JP2002283590A - インクジェット記録装置及びその取り扱い方法 - Google Patents

インクジェット記録装置及びその取り扱い方法

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Abstract

(57)【要約】 【目的】物流用インクを充填したインクジェットヘッド
を装着した状態で出荷するインクジェット記録装置にお
いて、着荷時の物流用インクから記録用インクへの置換
を確実に行い、かつ回復系内の物流用インクも極力排除
することで、初期記録時の画像品位を確保する。 【構成】物流用インクを充填したインクジェットヘッド
を装着した状態で出荷するインクジェット記録装置にお
いて、着荷時の回復処理の設定を、通常の回復処理に比
べ、負圧吸引力を強くするか、吸引量を多くするか、吸
引回数を多くするか、空吸引回数を多くするか、ワイパ
ークリーニングの回数を多くするか、あるいは、記録ヘ
ッド内のインクを加熱して粘度を低下させる方法で行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインクジェット記録
装置及びその取り扱い方法に関し、詳しくは、記録用イ
ンクとは異なる物流用インクを記録ヘッドに充填した状
態で生産工場から出荷されるインクジェット記録装置及
びその取り扱い方法に関する。
【0002】
【従来の技術】プリンタ、複写機、ファクシミリ等の機
能を有する記録装置、あるいはコンピューターやワード
プロセッサ等を含む複合型電子機器やワークステーショ
ンなどの出力機器として用いられる記録装置(プリント
装置)としては、画像情報(記録情報)に基づいて、
紙、布、プラスチックシート、OHP用シート等の被記
録媒体(記録紙等)に向けてインクを吐出することで記
録を実行するインクジェット記録装置が普及している。
また、これら被記録媒体の材質に対する要求も様々なも
のがあり、近年では、これらの要求に対する開発が進
み、通常の被記録媒体である紙(薄紙や加工紙を含む)
や樹脂薄板(OHPシート等)などの他に、布、皮革、
不織布、更には金属等を被記録媒体として用いるインク
ジェット記録装置も使用されるようになっている。
【0003】前記インクジェット記録装置は、低騒音、
低ランニングコストで、装置の小型化が容易であり、カ
ラー化も容易であるなどの観点から、プリンタ、複写
機、ファクシミリ等へ広く応用されている。インクジェ
ット記録装置のインク吐出ヘッド(記録手段としてのイ
ンクジェット記録ヘッド)の前面にはインク滴を吐出す
るための吐出口(通常複数個)が形成されており、この
吐出口の大きさは数十μ程度であるが、最近では高画質
化とともに吐出口の大きさは益々小さくなりつつある。
そして、ホスト機から送られてくる液滴吐出情報(記録
データ等)をもとに装置内で処理された吐出信号に基づ
いて、前記吐出口からインク滴が吐出され、被記録媒体
上に画像(文字や記号も含む)が形成される。
【0004】記録手段としてのインクジェット記録ヘッ
ドから被記録媒体へインクを吐出して記録を行う上記イ
ンクジェット記録装置においては、微細な吐出口からイ
ンクを吐出して記録を行うことから、該吐出口に目詰ま
りが生じ、吐出不良(不吐出を含む)に起因して記録画
像の品位が低下してしまうということがあり、そのため
の対策として、記録ヘッドのインク吐出性能を維持回復
するための回復手段を用いることが行なわれている。こ
の回復手段として、例えば、記録ヘッドの吐出口をキャ
ッピングするキャッピング機構や、キャッピング状態に
おいて前記キャッピング機構に接続されてポンプを作動
させて該キャッピング手段内部に負圧を発生させて吐出
口から増粘インクや気泡等の異物を吸引排出することに
より該吐出口内のインクをリフレッシュさせることでイ
ンク吐出性能を維持回復する吸引手段や、記録ヘッドの
吐出口面に付着したインク等を異物をワイピング(拭き
取り清掃)するワイパー(ワイピング手段)などを備え
たものが使用されている。
【0005】一方、上記インクジェット記録装置におい
ては、装置使用者の利便性及び経済性を考慮し、インク
ジェット記録用のインクを収納したインクタンクを、記
録ヘッドに対して独立でセットでき、インクが無くなっ
たときにインクタンクだけを交換するいわゆるタンク交
換方式が提案されている。また、記録ヘッドは、従来、
記録ヘッドに何らかの故障が発生した際に、装置使用者
が新しい記録ヘッドと交換できるように、記録装置本体
から記録ヘッドを容易に着脱可能な構成を採っている。
【0006】しかしながら、記録ヘッド自体の信頼性・
耐久性の向上に応じて、予め記録ヘッドを記録装置本体
にセットした状態で記録装置の生産工場から出荷する形
態があり、その場合、装置使用者には記録ヘッドの着脱
動作ができないように記録ヘッド自体を記録装置に括り
付けてしまう構成で出荷することが行われている。その
際、インクジェット記録ヘッドとともに、記録ヘッドに
対して着脱可能なインクタンクも、インクジェット記録
ヘッド上に装着した状態で生産工場から出荷するような
形態を採れば、装置使用者にとっては、装置使用開始時
のセットアップ作業が軽減でき、さらに好ましい。
【0007】しかしながら、その際には、インクジェッ
ト記録ヘッド内に常に記録用インクが充填された状態
で、生産工場出荷時から装置使用者の手元まで輸送され
ることになる。この輸送の際に、高温に曝されたり、高
温から低温までのいわゆるヒートサイクルによる熱衝撃
によるダメージにより、記録ヘッド内の記録用インクが
水分蒸発により記録ヘッド内に固着したり、記録ヘッド
内の内表面に状態変化が生じたりすることにより、結果
的に、インクジェット記録ヘッドが良好な記録性能を維
持できなくなるケースもある。
【0008】そこで、インクジェット記録ヘッドについ
ては、その内部に物流用インクを充填した上で装置本体
に装着し、一方、記録インクを充填したインクタンクに
ついては、記録装置内にセットせずに別梱包した上で、
装置全体の梱包箱内に記録装置と共に同梱する構成を採
ることが考えられた。この際の物流用インクとしては、
記録用インクに比べて、成分的には記録用インクの中の
固着しやすい成分を極力減らし、かつ、水分蒸発を抑制
するために水分比率を減らし、溶剤成分を増加させたも
のが使用される。このような物流用インクを内部に充填
することにより、記録装置全体の輸送中及び保管中のい
つでも、インクジェット記録ヘッドを、良好な記録性能
を発揮できる状態に維持することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな物流用インクを使用した記録装置においても、装置
使用者が最初に使用するときに、記録性能が完全に正常
ではなくなるという不都合が発生することがあった。こ
のような不都合の発生は、装置使用者が先ず最初に装置
を使用するときの、記録装置内の回復手段により記録ヘ
ッド内部を物流用インクから記録用インクへ置換する工
程に原因があり、この置換の際の工程が円滑に行われな
いことに起因している。つまり、物流用インクが水分蒸
発抑制を目的として高粘度にされているため、記録用イ
ンクに比べると吸引時のインクの流れが悪く、記録ヘッ
ド内での物流用インクから記録用インクへの置換が円滑
に行われなかったり、せっかく置換自体が円滑に行われ
ても、ワイピング手段や吸引手段等の回復手段に付着し
ていた物流用インクの残存物が再び記録ヘッド側へ転写
され付着してしまうことが、その原因となっている。
【0010】本発明はこのような技術的課題に鑑みてな
されたものであり、本発明の目的は、装置使用者が最初
に記録装置を使用するときの物流用インクから記録用イ
ンクへの置換を確実に行うとともに、回復手段内の残存
物流用インクの除去を促進することができ、残存物流用
インクの記録ヘッドへの再度の転写を防止することがで
き、それによって、記録装置の使用開始時に記録ヘッド
をセットする手間を省くとともに、記録ヘッドのセット
ミスに起因する不具合を回避することができ、記録装置
のセットアップ性を向上させるとともに、記録装置使用
初期における物流用インクによる記録品位不良を無くす
ことができるインクジェット記録装置及びその取り扱い
方法を提供することである。
【0011】
【課題解決のための手段】請求項1の本発明は、上記目
的を達成するため、記録用インクを吐出して記録を行う
記録ヘッドを装着して移動するためのキャリッジと、前
記記録ヘッドに対する回復動作を行う回復手段と、を備
え、記録用インクとは異なる物流用インクが充填された
前記記録ヘッドを前記キャリッジに装着した状態で生産
工場から出荷されるインクジェット記録装置であって、
装置使用者による記録装置の第1回目の使用時に前記回
復手段によって実施される着荷回復モードが、第1回目
の使用時より後に前記回復手段によって実施される通常
回復モードと異なることを特徴とする。
【0012】請求項12の本発明は、上記目的を達成す
るため、記録用インクを吐出して記録を行う記録ヘッド
を装着して移動するためのキャリッジと、前記記録ヘッ
ドに対する回復動作を行う回復手段と、を備え、記録用
インクとは異なる物流用インクが充填された前記記録ヘ
ッドを前記キャリッジに装着した状態で生産工場から出
荷されるインクジェット記録装置であって、装置使用者
による記録装置の第1回目の使用時に前記回復手段によ
って実施される着荷回復モードが、第1回目の使用時よ
り後に前記回復手段によって実施される複数種類の回復
モードの内、前記記録ヘッドの交換時に実施される回復
モードと同じであることを特徴とする。
【0013】請求項13の発明は、上記目的を達成する
ため、記録用インクを吐出して記録を行う記録ヘッドを
装着して移動するためのキャリッジと、前記記録ヘッド
に供給される記録用インクを貯留するインクタンクを装
着するための装着部位と、を備え、記録用インクとは異
なる物流用インクが充填された前記記録ヘッドを前記キ
ャリッジに装着した状態で生産工場から出荷されるイン
クジェット記録装置であって、前記インクタンクが前記
装着部位に装着されているか否かを検知する検知手段
と、該検知手段により装置使用者による記録装置の第1
回目の使用時に前記インクタンクが前記装着部位に装着
されていないことが検知されたら、装置使用者に対して
警告を発する警告手段と、を有することを特徴とする。
【0014】請求項36の発明は、上記目的を達成する
ため、記録用インクを吐出して記録を行う記録ヘッドを
装着して移動するためのキャリッジと、前記記録ヘッド
に対する回復動作を行う回復手段と、を備えるインクジ
ェット記録装置の取り扱い方法であって、記録用インク
とは異なる物流用インクが充填された前記記録ヘッドを
前記キャリッジに装着した状態でインクジェット記録装
置を生産工場から出荷する工程と、装置使用者による記
録装置の第1回目の使用時に、該第1回目の使用時より
後に前記回復手段によって実施される通常回復モードと
異なる着荷回復モードを、前記回復手段をして前記記録
ヘッドに対して実施させる工程と、を有することを特徴
とする。
【0015】請求項37の発明は、上記目的を達成する
ため、記録用インクを吐出して記録を行う記録ヘッドを
装着して移動するためのキャリッジと、前記記録ヘッド
に対する回復動作を行う回復手段と、を備えるインクジ
ェット記録装置の取り扱い方法であって、記録用インク
とは異なる物流用インクが充填された前記記録ヘッドを
前記キャリッジに装着した状態でインクジェット記録装
置を生産工場から出荷する工程と、装置使用者による記
録装置の第1回目の使用時に、該第1回目の使用時より
後に前記回復手段によって実施される複数種類の回復モ
ードの内、前記記録ヘッドの交換時になされる回復モー
ドと同じ着荷回復モードを、前記回復手段をして前記記
録ヘッドに対して実施させる工程と、を有することを特
徴とする。
【0016】請求項38の発明は、上記目的を達成する
ため、記録用インクを吐出して記録を行う記録ヘッドを
装着して移動するためのキャリッジと、前記記録ヘッド
に供給される記録用インクを貯留するインクタンクを装
着するための装着部位と、を備えるインクジェット記録
装置の取り扱い方法であって、記録用インクとは異なる
物流用インクが充填された前記記録ヘッドを前記キャリ
ッジに装着した状態でインクジェット記録装置を生産工
場から出荷する工程と、装置使用者による記録装置の第
1回目の使用時に、前記インクタンクが前記装着部位に
装着されていないことが検知されたら装置使用者に対し
て警告を発する工程と、を有することを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を具体的に説明する。なお、各図面を通して、
同一符号は同一又は対応部分を示すものである。図1は
本発明による回復手段を備えたインクジェット記録装置
を一部破断して示す模式的斜視図であり、図2は図1の
インクジェット記録装置の回復系のワイピング手段(回
復手段)を上方から見た模式的斜視図であり、図3は本
発明によるインクジェット記録装置(図1のインクジェ
ット記録装置)の回復系の回復手段を構成するワイピン
グ手段のワイピング開始前の状態を示す模式的側面図で
ある。
【0018】図1〜図3において、インクジェット記録
装置1は、駆動源である駆動モータMと、記録手段とし
てのインクジェット記録ヘッド3を搭載するキャリッジ
2と、駆動モータMによりキャリッジ2を往復移動させ
る伝動機構4と、被記録媒体である記録紙Pを搬送(紙
送り)する給紙機構(紙送り機構)5と、記録ヘッド3
のインク吐出性能を維持回復するための回復系10とを
備えている。この回復系10は、1個又は複数の回復手
段、例えば後述するワイピング手段と吸引手段、あるい
はワイピング手段又は吸引手段で構成されている。前記
ワイピング手段は、記録ヘッド(記録手段)3の吐出口
面をワイパーでワイピング(拭き取り清掃)するように
構成されており、前記吸引手段は、記録ヘッド3の吐出
口からインクを吸引することにより該吐出口内のインク
をリフレッシュするように構成されている。このような
インクジェット記録装置1においては、記録紙Pは給紙
機構5の給紙ローラ6によって送り込まれ、プラテン7
上で記録ヘッド3によって記録紙Pに所定の記録が行な
われる。
【0019】キャリッジ2には、記録ヘッド3が装着可
能な構成となっており、前記記録ヘッド3には、インク
タンク9が装着可能となっている。記録ヘッド3に対し
ては、前記インクタンク9内に収容されたインクが供給
される。この場合、キャリッジ2と記録ヘッド3は、両
部材の接合面が適正に接触されて所要の電気的接続を達
成維持できるようになっている。そこで、インクジェッ
ト記録装置1の内部には、該記録装置1もしくは記録ヘ
ッド3の経過時間(例えば生産工場からの出荷時からの
経過時間)や温度履歴などの情報を記憶するための記憶
手段101が設けられており、温度サーミスタなどの温
度検出手段102の検出値の読み取り、並びに、時間カ
ウント手段103のカウント値の記憶、呼び出し、書き
換えなどを行うことができるように構成されている。
【0020】ここで、このインクジェット記録装置の生
産工場出荷時には、前記キャリッジ2に記録ヘッド3は
既に装着済みの状態であり、記録手段としての記録ヘッ
ド3の内部には、物流用インクが充填されている。ま
た、インクタンク9は、記録ヘッド3には装着されてお
らず、別梱包された上で、インクジェット記録装置とい
っしょに所定の製品梱包箱の中に同梱されている。
【0021】前記記録ヘッド3は、記録信号に応じてエ
ネルギーを印加することにより、複数の吐出口からイン
クを選択的に吐出して記録する記録手段(インクジェッ
ト記録ヘッド)である。また、この記録ヘッド3は、熱
エネルギーを利用してインクを吐出するインクジェット
