JP5263086B2 - 液体吐出装置のパージ後空吸引方法及び液体吐出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液体吐出装置が有する吐出ヘッドをキャップで覆ってパージした後、キャップ内に溜まった液体を吸引排出するための空吸引方法、及び液体吐出装置に関する。
インクジェット式のプリンタ装置を一例とする液体吐出装置では、吐出ヘッドのノズル面に複数のノズル孔が形成され、該ノズル孔からインク等の液体を吐出する。長い不使用期間を経て使用する場合には、ノズル孔内に残留している劣化した液体を廃棄するため、吸引ポンプによって残留液体を吸い出すパージ処理が行われる(特許文献1,2参照)。
特許文献1,2では、このパージ処理のため、ノズル面をキャップで覆う構成を備えており、更に該キャップの底部に形成された排出孔と吸引ポンプとがインク流路で接続されている。そして、ノズル孔を内包するようにしてノズル面をキャップで覆った状態で、吸引ポンプを駆動してキャップ内に負圧を生じさせることにより、ノズル孔内の液体をキャップ内へ吸い出すパージ処理が行われる。
また、パージ処理によりキャップ内に溜まった液体をそのまま残しておくと、次にパージ処理を行うときのキャップ内の液体収容能力が低下してしまう他、キャップ底部の排出孔やインク流路が目詰まりし、次回以降にパージ処理を適切に実行できなくなる可能性がある。そのため、特許文献1,2では、パージ処理を終えた後に、ノズル面からキャップが離された状態で吸引ポンプを駆動(空吸引)することにより、チューブを通じてキャップ内に溜まった液体をキャップ外へ排出している。
特開2007−33126号公報 特開2009−18447号公報
ところで、空吸引する場合にその吸引速度(即ち、単位時間当たりのポンプ吸引量)が適切でないと、キャップの内底部に溜まった液体の液面に、排出孔に連通する開口が形成される場合がある。このような事象は、液体の粘性(流動性)とポンプの吸引速度とに起因していると考えられる。
例えば液体の粘性が高い(流動性が小さい)ときに、相対的に大きい吸引速度で空吸引すると、排出孔近傍の液体のみがその周辺の液体から分離して排出され、周辺の液体が取り残されるため、液面に排出孔に続く開口が形成されると考えられる。そして、このような開口が形成されると、吸引ポンプを空吸引駆動してもこの開口を通じてエアばかりが吸引されてしまう。また、一旦開口を通じてエアが吸引されはじめると、該エアの通流によって周囲の液体が開口を塞ぐ方向へ移動するのを阻害してしまい、開口が塞がれにくくなるため、エアのみを吸引する期間が長くなってキャップ内の液体を効率的に排出することが困難になる。
また、液体吐出装置が使用される温度環境は様々であり、比較的低温の環境で使用されることもあれば、対称的に比較的高温の環境で使用されることもある。そして、使用される温度環境によって液体(特に、インク)の粘性は変化するため、空吸引時の吸引速度を一定にしてしまうと、例えば低温の環境下で使用する場合に、適切に空吸引ができない可能性がある。なお、このような事情は、インクを吐出するプリンタ装置に限られず、他の液体を吐出する液体吐出装置においても同様のことがいえる。
そこで本発明は、環境温度の変化にかかわらず、パージ後の空吸引を適切に行うことのできる空吸引方法、及び液体吐出装置を提供することを目的とする。
本発明に係る液体吐出装置のパージ後空吸引方法は、外部環境の温度を検出する検温ステップと、吐出ヘッドのノズル面をキャップで覆った状態でノズル孔からその内部の液体を吸引する吸引パージステップと、該吸引パージステップの後に、前記キャップを前記吐出ヘッドから離隔した状態で、前記キャップ内に残留する液体を該キャップ底部の排出孔を通じて外部へ空吸引する空吸引ステップと、前記検温ステップにて相対的に低い温度が検出された場合には、相対的に高い温度が検出された場合よりも、吸引速度が低速になるように、前記空吸引における吸引速度を決定する速度決定ステップとを備えている。
このような構成とすることにより、外部の温度環境に応じて適切な吸引速度をもって空吸引し、キャップ内に溜まった液体を確実に排出することができる。
本発明によれば、外部の温度環境にかかわらず、パージ後の空吸引によってキャップ内の液体を適切に排出することができる空吸引方法及び液体吐出装置を提供することができる。
