JP2002298123A - 突起状付着物検出方法及びそれを用いたスパークプラグの製造方法 - Google Patents

突起状付着物検出方法及びそれを用いたスパークプラグの製造方法

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JP2002298123A
JP2002298123A JP2001094592A JP2001094592A JP2002298123A JP 2002298123 A JP2002298123 A JP 2002298123A JP 2001094592 A JP2001094592 A JP 2001094592A JP 2001094592 A JP2001094592 A JP 2001094592A JP 2002298123 A JP2002298123 A JP 2002298123A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 金属部材の接合に起因する突起状付着物を精
度高く検出し、高品質の製品の提供、歩留まり向上等を
効果的に達成し得る突起状付着物検出方法及びそれを用
いたスパークプラグの製造方法を提供する。 【解決手段】 接合ワーク部材10の外面外形線L
(被検出ワーク外形線L)の周囲に、被検出ワーク
外形線Lの存在を許容する許容領域を示す外形線を基
準ワーク部材の外形線(基準外形線)の形状に基づいて
設定し、許容領域を越える被検出ワーク外形線Lの有
無を判断する。具体的には、許容領域と非許容領域の境
界となる検出線を、事前に形状登録しておき、それに基
づいて、被検出ワーク外形線Lと対応する検出線10
2’を生成する。そして、それら検出線102’及び被
検出ワーク外形線Lを同一画像にて対応付け検出線1
02上に被検出ワーク外形線Lが存在するか否かを判
断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は金属部材の接合時に
おいて金属部材表面に付着する突起状付着物を検出する
方法及びそれを用いたスパークプラグの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、溶接等による金属部材の接合にお
いて、いわゆるスパッタとも称される金属片が飛散し、
接合される金属部材表面における突起状付着物として付
着する現象が発生する場合がある。このような、突起状
付着物は、正常な表面形成を阻害し、製品の品質低下の
一因となる可能性があるため、接合において金属付着物
が発生しない方法、又は製品における突起状付着物の有
無を正確に検出する方法の確立が望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の解決すべき課
題は、金属部材の接合に起因して突起状付着物が生じた
場合にそれを精度高く検出し、ひいては高品質の製品の
提供、歩留まり向上等を効果的に達成し得る突起状付着
物検出方法及びそれを用いたスパークプラグの製造方法
を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】上記のよ
うな課題を解決するために本発明は、複数の金属部材が
接合された接合ワーク部材の外面に付着した突起状付着
物を検出する突起状付着物検出方法であって、接合ワー
ク部材を撮影手段により撮影して撮影画像を生成する撮
影工程と、撮影画像における接合ワーク部材の外面外形
線(以下、「被検出ワーク外形線」ともいう)と、事前
に該接合ワーク部材の基準となる基準ワーク部材の外面
外形線(以下、「基準ワーク外形線」ともいう)に基づ
いて設定された該突起状付着物の存在を許容しない非許
容領域とを対応付け、非許容領域における被検出ワーク
外形線の存在の有無を確認する確認工程と、その確認工
程において、非許容領域に被検出ワーク外形線の存在が
確認された場合に、接合ワーク部材の外面において突起
状付着物が存在すると判断する判断工程と、を含むこと
を特徴とする突起状付着物検出方法を提供する。
【0005】このように、撮影画像における接合ワーク
部材の外面外形線と、基準ワーク部材の外面外形線に基
づいて設定された非許容領域とを対応付けるようにすれ
ば、その対応付けられた非許容領域に基づいて接合ワー
ク部材の外面外形線形状が異常であるか否か(即ち、非
許容領域内に外面外形線が存在するような、許容されな
い形状であるか否か)を判断できるようになり、突起状
付着物の存在を確認するための指標を定めることができ
る。具体的には、確認工程において、基準ワーク外形線
に基づいて、非許容領域とその非許容領域に隣接して設
けられる該基準ワーク外形線の存在を許容する許容領域
の境界となる検出線を事前に設定しておき、検出線及び
撮影画像における被検出ワーク外形線とを対応付け、検
出線上に被検出ワーク外形線が存在するか否かを確認す
る方法を用いることができる。そして、被検出ワーク外
形線と非許容領域との対応付け、さらに被検出ワーク外
形線と検出線との対応付けは、接合ワーク部材が撮影さ
れた撮影画像上にて行うことができ、それにより迅速に
かつ精度の良い対応付けが実現できる。このように、検
出線上(非許容領域内)における検出ワーク外形線の存
在の有無を確認することにより金属付着物の存在を判断
するようにすると、その判断を下すために予め用意する
マスターデータは検出線(非許容領域)を規定するため
のデータのみでよく、データの読出し、参照等について
も扱うデータ量が少ないため高速処理が可能となる。
【0006】また、接合ワーク部材として接合された複
