JP2002367905A - 薄膜半導体装置の製造方法 - Google Patents
薄膜半導体装置の製造方法Info
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Abstract
において、半導体膜が結晶性の良い大粒径の結晶粒から
成り、チャネル形成領域の結晶粒界の位置が制御されて
おり、電気特性が良く、短チャネル効果を抑制すること
ができ、電気特性ばらつきの少ない薄膜半導体装置を製
造する方法を提供する。 【解決手段】石英基板211上に、下地保護膜212を
形成し、下側導電膜213を形成し、下側絶縁膜216
を形成し、活性半導体膜217を形成する。次に活性半
導体膜側からYAG2ωレーザー218を照射して、活
性半導体膜217の結晶を横方向に成長させる。その
後、上側絶縁膜223を形成し、下側導電膜213と上
側導電膜とのコンタクト・ホールを形成し、上側導電膜
225を形成し、ソース領域217aとチャネル形成領
域217bとドレイン領域217cを形成し、層間絶縁
膜226を形成し、コンタクト・ホール227、228
を形成し、ソース電極229とドレイン電極230を形
成する。
Description
製造方法に関する。特に、ガラス等の絶縁表面を有する
基板上に形成される薄膜半導体装置(以下、TFTとい
う)等の薄膜半導体装置の製造方法に関する。
示装置、有機EL表示装置、及びイメージセンサー等の
各種電子デバイスにおいては、各画素を個別に駆動する
為に、ガラス等の絶縁表面を有する基板上に形成される
TFTが用いられることが多い。また、近年の表示装置
は、画素を駆動する為のTFTが形成された基板上に、
このTFTのスイッチング動作を制御する為の駆動回路
が設けられることが多い。この駆動回路内には多数のト
ランジスタが設けられるが、このトランジスタもTFT
で形成されている。
状の珪素半導体(Si)又はその酸化物(酸化珪素(S
iO2))を堆積し、エッチング処理、熱処理、電極形
成処理、その他の処理を行いつつ、これらの処理を繰り
返し行うことにより製造される。薄膜状の珪素半導体
は、結晶性を有するものと非晶質珪素半導体(a−S
i)とに大別される。
法で比較的容易に作成することが可能であり、更に量産
性にも富む為、TFTに用いる薄膜状の珪素半導体とし
て一般的に用いられている。しかしながら、非晶質珪素
半導体は、導電率等の物性が結晶性を有する珪素半導体
に比べて劣るという欠点がある。従って、今後TFTの
動作速度を高速化する為には、結晶性を有する珪素半導
体を用いたTFTの製造方法を確立することが極めて重
要となる。
体として製造上の容易さから多結晶珪素半導体(p−S
i)が多く用いられている。汎用ガラス基板を使用し得
る600℃程度以下の低温にて薄膜状の多結晶珪素半導
体を作成する方法としては、非晶質珪素半導体膜を厚さ
50nm程度成膜した後、この非晶質珪素半導体膜にキ
セノン塩素(XeCl)エキシマレーザー光(波長30
8nm)を照射し、非晶質珪素半導体膜を溶融結晶化さ
せて多結晶珪素半導体膜を得るという方法が一般的であ
る。
を用いたTFTのチャネル形成領域には、多結晶珪素半
導体膜の結晶粒界が存在する為、その電気特性が単結晶
珪素半導体を用いた半導体装置に比べて著しく劣ること
が分かっている。このため、大粒径の多結晶珪素半導体
を用いることにより、結晶粒界の電気特性への影響を小
さくする方法等の方策が採られている。
来のエキシマレーザー光を照射して多結晶珪素半導体膜
を得る方法では、最大1μm程度の結晶粒が得られる
が、結晶粒及び結晶粒界の位置を制御することができな
い。このため、チャネル形成領域に結晶粒界が含まれる
かどうかは確率的事象であって、全く制御不可能であっ
た。チャネル形成領域に結晶粒界が含まれるか否かによ
りTFTの特性は大きくばらつくことになる。例えば、
チャネル形成領域に存在する結晶粒界の数が多ければT
FTの電気特性は悪くなり、チャネル形成領域に存在す
る結晶粒界の数が少なければTFTの電気特性は比較的
良くなる。しかしながら、たとえチャネル形成領域に存
在する結晶粒界の数を少なくすることができたとして
も、そのTFTの電気特性は単結晶珪素半導体を用いた
TFTに比べれば遙かに劣る。
る電流をチャネルの深さ方向の片側に存在するゲート電
極だけで制御している為、電流経路がより深い位置に発
生した場合、それを制御するのが困難となる。素子の微
細化に伴って生じる短チャネル効果はその典型的な現象
である。
ており、特に電子デバイス内に設けられるTFTには各
素子毎の電気特性のばらつきが少なく、且つ、高速でス
イッチング可能な優れた電気特性が求められている。例
えば、液晶表示装置を例に挙げると、高精細化により画
素の数が増加すると、増加した分だけ1画素がオン状態
となっている時間が短くなる。これは、画素を駆動する
TFTのみならず、このTFTを駆動するための駆動回
路内に設けられているTFTについても同様である。従
って、電子デバイスの特性を向上させるためには、基本
となるTFTの電気特性を改善することが極めて重要で
ある。
解決する手段を提供するものである。具体的には基板上
に形成された薄膜半導体装置の製造方法において、半導
体膜が結晶性の良い大粒径の結晶粒から成り、チャネル
形成領域の結晶粒界の位置が制御されており、電気特性
が良く、短チャネル効果を抑制することができ、電気特
性ばらつきの少ない薄膜半導体装置を製造する方法を提
供することをその目的とする。
に、本発明の薄膜半導体装置の製造方法は、基板上に形
成された半導体膜の一部を活性領域として用いる薄膜半
導体装置の製造方法において、前記半導体膜の一部を局
所的に加熱する局所加熱機構を前記基板上に形成する加
熱機構形成工程を有し、前記加熱機構形成工程が基板上
に下側導電膜を形成する下側導電膜形成工程と、該下側
導電膜を所定の形状に加工する下側導電膜加工工程と、
該下側導電膜上に下側絶縁膜を形成する下側絶縁膜形成
工程から成り、前記加熱機構形成工程後に行われ、前記
半導体膜としての活性半導体膜を形成する活性半導体膜
形成工程と、前記局所加熱機構により前記活性半導体膜
が局所的に加熱された状態にて前記活性半導体膜を溶融
結晶化させる結晶化工程と、前記活性半導体膜を島状に
加工して半導体装置活性領域を形成する素子分離工程
と、該活性半導体膜上に上側絶縁膜を形成する上側絶縁
膜形成工程と、該上側絶縁膜上に上側導電膜を形成する
上側導電膜形成工程と、該上側導電膜を所定の形状に加
工する上側導電膜加工工程、とを含むことを特徴として
いる。
熱機構を形成する(加熱機構形成工程)。前記加熱機構
形成工程は、基板上に下側導電膜を形成する下側導電膜
形成工程と、該下側導電膜を所定の形状に加工する下側
導電膜加工工程と、該下側導電膜上に下側絶縁膜を形成
する下側絶縁膜形成工程から成る。
形成する(活性半導体膜形成工程)。
体膜が局所的に加熱された状態にて前記活性半導体膜を
溶融結晶化させる(結晶化工程)。図1には下側導電膜
と活性半導体膜との関係、及び結晶化工程後の結晶粒の
状態を示している。この結晶化工程では、一例として前
記活性半導体膜側から光を照射することにより前記活性
半導体膜を溶融結晶化させる。光を照射すると、一部の
光は前記活性半導体膜に吸収され、一部の光は前記活性
半導体膜を透過する。ある程度の光を吸収した活性半導
体膜は溶融結晶化する。一方、活性半導体膜を透過した
光は前記局所加熱機構の下側導電膜に吸収または反射さ
れる。下側導電膜が光を吸収すると、下側導電膜の温度
は上昇し、下側導電膜上の活性半導体膜は局所的に加熱
される。また、下側導電膜が光を反射すると、下側導電
膜上の活性半導体膜は局所的に光の吸収量が多くなるの
で、やはり下側導電膜上の活性半導体膜は局所的に加熱
される。ここで、活性半導体膜は溶融結晶化過程にある
が、溶融結晶化過程では結晶粒は低温部から高温部に向
かって成長する。活性半導体膜の内でその下に局所加熱
機構が配置されている部位のみがその周辺に比べて高温
になるため、冷却固化時における結晶粒は局所加熱機構
の辺の僅かに外側上の活性半導体膜部位から局所加熱機
構の中心上の活性半導体膜部位に向かって成長する。局
所加熱機構によって形成された温度差が溶融半導体膜の
冷却固化時に結晶の横成長を生じさせるのである。活性
半導体膜内での結晶横成長は必ず局所加熱機構の外側1
μm程度の位置から始まる。左右から成長した結晶粒同
士は局所加熱機構の長さ方向に関する中心付近にて衝突
する。ここで長さ方向とは図1等に示す方向で、薄膜半
導体装置が動作する際の電流方向であり、薄膜半導体装
置のソース・ドレイン方向の事を言う。幅方向は長さ方
向に垂直な方向である。即ち、長さ方向を横切る幅方向
に延びる結晶粒界(電流を横切る結晶粒界)は常に局所
加熱機構の長さ方向に関する中心付近に形成される。
膜を島状に加工して半導体装置活性領域を形成する(素
子分離工程、図2)。この素子分離工程では、前記活性
領域が前記局所加熱機構に完全に含まれるように前記活
性半導体膜を加工する。上述の位置関係に局所加熱機構
と活性領域とを設定しておけば、活性領域内で長さ方向
を横切る幅方向に延びる結晶粒界の数を常に局所加熱機
構の中心上付近に一個とすることができる。
する(上側絶縁膜形成工程)。
る(上側導電膜形成工程)。
(上側導電膜加工工程)。この上側導電膜加工工程で
は、素子分離工程において記述したように、半導体装置
活性領域(チャネル形成領域)が前記局所加熱機構に完
全に含まれるように上側導電膜を加工する(図3)。
結晶粒界が1個しか無いので、本発明の薄膜半導体装置
の性能は一般的な薄膜半導体装置に比べて飛躍的に向上
する。
の特性ばらつきが無くなる。即ち、基板上に形成される
全ての薄膜半導体装置がほとんど同じ特性を示すように
なる。
ので、ソース電極とドレイン電極を合わせて4端子の薄
膜半導体装置とする事ができる。上側と下側の導電膜の
電位を制御することにより、活性領域の上側表面と下側
表面、若しくは活性領域の全領域を反転させることが可
能である。よって、本発明の薄膜半導体装置では、一般
的な薄膜半導体装置に比べて、オン電流が増加し、移動
度が高くなり、サブスレショルド特性が向上し、更に短
チャネル効果を抑制することができるので、微細化も可
能となる。また、上側導電膜と下側導電膜への電位の掛
け方によっては、一般的な薄膜半導体装置の様に活性領
域の片側のみを反転させることも可能であるので、薄膜
半導体装置の特性を用途によって変えることも可能であ
る。更に、上側導電膜と下側導電膜への電位の掛け方を
調整することによって、薄膜半導体装置の閾値電圧を調
整することも可能である。
製造方法によれば、半導体膜が結晶性の良い大粒径の結
晶粒から成り、チャネル形成領域の結晶粒界の位置が制
御されており、電気特性が良く、短チャネル効果を抑制
することができ、閾値電圧の調整を行うことができ、電
