JP2002265368A - ピリドキシン配糖体含有製剤または食品 - Google Patents

ピリドキシン配糖体含有製剤または食品

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JP2002265368A
JP2002265368A JP2001067587A JP2001067587A JP2002265368A JP 2002265368 A JP2002265368 A JP 2002265368A JP 2001067587 A JP2001067587 A JP 2001067587A JP 2001067587 A JP2001067587 A JP 2001067587A JP 2002265368 A JP2002265368 A JP 2002265368A
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pyridoxine
glucoside
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glycoside
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Takashi Yamamoto
隆司 山本
Hiromoto Nakayama
宏基 中山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 配合性に優れ、かつ製剤・製品中において安
定なピリドキシン配糖体を含有する医薬品、医薬部外
品、化粧品または加工食品を提供する。 【解決手段】 ピリドキシン−α−D−グルコシドが配
合されていることを特徴とする半固形状、液状、エアゾ
ール状の医薬品、医薬部外品、化粧品、加工食品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、配合性に優れ、か
つ製剤・製品中において安定なピリドキシン配糖体を含
有する医薬品、医薬部外品、化粧品または加工食品に関
する。
【0002】
【技術背景】ビタミンB−6すなわちピリドキシンは、
ラットの皮膚炎に治療活性を有する因子として1934
年に発見されたものであり、また生体内でリン酸エステ
ルの型であるリン酸ピリドキサールとして、アミノ酸代
謝におけるアミノ基の転移、脱炭酸、ラセミ化などに関
与する酵素の補酵素として機能することが知られてい
る。このリン酸ピリドキサールを補酵素として要求する
酵素は、百数十種類にも及び、生体の生理的代謝におい
て極めて重要な役割を果たしている。
【0003】近年、その重要性が見直され、栄養学およ
び医学領域で種々な角度からの研究が精力的に行われる
ようになり、その優れた効果が陸続と明らかにされてい
る。例えば、栄養学的見地からのヒトに対する所要量
は、従来は、食品中に含有される量で充分供給され、一
般的には欠乏することは無いと考えられていたが、最近
では、穀類、豆類など植物起源のビタミンB−6はかな
りの部分が生体内で利用できない結合型で存在している
こと、また例えば代謝にビタミンB−6が必要な動物性
タンパク質の摂取増加など食生活の変化により健康な生
活の維持に極めて重要な物質であること、が明らかにさ
れてきた。加えて、医学領域においては、栄養生理学の
枠を越えて、月経前症候群、糖尿病、ガン、動脈硬化、
血栓症、ピル(経口避妊薬)、アレルギー、歯周病など
に対する免疫補強による予防、ステロイドホルモンの作
用の制御など、新しい効果が明らかになりつつあり、ま
たそれらの効果を達成するために100〜300mgも
の大量用量すなわちメガドーズを推奨している報告もみ
られ、一部実用に供せられている。
【0004】一方、ビタミンB−6すなわちピリドキシ
ンは、従来より主にピリドキシン塩酸塩として医薬品、
医薬部外品、化粧品、加工食品、栄養ドリンク、ペット
フード、飼料、餌料などに処方されており、その外に医
薬品としてピリドキシンの誘導体であるリン酸ピリドキ
サール、化粧品にピリドキシントリパルミテートおよび
ピリドキシンジオクタノエートが用いられている。しか
し、上述のような新たな薬効作用が明らかにされたにも