数の金属部材において、部材別に部材別基準点をそれぞ
れ定め、それら部材別基準点に基づく形で、各々の金属
部材毎に検出線の位置決めを行うようにしてもよい。こ
のように部材ごとに部材別基準点を設け、その部材別基
準点に基づいて各々の検出線を設定する方法を用いるこ
とにより、検出線と各金属部材との位置関係を部材毎に
正確に設定することができる。例えば、接合の状態によ
り溶接部に対して略直交する方向に対する寸法が変化し
て金属部材間の位置関係が多少変化しても(例えば、溶
接状態に起因して溶接部の厚み寸法が多少ばらついて
も)、溶接部を跨いで接合される各々の部材ごとを基準
にして検出線が設定されるため、検出線は各部材と対応
付けられて精度高く設定されることとなる。それによ
り、接合ワーク部材の外面に付着する突起状付着物の検
出精度を高めることができる。
【0007】複数の金属部材が、径の異なる2つの金属
部材を含むようにし、それら2つの金属部材の少なくと
も一方の部材において、被検出ワーク外形線上における
径の変化位置を部材別基準点として設定するようにでき
る。このように、径の変化位置を部材別基準点として定
めるようにすれば、取得した撮影画像において、複雑な
処理を行わずとも特徴となる径の変化位置を検出しさえ
すれば良いため、容易に部材別基準点を定められる。そ
して、容易に部材別基準点が設定されることに起因して
検出線の設定も容易となり、被検出ワーク外形線と検出
線を撮影画像上にてより迅速にかつ精度高く対応付ける
ことができる。なお、具体的には、径の異なる2つの金
属部材からなる接合ワーク部材の被検出ワーク外形線の
うちで、径の大きい金属部材における角状に突出する凸
部の頂点を径の変化位置とし、その凸部頂点を部材別基
準点として採用することができる。このように角状に突
出する凸部の頂点を部材別基準点とすれば、取得した撮
影画像において部材別基準点の位置決めを正確に行うこ
とができ、それにより検出線の生成を精度良く行い、ひ
いては接合ワーク部の外表面に付着する突起状付着物の
検出精度をより高められる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に示す
実施例を参照しつつ説明する。まず、本発明の概要につ
いて述べると、本発明の突起状付着物検出方法は複数の
金属部材の接合後において、その複数の金属部材が接合
されてなる接合ワーク部材を被付着物検出体として撮影
手段により撮影する撮影工程と、その撮影工程により得
られた接合ワーク部材の撮影画像上において、当該接合
ワーク部材の外面に突起状付着物が存在しているか否か
を確認する確認工程を含むものとされる。図1には、金
属部材の接合に関する概念図を示しており、本実施例に
おいては2つの金属部材10a、10bが溶接(例えば
レーザ溶接、抵抗溶接又は電子ビーム溶接等)されて接
合ワーク部材10が形成されている。そして、本発明に
係る方法では、この接合において突起状付着物(いわゆ
るスパッタ等)Sが接合ワーク部材10の表面に生じて
いるか否かを検出することとなる。
【0009】なお、本実施例においては、各々の金属部
材において少なくとも一部に円柱部が形成され、かつそ
れら円柱部が同軸状となる配置にて接合される接合ワー
ク部材を突起状付着物の検出対象としている。図1
(a)の例では、接合前において、第一金属部材10a
は円柱形状をなし、第二金属部材10bは径の異なる2
つの円柱部が軸線方向に連続して段状に形成されてい
る。なお、径の小さい円柱部を接合部10c、大きい円
柱部を台座部10dとし、その接合部10cの端面と、
上記第一金属部材10aの端面とがそれぞれ接合面とさ
れる形にて互いに接合され、図1(b)のごとく接合ワ
ーク部材10が形成される。
【0010】また、突起状付着物の検出処理としては、
事前に設定された接合ワーク部材10の基準となる後述
する基準ワーク部材100(図2参照)の外面外形線L
(以下、基準ワーク外形線Lともいう)の周囲にお
いて定められる、基準ワーク外形線Lの存在を許容し
ない(換言すれば、スパッタ等の突起状付着物の存在を
許容しない)非許容領域と、同基準ワーク外形線L
存在を許容する許容領域とを、図6のごとく撮影画像に
おける接合ワーク部材10の外面外形線L(以下、被
検出ワーク外形線Lともいう)の周囲において、被検
出ワーク外形線L上に設定される基準点に基づいて対
応付ける。そして、非許容領域内における被検出ワーク
外形線Lの有無を確認することとなる。なお、詳細に
は図6に示すように、非許容領域と許容領域の境界とな
る検出線102’が被検出ワーク外形線L上に設定さ
れる基準点に基づいて設定され、その検出線102’上
に被検出ワーク外形線Lが存在するか否かを確認する
こととなる。以下この設定方法及びそれに基づく突起状
付着物の検出方法について具体的に説明する。
【0011】非許容領域と許容領域の設定については、
まず、図2のように、許容領域と非許容領域の境界とな
る検出線102を、基準ワーク外形線Lに沿う形状と
して事前に形状登録しておく。そして、検出線102と
基準ワーク外形線Lの位置関係を反映させる形にて、
被検出ワーク外形線Lに対応する検出線102’を生
成するために、基準ワーク部材100に基づく検出線1
02及び被検出ワーク外形線Lを図6のように接合ワ
ーク部材が撮影された撮影画像上にて対応付け(撮影画
像上にて対応づけられた検出線102が検出線102’
となる)、さらにその対応付けられた撮影画像上におい
て、検出線102’上に被検出ワーク外形線Lが存在
するか否かを確認することとなる。
【0012】基準ワーク部材100に基づく検出線10
