JP2005158105A - 磁気記録媒体及びそれを用いた磁気記憶装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】熱安定性に優れ、低媒体ノイズの高密度記録用の磁気記録媒体及び磁
気記憶装置を提供する。
【解決手段】磁気ディスク100は、基板1上に裏打ち軟磁性層3、裏打ち軟磁性層より高濃度のBを含むB拡散促進層5、シード層6、Co/Pd積層した記録層7を備える。この構成により記録層7の結晶粒子間に働く面内方向の磁気的交換結合力を低減することができる。それゆえ、記録層7に微細な記録磁区が形成できるとともに磁化遷移領域も明瞭となり媒体ノイズが低減する。すなわち、高密度に情報を記録しても低媒体ノイズで再生できる。人工格子構造の記録層5は高い磁気異方性を有するので熱安定性にも優れる。
【選択図】図1
気記憶装置を提供する。
【解決手段】磁気ディスク100は、基板1上に裏打ち軟磁性層3、裏打ち軟磁性層より高濃度のBを含むB拡散促進層5、シード層6、Co/Pd積層した記録層7を備える。この構成により記録層7の結晶粒子間に働く面内方向の磁気的交換結合力を低減することができる。それゆえ、記録層7に微細な記録磁区が形成できるとともに磁化遷移領域も明瞭となり媒体ノイズが低減する。すなわち、高密度に情報を記録しても低媒体ノイズで再生できる。人工格子構造の記録層5は高い磁気異方性を有するので熱安定性にも優れる。
【選択図】図1
Description
本発明は、磁気記録媒体及びそれを用いた磁気記憶装置に関し、更に詳細には、ハードディスク、フレキシブルディスク、磁気テープのようにヘッドが一時的または定常的に接触するタイプの磁気記録媒体及び磁気記憶装置に関する。
近年の高度情報化社会の進展に対応して、情報記録装置の大容量化・高密度化に対するニーズは高まる一方である。かかるニーズに応える情報記録装置の一つとして磁気記憶装置が知られている。磁気記憶装置は、例えば、大型サーバー、並列型コンピュータ、パーソナルコンピュータ、ネットワークサーバー、ムービーサーバー、モバイルPC等の大容量記憶装置として使用されている。磁気記憶装置は、情報が記録される磁気記録媒体と、磁気記録媒体の情報を記録再生するための磁気ヘッドを備える。磁気記録媒体は、円板状の基板の上に記録層としてコバルト合金などの強磁性薄膜がスパッタ法などにより形成されており、記録層上には、耐摺動性、耐食性を高めるために、保護膜と潤滑膜が形成されている。また、次世代垂直記録媒体として非特許文献1に開示されるような人工格子多層膜が注目されている。
アプライド・フィジックス・レターズ、 vol.47、 pp.178-180、 1985年
ところで、人工格子多層膜は高い磁気異方性を有するため、熱擾乱に対して高い耐性が期待される。しかし、これらの膜は、面内方向(基板表面に対して平行な方向)の磁気的相互作用が強いために多層膜のみを形成すると転移性の媒体ノイズが大きいという欠点があった。前述の文献に開示されている磁気記録媒体では、Pdシード層を形成することにより、人工格子層の結晶配向を向上させ、垂直磁気異方性を高くして保磁力を向上させている。しかしながら、かかる磁気記録媒体では、記録層の面内方向の磁気的交換結合力が強くなり、線記録密度が高くなったときにジッターとして現れる遷移ノイズが高くなってしまい、高記録密度の記録再生は困難であった。
本発明は、上記従来技術の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、記録層の面内方向の磁気的交換結合力が低く、遷移ノイズの低減された磁気記録媒体及びその製造方法を提供することにある。
本発明の別の目的は、優れた耐熱擾乱特性を備え、高い面記録密度で情報を記録してもその情報を高S/Nで再生できる磁気記憶装置を提供することにある。
本発明の第1の態様に従えば、非磁性基板上に接着層、裏打ち軟磁性層、裏打ち軟磁性層より高濃度のBを含む面内に磁化容易軸を有するB拡散促進層、PdBシード層、Co層とPd層の積層膜、保護膜を順次積層した垂直磁気記録媒体が提供される。
裏打ち軟磁性層はFeB、CoB、FeCo、FeCoB、FeCoNi、FeCoNiB、FeTaC、CoTaZr、CoNbZr、FeCoNiX(X=C、Zr、Cu、W、SiO2、Al2O3)のいずれか、またはそれらとC、Ti、Ta、Ru、Cr、W、SiO2、Al2O3のいずれかとの積層により構成される。裏打ち軟磁性層の膜厚は50〜400nmの範囲にあるのが望ましい。
