JP2002336076A - クッション構造 - Google Patents

クッション構造

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JP2002336076A JP2001145896A JP2001145896A JP2002336076A JP 2002336076 A JP2002336076 A JP 2002336076A JP 2001145896 A JP2001145896 A JP 2001145896A JP 2001145896 A JP2001145896 A JP 2001145896A JP 2002336076 A JP2002336076 A JP 2002336076A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 血流障害や筋肉負担を軽減し、エコノミーク
ラス症候群等、それらに起因する障害の発生を防ぐのに
有効なクッション構造を提供する。 【解決手段】 互いに離間して配置された一対のグラン
ド編地同士を連結糸で結合することにより形成された三
次元立体編物からなる上部弾性部材11を含み、加圧行
程においては、初期荷重範囲のバネ定数が0.1〜20
N/mmの範囲に設定されていると共に、復帰行程にお
いては、変位量20mm以下であって遅くとも変位量2
mmまで復帰した以降のバネ定数が前記加圧行程におけ
る初期荷重範囲のバネ定数よりも低く設定された構造で
ある。この結果、着座動作や起立動作等によってクッシ
ョン材に接した際に、数mmから十数mm前後のへたり
(ストローク)を生じさせ、それによって人が快適に感
じるフィット感(なじみ易さ)を向上させることがで
き、血流障害や筋肉負担を効果的に軽減できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、三次元立体編物を
含んで構成されるクッション構造に関し、特に、血流阻
害や筋肉負担を軽減する座席構造等を製作するのに好適
なクッション構造に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、薄型で、高いクッション性を発揮
できると共に、多数の空隙を有し、通気性に優れた三次
元構造のネット材(三次元立体編物)を用いたクッショ
ン構造が知られている。三次元立体編物は、互いに離間
して配置した一対のグランド編地間を多数の連結糸で結
合し、三次元構造としたもので、通気性、体圧分散特
性、反発弾性等に優れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、クッション
材の荷重特性が筋肉の荷重特性よりも高く、クッション
材と筋肉に形状的な差が大きい場合には、クッション材
からの反力(硬めのクッション材では主に法線方向の
力、筋肉よりも硬いが柔らかめのクッション材では主に
剪断方向の力)によって筋肉が大きく変形し圧迫が生
じ、血流の偏りや筋肉負担の増加をもたらす。これに対
し、クッション材の荷重特性が筋肉の荷重特性に比して
著しく低い場合には、筋肉の変形が抑制され、クッショ
ン材の変形量が大きいものの、沈み込み量が大きいた
め、主に剪断力が働き、却って筋肉負担の増加につなが
る。例えば、軟質ポリウレタンスラブフォームと粘弾性
ポリウレタンフォームを積層して用いた場合には、他の
材料を用いた場合と比較して、かなり柔らかい荷重特性
を作ることができるが、クッション材の変形量が大きい
ため、上記のように剪断力による筋肉負担の増加という
問題を有している。
【0004】また、近年、特に航空機において、尻滑り
を防ぐための大腿部支持の強い腰掛け構造などで、長時
間同一姿勢をとることによる血流障害が一因となってい
ると考えられるいわゆるエコノミークラス症候群と呼ば
れる障害の発生事例が報告されており、航空機業界にお
いては、このエコノミークラス症候群の発症を低減でき
る座席構造の提案が期待されている。
【0005】本発明は、上記した点に鑑みなされたもの
であり、血流障害や筋肉負担を軽減し、エコノミークラ
ス症候群等、それらに起因する障害の発生を防ぐのに有
効なクッション構造を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明者は鋭意検討を行った結果、筋肉に直接又は間接
に接するクッション材(弾性部材)の荷重特性を、人の
筋肉の荷重特性に近似させることにより、該クッション
材が筋肉の形状に沿って変形するため、必要以上に柔ら
かな設定にしなくても、筋肉の大きな変形を抑制し、血
流障害等を防止するのに有効であることに着目した。ま
た、骨などで突出した部位の筋肉についてもその変形が
減少し、局所の血流障害等を防止するのに有効であるこ
とに着目した。一方、上記したように薄型でも高いクッ
ション性を発揮できる三次元立体編物をクッション材
(弾性部材)として用いることにより、変形量を小さく
でき、柔らかなクッション材を用いた場合の大きな変形
によって生じる剪断力による筋肉負担の増加を軽減で
き、かつ、変位量の小さな領域においては、その荷重特
性を加圧行程よりもさらに柔らかな荷重特性に設定する
ことにより、クッション材から筋肉に入力される反力を
小さくできることに着目した。
【0007】上記した点より、本発明者は、クッション
材(弾性部材)の一つとして三次元立体編物を用いると
共に、その荷重特性のヒステリシスロスを利用して、加
圧行程(行き行程)において、上記の人の筋肉の荷重特
性に近似させた特性を持たせ、復帰行程(帰り行程)の
変位量が所定時点に至った以降において、より柔らな反
力の小さい荷重特性を持たせた設定とすることにより、
体動を誘発することができると考えた。また、それによ
り、着座動作や起立動作等によってクッション材に接し
た際に、数mmから十数mm前後の荷重的なへたり(ス
トローク)が生じ、クッション材に接する臀部等のう
ち、骨によって突出した小面積の部位が接する際には、
この荷重的なへたりにより反力をほとんど感じることな
く速やかになじみ、人が快適に感じるフィット感(なじ
み易さ)を向上させることができ、もって、血流障害や
筋肉負担を効果的に軽減できると考え本発明を完成する
に至った。
【0008】その一方、ストローク量を小さくした上
で、荷重上での平衡点に至るまでの小さな荷重領域及び
小さな変位領域における荷重特性を柔らかく設定し、上
記した数mmから十数mm前後の荷重的なへたり(スト
ローク)を作り込むと、上記のように血流障害等を防ぐ
上で有効であるものの、接触面積が大きくなり所定以上
の荷重がかかった場合には、この荷重的なへたりが底付
きとして感じられる。このため、本発明においては、か
かる底付き感を防止するために、線形性が強くバネ感の
高い他の弾性部材を、2層若しくは多層に重ねて直列に
配置し、あるいは、これらを並列的に組み合わせて配置
することにも着目した。
【0009】すなわち、請求項1記載の本発明は、互い
に離間して配置された一対のグランド編地同士を連結糸
で結合することにより形成された三次元立体編物からな
る弾性部材を含んで構成されるクッション構造であっ
て、該クッション構造の荷重特性として、加圧行程にお
けるバネ定数が0.1〜10N/mmの範囲に設定され
ていると共に、復帰行程においては、変位量20mm以
下であって遅くとも変位量2mmまで復帰した以降のバ
ネ定数が前記加圧行程におけるバネ定数よりも低く設定
されていることを特徴とするクッション構造を提供す
る。請求項2記載の本発明は、前記加圧行程におけるバ
ネ定数が0.1〜5N/mmの範囲に設定されているこ
とを特徴とする請求項1記載のクッション構造を提供す
る。請求項3記載の本発明は、荷重特性における加圧行
程と復帰行程とのヒステリシスロス量が40N以下の範
囲である請求項1又は2記載のクッション構造を提供す
る。請求項4記載の本発明は、前記三次元立体編物から
なる弾性部材は、直径30mmの圧縮板により該三次元
立体編物を単独で加圧した際の荷重特性として、復帰行
程における変位量20mm以下であって遅くとも変位量
1mmまで復帰した以降のバネ定数が、前記全体の荷重
特性における加圧行程のバネ定数よりも低い、反力の小
さな構造であることを特徴とする請求項1〜3のいずれ
か1に記載のクッション構造を提供する。請求項5記載
の本発明は、反力の小さな構造に形成された前記三次元
立体編物は、厚みが、5〜30mmの範囲であることを
