【0032】 本発明は、有利には、ガラスまたはプラスチック、例えばポリスチレンもしく
はポリプロピレンまたは相応に不活性な電極物質等の化学的、物理的に殆ど不活
性な物質をマトリックス用物質として利用することを含む。
【0033】 この物質は、特に、10℃〜95℃の間隔内の温度差、0〜14の間隔内のp
H差、10mM〜2Mの間隔内の塩化ナトリウムイオン濃度もしくは塩化カリウ
ムイオン濃度を物質特性の顕著な変化なしに許容するのに適していなければなら
ない。更に、利用する物質は水、界面活性剤および混合界面活性剤中で不溶でな
ければならず、例えばイソグアニジンチオシアネート等のカオトロピック試薬に
対して化学的に不活性でなければならない。
【0034】 マトリックスは、有利には、例えば、マトリックス物質の表面に高度に親和的
に結合する生体分子を塗布することによって、その表面が修飾されている。マト
リックスに固定されたこのような生体分子は、例えばストレプトアビジンとする
ことができる。しかし、マトリックス表面を、DNA混合物のランダム配列とマ
トリックスとの間の共有結合が可能となるように修飾しておくこともできる。し
たがってマトリックスはアミノ基を有することができ、このアミノ基はジアルデ
ヒドスペーサーもしくはジアルデヒド化合物分子、例えばグルタールジアルデヒ
ド、を介して結合に入り込み、例えばDNAランダム配列の5’末端に導入され
るアミノ官能基を有するシッフ塩基を形成することができる。本発明は、修飾前
にマトリックスの表面を、例えば硝酸で精製することを含み得る。それに加えて
、本発明は有利な実施形態において、修飾前にマトリックスの表面をシラン処理
することを含む。
【0035】 したがって、DNA混合物のランダム配列は、マトリックスに固定化する目的
で、好ましくは3’末端または5’末端に、やはり修飾物を有する。このような
修飾物は例えば、DNAランダム配列の5’末端に結合された、ビオチン等の生
体分子とすることができ、これらの生体分子はマトリックス上に固定された他の
生体分子、例えばストレプトアビジン等に高度に親和的に結合する。アミノ官能
基をDNAランダム配列に導入して、マトリックスに固定されたアルデヒド基と
これらが共有結合してシッフ塩基を形成し得るようにすることも含む。つまり各
ランダム配列の5’末端または3’末端は、例えばアミノ基またはその他の、エ
ポキシまたはスクシンイミドエステル等の通常の官能基を有することができる。
【0036】 いずれにしても一本鎖の形態の修飾DNAランダム配列、つまりDNA混合物
と、修飾マトリックスとを互いに接触させて、該DNA混合物をマトリックスに
固定する。本発明により利用されるDNA混合物を負荷したマトリックスは、本
発明に関連して親和性マトリックスとも称される。
【0037】 本発明による親和性マトリックスは、有利には、分解の枠内で分解物に添加さ
れもしくは曝される粒子の表面にも塗布することができる。
【0038】 本発明は、サンプルから核酸を単離するための装置、特に本発明による方法を
実施するための装置にも関し、この装置は、好ましくは向き合わせて配置される
少なくとも2つの平面電極と少なくとも1つの非電導性枠部とを備えたサンプル
チャンバを含み、少なくとも2つの電極と枠部が壁部、蓋部および/または底部
を構成する。したがって本発明は、被検査生体物質の所与の条件にその寸法を適
合させておくことのできる、サンプル担体とも称される前記装置に関する。これ
は、微生物系工学およびチップ技術分野のオーダーも、現在一般的な、実験室で
応用されるサンプル担体寸法も含む。それ故に、サンプル担体の寸法および幾何
学も好ましくはチップフォーマットに、つまりcmフォーマットもしくはmmフ
ォーマットに適合されている。というのも、これによって物質消費量を最少にし
、サンプル処理量を最大にすることができるからである。好ましい実施形態では
、このようなチップがマイクロフルイディクスの諸原理に従って構成される。し
たがって、枠部はこのような実施形態では平面的に、すなわち平らとすることが
でき、サンプルチャンバは設けられておらず、電極は枠部に組み込まれて存在す
る。更に、例えば本発明による装置をサンプル担体チップとして実施した場合、
すでに僅かな電圧において僅かな電極距離によって高い電場強度を達成すること
ができるので、印加すべき電圧に関する利点は考慮に値する。本発明による好ま