シード層の膜厚は0.5〜10 nmの範囲にあるのが望ましく、かつPdBシード層中に含まれるB濃度は20〜70at%の範囲であるのが望ましい。
裏打ち軟磁性上のB拡散促進層としてはCoB20などがよい。膜厚としては1〜20nmの範囲にあるのが望ましい。ここでB拡散促進層は軟磁性の特性を有するので、機能的には裏打ち軟磁性層の一部として振舞う。よって記録層と裏打ち軟磁性層との間のスペーシングが増大することもなく、磁気ヘッドからの記録磁界が広がってしまう危惧はない。B拡散促進層に含まれるB濃度は軟磁気特性が発現する範囲に含まれるが、10〜50at%の範囲であるのが望ましい。これまで、PdBシード層のCo/Pd多層膜中へB原子が拡散することにより、多層膜部分の初期成長層の核化密度が増加され、低ノイズ化できるということは知られている。本発明の特徴は、裏打ち軟磁性層とシード層の間に裏打ち軟磁性層より高濃度のBを含むB拡散促進層を用いることであり、このB拡散促進層を用いることによって、さらにB拡散効果を促進し、シード層とともにB拡散促進層に含まれるBがCo/Pd多層膜中へ拡散されると考えられる。
その結果、Co/Pd多層膜部分にの初期成長層の核化密度をさらに増加させることにより、磁化反転サイズが小さくなり、さらなる低ノイズ化、高S/N比が期待できる。
さらには高Bs材料を用いた裏打ち軟磁性層や磁壁がなく低ノイズの裏打ち軟磁性層と高いB濃度を有するB拡散促進層を組み合わせることによって、さらに高密度磁気記録に適した垂直磁気記録媒体が提供できる。
記録層のノイズ低減のためにはCo層とPd層の積層膜に1〜15at%のBが含まれるとなおよい。
本発明の第2の態様に従えば、第1の態様による磁気記録媒体と、これを膜面方向に駆動する駆動部と、記録部と再生部からなる磁気ヘッドと、前記磁気ヘッドを前記磁気記録媒体に対して相対運動させる手段と、前記磁気ヘッドの信号入力と該磁気ヘッドからの出力信号再生を行うための記録再生信号処理手段を有する磁気記録装置が提供される。
本発明の磁気記憶装置は、本発明の第1の態様の磁気記録媒体を備えるので、高い面記録密度で情報を記録してもその情報を高S/Nで再生できるとともに、優れた耐熱擾乱特性を備えている。
本発明の磁気記憶装置において、磁気ヘッドは、磁気記録媒体に情報を記録するための記録用磁気ヘッドと、磁気記録媒体に記録された情報を再生するための再生用磁気ヘッドとから構成され得る。記録用磁気ヘッドのギャップ長は、200 nm〜10 nmが望ましい。ギャップ長が200 nmを越えると、400kFCI以上の高い線記録密度で記録することが困難になる。また、ギャップ長が10 nmより小さい記録ヘッドは製造が困難であり、静電気誘起による素子破壊が起こりやすくなる。
再生用磁気ヘッドは、磁気抵抗効果素子を用いて構成することができる。再生用磁気ヘッドの再生シールド間隔は、200 nm〜10 nmが望ましい。再生シールド間隔は、再生分解能に直接関係し、短いほど分解能が高くなる。再生シールド間隔の下限値は、素子の安定性、信頼性、耐電気特性、出力等に応じて上記範囲内で適宜選択することが望ましい。
本発明の磁気記憶装置において、駆動装置は、磁気記録媒体を回転駆動させるスピンドルを用いて構成することができ、スピンドルの回転速度は毎分3000回転〜40000回転が望ましい。毎分3000回転より遅いとデータ転送速度が低くなるため好ましくない。また、毎分40000回転を越えると、スピンドルの騒音や発熱が大きくなるため望ましくない。これらの回転速度を勘案すると、磁気記録媒体と磁気ヘッドの最適な相対速度は2m/秒〜40m/秒となる。
本発明の磁気記録媒体は、裏打ち軟磁性層の上により高濃度のBを含み膜厚が数nmのB拡散促進層を装着することにより、記録層での結晶粒子間に働く面内方向の磁気的交換結合力を低減することができる。その結果、高記録密度でも磁化遷移領域の乱れが低減するため、低ノイズで情報を記録再生することができる。また、磁気異方性の高い人工格子膜を記録層を用いているため、高い熱安定性を有している。
本発明の磁気記憶装置は、本発明の磁気記録媒体を備えるため、150ギガビット/平方インチ(約23.25ギガビット/平方センチメートル)の高い面記録密度で情報を記録しても高S/Nで情報を再生することができるとともに、高い耐熱減磁特性を有している。