特徴とする請求項4記載のクッション構造を提供する。
請求項6記載の本発明は、反力の小さな構造に形成され
た前記三次元立体編物は、少なくとも一面に凹凸部が設
けられ、凹部と凸部の弾性が異なることを特徴とする請
求項4又は5記載のクッション構造を提供する。請求項
7記載の本発明は、反力の小さな構造に形成された前記
三次元立体編物は、前記凸部が、隣接する凹部間に断面
略アーチ状に形成され、この断面略アーチ状の凸部の曲
げ方向の弾性と凹部に配置された連結糸の摺動に伴う摩
擦による減衰を利用可能な構造であることを特徴とする
請求項6記載のクッション構造を提供する。請求項8記
載の本発明は、反力の小さな構造に形成された前記三次
元立体編物からなる弾性部材の下部に、加圧時における
底付きを防止する機能を果たす他の弾性部材が配設され
ていることを特徴とする請求項4〜7のいずれか1に記
載のクッション構造を提供する。請求項9記載の本発明
は、底付きを防止する機能を果たす前記他の弾性部材
が、網状弾性部材、面状弾性部材、又は、金属バネを介
して支持された網状若しくは面状弾性部材であることを
特徴とする請求項8記載のクッション構造を提供する。
請求項10記載の本発明は、反力の小さな構造に形成さ
れた三次元立体編物からなる弾性部材に対し、底付きを
防止する機能を果たす前記他の弾性部材が所定の間隙を
おいて配設されることを特徴とする請求項8又は9記載
のクッション構造を提供する。請求項11記載の本発明
は、反力の小さな構造に形成された前記三次元立体編物
からなる弾性部材及び底付きを防止する機能を果たす前
記他の弾性部材のほかに、反力の小さな構造に形成され
た該三次元立体編物からなる弾性部材よりも面剛性の高
いさらに他の弾性部材が積層されていることを特徴とす
る請求項4〜9のいずれか1に記載のクッション構造を
提供する。請求項12記載の本発明は、前記さらに他の
弾性部材の上部に、反力の小さな構造に形成された前記
三次元立体編物からなる弾性部材が積層され、底付きを
防止する機能を果たす前記他の弾性部材が、前記さらに
他の弾性部材の下部に所定の間隙をおいて配設されるこ
とを特徴とする請求項11記載のクッション構造を提供
する。請求項13記載の本発明は、乗物用シート及び家
具用椅子を含む各種の座席構造、又は寝具用若しくは着
座用のマットに適用される請求項1〜12のいずれか1
に記載のクッション構造を提供する。請求項14記載の
本発明は、航空機の座席構造に適用される請求項13記
載のクッション構造を提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面に示した実施形態に基
づいて本発明を更に詳しく説明する。図1は、第1の実
施形態にかかるクッション構造10を示す図である。第
1の実施形態にかかるクッション構造10は、2つの弾
性部材11,12を上下方向に配置して形成されてい
る。このうち、上部弾性部材11は、三次元立体編物に
凹凸部を形成して構成されている。例えば、座席構造の
座部に適用する場合には、該座席構造を形成する対向す
るサイドフレーム(図示せず)間に所定の伸び率で掛け
渡されて張設される。なお、三次元立体編物自体の有す
る特性を十分に機能させ、張設時における厚み方向及び
面方向の弾性変形によって、荷重特性の加圧行程におけ
る小さな荷重領域において筋肉の荷重特性に近似し、復
帰行程における小さな変位領域において反力を小さくす
るためには、高い張力をかけて張設することは望ましく
なく、伸び率5%未満で張設することが好ましい。
【0011】下部弾性部材12は、プルマフレックス等
の網状弾性部材や面状弾性部材から形成され、このクッ
ション構造10を、上記のように例えば座席構造に適用
する場合には、上部弾性部材11を張設しているサイド
フレーム(図示せず)あるいはその下部に配設されたフ
レーム材等に一端が係合された金属バネ15を介し、該
金属バネ15の他端に係合させることによって支持され
ている。下部弾性部材12と金属バネ15とにより作ら
れるバネ特性は、三次元立体編物からなる上部弾性部材
11よりも線形性が強く、上部弾性部材11と組み合わ
せた際の直径98mmの圧縮板による35Nから100
Nのバネ定数が臀部の筋肉のバネ定数と近似したものと
なるものが望ましい。一方、上部弾性部材11は、20
N以下の領域において、広い面積では加圧に対する面剛
性が高いが、直径30mm〜直径20mm程度の圧縮板
によって凹部とその両側の凸部の裾付近を押圧して測定
した際の部分バネ定数は、凹凸部からなる畝を備えてい
るという形状的要因から、下部弾性部材12と金属バネ
15とにより作られるバネ定数よりも小さく設定されて
いる。これにより、上記した荷重的なへたりを生じさ
せ、人体の突出した部位が接した際には、部分的にへた
り易くなり(図13参照)、フィット感が向上する。
【0012】三次元立体編物からなる上部弾性部材11
は、後述するように、その厚みは5〜30mm程度で、
厚み方向の変位ストローク量が小さいと共に、小さな変
位領域における荷重特性がきわめて小さく反力がほとん
どない荷重特性を有することから、負荷荷重が所定以上
になると底付き感を生じる。従って、線形性の強いバネ
特性を備えた下部弾性部材12と金属バネ15とによ
り、上部弾性部材11の復元力を補い、その弾性力によ
って所定以上の荷重領域において生じる底付き感を防止
する。
【0013】なお、上記した下部弾性部材12と金属バ
ネ15とにより作られるバネ特性を、面剛性を有する網
状弾性部材や面状弾性部材からなる下部弾性部材単独で
有する構造とすることもできる。すなわち、下部弾性部
材単独で、上記金属バネのバネ特性と高い面剛性を併せ
持ったバネ特性を有するものを用いることもできる。も
ちろん、この場合には、サイドフレームに対して下部弾
性部材が直接張設される。
【0014】上部弾性部材11と下部弾性部材12と
は、無負荷時において接するように配設することもでき
るが、例えば座席構造の座部に適用する場合には、多
少、離間して配置することが好ましい。これにより、上
部弾性部材11自体が、下部弾性部材12に接するまで
の間に所定のストローク量を有することになるため、上
部弾性部材11の有する厚み方向の変形及び面方向の伸
びによる、小さな荷重領域及び小さな変位領域における
フィット感をさらに向上させることができる。
【0015】図2は、本発明の第2の実施形態にかかる
クッション構造20の一の態様を示す図である。第2の
実施形態では、上部弾性部材21、下部弾性部材22、
及び両者の間に配設される中間弾性部材23の三層構造
としている。上部弾性部材21は、凹凸部を形成した三
次元立体編物からなり、上記第1の実施形態にかかる上
部弾性部材11と同様の機能を備えている。下部弾性部
材22は、例えば金属ワイヤを網状に組んで形成したプ
ルマフレックス等の網状弾性部材や三次元立体編物等の
面状弾性部材から形成され、例えば座席構造を形成する
適宜のフレーム材等に金属バネ25を介して配設され、
上記第1の実施形態にかかる下部弾性部材12と同様の
機能を備えている。
【0016】中間弾性部材23は、三次元立体編物から
形成され、例えば座席構造を形成する座部のサイドフレ
ーム間に、上部弾性部材21の下部に積層されるように
配設されている。中間弾性部材23は、荷重領域が所定
以上となった場合に、上記のように小さな荷重領域にお
いて柔らかな荷重特性を発揮するように設けられた上部
弾性部材21よりも面剛性が高く、その必要以上の沈み
込みを防止し、その剛性感によって着座時や横臥時にお
ける安定感を増すと共に、下部弾性部材22と同様に上
部弾性部材21の底付き感を抑制し、また、金属バネ2
5やサイドフレームによる異物感を軽減するために設け
られる。なお、上部弾性部材21と中間弾性部材23の
いずれか、好ましくは両方を、各サイド部が自由端とな
るように配置することにより、着座時等においては、そ
の入力荷重に伴う変形によって、各サイド部が図におい
て上方(法線方向)にローリングするように回転方向に
動き、剪断方向への力があまり発生しないため、入力荷
重が分散され、着座者への反力をきわめて小さくするこ
とができる。従って、中間弾性部材23を構成する三次
元立体編物は、かかる機能を発揮し得るように、上部弾
性部材21よりも高い張力で配設したり、変形許容度
(自由度)を上げ、人への反力を小さくするために、各
サイド部が回転自由端となるように配置したりする。ま
た、それ自身の厚み方向の荷重特性が上部弾性部材21
