JP3134016B2 - バイポーラ膜 - Google Patents

バイポーラ膜

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JP3134016B2 JP04121742A JP12174292A JP3134016B2 JP 3134016 B2 JP3134016 B2 JP 3134016B2 JP 04121742 A JP04121742 A JP 04121742A JP 12174292 A JP12174292 A JP 12174292A JP 3134016 B2 JP3134016 B2 JP 3134016B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水電解電圧が低く、耐
久性に優れたバイポーラ膜に関し、特に中性塩を分解
し、アルカリと酸を効率よく得ることができる水分解電
気透析法において有用なバイポーラ膜に関する。
【0002】
【従来の技術】
【0003】
【発明が解決しようとする課題】バイポーラ膜は、陽イ
オン交換膜と陰イオン交換膜が貼り合わさった構造をし
ており、その製造方法も種々提案されている。例えば陽
イオン交換膜と陰イオン交換膜を、ポリエチレンイミン
−エピクロルヒドリンの混合物で張り合わせ硬化接着す
る方法(特公昭32−3962号)、陽イオン交換膜と
陰イオン交換膜を、イオン交換性接着剤で接着する方法
(特公昭34−3961号)、陽イオン交換膜と陰イオ
ン交換膜に、微粉の陰または陽イオン交換樹脂と熱可塑
性物質とのペースト状混合物を塗布し圧着させる方法
(特公昭35−14531号)、陽イオン交換膜の表面
にビニルピリジンとエポキシ化合物からなる糊状物質を
塗布し、これに放射線照射することによって製造する方
法(特公昭38−16633号)、陰イオン交換膜の表
面にスルホン酸型高分子電解質とアリルアミン類を付着
させた後、電離性放射線を照射し架橋させる方法(特公
昭51−4113号)、イオン交換膜の表面に反対荷電
を有するイオン交換樹脂の分散系と母体重合体との混合
物を沈着させる方法(特開昭53−37190号)、ポ
リエチレンフィルムにスチレン,ジビニルベンゼンを含
浸重合したシート状物をステンレス製の枠にはさみつ
け、一方の側をスルホン化させた後、シートを取り外し
て残りの部分にクロロメチル化、次いでアミノ化処理す
る方法(米国特許3562139号)等が挙げられる。
しかしながら、これらの方法によって得られるバイポー
ラ膜においては、一般に水を分解しようとするとき、水
の理論電解電圧(0.83ボルト)よりはるかに高い電
圧がかかってしまい、高電力消費を要するという問題が
ある。
【0004】また、エレクトロケミカ アクタ(Ele
ctrochemica Acta)Vol.31,N
o9,PP1175〜1176(1986)には、タン
グステン酸ナトリウム、硝酸クロム、メタケイ酸ナトリ
ウム、三塩化ルテニウムなど一種またはそれ以上の無機
電解質溶液により予め表面処理した陽イオン交換膜と陰
イオン交換膜を重ね合わせプレスして、水電解電圧の低
いバイポーラ膜を得る製法が報告されている。しかしな
がら、この製法による水電解電圧の低いバイポーラ膜
は、使用に際して比較的早く水電解電圧が上昇してしま
ったり、さらにはバイポーラ膜自体が容易に陽イオン交
換膜と陽イオン交換膜に剥離してしまうなど耐久性に問
題がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記した
ような従来技術の問題点を解決して、水電解電圧の上昇
が小さく、かつ電流効率が高く、さらに長時間の通電に
対して優れた耐久性を有するバイポーラ膜の開発につと
めた。その結果、陰イオン交換層の母体として特定した
共重合体を用いることにより、所望の目的が達成される
