JP2002197634A - 情報記録媒体及びそれを用いた情報記録装置 - Google Patents

情報記録媒体及びそれを用いた情報記録装置

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JP2002197634A
JP2002197634A JP2000392024A JP2000392024A JP2002197634A JP 2002197634 A JP2002197634 A JP 2002197634A JP 2000392024 A JP2000392024 A JP 2000392024A JP 2000392024 A JP2000392024 A JP 2000392024A JP 2002197634 A JP2002197634 A JP 2002197634A
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Fumiyoshi Kirino
文良 桐野
Teruaki Takeuchi
輝明 竹内
Akira Yano
亮 矢野
Koichiro Wakabayashi
康一郎 若林
Satoru Matsunuma
悟 松沼
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 微小磁区を高精度に位置付けることができる
情報記録媒体及び情報記録装置を提供する。 【解決手段】 情報記録媒体10は、基板1上に軟磁性
膜2、情報記録膜3、補助磁性膜4を備える。情報記録
膜3と補助磁性膜4との界面には、情報記録膜3と磁気
的に結合する磁気的結合物質6が分散している。磁気的
結合物質6が存在する情報記録膜部分は、異なる磁気特
性を有し、磁壁の移動の障害となる。それゆえ微小磁区
を所望の位置に高精度に位置付けることができる。これ
により超高密度記録を実現することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高密度記録可能な
情報記録媒体及びそれを用いた情報記録装置に関し、特
に、熱安定性に優れ、高密度記録により形成された微小
磁区を高精度に位置決めすることができる情報記録媒体
及びそれを用いた磁気記憶装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の高度情報化社会の進展にはめざま
しいものがあり、各種形態の情報を統合したマルチメデ
ィアが急速に普及してきている。マルチメディアの一つ
としてコンピュータ等に装着される磁気ディスク装置が
知られている。現在、磁気ディスク装置は、記録密度を
向上させつつ小型化する方向に開発が進められている。
また、それに並行して装置の低価格化も急速に進められ
ている。
【0003】磁気ディスクの高密度化を実現するために
は、1)ディスクと磁気ヘッドとの距離を狭めること、
2)磁気記録媒体の保磁力を増大させること、3)信号
処理方法を高速化すること、4)磁気記録媒体の熱揺ら
ぎを低減すること、等が要望されている。
【0004】磁気記録媒体において高密度磁気記録を実
現するには、磁性膜の保磁力の増大が必要である。磁気
記録媒体の磁性膜には、Co−Cr−Pt(−Ta)系
の材料が広く用いられていた。この材料は、20nm程
度のCoの結晶粒子が析出した結晶質材料である。かか
る材料を磁性膜に用いた磁気記録媒体において、例え
ば、40Gbits/inchを超える面記録密度を
実現するには、記録時や消去時に磁化反転が生じる単位
(磁気クラスター)を更に小さくするとともに、その粒
子サイズの分布を小さくして、磁性膜の構造や組織を精
密に制御しなければならない。このように制御すること
により、再生時に媒体から発生するノイズを低減するこ
とができる。
【0005】ところが、結晶粒子サイズにばらつきが生
じ、特に、磁性膜中にサイズの小さな粒子が存在してい
ると、熱減磁や熱揺らぎが生じて、磁性膜に形成した磁
区が安定に存在できない場合があった。特に、記録密度
の増大に伴って磁区が微細化されると熱減磁や熱揺らぎ
の影響は著しい。それゆえ、熱減磁や熱揺らぎの低減の
観点から、結晶粒子サイズの分布を制御することが重要
な技術になりつつある。それを実現する方法として、例
えば、米国特許4652499号には基板と磁性膜との
間にシード膜を設ける方法が開示されている。
【0006】しかしながら、上述のシード膜を設ける方
法を用いて磁性膜における磁性粒子径及びその分布を制
御することには限界があり、粗大化した粒子や微細化し
た粒子が混在していた。微細化した粒子は、情報を記録
する場合(磁化を反転させる場合)に、周囲の磁性粒子
からの漏洩磁界の影響を受け、一方、粗大化した粒子は
周囲の磁性粒子に相互作用を与えるために確実に記録を
行えないという問題があった。
【0007】また、磁性粒子中、平均より大きな粒子径
の磁性粒子は、記録/再生の際にノイズの増大を引き起
こし、平均より小さな粒子径の磁性粒子は、記録/再生
の際に熱揺らぎを増大させることもある。このため確実
に情報を記録することが困難であった。また、磁性粒子
中に様々な大きさの磁性粒子が混在する結果、磁化反転
の起きた領域と起きていない領域との境界線は全体とし
て粗いジグザグのパターンを呈し、これもまたノイズ増
大の一因となる。