よりも高いものや、あるいはたわみ量の大きいものを採
用するなどして、弾性の豊かなバネ感を有するように設
けられる。
【0017】また、中間弾性部材23は、上部弾性部材
21の必要以上の沈み込みを防止し、所定の剛性感を発
揮し得る弾性力を備えていればよく、三次元立体編物に
限定されるものではない。例えば、図3に示した第3の
実施形態のように、中間弾性部材33として、所定厚み
に成形されたフェルトを使用することもできる。なお、
図3に示した第3の実施形態のクッション構造30にお
ける上部弾性部材31の構造、金属バネ35を介して支
持された下部弾性部材32の構造は上記した第2の実施
形態と全く同様である。
【0018】図4は、本発明の第4の実施形態にかかる
クッション構造40を示す図である。このクッション構
造40は、特に、寝具用などのマットとして用いる場合
に適する構成となっており、上部弾性部材41、中間弾
性部材43、及び下部弾性部材42を上下に積層して形
成されている。また、上記実施形態においても説明した
ように、各弾性部材41〜43は、各端末部を連結させ
ずに、自由端となるように配設することが好ましく、こ
れにより、入力荷重の分散を図って、人への反力を小さ
くすることができる。但し、これらの各弾性部材41〜
43を縫製などにより連結させる場合であっても、各弾
性部材41〜43の端末部を、それらを自由端とした場
合と同様の変形を生じさせることが可能な余裕を残した
状態で連結すれば、各弾性部材の有する弾性によって上
記と同様の効果を生じさせることができる。なお、この
ように、各弾性部材の端末部を自由端としたり、変形可
能な余裕(ないしは空間)を残して連結したりすること
によって、入力荷重の分散を図り、人への反力を小さく
する効果は、本実施形態に限らず、他の実施形態でも同
様であることはもちろんである。
【0019】上部弾性部材41、中間弾性部材43、及
び下部弾性部材42は、いずれも三次元立体編物からな
り、本実施形態では、それぞれ荷重特性の異なるものを
互いに連結させることなく積層させることにより構成さ
れている。
【0020】上部弾性部材41は、上記第1の実施形態
の上部弾性部材11、第2の実施形態の上部弾性部材2
1及び第3の実施形態の上部弾性部材31と同様に、荷
重特性の加圧行程において筋肉の荷重特性に近似し、復
帰行程における小さな変位領域において反力を小さくす
る機能を、このクッション構造40に備えさせるために
配設される。従って、上部弾性部材41は、バネ定数の
低い、柔らかな荷重特性に設定されている。但し、図4
では、図1〜図3に示したものと異なり、凹凸部を形成
していない。凹凸部を形成した場合には、凸部が、隣接
する凹部間に断面略アーチ状に形成されることになるた
め、グランド編地間の連結糸が傾斜して配設され、該凸
部が一つのアーチ状のバネを形成するように機能し、そ
の曲げ方向及び水平方向の弾性を利用することができ
る。このため、凹凸部を形成した構造においては、人の
筋肉の荷重特性に近似した、変形が一定でも反力が減少
する荷重的なへたり特性をもつ柔らかなバネ定数を容易
に設定することができる。
【0021】これに対し、凹凸部を形成しない場合に
は、凹凸部を形成した場合と比較すると、連結糸は対向
するグランド編地間にさほど傾斜することなく配設され
ており、主として連結糸の座屈強度によって荷重特性が
決定されることになる。このため、凹凸部を形成するこ
となく、上記第1〜第3の実施形態のような柔らかな荷
重特性を付与するに当たっては、連結糸が編成時点で予
め所定の傾斜で配置されるように設計したり、連結糸の
太さや長さを適宜に選択することにより柔らかなバネ感
を有する三次元立体編物とすることができる。なお、三
次元立体編物を、編成組織によって柔らかなバネ感を備
えた構造とするに当たっては、上記の連結糸の太さや長
さのほか、連結糸の配設密度、連結糸の材質、グランド
編地の編目形状、グランド編地の編目サイズ、グランド
編地を構成するグランド糸の材質、連結糸とグランド編
地との結合部分における目締力のうちのいずれか1つの
要素又は任意の2つ以上の要素の組み合わせにより調製
することができる。もちろん、凹凸部を形成した三次元
立体編物においても、同様の要素の調整により、凹凸部
の幅等が同じであっても、種々のバネ感を備えた構造と
することができる。
【0022】中間弾性部材43は、上記第2及び第3の
実施形態にかかる中間弾性部材23,33と同様に、荷
重領域が所定以上となった場合に、小さな荷重領域にお
いて柔らかな荷重特性を発揮するように設けられた上部
弾性部材41の必要以上の沈み込みを防止し、その自由
端によって作られる変位と弾性部材自体の持つ剛性感に
よって着座時や横臥時における安定感を増すと共に、下
部弾性部材42と共に上部弾性部材41の底付き感を抑
制するために設けられる。例えば、上部弾性部材41よ
りも硬いバネ感を有するように形成された三次元立体編
物を用いることができる。
【0023】下部弾性部材42は、上記第1〜第3の実
施形態の下部弾性部材12,22,32と同様に、弾性
力によって、底付き感を防止するために配設され、上部
弾性部材31よりも、線形性の高いバネ特性を備えた三
次元立体編物が採用される。
【0024】なお、この第4の実施形態における中間弾
性部材43及び下部弾性部材42としては、三次元立体
編物に限らず、上記した所定の特性を備えた他の部材、
例えば、フェルト、ポリウレタンフォーム等と代替させ
ることも可能である。
【0025】図5は、本発明の第5の実施形態にかかる
クッション構造50を示す図である。このクッション構
造50は、第4の実施形態と同様に、寝具用などのマッ
トとして用いる場合に適する構成となっており、三次元
構造の立体編物からなる6つの弾性部材51〜56が上
下に積層されて構成されている。
【0026】本実施形態では、最上部に配置された第1
の弾性部材51と最下部に配置された第6の弾性部材5
6は、上記第1の実施形態の上部弾性部材11等と同様
に、凹凸部を有する三次元立体編物から形成され、荷重
特性の加圧行程における小さな荷重領域において筋肉の
荷重特性に近似し、復帰行程における小さな変位領域に
おいて反力を小さくするための機能を有しており、広い
面積での剛性感は高いものの、直径30mmの圧縮板に
よる部分バネ定数は低く、柔らかな荷重特性に設定され
ている。
【0027】上記した第1の弾性部材51と第6の弾性
部材56との間に配設される4層の弾性部材のうち、図
5において上から2番目の第2の弾性部材52及び上か
ら4番目の第4の弾性部材54は、上記した第2の実施
形態における中間弾性部材23等に相当する機能を備
え、荷重領域が所定以上となった場合に、小さな荷重領
域において柔らかな荷重特性を発揮するように設けられ
た第1及び第6の弾性部材51,56の必要以上の沈み
込みを防止し、その剛性感によって着座時や横臥時にお
ける安定感を増すと共に、荷重分散を行い人への反力や
底付き感を抑制するために設けられる。
【0028】一方、第3の弾性部材53及び第5の弾性
部材55は、上記した第1の実施形態にかかる下部弾性
部材12と金属バネ15とにより作られるバネ特性と同
様のバネ特性を備えており、直径98mmの圧縮板によ
る荷重特性は、35N以上100N以下の領域で臀部の
筋肉の荷重特性に近似している。なお、第1の弾性部材
51と第6の弾性部材56との間に配設される第2〜第
5の弾性部材52,53,54,55は、いずれかが主
として剛性感を補い、他のいずれかが主として高いバネ
感を発揮し得るものであればよく、その積層順序や積層
数は限定されるものではない。また、本実施形態におい
ても、荷重分散機能を高めるために、上記第4の実施形
態と同様に端末部を自由端とすることが好ましい。
【0029】次に、上記第1の実施形態における上部弾
性部材11、第2の実施形態における上部弾性部材21
若しくは中間弾性部材23、第3の実施形態における上
部弾性部材31、第4の実施形態における上部弾性部材
41、中間弾性部材43若しくは下部弾性部材42、及
び第5の実施形態における第1〜第6の弾性部材51〜
56として用いられる三次元立体編物100の構造につ
いて、図6〜図9に基づき説明する。図6に示すよう
に、この三次元立体編物100は、互いに離間して配置
された一対のグランド編地110,120、該一対のグ
ランド編地110,120間を往復して両者を結合する
多数の連結糸130とを有する立体的な三次元構造から
