JP2000108368A - インクジェット記録装置の回復方法 - Google Patents

インクジェット記録装置の回復方法

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JP2000108368A
JP2000108368A JP28301998A JP28301998A JP2000108368A JP 2000108368 A JP2000108368 A JP 2000108368A JP 28301998 A JP28301998 A JP 28301998A JP 28301998 A JP28301998 A JP 28301998A JP 2000108368 A JP2000108368 A JP 2000108368A
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ink
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ink jet
suction
jet recording
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Atsushi Nishioka
篤 西岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各インクノズルから常に必要量のインクの吸
引排出を行い得るインクジェット記録装置の回復方法を
提案すること。 【解決手段】 インクジェット記録装置のインクジェッ
トヘッド回復処理においては、インクジェットヘッドの
環境温度を検出し(ステップST23)、インクジェッ
トヘッドの気圧を検出し(ステップST24)、検出し
た環境温度と、気圧とに基づき、インク吸引量が予め定
めた所定量となるように、インク吸引ポンプの駆動時間
を決定し(ステップST25)、インク吸引ポンプを駆
動する(ステップST26)。この方法によれば、環境
温度に起因するインク粘度の変化に基づくインク吸引量
の変動、および、気圧に起因するインク吸引量の変動に
影響されることなく、常に所定量のインクを吸引排出で
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録装置において、印字動作に先立って各インクノズルを
吸引して粘度が上昇したインクや残留気泡等を排出する
ことにより各インクノズルを適正状態に回復させる方法
に関するものである。更に詳しくは、インクノズル回復
時に常に適正量のインクを吸引して排出することの可能
なインクジェット記録装置の回復方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録装置では、そのイン
クジェットヘッドの各インクノズルあるいは各インクノ
ズルに連通しているインク流路の内部に気泡が蓄積した
り、増粘したインクが残留したままの状態が発生する
と、その後の印字動作を適切に行うことができない場合
がある。このようなインク供給系の状態を適正な状態に
回復させるために、従来のインクジェット記録装置は、
印字動作範囲を外れた位置にインクキャップを配置し、
インクジェットヘッドを当該インクキャップの位置まで
移動させてインクキャップを被せ、インク吸引側がイン
クキャップに連通しているインク吸引ポンプを駆動し
て、インクジェットヘッドの各インクノズルから、イン
ク流路内に残留している気泡や粘度の高まったインクを
吸引して、外部に排出するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ここで、このようなイ
ンクの吸引排出時におけるインク吸引量は、インク流路
内の残留気泡や増粘したインクを完全に吸引排出できる
量とする必要があり、そのために必要なインク吸引量は
それぞれのインクジェット記録装置のインク流路寸法等
に応じて予め決定することができる。
【0004】しかしながら、一定のインク吸引量となる
ように一定時間だけインク吸引ポンプを駆動したとして
も、環境温度に応じてインク粘度が変動するので、目標
とする量のインクを吸引できない場合がある。環境温度
が高くなるとインク粘度は低下するのでその分、インク
吸引ポンプによるインク吸引量が増加してしまう。逆
に、環境温度が低い場合には、その分だけインク吸引ポ
ンプによるインク吸引量が減少してしまう。
【0005】一方、インク吸引量を変動させる主要要因
は、環境温度によるインク粘度の変化の他に、標高や天
候等で変化する気圧に起因した、インク吸引ポンプの吸
引圧力のばらつきがある。気圧が高くなると吸引圧力は
