JP2002285070A - 防錆剤 - Google Patents

防錆剤

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JP2002285070A JP2001087810A JP2001087810A JP2002285070A JP 2002285070 A JP2002285070 A JP 2002285070A JP 2001087810 A JP2001087810 A JP 2001087810A JP 2001087810 A JP2001087810 A JP 2001087810A JP 2002285070 A JP2002285070 A JP 2002285070A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水系溶液としたときの溶液安定性に優れ、安
全性が高く、かつ被膜形成性が良好で、耐食性、加工性
および塗料密着性に優れた被膜を形成できる金属表面の
防錆剤を提供すること。 【解決手段】 ビニルアルコール系重合体100重量部
に対してキレート型の配位子を有する有機チタン化合物
(A)0.1〜40重量部および/またはジルコニウム
化合物(B)0.1〜20重量部および/または無水マ
レイン酸系重合体(C)0.1〜50重量部(ただし、
ビニルアルコール系重合体100重量部に対して
(A)、(B)および(C)の合計量が0.1〜50重
量部)を配合してなる金属表面の防錆剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビニルアルコール
系重合体組成物からなる防錆剤に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、防錆被覆鋼板には優れた耐食性が
要求され、従来の冷延鋼板に代わり亜鉛系めっき鋼板を
基板とする表面処理鋼板が多く使用されている。これら
亜鉛系めっき鋼板の表面処理としては、従来よりクロム
酸塩処理およびリン酸亜鉛処理が一般に行われている。
しかし、クロム酸塩処理には処理工程でのクロム酸塩ヒ
ュームの揮散、化成処理被膜からのクロム酸の溶出、お
よび排水処理設備に多大の費用を要するなどの問題があ
る上に、扱われている6価クロム化合物は、IARC
(International Agency for Researchon Cancer Revie
w)を初めとした多くの公的機関が人体に対する発癌性
物質に指定している極めて有害な物質である。また、リ
ン酸亜鉛処理ではリン酸亜鉛処理後に通常、クロム酸に
よるリンス処理を行うため上記同様クロム化合物の処理
の問題があるだけでなく、リン酸亜鉛処理剤中の反応促
進剤や金属イオンなどの排水処理、被処理金属からの金
属イオンの溶出によるスラッジ処理などの問題がある。
【0003】その他に表面処理鋼板としては、特開昭5
8−224174号公報、特開昭60−50179号公
報、特開昭60−50180号公報などに示される、亜
鉛系めっき鋼板を基材としてこれにクロメート被膜を形
成し、さらにこの上に最上層として有機複合シリケート
被膜を形成した防錆鋼板が知られている。この防錆鋼板
は、加工性および耐食性に優れているがクロメート被膜
を有するため、上記と同様にクロメートイオンによる安
全性の問題がある。
【0004】鋼板の表面処理においてクロメートイオン
による安全性の問題がないものとしては、特開2000
−204310号公報にてエチレン−ビニルアルコール
系共重合体を樹脂成分とする金属表面被膜形成性組成物
が提案されている。これは、エチレン−ビニルアルコー
ル系共重合体の有する優れた耐水性、耐溶剤性、ガスバ
リヤ性などの性能を利用したものであり、金属表面や塗
料との密着性、接着性に優れるとともに防錆性能も良好
である。しかしながら、該金属表面被膜形成性組成物に
おいては、溶液の安定性を向上させるために1,3−ジ
メチル−2−イミダゾリジノン(以下においてDMIと
略記することがある)を溶媒中に多量に添加しており、
このDMIは高沸点の溶媒であるため被膜形成時にDM
Iを気化させるのに多量のエネルギーを必要とし、省エ
ネルギー化など地球環境保護の観点から好ましくないだ
けでなく、有機溶剤が気化するため作業者の安全面での
問題もあり、さらにはDMIはコスト高である。また、
水系溶媒のものとしてはエチレン−ビニルアルコール系
共重合体と同様に優れた耐水性やガスバリヤ性を有する
ポリ塩化ビニリデンの水性エマルジョンが挙げられる
が、ポリ塩化ビニリデンはそれ自体が塩素原子を含んで
いるため、焼却など廃棄時における環境汚染の問題があ
る。
【0005】以上のように、これまでに知られている鋼
板の表面処理方法は、いずれも環境への負荷や人体への
安全性の点で問題を抱えており、より環境への負荷が少
なく安全性の高いものが求められている。
【発明が解決しようとする課題】
【0006】本発明の目的は、溶液安定性に優れた水系
溶液として使用可能で安全性が高く、かつ被膜形成性が
良好で、クロメート被膜を有しない亜鉛系めっき鋼板に
対しても十分高い耐食性を付与できるような、耐食性、
加工性および塗料密着性に優れた被膜を形成できる金属
表面の防錆剤を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は鋭意研究の結
果、ビニルアルコール系重合体100重量部に対してキ
レート型の配位子を有する有機チタン化合物(A)0.