2の位置設定については以下のごとく行うことができ
る。まず、図2のように接合ワーク部材10の基準とな
る正常な形状を有するもの(突起状付着物が存在しない
もの)として基準ワーク部材100を予め撮影手段によ
り撮影する(具体的には、後述する接合ワーク部材の撮
影方法と同様な方法にて撮影される)。そして、その撮
影された基準ワーク部材100において各々の部材ごと
に基準点(部材別基準点)を設定する。図2の例を参照
すると、第一基準部材100aにおいて部材別基準点と
して第一部材基準点Fが定められており、その第一部
材基準点Fと対応させた形にて検出線規定点A,B及
びA’、B’がそれぞれ設定されている。
【0013】また、第二基準部材100bにおいては部
材別基準点として第二部材基準点G 、G’が定めら
れており、第二部材基準点Gと対応付けた形にて検出
線規定点C、D、Eが、第二部材基準点G’と対応付
けた形にて検出線規定点C’、D’、E’がそれぞれ設
定される。なお、このように設定される各検出線規定点
は、図6のような接合ワーク部材10の撮影画像におけ
るそれら基準点F、G、G’の位置を反映して設
定される基準点F、G、G’と対応付けられて、
その接合ワーク部材10の外面外形線Lに沿った検出
線102’(図6参照)を設定するための基準位置とな
る。
【0014】基準ワーク部材100における基準点の設
定は以下のごとく行うことができる。まず、撮影された
基準ワーク部材100の画像に基づいて、その撮影画像
上での基準ワーク部材100の暫定の中心軸線S(以
下、単に中心軸線Sともいう)を(後述する暫定の影
像中心軸線Sに相当)設定する。具体的には、図2の
ように、基準ワーク部材100うちの第二金属部材10
0bの所定区間(図2では区間W)の複数位置において
測定線(測定線P−P・・・P−P)を設定
し、その測定線の方向を幅方向として第二金属部材10
0bの幅を測定する。具体的には、撮影画像における所
定座標方向の測定線が平行に一定間隔で設定される。さ
らに、それら測定線と基準ワーク外形線Lの交点(交
点P、P ・・・交点P、P)が定められ、その
交点間を幅とする形にて、その幅の中心となる中心点を
それぞれ設定する。そして、図13に示されるように、
それら設定される複数の中心点に基づいて暫定の中心軸
線Sを規定するための直線式を、それら複数の中心点
に基づく回帰式(例えば最小二乗法に基づく直線式)に
より求める。そして、設定された直線式を暫定の中心軸
線Sとするとともに、その暫定の中心軸線Sにおけ
る基準ワーク外形線Lと交差する点を暫定の第一部材
基準点F’とすることとなる。具体的には第一金属部
材100a側における基準ワーク外形線Lとの交点を
暫定の第一部材基準点F’としている。
【0015】なお、上記暫定の第一部材基準点F’を
そのまま正規の基準点として利用し、暫定の影像中心軸
線Sを正規の影像中心軸線として利用してもよいが、
以下のように正規の基準点及び正規の影像中心軸線を定
めることにより、さらに設定精度を高めることができ
る。図13において示されるように、上記のように設定
される暫定の第一部材基準点F’から予め設定された
寸法だけ図中下側(第二部材側に向かって)にシフトさ
せた所定区間Zの複数位置において、第1金属部材10
0aの測定線を所定座標方向において平行に複数本設定
する。さらに、それら測定線と基準ワーク外形線L
交点(交点R、R・・・交点R、R )が定めら
れ、その交点間を幅とする形にて、その幅の中心となる
中心点をそれぞれ設定する。そして、それら設定される
複数の中心点に基づいて中心軸線S 10(後述する影像
中心軸線S10に相当)を規定するための直線式を、そ
れら複数の中心点に基づく回帰式(例えば最小二乗法に
基づく直線式)により求める。そして、撮影画像上での
第一金属部材100aに対する中心軸線S10を図13
のごとく設定し、この中心軸線S10と基準ワーク外形
線Lとの交点を最終的に第一部材基準点Fとして設
定することとなる。このように、第一金属部材100a
の中心軸線S10を設けて、第一部材基準点Fを設定
することで、溶接により第一金属部材100aが上記中
心軸線Sに対して多少オフセットしたとしても、精度
良く第一金属部材100aに対する部材別基準点が設定
されるので、検出線の設定の精度及びスパッタの検出の
精度を高めることができる。なお、図13においては説
明上検出線を省略しているが、図2と同様の手法により
基準点F、G、G’に基づいて検出線が定められ
ることとなる。また、図2は、中心軸線S10と暫定の
中心軸線Sとが一致する例として示している。
【0016】また、第二金属部材100b側において
は、基準ワーク外形線L上における幅の変化位置を部
材別基準点G,G’として設定する。図2の例で
は、基準ワーク外形線Lが不連続となる点が幅の変化
位置となっており、その不連続点を頂点とする形にて突
出部100k,100kが形成されている。そして、そ
の突出部100k,100kの頂点が部材別基準点(第
二部材基準点G,G’)となる。なお、図2の例で
は、直角形状の突出部が形成されているが、これに限定
されず、例えば、図11(a)のように基準ワーク外形
線が鈍角となる突出部10eが形成される接合ワーク部
材10を対象としてもよい。また、略角状であってもよ
い。例えば、基準ワーク外形線Lが曲線状となるよう
突出する突出部10eに基づいて部材別基準点を定める
ようにしてもよい。
【0017】なお、突出部における部材別基準点の設定
方法としては、図12のように、被検出ワーク外形線L
(基準ワーク外形線Lでも同様である)の、突出部
10eの頂点を挟んだ両側における直線部N、N
