JP2002306975A - バイポーラ膜 - Google Patents
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Abstract
電流効率を示し、しかもブリスター(水泡)を発生しな
いバイポーラ膜、及びその製造方法を提案する。 【解決手段】陽イオン交換膜および陰イオン交換膜を接
合したバイポーラ膜において、陽イオン交換膜と陰イオ
ン交換膜の少なくとも一方の接合側の面が、算術平均粗
さ(Ra)で0.1〜1μmの凹凸を成しているバイポ
ーラ膜。必要に応じて、陽イオン交換膜および陰イオン
交換膜の接合面に金属イオンまたは金属錯イオンをイオ
ン交換したイオン交換樹脂粒子を存在させる。
Description
流密度で水を解離しうるバイポーラ膜及びその製造方法
に関する。
オン交換膜が貼合わさった構造からなり、水をプロトン
と水酸イオンに解離することができるイオン交換膜であ
る。
ば、陽イオン交換膜と陰イオン交換膜をポリエチレンイ
ミン−エピクロルヒドリンの混合物で張り合わせ硬化接
着する方法(特公昭32−3962号公報)、陽イオン
交換膜と陰イオン交換膜をイオン交換性接着剤で接着さ
せる方法(特公昭34−3961号公報)、陽イオン交
換膜と陰イオン交換膜とを微粉のイオン交換樹脂、陰ま
たは陽イオン交換樹脂と熱可塑性物質とのペースト状混
合物を塗布し圧着させる方法(特公昭35−14531
号公報)、陽イオン交換膜の表面にビニルピリジンとエ
ポキシ化合物からなる糊状物質を塗布しこれに放射線照
射することによって製造する方法(特公昭38−166
33号公報)、陰イオン交換膜の表面にスルホン酸型高
分子電解質とアリルアミン類を付着させた後、電離性放
射線を照射架橋させる方法(特公昭51−4113号公
報)、イオン交換膜の表面に反対電荷を有するイオン交
換樹脂の分散系と母体重合体との混合物を沈着させる方
法(特開昭53−37190号公報)、ポリエチレンフ
ィルムにスチレン−ジビニルベンゼンを含浸重合したシ
ート状物をステンレス製の枠にはさみつけ、一方の側を
スルホン化させた後、シートを取り外して残りの部分に
クロルメチル化し、次いでアミノ化処理する方法(米国
特許3562139号明細書)などが提案されている。
また、特定の金属イオンを陰陽イオン交換膜の表面に塗
り両イオン交換膜を重ね合わせてプレスすると水解離電
圧の低いバイポーラ膜が出来ること(Electroc
him.Acta,Vol.31 1175−1176
(1986))も報告されている。
較的早く水解離電圧が上昇してしまったり、陰陽イオン
交換膜間に水泡が発生するという欠点や、又バイポーラ
膜自体も容易に陰陽イオン交換膜に剥離してしまうとい
う問題があった。
膜の間に存在させるバイポーラ膜が提案されている(特
開平6−172557号公報、特開平6−172558
号公報、特開平6−263896号公報、特開平7−3
051号公報)が、バイポーラ膜の安定性に欠けるとい
う問題があった。
交換体と陽イオン交換膜とが接合したバイポーラ膜(特
開平8−269217号公報)、陰イオン交換膜と陽イ
オン交換膜の間に中間層を設け、中間層が金属酸化物の
微粒子および陰イオン交換基からなるバイポーラ膜(特
開平10−87853号公報)が提案されている。これ
らはかなり良好な性能を示すものの、高電流密度下で水
解離電圧が上昇するという問題があった。
下で長期間低い水解離電圧、高い電流効率を示し、しか
もブリスター(水泡)、膜剥がれ等が発生せず、耐久性
に優れたバイポーラ膜、及びその製造方法を提案する。
問題に鑑み鋭意研究の結果、高電流密度下で水の解離電
圧の上昇が小さく、かつ電流効率が高くしかも耐久性に
優れたバイポーラ膜が容易に得られることを見いだし、
本発明を提案するに至ったものである。
イオン交換膜を接合したバイポーラ膜において、陽イオ
ン交換膜と陰イオン交換膜の少なくとも一方の接合側の
面が、算術平均粗さ(Ra)で0.1〜1μmの凹凸を
成していることを特徴とするバイポーラ膜である。
陰イオン交換膜を接合したバイポーラ膜において、陽イ
オン交換膜と陰イオン交換膜の接合面に金属イオンまた
は金属錯イオンをイオン交換したイオン交換樹脂粒子が
存在し、且つ陽イオン交換膜と陰イオン交換膜の少なく
とも一方の接合側の面が、算術平均粗さ(Ra)で0.