記録手段であって、熱エネルギーを発生するためのイン
ク吐出用の電気熱変換体を備えたものである。さらに、
前記記録ヘッド3は、前記電気熱変換体が発生する熱エ
ネルギーによって生じる膜沸騰による気泡の成長、収縮
に基づく圧力変化を利用して、吐出口よりインクを吐出
させ、記録を行なうものである。前記インク吐出用の電
気熱変換体は各吐出口のそれぞれに対応して設けられ、
記録信号に応じて対応する電気熱変換体にパルス電圧を
印加することによって対応する吐出口からインクを吐出
するものである。
【0022】図18は、記録ヘッド3のインク吐出部
(一つの吐出口列)の構造を模式的に示す部分斜視図で
ある。図18において、被記録媒体(記録紙等)Pと所
定の隙間(例えば、約0.3〜2.0ミリ程度)をおい
て対面する吐出口面13には、所定のピッチで複数の吐
出口82が形成され、共通液室83と各吐出口82とを
連通する各液路84の壁面に沿ってインク吐出用のエネ
ルギーを発生するためのインク吐出用の電気熱変換体
(発熱抵抗体など)85が配設されている。記録ヘッド
3は、前記吐出口82が主走査移動方向(キャリッジ2
に搭載される本実施例では該キャリッジ2の移動方向)
と交叉する方向に並ぶような位置関係で案内支持されて
いる。
【0023】こうして、画像信号または吐出信号に基づ
いて対応する電気熱変換体85を駆動(パルス電圧を印
加)して、液路84内のインクを膜沸騰させ、その時に
発生する圧力によって吐出口82からインク滴を吐出さ
せる記録ヘッド3が構成されている。また、前記記録ヘ
ッド3に設けられた前記共通液室83の内部には、イン
ク保温用の電気熱変換体(発熱抵抗体など)86が配設
されており、該インク保温用の電気熱変換体86は記録
装置回りの外部温度環境などに応じて駆動(パルス電圧
を印加)され、インクを保温することでインク吐出性能
及びインク吐出安定性を維持できるように構成されてい
る。
【0024】図19は本発明を適用したインクジェット
記録装置で使用される記録ヘッド(インクジェットヘッ
ド)3の一実施例の外観を示す模式的斜視図である。図
19において、記録ヘッド3は、樹脂成形部402、バ
ネ部材405、配線基板406、吐出口列407などを
備えている。前記吐出口列47は複数(所定数)の吐出
口82の配列から成り、異なる複数のインクを用いて記
録する記録装置においてはインクの種類の数の分の吐出
口列が設けられる。また、記録ヘッド3の内部には、該
記録ヘッド3の経過時間(例えば生産工場からの出荷時
からの経過時間)や温度履歴などの情報を記憶するため
の記憶手段408(不図示)が設けられており、記録ヘ
ッド3に設けられた温度サーミスタなどの温度検出手段
409(不図示)の検出値の読み取り、並びに、時間カ
ウント手段103のカウント値の記憶、呼び出し、書き
換えなどを行うことができるように構成されている。
【0025】図19において、前記吐出口列47は前記
樹脂成形部402に設けられており、また、前記配線基
板406と配線されるエネルギー発生素子(電気熱変換
体)85を有するシリコン基板(不図示)とは前記バネ
部材405によって力学的に押圧(圧接)されており、
吐出口82形成部と電気熱変換体85とを精度良く位置
合わせして密着させるように構成されている。また、前
記吐出口形成部と前記電気熱変換体との間の隙間部に接
着剤を塗布することにより気密性を確保することも行わ
れている。前記樹脂成形部402の前記吐出口列407
近傍の樹脂は撥水処理されており、それによって、不要
インクやゴミ等のインク吐出を悪化させる要因が該吐出
口列407に接近しないように措置されている。また、
吐出口列407から適切に離れた位置には親水性の部位
が設けられ、吐出口面81に残留するインク等の不要物
をトラップするように構成されている。
【0026】また、前記配線基板406に設けられたコ
ンタクトパッドとキャリッジに設けられた電気接点とが
接続することにより、記録ヘッド3の走査と同期した電
気信号(記録データ等)を該記録ヘッドに印加し、該電
気信号に基づいて吐出口82からインクを吐出させて所
望の画像形成(記録)が行われる。以上、記録手段とし
ての記録ヘッド3がサーマル式であって、樹脂402及
びバネ405を用いるインクジェットヘッドである場合
を例に挙げて説明したが、本発明は、ピエゾ素子等の電
気機械変換体を用いる方式のインクジェットヘッドであ
る場合、あるいはフォトリソ工程により吐出口を形成す
るインクジェットヘッドである場合など、全ての方式の
インクジェット記録ヘッドにおいても同様に有効であ
り、同様の効果を奏するものである。
【0027】図1において、キャリッジ2は、駆動モー
タMの駆動力を伝達する伝動機構4の駆動ベルト11の
一部に連結されており、互いに平行に設けられた2本の
(あるいは単独の1本の)ガイドシャフト12に沿って
主走査方向に摺動自在に案内支持されており、前記駆動
モータMによって駆動されるように装着されている。従
って、キャリッジ2は、駆動モータMの正転及び逆転に
よってガイドシャフト12に沿って往復移動する。図示
のインクジェット記録装置1においては、記録ヘッド3
の吐出口が形成された吐出口面13に対向してプラテン
7が設けられており、駆動モータMの駆動力によって記
録ヘッド3を搭載したキャリッジ2が往復駆動されると
同時に、記録ヘッド3に記録信号を与えてインクを吐出
することによって、プラテン7上に搬送された被記録媒
体としての記録紙Pの全幅にわたって記録が行われる。
【0028】また、このようなインクジェット記録装置
1においては、記録ヘッド3を搭載するキャリッジ2の
記録動作のための往復運動の範囲外(記録領域外)の所
望位置(例えばホームポジションと対応する位置)に、
記録ヘッド3の吐出不良を回復したり吐出性能を維持す
るための回復系(回復手段)10を配設することが行わ
れている。このような回復系10は、本実施例では、後
述するワイピング手段(回復手段)と吸引手段(回復手
段)の2つの回復手段で構成されている。
【0029】前記吸引手段は、記録ヘッド3の吐出口面
13をキャッピングするキャップ(キャップ部材)を備
えており、このキャップによる吐出口面13のキャッピ
ングに連動して回復手段としての吸引手段(吸引ポンプ
等)により吐出口からインクを強制的に排出させ、それ
によって、記録ヘッド3のインク流路内の増粘インクや
気泡等を除去するなどの吐出回復処理を行うように構成
されている。なお、非記録時等に、記録ヘッド3の吐出
口面13をキャッピングすることによって、該記録ヘッ
ドを保護するとともにインクの乾燥を防止することがで
きる。また、前記ワイピング手段は、記録ヘッド3の吐
出口面13をワイパーによってワイピングすることによ
り、該吐出口面に付着したインクをその他の異物を拭き
取り除去するように構成されている。
【0030】図1〜図3において、回復系10を構成す
る回復手段としての前記ワイピング手段は、記録ヘッド
3の吐出口面13をワイピング(拭き取り清掃)するワ
イパーとしてのブレード14と、ブレード14を支持し
ガイド部19(図3)に沿って移動可能なブレードホル
ダー15と、ブレードホルダー15を往復作動させる作
動機構16とを備えている。記録ヘッド3の吐出口面1
3をワイピングするワイパー(ブレード)14は、ゴム
等の弾性材料で形成され、図示のような形態としてブレ
ードホルダー15の一端に保持されている。このワイパ
ー14は、回復系10の回復手段としてのワイピング手
段を構成するものであり、回復系10の駆動源であるモ
ータと伝動機構(駆動機構)によって連結されている。
このワイパー14を記録ヘッド3の吐出口面13に押圧
し摺動させることで該吐出口面に付着したインク等の異
物を除去(拭き取り清掃、ワイピング)するように動作
する。なお、本実施例では、回復系10を構成するもう
一つの回復手段としての吸引手段(後述する)も、前記
ワイピング手段と共通の駆動源(モータ)によって駆動
されるように構成されている。
【0031】つまり、記録ヘッド3による記録の後に、
記録ヘッド3をホームポジションに位置させて、回復系
10のワイピング手段を駆動してワイパー14を吐出口
面13に対して押圧摺動(ワイピング)させることによ
り、該吐出口面上のインク等の付着、結露、濡れ、ある
いは紙粉等の塵埃を拭き取って払拭処理することがで
き、それによって記録ヘッド3の吐出口面13を清浄化
することができる。
【0032】図1〜図3において、記録ヘッド3を搭載
するキャリッジ2は図1中の矢印Sで示す主走査方向に
往復移動するものである。回復系10の一部を成す前記
ワイピング手段は、前記キャリッジ2上の記録ヘッド3
の吐出口面13をワイピングするために、該記録ヘッド
3のホームポジション近傍に配設されている。本発明を
適用したインクジェット記録装置における回復系10の
回復手段としてのワイピング手段は、ワイパー(ブレー
ド)14と、該ワイパー14を一端に支持してベース1
8のガイド部19に沿って矢印T方向(前後方向)に往
復移動可能なブレードホルダー15と、ブレードホルダ
ー15を往復作動させる作動機構16と、前記ワイパー
(ブレード)14に対するクリーニングを行う回動可能
なクリーナー(ブレードクリーナー)17とを備えてい
る。
【0033】前記ブレード(ワイパー)14はブレード
ホルダー15に取り付けられており、該ブレードホルダ
ー15は、各種部品を支持するベース18のガイド部1
9に沿って、図3中の左右方向に平行移動(往復移動)
するように案内されている。図示のブレード14は、断
面U字形をしており、2枚に分かれた先端で記録ヘッド
3の吐出口面13をワイピングするものである。ただ
し、ブレード14の形態はこれに限られるものではな
く、記録ヘッド3の形態や性能によっては1枚でもよ
く、更に3枚以上でもよい。また、U字形以外に、例え
ば複数枚のブレード14を一定間隔ごとに並べて配置し
たものでもよい。また、ブレード14は、例えば、合成
ゴムやシリコンゴム等のゴム状弾性材料、あるいは所要
の弾性を有するプラスチック材料等で作られている。ブ
レードホルダー15は、平らな矩形板状を成し、2つの
開口が設けられており、キャリッジ2に搭載された記録
ヘッド3の数に対応した数(図示の例では6個)のブレ
ード(ワイパー)14が装着されており、ベース18の
ガイド部19に沿って作動機構16によって矢印T方向
に往復駆動される
【0034】図3は前記回復系10のワイピング手段の
駆動機構を示すものであり、図3において、ブレードホ
ルダー15を往復駆動する作動機構16は、枢軸23に
よりベース18に回動可能に枢支されており、一端がブ
レードホルダー15に連結されたブレードアーム20と
不図示の駆動モータによって駆動される駆動ギア22か
らブレードアーム20に枢動力を伝動するギア機構21
とを備えている。ブレードホルダー15に対するブレー
ドアーム20の連結は、ブレードホルダー15の長溝2
4とブレードアーム20の先端に設けられたピン25と
の係合によって行われる。
【0035】駆動モータの駆動力をブレードアーム20
に伝動するためのギヤ機構21は、不図示のモータによ
り駆動される駆動ギア22と、ブレードアーム20を枢
動する従動ギア27とを備えている。従動ギア27は、
ブレードアーム20を枢支する枢軸23に一体的に取り
付けられた、ブレードホルダー15を往動させるための
往動用ギア部材28とブレードホルダー15を復動させ
るための復動用ギア部材29とで構成されている。駆動
モータにより駆動される駆動ギア22は、前記従動ギア
27のギア部材28、29のそれぞれに対応して、往動
用ギア部材28に噛み合うギア部材30と、復動用ギア
部材29を逆転駆動するためにアイドルギア32を介し
て該復動用ギア部材29に噛み合った(ギア連結され
た)ギア部材31と、遮光部55とを備えている。ベー
ス18に光学センサ54が固定されており、この光学セ
ンサ54は、駆動ギア22の回転に伴う遮光部55の作
用でオン/オフする。
【0036】さらに、ブレードアーム20側のギア部材
28、29と駆動ギア22側のギア部材30、31は、
それぞれ必要な時にのみブレードアーム20に駆動力が
伝達されるように、必要な箇所にだけギアの歯が形成さ
れている。そして、駆動ギア22を一方向に回転させる
ことによって、ブレードアーム20を往復回動させ、長
溝24とピン25を介してブレードホルダー15及びワ
イパーブレード14を往復平行移動させるように構成さ
れている。このような駆動機構のため、駆動モータ及び
駆動ギア22の一方向の回転のみで、それぞれ駆動モー
タの駆動周波数を適宜選択することにより、ブレードホ
ルダー15及びワイパー(ブレード)14を往動時及び
復動時に任意の速度で移動させることができる。
【0037】図2及び図3において、ワイパー(ブレー
ド)14に付着したインクを払拭してクリーニングする
ためのクリーナー(ブレードクリーナー)17はベース
18に回動可能に支承されている。クリーナー17は、
断面が略ヘの字形をしており、その両端部に軸部33が
設けられている。そして、このクリーナー17は、これ
らの軸部33をベース18の両側の軸受部34にそれぞ
れ嵌合させることにより回動自在に装着されている。一
方、ベース18には、前記クリーナー17の一方向の回
動は自由に許すが、他方向には回動できないようにする
ためのストッパー35が設けられている。このストッパ
ー35は、クリーナー17の突き当て部37に突き当た
ることで、該クリーナー17のそれ以上の回動(図3中
で軸部33を中心とする時計方向の回動)を阻止するも
のである。
【0038】図8の(A)はクリーナー17の作動時の
状態を示す模式的斜視図であり、図8の(B)はクリー
ナー17が不作動位置に回動した時の中央部の状態を示
す模式的斜視図である。図2及び図8において、ワイパ
ー14に対するクリーニングを行うクリーナー(ブレー
ドクリーナー)17の中央部には切り欠き部36が設け
られていて、ベース18からの支柱38が延びている。
この支柱38は、クリーナー17の回転中心近傍に上か
ら接触することで、細長いクリーナー17の中央部を回
転負荷が少なくなるように支持している。そのため、ク
リーナー17の中央部の支柱38の接触部39はリブの
ように先が細くなる形状に作られている。
【0039】前記クリーナー17がストッパー35に突
き当たるように付勢するためにバネ40が設けられてい
る。このバネ40は、密着コイルバネで作られており、
一般的な密着コイル引張バネの両端のバネ掛け部分を除
去したものである。このようなバネ40は、クリーナー
17の中央部の支柱38の上側に載置されて、両端部が
クリーナー17の壁42に設けられた取付部41に差し
込まれている。前記バネ40は、両端部がクリーナー
(ブレードクリーナー)17の壁42に設けられた取付
部41に装着されていて、該バネ40の軸方向と径方向
には所定のガタ以上には動かないが、該バネの回転は規
制されておらず幾分回転できるようになっている。
【0040】また、前記バネ40はブレードクリーナー
17の回転中心より上方に位置しているので、図8の
(B)に示すように矢印G方向にクリーナー17を回動
させると、支柱38とクリーナー17のバネ取付部41
が離れてバネ40の山形状態の山部が高くなり、該バネ
40の変形量が増大されることになり、従ってバネ40
の反力が増大する。また、断面略ヘの字形のクリーナー
(ブレードクリーナー)17には、上方へのインクの飛
散を防ぐための庇状の衝立部43が設けられており、こ
れによってインクの飛散を好適に効果的に防止すること
ができる。
【0041】図3において、回復系10のワイピング手
段のワイパー(ブレード)14の上端は記録装置1の吐
出口面13及びクリーナー17の下面よりも所定量(例
えば0.1mm〜2.0mm程度)高くされ、所定量の