気特性ばらつきの少ない4端子の薄膜半導体装置を製造
できる。
れた半導体膜の一部を活性領域として用いる薄膜半導体
装置の製造方法において、前記半導体膜の一部を局所的
に加熱する局所加熱機構を前記基板上に形成する加熱機
構形成工程を有し、前記加熱機構形成工程が基板上に下
側導電膜を形成する下側導電膜形成工程と、該下側導電
膜を所定の形状に加工する下側導電膜加工工程と、該下
側導電膜上に下側絶縁膜を形成する下側絶縁膜形成工程
から成り、前記加熱機構形成工程後に行われ、前記半導
体膜としての活性半導体膜を形成する活性半導体膜形成
工程と、前記局所加熱機構により前記活性半導体膜が局
所的に加熱された状態にて前記活性半導体膜を溶融結晶
化させる結晶化工程と、前記活性半導体膜を島状に加工
して半導体装置活性領域を形成する素子分離工程と、該
活性半導体膜上に上側絶縁膜を形成する上側絶縁膜形成
工程と、該上側絶縁膜上に上側導電膜を形成する上側導
電膜形成工程と、該上側導電膜を所定の形状に加工する
上側導電膜加工工程と、該下側導電膜と上側導電膜を電
気的に接続する導電膜接続工程、とを含むことを特徴と
している。
熱機構を形成する(加熱機構形成工程)。前記加熱機構
形成工程は、基板上に下側導電膜を形成する下側導電膜
形成工程と、該下側導電膜を所定の形状に加工する下側
導電膜加工工程と、該下側導電膜上に下側絶縁膜を形成
する下側絶縁膜形成工程から成る。
形成する(活性半導体膜形成工程)。
体膜が局所的に加熱された状態にて前記活性半導体膜を
溶融結晶化させる(結晶化工程、図1)。この結晶化工
程では、一例として前記活性半導体膜側から光を照射す
ることにより前記活性半導体膜を溶融結晶化させる。光
を照射すると、一部の光は前記活性半導体膜に吸収さ
れ、一部の光は前記活性半導体膜を透過する。ある程度
の光を吸収した活性半導体膜は溶融結晶化する。一方、
活性半導体膜を透過した光は前記局所加熱機構の下側導
電膜に吸収または反射される。下側導電膜が光を吸収す
ると、下側導電膜の温度は上昇し、下側導電膜上の活性
半導体膜は局所的に加熱される。また、下側導電膜が光
を反射すると、下側導電膜上の活性半導体膜は局所的に
光の吸収量が多くなるので、やはり下側導電膜上の活性
半導体膜は局所的に加熱される。ここで、活性半導体膜
は溶融結晶化過程にあるが、溶融結晶化過程では結晶粒
は低温部から高温部に向かって成長する。活性半導体膜
の内でその下に局所加熱機構が配置されている部位のみ
がその周辺に比べて高温になるため、冷却固化時におけ
る結晶粒は局所加熱機構の辺の僅かに外側上の活性半導
体膜部位から局所加熱機構の中心上の活性半導体膜部位
に向かって成長する。局所加熱機構によって形成された
温度差が溶融半導体膜の冷却固化時に結晶の横成長を生
じさせるのである。活性半導体膜内での結晶横成長は必
ず局所加熱機構の外側1μm程度の位置から始まる。左
右から成長した結晶粒同士は局所加熱機構の長さ方向
(薄膜半導体装置が動作する際の電流方向)に関する中
心付近にて衝突する。即ち、長さ方向を横切る幅方向に
延びる結晶粒界(電流を横切る結晶粒界)は常に局所加
熱機構の長さ方向に関する中心付近に形成される。
膜を島状に加工して半導体装置活性領域を形成する(素
子分離工程、図2)。この素子分離工程では、前記活性
領域が前記局所加熱機構に完全に含まれるように前記活
性半導体膜を加工する。上述の位置関係に局所加熱機構
と活性領域とを設定しておけば、活性領域内で長さ方向
(薄膜半導体装置が動作する際の電流方向)を横切る幅
方向に延びる結晶粒界(電流を横切る結晶粒界)の数を
常に局所加熱機構の中心上付近に一個とすることができ
る。
する(上側絶縁膜形成工程)。
側導電膜を電気的に接続する為に、上側絶縁膜と下側絶
縁膜に穴を開ける(導電膜接続工程、図4)。この穴は
下側導電膜の存在する部位であり、且つ上側導電膜が形
成される部位であり、且つ活性半導体膜の存在しない部
位に形成される。
る(上側導電膜形成工程、図4)。ここで、上記導電膜
接続工程にて形成した穴にも導電膜が形成されるので、
上側導電膜と下側導電膜は電気的に接続された状態とな
る。
(上側導電膜加工工程、図4)。この上側導電膜加工工
程では、素子分離工程において記述したように、半導体
装置活性領域が前記局所加熱機構に完全に含まれるよう
に上側導電膜を加工する。
る結晶粒界が1個しか無いので、本発明の薄膜半導体装
置の性能は一般的な薄膜半導体装置に比べて飛躍的に向
上する。
の特性ばらつきが無くなる。即ち、基板上に形成される
全ての薄膜半導体装置がほとんど同じ特性を示すように
なる。
ので、導電膜の電位を制御することにより、活性領域の
上側表面と下側表面、若しくは活性領域の全領域を反転
させることが可能である。よって、本発明の薄膜半導体
装置では、一般的な薄膜半導体装置に比べて、オン電流
が増加し、移動度が高くなり、サブスレショルド特性が
向上し、更に短チャネル効果を抑制することができるの
で、微細化も可能となる。
製造方法によれば、半導体膜が結晶性の良い大粒径の結
晶粒から成り、チャネル形成領域の結晶粒界の位置が制
御されており、電気特性が良く、短チャネル効果を抑制
することができ、電気特性ばらつきの少ない薄膜半導体
装置を製造できる。
は、前記下側導電膜の長さLHSよりも前記上側導電膜
の長さLを短く加工する事を特徴とする(L<
LHS)。また、前記上側導電膜が長さ方向に関して前
記下側導電膜に含まれるように加工する事を特徴とす
る。
導電膜の外側1μm程度の位置から始まる。従って、上
述の位置関係に下側導電膜と上側導電膜とを設定してお
けば、半導体装置活性領域内で長さ方向(半導体装置が
動作する際の電流方向)を横切る結晶粒界(電流を横切
る結晶粒界)の数を常に中心付近に一個とする事ができ
る。
は、前記下側導電膜加工工程にて、該下側導電膜の長さ
を7μm程度以下に形成する事を特徴とする(LHS<
7μm)。
る最大距離は3.5μm程度である。従って、結晶粒を
下側導電膜の外側の左右両側から横成長させて、下側導
電膜の長さ方向における中心付近に電流を横切る結晶粒
界をただ一つだけ形成するには、下側導電膜の長さが最
大横成長距離の二倍以下でなければならない。よって下
側導電膜の長さを7μm程度以下にしておくことが重要
である。また、基板上に複数個形成される薄膜半導体装
置が全て同一の特性を示すようにする為には、何れの薄
膜半導体装置も活性領域内にただ一つの結晶粒界を有し
ている事が望ましい。結晶成長距離の変動を考慮する
と、下側導電膜の長さは5μm程度以下が適している。
こうする事で、基板上に形成される全ての薄膜半導体装
置がほとんど同じ特性を示す様になる。
は、前記上側導電膜の長さを前記下側導電膜の長さの半
分程度以下となる様に加工する事を特徴とする(L<L
HS/2)。更に、前記上側導電膜が、長さ方向に関し
て前記下側導電膜に完全に含まれ、且つ該下側導電膜の
長さ方向に関する中心近傍を含まない様に該上側導電膜
を加工する事が理想的である。
下側導電膜の長さ方向に関する中心近傍に必ず形成され
る。従って、図5に示す様に、上側導電膜を下側導電膜
に完全に含ませ、且つ下側導電膜の中心近傍を避けるよ
うに形成するならば、活性領域内に結晶粒界を横切らな
い電流経路を必ず複数個形成することができ、それ故に
薄膜半導体装置は単結晶珪素薄膜を用いた小さなシリコ
ンオンインシュレーター(SOI)装置を複数個並列接
続した物と同等と化すので、薄膜半導体装置の性能は飛
躍的に向上する。尚、下側導電膜の長さ方向に関する中
心近傍とは、長さ方向の中心から左右に0.25μm程
度の広がりを有した領域で、中心付近に形成される長さ
0.5μm程度の領域である。
は、前記素子分離工程にて、前記下側導電膜の幅WHS
よりも前記半導体装置活性領域の幅Wを短く加工する事
を特徴とする(W<WHS)。更に、前記下側導電膜の
幅よりも前記半導体装置活性領域の幅を6μm程度以上
短く加工する事が望ましい(W<WHS−6μm)。ま
た、前記半導体装置活性領域が、幅方向に関して前記下
側導電膜に含まれる様に該活性半導体膜を加工する事が
理想的であり、更に前記半導体装置活性領域の長さ方向
の辺が前記下側導電膜の長さ方向の辺より3μm程度以
上内側に位置する様に該活性半導体膜を加工すればより
好ましい。
方向の辺からも発生する。この様に形成される結晶粒界
は電流を横切る結晶粒界となるので、半導体装置活性領
域から排除されることが望まれる。下側導電膜の長さ方
向の辺から成長する電流を横切る結晶粒界を半導体装置
活性領域から排除するには、半導体装置活性領域の幅が
下側導電膜の幅よりも短く、且つ半導体装置活性領域が
幅方向に関して下側導電膜に完全に含まれることが必要
条件である(図2)。具体的には下側導電膜の幅よりも
半導体装置活性領域の幅が6μm程度以上短い状態が好
ましく、8μm程度以上短ければ理想的といえる。その
上で、半導体装置活性領域の長さ方向の辺が下側導電膜
の長さ方向の辺より3μm程度以上、更に好ましくは4
μm程度以上内側に位置するように活性半導体膜を加工
する。本願発明での横成長距離は最大で3.5μm程度
で、通常は2.5μm程度から3.0μm程度となる。
従って活性領域の幅が下側導電膜の幅よりも6μm程度
以上短く、且つ半導体装置活性領域の長さ方向の辺が下
側導電膜の長さ方向の辺から3.0μm程度以上内側に
位置していれば、下側導電膜の長さ方向の辺から成長す
る結晶粒界を半導体装置活性領域からほとんど排除する
ことができる。最大横成長距離が3.5μm程度なの
で、活性領域の幅を下側導電膜の幅よりも8μm程度以
上短くし、且つ半導体装置活性領域の長さ方向の辺を下
側導電膜の長さ方向の辺から上下でそれぞれ4.0μm
程度以上内側に位置させれば、下側導電膜の長さ方向の
辺から成長する結晶粒界を半導体装置活性領域から完全
に排除できる。
は、前記上側導電膜加工工程にて、該上側導電膜の長さ
方向の片側の辺が前記半導体装置活性領域の長さ方向の
片側の辺よりも0μm以上1μm程度以下外側に位置する
ように該上側導電膜を加工する事を特徴とする。
容量を少なくする事ができるという効果を有する。本発
明では、上側導電膜と下側導電膜が存在し、その上下の
導電膜によって半導体装置活性領域の状態を制御するこ
とができる。しかし、上側導電膜と下側導電膜の間に活
性半導体膜が存在しない部位では、上側導電膜と下側導
電膜の間には絶縁膜が挟まれている。即ち、上側導電膜
と下側導電膜が絶縁膜を介して重なっている部位には寄
生容量が発生する。寄生容量は薄膜半導体装置に悪影響
を及ぼす為、できるだけ小さくする必要がある。よって
上側導電膜と下側導電膜の重なりは必要最小限にするこ
とが望ましい。上側導電膜の長さ方向の片側の辺が前記
半導体装置活性領域の長さ方向の片側の辺に位置するよ
うに上側導電膜を加工すれば、上側導電膜と下側導電膜
の重なりは必要最小限に抑える事ができる。上側導電膜
