JP2002367138A - 磁気情報記録媒体 - Google Patents

磁気情報記録媒体

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JP2002367138A JP2001172988A JP2001172988A JP2002367138A JP 2002367138 A JP2002367138 A JP 2002367138A JP 2001172988 A JP2001172988 A JP 2001172988A JP 2001172988 A JP2001172988 A JP 2001172988A JP 2002367138 A JP2002367138 A JP 2002367138A
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Takeshi Morikawa
剛 森河
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明は、磁気情報記録媒体に関し、高飽
和磁化と低媒体ノイズ化を図り、室温かつ外部磁界を印
加せすに裏打ち層を形成することを課題とする。 【解決手段】 FeとCを主成分とし、実質的に非晶質
構造を有し、かつ面内方向に磁化容易軸を有する裏打ち
層と、垂直方向に磁化容易軸を有し情報を記録する磁性
層とを備えたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、磁気情報記録媒
体に関し、特に、軟磁性膜からなる裏打ち層を有する垂
直磁気記録方式の磁気情報記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、磁気情報記録媒体として、ハード
ディスクが用いられている。このハードディスクは、円
板状のガラスなどの非磁性基板上に、CoCr合金など
からなる磁性層を積層したものである。また、ハードデ
ィスク装置は、ハードディスクを高速で回転させ、記録
再生のための磁気ヘッドをこのハードディスクに近づけ
てデータの記録・再生を行うものである。従来のハード
ディスクは、ディスクの面内方向に異方性を有する面内
磁気記録方式が用いられており、現在この方式で20G
bit/inch2程度の容量のディスクが実現されて
いる。また、近年、さらなる高密度化の要求に対応する
ため、ディスクの線記録密度(トラック方向の密度)を
高めた垂直磁気記録方式が提案されている。
【0003】垂直磁気記録方式のハードディスクは、垂
直磁気異方性を有する磁性膜(例えばTbFeCo)に
情報を記録する。また、垂直磁気記録方式では、この磁
性膜に高密度かつ高効率で情報を記録再生するために、
基板と磁性膜との間に、裏打ち層としての軟磁性膜を設
けたものが提案されている(特開平6−76202号公
報)。
【0004】裏打ち層は面内磁気異方性を有する膜とし
て形成されるが、これは、磁気ヘッドと裏打ち層との間
に生ずる磁気的な相互作用により大きな磁界を得て、効
率よく磁性膜に垂直磁気記録をするものである。ここ
で、記録再生効率の観点から、裏打ち層には、保持力の
小さな磁性材料が用いられている。たとえば、裏打ち層
には、FeNi系合金膜(FeNi)、CoZr系合金
膜(CoZrNb)、または金属間化合膜(FeTa
C)などが用いられている。
【0005】また、基板上への裏打ち層の形成は、Fe
Niなどの合金ターゲットまたはFeTaCなどの金属
間化合物ターゲットを用い、100エルステッド(O
e)程度の外部磁界を印加して250℃程度の高温状態
で、基板上にスパッタリングを行うことにより行ってい
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来用いられ
ていた裏打ち層は、低周波数領域に媒体ノイズが発生す
ること、飽和磁化が小さいこと、あるいは面内磁気異方
性の形成が困難であることなどの問題があり、特に、記
録再生の信号品質の高信頼性化という点で実用化レベル
に達していなかった。
【0007】たとえば、裏打ち層としてFeNi系合金
を用いた場合、飽和磁化Msは1500emu/cc程
度と十分に大きいため、記録効率の点では問題ないが、
記録再生に必要な面内磁気異方性を形成するためには、
前記したように外部磁界を印加して、250℃程度に加
熱した状態でこの裏打ち層を形成する必要があり、この
温度、磁界の調整は容易ではなかった。また、磁区サイ
ズが大きいため、低周波数領域の媒体ノイズ(約80μ
Vrms)が大きく発生していた。