拘らず、医薬品、医薬部外品、化粧品、加工食品、栄養
ドリンクなどに処方されているピリドキシン塩酸塩やリ
ン酸ピリドキサールは、製剤や製品中、特に水、アルコ
ール類などの液体基剤を含む製剤や製品中で極めて不安
定であり、またピリドキシントリパルミテートやピリド
キシンジオクタノエートは、脂溶性で水に難溶であっ
て、製剤化や製品化に制限があり、しかもこれに起因す
ると推測される理由により生体内における効果にも問題
があった。
【0005】さらに、ピリドキシン塩酸塩の製剤や製品
中の安定化を目的として、例えば点眼剤では、ホウ酸を
併用することが知られており、また他の薬効成分を併用
する場合の安定化技術として特開平5−17355号が
提案されている。しかし、この安定化技術は、水素イオ
ン濃度の厳格な規制があるのみならず、製剤的な制約も
あり、またその水素イオン濃度が眼粘膜にとって好まし
い濃度とは必ずしも言えない。
【0006】しかも、ピリドキシンは、前記の動脈硬
化、糖尿病、血栓症などの予防には40〜50mg/日
が必要とされ、確実な効果を期待するには正しい薬量の
投与が必須であり、製剤中の薬剤の長期安定性が重要と
なる。今後、100mg以上のメガドーズが普及した場
合に、ピリドキシンの製剤中での分解は深刻な問題とな
る。加えて、製剤中におけるピリドキシン塩酸塩の分解
物は、それ自身の重合や、併用される他の成分との化合
により着色し、製品の品質を著しく損なう虞れもある。
【0007】
【発明の目的】本発明は、半固形状、液状、エアゾール
状の医薬品、医薬部外品、化粧品または加工食品であっ
て、他の無機・有機の薬剤、賦形剤、界面活性剤、増粘
剤、酸化防止剤、金属封鎖剤、色素、香料、アルコール
類、水、その他種々のものが配合される製剤・製品中に
おいて、配合自由度に優れ、しかも理化学的に製剤・製
品中で安定なピリドキシンの誘導体を含む上記の医薬
品、医薬部外品、化粧品または加工食品を提供すること
を目的とする。
【0008】
【発明の概要】本発明者らは、上記目的を達成するため
に、ピリドキシン誘導体として、従来より汎用されてい
るピリドキシン塩酸塩などに比べ、配合性に優れるばか
りか、製剤・製品の調製途上や調製後の製剤・製品中で
汎用されている水やアルコール類などの有機溶媒を用い
た液状、半固形状、エアゾール状の製剤・製品中で安定
なものを追求して行く中で、ピリドキシン−α−D−グ
ルコシドがその目的に適うことを見出し、本発明を完成
させるに至った。
【0009】すなわち本発明は、半固形状、液状、エア
ゾール状の医薬品、医薬部外品、化粧品、加工食品であ
って、これらの製剤化・製品化の途上においてはもとよ
り、製剤・製品中においても、配合性に優れ、かつ安定
なピリドキシン−α−D−グルコシドを含むことを特徴
とし、これらの製剤・製品は、水、アルコール類、油
剤、その他の有機溶剤などの液体を基剤とするものであ
ってもよい。本発明におけるピリドキシン−α−D−グ
ルコシドは、次式に示す構造式を有するものである。
【0010】
【化1】
【0011】このように、本発明におけるピリドキシン
−α−D−グルコシドは、ピリドキシン−4’−α−D
−グルコシド(PN−4’−G)またはピリドキシン−
5’−α−D−グルコシド(PN−5’−G)の単独体
か、これらの任意の比率での混合体(PN−α−D−
G)である。
【0012】ピリドキシン−α−D−グルコシドの生成
については、緒方らによりスクロースを糖供与体として
Sarcina属細菌またはMicrococcus属
細菌により生成する報告(K.Ogata et a
l.:J.Vitaminol.,15,160〜16
6(1969)、Y.Tani et al.:J.V
itaminol.,15,167〜173(196
9)、K.Kawai et al.:Agrc.Bi
ol.Chem.,35(2),184〜190(19
71)、35(11),1660〜1661(197
1))がなされているが、その生成率は用いる基質に対
して極めて僅少であり、実用に堪えない。その後、鈴木
ら(1993)らによりMucor javanicu
s由来のα−グルコシダーゼによりデキストリンを糖供