重なり代(干渉代)が設けられている。また、クリーナ
ー17を軽く回動させるために、その軸受部分(図2中
の34)には少し多い目のガタ(例えば約0.05mm
〜0.5mm程度)が設けられている。また、図10は
カム線図であり、横軸はカム角度を示しており、数字は
カム上のフラグ55の通光から遮光になるエッジ55a
を基準とした時のカム角度を示す。
【0042】図4は本発明を適用したインクジェット記
録装置の回復系10のワイピング手段(回復手段)が吐
出口面13をワイピングしている時(ワイピング動作
時)の状態を示す模式的側面図であり、図5は図4のワ
イピング手段が吐出口面13のワイピングを終了した時
(ワイピング動作終了時)の状態を示す模式的側面図で
あり、図6は図4のワイピング手段が吐出口面13のワ
イピングを終了した後にワイパー14をクリーナー17
でクリーニングしている時(ブレードクリーニング時)
の状態を示す模式的側面図であり、図7は図4のワイピ
ング手段がワイパー14に対するクリーニングを行った
後にブレードホルダー15が復帰する時(ブレードホル
ダー復帰時)の状態を示す模式的側面図である。以下
に、図3〜図7を参照して、本発明によるインクジェッ
ト記録装置の回復系10のワイピング手段(回復手段)
の動作(特にワイパー14関係の動作)について説明す
る。
【0043】先ず、ワイパー(ブレード)14を図3の
状態から同図中の左方向に移動させることによって、図
4に示すように記録ヘッド3の吐出口面13に付着した
インクや汚れをワイピング(拭き取り)して該吐出口面
13を清浄にする。すなわち、ブレードホルダー15が
ベース18のガイド部19に沿って矢印T方向に往動さ
れると、ワイパー14の先端部が記録ヘッド3の吐出口
面13を払拭(ワイピング)し、これによって吐出口面
13に付着していたインクや汚れ等が除去されて清浄に
される。つまり、吐出口面13の拭き取り清掃が行われ
る。
【0044】図9は本発明を適用したインクジェット記
録装置の回復系10の駆動機構中のカム軸61上に取り
付けられたフラグ(遮光部)55と光学センサ54の位
置関係を示す部分正面図であり、図10は本発明を適用
したインクジェット記録装置の回復系10のカムの位相
と動作の関係を示すカム線図であり、図11はフラグ
(遮光部)55の誤検知の原因となるエッジにおける遮
光・通光状態のセンサ信号を例示する模式図である。
【0045】先ず、図10のカム線図上、記録前の状態
にあるカムを回転させてフラグ55の遮光から通光にな
るエッジ55bを検知し、そこから所定角度カムを回転
させて一瞬停止させる。その後再びカムを回転させ、今
度はフラグ55の通光から遮光になるエッジ55aを検
知し、そこからカムを38度回転し、該カムを図3及び
図9に示すワイパーin位置に位置決めする。この一連
の流れの中で一気にエッジ55aの検知を行わないの
は、エッジ55bを通過する時にカムが不安定な動きを
して図11に示すような信号出力になると、本来遮光か
ら通光になるべきエッジ55bが誤検知ポイントで通光
から遮光になるエッジ55aであると誤検知してしまう
ことを防ぐためである。
【0046】このようなワイパーとしてのブレード14
の移動は、不図示の駆動モータにより駆動ギア22を駆
動し、駆動ギア22の往動用のギア部材30がブレード
アーム20の往動用のギア部材28を駆動することによ
って行われる。前述したように、駆動ギア22は、モー
タ軸26に往動用のギア部材30と復動用のギア部材3
1を一体的に設けて構成され、一方、ブレードアーム2
0の枢軸23には、往動用のギア部材28と復動用のギ
ア部材29が一体的に設けられている。そのため、図3
の状態から駆動ギア22を矢印A方向に回転させると、
往動用のギア部材30とギア部材28が噛み合ってブレ
ードアーム20が矢印B方向に回動されるので、ブレー
ド14は図中左方向へ移動し、図4の状態になり、ブレ
ード14による記録ヘッド3の吐出口面13の払拭動作
(ワイピング動作)が開始される。また、上記のワイピ
ング時(拭き取り動作時)のブレード14の移動速度を
Pとする。
【0047】次いで、更に駆動ギア22を矢印A方向に
回転させると、ワイパーとしてのブレード14は、吐出
口面13の全体を払拭して通り抜けた後、該ブレード1
4に対するクリーニングを行うクリーナー17のクリー
ニング部45にぶつかる。このとき、ブレードクリーナ
ー17はその突き当て部37がストッパー35に当たっ
て回動しないので、ブレード14は図5に示すように撓
みながらクリーニング部45を潜り抜けて通過する。こ
の時に、ブレード14の先端に付着していたインク等が
クリーナー17によって払拭されてクリーニングされる
ことになる。この場合、クリーニングはブレード14の
先端部分しか行なわれないため、ブレード14全体から
見ればまだ多くのインクが付着しているが、記録ヘッド
3の吐出口面13をきれいに拭き取り清掃するためには
ブレード14の先端部がきれいであれば十分であり、従
って、機能的には前記のワイパークリーニング動作で十
分である。
【0048】ブレード14がブレードクリーナー17を
潜り抜けて通過すると、撓んでいたブレード14が開放
されて元の状態に戻る(復元する)ため、その際にブレ
ード14に付着している残留インクが図6に示すように
図中左方向に飛び散る。このインクの飛び散りによる記
録装置内部の汚れを防ぐためには、飛び散るインクを受
けるための壁42をブレードクリーナー17の図中左方
のできるだけ該ブレードクリーナーに近い位置に設ける
のが好適である。また、ブレードクリーナー17から庇
状の衝立部43を延ばすことも大いに有効である。
【0049】更に、駆動ギア22を矢印A方向に回転さ
せると、図7に示すように、駆動ギア22の往動用のギ
ア部材30とブレードアーム20の往動用のギア部材2
8との噛み合いが離れ、今度は、駆動ギア22の復動用
のギア部材31がアイドルギア32を介してブレードア
ーム20の復動用のギア部材29と噛み合い連結されて
駆動力を伝達するようになる。従って、ブレードアーム
20は、今までとは逆方向の矢印D方向に回動し始め
る。そのため、ブレードホルダー15及びブレード14
も今までとは逆方向の矢印E方向(図7)に移動し始め
る。この場合、ブワイパー(ブレード)14がワイパー
クリーナー(ブレードクリーナー)17の下を潜り抜け
る際に、今度はワイパークリーナー17が矢印C方向
(図7)に回動し、ワイパー14とワイパークリーナー
17との重なり合った分だけ逃げて回避することにな
る。
【0050】つまり、ブレード(ワイパー)14は、ブ
レードクリーナー17を押しのけて通過することにな
る。従って、インクの飛び散りは大幅に軽減される。な
お、この時にインクの飛び散りが完全に無くならないの
は、バネ40でブレードクリーナー17を付勢している
力の分だけ、ブレード14が僅かに撓むからである。こ
こで、ブレード14が図5に示すようにクリーニング部
45にぶつかるところから方向転換して逆方向に戻り、
図7に示すようにブレードクリーナー17を押しのけて
通過するまでの、該ブレード14の移動速度をQとす
る。このまま、駆動ギア22の矢印A方向の回転を続け
ると、ブレード14は図3の状態まで戻り、1回のワイ
ピング動作(1回の拭き取り清掃)が終了したことにな
る。この時、駆動ギア22の往動用のギア部材30がブ
レードアーム20の往動用のギア部材28から離れてフ
リーの状態になるが、ブレードアーム20の弾性を有す
る腕部20aがベース18のカム18aの谷部に位置す
るので、ブレードアーム20は図3の位置から不用意に
動くことはない。
【0051】このように、駆動モータ(不図示)の一方
向の回転のみでワイパー(ブレード)14の往復動作が
行われるので、記録ヘッド3の吐出口面13のワイピン
グ動作とブレード14自体のクリーニング(ブレードク
リーニング動作)とを一工程で容易に適正に実行するこ
とができる。ただし、前述のようなブレード14の駆動
は、駆動モータの正逆回転で行なってもよく、また、ソ
レノイド等の平行移動式のアクチュエータを用いて行な
ってもよい。ここで、先に規定したワイピング速度P
は、通常吐出口面13のワイピング性を重視して比較的
遅い速度に設定される。また、先に規定したブレードク
リーニング速度Qは、インク飛散防止の観点からあまり
高速にすることは望ましくないが、上記ワイピング速度
Pに比べると幾分速い速度に設定してもよい。さらに、
これらの速度P及びQ以外の速度をRとすると、この速
度Rは一連の回復動作を高速化するために極力高い速度
に設定することが望ましい。従って、上記の各速度の大
小関係はP<Q<Rとなる。
【0052】図12は本発明を適用したインクジェット
記録装置の回復系10の吸引手段(回復手段)の駆動機
構におけるポンプレバーの非動作状態を示す側面図であ
り、図13は図12の吸引手段の駆動機構におけるポン
プレバーの動作状態を示す側面図であり、図14は図1
2の吸引手段の駆動機構における各部品の待機状態(図
10中のカムP2 状態)を示す側面図であり、図15は
図12の吸引手段の駆動機構における各部品の吸引状態
(図10中のカムP6 状態)を示す側面図であり、図1
6は図12の吸引手段の駆動機構における各部品のキャ
ップ内インク排出のためのカム一時停止状態(図10中
のカムP8 状態)を示す側面図であり、図17は図12
の吸引手段の駆動機構における各部品の単独吸引及びキ
ャップ再接触状態(図10中のカムP9 状態)を示す側
面図である。
【0053】本実施例における回復系10は、回復系1
0の駆動源としてのモータの一方向の駆動で吸引回復を
行う吸引手段を駆動し、逆方向の駆動で、キャップを記
録ヘッド3の吐出口面13に当接・離間させるキャッピ
ング手段又は該キャッピング手段と吐出口面13をワイ
ピングするワイピング手段との両方を、位置検知用のフ
ラグ部を同一軸上に有するカムとカム位相検知手段とに
より駆動するように構成されている。このような本実施
例に係るインクジェット記録装置の回復系10は、前述
の説明に加え、以下に説明するような特徴的な構成及び
動作(特に回復系10の吸引手段の構成及び動作)を包
蔵するものである。
【0054】すなわち、次に図12〜図17及び図10
を参照して本発明を適用したインクジェット記録装置の
回復系10の吸引回復(吸引手段の構成及び動作)につ
いて説明する。なお、前述の吐出口面13に対するワイ
ピングを行うワイピング手段の構成及び動作の説明で使
用された部品と同じ部品は同一符号で示されている。図
12及び図14において、カム軸61は図3〜図7中の
モータ軸26と同軸であり、このカム軸61は前述のギ
ア部材30、31(図3〜図7におけるワイピング手段
で説明したもの)及びフラグ55と同軸であり、このカ
ム軸上にカムギア62及びレバーカム63が配され、フ
ラグ55で遮光可能な位置に光学センサ54が配置され
ている。
【0055】また、ポンプレバー65は、その軸65a
をベース75(図14)に回動自在に支持され、そのカ
ム当接部65cがレバーカム63に、そのホルダー当接
部65bがホルダー突起70dに、それぞれ当接可能に
なっている。コロ69はホルダー70の半径方向に摺動
可能に該ホルダー70に支持されている。前記ホルダー
70は、その軸部70aをベース75に回転自在に支持
され、かつ一部欠歯部70cを有するギア70bを一体
に有し、さらに欠歯部70c近傍に前記ポンプレバー6
5と当接可能な突起70dが形成されている。また、軸
部66aをベース75に回転自在に支持された中心ギア
66の外周面に嵌合する形で振り子アーム67が配さ
れ、該振り子アーム67に軸部68aを軸支された振り
子ギア68がカムギア62とホルダー70のギア70b
との双方に選択的に噛み合い可能に配されている。
【0056】ここで、振り子アーム67は、不図示の機
構で中心ギア66に対しフリクションを与えられ、該中
心ギア66の回転動作でその回転方向に応じて図中の矢
印J方向又は矢印K方向に揺動可能になっている。アー
ム72は、その軸部72aによりベース75に揺動可能
に軸支されている。前記アーム72上には、キャップ7
1が記録ヘッド3の吐出口面13に当接可能に配置さ
れ、該アーム72の先端のバネ掛け部72bとベース7
5のバネ掛け部75aとの間に加圧バネ74が取り付け
られている。また、アーム72のカム係合部72cは、
アームカム64に加圧バネ74の力により押し付け当接
している。チューブ73は、その一端を前記アーム72
のパイプ部72dに接続され、ベース75に沿って這い
回され、不図示のバネにより圧接(加圧)された前記コ
ロ69により潰し可能となっている。このチューブ73
の他端は不図示排インク溜めに接続されて(つながれ
て)いる。
【0057】次に、図12及び図14で説明した回復系
10の吸引手段(回復手段)の吸引回復動作について具
体的に説明する。先ず、図12及び図14において、不
図示のステッピングモータからの駆動により、中心ギア
66が図中の矢印L方向に回転すると、振り子アーム6
7は前述のフリクション機構により中心ギア66と連れ
回りし、図中の矢印K方向に揺動する。この時、振り子
ギア68は、中心ギア66より駆動を受け、従動回転し
ている。中心ギア66をさらに矢印L方向に回転させて
いくと振り子ギア68はカムギア62と噛み合い、結果
的にカム全体が図中の矢印H方向に回転する。この時、
振り子アーム67のフリクション機構は中心ギア66に
対してスリップしている状態となる。
【0058】ここで、カム軸61を中心にカム全体を矢
印H方向に回転させ、フラグ55の通光から遮光側への
エッジ55aをセンサ54により検知し(図10のカム
線図上のP1 の位置)、その瞬間からカム全体を38度
回転させ(図10のカム線図上のP2 の位置)、図12
及び図14の状態にする。その後、ステッピングモータ
の回転方向を逆転させ、中心ギア66を図中の矢印M方
向に回転させる。すると、振り子アーム67は、図中の
矢印J方向に揺動を開始し、振り子ギア68はカムギア
62との噛み合い状態から離れ、さらにホルダー70の
ギア部70bと噛み合い、該ホルダー70を図中の矢印
I方向に回転させる。さらにホルダー70を矢印I方向
に回転させ、図12及び図14の状態になると、ホルダ
ー70の欠歯部70cにより振り子ギア68の駆動が伝
わらなくなり、ホルダー70は図12及び図14に示す
位置に位置決めされる。
【0059】次に、再びモータを逆転させ、中心ギア6
6を矢印L方向に回転させることにより、再びカム全体
をカム軸61を中心に矢印H方向に回転させ、フラグ5
5の遮光から通光へのエッジ55bを光学センサ54に
より検知し(図10のカム線図上のP4 の位置)、その
瞬間よりカム全体を2度回転させ(図10のカム線図上
のP5 の位置)にする。この時、カム全体は図13の状
態(図10中のQの状態)を通過する。すなわち、レバ
ーカム63の隆起部63aによりポンプレバー65を図
13中の矢印N方向に回転させ、結果として、ポンプレ
バー65のホルダー当接部65bがホルダー70の突起
70dを微少回転させる。この微少回転の結果、図13
に示すように、次に振り子ギア68が噛み合いにきた時
には、ホルダー70の欠歯部70cではなく、ホルダー
70のギア部70bが受ける形となるので、中心ギア6
6の回転力によりホルダー70が図中の矢印I方向に回
転可能となる。
【0060】次に、吸引したい記録ヘッド3をキャップ
71と当接可能な位置、すなわち図14における紙面表
裏方向の位置(主走査方向の位置、すなわちキャリッジ
2の移動方向の位置)に位置決めする。次に、モータを
再び回転させ、カム軸61を中心にカム全体を78度回
転させ図15の状態(図10のカム線図上のP6 の状
態)にする。ここでは、加圧バネ74の力によりキャッ
