JP2002308162A - シール組立体及び履帯連結構造 - Google Patents
シール組立体及び履帯連結構造Info
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Abstract
実にシールすることが可能なシール組立体の提供するこ
とにあり、また、他の目的は、簡単にシール組立体を組
付けることができる共に、潤滑油等の外部への流出を確
実に防止することが可能な履帯連結構造を提供する。 【解決手段】 リップ部23を有する一対のシールリン
グ1、1を、そのリップ部23、23が軸心方向の相反
する方向へ突出するように配置すると共に、このシール
リング1、1間に、軸心方向の圧縮にてリップ部23、
23に軸心方向外方への反力を付与する負荷リング2を
介設した。
Description
び履帯連結構造に関する。
建設機械等の履帯型車両は、図6に示すように、無端状
のリンクチェーン81を有し、このリンクチェーン81
に地面接地用の複数の履板(図示省略)が取付けられて
いる。そして、リンクチェーン81は、平行に配設され
る複数のリンク82a・・、82b・・と、相対向する
リンク82a、82bを揺動可能に連結するための履帯
連結構造84とを備える。すなわち、リンク82a、8
2bは、図示省略の履板が取付けられる中間部85と、
この中間部85から突設される連結部86、87とを備
え、連結部86にピン挿入孔88が設けられ、連結部8
7にブッシュ挿入孔89が設けられている。そして、リ
ンク82a、82a及びリンク82b、82bはそれぞ
れ連結部86、87が重ね合わされた状態にて上記連結
構造84を介して連結される。
ピン90に外嵌されるブッシュ91とを備え、ピン90
の端部がブッシュ91より軸心方向外方へ突出し、リン
ク82のピン挿入孔88に圧入され、ブッシュ91の端
部がリンク82のブッシュ挿入孔89に圧入される。ま
た、ピン挿入孔88は、そのブッシュ側の開口部が大径
部92とされ、この大径部92と、ブッシュ91の外端
面と、ピン90の外周面93とでもって空間部94が形
成され、この空間部94にシール組立体95が嵌着され
ている。この場合、ピン90に対してブッシュ91が回
転自在に外嵌され、ピン90と連結部86とが一体化さ
れ、ブッシュ91と連結部87とが一体化されることに
なり、連結されるリンク82、82の端部、つまり連結
部86、87が揺動可能に連結されることになる。ま
た、ピン90には、油注入孔96が設けられ、この油注
入孔96の油が図示省略の通路からピン90の外周面9
3側へ流出して、ピン90とブッシュ91との潤滑油と
なる。
示すように、リップ部97を有するシールリング98
と、このシールリング98を支持する支持リング99
と、シールリング98のリップ部97からの押圧力を受
ける負荷リング100とを備え、上記潤滑油の外部への
流出を防止している。
造では、リップ部97がその対応する壁面(図6では、
ブッシュ91の端面)に圧接するためには、負荷リング
100がその外周側から押圧力を受ける必要がある。そ
のため、従来では、シール組立体95を嵌入(挿入)する
ためのハウジング(空間部94)を形成する必要があっ
て、全体の構造が複雑化して加工しにくいものとなって
いた。しかも、この空間部94にシール組立体95を装
着する必要があり、全体としての組立作業が面倒であ
り、生産性に劣っていた。
めになされたものであって、その一の目的は、組付ける
部位の構造が簡単であってしかも確実にシールすること
が可能なシール組立体の提供することにあり、また、他
の目的は、簡単にシール組立体を組付けることができる
共に、潤滑油等の外部への流出を確実に防止することが
可能な履帯連結構造を提供することにある。
のシール組立体は、リップ部23を有する一対のシール
リング1、1を、そのリップ部23が軸心方向の相反す