の加工精度を考慮して、上側導電膜の長さ方向の片側の
辺が前記半導体装置活性領域の長さ方向の片側の辺より
も0μm以上1μm程度以下外側に位置するように該上側
導電膜を加工することが望ましい(図4)。
は、前記下側導電膜の膜厚が25nm程度以上100n
m程度以下である事を特徴とする。更に、前記下側導電
膜の膜厚が30nm程度以上70nm程度以下であれば
より好ましい。
が生じ易いという効果を有する。下側導電膜の役割の一
つとして、下側絶縁膜上に形成される活性半導体膜を局
所的に加熱することがある。加熱は活性半導体膜を透過
してきた光を下側導電膜が反射、吸収することによって
達成される。下側導電膜が光を吸収する場合、下側導電
膜の温度が上昇するが、下側導電膜の膜厚が25nm程
度以上と厚い時にのみ、下側導電膜による光吸収が顕著
となり、それに応じて下側導電膜の温度が活性半導体膜
を加熱するのに十分なほど上昇する。この様にして下側
導電膜上に位置する活性半導体膜が下側導電膜により局
所的に加熱され、活性半導体膜に位置制御された結晶粒
が横方向に成長する。反対に下側導電膜が厚すぎると、
下側導電膜の熱容量が増大し、やはり下側導電膜の温度
は十分に上昇しない。下側導電膜が活性半導体膜に位置
制御された結晶粒の横成長を生じさせるのに十分な温度
上昇を示すのは、その膜厚が100nm程度以下の時で
ある。このように活性半導体膜での横成長距離は下側導
電膜の膜厚に強く依存する。出願人の実験によると、横
成長した結晶粒が3.5μm程度と最大になる理想的な
下側導電膜の膜厚は30nm程度以上70nm程度以下
であった。
は、前記下側導電膜が金属膜であることを特徴としてい
る。
電膜が活性半導体膜を透過してきた光を効率的に反射す
るので、効率的に活性半導体膜の結晶を横方向に成長さ
せることができるという効果を有する。また、下側導電
膜の抵抗が小さくなるので、下側導電膜の電位を制御す
ることが容易になるという効果を有する。
は、前記下側導電膜としての金属膜がTa、Cr、W、
Moの何れかであることを特徴としている。この発明に
よれば、効率的に光を反射して活性半導体膜を結晶化す
ることができるという効果を有する。上記金属の1気圧
のもとにおける融点は、Taが2996℃、Crが18
90℃、Wが3387℃、Moが2610℃と高いの
で、光が照射されても損傷を受け難い。よって効率的に
光を反射して活性半導体膜を結晶化することができるの
である。
は、前記下側導電膜が半導体膜であることを特徴として
いる。
し易くなり、下側導電膜の温度が上昇し易くなるので、
活性半導体膜内の温度差が大きくなり、効率的に活性半
導体膜の結晶を横方向に成長させることができるという
効果を有する。
は、前記下側導電膜としての半導体膜が非晶質珪素膜で
あることを特徴としている。
であるという効果を有する。
は、前記下側導電膜としての半導体膜が結晶性を有する
珪素膜であることを特徴としている。
有する珪素膜から成り、非晶質珪素膜に比べて電気伝導
度は高くなるため、下側導電膜の電位が制御し易くなる
という効果を有する。
は、前記下側導電膜としての半導体膜が薄膜半導体装置
のソース・ドレイン領域と同じ極性になるように、該半
導体膜に不純物が注入されている事を特徴とする。更に
前記下側導電膜としての半導体膜がリン(Phosph
orus:P)またはホウ素(Boron:B)が注入
されている珪素膜であることを特徴としている。前記リ
ンまたはホウ素の珪素膜中濃度は1×1019cm−3
程度から1×1020cm−3程度である事が望まし
い。
該半導体膜に導電性を持たせる為にドナー、またはアク
セプターとして働く不純物を注入する必要がある。とこ
ろで、ソース・ドレイン領域にも不純物を注入するわけ
であるが、下側導電膜としての半導体膜に注入する不純
物とソース・ドレイン領域に注入する不純物の極性は同
じである事が望ましい。即ち、下側導電膜にドナーを注
入した場合には、ソース・ドレイン領域にもドナーを注
入し、下側導電膜にアクセプターを注入した場合には、
ソース・ドレイン領域にもアクセプターを注入するのが
良い。例えば、下側導電膜にアクセプターとなる不純物
を注入したとする。その後ソース・ドレイン領域にドナ
ーとなる不純物を注入すると、そのドナーが下側導電膜
にも注入されてしまい、下側導電膜の電気伝導度が所望
の値とは異なってしまう可能性がある。下側導電膜の電
気伝導度が所望の値と異なってしまうと、下側導電膜の
電位の制御が困難となり、薄膜半導体装置の動作に支障
を来すことになる。この様に下側導電膜としての半導体
膜とソース・ドレイン領域とは同じ極性になるようにす
る事が望ましい。注入する不純物としては、簡便であり
且つ不純物濃度を制御し易いとの観点からリン、ホウ素
が適している。リンはドナーとして働き、ホウ素はアク
セプタとして働くので、下側導電膜内に自由に動くこと
のできる電子または正孔が生じ、それによって電気伝導
度が高くなるため、下側導電膜の電位を制御し易くな
る。また前記リンまたはホウ素の珪素膜中濃度を1×1
019cm−3程度から1×1020cm−3程度にす
ることにより、下側導電膜内に自由に動くことのできる
電子または正孔が十分に生じ、それによって電気伝導度
が十分に高くなるため、下側導電膜の電位を制御し易く
なるという効果を有する。
は、前記下側絶縁膜が酸化珪素膜であることを特徴とし
ている。
易であり、活性半導体膜と下側絶縁膜の間に存在する界
面準位を低減することができるという効果を有する。ま
た、光の吸収によって上昇した活性半導体膜の温度を保
ち、結晶成長を促進させるという効果を有する。
は、前記下側絶縁膜としての酸化珪素膜の膜厚が130
nm程度以上且つ180nm程度以下であることを特徴
としている。
の結晶を横方向に成長させるという効果を有する。活性
半導体膜の結晶を横方向に成長させるには、下側導電膜
の温度を上げ、その熱を活性半導体膜に伝えて活性半導
体膜内に温度差を生じさせるか、下側導電膜で反射した
光を活性半導体膜に吸収させて活性半導体膜内に温度差
を生じさせれば良い。ここで、下側導電膜と活性半導体
膜の間の下側絶縁膜の膜厚が重要なパラメータとなる。
活性半導体膜を透過した光は下側絶縁膜で反射、干渉さ
れた後に下側導電膜へと到達する。下側導電膜で反射さ
れた光も同様に下側絶縁膜で反射、干渉された後に活性
半導体膜へと到達する。下側絶縁膜での反射、干渉の効
果は下側絶縁膜厚によって異なるので、下側絶縁膜厚に
よって活性半導体膜から下側導電膜へと到達する光およ
び下側導電膜から活性半導体膜へと到達する光の量も異
なってくる。また、下側絶縁膜厚は熱の伝わり具合にも
大きく影響する。下側絶縁膜厚が薄ければ下側導電膜の
熱は活性半導体膜に伝わり易いが、下側絶縁膜厚が厚け
れば下側導電膜の熱は活性半導体膜に伝わり難くなる。
以上のことから、活性半導体膜内に温度差を生じさせて
効率的に結晶を横方向に成長させる為には、下側絶縁膜
厚の最適化が必要になってくる。出願人の行ったシミュ
レーションや実験の結果、下側絶縁膜としての酸化珪素
膜の膜厚を130nm以上且つ180nm以下にすれ
ば、効率的に活性半導体膜の結晶を横方向に成長させる
ことができる。
は、前記活性半導体膜形成工程が、非晶質半導体膜を堆
積する非晶質半導体膜堆積工程を含むことを特徴として
いる。
であるという効果を有する。非晶質半導体膜堆積工程は
化学気相堆積法(CVD法)を用いるのが簡便である。
CVD法の中でも取り分け低圧CVD法(LPCVD
法)乃至はプラズマCVD法が非晶質半導体膜の堆積に
適している。
は、前記活性半導体膜形成工程が、非晶質半導体膜を堆
積する非晶質半導体膜堆積工程と、該非晶質半導体膜の
結晶性を高める半導体膜改質工程とを含むことを特徴と
している。また、前記半導体膜改質工程は前記非晶質半
導体膜を固相にて結晶化させる固相成長工程や、前記非
晶質半導体膜を溶融状態を経て結晶性を改善する溶融結
晶性改善工程を含み、好ましくは前記半導体膜改質工程
が前記非晶質半導体膜を固相にて結晶化させる固相成長
工程と該固相成長した半導体膜を溶融状態を経て結晶性
を改善する溶融結晶性改善工程とを含む事が良い。
粒を得る事ができ、窮めて優れた薄膜半導体装置を製造
する事ができるという効果を有する。工程上で最も容易
なのが非晶質半導体膜堆積を以って活性半導体膜形成工
程とする物である。この簡略な工程でも無論本願発明は
有効であるが、より好ましいのは活性半導体膜形成工程
が半導体膜改質工程を含んでいる工程である。本工程後
に行われる結晶化工程時の結晶粒横成長は局所加熱機構
上の活性半導体膜が略完全に溶融した状態にて、その周
辺部の非溶融部よりエピタキシャル成長の形態にて進
む。活性半導体膜形成工程が半導体膜改質工程をも含ん
でいると、内部結晶欠陥の少ない良質な結晶粒を成長源
として横成長が進むので、横成長後の結晶も内部欠陥の
少ない優良な結晶粒となる。こうした内部欠陥の少ない
結晶粒を結晶成長源とするには、非晶質半導体膜を溶融
状態を経て結晶性を改善する溶融結晶性改善工程を施す
のが一番である。溶融結晶性改善工程は、下側導電膜に
影響を及ぼさない紫外光を半導体膜に照射して行われる
のが望ましい。紫外光としてはキセノン塩素(XeC
l)エキシマレーザー(波長308nm)やクリプトン
フッ素(KrF)エキシマレーザー(波長248nm)
といったレーザー光が用いられる。半導体膜改質工程が
固相成長工程を含んでいると、各結晶粒径が数μmと大
きくなり、この大きい結晶粒を結晶成長源として横成長
が生じるので、電流方向に略平行な結晶粒界の数、即ち
半導体装置活性領域内に位置する結晶粒界の数が削減さ
れ、閾値電圧が低く急峻なサブスレショルド特性示す優
良薄膜半導体装置が作成される。固相成長工程は非晶質
半導体膜が形成された基板を熱処理炉に挿入して、略熱
平衡状態にて行われるか、或いは急速熱処理装置にて行
われる。熱処理炉にて行われる場合、400℃程度以上
700℃程度以下の処理温度にて数時間の熱処理が行わ
れる。固相成長で得られる多結晶半導体膜は結晶粒が数
μmと大きいものの、内部欠陥を多量に含むという短所
を有している。一方、溶融結晶性改善工程で得られる多
結晶半導体膜は結晶粒内は無い分欠陥の無い綺麗な結晶
ができているものの、結晶粒が小さいという短所を有し
ている。結晶粒径が数μmと大きく且つ内部欠陥が少な
い多結晶膜を得るには、非晶質半導体膜を固相にて結晶
化させる固相成長工程を行った後に、この固相成長した
多結晶半導体膜を溶融状態を経て結晶性を改善する溶融
結晶性改善工程を加えれば良い。こうすれば横成長時の
結晶成長源は大粒径且つ低欠陥の結晶粒となるので、半
導体装置活性領域内に位置する結晶粒界の数を著しく減
少させることができ、略無欠陥の横成長結晶粒を得る事
を可能とし、窮めて優れた薄膜半導体装置を製造するこ
とができる。
は、前記活性半導体膜の膜厚が30nm程度以上70n
m程度以下である事を特徴とする。