しい方法、すなわちサンプル分解と核酸精製、および場合によっては洗浄と検出
は、有利なことに単一のサンプル担体内で実施することができ、好ましくは全プ
ロセスの間に、または特定の時点で、前記諸工程を保証する電場が印加される。
【0039】 したがって本発明によるサンプル担体は電導性素子、つまり電極と、非電導性
素子、つまり枠部とで構成されている。電極は好ましくはアルミニウム、特殊鋼
、銀、金、白金、グラファイト等からなるかまたはそれらを含み、非電導性枠部
はプラスチック、ガラス、シリコーン等からなるかまたはそれらを単独でもしく
は組合せて含有している。サンプル担体の幾何学は、場合によっては均一電場も
不均一電場も生じさせることができるように実施することができる。
【0040】 したがって、本発明による装置は、サンプルを収容するための底部、蓋部およ
び壁部からなるサンプルチャンバが設けられており、このサンプルチャンバが、
少なくとも2つの平面電極を壁部または底部として有し、サンプルチャンバの残
りの領域は非電導性物質、つまり枠部で構成されている。好ましくは枠部に単数
または複数の孔を、例えばサンプル液を導入するかまた取り出すための導入・取
出しユニットとして組み込むことができ、これらの孔は場合によっては濾過器お
よび/または弁を備えている。しかも本発明によれば、単離された核酸の検出を
可能とする光学的またはその他の測定ユニットを枠部の間に組み込むのが好まし
い。
【0041】 サンプル担体の寸法は好ましくは1cm(チップ)〜10cm×10cm×
10cm(実験室用機器)である。
【0042】 特別好ましい実施形態では、電極の少なくとも1つが、および/または枠部の
領域が、本発明により使用されるランダム配列のみからなるDNA混合物を有す
る。つまり同様に、電極および/または枠部に固定されたDNA混合物用のマト
リックスもしくは担体として働く。
【0043】 本発明は、ランダム配列のみからなるDNA混合物、4個の異なるDNAラ
ンダム配列からなるDNA混合物、特に同一割合の混合物、を使用してサンプル
から核酸を単離することにも関し、ここでXはDNAランダム配列の鎖長に等し
く、好ましくは5〜50、特に15〜30である。
【0044】 本発明のその他の有利な実施形態は従属請求項から明らかとなる。
【0045】 実施例と対応する図とに基づいて本発明が詳しく説明される。
【0046】実施例1 :DNA単離装置 図1が示すマトリックス10は膜1の形状で作成されている。この膜1は表面
がストレプトアビジン分子3で被覆されている。
【0047】 図2が示す親和性マトリックス100は、一本鎖形態のDNA混合物である化
学的にまたは合成的に製造した5’修飾DNAランダム配列7、7’、7’’に
マトリックス10を接触させ、それによりDNAランダム配列が、その5’修飾
によってストレプトアビジン分子3に高い親和性で結合できるようにすることに
よって、作製された。。図2は、DNAランダム配列7、7’、7’’の5’末
端がそれぞれビオチン5に結合されていることを示している。DNAランダム配
列7、7’、7’’の5’末端の該ビオチン修飾物は固定されたストレプトアビ
ジン分子3に高い親和性で結合し、こうして個々のDNAランダム配列7、7’
、7’’を有するDNA混合物が、マトリックス10上に固定されて形成される
【0048】実施例2 :細胞分解物からのDNAの単離A)親和性マトリックスの作製 Potters-Ballotini GmbH社(キルヒハイムボランデン)のBallotini Micro-Gl
askugeln Typ 3000を実験用に使用した。その大きさは50μm以下と記載され
ていた。原料物質を精製し、シラン処理用に表面を調製するために、このガラス
ビーズを硝酸中で煮沸した。還流冷却器を備えた1リットル3首フラスコ中の約
7%硝酸500mlに50gのガラスビーズを入れた。茸形加熱器を用いて沸騰
するまで加熱し、還流させながら1時間煮沸した。その間、魚形攪拌翼を備えた
磁気攪拌装置を用いて攪拌した。冷えたのち上澄液をデカンテーションした。ガ
ラスビーズをMilliQ品質の水で3回洗浄し、吸引濾過器を用いて濾別した。ガ
ラスビーズは95℃で1晩、乾燥棚のなかで乾燥した。乾燥後、裸眼でなお不純
物を認めることができたので、精製操作全体を再度繰り返した。
【0049】 乾燥し精製したガラスビーズ10gを250mlの1首丸底フラスコ中の20