る方向へ突出するように配置すると共に、このシールリ
ング1、1間に、軸心方向の圧縮にて上記リップ部2
3、23に軸心方向外方への反力を付与する負荷リング
2を介設したことを特徴としている。
ング2に軸心方向の圧縮力を作用させれば、この負荷リ
ング2はシールリング1、1のリップ部23、23を軸
心方向外方へ押圧することになる。このため、負荷リン
グ2に軸心方向の圧縮力が作用するように、このシール
組立体の自由状態での軸心方向長さより小さい隙間を形
成する壁間に、このシール組立体を装着すれば、各リッ
プ部23、23がその対応する壁に圧接し、リップ部2
3、23の内径側と外径側とを密封することができる。
すなわち、このシール組立体を使用すれば、履帯連結構
造等への組み込み作業を簡単に行うことができ、組立作
業性の向上を図ることが可能となって、生産性の向上を
図ることができる。
リング2の径方向外方への変位を規制する外径規制体3
2を有することを特徴としている。
制体32にて負荷リング2の径方向外方への変位を規制
することができ、リップ部23、23に対する負荷リン
グ2の軸心方向外方への反力を確実に付与することがで
きる。これにより、従来では必要としていた外周側の規
制壁(上記図6に示す空間部94)を必要としないこと
になる。すなわち、このシール組立体Sを装着するため
の空間加工を必要とせず、加工作業が容易となると共
に、高精度のシール力を発揮することが可能である。
グ2の径方向内方への変位を規制する内径規制体33を
有することを特徴としている。
制体33にて負荷リング2の径方向内方への変位を規制
することができ、リップ部23、23に対する負荷リン
グ2の軸心方向外方への反力を確実に付与することがで
きる。また、内径規制体33が、このシール組立体の内
径側に配設されるスペーサとなって、このシール組立体
の装着部位の確保が容易となる。
リング1が上記負荷リング2の径方向外方への変位を規
制する外径規制体32を有すると共に、他方のシールリ
ング1が上記負荷リング2の径方向内方への変位を規制
する内径規制体33を有することを特徴としている。
制体32にて負荷リング2の径方向外方への変位を規制
し、内径規制体33にて負荷リング2の径方向内方への
変位を規制することができるので、負荷リング2による
リップ部23、23への軸心方向への反力の付与を確実
に行うことができ、より高精度のシール力を発揮するこ
とが可能である。
グ2が、軸心方向の圧縮を許容する周方向溝27を有す
ることを特徴としている。
ング2に軸心方向の圧縮力が作用すれば、周方向溝27
を有することによって、軸心方向に圧縮され、リップ部
23、23に軸心方向外方への反力を確実に付与するこ
とができ、安定したシール機能を発揮することができ
る。
て、組立体中心を通る径方向線に関して対称となること
を特徴としている。
中心を通る径方向線に関して対称となるので、このシー
ル組立体の表裏がなくなって、このシール組立体を装着
する際に作業し易い利点がある。しかも、一対のシール
リング1、1等を形成する場合、一種類でよく、製造コ
ストの低減を図ることが可能である。
5、5の重ね合わされる端部に挿通されるピン8を備
え、一方のリンク5が上記ピン8に固定されると共に、
他方のリンク5がこのピン8に対して回動可能に支持さ
れる履帯連結構造構造であって、上記ピン8に外嵌され
てこのピン8の外周面側に供給される潤滑油の外部への
流出を防止するシール組立体Sを有し、上記シール組立
体Sは、軸方向に沿って相対面する径方向壁面W、W間
に配置される負荷リング2と、この負荷リング2からの
押圧力にて一方の径方向壁面Wに圧接するリップ部23
を有する第1のシールリング1と、この負荷リング2か
らの押圧力にて他方の径方向壁面Wに圧接するリップ部
23を有する第2のシールリング1とを備えたことを特
徴としている。
ール組立体Sを軸方向に沿って相対面する径方向壁面