の、又はそれら直線部N、N の延長線上の交点を
部材別基準点(第二部材基準点G)として定めるよう
にできる。具体的には、まず、図12(a)のように、
突出部10eの基準となる角状形状のテンプレートTを
用意しておく。さらに図12(b)のごとく、被検出ワ
ーク外形線LにおけるそのテンプレートTの形状に最
もマッチする位置を探す。図12(b)においては、
の位置においてマッチしており、その適合した位置にお
けるテンプレートTの頂点を突出部頂点(即ち、部品別
基準点(第二部材基準点G))として設定する。な
お、図12(c)のように、被検出ワーク外形線L
曲線となるよう曲面形状にて突出する突出部10eであ
っても、又は、図12(d)のように、突出部が良好な
表面状態でなくとも(例えばバリ等の突起が突出部10
eの近傍に存在していても)部品別基準点(第二部材基
準点G)を設定することが可能となる。
【0018】さらに、図2のように基準ワーク部材10
0は、自身の中心軸線(図示略:なお、ここでいう自身
の中心軸線とは、基準ワーク部材100自体の中心軸線
であり、投影画像上での中心軸線とは区別している)と
平行な仮想平面に投影した場合に、その投影画像上での
中心軸線S10を(以下、影像中心軸線S10ともい
う)対称軸とする形にて線対称形状となるものを用いて
いる。当然ながら、図6のごとく接合ワーク部材10も
同様の対称形状となる。そして図2に示されるような基
準ワーク部材100において、基準ワーク外形線L
おける影像中心軸線S10に関する一方側を第一側、他
方側を第二側とした場合に、互いに対称となる基準点を
それら第一側及び第二側においてそれぞれ設定する(な
お、図2においては図面右側を第一側、反対側を第二側
としている。)。そして、第一側における基準点(第一
側基準点)に基づいてその第一側の検出線位置を規定す
る規定点(以下、第一側検出線規定点ともいう)を定
め、同様に第二側における基準点(第二側基準点)に基
づいて第二側における規定点(第二側検出線規定点)を
定めることとなる。
【0019】具体的には、第二側基準点と第二側検出線
規定点の位置関係が、第一側基準点と第一側検出線規定
点の位置関係に対し、影像中心軸線S10に関し対称と
なるように、その第二側検出線規定点をそれら第一側基
準点、第二側基準点及び第一側検出線規定点の位置情報
に基づいて自動的に設定するようにできる。ここでいう
自動的設定とは、人手に基づく入力ではなく、各点の情
報に基づいて第二側検出線規定点を自動生成する処理を
行うことを意味する。なお、図3および図4にはその自
動的設定に関する具体的手法例について示している。
【0020】図3は、設定された検出線規定点A及び対
称軸S10(即ち、上述した影像中心軸線S10)に基
づいて検出線規定点A’を設定する例を、図4は検出線
規定点D及び対称軸S10基づいて検出線規定点D’を
設定する例を示している。図3は、検出線規定点Aの対
称軸(影像中心軸線S10)に関する対称位置に検出線
規定点A’を設定している。即ち、基準点Fのように
基準点が対称軸線上にある場合には、第一側基準点と第
二側基準点の両基準点として機能することとなる。ま
た、図4においては、検出線規定点D及び第二部材基準
点G(第一側基準点)の対称軸(影像中心軸線
10)に関する対称位置G”(破線部)を定め、そ
の対称位置G”と第二部材基準点G’(第二側基準
点)の位置関係に基づいて検出線規定点Dの対称位置
D”の補正を行い、検出線規定点D’を設定する形とな
る。これによれば、第二部材基準点G(第一側基準
点)と第二部材基準点G’(第二側基準点)の対称軸
10に関する対称関係において誤差が生じても、第二
部材基準点G’の位置に基づいて正確に検出線規定点
D’を自動設定することができる。そして、上記のよう
な方法を用いることにより、検出線規定点A〜Eに基づ
いて検出線規定点A’〜E’を自動的に定めることがで
き、検出線規定点を設定するための労力を大幅に軽減す
ることができる。
【0021】なお、上記説明においては対称軸を影像中
心軸線S10としたが、第一金属部材100a及び第二
金属部材100bにおいて各々別々の対称軸を設定し、
上記のような基準点の設定を行うようにしてもよい。即
ち、第一基準部材100aにおいては、影像中心軸線S
10を対称軸として定め、一方の第二基準部材100b
においては暫定の影像中心軸線Sを対称軸として定め
るようにしてもよい。
【0022】そして、各検出線規定点A〜E及びA’〜
E’の基準ワーク外形線Lに対する相対位置を規定す
るデータ(相対位置データ)が予め記憶手段に記憶され
ることとなる。この相対位置データは、具体的には基準
ワーク部材100の部材別基準点と各々の検出線規定点
との座標関係を定めた相対座標データを記憶するように
できる。例えば、第一部材基準点Fと対応する検出線
規定点Aの相対座標データとしては、当該画像平面をX
Y平面とした場合の第一部材基準点Fを基点とする検
出線規定点AのX座標値、Y座標値をそれぞれ記憶する
ようにできる。このようにすれば、被検出ワーク部材1
0において第一部材基準点Fと対応して基準点F
定められた場合に、その相対座標データにより基準点F
を基点とする形にて検出線規定点Aを定めることがで
きる。なお、第二部材基準点Gと対応させて検出線規
定点C、D、Eの相対位置データを定める場合、第二部
材基準点G’と対応させて検出線規定点C’、D’、
E’を定める場合においても同様とできる。
【0023】このように基準点(第一部材基準点F
第二部材基準点G、G’)に基づいて規定された各
検出線規定点A〜E及びA’〜E’に関するデータは確