【0008】また、磁気記録媒体において、安定して情
報を記録するために、軟磁性膜(補助磁性層)と結晶質
の情報記録膜とを組み合わせて2層の磁性膜を備えた構
成にすることが提案されている。このような軟磁性膜を
備えた構成にすることにより、情報記録時には記録用磁
気ヘッドと軟磁性膜との間で閉磁界ループが形成される
ので、情報記録膜に対して垂直な方向に確実に磁界が印
加される。したがって、情報記録膜に安定して情報を記
録することが可能となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、高密度記録
のためには磁性層が熱的に安定であることも重要であ
る。磁性層の熱的安定性については、(Ku・V)/
(k・T)で表される値を指標とすることができる。こ
こで、Ku:磁気異方性エネルギー、V:活性化体積、
k:ボルツマン定数、T:温度である。この値が大きい
ほど磁性層は熱的に安定である。現有のCo系材料は6
0〜70程度の値を有する。磁性層の熱的安定性を高め
るには、活性化体積V及び磁気異方性エネルギーKuを
大きくする必要がある。
【0010】このような要求を満足するために、光磁気
記録媒体の記録層に用いられているような希土類元素と
鉄族元素からなるフェリ磁性体の非晶質合金を情報記録
用の磁性膜に用いることが検討されている。例えば、第
23回日本応用磁気学会学術講演会(8aB11 1999)にお
いて、熱安定性に優れ、高密度記録に好適な磁性材料と
して非晶質材料の希土類−鉄族合金が有望であることが
報告されている。
【0011】しかし、かかる非晶質合金は熱安定性に優
れているが、磁壁移動型の材料であるために磁壁が移動
しやすく、しかも、磁気クラスター間の磁気的相互作用
が著しく強い。このため、情報記録時に磁界を印加して
情報を記録する場合に、磁性層に微小磁区を安定して形
成することが困難であった。それゆえ、高密度記録を実
現するためには、情報記録時に磁区を正確に位置付ける
ために磁壁位置(情報ビット位置に相当)を高精度に決
定する必要があった。
【0012】本発明は、本発明の第1の目的は、熱的安
定性に優れ、超高密度記録が可能な情報記録媒体及びそ
れを備える情報記録装置を提供することにある。
【0013】本発明の第2の目的は、情報記録用の磁性
膜に形成される記録磁区を高精度に位置付けることがで
きるとともに、その位置を安定して維持することができ
る情報記録媒体を提供することにある。
【0014】本発明の第3の目的は、情報記録層に記録
されている磁区が微小であっても十分な再生信号を得る
ことができる情報記録媒体を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の態様に従
えば、基板を有する情報記録媒体において、上記基板上
に、軟磁性膜と;磁性材料から構成される情報記録膜
と;該情報記録膜から発生する磁界を増大させるための
補助磁性膜と;を備え、上記情報記録膜と磁気的な結合
をする物質が、情報記録膜の少なくとも一方の面に分散
して存在していることを特徴とする情報記録媒体が提供
される。
【0016】本発明の情報記録媒体は、情報記録膜の少
なくとも一方の面に、情報記録膜を構成する磁性材料と
磁気的に結合し得る物質(以下、「磁気的結合物質」と
称する)が無数に分散して存在している。情報記録膜に
おいて、かかる磁気的結合物質が存在する部分と存在し
ない部分とでは、磁気特性、例えば、磁気異方性や保磁
力が異なる。情報記録膜が磁壁移動型の磁性材料から構
成されている場合、磁気的結合物質が存在する部分で
は、磁壁移動型磁性材料中の磁化を有する物質(原子や
化合物)と磁気的結合物質とが互いに磁気的に強く結合
しているために磁壁移動の障害となり情報記録膜中で磁
壁が移動することが防止される。また、かかる磁気的結
合物質は情報記録膜面上に無数に点在しているので、記
録磁区を情報記録膜の任意の位置でピン止めすることが
できる。それゆえ、情報記録膜に記録される微小な記録
磁区を所望の形状で所望の位置に精密に位置付けること
が可能となり、従来よりも更なる高密度記録を実現する
ことができる。
【0017】本発明において、情報記録膜は、鉄族元素
を含む磁性材料から構成されていることが好ましく、こ
れにより、磁気的結合物質は鉄族元素と磁気的に強力に
結合することができる。磁気的結合物質は、例えば、P
t、Pd、Rh、Ru、Reが好適であり、これらの材
料は鉄族元素と結合し、磁気的結合物質が存在する部分
の磁気異方性をより一層高めることができる。このた
め、情報記録膜内で磁壁が移動することをより一層抑制
することができる。
【0018】情報記録膜面上において散在する各磁気的
結合物質の大きさは、磁壁に磁気的結合物質からの磁気
的影響を確実に与えて磁壁の移動を確実に防止するため
に0.3nm〜1nmが好適であり、各磁気的結合物質
の間隔は記録ビット(記録磁区)のビット長(磁区長)
の1/10程度よりも小さいことが望ましい。40Gb
its/inch以上の記録密度を達成するにはビッ
ト長は30nm〜40nmとなることから、各磁気的結
合物質の間隔は3nm以下であることが好ましい。ま
た、それぞれの磁気的結合物質が互いに接触しないよう
にするために1nm〜3nmの間隔で分散していること
が好ましい。また、磁気的結合物質の厚さは、磁壁が磁