1〜1μmの凹凸を成していることを特徴とするバイポ
ーラ膜をも提供するものである。
ン交換膜および陰イオン交換膜を接合してなる。
ず、公知の陽イオン交換膜を用いることが出来る。例え
ば、スチレン−ジビニルベンゼン樹脂、ポリスルホン樹
脂などにスルホン酸基、カルボン酸基等の陽イオン交換
基を導入した膜を用いることが出来る。特に、バイポー
ラ膜の用途の点から酸性下にても交換基が解離している
スルホン酸基を有する陽イオン交換膜が望ましい。ま
た、陽イオン交換膜は、重合型、均一型、不均一型、あ
るいは補強心材の有無や製造方法に由来する陽イオン交
換膜の種類、形式など如何なるものであってもよい。さ
らに、陽イオン交換膜のなかに陰イオン交換基を若干有
する様なイオン交換膜であっても陽イオンの輸率が90
%以上であれば本発明の陽イオン交換膜として十分に使
用しうる。
が、一般には10〜400μm、好ましくは30〜20
0μmである。イオン交換容量は、電圧降下や輸率の関
係から0.5〜3.0meq/gであることが好まし
く、さらに、0.7〜2.5meq/gであることがよ
り好ましい。
に限定されず、公知の陰イオン交換膜を用いることが出
来る。例えば、スチレン−ジビニルベンゼン樹脂、ポリ
スルホン樹脂などに4級アンモニウム基、ピリジニウム
基、アミノ基等の陰イオン交換基を導入した膜を用いる
ことが出来る。特に、バイポーラ膜の用途の点からアル
カリ性下にても交換基が解離している4級アンモニウム
基を有し、かつアルカリ耐久性の陰イオン交換膜が望ま
しい。また、陰イオン交換膜は、重合型、均一型、不均
一型、あるいは補強心材の有無や製造方法に由来する陰
イオン交換膜の種類、形式など如何なるものであっても
よい。さらに、陰イオン交換膜のなかに陽イオン交換基
を若干有する様なイオン交換膜であっても陰イオンの輸
率が90%以上であれば本発明の陰イオン交換膜として
十分に用いうる。
が、一般には10〜400μm、好ましくは30〜20
0μmである。イオン交換容量は、電圧降下や輸率の関
係から0.4〜2.5meq/gであることが好まし
く、さらに0.6〜2.0meq/gであることが好ま
しい。
換膜と陰イオン交換膜の少なくとも一方の接合側の面
は、算術平均粗さ(Ra)が0.1〜1μmの値を取る
ような凹凸を成している。ここで、算術平均粗さ(R
a)は、次の方法によって求めた値である。3cm×3
cmの膜サンプルについて、レーザーテック(株)製の
共焦点レーザー走査顕微鏡(1LM21W型)で観察し
た任意の100μm×100μmの画面を縦横方向にそ
れぞれ10に分割することによって100区画に分け
た。この1区画を画素という。ソルト社製のソフトを用
いて、画像処理により1画素ずつ高さを求め、測定範囲
内の画素100個の平均高さ(Zav)からの高低差の
平均を算術平均粗さ(Ra)とし、下記式により算術平
均粗さ(Ra)を求めた。この操作を数回繰り返し、誤
差が±5%以内であることを確認した。
換膜と陰イオン交換膜の少なくとも一方の接合側の面
は、算術平均粗さ(Ra)が0.1〜1μmの値を取る
ような凹凸を形成していることが必要である。算術平均
粗さ(Ra)が0.1μmより小さい場合には陽イオン
交換膜と陰イオン交換膜との接合強度が十分発揮され
ず、結果として比較的早く水解離電圧が上昇してしまっ
たり、陰陽イオン交換膜間に水泡が発生するという欠点
や、又バイポーラ膜自体も容易に陰陽イオン交換膜に剥
離してしまうという欠点があり、好ましくない。また、
算術平均粗さ(Ra)が1μmより大きくなると、膜の
機械的強度が著しく低下し、実質的にバイポーラ膜とし
て使用できなくなるために好ましくない。
が直接接合されている場合は、陽イオン交換膜と陰イオ
ン交換膜のどちらを測定しても算術平均粗さ(Ra)は
同じである。陽イオン交換膜と陰イオン交換膜とが後述
するIER粒子層を介して接合されている場合は、陽イ
オン交換膜と陰イオン交換膜の少なくとも一方が上記し
た算術平均粗さ(Ra)を満たしておればよい。
にイオン交換樹脂粒子(以下、単にIER粒子ともい
う)を存在させることは、得られるバイポーラ膜の水解
離電圧の上昇を防止し、また、バイポーラ膜の剥離を防
止するために、本発明において好ましい態様である。I
ER粒子は、陽イオン交換膜と陰イオン交換膜の接合面
間で通常、層を形成する。IER粒子層は、IERの一
次粒子及び/又は凝集粒子が集まって出来た層であり、
粒子間に重合体等のバインダーを含んでいても良いが、
電流効率の低下やブリスターを発生させない点で含まな
い方が好ましい。
子ならどんなものでも良く、陽イオン交換樹脂、陰イオ
ン交換樹脂、あるいは両性イオン交換樹脂、キレート形
成能を持つ官能基を導入したキレートイオン交換樹脂等
で、水に不溶性のものであれば、何ら制限なく使用でき
る。
ン、アクリル酸、メタクリル酸、アクリロニトリル等と
ジビニルベンゼン等との共重合物や、セルロース等を素
材樹脂とするものなどが挙げられ、スルフォン酸基、カ
ルボキシル基、フェノール性水酸基等の陽イオン交換基
の一種以上を有した陽イオン交換樹脂;アミノ基、置換
アミノ基、4級アンモニウム基等の一種以上を有した陰
イオン交換樹脂;および両性イオン交換樹脂;イミノジ
酢酸基のようなキレートを形成しうる基を有するキレー
トイオン交換樹脂などを挙げることができる。
比表面積が大きいものが有効である。このようなことか
ら、IER粒子の平均一次粒子径は0.02〜10μm
であることが好ましく、さらに0.03〜5μmである
ことがより好ましい。これらのIER粒子は、単粒子の
ほかに凝集粒子として存在する場合もある。IER粒子
は、取扱い時の利便性から凝集粒子の平均粒子径が0.