プ71が記録ヘッド3の吐出口面13に密着する。その
後、モータを逆回転させ、中心ギア66を図15中の矢
印M方向に回転させ、ホルダー70を図13の位置から
図15の位置まで回転させる。ここで、コロ69は不図
示の加圧バネによる加圧力でチューブ73を押し潰しな
がら自転していく。これにより、チューブ73を経由し
てキャップ71内に負圧が発生し、記録ヘッド3の吐出
口からインクを吸引する。
【0061】図15の状態のまま所定時間停止させる
と、記録ヘッド(記録手段)3内の圧力とチューブ73
のコロ69に潰されている部分の右側の領域の圧力(チ
ューブ内圧力)とが略同一の平衡状態となり、インクの
流れが停止する。この一連の動作により所定の吸引量が
確保される。次いで、コロ69がチューブ73を押し潰
している領域内でホルダー70をさらに矢印I方向に微
少量回転させることにより微少負圧を発生させ、圧力が
平衡状態に至る前のタイミングでモータを逆転させ、こ
れと同時にカム全体をカム軸61回りで矢印H方向に回
転させて図16の状態(図10中のP8 の位置)にす
る。この過程でのアーム72揺動により、キャップ71
内に微少負圧が印加された状態のまま該キャップ71が
記録ヘッド3から離間するので、記録ヘッド3のキャッ
プ当接面(吐出口面13)での残留インクの量を最小に
することができる。
【0062】次に、再びモータを逆回転させてホルダー
70を矢印I方向に回転させ、図16のように振り子ギ
ア68によるホルダー70の駆動が切れる状態、すなわ
ち欠歯部70cと対向する状態にする。この過程で、コ
ロ69は、図15より矢印I方向に微少回転した状態か
らベース75のR部(角の丸み部)75aを通過するま
での間チューブ73をしごくので、キャップ71内に吸
引されたインクは該チューブ73内に略(ほとんど)排
出される。その後、再びモータを逆転させてカム全体を
矢印H方向に回転させ、図16の状態から図17の状態
(図10中のP9 の位置)を経由して、フラグ55の通
光から遮光へのエッジ55aをセンサ54により検知し
(図10中のP1 の位置)、その瞬間よりカム全体を3
8度回転させ(図10中のP2 の位置)、前述の図12
及び図14の状態にする。
【0063】この時、図17の状態でキャップ71が再
び記録ヘッド3に当接するが、前述したようにキャップ
71内のインクをチューブ73内へ略排出しているの
で、キャップ71内のインクが記録ヘッド3の吐出口面
13に再び転写することを防止できる。次に、記録ヘッ
ド3を搭載しているキャリッジ2(図1)を図14の紙
面表裏方向(主走査方向、すなわちキャリッジ2の移動
方向)に移動させ、キャップ71上空から記録ヘッド3
を退避させる。この際、キャップ71の離間動作に伴っ
てカム全体を矢印H方向に回転して位置決めする時に、
フラグ55の通光から遮光へのエッジ55aを検知して
所定角度回転させるので、吸引動作中の再三の振り子ア
ーム67の揺動動作により積算された回転角度誤差やカ
ム全体の微少なオーバーランなどを全てキャンセルし
て、カム全体の位相を正しい位置に精度良く確実に位置
決めすることができる。
【0064】以上の実施例では、複数の記録ヘッド3を
同時に吸引する例を説明したが、一ヶ所のみの単独吸引
を行う際には、カムを図10中のP2 の位置にし、コロ
69及びホルダー70の欠歯位置決めまでは同一手順で
行い、その後、フラグ55の遮光から通光へのエッジ5
5bの検知でカムを図10中のP7 の位置にし、記録ヘ
ッド3の紙面表裏方向(主走査方向、すなわちキャリッ
ジ2の移動方向)の位置決めを行い、カムを45.5度
回転させて図10中のP9 の位置にしてキャッピング動
作を行い、前述の説明と同一手順でホルダー70を回転
させ、負圧印加、一定時間保持(所定吸引量確保)、ホ
ルダー70の再微少回転による微少負圧印加まで行う。
その後、圧力が平衡状態に至る前のタイミングでカム全
体を回転させ、前述のカム一旦停止は省略し、一気にフ
ラグ55の通光から遮光へのエッジ55aをセンサ54
により検知し(図10中のP1 の位置)、その瞬間より
カム全体を38度回転させ(図10中のP2 の位置)、
図12及び図14の状態にする。
【0065】このように、記録ヘッド3の位置決めを行
う前にカム全体の位相決めを行うに際し、前述のワイピ
ング手段により吐出口面13をワイピングする時にはフ
ラグ55の通光から遮光へのエッジ55aを使用し、前
述の吸引手段により吐出口82からインクを吸引する時
にはフラグ55の遮光から通光へのエッジ55bを使用
するように、検知するエッジを使い分けることにより、
カム全体の回転量を減らし、各回復モードを効率よく実
行することができる。
【0066】以上のように構成されたインクジェット記
録装置の最初の使用時(第1回目の使用時)における回
復系10の各回復手段の動作、つまり前述のワイピング
手段及び前述の吸引手段の動作について、以下に説明す
る。記録手段としての記録ヘッド3は既に記録装置の生
産工場出荷時にキャリッジ2に装着済みであるので、装
置使用者は、先ず記録ヘッド3にインクタンク9を装着
する。その後、記録装置は、EEPROM内の情報や第
1回目(最初)の記録命令等をトリガーとして、先ず最
初の使用(第1回目の使用)であることを認識するの
で、着荷回復モードに入る。
【0067】先ず、前記吸引手段による吸引動作に入
る。先に説明した吸引動作の手順により、まずキャリッ
ジ2を所定位置に位置決めし、その後、キャップ71を
記録ヘッド3の吐出口面13に密着させ、ホルダー70
を回転させ、コロ69がチューブ73を押しつぶしなが
ら自転する。これにより、チューブ73が所定範囲でし
ごかれ、該チューブ73を経由してキャップ71内に負
圧が発生し、吐出口82からインクが吸引排出される。
この際、記録ヘッド3内に充填されている物流用インク
を確実に記録用インクに置換させるために、ホルダー7
0の回転速度を通常の吸引回復動作時より速く設定する
ことで、通常回復モードにおける吸引時より吸引圧(負
圧の程度)を高く設定したり、ホルダー70の回転量を
通常回復モードより多く設定することで、吸引量を通常
回復モードにおける吸引時の吸引量より多く設定したり
する。また、通常回復モードにおける吸引動作(吸引回
復処理)を複数回繰り返すことで、記録手段(記録ヘッ
ド)3内の物流用インクから記録用インクへの置換をさ
らに確実にするように動作させてもよい。
【0068】上記の吸引手段による吸引動作に引き続い
て、前記ワイピング手段によるワイピング動作、すなわ
ち記録ヘッド3の吐出口面13をワイパー(ブレード)
14で拭き取り清掃するワイピング動作に入る。キャリ
ッジ2を所定の位置に位置決めし、その後、カムを回転
させ、ブレード14により記録ヘッド3の吐出口面13
のワイピング動作を行い、その後、キャリッジ2をワイ
ピング位置から退避させるとともに、ブレード14を初
期位置に戻す。ここで、吸引後の記録ヘッド3の吐出口
面13に付着している物流用インクを確実に除去するた
めに、上記のワイピング動作を複数回繰り返し行っても
よい。
【0069】また、キャリッジ2をワイピング位置に位
置決めせずに、ワイパー(ブレード)14と記録ヘッド
3の吐出口面13との接触を避けた状態でブレード14
のみを動作させ、ブレード14が該ブレードのクリーニ
ングを行うためのクリーナー17を通過する際に該ブレ
ード14自体のクリーニングを行うようにし、そして、
このブレード自体のクリーニングの動作を通常のワイピ
ング動作のときより多く(例えば回数を多くする)行う
ことで、物流用インクが付着したブレード14のクリー
ニングをより確実に行うことができる。
【0070】また、吸引動作後のキャップ71内の物流
用インクを確実に除去するために、キャリッジ2を回復
系10の上空(真上の位置)から退避させ、キャップ7
1を記録ヘッド3の吐出口面13に密着させることな
く、ホルダー70を回転させる空吸引を数多く行うシー
ケンスを実行してもよい。これにより、物流用インクを
キャップ71内から確実に排出させることができる。こ
こで、記録用のインクタンクが事前に装着されていない
と、物流用インクから記録用インクへの置換が円滑に行
われないこともあるので、記録ヘッドに供給される記録
用インクを貯留するインクタンクを装着するための装着
部位にインクタンクが装着されているか否かを、検知手
段(インクタンク有無検出手段)によって検知し、イン
クタンクが装着されていないことが検知された場合に
は、着荷回復モードの要求が来た時に、装置使用者に対
してアラーム等の警告手段により警告を発し、装置使用
者にインクタンク装着を促すように構成することが好ま
しい。
【0071】以上説明したような回復系(回復装置)1
0を具備するインクジェット記録装置及び該インクジェ
ット記録装置に搭載される記録ヘッド(インクジェット
ヘッド)3には、生産工場から出荷される時から物流用
インクが充填されており、該物流用インクの粘度は約3
〜10.3cpの範囲であることが好適である。通常の
記録に用いられる記録用インクの粘度は約2cp前後で
あり、水分組成が約70%前後である。また、従来提案
されている物流用インクは、色剤を除去する点を除い
て、粘度や水分組成なども記録用インクに比べてほとん
ど差異がなかった。これに対し、本発明で使用される物
流用インクは、グリセリン、尿素、トリエチレングリコ
ール、トリメタノールプロパンなどの溶剤量比を高く
し、水分組成を50%以下とするものである。これによ
り、経時蒸発変化による組成の変化を抑制し、インクジ
ェット記録ヘッド3の保存安定性を確保するものであ
る。本発明では物流用インクとして、色材を含まない、
若しくは記録用インクより色材成分が少ないものを用い
る。
【0072】また、前記インクジェット記録装置1が物
流を経て、第1回目の使用時に、前記回復系(回復機
構)10により吸引回復動作がなされる前、もしくは吸
引中、もしくは吸引前から吸引終了までに図18中に示
すインク保温用の電気熱変換体(電熱抵抗素子)86に
所望の電気信号を印加して駆動することにより、共通液
室83内の物流用インクを加熱する。あるいは、インク
吐出用の電気熱変換体(電熱抵抗素子)85に、インク
を吐出しない程度の電気信号を印加して駆動することに
より、記録ヘッド3内の物流用インクを加熱してもよ
い。また、さらには、前記インク保温用の電気熱変換体
86及び前記インク吐出用の電気熱変換体85の双方を
同時に駆動することで物流用インクを加熱してもよい。
【0073】また、前記インクジェット記録装置1が物
流を経て、第1回目の使用時に、前記回復系(回復機
構)10により吸引回復動作がなされる前、もしくは吸
引中、もしくは吸引前から吸引終了までに図18中に示
すインク吐出用の電気熱変換体(電熱抵抗素子)85を
駆動することにより物流用インクを吐出し、物流用イン
クの排出を補助する。あるいは、第1回目の使用時に、
前記回復系(回復機構)10により吸引回復動作がなさ
れる前、もしくは吸引中、もしくは吸引前から吸引終了
までにインク保温用の電気熱変換体86を駆動すること
により共通液室83内の物流用インクを保温しつつ、イ
ンク吐出用の電気熱変換体85の駆動によりインクを吐
出し、物流用インクの排出を補助する。
【0074】図20は本発明を適用したインクジェット
記録装置における時間、温度情報に基づく記録ヘッドの
加熱量や吸引量などの制御を行う制御装置の概略構成を
示すブロック図である。本発明を適用したインクジェッ
ト記録装置においては、図1に示すように、記録装置の
内部、もしくは図19に示すインクジェット記録ヘッド
3の内部に配設された情報記憶手段101、408を、
EEPROMやフラッシュROMなどで構成することに
より書き込みや更新などが可能な情報記憶手段とし、該
情報記憶手段によって、インクジェット記録装置1内の
温度検知手段102及び時間カウント手段103、もし
くは記録ヘッド3に配設された温度検知手段409から
の温度情報や時間情報を記憶する。そして、図20に示
すように、インクジェット記録装置の工場出荷時から、
記録装置1もしくは記録ヘッド3の情報記憶手段501
に格納されている温度情報や時間情報を読み取り書き込
み手段503により任意の時間間隔で更新し、更新した
情報を前記情報記憶手段101、408に書き込むよう
に構成されている。
【0075】上記の記憶情報はインクジェット記録装置
に設けられた記憶情報読み取り手段503により読み出
され、該記録装置の物流状態が終了する時点、すなわち
第1回目の使用時に前記回復系(回復機構)10により
吸引回復動作がなされる前、もしくは吸引回復動作中
に、図20に示すような制御が行われる。すなわち、イ
ンクジェット記録装置内の情報記憶手段101、もしく
はインクジェット記録ヘッド3内の情報記憶手段408
(不図示)から、情報読み取り書き込み手段503によ
って経過時間情報や温度情報を読み取り、これらの情報
を制御手段504へ伝達する。
【0076】その後、予め定められたインク吐出用の電
気熱変換体(電熱抵抗素子等)85の駆動条件テーブル
506及びインク保温用の電気熱変換体(電熱抵抗素子
等)86の駆動条件テーブル505を用いて、最適のイ
ンク吐出用の電気熱変換体85及びインク保温用の電気
熱変換体86による保温条件やインク排出吐出の条件を
決定する。これらの記録ヘッド3の駆動条件をインクジ
ェットヘッド駆動手段507を介して該記録ヘッド3に
伝達し、該記録ヘッドを駆動する。この時、図20中に
示すような記録ヘッド3に設けられた温度検知手段50
2もしくはインクジェット記録装置に設けられた温度検
知手段102、つまり図20中の温度検知手段509に
よる第1回目の回復動作時の環境温度を加味した制御も
可能である。また、これらの制御は、インク色ごとある
いは吐出口列ごとに情報記憶を行うことによって第1回
目の回復制御を行う構成を可能にするものである。
【0077】以上図1、図19及び図20で説明した実
施例においては、装置使用者による記録装置の第1回目
の使用時に前記回復手段によって実施される着荷回復モ
ードにおける該回復手段による記録ヘッド3からのイン
ク吸引時、もしくはインク吸引前などの回復動作におい
て、該記録ヘッド3内のインク保温用の電気熱変換体8
6及びインク吐出用の電気熱変換体85により物流用イ
ンクを加熱し低粘度化したり、あるいは、インク吐出用
の電気熱変換体85により予備吐出(記録時以外に吐出
口からインクを吐出させること)を吸引動作と組み合わ
せたりする構成としたので、記録用インクよりも高粘度
であることが多い物流用インクでも記録ヘッド3から十
分に吸引除去することができ、結果として、物流用イン
クと記録用インクが画像形成時に記録ヘッド3内で交じ
り合うことを防止することができ、それによって、物流
用インクの影響による画像品位の劣化を防止することが
できる。
【0078】以上の説明から明らかなごとく、前述の実
施例によれば、記録用インクを吐出して記録を行う記録
ヘッド3を装着して移動するためのキャリッジ2と、前
記記録ヘッドに対する吸引動作やワイピング動作等の回
復動作を行う回復手段と、を備え、記録用インクとは異
なる物流用インクが充填された前記記録ヘッドを前記キ
ャリッジに装着した状態で生産工場から出荷されるイン
クジェット記録装置であって、装置使用者による記録装
置の第1回目の使用時に前記回復手段によって実施され
る着荷回復モードが、第1回目の使用時より後に前記回
復手段によって実施される通常回復モードと異なる構成
としたので、記録ヘッド3の生産工場出荷時から装置使
用者の手元までの運搬・保管時における当該記録ヘッド
の記録品位を維持するために、組成を特化した物流用イ
ンクを当該記録ヘッドの内部に充填しておく場合でも、
装置使用者が最初に記録装置を使用するときの物流用イ
ンクから記録用インクへの置換を確実に行うとともに、