上昇するのでその分、インク吸引ポンプによるインク吸
引量が予め定めた量よりも多くなってしまう。逆に、気
圧が低い場合は、吸引圧力は低下しその分、インク吸引
量が予め定めた量よりも少なくなってしまう。
【0006】従来においては、どのような条件下におい
てもインクジェットヘッドの回復動作を行うことができ
るように、インクの吸引が最も困難な条件を想定して、
そのような場合にも必要量のインク吸引を行うことがで
きるように、インク吸引ポンプの駆動時間あるいは駆動
速度を設定している。
【0007】しかしながら、このようなインクジェット
ヘッドの回復動作においては、通常の条件下では必要量
以上のインクが排出されてしまうことを意味し、従っ
て、インクジェットヘッドの回復動作毎にインクの浪費
が行われるという弊害がある。また、インクの吸引が最
も困難な条件を想定しているために、インク吸引ポンプ
の駆動時間(回転量)も多めに設定されているので、ポ
ンプ駆動時間が長くなり、その分、ポンプの耐久性が低
下するという弊害もある。
【0008】本発明の課題は、このような点に鑑みて、
インクを無駄に吸引することなく、また、インク吸引ポ
ンプを必要以上の時間に渡って駆動することなく、イン
クジェットヘッドの各インクノズルから常に必要量のイ
ンクの吸引排出を行うことの可能なインクジェット記録
装置の回復方法を提案することにある。
【0009】また、本発明の課題は、このようにな回復
方法によりインクジェットヘッドの回復動作を行うイン
クジェット記録装置を提案することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、インクジェッ
トヘッドの各インクノズルからインクを吸引して排出す
ることにより各インクノズルの回復処理を行うインクジ
ェット記録装置の回復方法において、前記インクジェッ
トヘッドの気圧を検出し、検出した前記気圧に基づき、
インク吸引量が所定量となるように、前記インクノズル
からのインクの吸引動作を行うようにしている。
【0011】本発明の方法では、気圧に基づきインクの
吸引動作を制御しているので、気圧に起因するインク吸
引ポンプの吸引圧力の変化に影響されることなく一定量
のインクの吸引排出動作を実現できる。この結果、従来
に比べて、インクジェットヘッドの回復動作時における
インクの浪費を少なくでき、また、インク吸引を行うイ
ンク吸引ポンプ等の駆動機構の駆動時間も短縮でき、当
該駆動機構の耐久性も向上できる。
【0012】ここで、気圧および環境温度の双方を考慮
して、前記インクノズルからのインクの吸引動作を行う
ようにすることが望ましい。この方法によれば、インク
ジェットヘッドの回復動作時におけるインク浪費を一層
少なくでき、また、インク吸引を行うインク吸引ポンプ
等の駆動機構の駆動時間の一層の短縮およびその耐久性
の更なる向上を達成できる。
【0013】一方、上記のようにインク吸引量を所定量
となるように制御するに当たり、インク吸引量はインク
吸引速度とインク吸引時間の積として表される。従っ
て、インク吸引ポンプ等の駆動機構の駆動速度および駆
動時間のいずれか一方を制御すればよい。インク流路内
に詰まっている粘度の増加したインクを排出することの
みを目的とする場合には、インク吸引量を所定量となる
ようにすればよいので、例えば、インク吸引速度は遅く
てもインク吸引時間を多くとればよい。しかしながら、
インク吸引速度が遅く、ノズル近傍のインク流速が小さ
い場合には、流路内に侵入した気泡あるいは流路内で発
生した気泡をインクと共に排出することができない。そ
こで、本発明においては、気泡を確実に排出できるよう
に、ノズル近傍のインク流速が十分大きくなるように所
定値以上のインク吸引速度で、前記インクノズルからイ
ンクの吸引動作を行うことが望ましい。
【0014】次に、本発明は、インクジェットヘッド
と、当該インクジェットヘッドの各インクノズルからイ
ンクを吸引して排出することによりインクジェットヘッ
ドの回復動作を行うインク排出手段とを有するインクジ
ェト記録装置において、前記インクジェットヘッドの気
圧を検出する気圧出手段と、前記インクジェットヘッド
の環境温度を検出する温度検出手段と、前記気圧および
前記環境温度に基づき、インク吸引量が予め定めた一定
値となるように、前記インク排出手段によるインク吸引
動作を制御する制御手段とを有する構成を採用してい
る。
【0015】また、前記インク排出手段は一般にインク
吸引ポンプを備えた構成とされる。この場合、前記制御
手段は、当該インク吸引ポンプの駆動時間および駆動速
度のうちに少なくとも一方を制御することにより、イン
ク吸引量が所定量となるようにする。この場合において