れば、基板面積が2000cm2程度以上の大きな基板
を用いても基板全面に結晶粒を安定的に横成長させられ
る。活性半導体膜が余りにも厚いと、膜の上下方向に温
度差が生じ、横成長が阻害されるが、95nm程度以下
であれば容易に横成長し、本願発明が有効に機能する。
本願発明では結晶化工程にて照射される光の一部が活性
半導体膜を透過して下側導電膜で吸収される事がその本
質である。出願人実験によると、結晶化工程にてYAG
2ωレーザー光を照射した際に最も横成長する活性半導
体膜の膜厚は30nm程度以上70nm程度以下であっ
た。この膜厚範囲では照射光が活性半導体膜を70%程
度以上透過し、しかも下側導電膜に透過光が良く入るよ
うに光学干渉条件が揃った為である。
は、前記活性半導体膜が珪素を主体とした半導体膜であ
る事を特徴とする。
横成長が効率的に生じ、薄膜半導体装置の電気特性が良
好になるという効果を有する。また、活性半導体膜の形
成が容易であるという効果を有する。
は、前記結晶化工程が前記活性半導体膜側から光を照射
して活性半導体膜の溶融結晶化を進める事を特徴として
いる。結晶化工程では活性半導体膜側から、温度300
Kにおける多結晶珪素膜での吸収係数が2×10−4n
m−1程度以上1×10−1nm−1程度以下である光
を照射して、活性半導体膜の溶融結晶化を進める。この
様な吸収係数に対応する光の波長は370nm程度から
710nm程度である。結晶化工程に理想的な光の多結
晶珪素膜での吸収係数は1×10−3nm−1程度以上
1×10−2nm−1程度以下であり、対応する波長は
450nm程度以上650nm程度以下となる。本発明
が効果的に機能するには、活性半導体膜の膜厚をx(n
m)とし、結晶化工程にて照射される光の多結晶珪素膜
での吸収係数をμp−Si(nm −1)とした時に、活
性半導体膜の膜厚x(nm)と吸収係数μp−Si(n
m −1)との積が 0.105<x×μp−Si(nm−1)<1.609 との関係を満たす事が必要である。この積のより好まし
い値は 0.105<x×μp−Si(nm−1)<0.693 であり、理想的には 0.105<x×μp−Si(nm−1)<0.405 となる。半導体膜中で光は吸収され、入射光は指数関数
的にその強度を減衰させる。入射光強度をI(0)と
し、珪素を主体とした多結晶活性半導体膜中での表面か
らの距離をx(nm)、場所xでの強度をI(x)とす
ると、これらの間には吸収係数μp−Siを用いて次の
関係が成り立つ。
れば、活性半導体膜を溶融結晶化させる事が可能とな
り、1×10−3nm−1程度以上有れば、活性半導体
膜の膜厚が20nm程度と薄くとも2%程度以上の光が
活性半導体膜にて吸収され、容易に活性半導体膜が溶融
結晶化される。多結晶珪素膜での吸収係数が1×10
−1nm−1程度以下であれば、入射光は活性半導体膜
を透過して下側導電膜まで到達し、更に1×10−2n
m−1程度以下であれば活性半導体膜が95nm程度と
厚くとも入射光の内40%程度が下側導電膜に到達する
ので、活性半導体膜部位に横成長が生じる。活性半導体
膜が光照射にて効率的に加熱される為には、入射光の少
なくとも10%程度は活性半導体膜により吸収されるの
が望ましい。これは活性半導体膜の膜厚と吸収係数との
積が 0.105<x×μp−Si との条件を見たしている時に達成される。更に局所加熱
機構が効率的に機能するには、入射光の少なくとも20
%程度以上が活性半導体膜を透過するのが望まれ、活性
半導体膜の膜厚と吸収係数との積が x×μp−Si<1.609 との関係を見たしている必要がある。活性半導体膜での
横成長を確実に生じせしめるには入射光の50%程度以
上が活性半導体膜を透過するのが好ましく、その条件は x×μp−Si(nm−1)<0.693 である。本願発明が最も効率的に機能する理想系は入射
光の三分の二程度以上が活性半導体膜を透過する x×μp−Si(nm−1)<0.405 との条件を活性半導体膜の膜厚と吸収係数とが満たす時
である。
容易に溶融させるという点からレーザー光が好ましい。
照射レーザー光としては連続発振の物も使用可能である
が、パルス発振のレーザー光の使用がより好ましい。連
続発振のレーザー光照射では半導体膜は数ミリ秒以上の
長時間に渡って溶融状態にある。この為に気相から不純
物が膜中へ混入し易くなり、また表面荒れが生じ易くな
る。また、溶融時間が長い為に活性半導体膜内の横方向
温度分布が失われる傾向が強く、故に横成長が生じ難く
なる。これに対して、一回のレーザー照射毎に基板を適
当な距離だけ移動させることができるパルス発振では、
活性半導体膜の溶融時間は数百マイクロ秒以下となる。
よって、高純度で平滑な表面を有する多結晶半導体膜が
得られ、且つ短時間溶融に起因して横方向の温度勾配は
冷却固化時まで解消される事無く、局所加熱機構上に選
択的に結晶粒を横成長させることが可能となる。半導体
膜にレーザー光を照射する際には波長が370nm程度
以上710nm程度以下のパルスレーザー光を使用す
る。これらの光の非晶質珪素中及び多結晶珪素中での吸
収係数を図6にしめす。図6の横軸は光の波長で縦軸が
吸収係数である。破線が非晶質珪素を表し、実践が多結
晶珪素を表している。図6から分かる様に、370nm
から710nmの波長領域では光りの吸収係数は多結晶
珪素中よりも非晶質珪素中での方が大きくなる。例えば
波長が約532nmであるNdドープYAGレーザー光
の第二高調波(YAG2ωレーザー光)の非晶質珪素で
の吸収係数μa−Siと多結晶珪素での吸収係数μ
p−Siはそれぞれ、 μa−Si(YAG2ω)=0.01723nm−1 μp−Si(YAG2ω)=0.00426nm−1 と、非晶質珪素での吸収係数の方が多結晶珪素での吸収
係数よりも4倍余りも大きくなっている。横成長が生じ
た活性半導体膜といえども、微視的には結晶成分と非晶
質成分とから構成されている。結晶成分とは結晶粒内で
積層欠陥等の欠陥が比較的少ない部位で、良質な結晶状
態にある箇所と言える。一方、非晶質成分とは結晶粒界
や結晶粒内の欠陥部等の構造秩序に著しい乱れが見られ
る部位で、所謂非晶質に近い状態にある箇所と言える。
レーザー光を照射して結晶化を進める溶融結晶化では、
非溶融部が冷却固化過程時における結晶成長の核とな
る。高い構造秩序を有する結晶成分が結晶成長核となれ
ば、そこから成長する結晶はやはり高い構造秩序を有す
る良質な結晶化膜となる。これに反して、構造秩序の乱
れた部位が結晶成長核となれば、積層欠陥等が冷却固化
過程時にそこから成長するので、最終的に得られる結晶
化膜は欠陥等を含んだ低品質な物と化す。従って優良な
結晶化膜を得るには、横成長した活性半導体膜中の結晶
成分を溶融させずにこれを結晶成長の核とし、更に複数
回のパルスレーザー光照射にて非晶質成分を優先的に溶
融させれば良い事になる。本願発明に適した照射レーザ
ー光は非晶質珪素における吸収係数が多結晶珪素におけ
る吸収係数よりも大きいので、非晶質成分が結晶成分に
比べて優先的に加熱される。その結果として、結晶粒界
や欠陥部といった非晶質成分が容易に溶融し、その一方
で略単結晶状態にある様な良質な結晶成分は溶融せずに
残留して結晶成長源となるので、結晶欠陥の窮めて少な
い優良な結晶粒が冷却固化過程に形成される。こうして
欠陥部や不対結合対等は大幅に低減され、結晶粒界も構
造秩序の高い対応粒界が支配的となる。この事は半導体
膜の電気特性からすると、エネルギーバンド図における
禁制帯中央部付近の捕獲準位密度を大きく減少させると
いう効果をもたらす。また、この様な半導体膜を半導体
装置活性領域に用いると、オフ電流値が小さく、急峻な
閾値下特性を示し(サブスレショルドスウィング値が小
さく)、閾値電圧の低いトランジスタを得る事になる。
横成長した結晶粒の内部欠陥を低減するのに最も効果的
な光は、多結晶珪素での吸収係数の非晶質珪素での吸収
係数に対する比(μp−S i/μa−Si)が小さい光
である。図6をみると、光の波長が450nm程度から
650nm程度の時にこの比が小さくなることが分か
る。従って、横成長した活性半導体膜中の内部結晶欠陥
を低減するとの視点から、本願発明の光照射工程にて照
射するパルスレーザー光の最も好ましい波長は450n
m程度以上650nm程度以下と言える。
は、前記パルスレーザー光がQスイッチ発振する固体レ
ーザーの高調波であることを特徴としている。
性に優れるという効果を有し、その結果、良質な結晶性
活性半導体膜を得る事ができ、優良かつ特性ばらつきの
少ない薄膜半導体装置を製造することができる。本願発
明では局所加熱機構上の活性半導体膜は略完全に溶融す
るので、レーザー光の発振が安定していないと、活性半
導体膜が消失したり或いは損傷を被り、優良な薄膜半導
体装置の製造が困難となる。従来のエキシマガスレーザ
ーでは、レーザー発振室内でのキセノン(Xe)や塩素
(Cl)などのガスの不均一性や、ガス自体の劣化、或
いはハロゲンによる発振室内の腐食等に起因して、発振
強度のばらつきが5%程度あり、更に発振角のばらつき
も5%程度認められた。発振角のばらつきは照射領域面
積のばらつきをもたらすので、結果として半導体膜表面
でのエネルギー密度(単位面積当たりのエネルギー値)
は総計で10%以上も変動している。また、レーザー発
振の長期安定性にも欠け、薄膜半導体装置のロット間変
動をもたらしていた。この為、レーザー光が活性半導体
膜を透過して本願発明の横成長を生じさせる条件を満た
していたとしても、従来のガスレーザーを使用している
限り、活性半導体膜表面でのエネルギー密度変動が大き
く、横成長が生じる以前に活性半導体膜が激しく損傷し
てしまう。これに対して、固体レーザーにはこの様な問
題が存在しないので、レーザー発振は窮めて安定で、活
性半導体膜表面でのエネルギー密度の変動(平均値に対
する標準偏差の比)を5%程度未満とする事ができるの
である。本願発明をより効果的に活用するには、この様
に半導体膜表面でのレーザーエネルギー密度の変動が5
%程度未満となる固体レーザーの使用が求められる。更
に、固体レーザーの使用は薄膜半導体装置製造時におけ
るロット間変動を最小化するとの効果や、従来頻繁に行
われていた煩雑なガス交換作業から薄膜半導体装置の製
造を解放し、薄膜半導体装置を製造する際の生産性の向
上や低価格化を導くとの効果を有する。上述した波長や
吸収係数の要請と固体レーザーの要請とを同時に満たす
ことができるのが、ネオジウム(Nd)を酸化イットリ
ウム(Y2O3)と酸化アルミニウム(Al2O3)と
の複酸化物に添加したネオジウム添加のイットリウムア
ルミニウムガーネット(Nd:YAG)レーザー光の第
二高調波(YAG2ωレーザー光、波長532nm)で
ある。従って、本願発明の結晶化工程では活性半導体膜
表面におけるエネルギー密度の変動が5%程度未満のY
AG2ωレーザー光を活性半導体膜に照射するのが最も
適している。Qスイッチ固体レーザーのレーザー媒体と
