JP2002322045A - 個人用ケア組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 スキン・ケア用途における使用に適している
個人用ケア組成物を提供する。 【解決手段】 本発明の個人用ケア組成物は少なくとも
１種類のエステルおよび水分散性の成分を含有してい
て、皮膚の中および皮膚の上に種々の有益な物質を効果
的に供給および／または付着することができ、比較的に
無刺激性であるので、敏感な皮膚および目を有している
人々による使用に対して適している。

Description

【発明の詳細な説明】関連出願に対するクロスリファレ
ンス本特許出願は２０００年６月２７日に出願されてい
る米国特許出願第０９／６０４，５６３号の一部継続出
願であり、この開示は本明細書に参考文献として含まれ
る。

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は個人用のケア（皮膚
等の手入れまたは治療）用途における使用に適している
組成物、特に、スキン・ケア組成物に関し、これらの組
成物は種々の有益な物質を皮膚内および皮膚上に効果的
に供給および／または付着して、比較的に無刺激性であ
るので、敏感な皮膚および目を有する人々による使用に
適している。

【０００２】

【従来の技術】消費者が直面している皮膚、毛髪および
爪における広範囲な種々の問題のために、消費者はこれ
らの問題を軽減する物質を供給および／または付着する
ことのできる個人用のケア製品を長い間求めてきた。効
果的であるためには、これらの個人用ケア製品はその有
益な物質の供給および／または付着に加えて当該有益な
物質を安定化できることが必要である。多くの供給シス
テムは安定化を達成するためにその美的価値観を犠牲に
している。さらに、酸化防止剤および老化防止材料等の
一部の有益な物質は特に不安定なので、その所望の効果
を得るために皮膚の上よりも皮膚の外側の層の中に供給
することが必要である場合がある。従って、上記の個人
用ケア製品は有益な物質を安定化するだけなく、その有
益な物質を効果的に供給および／または付着できること
が必要である。さらに、このような製品は、特に、これ
らの製品が顔面上に用いられる場合、さらに、目の周囲
の極めて敏感な領域において用いられる場合に、皮膚に
対して極めて低い刺激性である必要がある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従って、皮膚内および
皮膚上に種々の活性な薬剤を供給および／または付着で
きるような組成物を形成することが望ましい。また、低
度の目および皮膚の刺激を有する組成物を形成すること
も望ましい。

【０００４】本発明者は水分散性の成分およびエステル
の組成物を含有している個人用ケア組成物が多くの敏感
な使用者に対して一定の程度の美的価値観および安全性
を提供すると共に、十分でない安定性のスキン・ケア用
の有益な物質を含むスキン・ケア用の有益物質の供給の
ための適当なビヒクルになることを予想外に発見した。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明によれば、水分散
性の成分およびエステルを含有している個人用ケア組成
物が提供される。

【０００６】本発明の別の実施形態は、ａ．水分散性の
成分、ｂ．エステル、ｃ．水、およびｄ．高分子乳化剤
および／または増粘剤を含有している個人ケア用のシス
テムに関する。

【０００７】本発明のさらに別の実施形態は、親油性の
相を親水性の相に対して混合した後に、高分子乳化剤を
含む当該親水性の相の中の親水性の増粘剤を十分な条件
下において有効量の中和剤により中和する工程を含む水
中油形のエマルジョンを作成するための方法に関する。

【０００８】本発明のさらに別の実施形態は、親油性の
相を親水性の相に対して混合する前に、高分子乳化剤を
含む当該親水性の相の中の親水性の増粘剤を十分な条件
下において有効量の中和剤により中和する工程を含む油
中水形のエマルジョンを作成するための方法に関する。

【０００９】本発明のさらに別の実施形態は、所望の場
所に、随意的な液体シリコーン、水分散性の成分、およ
びエステルを含有している組成物と共に有効量の有益物
質を局所的に供給する工程を含む皮膚内および皮膚上に
当該有益な物質を付着するための方法に関する。

【００１０】本発明のさらに別の実施形態は、ａ．随意
的な液体シリコーン、ｂ．水分散性の成分、ｃ．エステ
ル、ｄ．高分子乳化剤および／または増粘剤、および
ｅ．有効量の有益物質を含有している組成物を人間また
は動物の所望の場所に供給する工程を含む皮膚、毛髪、
および／または爪の中および／またはこれらの上に有益
物質を付着するための方法に関する。

【００１１】本発明の組成物は目の刺激に対して著しく
作用を示すことなく皮膚、毛髪および爪の中およびこれ
らの上に種々の有益物質を効果的に供給および／または
付着することができる。本発明は以下の本発明の詳細な
説明および添付図面を参考にすることによりさらに完全
に理解され、さらに別の利点が明らかになる。

【００１２】

【発明の実施の形態】本発明の実施形態の一例におい
て、本発明による個人用ケア組成物は、当該個人用ケア
組成物の全重量に基づいて、（ａ）約１０％乃至約８０
％、好ましくは約１０％乃至約４５％の水分散性の成
分、および（ｂ）約２０％乃至約９０％、好ましくは約
５５％乃至約９０％のエステルを適宜に含有する、また
は実質的にこれらにより構成されている、またはこれら
のみにより構成されている。一般に、上記のエステルに
対する水分散性の成分の比率は約１：９乃至約４：１、
さらに好ましくは約１：９乃至約１：１、最も好ましく
は約１：９乃至約１：３の範囲内である。

【００１３】本発明の個人用ケア組成物の第１の成分は
水分散性の成分であり、この成分は水溶性の溶媒である
ことが好ましい。本明細書において使用するように、用
語の「水分散性の成分（water dispersible componen
t）」は少なくとも等量の水に対して混合した時に均
一、透明または僅かに霞む混合物を生じる材料を意味す
る。適当な水分散性の成分の例はポリエチレン・グリコ
ール４００、ヘキシレン・グリコール、プロピレン・グ
リコール、ポリプロピレン・グリコール−１０、メチル
グルコース・エーテル、エトキシジグリコール、ポリエ
チレン・グリコール−６のカプリル酸／カプリン酸グリ
セリド、エチレン・グリコール・モノブチル・エーテ
ル、ポリエチレン・グリコール−８のカプリル酸／カプ
リン酸グリセリド、３−メトキシ−３−メチル−１−ブ
タノール、ジメチル・イソソルビド、およびこれらの混
合物を含むがこれらに限らない。多数の好ましい水分散
性の成分はヘキシレン・グリコール、ジメチル・イソソ
ルビド、ポリエチレン・グリコール−６のカプリル酸／
カプリン酸グリセリド、およびこれらの混合物を含む。

【００１４】本発明の個人用ケア組成物の第２の成分は
好ましくは液体のエステルである親油性の成分である。
本発明の組成物における使用において好ましいエステル
はその液性（liquidity）を確保するための構造的手段
を有しているか、本質的に不均質である液体エステルを
含む。このような構造的手段の例は（１）分子鎖の分枝
化、（２）オレフィン系の不飽和部分、（３）構造にお
けるポリエーテルまたはモノアルコキシレートのいずれ
かの存在、または（４）例えば、酸性基とアルコール基
との間に結合しているエトキシル化またはプロポキシル
化した部分等の置換基の存在、のような「中断部分（in
terruption）」の存在を含む。なお、「不均質（hetero
geneity）」とは、上記の親油性の成分がそれぞれの分
子鎖における炭素数が異なる化合物の混合物を含有して
いることを意味する。

【００１５】適当なエステルの例は、（ａ）芳香族酸の
分枝鎖状のＣ₅ 乃至Ｃ₂₂のアルキル・アルコール・エス
テル、（ｂ）約３個の炭素原子乃至約７個の炭素原子を
有する随意的にエトキシル化／プロポキシル化したポリ
オールの直鎖状または分枝鎖状のＣ₅ 乃至Ｃ₂₂のアルキ
ル酸エステル、（ｃ）分枝鎖状の多酸の分枝鎖状のＣ ₅
乃至Ｃ₂₂のアルキル・アルコール・エステル、（ｄ）分
枝鎖状および／または不飽和状のＣ₅ 乃至Ｃ₂₂のアルキ
ル・アルコールの分枝鎖状または直鎖状のＣ₅乃至Ｃ₂₂
のアルキル酸エステル、（ｅ）アジピン酸、コハク酸、
マレイン酸、セバシン酸、およびこれらの混合物から成
る群から選択される酸の分枝鎖状または不飽和状のＣ₅
乃至Ｃ₂₂のアルキル・アルコール・エステル、（ｆ）ポ
リエーテルにより中断されている脂肪酸エステル、
（ｇ）約８個の炭素原子乃至約２２個の炭素原子を有し
ている不均質なアルコールの安息香酸エステル、および
（ｈ）これらの混合物、を含むがこれらに限らず、随意
的にエトキシル化／プロポキシル化したポリオールの直
鎖状または分枝鎖状のＣ₅ 乃至Ｃ₂₂のアルキル酸エステ
ル、不均質なアルコールの安息香酸エステル、およびこ
れらの混合物が特に好ましい。

【００１６】芳香族酸の適当な分枝鎖状のＣ₅ 乃至Ｃ₂₂
のアルキル・アルコール・エステルはその芳香族酸が安
息香酸であるものを含む。好ましくは、このエステルの
アルコールは分枝鎖状または不飽和状のいずれかであ
り、第一級アルコールまたは第二級アルコールのいずれ
でもよいが、前者の方が好ましい。随意的に、上記の芳
香族酸は水酸基または約１個の炭素原子乃至約４個の炭
素原子を有するアルキル基により置換されていてもよ
い。これらのエステルの特定の例はサリチル酸ブチルオ
クチル、安息香酸ヘキシルデシル、および安息香酸ブチ
ルオクチルを含むがこれらに限らず、これらのエステル
は全て商品名を「HallStar」としてC.P. Hall社から入
手可能であり、これらの混合物においては、安息香酸ヘ
キシルデシルおよび安息香酸ブチルオクチルの混合物が
特に好ましい。

【００１７】別の適当なエステルは随意的にエトキシル
化／プロポキシル化したポリオールの直鎖状または分枝
鎖状のＣ₅ 乃至Ｃ₂₂のアルキル酸エステルを含み、この
場合のポリオールは約３個の炭素原子乃至約７個の炭素
原子を含有している。好ましくは、このポリオールが分
枝点を形成している場合に、上記の酸性基は直鎖状であ
る。これらのエステルを形成するために用いる適当な酸
は一般的に約８個の炭素原子乃至約２２個の炭素原子、
好ましくは約８個の炭素原子乃至約１８個の炭素原子、
最も好ましくは約８個の炭素原子乃至約１２個の炭素原
子を有しており、飽和状または不飽和状のいずれかであ
るが、オクタン酸、カプリン酸、およびこれらの混合物
が好ましい。また、このような適当な酸は直鎖状または
分枝鎖状のいずれかであるが、脂肪族であることが好ま
しい。これらのエステルを形成するために用いる適当な
ポリオールは一般的に約３個の炭素原子乃至約３０個の
炭素原子、好ましくは約３個の炭素原子乃至約７個の炭
素原子を有している。このような適当なポリオールの例
はネオペンチル・アルコール、例えば、ジグリセロー
ル、トリグリセロール、ヘキサグリセロール、およびデ
カグリセロール等のポリグリセロールを含み、この場合
のポリグリセロールは約２個乃至約１０個のグリセロー
ル基を含有しており、さらに、グリセリン、ソルビタ
ン、メチル・グルコース、トリメチロールプロパン、お
よびこれらの混合物を含むがこれらに限らない。さら
に、ネオペンチル・アルコール、グリセリン、トリメチ
ロールプロパン、およびこれらの混合物が好ましいポリ
オールである。また、適当なエステルの例はペンタエリ
スリトール・テトラオクタノエート、トリメチロールプ
ロパン・トリオクタノエート、トリオクタノイン、ペン
タエリスリチル・テトラペラルゴネート、ソルビタン・
トリオレエート、カプリル酸／カプリン酸トリグリセリ
ド、ネオペンチル・アルコール・テトラオクタノエー
ト、およびこれらの混合物を含むがこれらに限らず、カ
プリル酸／カプリン酸トリグリセリド、ペンタエリスリ
トール・テトラオクタノエート、トリメチロールプロパ
ン・トリオクタノエート、およびペンタエリスリチル・
テトラペラルゴネートがさらに好ましい。

【００１８】別の適当なエステルはトリ−エステル、テ
トラ−エステル、ペンタ−エステル、およびこれらの混
合物等の分枝鎖状の多酸の分枝鎖状のＣ₅ 乃至Ｃ₂₂のア
ルキル・アルコール・エステルを含む。このような多酸
の例はクエン酸である。また、これらのエステルを形成
するための適当なアルキル・アルコールは、例えば、エ
トキシル化またはプロポキシル化等のように随意的に置
換されていて、約３個の炭素原子乃至約２２個の炭素原
子、好ましくは約３個の炭素原子乃至約８個の炭素原子
を含有しており、直鎖状または分枝鎖状のいずれかであ
るが、分枝鎖状である方が好ましい。これらのアルコー
ルは第一級または第二級のいずれでもよく、飽和状また
は不飽和状のいずれでもよいが、飽和状の方が安定性の
理由により好ましい。適当なエステルの特定の例はクエ
ン酸トリオクチルドデシル、クエン酸トリイソプロピ
ル、およびこれらの混合物を含むが、これらに限らな
い。

【００１９】別の適当なエステルは分枝鎖状または不飽
和状のアルキル・アルコールの分枝鎖状または直鎖状の
Ｃ₅ 乃至Ｃ₂₂のアルキル酸エステルを含み、この場合の
アルコールにおけるアルキル基は約１個の炭素原子乃至
約１８個の炭素原子、好ましくは約４個の炭素原子乃至
約１０個の炭素原子を有しており、当該エステルにおけ
る炭素の全数は少なくとも８個である。これらのエステ
ルの作成における使用において適当な酸は一般的に約２
個の炭素原子乃至約２２個の炭素原子、好ましくは約５
個の炭素原子乃至約１０個の炭素原子を有している。し
かしながら、この酸の炭素の数が上記のアルコールにお
ける炭素の数よりも多い場合には、この酸は約８個の炭
素原子乃至約１８個の炭素原子を含有していることが好
ましく、上記のアルコールは約１個の炭素原子乃至約８
個の炭素原子を含有していることが好ましい。また、こ
の酸の炭素原子の数が上記のアルコールにおける炭素の
数よりも少ない場合には、この酸は約２個乃至約８個の
炭素原子を含有していることが好ましく、上記のアルコ
ールは約８個乃至約１８個の炭素原子を含有しているこ
とが好ましい。好ましくは、（１）上記のアルコール基
または酸性基が分枝部分および／または不飽和部分を有
している、すなわち、当該アルコールおよび酸が直鎖状
ではないこと、または（２）上記のエステルが非対称の
アルキル分布を有していることのいずれかである。この
「非対称なアルキル分布（asymmetrical alkyl distrib
ution）」とは、上記のエステルが、例えば、ステアリ
ン酸ブチルのように、例えば、短鎖のアルコール、すな
わち、約１個の炭素原子乃至約８個の炭素原子を有する
アルコール、および長鎖の酸、すなわち約８個よりも多
い炭素を有する酸により作成されていることを意味し、
または、好ましさの点で劣るが、当該エステルが長鎖の
アルコール、すなわち、約８個よりも多い炭素を有する
アルコール、および短鎖の酸、すなわち、約１個の炭素
乃至約８個の炭素を有する酸により作成されていること
を意味する。このような適当なエステルの例はネオペン
タン酸トリデシル、パルミチン酸イソステアリル、リシ
ノール酸セチル、オクタン酸セチル、イソノナン酸イソ
ノニル、ステアリン酸ブチル、オクチルドデシル・ソイ
エート（octyldodecyl soyate）、エルカ酸トリデシ
ル、エルカ酸オクチルドデシル／エルカ酸エイコシル、
およびこれらの混合物を含むがこれらに限らず、オクタ
ン酸セチル、パルミチン酸イソステアリル、イソノナン
酸イソノニル、およびこれらの混合物が好ましい。