0ml乾燥メタノールに入れた。該フラスコをアルゴンでパージした。20ml
の3-アミノプロピルトリメトキシシラン(Fluka社)を添加した。触媒として0
.5mlのトリエチルアミンを添加した。この調製物を室温で2時間攪拌した。
反応溶液をデカンテーションし、ガラスビーズを水(MilliQ)で洗浄し、吸引
濾過器を用いて濾別した。
【0050】 まず、160mlの0.1M KHPOと40mlの0.1M KHPO とからリン酸カリウム緩衝液を作成し、pH7.5に調整した。10mlの2
5%グルタルジアルデヒド溶液と90mlのリン酸カリウム緩衝液とから2.5
%グルタルジアルデヒド溶液を作成した。40mlの2.5%グルタルジアルデ
ヒド溶液に4gのシラン化ガラスビーズを加え、室温で約1時間攪拌した。ガラ
スビーズは引き続き水、リン酸カリウム緩衝液で洗浄し、そして再び水で十分に
洗浄した。
【0051】 オリゴヌクレオチド(調製物当り1μmol)(15マー;各15マーは同一
濃度。すなわち、ヌクレオチドA、T、G、Cを有する理論的に可能なすべての
オリゴマーがそれぞれ同じ割合分布で存在する;Interactiva社、ウルム、ドイ
ツ)を、1mlのリン酸カリウム緩衝液に加えた。15mlバイアル(Greiner
GmbH社)中の4mlのリン酸カリウム緩衝液に、1gのグルタルジアルデヒドで
活性化されたシアン化ガラスビーズと1mlのプライマー溶液を加えた。この調
製物を氷中で短時間冷却した。このバイアルは冷却室内のローラ上に1晩置き、
そこで17時間ローリングした。ガラスビーズは小型遠心分離器(Heraeus社)
において1500rpmで5分間遠心分離した。上澄液はデカンテーションし、
さしあたり冷蔵庫内に保管した。未結合プライマーを洗い流すために、ペレット
を、約6mlのリン酸カリウム緩衝液に混和して3回遠心分離した。ビーズは水
(MilliQ)でスラリー状にして、半分ずつ2つのエッペンドルフ遠心容器(Eppe
ndorfhutchen)に入れた。半分にした一方はその状態で凍結し、他方の半分は各
10分の3回の工程で高速真空乾燥器(Speed-vac)内で乾燥し、やはり冷凍庫内
に保存した。
【0052】B)細胞分解物とDNA単離 反応器内の組成137mM NaCl、2.7mM KCl、1.5mM KH
PO、8.1mM NaHPO、pH7.0の緩衝液0.05〜1ml
中に10〜10の分解すべき細胞を加えた。引き続き、オリゴヌクレオチド
で被覆した親和性ビーズ50〜500mgを添加した。細胞を分解するために、
該混合物中にカップ形共振器を用いて周波数16〜40kHzの超音波をかけた
。その際、該反応混合物は、遊離した二本鎖DNAを変性するのに十分な平均8
0℃まで暖まり、反応混合物が冷却するにつれてハイブリダイゼーションによっ
て親和性マトリックスに結合することができた。反応混合物の下にクロロホルム
で層を形成することによって相分離が引き起こした。その際、ガラスビーズはそ
の高い比重の故にクロロホルム層中に集まった。細胞断片の他に細胞分解物のあ
らゆる水溶性成分を含む水性上澄液を除去し、単離すべきDNAが付着したガラ
スビーズは真空中で乾燥させた。こうしてサンプルの全DNAを単一の工程で生
体サンプルから遊離させ、残りの成分から調製法により分離することができた。
【0053】 ダイナビーズ(Dynabeads)でDNAの単離を実施した場合、組成20mM トリ
ス/HCl、pH7.5、1M LiCl、2mM EDTAの緩衝液中に濃度5
mg/mlの複合ダイナビーズ50μlと細胞溶解物50μlを混合した。次に
得られた混合物はこの場合ローラー上で10分間、そして更に静止したまま10
分間、インキュベートした。DNAが負荷された粒子を磁気的に分離し、製造業
者の指示に従って各100μlの洗浄緩衝液で2回洗浄した。
【0054】C)親和性マトリックスからのDNAの溶離 DNAを含む親和性マトリックスを所望により水または組成10mM トリス
、1mM EDTA、pH8.0の緩衝液中で暖めた。得られた懸濁液を沸騰す
るまで10分間加熱し、それにより親和性マトリックスに結合したDNAが分離
し、上澄液と共に高温で除去することができた。
【0055】実施例3 :DNA単離とPCR 最初の実験において、固定化されたDNAランダム配列(実施例2と同様の1
