JP2002511395A - 植物成長調節剤組成物 - Google Patents

植物成長調節剤組成物

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、吸湿性および腐食の性質が改善された新規メピコート植物成長調節剤組成物を提供する。本発明の新規植物成長調節剤は、工業的メピカートクロリドから、なかでも電気化学的イオン交換方法または出発材料としてN−メチルピペリジンを用い、これを炭酸ジメチルにより4級化する方法によって容易に製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】
本発明は植物の成長調節組成物とその使用に関する。さらにメピコートボラート
化合物を含む組成物、および植物の成長調節の方法、特に木綿の成長調節に関す
る。
【0002】
【発明の背景】
植物成長調節剤(PGRs)は植物の成長と分化に影響を与える。さらに特に,
様々なPGRは、例えば植物の高さを減少させる、種子発芽を刺激する、開花を
誘発する、葉の色を濃くする、穀物の倒伏を少なくする、植物の成長の割合を変
化させる、果実のなるタイミングや効率を変えたりすることができる。
【0003】 PGRは現在の綿花生産に欠くことのできない手段として認識されている。メ
ピコート(IUPAC名:N,N−ジメチルピペリジニウム)は、最初に綿のた
めに広く受け入れられたPGRであり、一般にその塩化物の塩の形、即ちメピコ
ートクロリド(メピコートの塩化物)で、葉面施与により綿に施与される。
【0004】 最も明らかなメピコートクロリドPGRの綿に対する効果は、植物の全長を小
さくし、節の間の距離を短くし、植物の幅を小さくするというものである。同様
に、低い位置の植物の葉への光の浸透が高められ、より低い位置の綿花の維持と
発育が促進される。
【0005】 しばしば達成される関連した利益は、収穫可能な綿花の重量の増加である。メ
ピコートクロリドPGRの使用によって達成される他の高く望まれる利益は、綿
花の開裂の早さである。例えば、Khafaga, Angew. Botanik 57, 257-265(1983);
Sawan ら,J. Agronomy and Plant Science, 154, 120-128(1985) ; Ray, Decip
hering PGRS,Cotton Farming, June 1997, 18-20 ; Cotton Production,1995 De
lta Agricultural Digest 22-24(Argus Agronomics, Argus, Inc.部門より出版
);US3905798, US4447255 ; Pix Official Handbookを参照せよ。
【0006】 ZeehらのUS3905798によれば、すべての公知のメピコート塩は吸湿性
があるとされている。乾燥してさらさらしたメピコート植物成長調節剤の形態は
、様々な固体の担体、例えば粘土、肥料などを使用して、または、特別の製造の
操作および固体を周囲の湿気から隔離する包装を使用して製造しなければならな
い。さらに、EP−A710071には、吸湿性のメピコートクロリドを固体の
製剤および特に錠剤の生産のために加工し、乾燥する方法が記載されている。
【0007】 さらにまた、EP−A573177は例えば、メピコートクロリドの、無水の
工程が開示されており、そこでは得られた生産物を、湿気および水蒸気を吸湿し
た結果の溶解から防御するための水溶性のポリビニルアルコールの小袋で包装し
なくてはならない。
【0008】 WO09/09627には、メピコートクロリドの水分散細粒の製造について
記載されている。ここでは、吸湿性の問題を、選択された補助剤、例えば合成ケ
イ酸カルシウム、結合剤および様々なナトリウムスルホナートおよび/またはカ
ルボキシラートの混合することによって克服している。
【0009】 メピコート塩の吸湿性は、製造の環境において様々な理由によって望ましくな
い。特に、水分は、メピコートクロリド塩組成物をイオンに分離させ、比較的低
いpHにする傾向がある。結果として、湿った固体を相当な時間保存しておくと
、比較的強い腐食が起こる。さらに、塩化物陰イオンは、水中で高い濃度にある
と多くの種類の鋼と金属に対して腐食をもたらす。従って、メピコート塩の腐食
性を克服するために特別の製造方法と装置が一般的に用いられる。
【0010】 さらに、メピコートのモノボラートは、特にモノボラートのキレートおよび錯
体は、電子写真のトナーとして使用されている(例えばJP−A05/2652
57;JP−A02/166713を参照)。脂肪族の、開環した4級のアンモ
ニウムモノボラートが、Electrochim. Acta 39, 18(1994); Z.Naturforsch. B (
Chim. Sci.) 48, 7(1993); Z. Naturforsch. B ( Anorg. Chem. Org. Chem.) 33
B, 20(1978); J.Nonmetals 2(2), 103(1974); JP-A89/322006;US3403304に記載
されている。これらの公知のモノボラートは、電解液、触媒的重合剤、難燃剤ま
たはホウ素−殺生物剤として使用されている。しかし、これらの化合物の農業分
野での使用を記載したものは存在しない。メピコートクロリド塩の吸湿性と腐食
性については公知の問題であるが、吸湿性と腐食性を持たない、替わりとなるメ
ピコート化合物は提案されてはいない。そのような化合物の探索は、その腐食性
と吸湿性を減少させるための化合物の変形が、実質的に化合物の植物成長調節の
性質を害するものであってはならないという要求により複雑となっている。別の
方法では、メピコートの有用性は除去され、損なわれるであろう。
【0011】 生物学上の活性を考慮してみると、およびすべての公知のメピコート化合物の
一様な吸湿性を考慮すると、高い生物学的活性を維持したままでこれらの問題を
最小化するまたは取り除くようなメピコート化合物の変形は、提案されていない
。 [発明の要約] 本発明は、腐食性および吸湿性のレベルが向上した、新規なメピコート植物成
長調節剤組成物を提供することにある。本発明の新規なメピコート植物成長調節
剤組成物は、容易に市販の工業的なメピコートクロリドから製造することができ
、なかでも電気化学的イオン交換方法または、出発材料としてN−メチルピペリ
ジンを用い、これをジメチル炭酸により4級化することによって製造することが
できる。
【0012】 本発明の新規なメピコート植物成長調節剤組成物は、メピコートのボラート塩
メピコートの部分的なボラート塩、またはメピコートのボラート塩の混合物を含
み、これらの水和物も含む。これらのメピコートのボラート塩、メピコートの部
分的なボラート塩、またはメピコートのボラート塩の混合物は、式Iの構造を有
している。
【0013】 [DMP]n+ n[Mxyz(A)v]m-・wH2O (I) [但し、 DMPがN,N−ジメチルピペリジニウム(メピコート)を表し、 Mが、農業上許容可能な金属、水素またはNH4のカチオンを表し、 Bがホウ素を表し、 Oが酸素を表し、 Aが、少なくとも1個のホウ素原子または農業上許容可能なカチオンと会合す
る、キレートまたは錯体−形成部を表し、 nおよびmが、1から6の範囲を持つ同じ整数を表し、 xが、0から10の範囲の整数または分数を表し、 yが、1より大きく48の範囲の整数または分数を表し、 zが、0から48の範囲の整数または分数を表し vが、0から24の範囲の整数または分数を表し wが、0から24の範囲の整数または分数を表す。] 式Iの水の部分は、自由なまたは配位した内部の結晶水または「結合した」水
を表し、一般的にボラート構造のホウ素結合ヒドロキシ基の縮合水として表現さ
れる。
【0014】 本発明の好ましい態様として、Aは以下の種類の分子である。即ち1−ヒドロ
キシカルボン酸、例えば乳酸、マンデル酸、リンゴ酸;モノまたはオリゴヒドロ
キシモノ、ジ、またはトリカルボン酸、例えば酒石酸またはクエン酸;グリコー
ル、特にビシナルグリコール、例えば1,2−プロピレングリコール、2,3−
ブチレングリコール;アルコール、例えばエタノール、ペンタノール、またはベ
ンジルアルコール;モノ、ジ、またはトリカルボン酸、例えば酢酸、シュウ酸、
または安息香酸;アミノアルコール、例えば、エタノールアミンまたはジエタノ
ールアミン;ポリアルコールおよび糖、およびそれらの誘導体、例えば糖アルコ
ール、ポリヒドロキシカルボン酸、例えばグリセロール、ソルビトール、マンニ
トール、グルコースおよびフルクトースまたはグルコン酸;および上述した物質
の種類の誘導体、例えばエーテルまたはエステル誘導体で、少なくとも1個のホ
ウ素原子とプロトン−求核的配位を形成するもの例えば、アミノ基、水酸基、カ
ルボン酸基を持つエーテルまたはエステル。
【0015】 本発明の有利な態様として、本発明の新規なメピコート植物成長調節剤組成物
は、水和体を含む式IIのメピコートのボラート塩を含む(xが0の場合の式I
)。
【0016】 [DMP]n+ n[Byz(A)v]m-・wH2O (II) [但し、 DMPがN,N−ジメチルピペリジニウム(メピコート)を表し、 Bがホウ素を表し、 Oが酸素を表し、 Aが、少なくとも1個のホウ素原子と会合する、キレートもしくは錯体−形成
部を表し、 nおよびmが、1から6の範囲を持つ同じ整数を表し、 yが、1より大きく48の範囲の整数または分数を表し、 zが、0から48の範囲の整数または分数を表し vが、0から24の範囲の整数または分数を表し wが、0から24の範囲の整数または分数を表す。] 特に好ましい式IIの化合物は、yが2から20の範囲の整数または分数を表し
、さらに特に好ましいのは、2から10の範囲であり、特に好ましいのは3から
10の範囲である。
【0017】 他の有利な発明の態様では、上記のメピコートボラート塩または部分的な塩は
、他の農業上許容できる塩、好ましくはボラート塩と混合、即ち錯体を形成する
ことができる。この本発明の錯体または混合塩組成物は、全体的には式III(
Xが0でないときの式I)の構造を持っている。
【0018】 [DMP]n+ n[Mxyz(A)v]m-・wH2O (III) [但し、 DMPがN,N−ジメチルピペリジニウムを表し、 Mが、農業上許容可能な金属(例えばナトリウム、カリウム、マグネシウムま
たは銅)、水素またはNH4のカチオンを表し、 Bがホウ素を表し、 Oが酸素を表し、 Aが、少なくとも1個のホウ素原子または農業上許容可能なカチオンと会合す
る、キレートまたは錯体−形成部を表し、 nおよびmが、1から6の範囲を持つ同じ整数を表し、 xが、0より大きく10の範囲の整数または分数を表し、 yが、1より大きく48の範囲の整数または分数を表し、 zが、0から48の範囲の整数または分数を表し vが、0から24の範囲の整数または分数を表し wが、0から24の範囲の整数または分数を表す。] 特に好ましい式IIIの化合物は、yが2から20の範囲の整数または分数を