気的結合物質からの磁気的影響を確実に受けるととも
に、磁気的結合物質により媒体表面上に形成される凹凸
が磁気ヘッドの浮上を妨げないようにするために0.5
nm〜2nmが好適である。
【0019】かかる磁気的結合物質を分散させる方法と
しては、例えばスパッタ法を用いることができる。スパ
ッタ法を用いて磁気的結合物質を情報記録膜上に分散さ
せるには、情報記録膜の成膜後に、通常よりも放電電力
を下げたり放電時間を短くしたりして磁気的結合物質を
スパッタリングすることにより、情報記録膜上に微粒子
状の磁気的結合物質を散在させることができる。
【0020】磁気的結合物質を情報記録膜の上面及び/
または下面に分散させた後、更にその上に一層または複
数の膜を形成して情報記録媒体を作製すると、媒体表面
には磁気的結合物質の有無に対応した凹凸が形成され
る。かかる凹凸は、磁気ヘッドで情報記録媒体を走査し
たときに、磁気ヘッドが磁気記録媒体に吸着することを
防止するためのテクスチャとしても有効である。
【0021】本発明の情報記録媒体おいて、軟磁性膜、
情報記録膜及び補助磁性膜の3層の磁性膜は、磁化容易
軸の方向がいずれの層とも等しい磁性膜であることが好
ましく、基板面に垂直な方向であることがより一層好ま
しい。また、それら磁性膜の保磁力の大きさを互いに比
較した場合、情報記録膜の保磁力が最も大きいことが好
ましく、飽和磁化の大きさを互いに比較した場合には、
補助磁性層の飽和磁化の値が最も大きいことが好まし
い。
【0022】これら3層の磁性膜のうち、補助磁性膜
は、情報記録膜から発生する磁界を増大させることがで
きる。それゆえ、情報記録膜に形成される磁区が微小化
されて磁区から発生する磁界強度が小さくなっても、補
助磁性膜により磁界強度が増幅されるので、記録した情
報を、情報を再生するための再生素子(例えば磁気抵抗
効果素子)を用いて再生する場合に、大きな再生信号出
力を得ることができる。補助磁性膜により増幅された磁
界を、再生用磁気ヘッドにより確実に検出するために、
補助磁性層は、これら3層のうち再生素子に最も近くな
るように媒体内で位置付けられていることが好ましい。
【0023】補助磁性膜は、Co−Crを主体とする磁
性合金から構成することができ、この磁性合金にNb、
Ta、Pt、Si、B、Ti及びPdのうちから選ばれ
る少なくとも1種類の元素を含ませた結晶質の磁性合金
にすることが好ましい。
【0024】本発明において、軟磁性膜は、例えば、つ
ぎの(1)〜(5)のいずれか一つの材料を用いて構成
することができる。 (1)Ni−Fe合金(パーマロイ) (2)Fe−Al−Si(センダスト) (3)Fe中に、Ta、Nb及びZrのうちから選ばれ
る少なくとも1種類の元素の窒化物あるいは炭化物を均
一に分散させたナノクリスタル構造を有する磁性材料 (4)鉄族元素と希土類元素から構成されるフェリ磁性
体 (5)Co−Zrを主体とし、これにNb、Ta、Ti
及びVのうちから選ばれる少なくとも1種類の元素を含
んだ非晶質合金
【0025】軟磁性膜を上記(4)のフェリ磁性体から
構成する場合は、鉄族元素としてFe及びCoの少なく
とも一方が好適であり、希土類元素としてはGd、E
r、Tm、Nd、Pr、Sm、Ce、La、Yのうちか
ら選ばれる少なくとも1種類の元素が好適である。
【0026】また、軟磁性膜は、記録時に用いられる記
録用磁気ヘッドと当該軟磁性膜との間に情報記録膜が挟
まれるように媒体内で位置付けられることが好ましい。
このように位置付けることにより、情報記録時に記録用
磁気ヘッドと軟磁性膜との間において閉磁界ループが形
成され、記録用磁気ヘッドからの磁界を情報記録膜の微
小領域に効率よく印加することが可能となるので、情報
記録膜に微小な記録磁区を確実に形成することが可能と
なる。これにより超高密度記録が可能となる。
【0027】また、本発明において、情報記録膜は、希
土類元素と鉄族元素とから構成される非晶質のフェリ磁
性膜を用いて形成することができる。希土類元素には、
Gd、Tb、Dy及びHoのうちから選ばれる少なくと
も1種類の元素を用いることができ、鉄族元素にはF
e、Co及びNiのうちから選ばれる少なくとも1種類
の元素を用いることができる。また、希土類元素と鉄族
元素を交互に積層した人工格子膜とすることも可能であ
る。また情報記録膜は、白金属元素と鉄族元素とから構
成される人工格子膜(交互積層多層膜)を用いて構成す
ることも可能である。白金族元素としてはPt、Pd及
びRhのうちより選ばれる少なくとも1種類の元素が好
適であり、鉄族元素にはFe、Co及びNiのうちより
選ばれる少なくとも1種類の元素が好適である。鉄族元
素層中には、例えば、酸化アルミニウム、酸化シリコ
ン、窒化シリコン、窒化アルミニウム、酸化ジルコニウ
ム、酸素、窒素、窒化チタン、窒化タンタル、酸化タン
タル、酸化チタン、チタン、クロム、ジルコニウム、シ
リコンのうちより選ばれる少なくとも1種類を均一に分
散させることもできる。
【0028】本発明の第2の態様に従えば、本発明の第
1の態様に従う情報記録媒体と;上記情報記録媒体に情
報を記録又は再生するための磁気ヘッドと;上記情報記
録媒体を上記磁気ヘッドに対して駆動するための駆動装
置と;を含む情報記録装置が提供される。
【0029】本発明の情報記録装置は、本発明の第1の