も、気泡を確実に排出できるようにするためには、前記
制御手段によって、インク吸引速度が所定値以上となる
ように前記インク吸引ポンプの駆動速度を制御すること
が望ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して、本発明
を適用したインクジェット記録装置を説明する。
【0017】まず、図1は、本発明を適用したインクジ
ェット記録装置の概要図である。本例のインクジェット
記録装置1の全体構造は一般的なものであり、記録紙2
を搬送するプラテン3と、このプラテン3に対峙したイ
ンクジェットヘッド4と、このインクジェットヘッド4
をプラテン3の軸線方向である主走査方向に往復移動さ
せるキャリッジ5と、インクジェットヘッド4に対して
インクチューブ6を介してインクを供給するインクカー
トリッジ7を有している。
【0018】プラテン3によって規定されるインクジェ
ットヘッド4による印字範囲から外れた位置には、ヘッ
ドキャップ8が配置されている。インクジェットヘッド
4は印字待機状態のとき等には当該ヘッドキャップ8の
位置までキャリッジ5により移動され、そのインクノズ
ル面4aが当該ヘッドキャップ8により封鎖されるよう
になっている。ヘッドキャップ8をインクノズル面4a
に被せることにより、各インクノズルのメニスカスの破
壊、気泡の侵入、残留インクの乾燥等が防止される。
【0019】また、ヘッドキャップ8は廃インク回収チ
ューブ9を介してインク吸引ポンプ10の吸引側に連通
している。ヘッドキャップ8をインクノズル面4aに被
せた状態でインク吸引ポンプ10を駆動すると、各イン
クノズルの内部の残留インクおよび残留気泡を吸引して
排出できる。すなわち、インクジェットヘッドの回復動
作を行うことができる。インク吸引ポンプ10によって
吸引されたインクは、廃インク回収チューブ11を介し
て、廃インク溜め12に回収される。
【0020】本例で使用しているインク吸引ポンプ10
はチューブポンプであり、例えば、本願人による特開平
6−286158号公報に開示された構造とすることが
できる。すなわち、図2に示すように、インク吸引ポン
プ10は、円弧状のガイド部材101と、このガイド部
材101の内周面に沿って配置されたインクチューブ1
02と、このインクチューブ102を押圧するローラ1
04と、ローラ104を支持している回転円板103と
を備えている。回転円板103にはローラ104の軸1
05を摺動可能にガイドする円弧状のガイド溝106が
形成されている。例えば、図2に示すように、回転円板
103が時計方向に回転すると、回転に伴って、ガイド
溝106に沿ってローラ104は回転円板中心に近い側
から遠い側に摺動し、インクチューブ102を押し潰し
ながら回転可能となり、反対方向に回転円板103が回
転すると、ローラ104は再びインクチューブ102か
ら離れる。このようにインクチューブ102を押し潰し
ながらローラ104を回転させることにより、インクの
吸引が行われる。
【0021】次に、図3は、本例のインクジェット記録
装置1の制御系の概略ブロック図である。インクジェッ
ト記録装置1の制御系は、マイクロコンピュータにより
構成された制御回路20を中心に構成されており、制御
回路20は、CPU、ROM、RAM、タイマ等を備
え、各種の制御動作は、ROM内に格納されている各種
の制御プログラムに従ってRAM等を作業領域として実
行されるCPUを中心とする演算制御によって実現され
る。
【0022】すなわち、制御回路20には受信バッファ
21が接続されており、この受信バッファ21には不図
示のホストコンピュータ等の側から文書情報等が供給さ
れる。制御回路20は受信バッファ21を介して受け取
った印字指令情報に基づき、モータドライバ24aを介
して紙送りモータ23を駆動して記録紙2の搬送動作を
実行する。また、モータドライバ24bを介してキャリ
ッジモータ25を駆動してキャリッジ5によるインクジ
ェットヘッド4の移動を開始する。そして、所定のタイ
ミングで、印字情報に基づきインクジェットヘッドドラ
イバ26を介してインクジェットヘッド4を駆動して、
そのインクノズル面4aに配列されている各インクノズ
ルからのインク吐出動作を実行して、搬送される記録紙
2の表面に受信した情報に対応した再生画像を形成す
る。
【0023】ここで、制御回路20には、インタフェー
ス27を介して、温度センサ31、気圧センサ41、イ
ンクエンドセンサ32およびカートリッジセンサ33が
接続されている。温度センサ31は、インクジェットヘ
ッド4の環境温度を検出するためのものである。気圧セ
ンサ41は、インクジェットヘッド4の周りの気圧を検