以下、本発明に従う磁気記録媒体及びそれを用いた磁気記憶装置の実施例について具体的に説明する。以下の実施例では、磁気記録媒体として、磁気ディスク(ハードディスク)を作製したが、本発明は、フレキシブルディスク、磁気テープ、磁気カードなどのように、記録または再生時に磁気ヘッドと磁気記録媒体が接触するタイプの記録媒体にも適用できる。
図1に本発明による磁気記録媒体100の断面図を示した。直径65mmのガラス基板1を洗浄後、インライン型連続スパッタ装置に導入し、基板上の温度100℃で予備加熱した。その後、DCマグネトロンスパッタによりアルゴンガス圧0.6Paにて厚さ5nmのTi接着層2を形成した。それから、(Fe0.7Co0.3)85B15軟磁性層3(100nm)、カーボン層4(4nm)、(Fe0.7Co0.3)85B15軟磁性層3(100nm)の順に成膜して、軟磁性裏打ち層とした。(Fe0.7Co0.3)85B15とカーボンの成膜条件はそれぞれ、DC800W、アルゴン圧0.5Pa、DC500W、アルゴン圧0.3Paであった。B拡散促進層5としてCoB20をDC500W、アルゴン圧0.5Paで4nmを成膜した。その上に厚さ3nmのPd50B50のシード層6をDC100W、アルゴン圧0.6Paの条件で成膜した。それからCo=DC40W(Co1層あたりの膜厚0.17nm)、Pd=DC40W、B=RF300W(PdB1層あたりの膜厚0.75nm)、クリプトン1.0Pa、成膜は基板中心点を中心にして3つのターゲット(Co、Pd、B)が回転する回転カソードを用いて、Co層とPd-B層を交互に各22層させ積層膜7とした。その後、 DC500W、N2ガスを10%添加したArガスを使用して、0.3Paのガス圧力でアモルファスカーボン保護膜8を3nm形成した。
そして、成膜装置から磁気記録媒体を取り出し、パーフルオロポリエーテル系潤滑剤を溶液浸漬法によって保護膜上に厚さ1nm形成した。
実施例1の垂直磁気記録媒体の静磁気特性をKerr効果装置、VSM装置により測定した。
垂直方向の保磁力Hc=4.7kOe、 核化保磁力Hn=-2.0kOe、 磁化Ms=210emu/cm3、ループ傾きα=1.0がそれぞれ得られた。
垂直方向の保磁力Hc=4.7kOe、 核化保磁力Hn=-2.0kOe、 磁化Ms=210emu/cm3、ループ傾きα=1.0がそれぞれ得られた。
図2に、本発明に従う磁気記憶装置200の概略構成図を示す。磁気記憶装置200は、磁気記録媒体100と、磁気記録媒体100を回転駆動するための回転駆動部18と、磁気ヘッド10と、磁気ヘッド10を磁気記録媒体上で所望の位置に移動させるヘッド駆動装置11と、記録再生信号処理装置12を備える。
磁気記録媒体100には実施例1で作製した磁気記録媒体を用いた。磁気ヘッド10は、単磁極型書き込み素子とGMR(Giant Magneto-Resistive)読み込み素子を備え、ヘッド駆動装置11のアームの先端に設けられている。磁気ヘッド10の単磁極型書き込み素子は、情報記録時に磁気記録媒体に記録するデータに応じた磁界を印加して磁気記録媒体に情報を記録することができる。磁気ヘッド10のGMR読み込み素子は、磁気記録媒体からの漏洩磁界の変化を検出して磁気記録媒体に記録されている情報を再生することができる。記録再生信号処理装置12は、磁気記録媒体100に記録するデータを符号化して磁気ヘッド10の単磁極型書き込み素子に記録信号を送信することができる。また、記録再生信号処理装置12は、磁気ヘッド10のGMR読み込み素子により検出された磁気記録媒体100からの再生信号を復号することができる。
かかる磁気記憶装置200を駆動し、磁気的スペーシング(磁気ヘッド10の主磁極表面と磁気記録媒体9の記録層表面との距離)を13nmに維持しながら、線記録密度1000kBPI、トラック密度150kTPIの条件にて情報を記録し、記録した情報を再生して記録再生特性を評価したところ、トータルS/Nとして24.0dBを得た。更に、面記録密度150ギガビット/平方インチの記録密度にて記録再生することができた。