1〜40重量部および/またはジルコニウム化合物
(B)0.1〜20重量部および/または無水マレイン
酸系重合体(C)0.1〜50重量部(ただし、ビニル
アルコール系重合体100重量部に対して(A)、
(B)および(C)の合計量が0.1〜50重量部)を
配合してなる金属表面の防錆剤が、上記の各種性能を満
足することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の防錆剤について詳
細に説明する。
【0009】本発明の防錆剤に用いられるビニルアルコ
ール系重合体(以下においてPVAと略記することがあ
る)の重合度について特に制限はないが、通常100〜
8000であり、好ましくは150〜6000であり、
より好ましくは200〜5000である。ここで重合度
は、JIS K6726に準じて測定されたものであ
り、PVAを再けん化し、精製したものを用いて30℃
の水中で測定した極限粘度測定から求められるものであ
る。重合度が100より小さいPVAを用いた場合、本
発明の防錆剤を金属表面に塗布して被膜を形成した際に
被膜強度が低下することがある。重合度が8000より
大きいPVAを用いた場合、本発明の防錆剤を水系溶液
として使用する際に溶液粘度が高くなり、溶液の安定性
が悪くなることがある。
【0010】本発明の防錆剤に用いられるPVAのけん
化度については特に制限はないが、通常80〜99.9
9モル%であり、好ましくは85〜99.95モル%で
あり、より好ましくは90〜99.9モル%である。こ
こでけん化度は、JIS K6726に準じて測定され
たものである。けん化度が80モル%より小さいPVA
を用いた場合、本発明の防錆剤を金属表面に塗布して被
膜を形成した際に被膜の耐水性が低下することがある。
けん化度が99.99モル%より大きいPVAは工業的
な生産が難しい。
【0011】PVAの合成法としては、ビニルエステル
系単量体を重合して得られるビニルエステル系重合体を
けん化するのが一般的である。ビニルエステル系単量体
としてはギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ル、バレリン酸ビニル、カプロン酸ビニル、ラウリン酸
ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、ピバリ
ン酸ビニル、バーサティック酸ビニルなどが挙げられる
が、通常、酢酸ビニルが好んで用いられる。ビニルエス
テル系単量体の重合方法としては、溶液重合法、塊状重
合法、懸濁重合法、乳化重合法など公知の重合方法のい
ずれもが使用可能であるが、通常はメタノールなどのア
ルコールを溶媒とした溶液重合法が用いられる。重合温
度については特に制限はないが、通常0℃〜150℃の
間で任意に選択される。ビニルエステル系重合体のけん
化方法としては、酸または塩基触媒を用いる公知の方法
のいずれもが使用可能であるが、通常はアルコール溶媒
(少量の水分を含んでいても良い)中においてナトリウ
ムアルコキシドや水酸化ナトリウム、水酸化カリウムな
どの塩基触媒を用いてけん化する方法が用いられる。
【0012】本発明の防錆剤におけるPVAとしてエチ
レン変性PVAを用いた場合、防錆剤の耐食性、耐湿性
および塗料密着性が大きく向上する。該エチレン変性P
VAのエチレン変性量は、重合体中の全単量体単位のモ
ル数を基準として1〜25モル%であり、好ましくは
1.5〜22モル%であり、より好ましくは2〜20モ
ル%である。エチレン変性量が1モル%より少ない場合
は、エチレン変性による効果が不十分である。エチレン
変性量が25モル%を超える場合は、本発明の防錆剤を
水系溶液として用いる際に溶液安定性が低下することが
ある。
【0013】エチレン変性PVAは、エチレンの存在下
においてビニルエステル系単量体を重合して得られるエ
チレン−ビニルエステル共重合体樹脂をけん化すること
によって得られる。ビニルエステル系単量体、ビニルエ
ステル系単量体の重合方法およびビニルエステル系重合
体のけん化方法としては、上記と同様の単量体および方
法が使用可能である。
【0014】また、本発明の防錆剤におけるPVAとし
て、化1に示されるシリル基を有するPVAを用いた場
合にも、防錆剤の耐食性、耐湿性および塗料密着性が大
きく向上する。該シリル変性PVAのシリル基の含有量
は、重合体中の全単量体単位のモル数を基準として0.
01〜2モル%であり、好ましくは0.03〜1.8モ
ル%であり、より好ましくは0.05〜1.5モル%で
ある。シリル基の含有量が0.01モル%より小さい場
合は性能の向上が低いかまたはほとんど向上が見られ
ず、2モル%より大きい場合は本発明の防錆剤を水系溶
液として用いる際に溶液粘度が高過ぎるか、または溶液
安定性が低下することがある。
【0015】
【化2】 (ここで、R1は水素原子または炭素数8以下の置換基
を有していてもよい炭化水素基を表し、R2は炭素数1
〜40のアルコキシ基またはアシロキシ基(ここでアル
コキシ基、アシロキシ基は酸素を含有する置換基を有し
ていてもよい)を表し、n+mは3以下でnは0〜2の
整数、mは0〜3の整数を表し、Xはナトリウム、カリ
ウムなどのアルカリ金属に代表される1価の金属原子を
表す)
【0016】上記のシリル変性PVAにおいて、シリル
基はPVAの側鎖または末端に存在する。該シリル基は
PVAの側鎖または末端に直接結合していても良く、炭
化水素基やオキシアルキレン基などビニルエステル系重
合体のけん化時に切断されない連結基を介して結合して
いても良い。
【0017】上記のシリル変性PVAは公知の種々の方
法によって得ることが出来るが、通常は、化1に示され
るシリル基を有するオレフィン系不飽和単量体、または
重合、けん化反応後に化1に示されるシリル基を生成し
得る置換基を有するオレフィン性不飽和単量体の共存下
でビニルエステル系単量体を重合して得られるビニルエ
ステル系共重合体を、上記と同様の方法でけん化するこ
とにより得られる。化1に示されるシリル基において、
ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属に代表される
金属原子Xは、該ビニルエステル系共重合体をナトリウ
ムアルコキシドや水酸化ナトリウム、水酸化カリウムな
どの塩基触媒を用いてけん化する際に、主に導入され
る。
【0018】化1に示されるシリル基を有するオレフィ
ン性不飽和単量体、または重合、けん化反応後に化1に
示されるシリル基を生成し得る置換基を有するオレフィ