出するためのものである。また、インクエンドセンサ3
2はインクカートリッジ7のインク切れを検出するため
のものであり、カートリッジセンサ33は、インクカー
トリッジ7が装着さているいるか否かを検出するための
ものである。
【0024】また、本例のインクジェット記録装置1の
制御回路20は、予め定められた制御プログラムに従っ
て、例えば、定期的に、インクジェットヘッド4の回復
動作を行う。すなわち、キャリッジ5に搭載されている
インクジェットヘッド4をヘッドキャップ8に対峙する
位置まで移動させ、当該ヘッドキャップ8をインクジェ
ットヘッド4に被せ、ポンプドライバ22を介してイン
ク吸引ポンプ10を駆動して、インクジェットヘッド4
の各インクノズル(図示せず)から残留インクや気泡を
吸引して外部に排出する。
【0025】このようにインクジェットヘッド4を回復
させるためにインク吸引ポンプ10を駆動して行われる
インク排出時には、制御回路20では、上記の温度セン
サ31から得られるインクジェットヘッド4の環境温度
と、上記の気圧センサ41から得られるインクジェット
ヘッド4の周りの気圧とに基づき、常に、所定量のイン
クを吸引できるようにインク吸引ポンプ10の駆動時間
を補正している。
【0026】ここにおいて、図4は、駆動速度が一定の
場合におけるインク吸引ポンプ10のインク吸引量に対
する環境温度と気圧の影響を表すグラフである。このグ
ラフにおいて、横軸は環境温度(摂氏)であり、縦軸は
吸引時間が3秒間の場合のインク吸引量(g)である。
特性曲線I、II、III、■は、気圧がそれぞれ10
50hpa、950hpa、850hpa、750hp
aの場合に得られた曲線である。本例では、インクジェ
ットヘッド回復動作において1gのインクを吸引するよ
うにしているが、各特性曲線から分かるように、環境温
度および気圧が変動すると、インク吸引ポンプ10の駆
動時間が一定のままでは、インク吸引量が大幅に変動し
てしまう。
【0027】次に気圧がインク吸引量へ影響する原理を
説明する。ボイルシャルルの方程式より、インク吸引ポ
ンプ10によって発生するヘッドキャップ8内の吸引圧
力は式(1)のようになる。
【0028】ΔP=P0(1−V0/V1)…式(1) ΔPは、インク吸引ポンプ10の駆動時に発生する吸引
圧力。
【0029】P0は、気圧。
【0030】V0は、ポンプ駆動前のヘッドキャップ8
からローラ104のインクチューブ102押し潰し位置
までのインク流路体積。
【0031】V1は、ポンプ駆動時のヘッドキャップ8
からローラ104のインクチューブ102押し潰し位置
までのインク流路体積。
【0032】ここで、式(1)を用い気圧の影響を考え
る。ポンプの駆動時間及び駆動速度が一定の場合は、V
0及びV1を固有値として考えられる。この条件下で、
気圧P0が低い場合、発生する吸引圧力ΔPは気圧P0
と比例し低い値となる。それにともないインク吸引量も
少なくなる。逆に、気圧P0が高い場合、吸引圧力ΔP
は高い値となり、その分だけインク吸引量も多くなる。
【0033】図5は、本例のインクジェット記録装置1
の制御回路20によって行われるインク吸引ポンプ10
の駆動時間の補正処理内容の一例を表す説明図である。
この図に示すように、環境温度(T)は10度未満、1
0度以上25度未満、25度以上40度未満、および4
0度以上の4段階に分け、気圧(P)は950hpa以
上(図4において■〜■の特性を示す気圧)、850h
pa以上950hpa未満(図4において■〜■の特性
を示す気圧)および850hpa未満(図4において■
〜■の特性を示す気圧)の3ランクに分け、これらの組
み合わせに応じて12種類の補正値を算出し、当該補正
値に基づき、インク吸引ポンプ駆動時間の基準時間(3
秒間)を補正し、これによって、常に、所定量のインク
吸引が行われるようにしている。
【0034】図5における補正時間は、1gのインクを
吸引する場合に補正すべき時間を表しており、正の符号
は基準駆動時間に対する加算を意味し、負の符号は逆に
減算を意味している。従って、常に1gのインクを吸引
するために必要となるインク吸引ポンプ10の駆動時間
は次の通りである。
【0035】 インク吸引ポンプ駆動時間=3+補正時間(秒) 本例のインクジェット記録装置1の制御回路20では、
例えば、ROM内に図5に対応する補正テーブルが展開
されており、入力された環境温度と気圧とに基づき、補
正時間を検索し、検索により得られた補正時間に基づ
き、インク吸引ポンプ10の駆動時間を決定し、当該イ
ンク吸引ポンプ10を駆動し、以て、常に所定量のイン
ク、すなわち1gのインクを吸引できるようにしてい