表し、非常に好ましいのは2から10の範囲、特に好ましくは3から10の範囲
である。
【0019】 本発明の他の有利な態様では、新規なメピコート植物成長調節剤組成物は、式
Iのメピコートボラート塩を含み、好ましくは式IIのメピコートボラート塩を
含み、これらの水和物の形態を含み、但し、 yは3から7の範囲の整数または分数を表し、 zは6から10の範囲の整数または分数を表し、 vは0を表し、 wは2から10の範囲の整数または分数を表す。 特に好ましいものは、式IIの化合物 [但し、yは3から5の範囲の整数または分数を表し、 zは6から8の範囲の整数または分数を表し vは0を表し、 wは2から8の範囲の整数または分数を表す。]を含む組成物である。 非常に特に好ましいものは、式IIの化合物 [但し、yは5を表し、 zは8を表し vは0を表し、 wは2から3の範囲の整数または分数を表す]を含む組成物である。
【0020】 本発明のメピコートボラート、部分的ボラートおよび混合ボラート塩は、腐食
性および吸湿性のレベルが向上している。 これらは、植物成長調節性能がメピコートクロリドと匹敵するか、さらに優れて
いる農業的に活性な組成物である。新規なメピコートボラートは、以下の塩を変
換するという本発明の別の側面に従って容易に製造することができる。 即ち、メピコートハライド、炭酸塩、炭酸水素塩、硫酸塩、硫酸水素塩、モノC 1 〜C4アルキルスルファートまたはホルミアート、特にメピコートハライド、ス
ルファート、モノメチルスルファートおよびホルミアート、好ましくはメピコー
トクロリドを塩基性のメピコート塩、たとえばメピコートヒドロキシドへ新規な
電気化学的方法によって変換する。上記塩基性のメピコート塩をホウ酸と反応さ
せ、新しいメピコートボラートを形成させる。上記の塩基性メピコート塩を、対
応する式IIおよび式IIIの化合物に関しては、ホウ酸および他の化合物と反
応させる。上述のメピコート塩のメピコートヒドロキシドへの転換は、いずれか
のイオン交換の方法を用いて本発明のさらに他の側面に従って、簡便に行うこと
ができる。好ましくは、メピコート塩は、メピコートハライド、炭酸塩、炭酸水
素塩、硫酸塩、硫酸水素塩、モノC1〜C4アルキルスルファートまたはギ酸塩、
特にメピコートハライド、硫酸塩、モノエチルスルファートおよびギ酸塩であり
、好ましくはメピコートクロリドは、メピコートヒドロキシドに電気化学的イオ
ン交換方法および装置を用いて変換される。
【0021】 さらに、新規なメピコートボラートは、本発明の別の面に従い、メピコートク
ロリドを新規な電気化学的方法を用いて容易に直接メピコートボラートに変換す
ることができる。新規な電気化学的方法は後に詳細に記載する。
【0022】 メピコートボラートは、メピコートヒドロキシド、炭酸水素塩、炭酸塩を用い
て、古典的な無機反応により遊離体として製造することもできる。上記新規炭酸
塩または炭酸水素塩は、炭酸ジメチルをN−メチルピペリジンおよび/またはピ
ペリジンとともに、加圧下、メタノールおよび/または水を使用して加熱し、4
級化により優先的に得られる。それからメピコート炭酸塩および/または炭酸水
素塩は、ホウ酸および/または対応するボラート塩と反応させる。追加として、
式IIIで挙げた農業上許容される金属の塩基性塩、特にそれらの塩基性金属塩
の水酸化物または炭酸塩を使用できる。
【0023】 上記のすべての場合において、キレートまたは錯体−形成部Aは、Vが0でな
い式IからIIIの化合物を含む組成物を得るために加えることができる。
【0024】 本発明の好ましい態様では、メピコートボラート、部分的ボラート、および混
合ボラート塩(これ以後は、「メピコートボラート」とまとめて呼ぶ。)は、実
質的に塩素または他のハロゲンを含んでいない。
【0025】 ハロゲンの痕跡または汚染の典型的な値は、メピコートボラート(乾燥状態で
計算)に対し、0から1質量%の範囲にあり、優先的には0から0.5質量%で
ある。
【0026】 本発明のメピコートボラートは、水中のpHが約5から約9の範囲、好ましく
はおおよそ中性であることが好ましい。
【0027】 好ましい本発明のメピコートボラートは、メピコートカチオンに対する元素ホ
ウ素の比で、約1:2から約20:1の間、さらに好ましくは約2:1から約2
0:1の間、特に好ましくは約2:1から約10:1の間、特に約3:1から約
10:1の間の、充分なホウ素を含んでいる。少なくともいくつかの場合には、
メピコートカチオンと錯化または会合しているボラートアニオンまたは部分は、
メピコートの植物成長調節剤の特性を増強または高める能力があると信じられて
おり、詳細が「増強されたメピコート植物成長調節剤」と見出しをつけられた、
Kenneth E.Fersch, Scott W. Gibson, およびDavid G. hobbsによる米国特許出
願、そこで引用として組み込まれているPCT/EP/98/05149に開示
されている。
【0028】 本発明の新規メピコート植物成長調節剤組成物は、前に述べたように特にその
非吸湿性、非腐食性の特性から望まれていた。加えて、SOLUBOR(登録商
標)(U.S.Borax社)(Na2813・4H2O)のような単純なホウ
素塩の形態にあるホウ素肥料は木綿などの植物に長い間施与されてきた。 ホウ素は、Basfoliar(商標)またはNutribor(商標)(BA
SF AG)などの、複合肥料混合物または微量要素製剤の成分でもある。従っ
て、本発明の好ましいメピコートボラートは、環境中または木綿などの作物中に
あらたな化学部分を導入するものではない。実際に、本発明の好ましい組成物に
より木綿などの作物に施与するメピコートカチオンの量は、慣用されるメピコー
トクロリドPGRの製剤により施与される場合に匹敵するかまたは一般的に同じ
であり、一方、作物に施与されるホウ素の量は、慣用されるホウ素肥料の施与量
を下回り、他の肥料のホウ素の微量要素成分の施与量を上回る。
【0029】 [好ましい態様の詳細な記述] 本発明のメピコートボラート組成物は、様々な形態があり、一般に「塩」、「
配位化合物」、「錯体」と呼ばれている。同様に、これらのカチオン種やアニオ
ン種は、「イオン」または「錯イオン」と呼ばれている。当業者は明白に、「化
合物」、「配位化合物」、「錯体」、「塩」の理論的な相違を、程度の問題にす
ぎないとして理解している。そして、同様に、「イオン」と「錯イオン」の理論
的な相違は、一般的に程度の差であると理解している。これは特に、ホウ素と酸
素を含むアニオン部分を基礎とする無機組成物および錯体の場合に正しい。従っ
て、用語「塩」は、ここでは「(複数の)塩」、「配位化合物」、「錯体」を含
み、用語「イオン」、「カチオン」および「アニオン」という用語は、ここでは
「(複数の)イオン」および「錯イオン」を含んで使用されている。用語「農業
上許容可能な」とは、ここでは植物と協調する農業、工業および住宅の用途を含
むように使用されている。
【0030】 ここで使用される用語「メピコートボラート塩」は、メピコート(N,N−ジ
メチルピペリジニウム)のボラートアニオンの塩、配位化合物および錯体を含む
ことを意図している。ここで使用される用語「メピコート部分ボラート塩」は、
メピコートカチオンの、ボラートアニオンと少なくとも1種の他のホウ素を含ま
ないアニオン種と両方含む、混合されたアニオン種との配位化合物、錯体、およ
び塩を含むことを意図している。ここで使用される「混合メピコートボラート塩
」は、メピコートカチオンとは異なった、メピコートカチオンと少なくとも1種
の他のカチオン種との両方含んだ混合カチオン種のボラートアニオンのみか、ホ
ウ素を含んでいない少なくとも他のアニオン種とボラートアニオンとの両方含ん
だ混合アニオン種との、配位化合物、錯体および塩を含むことを意図している。
【0031】 ここで使用される用語「ボラート」は、鎖状または環状の構造、(これらの構
造のオリゴ形態(oligomorphic)またはポリ形態(polymor
phic)、例えば2重環が含まれる)などの形を含む様々な形態にあるホウ素
−酸素化合物を基礎とする水和のまたは無水のアニオン種を含むことを意図して
いる。
【0032】 当業者に一般に知られているように、ボラートアニオンまたはポリアニオンの
特定の構造は、アニオン種の化学的環境の相違により容易に変化させることがで
きる。特に、多くのボラートアニオンの構造は、pHの条件の変化および/また
はアニオン種が固体であるか、または水溶液であるかによって変化することが知
られている。
【0033】 特に、pHが7から9の範囲にある水溶液のボラートアニオンは、環および2
重環の形で存在する傾向がある。ホウ素のNMRの研究によれば、濃度によって
上述のボラートアニオンは特にモノー、トリーおよびペンタボラートの構造の特
定の平衡混合物であることを示している(C.G.Salentine, Inorg. Chem.,22,392
0(1983)参照)。
【0034】 一方、pHが約6を下回る場合には、ボラートアニオンは、ホウ酸の形態また
は式[BO2]q -(qは典型的には1より大きい)の鎖の形態で存在する傾向があ
る。これは、特に熱により、例えば噴霧乾燥または濃縮の条件で、および水の除
去中におこる。しかし、通常の噴霧乾燥の条件(注入温度50から200℃、特
に80から150℃)では、トリ−およびペンタボラートアニオン構造が主とし
て得られる。
【0035】 さらに、種々のアニオンボラート種は典型的には水和物であり、即ち水と反応
および/または錯化させると、すぐにもとの構造を水中で失い、これは、錯アニ
オンは結晶化工程の間容易に結合することがほとんどできないためである。その
結果水中のアニオンの構造は、結晶またはアモルファスの非水の形態と同様では
なくなってしまう。
【0036】 同様な方法において、種々のポリオールおよびα−ヒドロキシカルボン酸およ
び種々のポリアミンは、水溶液および非水溶液中のボラートと非常に安定な錯体
(キレートも含む)を急速に形成することが知られている。錯化またはキレート
化試薬として使用されるものは、好ましくは下記の化合物Aである。
【0037】 式IによるAは、詳細には、以下の種類の分子を意味する。即ち1−ヒドロキ
シカルボン酸類、例えば乳酸、マンデル酸またはリンゴ酸;モノ−またはオリゴ
ヒドロキシモノ−、ジ−またはトリカルボン酸、例えば酒石酸、クエン酸;グリ
コール特にビシナルグリコール、例えば1,2−プロピレングリコール、2,3
−ブチレングリコール;アルコール、例えばエタノール、ペンタノールまたはベ
ンジルアルコール;モノ−、ジ−トリカルボン酸、たとえば酢酸、シュウ酸、安
息香酸;アミノアルコール、例えばエタノールアミンまたはジエタノールアミン
;ポリアルコールおよび糖およびこれらの誘導体、例えば、糖アルコール、ポリ
ヒドロキシカルボン酸、例えばグリセロール、ソルビトール、マンニトール、グ
ルコースまたはグルコロン酸;上述の物質種類の誘導体、例えばエーテルまたは
エステル誘導体、ただしホウ素原子に対して少なくとも1個のプロトン性求核性