W、W間に装着すれば、各リップ部23、23がその対
応する壁W、Wに圧接し、リップ部23、23の内径側
と外径側とを密封することができる。すなわち、図6に
示す従来の履帯連結構造のように空間部94を必要とせ
ず、加工作業およびシール組立体Sの装着作業が容易で
あると共に、高精度のシール力を発揮することが可能で
ある。
ンク5に内嵌固定されて上記ピン8に対して回動可能と
なるブッシュ12を備え、このブッシュ12の端面が上
記一方の径方向壁面Wとなることを特徴としている。
組立体Sを受ける一方の径方向壁面をブッシュ12の端
面にて構成することができ、履帯連結構造全体として簡
略化を図ることができる。
ンク5に内嵌固定されて上記ピン8に対して回動可能と
なるブッシュ12と、スプロケット18側のブッシュ1
3とを備え、ブッシュ12、13間にシール組立体Sを
介設したことを特徴としている。
組立体Sを受ける径方向壁面Wを、ブッシュ12にて構
成することが可能であり、履帯連結構造全体として簡略
化を図ることができると共に、組立作業も容易であり、
生産性に優れる。
ング2の内径側に、この負荷リング2の径方向内方への
変位を規制するリング体31を配置したことを特徴とし
ている。
グ体31にて負荷リング2の径方向内方への変位を規制
することができ、リップ部23、23に対する負荷リン
グ2の軸心方向外方への反力を確実に付与することがで
きる。リング体31が、このシール組立体の内径側に配
設されるスペーサとなって、このシール組立体の装着部
位の確保が容易となる。
組立体Sの外周側にダストシール用リング37を配置し
たことを特徴としている。
トシール用リング37にて、外周側からのシール組立体
Sへの土砂や泥水等のダストの浸入を防止することがで
き、これにより、シール組立体Sは安定したシール機能
を発揮して、履帯の品質の向上を図ることができると共
に、履帯として耐久性に優れたものとなる。
具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に
説明する。図1はこの発明のシール組立体の実施形態を
示す要部断面図であり、このシール組立体Sは、例え
ば、履帯連結構造に使用され、一対のシールリング1、
1と、このシールリング1、1間に介設される負荷リン
グ2とを備え、各シールリング1、1が、断面L字状の
支持リング3、3に支持されている。この場合、シール
組立体Sは、断面において、組立体中心を通る径方向線
に関して対称となっている。また、履帯連結構造とは、
ブルドーザや油圧ショベル等の建設機械等の履帯型車両
における走行用履帯の連結構造である。
ク5、5を連結するものであって、一方のリンク5の端
部の連結部6と、他方のリンク5の端部の連結部7とを
重合わせた状態にて、連結する。すなわち、各リンク5
・・は、一端側に連結部6を有し、他端側に連結部7を
有し、連結すべき隣合うリンク5、5の連結部6と連結
部7とがこの連結構造を介して連結される。なお、各リ
ンク5においては、図6に示すように、連結部6と連結
部7との間に図示省略の中間部が形成され、この中間部
に履板が取付けられる。また、図2では省略している
が、ピン6の他方の端部においても、同様にリンク5、
5が連結されている。
ピン8に外嵌される抜止めリング9とを備える。すなわ
ち、リンク5の連結部6にピン挿入孔10を設けると共
に、リンク5の連結部7にブッシュ挿入孔11を設け、
ピン8の端部をピン挿入孔10に圧入すると共に、連結
部7のブッシュ挿入孔11に、ピン8に対して回転自在
に外嵌されるブッシュ12に圧入する。また、ピン8の
両端部側に配設されて所定間隔をもって相対面するリン
ク5、5の連結部6(図例では、相対面している他方の
リンク5は省略されている。)間には、ピン8に外嵌さ
れる他のブッシュ13、つまり後述するスプロケット1
8側のブッシュが介設されている。そして、このブッシ