【００２０】別の適当なエステルはアジピン酸、コハク
酸、マレイン酸、セバシン酸、およびこれらの混合物か
ら成る群から選択される酸の分枝鎖状または不飽和状の
Ｃ₅乃至Ｃ₂₂のアルキル・アルコール・エステルを含
む。これらのエステルにおけるアルコールは約３個の炭
素原子乃至約１８個の炭素原子、好ましくは約３個の炭
素原子乃至約８個の炭素原子を有していて、分枝鎖状ま
たは不飽和状であることが好ましい。上記の適当なアル
コール・エステルの例はアジピン酸ジイソプロピル、セ
バシン酸ジオクチル、コハク酸ジオクチル、マレイン酸
ジオクチル、アジピン酸ジイソステアリル、セバシン酸
ジエチル、およびこれらの混合物を含むがこれらに限ら
ず、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジオクチル、およ
びアジピン酸ジイソステアリルが好ましい。

【００２１】別の適当なエステルはポリエーテルにより
中断されている脂肪酸エステルを含む。これらの適当な
エステルの例は（１）ラウレス−２ベンゾエート、
（２）約１個の炭素原子乃至約２２個の炭素原子を有す
るアルコールから誘導したＣ₅ 乃至Ｃ₂₂の脂肪族アルキ
ルの（随意的にポリプロピレノキシ）ポリエチレンオキ
シ・カルボキシレート・エステルであり、直鎖状または
分枝鎖状のいずれかであって、フェニル基を含有してい
るエステル、および（３）これらの混合物を含むがこれ
らに限らず、Ｃ₅ 乃至Ｃ₂₂の脂肪族アルキルの（随意的
にポリプロピレノキシ）ポリエチレンオキシ・カルボキ
シレート・エステルが好ましい。好ましいエステルの特
定の例は「Velsan DSP3」のようなイソプロピル・プロ
ピレン・グリコール−２−イソデセス−７・カルボキシ
レートおよびこれ以外の商品名を「Velsan」としてSand
oz社による市販の材料を含むがこれらに限らない。

【００２２】別の適当なエステルは商品名を「Finsol
v」としてFinetex社から入手可能なエステル混合物等の
約８個の炭素原子乃至約２２個の炭素原子を有する不均
質アルコールの安息香酸エステルを含み、好ましくは商
品名を「Finsolv TN」としてFinetex社から入手可能な
Ｃ₁₂乃至Ｃ₁₅のアルコール安息香酸エステルである。

【００２３】エステルの好ましい組み合わせは少なくと
も１種類、好ましくは少なくとも２種類、さらに好まし
くは３種類の以下のエステル、すなわち、（ａ）芳香族
酸の分枝鎖状のＣ₅ 乃至Ｃ₂₂のアルキル・アルコール・
エステル、（ｂ）分枝鎖状または不飽和状のアルキル・
アルコールの分枝鎖状または直鎖状のＣ₅ 乃至Ｃ₂₂のア
ルキル酸エステル、および（ｃ）随意的にエトキシル化
／プロポキシル化したポリオールの直鎖状または分枝鎖
状のＣ₅ 乃至Ｃ₂₂のアルキル酸エステルを含む。好まし
い実施形態において、上記のエステルは、当該エステル
の全重量％に基づいて、約３０％乃至約８０％の分枝鎖
状または不飽和状のＣ₅ 乃至Ｃ₂₂のアルキル・アルコー
ルの分枝鎖状または直鎖状のＣ₅ 乃至Ｃ₂₂のアルキル酸
エステル、約１０％乃至約５０％の芳香族酸の分枝鎖状
のＣ₅ 乃至Ｃ₂₂のアルキル・アルコール・エステル、お
よび約１０％乃至約５０％の随意的にエトキシル化／プ
ロポキシル化したポリオールの直鎖状または分枝鎖状の
Ｃ₅ 乃至Ｃ₂₂のアルキル酸エステルを含有している。さ
らに好ましい実施形態において、上記のエステルは、当
該エステルの全重量％に基づいて、約１５％乃至約５０
％のイソノナン酸イソノニル、約１５％乃至約５０％の
パルミチン酸イソステアリル、約１５％乃至約５０％の
オクタン酸セチル、約１５％乃至約５０％のペンタエリ
スリトール・テトラオクタノエートを含有している。

【００２４】本発明の個人用ケア組成物の随意的な成分
は揮発性または不揮発性の液体シリコーンであるが、前
者が好ましい。このシリコーン成分は美的価値観を高め
て、本発明による組成物の脂ぎった感触を減少する。適
当なシリコーンの例はポリジメチル・シロキサン、およ
びヘキサメチルシロキサン、ジメチコーン、ジメチコノ
ール、およびシクロメチコーン等のこれらの誘導体を含
むがこれらに限らず、シクロメチコーンが好ましい。さ
らに、適当なシクロメチコーンの例はシクロテトラジメ
チル・シロキサン、シクロペンタジメチル・シロキサ
ン、シクロヘキサジメチル・シロキサン、シクロヘプタ
ジメチル・シロキサン、およびこれらの混合物を含むが
これらに限らない。好ましくは、上記のシリコーンは約
０．２５ｃｐ（センチポアズ）乃至約３５０ｃｐの粘度
を有している。

【００２５】本発明の別の実施形態は、個人用ケア・シ
ステムの全重量に基づいて、（ａ）少なくとも約３％、
好ましくは少なくとも約５％の上記の個人用ケア組成
物、（ｂ）約７０％乃至約９８％、好ましくは約８０％
乃至約９０％の水、（ｃ）約０．１％乃至約５％、好ま
しくは約０．５％乃至約１．５％の高分子乳化剤、増粘
剤、またはこれらの混合物、および随意的に（ｅ）約
０．００１％乃至約５％の有益物質を含有している、ま
たは実質的にこれらにより構成されている、またはこれ
らのみにより構成されている個人用ケア・システムに関
する。実施形態の一例において、上記の個人用ケア・シ
ステムは、当該個人用ケア・システムの全重量に基づい
て、約０．１％乃至約５％、好ましくは約０．５％乃至
１．５％の高分子乳化剤および／または約０．０１％乃
至約２％、好ましくは約０．０１％乃至約０．５％の増
粘剤を含有している。さらに好ましくは、上記の個人用
ケア・システムは、当該個人用ケア・システムの全重量
に基づいて、約５％乃至約３０％の上記個人用ケア・組
成物を含有している。

【００２６】上記の個人用ケア・システムは水中油形エ
マルジョン、油中水形エマルジョン、または分散液の形
態にすることができる。

【００２７】上記の個人用ケア・組成物に加えて、上記
の個人用ケア・システムはさらに高分子乳化剤および／
または増粘剤を含有している。本明細書において使用す
るように、用語の「高分子乳化剤（polymeric emulsifi
er）」はシステムを乳化することが可能な化合物を意味
し、これにより、当該高分子乳化剤は少なくとも約５０
００の分子量を有しており、好ましくは親水性の部分お
よび疎水性の部分を有するブロック・コポリマーであ
る。上記の個人用ケア・システムを乳化するために有効
な量で使用される場合に、上記の高分子乳化剤は著しい
目に対する刺激を予想外に生じない。すなわち、上記の
乳化剤を含有している組成物を８０人の消費者によりそ
の目の領域において使用する場合に、当該使用者の約５
％以下のみがその目の領域の近辺における不快感を示し
た。適当な高分子乳化剤の例は商品名を「Aracel P-13
5」としてUnqema社から入手可能なポリエチレン・グリ
コール−３０・ジポリヒドロキシステアレート、商品名
を「Abil EM 90」としてGoldschmidt Chemical Corpora
tionから入手可能なジメチコーン・ポリオール、商品名
を「Pemulen」としてGoodrich Corporationから入手可
能な材料を含む置換アクリレート、およびこれらの混合
物を含むがこれら限らず、ポリエチレン・グリコール−
３０・ジポリヒドロキシステアレートが好ましい。

【００２８】適当な親水性の増粘剤の例は商品名を「Ca
rbopol ETD 2020」としてB.F. Goodrich社から入手可能
なカーボマー、アクリレート・コポリマー、商品名を
「Natrosol Plus」としてHercules社から入手可能なセ
チル・エーテル基により変性したヒドロキシエチルセル
ロース、商品名を「Stabileze QM」としてInternationa
l Specialty Products社から入手可能なポリビニルメチ
ル・エーテル／マレイン酸無水物（ＰＶＭ／ＭＡ）のデ
カジエン・クロスポリマー、およびこれらのコポリマー
および混合物を含むがこれらに限らず、カーボマーが好
ましい。適当なアクリレート・コポリマーの例は商品名
を「Aculyn 33」としてRohm & Haas社から入手可能なア
クリレート・コポリマー、商品名を「Structure Plus」
としてNational Starch & Chemical Companyから入手可
能なアクリレート／アミノアクリレート・コポリマー、
商品名を「Structure 2001」としてNational Starch &
Chemical Companyから入手可能なアクリレート／ステア
レス−２０・イタコネート・コポリマー、商品名を「St
ructure 3001」としてNational Starch & Chemical Com
panyから入手可能なアクリレート／セテス−２０・イタ
コネート・コポリマー、商品名を「Aculyn 22」としてR
ohm & Haas社から入手可能なアクリレート／ステアレス
−２０・メタクリレート・コポリマー、およびこれらの
コポリマーおよび混合物を含むがこれらに限らない。

【００２９】さらに、本発明の個人用ケア・システムは
随意的に上記の有益物質の安定性および／または当該個
人用ケア・システムの美的価値観を高めるための安定性
向上剤を含有することもできる。一般に、この安定性向
上剤は非イオン性乳化剤、本質的に非発泡性の界面活性
剤またはこれらの混合物から選択される。適当な非イオ
ン性の乳化剤の例はイソセテス−２０、オレス−２、商
品名「Dragoco Solubilizer 2/014160」としてDragoco
社から入手可能なＰＥＧ−４０の水素添加ひまし油およ
びトリデセス−９の混合物、ポロキサマー（Poloxame
r）１８４、ラウレス−４、ソルビタン・トリオレエー
ト、ポリオキシエチレン−（２）オレイル・エーテル、
ソルビタン・ステアレート、セテアリル・グルコシド、
オレイン酸グリセリル、トリデセス−９、ポリエチレン
・グリコール−４０の水素添加ひまし油、およびこれら
の混合物を含む。

【００３０】適当な本質的に非発泡性の界面活性剤の例
は、例えば、スクロース・ココエート、スクロース・ス
テアレートおよびこれらの混合物等のスクロース・エス
テルのような非発泡性の非イオン性界面活性剤を含む
が、スクロース・ココエートが好ましい。この「本質的
に非発泡性（essentially non-foaming）」とは、上記
の活性剤が、本発明の組成物と共に使用した時に、ロス
−マイルズ発泡試験（Ross-Miles Foam Generation Tes
t）により決定した場合に約２０ｍｍ以下のカラム高さ
（column height）を有することを意味する。これにつ
いては、本明細書に参考文献として含まれる18(l.) Oil
& Soap、第９９頁乃至第１０２頁（１９４１年）[“Ro
ss-Miles Test”]を参照されたい。上記の個人用ケア組
成物および個人用ケア・システムは水によりすすぎ可能
または拭き取り可能のいずれかにすることができる。好
ましくは、上記の本質的に非発泡性の界面剤は上記の個
人用ケア・システムまたは個人用ケア組成物が水により
すすぎ可能である場合の各実施形態において用いられ
る。例えば、各親水性成分の好ましい組み合わせは、上
記の個人用ケア組成物またはシステムの全重量％に基づ
いて、約０．１％乃至約５．０％のヘキシレン・グリコ
ール、約０．５％乃至約３．０％のスクロース・ココエ
ートの非発泡性界面活性剤、および約０．５％乃至約
３．０％のポリオキシエチレン−６・カプリル酸／カプ
リン酸トリグリセリドを含む。適当な安定性向上剤の例
は商品名を「Arlatone 2121」としてUniqema社から入手
可能なソルビタン・ステアレートおよびスクロース・コ
コエートの混合物を含む。

【００３１】望まれる場合において、上記の個人用ケア
・システムは、当該個人用ケア・システムの全重量に基
づいて、約６％以下、好ましくは５％のクリーム配合物
用の安定性向上剤、および約２％以下、好ましくは１％
以下のローション／ミルク配合物における安定性向上剤
を含有できる。

【００３２】また、上記の個人用ケア・システムおよび
個人用ケア組成物は随意的に発泡性の界面活性剤を含有
することもできる。この発泡性界面活性剤は非イオン
性、カチオン性、両性、またはアニオン性とすることが
できるが、非イオン性の界面活性剤が好ましい。この
「発泡性（foaming）」とは、上記の活性剤が、本発明
の組成物と共に使用する場合に、上記のロス−マイルズ
試験により決定した場合に約２０ｍｍ以上の発泡のカラ
ム高さを有することを意味する。本明細書において使用
するように、用語の「両性（amphoteric）」とは、
（１）例えば、アミノ基（塩基性）および酸性基（例え
ば、カルボン酸等の酸性基）の両方の官能基を有してい
るアミノ酸のような酸性および塩基性の両方の部位を含
有している分子、または（２）同一の分子内に陽性およ
び陰性の両方の電荷を有している両性イオン性の分子を
意味する。後者の電荷は組成物のｐＨに依存していても
よく、無関係であってもよい。両性イオン性の材料の例
はアルキル・ベタインおよびアミドアルキル・ベタイン
を含むがこれらに限らない。適当で好ましい界面活性剤
の例はＰＣＴ国際公開第ＷＯ ９７／０１１９６号にお
いて見ることができ、この文献は本明細書に参考文献と
して含まれる。

【００３３】上記の個人用ケア・システムおよび個人用
ケア・組成物はさらに１種類以上の有益物質または薬剤
的に許容可能なそれらの塩を含有できる。本明細書にお
いて使用するように、用語の「有益物質（benefit agen
t）」とは、化粧品用の物質または薬剤用の物質等の所
望の場所における皮膚、毛髪または爪の中および／また
はこれらの上に供給されるあらゆる活性な成分を含む。
この「化粧品用の物質（cosmetic agent）」とは、局所
的な供給により毛髪、爪、および／または皮膚を美顔的
に治療すること、これらに栄養素を供給すること、およ
び／または、これらのコンディショニングを行うことに
適しているあらゆる成分を意味する。また、「薬剤用の
物質（pharmaceutical agent）」とは、本質的に疎水性
または親水性であり、局所的な使用に適しているあらゆ
る薬物を意味する。本明細書において使用するように、
「薬剤物質（medicament agents）」は傷害および病気
からの回復を促進することのできる物質を含む。

【００３４】本発明において有用な有益物質はそれらの
治療的な効果または求められる作用モードにより類別で
きる。しかしながら、本発明において有用な有益物質
が、一部の状況において、２種類以上の治療的効果を提
供すること、または２種類以上の作用モードを示すこと
が当然に理解されると考える。それゆえ、本発明におい
て提供される特定の分類は便宜上作成したものであり、
各有益物質を記載した各特定の用途に制限することを目
的としていない。加えて、有益物質としての使用に適し
ているとして以下に識別されている各化合物は上記の個
人用ケア組成物または個人用ケア・システムにおいて別
の目的のために使用できる量を超えているまたはそれ以
上の量で使用することができる。