5マー)でDNAの単離が原理的には実施可能であることが示された。このため
に、5’末端をビオチン化したDNAランダム配列を、ストレプトアビジンで被
覆された市販の磁性粒子上に固定し、そのDNA結合特性を市販のDNA単離系
(DYNAL Direct)の結合特性と比較した。MIF遺伝子を含有したプラスミドを標
準DNAとして利用したが、このプラスミドはインタクトな大腸菌(Escherichia
coli)細胞から化学的細胞分解によって放出される。プラスミド単離後、MIF
遺伝子を好適なプローブ対で増幅し、PCR産物を電気泳動で分離した。この比
較試験の結果が図3に示してある。電気泳動結果のレーン3、4は、DNAラン
ダム配列で単離することのできたプラスミドDNAのMIF-PCR産物を表す
。これを、レーン5、6の市販の系を用いて単離したプラスミドDNAのMIF
-PCR産物と対比している。両方の単離法の間に定性的差異も定量的差異も現
れない。
【0056】実施例4 :アフィニティークロマトグラフィー DNAを単離するための親和性マトリックスとして調製した実施例2のガラス
ビーズをHPLCカラム空隙に導入し、そこでそれらのDNA結合能力を調べた
。いわゆるバッチ法を上回るカラムクロマトグラフィー法の本質的な利点はその
高い再現性と、実験条件(流速、流動試薬、温度)を簡単に変更できる可能性と
にある。図4は、50℃、および組成10mM トリス、1mM EDTA、10
0mM NaCl、pH8.0の緩衝液における標準DNA(それぞれ25μg
)の、未処理ガラスビーズと固定化したDNAランダム配列を有するガラスビー
ズとに対する結合のクロマトグラフを示す。曲線(曲線1:DNAランダム配列
を含まないガラスビーズ;曲線2:DNAランダム配列を有するガラスビーズ)
より下の面積の差は親和性マトリックスのDNA結合能力に一致する。流速はそ
れぞれ0.1ml/分であった。選択された条件において、DNAランダム配列
で被覆されたガラスビーズのDNA結合能力は未被覆ガラスビーズの結合能力を
7.16倍上回ることが判明した(図4参照)。
【0057】実施例5 :チップフォーマットのサンプル担体を用いて電場を利用した核酸の単
離 図5が示す装置200は、2つの相向き合う電極対にまとめられた4つの電極
220、220’と非電導性材料の枠部230とからなるサンプルチャンバ21
0を含む。サンプル担体は横断面が矩形のチップフォーマットとして構成されて
おり、すなわち大きさが約1〜2cmである。サンプルチャンバ210の蓋部
と底部は図示されていない。枠部230と4つの平面的に構成された電極220
、220’が壁を形成し、サンプルを収容するのに役立つ内部容積を定めている
。向き合わせて配置されてそれぞれに壁を形成する両方の電極対220、220
’の距離を100nm〜5mm、電極の直径を約1cm以下にすることができる
。端子225を有する各電極対の個々の電極220、220’を非電導性領域2
40が相互に分離し、したがって不均一な電場とほぼ均一な電場を発生させるこ
とができる。不均一電場の形成は4つの電導性素子220、220’のうち2つ
または3つにのみ電圧を印加することによって達成することができる。電極対の
電導性素子220、220’の間の非電導性領域240は好ましくは極力小さく
選択し、例えば電導性素子、つまり電極220’が陰極として働き、電導性素子
、つまり電極220が陽極として働くとき、ほぼ均一な電場を生じさせることが
できる。サンプルチャンバ210は枠部230を有し、この枠部はフィルタを備
えた装入ユニット260および取出しユニット270を有する。装入・取出しユ
ニット260、270は、サンプル担体200に装入しまた排出することができ
るように枠部230の端子型非電導性素子280内に嵌め込まれている。場合に
よって分光光度式またはルミノメータ式測定を実施することができるようにする
ために、装置200が枠部230の非電導性領域295、280の間に光学ユニ
ット290を有し、光学ユニットは接続できるように適合させることができる。
電気的検出のために電極220、220’の端子225を使用することができる
。本発明により利用されるDNA混合物のランダム配列300が電極220に固
定されていることも図示されている。ランダム配列300は付加的に、または専
ら、電極220、220’の領域で非電導性素子240に付着させておくことも