認工程において読出し可能となるように図10における
記憶装置125において検出線規定点データ125aと
して記憶されることとなる。そして、この検出線規定点
データ125aを用いることにより、例えば、基準ワー
ク外形線Lにおける基準点Fと対応する基準点F
が被検出ワーク外形線Lにおいて決定すれば、その基
準点Fと対応させて検出線規定点A、A’、B、B’
を定めることができ、同様に基準点G、G’と対応
する基準点G、G’が判明すれば、対応して検出線
規定点C、C’、D、D’、E、E’がその取得した画
像上において定められることとなる。
【0024】次に、突起状付着物検出方法の具体的な流
れについて説明する。まず、図10を参照して装置構成
について説明する。図10は本発明に係る検出方法に用
いる検査装置1(図7参照)の電気的構成例に関するブ
ロック図を示している。検査装置1は、図示しないフレ
ーム上に支持された、撮影手段として機能する撮影カメ
ラ12と、これに接続される解析部110とを含む形に
て構成される。解析部110は、I/Oポート111と
これに接続されるCPU112、ROM113、RAM
114等からなるマイクロプロセッサにより構成でき
る。なお、CPU112は、ROM113に格納される
画像解析プログラム113aに基づいて、後述するフロ
ーチャートに基づく処理(図5)を実行する手段として
の機能を果たす。また、撮影カメラ12は、例えば二次
元CCDセンサ115を画像検出部とし、センサコント
ローラ116を有して成るCCDカメラとして構成され
ており、図7のごとく接合ワーク部材10の中心軸線S
’に対する直交方向を撮影方向とするよう配置され
る。
【0025】図5には検出処理の流れの一例についての
フローチャートを示しており、この検出処理は図10に
て示される画像解析プログラム113aに基づきCPU
112が主体となって実行される。まず、当該検出処理
が開始されると、図7のように検査装置1のワーク保持
部22において、接合ワーク部材10をチャック部20
にて狭圧保持することにより固定する(S100)。な
お、ワーク保持部22は、接合ワーク部材10の中心軸
線S’を回転軸線とする形にて回転可能に構成され
る。また、撮影手段としての撮影カメラ12がその回転
軸線方向と直交する向きを撮影方向とするよう配置され
る。さらに、撮影カメラ12と、接合ワーク部材10を
挟んで対向する状態にて照明手段たる照明装置14が設
けられ、接合ワーク部材10の背後から光源14aによ
る照射光が撮影カメラ12に向かって照射される。
【0026】次いで、撮影カメラ12により接合ワーク
部材10を撮影し、撮影画像を取得する(S110)。
なお、撮影においては接合部10cをその画像内に含む
ように撮影画像を取得することとなる。そして、その撮
影画像上における接合ワーク部材10の外面外形線L
(被検出ワーク外形線L)上の、基準ワーク部材10
0にて定められる基準点F,G,G’と対応する
位置にF,G,G ’を基準点として定めることと
なる(S120)。なお、第一金属部材10aにおける
部材別基準点Fの設定については、第一基準部材10
0aにおいて部材別基準点Fを定める場合と同様の手
法を撮影画像に施して暫定の影像中心軸線S及び影像
中心軸線S20を設定し、影像中心軸線S20と被検出
ワーク外形線Lの交点を求めることにより行うことが
できる(なお、手法については図13のごとく行うこと
ができるが、図6においては暫定の影像中心軸線S
影像中心軸線S20とが一致する例を示している)。ま
た、第二金属部材10bにおける部材別基準点G,G
’についても、第二基準部材100bにおける第二部
材基準点G,G’の設定手法と同様に、図12のよ
うな手法にて行うことができる。
【0027】そして、撮影画像において図6のごとく基
準点を設定し、それら基準点に基づいて検出線規定点を
定めることとなる(S130)。なお、各検出線規定点
の位置決めについては、検出線規定点データ125aと
して記憶される相対座標データを用いて行うことができ
る。さらに、位置決めされた検出線規定点A〜E及び
A’〜E’に基づいて、E点〜E’点間において検出線
102’を設定することとなる(S140)。さらに
は、その設定される検出線102’上において被検出ワ
ーク外形線Lが存在するか否かを確認するとともに存
在しない場合には、その検出対象たる接合ワーク部材1
0の外面において突起状付着物が存在しないという判断
を下す。逆に、検出線102’上において被検出ワーク
外形線Lが存在する場合には、接合ワーク部材10の
外面において突起状付着物が存在すると判断することと
なる(S150)。そして、画像処理(S150)が終
了した場合には、S160に進むとともに検査すべき角
度範囲がすべて完了したか否かを判断し、完了していな
ければ、S170に進み、接合ワーク部材10を所定角
度回転させて新たな撮影画像を取得し、さらにS110
〜S150までの処理を繰り返すこととなる。
【0028】図8は、接合ワーク部材10の複数の回転
変位状態を示し、各回転変位状態と対応する撮影画像を
それぞれ示している。なお図8では、撮影する全角度範
囲を180°とし、45°毎に接合ワーク部材10を、
中心軸線S’(図7)を回転軸線とする形にて回転さ
せ、各々の角度位置において撮影画像を取得している。
図8(a)〜(e)には、各角度位置にて取得した画像
例を示しているが、それら各々の角度位置において取得
した撮影画像に対して、図6と同様の手法にて画像処理
を施して突起状付着物の検出を行うこととなる。なお、
回転する角度間隔は、対象とする接合ワーク部材の径の