知見を得て、本発明を完成させるに至ったものである。
【0006】即ち、本発明は、陽イオン交換膜と、ポリ
スチレンのセグメントとポリオレフィンのセグメントと
より成り、該ポリスチレンの含有量が10〜85重量%
で、且つ主鎖に不飽和結合を有しないブロック共重合体
に陰イオン交換基が結合された陰イオン交換体とよりな
るバイポーラ膜である。
【0007】本発明における陽イオン交換膜は特に限定
されず、公知の陽イオン交換膜である。例えばスルホン
酸基、カルボン酸基などのイオン交換基を有する陽イオ
ン交換膜が使用できるが、バイポーラ膜の用途上から酸
性下においてもイオン交換基が解離しているスルホン酸
基を有する陽イオン交換膜が望ましい。また陽イオン交
換膜は、重合型、均一型、不均一型、あるいは補強材の
有無や製造方法に由来する陽イオン交換膜の種類、形式
などいかなるものであってもよい。なお、陽イオン交換
膜の中に陰イオン交換基を若干有するような陽イオン交
換膜であっても、陽イオンの輸率が90%以上であれ
ば、本発明の陽イオン交換膜として十分である。
【0008】本発明に用いる陽イオン交換膜は、水電解
電圧の上昇をさらに小さくするために、その少なくとも
表面に存在するイオン交換基の対イオンを重金属イオン
にイオン交換して重金属イオン型にすることもできる。
このような本発明にいう重金属イオンとしては、原子番
号が20〜90のハロゲン,不活性気体元素を除くイオ
ンであり、一般に鉄(II,III),チタン(IV),スズ
(II,IV),ジルコニウム(IV),パラジウム(II),
ルテニウム(III)などが望ましい。重金属イオン型の
陽イオン交換膜を得る方法は、公知のイオン交換法が採
用でき、一般に陽イオン交換膜を重金属塩の溶液に浸漬
する方法、陽イオン交換膜に重金属塩の溶液を塗布また
は噴霧する方法などによって達成される。このような重
金属イオン型陽イオン交換膜における重金属イオンは、
該膜の厚み方向に均一に分布している必要はなく、少な
くとも陰イオン交換体被膜を形成させる側に存在してい
ればよく、その割合は全イオン交換容量の0.001〜
100%、特に0.01〜50%が好ましい。
【0009】本発明のバイポーラ膜における陰イオン交
換体を構成する母体となる主鎖に不飽和結合を有しない
ブロック共重合体はポリスチレンのセグメント(ブロッ
ク)とポリオレフィンのセグメント(ブロック)よりな
る共重合体飽和型熱可塑性エラストマーで、該ポリスチ
レンの含有量は10〜85重量%である。これをスチレ
ン系ブロック共重合体という。ポリオレフィンセグメン
トは、例えば、ポリエチレン、ポリ(エチレン−プロピ
レン)、ポリ(エチレン−ブチレン)などのほか、ポリ
ブタジエン、ポリイソプレンなどの水素添加ポリマーブ
ロックなどである。さらにポリオレフィンのセグメント
を式により示すと、
【0010】
【化1】
【0011】
【化2】
【0012】などである。
【0013】このような本発明の陰イオン交換体被膜に
母体として用いるスチレン系ブロック共重合体における
ポリスチレンの含有量は、一般に10〜85重量%、特
に30〜70重量%が好ましい。即ち、ポリスチレンの
含有量が10重量%より少ない共重合体では、得られる
陰イオン交換体被膜の電気抵抗が高くなり、水電解電圧
が上昇するため好ましくない。またポリスチレンの含有
量が85重量%より多い共重合体では、得られる陰イオ
ン交換体被膜が脆く、機械的強度が低下するため好まし
くない。
【0014】本発明におけるバイポーラ膜は、一般に上
記したスチレン系ブロック共重合体を母体として、従来
公知の陰イオン交換基を導入する方法により得られたポ
リマーの溶液を用いて陽イオン交換膜上に陰イオン交換
体の被膜を形成することにより得られる。即ち、一般に
所定のスチレン系ブロック共重合体をハロメチル化し、
次いで該共重合体を適当な溶剤に溶解し、陽イオン交換