ン性不飽和単量体の具体例としては、ビニルトリメトキ
シシラン、ビニルトリ(β−メトキシエトキシ)シラ
ン、アリルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシ
シラン、アリルトリアセトキシシラン、ビニルメチルジ
メトキシシラン、ビニルジメチルメトキシシラン、ビニ
ルメチルジエトキシシラン、ビニルジメチルエトキシシ
ラン、ビニルメチルジアセトキシシラン、ビニルジメチ
ルアセトキシシラン、ビニルイソブチルジメトキシシラ
ン、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリブト
キシシラン、ビニルトリヘキシロキシシラン、ビニルメ
トキシジヘキシロキシシラン、ビニルジメトキシオクチ
ロキシシラン、ビニルメトキシジオクチロキシシラン、
ビニルトリオクチロキシシラン、ビニルメトキシジラウ
リロキシシラン、ビニルジメトキシラウリロキシシラ
ン、ビニルメトキシジオレイロキシシラン、ビニルジメ
トキシオレイロキシシラン、3−(メタ)アクリルアミ
ド−プロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリ
ルアミド−プロピルトリエトキシシラン、3−(メタ)
アクリルアミド−プロピルトリ(β−メトキシエトキ
シ)シラン、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチル
プロピルトリメトキシシラン、2−(メタ)アクリルア
ミド−2−メチルエチルトリメトキシシラン、N−(2
−(メタ)アクリルアミド−エチル)−アミノプロピル
トリメトキシシラン、3−(メタ)アクリルアミド−プ
ロピルトリアセトキシシラン、2−(メタ)アクリルア
ミド−エチルトリメトキシシラン、1−(メタ)アクリ
ルアミド−メチルトリメトキシシラン、3−(メタ)ア
クリルアミド−プロピルメチルジメトキシシラン、3−
(メタ)アクリルアミド−プロピルジメチルメトキシシ
ラン、3−(N−メチル−(メタ)アクリルアミド)−
プロピルトリメトキシシラン、3−((メタ)アクリル
アミド−メトキシ)−3−ヒドロキシプロピルトリメト
キシシラン、3−((メタ)アクリルアミド−メトキ
シ)−プロピルトリメトキシシラン、ジメチル−3−
(メタ)アクリルアミド−プロピル−3−(トリメトキ
シシリル)−プロピルアンモニウムクロライド、ジメチ
ル−2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロピル
−3−(トリメトキシシリル)−プロピルアンモニウム
クロライドなどが挙げられるが、これらに限定されるも
のではない。
【0019】化1に示されるシリル基を有するPVAを
得るためのその他の方法としては、例えば、アリルグリ
シジルエーテルやブタジエンモノオキシドなどのエポキ
シ基を有する単量体の存在下でビニルエステル系単量体
を重合して得られるエポキシ基を有するビニルエステル
系共重合体に、トリメトキシシリルメチルメルカプタン
などの同一分子内にメルカプト基とシリル基を有する化
合物を反応させた後、けん化を行う方法が挙げられる。
また、トリメトキシシリルメチルメルカプタンなどの同
一分子内にメルカプト基とシリル基を有する化合物を連
鎖移動剤として用いてビニルエステル系単量体の重合を
行い、得られたビニルエステル系重合体をけん化するこ
とによってシリル基を有するPVA(この場合は末端変
性物)を得る方法も挙げられるが、これらの方法に限定
されるものではない。
【0020】本発明の防錆剤に用いられるPVAとし
て、エチレン単位および化1に示されるシリル基の両方
を有するPVAを用いた場合もまた、防錆剤の耐食性、
耐湿性および塗料密着性が大きく向上する。該変性PV
Aのエチレン変性量は1〜25モル%であり、好ましく
は1.5〜22モル%であり、より好ましくは2〜20
モル%であり、シリル基の含有量は0.01〜2モル%
であり、好ましくは0.03〜1.8モル%であり、よ
り好ましくは0.05〜1.5モル%である。また、本
発明の趣旨を損なわない範囲であれば、本発明の防錆剤
に用いられるPVAは、ビニルエステル単位およびその
けん化物、エチレン単位、ならびに化1に示されるシリ
ル基ないし重合、けん化反応後に化1に示されるシリル
基を生成し得る置換基を有する単量体単位以外に、1種
または2種以上のその他の単量体単位を有していても差
し支えない。そのような単量体単位としては、プロピレ
ン、1−ブテン、イソブテンなどのエチレン以外のα−
オレフィン類;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン
酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸などの不飽和酸
類およびこれらの塩あるいは炭素数1〜18のモノまた
はジアルキルエステル類;アクリルアミド、炭素数1〜
18のN−アルキルアクリルアミド、N,N−ジメチル
アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、2−アク
リルアミドプロパンスルホン酸およびその塩、アクリル
アミドプロピルジメチルアミンおよびその酸塩またはそ
の4級塩などのアクリルアミド類;メタクリルアミド、
炭素数1〜18のN−アルキルメタクリルアミド、N,
N−ジメチルメタクリルアミド、2−メタクリルアミド
プロパンスルホン酸およびその塩、メタクリルアミドプ
ロピルジメチルアミンおよびその酸塩またはその4級塩
などのメタクリルアミド類;N−ビニルピロリドン、N
−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミドなどの
N−ビニルアミド類;アクリロニトリル、メタクリロニ
トリルなどのシアン化ビニル類;炭素数1〜18のアル
キルビニルエーテル、ヒドロキシアルキルビニルエーテ
ル、アルコキシアルキルビニルエーテルなどのビニルエ
ーテル類;ポリエチレングリコールアリルエーテル、メ
トキシポリエチレングリコールアリルエーテル、ポリプ
ロピレングリコールアリルエーテル、ポリエチレングリ
コール−ポリプロピレングリコールアリルエーテル、な
どのポリ(オキシアルキレン)基を有するアリルエーテ
ル;塩化ビニル、フッ化ビニル、臭化ビニルなどのハロ
ゲン化ビニル類;塩化ビニリデン、フッ化ビニリデンな
どのハロゲン化ビニリデン類;酢酸アリル、塩化アリ
ル、アリルアルコール、ジメチルアリルアルコールなど