1〜10μmであることが望ましい。
のイオンまたは該金属の錯イオン(以下、これらを単に
金属イオン等ともいう)を有することが、高電流密度下
で長期間低い水解離電圧と高い電流効率を有し、しかも
ブリスターや膜剥がれ等を発生しない耐久性のよいバイ
ポーラ膜とすることができるために好ましい。
り、また、キレート結合によるイオン交換によりIER
粒子に結合していることが、高電流密度下で長期間低い
水解離電圧で運転可能であるために好ましい。
族および第VIII族の金属を好適に用いうる。本発明にお
いて好適な金属を例示すれば、例えば、鉄(II、III)、
チタン(IV)、スズ(II、IV)、ジルコニウム(IV)、ニ
ッケル(II)、パラジウム(III)、ルテニウム(III)などを
挙げることができる。
換膜と陰イオン交換膜の接合界面に層を形成して存在す
る。層の厚みは一定でなくても良い。IER粒子の層の
平均厚さは、一般には0.02〜100μmであること
が、水解離電圧を低くし、また、陽イオン交換膜と陰イ
オン交換膜との接着強度を保持するために好ましい。水
解離電圧と剥がれやすさを勘案すると、IER粒子層の
平均厚さは、0.05〜50μmであることがより好ま
しい。
オン交換膜の接合面に一定厚みで存在させることもでき
るが、陽イオン交換膜および陰イオン交換膜の少なくと
も一方の表面に微細な凹凸を形成させ、これらを接合し
たときに凹部によって形成される間隙により多くのIE
R粒子を偏在させることが好ましい。
オン交換膜との接合面全体の面積に占めるIER粒子層
の面積の割合は、水解離電圧の上昇を抑え、且つ、陰陽
イオン交換膜間の接着強度を維持するために、1〜99
%、さらに2〜98%であることが好ましい。陽イオン
交換膜と陰イオン交換膜との接合面全体に占めるIER
粒子層の面積の割合は、膜面に平行な平面に投影される
接合面とIER粒子層のそれぞれの面積の割合として表
わされる。
れないが、一般には、0.5〜5.0meq/gである
ことが好ましく、さらに、1.0〜3.0meq/gで
あることがより好ましい。金属イオン等は、その内、
0.1〜100%、好ましくは0.2〜95%の範囲で
イオン交換していることが、本発明の効果が顕著である
ために好適である。これを重量基準で表わすと、金属イ
オン等のIER粒子に占める重量割合は、1〜5wt%
であることが好ましく、さらに1.5〜4.5wt%で
あることがより好ましい。
で製造しても良いが、以下に説明する方法が好適に採用
できる。 算術平均粗さ(Ra)で0.1〜1μmの凹凸を形
成した陰イオン交換膜または陽イオン交換膜の表面上に
これと反対荷電のイオン交換基を有する高分子体溶液も
しくは高分子体の前駆体溶液を流延、塗布又は噴霧し、
これを固化させる方法。 算術平均粗さ(Ra)で0.1〜1μmの凹凸を形
成した陰イオン交換膜または陽イオン交換膜の表面上に
これと反対荷電のイオン交換基を有するイオン交換膜を
熱圧着、接着により積層する方法。 算術平均粗さ(Ra)で0.1〜1μmの凹凸を形
成した陰イオン交換膜または陽イオン交換膜の表面上に
イオン交換樹脂粒子を存在させた後、上記またはの
方法と同様にして反対荷電を有するイオン交換膜を形成
する方法。
み合わせた方法を具体的に説明する。なお、以下の説明
においては、陽イオン交換膜における陰イオン交換膜と
の接合面に凹凸を形成する方法を代表例として説明する
が、陰イオン交換膜における陽イオン交換膜との接合面
に凹凸を形成する方法もこれと同様に実施することがで
きる。
(Ra)が0.1〜1μmの凹凸を形成する方法として
は、どのような方法であってもよいが、次の方法を好適
に採用することができる。例えば、陽イオン交換膜の接
合面を直接サンドペーパー等で研磨したり、砂などの硬
質粉粒体を吹付けたりして所定の凹凸を形成する方法を
挙げることができる。また、陽イオン交換膜を製造する
際に、所定の凹凸を形成したポリエチレンテレフタレー
ト等の基材を用い、該基材上で陽イオン交換膜を製造
後、基材を剥離する方法がある。
オン交換膜は水洗した後、乾燥させたものを用いること
が陰イオン交換膜との接着強度向上及びバイポーラ膜の
性能の点から好ましい。
した面に存在させる方法としては、次のような方法を挙
げることができる。 IER粒子を懸濁した溶液中に陽イオン交換膜を浸
せきする方法。 IER粒子を懸濁した溶液を陽イオン交換膜面上に
塗布、噴霧、スクリーン印刷、熱転写等を行い、IER