与体として配糖化率35%で生成する報告(Y.Suz
uki et al.:J.Appl.Glycosc
i.,43(3),369〜372(1996))がな
され、さらに(1996)Bacillus mace
ransまたはBacillus stearothe
rmophilus由来のシクロマルトデキストリング
ルカノトランスフェラーゼによりデキストリンを糖供与
体としてそれぞれ54%、70%の配糖化率で生成する
報告(鈴木幸雄ら:農化,67(3),356(199
3)、鈴木幸雄:第13回資源生物科学シンポジウム講
演要旨p27〜31(1996))がなされているが、
これらも実用に耐える大量生産の方法を明らかにしたも
のではないし、またその用途についての示唆もしていな
い。
【0013】これらに対し、本発明者らは、ピリドキシ
ン−α−D−グルコシドの商業的に有利な工業的生産技
術の確立に成功している(Mem.Grad.Scho
ol.Sci.& Technol.,Kobe Un
iv.,17−A:37〜45(1999))。すなわ
ち、Bacillus stearothermoph
ilus由来のシクロマルトデキストリングルカノトラ
ンスフェラーゼ(CGTase)のピリドキシン塩酸塩
を受容体とし、マルトデキストリンを糖供与体としてピ
リドキシン−α−D−グルコシドの生産に際しての酵素
化学的最適条件は、pH4.0〜8.0、望ましくは
4.5〜5.5、反応温度30〜70℃、望ましくは5
5〜65℃であり、この条件ではCGTaseの安定性
も極めて良好である。また、マルトデキストリンの重合
度は4〜25、望ましくは6〜13、基質濃度は、ピリ
ドキシン塩酸塩が4〜12%、マルトデキストリンが
0.05〜0.10モル/Lが適している(なお、Lは
リットル、mLはミリリットル、μLはマイクロリット
ルを意味する)。
【0014】これらの最適化条件を満たしながらピリド
キシン−α−D−グルコシドの生産を試みた結果、反応
時間が48時間で61%、72時間で67%、216時
間で78%の配糖化率を得ることができることを確認し
ている。この反応液は、ピリドキシン−α−マルトオリ
ゴシドも含んでおり、これらも理化学的に安定で有用で
あるが、分子中での活性部分のピリドキシン比率は少な
い。このピリドキシン−α−マルトオリゴシドを含む反
応液は、RhizopusniveusなどのRhiz
opus sp.、Saccharomycopsis
fibuligeraやCandida tsuku
baensisなど由来のグルコアミラーゼを用いて、
ピリドキシン−α−D−グルコシドに変換すると、収率
的に有利となる。また、経済的な生産方法として、反応
液からCGTaseの回収を行うために固定化を行うこ
と、さらには生産効率を向上させるために固定化CGT
aseカラムリアクターを用いて連続生産を行うことも
可能である。
【0015】以上のような方法で酵素学的に生成された
ピリドキシン−α−D−グルコシドの精製は、次のよう
に行うことができる。すなわち、市販のピリドキシン塩
酸塩を受容体とし、市販のマルトデキストリンを糖供与
体として、Bacillus stearotherm
ophilus由来のCGTaseを用い、上記最適条
件下で、ピリドキシン−α−D−グルコシドを生成させ
た反応液には、未反応のピリドキシンも含まれている。
この反応液を、ゲル濾過カラムクロマトグラフィー(充
填剤としては、例えばSephdex LH−20《P
harmacia Biotech社製》などが用いら
れる)を用いて適当な溶剤(例えば20%メタノールな
ど)で処理することにより、ピリドキシンとピリドキシ
ン−α−D−グルコシド(PN−α−D−G)を完全に
分離することができる。分離は1回の操作で十分である
が、精製度を高めるために、数回繰返してもよい。
【0016】さらに、この分離生成物は、PN−4’−
GとPN−5’−Gのモル比で約2対1の混合物であ
り、必要に応じてこれら2成分をカラムクロマトグラフ
ィーを用いて適当な溶剤で処理することにより分離する
ことができる。例えば、Cosumosil 75C1
8−OPN(ナカライテクス社製)カラムクロマトグラ
フィーで10%エタノールを用いての溶出か、Dowe