ュ12、13間にこの発明のシール組立体Sが介設さ
れ、一方のブッシュ12の端面と、他方のブッシュ12
の端面とが上記リップ部23、23が圧接する径方向壁
面W、Wとなる。なお、ブッシュ12と一方のリンク5
の連結部6との間に従来のシール組立体Saが介設され
ている。
が設けられると共に、ピン挿入孔10の開口周縁に軸方
向内方に向かって縮径するテーパ面15が設けられ、こ
のテーパ面15と周方向凹溝14とでもって環状空間1
6が形成される。そして、弾性的に拡径・縮径が可能と
された抜止めリング9が、この環状空間16に嵌着され
ることによって、リンク5とピン8とが固定される。そ
して、このように連結されたリンク5は、エンドレス状
のリンクチェーンとなり、建設機械等の履帯型車両のス
プロケット18(図2参照)に掛け回される。なお、ピン
8には図示省略の油注入孔が設けられ、この油注入孔の
油が外周面19側へ流出して、ピン8とブッシュ12等
との潤滑油となる。
Sのシールリング1は、例えば、硬さHs95位のウレ
タン樹脂等からなり、外周側に配設される軸心方向に延
びる第1部20と、この第1部20の軸心方向外端部から
径方向内方へ延びる第2部21と、第1部20の軸心方
向内端部に径方向内方へ延びる垂下周壁22とを備え、
第2部21に、軸心方向外方へ突出する断面三角形状の
リップ部23が突設されている。
の上記支持リング3が付設されている。すなわち、支持
リング3は、第1部24と第2部25とを備え、第1部2
4が上記シールリング1の第1部20に当接係合し、第
2部25がシールリング1の第2部21に当接係合し、
シールリング1の垂下周壁22の内面と支持リング3の
端面とが当接係合し、シールリング1と一体化してい
る。
60位のNBRからなり、外周面26に周方向溝27が
設けられた断面略台形状のリング体からなる。すなわ
ち、両端面28、28に切欠部29、29が設けられ、
内周面30の軸心方向長さが外周面26の軸心方向長さ
より小とされている。このため、周方向溝27によっ
て、負荷リング2に軸心方向の圧縮力が付与されれば、
この負荷リング2は軸心方向長さ寸法が小となる。ま
た、負荷リング2の外周面26は支持リング3の第1部
24の内周面に当接し、負荷リング2の端面28は支持
リング3の第2部25の内面に当接する。
シール組立体Sの軸心方向長さ寸法がブッシュ12、1
3間寸法より大きく設定されている。ところで、ブッシ
ュ12、13間には、ピン8に外嵌されるリング体31
が介装される。この場合、このリング体31の外径寸法
を、上記負荷リング2の内径寸法と略同一に設定してい
る。これによって、このリング体31は、負荷リング2
の径方向内方への変位を規制すると共に、ブッシュ1
2、13間寸法の縮小を規制することになる。
は、自由状態では、ブッシュ12、13間寸法より大で
あるので、図1(b)に示すように、ブッシュ12、1
3間に装着すれば、軸心方向の圧縮力を受けることにな
る。軸心方向の圧縮力を受ければ、負荷リング2の軸心
方向長さが縮小するが、この際、上記リング体31が負
荷リング2の径方向内方への変位を規制する内径規制体
33となると共に、支持リング2の第1部24が負荷リ
ング2の径方向外方への変位を規制する外径規制体32
となる。このため、負荷リング2からのリップ部23、
23への軸心方向外方への反力を確実に付与することが
できる。
縮され、その反力によって第1のシールリング1(ブッ
シュ12側のシールリング1を第1のシールリング1と
呼ぶ)のリップ部23がブッシュ12の端面(つまり径
方向壁面W)に圧接し、第2のシールリング1(ブッシ
ュ13側のシールリング1を第2のシールリング1と呼
ぶ)のリップ部23がブッシュ32の端面に圧接(つま
り径方向壁面W)に圧接することになって、リップ部2
3、23の内径側と外径側とを密封することができ、シ
ール機能を発揮することができる。すなわち、このシー