粒子を陽イオン交換膜面上に付着させる方法。 凹凸を形成した陽イオン交換膜上にIER粒子を散
布し、これを押圧することにより前記陽イオン交換膜の
表面にIER粒子層を形成させる方法。
ン交換膜の伸縮が少ないために後処理工程がスムーズに
いき、また、その理由は不明であるが、得られるバイポ
ーラ膜の性能は優れたものとなるために、本発明におい
て好適に採用することができる。
のとおりである。算術平均粗さ(Ra)0.1〜1μm
に粗面化された陽イオン交換膜の上にIER粒子を直接
散布してIER粒子を存在させた後、所定の応力を加え
て機械的に押圧することにより陽イオン交換膜の表面に
IER粒子を一部埋め込むようにしてIER粒子層を形
成する。押圧の応力は、IER粒子と陽イオン交換膜と
の密着性を十分に保ち、また、陽イオン交換膜の破れを
防止するために、0.5〜5kPaであることが好まし
く、さらに1〜4kPaであることが好ましい。
〜99%、層の厚みが0.02〜100μmになるよう
に調整することが望ましい。
せるが、陽イオン交換膜の表面に、陰イオン交換膜とな
る被膜を形成させるための陰イオン交換基を有する高分
子体について述べる。 陰イオン交換基を有する高分子体は主なるイオン交
換基が強塩基性のものであってしかも耐アルカリ性を有
するものが望ましい。そのような陰イオン交換基を有す
る高分子体としては4級塩基を有するものを挙げること
ができる。4級塩基を有する高分子体は、水の分解効率
を高く保つことができるために好適に用い得る。4級塩
基としては、ピリジニウム基、4級アンモニウム基等を
挙げることができるが、中でもイオン交換基を有する高
分子体が耐アルカリ性に優れるため、4級アンモニウム
基が望ましい。 IER粒子層を有する陽イオン交換膜に密着させる
ためには、皮膜を形成する陰イオン交換基を有する高分
子体又は該高分子体の前駆体は、溶媒に可溶であるもの
が望ましい。溶媒が除去され、あるいは、化学反応が進
行することにより陰イオン交換膜が形成される。このと
き形成された陰イオン交換膜は、使用中に陰陽イオン交
換膜に分離することのないように、陽イオン交換膜に適
度の強度で接着されている必要がある。 バイポーラ膜が取扱中に割れて性能低下を起こさな
いために、適度の柔軟性を有するものが望ましい。 陽イオン交換膜上に皮膜を形成させてバイポーラ膜
とした後、使用時に溶け出してはならないため、水に不
溶でなければならない。
の表面に、溶媒に溶解した陰イオン交換基を有する高分
子体又は該高分子体の前駆体の溶液を流延して陰イオン
交換膜を作る方法として、大別して2方法がある。
方法、他の1つは、架橋体の皮膜を作る方法である。
換基を有する高分子体として陰イオン交換性線状ポリマ
ーを溶媒に溶解させ、この溶液を陽イオン交換膜の上に
流延した後、乾燥して陰イオン交換膜を形成する方法で
ある。
不溶性のビニル化合物(例えば、スチレン、ビニルトル
エン、アクリロニトリル等)の共重合体、 b.ポリスルホン、ポリフェニレンオキシド、ポリエー
テルエーテルケトンなどのポリマーをクロルメチル化、
次いでトリアルキルアミンで4級アンモニウム基化した
4級アンモニウム化ポリスルホンなどの線状アミノ化ポ
リマー、 c.ポリスルホンとポリトリアルキルビニルベンジルア
ンモニウム塩のブレンド混合物などを挙げることができ
る。
容量は、水の中の溶解や膨潤による水解離の電流効率の
低下および電気抵抗の増大による水解離電圧の上昇を防
止するためには、0.4〜2.5meq/gであること
が好ましく、特に0.6〜2.0meq/gであること
が好ましい。
ド、クロロホルム、テトラヒドロフラン、ジメチルホル
ムアミド、N−メチルピロリドン、メチルアルコール等
の有機溶媒(必要により混合溶媒も可である)に溶かし
ておき、この溶液を陽イオン交換膜の上に流延した後、
乾燥させて陰イオン交換膜を生成させる。
には、陰イオン交換基を有する高分子体の前駆体を有機
溶媒に溶かしておき、この溶液を陽イオン交換膜上に流
延した後、乾燥及び架橋反応させ陰イオン交換膜を形成
する方法である。用いる前駆体に応じて必要であればさ
らに陰イオン交換基を導入すればよい。
としては、陰イオン交換基に変換できる官能基及び架橋
に関与する2個以上の官能基を有する化合物、架橋反応
時に架橋と4級アンモニウム化が同時に進行する官能基
を2個以上有する化合物等を挙げることができる。
橋に関与する2個以上の官能基を有する化合物を用いた
場合には、架橋後に該陰イオン交換基に変換できる官能