構成されている。
【0030】一方のグランド編地110は、例えば、図
7に示したように、単繊維を撚った糸から、ウェール方
向及びコース方向のいずれの方向にも連続したフラット
な編地組織(細目)によって形成されている。これに対
し、他方のグランド編地120は、例えば、図8に示し
たように、短繊維を撚った糸から、ハニカム状(六角
形)のメッシュを有する、一方のグランド編地110よ
りも大きな編み目構造に形成されている。もちろん、こ
の編地組織はあくまで一例であり、細目組織やハニカム
状以外の編地組織を採用することもできる。連結糸13
0は、一方のグランド編地110と他方のグランド編地
120とが所定の間隔を保持するように、この一対のグ
ランド編地110,120間に編み込んだもので、立体
メッシュニットとなっている三次元立体編物100に所
定の剛性を付与している。
【0031】グランド編地110,120を形成するグ
ランド糸の太さ等は、特に限定されるものではなく、立
体編地に必要な腰の強さを具備させることができると共
に、編成作業が困難にならない範囲のものが選択され
る。また、グランド糸としてはモノフィラメント糸を用
いることも可能であるが、風合い及び表面感触の柔らか
さ等の観点から、マルチフィラメント糸やスパン糸を用
いることが好ましい。
【0032】連結糸130としては、モノフィラメント
糸を用いることが好ましく、太さ167〜1100デシ
テックスの範囲のものが好適である。マルチフィラメン
ト糸では復元力の良好なクッション性を付与できず、ま
た、太さが167デシテックスを下回ると腰の強さが得
られにくくなり、1100デシテックスを上回る場合に
は、硬くなり過ぎて適度なバネ性(クッション性)を得
ることができないからである。すなわち、連結糸130
として上記範囲のモノフィラメント糸を採用することに
より、着座者の荷重を、各グランド編地110,120
を構成する編目の変形と連結糸130の倒れ及び座屈特
性、そしてその座屈特性にバネ特性を付与する隣接した
連結糸130の復元力によって支持することができ、す
なわち、復元力を持つ座屈特性によって支持することが
でき、柔らかなバネ特性を有する応力集中の起きない柔
構造とすることができる。なお、凹凸部を形成した場合
には、後述のように、断面略アーチ状のバネ要素を形成
できるため、さらに柔らかなバネ特性を付与することが
できる。
【0033】グランド糸又は連結糸130の素材として
は、特に限定されるものではなく、例えば、ポリプロピ
レン、ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリロニトリ
ル、レーヨン等の合成繊維や再生繊維、ウール、絹、綿
等の天然繊維が挙げられる。上記素材は単独て用いても
よいし、これらを任意に併用することもできる。好まし
くは、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブ
チレンテレフタレート(PBT)などに代表される熱可
塑性ポリエステル系繊維、ナイロン6、ナイロン66な
どに代表されるポリアミド系繊維、ポリエチレン、ポリ
プロピレンなどに代表されるポリオレフィン系繊維、あ
るいはこれらの繊維を2種類以上組み合わせたものであ
る。なお、ポリエステル系繊維はリサイクル性に優れて
おり好適である。また、グランド糸又は連結糸130の
糸形状も限定されるものではなく、丸断面糸でも異形断
面糸等でもよい。
【0034】連結糸130の配設の仕方(パイル組織)
としては、各グランド編地110,120を連結する連
結糸130を側面から見た状態で表すと、より具体的に
は、例えば、図9に示したような種類に分類される。
(a),(b)は、グランド編地110,120間に連
結糸130をほぼ垂直に編み込んだストレートタイプで
あり、このうち(a)は8の字状にしてストレートに編
んだもので、(b)は単純なストレートに編んだもので
ある。(c)〜(e)は、グランド編地110,120
間において、連結糸130が中途で交差するように編ん
だクロスタイプであり、このうち(c)は8の字状にク
ロスさせたもの、(d)は単純なクロスに編んだもの、
(e)は2本ずつまとめてクロス(ダブルクロス)させ
たものである。なお、(c)〜(e)に示したように、
連結糸130同士を交差させて斜めに配置した場合に
は、連結糸130をグランド編地110,120間にほ
ぼ垂直に配置した形態と比較して((a),(b)参
照)、各連結糸130の座屈強度により十分な復元力を
保持しながら、圧縮率の大きな柔らかなバネ特性を付与
することができる。
【0035】ここで、上記した第1〜第3の実施形態の
上部弾性部材11,21,31及び第5の実施形態の第
1,第6の弾性部材51,56として用いるに当たって
は、上記した三次元立体編物100を、図10及び図1
1に示したように、凹部150及び凸部160を有する
構造に加工する。すなわち、三次元立体編物100に対
し、コース方向に沿って所定間隔ごとに、離間して配置
された一対のグランド編地110,120が近接するよ
うに加工し、これにより凹部150を形成して、隣接す
る凹部150,150間に凸部160を形成する。
【0036】凹部150は、一対のグランド編地11
0,120面のうち、一方側からのみ形成することもで
きるが、図10及び図11に示したように、両側から形
成することもできる。グランド編地110,120同士
を近接させて凹部150を形成する手段としては、溶着
手段、接着手段のほか、ミシン縫いによる縫合手段、さ
らには、融着繊維をグランド編地110,120間に介
在させて融着繊維を溶融させて接合する手段等を用いる
ことができる。なかでも、振動溶着手段を用いることが
好ましい。溶着部位の剛体化を避けることができると共
に、接合強度が強力だからである。
【0037】このようにして、凹部150を形成するこ
とにより、該凹部150の形成部位においては、当該領
域に配置された連結糸130が傾斜し、あるいはたわむ
ことになり、さらに、凹部150を介して隣接する凸部
160の領域に連結糸130が移動するように偏在して
いくものも生じ、当該領域においては、近辺の連結糸1
30同士が交絡して接合する。このように、交絡接合さ
れる結果、当該連結糸130は、交絡部130aを挟ん
だ両側が、それぞれの結合対象となっているグランド編
地110又はグランド編地120に対して、それぞれ独
立したバネ要素(変形要素)として機能することが可能
となる。従って、図12に模式的に示したように、ある
一つの凹部150において交絡した連結糸130の交絡
部130aから、隣接する凹部150において交絡した
連結糸130の交絡部130aまでの間が、グランド編
地110と当該領域に配置された連結糸130を含め
て、断面略アーチ状の一つのバネ要素及び糸間摩擦によ
る減衰要素と見なせる構造が形成されることになる。
【0038】このため、凹凸部を有する三次元立体編物
は、凹部150と凸部160との弾性率が異なることに
なり、凸部160が負荷荷重により圧縮変形する際に
は、三次元立体編物100に凹凸部を形成せずに用いる
場合と比較して、連結糸130の座屈強度が相対的に小
さくなって座屈特性が表れにくくなり、図12の想像線
で示したように、交絡した連結糸130を含む、断面略
アーチ状のバネ要素の曲げ方向の弾性機能が相対的に大
きくなる。すなわち、凸部160のバネ特性は、凹凸部
を形成しないことを除いて同様の条件で形成された三次
元立体編物と比較すると、バネ定数が小さくなり微小荷
重域から変形し易くなって、座屈特性が表れにくくな
る。このため、凹凸部を形成した三次元立体編物は、凹
凸部を形成しない場合と比較するとヒステリシスロス量
の最大値が小さくなって線形性が高まる。但し、その荷
重特性においては、通常の三次元立体編物は、連結糸1
30の復帰時における糸間摩擦により、また、凹凸部を
有する三次元立体編物では上記の曲げ弾性に糸間摩擦が
作用するため、凹部の糸間摩擦がさらに増大し、復帰時
において荷重がゼロになってもヒステリシスによって復
帰動が遅延する粘弾性体に類似した特性を示す。この結
果、入力に応じて変形の方向等が変化し、入力に対応し
たバネ要素や減衰要素が作用することになる。
【0039】また、凹凸部を形成した三次元立体編物で
は、凹部150において連結糸130を交絡接合させる
ことにより、凹部150の形成ラインに対して略直交す
る方向に伸縮する弾性も付与される。このため、座席構