【００３５】適当な有益物質の例は脱色剤、反射剤、も
つれ除去／湿潤時櫛すき剤、フィルム形成用ポリマー、
保湿剤、アミノ酸およびこれらの誘導体、抗菌剤、アレ
ルギー抑制因子、抗アクネ剤、老化防止剤、シワ防止
剤、防腐剤、鎮痛薬、咳止め薬、痒み止め薬、局所麻酔
薬、脱毛防止剤、毛髪成長促進剤、毛髪成長抑制剤、マ
ンドラゴラ・ベルナリス（Mandragora Vernalis）、タ
ナセアム・パルテニウム（Tanaceum Parthenium）等の
抗ヒスタミン剤、アカシア・カテキュー（AcaciaCatech
u）、アロエ・バルバデンシス（Aloe Barbadensis）、
コンバリアリア・マジャリス（Convaliaria Majali
s）、エキナセア（Echinacea）、ユーカリ、メントナ・
ピペリタ（Mentna Piperita）、ローザ・カニナ（Rosa
Canina）、ササフラス・アルビダム（Sassafras Albidu
m）等の抗感染剤、炎症抑制因子、制吐薬、抗コリン
剤、血管収縮剤、血管拡張剤、傷治癒促進剤、ペプチ
ド、ポリペプチドおよびタンパク質、消臭剤および制汗
薬、薬剤物質、皮膚軟化剤および皮膚加湿剤、皮膚安定
化剤、ヘア・コンディショナー、毛髪軟化剤、毛髪加湿
剤、ビタミン、日焼け剤、皮膚白色化剤、ケンタウリア
・シアヌス（Centaurea Cyanus）、カルミア・ラチホリ
ア（Kalmia Latifolia）および足用製剤用の抗真菌剤等
の抗真菌剤、脱毛剤、シェービング調製剤、外部鎮痛
薬、香料、反対刺激薬、痔薬、殺虫剤、ツタウルシ生成
物、アメリカツタウルシ生成物、火傷用製品、おむつか
ぶれ防止剤、紅色汗疹薬、メイク−アップ調整剤、ビタ
ミン、アミノ酸およびこれらの誘導体、ハーブ抽出物、
レチノイド、フラボノイド、知覚可能薬、酸化防止剤、
スキン・コンディショナー、毛髪白色化剤、キレート化
剤、細胞交代促進剤、着色剤、顔料、サンスクリーン
剤、本明細書に参考文献として含まれる米国特許第６，
０６３，３９７号において開示されている活性成分、抗
浮腫薬、コラーゲン・エンハンサー、およびこれらの混
合物を含むがこれらに限らない。

【００３６】適当な抗浮腫薬の例は天然ビスアボロー
ル、合成ビスアボロール、およびこれらの混合物を含む
がこれらに限らない。

【００３７】適当な血管収縮薬の例はセイヨウトチノキ
の抽出物、アメリカザンショウ、およびこれらの混合物
を含むがこれらに限らない。

【００３８】適当な抗炎症剤はベノキサプロフェン、セ
ンテラ・アジアティカ（centella asiatica）、ビルア
ボロール、ナツシロギク（全体）、ナツシロギク（パル
テノリドを含まない）、緑茶抽出物、緑茶濃縮物、過酸
化水素、LycoRed Natural Products Industries社から
入手可能な「Lyc-o-Pen」を含むリコペン、燕麦油、お
よびこれらの混合物を含むがこれらに限らない。

【００３９】コラーゲン・エンハンサーの例はビタミン
Ａ、ビタミンＣ、およびこれらの混合物を含むがこれら
に限らない。

【００４０】適当な皮膚安定化剤の例はジメチルアミノ
エタノール（「ＤＭＡＥ」）を含むがこれに限らない。

【００４１】適当な痒み止め薬および皮膚保護剤の例は
オートミール、ベータグルカン、ナツシロギク、ダイズ
およびその誘導体、炭酸ナトリウムの炭酸水素塩、コロ
イド状オートミール、界面活性剤を基材とするコロイド
状オートミール・クレンザー、アナガリス・アルベンシ
ス（Anagalis Arvensis）、オエノテラ・ビエニス（Oen
othera Biennis）、バーベナ・オフィシナリス（Verben
a Officinalis）等を含むがこれらに限らない。これら
の痒み止め薬は、上記の個人用ケア組成物の全重量に基
づいて、約０．０１％乃至約４０％、好ましくは約１％
乃至約５％の量で使用できる。

【００４２】本明細書において使用するように、「コロ
イド状オートミール（colloidal oatmeal）」は米国基
準の１号または２号のオートムギに適合している全オー
トムギ粒をすり潰してさらに処理することにより得たパ
ウダーを意味する。このコロイド状オートミールは全粒
子の３％以下が１５０マイクロメートルを超える粒径で
あり、全粒子の２０％以下が７５マイクロメートルを超
える粒径であるような粒径分布を有している。適当なコ
ロイド状オートミールの例はBeacon Corporationから入
手可能な「Tech-O」およびQuaker社から入手可能なコロ
イド状オートミールを含むがこれらに限らない。

【００４３】適当な反射剤の例は雲母、アルミナ、ケイ
酸カルシウム、グリコール・ジオレエート、グリコール
・ジステアレート、シリカ、フルオロケイ酸ナトリウム
−マグネシウム、およびこれらの混合物を含むがこれら
に限らない。

【００４４】適当なもつれ除去／湿潤時櫛すき剤はポリ
クォーターニウム−１０、ヒドロキシプロピルトリモニ
ウム・グアー、ジオレオイルアミドエチル・ヒドロキシ
エチルモニウム・メトサルフェート、ジ（ソイオイルエ
チル）ヒドロキシエチルモニウム・メトサルフェート、
塩化ヒドロキシエチル・ベヘンアミドプロピル・ジモニ
ウム、塩化オレアルコニウム、ポリクォーターニウム−
４７、塩化ステアラルコニウム、塩化トリセチルモニウ
ム、およびこれらの混合物を含むがこれらに限らない。

【００４５】適当なフィルム形成用ポリマーは、乾燥時
に、毛髪、皮膚、または爪の上に実質的に連続的なコー
ティングまたは膜を形成するポリマーを含む。適当なフ
ィルム形成用ポリマーの例は塩化アクリルアミドプロピ
ル・トリモニウム／アクリルアミド・コポリマー、コー
ン・スターチ／アクリルアミド／アクリル酸ナトリウム
・コポリマー、ポリクォーターニウム−１０、ポリクォ
ーターニウム−４７、ポリビニルメチルエーテル／マレ
イン酸無水物コポリマー、スチレン／アクリレート・コ
ポリマー、およびこれらの混合物を含むがこれらに限ら
ない。

【００４６】上記の個人用ケア組成物に加湿性およびコ
ンディショニング性を賦与できる市販の保湿剤が本発明
における使用に適している。好ましくは、この保湿剤
は、上記の組成物の全重量に基づいて、約０％乃至約１
０％、さらに好ましくは約０．５％乃至約５％、最も好
ましくは約０．５％乃至約３％の量で存在している。適
当な保湿剤の例は（１）グリセリン、プロピレン・グリ
コール、ヘキシレン・グリコール、ブチレン・グリコー
ル、ペンチレン・グリコール、ジプロピレン・グリコー
ル、およびこれらの混合物、（２）以下の化学式Ｉのポ
リアルキレングリコール、 HO-(R^m O)_b -H Ｉ この式において、ＰＥＧ４のように、Ｒ^m は約２個乃至
約４個の炭素原子を有するアルキレン基、およびｂは約
１乃至約１０の整数であり、さらに、（３）以下の化学
式ＩＩのメチル・グルコースのポリエチレン・グリコー
ル・エーテル、 CH₂ -C₅ H₁₀O₅ -(OCH₂ CH₂ )_c -OH ＩＩ この式において、ｃは約５乃至約２５の整数であり、さ
らに、（４）尿素、（５）フルクトース、（６）グルコ
ース、（７）蜂蜜、（８）乳酸、（９）マルトース、
（１０）グルクロン酸ナトリウム、および（１１）これ
らの混合物を含むがこれらに限らず、グリセリンが好ま
しい保湿剤である。

【００４７】適当なアミノ酸物質は種々のタンパク質の
加水分解により誘導したアミノ酸、ならびにこれらの
塩、エステル、およびアシル誘導体を含む。このような
アミノ酸物質の例はアルキルアミド・アルキルアミン、
すなわち、ステアリル・アセチル・グルタメート、カプ
リルオイル・シルク・アミノ酸、カプリルオイル・コラ
ーゲン・アミノ酸のような両性アミノ酸、カプリルオイ
ル・ケラチン・アミノ酸、カプリルオイル・ピー・アミ
ノ酸、ココジモニウム・ヒドロキシプロピル・シルク・
アミノ酸、コーン・グルテン・アミノ酸、システイン、
グルタミン酸、グリシン、毛髪ケラチン・アミノ酸、ア
スパラギン酸、トレオニン、セリン、グルタミン酸、プ
ロリン、グリシン、アラニン、シスチン、バリン、メチ
オニン、イソロイシン、ロイシン、チロシン、フェニル
アラニン、システイン酸、リジン、ヒスチジン、アルギ
ニン、システイン、トリプトファン、シトルリン、リジ
ン、シルク・アミノ酸、小麦アミノ酸、およびこれらの
混合物を含むがこれらに限らない。

【００４８】適当なタンパク質は長鎖、すなわち、少な
くとも約１０個の炭素原子、および高分子量、すなわ
ち、少なくとも約１０００の分子量を有していて、アミ
ノ酸の自己縮合により形成されているポリマーを含む。
このようなタンパク質の例はコラーゲン、デオキシリボ
ヌクレアーゼ、ヨウ素化コーン・タンパク質、乳タンパ
ク質、プロテアーゼ、血清タンパク質、シルク、スイー
ト・アーモンド・タンパク質、小麦胚芽タンパク質、小
麦タンパク質、ケラチン・タンパク質のアルファおよび
ベータ・へリックス、中間フィラメントタンパク質、高
イオウ・タンパク質、超高イオウ・タンパク質、中間フ
ィラメント付随タンパク質、高チロシン・タンパク質、
高グリシン・タンパク質、トリコヒアリン等の毛髪タン
パク質、およびこれらの混合物を含むがこれらに限らな
い。

【００４９】適当なビタミンの例はチアミン、ニコチン
酸、ビオチン、パントテン酸、コリン、リボフラビン、
ビタミンＢ６、ビタミンＢ１２、ピリドキシン、イノシ
トール、カルニチン等のビタミンＢ複合体、ビタミン
Ａ，Ｃ，Ｄ，Ｅ，ＫおよびビタミンＡパルミテート等の
これらの誘導体、およびプロビタミン（すなわち、パン
テノール（プロビタミンＢ５）およびパンテノール・ト
リアセテート）、およびこれらの混合物を含むがこれら
に限らない。

【００５０】適当な抗菌剤の例はバシトラシン、エリス
ロマイシン、ネオマイシン、テトラサイクリン、クロル
テトラサイクリン、塩化ベンゼトニウム、フェノール、
およびこれらの混合物を含むがこれらに限らない。

【００５１】適当な皮膚軟化剤および皮膚加湿剤の例は
鉱油、ラノリン、植物油、イソステアリン酸イソステア
リル、ラウリン酸グリセリル、メチル・グルセス−１
０、メチル・グルセス−２０、キトサン、およびこれら
の混合物を含むがこれらに限らない。

【００５２】適当なヘア・コンディショナーの例は塩化
ベヘンアミドプロピル・ＰＧ−ジモニウム、塩化トリセ
チルモニウム、二水素化タローアミドエチル・ヒドロキ
シエチルモニウム・メトサルフェート、およびこれらの
混合物等の第四級化合物、ならびに、セチル・アルコー
ル、ステアリル・アルコール、水素化ポリデセン、およ
びこれらの混合物を含むがこれらに限らない。

【００５３】適当な毛髪軟化剤の例は不揮発性または揮
発性のシリコーン化合物および水溶性または非水溶性の
シリコーン化合物を含むがこれらに限らない。さらに、
適当なシリコーンの例は単量体シリコーン／酸素のモノ
マーの線形または環状のポリマーである有機置換ポリシ
ロキサンを含み、これらはセチル・ジメチコーン、セチ
ル・トリエチルアンモニウム・ジメチコーン・コポリオ
ール・フタレート、シクロメチコーン、ジメチコーン・
コポリオール、ジメチコーン・コポリオール・ラクテー
ト、加水分解したダイズ・タンパク質／ジメチコーン・
コポリオール・アセテート、シリコーン・クォーターニ
ウム−１３、ステアラルコニウム・ジメチコーン・コポ
リオール・フタレート、ステアラミドプロピル・ジメチ
コーン、およびこれらの混合物を含むがこれらに限らな
い。

【００５４】適当な毛髪加湿剤の例はパンテニル・エチ
ル・エーテル、フィタントリオール、およびこれらの混
合物を含むがこれらに限らない。

【００５５】サンスクリーン剤の例はベンゾフェノン、
ボルネロン、ブチル・パーバ、塩化シンナミドプロピル
・トリメチル・アンモニウム、ジスチリルビフェニル二
スルホン酸二ナトリウム、パーバ、メトキシケイ皮酸カ
リウム、ブチル・メトキシジベンゾイルメタン、メトキ
シケイ皮酸オクチル、オキシベンゾン、オクトクリレ
ン、サリチル酸オクチル、フェニルベンズイミダゾール
・スルホン酸、エチル・ヒドロキシプロピル・アミノベ
ンゾエート、アントラニル酸メンチル、アミノ安息香
酸、シノキセート、メトキシケイ皮酸ジエタノールアミ
ン、アミノ安息香酸グリセリル、二酸化チタン、酸化亜
鉛、オキシベンゾン、パジメート−Ｏ（Padimate O）、
レッド・ペトロラタム、およびこれらの混合物を含むが
これらに限らない。

【００５６】適当な日焼け剤の例はジヒドロキシアセト
ンを含むがこれに限らない。

【００５７】皮膚白色化剤の例はヒドロキノン、カテコ
ールおよびその誘導体、アスコルビン酸およびその誘導
体、およびこれらの混合物を含むがこれらに限らない。

【００５８】適当な殺虫剤（駆虫剤、抗疥癬薬およびシ
ラミ駆除処理薬を含む）の例はパーメスリン、ピレスリ
ン、ピペロニル・ブトキシド、イミダクロプリド、Ｎ，
Ｎ−ジエチル・トルアミド（この材料はそのメタ異性
体、すなわち、以下の化学式ＩＩＩの化合物であるＤＥ
ＥＴとしても知られているＮ，Ｎ−ジエチル−ｍ−トル
アミドを主に含有している材料を言う）を含み、

【化１】 この式において、Ｒ₆ は約１個乃至約６個の炭素原子を
有する分枝鎖状または非分枝鎖状のアルキル基であり、
Ｒ_s は水素、メチル基またはエチル基であり、Ｒ₇ は約
１個乃至約８個の炭素原子を有する分枝鎖状または非分
枝鎖状のアルキル基またはアルコキシ基であり、Ｋは−
ＣＮまたは−ＣＯＯＲ₈ であり、この場合のＲ₈ は約１
個乃至約６個の炭素原子を有する分枝鎖状または非分枝
鎖状のアルキル基であり、さらに、天然または合成のピ
レスロイドを含み、この場合の天然ピレスロイドは除虫
菊（pyrethrum）に含有されており、さらに、キク属の
クリサンセマム・シネラリアエホリウム（Chrysanthemu
m cinerariaefolium）またはクリサンセマム・コッシニ
ウム（Chrysanthemum coccineum）のすり潰した花の抽
出物、およびこれらの混合物を含むがこれらに限らな
い。上記の化学式ＩＩＩの構造にはエチル・３−（Ｎ−
ブチルアセトアミド）プロピオネートが含まれ、この場
合に、Ｒ ₇ はＣＨ₃ 基であり、Ｒ₅ はｎ−ブチル基であ
り、Ｒ₆ はＨであり、ＫはＣＯＯＲ₈ で、Ｒ₈ がエチル
基であり、この材料は商品名を「Insect Repellent 353
5」としてドイツ国、ダルムシュタットのMerck KGaA社
から市販されている。