態様の情報記録媒体を備えるので、情報記録膜に極めて
微小な記録磁区を高精度に形成することができるので高
密度記録が可能である。また、情報記録膜に形成される
記録磁区が微小であっても情報記録媒体からは、記録情
報に基づいた十分な大きさの磁界強度が得られるので記
録情報を確実に且つ十分大きな再生信号強度で再生する
ことができる。
【0030】本発明の情報記録装置の磁気ヘッドは、例
えば、記録用磁気ヘッドと再生用磁気ヘッドとを一体に
して構成した磁気ヘッドにし得る。記録用磁気ヘッドに
は、例えば軟磁性膜を用いた薄膜磁気ヘッドや単磁極ヘ
ッドを用いることができる。再生用磁気ヘッドには、M
R素子(Magneto Resistive素子;磁気抵抗効果素子)
やGMR素子(Giant Magneto Resistive素子;巨大磁
気抵抗効果素子)、TMR素子(Tunneling Magneto Re
sistive素子;磁気トンネル型磁気抵抗効果素子)を用
いることができる。これらの再生素子を用いることによ
り情報記録媒体に記録された情報を高いS/Nで再生す
ることができる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明に従う情報記録媒体
について実施例により具体的に説明するが、本発明はこ
れに限定されるものではない。
【0032】
【実施例】本発明に従う情報記録媒体として、図1に示
すような断面構造を有する磁気記録媒体を作製した。磁
気記録媒体10は、基板1上に、軟磁性膜2、情報記録
膜3、補助磁性膜4及び保護膜5を順次積層した構造を
有する。この実施例では、軟磁性膜2にCo−Ta−Z
r非晶質合金を用い、情報記録膜3にTb−Fe−Co
非晶質合金を、補助磁性膜4にはCo/Pt交互積層多
層膜を用い、いずれの膜も磁化容易軸は基板面に垂直な
方向である。以下、図1に示す構造を有する磁気記録媒
体10の製造方法について説明する。
【0033】〔基板の準備〕基板1として、直径2.5
インチ(約6.35cm)のガラス基板を用いた。ここ
で用いた基板は一例であり、いずれのサイズのディスク
基板を用いても、また、AlやAl合金などの金属の基
板を用いてもよい。また、ガラス、AlやAl合金の基
板上にメッキ法やスパッタ法によりNiP層を形成した
基板を用いても良い。
【0034】〔軟磁性膜の成膜〕つぎに、ガラス基板1
上に、軟磁性膜2として、Co−Ta−Zr非晶質膜を
200nmの膜厚にてRFスパッタ法により形成した。
スパッタターゲットにはCo79TaZr12を、放
電ガスにはArをそれぞれ使用した。スパッタの条件
は、投入RFパワーが1kW/150mmφ、放電ガス
圧力が5mTorr(約1.33Pa)である。スパッ
タリングは室温で行った。
【0035】得られた軟磁性膜2の磁気特性を測定した
結果、保磁力が0.4Oe、飽和磁束密度が1.2T、
比透磁率が10000(5MHzで測定)であった。ま
た、結晶構造をX線回折法により調べたところ、明確な
ピークは得られず、X線的には非晶質であった。
【0036】〔情報記録膜の成膜〕つぎに、軟磁性膜上
に情報記録膜4として、Tb−Fe−Co非晶質合金膜
をマグネトロンスパッタ法により形成した。スパッタタ
ーゲットにTb16Fe Co焼結合金を使用し、
放電ガスに純Arを使用した。情報記録膜の厚さは20
nmとした。スパッタ時の放電ガス圧力は3mTorr
(約399Pa)、投入RF電力は1kW/150mm
φである。また、成膜時の基板の温度は室温とした。
【0037】〔Pt磁気的結合物質〕つぎに情報記録膜
の表面上にPtの磁気的結合物質6をRFマグネトロン
スパッタ法を用いて分散させた。スパッタターゲットに
は純Ptを、放電ガスには高純度Arをそれぞれ用い
た。スパッタ時の放電ガス圧力は30mTorr、投入
RF電力は0.6kW/150mmφである。また、P
tのスパッタリングにおいて、Ptの膜厚が1nmにな
るように制御することによって磁気的結合物質6を形成
した。Pt磁気的結合物質が分散された情報記録膜上を
電子顕微鏡で観察したところ、直径0.3nmのPt磁
気的結合物質がドット状に情報記録膜上に間隔の平均値
が2nm、標準偏差が0.5nmの分散度で存在してい
ることがわかった。
【0038】このPtの磁気的結合物質は、情報記録膜
の、軟磁性膜が形成されている側の面上に設けることも
できる。この場合は、軟磁性膜を成膜した後に、上述の
Pt磁気的結合物質を分散させた場合と同様にしてスパ
ッタリングを行なえばよい。更には、情報記録膜の両面
に磁気的結合物質を設けることもできる。
【0039】Pt磁気的結合物質を情報記録膜上に分散
させた後、情報記録膜の磁気特性を測定したところ、保
磁力が3.5kOe、飽和磁化が300emu/ml、
KuV/kT=160であった。
【0040】〔補助磁性膜の成膜〕つぎに補助磁性膜4
として、Pt/Co人工格子膜(交互積層多層膜)を成
膜した。かかるPt/Co人工格子膜の作製には、P
t、Coの2源のターゲットからなる2源同時スパッタ
法を用いた。各層の膜厚は、Pt(0.5nm)/Co
(0.9nm)である。ここで、各層の膜厚は、基板の
公転速度とスパッタ時の投入電力の組合せを選択するこ
とにより所望の値に精密に制御できる。ここでは、投入
DC電力をPt成膜時に0.3kW、Co成膜時に0.