基を陰イオン交換基に変換すればよい。
架橋と4級アンモニウム化が同時に進行する官能基を2
個以上有する化合物を選べば、効率よく4級アンモニウ
ム基を有する陰イオン交換膜が製造できるのでより好都
合である。架橋と4級アンモニウム化の同時反応に使用
できる化合物の組合せとして以下のものがある。 A:3級アミノ基を2個以上有する化合物(ポリマーを
含む)とエポキシ基を2個以上有する化合物(ポリマー
を含む) B:3級アミノ基を2個以上有する化合物(ポリマーを
含む)とハロメチル基を2個以上有する化合物(ポリマ
ーを含む) ここで、3級アミノ基を2個以上有する化合物(ポリマ
ーを含む)として、例えば、ポリジアルキルビニルベン
ジルアミン、ポリジアルキルアミノエチルスチレン、ポ
リジメチルアリールアミン、NNN'N'−テトラメチル
−1,6−ヘキサメチレンジアミン、NNN'N'−テト
ラメチル−1,3−トリメチレンジアミン等を例示する
ことができる。
マーを含む)として、ビスフェノールA型ジグリシジル
エーテル、レゾルシン型ジグリシジルエーテル、グリセ
リントリグリシジルエーテル、ノボラック型ポリグリシ
ジルエーテル、ビニルシクロヘキセンジオキシド、ジシ
クロペンタジエンジオキシド等を例示することができ
る。
リマーを含む)として、ポリクロルメチルスチレン、ク
ロルメチル化ポリスルホン、クロルメチル化ポリフェニ
レンオキシド、クロルメチル化ポリエーテルエーテルケ
トンを例示することができる。
うにはこれらの化合物の中から組合せを適宜選べばよ
い。選択した化合物を、エチレンジクロライド、クロロ
ホルム、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、
メチルアルコール等の有機溶媒(必要により混合溶媒で
もよい)に溶かしておき、この溶液を陽イオン交換膜の
上に流延し、架橋反応及び乾燥させて架橋陰イオン交換
膜を生成させる。
高すぎる場合には脆くなりバイポーラ膜として使用し難
くなり、低すぎる場合には電気抵抗が高くなり水分解の
電圧が高くなる。したがって、好ましい交換容量は0.
4〜2.5meq/gであり、さらに好ましくは0.6
〜2.0meq/gである。膜厚も好ましくは10〜4
00μmで、特に好ましくは30〜200μmである。
の方法として次のような方法を採用することもできる。
陰イオン交換基を有する高分子体の前駆体としてクロル
メチル化ポリスルホン、ポリクロルメチルスチレン、ク
ロルメチル化ポリフェニレンオキシド、クロルメチル化
ポリエーテルエーテルケトン等のクロルメチル化線状ポ
リマーと、必要に応じてポリスルホン、ポリスチレン、
ポリアクリロニトリルなどのアミノ化合物と反応しない
不活性線状ポリマーとを加えた有機溶媒溶液を、陽イオ
ン交換膜上に流延した後、溶媒を除去して皮膜とした
後、トリアルキルアミン、ジアルキルアミン,NNN'
N'−テトラメチル−1,6−ヘキサメチレンジアミン
などの3級アミンと反応させて、線状ポリマー間の架橋
及び4級アンモニウム基の導入を行うことにより、陰イ
オン交換膜とすることが出来る。
イオン交換膜と十分密着した陰イオン交換膜を形成させ
ることが出来るので好適である。
は、予め粗面化により凹凸が付けてある。しかし、流動
性のある溶媒に溶解した陰イオン交換基を有する高分子
体又は該高分子体の前駆体の溶液は、一部はIER粒子
層の上へ、一部は陽イオン交換膜の上へ流れ込む。
分子体の前駆体の溶液が陽イオン交換膜上に流れ込んだ
部分では、陽イオン交換膜と密着した陰イオン交換膜が
でき、陰陽イオン交換膜間の接着の強度が増す。
に、陰イオン交換基を有する高分子体又は該高分子の前
駆体溶液を陽イオン交換基を有する高分子体又は該高分
子の前駆体溶液に変えることにより、上記した方法と同
様の方法で陰イオン交換膜面上にIER粒子層を存在さ
せ、次いで陽イオン交換層を形成させる方法で本発明の
バイポーラ膜を得ることもできる。
る理由は、未だ十分に明らかではないが、陽イオン交換
膜と陰イオン交換膜とが接触する界面のいずれか一方の
接合面を、算術平均粗さ(Ra)が0.1〜1μmの凹
凸を形成させて粗面化すること、更には必要に応じて該
粗面化された面上にIER粒子層を配すことによって陽
イオン交換膜または陰イオン交換膜の接触比表面積が大
幅に増大し、単位面積当りに占める水を解離させる活性
サイトが大幅に増加し、低電圧下で水を解離させること
が出来るものと考えられる。