また、ヘッドシーク試験として、磁気ヘッドを磁気記録媒体上の内周から外周まで10万回シークさせ、かかるヘッドシーク試験後に磁気記録媒体のビットエラーを測定したところビットエラー数は10ビット/面以下であり、30万時間の平均故障間隔を達成することができた。なお、上記S/Nは下記式を用いて求めた。
S/N=20log(S0−p/Nrms)
式中、S0−pは、ゼロ点からピークまで(zero to peak)の再生信号振幅の半分の値であり、Nrmsはスペクトルアナライザーにより測定したノイズの振幅の平方自乗平均値である。
(比較例1)
S/N=20log(S0−p/Nrms)
式中、S0−pは、ゼロ点からピークまで(zero to peak)の再生信号振幅の半分の値であり、Nrmsはスペクトルアナライザーにより測定したノイズの振幅の平方自乗平均値である。
(比較例1)
実施例1と同様な磁気記録媒体を作製した。ただし、B拡散促進層を成膜する工程を省いたこのようにして作製した磁気記録媒体を比較例1とする。
(比較例2)
(比較例2)
比較例1の磁気記録媒体を実施例2に示した磁気記憶装置200に搭載して記録再生特性を評価した。磁気的スペーシング13nm、線記録密度1000kBPI、トラック密度150kTPIの条件で記録再生特性を評価したところ、トータルS/Nは22.5dBであり、実施例1に比べてやや劣った。更に、面記録密度150ギガビット/平方インチの記録密度で記録した後、ヘッドシーク試験として、磁気ヘッドを磁気記録媒体上の内周から外周まで10万回シークさせ、かかるヘッドシーク試験後に磁気記録媒体のビットエラーを測定したところビットエラー数は50ビット/面であり、25万時間の平均故障間隔であった。
〔電磁変換特性の測定〕
〔電磁変換特性の測定〕
つぎに、実施例1及び比較例1の磁気記録媒体の電磁変換特性を、スピンスタンドの記録再生試験機を用いて測定した。記録再生試験機の磁気ヘッドとしては単磁極型書き込み素子とGMR読み取り素子の複合型ヘッドを使用した。単磁極型書き込み素子のメインポール(主磁極)の実効書き込みトラック幅は110nm、Bsは2.1Tであった。また、GMR素子の実効トラック幅は97nm、シールド間隔は45nmであった。記録再生試験の際、磁気ヘッドの単磁極型書き込み素子の主磁極表面と磁気記録媒体の記録層表面との間隔を13nmとした。電磁変換特性の測定結果を(表1)に示す。(表1)において、S/Ndは500kFCIにおけるS/Nであり、Reは孤立波出力で割った出力分解能である。また、熱減磁率は、24℃の環境下において、線記録密度100kFCIにて記録した信号を再生したときの再生信号振幅の時間に対する変化の割合とした。(表1)から明らかなように、実施例1で作製した磁気記録媒体は、良好なS/Nが得られており、分解能も高いのに対し、比較例1の磁気記録媒体ではいずれも実施例1の値から劣る数値を得た。このことから、実施例1の磁気記録媒体は、高域でも遷移性ノイズが低減しており、高分解能と高S/Nが両立されていることがわかる。
実施例3で作製した磁気テープの概略断面図を図3に示す。図3に示すように、磁気テープ20は、厚さ3μmのベースフィルム11上に、密着層2、軟磁性裏打ち層3、B拡散促進層5、シード層6、Co/Pd多層膜7、及び保護層8を順次積層した構造を有する。以下に、この例で作製した磁気テープの作製方法を説明する。
ベースフィルム11には厚さ3μmのPENフィルムを用いた。そのベースフィルム1上に、密着層2としてTi膜を、DCスパッタリングにより形成した。スパッタリング条件は、ガス圧0.60Pa、投入電力500Wとした。密着層2の膜厚は5nmとした。
次いで、密着層2上に、軟磁性裏打ち層3として(Fe0.7Co0.3)85B15膜をDCスパッタリングにより形成した。スパッタリング条件は、ガス圧0.40Pa、投入電力800Wとした。軟磁性裏打ち層3の膜厚は100nmとした。
次に、軟磁性裏打ち層3上に、B拡散促進層5としてCoB20膜をDCスパッタリングにより形成した。スパッタリング条件は、ガス圧0.4Pa、投入電力500Wとした。膜厚は4nmとした。
さらにB拡散促進層5上にPdB50シード層6をDCスパッタリングにより形成した。スパッタリング条件は、ガス圧0.7Pa、投入電力100Wとした。膜厚は4nmとした。
次にシード層上に記録層7としてCoとPdBを交互に放電させ、多層膜を形成した。スパッタリング条件はCoが50W、PdBが50Wとした。ガス圧は1.0Paであった。