膜上に流延し被膜を形成させた後、アミノ化剤と反応さ
せて陰イオン交換体の被膜を形成させる方法、溶媒に溶
解したハロメチル化共重合体にアミノ化剤を加え、陽イ
オン交換膜上に流延し陰イオン交換体の被膜を形成させ
る方法、ハロメチル化共重合体をアミノ化剤でアミノ化
しアミノ化共重合体とした後、溶剤に溶解し陽イオン交
換膜上に流延し陰イオン交換体の被膜を形成させる方法
などが採用される。
【0015】上記のハロメチル化方法としては、特に制
限されず公知の方法が用いられる。例えば、スチレン系
ブロック共重合体をハロメチル化剤に安定な溶剤に溶解
し、ハロメチル化剤と反応させることができる。溶剤と
してはクロロホルム、ジクロロエタンなどのハロゲン化
炭化水素が用いられる。ハロメチル化剤としては、クロ
ロメチルメチルエーテルや塩酸−パラホルムアルデヒド
などが使用できる。触媒としては塩化スズや塩化亜鉛な
どが使用できる。
【0016】ハロメチル化共重合体またはアミノ化共重
合体を溶解するために使用される溶剤としては、例えば
テトラヒドロフラン、クロロホルム、ジクロロエタン、
ジメチルホルムアミドなどの単独系、またはクロロホル
ム−メタノール、ジクロロエタン−メタノールなどの混
合系のものが適宜、選択して用いられる。ハロメチル化
共重合体またはアミノ化共重合体の溶液は、濃度として
一般に0.1〜35重量%に調製される。
【0017】さらに、ハロメチル化共重合体またはアミ
ノ化共重合体の溶液は、流延した後、自然乾燥または加
熱によって溶剤を蒸発させて、所望の陰イオン交換体被
膜を得る。なお、アミノ化剤としては、特に制限されず
公知の方法が用いられ、例えばアンモニア、1〜3級ア
ミンが使用できる。
【0018】このようにして得られる本発明の陰イオン
交換体被膜におけるイオン交換容量は、特に制限されな
いが、一般に0.2〜4.0ミリ当量/g(乾燥樹
脂)、好ましくは0.5〜2.5ミリ当量/g(乾燥樹
脂)である。即ち、陰イオン交換体被膜におけるイオン
交換容量が4.0ミリ当量/g(乾燥樹脂)より大きい
と水電解電圧における電流効率が低くなり好ましくな
い。また、陰イオン交換体被膜におけるイオン交換容量
が0.2ミリ当量/g(乾燥樹脂)より小さいと、電気
抵抗が高くなり、水電解電圧が上昇するため好ましくな
い。
【0019】なお、本発明において、陽イオン交換膜の
表面はハロメチル化共重合体またはアミノ化共重合体の
溶液を流延するにあたり、十分に乾燥すること、またサ
ンドペーパーなどで粗面化することにより、よく密着し
た陰イオン交換体被膜が形成され、耐久性に優れたバイ
ポーラ膜を得ることができる。粗面化の方法としては、
一般にサンドペーパーなどを用いて陽イオン交換膜の表
面を処理して、微細な凸凹をつける方法、または長尺の
陽イオン交換膜を製造し、巻き取りの際にガイドロール
に凸凹を設け、接触により該膜の表面に凸凹をつける方
法が採用される。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、水電解電圧が低く耐久
性に優れたバイポーラ膜を容易に得ることができる。し
たがって、このような本発明のバイポーラ膜を用いた水
の電気分解においては、電力原単位を大幅に低減できる
効果がある。特に最近、酸とアルカリの中和生成物であ
る塩は排水規制の強化から外洋投棄が難しいため、本発
明のバイポーラ膜は、このような塩の水溶液から酸とア
ルカリを再生する方法において極めて有用である。
【0021】
【実施例】以下、本発明を更に具体的に説明するため実
施例を示すが、本発明はこれらの実施例に制限されるも
のではない。
【0022】なお、実施例および比較例におけるバイポ
ーラ膜の特性は、次のような測定により求めた。即ち、
有効通電面積10cm2 のバイポーラ膜で隔てられた二
室型のアクリル製セルの両室に白金電極を設け、陽極室