x 50W×8(Dow Chemical社製)カラ
ムクロマトグラフィーで40%エタノールを含むギ酸−
ギ酸アンモニウム緩衝液を用いての溶出などが挙げられ
る。純度を向上させるためには、操作を繰返せばよい。
【0017】なお、以上の分離精製方法は、基本的に
は、Bacillus stearothermoph
ilus由来のCGTaseやBacillus ma
cerans由来のα−グルコシダーゼなどにより生成
したピリドキシン−α−D−グルコシドにも応用するこ
とができる。
【0018】これら2成分のいずれの化合物も、FAB
MAS分析(日本電子製、JMX−AX505W)で分
子量331と推定でき理論値と一致するが、PN−4’
−GとPN−5’−Gの同定は、H−NMRスペクト
ルの各シグナルの帰属で容易に行うことができる。
【0019】PN−4’−GとPN−5’−GのH−
NMRスペクトルは、25℃、400MHz(日本電子
製、JNX−EX400W)で測定した場合、次の通り
である。
【0020】まず、PN−4’−Gのケミカルシフト
は、7.87ppmのシングレットシグナルがピリドキ
シンの6位に直接結合したプロトン、4.87ppmの
ダブレットシグナルがピリドキシンの4’位の2つのプ
ロトンの一方のプロトン、4.74ppmのダブレット
シグナルがグルコースの1’位のプロトン、4.53p
pmのダブレットシグナルがピリドキシンの4’位のも
う1つのプロトン、4.46ppmのシングレットシグ
ナルがピリドキシンの5’位の2つのプロトン、3.5
9〜3.06ppmのマルチプレットシグナルがグルコ
ースの2’、3’、4’、5’、6’位の6つのプロト
ン、2.30ppmのシングレットシグナルがピリドキ
シンの2’位の3つのプロトンに帰属する。このよう
に、ピリドキシンの4位のヒドロキシメチル基のプロト
ンが等価でなく、2つのシグナルに別れて観察されるこ
とから、グルコースが4’位で結合しており、しかもグ
ルコシドのアノメリックプロトンのカップリングコンス
タント(J)が3.4Hzと小さく、α−結合したPN
−4’−Gであることが判る。
【0021】同様にしてもう一方の成分のH−NMR
スペクトルの重要な各シグナルの帰属をみると、4.7
6ppmのシングレットがピリドキシンの4’位の2つ
のプロトン、4.69ppmのダブレットシグナルがピ
リドキシンの5’位の2つのプロトンの一方のプロト
ン、4.48ppmのそれがピリドキシンの5’位のも
う1つのプロトンであり、ピリドキシンの5位のヒドロ
キシメチル基のプロトンが等価でなく、2つのシグナル
に別れて観察されることから、グルコースが5’位で結
合しており、またグルコシドのアノメリックプロトンの
カップリングコンスタント(J)が3.9Hzと小さ
く、α−結合したPN−5’−Gであることが判る。
【0022】本発明の医薬品、医薬部外品、化粧品、加
工食品に含まれるピリドキシン−α−D−グルコシド
は、前述のように、PN−4’−GかPN−5’−Gの
いずれか一方、あるいはこれらが任意の比率で混合して
いるPN−α−D−Gであり、その配合量は、特に制限
されるものではなく、用途用法などに応じて適宜選定す
ることができるが、一般には、医薬品の場合は、0.1
〜30.0重量%、医薬部外品、化粧品、加工食品の場
合は0.05〜20.0重量%程度が適している。
【0023】本発明における半固形状とは、固体と液体
の中間的な性質を有するものを指し、製剤・製品中に
水、アルコール類、油剤などの液体基剤を含む軟膏剤、
クリーム、パップ剤、リニメント剤、座薬、歯磨剤など
が挙げられる。液状とは、内用や外用を目的とした液
剤、酒精剤、シロップ剤、懸濁剤、乳剤、ローション
剤、点眼剤、注射剤などを指す。エアゾール状とは、溶
液、懸濁液等を、同一または別の容器に充填した液化ガ
スあるいは圧縮ガスの圧力により、同時噴霧して用いる
エアゾール剤などを指す。これらの性状の製剤・製品を
収容する容器、包材は、これらの性状の製剤、製品を収
容する容器、包材として通常用いられるものをそのまま
使用して何ら支障はない。
【0024】また、本発明の製剤・製品は、本発明にお
けるピリドキシン−α−D−グルコシドと共に、他の無