サイズ、或いは突起状付着物の許容すべき高さ(後述す
る許容高さH)、検出精度に応じて任意に設定するこ
とができるが、角度間隔を大きくしすぎると、突起状付
着物Sの検出漏れの可能性が増加するが処理を高速に行
える。また、角度間隔を小さくすると、計測回数が増加
するが、検出が高精度に行えて検出漏れを極めて小さく
できる。
【0029】なお、上述した検出処理を行う前に、基準
ワーク外形線Lからの突起状付着物Sの存在が許容さ
れる高さH(許容高さH)を予め定めるようにす
る。なお、基準ワーク外形線Lと検出線102との距
離をLとした場合に、それら許容高さHと距離Lの関
係が、0.3≦L/H≦0.9を満たすように設定す
ることができる。この、L/Hが0.3未満である
と、異常状態の検出が過剰となる可能性がある。また、
0.9を超えると、計測回数を多数とせねばならず処理
の遅延の要因となる。
【0030】また、上記のごとく許容高さをHとし、
接合ワーク部材における検出すべき位置の径をRとした
場合に、設定される回転角度θは以下の式を満たすよう
に調整することができる。
【0031】
【数1】
【0032】上記式を満たさないように回転角度θを大
きくすると、撮影画像において突起状付着物が現れなく
なる可能性がある。なお、図9には、突起状付着物Sが
撮影画像上に現れなくなる可能性のある角度範囲の境界
をθとしている。さらには、以下の式を満たすように
回転角度θを調整することが望ましい。
【0033】
【数2】
【0034】なお、数2にて示される式においては、撮
影画像にて検出される突起状付着物Sの高さと、実際の
突起状付着物Sとの高さの差Hが10%以内となるよ
うにθが設定されている。なお、図9において、H
=0.1である場合、回転角度θは、θ≦θとな
る。以下のごとく調整すると、計測を高精度に行いつつ
も計測回数を少なくできる。
【0035】なお、上記した突起状付着物検出方法は、
スパークプラグにおける突起状付着物検出方法に適用で
き、スパークプラグの製造方法の一工程として適用する
ことができる。具体的には、例えばスパークプラグの中
心電極における貴金属チップと電極母材とを溶接する
(例えば、レーザ溶接する)溶接工程後において、上記
突起状付着物検出方法を用いて中心電極表面における突
起状付着物の有無を検出する突起状付着物検出工程を設
けるようにすることができる。以下、スパークプラグ及
びその溶接工程について一例を挙げつつ説明する。
【0036】図14に示すスパークプラグ200は、筒
状の主体金具31、先端部32aが突出するようにその
主体金具31の内側に嵌め込まれた絶縁体32、先端に
形成された貴金属発火部(以下、単に発火部ともいう)
33を突出させた状態で絶縁体32の内側に設けられた
中心電極34、及び主体金具31に一端が溶接等により
結合されるとともに他端側が側方に曲げ返されて、その
側面が中心電極3の先端部と対向するように配置された
接地電極35等を備えている。また、接地電極には上記
発火部に対向する貴金属発火部(以下、単に発火部とも
いう)36が形成されており、それら発火部33と、対
向する発火部36との間の隙間が火花放電ギャップgと
されている。
【0037】中心電極34及び接地電極35のチップ被
固着面形成部位を含む電極母材は、Ni又はFeを主成
分とする耐熱合金にて構成されている。
【0038】一方、上記発火部33及び対向する発火部
36は、Ir、Pt及びRhのいずれかを主成分とする
貴金属を主体に構成されている。これらの貴金属の使用
により、中心電極の温度が上昇しやすい環境下において
も、発火部の耐消耗性を良好なものとすることができ
る。また、上記のような耐熱合金を母材とする中心電極
34及び接地電極35に対する溶接性も良好である。例
えばPtをベースにした貴金属を使用する場合には、P
t単体の他、Pt−Ni合金(例えばPt−1〜30質
量%Ni合金)、Pt−Ir合金(例えばPt−1〜2
0質量%Ir合金)、Pt−Ir−Ni合金等を好適に
使用できる。また、Irを主成分とするものとしては、
Ir−Ru合金(例えばIr−1〜30質量%Ru合
金)、Ir−Pt合金(例えばIr−1〜10質量%P
t合金)、Ir−Rh合金(例えばIr−5〜25質量
%Rh合金)、Ir−Rh−Ni合金(例えば、Ir−
1〜40質量%Rh−0.5〜8質量%Ni合金)等を
使用できる。
【0039】中心電極34は、図15(a)に示すよう
に、先端側が円錐台状のテーパ面34tにより縮径され
るとともに、その先端面34sに上記発火部33を構成
する合金組成からなる円板状の貴金属チップ33’を重
ね合わせる。さらに15(b)に示すように、その接合
面外縁部に沿ってレーザービームLBを照射することに
より全周レーザー溶接部(以下、単に溶接部ともいう)
202を形成して貴金属チップ33’を固着することに
より発火部33が形成される。(これにより、前述の接
合ワーク部材10となる)また、対向する発火部36
は、発火部33に対応する位置において接地電極35に
貴金属チップを位置合わせし、その外縁部に沿って同様
に溶接部を形成してこれを固着することにより形成され
る。ただし、中心電極34側の発火部33をIr系金属
にて構成し、接地電極35側の発火部36をPt系金属
にて構成する場合、後者を抵抗溶接接合にて形成するこ
とも可能である。上記で用いられる貴金属チップは、例
えば直径Dが0.4〜1.2mm、厚さHが0.5〜
1.5mmのものを使用する。
【0040】そして、上記のような溶接工程を行った後
に、前述した突起状付着物の検出方法を用いた検出工程
を行うとともに、その検出結果を用い、接合後において