造のシートフレームなどに張設した際には、厚み方向に
生じる、断面略アーチ状のバネ要素による曲げ方向のバ
ネ性のほか、これに略直交する面方向に生じる弾性(バ
ネ性)が断面略アーチ状のバネ要素を形成する連結糸に
よって加わることになり、この伸びがバネ定数を下げる
のにさらに寄与する。さらに、糸間摩擦の増大による粘
弾性体に類似した特性により減衰特性も大きくなる。従
って、上記第1〜第3の実施形態で示した各下部弾性部
材12,22,32に対し、上部弾性部材11、中間弾
性部材23,33がそれぞれ所定の間隙をおいて配設さ
れることにより、凹凸部を備えた三次元立体編物からな
る各上部弾性部材11,21,31の横方向の伸びが有
効に機能し、復帰動作の遅延特性がより顕著に現れ、減
衰比も大きくなる。
【0040】また、図13に示したように、人体の骨に
より突出した部位(直径30mmの圧縮板にほぼ相当)
が接した時点においては、凹部150を挟んだ両側の凸
部160がへこみながら外側に逃げるように変形し、部
分的へたりが生じる。その後、さらに荷重がかかり広い
面積で加圧された際には、三次元立体編物全体で荷重を
支持することになるが、このような凹凸部を有すること
により図13に示したような変形を示すことから、小さ
な変位領域におけるフィット感が向上するものである。
【0041】上記各実施形態の上部弾性部材11,2
1,31,41及び第5の実施形態の第1,第6の弾性
部材51,56は、柔らかなバネ特性を有し、かつ、所
定の変位量以下における反力を小さくしているが、上部
弾性部材11,21,31,41等の変形量が大きい場
合には、筋肉に剪断力が働き、却って筋肉負担の増加に
つながる。従って、各上部弾性部材11,21,31,
41等は、その最大変形量がそれほど大きくならないよ
うに、一対のグランド編地を含んだ厚み(凹凸部を形成
した場合には凸部の厚み)が5〜30mmの範囲となる
ように形成することが好ましい。
【0042】(試験例)図1に示した第1の実施形態の
上部弾性部材11、図2に示した第2の実施形態の上部
弾性部材21、図3に示した第3の実施形態の上部弾性
部材31、及び図4に示した第4の実施形態の上部弾性
部材41、図5に示した第5の実施形態の第1,第6の
弾性部材51,56として使用可能な三次元立体編物
(試験例1〜4)単独の荷重特性を測定した。測定は、
直径200mmの円形の圧縮板を、50mm/分の速度
で押圧することにより行った。結果を図15に示す。
【0043】なお、試験例1〜4の三次元立体編物の製
造条件は次の通りである。試験例1の三次元立体編物
は、凹凸部はなく、図14に示したように、1又は複数
ウェールごと離間して形成した畝部(帯状部)200と
畝部200間に空間部210を有する構造である。空間
部210には、隣接する畝部200同士を架橋するよう
に、1ないし数コースの範囲に亘って連結部220が形
成されている。試験例2〜試験例4は図10及び図11
に示したようにいずれも凹凸部を形成している。比較例
は、振動溶着により凹部を形成していないことを除いて
試験例4の製造条件と同じであり、圧縮率は13.2
%、圧縮弾性率は98.1%であった。
【0044】試験例1 編機:ダブルラッセル編機(9ゲージ/2.54cm、
釜間距離15mm) ウェール密度:10本/2.54cm コース密度:14本/2.54cm 仕上がり厚み(一対のグランド編地の表面間の距離):
11.5mm 一方のグランド編地のグランド糸:1170デシテック
ス/96fポリエステル・BCFマルチフィラメント
(捲縮加工糸) 他方のグランド編地のグランド糸:660デシテックス
/192fポリエステル・BCFマルチフィラメント
(捲縮加工糸) 連結糸:660デシテックス/1fポリエステル 一方のグランド編地の組織:2コースメッシュの変化組
織 他方のグランド編地の組織:クインズコード 一方のグランド編地のグランド糸と連結糸とにより形成
される編目の合計太さ:1830デシテックス(一部3
000デシテックス) 他方のグランド編地のグランド糸と連結糸とにより形成
される編目の合計太さ:1980デシテックス 畝部の圧縮率:49.5% 畝部の圧縮弾性率:98.8% 畝部と他の部位との圧縮率の差:5.2% 畝部の幅:6ウェール 空間部の幅:1ウェール
【0045】試験例2 編機:ダブルラッセル編機(9ゲージ/2.54cm、
釜間距離15mm) ウェール密度:10本/2.54cm コース密度:14本/2.54cm 仕上がり厚み(一対のグランド編地の表面間の距離):
11.5mm 一方のグランド編地のグランド糸:1170デシテック
ス/96fポリエステル・BCFマルチフィラメント
(捲縮加工糸) 他方のグランド編地のグランド糸:660デシテックス
/192fポリエステル・BCFマルチフィラメント
(捲縮加工糸) 連結糸:660デシテックス/1fポリエステル 一方のグランド編地の組織:2コースメッシュの変化組
織 他方のグランド編地の組織:クインズコード 一方のグランド編地のグランド糸と連結糸とにより形成
される編目の合計太さ:1830デシテックス(一部3
000デシテックス) 他方のグランド編地のグランド糸と連結糸とにより形成
される編目の合計太さ:1980デシテックス 凸部の圧縮率:57.9% 凸部の圧縮弾性率:98.8% 凸部と凹部との圧縮率の差:57.8% 凹部の振動溶着条件:加圧力18.2kgf/m、振
幅1.0mm、時間1.2sec 凸部の幅:5ウェール 凹部の幅:2ウェール
【0046】試験例3 編機:ダブルラッセル編機(9ゲージ/2.54cm、
釜間距離15mm) ウェール密度:9.8本/2.54cm コース密度:12.8本/2.54cm 仕上がり厚み(一対のグランド編地の表面間の距離):
12.05mm 一方のグランド編地のグランド糸:1170デシテック
ス/384f 他方のグランド編地のグランド糸:560デシテックス
/70f 連結糸:560デシテックス/1f 一方のグランド編地の組織:1リピート2コースのメッ
シュ 他方のグランド編地の組織:クインズコード 一方のグランド編地のグランド糸と連結糸とにより形成
される編目の合計太さ:1730デシテックス 他方のグランド編地のグランド糸と連結糸とにより形成
される編目の合計太さ:1120デシテックス 凸部の圧縮率:89.1% 凸部の圧縮弾性率:100% 凸部と凹部との圧縮率の差:89.0% 凹部の振動溶着条件:加圧力21.7kgf/m、振
幅1.0mm、時間1.0sec 凸部の幅:6ウェール 凹部の幅:2ウェール
【0047】試験例4 編機:ダブルラッセル編機(9ゲージ/2.54cm、
釜間距離15mm) ウェール密度:9本/2.54cm コース密度:13.5本/2.54cm 仕上がり厚み(一対のグランド編地の表面間の距離):
11.5mm 一方のグランド編地のグランド糸:1170デシテック
ス/96f 他方のグランド編地のグランド糸:660デシテックス
/192f 連結糸:660デシテックス/1f 一方のグランド編地の組織:凸部は1リピート4コース
メッシュ、凹部はWアトラス変形 他方のグランド編地の組織:クインズコード 一方のグランド編地のグランド糸と連結糸とにより形成
される編目の合計太さ:2050デシテックス(一部3
220デシテックス) 他方のグランド編地のグランド糸と連結糸とにより形成
される編目の合計太さ:1540デシテックス 凸部の圧縮率:20.0% 凸部の圧縮弾性率:94.3% 凸部と凹部310との圧縮率の差:6.8% 凹部の振動溶着条件:加圧力18.2kgf/m、振
幅1.0mm、時間1.2sec 凸部の幅:9ウェール 凹部の幅:3ウェール
【0048】なお、圧縮率及び圧縮弾性率は、JASO
規格M404−84「圧縮率及び圧縮弾性率」に基づい
た試験方法により測定される。具体的には、50mm×
50mmに切り出した3枚の試料に、それぞれ、厚み方
向に初荷重3.5g/cm(0.343kPa)で3
0秒間加圧したときの厚さを測り、次に、200g/c
(19.6kPa)の圧力のもとで10分間放置し
たときの厚さを測る。次に、荷重を除いて10分間放置
後、再び3.5g/cm(0.343kPa)で30
秒間加圧したときの厚さを測る。そして、次式により圧
縮率及び圧縮弾性率を算出し、それぞれ3枚の平均値で
表したものである。
【0049】式1: 圧縮率(%)={(t−t)/t}×100
【0050】式2: 圧縮弾性率(%)={(t’−t)/(t
)}×100
【0051】ここに、tは、3.5g/cm(0.