してはNdイオンをドープされた結晶やYbイオンをド
ープされた結晶、Ndイオンをドープされたガラス、Y
bイオンをドープされたガラスなどが好ましい。従っ
て、具体的にはYAG2ωレーザー光の他には、Qスイ
ッチ発振するNd:YVO4レーザー光の第二高調波
(波長532nm)、Qスイッチ発振するNd:YLF
レーザー光の第二高調波(波長524nm)、Qスイッ
チ発振するYb:YAGレーザー光の第二高調波(波長
515nm)等をパルスレーザー光として使用するのが
最も優れている。
は、パルスレーザー光の活性半導体膜上における照射エ
ネルギー密度の制御も重要となる。換言すると、優れた
薄膜半導体装置を製造するには照射エネルギー密度を適
切な範囲内に制御しなければならない。まず、下側導電
膜上の活性半導体膜で横成長が生じる様な溶融結晶化を
進める為には、下側導電膜上に位置する活性半導体膜の
膜厚方向が少なくとも半分程度以上溶融するのに十分な
強度をパルスレーザー光は有していなければならない。
(本願明細書ではこれを1/2溶融エネルギー密度:E
1/2と略称する)。これが結晶化工程におけるパルス
レーザー光照射エネルギー密度の適切な範囲の最下限値
である。下側導電膜上の活性半導体膜はその他の活性半
導体膜よりも加熱されているので、このエネルギー密度
(E1/2)では活性半導体膜のその他の部位は膜厚方
向に関して半分も溶融していない。更に実験によると、
パルスレーザー光のエネルギー密度が被照射半導体膜の
膜厚方向における体積成分の3分の2程度以上を溶融さ
せる時に横成長は窮めて促進され、それ故にこの様な結
晶性活性半導体膜を有している薄膜半導体装置は優れた
電気特性を示すようになる。従って、より好ましい下限
値は下側導電膜上に位置する活性半導体膜の膜厚方向に
おける体積成分の3分の2程度以上を溶融させる照射エ
ネルギー密度である(2/3溶融エネルギー密度:E
2/3)。適切な照射エネルギー密度には上限値も存在
する。活性半導体膜表面でのレーザー光のエネルギー密
度が余りにも高いと、半導体薄膜は消失してしまうの
で、エネルギー密度は消失(Abrasion)を引き
起こす値(消失エネルギー密度:EAb)よりも当然小
さくなければならない。この値が最上限値となる。ま
た、全面的な消失が生じなくとも、下側導電膜上の活性
半導体膜が膜厚方向の全体に渡って完全に溶融してしま
うと(この照射エネルギー密度を完全溶融エネルギー密
度:ECMとする)、活性半導体膜の部分的な消失が発
生し易くなる。これは薄膜半導体装置を作成した際の欠
陥を誘起して歩留まりを下げる要因となり得るので、当
然好ましくない。従って高歩留まりで優良な薄膜半導体
装置を製造するには、半導体膜表面でのパルスレーザー
光のエネルギー密度はECMよりも僅かに低い事が望ま
れる。これが適切な照射エネルギー密度に対する好まし
い上限値となる。結局、波長が370nm程度以上71
0nm程度以下のパルス発振する固体レーザー光を珪素
を主体とした活性半導体膜に照射して横成長を促進させ
る場合、固体レーザー光の活性半導体膜上における望ま
しい照射エネルギー密度はE1/2以上EAb以下とな
る。より好ましくはE1/2以上ECM以下、或いはE
2/3以上EAb以下、理想的にはE2/3以上ECM
以下と言える。下側導電膜上の活性半導体膜に照射され
るパルスレーザー光の強度がE2/3以上ECM以下の
時に、本願明細書では「下側導電膜上の活性半導体膜は
膜厚方向で略完全に溶融している」と定義する。
膜上の活性半導体膜が膜厚方向で略完全に溶融してお
り、一方でその他の活性半導体膜部位は完全溶融してい
ない強度である。具体的に、固体パルスレーザー光がN
d:YAG2ωレーザー光で、下側絶縁膜上に形成され
た珪素を主体とする活性半導体膜の膜厚が30nm程度
から70nm程度である場合の、下側導電膜上の活性半
導体膜表面におけるYAG2ωパルスレーザー光の照射
エネルギー密度は、 ESM=100mJ・cm−2(活性半導体膜が溶融し
始める照射エネルギー密度) ECM=625mJ・cm−2 EAb=950mJ・cm−2 であるので、 E1/2=350mJ・cm−2 となり、更に E2/3=450mJ・cm−2 となる。下側導電膜上の活性半導体膜上におけるYAG
2ωレーザー光の望ましい照射エネルギー密度は350
mJ・cm−2程度以上950mJ・cm−2程度以下
で、より好ましくは450mJ・cm−2程度以上95
0mJ・cm−2程度以下、或いは350mJ・cm
−2程度以上625mJ・cm−2程度以下、理想的に
は450mJ・cm−2程度以上625mJ・cm−2
程度以下と言える。
体膜に照射する際の、活性半導体膜上での照射領域は幅
がWL(μm)で、長さがLL(mm)の線状乃至は略
長方形とする(図7−a)。照射領域内の長さ方向にお
ける断面(図7−aのA−A断面)でのレーザー光照射
エネルギー密度は照射領域の端部(図7−b、±LL/
2付近)を除いて略一様に分布している(図7−b)。
具体的には長さ方向の左右それぞれの端部5%を除い
た、中央部90%以内でのエネルギー密度の変動(平均
値に対する標準偏差の比)は5%程度未満とされてい
る。一方、照射領域内の幅方向における断面(図7−a
のB−B断面)でのレーザー光照射エネルギー密度は略
台形状を成すか(図8−a)、或いは略ガウス関数形を
成す(図8−b)。幅方向断面が略ガウス関数形とは、
幅方向のレーザー光強度(図8−b)が実際にガウス関
数で近似され得る分布形状だけではなく、その強度が中
心(図8−bにおける0点)から微分可能な関数にて端
部領域(図8−bにおける±W L/2付近)へと滑らか
に減少している分布形状をも含む。幅方向断面が略台形
状(図8−a)の場合、エネルギー密度分布の変動が5
%程度未満となる中央平坦領域の割合は30%程度から
90%程度が好ましく、それ故に上下それぞれの端部領
域(図8−a、±WL/2付近)は5%程度から35%
程度となる。例えば幅WL=100μm、中央平坦領域
は30μm程度から90μm程度であり、上下それぞれ
の端部領域は5μm程度から35μm程度が望まれる。
活性半導体膜から効果的に欠陥を低減し、更に光学的に
も横成長を促進するには、幅方向における照射エネルギ
ー密度勾配の最大値をとる位置と幅方向における照射エ
ネルギー密度の最大値をとる位置とが略一致している事
が望まれる。完全溶融するのは照射エネルギー密度が最
大の位置であり、そこでの照射エネルギー密度勾配が最
大であれば、照射エネルギー密度勾配に沿って結晶粒が
横方向に成長するからである。こうした本願発明で理想
的と言える幅方向断面は台形型(図9−a)乃至は富士
山関数型(図9−b)のレーザー光強度分布である。
みならず、光学的にも横成長を促進させるには、レーザ
ー光源の選択やそれに適する活性半導体膜厚の決定等と
いった構造的な結晶成長制御の他に、光学的な水平方向
への結晶成長制御も重要と化す。具体的には線状乃至は
長方形状のレーザー光照射領域の幅(照射幅)WLに対
する長さ(照射長)LLの比(LL/WL)と照射領域
の走査方法とを最適化する事で、所望の方高への結晶成
長はより一層促進される。まずLL/WLを100程度
以上とする。この比LL/WLが100程度以上あれ
ば、各照射の際に温度勾配は照射領域の長さ方向にはほ
とんど生じず、主として幅方向(図7−aのB−B方
向)に生じる事になる。その結果、結晶は照射領域の幅
方向へと一次元的な横成長を示す。照射幅WLは5μm
程度から500μm程度が望まれるから、生産性を考慮
するとこの比LL/WLは100程度以上、理想的には
1000程度以上が望まれる。次いで、この様な形状の
照射領域を各照射毎に幅方向にずらしていき、基板全面
の走査を行う。その際に、照射領域の幅方向は下側導電
膜の長さ方向に略一致させ、照射領域の長さ方向は下側
導電膜の幅方向に略一致するようにする。下側導電膜の
長さ方向と半導体装置活性領域の長さ方向とは一致し、
下側導電膜の幅方向と半導体装置活性領域の幅方向とが
一致しているので、照射領域の幅方向は半導体装置活性
領域の長さ方向に略一致し、照射領域の長さ方向は半導
体装置活性領域の幅方向に略一致する。こうすると下側
導電膜等による構造的な横成長と照射領域形状による光
学的な横成長とが一致し、活性半導体膜での横成長距離
がますます大きくなる。従って薄膜半導体装置のアクテ
ィブ領域の方向(MOSFETならばソース・ドレイン
方向、バイポーラトランジスタならばエミッター・コレ
クタ方向)を照射幅方向にとる事で、アクティブ領域内
(MOSFETのチャネル形成領域内、またはバイポー
ラトランジスタのエミッター・ベース接合領域とベース
領域、及びベース・コレクター接合領域)に電流を横切
る結晶粒界が存在しない、或いは電流を横切る結晶粒界
が常に活性領域の長さ方向に関する中心付近に一つとい
う優れた薄膜半導体装置が容易に実現される。また、構
造的な横成長が照射領域形状により阻害されない為に
は、照射領域の長さLLは下側導電膜の幅WHSよりも
十分に大きくなくてはならない(L L/WHS)>10
0)。パルスレーザー光は活性半導体膜上で照射領域を
各照射毎に照射領域の幅方向にずらしていき、基板全面
の照射を完了させる。
は下側導電膜を設けるとの構造的な手法と照射光の種類
やその形状を調整するとの光学的な手法とを組み合わせ
る事が重要である。活性半導体膜の完全溶融時に結晶粒
の幅方向への一次元的な横成長を促進させる光学的にも
う一つの重要な要素は、照射領域の幅方向におけるレー
ザーエネルギー密度の勾配(エネルギー密度勾配)であ
る。溶融結晶化時の結晶成長速度u(x)は半導体膜の
温度勾配dT(x)/dxに比例する。
意の点xにおける半導体膜の温度である。半導体膜の溶
融時間をtmで表すと結晶成長サイズLcは結晶成長速
度と溶融時間tmとの積にて表される。
晶成長サイズは半導体膜の温度勾配に比例する事にな
る。一方、半導体膜の温度は照射パルスレーザー光のエ
ネルギー密度に比例するから、結局、結晶成長サイズL
cはエネルギー密度勾配dE/dxに比例する。
大きくすれば良いわけである。出願人等が行った実験結
果によると、YAG2ωレーザー光をパルスレーザー光
として用いてガラス基板上の半導体膜を完全溶融結晶化
させた場合、エネルギー密度勾配の最大値が3mJ・c
m−2・μm−1程度以上である3.0mJ・cm−2
・μm−1程度から4.0mJ・cm−2・μm−1程
度の時に照射幅方向への結晶成長サイズは1μm程度以
上となった。また、エネルギー密度勾配の最大値が10
mJ・cm−2・μm−1程度から20mJ・cm−2
・μm−1程度の時には照射幅方向への結晶成長サイズ
は2μm程度以上と増大した。更にエネルギー密度勾配
の最大値が30mJ・cm−2・μm−1程度の時には
照射幅方向への結晶成長サイズは3μm程度となった。
従って下側導電膜上の活性半導体膜部位に結晶を大きく
横成長させ、優良な薄膜半導体装置を製造するには、照