配位を形成していてもよく、例えばアミノ、ヒドロキシまたはカルボン酸官能基
を持つエーテルまたはエステルを意味する。
【0038】 さらに、ここで使用される用語「ボラート」は、水和物、ボラートおよび水和
ボラートから容易に誘導される水和物を含んだポリオール錯体、カルボン酸錯体
、アミン錯体を含むことを意図している。ボラート化学は様々な文献により当業
者に詳しく知られている(Cotton and Wilkinson,[Advanced Inorganic Chemist
ry,A Comprehensive Text], Section8-5,229-233頁、第3版、1972;hollem
ann-Wiberg,[Lehrbuch der Anorg.Chemie],81-90.Aufl.,631頁以下、[Boron, me
tallo-Boron compoumds and boranes], Intersciences Publishers, John Wiley
and Sons,1964, Wolfgang Kliegel,[Bor in Biologie,Medizin and Phaermazie
],Springer Verlag,1980)。これらは引用によりこの中に取り込まれている。 本発明の化合物IからIIIは、少なくともホウ素−酸素−ホウ素のフラグメ
ントを構成要素として含んでいる。
【0039】 本発明のメピコートボラートは容易にハライドその他を含む公知のメピコート
塩から製造することができる。同様にして、例えばZeehらのUS39057
98(これらは引用によりこのなかに取り込まれている)によって開示された公
知の方法に従い製造することができる。有利には、本発明のメピコートボラート
は、容易に手に入るメピコート塩、好ましくはメピコートクロリドを、メピコー
トヒドロキシドなどの塩基性の塩に変換し、塩基性の塩をホウ酸で中性とし、任
意に農業上有用な塩のボラート、例えばナトリウム、カリウム、アンモニウム、
カルシウム、マグネシウムまたは亜鉛の塩を式Iの新規な化合物を形成するため
に混合することによって製造される。
【0040】 さらに、上記の農業上有用なカチオン、例えばナトリウム、カリウム、カルシ
ウム、マグネシウム、亜鉛またはアンモニウムの塩基性塩、例えば、オキシド、
水酸化物、カルボン酸塩、炭酸水素塩は、ホウ酸や他のボラート塩と組合せるこ
とができる。
【0041】 メピコート塩、例えば炭酸塩、炭酸水素塩、硫酸塩、硫酸水素塩、モノC1
4アルキルスルファートまたはホルミアート(formiate),特にメピ
コートハライド、スルファート、モノメチルスルファートおよびホルミアート、
好ましくはメピコートクロリドのメピコートヒドロキシドへの変換は、様々なイ
オン交換樹脂を用いたり、電気化学的イオン交換の方法を含む様々な化学的また
は電気化学的なイオン交換の方法により、都合よく本発明によって行うことがで
きる。好ましくは、メピコートクロリドのメピコートヒドロキシドへの変換は、
電気化学的方法と装置を用いて行われる。
【0042】 現在のところ、細孔膜の分離装置を使用した電気化学的方法は、メピコートヒ
ドロキシドの製造方法にとって好ましい。このような電気化学的方法は、様々な
公知の装置を用いて、さまざまな方法で行うことができる。双極性電気透析法(
bipolar electrodialysis)は、H. Stratmannら、Chem
tech (6)(1993)17-24頁(これらは引用によりこのなかに取り込まれている)に
記載された方法と類似の方法により行われる。
【0043】 この方法に従うと、双極性電気透析セルは複数の双極性膜と、複数の陰イオン
交換膜が交互に配置されているものが適当である。2つの膜の種類の交互の配置
は、nが1から約300の範囲をとり得るなかで、「n」酸領域と「n」塩基領
域の数まで増える。膜は、密封スペーサー(sealing spacer)に
よって、約0.05から約3mm離れた間隔を持って支持されている。
【0044】 双極性電気透析は、塩基性モード(例えば水酸化ナトリウムを含んだ塩基性溶
液を使用)または酸性モード(例えば硫酸を含んだ酸性溶液を使用)のどちらで
も水の存在下に行なうことができる。塩基性モードでは、ニッケルアノードと鋼
カソードが好ましい。酸性モードでは、DSA(塩素−アルカリ分解で知られて
いる寸法的に安定なアノード、即ちチタン金属の網のアノードとさまざまな混合
オキシド例えばIr、Ru、Rh、など)が好ましいか、Ptアノードと鋼また
はPtカソードが好ましい。使用される電流密度は1から14A/dm2であり
、特に4から10A/dm2である。反応温度は10から60℃である。
【0045】 上記方法は、希釈した、例えば1から60質量%、好ましくは5から30質量
%の濃度のメピコート塩の溶液、特にメピコートハライド溶液、好ましくはメピ
コートクロリド溶液を、一組の塩基領域を介してポンプで送ることにより開始さ
れる。同時に、希釈した酸(例えば、0.5質量%濃度の塩酸)をポンプで酸領
域を通して送る。電界を付与したときに、塩素イオンは電界の方向にしたがって
、陰イオン交換膜を通り塩基区画から酸区画へと移動する。同時に水は双極性膜
中で解離してH+(酸区画)とOH-(塩基区画)となる。酸ループ中のpHは、
塩基を加えることにより、酸性、中性または塩基性に保たれる。好ましくは酸ル
ープは酸性に保たれる。酸ループで形成された塩は、通常1から35質量%の範
囲に濃縮される。双極性電気透析処理により、1から60質量%、好ましくは1
から35質量%、特に好ましくは5から30質量%濃度のメピコートヒドロキシ
ド溶液を、塩素をほとんど含まない状態で得られる。
【0046】 特に有利であるのは、式Iのボラートがメピコートヒドロキシドの段階の単離
を経ずに直接合成される場合である。式Iの化合物を直接形成させるために、こ
の場合には、上述した双極性電気透析の製造の塩基ループで得られたその収率は
、適当な量のホウ酸(結晶または濃縮ホウ酸溶液)、ホウ素含有酸化物と所望に
よりで農業上有用な金属水酸化物、酸化金属、炭酸金属塩、炭酸水素金属塩、水
酸化アンモニウム、炭酸アンモニウムまたは炭酸水素アンモニウムまたはこれら
の混合物の存在下で、電気化学的反応の間に処理され、これにより式Iの化合物
を直接形成することができる。この目的で、メピコートハライド、特にメピコー
トクロリドの水溶液は、1から60質量%の濃度、好ましくは1から35質量%
の濃度、特に5から30質量%の濃度をもっており、双極性電気透析系の塩基ル
ープに導入される。酸、塩基またはかわりとなるミネラル塩、特に塩酸、硫酸、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、塩化ナトリウムまたは塩化カリウム、好ま
しくは塩酸、または塩化ナトリウムの希釈溶液(約0.5質量%)は、酸ループ
の中に導入され、これにより充分な最初の導電率が得られる。電流を電極に通じ
ることにより、塩化物イオンは電界の選択性に従って、陰イオン交換膜を通って
酸ループへ移動する。一方、多価のアニオンとカチオンは動かない。同時に、同
様に電界の影響によって、水は双極膜中でH+(酸ループ)とOH-(塩基ループ
)に解離する。遊離した水酸化物イオンは、ホウ酸のプロトンを除き、このため
式Iの化合物が直接形成される。
【0047】 この方法では、酸ループのpHは塩基の添加により1から14、好ましくは6
から9の範囲を保たれている。文献で公知のすべての素材を電極として使用でき
る。電流密度は、1から14A/dm2、好ましくは4から10A/dm2および
4から6A/dm2の範囲である。
【0048】 酸ループで形成される塩の濃縮は、通常1から35質量%、特に5から15質
量%である。反応は10から60℃で、好ましくは30から50℃で行われる。
得られたメピコートボラート塩は、メピコートボラート塩に対して多くても1質
量%、好ましくは多くても0.5質量%の塩素を含んでいる(乾燥状態で計算)
【0049】 対応する塩特にクロリドからメピコートヒドロキシドを合成する、代わりとな
る電気化学的方法は、一般的にGB−A1066930(モンサント)に記載さ
れているイオン交換電気分解方法である。この方法に従い簡便な極板/わく(p
late/frame)電解セルは、アノードとカソードの間に置かれた陽イオ
ン交換膜(例えばナフィオン(登録商標、陽イオン交換膜)によって2分割セル
(bipartite cell)へ変換される。使用するアノード素材として
好ましいものは、DSA電極であり、使用するカソード素材として好ましいもの
は、合金鋼(RA4)またはニッケルである。
【0050】 回路にポンプ給送する陽極液は、5から60質量%の濃度のメピコートクロリ
ド水溶液が供給される。回路にポンプ給送する陰極液は、例えば、0.5から1
質量%の濃度のメピコートヒドロキシド溶液が供給される。
【0051】 電解工程では、メピコートカチオンが、陽イオン交換膜を透過し、陰極液の方
向に選択的に移動する。陰極液では、水のカソード電気分解が同時に起こって水
素と水酸化物イオンを生成する。水酸化物イオンは、メピコートカチオンと共に
陽極液を移動し、目的とするメピコートヒドロキシドを形成する。アノード反応
は、塩化物イオンを、陽極液の連続的洗浄によって連続的に取り除かれる塩素原
子へ電気的に酸化する形で起こる。
【0052】 さらに本発明のメピコートボラートは、簡便に新規なメピコート炭酸塩、およ
び炭酸水素塩により容易に製造することができる。それらは同様に、炭酸ジメチ
ルによるピペリジンおよびN−メチルピペリジンの各々の4級化によって製造す
ることができる。メピコート炭酸塩および炭酸水素塩は、メピコートヒドロキシ
ドを形成することなく、直接使用することができ、メピコートボラートを形成す
る。
【0053】 新規なメピコートボラート塩、部分的なボラート塩、および混合ボラート塩は
、本発明に従って、塩基性のメピコート塩(例えばメピコートヒドロキシド、メ
ピコート炭酸塩、メピコート炭酸水素塩)と、ホウ酸または酸化ホウ素、または
農業的に許容されるボラート塩および/またはキレート反応剤(定義Aを参照)を
反応させることにより製造する。このようなボラートは、ナトリウムボラート,
ナトリウムメタボラート、ナトリウムトリボラート、ナトリウムペンタボラート
、ポリボラート、ボラックス、ボラックスデカヒドラート、ボラックスペンタヒ
ドラート、ジナトリウムオクタボラートテトラヒドラート(SOLUBOR(登
録商標)U.S.Borax,Valencia,CAとして市販されている)
等を含む公知のいずれのボラート塩を含んでいる。ホウ酸とボラート塩の量は、
最終的なメピコートボラート中のメピコートカチオンに対するホウ素元素の所望
の比を得るために選択される。好ましくは、本発明のメピコートボラートは、ホ
ウ素に対するメピコートの質量比で(ホウ素元素とメピコートカチオンに基づい
て計算される。)少なくとも2:1から1:20、特に少なくとも1:2から1
:20、好ましくは少なくとも1:3から1:10のメピコートを含んでいる。