【００５９】足用製剤の抗真菌剤の例はトルナフテート
を含むがこれに限らない。

【００６０】適当な脱毛剤の例はチオグリコール酸カル
シウム、チオグリコール酸マグネシウム、チオグリコー
ル酸カリウム、チオグリコール酸ストロンチウム、およ
びこれらの混合物を含むがこれらに限らない。

【００６１】適当な外部鎮痛薬および局所麻酔薬の例は
ベンゾカイン、ジブカイン、ベンジル・アルコール、カ
ンファー、カプサイシン、カプシカム、カプシカム・オ
レオレシン、杜松タール、メントール、ニコチン酸メチ
ル、サリチル酸メチル、フェノール、レゾルシノール、
テレビン油、およびこれらの混合物を含むがこれらに限
らない。

【００６２】適当な制汗薬および消臭剤の例はアルミニ
ウム・クロロヒドレート、アルミニウム−ジルコニウム
・クロロヒドレート、およびこれらの混合物を含むがこ
れらに限らない。

【００６３】適当な反対刺激薬の例はカンファー、メン
トール、サリチル酸メチル、ペパーミントおよびチョウ
ジ油、イクタモール、およびこれらの混合物を含むがこ
れらに限らない。

【００６４】適当な炎症抑制因子はヒドロコルチゾン、
フラガリア・ベスカ（Fragaria Vesca）、マトリカリア
・カミルレ（Matricaria Chamomilla）、およびサルビ
ア・オフィシナルス（Salvia Officinalls）を含むがこ
れらに限らない。

【００６５】適当な痔薬品の例はベンゾカイン、塩酸プ
ラモキシン、およびこれらの混合物等の麻酔薬、塩化ベ
ンゼトニウム等の防腐薬、酸化亜鉛、次没食子酸ビスマ
ス、バルサム・ペルー、およびこれらの混合物等の収れ
ん薬、たら肝油、植物油、およびこれらの混合物等の皮
膚保護剤を含むがこれらに限らない。

【００６６】最も好ましい有益物質はＤＭＡＥ、ダイズ
およびその誘導体、コロイド状オートミール、スルホン
化シェール油、オリーブの葉、エルビオール、６−（１
−ピペリジニル）−２，４−ピリミジンジアミン−３−
オキシド、フィナステリド、ケトコナゾール、サリチル
酸、ジンク・ピリチオン、コール・タール、過酸化ベン
ゾイル、硫化セレン、ヒドロコルチゾン、イオウ、メン
トール、塩酸プラモキシン、塩化トリセチルモニウム、
ポリクォーターニウム−１０、パンテノール、パンテノ
ール・トリアセテート、ビタミンＡおよびその誘導体、
ビタミンＢおよびその誘導体、ビタミンＣおよびその誘
導体、ビタミンＤおよびその誘導体、ビタミンＥおよび
その誘導体、ビタミンＫおよびその誘導体、ケラチン、
リジン、アルギニン、加水分解した小麦タンパク質、加
水分解したシルク・タンパク質、メトキシケイ皮酸オク
チル、オキシベンゾン、ミノキシジル、二酸化チタン、
酸化亜鉛、レチノール、エリスロマイシン、トレチノイ
ン、およびこれらの混合物を含むがこれらに限らない。

【００６７】有益物質の好ましい種類の一例はふけ症、
脂漏性皮膚炎、および乾癬、ならびに、これらに付随す
る症状の治療において有効な治療成分を含む。このよう
な適当な有益物質の例はジンク・ピリチオン、アントラ
リン、シェール油およびスルホン化シェール油等の誘導
体、硫化セレン、イオウ、サリチル酸、コール・ター
ル、ポビドンヨード、ケトコナゾール、商品名を「Elub
iol」としてJanssen Pharmaceutica, N.V.から市販され
ているジクロロフェニル・イミダゾロジオキサラン、ク
ロトリマゾール、イトラコナゾール、ミコナゾール、ク
リンバゾール（climbazole）、チオコナゾール、サルコ
ナゾール、ブトコナゾール、フルコナゾール、硝酸ミコ
ナゾールおよびその任意の可能な立体異性体および誘導
体、ピロクトン・オラミン（Octopirox）、硫化セレ
ン、シクロピロクス・オラミン、例えば、カルシポトリ
オール、カルシトリオール、およびタカレイトロール等
のビタミンＤ類似体のような抗乾癬剤、例えば、ビタミ
ンＡ・パルミテート、レチノイド、レチノール、および
レチン酸等のビタミンＡのエステルのようなビタミンＡ
類似体、ヒドロコルチゾン、クロベタゾン・ブチレー
ト、クロベタゾール・プロピオネートおよびこれらの混
合物等のコルチコステロイドを含むがこれらに限らな
い。

【００６８】上記の個人用ケア組成物またはエマルジョ
ンと共に混合される有益物質の量は、例えば、当該有益
物質の皮膚、毛髪または爪の中に浸透する能力、特定の
所望の作用効果、当該有益物質に対する使用者の感度、
使用者の健康状態、年齢、および皮膚、毛髪、および／
または爪の状態等により変更可能である。つまり、上記
の有益物質は「安全で効果的な量」で使用され、この量
は所望の皮膚、毛髪または爪の作用効果を提供するか、
治療する特定の状態を改質するために十分に高い量であ
るが、健康医療の判断の範囲内における合理的な作用効
果に対する危険性の比率において、深刻な副作用を回避
するために十分に低い量である。本明細書において特別
に示さない限り、一般的に、上記の有益物質は、上記の
組成物／システムの全重量に基づいて、約０．０１％乃
至約５．０％、好ましくは約０．０１％乃至約２．０
％、さらに好ましくは約０．０１％乃至約１．０％の量
で上記の個人用ケア組成物または個人用ケア・システム
中に存在している。

【００６９】随意的に、コンディショニング組成物に適
当な粘度を与えることのできる市販の洗剤用増粘剤が本
発明における使用において適している。使用する場合に
は、この洗剤用増粘剤は組成物のブルックフィールド
（Brookfield）粘度を約５００センチポアズ乃至約１
０，０００センチポアズの値まで高めるために十分な量
で組成物中に存在していることが必要である。適当な洗
剤用増粘剤の例は以下の化学式ＩＶのポリエチレン・グ
リコールのモノ−またはジ−エステルを含み、 HO-(CH₂ CH₂ O)_z H ＩＶ この式において、ｚは約３乃至約２００の整数であり、
さらに、約１６個乃至約２２個の炭素原子を含有してい
る脂肪酸、エトキシル化ポリオールの脂肪酸エステル、
脂肪酸およびグリセリンのモノ−およびジ−エステルの
エトキシル化誘導体、ヒドロキシアルキル・セルロー
ス、アルキル・セルロース、ヒドロキシアルキル・アル
キル・セルロース、およびこれらの混合物を含むがこれ
らに限らない。特に、適当な洗剤用増粘剤は塩化ベヘン
アルコニウム、セチル・アルコール、クォーターニウム
−４６、ヒドロキシエチル・セルロース、塩化ココジモ
ニウム、ポリクォーターニウム−６、ポリクォーターニ
ウム−７、クォーターニウム−１８、ＰＥＧ−１８、グ
リセロール・オレエート／ココエート、アクリレート／
ステアレス−５０・アクリレート・コポリマー、ラウレ
ス−３およびプロピレン・グリコールの混合物（この混
合物は商品名を「Antil 208」としてGoldschmidt社から
市販されている）、コカミドプロピルベタインおよびラ
ウリン酸グリセリルの混合物（この混合物は商品名を
「Antil HS60」としてGoldschmidt社から市販されてい
る）、プロピレン・グリコール、ＰＥＧ−５５、および
プロピレン・グリコール・オレエートの混合物（この混
合物は商品名を「Antil 414 liquid」としてGoldschmid
t社から市販されている）を含むがこれらに限らない。
好ましい洗剤用増粘剤はポリエチレン・グリコール・エ
ステルであり、さらに好ましくはＰＥＧ−１５０・ジス
テアレートであり、この増粘剤は商品名を「PEG 6000 D
S」としてイリノイ州、ノースフィールドのStepan Comp
anyまたはイタリア国、ボロンガのCorniel, S.p.A.社か
ら入手可能である。

【００７０】上記の個人用ケア組成物および個人用ケア
・システムは機械的攪拌式のプロペラ、パドル等のよう
な当業界において周知の任意の従来的な混合手段におい
て所望の各成分を適当な容器に入れてこれらを周囲条件
下で混合することにより作成できる。

【００７１】例えば、ポリエチレン・グリコール−３０
・ジポリヒドロキシステアレート（以後「ＰＥＧ−３
０」）またはジメチコーン・ポリオール等の高分子乳化
剤を用いて、水をビヒクルとして使用する本発明の個人
用ケア・システムの別の好ましい実施形態において、水
中油形のエマルジョンが製造できる。ＰＥＧ−３０およ
びジメチコーン・ポリオールは共に油中水形の組成物の
配合における使用のために市販されているが、本発明者
は本発明における独特の処理工程および諸条件により水
中油形のエマルジョンが形成できることを予想外に発見
した。特に、本発明者は本発明の親油性の相を本発明の
親水性の相に加える前に、高分子乳化剤を含有している
当該本発明の親水性の相の中において、増粘剤、好まし
くは、親水性の増粘剤を中和すると、結果として得られ
るエマルジョンが油中水形のエマルジョンの形態になる
ことを発見した。これとは逆に、本発明の親油性の相を
本発明の親水性の相に加えた後に、高分子乳化剤を含有
している当該本発明の親水性の相の中において、増粘
剤、好ましくは、親水性の増粘剤を中和すると、予想外
にも、結果として得られるエマルジョンが水中油形のエ
マルジョンの形態になる。

【００７２】エマルジョンである本発明の個人用ケア・
システムは、当該エマルジョンの全重量に基づいて、約
０．０１％乃至約２％、好ましくは約０．０１％乃至約
０．５％の親水性の増粘剤を含有することができる。適
当な中和剤は、本発明の親水性の相（油中水形のエマル
ジョンが望まれる場合）または本発明の親水性の相およ
び親油性の相の両方の混合相（水中油形のエマルジョン
が望まれる場合）のいずれかにおいて、周囲温度で約５
乃至約７のｐＨ値に上記の親水性の増粘剤を中和できる
水酸化ナトリウム等の任意の既知の塩基性物質、または
乳酸等の酸性物質を含む。実施形態の一例において、好
ましくは、アクリレート／アミノアクリレート・コポリ
マー、アクリレート／ステアレス−２０・イタコネート
・コポリマー、およびアクリレート／セテス−２０・イ
タコネート・コポリマーを含む親水性の増粘剤が乳酸等
の酸性物質により中和される。また、好ましくは、カー
ボマー、変性ヒドロキシエチルセルロース、ポリ酢酸ビ
ニル／マレイン酸無水物（ＰＶＡ／ＭＡ）デカジエン・
コポリマー、およびアクリレート／ステアレス−２０・
メタクリレート・コポリマーを含む親水性の増粘剤が水
酸化ナトリウム（２０％）等の塩基性物質により中和さ
れる。

【００７３】実施形態の一例において、上記の親水性の
相は以下の成分、すなわち、水、増粘剤、安定化向上
剤、非発泡性界面活性剤、および水分散性の成分の１種
類以上を含有することができ、上記の親油性の相は以下
の成分、すなわち、シリコーン、エステル、および高分
子乳化剤の１種類以上を含有できる。

【００７４】さらに、本発明者は本発明の個人用ケア組
成物および個人用ケア・システムが使用者に対して何ら
著しい目の不快感を生じることなく良好な美的価値観の
特性を有していて、特に目の周囲の領域における使用に
適していることを予想外に見出した。比較的に低い分子
量を有する多くの乳化剤がそれらの親水性−親油性平衡
（「ＨＬＢ」）値にかかわらず刺激性であることが当業
界において周知である。しかしながら、本発明者は本発
明の個人用ケア・システムを本明細書において記載した
特定の高分子乳化剤および／または増粘剤により製造し
た場合に、結果として得られる組成物が穏やかであり、
低度の目および皮膚に対する刺激を有することを予想外
に見出した。

【００７５】本発明の別の実施形態は人間または動物に
おける所望の場所に有効量の有益物質と共に上記の個人
用ケア・システムまたは個人用ケア組成物のいずれかを
供給する工程を含む皮膚、毛髪および／または爪の上に
有益物質を付着するための方法に関する。上記の有益物
質を含有している個人用ケア組成物／システムを供給す
る頻度および量は、例えば、利用可能な有益物質の種類
および量、最終組成物の目的用法、すなわち、治療対維
持のプログラム、存在する洗浄剤の量および種類、およ
び上記組成物／エマルジョンに対する使用者の感度によ
り決まるが、一般的に、本発明の有益物質を含有してい
る個人用ケア組成物／システムは規則的な間隔、好まし
くは、１週間当たり約２回乃至約１４回で悪影響を受け
ている身体の部分に局所的に供給する必要がある。さら
に好ましくは、この組成物／エマルジョンは治療の初期
の段階において、所望の効果が達成されるまで、例え
ば、１週間当たり約５回乃至約７回の比較的高い頻度で
供給された後に、維持が望まれる場合に、例えば、１週
間当たり約２回乃至約５回の比較的少ない頻度で供給さ
れる。

【００７６】本発明者は上記の個人用ケア組成物および
個人用ケア・システムが皮膚の中および上にふけ防止剤
等の種々の有益な物質の付着および浸透を効率良く媒介
した後に局所的にその部分に投薬できることを予想外に
見出した。特に、本発明者は上記の有益な物質を本発明
の個人用ケア組成物または個人用ケア・システムのいず
れかと共に混合した場合に、皮膚、毛髪、および／また
は爪の上におよび／または中に供給できる有益物質の量
が既知の市販の有益物質を含有している組成物の供給後
に皮膚、毛髪、および／または爪の上におよび／または
中に供給される有益物質の量よりも約５０％以上多いこ
とを予想外に見出した。

【００７７】本発明の別の好ましい実施形態は動物また
は人間における所望の場所に上記の個人用ケア組成物／
システムおよび脱毛に対する有益物質を局所的に供給す
る工程を含む脱毛症による脱毛等の脱毛を治療するため
の方法に関し、この有益物質はミノキシジルまたはその
混合物等の有効量の脱毛治療剤を含有している。本明細
書において使用するように、「脱毛治療剤（hair loss
treatment agents）」は毛髪を発育できる物質および／
または抜け毛を予防できる物質を含む。また、「有効量
（effective amount）」とは、脱毛を治療するために効
果的な量を意味し、好ましくは、上記の個人用ケア・シ
ステムの全重量に基づいて、約０．００１％乃至約２０
％、さらに好ましくは約１％乃至約５％の範囲とするこ
とができる。

