JP4307148B2 - 細胞賦活剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、優れた効果を発揮する細胞賦活剤、及び該細胞賦活剤を含有する皮膚外用剤並びに食品に関する。さらに詳しくは、α−D−グルコピラノシルグリセロールを有効成分とする細胞賦活剤、及びα−D−グルコピラノシルグリセロールを細胞賦活剤として含有し、優れた細胞賦活効果を発揮する皮膚外用剤並びに食品に関する。
【0002】
【従来の技術】
加齢や紫外線等の外来ストレスによる細胞の機能低下は、様々な老化症状を惹き起こす重要な要因となっている。例えば、真皮線維芽細胞の機能低下は、コラーゲン・エラスチンといった真皮マトリックス成分の産生の減少を生じさせ、シワや皮膚の弾性低下といった老化症状を惹き起こす。また、表皮細胞の機能低下は、角質層のターンオーバーの異常や表皮バリア機能・表皮水分保持機能の低下を生じさせ、皮膚の乾燥や肌荒れといった症状を惹き起こす。このような症状を防止・改善することを期待して、これまでにも様々な細胞賦活剤の検討がなされている。これまでに報告されている細胞賦活剤としては、ポンカンのエッセンス(特許文献1参照)、ツリガネニンジン属,クサギ及びそれらの抽出物(特許文献2参照)、有機溶媒によるクロレラ抽出物(特許文献3参照)等が挙げられる。
【0003】
なお、本発明に係るα−D−グルコピラノシルグリセロールは、既知の物質であり、低褐変性、低メイラード反応性、加熱安定性、非う食性、難消化性、高い保湿性を有し、食品、化成品、医薬品に利用できることが報告されている(特許文献4参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−131045号公報
【特許文献2】
特開2000−178198号公報
【特許文献3】
特開平11−335293号公報
【特許文献4】
特開平11−222496号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来用いられている細胞賦活剤は、その細胞賦活効果が必ずしも十分ではないために、有効な効果を得るには製剤中にかなりの高濃度を配合しなければならず、製剤に好ましくない色や臭いを付与してしまう場合があるなど、作用効果や安定性の面ですべてを満足できるものが少ないのが現状であった。このため、より優れた細胞賦活剤の開発が期待されており、本発明はこのような事情に鑑みてなされたものである。従って、本発明の目的は、優れた効果を発揮する細胞賦活剤、及び該細胞賦活剤を含有し、優れた細胞賦活効果を発揮する皮膚外用剤並びに食品を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、優れた効果を発揮する細胞賦活剤を見出すために、種々の物質について細胞賦活作用に関する検討を行った。その結果、α−D−グルコピラノシルグリセロールが真皮線維芽細胞と表皮細胞に対して優れた賦活作用を有することを見出し、さらに検討を重ね、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明は、α−D−グルコピラノシルグリセロールを有効成分とする細胞賦活剤、及び該細胞賦活剤を含有し、優れた細胞賦活効果を発揮する皮膚外用剤並びに食品に関するものである。なお、該細胞賦活剤を含有し、優れた細胞賦活効果を発揮する皮膚外用剤並びに食品は、老化あるいは肌荒れの防止・改善に優れた効果を発揮するため、老化あるいは肌荒れの防止・改善用の皮膚外用剤や老化あるいは肌荒れの防止・改善用の食品とすることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明に用いられるα−D−グルコピラノシルグリセロールには、(2R)−1−O−α−D−グルコピラノシルグリセロール(化1),(2S)−1−O−α−D−グルコピラノシルグリセロール(化2),2−O−α−D−グルコピラノシルグリセロール(化3)の3成分が知られており、これらの1種又は2種以上の混合物を用いることができる。
【0009】
【化1】
Figure 0004307148
【0010】
【化2】
Figure 0004307148
【0011】
【化3】
Figure 0004307148
【0012】
α−D−グルコピラノシルグリセロールを得る方法としては、カビ類のα−グルコシダーゼをグリセロール溶液中で糖類の基質に作用させる方法、清酒,味噌,みりん等の醸造物から抽出,精製する方法、イソマルトース,マルチトールなどを四酢酸鉛や過ヨウ素酸塩でグリコール開裂したものを還元する方法、あるいはKoenigs−Knorr反応により合成したβ−グルコシドをアノメリゼーションした後、β−グルコシダーゼでβ−グルコシドを加水分解する方法などが挙げられるが、カビ類のα−グルコシダーゼをグリセロール溶液中で糖類の基質に作用させる方法が最も効率が良い。