【0008】また、裏打ち層としてCoZr系合金を用
いた場合、記録再生にとって良好な面内磁気異方性を形
成することができるが、飽和磁化Msが900emu/
cc程度と小さいので、記録効率の点で問題がある。ま
た、低周波数領域の媒体ノイズも10μVrms程度発
生し、実用上十分な信頼性が得られない。
【0009】さらに、裏打ち層としてFeTaCを用い
た場合、記録再生に必要な面内磁気異方性を形成するた
めには、外部磁界を印加して、350℃程度に加熱した
状態で形成する必要があり、飽和磁化Msも1100e
mu/cc程度でありFeNi系合金に比べて小さく、
記録効率の点で問題がある。また、低周波数領域の媒体
ノイズも30μVrms程度発生し、実用上十分な信頼
性が得られない。
【0010】したがって、従来用いられていたような材
料からなる裏打ち層では、実用上望まれる大きな飽和磁
化を備えたまま、低周波領域の媒体ノイズを抑制するこ
とは難しく、実用上問題とならない記録再生の信頼性を
確保することが困難であった。さらに、FeNi系合金
などでは、裏打ち層の形成時に記録再生にとって十分な
面内磁気異方性を形成するために、外部磁界の印加と高
温という条件のもとで合金材料のスパッタリングをする
必要があった。
【0011】この発明は、以上のような事情を考慮して
なされたものであり、実質的に非晶質構造の軟磁性膜か
らなる裏打ち層を備えることにより、飽和磁化Msが大
きく、かつ低周波数領域の媒体ノイズの小さい磁気情報
記録媒体を提供することを課題とする。また、外部磁界
を印加することなく、室温環境で、実用的な面内磁気異
方性を有する裏打ち層を形成することを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明は、FeとCを
主成分とし、実質的に非晶質構造を有し、かつ面内方向
に磁化容易軸を有する裏打ち層と、垂直方向に磁化容易
軸を有し情報を記録する磁性層とを備えたことを特徴と
する磁気情報記録媒体を提供するものである。
【0013】また、この発明の磁気情報記録媒体は、媒
体サイズの低減の観点から前記裏打ち層と磁性層との間
に、非磁性中間層を備えることが好ましい。ここで、前
記裏打ち層の飽和磁化の値が1200emu/cc以上
であり、かつ、異方性磁界が15Oeより大きくなるよ
うにすることが好ましい。
【0014】実質的に非晶質構造とは、いわゆるアモル
ファスの他、微結晶の状態も含む構造をいう。この発明
において、微結晶とは、X線回折では明瞭なピークを示
さないが電子顕微鏡ではハローパターンとスポットパタ
ーンを示すものをいい、非晶質構造とは、X線回折では
明瞭なピークを示さず、また、電子顕微鏡ではハローパ
ターンのみを示すものをいう。
【0015】この発明によれば、高飽和磁化を維持した
ままで、媒体ノイズが少なく、面内方向の磁気異方性の
大きい磁気情報記録媒体を提供することができる。特
に、良好な磁気特性を備えるためには、前記裏打ち層を
構成するFe組成比が、90at%以下、かつ50at
%以上であることが好ましい。
【0016】また、この発明は、基板上に裏打ち層及び
磁性層をこの順に形成する磁気情報記録媒体の形成方法
であって、前記裏打ち層が、FeターゲットとCターゲ
ットを用い、室温かつ外部磁界を印加しない状態で所定
のスパッタガスの雰囲気中でコスパッタリングをするこ
とにより形成されることを特徴とする磁気情報記録媒体
の形成方法を提供するものである。この発明によれば、
基板上に裏打ち層を形成する際に、加熱及び外部磁界の
印加をしないので、裏打ち層の形成が従来よりも容易に
でき、また、生産効率もよく、制御性もよいという効果
もある。
【0017】この発明の磁気情報記録媒体は、ガラス、
シリコン、アルミニウムなどの基板上に、裏打ち層を備
え、この裏打ち層よりも上層に磁性層を備えればよく、
非磁性中間層はなくてもよい。また、磁性層の損傷を防
止するため、最上層にカーボンなどからなる保護層を備
えることが好ましい。
【0018】また、主として、磁性層は、基板に対して
垂直方向に磁化容易軸を有する、いわゆる垂直磁気記録
膜で形成されたものを対象とする。垂直磁気記録膜は、
たとえば、TbFeCo、Pd/Co多層膜、CoCr
Pt合金などの磁気材料で形成することができる。また
磁性層は、単層の垂直磁気記録膜で形成されるものの
他、複数の垂直磁気記録膜を積層して多層膜で形成して
もよい。
【0019】また、この発明では、FeターゲットとC
ターゲットを用いたコスパッタリングによりFeC膜か