る。
【0036】ここで、インク吸引ポンプ10の駆動速度
は、インクジェットヘッドの各ノズル内から確実に気泡
を排出できるインク吸引速度が得られるように設定され
ている。
【0037】図6は本例のインクジェット記録装置1の
動作を示す概略フローチャートであり、図7はインクジ
ェットヘッドの回復処理の概略フローチャートである。
これらのフローチャートに従って本例のインクジェット
記録装置1の動作を纏めて説明する。
【0038】まず、図6に従って説明すると、装置電源
が投入されると、初期化処理が実行され(ステップST
1)、次に、インクカートリッジ7が装着されているか
否かをカートリッジセンサ33の検出信号に基づき判別
する(ステップST2)。インクカートリッジ7が装着
されていない場合にはその旨のエラー表示を行う(ステ
ップST3)。インクカートリッジ7が装着されている
場合には、インクジェットヘッド4の回復処理を行う
(ステップST4)。
【0039】この後は、インク切れであるか否かを、イ
ンクエンドセンサ32の出力に基づき判別し(ステップ
ST5)、インクがある場合には、印刷指令信号を待っ
て、印刷処理動作を行う(ステップST6、7)。印刷
指令信号の代わりにインクジェットヘッドの回復処理信
号を受けた場合には回復処理を行う(ステップST8、
9)。
【0040】インク切れの場合には、その旨のエラー表
示を行い(ステップST10)、インクカートリッジ7
の交換を待つ(ステップST11)。しかる後に、イン
クジェットヘッド4の回復処理動作を行う(ステップS
T12)。
【0041】図7を参照して、上記の各ステップST
4、ST9、ST12において実行されるインクジェッ
トヘッド4の回復動作を説明する。この動作において
は、まず、キャリッジ5を駆動してインクジェットヘッ
ド4をヘッドキャップ8の前面に移動させ、キャッピン
グを行う(ステップST21、22)。次に、温度セン
サ31の検出信号に基づき環境温度(T)を検出する
(ステップST23)。次に、気圧センサ41の検出信
号に基づき気圧(P)を検出する(ステップST2
4)。さらに、気圧(P)と環境温度(T)とに基づ
き、インク吸引ポンプ10の駆動時間の補正値を求め、
当該インク吸引ポンプ10の駆動時間を決定する(ステ
ップST25)。しかる後に、インク吸引ポンプ10を
求まった駆動時間に亘り駆動して、インクの吸引および
排出を行う(ステップST26)。この後は、ヘッドキ
ャップ8をインクジェットヘッド4から離した状態でイ
ンク吸引ポンプ10を駆動する、所謂、空吸引処理を行
う(ステップST27)。
【0042】このように本例では、インクジェットヘッ
ド4の気圧と、その環境温度とに基づきインク吸引ポン
プ10の駆動時間を制御しているので、常に、所定量の
インクを吸引できる。特に、本例では、気圧検出及び温
度検出を回復処理動作を実行する毎に行っている。した
がって、常に、正確な変数(気圧、環境温度)に基づい
たインクの吸引排出動作を行うことができる。
【0043】なお、本例では、インク吸引ポンプ10の
駆動速度は一定のままに保持するようにしている。この
代わりに、インク吸引ポンプ10の駆動時間を一定のま
まに保持し、駆動速度を増減することにより、インク吸
引量を所定量となるように制御することもできる。例え
ばポンプ駆動源がDCモータの場合にはその駆動電圧を
調整することにより、また、ステップモータの場合には
その駆動周波数を調整することにより、駆動速度を制御
することができる。
【0044】あるいは、インク吸引ポンプ10の駆動時
間および駆動速度の双方を制御することにより、インク
吸引量が常に所定量となるように制御してもよい。
【0045】インク吸引ポンプの駆動速度を制御する場
合には、前述したように、インク吸引速度が低下する
と、インク流路内の気泡を確実に外部に排出できないお
それがあるので、気泡を確実に排出可能なインク吸引速
度を保持できるようにインク吸引ポンプの駆動速度を制
御することが望ましい。
【0046】なお、本発明の回復動作はインクジェット
ヘッドからのインク排出動作のみに限定されるものでは
なく、インクジェット記録装置の出荷時等おいてインク
カートリッジ内のインクを、インク経路を経てインクジ
ェットヘッドへのノズル内まで充填する初期充填動作も
同様に含む。したがって、他の実施例として初期充填動
作を前述の回復動作と同様に気圧および環境温度に基づ
き制御する場合もあげられる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のインクジ
ェット記録装置の回復方法においては、インク吸引ポン