回復手段内の残存物流用インクの除去を促進することが
でき、残存物流用インクの記録ヘッド3への再度の転写
を防止することができ、それによって、記録装置の使用
開始時に記録ヘッド3をセットする手間を省くととも
に、記録ヘッド3のセットミスに起因する不具合を回避
することができ、記録装置のセットアップ性を向上させ
るとともに、記録装置使用初期における物流用インクに
よる記録品位不良を無くすことができるインクジェット
記録装置が提供される。
【0079】また、上記実施例によれば、前記回復手段
として前記記録ヘッドから吸引を行う吸引手段を備え、
前記着荷回復モードにおける前記吸引手段による前記記
録ヘッド3からのインク吸引時の吸引圧を、前記通常回
復モードにおけるインク吸引時の吸引圧より高く設定す
ることにより、記録用インクよりも高粘度であることが
多い物流用インクでも記録ヘッド3から十分に吸引除去
することができ、当該記録ヘッド3内の物流用インクか
ら記録用インクへの置換を確実に行うことができ、画像
形成時に記録ヘッド3内で物流用インクと記録用インク
が交じり合って画像品位が劣化してしまう不具合を防止
できるという効果が得られる。
【0080】また、上記実施例によれば、前記回復手段
として前記記録ヘッド3から吸引を行う吸引手段を備
え、前記着荷回復モードにおける前記吸引手段による前
記記録ヘッド3からのインク吸引時の吸引量を、前記通
常回復モードにおけるインク吸引時の吸引量より多く設
定することにより、記録用インクよりも高粘度であるこ
とが多い物流用インクでも記録ヘッド3から十分に吸引
除去することができ、当該記録ヘッド3内の物流用イン
クから記録用インクへの置換を確実に行うことができ、
同じく、画像形成時に記録ヘッド3内で物流用インクと
記録用インクが交じり合って画像品位が劣化してしまう
不具合を防止できるという効果が得られる。
【0081】また、上記実施例によれば、前記回復手段
として前記記録ヘッド3から吸引を行う吸引手段を備
え、前記着荷回復モードにおける前記吸引手段による前
記記録ヘッド3からのインク吸引時の吸引回数を、前記
通常回復モードにおけるインク吸引時の吸引回数より多
く設定することにより、記録用インクよりも高粘度であ
ることが多い物流用インクでも記録ヘッド3から十分に
吸引除去することができ、当該記録ヘッド3内の物流用
インクから記録用インクへの置換を確実に行うことがで
き、同様に、画像形成時に記録ヘッド3内で物流用イン
クと記録用インクが交じり合って画像品位が劣化してし
まう不具合を防止できるという効果が得られる。
【0082】さらにまた、上記実施例によれば、前記着
荷回復モードが、前記通常回復モードの内の1種類の回
復動作を複数回続けて実施するモードにすることによ
り、記録用インクよりも高粘度であることが多い物流用
インクでも記録ヘッド3から十分に吸引除去することが
でき、記録手段内の物流用インクから記録用インクへの
置換を確実に行うことができ、これによっても同じく、
記録時に記録ヘッド3内で物流用インクと記録用インク
が交じり合って画像品位が劣化してしまう不具合を防止
できるという効果が得られる。
【0083】さらにまた、上記実施例によれば、前記回
復手段として前記記録ヘッド3から吸引を行う吸引手段
を備え、前記着荷回復モードにおける、前記吸引手段に
よる前記記録ヘッド3からのインク吸引時にキャップ7
1内を大気連通状態にして前記吸引手段を動作させるこ
とにより前記キャップ71内のインクを該キャップ外へ
排出する空吸引の回数を、前記通常回復モードにおける
空吸引の回数より多く設定することにより、キャップ7
1内に残存する物流用インクを確実に排出し、該キャッ
プ内をも記録インクで置換することで、キャップ内の残
存物流用インクがその後のキャッピング動作や吸引動作
で記録ヘッド3に再び転写されることを防止することが
でき、一層効率よく、記録時に記録ヘッド3内で物流用
インクと記録用インクが交じり合って画像品位が劣化し
てしまう不具合を防止できるという効果が得られる。
【0084】また、上記実施例によれば、前記回復手段
として前記記録ヘッド3から吸引を行う吸引手段と前記
記録ヘッド3に対するワイピングを行うワイパー14と
を備え、前記着荷回復モードにおける、前記吸引手段に
よる前記記録ヘッド3からのインク吸引後の前記ワイパ
ー14によるワイピングの回数を、前記通常回復モード
におけるインク吸引後のワイピングの回数より多く設定
することにより、記録ヘッド3の吐出口面13に残存し
ている物流用インクをワイピング動作で確実に除去する
ことができ、一層効率よく、記録時に記録ヘッド3内で
物流用インクと記録用インクが交じり合って画像品位が
劣化してしまう不具合を防止できるという効果が得られ
る。
【0085】また、上記実施例によれば、前記回復手段
として前記記録ヘッド3に対するワイピングを行うワイ
パー14と該ワイパーに対するクリーニングを行うクリ
ーナー17とを備え、前記着荷回復モードにおける、前
記ワイパー14によるワイピング後の前記クリーナー1
7によるクリーニングの回数を、前記通常回復モードに
おけるワイピング後のクリーニングの回数より多く設定
することにより、記録ヘッド3の吐出口面13をワイピ
ングする際に、ワイパー14に付着した残存物流用イン
クを確実に除去し、その後のワイピングで記録ヘッド3
の吐出口面13へ残存物流用インクが転写されるのを防
止することにより、一層効率よく、記録時に記録ヘッド
3内で物流用インクと記録用インクが交じり合って画像
品位が劣化してしまう不具合を防止できるという効果が
得られる。
【0086】また、上記実施例によれば、前記回復手段
として前記記録ヘッド3から吸引を行う吸引手段と前記
記録ヘッド3に対するワイピングを行うワイパー14と
を備え、前記着荷回復モードは、まず前記吸引手段によ
る前記記録ヘッド3からのインク吸引を行った後、前記
ワイパー14によるワイピングを行うことにより、新品
のワイパー14に物流用インクが付着する前に、記録ヘ
ッド3内の物流用インクから記録用インクへの置換工程
を終了させるとともに、記録ヘッド3の吐出口面13か
ら物流用インクをほぼ無くして記録用インクがリッチに
なった状態でワイピング動作を行うことで、新品のワイ
パー14への物流用インクの付着並びにその後のワイピ
ング動作における吐出口面13への残存物流用インクの
転写を防止することができ、記録装置使用開始時から継
続的に良好な画像品位を確保できるという効果が得られ
る。
【0087】さらにまた、上記実施例においては、物流
用インクが記録用インクより粘度が高いようにしたり、
記録用インクは色材を含み、物流用インクは色材を含ま
ない、若しくは記録用インクより色材成分が少ないよう
にすることにより、インクジェット記録ヘッド3の装置
生産工場出荷時から装置使用者の手元までの運搬・保管
時の当該記録ヘッド3の記録品位を維持するために物流
用インクの組成を特化した場合でも、装置使用者が最初
に記録装置を使用するときの物流用インクから記録用イ
ンクへの置換を確実に行うとともに、回復系内に残存す
る物流用インクの除去を促進することができ、残存物流
用インクが再び記録ヘッド3側へ転写することを防止で
きるようになる。その結果として、装置使用者にとって
は、記録装置の使用開始時に記録ヘッド3を記録装置に
セットする手間を省くことができ、かつセットミスに起
因する不具合を回避することができ、セットアップ性が
向上するとともに、物流用インクによる記録装置使用初
期の記録品位不良も無くすことができ、良好な画像が得
られるという効果を達成することができる。
【0088】さらにまた、上記実施例においては、記録
用インクを吐出して記録を行う記録ヘッド3を装着して
移動するためのキャリッジ2と、前記記録ヘッド3に対
する回復動作を行う回復手段と、を備え、記録用インク
とは異なる物流用インクが充填された前記記録ヘッド3
を前記キャリッジ2に装着した状態で生産工場から出荷
されるインクジェット記録装置であって、装置使用者に
よる記録装置の第1回目の使用時に前記回復手段によっ
て実施される着荷回復モードが、第1回目の使用時より
後に前記回復手段によって実施される複数種類の回復モ
ードの内、前記記録ヘッド3の交換時に実施される回復
モードと同じである構成とすることにより、装置使用者
が最初に記録装置を使用するときに、何らかの理由で装
置使用者が記録ヘッド3を交換したときでも、回復モー
ドを増やすことなく、装置使用者が最初に記録装置を使
用する際の物流用インクから記録用インクへの置換を確
実に行うとともに、回復系10内の残存物流用インクの
除去を促進することができ、残存物流用インクの記録ヘ
ッド3への再度の転写を防止することができ、それによ
って、記録装置の動作シーケンスを簡略化できるという
効果が得られる。
【0089】さらにまた、上記実施例によれば、記録用
インクを吐出して記録を行う記録ヘッド3を装着して移
動するためのキャリッジ2と、前記記録ヘッド3に供給
される記録用インクを貯留するインクタンク9を装着す
るための装着部位と、を備え、記録用インクとは異なる
物流用インクが充填された前記記録ヘッド3を前記キャ
リッジ2に装着した状態で生産工場から出荷されるイン
クジェット記録装置であって、前記インクタンク9が前
記装着部位に装着されているか否かを検知する検知手段
と、該検知手段により装置使用者による記録装置の第1
回目の使用時に前記インクタンクが前記装着部位に装着
されていないことが検知されたら、装置使用者に対して
警告を発する警告手段と、を有する構成とすることによ
り、着荷回復モードの際に記録用のインクタンク9を確
実にセットすることができ、記録ヘッド3内の物流用イ
ンクから記録用インクへの置換動作を一層確実に行うこ
とができ、記録装置の使用初期から良好な記録品位を確
保することができるという効果が得られる。
【0090】また、上記実施例においては、前記記録ヘ
ッド3は、インクを吐出するために利用される熱エネル
ギーを発生する電気熱変換体85を備えている構成、さ
らには、前記記録ヘッド3は、前記電気熱変換体85が
発生する熱エネルギーによって生じる膜沸騰による気泡
の成長に基づく圧力変化を利用して、インクを吐出する
構成とすることにより、効率よく前述の効果を奏するこ
とができる。
【0091】また、上記実施例においては、前記着荷回
復モードにおける前記吸引手段によるインク吸引中もし
くはインク吸引前に、前記記録ヘッド内のインク保温用
の電気熱変換体86により前記物流用インクを加熱した
り、前記記録ヘッド内のインク吐出用の電気熱変換体8
5により前記物流用インクを加熱したり、前記記録ヘッ
ド内のインク保温用の電気熱変換体86及びインク吐出
用の電気熱変換体85により前記物流用インクを加熱し
たり、前記記録ヘッド内のインク吐出用の電気熱変換体
により前記物流用インクを吐出したり、あるいは、前記
記録ヘッド内のインク保温用の電気熱変換体86により
前記物流用インクを加熱し、前記インク吐出用の電気熱
変換体85により前記物流用インクを吐出する構成とし
たので、物流用インクが記録用インクより高粘度である
場合でも、該物流用インクの粘度を低下させることによ
り、該物流用インクを記録ヘッドから十分に吸引・除去
することができ、記録ヘッド内の物流用インクから記録
用インクへの置換をより確実に行うことができるという
効果が得られる。
【0092】また、上記実施例においては、前記着荷回
復モードにおける前記吸引手段によるインク吸引前から
吸引終了時の間に、前記記録ヘッド内のインク保温用の
電気熱変換体86により前記物流用インクを加熱した
り、前記記録ヘッド内のインク吐出用の電気熱変換体8
5により前記物流用インクを加熱したり、前記記録ヘッ
ド内のインク保温用の電気熱変換体86及びインク吐出
用の電気熱変換体85により前記物流用インクを加熱し
たり、前記記録ヘッド内のインク吐出用の電気熱変換体
85により前記物流用インクを吐出したり、あるいは、
前記記録ヘッド内のインク保温用の電気熱変換体86に
より前記物流用インクを加熱し、インク吐出用の電気熱
変換体85により前記物流用インクを吐出する構成とし
たので、物流用インクが記録用インクより高粘度である
場合でも、該物流用インクの粘度を低下させることによ
り、該物流用インクを記録ヘッドから十分に吸引・除去
することができ、記録ヘッド内の物流用インクから記録
用インクへの置換をより確実に行うことができるという
効果が得られる。
【0093】さらに、上記実施例においては、前記着荷
回復モードにおける前記吸引手段によるインク吸引前か
ら吸引終了時の間に、前記記録ヘッド内のインク吐出用
の電気熱変換体85により前記物流用インクを加熱、吐
出する際に入力信号値、周波数、信号入力されるインク
色及び吐出口を任意に選択することができ、前記記録ヘ
ッド3のインク保温用の電気熱変換体86に任意の入力
信号値、周波数、インク色を入力することができる構成
としたので、さらに、記録ヘッド内の物流用インクから
記録用インクへの置換をより確実に行うことができると
いう効果が得られる。
【0094】また、上記実施例においては、出荷時から
の経過時間をカウントする時間カウント手段103を有
する構成、出荷時からの経過時間を読み取る時間読み取
り手段を有する構成、出荷時からの経過時間により前記
記録ヘッド3の加熱量を判断し決定する制御手段を有す
る構成、出荷時からの温度履歴を記憶する温度履歴記憶
手段を有する構成、出荷時からの温度履歴を読み取る温
度履歴読み取り手段を有する構成、出荷時からの温度履
歴により前記記録ヘッド3の加熱量を判断し決定する加
熱制御手段を有する構成、あるいは、前記加熱制御手段
によりインク色ごとに加熱温度を設定可能とする構成と
したので、加熱値や吸引条件などを最適化することで、
記録ヘッド内の物流用インクから記録用インクへの置換
をより確実に行うことができるという効果が得られる。
【0095】さらに、上記実施例においては、出荷時か
らの経過時間及び温度履歴の書き換え及び呼出しが可能
な記憶手段を有する構成としたので、常に正確な情報の
保持が可能となり、インク吐出条件、加熱値、吸引条件
などを最適化することで、記録ヘッド内の物流用インク
から記録用インクへの置換をより確実に行うことができ
るという効果が得られる。また、上記実施例において
は、前記物流用インクの粘度が前記記録用インクの粘度
より高粘度である構成としたので、記録ヘッドの保存安
定性を高めることができるという効果が得られる。
【0096】さらに、以上説明した実施例によれば、記
録用インクを吐出して記録を行う記録ヘッドを装着して
移動するためのキャリッジと、前記記録ヘッドに対する
回復動作を行う回復手段と、を備えるインクジェット記
録装置の取り扱い方法であって、記録用インクとは異な
る物流用インクが充填された前記記録ヘッドを前記キャ
リッジに装着した状態でインクジェット記録装置を生産
工場から出荷する工程と、装置使用者による記録装置の
第1回目の使用時に、該第1回目の使用時より後に前記
回復手段によって実施される通常回復モードと異なる着
荷回復モードを、前記回復手段をして前記記録ヘッドに
対して実施させる工程と、を有する構成としたので、記
録ヘッド3の生産工場出荷時から装置使用者の手元まで
の運搬・保管時における当該記録ヘッド3の記録品位を
維持するために、組成を特化した物流用インクを当該記
録ヘッドの内部に充填しておく場合でも、装置使用者が
最初に記録装置を使用するときの物流用インクから記録
用インクへの置換を確実に行うとともに、回復手段内の
残存物流用インクの除去を促進することができ、残存物
流用インクの記録ヘッド3への再度の転写を防止するこ
とができ、それによって、記録装置の使用開始時に記録
ヘッド3をセットする手間を省くとともに、記録ヘッド