【００７８】脱毛を治療するために適している有益物質
の例はカリウム・チャンネル・オープナーまたはミノキ
シジル、ジアゾキシド、および本明細書に参考文献とし
て含まれる米国特許第５，２４４，６６４号に開示され
ているようなＮ’−シアノ−Ｎ−（tert−フェニル）−
Ｎ’−３−ピリジニル−グアニジン（「P-1075」）等の
化合物を含む末梢の血管拡張薬、ビタミンＥおよびビタ
ミンＣ、およびビタミンＥアセテートおよびビタミンＣ
パルミテート等の誘導体を含むビタミン、エリスロポイ
エチン等のホルモン、プロスタグランジンＥ１およびプ
ロスタグランジン２−アルファ等のプロスタグランジ
ン、オレイン酸等の脂肪酸、スピロノラクトン等の利尿
薬、ＨＳＰ２７およびＨＳＰ７２等の熱ショック・タン
パク質、ベラパミルＨＣＬ、ニフェジピン、およびジル
チアゼマミロリド等のカルシウム・チャンネル・ブロッ
カー、シクロスポリンおよびＦｋ−５０６等の免疫抑制
薬、フィナステリド等の５アルファ−レダクターゼ抑制
因子、ＥＧＦ，ＩＧＦおよびＦＧＦ等の成長因子、形質
転換成長因子ベータ、腫瘍壊死因子、ベノキサプロフェ
ン等の非ステロイド系抗炎症剤、トレチノイン等のレチ
ノール、ＩＬ−６，ＩＬ−１アルファ、およびＩＬ−１
ベータ等のサイトカイン、ＩＣＡＭ等の細胞接着分子、
ベータメタゾン等のグルココルチコイド、アロエ、チョ
ウジノキ、ヤクヨウニンジン、レーマニア（rehmanni
a）、スウェルチア（swertia）、スイート・オレンジ、
サンショウ、セレノア・レペンス（ノコギリ・パルメッ
ト）、ヒポキス・ルーペン（Hypoxis roopen）、スティ
ンギング・ネトル、パンプキン・シード、ライムギ花粉
等の植物抽出物、サンドルウッド、赤カブ根、ローズマ
リー、ゴボウ根、および内容全体が本明細書に参考文献
として含まれるドイツ国特許第４３３０５９７号に開示
されているその他の毛髪成長促進活性剤を含むその他の
植物抽出物、Kalium Phosphoricum D2、Azadirachta in
dica D2、およびJoborandi D1等のホメオパシー剤、サ
イトカイン、成長因子、および男性型禿頭症に対応する
遺伝子、ケトコナゾールおよびエルビオール等の抗真菌
剤、ストレプトマイシン等の抗生物質、シクロヘキシミ
ド等のタンパク質抑制因子、アセタゾールアミド、ベノ
キサプロフェン、コルチゾン、ジルチアゼム、ヘキサク
ロロベンゼン、ヒダントイン、ニフェジピン、ペニシラ
ミン、フェノチアジン、ピナシジル、プソラレン、ベラ
パミル、ジドブジン、以下のルチン、すなわち、クエル
セチン、イソクエルシトリン、ヘスペリジン、ナリンジ
ン、およびメチルヘスペリジンの少なくとも１種類を有
するアルファ−グルコシル化ルチン、および内容全体が
本明細書に参考文献として含まれる日本国特許第７００
２６７７号に全てが開示されているフラボノイドおよび
そのグリコシド転移した誘導体、およびこれらの混合物
を含むがこれらに限らない。

【００７９】好ましい脱毛治療剤はミノキシジル、６−
（１−ピペリジニル）−２，４−ピリミジンジアミン−
３−オキシド、Ｎ’−シアノ−（tert−フェニル）−
Ｎ’−３−ピリジニル−グアニジン、フィナステリド、
レチノイドおよびその誘導体、ケトコナゾール、エルビ
オールまたはこれらの混合物を含む。

【００８０】本発明の別の実施形態は毛髪成長を抑制す
るために動物または人間における所望の領域に有益な物
質を混合した上記の個人用ケア組成物／システムを局所
的に供給する工程を含む毛髪成長を抑制するための方法
に関し、この場合の有益物質は有効量の毛髪成長抑制剤
を含有している。好ましい実施形態において、上記の個
人用ケア・システムは、当該組成物／システムの全重量
に基づいて、約０．００１％乃至約２０％、好ましくは
約０．０１％乃至約５％の毛髪成長抑制剤を含有してい
る。

【００８１】毛髪成長の抑制における使用に適している
有益物質の例はトリプシン等のセリン・プロテアーゼ、
アルファ−トコフェノール（ビタミンＥ）およびトコフ
ェノール・アセテートおよびトコフェノール・パルミテ
ート等の誘導体を含むビタミン、ドキソルビシン、シク
ロホスファミド、クロルメチン、メトトレキセート、フ
ルオロウラシル、ビンクリスチン、ダウノルビシン、ブ
レオマイシン、およびヒドロキシカルバミド等の抗腫瘍
剤、ヘパリン、ヘパリノイド、クマエリン、デトランお
よびインダンジオン等の抗凝固剤、ヨウ素、チオウラシ
ルおよびカルビマゾール等の抗甲状腺薬、リチウムおよ
び炭酸リチウム、インターフェロン・アルファ、インタ
ーフェロン・アルファ−２ａおよびインターフェロン・
アルファ−２ｂ等のインターフェロン、レチノール（ビ
タミンＡ）、イソトレチノイン等のレチノイド、ベータ
メタゾンおよびデキサメタゾン等のグルココルチコイ
ド、トリパラノールおよびクロフィブレート等の抗高脂
血症薬、タリウム、水銀、アルベンダゾール、アロプリ
ノール、アミオダロン、アンフェタミン、アンドロゲ
ン、ブロモクリプチン、ブチロフェノン、カルバマゼピ
ン、コレスチラミン、シメチジン、クロフィブレート、
ダナゾール、デシプラミン、ジキシラジン、エタンブト
ール、エチオナミド、フルオキセチン、ゲンタマイシ
ン、金塩、ヒダントイン、イブプロフェン、インプラミ
ン、免疫グロブリン、インダンジオン、インドメタシ
ン、イトラコナゾール、レボドパ、マプロチリン、メチ
セルジド、メトプロロール、メチラポン、ナドロール、
ニコチン酸、チオシアン酸カリウム、プロプラノロー
ル、ピリドスチミン、サリチレート、サルファサラジ
ン、テルフェナジン、チアンフェニコール、チオウラシ
ル、トリメタジオン、トロパラノール、バルプロ酸、お
よびこれらの混合物を含む。

【００８２】好ましい毛髪成長抑制剤はセリン・プロテ
アーゼ、レチノール、イソトレチノイン、ベータメタゾ
ン、アルファ−トコフェノールおよびその誘導体、また
はこれらの混合物を含む。

【００８３】本発明の別の好ましい実施形態はアクネ症
の治療および老化の兆候、すなわち、シワ、細線、およ
びその他の光障害を明示する状態を減少するための方法
に関し、所望の領域における動物または人間の皮膚に上
記の個人用ケア組成物／システムおよび関連する有益物
質を局所的に供給する工程を含み、この有益物質は有効
量の抗アクネ症剤または老化防止剤をそれぞれ含有して
いる。

【００８４】適当な老化防止剤の例は二酸化チタンおよ
び酸化亜鉛等の無機のサンスクリーン剤、メトキシケイ
皮酸オクチルおよびその誘導体等の有機性のサンスクリ
ーン剤、レチノイド、ビタミンＥ、ビタミンＡ、ビタミ
ンＣ、ビタミンＢ、およびビタミンＥアセテート、ビタ
ミンＣパルミテート等の誘導体を含むビタミン、ベータ
・カロチン、グリコール酸、クエン酸、乳酸、リンゴ
酸、マンデル酸、アスコルビン酸、アルファ−ヒドロキ
シ酪酸、アルファ−ヒドロキシ・イソ酪酸、アルファ−
ヒドロキシ・イソカプロン酸、アトロラクチン酸、アル
ファ−ヒドロキシ・イソ吉相酸、ピルビン酸エチル、ガ
ラクツロン酸、グルコヘプトン酸、グルコヘプトノ・
１，４−ラクトン、グルコン酸、グルコノラクトン、グ
ルクロン酸、グルクロノラクトン、グリコール酸、ピル
ビン酸イソプロピル、ピルビン酸メチル、ムチン酸、ピ
ルビン酸、サッカリン酸、サッカリン酸・１，４−ラク
トン、酒石酸、およびタルトロン酸を含むアルファ・ヒ
ドロキシ酸、ベータ−ヒドロキシ酪酸、ベータ−フェニ
ル乳酸、ベータ−フェニル・ピルビン酸を含むベータ−
ヒドロキシ酸を含む酸化防止剤、緑茶、ダイズ、オオア
ザミ、藻類、アロエ、アンゼリカ、ダイダイ、コーヒ
ー、オウレン、グレープフルーツ、ホーレン（hoelle
n）、スイカズラ、ジュズダマ、リソスペルマム（litho
spermum）、クワの実、ボタン、プエラルア（pueraru
a）、ナイス（nice）、ベニバナ、およびこれらの混合
物を含むがこれらに限らない。

【００８５】好ましい老化防止剤はレチノイド、酸化防
止剤、アルファ−ヒドロキシ酸およびベータ−ヒドロキ
シ酸であるが、レチノールおよびトレチノインが最も好
ましい。

【００８６】また、老化防止剤の適当な量は、上記の個
人用ケア組成物／システムの全重量に基づいて、約０．
０１％乃至約１０％、好ましくは約０．０４％乃至約５
％を含む。

【００８７】適当な抗アクネ症剤の例は局所的なレチノ
イド（トレチノイン、イソトレチノイン、イソトレチニ
ド、アダパレン、タザロテン、アゼライン酸、レチノー
ル）、サリチル酸、過酸化ベンゾイル、レゾルシノー
ル、テトラサイクリンおよびその異性体等の抗生物質、
エリスロマイシン、およびイブプロフェン、ナプロキセ
ン、ヘトプロフェン等の抗炎症剤、アルナス（alnu
s）、アルニカ、アルテミシア・カピラリス（artemisia
capillaris）、アジアサラム・ルート（asiasarumroo
t）、バー（birrh）、キンセンカ、シンジウム、コーン
フレイ、ウイキョウ、ガラ・ロイス、サンザシ、ハウチ
ュニア（houttuynia）、オトギリソウ、ナツメ、キウ
イ、カンゾウ、モクレン、オリーブ、ペパーミント、フ
ィラデンドロン（philadendron）、サルビア、ササ、ア
ルボ−マルギナータ（albo-marginata）等の植物抽出
物、ケトコナゾールおよびエルビオール、および本明細
書に参考文献として含まれるGallnick, H他（196(1) De
rmatology Sebaceous Glands, Acneand Related Disord
ers、第１１９頁乃至第１５７頁（１９９８年））に記
載されている物質等のイミダゾールを含む抗炎症剤、お
よびこれらの混合物を含むがこれらに限らない。

【００８８】好ましい抗アクネ症剤は過酸化ベンゾイ
ル、レチノール、エルビオール、抗生物質、およびサリ
チル酸を含むが、レチノールおよびトレチノインが最も
好ましい。

【００８９】抗アクネ症剤の適当な量は、上記の個人用
ケア・システムの全重量に基づいて、約０．０１％乃至
約１０％、好ましくは約０．０４％乃至約５％を含む。

【００９０】本発明の別の好ましい実施形態は上記の個
人用ケア組成物またはシステムおよび有効量の脱色に有
益な物質を所望の領域における皮膚に局所的に供給する
工程を含む皮膚を脱色するための方法に関する。脱色剤
の適当な有効量は、上記の個人用ケア・システムの全重
量に基づいて、約０．０１％乃至約１０％、好ましくは
約０．０４％乃至約５％を含む。

【００９１】適当な脱色剤の例はダイズおよびその誘導
体、レチノール等のレチノイド、例えば、コウジ酸およ
びコウジ・ジパルミテート等の誘導体、ヒドロキノンお
よびアルブチン等の誘導体、トラネキサム酸、ナイアシ
ン（ニコチン酸）、ビタミンＣおよびその誘導体等のビ
タミン、アゼライン酸、プラセルチア（placertia）、
カンゾウ、カミルレおよび緑茶の抽出物、およびこれら
の混合物を含むがこれらに限らず、レチノール、コウジ
酸、およびヒドロキノンが好ましい。

【００９２】本発明の別の好ましい実施形態はふけ症、
脂漏性皮膚炎および／または乾癬の症状および／または
病気を治療するための方法に関し、所望の場所に上記の
個人用ケア組成物またはシステムおよび関連する有益物
質を局所的に供給する工程を含み、この有益物質は有効
量のふけ症治療剤、脂漏性皮膚炎治療剤、または乾癬治
療剤をそれぞれ含有している。本明細書において使用す
るように、「ふけ症治療剤（dandruff treatment agen
t）」、「脂漏性皮膚炎治療剤（seborrheic dermatitis
treatment agent）」、または「乾癬治療剤（psoriasi
s treatment agent）」はふけ症、脂漏性皮膚炎、およ
び乾癬の症状および／または病気をそれぞれ治療できる
物質をそれぞれ含有している。上記の「有効量（effect
ive amount）」とは、病気および／またはこれに付随す
る症状を治療するために有効な量を意味し、好ましく
は、上記の個人用ケア組成物またはシステムの全重量に
基づいて、約０．０１％乃至約１０％、さらに好ましく
は約０．０１％乃至約５％の範囲にできる。

【００９３】ふけ症、脂漏性皮膚炎および／または乾癬
の症状および／または病気をそれぞれ治療するために適
している有益な物質の例は上述した物質を含むがこれら
に限らず、シェール油およびその誘導体、エルビオー
ル、ケトコナゾール、コール・タール、サリチル酸、ジ
ンク・ピリチオン、硫化セレン、ヒドロコルチゾン、イ
オウ、メントール、塩酸プラモキシン、およびこれらの
混合物が特に好ましい。

【００９４】本発明の組成物は皮膚に供給できるが、乾
燥または湿らせた状態のワイパー、スポンジ、ブラシ、
および当業界において既知の手段による等の別の供給器
具に供給することもできる。また、これらの組成物は皮
膚に残す、皮膚から拭き取る、または皮膚からすすぎ落
とすように設計されている製品において使用できる。

【００９５】本明細書において例示的に開示されている
本発明は本明細書において特定的に開示されていない何
らかの部品、成分、または工程が存在していなくても実
施可能である。本発明の本質およびこれを実施する様式
をさらに説明するために幾つかの実施例を以下に説明す
る。しかしながら、本発明はこれらの説明の詳細部分に
制限されるものとして考えるべきではない。

【００９６】実施例実施例１：油中水形エマルジョンの調製 親油性の相の調整 商品名を「Loronate OP」としてBrooks Industries社か
ら入手可能なパルミチン酸イソステアリルの２０ｇと、
商品名を「Wickenol 151」としてAlzo社から入手可能な
イソノナン酸イソノニルの２０ｇと、商品名を「Lorona
te CIO」としてBrooks Industries社から入手可能なオ
クタン酸セチルの２０ｇと、商品名を「Loronate PT」
としてBrooks Industries社から入手可能なペンタエリ
スリトール・テトラオクタノエートの２０ｇと、および
商品名を「Dow 345 Fluid」としてDow Corning社から入
手可能なシクロメチコーンの２０ｇを２５℃においてガ
ラス・ビーカーの中に混合して、均質になるまで攪拌し
た。

【００９７】親水性の相の調整 ８５９．７ｇの脱イオン水を入れた第１のガラス・ビー
カーの中に、商品名を「Carbopol Ultrez」としてB.F.
Goodrich社から入手可能なカーボマーの５ｇを２５℃の
温度で攪拌しながら加えて均質にした。また、別のビー
カーに、商品名を「Crodesta SL-40」としてCroda社か
ら入手可能なスクロース・ココエートの７．５ｇと、商
品名を「Glycerox 767」としてCroda社から入手可能な
ＰＥＧ−６のカプリン酸／カプリル酸グリセリドの７．
５ｇと、１０ｇのヘキシレン・グリコール、３ｇのメチ
ルパラベンおよび０．５ｇのプロピルパラベンを均質に
なるまで手で攪拌しながら加えて予備混合物を作成し
た。次に、この予備混合物を上記第１のガラス・ビーカ
ーに定常的な攪拌を行いながら加えて、得られる混合物
を均質にした。

【００９８】最終組成物の調整 上記の親水性の相に６．８ｇの水酸化ナトリウムの２０
％水溶液を２５℃で攪拌しながら加えて均質にした後
に、上記の親油性の相をこれに２５℃の温度で攪拌しな
がら加えた。その後、この結果として得られた混合物を
１５分間混合した。