液体吐出装置たるプリンタ装置の要部を示す模式的平面図である。 プリンタ装置のメンテナンスに関係する構成を示す模式図である。 プリンタ装置による空吸引動作を説明するためのフローチャートである。 検出した環境温度とこれに応じて決定される吸引ポンプの吸引速度との相関関係、及び後述する環境温度とこれに応じて決定される吸引ポンプの総吸引容量との相関関係の、各一例を示すグラフである。 キャップ内のインクを空吸引している途中の状態を示す模式図であり、(a)は環境温度に関係なく比較的高速で空吸引した場合の比較例を示し、(b)は本実施の形態に係る動作実行時の実施例を示している。 プリンタ装置による他の空吸引動作を説明するためのフローチャートである。 プリンタ装置の更に他の空吸引動作を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態に係る液体吐出装置及びそのパージ後空吸引方法について、液体吐出装置の一例であるインクジェット式のプリンタ装置(以下、「プリンタ装置」と称する)に適用したとき場合を例にとり、図面を参照しつつ説明する。但し、本発明はプリンタ装置への適用に限定されるものではなく、インク以外の液体を吐出する液体吐出装置全般に対しても適用できることを付言しておく。
[プリンタ装置の全体構成]
図1は、液体吐出装置たるプリンタ装置1の要部を示す模式的平面図である。図1に示すように、プリンタ装置1は、左右方向へ延びる一対のガイドレール2,3が略平行に配設されており、このガイドレール2,3に液体供給ユニット4が走査方向にスライド可能に支持されている。ガイドレール3の左右の端部付近には一対のプーリ5,6が設けられ、液体供給ユニット4は、このプーリ5,6に巻き掛けられたタイミングベルト7に接合されている。一方のプーリ6には正逆回転駆動するモータ(図示せず)が設けられており、そのプーリ6が正逆回転駆動することでタイミングベルト7が左方向及び右方向へと往復移動可能になっており、これに伴って液体供給ユニット4がガイドレール2,3に沿って左右方向へ往復走査される。
プリンタ装置1には、4つのインクカートリッジ8が交換のために挿脱可能にして装着されている。そして、液体供給ユニット4には、これらのインクカートリッジ8から4色の有色インク(例えば、ブラック、シアン、マゼンダ、イエロー)を夫々供給すべく、可撓性を有する4本のインク供給チューブ9が接続されている。液体供給ユニット4の下部には平面視矩形状の吐出ヘッド10(図2参照)が搭載されており、その下方で走査方向と直角する方向(紙送り方向)に搬送される被記録体(例えば、記録用紙)に向けて吐出ヘッド2からインク(液体)を吐出し、この被記録体に画像を形成することができるようになっている。
また、液体供給ユニット4の走査可能範囲の一端にはメンテナンスポジション11(図1中に二点鎖線で示す位置)が設定されており、その下方には、パージ処理を行う際に使用されるキャップ12が配設されている。プリンタ装置1は、長期の不使用期間を経て再使用される場合などに、液体供給ユニット4をメンテナンスポジション11に位置させ、ここでパージ処理等を実行する。
[メンテナンスに関する構成]
図2は、プリンタ装置1のメンテナンスに関係する構成を示す模式図である。図2に示すように、プリンタ装置1は、メンテナンスポジション11に位置する吐出ヘッド10の下方にキャップ12を備えている。該キャップ12は、平面視では吐出ヘッド10を一回り小さくした矩形状を成しており、底壁部12aの四辺からは周壁部12bが立設され、底壁部12a及び周壁部12bに囲まれた内部空間が液体貯留スペース13となっている。
このようなキャップ12には昇降機構(移動手段)20が接続されており、吐出ヘッド10の下面のノズル面10aに周壁部12bの上端部が当接する上方位置(キャッピング位置)と、該ノズル面10aから離隔する下方位置(退避位置)との間を、昇降動可能になっている。なお、キャップ12が上方位置でノズル面10aに当接しているとき、ノズル面10aに形成された液体吐出用の複数のノズル孔10bは、周壁部12bに囲まれるようにしてキャップ12に内包された状態(液体貯留スペース13に向けて開口した状態)となる。