【0013】
α−D−グルコピラノシルグリセロールは、そのままでも使用することができるが、水や極性溶媒に希釈したり、変性や分解のない範囲で脱色,脱臭等の精製処理を行ったり、カラムクロマトグラフィー等による分画処理を行った後に用いてもよい。また、リポソーム等のベシクルやマイクロカプセル等に内包させて用いることもできる。
【0014】
本発明に係るα−D−グルコピラノシルグリセロールを有効成分とする細胞賦活剤は、種々の細胞に対して使用することが出来るが、特に真皮線維芽細胞や表皮細胞などの皮膚細胞に対して高い効果を発揮する。
【0015】
また、α−D−グルコピラノシルグリセロールを有効成分とする細胞賦活剤は、皮膚外用剤や食品など種々の組成物に配合することが可能であり、これらに配合することにより、細胞賦活作用を有する組成物を得ることが出来る。得られた細胞賦活作用を有する組成物は、細胞賦活用皮膚外用剤や細胞賦活用食品として利用することができ、シワ・タルミ・シミといった老化症状や肌荒れの防止・改善などの細胞賦活作用に基づく美容効果を期待することができる。
【0016】
本発明におけるα−D−グルコピラノシルグリセロールの皮膚外用剤や食品への配合量は、皮膚外用剤や食品の種類や目的等によって調整することができるが、全量に対して0.0001〜75.0重量%が好ましく、より好ましくは、0.01〜50.0重量%であり、最も好ましくは、0.1〜25.0重量%である。0.0001重量%より少なければ細胞賦活効果を期待できず、75.0重量%より多く配合しても細胞賦活効果に変化が認められない。
【0017】
α−D−グルコピラノシルグリセロールを配合する皮膚外用剤の剤型は任意であり、例えば、ローションなどの可溶化系、クリームや乳液などの乳化系,カラミンローション等の分散系として提供することができる。さらに、噴射剤と共に充填したエアゾール,軟膏剤,粉末,顆粒などの種々の剤型で提供することもできる。
【0018】
なお、α−D−グルコピラノシルグリセロールを配合する皮膚外用剤には、α−D−グルコピラノシルグリセロールの他に、必要に応じて、通常医薬品,医薬部外品,皮膚化粧料,毛髪用化粧料及び洗浄料に配合される、油性成分,保湿剤,粉体,色素,乳化剤,可溶化剤,洗浄剤,紫外線吸収剤,増粘剤,薬剤,香料,樹脂,防菌防黴剤,アルコール類等を適宜配合することができる。また、本発明の効果を損なわない範囲において、他の細胞賦活剤との併用も可能である。
【0019】
また、α−D−グルコピラノシルグリセロールを配合する食品は、ガムやキャンディーのような口腔用組成物、かまぼこ,ちくわ等の水産練り製品、ソーセージ,ハム等の畜産製品、洋菓子類、和菓子類、生麺,ゆで麺等の麺類、ソース,しょう油,たれなどの調味料、漬け物、総菜、清涼飲料水等一般的な飲食品の剤型とすることができる。その際、本発明の効果を損なわない範囲内で、食品に一般的に用いられる各種成分、例えば、砂糖,練乳,小麦粉,ショートニング,食塩,ブドウ糖,鶏卵,バター,マーガリン,水飴,カルシウム,鉄分,調味料,香辛料等と共に配合し、併用して用いることができる。
【0020】
【実施例】
さらに実施例により、本発明の特徴について詳細に説明する。まず、本発明のα−D−グルコピラノシルグリセロールの製造例を示す。
【0021】
[製造例1]
マルトース5%,グリセロール35%の水溶液1000mLに、0.125U/mL(1U:pH5.0,37℃,5mMp-NPGから1分間に1μmolのp−NPを遊離する酵素量)のAspergillus niger由来の酵素であるα−グルコシダーゼ(トランスグルコシダーゼL−アマノ,天野エンザイム製)を加え、40℃,反応pH5.0の条件で24時間反応させ、その後マルトースを10回連続的に添加・反応させ、反応液を得た。得られた反応液を活性炭クロマトグラフィーにより精製し、α−D−グルコピラノシルグリセロールを得た。得られたα−D−グルコピラノシルグリセロールをGC−MS分析により確認すると、(2R)−1−O−α−D−グルコピラノシルグリセロール(化1),(2S)−1−O−α−D−グルコピラノシルグリセロール(化2),2−O−α−D−グルコピラノシルグリセロール(化3)の3成分の混合物であった。
【0022】
[製造例2]