3のセットミスに起因する不具合を回避することがで
き、記録装置のセットアップ性を向上させるとともに、
記録装置使用初期における物流用インクによる記録品位
不良を無くすことができるインクジェット記録装置の取
り扱い方法が提供される。
【0097】また、以上説明した実施例によれば、記録
用インクを吐出して記録を行う記録ヘッドを装着して移
動するためのキャリッジと、前記記録ヘッドに対する回
復動作を行う回復手段と、を備えるインクジェット記録
装置の取り扱い方法であって、記録用インクとは異なる
物流用インクが充填された前記記録ヘッドを前記キャリ
ッジに装着した状態でインクジェット記録装置を生産工
場から出荷する工程と、装置使用者による記録装置の第
1回目の使用時に、該第1回目の使用時より後に前記回
復手段によって実施される複数種類の回復モードの内、
前記記録ヘッドの交換時になされる回復モードと同じ着
荷回復モードを、前記回復手段をして前記記録ヘッドに
対して実施させる工程と、を有する構成とすることによ
り、装置使用者が最初に記録装置を使用するときに、何
らかの理由で装置使用者が記録ヘッド3を交換したとき
でも、回復モードを増やすことなく、装置使用者が最初
に記録装置を使用する際の物流用インクから記録用イン
クへの置換を確実に行うとともに、回復系10内の残存
物流用インクの除去を促進することができ、残存物流用
インクの記録ヘッド3への再度の転写を防止することが
でき、それによって、記録装置の動作シーケンスを簡略
化できるという効果が得られる。
【0098】さらにまた、以上説明した実施例によれ
ば、記録用インクを吐出して記録を行う記録ヘッドを装
着して移動するためのキャリッジと、前記記録ヘッドに
供給される記録用インクを貯留するインクタンクを装着
するための装着部位と、を備えるインクジェット記録装
置の取り扱い方法であって、記録用インクとは異なる物
流用インクが充填された前記記録ヘッドを前記キャリッ
ジに装着した状態でインクジェット記録装置を生産工場
から出荷する工程と、装置使用者による記録装置の第1
回目の使用時に、前記インクタンクが前記装着部位に装
着されていないことが検知されたら装置使用者に対して
警告を発する工程と、を有する構成とすることにより、
着荷回復モードの際に記録用のインクタンク9を確実に
セットすることができ、記録ヘッド3内の物流用インク
から記録用インクへの置換動作を一層確実に行うことが
でき、記録装置の使用初期から良好な記録品位を確保す
ることができるという効果が得られる。
【0099】なお、以上の実施例では、記録ヘッド3を
被記録媒体Pに対して相対移動させながら記録するシリ
アル記録方式のインクジェット記録装置を例に挙げて説
明したが、本発明は、被記録媒体の全幅または一部をカ
バーする長さのラインタイプの記録ヘッドを用いて副走
査のみで記録するライン記録方式のインクジェット記録
装置に対しても同様に適用することができ、同様の効果
を達成し得るものである。また、本発明は、1個の記録
ヘッドを用いる記録装置、異なる色のインクで記録する
複数の記録ヘッドを用いるカラー記録装置、あるいは同
一色彩で異なる濃度で記録する複数の記録ヘッドを用い
る階調記録装置、さらには、これらを組み合わせた記録
装置の場合にも、同様に適用することができ、同様の効
果を達成し得るものである。
【0100】なお、本発明は、インクジェット記録装置
が、例えば、ピエゾ素子等の電気機械変換体等を用いる
記録ヘッドを使用するものである場合にも適用できる
が、中でも、熱エネルギーを利用してインクを吐出する
方式の記録ヘッドを使用するインクジェット記録装置に
おいて優れた効果をもたらすものである。かかる方式に
よれば、記録の高密度化、高精細化が達成できるからで
ある。
【0101】
【発明の効果】以上の説明から明らかなごとく、請求項
1の発明によれば、記録用インクを吐出して記録を行う
記録ヘッドを装着して移動するためのキャリッジと、前
記記録ヘッドに対する回復動作を行う回復手段と、を備
え、記録用インクとは異なる物流用インクが充填された
前記記録ヘッドを前記キャリッジに装着した状態で生産
工場から出荷されるインクジェット記録装置であって、
装置使用者による記録装置の第1回目の使用時に前記回
復手段によって実施される着荷回復モードが、第1回目
の使用時より後に前記回復手段によって実施される通常
回復モードと異なる構成としたので、装置使用者が最初
に記録装置を使用するときの物流用インクから記録用イ
ンクへの置換を確実に行うとともに、回復手段内の残存
物流用インクの除去を促進することができ、残存物流用
インクの記録ヘッドへの再度の転写を防止することがで
き、それによって、記録装置の使用開始時に記録ヘッド
をセットする手間を省くとともに、記録ヘッドのセット
ミスに起因する不具合を回避することができ、記録装置
のセットアップ性を向上させるとともに、記録装置使用
初期における物流用インクによる記録品位不良を無くす
ことができるインクジェット記録装置が提供される。
【0102】請求項2〜5の発明によれば、上記請求項
1の構成に加えて、前記回復手段として前記記録ヘッド
から吸引を行う吸引手段を備え、前記着荷回復モードに
おける前記吸引手段による前記記録ヘッドからのインク
吸引時の吸引圧を、前記通常回復モードにおけるインク
吸引時の吸引圧より高く設定する構成、前記回復手段と
して前記記録ヘッドから吸引を行う吸引手段を備え、前
記着荷回復モードにおける前記吸引手段による前記記録
ヘッドからのインク吸引時の吸引量を、前記通常回復モ
ードにおけるインク吸引時の吸引量より多く設定する構
成、前記回復手段として前記記録ヘッドから吸引を行う
吸引手段を備え、前記着荷回復モードにおける前記吸引
手段による前記記録ヘッドからのインク吸引時の吸引回
数を、前記通常回復モードにおけるインク吸引時の吸引
回数より多く設定する構成、あるいは、前記着荷回復モ
ードが、前記通常回復モードの内の1種類の回復動作を
複数回続けて実施するモードである構成としたので、上
記効果に加えて、記録用インクよりも高粘度であること
が多い物流用インクでも記録手段から十分に吸引除去す
ることができ、記録ヘッド内の物流用インクから記録用
インクへの置換を一層確実に行うことができ、記録時に
記録ヘッド内で物流用インクと記録用インクが交じり合
って画像品位が劣化してしまう不具合を一層効果的に防
止することができる。
【0103】請求項6の発明によれば、上記請求項1の
構成に加えて、前記回復手段として前記記録ヘッドから
吸引を行う吸引手段を備え、前記着荷回復モードにおけ
る、前記吸引手段による前記記録ヘッドからのインク吸
引時にキャップ内を大気連通状態にして前記吸引手段を
動作させることにより前記キャップ内のインクを該キャ
ップ外へ排出する空吸引の回数を、前記通常回復モード
における空吸引の回数より多く設定する構成としたの
で、上記効果に加えて、キャップ内に残存する物流用イ
ンクを確実に排出し、該キャップ内をも記録用インクで
置換することで、キャップ内の残存物流用インクがその
後のキャッピング動作や吸引動作で記録ヘッドに再び転
写されることを防止することができ、記録時に記録ヘッ
ドで物流用インクと記録用インクが交じり合って画像品
位が劣化してしまう不具合を一層効果的に防止すること
ができる。
【0104】請求項7の発明によれば、上記請求項1の
構成に加えて、前記回復手段として前記記録ヘッドから
吸引を行う吸引手段と前記記録ヘッドに対するワイピン
グを行うワイパーとを備え、前記着荷回復モードにおけ
る、前記吸引手段による前記記録ヘッドからのインク吸
引後の前記ワイパーによるワイピングの回数を、前記通
常回復モードにおけるインク吸引後のワイピングの回数
より多く設定する構成としたので、上記効果に加えて、
記録ヘッドの吐出口面に残存している物流用インクをワ
イピング動作で確実に除去することができ、記録時に記
録ヘッド内で物流用インクと記録用インクが交じり合っ
て画像品位が劣化してしまう不具合を一層効果的に防止
することができる。
【0105】請求項8の発明によれば、上記請求項1の
構成に加えて、前記回復手段として前記記録ヘッドに対
するワイピングを行うワイパーと該ワイパーに対するク
リーニングを行うクリーナーとを備え、前記着荷回復モ
ードにおける、前記ワイパーによるワイピング後の前記
クリーナーによるクリーニングの回数を、前記通常回復
モードにおけるワイピング後のクリーニングの回数より
多く設定する構成としたので、上記効果に加えて、記録
ヘッドの吐出口面をワイピングする際に、ワイパーに付
着した残存物流用インクを確実に除去し、その後のワイ
ピングで記録ヘッドの吐出口面へ残存物流用インクが転
写されることを防止し、記録時に記録ヘッド内で物流用
インクと記録用インクが交じり合って画像品位が劣化し
てしまう不具合を一層効果的に防止することができる。
【0106】請求項9の発明によれば、上記請求項1の
構成に加えて、前記回復手段として前記記録ヘッドから
吸引を行う吸引手段と前記記録ヘッドに対するワイピン
グを行うワイパーとを備え、前記着荷回復モードは、ま
ず前記吸引手段による前記記録ヘッドからのインク吸引
を行った後、前記ワイパーによるワイピングを行う構成
としたので、上記効果に加えて、新品のワイパーに物流
用インクが付着する前に、記録ヘッド内の物流用インク
から記録用インクへの置換工程を終了させるとともに、
記録ヘッドの吐出口面から物流用インクをほぼ無くして
記録用インクがリッチになった状態でワイピング動作を
行うことから、新品のワイパーへの物流用インクの付着
並びにその後のワイピングにおける吐出口面への残存物
流用インクの転写を防止することができ、記録装置使用
開始時から継続的に良好な画像品位を確保することがで
きる。
【0107】請求項10及び11の発明によれば、上記
請求項1の構成に加えて、物流用インクが記録用インク
より粘度が高い構成、あるいは、記録用インクは色材を
含み、物流用インクは色材を含まない、若しくは記録用
インクより色材成分が少ない構成としたので、上記効果
に加えて、記録ヘッドの記録品位を維持するために物流
用インクの組成を特化した場合でも、記録装置使用初期
における物流用インクによる記録品位不良を無くすこと
ができる。
【0108】請求項12の発明によれば、記録用インク
を吐出して記録を行う記録ヘッドを装着して移動するた
めのキャリッジと、前記記録ヘッドに対する回復動作を
行う回復手段と、を備え、記録用インクとは異なる物流
用インクが充填された前記記録ヘッドを前記キャリッジ
に装着した状態で生産工場から出荷されるインクジェッ
ト記録装置であって、装置使用者による記録装置の第1
回目の使用時に前記回復手段によって実施される着荷回
復モードが、第1回目の使用時より後に前記回復手段に
よって実施される複数種類の回復モードの内、前記記録
ヘッドの交換時に実施される回復モードと同じである構
成としたので、装置使用者が最初に記録装置を使用する
ときの物流用インクから記録用インクへの置換を確実に
行うとともに、回復手段内の残存物流用インクの除去を
促進することができ、残存物流用インクの記録ヘッドへ
の再度の転写を防止することができ、装置使用者が最初
に記録装置を使用するときに何らかの理由で記録ヘッド
が交換された場合でも、回復手段内の残存物流用インク
の十分に除去することができ、記録装置使用初期におけ
る物流用インクによる記録品位不良を無くすことができ
るインクジェット記録装置が提供される。
【0109】請求項13の発明によれば、記録用インク
を吐出して記録を行う記録ヘッドを装着して移動するた
めのキャリッジと、前記記録ヘッドに供給される記録用
インクを貯留するインクタンクを装着するための装着部
位と、を備え、記録用インクとは異なる物流用インクが
充填された前記記録ヘッドを前記キャリッジに装着した
状態で生産工場から出荷されるインクジェット記録装置
であって、前記インクタンクが前記装着部位に装着され
ているか否かを検知する検知手段と、該検知手段により
装置使用者による記録装置の第1回目の使用時に前記イ
ンクタンクが前記装着部位に装着されていないことが検
知されたら、装置使用者に対して警告を発する警告手段
と、を有する構成としたので、着荷回復モードの際に記
録用のインクタンクを確実にセットすることができ、記
録ヘッド内の物流用インクから記録用インクへの置換動
作を一層確実に行うことができ、記録装置の使用初期か
ら良好な記録品位を確保することができるインクジェッ
ト記録装置が提供される。
【0110】請求項16の発明によれば、さらに、前記
着荷回復モードにおける前記吸引手段によるインク吸引
中もしくはインク吸引前に、前記記録ヘッド内のインク
保温用の電気熱変換体により前記物流用インクを加熱す
る構成としたので、さらに、物流用インクが記録用イン
クより高粘度である場合でも、該物流用インクの粘度を
低下させることにより、該物流用インクを記録ヘッドか
ら十分に吸引・除去することができ、記録ヘッド内の物
流用インクから記録用インクへの置換をより確実に行う
ことができるという効果がある。請求項17の発明によ
れば、さらに、前記着荷回復モードにおける前記吸引手
段によるインク吸引中もしくはインク吸引前に、前記記
録ヘッド内のインク吐出用の電気熱変換体により前記物
流用インクを加熱する構成としたので、さらに、物流用
インクが記録用インクより高粘度である場合でも、既存
のインク吐出用の電気熱変換体を利用して物流用インク
の粘度を低下させることにより、該物流用インクを記録
ヘッドから十分に吸引・除去することができ、記録ヘッ
ド内の物流用インクから記録用インクへの置換をより確
実に行うことができるという効果がある。
【0111】請求項18の発明によれば、さらに、前記
着荷回復モードにおける前記吸引手段によるインク吸引
中もしくはインク吸引前に、前記記録ヘッド内のインク
保温用の電気熱変換体及びインク吐出用の電気熱変換体
により前記物流用インクを加熱する構成としたので、さ
らに効率よく、物流用インクが記録用インクより高粘度
である場合でも、該物流用インクの粘度を低下させるこ
とにより、該物流用インクを記録ヘッドから十分に吸引
・除去することができ、記録ヘッド内の物流用インクか
ら記録用インクへの置換をより確実に行うことができる
という効果がある。請求項19の発明によれば、さら
に、前記着荷回復モードにおける前記吸引手段によるイ
ンク吸引中もしくはインク吸引前に、前記記録ヘッド内
のインク吐出用の電気熱変換体により前記物流用インク
を吐出する構成としたので、さらに、記録ヘッド内の物
流用インクから記録用インクへの置換をより確実に行う
ことができるという効果がある。
【0112】請求項20の発明によれば、さらに、前記
着荷回復モードにおける前記吸引手段によるインク吸引
中に、前記記録ヘッド内のインク保温用の電気熱変換体
により前記物流用インクを加熱し、前記インク吐出用の
電気熱変換体により前記物流用インクを吐出する構成と
したので、さらに、記録ヘッド内の物流用インクから記
録用インクへの置換をより確実に行うことができるとい
う効果がある。請求項21の発明によれば、さらに、前
記着荷回復モードにおける前記吸引手段によるインク吸
引前から吸引終了時の間に、前記記録ヘッド内のインク
保温用の電気熱変換体により前記物流用インクを加熱す
る構成としたので、さらに、物流用インクが記録用イン
クより高粘度である場合でも、該物流用インクの粘度を
低下させることにより、該物流用インクを記録ヘッドか
ら十分に吸引・除去することができ、記録ヘッド内の物
流用インクから記録用インクへの置換をより確実に行う
ことができるという効果がある。
【0113】請求項22の発明によれば、さらに、前記
着荷回復モードにおける前記吸引手段によるインク吸引
前から吸引終了時の間に、前記記録ヘッド内のインク吐