機・有機の薬剤や賦形剤、界面活性剤、増粘剤、酸化防
止剤、金属封鎖剤、色素、香料などを、必要に応じて適
宜配合することができる。特に、水やアルコール類など
の有機溶媒のような薬効成分が分解を受けやすい液体溶
媒や基剤を用いる製剤・製品中において、しかも上述の
ような他の配合物質の存在下でも、本発明におけるピリ
ドキシン−α−D−グルコシドは、優れた配合性と安定
性を有するばかりか、経時的にも分解されにくいため、
製剤・製品の調製途上においても、あるいは調製完了後
においても、ピリドキシン−α−D−グルコシド調製直
後の効果を保有することができる。また、ピリドキシン
−α−D−グルコシド自体の長期安定性にも優れるた
め、原材料のままでの長期的保存が可能である。
【0025】なお、ピリドキシン塩酸塩は、従来から、
加工食品、飲料、ダイエット食品、栄養ドリンク、スポ
ーツドリンクなどに賞用されているが、独特の苦味など
を有し、製品化には場合によってはその味を矯昧する工
夫が必要であったが、本発明におけるピリドキシン−α
−D−グルコシドは、くせのない甘味があり、このピリ
ドキシン−α−D−グルコシド自体のためには、特に矯
味する配慮は必要でない。
【0026】
【実施例】以下の実施例および試験例で用いたPN−α
−D−Gは前述のゲル濾過カラムクロマトグラフィーの
操作を2回繰返し精製したものであり、PN−4’−G
およびPN−5’−Gはこの精製PN−α−D−GをC
osumosil 75C18−OPNカラムクロマト
グラフィーで分離したものである。
【0027】実施例1 適量の精製水に、表1に示す各成分を表1に示す配合割
合で添加し、撹拌溶解した後、残りの精製水を加え、無
菌ろ過して点眼液を製した。
【0028】
【表1】 *PN−4’−GとPN−5’−Gの2対1(モル比)
の混合体
【0029】実施例2 表2に示す配合割合にて、60℃に加温した精製水とグ
リセリンの混液に、PN−α−D−Gとサッカリンナト
リウムを溶解し、これに、リン酸水素ナトリウム、カル
ボキシメチルセルロースナトリウム、ラウリル硫酸ナト
リウムをよく混じたものを加え、ホモミキサーで高速撹
拌し、歯磨剤を製した。
【0030】
【表2】 *実施例1で用いたものと同じ
【0031】実施例3 表3に示す配合割合にて、精製水とグリセリンの混液
に、PN−α−D−G、パラオキシ安息香酸メチル、パ
ラオキシ安息香酸ブチルを加えて80℃に加熱溶解し、
これに、他の成分を混じ80℃に加熱溶解したものを少
しずつ加え、ホモミキサーで高速乳化した。乳化後、徐
々に冷却し、シェービングクリーム原液を製した。この
原液95重量部に対し5重量部の割合でイソブタン
(3.2psiに加圧して使用)を用い、容器に充填し
た。
【0032】
【表3】 (wt%) PN−α−D−G* 1.0 グリセリン 4.0 トリエタノールアミン 3.2 ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム 5.0 ステアリン酸 8.3 2−エチルヘキサンステアリル 1.0 ジブチルヒドロキシトルエン 0.01 モノセチルリン酸ジエタノールアミン 0.4 小麦胚芽脂質 3.0 ローカストビーンガム 0.3 パラオキシ安息香酸メチル 0.3 パラオキシ安息香酸ブチル 0.2 精製水 残量 *実施例1で用いたものと同じ
【0033】実施例4 適量の精製水に、表4に示す各成分を表4に示す配合割
合で添加し、撹拌溶解した後、残りの精製水を加え、加
熱滅菌し、内用液剤(ドリンク剤)を製した。
【0034】
【表4】
【0035】試験例1 本発明品の安定性に関し、実施例1に準拠した点眼剤、
実施例2に準拠した歯磨剤、実施例3に準拠したシェー
ビングクリームおよび実施例4に準拠した内用液剤の製
剤を調製し安定性をみた。すなわち、各実施例の処方
に、PN−α−D−Gの配合量を0.5重量%に統一し
た本発明品を調製した。それらを各々10g(点眼剤お
よび内用液剤は10mL)に分けてプラスチック容器に
入れ、アルミニウム箔に包み、加速試験として50℃の
恒温に0日、30日および90日間保ち、安定性を観察
した。また、PN−α−D−Gに替えてピリドキシン塩