最後に、記録層7上に、保護層8としてアモルファスカーボン膜をDCスパッタリングにより形成した。スパッタリング条件は、ガス圧0.30Pa、投入電力500Wとし、保護層8の膜厚は5nmとした。
さらに、上記記録層が形成される側の裏面に、バックコート層9としてバックコート塗料を塗布した。
得られた上記磁気テープに対して、10TBテープの容量に相当する5Gbit/inch2(500kFCI、9.8kTPI)に相当する信号を記録してそのS/N比を評価したところ、23。5dBとシステムが要求する記録再生特性を示した。
以上、本発明の磁気記録媒体について具体的に説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、ハードディスク、フレキシブルディスク、磁気テープ等磁気記録媒体の各用途に対して、種々の変形例及び改良例を含み得る。
1 ガラス基板
2 密着層
3 裏打ち軟磁性層
4 カーボン中間層
5 裏打ち軟磁性層より高濃度のBを含み面内方向に磁化容易軸を有するB拡散促進層
6 シード層
7 人工格子構造の記録層
8 保護層
9 バックコート層
10 磁気ヘッド
11 磁気ヘッド駆動装置
12 記録再生信号処理装置
18 回転駆動部(スピンドル)
20 磁気テープ
100 磁気記録媒体
200 磁気記憶装置
2 密着層
3 裏打ち軟磁性層
4 カーボン中間層
5 裏打ち軟磁性層より高濃度のBを含み面内方向に磁化容易軸を有するB拡散促進層
6 シード層
7 人工格子構造の記録層
8 保護層
9 バックコート層
10 磁気ヘッド
11 磁気ヘッド駆動装置
12 記録再生信号処理装置
18 回転駆動部(スピンドル)
20 磁気テープ
100 磁気記録媒体
200 磁気記憶装置
Claims (6)
- 基板上に,少なくとも膜厚t1の裏打ち軟磁性層と、裏打ち軟磁性層より高濃度のBを含み、かつその膜厚t2がt2<t1を満たす面内方向に容易磁化方向があるB拡散促進層と、PdBシード層、Co/Pd多層膜をこの順に積層した垂直磁気記録媒体。
- 基板上に、膜厚50〜400nmの裏打ち軟磁性層と、裏打ち軟磁性層より高濃度のBを含み、かつその膜厚1〜20nmの面内方向に容易磁化方向があるB拡散促進層と、PdBシード層、Co/Pd多層膜をこの順に積層した垂直磁気記録媒体。
- 前記裏打ち軟磁性層がFeB、CoB、FeCo、FeCoB、FeCoNi、FeCoNiB、FeTaC、CoTaZr、CoNbZr、FeCoNiX(X=C、Zr、Cu、W、SiO2、Al2O3)のいずれかまたはそれらとC、Ti、Ta、Ru、Cr、W、SiO2、Al2O3のいずれかとの積層により構成される上記請求項1または2記載の垂直磁気記録媒体。
- 前記シード層の膜厚が0.5〜10 nmでかつPdBx(x=20〜70at%)であることを特徴とする上記請求項1〜3の記載の垂直磁気記録媒体。
- 前記Co/Pd多層膜中にBが1〜15at%含まれることを特徴とする上記請求項1〜4記載の垂直磁気記録媒体。
- 基板上に垂直磁気記録媒体と、これを膜面方向に駆動する駆動部と、記録部と再生部からなる磁気ヘッドと、前記磁気ヘッドを前記磁気記録媒体に対して相対運動させる手段と、前記磁気ヘッドの信号入力と該磁気ヘッドからの出力信号再生を行うための記録再生信号処理手段を有する磁気記録装置において、前記磁気記録媒体が請求項1から5のいずれかに記載の磁気記録媒体で構成されることを特徴とする磁気記録装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007109358A (ja) * | 2005-10-17 | 2007-04-26 | Hitachi Global Storage Technologies Netherlands Bv | 垂直磁気記録媒体 |
JP2008021365A (ja) * | 2006-07-12 | 2008-01-31 | Hitachi Maxell Ltd | 情報記録媒体及びその製造方法、並びに情報記録再生装置 |
CN108441790A (zh) * | 2018-02-07 | 2018-08-24 | 河南中岳非晶新型材料股份有限公司 | 一种具有高塑性的高熵软磁合金及制备方法 |
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