6kWとした。基板の回転数は30rpm、スパッタ時
の放電ガス圧力は3mTorr、放電ガスには高純度の
Arガスをそれぞれ用いた。作製した磁性膜全体の膜厚
は10nmである。
【0041】このような人工格子膜を作製する場合、重
要なことは初期排気時の真空度で、ここでは、4×10
−8Torrまで排気した後に作製した。これらの値も
絶対的なものではなくスパッタの方式や装置の構造など
により変化するものである。また、ここではDCマグネ
トロンスパッタ法により作製したが、RFマグネトロン
スパッタ法やエレクトロンサイクロトロンレゾナンスを
利用したスパッタ法(ECRスパッタ法)を用いて行っ
てもよい。特に、微細な結晶の集合体となるCo層を成
膜する場合は、ECRスパッタを用いることが効果的で
ある。
【0042】また、上記スパッタ法により得られる人工
格子膜を単体で測定して得られた磁気特性は、保磁力が
2kOe、垂直磁気異方性エネルギーが4×10er
g/cm以上、飽和磁化は500emu/mlであっ
た。
【0043】〔保護膜の成膜〕最後に、情報記録膜4上
に保護膜5としてカーボン(C)膜をECRスパッタ法
により作製した。ターゲットにはカーボンターゲットを
用い、放電ガスにはArを使用した。スパッタ時の圧力
は0.3mTorr(約39.9Pa)、投入マイクロ
波電力は0.7kW、基板温度は室温である。マイクロ
波により励起されたプラズマを引き込むために500W
のRFバイアスをターゲットに印加した。
【0044】保護膜4の成膜では、スパッタガスにAr
を使用したが、窒素を含むガスを用いて成膜してもよ
い。窒素を含むガスを用いると、粒子が微細化するとと
もに、得られるC膜が緻密化し、保護性能を更に向上さ
せることができる。このように、保護膜の膜質はスパッ
タ条件や電極構造に大きく依存しているので、上述の条
件は絶対的なものではなく、使用する装置に応じて適宜
調整することが望ましい。
【0045】また、保護膜4の作製にECRスパッタ法
を用いたのは、膜厚が2〜3nmと極めて薄くても、緻
密で且つピンホールフリーで、しかも、カバレージの良
いC膜が得られるからである。これは、RFスパッタ法
やDCスパッタ法に比べて顕著な違いである。また、E
CRスパッタ法は、保護膜を成膜することによって、そ
の下地の磁性膜4が受けるダメージを著しく小さくでき
るという特徴もある。高密度化の進行とともに磁性膜3
の薄膜化が進むので、成膜時に受けるダメージによる磁
気特性の低下は致命的になるが、ECRスパッタ法を用
いることによりこれを防止することができる。
【0046】ECRスパッタ法のほかに、保護膜の成膜
にDCスパッタ法を用いても良い。しかし、DCスパッ
タ法は、形成する保護膜の膜厚が5nm以上の場合には
用いることができるが、これより薄い場合は不向きな場
合がある。これは、1)磁性膜表面のカバレージが悪
い、2)膜の密度や硬度が十分ではない、などの理由に
よる。
【0047】以上のようにして、図1に示す積層構造を
有する磁気記録媒体を作製した。
【0048】〔情報記録装置〕つぎに、磁気記録媒体の
表面上に潤滑剤を塗布することによって磁気ディスクを
完成させた。そして同様のプロセスにより複数の磁気デ
ィスクを作製し、磁気記録装置に同軸上に組み込んだ。
磁気記録装置の概略構成を図2及び図3に示す。
【0049】図2は磁気記録装置100の上面の図であ
り、図3は、磁気記録装置100の図2における破線A
−A’方向の断面図である。記録用磁気ヘッドとして、
2.1Tの飽和磁束密度を有する軟磁性膜を用いた薄膜
磁気ヘッドを用いた。また、記録信号は、巨大磁気抵抗
効果を有するデュアルスピンバルブ型GMR磁気ヘッド
により再生した。磁気ヘッドのギャップ長は0.12μ
mであった。記録用磁気ヘッド及び再生用磁気ヘッドは
一体化されており、図2及び図3では磁気ヘッド53と
して示した。この一体型磁気ヘッドは磁気ヘッド用駆動
系54により制御される。
【0050】複数の磁気ディスク51はスピンドル52
により同軸回転される。ここで、磁気ヘッド面と情報記
録膜との距離は12nmに保った。この磁気ディスク5
1に40Gbits/inch(約6.20Gbit
s/cm)に相当する信号(700kFCI)を記録
して磁気ディスクのS/Nを評価したところ、34dB
の再生出力が得られた。
【0051】つぎに、磁気ディスクに一定のパターンを
記録し、タイムインターバルアナライザ(TIA)によ
り情報記録膜に形成された磁区のエッジの揺らぎを測定
した。測定の結果、Pt磁気的結合物質を設けていない
磁気ディスクよりもエッジの揺らぎを1/10以下に低
減できた。また、磁気ディスクの欠陥レートを測定した
ところ、信号処理を行なわない場合の値で1×10−5
以下であった。
【0052】ここで、磁気力顕微鏡(MFM)を用い
て、記録部分(記録磁区)の磁化状態を観察した。観察
の結果、磁化遷移領域に特有なジグザグパターンが観測
されなかった。本実施例の磁気記録媒体には磁化遷移領
域に特有なジグザグパターンが殆ど存在しないために、
Co−Cr−Pt系磁性膜を情報記録膜として備える従
来の磁気記録媒体に比べてノイズレベルが著しく小さく
なっている。更には、情報記録膜が微細粒子の集合体で
あることもノイズレベルが低い原因であると考えられ
る。
【0053】以上、本発明の情報記録媒体について実施
例により具体的に説明したが、本発明はこの実施例に限
定されるものではなく、種々の変形例や改良例を含み得