側に1.00N−水酸化ナトリウム水溶液100ml
を、また、陰極室側に1.00N−塩酸水溶液を100
mlをそれぞれ供して、1Aの直流電流を5〜10時間
通電後、両室の酸,塩基および塩の量を測定することに
よりバイポーラ膜の水電解効率として水酸イオンの発生
効率(ηOH)と水素イオンの発生効率(ηH)を求め
た。さらに、バイポーラ膜の両側のごく近傍に白金線電
極を設け、バイポーラ膜の水電解電圧を測定した。
【0023】実施例1 スルホン酸基をイオン交換基として持つ陽イオン交換膜
(商品名:ネオセプタCM−1、徳山曹達社製)を予め
サンドペーパーで処理して一方の表面を粗面化し、室温
で風乾した。
【0024】また、ポリスチレンのセグメント(65重
量%)とポリイソプレンの水素添加されたセグメント
(35重量%)から成る主鎖に不飽和結合を有しない共
重合体100gをクロロホルム1000gに溶解し、1
00gのクロロメチルメチルエーテルと10gの塩化ス
ズを加え、40℃で14時間反応させ、メタノール中で
沈澱,洗浄した後、乾燥させ、クロロメチル化した共重
合体を得た。
【0025】さらに、このクロロメチル化共重合体をト
リメチルアミン水溶液(10重量%)中に30℃で24
時間浸し、水洗および乾燥した後、陰イオン交換容量が
1.13meq/gのアミノ化共重合体を得た。
【0026】次いで、アミノ化共重合体をクロロホルム
/メタノール(容量比3:1)の混合溶剤に溶かし12
重量%のアミノ化共重合体溶液とした後、上記の陽イオ
ン交換膜の粗面化した表面に塗布,乾燥して該アミノ化
共重合体の厚みが25μmであるバイポーラ膜を作製し
た。
【0027】得られたバイポーラ膜についてその特性を
測定したところ、水電解効率はηOH=98.8%,η
H=98.8%で水電解電圧は1.8ボルトであった。
このバイポーラ膜の特性は1ヶ月を経ても変わらず、ま
たバイポーラ膜中に気泡および水泡の発生も認められな
かった。
【0028】比較例1 実施例1と同じ陽イオン交換膜を予めサンドペーパーで
処理して一方の表面を粗面化した。次いで陰イオン交換
膜(商品名:ネオセプタAM−1、徳山曹達社製)を上
記陽イオン交換膜の粗面化した側に重ねバイポーラ膜を
作製した。
【0029】得られたバイポーラ膜についてその特性を
測定したところ、水電解電圧は最初3.5ボルトであっ
たものが24時間通電後には5.8ボルトに上昇し、水
電解効率はηOH=98.0%,ηH=98.1%であ
った。また、このバイポーラ膜は6時間経過後には膜中
に気泡が発生しており、50時間経過後には発生した気
泡が大きくなり、実質的に水電解が行えない状態となっ
た。
【0030】実施例2 実施例1と同じ陽イオン交換膜(商品名:ネオセプタC
M−1、徳山曹達社製)を予めサンドペーパーで処理し
て一方の表面を粗面化し、2重量%の塩化第一スズ水溶
液に25℃で1時間浸漬した後、イオン交換水で充分に
洗浄し、室温で風乾した。
【0031】次いで、実施例1で得られたアミノ化共重
合体をクロロホルム/メタノール(容量比3:1)の混
合溶剤に溶かし12重量%のアミノ化共重合体溶液とし
た後、上記のスズイオン型陽イオン交換膜の粗面化した
表面に塗布,乾燥して該アミノ化共重合体の厚みが35
μmであるバイポーラ膜を作製した。
【0032】得られたバイポーラ膜についてその特性を
測定したところ、水電解効率はηOH=99.3%,η
H=99.2%で水電解電圧は1.2ボルトであった。
このバイポーラ膜の特性は4ヶ月を経ても変わらず、ま
たバイポーラ膜中に気泡および水泡の発生も認められな
かった。
【0033】比較例2 実施例1と同じ陽イオン交換膜(商品名:ネオセプタC
M−1、徳山曹達社製)を予めサンドペーパーで処理し
て一方の表面を粗面化し、2重量%の塩化第一スズ水溶
液に25℃で1時間浸漬し、イオン交換水で充分に洗浄