一方、ホウ素元素の量は、明らかにメピコートカチオンよりも大きく、1:50
までかさらにそれ以上の範囲であり得る。式IIの化合物にさらにホウ素源、例
えばSolubor(登録商標)やホウ砂または式IIIの化合物を得るために
農業的に許容される金属の塩基性塩、例えばナトリウム、カリウム、カルシウム
、マグネシウムの酸化物、水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩とホウ酸の混合物を加
えることも可能である。 現在のところ、好ましいメピコートボラートの、メピコートに対するホウ素の比
は、約2:1から約10:1の間である(ホウ素元素とメピコートカチオンに基
づき計算された)。
【0054】 メピコートに対するホウ素の比は、塩基性メピコートとのホウ酸、ホウ酸塩と
の反応の間にボラートではないアニオン性の反応物またはボラート錯体化合物を
組み込むことにより、または、中性のホウ酸や、農業的に許容されるホウ酸の塩
の形で直接、過剰のアニオン性材料を含ませることにより、制御することが出来
る。適当なキレート試薬またはボラート配位化合物は、ポリオール、特に低級の
アルキルグリコールまたは糖;α−ヒドロキシカルボン酸、例えば乳酸およびマ
ンデル酸;2,3−ジヒドロキシカルボン酸、例えば酒石酸、またはアントラニ
ル酸などの酸、様々なポリアミン、例えばEDTA、その他を含む。
【0055】 有利には、メピコートボラート、部分的ボラート、または混合ボラート塩(こ
こではメピコートボラートとまとめて呼ぶ。)を含む組成物は、式Iの化合物と
比較して塩素または他のハロゲンを0から1質量%、特に0から0.5質量%示
しているように、実質的に塩素または他のハライドイオンを含んでいない。例え
ば、炭酸塩を経て得られたボラートは、約1ppmさらにそれ未満のハロゲンし
か含んでいない。一般的に、ボラートの水中での再結晶および精製は、塩素を実
質的に取り除いている。
【0056】 本発明のメピコートボラートは、水中でおおよそ中性、すなわち約5から9の
間のpHを有することが好ましい。
【0057】 本発明のメピコートボラートの植物成長調節剤の製剤は、植物の地上部分に施
与、すなわち植物の成長を制御するために、葉面施与される。本発明の組成物ま
たは製剤により処理されうる植物は、上述したUS3905798のZeehら
が開示したいずれの植物をも含んでいる。そして他の植物は、公知のメピコート
組成物とともに慣用の処理がされる。他の植物には、小麦、大麦、他の小さい穀
物、ぶどうの木、ポインセチア、他の装飾用植物、および特に木綿が挙げられる
。このような葉面施与は、散布、噴霧、ダスト法、ブーム法、手による施与、油
圧ノズル、静電アトマイザー、拡展剤その他の様々な慣用の方法と器具により行
うことが出来る。所望なら、製造物は、飛行機やヘリコプターを用いて、油圧ま
たは粒状物施与システムにより施与してもよい。望ましくは、本発明の製剤は、
水溶液の形態で施与される。
【0058】 本発明の組成物または製剤は、単一回施与で木綿やその他の植物に施与するこ
とができるが、このましくは、成長の季節を通して分配して施与することが好ま
しく、有効成分の濃度および施与のタイミングは植物の種類、植物の成長段階、
季節、施与の場所や用地、気候条件、例えば温度、降水量、一日の長さ、光の強
さ、土壌の特性、含まれる肥料を含んだ要因によって変化する。本発明の組成物
または製剤は、木綿の場合は、それぞれの施与につき、メピコートカチオンを基
準ととして、1ヘクタールあたり約1gから約100gの割合で施与することが
最良であると現在のところ信じられている。さらに、本発明の組成物および製剤
は、木綿の場合には、PIX(登録商標)成長調節剤組成物に関連して使用される
ものと同じ考慮に従った施与が、例えばPIX(登録商標)植物調整剤、(Of
ficial Handbook,1996,BASF Corporatio
n,Reserch Triangle,Park,NC,ここでは引用により
組み込まれている。)で議論されているのと同様に、最良であると信じられてい
る。
【0059】 従来のメピコートと同様に、本発明のメピコートボラートは、特に縦の長さの
減少として表現される、植物の生育の抑制の機能を果たす。
【0060】 このため、処理された植物は、矮性の成長を表す。そしてほとんどの場合には
、葉の色で暗色が観察される。他の効果は、重要な作物の完全に機械化された収
穫を可能にすることである。施与後の比較的小さい葉と植物の重量のために、様
々な病気(例えば菌類)による攻撃も同様に減少させることが出来る。生育と成
長の抑制は個々の植物をさらに緊密に配置することができ、面積あたりの収率を
より高くすることができる。
【0061】 メピコートアニオンと錯体を形成しているか会合しているボラートアニオンま
たはその一部は、メピコートの通常の植物成長調節の能力を相乗的に増強するか
、あるいは高める能力がある。用語「相乗的に増強した」および「増強された」
は、一種以上の異なった植物成長作用または成長性等の量的および質的な改善の
どちらも含むようにここでは使用されるが、この改善は従来のメピコートクロリ
ドを、特に木綿に単独で施与した場合と比較して高められることはない。このよ
うに,例えば、本発明の組成物は綿くずの収率の増加、さらに良好な生育、依然
として制御された木綿の成長を提供し、および/または綿花の開裂の期間を、特
に生育の季節、場所、天候の条件、木綿作物の適当な取り扱いにもよるが、1日
から数日またはそれ以上短くすることができると信じられている。
【0062】 本発明のメピコートボラート組成物または製剤に、農業的に様々な使用、包装
即ち濃縮、タンク混合すなわちただちに使用可能な形態、様々な濃度と異なった
物理的形態を供給することができる。本発明のメピコートボラート組成物または
製剤は直接、組成物が吸湿性を持たないために乾燥粒状体、錠剤、粉末の形態で
供給される。しかし、濃縮液または全強度の液体として供給することもできる。
【0063】 有利には、全強度のまたは希釈した農業的使用の形態においては、本発明の組
成物は、メピコートカチオンを基礎として計算すると、活性成分を約0.01か
ら約40%の範囲の量を含んでいる。
【0064】 メピコートボラート濃縮液は、様々な異なった方法で製造され、農業的な使用
のために予め混合されたものを直接使用することもできる。
【0065】 さらにメピコートボラート濃縮液は、減圧下、水を取り除いて乾燥させるか、
噴霧乾燥して水溶性の粉末または粒状体を得ることが可能である。
【0066】 所望により、組成物または製剤は、全部または一部の活性成分が、液中に溶解
しているか、懸濁している、液状スラリーまたは懸濁液の形態で供給されること
もできる。
【0067】 スラリーまたは懸濁濃縮剤は、活性成分を大量にふくみ、包装の容量を減少さ
せるためにしばしば好ましい。
【0068】 好ましくは、組成物は、消費者に、密封された包装の濃縮液の形態で農業的な
使用を提供する。そのような包装は、ガラスまたはプラスチックボトル、ボトル
様の容器、カートン容器、および、様々なフィルム、ホイル、および/または紙
の素材またはこれらを層状にはり合わせたものにより作られた、小袋、その他を
含む。このような場合は、濃縮製剤は使用の前に、ラベルの指示に従って、活性
成分が以下に詳細に論じるような特定の比率で施与されるように、使用者が希釈
する。典型的には、濃縮製剤は約2:1から約800:1の範囲で希釈される(
濃縮液に対する希釈剤)。
【0069】 典型的な濃縮製剤、および植物に施与するための形態においては、製剤は1以
上の、公知の農業上許容可能な希釈剤を含んでいる。液体製剤の場合には、水、
ジメチルスルホキシド、n−メチルピロリジノン、ケトン、例えばシクロヘキサ
ノン、芳香族および脂肪族炭化水素油、植物性油、および改質植物性油、、例え
ばエステル化植物性油、アルコール、例えばイソプロピルアルコールおよびエチ
ルアルコール、ポリオール、例えば、エチレングリコールまたはプロピレングリ
コール、エステルその他を含む。
【0070】 しかし、上述のアルコールおよびポリオールのいくつかは、キレート化試薬と
してボラートアニオンとともに溶液中で反応することができる。
【0071】 さらに、液体製剤は増粘剤も含むことができる。増粘剤は、例えば、Kelz
anS(Kelco/Monsanto Performance Mater
ials Company)のようなキサンタン、天然由来の薬剤、例えばグア
ーガム、ローカストビーンガム、アルギナートナトリウムのようなアルギナート
、ベントナイトまたはヘクトライトのような鉱物の懸濁濃縮剤、アクリル酸、ア
クリル酸ナトリウムまたはアクリルアミドモノマーの工業的な重合体または共重
合体、または、糖の誘導体、例えばカルボキシメチルセルロース(CMC)また
はメチルセルロースおよび/またはさらに誘導体、これらの化合物の工業的な塩
または混合物が挙げられる。これらは、0から10質量%の範囲で使用される。
特にキサンタンが使用され、好ましくは0から1質量%の範囲で使用される。 固形の製剤の場合には、様々な粘土、結合剤および充填剤、例えば珪藻土、アタ
プルジャイトなど、肥料、例えば硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウムおよび尿
素など、固体ポリオール、例えばソルビトール、マンニトールおよび他の糖、お
よび、その他の固体の担体、例えば塩、土、樹木を基礎としたまたは他のセルロ
ースの微粒子の素材などが挙げられる。他の好ましい、農業上許容可能な単体は
、前述した、1984年5月8日に発行されたSchottらのUS44472
55、1975年9月16日に発行されたZeehらのUS3905798に開
示されている。
【0072】 さらに、本発明の製剤は、他の活性成分、例えば除草剤、殺菌剤、殺虫剤、ま
たは他のPGR、またはこの分野で一般に使用される他の補助剤、例えば浸透剤
、界面活性剤、作物油、流動調節剤(drift control agent
)消泡剤、防腐剤、湿潤剤、被着剤、抗菌剤など、これらの混合物、この分野で
よく知られ、例えば前述のUS4447255およびUS3905798に開示
されたものを含むことができる。
【0073】 分散剤および界面活性剤、特に、イオン性または非イオン性の界面活性剤は、
新規ボラートの効き目を増強するために使用することができる。
【0074】 下記の補助剤、例えば下記の素材の種類は界面活性剤、湿潤剤および分散剤と
して考慮される。
【0075】 アニオン性界面活性剤および分散剤: セッケン(脂肪酸のアルカリ金属/アルカリ土類金属/アンモニウム塩)例えば
、ステアリン酸カリウム、硫酸アルキル;硫酸アルキルエーテル、例えば硫酸化
ヘキサ−、ヘプタ−、オクタデカノールおよび脂肪族アルコールグリコールエー
テル;アルキル/イソアルキルスルホン酸塩;アリールスルホン酸およびアルキ
ルベンゼンスルホン酸のアルカリ金属、アルカリ土類およびアンモニウム塩、例