陰陽イオン交換膜が強固に接合され、両膜は剥離し難く
なっている。
効に働き低電圧下で水を解離させることが出来るものと
考えられる。
ーラ膜によれば、高電流密度下で長期間水解離電圧が低
く、高い電流効率を示し、しかもブリスター(水泡)や
膜の剥離等を発生しない耐久性に優れたバイポーラ膜を
容易に得ることが出来る。
いた水の解離においては、電力原単位を大幅に低減でき
る。
発明はこれに限られるものではない。なお、バイポーラ
膜の性質は次のごとく測定した。
間後の水解離電圧としての電圧降下、及び電流効率を測
定した。
ーラ膜の陽イオン交換膜側に1N−塩酸水溶液を100
ml、陰イオン交換膜側に1N−水酸化ナトリウムを1
00ml注入し、白金板電極の塩酸側を陰極とし、水酸
化ナトリウム側を陽極として10A/dm2の電流密度
で10時間通電後、各部屋の酸、塩基及び塩の量を測定
することにより、バイポーラ膜の水分離効率として水酸
イオン、水素イオンの電流効率(ηH,ηOH)と塩素
イオン、ナトリウムイオンの電流効率(ηCl,ηN
a)を求めた。
した耐久性テストについては、以下の構成を有する3室
セルを使用した。
イポーラ膜/4モル硝酸溶液/隔膜(陽イオン交換膜ネ
オセプタCMX((株)トクヤマ製))/2モルHCl
溶液/陰極(Pt板) 電流密度は10A/dm2とした。
の何れにおいても、バイポーラ膜を挟んで設置した白金
線電極によってバイポーラ膜による電圧降下を測定し
た。
a)は、共焦点レーザー走査顕微鏡を用い、表面粗さを
求めた。
は、陽イオン交換膜上にIER層を存在させた後に真上
から写真を撮り、その面積比率より求めた。
リエチレンテレフタレート)基材を用い、該基材上で陽
イオン交換膜を製造して表面に算術平均粗さ(Ra)が
0.626μmの凹凸を持たせた陽イオン交換膜ネオセ
プタCM−1((株)トクヤマ製)をイオン交換水でよ
く洗浄し、室温にて風乾した。この膜の上に4級アンモ
ニウム基の交換容量0.92meq/gのアミノ化ポリ
スルホン(ポリスルホンをクロルメチル化し、次いでト
リメチルアミンにて4級アンモニウム基化したもの)を
メタノール/クロロホルム(1:1vol)の混合溶媒
に15wt%に溶解したものを塗布し、室温で放置して
乾燥した。アミノ化ポリスルホンの厚みは80μmであ
った。
室セルにおける水解離電圧は1.6ボルトで、電流効率
は、ηH,ηOH=99.2%、ηCl=0.3%、η
Na=0.5%であった。3室セルにおける水解離電圧
は、通電初期には1.4ボルトが一ヶ月後1.5ボルト
であった。この間、バイポーラ膜の中に気泡水泡の発生
は全く無かった。
オセプタCM−1((株)トクヤマ製)(算術平均粗さ
(Ra)が0.004μm)を使用した他は全く同一手
順でバイポーラ膜を得た。このバイポーラ膜の陰イオン
交換膜の厚みは80μmであった。バイポーラ膜特性
は、以下の通りであった。
トで、電流効率は、ηH,ηOH=99.0%、ηCl
=0.04%、ηNa=0.06%であった。3室セル
における水解離電圧は、通電初期には2.8ボルトが数
時間後に5ボルト以上になった。この時バイポーラ膜の
中に微少の気泡水泡の発生が認められた。
平均粗さ(Ra)が0.06μmの凸凹を持たせた陽イ
オン交換膜ネオセプタCM−1((株)トクヤマ製))
を使用した他は全く同一手順でバイポーラ膜を得た。こ
のバイポーラ膜の陰イオン交換膜の厚みは80μmであ
った。バイポーラ膜特性は、以下の通りであった。
トで、電流効率は、ηH,ηOH=99.0%、ηCl
=0.5%、ηNa=0.5%であった。3室セルにお
ける水解離電圧は、通電初期には2.5ボルトが数時間
後に5ボルト以上になった。この時バイポーラ膜の中に
気泡水泡の発生は全くなかった。
製、ダイヤイオン HPK25)を粉砕機で粉砕して2
000ppmの塩化第一スズ水溶液中に浸漬し、5分間
攪拌して処理した後、遠心分離し、乾燥して一次粒子径
0.5μm、凝集粒子の平均粒子径5μmのIER粒子
を調整した。蛍光X線分析法によるIER粒子中のスズ
の含有量は2.7wt%であった。
上に、指で塗り込んで陽イオン交換膜上にIER粒子層
を形成させた。
投影面積の割合は80%であった。この膜の上に実施例
1と同様の陰イオン交換体を生成させた。この膜の陰イ
オン交換膜の厚さは80μmであった。IER粒子層の
厚みは1〜10μmであった。
期の水解離電圧は0.9ボルトで、電流効率は、ηH,
ηOH=99.5%、ηCl=0.2%、ηNa=0.