が挙げられるが、これらに限定されるものではない。こ
れらの単量体単位の含有量については、得られる重合体
が水溶性である限りにおいては特に制限はないが、通常
これらの成分の含有量は重合体中の全単量体単位を基準
として10モル%以下であるのが好ましい。
【0021】また、本発明の防錆剤に用いられるPVA
は、チオール酢酸、メルカプトプロピオン酸、炭素数1
8以下のアルキルメルカプタンなどのチオール化合物の
存在下でビニルエステル系単量体の重合を行い、得られ
た重合体をけん化して得られる末端変性物でもよい。
【0022】さらには、PVAにホルムアルデヒド、ア
セトアルデヒド、ブチルアルデヒドなどのカルボニル基
含有化合物を酸触媒下で反応させてアセタール化したも
のや、PVAとジケテンとの反応で得られるアセトアセ
チル基を含有するPVAなど、後反応により変性したP
VAを用いても差し支えない。
【0023】本発明の防錆剤は、上記のPVAに対し
て、キレート型の配位子を有する有機チタン化合物
(A)、ジルコニウム化合物(B)および無水マレイン
酸系重合体(C)のうち少なくともいずれか1種を必須
成分として配合することを特徴とする。これらの化合物
や重合体は水系溶媒に混合して使用することが可能であ
り、かつそれ自体の安全性も高いことが知られているも
のである。
【0024】以下にキレート型の配位子を有する有機チ
タン化合物(A)、ジルコニウム化合物(B)および無
水マレイン酸系重合体(C)のそれぞれについて、具体
例を含めて詳細に記す。
【0025】キレート型の配位子を有する有機チタン化
合物(A) 本発明の防錆剤に用いられるキレート型の配位子を有す
る有機チタン化合物(A)としては、チタンラクテー
ト、チタンラクテートアンモニウム塩、ジイソプロポキ
シチタンビス(トリエタノールアミナート)、ジ−n−
ブトキシチタンビス(トリエタノールアミナート)、ジ
イソプロポキシチタンビス(アセチルアセトナート)、
チタンテトラキス(アセチルアセトナート)、ポリチタ
ンビス(アセチルアセトナート)などが挙げられるが、
これらに限定されるものではない。これらの有機チタン
化合物の中でも水溶性のものが好ましく、具体的にはチ
タンラクテート、チタンラクテートアンモニウム塩、ジ
イソプロポキシチタンビス(トリエタノールアミナー
ト)、ジ−n−ブトキシチタンビス(トリエタノールア
ミナート)が挙げられる。これらの有機チタン化合物は
必ずしも単独で使用する必要はなく、必要に応じて2種
以上を混合して用いることもできる。
【0026】なお、ここでキレート型の配位子とは、1
つのチタン原子に対して共有結合や水素結合などにより
2座あるいはそれ以上の多座で配位することが可能な配
位子を意味し、具体的にはヒドロキシカルボン酸または
その塩(乳酸、リンゴ酸、酒石酸、サリチル酸またはこ
れらの塩など)、β−ジケトン(アセチルアセトンな
ど)、アミノアルコール(トリエタノールアミンなど)
が代表的なものとして挙げられるが、これらに限定され
るものではない。
【0027】有機チタン化合物はPVAの架橋剤として
働くが、有機チタン化合物がキレート型の配位子を有す
ることで、有機チタン化合物によるPVAの架橋反応速
度が適度に調節される結果、PVAと有機チタン化合物
からなるPVA組成物の溶液安定性と、該組成物溶液を
金属表面に塗布して得られる被膜の耐水性を両立させる
ことができるものと考えられる。
【0028】キレート型の配位子を有する有機チタン化
合物(A)の添加量は、PVA100重量部に対して
0.1〜40重量部であり、好ましくは0.5〜35重
量部であり、より好ましくは1〜30重量部である。有
機チタン化合物の添加量が0.1重量部より少ない場合
は、本発明の防錆剤を金属表面に塗布して得られる被膜
の耐水性や強度が低下するため好ましくない。有機チタ
ン化合物の添加量が40重量部より多い場合は、防錆剤
の溶液粘度が高くなりすぎるだけでなく、溶液安定性も
悪くなり好ましくない。
【0029】ジルコニウム化合物(B) 本発明の防錆剤に用いられるジルコニウム化合物(B)
としては、炭酸ジルコニウムアンモニウム、硫酸ジルコ
ニウム、硝酸ジルコニウム、酢酸ジルコニウム、炭酸ジ
ルコニウム、ステアリン酸ジルコニウム、オクチル酸ジ
ルコニウム、珪酸ジルコニウムなどが挙げられるがこれ
らに限定されるものではない。これらのジルコニウム化
合物の中でも水溶性のものが好ましく、具体的には炭酸
ジルコニウムアンモニウム、硫酸ジルコニウム、硝酸ジ
ルコニウム、酢酸ジルコニウムが挙げられ、最も好適に
は炭酸ジルコニウムアンモニウムが用いられる。これら
のジルコニウム化合物は必ずしも単独で使用する必要は
なく、必要に応じて2種以上を混合して用いることもで
きる。
【0030】ジルコニウム化合物(B)の添加量は、P
VA100重量部に対して0.1〜20重量部であり、
好ましくは0.15〜15重量部であり、より好ましく
は0.2〜10重量部である。ジルコニウム化合物の添
加量が0.1重量部より少ない場合は、本発明の防錆剤
を金属表面に塗布して得られる被膜の耐水性や強度が低
下するため好ましくない。ジルコニウム化合物の添加量
が20重量部より多い場合は、防錆剤の溶液粘度が高く
なりすぎたり、溶液安定性が悪くなり好ましくない。
【0031】無水マレイン酸系重合体(C) 本発明の防錆剤に用いられる無水マレイン酸系重合体
(C)としては、炭素数8以下のα−オレフィンと無水
マレイン酸の共重合体、炭素数8以下のアルキルビニル
エーテルと無水マレイン酸の共重合体、スチレン/無水
マレイン酸共重合体などが挙げられるが、これらの中で
も水溶性のものが好ましく、とりわけメチルビニルエー
テル/無水マレイン酸共重合体、エチレン−無水マレイ
ン酸共重合体、イソブテン−無水マレイン酸共重合体が
安全性の点からは好ましい。これら無水マレイン酸系重
合体は、無水マレイン酸単位の一部または全部が塩基に
より中和開環されているものであっても差し支えない。
また、これらの無水マレイン酸系重合体は必ずしも単独
で使用する必要はなく、必要に応じて2種以上を混合し
て用いることもできる。
【0032】無水マレイン酸系重合体(C)の添加量
は、PVA100重量部に対して0.1〜50重量部で
あり、好ましくは0.5〜45重量部であり、より好ま
しくは1〜40重量部である。無水マレイン酸系重合体
の添加量が0.1重量部より少ない場合は、本発明の防
錆剤を金属表面に塗布して得られる被膜の耐水性や強度
が低下するため好ましくない。無水マレイン酸系重合体