出用の電気熱変換体により前記物流用インクを加熱する
構成としたので、さらに、物流用インクが記録用インク
より高粘度である場合でも、既存のインク吐出用の電気
熱変換体を利用して物流用インクの粘度を低下させるこ
とにより、該物流用インクを記録ヘッドから十分に吸引
・除去することができ、記録ヘッド内の物流用インクか
ら記録用インクへの置換をより確実に行うことができる
という効果がある。請求項23の発明によれば、さら
に、前記着荷回復モードにおける前記吸引手段によるイ
ンク吸引前から吸引終了時の間に、前記記録ヘッド内の
インク保温用の電気熱変換体及びインク吐出用の電気熱
変換体により前記物流用インクを加熱する構成としたの
で、さらに効率よく、物流用インクが記録用インクより
高粘度である場合でも、該物流用インクの粘度を低下さ
せることにより、該物流用インクを記録ヘッドから十分
に吸引・除去することができ、記録ヘッド内の物流用イ
ンクから記録用インクへの置換をより確実に行うことが
できるという効果がある。
【0114】請求項24の発明によれば、さらに、前記
着荷回復モードにおける前記吸引手段によるインク吸引
前から吸引終了時の間に、前記記録ヘッド内のインク吐
出用の電気熱変換体により前記物流用インクを吐出する
構成としたので、さらに、物流用インクが記録用インク
より高粘度である場合でも、該物流用インクの粘度を低
下させることにより、該物流用インクを記録ヘッドから
十分に吸引・除去することができ、記録ヘッド内の物流
用インクから記録用インクへの置換をより確実に行うこ
とができるという効果がある。請求項25の発明によれ
ば、さらに、前記着荷回復モードにおける前記吸引手段
によるインク吸引前から吸引終了時の間に、前記記録ヘ
ッド内のインク保温用の電気熱変換体により前記物流用
インクを加熱し、インク吐出用の電気熱変換体により前
記物流用インクを吐出する構成としたので、さらに、物
流用インクが記録用インクより高粘度である場合でも、
該物流用インクの粘度を低下させることにより、該物流
用インクを記録ヘッドから十分に吸引・除去することが
でき、記録ヘッド内の物流用インクから記録用インクへ
の置換をより確実に行うことができるという効果があ
る。
【0115】請求項26の発明によれば、さらに、前記
着荷回復モードにおける前記吸引手段によるインク吸引
前から吸引終了時の間に、前記記録ヘッド内のインク吐
出用の電気熱変換体により前記物流用インクを加熱、吐
出する際に入力信号値、周波数、信号入力されるインク
色及び吐出口を任意に選択することができ、前記記録ヘ
ッドのインク保温用の電気熱変換体に任意の入力信号
値、周波数、インク色を入力することができる構成とし
たので、さらに、記録ヘッド内の物流用インクから記録
用インクへの置換をより確実に行うことができるという
効果がある。請求項27の発明によれば、さらに、出荷
時からの経過時間をカウントする時間カウント手段を有
する構成としたので、さらに、加熱値や吸引条件などを
最適化することで、記録ヘッド内の物流用インクから記
録用インクへの置換をより確実に行うことができるとい
う効果がある。
【0116】請求項28の発明によれば、さらに、出荷
時からの経過時間を読み取る時間読み取り手段を有する
構成としたので、さらに、加熱値や吸引条件などを最適
化することで、記録ヘッド内の物流用インクから記録用
インクへの置換をより確実に行うことができるという効
果がある。請求項29の発明によれば、さらに、出荷時
からの経過時間により前記記録ヘッドの加熱量を判断し
決定する制御手段を有する構成としたので、さらに、加
熱値を最適化することで、記録ヘッド内の物流用インク
から記録用インクへの置換をより確実に行うことができ
るという効果がある。
【0117】請求項30の発明によれば、さらに、出荷
時からの温度履歴を記憶する温度履歴記憶手段を有する
構成としたので、さらに、加熱値や吸引条件などを最適
化することで、記録ヘッド内の物流用インクから記録用
インクへの置換をより確実に行うことができるという効
果がある。請求項31の発明によれば、さらに、出荷時
からの温度履歴を読み取る温度履歴読み取り手段を有す
る構成としたので、さらに、加熱値や吸引条件などを最
適化することで、記録ヘッド内の物流用インクから記録
用インクへの置換をより確実に行うことができるという
効果がある。請求項32の発明によれば、さらに、出荷
時からの温度履歴により前記記録ヘッドの加熱量を判断
し決定する加熱制御手段を有する構成としたので、さら
に、加熱値を最適化することで、記録ヘッド内の物流用
インクから記録用インクへの置換をより確実に行うこと
ができるという効果がある。
【0118】請求項33の発明によれば、さらに、前記
加熱制御手段によりインク色ごとに加熱温度を設定可能
とする構成としたので、さらに、加熱値や吸引条件など
を最適化することで、記録ヘッド内の物流用インクから
記録用インクへの置換をより確実に行うことができると
いう効果がある。請求項34の発明によれば、さらに、
出荷時からの経過時間及び温度履歴の書き換え及び呼出
しが可能な記憶手段を有する構成としたので、さらに、
常に正確な情報の保持が可能となり、インク吐出条件、
加熱値、吸引条件などを最適化することで、記録ヘッド
内の物流用インクから記録用インクへの置換をより確実
に行うことができるという効果がある。請求項35の発
明によれば、さらに、前記物流用インクの粘度が前記記
録用インクの粘度より高粘度である構成としたので、さ
らに、記録ヘッドの保存安定性を高めることができると
いう効果がある。
【0119】請求項36の発明によれば、記録用インク
を吐出して記録を行う記録ヘッドを装着して移動するた
めのキャリッジと、前記記録ヘッドに対する回復動作を
行う回復手段と、を備えるインクジェット記録装置の取
り扱い方法であって、記録用インクとは異なる物流用イ
ンクが充填された前記記録ヘッドを前記キャリッジに装
着した状態でインクジェット記録装置を生産工場から出
荷する工程と、装置使用者による記録装置の第1回目の
使用時に、該第1回目の使用時より後に前記回復手段に
よって実施される通常回復モードと異なる着荷回復モー
ドを、前記回復手段をして前記記録ヘッドに対して実施
させる工程と、を有する構成としたので、装置使用者が
最初に記録装置を使用するときの物流用インクから記録
用インクへの置換を確実に行うとともに、回復手段内の
残存物流用インクの除去を促進することができ、残存物
流用インクの記録ヘッドへの再度の転写を防止すること
ができ、それによって、記録装置の使用開始時に記録ヘ
ッドをセットする手間を省くとともに、記録ヘッドのセ
ットミスに起因する不具合を回避することができ、記録
装置のセットアップ性を向上させるとともに、記録装置
使用初期における物流用インクによる記録品位不良を無
くすことができるインクジェット記録装置の取り扱い方
法が提供される。
【0120】請求項37の発明によれば、記録用インク
を吐出して記録を行う記録ヘッドを装着して移動するた
めのキャリッジと、前記記録ヘッドに対する回復動作を
行う回復手段と、を備えるインクジェット記録装置の取
り扱い方法であって、記録用インクとは異なる物流用イ
ンクが充填された前記記録ヘッドを前記キャリッジに装
着した状態でインクジェット記録装置を生産工場から出
荷する工程と、装置使用者による記録装置の第1回目の
使用時に、該第1回目の使用時より後に前記回復手段に
よって実施される複数種類の回復モードの内、前記記録
ヘッドの交換時になされる回復モードと同じ着荷回復モ
ードを、前記回復手段をして前記記録ヘッドに対して実
施させる工程と、を有する構成としたので、装置使用者
が最初に記録装置を使用するときの物流用インクから記
録用インクへの置換を確実に行うとともに、回復手段内
の残存物流用インクの除去を促進することができ、残存
物流用インクの記録ヘッドへの再度の転写を防止するこ
とができ、装置使用者が最初に記録装置を使用するとき
に何らかの理由で記録ヘッドが交換された場合でも、回
復手段内の残存物流用インクの十分に除去することがで
き、記録装置使用初期における物流用インクによる記録
品位不良を無くすことができるインクジェット記録装置
の取り扱い方法が提供される。
【0121】請求項38の発明によれば、記録用インク
を吐出して記録を行う記録ヘッドを装着して移動するた
めのキャリッジと、前記記録ヘッドに供給される記録用
インクを貯留するインクタンクを装着するための装着部
位と、を備えるインクジェット記録装置の取り扱い方法
であって、記録用インクとは異なる物流用インクが充填
された前記記録ヘッドを前記キャリッジに装着した状態
でインクジェット記録装置を生産工場から出荷する工程
と、装置使用者による記録装置の第1回目の使用時に、
前記インクタンクが前記装着部位に装着されていないこ
とが検知されたら装置使用者に対して警告を発する工程
と、を有する構成としたので、着荷回復モードの際に記
録用のインクタンクを確実にセットすることができ、記
録ヘッド内の物流用インクから記録用インクへの置換動
作を一層確実に行うことができ、記録装置の使用初期か
ら良好な記録品位を確保することができるインクジェッ
ト記録装置の取り扱い方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したインクジェット記録装置の一
実施例を一部破断して示す模式的斜視図である。
【図2】図1のインクジェット記録装置の回復系のワイ
ピング手段を上方から見た模式的斜視図である。
【図3】本発明を適用したインクジェット記録装置の一
実施例におけるワイピング手段(回復手段)のワイピン
グ作動開始前の状態を示す模式的側面図である。
【図4】図3に示すワイピング手段のワイピング動作時
の状態を示す模式的側面図である。
【図5】図3に示すワイピング手段のワイピング動作終
了時の状態を示す模式的側面図である。
【図6】図3に示すワイピング手段においてワイピング
動作終了後にワイパーをクリーニングする時の状態を示
す模式的側面図である。
【図7】図3のワイピング手段においてワイパーをクリ
ーニングした後にワイパーホルダーが復帰する時の状態
を示す模式的側面図である。
【図8】図2中のワイパーをクリーニングするためのク
リーナーの作動時の状態(A)及びクリーナーが不作動
位置に回動した時の中央部の状態(B)を示す模式的斜
視図である。
【図9】本発明を適用したインクジェット記録装置の一
実施例における回復系のカムと同軸上に取り付けられた
フラグと光学センサの位置関係を示す部分正面図であ
る。
【図10】本発明を適用したインクジェット記録装置の
一実施例における回復系のカムの位相と動作との関係を
示すカム線図である。
【図11】図9に示すフラグの誤検知の原因となるエッ
ジにおける遮光・通光状態のセンサ信号を例示する模式
図である。
【図12】本発明を適用したインクジェット記録装置の
一実施例における回復系の吸引手段(回復手段)の駆動
機構においてポンプレバーが非動作位置にある時の状態
を示す側面図である。
【図13】図12の吸引手段の駆動機構においてポンプ
レバーが動作位置にある時の状態を示す側面図である。
【図14】図12の吸引手段の駆動機構において各部品
が待機位置にある時の状態を示す側面図である。
【図15】図12の吸引手段の駆動機構において各部品
が吸引動作位置にある時の状態を示す側面図である。
【図16】図12の吸引手段の駆動機構において各部品
のキャップ内インク排出のためのカムが一時停止した時
の状態を示す側面図である。
【図17】図12の吸引手段の駆動機構において各部品
が単独吸引及びキャップ再接触の位置にある時の状態を
示す側面図である。
【図18】図1中の記録ヘッドのインク吐出部の構造を
模式的に示す部分斜視図である。
【図19】本発明を適用したインクジェット記録装置で
使用される記録ヘッド(インクジェットヘッド)の一実
施例の外観を示す模式的斜視図である。
【図20】本発明を適用したインクジェット記録装置に
おける時間及び温度の情報に基づく記録ヘッドの加熱量
や吸引量などの制御を行う制御装置の概略構成を示すブ
ロック図である。
【符号の説明】
1 インクジェット記録装置 2 キャリッジ 3 記録ヘッド(インクジェットヘッド、記録手
段) 4 伝動機構 5 給紙機構 7 プラテン 9 インクタンク 10 回復系(吸引手段及び/又はワイピング手
段) 13 吐出口面 14 ワイパー(ブレード) 15 ブレードホルダー(ワイパーホルダー) 16 作動機構 17 クリーナー(ワイパークリーナー) 18 ベース 20 ブレードアーム 21 ギア機構 22 駆動ギア 26 モータ軸 27 従動ギア 45 クリーニング部 54 光学センサ 55 フラグ 61 カム軸 62 カムギア 63 レバーカム 64 アームカム 65 ポンプレバー 66 中心ギア 67 振り子アーム 68 振り子ギア 69 コロ 70 ホルダー 71 キャップ 72 アーム 73 チューブ 74 加圧バネ 75 ベース 82 吐出口 83 共通液室 85 インク吐出用の電気熱変換体 86 インク保温用の電気熱変換体 101 情報記憶手段(記録装置の) 102 温度検知手段(記録装置の) 103 時間カウント手段 402 樹脂成形部 405 バネ部材 406 配線基板 407 吐出口列 408 情報記憶手段(記録ヘッドの) 409 温度検知手段(記録ヘッドの) 501 情報記憶手段 502 温度検知手段 503 情報読み取り書き込み手段 504 制御手段 505 インク保温用の電気熱変換体の駆動条件テー
ブル 506 インク吐出用の電気熱変換体の駆動条件テー
ブル 507 インクジェットヘッド駆動手段 508 時間カウント手段 509 温度検知手段 M 駆動モータ P 被記録媒体(記録用紙等)
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年1月25日(2002.1.2
5)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項18
【補正方法】変更
【補正内容】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA14 EA16 EA27 EB07 EB20 EB30 EB38 EB44 EB59 EC07 EC23 EC24 EC26 EC29 EC32 EC39 EC41 EC42 EC54 EC55 EC57 FA03 HA15 JB04 JB09 JB10 JC20 JC21 JC23

Claims (38)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録用インクを吐出して記録を行う記録
    ヘッドを装着して移動するためのキャリッジと、前記記
    録ヘッドに対する回復動作を行う回復手段と、を備え、
    記録用インクとは異なる物流用インクが充填された前記
    記録ヘッドを前記キャリッジに装着した状態で生産工場
    から出荷されるインクジェット記録装置であって、 装置使用者による記録装置の第1回目の使用時に前記回
    復手段によって実施される着荷回復モードが、第1回目
    の使用時より後に前記回復手段によって実施される通常
    回復モードと異なることを特徴とするインクジェット記
    録装置。
  2. 【請求項2】 前記回復手段として前記記録ヘッドから
    吸引を行う吸引手段を備え、前記着荷回復モードにおけ
    る前記吸引手段による前記記録ヘッドからのインク吸引
    時の吸引圧を、前記通常回復モードにおけるインク吸引
    時の吸引圧より高く設定することを特徴とする請求項1
    に記載のインクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 前記回復手段として前記記録ヘッドから