ル組立体Sを使用すれば、外周側を受ける壁面を設ける
必要がなく、従来のように、シール組立体Sを嵌入する
ために図6に示すようなハウジング94を設ける必要が
ない。このため、履帯連結構造の簡素化を図ることが可
能であると共に、シール組立体Sのハウジングへの挿入
(嵌入)作業がなく、組立作業性の向上を図ることが可能
である。さらに、このシール組立体Sは、断面におい
て、組立体中心を通る径方向線に関して対称となってい
るので、このシール組立体Sの表裏がなくなって、この
シール組立体Sを装着する際に作業し易い利点がある。
しかも、一対のシールリング1、1や支持リング3、3
を形成する場合、一種類でよく、製造コストの低減を図
ることが可能である。さらに、負荷リング2も上記径方
向線に関して対称となっているので、製造し易い利点も
ある。
ように、このリンク5、5の連結部6、7間に上記のよ
うに他のシール組立体Saが装着されているが、このシ
ール組立体Saは、リップ部97を有するシールリング
98と、このシールリング98を支持する支持リング9
9と、シールリング98のリップ部97からの押圧力を
受ける負荷リング100とを備えている。すなわち、ピ
ン挿入孔10は、そのブッシュ側の開口部が大径部35
とされ、この大径部35と、ブッシュ12の端面と、ピ
ン8の外周面19とでもって空間部(ハウジング)34
が形成され、この空間部34にシール組立体Saが嵌着
される。すなわち、このシール組立体Saによって、連
結されるリンク5、5間において、ピン8の外周面19
側からの潤滑油の外部への流出を防止することができ
る。また、負荷リング100の内径側には、ピン8に外
嵌されるスペーサ36が配置されている。
シール構造体Sの外周側が開放状であるので、この外周
側からシール構造体S内に土砂や泥水等のダスト等が浸
入するおそれがある。そのため、図3に示すように、ダ
ストシール用リング37を配置するのが好ましい。すな
わち、ダストシール用リング37は、両端面にリップ3
8、38を有する断面略扁平矩形状のリング体からな
り、リンク5の連結部7とブッシュ13との間に介設さ
れる。これによって、外部からのダスト等の浸入を確実
に防止することができ、さらには、シール構造体S内部
からの潤滑油等の流出も防止することができる。
を示し、この場合、上記実施の形態と相違して、一対の
シールリング1、1の形状を相違させている。すなわ
ち、一方のシールリング1(イのシールリング1と呼
ぶ)は、リップ部23を有する断面略台形状のリング体
からなり、また、このイのシールリング1を支持するイ
の支持リング3は、内径側に配設されて軸心方向へ延び
る第1部40と、この第1部40の軸心方向外端から径方
向外方へ延びる第2部41とからなり、この第2部41
が、イのシールリング1に埋設状となっている。他方の
シールリング1(ロのシールリング1と呼ぶ)は、外径
側に配設されて軸心方向へ延びる第1部42と、この第1
部42の軸心方向外端から径方向内方へ延びる第2部4
3とを備え、第2部43にリップ部23が設けられる。
また、このロのシールリング1を受けるロの支持リング
3は、外径側に配設されて軸心方向へ延びる第1部44
と、この第1部44の軸心方向外端から径方向内方へ延
びる第2部45とからなり、第2部45が、ロのシール
リング1の第2部43に埋設状となっている。
シールリング1側に切欠部46が形成されると共に、内
周面30のロのシールリング1側に切欠部47が形成さ
れている。そして、負荷リング2は、その外周面26が
ロの支持リング3の第1部44の内周面に当接し、その
外端面48(ロのシールリング1に対応する面)がロの
シールリング1の第2部43の内面に当接し、その内周
面30がイの支持リング3の第1部40の外周面に当接
し、その外端面49(イのシールリング1に対応する
面)がイのシールリング1の内面に当接する。
心方向長さをブッシュ12、13間長さより大きく設定