えば、リグノスルホン酸、フェノールスルホン酸、ナフタレンスルホン酸および
ジブチルナフタレンスルホン酸またはドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム;
アルキルナフタレンスルホン酸塩ナトリウム;メチルアルキルスルホン酸;アシ
ルグルタマート;アルキルスクシノイルスルホナート;アルキルモノ/ジホスフ
ァート;サルコシナート、例えばナトリウムラウロイルサルコシナート、タウラ
ート;加えてスルホン化ナフタレンおよびその誘導体とホルムアルデヒドの縮合
生成物、ナフタレンスルホン酸、フェノール、および/またはフェノールスルホ
ン酸およびこれらの塩と、ホルムアルデヒドおよび/または尿素との縮合生成物
、;タンパクの加水分解生成物、特に分散剤として:リグノ亜硫酸廃液およびメ
チルセルロース。
【0076】 カチオン性界面活性剤: アルキルトリメチルアンモニウムハライド/硫酸アルキル;アルキルピリジニ
ウムハライド;ジアルキルジメチルアンモニウムハライド/硫酸アルキル; 非イオン性界面活性剤 脂肪酸のポリ(エチレングリコール)エステル、例えばラウリルアルコールと
脂肪酸のエステル。
【0077】 ポリ(エチレングリコール)エーテルアセタート;アルキルポリ(エチレング
リコール)またはポリ(プロピレングリコール)エーテル、例えばイソトリデシ
ルアルコールとのエーテル、および脂肪族アルコールーポリ(エチレングリコー
ル)エーテル;アルキルアリールアルコール−ポリ(エチレングリコール)エー
テル、例えばオクチルフェニルポリ(エチレングリコール)エーテル;アルコキ
シ化動物性/植物性脂肪および油、例えばエトキシ化コーン油、エトキシ化ひま
し油、エトキシ化獣脂;グリコールエステル、例えばグリセロールモノステアラ
ート;アルコキシ化脂肪族アルコールおよびオキソアルコールアルコキシラート
;アルコキシ化脂肪酸、例えばエトキシ化オレイン酸;アルキルフェニルアルコ
キシラート、例えば、エトキシル化イソオクチル−、オクチル−、またはノニル
フェノール、トリブチルフェノール−ポリ(エチレングリコール)エーテル;脂
肪族アミンアルコキシラート;脂肪酸アミドアルコキシラート;サッカライド表
面活性剤、ソルビトールエステル、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル(ソルビ
タンモノオレアート、ソルビタントリステアラート)、ポリ(エチレングリコー
ル)ソルビタン脂肪酸エステル、アルキルポリグリコシド、N−アルキルグルコ
ンアミド;アルキルメチルスルホキシド;アルキルジメチルホスフィンオキシド
、例えばテトラデシルジメチルホスフィンオキシド; 双性イオン界面活性剤 スルホベタイン;カルボキシベタイン;アルキルジメチルアミンオキシド、例
えばテトラデシルジメチルアミンオキシド; ポリマー性界面活性剤 (AB)X、ABA、およびBABの種類のジ−、トリ−、マルチ−ブロック
共重合体:例えば、ポリ(エチレンオキシド)−ポリ(プロピレンオキシド)ブ
ロック共重合体、ポリスチレン−ポリ(エチレンオキシド)ブロック共重合体;
AB組み合わせ(comb)共重合体、例えば、ポリメタクリレート−ポリ(エ
チレンオキシド)組み合わせ共重合体; さらにその他の界面活性剤: 例えばペルフルオロ界面活性剤;シリコーン界面活性剤;ホスホリピド、例え
ばレシチンまたは化学的に変換されたレシチン;アミノ酸界面活性剤、例えばN
−ラウロイルグルタマート;界面活性単独重合体および共重合体、例えば、ポリ
ビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(エチレ
ンオキシド)、無水マレイン酸とイソブテンの共重合体、ビニルピロリドン−(
ビニルアセテート)共重合体; 上述した補助剤のアルキル鎖は、これらの場合、直鎖であっても分枝であって
もよい。
【0078】 アルキル基の長さは一般に8<n<20である。
【0079】 本発明の組成物は、式Iの化合物と、0から60質量%の他の活性成分および
/または界面活性剤および/または他の働きをもつ素材を含んでいる。
【0080】 新規な固形製剤は、式Iの化合物を含む新規な植物成長調節剤組成物をふくん
でいることが好ましい。これらは、式Iの化合物を、特に式IIの化合物を 5から100質量%含んでいる。
【0081】 新規な懸濁濃縮剤も好ましい。組成物は、化合物Iと上述の増粘剤を含んでい
る。他の活性成分を加えることも可能であり、特に0から50質量%、好ましく
は0から30質量%の範囲で、界面活性剤および/または他の働きをもつ素材を
加えることが可能である。これらの懸濁濃縮剤は、式Iの化合物を30から90
質量%、特に50から80質量%の範囲で含むことが好ましく、増粘剤を0から
10質量%、特に0から1質量%の範囲で含むことが好ましい。増粘剤として適
しているものは、キサンタン等、例えばKelzan S(Kelco/Mon
santo Performance Materials Company)
であり、特に0から1質量%の範囲で用いられる。
【0082】 さらにこの発明は、式IVのメピコートモノボラート塩を含む組成物であって
、PGRとして使用されるものに関する。
【0083】 [DMP]n+ n[MxBOz(Av)]m-・wH2O (IV) 但し、 DMPがN,N−ジメチルピペリジニウム(メピコート)を表し、 Mが、農業上許容可能な金属、水素またはNH4のカチオンを表し、 Bがホウ素を表し、 Oが酸素を表し、 Aが、少なくとも1個のホウ素原子と会合する、キレートまたは錯体−形成部
を表し、 nおよびmが、1から6の範囲を持つ同じ整数を表し、 xが、0から10の範囲の整数または分数を表し、 zが、0から48の範囲の整数または分数を表し vが、0から24の範囲の整数または分数を表し wが、0から24の範囲の整数または分数を表す。
【0084】 式IVの水の部分は、遊離か、内部配位結晶水か、あるいはボラートの構造の
、ホウ素結合ヒドロキシ基の縮合水として通常表現される、「結合した」水を表
す。
【0085】 これらの組成物は、植物成長調節剤として使用することができる。施与率、植
物の処理、その他のような上述した事実は、応用できる。
【0086】 これらの組成物の製剤に関しては、上述の補助剤、パラメーターなどもまた応
用できる。
【0087】 以下の実施例については、本発明により提供される望ましい製剤と植物成長調
節剤を説明することを意図するものであるが、これらの説明がそれ自身を限定す
ることを意図しないことは明らかであろう。
【0088】 実施例1 双極性電気透析法によるN.N−ジメチルピペリジニウムヒドロキシドの製造 この実施例の電気化学的方法は、H. StratmannらのChemtech(6)(1993) 17-24
頁に記載された一般的方法により行われた。
【0089】 双極性電気透析セルは、5つの双極性膜(Neosepta BP1として(
株)トクヤマ、日本から市販されている)と、5つの陰イオン交換膜(AMH膜
として、(株)トクヤマ 日本から市販されている)とが交互配置に構成されて
おり、各々13cm×6cmの面積を持っている。活性膜の全面積は約3.78
dm2である。膜は0.5mm間隔に置かれている。塩基区画に1000gのN
,N−ジメチルピペリジニウムクロリド10質量%濃度水溶液を導入する。酸区
画には、1000gの塩酸0.5質量%濃度溶液を導入する。電気透析の電流(
3.78A)を通した後、2種の液体は40℃で、約20l/時間の流量で再循
環する。
【0090】 電気透析時間の240分の経過後、最初の塩基区画の塩素濃度(2.37質量
%)が0.1質量%未満まで減少した。これは、Cl-の枯渇が99.5%達成
されることを意味している。その結果、923gの9.1質量%濃度のN,N−
ジメチルピペリジニウムヒドロキシド溶液が塩基区画から排出され、994gの
約3質量%濃度の塩酸が酸区画から排出される。
【0091】 実施例2 N,N−ジメチルピペリジニウムヒドロキシドの、アノード反応としての塩化
物イオンから塩素元素への酸化による電気化学的製造 この実施例の電気化学的方法は、GB−A−1066930(Monsant
)に記載された一般的な方法により行われた。慣用の極板/わく(plate/
frame)電解セルに陽イオン交換膜(Nafion(登録商標)430、D
u pont社製)をアノードとカソードの間にちょうどよく据付、2分割セル
に変換した。活性アノード領域とカソード領域はそれぞれdm2である。アノー
ドはDSA,カソードは合金鋼(RA4)電極である。
【0092】 陰極液は、1000gのN,N−ジメチルピペリジニウムヒドロキシドの0.
5質量%水溶液の形で存在している。陽極液は、1000gのN,N−ジメチル
ピペリジニウムクロリド30質量%濃度水溶液からなる。40℃、10Aにおい
て、陽極液回路から陰極液回路へN,N−ジメチルピペリジニウムカチオンの移
動が、6から10Vのセル電圧で起こる。同時に、塩素がアノードで発生する。
【0093】 8時間後、得られた排出陰極液は、1370.7gのN,N−ジメチルピペリ
ジニウムヒドロキシドの15.6質量%濃度水溶液からなる。溶液は140pp
mの残留塩素量を持つ。観察された71.3%の転化率に基づき、全体の電流効
率54.7%が得られる。
【0094】 実施例3 N,N−ジメチルピペリジニウム[B56(OH)4]溶液の双極性電気透析法
による製造−化合物1.0 双極性電気透析セルは、交互配置された5枚の双極性膜(例えば、(aqual
ytics,ポリスルホンタイプ)および5枚の陰イオン交換膜(例えばAM−3
、(株)トクヤマ製)からなり、全膜の面積が10dm2であり、膜の間隔は0
.5mmである。受け容器は攪拌ユニットとともに塩基ループに統合されており
、攪拌ユニットには、13.3kgのホウ酸が電気分解を始める前に予め導入さ
れる。50.0kgの12質量%濃度のメピコートクロリドが塩基回路中に導入
される。酸ループ中には、0.5質量%の塩化ナトリウムが予め用意され、29
.0kgの10質量%の濃度の水酸化ナトリウム溶液が電気透析中pHを6から
8の範囲に保つため計量導入される。電極回路中は、5質量%の硫酸ナトリウム
が再循環している。アノードとカソードはプラチナで作製されている。40℃で
48時間後、流量は100l/時間であり、初めの電流密度は5.7A/dm2
であり、塩素イオン濃度は2.86質量%から0.12質量%に減少し、対応す
る脱塩の程度は96.2%であった。容器中のホウ酸は電気分解の間に完全に溶
解した。塩基ループは59.2kgの22.7質量%のDMP+[B56(OH) 4 ]-溶液が含まれている。DMPの量に関する収率は、99.5%であり、電流
効率は93.2%である。
【0095】 実施例4 実施例4a 炭酸水素N,N−ジメチルピペリジニウムおよび炭酸N,N−ジメチルピペリ
ジニウム(メピコート炭酸水素塩およびメピコート炭酸塩)の合成 68.1gのN−メチルピペリジン(純度80%、20%の水を含む)[0.