    吸引を行う吸引手段を備え、前記着荷回復モードにおけ
    る前記吸引手段による前記記録ヘッドからのインク吸引
    時の吸引量を、前記通常回復モードにおけるインク吸引
    時の吸引量より多く設定することを特徴とする請求項1
    又は2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 前記回復手段として前記記録ヘッドから
    吸引を行う吸引手段を備え、前記着荷回復モードにおけ
    る前記吸引手段による前記記録ヘッドからのインク吸引
    時の吸引回数を、前記通常回復モードにおけるインク吸
    引時の吸引回数より多く設定することを特徴とする請求
    項1〜3のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 前記着荷回復モードが、前記通常回復モ
    ードの内の1種類の回復動作を複数回続けて実施するモ
    ードであることを特徴とする請求項1に記載のインクジ
    ェット記録装置。
  6. 【請求項6】 前記回復手段として前記記録ヘッドから
    吸引を行う吸引手段を備え、前記着荷回復モードにおけ
    る、前記吸引手段による前記記録ヘッドからのインク吸
    引時にキャップ内を大気連通状態にして前記吸引手段を
    動作させることにより前記キャップ内のインクを該キャ
    ップ外へ排出する空吸引の回数を、前記通常回復モード
    における空吸引の回数より多く設定することを特徴とす
    る請求項1〜5のいずれかに記載のインクジェット記録
    装置。
  7. 【請求項7】 前記回復手段として前記記録ヘッドから
    吸引を行う吸引手段と前記記録ヘッドに対するワイピン
    グを行うワイパーとを備え、前記着荷回復モードにおけ
    る、前記吸引手段による前記記録ヘッドからのインク吸
    引後の前記ワイパーによるワイピングの回数を、前記通
    常回復モードにおけるインク吸引後のワイピングの回数
    より多く設定することを特徴とする請求項1〜6のいず
    れかに記載のインクジェット記録装置。
  8. 【請求項8】 前記回復手段として前記記録ヘッドに対
    するワイピングを行うワイパーと該ワイパーに対するク
    リーニングを行うクリーナーとを備え、前記着荷回復モ
    ードにおける、前記ワイパーによるワイピング後の前記
    クリーナーによるクリーニングの回数を、前記通常回復
    モードにおけるワイピング後のクリーニングの回数より
    多く設定することを特徴とする請求項1〜7のいずれか
    に記載のインクジェット記録装置。
  9. 【請求項9】 前記回復手段として前記記録ヘッドから
    吸引を行う吸引手段と前記記録ヘッドに対するワイピン
    グを行うワイパーとを備え、前記着荷回復モードは、ま
    ず前記吸引手段による前記記録ヘッドからのインク吸引
    を行った後、前記ワイパーによるワイピングを行うこと
    を特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のインクジ
    ェット記録装置。
  10. 【請求項10】 物流用インクが記録用インクより粘度
    が高いことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載
    のインクジェット記録装置。
  11. 【請求項11】 記録用インクは色材を含み、物流用イ
    ンクは色材を含まない、若しくは記録用インクより色材
    成分が少ないことを特徴とする請求項1〜10のいずれ
    かに記載のインクジェット記録装置。
  12. 【請求項12】 記録用インクを吐出して記録を行う記
    録ヘッドを装着して移動するためのキャリッジと、前記
    記録ヘッドに対する回復動作を行う回復手段と、を備
    え、記録用インクとは異なる物流用インクが充填された
    前記記録ヘッドを前記キャリッジに装着した状態で生産
    工場から出荷されるインクジェット記録装置であって、 装置使用者による記録装置の第1回目の使用時に前記回
    復手段によって実施される着荷回復モードが、第1回目
    の使用時より後に前記回復手段によって実施される複数
    種類の回復モードの内、前記記録ヘッドの交換時に実施
    される回復モードと同じであることを特徴とするインク
    ジェット記録装置。
  13. 【請求項13】 記録用インクを吐出して記録を行う記
    録ヘッドを装着して移動するためのキャリッジと、前記
    記録ヘッドに供給される記録用インクを貯留するインク
    タンクを装着するための装着部位と、を備え、記録用イ
    ンクとは異なる物流用インクが充填された前記記録ヘッ
    ドを前記キャリッジに装着した状態で生産工場から出荷
    されるインクジェット記録装置であって、 前記インクタンクが前記装着部位に装着されているか否
    かを検知する検知手段と、該検知手段により装置使用者
    による記録装置の第1回目の使用時に前記インクタンク
    が前記装着部位に装着されていないことが検知された
    ら、装置使用者に対して警告を発する警告手段と、を有
    することを特徴とするインクジェット記録装置。
  14. 【請求項14】 前記記録ヘッドは、インクを吐出する
    ために利用される熱エネルギーを発生するインク吐出用
    の電気熱変換体を備えていることを特徴とする請求項1
    〜13のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  15. 【請求項15】 前記電気熱変換体が発生する熱エネル
    ギーによって生じる膜沸騰による気泡の成長に基づく圧
    力変化を利用して、インクを吐出することを特徴とする
    請求項14に記載のインクジェット記録装置。
  16. 【請求項16】 前記着荷回復モードにおける前記吸引
    手段によるインク吸引中もしくはインク吸引前に、前記
    記録ヘッド内のインク保温用の電気熱変換体により前記
    物流用インクを加熱することを特徴とする請求項1〜1
    5のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  17. 【請求項17】 前記着荷回復モードにおける前記吸引
    手段によるインク吸引中もしくはインク吸引前に、前記
    記録ヘッド内のインク吐出用の電気熱変換体により前記
    物流用インクを加熱することを特徴とする請求項1〜1
    5のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  18. 【請求項18】 前記着荷回復モードにおける前記吸引
    手段によるインク吸引中もしくはインク吸引前に、前記
    記録ヘッド内のインク保温用の電気熱変換体及びインク
    吐出用の電気熱変換体により前記物流用インクを加熱す
    ることを特徴とする請求項1〜15に記載のインクジェ
    ット記録装置。
  19. 【請求項19】 前記着荷回復モードにおける前記吸引
    手段によるインク吸引中もしくはインク吸引前に、前記
    記録ヘッド内のインク吐出用の電気熱変換体により前記
    物流用インクを吐出することを特徴とする請求項1〜1
    5のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  20. 【請求項20】 前記着荷回復モードにおける前記吸引
    手段によるインク吸引中に、前記記録ヘッド内のインク
    保温用の電気熱変換体により前記物流用インクを加熱
    し、前記インク吐出用の電気熱変換体により前記物流用
    インクを吐出することを特徴とする請求項1〜15のい
    ずれかに記載のインクジェット記録装置。
  21. 【請求項21】 前記着荷回復モードにおける前記吸引
    手段によるインク吸引前から吸引終了時の間に、前記記
    録ヘッド内のインク保温用の電気熱変換体により前記物
    流用インクを加熱することを特徴とする請求項1〜15
    のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  22. 【請求項22】 前記着荷回復モードにおける前記吸引
    手段によるインク吸引前から吸引終了時の間に、前記記
    録ヘッド内のインク吐出用の電気熱変換体により前記物
    流用インクを加熱することを特徴とする請求項1〜15
    のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  23. 【請求項23】 前記着荷回復モードにおける前記吸引
    手段によるインク吸引前から吸引終了時の間に、前記記
    録ヘッド内のインク保温用の電気熱変換体及びインク吐
    出用の電気熱変換体により前記物流用インクを加熱する
    ことを特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載のイ
    ンクジェット記録装置。
  24. 【請求項24】 前記着荷回復モードにおける前記吸引
    手段によるインク吸引前から吸引終了時の間に、前記記
    録ヘッド内のインク吐出用の電気熱変換体により前記物
    流用インクを吐出することを特徴とする請求項1〜15
    のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  25. 【請求項25】 前記着荷回復モードにおける前記吸引
    手段によるインク吸引前から吸引終了時の間に、前記記
    録ヘッド内のインク保温用の電気熱変換体により前記物
    流用インクを加熱し、インク吐出用の電気熱変換体によ
    り前記物流用インクを吐出することを特徴とする請求項
    1〜15のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  26. 【請求項26】 前記着荷回復モードにおける前記吸引
    手段によるインク吸引前から吸引終了時の間に、前記記
    録ヘッド内のインク吐出用の電気熱変換体により前記物
    流用インクを加熱、吐出する際に入力信号値、周波数、
    信号入力されるインク色及び吐出口を任意に選択するこ
    とができ、前記記録ヘッドのインク保温用の電気熱変換
    体に任意の入力信号値、周波数、インク色を入力するこ
    とができることを特徴とする請求項1〜25のいずれか
    に記載のインクジェット記録装置。
  27. 【請求項27】 出荷時からの経過時間をカウントする
    時間カウント手段を有することを特徴とする請求項1〜
    26のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  28. 【請求項28】 出荷時からの経過時間を読み取る時間
    読み取り手段を有することを特徴とする請求項1〜27
    のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  29. 【請求項29】 出荷時からの経過時間により前記記録
    ヘッドの加熱量を判断し決定する制御手段を有すること
    を特徴とする請求項1〜28のいずれかに記載のインク
    ジェット記録装置。
  30. 【請求項30】 出荷時からの温度履歴を記憶する温度
    履歴記憶手段を有することを特徴とする請求項1〜29
    のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  31. 【請求項31】 出荷時からの温度履歴を読み取る温度
    履歴読み取り手段を有することを特徴とする請求項1〜
    30のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  32. 【請求項32】 出荷時からの温度履歴により前記記録
    ヘッドの加熱量を判断し決定する加熱制御手段を有する
    ことを特徴とする請求項1〜31のいずれかに記載のイ
    ンクジェット記録装置。
  33. 【請求項33】 前記加熱制御手段によりインク色ごと
    に加熱温度を設定可能とすることを特徴とする請求項1
    〜32のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  34. 【請求項34】 出荷時からの経過時間及び温度履歴の
    書き換え及び呼出しが可能な記憶手段を有することを特
    徴とする請求項1〜33のいずれかに記載のインクジェ
    ット記録装置。
  35. 【請求項35】 前記物流用インクの粘度が前記記録用
    インクの粘度より高粘度であることを特徴とする請求項
    16〜34のいずれかに記載のインクジェット記録装
    置。
  36. 【請求項36】 記録用インクを吐出して記録を行う記
    録ヘッドを装着して移動するためのキャリッジと、前記
    記録ヘッドに対する回復動作を行う回復手段と、を備え
    るインクジェット記録装置の取り扱い方法であって、 記録用インクとは異なる物流用インクが充填された前記
    記録ヘッドを前記キャリッジに装着した状態でインクジ
    ェット記録装置を生産工場から出荷する工程と、 装置使用者による記録装置の第1回目の使用時に、該第
    1回目の使用時より後に前記回復手段によって実施され
    る通常回復モードと異なる着荷回復モードを、前記回復
    手段をして前記記録ヘッドに対して実施させる工程と、 を有することを特徴とするインクジェット記録装置の取
    り扱い方法。
  37. 【請求項37】 記録用インクを吐出して記録を行う記
    録ヘッドを装着して移動するためのキャリッジと、前記
    記録ヘッドに対する回復動作を行う回復手段と、を備え
    るインクジェット記録装置の取り扱い方法であって、 記録用インクとは異なる物流用インクが充填された前記
    記録ヘッドを前記キャリッジに装着した状態でインクジ
    ェット記録装置を生産工場から出荷する工程と、 装置使用者による記録装置の第1回目の使用時に、該第
    1回目の使用時より後に前記回復手段によって実施され
    る複数種類の回復モードの内、前記記録ヘッドの交換時
    になされる回復モードと同じ着荷回復モードを、前記回
    復手段をして前記記録ヘッドに対して実施させる工程
    と、 を有することを特徴とするインクジェット記録装置の取
    り扱い方法。
  38. 【請求項38】 記録用インクを吐出して記録を行う記
    録ヘッドを装着して移動するためのキャリッジと、前記
    記録ヘッドに供給される記録用インクを貯留するインク
    タンクを装着するための装着部位と、を備えるインクジ
    ェット記録装置の取り扱い方法であって、 記録用インクとは異なる物流用インクが充填された前記
    記録ヘッドを前記キャリッジに装着した状態でインクジ
    ェット記録装置を生産工場から出荷する工程と、 装置使用者による記録装置の第1回目の使用時に、前記
    インクタンクが前記装着部位に装着されていないことが
    検知されたら装置使用者に対して警告を発する工程と、 を有することを特徴とするインクジェット記録装置の取
    り扱い方法。
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