の添加量が50重量部より多い場合は、本発明の防錆剤
を金属表面に塗布して得られる被膜のガスバリア性が低
下するためと考えられるが、耐食性が低下するため好ま
しくない。
【0033】上記のように、本発明の防錆剤において、
キレート型の配位子を有する有機チタン化合物(A)、
ジルコニウム化合物(B)、無水マレイン酸系重合体
(C)の添加量は、それぞれPVA100重量部に対し
て(A)の添加量は0.1〜40重量部、(B)の添加
量は0.1〜20重量部、(C)の添加量は0.1〜5
0重量部であるが、(A)、(B)および(C)の合計
量はPVA100重量部に対して0.1〜50重量部で
ある必要がある。(A)、(B)および(C)の合計量
が0.1重量部より少ない場合は、これらの添加による
効果が見られないか極めて小さく、合計量が50重量部
より多い場合は、防錆剤の水系溶液の粘度が高くなりす
ぎたり溶液安定性が悪化することがあり、何よりも本発
明の目的とする耐食性が低下するため好ましくない。
【0034】本発明の防錆剤は、キレート型の配位子を
有する有機チタン化合物(A)、ジルコニウム化合物
(B)および無水マレイン酸系重合体(C)のうち少な
くとも1種ならびに上記のPVAを必須成分とするが、
さらに耐水性などの性能を向上させる目的でシリカ微粒
子や、キレート化剤、潤滑性付与剤、顔料類などを含有
させることができる。
【0035】シリカ微粒子としてはヒュームドシリカ、
コロイダルシリカが挙げられ、その粒径は通常1nm〜
5μm、好ましくは5nm〜500nmである。これら
ヒュームドシリカ、コロイダルシリカは、親水性シリ
カ、疎水性シリカのいずれであっても良い。また、コロ
イダルシリカとしては、水分散コロイダルシリカ、有機
溶剤分散コロイダルシリカが一般に良く用いられるが、
その他のものとしてカルシウムイオン交換シリカなどの
イオン交換シリカも好適に使用することができる。シリ
カ微粒子の添加量としては、PVA100重量部に対し
て通常1〜40重量部であり、10〜30重量部である
のが好ましい。
【0036】キレート化剤としては一般に知られている
ものを用いることができ、ヒドラジン誘導体、没食子
酸、フィチン酸などが挙げられる。これらの中でもヒド
ラジン誘導体が好適に用いられる。ヒドラジン誘導体と
してはカルボヒドラジド、プロピオン酸ヒドラジド、サ
リチル酸ヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、セバシ
ン酸ジヒドラジド、ドデカン二酸ジヒドラジド、イソフ
タル酸ジヒドラジド、チオカルボヒドラジド、4,4’
−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド、ベンゾフ
ェノンヒドラゾン、アミノポリアクリルアミドなどのヒ
ドラジド化合物;ピラゾール、3,5−ジメチルピラゾ
ール、3−メチル−5−ピラゾロン、3−アミノ−5−
メチルピラゾールなどのピラゾール化合物;1,2,4
−トリアゾール、3−アミノ−1,2,4−トリアゾー
ル、4−アミノ−1,2,4−トリアゾール、3−メル
カプト−1,2,4−トリアゾール、5−アミノ−3−
メルカプト−1,2,4−トリアゾール、2,3−ジヒ
ドロ−3−オキソ−1,2,4−トリアゾール、1H−
ベンゾトリアゾール、1−ヒドロキシベンゾトリアゾー
ル(1水和物)、6−メチル−8−ヒドロキシトリアゾ
ロピリダジン、6−フェニル−8−ヒドロキシトリアゾ
ロピリダジン、5−ヒドロキシ−7−メチル−1,3,
8−トリアザインドリジンなどのトリアゾール化合物;
5−フェニル−1,2,3,4−テトラゾール、5−メ
ルカプト−1−フェニル−1,2,3,4−テトラゾー
ルなどのテトラゾール化合物;5−アミノ−2−メルカ
プト−1,3,4−チアジアゾール、2,5−ジメルカ
プト−1,3,4−チアジアゾールなどのチアジアゾー
ル化合物;マレイン酸ヒドラジド、3,6−ジクロロピ
リダジン、6−メチル−3−ピリダゾン、4,5−ジク
ロロ−3−ピリダゾン、4,5−ジブロモ−3−ピリダ
ゾン、6−メチル−4,5−ジヒドロ−3−ピリダゾン
などのピリダジン化合物などを挙げることができるが、
5員環または6員環の環状構造を有し環状構造中に窒素
原子を有するピラゾール化合物、トリアゾール化合物が
好適である。これらのヒドラジン誘導体は、単独で用い
てもよく、2種以上を混合して用いても差し支えない。
これらキレート化剤の配合量は、PVA100重量部に
対して通常10重量部以下であり、0.2〜5重量部の
範囲内であるのがより好ましい。
【0037】潤滑性付与剤としてはポリエチレンワック
スなどのポリオレフィンワックス;ラノリン、蜜ろうな
どの動物系ワックス;カルナウバワックス、水ろうなど
の植物系ワックス;脂肪酸エステルワックス;マイクロ
クリスタリンワックス、シリコン系ワックス、フッ素系
ワックスなどが挙げられる。これらの中でも平均粒子径
が0.1〜10μmのポリエチレンワックスが好適であ
り、ポリエチレンワックスはカルボキシル基を導入する
ことなどによって変性したものであってもよい。これら
の潤滑性付与剤の配合量としては通常、PVA100重
量部に対して30重量部以下であり、1〜20重量部で
あるのがより好ましい。潤滑性付与剤を配合することに
よって、本発明の防錆剤を潤滑防錆鋼板用途に使用する
こともできる。
【0038】顔料類としてはタルク、クレー、硫酸バリ
ウムなどの体質顔料;トリポリリン酸アルミニウム、リ
ン酸亜鉛、塩基性珪酸塩、縮合リン酸塩、モリブデン酸
塩、ジシアナミド亜鉛、ジシアナミド鉛、クロム酸スト
ロンチウム、クロム酸カルシウム、クロム酸亜鉛、クロ
ム酸バリウムなどの防錆顔料;チタン白、チタン黄、ベ
ンガラ、シアニンブルー、シアニングリーン、有機赤色
顔料、有機黄色顔料などの着色顔料など公知のものが挙
げられ、この中でもタルク、クレー、硫酸バリウム、ト
リポリリン酸アルミニウム、リン酸亜鉛、塩基性珪酸
塩、縮合リン酸塩、モリブデン酸塩、ジシアナミド亜鉛
などが安全性の面からは好ましい。
【0039】本発明の防錆剤は、水系溶媒に溶解した水
系溶液の形で用いることができる。水系溶媒としては水
単独が好ましいが、炭素数4以下のアルコールなど比較
的低沸点の溶媒を混合して用いてもよい。溶液中の防錆
剤の濃度としては、金属表面に塗布する際の作業性を考
慮して適宜選ぶことができるが、通常は溶液粘度が5〜
5000mPa・sとなるような溶液濃度が選択され
る。この水系溶液の必要量(通常は乾燥被膜重量で0.