343kPa)で加圧したときの厚さ(mm)であり、
は、200g/cm(19.6kPa)で加圧し
たときの厚さ(mm)であり、t’は、再び3.5g
/cm(0.343kPa)で加圧したときの厚さ
(mm)である。
【0052】図15から明らかなように、直径200m
mの圧縮板における初期荷重範囲200N(約20k
g)までの行きの行程(加圧行程)における荷重特性を
見ると、圧縮率が低く、圧縮弾性率の高い比較例より
も、各試験例の方がバネ定数が低くなっている。また、
凹凸部を形成しているか否かで相違する試験例1と試験
例2を比較すると、凹凸部を形成した試験例2の方がバ
ネ定数が低く柔らかな荷重特性を示している。これは、
断面略アーチ状のバネ要素による曲げ方向のバネ性が主
に利用されることによって、座屈特性と目締力による摩
擦係数の高い通常の三次元立体編物と比較してヒステリ
シスロスが小さくなって線形性が高くなっていることに
よる。
【0053】そして、帰り行程(復帰行程)において
は、いずれも、ヒステリシスロスにより加圧行程のバネ
定数より低くなっているものの、比較例の場合には、復
帰行程における変位量2〜1mmの範囲でもバネ定数が
約40N/mmあり、変位量0mm付近に至るまで反力
が残る。これに対し、試験例1〜4の場合には、復帰行
程において遅くとも変位量1mmに至った以降は、その
バネ定数が、後述の各実施形態のクッション構造全体に
おける加圧行程のバネ定数よりさらに低く、ほぼゼロと
なる反力のきわめて小さな構造となっている。この荷重
特性は、50mm/分の速度で直径200mmの圧縮板
により押圧して測定したものであるが、三次元立体編物
単独の荷重特性としては、上記したように、部分的な変
形によって小さな変位領域におけるフィット感を向上さ
せる機能を有することが求められることから、上記の復
帰行程における変位量20mm以下で遅くとも1mmに
至るまでに、それ以降のバネ定数が略ゼロとなる特性
は、50mm/分の速度で、直径30mmの圧縮板で押
圧した際に発揮し得るものであることが好ましい(図1
3参照)。
【0054】(実施例1〜5)図1に示した第1の実施
形態(実施例1)、図2に示した第2の実施形態(実施
例2)、図3に示した第3の実施形態(実施例3)、図
4に示した第4の実施形態(実施例4)、図5に示した
第5の実施形態(実施例5)にかかるクッション構造全
体について荷重特性を測定した。なお、実施例1〜3に
おける上部弾性部材11,21,31、及び実施例5に
おける第1,第6の弾性部材51,56として用いた三
次元立体編物は、上記試験例2において採用したもので
あり、凸部の長手方向がサイドフレーム間の間隙方向に
沿うように伸び率0%で張設した。実施例4において
は、上記試験例1において採用したものを上部弾性部材
41として用いた。測定は、直径98mmの円形の圧縮
板を、50mm/分の速度で三次元立体編物の表面から
100N(約10kg)まで押圧することにより行っ
た。結果を図16に示す。また、人の臀部の筋肉につい
ても直径98mmの円形の圧縮板により同様に圧縮して
荷重特性を測定し、同じ図に示した。
【0055】また、実施例1〜実施例3の各下部弾性部
材12,22,32は、いずれも同じプルマフレックス
を、左右それぞれ4本ずつの金属バネで支持して張設し
た。使用した金属バネは、線材径2.6mm、コイル長
54.6mm、コイル平均径16.1mm、総巻数2
0、バネ定数0.55N/mmのコイルバネである。
【0056】図16から明らかなように、荷重特性の行
きの行程(加圧行程)におけるバネ定数は、いずれも
0.1〜10N/mmの範囲であると共に、ヒステリシ
スロス量が10〜20Nの範囲であり、特に荷重上の平
衡点以上の領域である35〜100Nの範囲では筋肉の
バネ特性に近似した低いバネ定数であった。なお、好ま
しいバネ定数は、筋肉のバネ定数により近似した0.1
〜5Nの範囲である。また、ヒステリシスロス量は上記
したように直径98mmの圧縮板で加圧して測定した際
の特性として、10〜20Nの範囲がより好ましいが、
40N以下の範囲であればよい。
【0057】一方、荷重特性の帰り行程(復帰行程)に
おいては、実施例1、実施例2及び実施例4では、変位
量が無くなる完全に復元する前の約3〜5mmに至る
と、それ以降のバネ定数が筋肉のバネ定数よりも低いほ
ぼゼロになり、また、実施例3及び実施例5では、変位
量が無くなる完全に復元する前の約15〜18mmに至
ると、それ以降のバネ定数がほぼゼロになった。すなわ
ち、上記試験例2の三次元立体編物単独の荷重特性で
は、約2mmに至った時点でバネ定数がゼロ近辺に至っ
たが、実施例のように積層したクッション構造とするこ
とにより、バネ定数ゼロ近辺に至る範囲が広がっている
ことがわかる。
【0058】これらのことから、三次元立体編物に対し
て、底付きを防止する他の弾性部材を層状に配置するこ
とによって、場合によっては、面剛性が高く、金属バネ
やプルマフレックス等の異物感を防止できるさらに他の
弾性部材を層状に配設したことによって、所定の変位量
以下、すなわち、上記実施例のデータを考慮すると、変
位量20mm以下であって、遅くとも2mmに至るまで
に、例えば、実施例3であれば変位量約15mm以下に
至った以降において、着座者に反力を感じさせないバネ
特性を備えさせることができることがわかる。これによ
り、変位量数mmから十数mm前後では、加圧時におい
ては筋肉に近似した0.1〜10N/mm以下のバネ定
数によって小さな荷重でたわむ一方、反力がほとんど入
力されない荷重的なへたりを生じるため、各実施例のク
ッション構造は、人体の骨により突出した部位が接する
場合のように、小さな接触面積においては着座者に軽く
触れている感覚を与えるだけであり、血流障害や筋肉負
担を生じさせるような反力はなく、安心感のある着座感
を与えることができる。
【0059】(実施例6)図10及び図11に示したよ
うな凹凸部を有する三次元立体編物(実施例6)を平板
上に載置し、圧縮板のサイズ(直径)を変えて、荷重特
性を測定した。結果を、図17〜図19に示す。図17
は直径30mmの圧縮板を使用して100Nまで加圧し
た場合、図18は直径98mmの圧縮板を使用して10
0Nまで加圧した場合、図19は直径200mmの圧縮
板を使用して1000Nまで加圧した場合である。な
お、いずれも圧縮板の速度は50mm/分である。ま
た、いずれの場合にも、振動溶着により凹凸部を形成し
なかったことを除いて、実施例6と全く同様の条件で製
作した凹凸部を有しない構造の三次元立体編物(比較
例)について、同様の測定を行った。
【0060】まず、図17から明らかなように、直径3
0mmで加圧した際には、実施例6は比較例よりも変位
量に対する荷重値が全体的に低下しており、復帰行程に
おけるバネ定数が略ゼロに至る変位量が増加している。
従って、部分的に変位しやすく、突出した部位が当接し
た際には、反力が小さくなっていることがわかる。図1
8のように直径98mm(人の片側の臀部大きさに相
当)で加圧した際にも、同様に、比較例と比較して全体
的に変位量に対する荷重値が低下し、加圧行程、復帰行
程共にバネ定数が低くなり、比較例と比べた場合には、
反力が小さくなっていることがわかる。但し、図17の
直径30mmで加圧した場合よりも線形性が高くなって
おり、加圧面積が広くなった分、面剛性が高くなってい
ることがわかる。図19の直径200mmの圧縮板で加
圧した場合にも、同様に、比較例と比べて線形性が高ま
り、面剛性が高くなっている。
【0061】以上のことから、実施例6のように凹凸部
を有する構造とすることにより、小さな接触面積におい
ては着座者に軽く触れている感覚を与えるだけであり、
血流障害や筋肉負担を生じさせるような反力が生じるこ
とがなく、大きな接触面積では十分な面剛性を発揮し
て、着座者の体型差を吸収しながら、安心感のある着座
感を与えることができることがこの実験結果から明らか
になったと言える。