できる。電場を利用して本方法の全工程、すなわちサンプル分解、核酸精製およ
び場合によっては核酸洗浄、核酸検出をサンプル担体200を用いて実施するこ
とができるようにするために、単数または複数の対応する電圧発生装置をサンプ
ル担体200に接続して所要のさまざまな電場を発生し得るようにしなければな
らない。したがって本発明による装置は、特に、サンプルチャンバ210の諸部
分または諸領域、つまり壁、底部および/または蓋部が、チャンバ内に少なくと
も1つの電場を発生することのできる電極で構成されており、サンプルを取出し
導入しおよび/または検出するための孔を壁、底または蓋に設け得ることを特徴
としている。
【0058】 前記装置を利用した本発明による方法は、最初に、水中に存在する大腸菌細胞
等のサンプルをサンプル担体200内に導入することになる。引き続き、場合に
よって、特定の生体細胞を濃縮もしくは分離するために、または電気融合のため
の予備的条件として、電場を利用した二次元電気泳動を行うことができ、その際
電極220、220’の端子225に相応の電圧を印加する。この時、電気分解
を促進しまたは標識化を実施するために、電気融合を行っても良い。引き続き、
生物細胞またはウイルスの電気分解が起きるように、例えばパルス電場または定
電圧電場を発生するために電圧を印加し、条件は場合によっては特定の生物細胞
のみが電気分解されるように調整することができる。ここでは電場強度2〜10
0kV/cmの電場が利用される。引き続き、分解された細胞から遊離した核酸
が、本発明により利用される、サンプルチャンバ内に遊離して存在するDNA混
合物のランダム配列か、または本発明により利用される、陽極領域でサンプルチ
ャンバ210の電導性領域および/または非電導性領域に固定されたDNA混合
物のランダム配列300のいずれかと、電場を利用して電気ハイブリダイズし得
るように、条件を選択する。10,000〜100,000のパルス数、2μs〜
50μsの時定数、1kV/cm〜10kV/cmの電場強度、そして細胞分解
およびハイブリダイゼーション時の指数的パルス減少を用いる。
【0059】 引き続き場合によっては、特定核酸の極性反転と濃縮もしくは希釈を行いなが
ら、そして望ましくない物質、例えば増幅インヒビターを分離しながら、電気ス
トリンジェント洗浄を実施することができる。引き続きサンプルチャンバ210
内になお存在する核酸を、場合によっては電気溶離し、また場合によっては好ま
しくはWO97/47767に記載されたような電気等温PCRを用いる増幅を
行う。最後に、結合されまたは遊離して存在する精製された核酸の検出を、好ま
しくは電気的に、(例えばHintsche、1999、同掲書、に述べられたように)行う
ことができる。
【0060】 当業者には明白であるが、個々の前記工程の間に、または工程後に、単離法に
応じて、望ましいまたは場合によっては望ましくない物質または核酸の洗浄また
は溶離を、極性、電場強度、パルス数、パルス幅またはパルス周波数に関する電
場の変更と同様に行うことができる。
【0061】実施例6 : 図6は本発明による方法を実施するための本発明による装置400を示してお
り、この装置400は平面的に構成された非電導性枠部560と、平面的に構成
されたこの枠部560に組み込まれた少なくとも2つの電極500とで構成され
ている。本発明による装置400はチップとして構成されており、すなわち壁部
と蓋部とで形成されるサンプルチャンバを有していない。したがって本発明は平
面的に構成されるサンプル担体、すなわち枠部とも称される非電導性チップベー
ス560、およびこのチップベース560に組み込まれた平面的な2つの電極5
00からなるチップ、にも関する。好ましくは、ランダム配列のみからなるDN
A混合物550は電極に固定しておくことができる。
【0062】 本発明による方法は、各目的に対して電極500を取り扱うことによって、例
えば生物的物質もしくは非生物的物質を電気分解(核酸単離)するための電極制
御1、核酸を電気精製するための電極制御2、核酸を電気等温増幅するための電
極制御3、そして電気検出のための電極制御4によって経時的に実施することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による装置のマトリックスを示す。
【図2】 本発明による装置もしくはDNA親和性マトリックスを示す。