らなる裏打ち層を形成するが、形成後のFeC膜が微結
晶または非晶質構造を有するようにする。裏打ち層がこ
のような構造を有するためには、基板が一回転する間
に、Feは0.1Å以上かつ10Å以下、Cは0.1Å
以上かつ1Å以下程度に積層されるように、基板の回転
速度、ターゲットへの投入電力及びスパッタガス圧を調
整することが好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面に示す実施の形態に基
づいてこの発明を詳述する。なお、これによってこの発
明が限定されるものではない。
【0021】[1]構成の概要 図1に、この発明の磁気情報記録媒体の一実施例の概略
断面図を示す。図1に示すこの発明の磁気情報記録媒体
は、基板1の上に、順に裏打ち層2、非磁性中間層3、
磁性層4及び保護層5を形成したものである。ここで、
非磁性中間層3は、飽和磁化を大きくすることや、裏打
ち層2の面内磁気異方性には関係しないので、形成しな
くてもよい。ただし、媒体ノイズの低減の観点からはこ
の位置に形成した方が好ましい。
【0022】図1において、基板1は、ガラス、シリコ
ン、アルミニウムなどの材料で形成され、板厚0.6〜
0.8mm程度の円板状の薄板である。基板1の上に
は、膜厚200nm程度の裏打ち層2が形成されるが、
この発明では、裏打ち層2として、軟磁性膜であるFe
C膜を用いる。ただし、少なくとも微結晶または非晶質
構造を有し、かつ面内方向に磁化容易軸を有するような
他の軟磁性膜を用いてもよい。
【0023】この発明では、従来裏打ち層としては採用
されていなかった、「微結晶または非晶質構造を持つF
eC膜」を、裏打ち層として用いているので、後述する
ように、従来では実現できなかった高飽和磁化と低周波
数領域での低媒体ノイズ化の両方の特性を持つ磁気情報
記録媒体が実現できた。
【0024】また、このFeC膜の形成は、後述するよ
うに、室温で、外部磁界を加えることなく、いわゆるコ
スパッタリング法により実施でき、このような条件下で
も実用上十分な面内磁気異方性を有する裏打ち層2が形
成できる。
【0025】非磁性中間層3は、裏打ち層2を形成した
媒体構造の上に、スパッタリングにより形成されるが、
たとえば、膜厚60nm程度のNiP膜から構成され
る。非磁性中間層3は、NiP膜の他、SiO2、Si
Nなどを用いてもよい。
【0026】磁性層4は、非磁性中間層3の上に形成さ
れる膜厚10〜40nm程度の層であるが、垂直磁気異
方性を有する磁性材料をスパッタリングすることにより
形成される。また、磁性層4は、単層の磁性膜で形成し
てもよいが、2層以上の複数の多層磁性膜で形成しても
よい。たとえば、垂直磁気異方性を有する材料であるT
bFeCoを組成比を変えて積層する。
【0027】保護層5は、磁性膜の物理的な劣化を防止
するために磁性層4の上に形成される膜厚15nm程度
の層であるが、たとえば、カーボンCをスパッタリング
することにより形成される。保護層5としては、カーボ
ンの他、SiO2、SiNなどを用いることができる。
【0028】この発明の磁気情報記録媒体は、以上のよ
うな層構造を有するが、少なくとも高飽和磁化Msと低
媒体ノイズ化を実現できる構成であることが必要である
が、この層構造に限定されるものではなく、要求される
性能に対応して他の層を付加してもよい。特に高飽和磁
化Msと低媒体ノイズ化の観点からは、少なくとも微結
晶または非晶質構造のFeC膜からなる裏打ち層2と、
垂直磁気異方性を持つ磁性層4とを備えればよい。
【0029】また、高分解能の観点から、非磁性中間層
3と、磁性層4との間にカーボンCの中間層を形成して
もよい。さらに、基板上に形成される裏打ち層2、非磁
性中間層3、磁性層4及び保護層5は、すべてArガス
雰囲気中で、それぞれ所定の材料のターゲットを用いた
スパッタリングにより形成できる。
【0030】[2]裏打ち層の構造 次に、この発明の磁気情報記録媒体において、最も特徴
的な層である裏打ち層について説明する。裏打ち層2
は、コスパッタリング法による製膜時には、Fe膜層と
C膜層とを交互に積層するが、形成完了後にはFeとC
とが混合され、単層のFeC膜となる。裏打ち層2の形
成には、基板1が回転するタイプの自公転式スパッタ装
置や、スパッタ材料のターゲットが移動するタイプの回
転カソード型スパッタ装置が用いられる。また、ターゲ
ットとしてFeターゲットとCターゲットが個別に用い
られる。
【0031】FeC膜のコスパッタリングは、外部磁界
を印加せずかつ室温で、Arガス雰囲気中において行