【００９９】実施例２：レチノールを含有している水中
油形エマルジョンの調製 親油性の相の作成 商品名を「Arlacel P-135」としてUniqema社から入手可
能なＰＥＧ−３０・ジポリヒドロキシステアレートの１
１ｇと、商品名を「Wickenol 151」としてAlzo社から入
手可能なイソノナン酸イソノニルの５０ｇと、商品名を
「Hallstar AB」としてC.P. Hall Companyから入手可能
なヘキシルデシル安息香酸およびブチルオクチル安息香
酸の混合物の５０ｇを容器の中で連続的な攪拌を行いな
がら混合して、均質になるまで４５℃の温度に加熱し
た。この混合物を２５℃の温度に冷却した後に、商品名
を「Dow 344 Fluid」としてDow Corning社から入手可能
なシクロメチコーンの５０ｇと、ビタミンＡアルコール
およびポリソルベート２０の１：１の重量比率の混合物
の６．９ｇをアルゴン雰囲気中および黄色光下において
連続的に攪拌しながらこの混合物に加え、プロペラ攪拌
器を備えているガラス・ビーカーの中に移して均質にし
た。さらに、上記の配合物を酸素および光を透過しない
コンテナの中にいれるまで、この親油性の相に対するそ
の後の処理をアルゴン雰囲気中および黄色光下の条件で
行った。

【０１００】親水性の相の調整 ７９５ｇの脱イオン水をいれた第１のガラス・ビーカー
の中に、酸素に対する曝露を最少にするために、上記の
親油性の相をこのビーカーに加え終わるまで窒素を通し
た。次に、商品名を「Trivasol BW」としてTrivent社か
ら入手可能なＰＥＧ−８のカプリル酸／カプリン酸のグ
リセリドの５ｇを２５℃で攪拌しながら上記の容器に加
えて均質にした。この配合物の中における増粘剤の分散
を補助するために、商品名を「Carbomer Ultrez」とし
てB.F. Goodrich社から入手可能なカーボマーの４ｇを
手で攪拌しながら別のビーカーの中において商品名を
「Arlasolve DMI」としてUniquema社から入手可能なジ
メチル・イソソルビドの３０ｇに加えた。その後、この
ジメチル・イソソルビドの混合物の中に２ｇのメチルパ
ラベンおよび１ｇのプロピルパラベンを手で攪拌しなが
ら加えて均質にして予備混合物を作成した。その後、こ
の予備混合物を上記第１のガラス・ビーカーに得られる
混合物が均質になるまで定常的に攪拌しながら加えた。

【０１０１】最終組成物の調製 その後、上記の親油性の相を均質になるまで２５℃で定
常的に攪拌しながら上記の親水性の相に加えた。次に、
商品名を「Trolamine 99%」としてUnion Carbide社から
入手可能なトリエタノールアミンの２ｇを均質になるま
で攪拌しながら得られた混合物に加えた。この最終のエ
マルジョンは以下の表１に記載するような成分を含有し
ている。

【表１】：エマルジョンの成分

【０１０２】実施例３：レチノールを含有している油中
水形エマルジョンの調製 親油性の相の調製 商品名を「Arlacel P-135」としてUniqema社から入手可
能なＰＥＧ−３０・ジポリヒドロキシステアレートの１
１ｇと、商品名を「Wickenol 151」としてAlzo社から入
手可能なイソノナン酸イソノニルの３０ｇと、商品名を
「Hallstar AB」としてC.P. Hall Companyから入手可能
なヘキシルデシル安息香酸およびブチルオクチル安息香
酸の混合物の３０ｇを容器の中で攪拌を行いながら混合
して、均質になるまで４５℃の温度に加熱した。この混
合物を２５℃の温度に冷却した後に、商品名を「Dow 34
4 Fluid」としてDow Corning社から入手可能なシクロメ
チコーンの３０ｇと、ビタミンＡアルコールおよびポリ
ソルベート２０の１：１の重量比率の混合物の６．９ｇ
をアルゴン雰囲気中および黄色光下において連続的に攪
拌しながらこの混合物に加え、プロペラ攪拌器を備えて
いるガラス・ビーカーの中に移して均質にした。さら
に、上記の配合物を酸素および光を透過しないコンテナ
の中にいれるまで、この親油性の相に対するその後の処
理をアルゴン雰囲気中および黄色光下の条件で行った。

【０１０３】親水性の相の調整 ８６３．２ｇの脱イオン水をいれた第１のガラス・ビー
カーの中に、内部に含まれる酸素を除去するために、そ
の内部に窒素を通気した。この窒素は上記の親油性の相
をこのビーカーに加え終わるまでその中において継続し
て通気した。次に、商品名を「Trivasol BW」としてTri
vent社から入手可能なＰＥＧ−８のカプリル酸／カプリ
ン酸のグリセリドの５ｇを２５℃で攪拌しながら上記の
容器に加えて均質にした。この配合物の中における増粘
剤の分散を補助するために、商品名を「Carbomer Ultre
z」としてB.F. Goodrich社から入手可能なカーボマーの
４ｇを手で攪拌しながら別のビーカーの中において商品
名を「PELEMOL TIPC」としてPhoenix Chemical Company
から入手可能なクエン酸トリイソプロピルの１０ｇに加
えた。その後、このクエン酸トリイソプロピルの混合物
の中に２ｇのメチルパラベンおよび１ｇのプロピルパラ
ベンを手で攪拌しながら加えて均質にして予備混合物を
作成した。その後、この予備混合物を上記第１のガラス
・ビーカーに得られる混合物が均質になるまで定常的に
攪拌しながら加えた。

【０１０４】最終組成物の調製 その後、商品名を「Trolamine 99%」としてUnion Carbi
de社から入手可能なトリエタノールアミンの２ｇを均質
になるまで２５℃で定常的に攪拌しながら上記の親水性
の相に加えた。次に、得られた混合物を均質になるまで
攪拌しながら上記の親水性の相に加えた。この最終のエ
マルジョンは以下の表２に記載するような成分を含有し
ている。

【表２】：エマルジョンの成分

【０１０５】実施例４：実施例２の配合物の明度 白色人種の女性の顔面における右側および左側のデジタ
ル画像をＦ８および１／１２５秒においてストロボ光条
件下で６０ｍｍマクロ・レンズを備えているFujix社
（モデル番号：DCS 505）から入手可能なデジタル・カ
メラにより撮影した。このカメラのレンズはCG-395フィ
ルターによるフィルターがかけられていて、ストロボ光
の供給源はUG-11フィルターおよびKG-5フィルターの組
み合わせによりフィルターがかけられていた。これらの
画像を図１（ａ）および図１（ｂ）にそれぞれ示す。

【０１０６】実施例１０において作成した０．３％のレ
チノール配合物の約０．０９グラムを女性の顔面の右側
および左側の眼窩下（頬）の領域における約２０ｃｍ²
の部位に供給して、デジタル画像をそれぞれ図２（ａ）
および図２（ｂ）に示すように上記の各条件下において
撮影した。Adobe社から入手可能なPHOTOSHOPソフトウエ
アを用いて、この各部位のデジタル画像をその平均の画
素強度および明度について分析した。この明度（lumino
sity）は、本明細書において使用するように、１乃至２
５５のスケールにより測定した場合の任意の領域におけ
る明るさの表示度数であり、この後者の値（２５５）が
最も高い発光性である。０．３％のレチノール濃度値を
使用して、その画素強度を、基準表面と処理した表面と
の間の画素強度における差により決定する場合におい
て、上記顔面の処理した右側および左側の両方につい
て、図４（ａ）に示すような一定の関数としてプロット
した。

【０１０７】その後、上記の配合物を顔面の右側からす
すぎ落として、その部位のデジタル画像を図３（ａ）に
示すように上記の条件下で撮影した。次に、上記の配合
物を顔面の左側の部位からKimberly Clark社から入手可
能なキムワイプ（Kimwipe）ティシューにより２回拭き
落として、その部位のデジタル画像を図３（ｂ）に示す
ように上記の条件下で撮影した。これらのすすぎ落とし
処理した右側および拭き落とし処理した左側についての
画素強度の変化を図４（ａ）のグラフにおいてプロット
した後に、それぞれの付着しているレチノール濃度をこ
れらのプロットから補間処理して、それぞれ０．１４５
％および０．１％の値を得た。

【０１０８】この実施例により、本発明の配合物が皮膚
上にレチノール等の活性物質を効果的に付着することが
分かった。また、相当量の活性物質が皮膚からの配合物
の除去後に皮膚上に維持されていた。さらに、この実施
例により、本発明の個人用ケア組成物が０．３％レチノ
ール活性物質を含有している場合に、この組成物が０．
１４５％のレチノールを含有している残留製品（組成物
を水によるすすぎ落としにより除去した場合）と、また
は０．１％のレチノールを含有している残留製品（組成
物を拭き取り処理により除去した場合）と同量のレチノ
ールを皮膚に付着していたことが明らかになった。

【０１０９】実施例５：実施例３の配合物の明度 実施例４において説明した手順を実施例２の配合物の代
わりに実施例３の配合物を用いて繰り返した。この処理
前の各画像はそれぞれ図１（ａ）および図１（ｂ）に示
されている。

【０１１０】また、配合物を含む各画像は図２（ａ）
（右側）および図２（ｂ）（左側）にそれぞれ示されて
いる。０．３％のレチノール濃度を用いて、顔面の右側
および左側についての画素強度の変化を図５（ｂ）に示
すような一定の関数としてそれぞれプロットした。

【０１１１】また、洗浄した部位のデジタル画像を図３
（ａ）に示し、拭き取り処理した側の画像を図３（ｂ）
に示している。すすぎ落とし処理した右側および拭き取
り処理した左側についての画素強度変化をそれぞれ図４
（ｂ）のグラフにプロットした後に、それぞれ付着して
いるレチノールの濃度をこのプロットから補間処理し
て、それぞれ０．１３５％および０．０７２％の値を得
た。

【０１１２】この実施例により、本発明の配合物が皮膚
上にレチノール等の活性物質を効果的に付着することが
分かった。また、これらの活性物質は皮膚からの配合物
の除去後に皮膚上に存在したまま維持されていた。さら
に、この実施例により、本発明の個人用ケア組成物が
０．３％レチノール活性物質を含有している場合に、こ
の組成物が０．１３５％のレチノールを含有している残
留製品（組成物を水によるすすぎ落としにより除去した
場合）と、または０．０７２％のレチノールを含有して
いる残留製品（組成物を拭き取り処理により除去した場
合）と同量のレチノールを皮膚に付着していたことが明
らかになった。

【０１１３】実施例６：ＤＭＡＥを含有している水中油
形エマルジョンの調製 親油性の相の調製 商品名を「Brij 72」としてUniquema社から入手可能な
ステアレス−２の１０ｇと、商品名を「Alrasolve 20
0」としてUniqema社から入手可能なイソセテス−２０の
８．５ｇと、商品名を「Wickenol 151」としてAlzo社か
ら入手可能なイソノナン酸イソノニルの１０ｇと、商品
名を「Lanonate OP」としてBrooks Industries社から入
手可能なパルミチン酸イソステアリルの１０ｇと、商品
名を「Lanonate CIO」としてBrooks Industries社から
入手可能なオクタン酸セチルの１０ｇと、商品名を「Lo
ronate PT」としてBrooks Industries社から入手可能な
ペンタエリスリトール・テトラオクタノエートの１０ｇ
と、商品名を「Dow 345 Fluid」としてDow Corning社か
ら入手可能なシクロメチコーンの１０ｇを５０℃の温度
でガラス・ビーカーの中において混合して均質になるま
で攪拌した。

【０１１４】親水性の相の調製 ６０２．５ｇの脱イオン水を秤量し、第１のガラス・ビ
ーカーの中に入れて７８℃乃至８２℃に加熱した。定常
的に攪拌しながら、商品名を「Stabileze QM」としてIS
P社から入手可能なＰＶＭ／ＭＡ・デカジエン・クロス
ポリマーの４ｇをこのビーカーに加えて均質になるまで
７８℃乃至８２℃で保持した。その後、この混合物を４
０℃乃至５０℃に冷却し、この時間の間に、１ｇのＥＤ
ＴＡ二ナトリウムと、１０ｇのヘキシレン・グリコール
と、商品名を「Glycerox 767」としてCroda社から入手
可能なＰＥＧ−６・カプリル酸／カプリン酸グリセリド
の７．５ｇと、商品名を「Crothix Liquid」として同様
にCroda社から入手可能なＰＥＧ−１５０・ペンタエリ
スリチル・テトラステアレートの１０ｇを上記第１のビ
ーカーに定常的に攪拌しながら加えた。

【０１１５】最終組成物の調製 上記の親油性の相および親水性の相が共に４０℃乃至５
０℃の温度になった時に、この親油性の相を親水性の相
に定常的に攪拌しながら加えた。また、別のビーカー
に、商品名をDMAEとしてBASF社から入手可能な２−（ジ
メチルアミノ）エタノールの３０ｇと、商品名を「L-Ty
rosine」としてAjinomoto社から入手可能なＬ−チロシ
ンの５０ｇを１５０ｇの水に加えて均質になるまで攪拌
した。その後、この予備混合物を上記第１のビーカーに
定常的に攪拌しながら加えた。さらに、商品名を「SP-1
0」としてKobo Products社から入手可能なナイロン−１
２の１０ｇと、商品名を「Windsor Talc 66」としてLuz
enac America社から入手可能なタルクの５ｇと、商品名
を「Biosil Basics SPQ」としてBiosil Industries社か
ら入手可能なシリコーン・クォーターニウム−１３の１
０ｇと、商品名を「Phenonip」としてNipa社から入手可
能なフェノキシエタノール、メチルパラベン、ブチルパ
ラベン、エチルパラベンおよびプロピルパラベンの溶液
の１０ｇを別々に上記第１のビーカーに定常的に攪拌し
ながら加えた。この混合物全体をグリコール酸の７０％
水溶液により７．０乃至７．５のｐＨ値に調節して、Gi
fford-Woodホモジナイザ−により中程度の出力において
２分間均質化処理した。

【０１１６】上記の結果として得られた配合物の約１ｍ
ｌ乃至約１０ｍｌを消費者の顔面の皮膚に供給した後
に、これらの消費者はそれぞれの顔面が安定して「張り
のある状態（lifted）」である外観および感触を得たと
知覚した。

【０１１７】実施例７：高分子乳化剤およびコロイド状
オートムギ粉末を含有している油中水形エマルジョンの
調製親水性の相の調製 ８５０．７０ｇの脱イオン水を入れた第１のビーカーの
中に、Quaker社から入手可能なコロイド状オートムギ粉
末の１０ｇを２５℃において攪拌しながら加えて均質に
して滑らかなスラリーを得た。その後、商品名を「Pemu
len TR-1」としてB.F. Goodrich社から入手可能なアク
リレート／Ｃ１０−３０のアルキル・アクリレート・ク
ロスポリマーの２．５ｇと、商品名を「Carbopol Ultre
z」として同様にB.F. Goodrich社から入手可能なカーボ
マーの２．５ｇを上記第１のビーカーに加えて均質にな
るまで比較的低速の攪拌により混合した。また、別のビ
ーカーに、商品名を「Crodesta SL-40」としてCroda社
から入手可能なスクロース・ココエートの７．５ｇと、
商品名を「Glycerox 767」としてCroda社から入手可能
なＰＥＧ−６・カプリン酸／カプリル酸グリセリドの
７．５ｇと、１０ｇのヘキシレン・グリコールと、３ｇ
のメチルパラベンおよび０．５ｇのプロピルパラベンを
均質になるまで手で攪拌しながら加えて予備混合物を作
成した。その後、この予備混合物を上記第１のビーカー
に定常的に攪拌しながら加えて、得られた混合物を均質
にした。