551モルのN−メチルピペリジン、0.756モルの水]と、99.3gの炭酸
ジメチル[1.103モル]および88.3gのメタノール[2.759モル]の混
合物を160℃の温度で、60×105Pa、100ml/時間の割合で50ml
の管型流通反応器[d=4mm、l=4m、壁の厚さ1mm、ステンレス鋼]へ、
ポンプで送り出した。
【0096】 反応混合物を、20cmのビグレックス(Vigreux)カラムおよび手動
で制御されるカラムヘッドを持つ蒸留フラスコに移し、普通の圧力で蒸留を行っ
た。低沸点の蒸留された留分は、水[340g]を連続的に加えることによって置
き換えた。蒸留の工程の間、蒸留フラスコの底部は72から102℃の温度であ
り、塔頂では67から99℃の温度であった。 蒸留残渣[313g]のクロマトグラフィーによる解析によって、メピコートカチ
オンの含量は19.5m%(理論量の97.2%)であることが分かった。滴定
により、フラスコの底部に3.3gのCO3 2-/100g、4.1gのHCO3 -
/100gがアニオンとして測定された[理論量の100%]。ヘッドスペースG
C分析によりメタノールの含量が50ppmおよびジメチル炭酸の含量が<10
0ppmであることがわかった。
【0097】 実施例 4b 炭酸水素N,N−ジメチルピペリジニウムの合成 炭酸を553gの15.56%濃度のN,N−ジメチルピペリジニウムヒドロ
キシド溶液の中を1時間通過した。この溶液を20℃から38℃まで、20分以
内に昇温し、それから再び温度を下げた、300mlのトルエンを100mlの
この溶液に加えた。得られた混合物から11時間以上かけて共沸蒸留により水を
留去した。
【0098】 析出した固体を減圧濾過し、ペンタンで洗浄し、減圧下50℃で乾燥した。1
4.2gの白色の非常に吸湿性の高いものが得られた。1 H NMR(D2O; δ[ppm]);δ=1.65(2H);1.88(4H
);3.10(6H);3.34(4H)13 C NMR(D2O; δ[ppm]);δ=22.4;23.0;53.9;
162.0(HCO3 -
【0099】 実施例5 N,N−ジメチルピペリジニウムナトリウムデカボラート ヘキサヒドラート(
[N,N−ジメチルピペリジニウム]+[B10NaO16]×7H2O)化合物No.1
.1 22.4g(362ミリモル)のホウ酸(99.8%純度)および 24.2
g(35.8ミリモル)のN,N−ジメチルピペリジニウムヒドロキシドの19
.6質量%水溶液、および2.87gの水酸化ナトリウムの50質量%の水溶液
(35.9ミリモル)を150mlの蒸留水に加えた。混合物を1時間攪拌する
と、透明の溶液に変わった。その後、水を減圧下蒸発除去し、固体の残渣をさら
に2日間40℃で減圧下さらに乾燥した。
【0100】 粗精製物が提示した分子組成と分子式であることを確認するために分析を行っ
た。粗精製物は、6部の水を、構造的にホウ素と結合した水和物(一般的にヒド
ロキシ基によって)として、または結晶水の水和物(遊離水の基)として有して
いる(例えばHollemann-Wiberg,[Lehrbuch der anorg, Chmie],81.-90. Aufl.63
1頁以下)。
【0101】 結果: 1)C,H,およびNの元素分析(%) 計算値:各々13.4、4.8、2.2 測定値:各々13.5、4.6、2.1 2)BとNaのFID分析(%) 計算値:各々17.2、3.7 測定値:各々17.8、3.5 3)[N,N−ジメチルピペリジニウム]+カチオンの分析 計算値:各々18.7% 測定値:各々17.97% 4)メピコートクロリドと比較した化合物1.1の吸湿性 どちらの化合物も、減圧下40℃で48時間、乾燥重量が一定になるまで乾燥
した。その後約1gの試料(3つの試料それぞれを2つの一続きにし、平均値を
とった)を50%と60%の空気中の相対湿度に2および/または4週間の間保
存した。次の結果は相対的な吸湿(質量% w/w)を表す。
【0102】
【表1】 *測定せず 5)1質量%の水中でのpH 6.78 6)結晶化または再結晶の試み 上述したように、減圧下での水の急速な除去は、提示した式に従った化合物N
o.1.1のアモルファスを与える。一方、周囲の圧力で緩慢な結晶化工程を行
ない、反応生成物の粗濃縮液の水をゆっくりと自然に蒸発させると、大きな結晶
が得られ、これをX線により分析した。
【0103】 ゆっくりとした、成功した結晶化および再結晶の条件下で、比較的大きな結晶
のナトリウムペンタボラートと、メピカートペンタボラートの1:1の混合物が
得られた。
【0104】 A)ナトリウムペンタボラート:B10Na216×10H2O 化合物1.1a
(Ref.CAS reg.Number 12007−92−0,B5NaO 8 ×5H2Oと同意) 構造はX線解析により確認され、以下の結晶データで特徴づけられる。 式量:590.24 結晶系:単斜晶; 空間群C2/2; 単位格子ディメンジョン:a=1105.71(11)pm;アルファ=90°
;b=1638.5(2)pm;ベータ=112.757(8)°;c=135
5.13(9)pm;ガンマ=90°; 容積、Z:2.2640(3)nm3; 密度(計算値)1.732Mg/m3
【0105】 B)N,N−ジメチルピペリジニウムペンタボラートジヒドラート 化合物1
.1b([N.N−ジメチルピペリジニウム]+[B58]-×2H2O) 構造はX線解析により確認された。構造は、ナトリウムペンタボラートのよう
な、アニオン性ペンタボラートのスピロ型と同様である。選択された結晶は15
0℃で2日間減圧下で乾燥し、下記の結晶データで特徴づけられた。 式量:332.29 結晶系:三斜晶 空間群:P1 単位格子ディメンジョン:a=932.6(2)pm;アルファ=96.063
(11);b=938.57(14)pm;ベータ=102.48(2)°;c
=1846.7(4)pm;ガンマ=96.50(2)°; 容積Z:1.5540(5)nm3; 密度(計算値):1.420Mg/m3
【0106】 実施例6 [ジメチルピペリジニウム]2 2+[B18Na229]2-×8H2O、化合物1.2 上記化合物は化合物1.1と同様の方法で、以下の相対モル量で出発材料を使
用して製造された:1部のジメチルピペリジニウムヒドロキシド、9部のホウ酸
(Merck社より市販されている。Darmstadt(ドイツ)、99.8
%純度、CAS Reg.Number10043−35−3)および1部の水
酸化ナトリウム。化合物は実施例5の化合物1.1と同様な方法で分析され、以
下の元素分析の結果を得た。
【0107】 1)分析(%) C、H、N、B、NaおよびCl 計算値:各々16.6、4.5、2.6、18.1、4.3、0.0 測定値:各々15.8、4.7、2.6、17.8、3.9、0.088 2)性状 ガラス様固体 3)吸湿性 4週間50%の相対湿度の空気中において、5.2質量%の水を吸収。
【0108】 4週間60%の相対湿度の空気中において、7.0質量%の水を吸収。
【0109】 4)1質量%濃度の水中でのpH 7.4
【0110】 実施例7 [ジメチルピペリジニウム]2 2+[B12Na421]2-×20H2O 化合物1.3 上記の化合物は、化合物1.1と同様な方法で、以下の相対モル量で出発材料
を使用して製造された:1部のジメチルピペリジニウムヒドロキシド、2部のホ
ウ酸、1部のホウ酸ナトリウム(Riedel de Haen Compan
yより市販されている。99.5%純度、CAS Reg. Number 1
303−96−4 Na247×10H2O)。化合物は実施例5の化合物1.
1と同様な方法で分析され、以下の結果を得た。
【0111】 1)分析(%) C、H、N、B、Na、およびCl 計算値:各々14.7、6.3、2.4、11.3、8、0.0 測定値:各々14.7、6.4、2.6、11.6、8、0.013 2)性状 結晶 3)吸湿性 4週間50%の相対湿度の空気中において、13.6質量%の水を吸収。
【0112】 4週間60%の相対湿度の空気中において、28.8質量%の水を吸収。
【0113】 実施例8 [ジメチルピペリジニウム]+[B927.650.6Na0.839.7]-×8H2O 化合
物1.4 上記の化合物は化合物1.1と同様な方法で、以下の相対モル量で出発材料を
使用して製造された:1部のジメチルピペリジニウムヒドロキシド、9部のホウ
酸;2.3部サッカロース;0.8部の水酸化ナトリウム(出発材料が化学量論
的なモル部でないことに注意すべきである。特に、水酸化ナトリウムは製造の結
果の生成物のpH値が約7の値となるように使用された。このため上記の式もま
た化学量論的ではない。)化合物は実施例5の化合物1.1と同様な方法で分析
され、以下の結果を得た。
【0114】 1)分析(%) C、H、N、B、Na、およびCl 計算値:各々29.8、5.9、1.7、1.3、0.0 測定値:各々29.2、5.9、0.9、7、1.3、0.031 2)性状 結晶 3)吸湿性 測定せず
【0115】 実施例9 [ジメチルピペリジニウム]+[B8(NH40.312.7]-×4H2O(分析結果より
提示された式) 化合物1.5 上記の化合物は化合物1.1と同様な方法で、以下の相対モル量で出発材料を
使用して製造された:1部のジメチルピペリジニウムヒドロキシド、8部のホウ
酸、0.3部のアンモニウムヒドロキシド(実施例6と同様に化学量論的でない
出発材料のモル部、特にアンモニウムヒドロキシドが、得られる生成物のpHの
値を約7とするように使用された。これにより、上記の式は同様に化学量論的で
はない。)化合物は実施例5の化合物1.1と同様な方法で分析され、以下の結
果を得た。
【0116】 1)分析(%) C、H、N、B、Na、およびCl 計算値:各々17.4、5.5、6.7、18.0、0.0、0.0 測定値:各々17.3、5.6、4.2、17.6、0.01、0.015 2)性状 結晶 3)吸湿性 4週間50%の相対湿度の空気中において、0.4質量%の水を吸収。
【0117】 4週間60%の相対湿度の空気中において、0.6質量%の水を吸収。
【0118】 4)1質量%濃度の水中でのpH 6.8
【0119】 実施例10 [ジメチルピペリジニウム]+[B9Na0.914.5]-×6H2O 化合物1.6 上記の化合物は化合物1.1と同様な方法で、以下の相対モル量で出発材料を
使用して製造された:1部のジメチルピペリジニウムヒドロキシド、9部のホウ
酸、0.9部の水酸化ナトリウム(実施例6と同様に化学量論的でない出発材料
のモル部、特に水酸化ナトリウムが、得られる生成物のpHの値を約7とするよ
うに使用された。これにより、上記の式は同様に化学量論的ではない。)化合物
は実施例5の化合物1.1と同様な方法で分析され、以下の結果を得た。
【0120】 1)分析(%) C、H、N、B、Na、およびCl 計算値:各々14.7、4.9、21.4、17.0、3.6、0.0 測定値:各々14.4、4.7、21.4、17.6、3.9、0.099 2)性状 アモルファス 3)吸湿性 4週間50%の相対湿度の空気中において、2.7質量%の水を吸収。
【0121】 4週間60%の相対湿度の空気中において、9.0質量%の水を吸収。
【0122】 4)1質量%濃度の水中でのpH 7.1
【0123】 実施例 11 [ジメチルピペリジニウム]+[B6.4Na0.310.3]-×4H2O 化合物1.7 上記の化合物は化合物1.1と同様な方法で、以下の相対モル量で出発材料を
使用して製造された:1部のジメチルピペリジニウムヒドロキシド、6.4部の
ホウ酸、0.3部の水酸化ナトリウム(実施例6と同様に化学量論的でない出発
材料のモル部、特に水酸化ナトリウムが、得られる生成物のpHの値を約7とす
るように使用された。これにより、上記の式は同様に化学量論的ではない。)化
合物は実施例5の化合物1.1と同様な方法で分析され、以下の結果を得た。
【0124】 1)分析(%) C、H、N、B、Na、およびCl 計算値:各々19.7、5.6、3.3、16.2、1.6、0.0 測定値:各々19.7、5.4、3.3、16.5、1.6、0.046 2)性状 アモルファス 3)吸湿性 4週間50%の相対湿度の空気中において、1.9質量%の水を吸収。
【0125】 4週間60%の相対湿度の空気中において、4.1質量%の水を吸収。
【0126】 実施例12 [ジメチルピペリジニウム]+[B9936Na0.823.4]-×5H2O 化合物1.