プによって構成されるインク排出手段によるインク吸引
動作を、気圧および環境温度に基づき制御している。こ
れらの変数はインク排出手段によるインク吸引量が増減
する主要要因であるので、これらの変数に基づきインク
排出手段の駆動を制御することにより、常に、所定量の
インクを吸引できる。従って、必要量以上のインクを吸
引してインクの浪費が発生する弊害を回避でき、また、
必要時間以上に亘ってインク排出手段を駆動してしまう
弊害も回避できる。
【0048】また、本発明においては、インク吸引速度
を所定値以上に保持するようにしているので、粘度の増
加したインクと共に、インク流路内に侵入あるいはイン
ク流路内で発生した気泡をインクと共に確実に排出でき
るという効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したインクジェット記録装置の概
略構成図である。
【図2】図1のインクジェット記録装置のインク吸引ポ
ンプを示す概略構成図である。
【図3】図1のインクジェット記録装置の制御系の概略
ブロック図である。
【図4】インク吸引ポンプのインク吸引量に対する環境
温度と気圧の影響を表すグラフである。
【図5】図1のインクジェット記録装置におけるインク
吸引ポンプの駆動時間の補正時間を示す説明図である。
【図6】図1のインクジェット記録装置の全体的な動作
を示す概略フローチャートである。
【図7】図1のインクジェット記録装置のインクジェッ
トヘッドの回復処理動作を示す概略フローチャートであ
る。
【符号の説明】
1 インクジェット記録装置 2 記録紙 3 プラテン 4 インクジェットヘッド 4a インクノズル面 5 キャリッジ 7 インクカートリッジ 8 ヘッドキャップ 10 インク吸引ポンプ 20 制御回路 31 温度センサ 41 気圧センサ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクジェットヘッドの各インクノズル
    からインクを吸引して排出することにより各インクノズ
    ルの回復処理を行うインクジェット記録装置の回復方法
    において、 前記インクジェットヘッドの気圧を検出し、検出した前
    記気圧に基づき、インク吸引量が所定量となるように、
    前記インクノズルからのインクの吸引動作を行うことを
    特徴とするインクジェット記録装置の回復方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、更に、前記インクジ
    ェットヘッドの環境温度を検出し、前記気圧および前記
    環境温度に基づき、前記インクノズルからのインクの吸
    引動作を行うことを特徴とするインクジェット記録装置
    の回復方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、インク吸引
    速度が所定値以上となるように前記インクノズルからの
    インクの吸引動作を行うことを特徴とするインクジェッ
    ト記録装置の回復方法。
  4. 【請求項4】 インクジェットヘッドと、当該インクジ
    ェットヘッドの各インクノズルからインクを吸引して排
    出することによりインクジェットヘッドの回復動作を行
    うインク排出手段とを有するインクジェット記録装置に
    おいて、 前記インクジェットヘッドの気圧を検出する気圧検出手
    段と、前記インクジェットヘッドの環境温度を検出する
    温度検出手段と、前記気圧および前記環境温度に基づ
    き、インク吸引量が所定量となるように、前記インク排
    出手段によるインク吸引動作を制御する制御手段とを有
    することを特徴とするインクジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 請求項4において、前記インク排出手段
    はインク吸引ポンプを備えており、前記制御手段は、当
    該インク吸引ポンプの駆動時間および駆動速度のうちの
    少なくとも一方を制御することを特徴とするインクジェ
    ット記録装置。
  6. 【請求項6】 請求項5において、前記制御手段は、イ
    ンク吸引速度が所定値以上となるように前記インク吸引
    ポンプの駆動速度を制御することを特徴とするインクジ
    ェット記録装置。
JP28301998A 1998-10-05 1998-10-05 インクジェット記録装置の回復方法 Withdrawn JP2000108368A (ja)

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