【０１１８】最終組成物の調製 商品名を「Loronate OP」としてBrooks Industries社か
ら入手可能なパルミチン酸イソステアリル２０ｇと、商
品名を「Wickenol 151」としてAlzo社から入手可能なイ
ソノナン酸イソノニルの２０ｇと、商品名を「Lanonate
CIO」としてBrooks Industries社から入手可能なオク
タン酸セチルの２０ｇと、商品名を「Loronate PT」と
してBrooks Industries社から入手可能なペンタエリス
リトール・テトラオクタノエートの２０ｇと、商品名を
「Dow 345 Fluid」としてDow Corning社から入手可能な
シクロメチコーンの２０ｇを２５℃で定常的に攪拌しな
がら上記第１のビーカーにそれぞれ別々に加えて均質に
した。その後、２．５ｇのＥＤＴＡ四ナトリウム、およ
び６．８ｇの水酸化ナトリウムの２０％水溶液を２５℃
の温度で攪拌しながらこれに加えた。さらに、この結果
として得られた混合物を１５分間かけて混合した。

【０１１９】実施例８：高分子乳化剤およびコロイド状
オートムギ粉末を含有している水中油形エマルジョンの
調製保存性の予備混合物の調製 ４ｇのメチルパラベンと、１ｇのプロピルパラベンと、
商品名を「Glycerox 767」としてCroda社から入手可能
なＰＥＧ−６のカプリン酸／カプリル酸グリセリドの
７．５ｇと、商品名を「Crodesta SL-40」として同様に
Croda社から入手可能なスクロース・ココエートの７．
５ｇと、１０ｇのヘキシレン・グリコールを周囲条件下
で攪拌しながら混合して均質にした。

【０１２０】エマルジョンの調製 ８５２．５ｇの精製水（ＵＳＰ）を入れた第１のガラス
・ビーカーの中に、Quaker社から入手可能なコロイド状
オートムギ粉末の１０ｇを均質になるまで約２００ｒｐ
ｍおよび約２０℃乃至約３０℃の温度で攪拌しながら加
えて、滑らかなスラリーを得た。その後、商品名を「Pe
mulen TR-1」としてB.F. Goodrich社から入手可能なア
クリレート／Ｃ１０−３０のアルキル・アクリレート・
クロスポリマーの２．５ｇと、商品名を「Carbopol Ult
rez」として同様にB.F. Goodrich社から入手可能なカー
ボマーの２．５ｇを上記第１のビーカーに加えて均質に
なるまで比較的低速の攪拌により混合した。その後、上
記の保存性予備混合物をこれに約２００ｒｐｍにおける
増強した攪拌により加えた後に、以下の各成分をそれぞ
れの成分の添加の間に５分間の間隔を設けて均質になる
まで約２０℃乃至約３０℃で定常的に攪拌しながらこの
混合物に加えた。すなわち、商品名を「Wickenol 151」
としてAlzo社から入手可能なイソノナン酸イソノニルの
２０ｇと、商品名を「Dow 345 Fluid」としてDow Corni
ng社から入手可能なシクロメチコーンの２０ｇと、商品
名を「Loronate OP」としてBrooks Industries社から入
手可能なパルミチン酸イソステアリルの２０ｇと、商品
名を「Loronate CIO」としてBrooks Industries社から
入手可能なオクタン酸セチルの２０ｇと、商品名を「Lo
ronate PT」としてBrooks Industries社から入手可能な
ペンタエリスリトール・テトラオクタノエートの２０ｇ
と、２．５ｇのＥＤＴＡ四ナトリウムおよび十分な量の
水酸化ナトリウムの２０％水溶液を約２０℃乃至約３０
℃の温度で攪拌しながら上記の混合物に加えて、５．９
乃至６．５のｐＨ値を有する最終混合物を作成した。さ
らに、この結果として得られた混合物を均質になるまで
混合した。

【０１２１】実施例９：非イオン性の乳化剤による水中
油形エマルジョンの調製 親油性の相の調製 商品名を「Loronate OP」としてBrooks Industries社か
ら入手可能なパルミチン酸イソステアリルの２０ｇと、
商品名を「Wickenol 151」としてAlzo社から入手可能な
イソノナン酸イソノニルの２０ｇと、商品名を「Lorona
te CIO」としてBrooks Industries社から入手可能なオ
クタン酸セチルの２０ｇと、商品名を「Loronate PT」
としてBrooks Industries社から入手可能なペンタエリ
スリトール・テトラオクタノエートの２０ｇを２５℃の
温度でガラス・ビーカーの中において混合して均質にな
るまで攪拌した。

【０１２２】親水性の相の調製 ８５９．７ｇの脱イオン水を入れた第１のガラス・ビー
カーの中に、商品名を「Carbopol EDT 2020」としてB.
F. Goodrich社から入手可能なカーボマーの２ｇ、およ
び商品名を「Pemulen TR1」としてB.F. Goodrich社から
市販されているＣ１０−Ｃ３０のアルキル・アクリレー
ト／クロスポリマーの１ｇを２５℃の温度で攪拌しなが
ら加えて分散させた。この混合物を７５℃に加熱してい
る間に、１ｇのＥＤＴＡと、商品名を「Glycerox 767」
としてCroda社から入手可能なＰＥＧ−６のカプリン酸
／カプリル酸グリセリドの７．５ｇと、４ｇのメチルパ
ラベンおよび１ｇのプロピルパラベンを結果として得ら
れる混合物が均質になるまで定常的に攪拌しながら加え
た。この混合物が７５℃の温度に到達した後に、商品名
を「Arlatone 2121」としてUniquema社から入手可能な
ソルビタン・ステアレートおよびスクロース・ココエー
トの混合物の１０ｇをこの混合物に一定温度で３０分間
かけて攪拌しながら加えた。

【０１２３】最終組成物の調製 上記の親油性の相を７５℃の温度に加熱した後に、この
親油性の相を７５℃において定常的に攪拌しながら上記
の親水性の相に加えて均質にした。その後、この混合物
を３５℃に冷却した後に、商品名を「Dow 345 Fluid」
としてDow Corning社から入手可能なシクロメチコーン
の２０ｇをこれに加えた。さらに、この混合物を２５℃
に冷却してから、０．４ｇのトロメタミンを結果として
得られる混合物が５．５のｐＨ値を有するように一定の
温度で攪拌しながらこの混合物に加えた。

【０１２４】実施例１０：個人用ケア組成物の調製 商品名を「Dow 345 Fluid」としてDow Corning Corpora
tionから入手可能なシクロメチコーンの２０ｇと、１５
ｇのヘキシレン・グリコールと、商品名を「Hallstar A
B」としてC.P. Hall Companyから入手可能な安息香酸ヘ
キシルデシルおよび安息香酸ブチルオクチルの混合物の
５５ｇをこれらの最終混合物が均質になるまで周囲条件
下で約１００ｒｐｍにおいて混合しながら連続的に容器
に加えた。

【０１２５】上記の結果として得られた個人用ケア組成
物の約１ｍｌ乃至約１０ｍｌをすすぎ落としを必要とす
ることなく残留組成物として皮膚に供給することができ
る。

【０１２６】

【発明の効果】従って、本発明によれば、皮膚内および
皮膚上に種々の活性な薬剤を供給および／または付着で
きるような組成物が提供でき、低度の目および皮膚の刺
激を有する組成物が提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】（ａ）はCG-395フィルターを通して見た場合の
治療前の被験者の顔面の右側を示している画像である。
（ｂ）はCG-395フィルターを通して見た場合の治療前の
被験者の顔面の左側を示している画像である。

【図２】（ａ）はCG-395フィルターを通して見た場合の
実施例２の配合物を施した状態の被験者の顔面の右側を
示している画像であり、（ｂ）ははCG-395フィルターを
通して見た場合の実施例２の配合物を施した状態の被験
者の顔面の左側を示している画像である。

【図３】（ａ）はCG-395フィルターを通して見た場合の
実施例２の治療薬をすすぎ落とした後の被験者の顔面の
右側を示している画像である。（ｂ）はCG-395フィルタ
ーを通して見た場合の実施例２の治療薬を拭き取った後
の被験者の顔面の左側を示している画像である。

【図４】（ａ）はCG-395フィルターを通して見た場合の
治療前の被験者の顔面の右側を示している画像である。
（ｂ）はCG-395フィルターを通して見た場合の治療前の
被験者の顔面の左側を示している画像である。

【図５】（ａ）はCG-395フィルターを通して見た場合の
実施例２の配合物を施した状態の被験者の顔面の右側を
示している画像である。（ｂ）はCG-395フィルターを通
して見た場合の実施例２の配合物を施した状態の被験者
の顔面の左側を示している画像である。

【図６】（ａ）はCG-395フィルターを通して見た場合の
実施例２の治療薬をすすぎ落とした後の被験者の顔面の
右側を示している画像である。（ｂ）はCG-395フィルタ
ーを通して見た場合の実施例２の治療薬を拭き取った後
の被験者の顔面の左側を示している画像である。

【図７】実施例２の配合物におけるレチノールの濃度対
画素強度変化のグラフである。

【図８】実施例２の配合物におけるレチノールの濃度対
画素強度変化のグラフである。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ａ６１Ｋ 7/00 Ａ６１Ｋ 7/00 Ｊ Ｍ Ｎ Ｒ Ｓ 7/04 7/04 7/075 7/075 7/08 7/08 7/50 7/50 31/07 31/07 31/19 31/19 31/355 31/355 31/496 31/496 31/506 31/506 31/569 31/569 31/60 31/60 38/48 Ａ６１Ｐ 17/14 Ａ６１Ｐ 17/14 17/16 17/16 43/00 １１１ 43/00 １１１ Ａ６１Ｋ 37/547 (71)出願人 598039367 Ｇｒａｎｄｖｉｅｗ Ｒｏａｄ，Ｓｋｉｌ ｌｍａｎ，Ｎｅｗ Ｊｅｒｓｅｙ 08558, Ｕｎｉｔｅｄ Ｓｔａｔｅｓ ｏｆ Ａｍ ｅｒｉｃａ (72)発明者 エルビン・アール・ルーケンバッハ アメリカ合衆国、08822 ニュージャージ ー州、フレミントン、クリネスビル・ロー ド 160 (72)発明者 クラウディア・カミンスキー アメリカ合衆国、08848 ニュージャージ ー州、ミルフォード、シャイア・ロード 490 (72)発明者 モニカ・ルギエロ フランス国、76000 ルーエン、サンク・ ビス・リュ・デュ・モン、レジデンス・ レ・アノンシアデス (72)発明者 サンドリン・パスカル−スイス フランス国、27200 バーノン、リュ・ド ゥ・ラ・マルヌ 72 (72)発明者 モーリス・タハー アメリカ合衆国、08527 ニュージャージ ー州、ジャクソン、クリアストリーム・ロ ード 275 Ｆターム(参考） 4C083 AA111 AA121 AB032 AB111 AB241 AC011 AC111 AC121 AC131 AC301 AC341 AC342 AC351 AC352 AC371 AC391 AC401 AC402 AC421 AC422 AC441 AC442 AC482 AC542 AC581 AC641 AC691 AC851 AD041 AD091 AD092 AD131 AD172 AD191 AD241 AD281 AD411 AD431 AD441 AD451 AD491 AD531 AD611 AD621 AD622 AD631 AD641 AD651 AD661 AD671 CC04 CC05 CC23 CC25 CC38 CC39 DD08 DD31 DD41 4C084 AA02 BA44 DC03 MA02 MA13 MA16 MA28 MA63 NA14 ZA891 ZA921 ZC022 4C086 AA01 AA02 BA09 BC42 BC50 DA09 DA17 GA02 GA07 MA03 MA05 MA07 MA08 MA09 MA10 MA13 MA17 MA28 MA63 NA14 ZA89 ZA92 ZC02 4C206 AA01 AA02 CA09 DA39 MA03 MA05 MA11 MA12 MA14 MA21 MA33 MA37 MA48 MA83 NA14 ZA89 ZA92 ZC02