また、キャップ12の底壁部12aには、これを貫通する排出孔14が形成されている。該排出孔14には可撓性の吸引チューブ15の一端が接続され、他端には吸引ポンプ(吸引手段)16が接続されている。従って、吸引ポンプ16が駆動すると、吸引チューブ15を介してキャップ12の液体貯留スペース13に負圧を生じさせることができる。また、吸引ポンプ16としては、吸引速度(単位時間当たりのポンプ吸引量)を変更可能なものであれば適宜選択することができ、本実施の形態では公知のチューブポンプを採用している。
なお、チューブポンプについて付言しておくと、該チューブポンプは、上記吸引チューブ15の他端が巻回されて周部に圧子を有するロータ(図示せず)と、該ロータを回転駆動するモータ(図示せず)とから構成されている。そして、ロータの回転と共に圧子による吸引チューブ15の局所的な押圧箇所が移動することによって、吸引チューブ15内のインクをチューブポンプ側へ吸引できるようになっている。また、このような構成ゆえに、チューブポンプは、非動作時においても吸引チューブ15内のインクの移動を阻止することができ、キャップ12側への逆流を防止可能になっている。
一方、図2に示すように、プリンタ装置1は制御部21を備えている。該制御部21は、図示しないMPUと、PROM(Programmable Read-Only Memory)やマスクROMなどから成るROMと、RAMとを備えている。そして該制御部21には、上記吸引ポンプ16と吐出ヘッド10近傍の環境温度を検出する温度センサ17と昇降機構20とが接続されている。ROMには、プリンタ装置1が、少なくとも本実施の形態において説明する空吸引動作を含むメンテナンス動作を実行するのに必要なプログラム及びデータを記録している。また、RAMには、温度センサ17にて検出された温度に関する情報が一時的に記録される。そして、MPUが、ROMに記録されたデータやRAMに記録された情報を参照しつつ、ROMに記録された所定のプログラムを実行することにより、制御部21は、後述するパージ処理を実行するパージ実行部21a、及び空吸引処理を実行する空吸引実行部21bとしてプリンタ装置1を機能させ、更に空吸引実行部21bは、空吸引処理に必要な吸引速度決定部211及び吸引容量決定部212としてプリンタ装置1を機能させる。また、上述した昇降機構20も制御部21によってその動作が制御され、駆動することによってキャップ12を上方のキャッピング位置と下方の退避位置との間で昇降動可能になっている。
[空吸引動作(1)]
図3は、上述したプリンタ装置1による空吸引動作を説明するためのフローチャートである。図3に示すように、空吸引動作を含むメンテナンス実行時には、はじめに液体供給ユニット4をメンテナンスポジションに位置させる(ステップS1)。次に、昇降機構20を駆動してキャップ12を上方のキャッピング位置へ上昇させ、吐出ヘッド10のノズル面10aをキャップ12により覆い、この状態で吸引ポンプ16を所定速度で所定量だけ駆動してパージ処理を行う(ステップS2)。このパージ処理は、制御部21がパージ実行部21aとしてプリンタ装置1を機能させることによって実現され、この処理によって、キャップ12の液体貯留スペース13には所定量のインクが排出される。なお、パージ処理を実行するに際しては、吸引ポンプ16の駆動によって行うのに代えて、吐出ヘッド10に設けられたインク吐出用のアクチュエータ(図示せず)を駆動することによって実行してもよい。パージ処理を終えると、再び昇降機構20を駆動してキャップ12を降下させてノズル面10aから所定距離だけ退避位置までリリースさせる(ステップS3)。
次に、温度センサ17によって吐出ヘッド10近傍の環境温度を検出し(ステップS4)、検出した温度に基づいて空吸引のための吸引ポンプ16の動作条件として、吸引速度を決定する(ステップS5)。但し、環境温度を検出する処理(ステップS4)は、図3に示すようにキャップ12のリリース動作(ステップS3)の後に実行する形態に限られず、例えばパージ処理(S2)の最中に実行してもよい。
図4は、検出した環境温度とこれに応じて決定される吸引ポンプ16の吸引速度との相関関係30、及び後述する環境温度とこれに応じて決定される吸引ポンプ16の総吸引容量との相関関係31の、各一例を示すグラフである。図4の環境温度と吸引速度との相関関係30に示すように、環境温度が相対的に低い場合には、インクの粘性が高い(流動性が小さい)ため、吸引速度を小さくすることが好ましい。従って、ステップS5の処理では、環境温度が相対的に低い場合には吸引速度を小さい値とし、環境温度が相対的に高い場合には吸引速度を大きい値とする。このような吸引速度を決定する処理は、制御部21が吸引速度決定部211としてプリンタ装置1を機能させることによって実行される。