う。自公転式スパッタ装置を用いた場合、基板1がター
ゲット近辺を一回転する間、すなわち一積層周期あた
り、たとえば3Å程度のFe膜と、0.5Å程度のC膜
を交互に積層し、最終的に、膜厚200nm程度となる
まで、この積層を行う。
【0032】ここで、一積層周期あたりのFe及びCの
積層量はこの値に限るものではなく、FeC膜として微
結晶または非晶質構造が形成されるように、積層周期を
選択すればよい。FeC膜が微結晶または非晶質構造を
持つように形成するのは、円板状の媒体の円周方向に対
して磁化困難軸を有し、かつ半径方向に対して磁化容易
軸を有した面内磁気異方性を形成されやすいからであ
る。
【0033】微結晶または非晶質構造を有するFeC膜
を形成するためには、Fe及びCの積層周期及びFeC
膜におけるFe濃度(含有量)を適切に選択する必要が
あるが、具体的には、基板の回転速度やFe及びCの投
入電力を適切に調整して行う。
【0034】図2、図3、図4及び図5に、Feターゲ
ットの投入電力Pwfを800W一定値とし、Cターゲ
ットの投入電力Pwcを200W,400W,800W
及び1000Wに変化させたときに形成されたFeC層
のX線回折パターンのグラフを示す。ここで、基板の回
転数は70回/分とした。これらのグラフの横軸は回折
角度(deg)であり、縦軸は回折ピーク強度を示して
いる。
【0035】図2のグラフ(Fe投入電力Pwf=80
0W、C投入電力Pwc=200W)によれば、Fe
(110)の回折ピークが大きく検出されており、Fe
の結晶構造が形成されていることがわかる。すなわち、
この場合には、FeC膜は、微結晶及び非晶質構造とな
っていないと言える。同様に、図3のグラフ(Fe投入
電力Pwf=800W、C投入電力Pwc=400
W)、図4のグラフ(Fe投入電力Pwf=800W、
C投入電力Pwc=800W)においても、Fe(11
0)の回折ピークが検出されているため、微結晶及び非
晶質構造が形成されていない。
【0036】一方、図5のグラフ(Fe投入電力Pwf
=800W、C投入電力Pwc=1000W)では、F
e(110)の回折ピークが検出されていないので、こ
の場合はFeC膜は微結晶または非晶質構造を有してい
ると考えられる。図5の場合には、1周期当たりのFe
の積層量を2.97Å、Cの積層量を0.53Åとし、
FeC膜形成後はFeの濃度が64%、Cの濃度が36
%であった。
【0037】図5の場合、磁気特性を振動試料型磁力計
あるいはB−Hループトレーサにより測定すると30O
e程度の良好な異方性磁界が得られ、飽和磁化Msも1
360emu/cc程度の高いMsが得られた。さら
に、従来のFeNi系合金の場合では80μVrmsと
いう高媒体ノイズが発生していたのに対し、図5の場合
には、6μVrms程度に媒体ノイズが低減された。
【0038】したがって、FeC膜が微結晶または非晶
質構造を持つようにFeC膜におけるFeの濃度を調整
すれば、高飽和磁化Msを有し、かつ低媒体ノイズとい
う特性を持つ裏打ち層2を形成することができることが
わかる。
【0039】次に、FeC膜としてはどの程度のFe濃
度を持つことが好ましいかについて説明する。図6に、
FeC膜のFe濃度に対する異方性磁界Hk(Oe)と
媒体ノイズNm(μVrms)のグラフを示す。図6に
よれば、Fe濃度が低くなるほど、FeC膜の異方性磁
界Hkは大きくなり、Fe濃度が50%程度のときに最
大値(38Oe)を示している。また、媒体ノイズNm
は、Fe濃度が90%程度で20μVrms、80%程
度以下では10μVrmsとなり、Fe濃度が低くなる
ほど小さくなることがわかる。
【0040】すなわち、図6のグラフからは、Fe濃度
が90%以下とすれば、実用的な記録再生を行う上で良
好な異方性磁界Hkが得られ、媒体ノイズNmを抑制で
きることがわかる。
【0041】図7に、FeC膜のFe濃度に対する飽和
磁化Ms(emu/cc)と、オーバーライト(O/
W)特性のグラフを示す。ここで、飽和磁化Msは、F
e濃度が50%以上では1300emu/ccという高
い値を示し、60%以上でほぼ一定値(1500emu
/cc)を示しているが、逆にFe濃度が40%以下に
減少すると、飽和磁化Msも1000emu/cc以下
の値となる。
【0042】また、オーバーライトO/W特性は、50
kfciの信号の上に400kfciの信号を記録した
場合に、50kfciの信号が消された割合(dB)を
示しており、この数値が低いほど、良好な特性であると
言える。図7によれば、オーバーライトO/W特性は、