して、図4(b)に示すように、ブッシュ12、13間
に装着する。この場合、上記切欠部46、47が負荷リ
ング2の軸心方向の圧縮を許容する周方向溝27、27
となって、このシール組立体Sの軸心方向長さが短くな
る。そして、イの支持リング3の第1部40が負荷リン
グ2を内径側から受け、ロの支持リング3の第1部44
が負荷リング2を外径側から受けることになって、第1
部40が、負荷リング2の内径側への変位を規制する内
径規制体33となると共に、第1部44が、負荷リング
2の外径側への変位を規制する外径規制体32となる。
このため、負荷リング2の径方向の変位が規制され、各
リップ部23、23は軸心方向外方への反力を付与さ
れ、各リップ部23、23がブッシュ12、13にそれ
ぞれ密接して、高精度のシール機能を発揮する。
態を示し、この場合、シールリング1、1は、それぞれ
断面が略台形状のリング体からなり、その軸心方向外側
の外周側のコーナー部がリップ部23とされる。また、
支持リング3、3は、内径側において軸心方向へ延びる
第1部51と、この第1部51の外端部から径方向へ延び
る第2部52とからなる。この場合の第2部52は、軸
心方向外方に向かって拡開し、内径部52aと中間部5
2bと外径部52cとからなり、このシールリング1に
埋設状となっている。すなわち、中間部52bと外径部
52cは完全に埋設されているが、内径部52aはその
内面が露出している。なお、内径部52aの拡開角度を
θ1とし、中間部52bの拡開角度をθ2とし、外径部
52cのθ3とした場合に、θ2<θ1<θ3となって
いるが、もちろんこれに限るものではない。
の字状のリング体からなり、内周面30に周方向溝27
が形成されている。そして、両端面は、内径側傾斜面5
3と、外径側傾斜面54とからなる。内径側傾斜面53
は外径側に向かって拡開する傾斜面とされ、外径側傾斜
面54は外径側に向かって縮径する傾斜面とされる。ま
た、負荷リング2の内周面30が支持リング3の第1部
51の外周面に当接し、内径側傾斜面53が支持リング
3の内径部52a乃至シールリング1の内面に当接す
る。
シール用リング37が配置されている。この場合のダス
トシール用リング37は、断面が扁平矩形状のリング体
からなる芯部材55が埋設されている。すなわち、この
ダストシール用リング37は、負荷リング2の外径側へ
の変位を規制する外径規制体32を構成する。
心方向長さをブッシュ12、13間長さより大きく設定
して、図5(b)に示すように、ブッシュ12、13間
に装着する。この場合、周方向溝27を有することによ
って、負荷リング2の軸心方向の圧縮を許容し、このシ
ール組立体Sの軸心方向長さが短くなる。そして、支持
リング3の第1部51が負荷リング2の内径側への変位
を規制する内径規制体33となり、ダストシール用リン
グ37が負荷リング2の外径側への変位を規制する外径
規制体32となって、負荷リング2の径方向の変位が規
制され、各リップ部23、23は軸心方向外方への反力
を付与され、各リップ部23、23がブッシュ12、1
3にそれぞれ密接して、高精度のシール機能を発揮す
る。しかも、外部からのダスト等の浸入を確実に防止す
ることができる。
実施の形態について説明したが、この発明は上記実施の
形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種
々変更して実施することが可能である。例えば、図1に
示すシール組立体において、周方向溝27の断面形状と
して、半円状に限らず、半楕円乃至半長円状、Vの字
状、矩形状等の種々の形状のものも採用することがで
き、図5に示すシール組立体の周方向溝27の形状もこ
のような種々の形状を採用することができる。また、図
4に示すシール組立体において、ブッシュ13側のシー
ルリング1を大径とすると共に、ブッシュ12側のシー
ルリング1を小径としているが、逆に、ブッシュ13側