射領域の幅方向を下側導電膜の長さ方向に略一致させ、
その上でエネルギー密度勾配の最大値を3mJ・cm
−2・μm−1程度以上とすれば良い。エネルギー密度
勾配の最大値が10mJ・cm−2・μm−1程度から
20mJ・cm−2・μm−1程度の間ならばより好ま
しく、理想的には30mJ・cm− 2・μm−1程度以
上である。
性半導体膜上の任意の一点を照射するパルスレーザー光
の照射回数をも最適化する必要がある。照射回数の最小
値は1回で、最大値は40回程度である。40回程度以
上の照射を繰り返すと、下側導電膜上の活性半導体膜が
損傷してしまう。こうした膜を利用して薄膜半導体装置
を作成しても、ゲートリーク等により薄膜半導体装置は
全く機能しない。活性半導体膜の所望の位置に結晶を横
成長させ、且つ半導体膜の表面を平滑に保って優良な薄
膜半導体装置を製造するには、照射回数が1回程度以上
40回程度以下となるようにパルスレーザー照射領域を
走査する。
は、基板は可視光に対して透明である事が好ましく、そ
れ以外に適応される際にも基板は少なくともパルスレー
ザー光に対して略透明である事が望まれる。具体的には
パルスレーザー光に対する基板の吸収係数が、多結晶珪
素に対する吸収係数の百分の一程度以下であることが望
ましい条件とされる。これば本願発明が活性半導体膜を
透過した光を下側導電膜が吸収し、活性半導体膜を局所
的に加熱しながら溶融結晶化を進めるという本願発明原
理に基づく。基板がパルスレーザー光を吸収する素材で
あると、基板も熱せられ、局所的に活性半導体膜を加熱
するという機構が働かなくなる為である。基板の吸収係
数が下側導電膜の吸収係数の百分の一程度以下であれ
ば、下側導電膜上の活性半導体膜のみが選択的に加熱さ
れて、その部位に横成長した結晶粒を形成する事が可能
となる。
基づいて説明する。 (実施例1)図10(a)、(b)は、本発明の第一の
実施例による薄膜半導体装置の製造方法を示す断面工程
図である。また、図10(c)は、本発明の第一の実施
例による薄膜半導体装置の製造方法を示す平面工程図で
ある。以下、この図を参照しつつ本発明の第一の実施例
による薄膜半導体装置の製造方法を(1)、(2)に説
明する。 (1)図10(a)の工程 基板上に形成された薄膜半導体装置の製造方法におい
て、基板として厚さ1.1mmの石英基板111を用
い、前記石英基板111上に下地保護膜として電子サイ
クロトロン共鳴プラズマ化学気相堆積法(ECR−PE
CVD法)により酸化珪素膜112を膜厚200nm程
度堆積する。前記下地保護膜としての酸化珪素膜112
上にスパッタリング法によりタンタル(Ta)膜を50
nm程度堆積する。その後、フォト・リソグラフィー法
により前記Ta膜をパターニングして下側導電膜113
とする。前記下側導電膜113上に下側絶縁膜としてE
CR−PECVD法により酸化珪素膜114を膜厚16
0nm程度堆積する。上述した下側導電膜113と下側
絶縁膜114とは、後に活性領域と化す半導体膜(活性
半導体膜)部位を局所的に加熱する機構(局所加熱機
構)に相当する。尚、下側導電膜113及び下側絶縁膜
114を形成する工程は、本発明にいう加熱機構形成工
程に相当する。
上に活性半導体膜115としてLPCVD法により非晶
質珪素膜を膜厚50nm程度堆積し、その後固相成長法
により窒素雰囲気下600℃にて48時間の熱処理を施
して前記活性半導体膜115としての非晶質珪素膜を結
晶化して大粒径の多結晶珪素膜とし、さらに前記活性半
導体膜115としての大粒径多結晶珪素膜にキセノン塩
素(XeCl)エキシマレーザー(波長308nm)を
照射して珪素膜中の欠陥を低減する。この工程は本発明
にいう活性半導体膜形成工程に相当する。
15側から珪素膜に対する吸収係数が2×10−4nm
−1以上且つ1×10−1nm−1以下である光として
Qスイッチ発振するNd:YAGレーザー光の第二高調
波(YAG2ωレーザー光、波長532nm)116を
照射する。YAG2ωレーザー光116の照射エネルギ
ー密度は450mJ・cm−2で、活性半導体膜115
上の任意の一点は20回のパルスレーザー光が照射され
る。
と、YAG2ωレーザー光116の一部は活性半導体膜
としての多結晶珪素膜115に吸収されるが、一部のY
AG2ωレーザー光117は活性半導体膜としての多結
晶珪素膜115に吸収されず透過する。活性半導体膜と
しての多結晶珪素膜115を透過したYAG2ωレーザ
ー光117は下側絶縁膜としての酸化珪素膜114で反
射、干渉された後、下側導電膜113で反射、吸収され
る。下側導電膜113はYAG2ωレーザー光117を
吸収したことにより温度が上昇し、熱を持つようにな
る。この下側導電膜113の熱118が活性半導体膜1
15に影響する。また、下側導電膜113で反射された
YAG2ωレーザー光119は下側導電膜113直上の
活性半導体膜に吸収されるので、下側導電膜113直上
の活性半導体膜では下側導電膜113直上以外の活性半
導体膜よりもYAG2ωレーザー光の吸収量が多くな
る。このような下側導電膜113でのYAG2ωレーザ
ー光の反射、吸収により、下側導電膜113直上の活性
半導体膜の温度は、下側導電膜113直上以外の活性半
導体膜の温度よりも高くなる。この活性半導体膜115
内の温度差により活性半導体膜の結晶成長が温度が低い
領域(下側導電膜113直上以外の活性半導体膜)から
温度が高い領域(下側導電膜113直上の活性半導体
膜)へと横方向に生じる。最終的に下側導電膜中央直上
で二つの結晶が衝突し、そこに結晶の横成長方向に垂直
な方向の結晶粒界120ができる。結晶の横成長の大き
さは典型的には2μmから2.5μm程度であり、最大
で3.5μm程度となる。尚、以上の工程は、本発明に
いう結晶化工程に相当する。 (2)図10(b)の工程 YAG2ωレーザー光116の照射による活性半導体膜
115の結晶化を行なった後、活性半導体膜115を島
状に加工して活性領域を形成する素子分離工程として、
フォト・リソグラフィー法により前記活性半導体膜11
5のパターニングを行う。この素子分離工程では、前記
活性領域が前記局所加熱機構に完全に含まれるように前
記活性半導体膜115を加工する。上述の位置関係に局
所加熱機構と活性領域とを設定しておけば、活性領域内
で第1方向(薄膜半導体装置が動作する際の電流方向)
を横切る第2方向に延びる結晶粒界(電流を横切る結晶
粒界)の数を常に局所加熱機構の中心上付近に一個とす
ることができる。
してECR−PECVD法により酸化珪素膜121を膜
厚60nm程度堆積する。その後、下側導電膜113と
上側導電膜を電気的に接続する為に、フォト・リソグラ
フィー法によりコンタクト・ホール122を開ける。前
記上側絶縁膜としての酸化珪素膜121上にスパッタリ
ング法により窒化タンタル(TaN)膜を50nm程度
堆積し、タンタル(Ta)膜を450nm程度堆積す
る。その後、フォト・リソグラフィー法により上記Ta
N膜、Ta膜を下側導電膜の形状と同一になるように加
工して上側導電膜123とする。これで下側導電膜11
3と上側導電膜123は電気的に接続された。この下側
導電膜113と上側導電膜123は薄膜半導体装置のゲ
ート電極となり、電気的に接続されているので同電位と
なる。この様に活性領域の上下にゲート電極が存在する
ので、活性領域の上側表面と下側表面、または活性領域
全体を反転させることが可能となり、薄膜半導体装置の
電気特性は窮めて優良となる。
ドナーまたはアクセプタとなる不純物イオンをイオンド
ーピング法により打ち込み、ソース領域115a、ドレ
イン領域115cとチャネル形成領域115bを自己整
合的に形成する。そして、ソース領域115a、ドレイ
ン領域115cに添加された不純物元素の活性化を行な
う為に、窒素雰囲気下300℃にて4時間の熱処理を施
す。その後、層間絶縁膜としてプラズマCVD法(PE
CVD法)によりTEOS(Si(OCH2C
H3)4)と酸素を原料気体とした酸化珪素膜124を
膜厚500nm程度堆積する。最後にフォト・リソグラ
フィー法によりソース・コンタクト・ホール125、ド
レイン・コンタクト・ホール126を開けた後に、スパ
ッタリング法によりアルミニウム(Al)を堆積し、フ
ォト・リソグラフィー法によりAlをパターニングして
ソース電極127、ドレイン電極128を形成して薄膜
半導体装置が完成する。
れば、半導体膜が結晶性の良い大粒径の結晶粒から成
り、チャネル形成領域の結晶粒界の位置が制御されてお
り、電気特性が良く、短チャネル効果を抑制することが
でき、電気特性ばらつきの少ない薄膜半導体装置を製造
できる。 (実施例2)図11(a)、(b)、(c)、(d)
は、本発明の第二の実施例による薄膜半導体装置の製造
方法を示す断面工程図である。また、図11(e)は、
本発明の第二の実施例による薄膜半導体装置の製造方法
を示す平面工程図である。以下、この図を参照しつつ本
発明の第二の実施例による薄膜半導体装置の製造方法を
(1)、(2)、(3)、(4)に説明する。 (1)図11(a)の工程 基板上に形成された薄膜半導体装置の製造方法におい
て、基板として厚さ1.1mmの石英基板211を用
い、前記石英基板211上に下地保護膜として電子サイ
クロトロン共鳴プラズマ化学気相堆積法(ECR−PE
CVD法)により酸化珪素膜212を膜厚200nm程
度堆積する。前記下地保護膜としての酸化珪素膜212
上に低圧化学気相堆積法(LPCVD法)により下側導
電膜としての非晶質珪素膜213を膜厚50nm程度堆
積する。次に原料ガスとして水素中に希釈された濃度5
%程度のフォスフィン(PH3)214を用いてイオン
ドーピング法によりドナーとなる不純物を前記非晶質珪
素膜213に注入する。下側導電膜の電気伝導度を十分
に高くする為に、珪素膜中のリン濃度は1×1019c
m−3程度から1×1020cm−3程度であることが
望ましい。珪素膜中の不純物はリンに限らず、ドナーと
しての役割を果たす不純物であれば良い。また、ホウ素
などのアクセプターとしての役割を果たす不純物でも良
い。 (2)図11(b)の工程 熱処理装置を前記非晶質珪素膜中の不純物汚染から守る
為に、前記非晶質珪素膜213上にECR−PECVD
法により不純物保護膜としての酸化珪素膜215を膜厚
200nm程度堆積した後、窒素雰囲気下600℃にて
48時間の熱処理を施して前記非晶質珪素膜213を結
晶化して大粒径の多結晶珪素膜213とし、かつ不純物
の活性化を行う。 (3)図11(c)の工程 不純物保護膜としての酸化珪素膜215を剥離した後、
フォト・リソグラフィー法により前記多結晶珪素膜21
3をパターニングして下側導電膜213とする。前記下
側導電膜213上に下側絶縁膜としてECR−PECV
D法により酸化珪素膜216を膜厚160nm程度堆積
する。前記下側絶縁膜としての酸化珪素膜216上に活
性半導体膜217としてLPCVD法により非晶質珪素