Fe濃度が50%以上では−50dBという低い数値を
示し良好であるが、Fe濃度が50%以下では、オーバ
ーライトO/W特性は急激に悪化することがわかる。こ
のO/W特性の悪化は、飽和磁化Msが減少したことに
起因すると考えられる。
【0043】図7のグラフからたとえば−30dB程度
以下となるオーバーライトO/W特性を確保するために
は、FeC膜の飽和磁化Msは、少なくとも1000e
mu/cc程度以上あった方がよいことがわかる。した
がって、図6及び図7のグラフより、FeC膜を垂直磁
気記録媒体の裏打ち層用の軟磁性膜として用いる場合
に、情報の記録再生にとって望ましい高い飽和磁化M
s、低媒体ノイズNm、及び高い異方性磁界を得るため
には、Feの濃度を、50%から90%程度の範囲とな
るようにすることが好ましいと言える。
【0044】[3]実施例(構成及び形成工程) 次に、この発明の磁気情報記録媒体の一実施例の具体的
な構成及び形成方法について説明する。図8に、この発
明の磁気情報記録媒体の一実施例の構成断面図を示す。
この実施例では、ガラス基板1の上に、裏打ち層2(F
eC膜)、非磁性中間層3(NiP膜)、非磁性の中間
層6(C膜)、磁性層4−1,4−2,4−3(TbF
eCo膜)、保護層5をこの順に形成した。
【0045】ここで、磁性層は、組成の異なる3つの層
で形成した。下層の磁性層4−1としてTb20Fe6
3Co17を用い、中央の磁性層4−2としてTb23
Fe59Co18を用い、上層の磁性層4−3としてT
b20Fe63Co17を用いた。
【0046】各層の膜厚は、FeC膜2が200nm、
NiP膜3が60nm、C膜6が2nm、TbFeCo
膜4−1が5nm、TbFeCo膜4−2が13nm、
TbFeCo膜4−3が5nm、保護層用C膜5が15
nmである。
【0047】各層の形成工程は、各層形成用のターゲッ
トを自公転式スパッタ装置の所定の位置に準備し、基板
1の上の下層から順に、室温(30℃)かつArガスの
雰囲気中で各材料のスパッタリングをすることにより行
った。外部磁界は印加していない。
【0048】まず、裏打ち層2であるFeC膜の形成の
ために、FeターゲットとCターゲットを自公転式スパ
ッタ装置に装着し、基板1を回転テーブルに設置する。
スパッタリングは、スパッタレート=40nm/mi
n、スパッタガスArのガス圧=0.5Pa、投入電
力:Fe=800W、C=1000W、回転速度70回
/分として、いわゆるコスパッタリング法により行っ
た。
【0049】このスパッタリングにより、基板が1回転
するごとに、Feが約2.97Å、Cが約0.53Å交
互に積層され、膜厚200nm程度のFeC膜が形成さ
れたとき、FeとCが混合された状態の膜となる。この
とき、FeC膜のFeの含有量は64.02%、Cの含
有量は35.98%であった。この場合も、前記したよ
うに、X線回折の測定によればFeC膜は微結晶または
非晶質構造を有していた。
【0050】次に、FeC膜2の上に、NiP膜3を形
成する。ここで、ターゲットとしてNi4P1を用い、
スパッタレート=30nm/min、スパッタガスAr
の圧力=1.0Pa、投入電力=600Wという条件で
行った。次に、NiP膜3の上に、C膜6を形成する。
ここで、ターゲットとしてCを用い、スパッタレート=
20nm/min、スパッタガスArの圧力=0.5P
a、投入電力=1500Wという条件で行った。
【0051】次に3つの磁性層の形成を行う。磁性層の
うち、下層4−1の形成には、ターゲットとしてTb2
0Fe63Co17を用い、スパッタレート=20nm
/min、スパッタガスArの圧力=0.5Pa、投入
電力=600Wという条件で行った。中央の磁性層4−
2の形成には、ターゲットとしてTb23Fe59Co
18を用い、スパッタレート=15nm/min、スパ
ッタガスArの圧力=1.0Pa、投入電力=400W
という条件で行った。磁性層のうち上層4−3の形成
は、下層4−1と同条件(ターゲットTb20Fe63
Co17、スパッタレート=20nm/min、スパッ
タガスArのガス圧=0.5Pa、投入電力=600
W)で行った。
【0052】最後に、上層の磁性層4−3の上に、保護
層としてのC膜5を形成する。ターゲットとしてカーボ
ンCを用い、スパッタレート=56nm/min、スパ
ッタガスArの圧力=0.5Pa、投入電力=1500
Wという条件で行った。
【0053】このようにして形成された図8の磁気情報
記録媒体について飽和磁化Msと媒体ノイズNmを測定
した結果を図9に示す。ここで、磁気ヘッドのリードコ