のシールリング1を小径とすると共に、ブッシュ12側
のシールリング1を大径としてもよい。さらに、図2に
示す履帯連結構造において、ハウジング34に装着され
るシール組立体Saをシール組立体Sに変えて使用して
もよい。
(a)は装着前の要部断面図であり、(b)は装着後の
要部断面図である。
図である。
面図である。
し、(a)は装着前の要部断面図であり、(b)は装着
後の要部断面図である。
し、(a)は装着前の要部断面図であり、(b)は装着
後の要部断面図である。
Claims (11)
- 【請求項1】 リップ部(23)を有する一対のシール
リング(1)(1)を、そのリップ部(23)(23)
が軸心方向の相反する方向へ突出するように配置すると
共に、このシールリング(1)(1)間に、軸心方向の
圧縮にて上記リップ部(23)(23)に軸心方向外方
への反力を付与する負荷リング(2)を介設したことを
特徴とするシール組立体。 - 【請求項2】 上記負荷リング(2)の径方向外方への
変位を規制する外径規制体(32)を有することを特徴
とする請求項1のシール組立体。 - 【請求項3】 上記負荷リング(2)の径方向内方への
変位を規制する内径規制体(33)を有することを特徴
とする請求項1のシール組立体。 - 【請求項4】 一方のシールリング(1)が上記負荷リ
ング(2)の径方向外方への変位を規制する外径規制体
(32)を有すると共に、他方のシールリング(1)が
上記負荷リング(2)の径方向内方への変位を規制する
内径規制体(33)を有することを特徴とする請求項1
のシール組立体。 - 【請求項5】 上記負荷リング(2)が、軸心方向の圧
縮を許容する周方向溝(27)を有することを特徴とす
る請求項1〜請求項4のいずれかのシール組立体。 - 【請求項6】 断面において、組立体中心を通る径方向
線に関して対称となることを特徴とする請求項1〜請求
項5のいずれかのシール組立体。 - 【請求項7】 履帯のリンク(5)(5)の重ね合わさ
れる端部に挿通されるピン(8)を備え、一方のリンク
(5)が上記ピン(8)に固定されると共に、他方のリ
ンク(5)がこのピン(8)に対して回動可能に支持さ
れる履帯連結構造構造であって、上記ピン(8)に外嵌
されてこのピン(8)の外周面側に供給される潤滑油の
外部への流出を防止するシール組立体(S)を有し、上
記シール組立体(S)は、軸方向に沿って相対面する径
方向壁面(W)(W)間に配置される負荷リング(2)
と、この負荷リング(2)からの押圧力にて一方の径方
向壁面(W)に圧接するリップ部(23)を有する第1
のシールリング(1)と、この負荷リング(2)からの
押圧力にて他方の径方向壁面(W)に圧接するリップ部
(23)を有する第2のシールリング(1)とを備えた
ことを特徴とする履帯連結構造。 - 【請求項8】 上記他方のリンク(5)に内嵌固定され
て上記ピン(8)に対して回動可能となるブッシュ(1
2)を備え、このブッシュ(12)の端面が上記一方の
径方向壁面(W)となることを特徴とする請求項7の履
帯連結構造。 - 【請求項9】 上記他方のリンク(5)に内嵌固定され
て上記ピン(8)に対して回動可能となるブッシュ(1
2)と、スプロケット(18)側のブッシュ(13)と
を備え、ブッシュ(12)(13)間にシール組立体
(S)を介設したことを特徴とする請求項7の履帯連結
構造。 - 【請求項10】 上記負荷リング(2)の内径側に、こ
の負荷リング(2)の径方向内方への変位を規制するリ
ング体(31)を配置したことを特徴とする請求項7〜
請求項9のいずれかの履帯連結構造。 - 【請求項11】 上記シール組立体(S)の外周側にダ
ストシール用リング(37)を配置したことを特徴とす
る請求項7〜請求項9のいずれかの履帯連結構造。
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