膜を膜厚50nm程度堆積し、その後固相成長法により
窒素雰囲気下600℃にて48時間の熱処理を施して前
記活性半導体膜217としての非晶質珪素膜を結晶化し
て大粒径の多結晶珪素膜とし、さらに前記活性半導体膜
217としての大粒径多結晶珪素膜にキセノン塩素(X
eCl)エキシマレーザー(波長308nm)を照射し
て珪素膜中の欠陥を低減する。前記活性半導体膜として
の多結晶珪素膜217側から珪素膜に対する吸収係数が
2×10−4nm−1以上且つ1×10−1nm−1以
下である光としてQスイッチ発振するNd:YAGレー
ザー光の第二高調波(YAG2ωレーザー光、波長53
2nm)218を照射する。YAG2ωレーザー光21
8の照射エネルギー密度は450mJ・cm−2で、活
性半導体膜217上の任意の一点は20回のパルスレー
ザー光が照射される。
と、YAG2ωレーザー光218の一部は活性半導体膜
としての多結晶珪素膜217に吸収されるが、一部のY
AG2ωレーザー光219は活性半導体膜としての多結
晶珪素膜217に吸収されず透過する。活性半導体膜と
しての多結晶珪素膜217を透過したYAG2ωレーザ
ー光219は下側絶縁膜としての酸化珪素膜216で反
射、干渉された後、下側導電膜213で反射、吸収され
る。下側導電膜213はYAG2ωレーザー光219を
吸収したことにより温度が上昇し、熱を持つようにな
る。この下側導電膜213の熱220が活性半導体膜2
17に影響する。また、下側導電膜213で反射された
YAG2ωレーザー光221は下側導電膜213直上の
活性半導体膜に吸収されるので、下側導電膜213直上
の活性半導体膜では下側導電膜213直上以外の活性半
導体膜よりもYAG2ωレーザー光の吸収量が多くな
る。このような下側導電膜213でのYAG2ωレーザ
ー光の反射、吸収により、下側導電膜213直上の活性
半導体膜の温度は、下側導電膜213直上以外の活性半
導体膜の温度よりも高くなる。この活性半導体膜217
内の温度差により活性半導体膜の結晶成長は温度が低い
領域(下側導電膜213直上以外の活性半導体膜)から
温度が高い領域(下側導電膜213直上の活性半導体
膜)へと横方向に生じる。最終的に下側導電膜中央直上
で二つの結晶が衝突し、そこに結晶の横成長方向に垂直
な方向の結晶粒界222ができる。結晶の横成長の大き
さは典型的には2μmから2.5μm程度であり、最大
で3.5μm程度となる。尚、以上の工程は、本発明に
いう結晶化工程に相当する。 (4)図11(d)の工程 YAG2ωレーザー光218の照射による活性半導体膜
217の結晶化を行なった後、活性半導体膜217を島
状に加工して活性領域を形成する素子分離工程として、
フォト・リソグラフィー法により前記活性半導体膜21
7のパターニングを行う。この素子分離工程では、前記
活性領域が前記局所加熱機構に完全に含まれるように前
記活性半導体膜217を加工する。上述の位置関係に局
所加熱機構と活性領域とを設定しておけば、活性領域内
で第1方向(薄膜半導体装置が動作する際の電流方向)
を横切る第2方向に延びる結晶粒界(電流を横切る結晶
粒界)の数を常に局所加熱機構の中心上付近に一個とす
ることができる。
してECR−PECVD法により酸化珪素膜223を膜
厚60nm程度堆積する。その後、下側導電膜213と
上側導電膜を電気的に接続する為に、フォト・リソグラ
フィー法によりコンタクト・ホール224を開ける。前
記上側絶縁膜としての酸化珪素膜223上にスパッタリ
ング法により窒化タンタル(TaN)膜を50nm程度
堆積し、タンタル(Ta)膜を450nm程度堆積す
る。その後、フォト・リソグラフィー法により上記Ta
N膜、Ta膜を下側導電膜の形状と同一になるように加
工して上側導電膜225とする。これで下側導電膜21
3と上側導電膜225は電気的に接続された。この下側
導電膜213と上側導電膜225は薄膜半導体装置のゲ
ート電極となり、電気的に接続されているので同電位と
なる。この様に活性領域の上下にゲート電極が存在する
ので、活性領域の上側表面と下側表面、または活性領域
全体を反転させることが可能となり、薄膜半導体装置の
電気特性は窮めて優良となる。
ドナーまたはアクセプタとなる不純物イオンをイオンド
ーピング法により打ち込み、ソース領域217a、ドレ
イン領域217cとチャネル形成領域217bを自己整
合的に形成する。そして、ソース領域217a、ドレイ
ン領域217cに添加された不純物元素の活性化を行な
う為に、窒素雰囲気下300℃にて4時間の熱処理を施
す。その後、層間絶縁膜としてプラズマCVD法(PE
CVD法)によりTEOS(Si(OCH2C
H3)4)と酸素を原料気体とした酸化珪素膜226を
膜厚500nm程度堆積する。最後にフォト・リソグラ
フィー法によりソース・コンタクト・ホール227、ド
レイン・コンタクト・ホール228を開けた後に、スパ
ッタリング法によりアルミニウム(Al)を堆積し、フ
ォト・リソグラフィー法によりAlをパターニングして
ソース電極229、ドレイン電極230を形成して薄膜
半導体装置が完成する。
れば、半導体膜が結晶性の良い大粒径の結晶粒から成
り、チャネル形成領域の結晶粒界の位置が制御されてお
り、電気特性が良く、短チャネル効果を抑制することが
でき、電気特性ばらつきの少ない薄膜半導体装置を製造
できる。 (実施例3)図12(a)は、本発明の第三の実施例に
よる薄膜半導体装置の製造方法を示す断面工程図であ
る。また、図12(b)は、本発明の第三の実施例によ
る薄膜半導体装置の製造方法を示す平面工程図である。
以下、この図を参照しつつ本発明の第三の実施例による
薄膜半導体装置の製造方法を(1)、(2)に説明す
る。 (1)第二の実施例(1)、(2)、(3)と同様であ
る。 (2)図12(a)の工程 YAG2ωレーザー光の照射による活性半導体膜317
の結晶化を行なった後、活性半導体膜317を島状に加
工して活性領域を形成する素子分離工程として、フォト
・リソグラフィー法により前記活性半導体膜317のパ
ターニングを行う。この素子分離工程では、前記活性領
域が前記局所加熱機構に完全に含まれるように前記活性
半導体膜317を加工する。上述の位置関係に局所加熱
機構と活性領域とを設定しておけば、活性領域内で第1
方向(薄膜半導体装置が動作する際の電流方向)を横切
る第2方向に延びる結晶粒界(電流を横切る結晶粒界)
の数を常に局所加熱機構の中心上付近に一個とすること
ができる。
してECR−PECVD法により酸化珪素膜323を膜
厚60nm程度堆積する。前記上側絶縁膜としての酸化
珪素膜323上にスパッタリング法により窒化タンタル
(TaN)膜を50nm程度堆積し、タンタル(Ta)
膜を450nm程度堆積する。その後、フォト・リソグ
ラフィー法により上記TaN膜、Ta膜を下側導電膜の
形状と同一になるように加工して上側導電膜325とす
る。この下側導電膜313と上側導電膜325は薄膜半
導体装置のゲート電極となる。この様に活性領域の上下
に導電膜が存在するので、ソース電極とドレイン電極を
合わせて4端子の薄膜半導体装置とする事ができる。活
性領域の上下にゲート電極が存在するので、活性領域の
上側表面と下側表面、または活性領域全体を反転させる
ことが可能となり、薄膜半導体装置の電気特性は窮めて
優良となる。また、この第三の実施例では、上側導電膜
と下側導電膜は電気的に独立しているので、上側導電膜
と下側導電膜への電位の掛け方によっては、一般的な薄
膜半導体装置の様に活性領域の片側のみを反転させるこ
とも可能であるので、薄膜半導体装置の特性を用途によ
って変えることも可能である。更に、上側導電膜と下側
導電膜への電位の掛け方を調整することによって、薄膜
半導体装置の閾値電圧を調整することも可能である。
ドナーまたはアクセプタとなる不純物イオンをイオンド
ーピング法により打ち込み、ソース領域317a、ドレ
イン領域317cとチャネル形成領域317bを自己整
合的に形成する。そして、ソース領域317a、ドレイ
ン領域317cに添加された不純物元素の活性化を行な
う為に、窒素雰囲気下300℃にて4時間の熱処理を施
す。その後、層間絶縁膜としてプラズマCVD法(PE
CVD法)によりTEOS(Si(OCH2C
H3)4)と酸素を原料気体とした酸化珪素膜326を
膜厚500nm程度堆積する。最後にフォト・リソグラ
フィー法によりソース・コンタクト・ホール327、ド
レイン・コンタクト・ホール328を開けた後に、スパ
ッタリング法によりアルミニウム(Al)を堆積し、フ
ォト・リソグラフィー法によりAlをパターニングして
ソース電極329、ドレイン電極330を形成して薄膜
半導体装置が完成する。
れば、半導体膜が結晶性の良い大粒径の結晶粒から成
り、チャネル形成領域の結晶粒界の位置が制御されてお
り、電気特性が良く、短チャネル効果を抑制することが
でき、電気特性ばらつきの少ない薄膜半導体装置を製造
できる。
半導体膜が結晶性の良い大粒径の結晶粒から成り、チャ
ネル形成領域の結晶粒界の位置が制御されており、電気
特性が良く、短チャネル効果を抑制することができ、電
気特性ばらつきの少ない薄膜半導体装置を製造できる。
によると、安価なガラス基板の使用が可能となる低温プ
ロセスを用いて高性能な薄膜半導体装置を容易に且つ安
定的に製造することができるという効果がある。
法をアクティブ・マトリックス液晶表示装置や有機EL
表示装置に適用した場合には、大型で高品質な表示装置
を容易に且つ安定的に製造することができる。
図である。
図である。
図である。
図である。
図である。
説明した図である。
ある。
ある。
の製造方法を示す工程図である。
の製造方法を示す工程図である。
の製造方法を示す工程図である。
ーザー光 118、220…下側導電膜の熱 119、221…下側導電膜で反射したYAG2ωレー
ザー光 120、222、322…結晶粒界 121、223、323…上側絶縁膜 122、224…上側導電膜と下側導電膜間のコンタク
ト・ホール 123、225、325…上側導電膜 124、226、326…層間絶縁膜 125、227、327…ソース電極とソース領域間の
コンタクト・ホール 126、228、328…ドレイン電極とドレイン領域
間のコンタクト・ホール 127、229、329…ソース電極 128、230、330…ドレイン電極 214…水素中に希釈された濃度5%程度のフォスフィ
ン(PH3) 215…不純物保護膜
Claims (45)
- 【請求項1】基板上に形成された半導体膜の一部を活性
領域として用いる薄膜半導体装置の製造方法において、 前記半導体膜の一部を局所的に加熱する局所加熱機構を
前記基板上に形成する加熱機構形成工程を有し、 前記加熱機構形成工程が基板上に下側導電膜を形成する
下側導電膜形成工程と、該下側導電膜を所定の形状に加
工する下側導電膜加工工程と、該下側導電膜上に下側絶
縁膜を形成する下側絶縁膜形成工程から成り、 前記加熱機構形成工程後に行われ、前記半導体膜として