8 上記の化合物は化合物1.1と同様な方法で、以下の相対モル量で出発材料を
使用して製造された:1部のジメチルピペリジニウムヒドロキシド、9部のホウ
酸、0.8部の水酸化ナトリウム、4.5部のエチレングリコール(実施例6と
同様に化学量論的でない出発材料のモル部、特に水酸化ナトリウムが、得られる
生成物のpHの値を約7とするように使用された。これにより、上記の式は同様
に化学量論的ではない。)化合物は実施例5の化合物1.1と同様な方法で分析
され、以下の結果を得た。
【0127】 1)分析(%) C、H、N、B、Na、およびCl 計算値:各々22.9、7.4、1.7、11.6、2.2、0.0 測定値:各々23.2、6.3、1.7、11.7、1.9、0.046 2)性状 ガラス状 3)吸湿性 測定せず 4)1質量%濃度の水中でのpH 測定せず
【0128】 実施例13 N,N−ジメチルピペリジニウムペンタボラートジヒドラートセミヒドラート ([N,N−ジメチルピペリジニウム]+[B56]-×2.5H2O 化合物1.9 上記の化合物は化合物1.1と同様な方法で、以下の相対モル量で出発材料を
使用して製造された:1部のジメチルピペリジニウムヒドロキシド、5部のホウ
酸。分析のために粗精製物を室温で水を自然に蒸発させて結晶化した。得られた
結晶を濾別により単離し、室温で乾燥した。
【0129】 この化合物の構造はX線解析により確認した。化合物1.1bと同じであった
が、1個の追加の水分子が、2つの結晶単位により組み込まれている。これによ
り全体では以下の式で表される:[N,N−ジメチルピペリジニウム]+[B56]- ×2.5H2O。
【0130】 1)性状 結晶、融点:>400℃;>200℃での、>10%の明らかな質量の減少は
、ペンタボラートアニオンの凝縮過程による。
【0131】 2)吸湿性 4週間50%の相対湿度の空気中において、0.4質量%の水を吸収。
【0132】 4週間60%の相対湿度の空気中において、0.6質量%の水を吸収。
【0133】 実施例14(腐食に対する試み) (A)メピコートクロリドと、(B)メピコートクロリドとジナトリウムオク
タボラートテトラヒドラート(Solubor(登録商標))の混合物と、(C
)実施例13のメピコートペンタボラート(化合物1.9)との比較 この実施例の試験は、DIN(ドイツ工業規格)No.52168、1981
年11月のパート1(ただし、鋼板を一部変更して使用した。)に従って行われ
た。
【0134】 腐食性試験は、以下に示すように製造された3つの異なった製剤について行っ
た。それぞれの製剤を異なった鋼の種類とともに試験した。
【0135】 以下の表ではメピコートクロリドとして参照されている第一の製剤は、8.3
3質量%のメピコートクロリド水溶液であり、予濃縮されたメピコートクロリド
を600g/lに希釈して製造した。2番目の製剤は以下の表ではメピコートク
ロリドおよびボラート塩として示されており、15質量%のジナトリウムオクタ
ボラートテトラヒドラートを、第一の製剤で使用されたものと同じ8.33%の
メピコートクロリド水溶液に加えて製造した。
【0136】 以下の表では「メピコートペンタボラート」として示されている第三の製剤は
、実施例13の化合物1.9を水により希釈し12質量%のメピコートペンタボ
ラート水溶液として製造した。
【0137】 上記の3つの製剤は、すべて同量のメピコートカチオンを含んでいた。
【0138】 1.5lのそれぞれの製剤の量を、ポリエチレンプラスチック容器(10cm
×10cm×12cm(高さ)中に入れた。それぞれの容器のなかに、12×5
cm2(厚さ0.2cm)の2系統の鋼板のタイプを挿入した。
【0139】 上記DINが示したものの一部変更では、鋼板は、鋼板の中位に水平に5から
7mmの大きさの酸素アセチレンで炎を当てられた領域を加えて作製された。
【0140】 炎を当てられた領域は、溶液の表面の下に置かれた。
【0141】 (この試験の変更の目的は、さらに重大な腐食と危険にさらす状況をシュミレ
ートするためのものである。) 鋼板の位置は、鋼板の1/3が空気に触れる状態であった。14日後、鋼板が
検査され、洗浄され、清浄にされ、乾燥され、上記のDINの方法に従って質量
を測定された。
【0142】 結果:腐食の結果を以下に示した(特に素材の損失はg/m2を基礎とする。
)。「メピコートペンタボラート」が、非腐食性の材料であることが見出された
(試験シリーズ1および2)。
【0143】
【表2】
【表3】
【0144】 実施例15(製剤) 以下の3つの処方は、ホウ酸、ケイ酸ナトリウムおよびメピコートペンタボラ
ートを出発材料とした新規な懸濁濃縮剤について記述する。製剤は、ここでは>
1:30のメピコートおよびホウ素を含んでいる。すべての製剤で、メピコート
カチオンの量は32g/lである。
【0145】 実施例15a 232.9gの15.8質量%のメピコートヒドロキシド(0.28モル)へ
、182gのホウ酸(2.94モル)および561.4gのケイ酸ナトリウム(
Na247×10H2O、1.47モル)を攪拌しながら実験室ディスペンサー
によって加えた。10分後、16.6gのKelsan S(キサンタンガムで
あり、Kelco/Monsant performance Materia
ls Companyの製品で、増粘剤として用いられている)(水中2%)前
濃縮液および288.8gの蒸留水を加えた。
【0146】 混合物を約1時間攪拌した。得られた懸濁濃縮剤は安定であり、無色で、均一
であり、すべての成分が充分溶解した、タンク混合施与用の、予め用意された混
合物として使用することができた。
【0147】 メピコート対ホウ素の1:32の比は、イオンクロマトグラフィーと元素分析
により確認された。
【0148】 実施例15b 以下の懸濁濃縮剤は、実施例15aと同様にして、以下の出発物質の量を用い
て製造された:232.9gの15.8質量%のメピコートヒドロキシド(0.
28モル)、544.1gのホウ酸(8.80モル)、76.64gのSolu
bor(登録商標)(0.23モル)、16.6gのKelsan S(キサン
タンガムであり、Kelco/Monsant performance Ma
terials Companyの製品で、増粘剤として用いられている)(2
質量%の水中の前濃縮液)、および323.05gの蒸留水。
【0149】 メピコート対ホウ素の1:38の比は、イオンクロマトグラフィーと元素分析
により確認された。
【0150】 実施例15c 以下の懸濁濃縮剤は、実施例15aと同様にして、以下の出発物質の量を用い
て製造された:実施例13の、98.35gのメピコートペンタボラート(0.
28モル)、383.2gのSolubor(Na2813×4H2O)(CA
S reg.no.12608−41−2)(1.14モル)、16.6gのK
elsan S(キサンタンガムであり、Kelco/Monsant per
formance Materials Companyの製品で、増粘剤とし
て用いられている)(2%の水の前濃縮液)および704gの蒸留水。
【0151】 メピコート対ホウ素の1:32.5の比は、イオンクロマトグラフィーと元素
分析により確認された。
【0152】 実施例16(生物学的試験) メピコートクロリドと比較して新しいボラート組成物の生物学的活性の減少は
見られない。以下の表にみられるように、あるボラート組成物は、木綿の苗条の
伸長を減少させると言う意味でさらに活性を有していた。
【0153】 以下の製剤DからJは、実施例のaからeを使用した。メピコートクロリドの
みを含む製剤Hは、標準として使用した。
【0154】 製剤Jは、化合物1.1bまたは1.9を水に溶解させた溶液であり、製剤F
は、組成物1.2の化合物の溶液である。
【0155】
【表4】 ここでは、メピコートカチオンの2度の濃縮が使用された。
【0156】 実験a メピコートクロリドと比較した、異なったボラートメピコートの製剤による、
、コムギ(「Ralle」と同義)の苗条の高さの減少(*)
【0157】
【表5】 *植物の温室での培養、苗条が16cmのときの1ヘクタールあたり750lの
水性溶液の噴霧施与。評価は、対照の苗条の高さが55cmとなった、処理から
20日後に行った。
【0158】 実験b メピコートクロリドと比較した、異なったボラートメピコートの製剤による、
木綿(「Delta Pine」と同義)の苗条の高さの減少(メピコート比=
250gカチオン/ha)(*)
【0159】
【表6】 *植物の温室での培養、苗条が23cmのときの1ヘクタールあたり400lの
水性溶液の噴霧施与。評価は、対照の苗条の高さが53cmとなった、処理から
27日後に行った。
【0160】 実験c メピコートクロリドと比較した、異なったボラートメピコートの製剤による、
木綿(「Delta Pine」と同義)の苗条の高さの減少(*)
【0161】
【表7】 *植物の温室での培養、苗条が25cmのときの1ヘクタールあたり400lの
水性溶液の噴霧施与。評価は、対照の苗条の高さが37cmとなった、処理から
20日後に行った。
【0162】 実験d メピコートクロリドと比較した、異なったボラートメピコートの製剤による、
木綿(「Delta Pine」と同義)の苗条の高さの減少(*)
【0163】
【表8】 *植物の温室での培養、苗条が25cmのときの1ヘクタールあたり400lの
水性溶液の噴霧施与。評価は、対照の苗条の高さが40cmとなった、処理から
21日後に行った。
【0164】 実験e メピコートクロリドと比較した、異なったボラートメピコートの製剤による、
木綿(「Delta Pine」と同義)の苗条の高さの減少(*)
【0165】
【表9】 *植物の温室での培養、苗条が20cmのときの1ヘクタールあたり400lの
水性溶液の噴霧施与。評価は、対照の苗条の高さが38cmとなった、処理から
14日後に行った。
【0166】 実験f メピコートクロリドと比較した、異なったボラートメピコートの製剤による、
木綿(「Delta Pine」と同義)の苗条の高さの減少(*)
【0167】
【表10】 *植物の温室での培養、苗条が30cmのときの1ヘクタールあたり400lの
水性溶液の噴霧施与。評価は、対照の苗条の高さが43cmとなった、処理から
21日後に行った。
【0168】 本発明は、その好ましい態様を参照することによりかなり詳細に記載した。 しかし、数多くの変形および改変を、上記の詳細な説明に記載され請求項により