Claims (50)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 水分散性の成分および少なくとも１種類
   のエステルを含有している個人用ケア組成物。
2. 【請求項２】 前記組成物が、当該組成物の全重量に基
   づいて、 ｂ．約１０％乃至約８０％の水分散性の成分と、 ｃ．約２０％乃至約９０％のエステルを含有している請
   求項１に記載の個人用ケア組成物。
3. 【請求項３】 前記水分散性の前記エステルに対する比
   率が約１：９乃至約４：１である請求項１に記載の個人
   用ケア組成物。
4. 【請求項４】 さらに、シリコーン成分を含有している
   請求項１に記載の個人用ケア組成物。
5. 【請求項５】 前記水分散性の成分がポリエチレン・グ
   リコール−４００、ヘキシレン・グリコール、プロピレ
   ン・グリコール、ポリプロピレン・グリコール−１０、
   メチルグルコース・エーテル、エトキシジグリコール、
   ポリエチレン・グリコール−６のカプリル酸／カプリン
   酸グリセリド、エチレン・グリコール・モノブチル・エ
   ーテル、クエン酸トリイソプロピル、ポリエチレン・グ
   リコール−８のカプリル酸／カプリン酸グリセリド、３
   −メトキシ−３−メチル−１−ブタノール、ジメチル・
   イソソルビド、ポリエチレン・グリコール−６のカプリ
   ル酸／カプリン酸トリグリセリド、およびこれらの混合
   物から成る群から選択される請求項１に記載の個人用ケ
   ア組成物。
6. 【請求項６】 前記水分散性の成分がヘキシレン・グリ
   コール、ジメチル・イソソルビド、ポリエチレン・グリ
   コール−６のカプリル酸／カプリン酸グリセリド、およ
   びこれらの混合物から成る群から選択される請求項５に
   記載の個人用ケア組成物。
7. 【請求項７】 前記水分散性の成分が、前記個人用ケア
   組成物の全重量％に基づいて、 （ａ）約５％乃至約１５％のヘキシレン・グリコール
   と、 （ｂ）約５％乃至約１０％のポリエチレン−６のカプリ
   ル酸／カプリン酸トリグリセリドを含有している請求項
   １に記載の個人用ケア組成物。
8. 【請求項８】 前記エステルが当該エステルの液性を確
   保するための構造的手段を有しているか、本質的に不均
   質である液体エステルから選択される請求項１に記載の
   個人用ケア組成物。
9. 【請求項９】 前記エステルが、 （ａ）芳香族酸の分枝鎖状のＣ₅ 乃至Ｃ₂₂のアルキル・
   アルコール・エステル、 （ｂ）約３個の炭素原子乃至約７個の炭素原子を有する
   随意的にエトキシル化／プロポキシル化したポリオール
   の直鎖状または分枝鎖状のＣ₅ 乃至Ｃ₂₂のアルキル酸エ
   ステル、 （ｃ）分枝鎖状の多酸の分枝鎖状のＣ₅ 乃至Ｃ₂₂のアル
   キル・アルコール・エステル、 （ｄ）分枝鎖状および／または不飽和状のＣ₅ 乃至Ｃ₂₂
   のアルキル・アルコールの分枝鎖状または直鎖状のＣ₅
   乃至Ｃ₂₂のアルキル酸エステル、 （ｅ）アジピン酸、コハク酸、セバシン酸、マレイン
   酸、およびこれらの混合物から成る群から選択される酸
   の分枝鎖状または不飽和状のＣ₅ 乃至Ｃ₂₂のアルキル・
   アルコール・エステル、 （ｆ）ポリエーテルにより中断されている脂肪酸エステ
   ル、 （ｇ）約８個の炭素原子乃至約２２個の炭素原子を有し
   ている不均質なアルコールの安息香酸エステル、および （ｈ）これらの混合物、から成る群から選択される請求
   項１に記載の個人用ケア組成物。
10. 【請求項１０】 前記エステルが随意的にエトキシル化
    ／プロポキシル化したポリオールの直鎖状または分枝鎖
    状のＣ₅ 乃至Ｃ₂₂のアルキル酸エステル、不均質なアル
    コールの安息香酸エステル、およびこれらの混合物から
    成る群から選択される請求項９に記載の個人用ケア組成
    物。
11. 【請求項１１】 前記エステルがサリチル酸ブチルオク
    チル、安息香酸ヘキシルデシル、および安息香酸ブチル
    オクチル、約１２個の炭素原子乃至約１５個の炭素原子
    を有するアルキル安息香酸エステル、およびこれらの混
    合物から成る群から選択される請求項９に記載の個人用
    ケア組成物。
12. 【請求項１２】 前記エステルが安息香酸ヘキシルデシ
    ル、安息香酸ブチルオクチル、およびこれらの混合物か
    ら成る群から選択される請求項１１に記載の個人用ケア
    組成物。
13. 【請求項１３】 前記エステルがペンタエリスリトール
    ・テトラオクタノエート、トリメチロールプロパン・ト
    リオクタノエート、トリオクタノイン、ペンタエリスリ
    トール・テトラペラルゴネート、ソルビタン・トリオレ
    エート、カプリル酸／カプリン酸トリグリセリド、ネオ
    ペンチル・アルコール・テトラオクタノエート、および
    これらの混合物から成る群から選択される請求項９に記
    載の個人用ケア組成物。
14. 【請求項１４】 前記エステルがカプリル酸／カプリン
    酸トリグリセリド、ペンタエリスリトール・テトラオク
    タノエート、トリメチロールプロパン／トリオクタノエ
    ート、ペンタエリスリチル・テトラペラルゴネート、お
    よびこれらの混合物から成る群から選択される請求項１
    ３に記載の個人用ケア組成物。
15. 【請求項１５】 前記エステルが分枝鎖状の多酸の分枝
    鎖状のアルキル・アルコール・エステルから成る群から
    選択され、このアルキル・アルコールが随意的に置換さ
    れていて約３個の炭素原子乃至約２２個の炭素原子を含
    有している請求項９に記載の個人用ケア組成物。
16. 【請求項１６】 前記エステルがクエン酸トリオクチル
    ドデシルである請求項１５に記載の個人用ケア組成物。
17. 【請求項１７】 前記エステルがネオペンタン酸トリデ
    シル、パルミチン酸イソステアリル、リシノール酸セチ
    ル、オクタン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、ステ
    アリン酸ブチル、オクチルドデシル・ソイエート（octy
    ldodecyl soyate）、エルカ酸トリデシル、エルカ酸オ
    クチルドデシル／エルカ酸エイコシル、およびこれらの
    混合物から成る群から選択される請求項９に記載の個人
    用ケア組成物。
18. 【請求項１８】 前記エステルがオクタン酸セチル、パ
    ルミチン酸イソステアリル、イソノナン酸イソノニル、
    およびこれらの混合物から成る群から選択される請求項
    １７に記載の個人用ケア組成物。
19. 【請求項１９】 前記エステルがアジピン酸ジイソプロ
    ピル、セバシン酸ジオクチル、コハク酸ジオクチル、マ
    レイン酸ジオクチル、アジピン酸ジイソステアリル、セ
    バシン酸ジエチル、およびこれらの混合物から成る群か
    ら選択される請求項９に記載の個人用ケア組成物。
20. 【請求項２０】 前記エステルがセバシン酸ジエチル、
    セバシン酸ジオクチル、アジピン酸ジイソステアリル、
    およびこれらの混合物から成る群から選択される請求項
    １９に記載の個人用ケア組成物。
21. 【請求項２１】 前記エステルがラウレス−２ベンゾエ
    ート、約１個の炭素原子乃至約２２個の炭素原子を有す
    るアルコールから誘導したＣ₅ 乃至Ｃ₂₂の脂肪族アルキ
    ルの（随意的にポリプロピレノキシ）ポリエチレンオキ
    シ・カルボキシレート・エステル、およびこれらの混合
    物から成る群から選択される請求項９に記載の個人用ケ
    ア組成物。
22. 【請求項２２】 前記エステルがイソプロピルプロピレ
    ン・グリコール−２−イソデセス−７・カルボキシレー
    トである請求項２１に記載の個人用ケア組成物。
23. 【請求項２３】 前記エステルが以下のエステル、すな
    わち、 （ａ）芳香族酸の分枝鎖状のＣ₅ 乃至Ｃ₂₂のアルキル・
    アルコール・エステル、 （ｂ）分枝鎖状または不飽和状のアルキル・アルコール
    の分枝鎖状または直鎖状のＣ₅ 乃至Ｃ₂₂のアルキル酸エ
    ステル、および （ｃ）随意的にエトキシル化／プロポキシル化したポリ
    オールの直鎖状または分枝鎖状のＣ₅ 乃至Ｃ₂₂のアルキ
    ル酸エステル、のうちの少なくとも２種類から選択され
    る請求項９に記載の個人用ケア組成物。
24. 【請求項２４】 前記エステルが、当該エステルの全重
    量％に基づいて、 （ａ）約３０％乃至約８０％の分枝鎖状または不飽和状
    のＣ₅ 乃至Ｃ₂₂のアルキル・アルコールの分枝鎖状また
    は直鎖状のＣ₅ 乃至Ｃ₂₂のアルキル酸エステル、 （ｂ）約１０％乃至約５０％の芳香族酸の分枝鎖状のＣ
    ₅ 乃至Ｃ₂₂のアルキル・アルコール・エステル、および （ｃ）約１０％乃至約５０％の随意的にエトキシル化／
    プロポキシル化したポリオールの直鎖状または分枝鎖状
    のＣ₅ 乃至Ｃ₂₂のアルキル酸エステル、の混合物である
    請求項９に記載の個人用ケア組成物。
25. 【請求項２５】 前記エステルが、当該エステルの全重
    量％に基づいて、 （ａ）約１５％乃至約５０％のイソノナン酸イソノニ
    ル、 （ｂ）約１５％乃至約５０％のパルミチン酸イソステア
    リル、 （ｃ）約１５％乃至約５０％のオクタン酸セチル、およ
    び （ｄ）約１５％乃至約５０％のペンタエリスリトール・
    テトラオクタノエート、を含有している混合物である請
    求項９に記載の個人用ケア組成物。
26. 【請求項２６】 個人用ケア・システムにおいて、 （ａ）請求項１に記載の個人用ケア組成物、 （ｂ）水、および （ｃ）高分子乳化剤および／または増粘剤、を含有して
    いる個人用ケア・システム。
27. 【請求項２７】 前記個人用ケア・システムの全重量に
    基づいて、 （ａ）少なくとも約３％の請求項１に記載の個人用ケア
    組成物、 （ｂ）約７０％乃至約９８％の水、および （ｃ）約０．５％乃至約１．５％の高分子乳化剤および
    ／または増粘剤、を含有している請求項２６に記載の個
    人用ケア・システム。
28. 【請求項２８】 前記高分子乳化剤がポリエチレン・グ
    リコール−３０・ジポリヒドロキシステアレート、ジメ
    チコーン・コポリオール、置換したアクリレート、およ
    びこれらの混合物である請求項２６に記載の個人用ケア
    ・システム。
29. 【請求項２９】 前記増粘剤がカーボマー、アクリレー
    ト・コポリマー、セチル・エーテル基により変性したヒ
    ドロキシエチルセルロース、ポリビニルメチル・エーテ
    ル／マレイン酸無水物（ＰＶＭ／ＭＡ）デカジエン・ク
    ロスポリマー、およびこれらの混合物から成る群から選
    択される請求項２６に記載の個人用ケア・システム。
30. 【請求項３０】 前記増粘剤がアクリレート／アミノア
    クリレート・コポリマー、アクリレート／ステアレス−
    ２０・メタクリレート・コポリマー、アクリレート／セ
    テス−２０・イタコネート・コポリマー、アクリレート
    ／ステアレス−２０・イタコネート・コポリマー、カー
    ボマー、変性したヒドロキシセルロース、ポリ酢酸ビニ
    ル／マレイン酸無水物（ＰＶＡ／ＭＡ）デカジエン・ク
    ロスポリマー、およびこれらの混合物から成る群から選
    択される請求項２６に記載の個人用ケア・システム。
31. 【請求項３１】 さらに、有益物質を含有している請求
    項３０に記載の個人用ケア・システム。
32. 【請求項３２】 前記有益物質が血管収縮剤、コラーゲ
    ン・エンハンサー、抗浮腫薬、脱色剤、反射剤、もつれ
    除去／湿潤時櫛すき剤、フィルム形成性ポリマー、保湿
    剤、アミノ酸剤、抗菌剤、アレルギー抑制因子、抗アク
    ネ剤、老化防止剤、シワ防止剤、防腐剤、鎮痛薬、咳止
    め薬、痒み止め薬、局所麻酔薬、脱毛防止薬、毛髪成長
    促進剤、毛髪成長抑制剤、抗ヒスタミン薬、抗感染剤、
    炎症阻害因子、制吐薬、抗コリン剤、血管収縮薬、血管
    拡張薬、傷治癒促進剤、ペプチド、ポリペプチドおよび
    タンパク質、消臭剤および制汗剤、薬剤物質、皮膚軟化
    剤および皮膚加湿剤、皮膚安定化剤、ヘア・コンディシ
    ョナー、毛髪軟化剤、毛髪加湿剤、ビタミン、日焼け
    剤、皮膚白色化剤、抗真菌薬、脱毛剤、シェービング調
    製剤、外部鎮痛薬、香料、反対刺激薬、痔薬、殺虫剤、
    ツタウルシ生成物、アメリカツタウルシ生成物、火傷用
    製品、おむつかぶれ防止剤、紅色汗疹薬、メイク−アッ
    プ調整剤、ビタミン、アミノ酸およびこれらの誘導体、
    ハーブ抽出物、レチノイド、フラボノイド、知覚可能
    薬、酸化防止剤、スキン・コンディショナー、毛髪白色
    化剤、キレート化剤、細胞交代促進剤、着色剤、顔料、
    サンスクリーン剤、およびこれらの混合物から成る群か
    ら選択される請求項３１に記載の個人用ケア・システ
    ム。
33. 【請求項３３】 前記有益物質がナツシロギク、センテ
    ラ・アジアティカ（centella asiatica）、オリーブの
    葉、小麦タンパク質、オートムギ油、リコペン、ＤＭＡ
    Ｅ、ダイズおよびその誘導体、コロイド状オートミー
    ル、スルホン化シェール油、エルビオール、６−（１−
    ピペリジニル）−２，４−ピリミジンジアミン−３−オ
    キシド、フィナステリド、ケトコナゾール、サリチル
    酸、ジンク・ピリチオン、コール・タール、過酸化ベン
    ゾイル、硫化セレン、ヒドロコルチゾン、イオウ、メン
    トール、塩酸プラモキシン、塩化トリセチルアンモニウ
    ム、ポリクォーターニウム−１０、パンテノール、パン
    テノール・トリアセテート、ビタミンＡおよびその誘導
    体、ビタミンＢおよびその誘導体、ビタミンＣおよびそ
    の誘導体、ビタミンＤおよびその誘導体、ビタミンＥお
    よびその誘導体、ビタミンＫおよびその誘導体、ケラチ
    ン、リジン、アルギニン、加水分解した小麦タンパク
    質、加水分解したシルク・タンパク質、メトキシケイ皮
    酸オクチル、オキシベンゾン、ミノキシジル、二酸化チ
    タン、酸化チタン、レチノール、エリスロマイシン、ト
    レチノイン、およびこれらの混合物から成る群から選択
    される請求項３１に記載の個人用ケア・システム。
34. 【請求項３４】 前記有益物質が、前記個人用ケア・シ
    ステムの全重量に基づいて、約０．００１％乃至約５．
    ０％の量で存在している請求項３１に記載の個人用ケア
    ・システム。
35. 【請求項３５】 さらに、非イオン性の乳化剤、本質的
    に非発泡性の界面活性剤、およびこれらの混合物から選
    択される安定性向上剤を含有している請求項２６に記載
    の個人用ケア・システム。
36. 【請求項３６】 動物または人間における所望の場所に
    有効量の脱毛治療剤と共に請求項２６に記載の個人用ケ
    ア・システムを局所的に供給する工程を含む脱毛を治療
    する方法。
37. 【請求項３７】 前記脱毛治療剤がミノキシジル、６−
    （１−ピペリジニル）−２，４−ピリミジンジアミン−
    ３−オキシド、Ｎ’−シアノ−Ｎ−（tert−ペンチル）
    −Ｎ’−３−ピリジニル−グアニジン、フィナステリ
    ド、レチノイドおよびその誘導体、ケトコナゾール、エ
    ルビオールまたはこれらの混合物から成る群から選択さ
    れる請求項３６に記載の方法。
38. 【請求項３８】 毛髪成長を抑制するために動物または
    人間における所望の場所に毛髪成長抑制剤と共に請求項
    ２６に記載の個人用ケア・システムを局所的に供給する
    工程を含む毛髪成長を抑制するための方法。
39. 【請求項３９】 前記毛髪成長抑制剤がセリン・プロテ
    アーゼ、レチノール、イソトレチノイン、ベータメタゾ
    ン、アルファ−トコフェロールおよびその誘導体、およ
    びこれらの混合物から成る群から選択される請求項３８
    に記載の方法。
40. 【請求項４０】 所望の領域における動物または人間の
    皮膚に請求項２６に記載の個人用ケア・システムおよび
    有効量の抗アクネ症剤の混合物を局所的に供給する工程
    を含むアクネ症を治療するための方法。
41. 【請求項４１】 前記抗アクネ症剤が過酸化ベンゾイ
    ル、レチノール、エルビオール、抗生物質、サリチル
    酸、およびこれらの混合物から成る群から選択される請
    求項４０に記載の方法。
42. 【請求項４２】 所望の領域における動物または人間の
    皮膚に請求項２６に記載の個人用ケア・システムおよび
    有効量の老化防止剤の混合物を局所的に供給する工程を
    含む老化の兆候およびその他の光障害を明示する状態を
    減少するための方法。
43. 【請求項４３】 前記老化防止剤がレチノイド、酸化防
    止剤、アルファ−ヒドロキシ酸、ベータ−ヒドロキシ
    酸、およびこれらの混合物から成る群から選択される請
    求項４２に記載の方法。
44. 【請求項４４】 所望の領域における動物または人間の
    皮膚に請求項２６に記載の個人用ケア・システムおよび
    有効量の脱色有益物質の混合物を局所的に供給する工程
    を含む皮膚を脱色するための方法。
45. 【請求項４５】 前記脱色有益物質がレチノール、コウ
    ジ酸、ヒドロキノン、およびこれらの混合物から成る群
    から選択される請求項４４に記載の方法。
46. 【請求項４６】 所望の領域における動物または人間の
    皮膚に請求項２６に記載の個人用ケア・システムおよび
    ふけ症、脂漏性皮膚炎および／または乾癬の症状を治療
    できる有効量の有益物質の混合物を局所的に供給する工
    程を含む前記各症状を治療するための方法。
47. 【請求項４７】 前記有益物質がシェール油およびその
    誘導体、エルビオール、ケトコナゾール、コール・ター
    ル、サリチル酸、ジンク・ピリチオン、硫化セレン、ヒ
    ドロコルチゾン、イオウ、メントール、塩酸プラモキシ
    ン、およびこれらの混合物から成る群から選択される請
    求項４６に記載の方法。
48. 【請求項４８】 前記個人用ケア・システムがゲル、入
    浴剤、洗剤、ムース、シャンプー、リンス、ローショ
    ン、クリーム、ドライ・ワイパー、ウエット・ワイパ
    ー、ブラシ、スポンジ、またはスプレーの形態である請
    求項２６に記載の個人用ケア・システム。
49. 【請求項４９】 前記個人用ケア・システムが水中油形
    のエマルジョンの形態である請求項２６に記載のシステ
    ム。
50. 【請求項５０】 所望の場所に請求項３１に記載の個人
    用ケア・システムを供給する工程を含む毛髪、皮膚また
    は爪に有益物質を供給する方法。