ア幅が0.8μm、リードギャップ層を0.15μmと
した。また、図9には、同条件で測定した従来の裏打ち
層を用いた磁気情報記録媒体の飽和磁化Msと媒体ノイ
ズNmも示す。いずれも膜厚は200nmである。
【0054】図9によれば、裏打ち層2としてこの発明
のFeC膜を用いた場合、飽和磁化Msは、1320
(emu/cc)程度であり、FeTaCを用いた場合
よりも大きく、FeNiを用いた場合よりも小さいが、
裏打ち層の機能としては十分に高いMsを維持している
ことがわかる。また、媒体ノイズNmについては、この
発明のFeC膜を用いた場合、5.8μVrmsとな
り、他の従来のものよりもかなり抑制されていることが
わかる。すなわち、裏打ち層2としてこの発明のFeC
膜を用いた場合、従来と同程度の高い飽和磁化を維持し
たままで、低媒体ノイズ化を図ることができると言え
る。
【0055】また、前記したようにこの磁気情報記録媒
体の形成工程は、従来のものとは異なり、室温で、外部
磁界を印加せずに行っている。したがって、ターゲット
への投入電力、基板の回転速度、スパッタガス圧などを
制御する必要はあるが、形成条件のうち温度条件と外部
磁界の条件を考慮する必要がないので、従来よりも媒体
を構成する各層の形成が容易である。
【0056】上記の媒体の各層の形成は、自公転式スパ
ッタ装置を用いて行ったが、同様に、ターゲット自体が
基板の近傍を回転する回転カソード型スパッタ装置を用
いて行ってもよい。回転カソード型スパッタ装置を用い
た場合も、裏打ち層としてFeCを用いた場合には図9
と同様に良好な飽和磁化Ms及び低ノイズの媒体を形成
することができた。
【0057】また、FeC膜の形成において、Fe及び
Cの別々のターゲットを用いたコスパッタリングを行っ
たが、1つのFeCターゲットを用いて行ってもよい。
ただし、回転カソード型スパッタ装置に、FeCターゲ
ットを装着してFeC膜の形成を行った場合、膜厚20
0μm程度のFeC膜を形成するのに12分程度かか
る。一方、前記したFe及びCの別々のターゲットを用
いたコスパッタリングでは、同じ膜厚のFeC膜は5分
程度で形成でき、製造時間短縮の点では、FeCターゲ
ットを用いるよりも別々のターゲットを用いる方が有利
である。
【0058】また、2つのFeターゲットと1つのCタ
ーゲットを用いた3ターゲット構成のコスパッタリング
では、200μm程度のFeC膜は、2分程度で形成で
きる。したがって、FeC膜形成の時間短縮のために
は、この3ターゲット構成のコスパッタリングを採用し
てもよい。
【0059】[4]裏打ち層の磁気特性の変化 次に、FeC膜の形成において、FeまたはCの投入電
力のどちらか一方を変化させた場合の磁気特性の変化に
ついて説明する。まず、Feターゲットの投入電力を一
定値Pwf=800Wとし、Cターゲットの投入電力を
変化させた場合の飽和磁化Msと媒体ノイズNmについ
て説明する。図10に、Cターゲットの投入電力Pwc
を200Wから1600Wまで変化させた場合の濃度
(含有量)、飽和磁化Ms及び媒体ノイズNmを示す。
Feの投入電力Pwfは800Wで一定とした。
【0060】また、スパッタガス圧=0.5Paとし、
FeC膜の膜厚は150nmとした。このとき、一積層
周期当たりのFeの積層量は2.97Å(一定値)であ
り、Cの投入電力の変化により、一積層周期当たりのC
の積層量は0.10Åから0.84Åまで変化した。図
10の媒体ノイズNmによれば、Cの投入電力を800
W以上に高くした場合、10μVms以下となってお
り、図9に示した従来の裏打ち層よりもかなり低媒体ノ
イズ化ができることがわかる。
【0061】一方、図10の飽和磁化Msによれば、C
の投入電力を上げて、Feの濃度を減少させるほど、飽
和磁化が減少することがわかる。特に、Cの投入電力を
1400W以上とした場合、飽和磁化は1000emu
/ccよりも小さくなり、裏打ち層としての機能を果た
す上では十分でなくなる。
【0062】そこで、この実施例の場合は、Cの投入電
力を1000Wから1200W程度とし、Feの一積層
周期当たりの積層量が2.97Å程度に対してCの一積
層周期当たりの積層量が0.5から0.7Å程度、言い
かえれば、従来と比較して高飽和磁化の維持と低媒体ノ
イズ化を図るためには、Feの濃度を70%から50%
程度とすることが好ましいと言える。
【0063】次に、Cターゲットの投入電力を一定値P
wc=100Wとし、Feターゲットの投入電力を変化
させた場合の飽和磁化Msと媒体ノイズNmについて説