【図3】 電気泳動結果を示す図である。
【図4】 未処理ガラスビーズと処理済みガラスビーズへの標準DNAの結合の2つのク
ロマトグラムを示す。
【図5】 サンプル担体の形態の本発明による装置の他の実施形態を示す。
【図6】 チップとして実施された本発明による装置の他の実施形態を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),AU,CA,H U,IL,JP,US (72)発明者 ブルナー、ヘルヴィック ドイツ連邦共和国 ディー−70569 シュ ツットガルト、アン デル ベッテライッ ヘ 6 (72)発明者 エイブ、フベルタス ドイツ連邦共和国 ディー−72525 ミュ ンシンゲン、ハウプトシュトラーセ 302 (72)発明者 キーセヴェッター、ステファン ドイツ連邦共和国 ディー−73760 オス トフィルデルン、ヴァゲンマンスタイゲ 5 (72)発明者 コッホ−ペルスター、ブリジット ドイツ連邦共和国 ディー−71522 バッ クナング、ルドヴィクスブルガー シュト ラーセ 27 (72)発明者 トヴァル、ギュンター ドイツ連邦共和国 ディー−70563 シュ ツットガルト、オベルエル グルンドヴェ グ 25 (72)発明者 ヴィッツム、フランク ドイツ連邦共和国 ディー−71157 ヒル ドリツハウセン、ツエッペリンシュトラー セ 40 Fターム(参考) 4B024 AA11 AA19 BA80 CA01 HA03 HA19 4B029 AA09 BB20 HA10 4B063 QA20 QQ42 QR08 QR32 QR42 QR56 QS12 QS17 QS25 QS34 QS39 QX02 4G057 AB06 AB39

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サンプルから核酸を定量的に単離するための方法であって、
    該サンプルを分解し、それと同時またはその後に、該サンプルとランダム配列の
    みからなるDNA混合物とを、該サンプル中に存在する実質的にすべての核酸の
    該DNA混合物への結合が生じうるように接触させることを含む、上記方法。
  2. 【請求項2】 ランダム配列のみからなるDNA混合物に結合した核酸を、
    サンプルの残部を分離し、場合によって洗浄した後にDNA混合物から分離する
    ことを含む、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 ランダム配列のみからなるDNA混合物が担体に固定された
    形態で存在する、請求項1または2記載の方法。
  4. 【請求項4】 ランダム配列のみからなるDNA混合物が溶液中に遊離した
    形態で存在する、請求項1または2記載の方法。
  5. 【請求項5】 サンプル分解中および/またはランダム配列のみからなるD
    NA混合物と核酸との接触中に少なくとも1つの電場が印加される、請求項1〜
    4のいずれか1項記載の方法。
  6. 【請求項6】 電場がパルス電場または定電圧電場である、請求項5記載の
    方法。
  7. 【請求項7】 サンプルが超音波の影響を受けて分解される、請求項1〜6
    のいずれか1項記載の方法。
  8. 【請求項8】 サンプルとランダム配列のみからなる固定されたDNA混合
    物との接触が超音波処理の影響下で行われる、請求項1〜7のいずれか1項記載
    の方法。
  9. 【請求項9】 核酸のDNA混合物への結合後に、好ましくは電場の影響下
    で洗浄を行う、請求項1〜8のいずれか1項記載の方法。
  10. 【請求項10】 ランダム配列のみからなるDNA混合物への核酸の結合後
    、またはランダム配列のみからなる遊離のもしくは固定されたDNA混合物から
    の核酸の分離後に核酸が検出される、請求項1〜9のいずれか1項記載の方法。
  11. 【請求項11】 核酸の増幅後に検出が行われる、請求項10記載の方法。
  12. 【請求項12】 検出が、光学検出、分光測光検出、発光測定検出、放射性
    検出または電気検出の形態で行われる、請求項10または11記載の方法。
  13. 【請求項13】 結合した核酸のDNA混合物からの分離が、溶媒の存在下
    で昇温する、特に70℃まで昇温することにより行われる、請求項1〜12のい
    ずれか1項記載の方法。