した。次いで陰イオン交換膜(商品名:ネオセプタAM
−1、徳山曹達社製)を上記陽イオン交換膜の粗面化し
た側に重ねバイポーラ膜を作製した。
【0034】得られたバイポーラ膜についてその特性を
測定したところ、水電解電圧は最初1.3ボルトであっ
たものが24時間通電後には3.2ボルトに上昇し、水
電解効率はηOH=98.9%,ηH=99.0%であ
った。また、このバイポーラ膜は11時間経過後には膜
中に気泡が発生しており、60時間経過後には発生した
気泡が大きくなり、実質的に水電解が行えない状態とな
った。
【0035】比較例3 比較例2に用いたものと同じ陽イオン交換膜と陰イオン
交換膜を室温で24時間風乾した後、ビスフェノールA
型グリシジルエーテル1部とトリエチレンテトラミン1
部とメタノール1部の混合液より成る接着剤を用いて、
これら陽イオン交換膜と陰イオン交換膜を接着し1Kg
/cm2 の圧力でで40℃で24時間プレスしバイポー
ラ膜を作製した。
【0036】得られたバイポーラ膜についてその特性を
測定したところ、水電解電圧が4.3ボルトと高いもの
であった。
【0037】実施例3 実施例2と同じ陽イオン交換膜(商品名:ネオセプタC
M−1、徳山曹達社製)を予めサンドペーパーで処理し
て一方の表面を粗面化し、2重量%の塩化第一鉄水溶液
に25℃で1時間浸漬した後、イオン交換水で充分に洗
浄し、室温で風乾した。
【0038】実施例1において得たクロロメチル化共重
合体をテトラヒドロフランに溶解し12重量%の溶液と
した後、この溶液にトリエチルアミンを2重量%加え
た。このようにして調製した溶液を、上記の鉄イオン型
の陽イオン交換膜の粗面化した側に塗布,乾燥して該ア
ミノ化共重合体の厚みが35μmであるバイポーラ膜を
作製した。
【0039】得られたバイポーラ膜についてその特性を
測定したところ、水電解効率はηOH=99.4%,η
H=99.3%で水電解電圧は1.4ボルトであった。
このバイポーラ膜の特性は2ヶ月を経ても変わらず、ま
たバイポーラ膜中に気泡および水泡の発生も認められな
かった。
【0040】実施例4 ポリスチレンのセグメント(42重量%)とポリイソプ
レンの水素添加されたセグメント(58重量%)から成
る主鎖に不飽和結合を有しない共重合体50gをクロロ
ホルム1000gに溶解し、50gのクロロメチルメチ
ルエーテルと10gの塩化スズを加え、35℃で24時
間反応させ、メタノール中で沈澱し洗浄、乾燥し、クロ
ロメチル化共重合体を得た。
【0041】次いで、このクロロメチル化共重合体をテ
トラヒドロフランに溶解し10重量%に調製した後、こ
の溶液を実施例2と同じスズイオン型の陽イオン交換膜
の粗面化した側に塗布,乾燥し、トリメチルアミン水溶
液(4重量%)中に30℃で5日間浸し、アミノ化共重
合体の厚みが25μmであるバイポーラ膜を作製した。
得られたバイポーラ膜についてその特性を測定したと
ころ、水電解効率はηOH=98.9%,ηH=99.
0%で水電解電圧は1.5ボルトであった。このバイポ
ーラ膜の特性は2ヶ月を経ても変わらず、またバイポー
ラ膜中に気泡および水泡の発生も認められなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B32B 27/30 B32B 27/30 B // C08L 25:08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】陽イオン交換膜と、ポリスチレンのセグメ
    ントとポリオレフィンのセグメントとより成り、該ポリ
    スチレンの含有量が10〜85重量%で、且つ主鎖に不
    飽和結合を有しないブロック共重合体に陰イオン交換基
    が結合された陰イオン交換体とよりなるバイポーラ膜。
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