明する。図11は、Fe投入電力を変化させた場合の、
Fe濃度と媒体ノイズNmの関係グラフである。また、
図12は、Fe投入電力を変化させた場合の、Fe濃度
と飽和磁化Msの関係である。ここで、Feターゲット
の投入電力Pwfは、50Wから1200Wまで変化さ
せた。また、スパッタガス圧=0.5Pa、FeC膜の
膜厚は150nmとした。
【0064】図11によれば、Feの投入電力が100
0W以上となると、Feの濃度が90%以上となり、媒
体ノイズも20μVrms以上となる。したがって、低
媒体ノイズ化のためには、Feの投入電力は100W以
下で、Fe濃度は90%以下となるようにすればよい。
【0065】一方、図12によれば、Feの投入電力が
500W以上で、Fe濃度が60%以上となったとき、
飽和磁化Msは1500emu/cc程度以上という高
Ms値を示し、Feの投入電力が400W以下、Fe濃
度が40%以下となったとき、飽和磁化Msは1000
emu/ccを下回る。したがって、高飽和磁化の維持
のためには、少なくともFeの投入電力は450W以上
で、Fe濃度を50%程度以上とすることが好ましい。
【0066】そこで、この実施例の場合は、Feの投入
電力を450Wから1000W程度とし、Feの濃度を
50%から90%程度とすることが好ましいと言える。
以上、Fe又はCターゲットの投入電力のどちらか一方
を変化させた場合の実施例を説明したが、この他に裏打
ち層の高飽和磁化Msと低媒体ノイズ化は、基板の回転
速度の調整や、FeとCターゲットへの投入電力比を調
整することによっても実現できる。
【0067】[5]非磁性中間層の膜厚 また、以下に示すように、非磁性中間層3の膜厚を調整
すれば、媒体ノイズを小さくすることができる。基板上
に、膜厚150nm、Fe濃度=80%、Fe投入電力
=800W、C投入電力=1000WとしてFeC膜を
形成した後に、その上に非磁性中間層3となるNiP膜
を、膜厚を0から100nmまで変化させて形成した。
【0068】図13に、このときの非磁性中間層3の膜
厚と、媒体ノイズNmとの関係グラフを示す。図13に
よれば、非磁性中間層3がないときは、かなり大きな媒
体ノイズ(56μVrms)が発生しているが、非磁性
中間層3の膜厚が厚くなるに従って媒体ノイズは低減し
ていき、膜厚が50nmを超えると、媒体ノイズNmは
10μVrms以下となる。
【0069】また、膜厚が100nmを超えると媒体ノ
イズはほぼ一定(5μVrms)となり、これ以上膜厚
を厚くすると裏打ち層2の機能に影響を及ぼし、逆に記
録効率の点で好ましくない。したがって、裏打ち層2の
上に非磁性中間層3を設けた方がよいが、媒体ノイズの
低減の観点から、その膜厚は50nm以上80nm以下
の程度の厚さとすることが好ましい。また、非磁性中間
層3として、SiO2またはSiを用いることができる
が、これらの場合についても、媒体ノイズについて図1
3に示したのと同様の傾向が確認できた。
【0070】[6]反応性ガスの添加 媒体ノイズを低減させるためには、裏打ち層2の形成工
程において、スパッタガスであるArに、反応性ガスで
あるN2を添加してもよい。
【0071】図14に、N2の添加比率と媒体ノイズN
mの関係グラフ、図15に、N2の添加比率と飽和磁化
Msの関係グラフを示す。図の横軸は、ArガスとN2
ガスの総流量に対するN2ガスの流量比率(N2/(Ar
+N2))%を示している。ここで、裏打ち層2である
FeC膜の形成を、自公転式スパッタ装置を用い、室温
(30℃)、外部磁界を印加せずに、Fe投入電力60
0W、C投入電力800Wという条件のもとで行い、N
2ガスの流量比を0%から15%までそれぞれ変えてF
eC膜を形成した。
【0072】図14によれば、N2ガスの添加量を増加
するほど、媒体ノイズが減少していることがわかり、5
%以上添加しても媒体ノイズは3μVrms以下になる
ことはなかった。したがって、スパッタガスに、N2
スを1%から7%程度添加することにより媒体ノイズを
低減することができる。これは、N2ガスを添加したこ
とにより、半径方向への異方性が増大したためであると
考えられる。
【0073】一方、図15によれば、添加するN2ガス
が増加するほど、飽和磁化Msが減少しており、N2の
添加量が6%を超えると、1000emu/ccを下回
っている。
【0074】さらに、N2ガスの添加量が15%のとき
には、飽和磁化Msはほぼ0となり、非磁性化してしま
う。したがって、裏打ち層として適切な磁気特性を有す
るためには、過剰なN2ガスの添加は好ましくなく、1