なお、具体的な速度を決定するにあたっては、キャップ12の排出孔14の径、吸引チューブ15の内径、パージ処理によりキャップ12内に廃棄されるインクの量(深さ)なども因子となり得るため、これらの因子を考慮した温度と吸引速度との関係を示す相関データを予めROMに記録しておき、検出した温度と該相関データとから吸引速度を決定すればよい。また、上記因子の影響について一例をあげると、一定温度条件下において、排出孔14の径や吸引チューブ15の内径が小さいほど、また、パージ処理によるインク廃棄量が少ない(キャップ12に溜まるインクが浅い)ほど、吸引速度を小さくすることが好ましい。
再び図3の動作フローに戻ると、吸引速度を決定する処理(ステップS5)を終えると、ここで決定された吸引速度により吸引ポンプ16を駆動して空吸引を実行する(ステップS6)。この空吸引処理は、制御部21が空吸引実行部21bとしてプリンタ装置1を機能させることにより実現される。これにより、キャップ12の液体貯留スペース13内のインクは、排出孔14を通じて吸引・排出される。そして、例えば所定時間が経過した時点、又は所定容量の吸引を終えた時点で、当該空吸引動作を終了する(ステップS7)。
このような空吸引動作を実行することにより、パージ後にキャップ12内に溜まったインクを、排出孔14から確実に吸引・排出することができる。図5は、本実施の形態に係る空吸引動作による作用効果を説明すべく、キャップ12内のインクを空吸引している途中の状態を示す模式図であり、(a)は環境温度に関係なく比較的高速で空吸引した場合の比較例を示し、(b)は本実施の形態に係る動作実行時の実施例を示している。
図5(a)に示すように、比較的高速で吸引ポンプ16を駆動して空吸引した場合、排出孔14の直上の液面に開口35が形成され、該開口35と排出孔14とが連通した状態となる。この場合、更に吸引ポンプ16が駆動しても、排出孔14へは開口35を通じて吸入抵抗の小さいエアが吸引されてしまい、周辺のインクが吸引されにくくなっている。これに対して図5(b)に示す本実施例の場合、環境温度に応じた適切な吸引速度により空吸引を行うため、液面に排出孔14へ通じる開口35が形成されない。従って、排出孔14へエアが吸引されることなく、キャップ12内のインクは効率的に排出孔14へ向かって移動して吸引される。
[空吸引動作(2)]
図6は、プリンタ装置1による他の空吸引動作を説明するためのフローチャートである。図6に示す動作では、図3に示したステップS1〜S5の動作と同じ内容のステップS11〜S15の動作が実行される。次に、ステップS15において吸引ポンプ16の動作条件である吸引速度を決定した後、ステップS14で検出した環境温度に基づき、空吸引のための吸引ポンプ16のもう一つの動作条件として、総吸引容量を決定する(ステップS16)。
図4のグラフにおいて、環境温度と総吸引容量との相関関係31に示すように、環境温度が相対的に低い場合には、インクの粘性が高い(流動性が小さい)ため、吸引ポンプ16による総吸引容量を多くすることが好ましい。従って、ステップS16の処理では、環境温度が相対的に低い場合には総吸引容量を大きい値とし、環境温度が相対的に高い場合には総吸引容量を小さい値とする。なお、総吸引容量を決定するにあたっては、具体的には吸引ポンプ(ここではロータを有するチューブポンプ)の総回転数(総回転角度)を決定すればよい。このような総吸引容量を決定する処理は、制御部21が吸引容量決定部212としてプリンタ装置1を機能させることによって実行される。
そして、ステップS15にて決定した吸引速度により吸引ポンプ16を駆動して空吸引を実行し(ステップS17)、ステップS16にて決定した総吸引容量を吸引した時点で空吸引を終了する(ステップS18)。
このような空吸引動作を実行することにより、パージ後にキャップ12内に溜まったインクを、排出孔14からより確実に吸引・排出することができる。なお、図6では、吸引速度を決定する処理(ステップS15)の後に総吸引容量を決定する処理(ステップS16)を実行する例を示したが、これらの決定処理は逆順に実行してもよい。
[空吸引動作(3)]