る。例えば、上記実施例では、Ptの磁気的結合物質を
情報記録膜と補助磁性膜との界面に分散させたが、情報
記録膜と軟磁性膜との界面に分散させることも可能であ
る。更には、情報記録膜と補助磁性膜との界面及び情報
記録膜と軟磁性膜との界面の両方の界面に分散させるこ
ともできる。また磁気的結合物質はPtに限らず、P
d、Rh、Ru、Reを用いることができる。
【0054】また、上記実施例では、軟磁性膜にCo−
Ta情報記録膜と補助磁性膜との界面−Zrを用いた
が、この材料に限定されることはなく、例えば、Co−
Zrを主体として、これにNb、Ti及びVのうちから
選ばれる少なくとも1種類の元素を含んだ非晶質合金を
用いても同様の効果が得られた。また、軟磁性膜に、N
i−Fe合金(パーマロイ)、Fe−Al−Si(セン
ダスト)を用いても同様の効果が得られた。軟磁性膜と
して、Fe中にTa、Nb、Zrのうちより選ばれる少
なくとも1種類の元素の窒化物あるいは炭化物を均一に
分散させたナノクリスタル構造を有する軟磁性膜を用い
ても良い。このようなナノクリスタル構造を有する軟磁
性膜の代表的な例としては、Fe−Ta−C、Fe−H
f−N、Fe−Ta−Nなどを挙げることができる。こ
れらは、パーマロイなどに比べて飽和磁束密度が大きい
という特徴がある。
【0055】また、軟磁性膜は、鉄族元素と希土類元素
から構成されるフェリ磁性体を用いて構成しても良い。
具体的には、鉄族元素としてFe及びCoの少なくとも
一方の元素を用い、希土類元素としてGd、Er、T
m、Nd、Pr、Sm、Ce、La及びYのうちから選
ばれる少なくとも1種類の元素を用いた非晶質合金のフ
ェリ磁性体が好適である。特に、Er−Fe−Co及び
Tm−Fe−Coは良好な軟磁気特性を示した。
【0056】また、情報記録膜として、希土類元素と鉄
族元素とから構成されるフェリ磁性体を用いることも可
能であり、希土類元素にはGd、Dy及びHoのうちか
ら選ばれる少なくとも1種類の元素が好適であり、鉄族
元素にはFe、Co及びNiのうちから選ばれる少なく
とも1種類の元素が好適である。フェリ磁性体において
用いられる希土類元素の中において、本実施例で用いた
Tbが最も大きな垂直磁気異方性が得られ、垂直磁気異
方性の値は、Dy>Ho>Gdの順で変化する。また、
フェリ磁性体に用いられ得る希土類元素は、複数の希土
類元素を組み合わせた合金として構成してもよい。これ
により、所望の異方性を有する磁性膜を得ることができ
る。具体的には、Tb−Gd、Tb−Dy、Tb−H
o、Gd−Dy、Gd−Ho、Dy−Hoなどの2元素
合金や、更には3元素以上の合金を用いることができ
る。
【0057】また、情報記録膜は、例えば、希土類元素
からなる層と鉄族元素からなる層とを交互に周期的に積
層した構造の人工格子膜としてもよい。情報記録膜は、
かかる材料系の人工格子膜以外に、例えば、白金属元素
層と鉄族元素層とから構成される人工格子膜を用いても
同様である。この場合、白金族元素はPt、Pd及びR
hのうちの1種類の元素を、鉄族元素はFe、Co及び
Niのうちの1種類の元素を用いることができ、Co/
Pd、Fe/Pd、Fe/Rh,Fe/Ptなどが特に
有効であった。更に、この人工格子膜を構成する鉄族元
素層中に酸化アルミニウム、酸化シリコン、窒化シリコ
ン、窒化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸素、窒
素、窒化チタン、窒化タンタル、酸化タンタル、酸化チ
タン等の化合物やチタン、クロム、ジルコニウム、シリ
コンなどを均一に分散させると、磁壁移動を一層抑制す
る効果が見られた。
【0058】また、補助磁性膜として、Co/Ptの人
工格子膜以外に、Co、Ni及びFeのうちから選ばれ
る少なくとも1種類の元素と、Pt、Pd及びRhのう
ちから選ばれる少なくとも1種類の元素とを交互に積層
した人工格子膜(交互積層多層膜)を用いることもでき
る。補助磁性膜は、情報記録膜よりも飽和磁化が大き
く、保磁力が小さい磁性膜から構成される。かかる磁性
膜としては、Co/Pd、Fe/Pd、Fe/Rh、F
e/Ptなどの人工格子膜が特に有効であった。また、
補助磁性膜として、これらに加えて、Co−Pd、Fe
−Pd、Fe−Rh、Fe−Ptなどの合金を用いても
同様の効果が得られた。
【0059】更には、補助磁性膜として、Co−Crを
主体とする磁性合金であって、これにNb、Ta、P
t、Si、B、Ti、Pdのうちから選ばれる少なくと
も1種類の元素を含んだ結晶質の合金を用いても同様の
効果が得られた。例えば、補助磁性膜としてCo53
35Pt12磁性膜を用いた場合を考える。この磁性
膜は垂直磁化膜である。かかる補助磁性膜はECRスパ
ッタ法により形成することができ、ターゲットにはCo
−Cr−Pt合金を、放電ガスに高純度Arをそれぞれ
用いることができる。スパッタ時の放電ガス圧力は例え
ば3mTorr、投入RF電力は1.0kW/150m
mφにし得る。また、成膜時の基板温度は200℃にす
ることができる。こうして得られる磁性膜の磁気特性
は、保磁力が1.5kOe、飽和磁化が450emu/
ml、垂直磁気異方性エネルギーが6×10erg/
cmであった。また、このCo−Cr−Pt系の垂直
磁化膜に、CrのCo粒界での偏析を促進するTaやN
bなどを添加して4源系合金や5源系合金としてもよ
い。
【0060】
【発明の効果】本発明によれば、情報記録膜の少なくと