清酒1000mLをShim−pack SCR−101(N)(7.9×300mm)カラム(カラム温度;50℃,溶離液;水,流速;0.6mL/min)により分画し、α−D−グルコピラノシルグリセロールを得た。得られたα−D−グルコピラノシルグリセロールをGC−MS分析により確認すると、(2R)−1−O−α−D−グルコピラノシルグリセロール(化1),(2S)−1−O−α−D−グルコピラノシルグリセロール(化2),2−O−α−D−グルコピラノシルグリセロール(化3)の3成分の混合物であった。
【0023】
[製造例3]
1mLの4%マルチトール水溶液に10mLの2%の過ヨウ素酸を添加し、室温にて4分間反応させた。反応終了後、塩化バリウムを添加し、生じた過ヨウ素酸バリウムの沈殿をろ別、除去した。さらに、イオン交換カラムで脱塩後、水素化ホウ素酸ナトリウムで還元し、活性炭クロマトグラフィーとHPLCにより分画精製し、2−O−α−D−グルコピラノシルグリセロール(化3)を得た。
【0024】
次に、α−D−グルコピラノシルグリセロールの真皮線維芽細胞賦活作用を示す。試料には、製造例1にて調製したα−D−グルコピラノシルグリセロールを用いた。
【0025】
評価は、以下の手順で行った。正常ヒト真皮線維芽細胞を1ウェル当たり2.0×10個となるように96穴マイクロプレートに播種した。播種培地には、ダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)に1%のウシ胎児血清を添加したものを用いた。24時間培養後、任意の濃度の試料を添加した試験培地に交換し、さらに48時間培養した。次いで3−(4,5−ジメチル−2−チアゾリル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロミド(MTT)を400μg/mL含有する培地に交換して2時間培養し、テトラゾリウム環の開環により生じるフォルマザンを2−プロパノールにて抽出し、マイクロプレートリーダーにて550nmの吸光度を測定した。同時に650nmにおける吸光度を測定し、両測定値の差により細胞賦活作用を評価した。評価結果を、試料無添加のブランクにおける細胞賦活作用を100とした相対値にて表1に示す。なお、表中の*及び**は、t検定における有意確率P値に対し、有意確率5%未満(P<0.05)を*で、有意確率1%以内(P<0.01)を**で表したものである。
【0026】
【表1】
Figure 0004307148
【0027】
表1より明らかなように、α−D−グルコピラノシルグリセロールを0.63〜5.0%添加した培地では、有意な真皮線維芽細胞賦活作用が認められた。特に、α−D−グルコピラノシルグリセロールを1.25%添加した場合には、危険率5%未満で有意な真皮線維芽細胞賦活作用が認められ、0.63%,2.5%,5.0%をそれぞれ添加した場合には、危険率1%未満で有意な真皮線維芽細胞賦活作用が認められた。このことから、α−D−グルコピラノシルグリセロールは、優れた真皮線維芽細胞賦活作用を有することが明らかとなった。
【0028】
次に、α−D−グルコピラノシルグリセロールの表皮細胞の賦活作用について示す。試料には、製造例1にて調製したα−D−グルコピラノシルグリセロールを用いた。
【0029】
評価は、以下の手順で行った。正常ヒト表皮細胞を1ウェル当たり2.0×10個となるように96穴マイクロプレートに播種した。播種培地には、市販のクラボウ社製Humedia−KG2を用いた。24時間培養後、任意の濃度の試料を添加した試験培地に交換し、さらに24時間培養した。次いで3−(4,5−ジメチル−2−チアゾリル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロミド(MTT)を100μg/mL含有する培地に交換して2時間培養し、テトラゾリウム環の開環により生じるフォルマザンを2−プロパノールにて抽出し、マイクロプレートリーダーにて550nmの吸光度を測定した。同時に濁度として650nmにおける吸光度を測定し、両測定値の差により細胞賦活作用を評価した。評価結果を、試料無添加のブランクにおける細胞賦活作用を100とした場合の相対値にて表2に示す。なお、表中の*及び**は、t検定における有意確率P値に対し、有意確率1%未満の危険率(P<0.01)で有意差が認められたものを**で表したものである。
【0030】
【表2】
Figure 0004307148
【0031】
表2より、α−D−グルコピラノシルグリセロールを添加した場合に、無添加の場合と比較して危険率1%未満で有意な表皮細胞の賦活作用が認められた。特に、α−D−グルコピラノシルグリセロールを0.31〜1.25%添加した場合に、ブランクと比較して、危険率1%未満で有意な表皮細胞の賦活作用が認められた。このことから、α−D−グルコピラノシルグリセロールは、優れた表皮細胞の賦活作用を有することが明らかとなった。