図7は、プリンタ装置1の更に他の空吸引動作を説明するためのフローチャートである。図7に示す動作では、図6に示したステップS11〜S13,S14〜S18の動作と同じ内容のステップS21〜S23,S25〜S29の動作を含んでいるが、図6の場合と異なり、キャップ12をリリース(ステップS23)した後に所定時間だけ吸引ポンプ16を高速駆動する処理(ステップS24)が設定されている。
ノズル面10aからキャップ12をリリースする際、先のパージ処理(ステップS22)によってキャップ12内に排出されたインクがノズル面10aの一部に付着し、ノズル面10aとキャップ12との間に跨っていわゆるインクブリッジを形成することがある。従って、キャップ12をリリースした後に吸引ポンプ16を所定時間だけ高速駆動(ステップS24)することにより、インクをノズル面10aから早期に切り離し、インクブリッジを消滅させることができる。
なお、ステップS24での吸引ポンプ16の駆動条件は、時間で設定するのに限定されず、本実施の形態に係るチューブポンプにあっては回転数(回転角度)によって設定してもよい。また、駆動する速度については、少なくとも空吸引(ステップS28)での吸引ポンプ16の吸引速度より大きい速度であればよく、環境温度にかかわらず一定とすることができる。
但し、環境温度に応じてステップS24での吸引速度を変更するようにしてもよく、この場合には、ステップS24の処理を、環境温度を検出する処理(ステップS25)以降であって空吸引動作の処理(ステップS28)までに実行すればよい。また、図3のフローチャートで説明した場合のように、総吸引容量を決定するステップS27は省略することも可能である。
本発明は、外部の温度環境にかかわらず、パージ後の空吸引によってキャップ内の液体を適切に排出することができる空吸引方法及び液体吐出装置に適用することができる。
1 プリンタ装置(液体吐出装置)
10 吐出ヘッド
12 キャップ
14 排出孔
16 吸引ポンプ(吸引手段)
17 温度センサ
20 昇降機構(移動手段)
21 制御部

Claims (3)

  1. 外部環境の温度を検出する検温ステップと、
    吐出ヘッドのノズル面をキャップで覆った状態でノズル孔からその内部の液体を吸引する吸引パージステップと、
    該吸引パージステップの後に、前記キャップを前記吐出ヘッドから離隔した状態で、前記キャップ内に残留する液体を該キャップ底部の排出孔を通じて外部へ空吸引する空吸引ステップと、
    前記検温ステップにて相対的に低い温度が検出された場合には、相対的に高い温度が検出された場合よりも、吸引速度が低速になるように、前記空吸引における吸引速度を決定する速度決定ステップと
    を備えることを特徴とする液体吐出装置のパージ後空吸引方法。
  2. ノズル面に複数のノズル孔を有する吐出ヘッドと、
    前記ノズル孔を覆うキャップと、
    該キャップの底部に形成された排出孔を通じて前記キャップの内部空間に負圧を生じさせる吸引手段と、
    前記吐出ヘッド及び前記キャップを相対的に移動させ、前記キャップを前記ノズル孔を覆うキャッピング位置と、前記キャップが前記吐出ヘッドから離れた退避位置とに位置付ける移動手段と、
    外部環境の温度を検出する温度センサと、
    前記吸引手段及び前記移動手段の動作を制御する制御部とを備え、
    該制御部は、前記キャップを前記キャッピング位置に位置付けた状態で前記吸引手段を作動させることで、前記ノズル内のインクを吸引するパージ動作を行わせると共に、前記パージ動作の後に、前記キャップを前記退避位置に位置付けた状態で前記吸引手段を作動させることで、前記キャップ内に残留する液体を該キャップ底部の排出孔を通じて外部へ空吸引する空吸引動作を行わせるものであり、
    前記制御部は、前記空吸引動作を行わせる際に、前記温度センサにより検出された温度に応じて前記吸引手段の駆動速度を決定し、
    前記制御部は、前記空吸引動作において、前記温度センサにより相対的に低い温度が検出された場合には、相対的に高い温度が検出された場合よりも、吸引速度が低速になるように前記吸引手段を駆動させることを特徴とする液体吐出装置。
  3. 前記制御部は、前記空吸引動作において、前記温度センサにより相対的に低い温度が検出された場合には、相対的に高い温度が検出された場合よりも、総吸引容量が大きくなるように前記吸引手段を駆動させることを特徴とする請求項に記載の液体吐出装置。
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