000emu/cc以上の高飽和磁化Msを有するため
には、N2の添加量は0%から6%程度の範囲が適切で
あると言える。以上より、高飽和磁化と低媒体ノイズ化
をするためには、スパッタガスとして流量比1%から6
%程度のN2ガスを添加することが好ましい。上記のN2
添加による媒体ノイズの低減効果は、回転カソード型ス
パッタ装置を用いた場合も同様である。
【0075】
【発明の効果】この発明の磁気情報記録媒体によれば、
基板上に実質的に非晶質構造を持つ裏打ち層、特にFe
C膜からなる裏打ち層を形成しているので、裏打ち層と
して十分な面内磁気異方性と高飽和磁化を維持したま
ま、媒体ノイズを低減させることができる。また、裏打
ち層を、室温で、外部磁界を印加せずに形成しているの
で、形成条件の調整が容易にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の磁気情報記録媒体の一実施例の構造
断面図である。
【図2】この発明の磁気情報記録媒体のX線回折パター
ン(Fe800W,C200W)である。
【図3】この発明の磁気情報記録媒体のX線回折パター
ン(Fe800W,C400W)である。
【図4】この発明の磁気情報記録媒体のX線回折パター
ン(Fe800W,C800W)である。
【図5】この発明の磁気情報記録媒体のX線回折パター
ン(Fe800W,C1000W)である。
【図6】この発明の磁気情報記録媒体のFe濃度変化に
対する異方性磁界Hkと媒体ノイズMnのグラフであ
る。
【図7】この発明の磁気情報記録媒体のFe濃度変化に
対する飽和磁化Msとオーバーライト特性O/Wのグラ
フである。
【図8】この発明の磁気情報記録媒体の一実施例の構造
断面図である。
【図9】磁気情報記録媒体の飽和磁化と媒体ノイズの測
定結果である。
【図10】この発明の一実施例において、Cターゲット
の投入電力を変化させた場合の濃度、飽和磁化、媒体ノ
イズの測定結果である。
【図11】この発明の一実施例において、Fe濃度と媒
体ノイズとの関係グラフである。
【図12】この発明の一実施例において、Fe濃度と飽
和磁化との関係グラフである。
【図13】この発明の一実施例において、非磁性中間層
の膜厚と媒体ノイズとの関係グラフである。
【図14】この発明の一実施例において、N2ガスの添
加比率と媒体ノイズとの関係グラフである。
【図15】この発明の一実施例において、N2ガスの添
加比率と飽和磁化との関係グラフである。
【符号の説明】
1 基板 2 裏打ち層 3 非磁性中間層 4 磁性層 5 保護層 6 中間層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01F 41/18 H01F 41/18 Fターム(参考) 5D006 CA03 CA05 CA06 DA03 DA08 EA03 FA09 5D112 AA04 AA24 BD03 FA04 FB04 FB05 FB20 5E049 AA01 BA06 CB02 DB00 GC01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 FeとCを主成分とし、実質的に非晶質
    構造を有し、かつ面内方向に磁化容易軸を有する裏打ち
    層と、垂直方向に磁化容易軸を有し情報を記録する磁性
    層とを備えたことを特徴とする磁気情報記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記裏打ち層と磁性層との間に、非磁性
    中間層を備えたことを特徴とする請求項1の磁気情報記
    録媒体。
  3. 【請求項3】 前記裏打ち層の飽和磁化の値が1200
    emu/cc以上であり、かつ、異方性磁界が15Oe
    より大きいことを特徴とする請求項1または2の磁気情
    報記録媒体。
  4. 【請求項4】 前記裏打ち層を構成するFe組成比が、
    90at%以下、かつ50at%以上であることを特徴
    とする請求項3の磁気情報記録媒体。
  5. 【請求項5】 基板上に裏打ち層及び磁性層をこの順に
    形成する磁気情報記録媒体の形成方法であって、前記裏
    打ち層が、FeターゲットとCターゲットを用い、室温
    かつ外部磁界を印加しない状態で所定のスパッタガスの
    雰囲気中でコスパッタリングをすることにより形成され
    ることを特徴とする磁気情報記録媒体の形成方法。
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