3%であった。3室セルにおける水解離電圧は、通電初
期には1.0ボルトが一ヶ月後1.1ボルトであった。
この間、バイポーラ膜の中に気泡水泡の発生は全く無か
った。
指で塗り込んだ陽イオン交換膜の上にポリジメチルビニ
ルベンジルアミン:ビスフェノールA型ジエポキシ化合
物:クロロホルム=1:1:10(重量比)の溶液を塗
布し、室温にて10時間乾燥してエポキシ樹脂を硬化さ
せると同時に4級アンモニウム基型の陰イオン交換体を
生成させた。この膜の陰イオン交換膜の厚さは80μm
であった。IER粒子層の厚みは1〜10μmであっ
た。
期の水解離電圧は0.9ボルトで、電流効率は、ηH,
ηOH=99.5%、ηCl=0.3%、ηNa=0.
2%であった。3室セルにおける水解離電圧は、通電初
期には1.0ボルトが一ヶ月後1.0ボルトであった。
この間、バイポーラ膜の中に気泡水泡の発生は全く無か
った。
平均粗さ(Ra)が15μmの凹凸を持たせた陽イオン
交換膜ネオセプタCM−1((株)トクヤマ製)上に、
多孔性の強塩基性陰イオン交換樹脂を粉砕機で粉砕後、
遠心分離してIER粒子を得、2000ppmの塩化第
一鉄水溶液で処理し、乾燥して一次粒子径1μm、取り
扱い時の平均粒子径10μmのIER粒子(蛍光X線分
析法によるIER粒子中の鉄の含有量は2.5wt%)
を調製し、指で塗り込んで陽イオン交換膜上にIER粒
子からなる層を存在させた。IER粒子の膜平面上への
投影面積の割合は80%であった。
量0.92meq/gのアミノ化ポリスルホン(ポリス
ルホンをクロルメチル化、次いでトリメチルアミンにて
4級アンモニウム基化したもの)をメタノール/クロロ
ホルム(1:1vol)の混合溶媒に15wt%に溶解
したものを塗布し、室温で放置して乾燥した。アミノ化
ポリスルホンの厚みは80μであった。IER粒子層の
厚みは1〜10μmであった。
測定した。水解離電圧は2.9ボルトで、電流効率は、
ηH,OH=90.1%、ηCl=5.3%、ηNa=
4.6%であった。3室セルにおける水解離電圧は、通
電初期には2.6ボルトが一ヶ月後5.1ボルトであっ
た。この間、バイポーラ膜の中に若干の気泡の発生が見
られた。
((株)トクヤマ製)の上に、イミノジ酢酸型のキレー
ト樹脂(オルガノ(株)製アンバーライトIRC71
8)を粉砕機を用いて粉砕して遠心分離後、2000p
pmの塩化第一スズ水溶液で処理し、乾燥して、一次粒
子径0.1μm、凝集粒子の平均粒子径5μmのIER
粒子を得た。
の含有量は1.8wt%であった。これを膜面上に指で
塗り込んで、陽イオン交換膜上にIER粒子のみからな
る層を存在させた。IER粒子の膜平面上への投影面積
の割合は74%であった。
量0.87meq/gの部分アミノ化ポリスチレン(ス
チレンとクロルメチルスチレンの10:1(mol比)
モノマーをトルエン中で70℃、重合開始剤ベンゾイル
パーオキシドの存在下に10時間重合し、次いで反応液
をメタノール中に注ぎ、共重合体を得、この共重合体の
クロルメチル基をトリメチルアミンにて4級アンモニウ
ム基化したもの)をメタノール/クロロホルム(1:5
vol)の混合溶媒に15wt%に溶解したものを塗
布、室温で放置して乾燥した。このアミノ化ポリスチレ
ンの厚みは85μmであった。IER粒子層の厚みは、
0.1〜5μmであった。
測定した。水解離電圧は0.5ボルトで、電流効率は、
ηH,ηOH=99.2%、ηCl=0.3%、ηNa
=0.5%であった。3室セルにおける水解離電圧は、
通電初期には1.0ボルト、一ヶ月後1.0ボルトであ
った。この間、バイポーラ膜の中に気泡水泡の発生は全
く無かった。
得たものと同様のIER粒子を塗り込み、さらにその上
に、塩素の含有量1.1meq/gのクロルメチル化ポ
リスルホンの15wt%テトラヒドロフラン溶液にNN
N'N'−テトラメチル1−6ヘキサメチレンジアミン1
0gを混合した溶液を塗布し、室温にて5時間溶媒を蒸
発乾燥させた。乾燥と同時に架橋4級アンモニウム基化
が進み、陰イオン交換膜が生成しバイポーラ膜が出来