5〜15g/m2、好ましくは0.7〜10g/m2)を
金属表面を有する被塗物に塗布した後、焼付けなどの方
法により乾燥することによって、金属表面に耐食性を有
する被膜を形成することができる。
【0040】水系溶液を塗布する方法としてはロールコ
ータ塗装、スプレー塗装、ハケ塗り塗装、溶液を塗布し
た後に余剰の液を絞りによって除去する絞り塗装など公
知の方法を用いることが出来る。塗布した後の乾燥条件
は、被膜が乾燥できる条件であれば特に限定されない
が、シート状の被塗物表面に塗布された被膜を連続的に
乾燥させる場合、通常は雰囲気温度100〜330℃で
10〜100秒間程度(鋼板の最高到達温度は80〜2
40℃程度)の加熱を行う。
【0041】本発明の防錆剤は、亜鉛系めっき鋼板に塗
布した場合に特に防錆剤としての性能が効果的に発揮さ
れるが、その他の金属(コンクリートの補強用鉄筋な
ど)の表面に用いても差し支えない。亜鉛系めっき鋼板
としては、溶融亜鉛めっき鋼板、電気亜鉛めっき鋼板、
鉄−亜鉛合金めっき鋼板、ニッケル−亜鉛合金めっき鋼
板、アルミニウム−亜鉛合金めっき鋼板など一般的に良
く知られているものを用いることができる。また、亜鉛
系めっき鋼板として、表面に化成処理を施した亜鉛系め
っき鋼板などを用いても差し支えない。
【0042】本発明の防錆剤を塗布して得られる被膜は
耐食性、耐指紋性などに優れるため、表面に本発明の防
錆剤被膜を形成した亜鉛系めっき鋼板をそのまま防錆鋼
板、潤滑防錆鋼板として使用することもできるが、この
上にさらに上層被膜を形成することもできる。この上層
被膜は目的に応じて適宜選定すればよく、種々の塗料組
成物を使用することができる。これら塗料組成物として
は、例えばプライマー塗料、着色上塗塗料などを挙げる
ことができる。また、プライマー塗料を塗装し、さらに
その上に着色上塗塗料を塗装してもよい。
【0043】
【実施例】以下、実施例および比較例を挙げて本発明を
さらに具体的に説明するが、本発明はこれらによって何
ら限定されるものではない。以下において、「部」およ
び「%」は特に断りのない限りそれぞれ「重量部」およ
び「重量%」を意味する。
【0044】エチレン変性PVA(PVA−4)の合成
例 合成例1 撹拌機、窒素導入口、エチレン導入口および開始剤添加
口を備えた50L加圧反応槽に酢酸ビニル単量体17.
2kg、メタノール12.8kgを仕込み、60℃に昇
温した後30分間窒素バブリングにより系中を窒素置換
した。次いで反応槽圧力が0.48MPaとなるように
エチレンを導入仕込みした。上記の反応槽内温を60℃
に調整した後、開始剤として2、2’−アゾビス(ジメ
チルバレロニトリル)1.5gを添加して重合を開始し
た。重合中はエチレンを導入して反応槽圧力を0.48
MPaに、重合温度を60℃に維持し、4時間後に重合
率が50%に達したところで冷却して重合を停止した。
反応槽を開放して脱エチレンを行った後、窒素ガスをバ
ブリングして脱エチレンを完全に行った。続いて30
℃、減圧下でメタノールを時々添加しながら未反応の酢
酸ビニル単量体の除去を行い、エチレン−酢酸ビニル共
重合体のメタノール溶液を得た。次に、濃度40%に調
整したエチレン−酢酸ビニル共重合体のメタノール溶液
に、アルカリモル比(NaOHのモル数/重合体中の酢
酸ビニル単位のモル数)0.08となるようにNaOH
メタノール溶液(濃度10%)を添加してけん化を行
い、エチレン変性PVA(PVA−4)を得た。PVA
−4のけん化度をJIS K6726に従って測定した
結果、けん化度は98.5モル%であった。重合後、未
反応酢酸ビニル単量体を除去して得られたエチレン−酢
酸ビニル共重合体のメタノール溶液をn−ヘキサンに沈
殿、アセトンで溶解する再沈精製を3回行った後、60
℃で減圧乾燥して精製されたエチレン−酢酸ビニル共重
合体を得た。このエチレン−酢酸ビニル共重合体精製物
について、1H NMR測定から求めたエチレン変性量
は8モル%であった。上記のエチレン−酢酸ビニル共重
合体のメタノール溶液をアルカリモル比0.2でけん化
した後、メタノールソックスレー抽出を3日間実施し、
次いで乾燥して精製PVAを得た。該PVAの平均重合
度をJIS K6726に準じて測定したところ550
であった。
【0045】合成例2および合成例3 酢酸ビニル単量体、メタノール量および重合時のエチレ
ン圧力などの各条件を表1に示すように変更した以外は
合成例1と同様にしてエチレン−酢酸ビニル共重合体を
得た。次いで、けん化時の重合体濃度やアルカリ使用量
(アルカリモル比)を表2に示すように変更した以外は
合成例1と同様にして、エチレン変性PVA(PVA−
5およびPVA−6)を得た。
【0046】シリル基を有するPVA(PVA−7)の
合成例 合成例4 撹拌機、還流冷却管、窒素導入管および温度計を取り付
けた50Lの反応器に、酢酸ビニル単量体19.5k
g、ビニルトリメトキシシラン50gおよびメタノール
10.5kgを仕込み、窒素ガスを30分バブリングし
て脱気した。反応器の昇温を開始し、内温が60℃とな
ったところで、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリ
ル)9.7gを添加して重合を開始し、4時間後に重合
率が50%に達したところで冷却して重合を停止した。
続いて30℃、減圧下でメタノールを時々添加しながら
未反応の酢酸ビニル単量体の除去を行い、酢酸ビニル共
重合体のメタノール溶液を得た。次に、濃度30%に調
整した酢酸ビニル共重合体のメタノール溶液に、アルカ
リモル比0.03のNaOHメタノール溶液(濃度10
%)を添加してけん化を行い、シリル基を有するPVA
(PVA−7)を得た。PVA−7のけん化度をJIS
K6726に従って測定した結果、けん化度は98.