中心電極表面に突起状付着物が生じていた場合にはその
部材を除去する除去工程を後処理工程として行うように
すれば、結果として高品質なスパークプラグの製造に寄
与することとなる。このとき、電極母材が図6における
第二金属部材10bに、貴金属チップ(貴金属発火部)
が図6における第一金属部材10aとなる。なお、後処
理工程としては、除去工程に限定されず、例えば、突起
状付着物の発生が確認された部材に対して更なる検査を
行う再検査工程、或いは、その突起状付着物の発生が確
認された部材に対し、望まれる製品仕様を満たすよう再
加工を行う再加工工程、その他当業者が推測し得る様々
な後処理工程を行うことができる。
【0041】また、後処理工程としては、検出結果に基
づいて製品データを生成する製品データ生成工程を用い
てもよい。製品データ生成工程は、例えば、突起状付着
物の検出結果に基づいてその製品が不良製品であるとい
う情報が得られた場合に、当該製品における不良に関す
る情報(不良の有無に関する情報、不良の種別に関する
情報等)と、当該製品に関する製品基礎情報(品番、検
査日、ロット番号等のデータ)と関連付けてデータベー
スに記憶する方法を採ることができる。これにより、正
常製品と不良製品を精度高く区別した上での統計的管理
が可能となる。
【0042】なお、本実施例においては、図6に示され
る方法等を用いて接合ワーク部材への基準点の設定を行
ったが、撮影工程にて取得した撮影画像上の接合ワーク
部材において、基準点の設定を行う際に、基準点の設定
ができず(例えば、図6のような方法を用いても基準点
の検出が行えず)、所定時間が経過しても基準点の設定
ができない場合には、基準点となるべき位置に突起状付
着物(スパッタ等)が付着しているものとみなすことが
できる。即ち、基準点の設定に要する時間に基づいて、
その基準点を含む位置、又はその基準点の近傍において
突起状付着物が生じているか否かを判断する工程を用い
るようにしてもよいのである。このような工程を用いる
ことにより、例えば図5のS120において基準点が設
定されなかった場合には、その時点で突起状付着物が生
じていると判断できるため、検出線の設定等を行わずと
も迅速に突起状付着物を検出することも可能である。
【0043】以上、本発明の実施の形態を説明したが、
本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記
載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限
定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範
囲にもおよび、かつ、当業者が通常有する知識に基づく
改良を適宜付加することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】金属部材の接合における突起状付着物の発生に
ついて概念的に説明する説明図。
【図2】基準ワーク部材の画像に基づく基準点及び検出
線規定点について説明する説明図。
【図3】第一側検出線規定点に基づく第二側検出線規定
点の設定について説明する説明図。
【図4】図3の別例について示す図。
【図5】本発明の突起状付着物検出方法の具体的な流れ
の一例を示すフローチャート。
【図6】接合ワーク部材の撮影画像における検出線の設
定について説明する説明図。
【図7】検出装置を模式的に示す模式図。
【図8】各角度位置における撮影について概念的に説明
する説明図。
【図9】回転角度の設定について説明する説明図。
【図10】図7の検出装置の電気的構成の一例について
示すブロック図。
【図11】接合ワーク部材の別例について示す図。
【図12】基準点の検出方法例について示す図。
【図13】第一部材基準点の設定方法について示す説明
図。
【図14】突起状付着物の検出対象となるスパークプラ
グの一例を示す縦断面図及びその要部拡大図。
【図15】図14のスパークプラグの溶接工程の一例を
示す説明図。
【符号の説明】
1 検査装置 10 接合ワーク部材 12 撮影カメラ (撮影手段) L 基準ワーク外形線 L 被検出ワーク外形線 102、102’ 検出線 S 突起状付着物 S10 基準ワーク部材の影像中心軸線 S20 接合ワーク部材の影像中心軸線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F065 AA49 BB05 CC25 DD00 DD06 FF01 FF02 FF04 FF61 GG15 HH03 HH13 JJ03 JJ09 JJ26 MM04 PP13 QQ18 QQ24 QQ25 QQ36 QQ40 RR06 RR07 UU04 UU05 5B057 AA01 BA02 CA12 CA16 DA03 DC09 DC33 5L096 BA03 CA02 FA78 JA11

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の金属部材が接合された接合ワーク
    部材の外面に付着した突起状付着物を検出する突起状付
    着物検出方法であって、 前記接合ワーク部材を撮影手段により撮影して撮影画像
    を生成する撮影工程と、 前記撮影画像における前記接合ワーク部材の外面外形線
    (以下、「被検出ワーク外形線」ともいう)と、事前に
    該接合ワーク部材の基準となる基準ワーク部材の外面外
    形線(以下、「基準ワーク外形線」ともいう)に基づい
    て設定された該突起状付着物の存在を許容しない非許容
    領域とを対応付け、前記非許容領域における前記被検出