の活性半導体膜を形成する活性半導体膜形成工程と、 前記局所加熱機構により前記活性半導体膜が局所的に加
熱された状態にて前記活性半導体膜を溶融結晶化させる
結晶化工程と、 前記活性半導体膜を島状に加工して半導体装置活性領域
を形成する素子分離工程と、 該活性半導体膜上に上側絶縁膜を形成する上側絶縁膜形
成工程と、 該上側絶縁膜上に上側導電膜を形成する上側導電膜形成
工程と、 該上側導電膜を所定の形状に加工する上側導電膜加工工
程、 とを含む事を特徴とする薄膜半導体装置の製造方法。 - 【請求項2】基板上に形成された半導体膜の一部を活性
領域として用いる薄膜半導体装置の製造方法において、 前記半導体膜の一部を局所的に加熱する局所加熱機構を
前記基板上に形成する加熱機構形成工程を有し、 前記加熱機構形成工程が基板上に下側導電膜を形成する
下側導電膜形成工程と、該下側導電膜を所定の形状に加
工する下側導電膜加工工程と、該下側導電膜上に下側絶
縁膜を形成する下側絶縁膜形成工程から成り、 前記加熱機構形成工程後に行われ、前記半導体膜として
の活性半導体膜を形成する活性半導体膜形成工程と、 前記局所加熱機構により前記活性半導体膜が局所的に加
熱された状態にて前記活性半導体膜を溶融結晶化させる
結晶化工程と、 前記活性半導体膜を島状に加工して半導体装置活性領域
を形成する素子分離工程と、 該活性半導体膜上に上側絶縁膜を形成する上側絶縁膜形
成工程と、 該上側絶縁膜上に上側導電膜を形成する上側導電膜形成
工程と、 該上側導電膜を所定の形状に加工する上側導電膜加工工
程と、 該下側導電膜と上側導電膜を電気的に接続する導電膜接
続工程、 とを含む事を特徴とする薄膜半導体装置の製造方法。 - 【請求項3】前記下側導電膜の長さよりも前記上側導電
膜の長さを短く加工する事を特徴とする請求項1乃至請
求項2記載の薄膜半導体装置の製造方法。 - 【請求項4】前記上側導電膜が長さ方向に関して前記下
側導電膜に含まれるように加工する事を特徴とする請求
項3記載の薄膜半導体装置の製造方法。 - 【請求項5】前記下側導電膜加工工程にて、該下側導電
膜の長さを7μm程度以下に形成する事を特徴とする請
求項1乃至請求項4記載の薄膜半導体装置の製造方法。 - 【請求項6】前記上側導電膜の長さを前記下側導電膜の
長さの半分程度以下となる様に加工する事を特徴とする
請求項1乃至請求項5記載の薄膜半導体装置の製造方
法。 - 【請求項7】前記上側導電膜が、長さ方向に関して前記
下側導電膜に完全に含まれ、且つ該下側導電膜の長さ方
向に関する中心近傍を含まない様に該上側導電膜を加工
する事を特徴とする請求項6記載の薄膜半導体装置の製
造方法。 - 【請求項8】前記素子分離工程にて、前記下側導電膜の
幅よりも前記半導体装置活性領域の幅を短く加工する事
を特徴とする請求項1乃至請求項7記載の薄膜半導体装
置の製造方法。 - 【請求項9】前記素子分離工程にて、前記下側導電膜の
幅よりも前記半導体装置活性領域の幅を6μm程度以上
短く加工する事を特徴とする請求項8記載の薄膜半導体
装置の製造方法。 - 【請求項10】前記素子分離工程にて、前記半導体装置
活性領域が、幅方向に関して前記下側導電膜に含まれる
様に該活性半導体膜を加工する事を特徴とする請求項8
乃至請求項9記載の薄膜半導体装置の製造方法。 - 【請求項11】前記素子分離工程にて、前記半導体装置
活性領域の長さ方向の辺が前記下側導電膜の長さ方向の
辺より3μm程度以上内側に位置する様に該活性半導体
膜を加工する事を特徴とする請求項8乃至請求項10記
載の薄膜半導体装置の製造方法。 - 【請求項12】前記上側導電膜加工工程にて、該上側導
電膜の長さ方向の片側の辺が前記半導体装置活性領域の
長さ方向の片側の辺よりも0μm以上1μm程度以下外側
に位置するように該上側導電膜を加工する事を特徴とす
る請求項1乃至請求項11記載の薄膜半導体装置の製造
方法。 - 【請求項13】前記下側導電膜の膜厚が25nm程度以
上100nm程度以下である事を特徴とする請求項1乃
至請求項2記載の薄膜半導体装置の製造方法。 - 【請求項14】前記下側導電膜の膜厚が30nm程度以
上70nm程度以下である事を特徴とする請求項1乃至
請求項2記載の薄膜半導体装置の製造方法。 - 【請求項15】前記下側導電膜が金属膜であることを特
徴とする請求項13乃至請求項14記載の薄膜半導体装
置の製造方法。 - 【請求項16】前記金属膜がTa、Cr、W、Moの何
れかであることを特徴とする請求項15記載の薄膜半導
体装置の製造方法。 - 【請求項17】前記下側導電膜が半導体膜であることを
特徴とする請求項13乃至請求項14記載の薄膜半導体
装置の製造方法。 - 【請求項18】前記半導体膜が非晶質珪素膜であること
を特徴とする請求項17記載の薄膜半導体装置の製造方
法。 - 【請求項19】前記半導体膜が結晶性を有する珪素膜で
あることを特徴とする請求項17記載の薄膜半導体装置
の製造方法。 - 【請求項20】前記半導体膜が薄膜半導体装置のソース
・ドレイン領域と同じ極性になるように、該半導体膜に
不純物が注入されている事を特徴とする請求項17乃至
請求項19記載の薄膜半導体装置の製造方法。 - 【請求項21】前記不純物がリン(Phosphoru
s:P)またはホウ素(Boron:B)であることを
特徴とする請求項20記載の薄膜半導体装置の製造方
法。 - 【請求項22】前記リンまたはホウ素の珪素膜中濃度が
1×1019cm−3程度から1×1020cm−3程
度であることを特徴とする請求項21記載の薄膜半導体
装置の製造方法。 - 【請求項23】前記下側絶縁膜が酸化珪素膜であること
を特徴とする請求項1乃至請求項2記載の薄膜半導体装
置の製造方法。 - 【請求項24】前記下側絶縁膜としての酸化珪素膜の膜
厚が130nm程度以上且つ180nm程度以下である
ことを特徴とする請求項23記載の薄膜半導体装置の製
造方法。 - 【請求項25】前記活性半導体膜形成工程が、非晶質半
導体膜を堆積する非晶質半導体膜堆積工程を含むことを
特徴とする請求項1乃至請求項2記載の薄膜半導体装置
の製造。 - 【請求項26】前記活性半導体膜形成工程が、非晶質半
導体膜を堆積する非晶質半導体膜堆積工程と、該非晶質
半導体膜の結晶性を高める半導体膜改質工程とを含むこ
とを特徴とする請求項1乃至請求項2記載の薄膜半導体
装置の製造方法。 - 【請求項27】前記半導体膜改質工程が前記非晶質半導
体膜を固相にて結晶化させる固相成長工程を含む事を特
徴とする請求項26記載の薄膜半導体装置の製造方法。 - 【請求項28】前記半導体膜改質工程が前記非晶質半導
体膜を溶融状態を経て結晶性を改善する溶融結晶性改善
工程を含む事を特徴とする請求項26記載の薄膜半導体
装置の製造方法。 - 【請求項29】前記半導体膜改質工程が前記非晶質半導
体膜を固相にて結晶化させる固相成長工程と該固相成長
した半導体膜を溶融状態を経て結晶性を改善する溶融結
晶性改善工程とを含む事を特徴とする請求項26記載の
薄膜半導体装置の製造方法。 - 【請求項30】前記活性半導体膜の膜厚が30nm程度
以上70nm程度以下である事を特徴とする請求項1乃
至請求項2記載の薄膜半導体装置の製造方法。 - 【請求項31】前記活性半導体膜が珪素を主体とした半
導体膜である事を特徴とする請求項1乃至請求項2記載
の薄膜半導体装置の製造方法。 - 【請求項32】前記結晶化工程が前記活性半導体膜側か
ら、多結晶珪素膜での吸収係数が2×10−4nm−1
程度以上1×10−1nm−1程度以下である光を照射
して活性半導体膜の溶融結晶化を進めることを特徴とす
る請求項1乃至請求項31記載の薄膜半導体装置の製造
方法。 - 【請求項33】前記結晶化工程が前記活性半導体膜側か
ら、多結晶珪素膜での吸収係数が1×10−3nm−1
程度以上1×10−2nm−1程度以下である光を照射
して活性半導体膜の溶融結晶化を進めることを特徴とす
る請求項1乃至請求項31記載の薄膜半導体装置の製造
方法。 - 【請求項34】前記活性半導体膜の膜厚をx(nm)と
し、前記結晶化工程にて照射される光の多結晶珪素膜で
の吸収係数をμp―Si(nm−1)とした時に、該膜
厚x(nm)と該吸収係数μp―Si(nm−1)とが
0.105<x×μp―Si<1.609との関係を満
たす事を特徴とする請求項32乃至請求項33記載の薄
膜半導体装置の製造方法。 - 【請求項35】前記活性半導体膜の膜厚をx(nm)と
し、前記結晶化工程にて照射される光の多結晶珪素膜で
の吸収係数をμp―Si(nm−1)とした時に、該膜
厚x(nm)と該吸収係数μp―Si(nm−1)とが
0.105<x×μp―Si<0.693との関係を満
たす事を特徴とする請求項32乃至請求項33記載の薄
膜半導体装置の製造方法。 - 【請求項36】前記活性半導体膜の膜厚をx(nm)と
し、前記結晶化工程にて照射される光の多結晶珪素膜で
の吸収係数をμp―Si(nm−1)とした時に、該膜
厚x(nm)と該吸収係数μp―Si(nm−1)とが
0.105<x×μp―Si<0.405との関係を満
たす事を特徴とする請求項32乃至請求項33記載の薄
膜半導体装置の製造方法。 - 【請求項37】前記結晶化工程にて照射される光がレー
ザー光であることを特徴とする請求項32乃至請求項3
6記載の薄膜半導体装置の製造方法。 - 【請求項38】前記結晶化工程にて照射される光がパル
スレーザー光であることを特徴とする請求項37記載の
薄膜半導体装置の製造方法。 - 【請求項39】前記パルスレーザー光がQスイッチ発振
する固体レーザーの高調波であることを特徴とする請求
項38記載の薄膜半導体装置の製造方法。 - 【請求項40】前記結晶化工程にて照射される光の波長
が370nm程度以上710nm程度以下であることを
特徴とする請求項32乃至請求項39記載の薄膜半導体
装置の製造方法。 - 【請求項41】前記結晶化工程にて照射される光の波長
が450nm程度以上650nm程度以下であることを
特徴とする請求項32乃至請求項39記載の薄膜半導体
装置の製造方法。 - 【請求項42】前記結晶化工程にて照射される光の波長
が約532nm程度であることを特徴とする請求項32
乃至請求項39記載の薄膜半導体装置の製造方法。 - 【請求項43】前記パルスレーザー光がNdイオンがド
ープされた結晶をレーザー媒体としたQスイッチ発振固
体レーザーの高調波であることを特徴とする請求項38
記載の薄膜半導体装置の製造方法。 - 【請求項44】前記パルスレーザー光がQスイッチ発振
するNd:YAGレーザー光の第二高調波であることを
特徴とする請求項38記載の薄膜半導体装置の製造方
法。 - 【請求項45】前記パルスレーザー光がQスイッチ発振
するNd:YVO4レーザー光の第二高調波であること
を特徴とする請求項38記載の薄膜半導体装置の製造方
法。
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