5モル%であった。重合後、未反応酢酸ビニル単量体を
除去して得られた酢酸ビニル共重合体のメタノール溶液
をn−ヘキサンに沈殿、アセトンで溶解する再沈精製を
3回行った後、60℃で減圧乾燥して精製された酢酸ビ
ニル共重合体を得た。この酢酸ビニル共重合体精製物に
ついて、1H NMR測定から求めたビニルトリメトキ
シシラン変性量は0.3モル%であった。上記の酢酸ビ
ニル共重合体のメタノール溶液をアルカリモル比0.2
でけん化した後、メタノールソックスレー抽出を3日間
実施し、次いで乾燥して変性PVA精製物を得た。該変
性PVAの平均重合度をJIS K6726に準じて測
定したところ1500であった。
【0047】合成例5および合成例6 酢酸ビニル単量体、メタノール、ビニルトリメトキシシ
ランおよび開始剤の量を表1に示すように変更した以外
は合成例4と同様にして酢酸ビニル共重合体を得た。次
いで、けん化時の重合体濃度やアルカリ使用量(アルカ
リモル比)を表2に示すように変更した以外は合成例4
と同様にして、シリル基を有するPVA(PVA−8お
よびPVA−9)を得た。
【0048】エチレン単位およびシリル基を有するPV
A(PVA−10)の合成例 合成例7 撹拌機、窒素導入口、エチレン導入口および開始剤添加
口を備えた50L加圧反応槽に酢酸ビニル単量体17.
2kg、ビニルトリメトキシシラン70gおよびメタノ
ール12.8kgを仕込み、60℃に昇温した後30分
間窒素バブリングにより系中を窒素置換した。次いで反
応槽圧力が0.48MPaとなるようにエチレンを導入
仕込みした。上記の反応槽内温を60℃に調整した後、
開始剤として2、2’−アゾビス(ジメチルバレロニト
リル)1.6gを添加して重合を開始した。重合中はエ
チレンを導入して反応槽圧力を0.48MPaに、重合
温度を60℃に維持し、4時間後に重合率が50%に達
したところで冷却して重合を停止した。反応槽を開放し
て脱エチレンを行った後、窒素ガスをバブリングして脱
エチレンを完全に行った。続いて30℃、減圧下でメタ
ノールを時々添加しながら未反応の酢酸ビニル単量体の
除去を行い、エチレン−酢酸ビニル共重合体のメタノー
ル溶液を得た。次に、濃度40%に調整したエチレン−
酢酸ビニル共重合体のメタノール溶液に、アルカリモル
比0.08のNaOHメタノール溶液(濃度10%)を
添加してけん化を行い、エチレン単位およびシリル基を
有するPVA(PVA−10)を得た。PVA−10の
けん化度をJIS K6726に従って測定した結果、
けん化度は98.5モル%であった。重合後、未反応酢
酸ビニル単量体を除去して得られたエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体のメタノール溶液をn−ヘキサンに沈殿、ア
セトンで溶解する再沈精製を3回行った後、60℃で減
圧乾燥して精製されたエチレン−酢酸ビニル共重合体を
得た。このエチレン−酢酸ビニル共重合体精製物につい
て、1H NMR測定から求めたエチレン変性量は8モ
ル%、ビニルトリメトキシシラン変性量は0.5モル%
であった。上記のエチレン−酢酸ビニル共重合体のメタ
ノール溶液をアルカリモル比0.2でけん化した後、メ
タノールソックスレー抽出を3日間実施し、次いで乾燥
して変性PVA精製物を得た。該変性PVAの平均重合
度をJIS K6726に準じて測定したところ550
であった。
【0049】合成例8 酢酸ビニル単量体、メタノール量および重合時のエチレ
ン圧力などの各条件を表1に示すように変更した以外は
合成例7と同様にしてシリル基を有するエチレン−酢酸
ビニル共重合体を得た。次いで、けん化時の重合体濃度
やアルカリ使用量(アルカリモル比)を表2に示すよう
に変更した以外は合成例7と同様にして、エチレン単位
およびシリル基を有するPVA(PVA−11)を得
た。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】溶液安定性の評価 実施例1 表3に示したPVA−1の30部と乳酸チタンモノアン
モニウム塩の50%水溶液(日本曹達(株)製TLA−
A−50:乳酸チタンモノアンモニウム塩の50%水溶
液)3部を蒸留水177部に溶解して、固形分濃度が1
5%(PVA−1/乳酸チタンモノアンモニウム塩の重
量比100/5)の防錆剤の水系溶液を調製した。得ら
れた溶液について、20℃で3日間および2週間放置後
の溶液の様子を目視にて観察したところ、いずれも溶液
にゲル化や白濁などの外観の変化はなく、溶液安定性は
良好であった。
【0053】実施例2〜16、比較例1〜10 実施例1において用いた樹脂成分(PVA−1)、添加
剤(TLA−A−50)、水系溶媒の種類および組成、
ならびにその他の添加剤(シリカ微粒子)を表3および
表4に示すように変更した以外は実施例1と同様にし
て、濃度15%の防錆剤の水系溶液を調製した。これら
について実施例1と同様にして溶液安定性の評価を行
い、その結果を表4に併せて示した。
【0054】
【表3】
【0055】
【表4】
【0056】防錆性能評価試験 上記実施例1〜16および比較例1〜10で調製した各
防錆剤の水系溶液を用い、以下に示したようにして亜鉛
めっき鋼板に防錆塗膜を作成し、耐食性、耐湿性および
塗料密着性の評価を行った。
【0057】試験方法1 脱脂、洗浄を行った電気亜鉛めっき鋼板(めっき付着量
20g/m2、板厚0.6mm)の上に、上記実施例1
〜16および比較例1〜10で得た各防錆剤の水系溶液
を4g/m2の塗布量で塗布し、熱風乾燥機中で鋼板の
最高到達温度(以下においてPMTと略記することがあ
る)が200℃となる条件で45秒間焼付けを行い、各
試験塗板を作成した。得られた各試験塗板について、以
下に示す試験方法に従って耐食性および上層塗膜の密着
性の試験を行った。試験結果を表5に示した。
【0058】耐食性試験 端面部および裏面部をシールした試験塗板に、JIS
Z2371に準拠して塩水噴霧試験(35℃の5%Na
Cl溶液噴霧)を168時間まで行い、塩水噴霧開始か
ら72時間経過時および168時間経過時における塗膜
面の錆の発生度合を以下の基準により評価した。 1:白錆の発生が認められない 2:白錆の発生程度が塗膜面積の5%未満 3:白錆の発生程度が塗膜面積の5%以上10%未満 4:白錆の発生程度が塗膜面積の10%以上25%未満 5:白錆の発生程度が塗膜面積の25%以上