【0062】ここで、座席シートに本発明のクッション
構造を適用した場合、臀部の接する部位では、すなわち
シートクッション部は、骨による突出部位が当接する
と、図20に示したように部分的にたわんで荷重的なへ
たりを生じさせることができる一方で、図21に示した
ように、さらに荷重がかかった場合には入力形状(臀部
の形状)の大きさから広い面で荷重を支持できる構造と
することが好ましい。これは、臀部については、その形
状や大きさに体格差があまりないため、所定以上の荷重
となった場合には、バネ性を十分機能させて、振動吸収
性能を高めるためである。従って、シートクッション部
においては、上記した各実施形態のように、凹凸部を有
する三次元立体編物のような反力の小さな弾性部材に対
し、バネ性のある他の弾性部材(プルマフレックスや金
属バネ等)を配置したり、また、必要に応じて面剛性の
高いさらに他の弾性部材を配置したものを用いることが
好ましい。
【0063】一方、シートバック部では、骨格構造によ
り体格差が臀部より顕著に現れ、骨の突出位置も臀部と
比較して相違が大きい。このため、シートバック部を形
成するためのクッション構造は、体格差を吸収できる機
能に重点おいたものが好ましい。この点、従来のポリウ
レタンフォームを用いたクッション構造では、図22
(b)に想像線で示したように、シートバック部の略中
央部を中心として、両サイドが略中央部に引き寄せられ
るように全体が後方にたわむため、体格差吸収機能の点
では不十分である。これに対し、上記各実施形態で説明
した三次元立体編物を用い、しかも伸び率5%未満で張
設した場合には、図23に示したように、小さな荷重領
域及び変位領域において部分的に荷重的なへたりを生じ
させることができると共に、図22(a)に示したよう
にさらに荷重がかかっても骨格構造に追随して、体格差
を吸収し易く、しかも糸間摩擦による減衰特性によって
体にフィットしながら変形する構造となる。従って、シ
ートバック部を構成するクッション構造では、弾性部材
としては、例えば、上記実施形態で説明した凹凸部を備
えた三次元立体編物を張設するだけの構造として、他の
弾性部材を配置しない構造とすることが好ましい。
【0064】これにより、図24(a),(b)に示し
たように、シートクッション部では主としてバネ要素を
重視したクッション構造を形成できると共に、シートバ
ック部では主として減衰要素を重視したクッション構造
を形成できる。従って、本発明は、このような理想的な
機能を備えた座席シート構造を、クッション構造の組み
合わせの選択により、簡易にかつ低コストで実現するこ
とができるという利点も備えている。
【0065】図24(a),(b)に従って、シートク
ッション部では、プルマフレックスを左右計8本の金属
バネ(コイルスプリング)で支持して、その上に、凹凸
部を備えた三次元立体編物を配設した本発明のクッショ
ン構造を採用し(図1参照)、シートバック部では、凹
凸部を備えた三次元立体編物のみを本発明のクッション
構造として採用した自動車用シートを作成し、それぞれ
の荷重特性を測定した。なお、三次元立体編物はシート
フレームへ伸び率0%で支持させた。
【0066】図25は、シートクッション部で採用した
クッション構造の荷重特性を示し、このうち、破線は金
属バネとプルマフレックスの両者を併せた荷重特性を、
細い実線は、三次元立体編物を積層したクッション構造
全体の荷重特性を、太い実線は、クッション構造全体の
バネ定数(k)を示すものである。この図から明らかな
ように、三次元立体編物に、金属バネ及びプルマフレッ
クスが積層されて配設されていることから、線形性が高
く、バネ特性が大きく寄与していることがわかる。な
お、復帰行程における約8〜10mm以降においてはバ
ネ定数が略ゼロになっており、小さな変位領域において
荷重的なへたりを生じていた。
【0067】図26は、シートバック部で採用したクッ
ション構造、すなわち、凹凸部を備えた三次元立体編物
のみからなるクッション構造の荷重特性を示している。
また、太い実線は臀部の荷重特性である。この結果か
ら、シートバック部で採用したクッション構造ではシー
トクッション部と比較してヒステリシスロスが大きくな
り、減衰要素が大きく現れていることがわかる。また、
このクッション構造の荷重特性は臀部の荷重特性と略相
似しており、筋肉の荷重特性に近似した特性を有してい
ることもわかる。また、復帰行程における変位量約20
mm以降においてはバネ定数が略ゼロになっていた。
【0068】そして、上記のシートにJM96(クッシ
ョン分担荷重:85kg)の人間が着座し、加振装置の
プラットフォームをシートクッション部の下部に設置し
て、周波数に対する加速度伝達率(G/G)を測定し、
結果を図27において破線で示した。比較のため、ポリ
ウレタンフォームを用いたシートの振動特性を細い実線
で示し、凹凸部を有しない通常の三次元立体編物を用い
たシート(但し、凹凸部を有しないことを除き、その他
の条件は本発明のシートと同じ)の振動特性を太い実線
で示した。
【0069】加速度伝達率(G/G)は、2.0を越え
ると乗り心地感に悪影響を与えるが、この点、いずれの
場合も低い振動伝達率に抑えられていた。但し、ポリウ
レタンフォームを用いたシートと比較すると、三次元立
体編物を用いたシートはいずれも振動伝達率がやや低
く、好ましい特性を示した。
【0070】また、乗り心地に大きく影響を与えるのは
振動により骨格自体を揺らす2Hz以下と5Hzの動揺
であることが知られている。従って、共振峰はこの範囲
を避け、また、内臓との共振となる6〜8Hzの加速度
伝達率を下げることが望ましい。この点、本発明のクッ
ション構造を用いた場合には、共振峰が2Hzと5Hz
の間に設定されていると共に、他の2つのクッション構
造を用いたものよりも低い周波数に設定されている。こ
のため、6〜8Hzの内臓と共振する範囲の加速度伝達
率が他の2つのクッション構造を用いたものよりも著し
く小さくなっており、本発明のクッション構造を用いた
場合には、振動吸収性能の点でも非常に優れていること
がわかる。
【0071】
【発明の効果】本発明のクッション構造は、互いに離間
して配置された一対のグランド編地同士を連結糸で結合
することにより形成された三次元立体編物からなる弾性
部材を含み、加圧行程におけるバネ定数が0.1〜10
N/mmの範囲に設定されていると共に、復帰行程にお
いては、変位量20mm以下であって遅くとも変位量2
mmまで復帰した以降のバネ定数が前記加圧行程におけ
るバネ定数よりも低く設定された構造である。この結
果、着座動作や起立動作等によってクッション材に接し
た際に、数mmから十数mm前後の荷重的なへたり(ス
トローク)を生じさせ、それによって人が快適に感じる
フィット感(なじみ易さ)を向上させることができ、血
流障害や筋肉負担を効果的に軽減できる。このため、特
に航空機の座席構造に本発明のクッション構造を適用し
た場合には、エコノミークラス症候群と呼ばれる血流障
害や筋肉負担に起因する障害の発生を防ぐのに有効であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1の実施形態にかかるクッ
ション構造の構成を模式的に示す図である。
【図2】図2は、本発明の第2の実施形態にかかるクッ
ション構造の構成を模式的に示す図である。
【図3】図3は、本発明の第3の実施形態にかかるクッ
ション構造の構成を模式的に示す図である。
【図4】図4は、本発明の第4の実施形態にかかるクッ
ション構造の構成を模式的に示す図である。
【図5】図5は、本発明の第5の実施形態にかかるクッ
ション構造の構成を模式的に示す図である。
【図6】図6は、上記各実施形態で使用可能な三次元立
体編物の一例の構成を示す断面図である。
【図7】図7は、一方のグランド編地の一例を示す図で
ある。
【図8】図8は、他方のグランド編地の一例を示す図で
ある。
【図9】図9は、連結糸の各種配設の仕方を例示した図
である。