    ワーク外形線の存在の有無を確認する確認工程と、 その確認工程において、前記非許容領域に前記被検出ワ
    ーク外形線の存在が確認された場合に、前記接合ワーク
    部材の外面において突起状付着物が存在すると判断する
    判断工程と、 を含むことを特徴とする突起状付着物検出方法。
  2. 【請求項2】 前記確認工程において、前記被検出ワー
    ク外形線と、前記非許容領域とを前記撮影画像において
    対応付け、さらにその対応付けられた撮影画像上におい
    て、前記非許容領域における前記被検出ワーク外形線の
    存在の有無を確認する請求項1に記載の突起状付着物検
    出方法。
  3. 【請求項3】 前記確認工程において、前記基準ワーク
    外形線に基づいて、前記非許容領域とその非許容領域に
    隣接して設けられる該基準ワーク外形線の存在を許容す
    る許容領域の境界となる検出線を事前に設定しておき、
    前記検出線及び前記撮影画像における被検出ワーク外形
    線とを対応付け、前記検出線上に前記被検出ワーク外形
    線が存在するか否かを確認する請求項1に記載の突起状
    付着物検出方法。
  4. 【請求項4】 前記確認工程において、前記被検出ワー
    ク外形線と、前記検出線とを前記撮影画像において対応
    付け、さらにその対応付けられた撮影画像上において、
    前記検出線上に前記被検出ワーク外形線が存在するか否
    かを確認する請求項3に記載の突起状付着物検出方法。
  5. 【請求項5】 前記被検出ワーク外形線上における所定
    位置に、その被検出ワーク外形線に対応する前記検出線
    の位置決め基準となる基準点を設定し、その基準点に基
    づいて前記被検出ワーク外形線に対する前記検出線の位
    置決めを行う請求項3又は4に記載の突起状付着物検出
    方法。
  6. 【請求項6】 前記接合ワーク部材の要素として接合さ
    れる前記複数の金属部材において、部材別に部材別基準
    点をそれぞれ定め、それら部材別基準点に基づく形で、
    各々の金属部材毎に前記検出線の位置決めを行う請求項
    3又は4に記載の突起状付着物検出方法。
  7. 【請求項7】 前記複数の金属部材は、径の異なる2つ
    の金属部材を含み、それら2つの金属部材の少なくとも
    一方の部材において、前記被検出ワーク外形線上におけ
    る径の変化位置を前記部材別基準点として設定する請求
    項6に記載の突起状付着物検出方法。
  8. 【請求項8】 前記接合ワーク部材は軸状に形成されて
    なり、その中心軸線と平行な仮想平面に対して投影した
    ときに、その正射影像での前記被検出ワーク外形線が、
    当該正射影像上での接合ワーク部材の中心軸線(以下、
    「影像中心軸線」ともいう)に対して線対称形状となる
    請求項3ないし7のいずれか1項に記載の突起状付着物
    検出方法。
  9. 【請求項9】 前記線対称形状とされる前記被検出ワー
    ク外形線の前記影像中心軸線に関する一方側を第一側、
    他方側を第二側とした場合に、互いに対称となる基準点
    をそれら第一側及び第二側においてそれぞれ設定すると
    ともに、前記第一側における基準点(以下、第一側基準
    点ともいう)に基づいてその第一側の検出線位置を規定
    する規定点(以下、第一側検出線規定点ともいう)を定
    め、 さらに、前記第一側基準点と前記第一側検出線規定点の
    位置関係と、前記第二側基準点と該第二側基準点に基づ
    く形で前記第二側における検出線を規定する規定点(以
    下、第二側検出線規定点ともいう)の位置関係とが前記
    中心軸線に関し対称となるように、前記第二側検出線規
    定点をそれら第一側基準点、第二側基準点及び第一側検
    出線規定点に基づいて自動的に定める請求項8に記載の
    突起状付着物検出方法。
  10. 【請求項10】 前記撮影工程は、前記中心軸線を回転
    軸線として前記接合ワーク部材を所定角度毎に回転する
    とともに、各々の角度において前記接合ワーク部材の前
    記撮影画像を生成し、その生成される各々の撮影画像に
    基づいて前記確認工程を行う請求項8又は9のいずれか
    1項に記載の突起状付着物検出方法。
  11. 【請求項11】 前記基準ワーク外形線上における、前
    記突起状付着物の存在が許容される高さH(以下、許
    容高さHともいう)が予め定められる一方、前記基準
    ワーク外形線と前記検出線との距離をLとした場合に、
    それら許容高さHと距離Lの関係が、0.3≦L/H
    ≦0.9を満たすよう設定される請求項1ないし10
    のいずれか1項に記載の突起状付着物検出方法。
  12. 【請求項12】 前記接合ワーク部材は、前記複数の金
    属部材がレーザ溶接又は抵抗溶接により接合されてなる
    請求項1ないし11のいずれか1項に記載の突起状付着
    物検出方法。
  13. 【請求項13】 請求項1ないし12のいずれか1項に
    記載の突起状付着物検出方法を用いて突起状付着物の検
    出を行う突起状付着物検出工程と、その突起状付着物検
    出工程により得られた検出結果に基づいて後処理を行う
    後処理工程とを含むことを特徴とするスパークプラグの
    製造方法。
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