【0059】上層塗膜の密着性試験 試験塗板にメラミンアルキド樹脂塗料のアミラック#1
000ホワイト(関西ペイント(株)製)を乾燥時の厚
みが30μmとなるように塗布し、150℃の熱風乾燥
機中で15分間焼き付けを行って上塗塗装板を得た。こ
の上塗塗装板について、塗膜面にJIS K5400記
載の碁盤目試験法に準じて碁盤目を作成した。この碁盤
目部分に市販のセロハン粘着テープを貼り付けた後、速
やかに45゜の方向に引張って剥がした際の上層塗膜の
剥離程度を以下の基準により評価した。 1:上層塗膜の剥離が全く認められない 2:上層塗膜の剥離が1〜2個認められる 3:上層塗膜の剥離が3〜10個認められる 4:上層塗膜の剥離が11個以上認められる
【0060】試験方法2 脱脂、洗浄を行った溶融亜鉛めっき鋼板(めっき付着量
120g/m2、板厚0.4mm)の上に、上記実施例
1〜16および比較例1〜10で作成した各防錆剤の水
系溶液を6g/m2の塗布量で塗布し、熱風乾燥機中P
MTが200℃となる条件にて30秒間焼付けを行い、
次いでこの被膜上にポリエステル樹脂塗料のKPカラー
1580ホワイト(関西ペイント(株)製)を乾燥時の
厚みが15μmとなるように塗布し、熱風乾燥機中PM
Tが210℃となる条件で45秒間焼付けを行って上層
塗膜を有する各試験塗板を作成した。これらの試験塗板
について上記と同様の上層塗膜の密着性試験、および以
下に示す試験方法に従って耐食性および耐湿性の試験を
行った。試験結果を表5に示した。
【0061】耐食性試験 上層塗膜を有する試験塗板を70×150mmの大きさ
に切断し、端面部および裏面部をシールした後、クロス
カット部を設けた塗装板についてJIS Z2371に
規定する塩水噴霧試験(35℃の5%NaCl溶液噴
霧)を240時間行った。試験後の塗装板におけるクロ
スカット部および一般部(カットのない中央部)のふく
れの程度を以下の基準にて評価した。一般部のふくれの
程度については、括弧内にASTM714−87の規定
によるふくれの状態を付記した。 [クロスカット部のふくれ幅] 1:クロスカットからのふくれ幅が1mm未満 2:クロスカットからのふくれ幅が1mm以上2mm未
満 3:クロスカットからのふくれ幅が2mm以上5mm未
満 4:クロスカットからのふくれ幅が5mm以上10mm
未満 5:クロスカットからのふくれ幅が10mm以上 [一般部のふくれ発生程度] 1:ふくれの発生が認められない 2:わずかにふくれの発生が認められる(8F) 3:かなりのふくれの発生が認められる(6F) 4:多くのふくれの発生が認められる(4F〜2F) 5:著しいふくれの発生が認められる(Fを超える密度
のふくれ)
【0062】耐湿性試験 上層塗膜を有する試験塗板の端面部および裏面部をシー
ルしたものについて、JIS K5400 9.2.2
に準じた耐湿試験を行った。耐湿試験機ボックス内の温
度が49℃、相対湿度が95〜100%の条件で試験時
間は240時間とした。試験後の試験塗板の塗膜のふく
れの程度を以下の基準により評価した。 1:ふくれの発生が認められない 2:わずかにふくれの発生が認められる(8F) 3:かなりのふくれの発生が認められる(6F) 4:多くのふくれの発生が認められる(4F〜2F) 5:著しいふくれの発生が認められる(Fを超える密度
のふくれ)
【0063】
【表5】
【0064】以上の実施例および比較例から明らかなよ
うに、いずれの評価においても良好な結果を与えるのは
本発明の要件を満たす防錆剤のみである。
【0065】
【発明の効果】本発明の防錆剤は、亜鉛系めっき鋼板に
用いたとき特に耐食性に優れた被膜を形成することがで
き、従来のリン酸亜鉛処理やクロメート処理などの表面
処理のかわりに、環境への負荷が少なくかつ安全性の高
い高耐食性の防錆剤として使用でき、また表面処理兼用
プライマーとしても使用できる。また、本発明の防錆剤
を表面に塗布して被膜を形成した亜鉛めっき鋼板は、そ
の上に塗料などの上層塗膜を形成した場合に防錆剤被膜
と上層塗膜との密着性も優れるため、着色塗膜形成亜鉛
めっき鋼板用途、例えば建材、家電、自動車部品などの
用途にも使用できる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4J038 CB132 CC032 CE021 CE031 CG012 CL001 CR061 GA01 GA06 GA07 GA08 GA09 GA12 GA13 GA15 HA266 HA336 HA376 HA456 JC38 KA03 KA05 MA08 MA10 MA14 NA03 NA24 NA25 NA27 PA19 PB05 PB07 PC02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビニルアルコール系重合体100重量部
    に対してキレート型の配位子を有する有機チタン化合物
    (A)0.1〜40重量部および/またはジルコニウム
    化合物(B)0.1〜20重量部および/または無水マ
    レイン酸系重合体(C)0.1〜50重量部(ただし、
    ビニルアルコール系重合体100重量部に対して
    (A)、(B)および(C)の合計量が0.1〜50重
    量部)を配合してなる防錆剤。
  2. 【請求項2】 ビニルアルコール系重合体が、エチレン
    変性量1〜25モル%のエチレン変性ビニルアルコール
    系重合体である請求項1に記載の防錆剤。
  3. 【請求項3】 ビニルアルコール系重合体が、化1に示
    されるシリル基を0.01〜2モル%有するビニルアル
    コール系重合体である請求項1または2に記載の防錆
    剤。 【化1】 (ここで、R1は水素原子または炭素数8以下の置換基
    を有していてもよい炭化水素基を表し、R2は炭素数1
    〜40のアルコキシ基またはアシロキシ基(ここでアル
    コキシ基、アシロキシ基は酸素を含有する置換基を有し
    ていてもよい)を表し、n+mは3以下でnは0〜2の
    整数、mは0〜3の整数を表し、Xはナトリウム、カリ
    ウムなどのアルカリ金属に代表される1価の金属原子を
    表す)
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