【図10】図10は、上記各実施形態で、上部弾性部材
として使用可能な凹凸部を備えた三次元立体編物を示す
斜視図である。
【図11】図11は、図10に示した三次元立体編物の
断面図である。
【図12】図12は、図10に示した三次元立体編物に
形成される略アーチ状のバネ要素の作用を説明するため
の図である。
【図13】図13は、図10に示した三次元立体編物に
形成される略アーチ状のバネ要素の作用を説明するため
の図である。
【図14】図14は、上記各実施形態で上部弾性部材と
して使用可能な凹凸部を有しない他の三次元立体編物で
あって、試験例1で用いたものの斜視図である。
【図15】図15は、試験例1〜4にかかる三次元立体
編物単独の荷重−変位特性を示すグラフである。
【図16】図16は、各実施例にかかるクッション構造
の荷重−変位特性を示すグラフである。
【図17】図17は、凹凸部を有する三次元立体編物を
直径30mmの圧縮板で加圧した際の荷重−変位特性を
示すグラフである。
【図18】図18は、凹凸部を有する三次元立体編物を
直径98mmの圧縮板で加圧した際の荷重−変位特性を
示すグラフである。
【図19】図19は、凹凸部を有する三次元立体編物を
直径200mmの圧縮板で加圧した際の荷重−変位特性
を示すグラフである。
【図20】図20は、本発明のクッション構造を適用し
たシートクッション部の作用を説明するための図であ
る。
【図21】図20は、本発明のクッション構造を適用し
たシートクッション部の作用を説明するための図であ
る。
【図22】図22は、本発明のクッション構造を適用し
たシートバック部の作用を説明するための図である。
【図23】図23は、本発明のクッション構造を適用し
たシートバック部の作用を説明するための図である。
【図24】図24は、本発明のクッション構造を適用し
たシートの特徴を説明するための図である。
【図25】図25は、本発明のクッション構造を適用し
たシートクッション部の荷重−変位特性を示すグラフで
ある。
【図26】図26は、本発明のクッション構造を適用し
たシートバック部の荷重−変位特性を示すグラフであ
る。
【図27】図27は、本発明のクッション構造を適用し
たシートの振動特性を示すグラフである。
【符号の説明】
10,20,30,40 クッション構造 11,21,31,41 上部弾性部材 12,22,32,42 下部弾性部材 23,33,43 中間弾性部材 15,25,35 金属バネ 100 三次元立体編物 110,120 グランド編地 130 連結糸 150 凹部 160 凸部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B68G 11/02 B68G 11/02 D04B 21/14 D04B 21/14 Z (72)発明者 川崎 誠司 広島県広島市安芸区矢野新町一丁目2番10 号 株式会社デルタツーリング内 (72)発明者 小倉 由美 広島県広島市安芸区矢野新町一丁目2番10 号 株式会社デルタツーリング内 (72)発明者 菊水 美穂 広島県広島市安芸区矢野新町一丁目2番10 号 株式会社デルタツーリング内 Fターム(参考) 3B087 DE10 3B096 AB03 AD02 AD04 4L002 AA07 AB02 AB04 BB01 EA00 FA06

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに離間して配置された一対のグラン
    ド編地同士を連結糸で結合することにより形成された三
    次元立体編物からなる弾性部材を含んで構成されるクッ
    ション構造であって、 該クッション構造の荷重特性として、加圧行程における
    バネ定数が0.1〜10N/mmの範囲に設定されてい
    ると共に、復帰行程においては、変位量20mm以下で
    あって遅くとも変位量2mmまで復帰した以降のバネ定
    数が前記加圧行程におけるバネ定数よりも低く設定され
    ていることを特徴とするクッション構造。
  2. 【請求項2】 前記加圧行程におけるバネ定数が0.1
    〜5N/mmの範囲に設定されていることを特徴とする
    請求項1記載のクッション構造。
  3. 【請求項3】 荷重特性における加圧行程と復帰行程と
    のヒステリシスロス量が40N以下の範囲である請求項
    1又は2記載のクッション構造。
  4. 【請求項4】 前記三次元立体編物からなる弾性部材
    は、直径30mmの圧縮板により該三次元立体編物を単
    独で加圧した際の荷重特性として、復帰行程における変
    位量20mm以下であって遅くとも変位量1mmまで復
    帰した以降のバネ定数が、前記全体の荷重特性における
    加圧行程のバネ定数よりも低い、反力の小さな構造であ
    ることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の
    クッション構造。
  5. 【請求項5】 反力の小さな構造に形成された前記三次
    元立体編物は、厚みが、5〜30mmの範囲であること
    を特徴とする請求項4記載のクッション構造。
  6. 【請求項6】 反力の小さな構造に形成された前記三次
    元立体編物は、少なくとも一面に凹凸部が設けられ、凹
    部と凸部の弾性が異なることを特徴とする請求項4又は
    5記載のクッション構造。
  7. 【請求項7】 反力の小さな構造に形成された前記三次
    元立体編物は、前記凸部が、隣接する凹部間に断面略ア
    ーチ状に形成され、この断面略アーチ状の凸部の曲げ方
    向の弾性と凹部に配置された連結糸の摺動に伴う摩擦に
    よる減衰を利用可能な構造であることを特徴とする請求
    項6記載のクッション構造。
  8. 【請求項8】 反力の小さな構造に形成された前記三次
    元立体編物からなる弾性部材の下部に、加圧時における
    底付きを防止する機能を果たす他の弾性部材が配設され
    ていることを特徴とする請求項4〜7のいずれか1に記
    載のクッション構造。
  9. 【請求項9】 底付きを防止する機能を果たす前記他の
    弾性部材が、網状弾性部材、面状弾性部材、又は、金属
    バネを介して支持された網状若しくは面状弾性部材であ
    ることを特徴とする請求項8記載のクッション構造。
  10. 【請求項10】 反力の小さな構造に形成された三次元
    立体編物からなる弾性部材に対し、底付きを防止する機
    能を果たす前記他の弾性部材が所定の間隙をおいて配設
    されることを特徴とする請求項8又は9記載のクッショ
    ン構造。
  11. 【請求項11】 反力の小さな構造に形成された前記三
    次元立体編物からなる弾性部材及び底付きを防止する機
    能を果たす前記他の弾性部材のほかに、反力の小さな構
    造に形成された該三次元立体編物からなる弾性部材より
    も面剛性の高いさらに他の弾性部材が積層されているこ
    とを特徴とする請求項4〜9のいずれか1に記載のクッ
    ション構造。
  12. 【請求項12】 前記さらに他の弾性部材の上部に、反
    力の小さな構造に形成された前記三次元立体編物からな
    る弾性部材が積層され、底付きを防止する機能を果たす
    前記他の弾性部材が、前記さらに他の弾性部材の下部に
    所定の間隙をおいて配設されることを特徴とする請求項
    11記載のクッション構造。
  13. 【請求項13】 乗物用シート及び家具用椅子を含む各
    種の座席構造、又は寝具用若しくは着座用のマットに適
    用される請求項1〜12のいずれか1に記載のクッショ
    ン構造。
  14. 【請求項14】 航空機の座席構造に適用される請求項
    13記載のクッション構造。
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