も一方の面に存在し情報記録膜と磁気的に結合する物質
によって磁壁の移動が防止されるので、情報記録時に、
情報記録膜に形成した磁区を高精度に位置付けることが
できる。また、情報記録膜に形成される磁区が微小磁区
であっても、補助磁性膜により微小磁区からの磁気フラ
ックス(磁束)がエンハンスされるので、再生時の信号
を十分大きくすることができ、確実に情報を再生するこ
とができる。また、軟磁性膜により、記録用の磁気ヘッ
ドから発生する磁界が情報記録膜に効率よく印加される
ので情報記録膜に微小記録磁区を高精度に且つ確実に形
成することができる。これにより、超高密度記録が実現
される。
【0061】本発明の情報記録媒体を備える情報記録装
置は、熱安定性に優れ、40Gbits/inch
(約6.20Gbits/cm)を超える高密度記
録を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う磁気記録媒体の断面構造を模式的
に示す図である。
【図2】本発明に従う磁気記録装置の概略構成図であ
る。
【図3】図2の磁気記録装置のA−A’方向における断
面図である。
【符号の説明】
1 基板 2 軟磁性膜 3 情報記録膜 4 補助磁性膜 5 保護膜 6 磁気的結合物質 51 磁気ディスク 52 スピンドル 53 磁気ヘッド 54 磁気ヘッドの駆動系
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 若林 康一郎 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内 (72)発明者 松沼 悟 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内 Fターム(参考) 5D006 BB01 BB06 BB07 BB08 CA03 FA09 5E049 AA01 AA04 AA07 AA09 AC01 AC05 BA12

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板を有する情報記録媒体において、 上記基板上に、 軟磁性膜と;磁性材料から構成される情報記録膜と;該
    情報記録膜から発生する磁界を増大させるための補助磁
    性膜と;を備え、 上記情報記録膜と磁気的な結合をする物質が、情報記録
    膜の少なくとも一方の面に分散して存在していることを
    特徴とする情報記録媒体。
  2. 【請求項2】 上記軟磁性膜、情報記録膜及び補助磁性
    膜の磁化容易軸の向きが等しいことを特徴とする請求項
    1に記載の情報記録媒体。
  3. 【請求項3】 上記情報記録膜は、鉄族元素を含む磁壁
    移動型の磁性材料から構成されており、上記物質が鉄族
    元素と磁気的に結合することを特徴とする請求項1また
    は2に記載の情報記録媒体。
  4. 【請求項4】 上記物質がPt、Pd、Rh、Ru及び
    Reからなる群から選ばれる少なくとも1種であること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の情報
    記録媒体。
  5. 【請求項5】 上記物質は0.3nm〜1nmの大きさ
    を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項
    に記載の情報記録媒体。
  6. 【請求項6】 上記物質が互いに1nm〜3nmの間隔
    で分散していることを特徴とする請求項1〜5のいずれ
    か一項に記載の情報記録媒体。
  7. 【請求項7】 上記情報記録膜が上記軟磁性膜と補助磁
    性膜との間に形成されており、上記物質が、情報記録膜
    と軟磁性膜との界面及び情報記録膜と補助磁性膜との界
    面の少なくとも一方の界面に存在していることを特徴と
    する請求項1〜6のいずれか一項に記載の情報記録媒
    体。
  8. 【請求項8】 上記補助磁性膜の飽和磁化の値が、情報
    記録膜の飽和磁化の値より大きいことを特徴とする請求
    項1〜7のいずれか一項に記載の情報記録媒体。
  9. 【請求項9】 上記軟磁性膜がNi−Fe合金から構成
    されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一
    項に記載の情報記録媒体。
  10. 【請求項10】 上記軟磁性膜がFe−Al−Siから
    構成されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれ
    か一項に記載の情報記録媒体。
  11. 【請求項11】 上記軟磁性膜が、Fe中にHf、T
    a、Nb及びZrからなる群から選ばれる少なくとも1
    種類の元素の窒化物または炭化物を分散させたナノクリ
    スタル構造を有する材料から構成されていることを特徴
    とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の情報記録媒
    体。
  12. 【請求項12】 上記軟磁性膜が、鉄族元素と希土類元
    素とを用いて形成される非晶質合金のフェリ磁性体から
    構成され、該鉄族元素がFe及びCoの少なくとも一方
    の元素であり、希土類元素がGd、Er、Tm、Nd、
    Pr、Sm、Ce、La及びYからなる群から選ばれる