た。
粒子層の厚みは0.1〜5μmであった。
おける水解離電圧が0.9ボルトで、電流効率は、η
H,ηOH=99.4%、ηCl=0.3%、ηNa=
0.3%であった。3室セルにおける水解離電圧は、通
電初期には0.9ボルトが一ヶ月後0.95ボルトであ
った。この間、バイポーラ膜の中に気泡水泡の発生は全
く無かった。 実施例6 多孔性の強塩基性陰イオン交換樹脂(三菱化学(株)
製、ダイヤイオン PK208)を粉砕機で粉砕して2
000ppmの塩化第一スズ水溶液中に浸漬し、5分間
攪拌して処理した後、遠心分離し、乾燥して一次粒子径
0.45μm、凝集粒子の平均粒子径5μmのIER粒
子を調製した。蛍光X線分析法によるIER粒子中のス
ズの含有量は2.5wt%であった。
上に、指で塗り込んで陽イオン交換膜上にIER粒子層
を形成させた。
投影面積の割合は84%であった。この膜の上に実施例
1と同様の陰イオン交換体を生成させた。この膜の陰イ
オン交換膜の厚さは85μmであった。IER粒子層の
厚みは1〜10μmであった。
期の水解離電圧は0.92ボルトで、電流効率は、η
H,ηOH=99.4%、ηCl=0.3%、ηNa=
0.3%であった。3室セルにおける水解離電圧は、通
電初期には1.0ボルトが一ヶ月後1.2ボルトであっ
た。この間、バイポーラ膜の中に気泡水泡の発生は全く
無かった。
μmの凸凹を持たせた陽イオン交換膜ネオセプタCM−
1((株)トクヤマ製)を使用した他は全く同一手順で
バイポーラ膜を得た。このバイポーラ膜の陰イオン交換
膜の厚みは80μmであった。バイポーラ膜特性は、以
下の通りであった。
トで、電流効率は、ηH,ηOH=99.4%、ηCl
=0.3%、ηNa=0.3%であった。3室セルにお
ける水解離電圧は、通電初期には1.4ボルトが一ヶ月
後1.5ボルトであった。この間、バイポーラ膜の中に
気泡水泡の発生は全く無かった。
μmの凸凹を持たせた陽イオン交換膜ネオセプタCM−
1((株)トクヤマ製)を使用した他は全く同一手順で
バイポーラ膜を得た。このバイポーラ膜の陰イオン交換
膜の厚みは80μmであった。バイポーラ膜特性は、以
下の通りであった。
トで、電流効率は、ηH,ηOH=99.8%、ηCl
=0.1%、ηNa=0.1%であった。3室セルにお
ける水解離電圧は、通電初期には1.1ボルトが一ヶ月
後1.3ボルトであった。この間、バイポーラ膜の中に
気泡水泡の発生は全く無かった。
Claims (4)
- 【請求項1】陽イオン交換膜および陰イオン交換膜を接
合したバイポーラ膜において、陽イオン交換膜と陰イオ
ン交換膜の少なくとも一方の接合側の面が、算術平均粗
さ(Ra)で0.1〜1μmの凹凸を成していることを
特徴とするバイポーラ膜。 - 【請求項2】陽イオン交換膜および陰イオン交換膜を接
合したバイポーラ膜において、陽イオン交換膜と陰イオ
ン交換膜の接合面に金属イオンまたは金属錯イオンをイ
オン交換したイオン交換樹脂粒子が存在し、且つ陽イオ
ン交換膜と陰イオン交換膜の少なくとも一方の接合側の
面が、算術平均粗さ(Ra)で0.1〜1μmの凹凸を
成していることを特徴とするバイポーラ膜。 - 【請求項3】算術平均粗さ(Ra)で0.1〜1μmの
凹凸を形成した陰イオン交換膜または陽イオン交換膜の
表面上にこれと反対荷電のイオン交換基を有する高分子
体溶液もしくは高分子体の前駆体溶液を流延し、これを
固化させることを特徴とする請求項1記載のバイポーラ
膜の製造方法。 - 【請求項4】算術平均粗さ(Ra)で0.1〜1μmの
凹凸を形成した陰イオン交換膜または陽イオン交換膜の
表面上に金属イオンまたは金属錯イオンをイオン交換し
たイオン交換樹脂粒子を存在させた後、該イオン交換膜
と反対荷電のイオン交換基を有する高分子体溶液もしく
は高分子体の前駆体溶液を流延し、これを固化させるこ
とを特徴とする請求項2記載のバイポーラ膜の製造方
法。
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