定義された本発明の精神と範囲から離脱すること無しに行うことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL ,AU,BG,BR,BY,CA,CN,CZ,GE, HU,ID,IL,IN,JP,KR,KZ,LT,L V,MK,MX,NO,NZ,PL,RO,RU,SG ,SI,SK,TR,UA,US,UZ,ZA (72)発明者 コバー,ライナー ドイツ、D−67136、フスゲンハイム、イ ム、シュリットヴェーク、20 (72)発明者 ホブス,デイビッド カナダ、エム1ピー 3ワイ2、オンタリ オ、スカボロー、アップルフィールド ド ライヴ、114 (72)発明者 ギブソン,スコット,ダブリュー アメリカ合衆国、ノースカロライナ州、 27613、ローリ、ブランドン ステーショ ン ロード、8912 (72)発明者 ファーシュ,ケネス アメリカ合衆国、ノースカロライナ州、 27502、エイペックス、ホウルト ロード、 1220 (72)発明者 ラーデマハー,ヴィルヘルム ドイツ、D−67117、リムブルガーホーフ、 アウシュトラーセ、1 (72)発明者 ボツェム,イェルク ドイツ、D−67117、リムブルガーホーフ、 アルベルト−アインシュタイン−アレー、 8ツェー (72)発明者 フレデ,マルクス ドイツ、D−69214、エペルハイム、グラ イフスヴァルダー、シュトラーセ、5 (72)発明者 デルンバッハ,マティアス ドイツ、D−69221、ドセンハイム、イム、 ライガルト、12 (72)発明者 ゲッチェ,ライマー ドイツ、D−76532、バーデン−バーデン、 ヴァルトシュトラ−セ、27 (72)発明者 デツァー,ラインハルト ドイツ、D−69469、ヴァインハイム、ブ ーヘンヴェーク、3 Fターム(参考) 4H011 AB03 BA01 BB09 BC03 BC17 BC18 DA13 DA15 DD03 DE01

Claims (39)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】化学式 [DMP]n+ n[Mxyz(A)v]m-・wH2O (I) [但し、 DMPがN,N−ジメチルピペリジニウム(メピコート)を表し、 Mが、農業上許容可能な金属、水素またはNH4のカチオンを表し、 Bがホウ素を表し、 Oが酸素を表し、 Aが、少なくとも1個のホウ素原子または農業上許容可能なカチオンと会合す
    る、キレートまたは錯体−形成部を表し、 nおよびmが、1から6の範囲を持つ同じ整数を表し、 xが、0から10の範囲の整数または分数を表し、 yが、1を超えて48までの範囲の整数または分数を表し、 zが、0から48の範囲の整数または分数を表し vが、0から24の範囲の整数または分数を表し wが、0から24の範囲の整数または分数を表す。] で表される化合物を含む農業的に活性のある組成物。
  2. 【請求項2】xが0を表す請求項1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】xが、0を超えて10までの範囲の整数または分数を表す請求
    項1に記載の組成物。
  4. 【請求項4】式Iの組成物が、N,N−ジメチルピペリジニウム誘導体のモ
    ル当量あたりホウ素を2から20モル当量含む、請求項1から3のいずれか1項
    に記載の組成物。
  5. 【請求項5】式1の組成物が、N,N−ジメチルピペリジニウム誘導体のモ
    ル当量あたりホウ素を2から10モル当量含む、請求項4に記載の組成物。
  6. 【請求項6】式1の組成物が、N,N−ジメチルピペリジニウム誘導体のモ
    ル当量あたりホウ素を3から10モル当量含む、請求項5に記載の組成物。
  7. 【請求項7】1から20モル当量の適当なホウ素化合物を、1モルのN,N
    −ジメチルピペリジニウムヒドロキシド、炭酸N,N−ジメチルピペリジニウム
    、および/または炭酸水素N,N−ジメチルピペリジニウムと反応させて製造す
    る、請求項1から3のいずれか1項に記載の化合物。
  8. 【請求項8】N,N−ジメチルピペリジニウムヒドロキシドを、ホウ酸およ
    び/またはホウ素含有酸化物と、および任意で、農業上有用な金属の水酸化物、
    酸化物、炭酸塩もしくは炭酸水素塩、または水酸化アンモニウム、炭酸アンモニ
    ウムもしくは炭酸水素アンモニウム、および任意でキレートまたは錯体−形成部
    Aと反応させる請求項1に記載の化合物の製造方法。
  9. 【請求項9】N,N−ジメチルピペリジニウムヒドロキシドを、ホウ酸、ホ
    ウ素含有酸化物と、および任意で農業上有用な金属の水酸化物、酸化物、炭酸塩
    もしくは炭酸水素塩、または水酸化アンモニウム、炭酸アンモニウムもしくは炭
    酸水素アンモニウムと反応させる請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】炭酸水素N,N−ジメチルピペリジニウムまたは炭酸N,N
    −ジメチルピペリジニウムをホウ酸および/またはホウ素含有酸化物と、および
    任意で農業上有用な金属の酸化物、水酸化物、炭酸塩もしくは炭酸水素塩、また
    は水酸化アンモニウム、炭酸アンモニウムもしくは炭酸水素アンモニウム、およ
    び任意でキレートまたは錯体−形成部Aと反応させる、請求項1記載の式Iの化
    合物の製造方法。
  11. 【請求項11】炭酸水素N,N−ジメチルピペリジニウムまたは炭酸N,N
    −ジメチルピペリジニウムをホウ酸、ホウ素含有酸化物と、および任意で農業上
    有用な金属酸化物、水酸化物、炭酸塩もしくは炭酸水素塩、または水酸化アンモ
    ニウム、炭酸アンモニウムもしくは炭酸水素アンモニウムと反応させる請求項1
    0に記載の方法。
  12. 【請求項12】N,N−ジメチルピペリジニウム塩を、水およびホウ酸およ
    び/またはホウ素含有酸化物の存在下、および任意で、農業上有用な金属の酸化
    物、水酸化物、炭酸塩もしくは炭酸水素塩、または水酸化アンモニウム、炭酸ア
    ンモニウムもしくは炭酸水素アンモニウムの存在下で、および任意でキレートま
    たは錯体−形成部Aの存在下で双極性電気透析の手段で反応させる、請求項1に
    記載された式Iの化合物の電気化学的製造方法。
  13. 【請求項13】 ホウ酸、および/またはホウ素含有酸化物を、および任意で、農業上有用な、
    金属の水酸化物、酸化物、炭酸塩もしくは炭酸水素塩、または水酸化アンモニウ
    ム、炭酸アンモニウムもしくは炭酸水素アンモニウムを反応させる請求項12に
    記載された電気化学的方法。
  14. 【請求項14】ホウ酸を反応物として使用する請求項12に記載の電気化学
    的方法。
  15. 【請求項15】双極性膜と、陰イオン交換膜とが交互配列された2重ループ
    電気透析装置を使用する請求項12に記載された電気化学的方法。
  16. 【請求項16】双極性膜と、陰イオン交換膜とが交互配列された2重ループ
    電気透析装置中で、N,N−ジメチルピペリジニウム塩を、ホウ酸またはホウ素
    含有酸化物の存在下、任意で農業上有用な金属水酸化物の存在下、双極性電気透
    析に付し、その際電界の影響下、陽イオンと多価陰イオンを抑止しながら、一価
    の陰イオンを選択的に陰イオン交換膜に透過させる、請求項12に記載の電気化
    学的方法。
  17. 【請求項17】N,N−ジメチルピペリジニウムハライドを遊離体として使
    用する、請求項12に記載の電気化学的方法。
  18. 【請求項18】平均電流密度が、1A/dm2と14A/dm2との間にある
    、請求項12に記載の電気化学的方法。
  19. 【請求項19】N,N−ジメチルピペリジニウム塩を、水の存在下、双極性
    電気透析の手段によって反応させる、N,N−ジメチルピペリジニウムヒドロキ
    シドの電気化学的製造方法。
  20. 【請求項20】双極性膜と陰イオン交換膜とが交互配列された2重ループ電
    気透析装置中で、N,N−ジメチルピペリジニウム塩を水の存在下、双極性電気
    透析に付し、その際電界の影響下、陽イオンと陰イオンを抑止しながら、一価の
    陰イオンを選択的に陰イオン交換膜に透過させる、請求項19に記載の電気化学
    的方法。
  21. 【請求項21】N,N−ジメチルピペリジニウムクロリドが遊離体として用
    いられる、請求項19に記載の電気化学的方法。
  22. 【請求項22】平均電流密度が1A/dm2と14A/dm2との間にある、
    請求項19に記載の電気化学的方法。
  23. 【請求項23】炭酸N,N−ジメチルピペリジニウム。
  24. 【請求項24】炭酸水素N,N−ジメチルピペリジニウム。
  25. 【請求項25】ピペリジンまたはN−メチルピペリジンを炭酸ジメチルと反
    応させる、炭酸N,N−ジメチルピペリジニウムおよび/または炭酸水素N,N
    −ジメチルピペリジニウムの製造方法。
  26. 【請求項26】ハライド痕跡またはハライド汚染を、乾燥物で計算して最大
    で1質量%含む請求項1に記載された組成物。
  27. 【請求項27】他の活性成分および/または界面活性剤および/または他の
    添加剤を0から60質量%含む請求項1に記載の組成物。
  28. 【請求項28】請求項1に記載の組成物および増粘剤を含んだ懸濁濃縮剤。
  29. 【請求項29】請求項1に記載の化合物を30から90質量%、他の活性成
    分を0から50質量%、増粘剤を0から10質量%、および/または界面活性剤
    および/または他の添加剤を含む請求項28に記載の懸濁濃縮剤。
  30. 【請求項30】請求項2に記載の組成物および増粘剤を含む懸濁濃縮剤。
  31. 【請求項31】請求項1に記載の式Iの化合物を30から90質量%、およ
    び増粘剤を0から10質量%含む懸濁濃縮剤。
  32. 【請求項32】ハライド痕跡またはハライド汚染を乾燥物で計算して最大で
    1質量%を含む請求項28に記載された懸濁濃縮剤。
  33. 【請求項33】請求項1に記載の組成物を、固形の形態か、または溶液の形
    態で植物に施与することを特徴とする、植物の成長調節の方法。
  34. 【請求項34】式IV [DMP]n+ n[MxBOz(Av)]m-・wH2O (IV) [但し、 DMPがN,N−ジメチルピペリジニウム(メピコート)を表し、 Mが、農業上許容可能な金属、水素、またはNH4のカチオンを表し、 Bがホウ素を表し、 Oが酸素を表し Aが、すくなくとも1個のホウ素と会合する、キレートまたは錯体−形成部を
    表し、 nおよびmが、1から6の範囲の同じ整数を表し xが、0から10の範囲の整数または分数を表し、 zが、0から48の範囲の整数または分数を表し、 vが、0から24の範囲の整数または分数を表し、 wが、0から24の範囲の整数または分数を表す。] で表されるメピコートのモノボラートと、増粘剤とを含む懸濁濃縮剤。
  35. 【請求項35】30から90質量%の式IVの化合物、0から50質量%の
    他の活性成分、0から10質量%の増粘剤、および/または界面活性剤および/
    または他の添加物を含む、請求項34に記載の懸濁濃縮剤。
  36. 【請求項36】請求項34に記載された30から90質量%の式IVの化合
    物と、0から10質量%の増粘剤を含む懸濁濃縮剤。
  37. 【請求項37】ハライドを痕跡またはハライド汚染を乾燥物で計算して最大
    で1重量%含む、請求項34に記載の懸濁濃縮剤。
  38. 【請求項38】請求項34の式IVのメピコートモノボラート塩を、固形の
    形態か、または溶液の形態で植物に施与することを特徴とする、植物の成長調節
    の方法。
  39. 【請求項39】請求項34に記載の懸濁濃縮剤を植物に施与することを特徴
    とする植物の成長の調節の方法。
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