  14. 【請求項14】 サンプルが水、生理食塩水またはバッファー溶液中に存在
    する、請求項1〜13のいずれか1項記載の方法。
  15. 【請求項15】 溶媒、洗浄剤またはその両方が水、生理食塩水またはバッ
    ファー溶液である、請求項1〜14のいずれか1項記載の方法。
  16. 【請求項16】 サンプルから核酸を単離するため、特に請求項1〜15の
    いずれか1項に記載された方法を実施するための装置であって、少なくとも2つ
    の平面電極(220、220’)と少なくとも1つの非電導性枠部(230)と
    を備えた少なくとも1つのサンプルチャンバ(210)を含んでなり、少なくと
    も2つの平面電極(220、220’)および枠部(230)がサンプルチャン
    バの壁部、蓋部または底部を構成するものである、上記装置。
  17. 【請求項17】 ランダム配列(7、7’、7”、300)のみからなるD
    NA混合物が電極(220、220’)の少なくとも1つに、および/または枠
    部(230)に固定されている、請求項16記載の装置。
  18. 【請求項18】 少なくとも2つの電極(220、220’)が、金、銀、
    貴金属、銀、アルミニウム、白金またはグラファイトからなるか、またはこれら
    を単独でもしくは組合せて含む、請求項16または17記載の装置。
  19. 【請求項19】 枠部(230)がケイ素(silicium)、プラスチックまたは
    ガラスからなるか、またはこれらを単独でもしくは組合せて含む、請求項16〜
    18のいずれか1項記載の装置。
  20. 【請求項20】 サンプルから核酸を単離するため、特に請求項1〜14の
    いずれか1項に記載された方法を実施するための装置であって、ランダム配列(
    7、7’、7”、300)のみからなるDNA混合物を含み、該混合物がマトリ
    ックス(10)に固定されている上記装置。
  21. 【請求項21】 DNA混合物が4個の異なるDNAランダム配列(7、
    7’、7”、300)を有し、ここでXはDNAランダム配列1個当りのヌクレ
    オチドの数に等しく、好ましくはXは5〜50、特に15〜30である、請求項
    15〜20のいずれか1項記載の装置。
  22. 【請求項22】 ランダム配列(7、7’、7”、300)が、DNA混合
    物中に好ましくは実質的に同じ割合で存在している、請求項15〜21のいずれ
    か1項記載の装置。
  23. 【請求項23】 各ランダム配列(7、7’、7”、300)の5’末端ま
    たは3’末端が修飾、特にビオチン化されている、請求項15〜22のいずれか
    1項記載の装置。
  24. 【請求項24】 個々のDNAランダム配列(7、7’、7”、300)が
    それぞれ5’末端または3’末端にアミノ基またはエポキシ、スクシンイミドエ
    ステル等のその他の一般的な官能基を有する、請求項15〜23のいずれか1項
    記載の装置。
  25. 【請求項25】 マトリックス(10)の表面が、DNA混合物を結合させ
    るための固定された生体分子(3)、特にストレプトアビジンを有する、請求項
    15〜24のいずれか1項記載の装置。
  26. 【請求項26】 マトリックス(10)の表面、特に少なくとも1つの電極
    の表面が、ジアルデヒド基と結合したアミノ基を有する、請求項15〜25のい
    ずれか1項記載の装置。
  27. 【請求項27】 マトリックス(10)が膜(1)、電極(220、220
    ’)またはカラムゲルとして形成されている、請求項15〜26のいずれか1項
    記載の装置。
  28. 【請求項28】 装置が粒子の表面に適用される、請求項15〜27のいず
    れか1項記載の装置。
  29. 【請求項29】 請求項1〜15のいずれか1項記載の方法を実施するため
    の装置であって、非電導性枠部(560)と、該枠部(560)に組み込まれた
    少なくとも2つの平面電極(500)と、枠部(560)および/または電極(
    500)上に固定された、ランダム配列のみからなるDNA混合物(550)と
    を含んでなる上記装置。
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