    少なくとも1種類の元素であることを特徴とする請求項
    1〜8のいずれか一項に記載の情報記録媒体。
  13. 【請求項13】 上記軟磁性膜が、Co−Zrを主体と
    し、これにNb、Ta、Ti及びVからなる群から選ば
    れる少なくとも1種類の元素を含んだ非晶質合金から構
    成されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか
    一項に記載の情報記録媒体。
  14. 【請求項14】 上記情報記録膜が、希土類元素と鉄族
    元素とを用いて形成される非晶質合金のフェリ磁性体か
    ら構成され、該希土類元素がGd、Tb、Dy及びHo
    からなる群から選ばれる少なくとも1種類の元素であ
    り、鉄族元素がFe、Co及びNiからなる群から選ば
    れる少なくとも1種類の元素であることを特徴とする請
    求項1〜13のいずれか一項に記載の情報記録媒体。
  15. 【請求項15】 上記情報記録膜が、希土類元素からな
    る層と鉄族元素からなる層とを交互に積層した構造の人
    工格子膜であり、該希土類元素がGd、Tb、Dy及び
    Hoからなる群から選ばれる少なくとも1種類の元素で
    あり、鉄族元素がFe、Co及びNiからなる群から選
    ばれる少なくとも1種類の元素であることを特徴とする
    請求項1〜13のいずれか一項に記載の情報記録媒体。
  16. 【請求項16】 上記情報記録膜が、白金属元素からな
    る層と鉄族元素からなる層とを交互に積層した構造の人
    工格子膜であり、該白金族元素がPt、Pd及びRhか
    らなる群から選ばれる少なくとも1種類の元素であり、
    該鉄族元素がFe、Co及びNiのうちより選ばれる少
    なくとも1種類の元素であることを特徴とする請求項1
    〜13のいずれか一項に記載の情報記録媒体。
  17. 【請求項17】 上記鉄族元素からなる層中に、酸化ア
    ルミニウム、酸化シリコン、窒化シリコン、窒化アルミ
    ニウム、酸化ジルコニウム、酸素、窒素、窒化チタン、
    窒化タンタル、酸化タンタル、酸化チタン、チタン、ク
    ロム、ジルコニウム及びシリコンからなる群から選ばれ
    る少なくとも1種類の元素または化合物が分散されてい
    ることを特徴とする請求項16に記載の情報記録媒体。
  18. 【請求項18】 上記補助磁性膜が、Co−Crを主体
    とし、これにNb、Ta、Pt、Si、B、Ti及びP
    dからなる群から選ばれる少なくとも1種類の元素を含
    む結晶質の合金から構成されていることを特徴とする請
    求項1〜17のいずれか一項に記載の情報記録媒体。
  19. 【請求項19】 上記補助磁性膜が、Co、Ni及びF
    eからなる群から選ばれる少なくとも1種類の元素から
    なる層と、Pt、Pd及びRhのうちより選ばれる少な
    くとも1種類の元素からなる層とを交互に積層した構造
    を有する人工格子膜から構成されていることを特徴とす
    る請求項1〜17のいずれか一項に記載の情報記録媒
    体。
  20. 【請求項20】 請求項1に記載の情報記録媒体と;上
    記情報記録媒体に情報を記録又は再生するための磁気ヘ
    ッドと;上記情報記録媒体を上記磁気ヘッドに対して駆
    動するための駆動装置と;を含む情報記録装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004025744A1 (ja) * 2002-09-13 2004-03-25 Fujitsu Limited 感磁素子及びその製造方法、並びにその感磁素子を用いた磁気ヘッド、エンコーダ装置、及び磁気記憶装置
US7094482B2 (en) 2002-08-15 2006-08-22 Fujitsu Limited Recording medium having magnetic layer of smaller thickness
US7498093B2 (en) 2004-02-24 2009-03-03 Fuji Electric Device Technology Co., Ltd. Perpendicular magnetic recording medium and method for manufacturing the same
US7510788B2 (en) 2004-03-02 2009-03-31 Fuji Electric Device Technology Co., Ltd. Perpendicular magnetic recording medium utilizing a first cobalt magnetic layer and a second Pd-SiOx layer and method of manufacturing same

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WO2004025744A1 (ja) * 2002-09-13 2004-03-25 Fujitsu Limited 感磁素子及びその製造方法、並びにその感磁素子を用いた磁気ヘッド、エンコーダ装置、及び磁気記憶装置
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