酸塩をピリドキシンとして最終濃度0.5重量%とした
点眼剤、歯磨剤、シェービングクリーム原液、内用液剤
を製し、対照品とした。なお、製剤・製品調製の最終段
階で0.1規定の水酸化ナトリウムを滴下し、歯磨剤、
シェービングクリーム原液はpH6.0、点眼剤はpH
6.5に調整した。
【0036】安定性の評価は、各処方中のピリドキシン
塩酸塩(ピリドキシンとして)、PN−4’−G、PN
−5’−Gの定量分析により行った。定量は、試験開始
初日、30日、90日後にサンプル容器より1g(点眼
剤と内用液剤は1mL)を採取し、10倍量の精製水に
よく懸濁し、冷所(4℃)に4時間静置後、濾過し、濾
液をそれぞれ2μL採取し、HLPC法で行った。HL
PCは、日立L−6200ポンプシステム、日立655
A−52カラムオーブン、日立F−1150蛍光検出
器、ひたちD−2500データ処理を取り付けたものを
使用した。移動相にはメタノール水溶液(メタノール:
水(容量比)=0.5:99.5)を用い、流速1.0
mL/min、カラム温度30℃とし、ピーク面積比較
法で定量した。なお、ピリドキシン塩酸塩(ピリドキシ
ンとして)、PN−4’−G、PN−5’−Gのリテン
ションタイムは、それぞれ14分、18分、31分であ
り、予め作成した標準曲線より残存量を求めた。
【0037】結果を表5に示す。なお、表5のデータ
は、3回測定した値の平均値で、PN−α−D−G(P
N−4’−GとPN−5’−Gの合計)とピリドキシン
の残存パーセントを示している。
【0038】
【表5】 開始初日 30日 90日 点眼剤 イ)本発明品 100.0 99.8 98.1 ロ)対照品 100.0 88.7 66.5 歯磨剤 イ)本発明品 100.0 99.7 98.3 ロ)対照品 100.0 92.3 68.3 シェービングフォーム イ)本発明品 100.0 100.3 100.0 ロ)対照品 100.0 93.4 71.2 内用液剤 イ)本発明品 100.0 99.6 97.9 ロ)対照品 100.0 87.3 58.1
【0039】表5から明らかなように、本発明における
ピリドキシン−α−D−グルコシドは、従来から汎用さ
れているピリドキシン塩酸塩に比べて各種製剤・製品中
で非常に安定であることが判る。
【0040】
【発明の効果】本発明の医薬品、医薬部外品、化粧品、
加工食品においては、特に水やアルコール類などの液媒
を基剤とする製剤・製品中で優れた溶解性を有するピリ
ドキシン−α−D−グルコシドを配合するため、これら
の製剤化、製品化に適し、広範囲な種類の製剤・製品化
を容易に行うことができる。また、本発明の医薬品、医
薬部外品、化粧品、加工食品においては、半固形状、液
状、エアゾール状中で経時的に安定なピリドキシン−α
−D−グルコシドを配合するため、長期保存性にも優れ
ている。
フロントページの続き Fターム(参考) 4C057 JJ55 4C076 AA12 BB01 BB24 CC10 CC24 CC42 DD19 DD23 DD37 DD38 DD42 DD43 DD45 DD49 FF63 4C083 AA122 AB282 AC012 AC122 AC242 AC342 AC472 AC482 AC542 AC782 AC862 AC902 AD272 AD352 AD391 AD392 AD631 AD632 CC21 CC41 DD08 DD23 DD31 EE01 4C086 AA01 AA02 EA07 MA01 MA04 MA16 NA03 NA15 ZC24

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピリドキシン−α−D−グルコシドを含
    み、半固形状、液状またはエアゾール状の医薬品、医薬
    部外品、化粧品または加工食品であることを特徴とする
    ピリドキシン配糖体含有製剤または食品。
  2. 【請求項2】 医薬品、医薬部外品、化粧品または加工
    食品が液体基剤を含むことを特徴とする請求項1記載の
    ピリドキシン配糖体含有製剤または食品。
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