【0032】
続いて、本発明に係るα−D−グルコピラノシルグリセロールを配合した皮膚外用剤と食品の処方例を示す。
【0033】
Figure 0004307148
製法:(1)〜(6)の油相成分を80℃にて加熱溶解する。一方(7)〜(10)の水相成分を80℃にて加熱溶解する。これに前記油相成分を攪拌しながら加え、ホモジナイザーにより均一に乳化する。乳化終了後、冷却を開始し、(11)と(12)を順次加え、均一に混合する。
【0034】
[処方例2]化粧水
(1)エタノール 15.0(重量%)
(2)ポリオキシエチレン(40E.O.)硬化ヒマシ油 0.3
(3)香料 0.1
(4)精製水 78.38
(5)クエン酸 0.02
(6)クエン酸ナトリウム 0.1
(7)グリセリン 1.0
(8)ヒドロキシエチルセルロース 0.1
(9)α−D−グルコピラノシルグリセロール[製造例3] 5.0
製法:(1)に(2)及び(3)を溶解する。溶解後、(4)〜(8)を順次添加した後、十分に攪拌し、(9)を加え、均一に混合する。
【0035】
[処方例3]クリーム
(1)スクワラン 10.0(重量%)
(2)ステアリン酸 2.0
(3)水素添加パーム核油 0.5
(4)水素添加大豆リン脂質 0.1
(5)セタノール 3.6
(6)親油型モノステアリン酸グリセリン 2.0
(7)グリセリン 10.0
(8)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(9)アルギニン(20重量%水溶液) 15.0
(10)精製水 40.7
(11)カルボキシビニルポリマー(1重量%水溶液) 15.0
(12)α−D−グルコピラノシルグリセロール[製造例1] 1.0
製法:(1)〜(6)の油相成分を80℃にて加熱溶解する。一方(7)〜(10)の水相成分を80℃にて加熱溶解する。これに前記油相成分を攪拌しながら加え、ホモジナイザーにより均一に乳化する。乳化終了後、(11)を加え、冷却を開始し、40℃にて(12)を加え、均一に混合する。
【0036】
Figure 0004307148
製法:(1)〜(6)の水相成分を混合し、75℃にて加熱溶解する。一方、(7)〜(14)の油相成分を混合し、75℃にて加熱溶解する。次いで、上記水相成分に油相成分を添加して予備乳化を行った後、ホモミキサーにて均一に乳化する。乳化終了後に冷却を開始し、50℃にて(15)を加える。さらに40℃まで冷却し、(16)を加え、均一に混合する。
【0037】
[処方例5]水性ジェル
(1)カルボキシビニルポリマー 0.5(重量%)
(2)精製水 86.7
(3)水酸化ナトリウム(10重量%水溶液) 0.5
(4)エタノール 10.0
(5)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(6)香料 0.1
(7)α−D−グルコピラノシルグリセロール[製造例4] 2.0
(8)ポリオキシエチレン(60E.O.)硬化ヒマシ油 0.1
製法:(1)を(2)に加え、均一に攪拌した後、(3)を加える。均一に攪拌した後,(4)に予め溶解した(5)を加える。均一に攪拌した後、予め混合しておいた(6)〜(8)を加え、均一に攪拌混合する。
【0038】
[処方例6]クレンジング料
(1)スクワラン 81.0(重量%)
(2)イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル 15.0
(3)精製水 3.0
(4)α−D−グルコピラノシルグリセロール[製造例4] 1.0
製法:(1)と(2)を均一に溶解する。これに、(3)と(4)を順次加え、均一に混合する。
【0039】
[処方例7]洗顔フォーム
(1)ステアリン酸 16.0(重量%)
(2)ミリスチン酸 16.0
(3)親油型モノステアリン酸グリセリン 2.0
(4)グリセリン 20.0
(5)水酸化ナトリウム 7.5
(6)ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン 1.0
(7)精製水 36.5
(8)α−D−グルコピラノシルグリセロール[製造例3] 1.0
製法:(1)〜(4)の油相成分を80℃にて加熱溶解する。一方(5)〜(7)の水相成分を80℃にて加熱溶解し、油相成分と均一に混合撹拌する。冷却を開始し、40℃にて(8)を加え、均一に混合する。
【0040】
[処方例8]メイクアップベースクリーム
(1)スクワラン 10.0(重量%)
(2)セタノール 2.0
(3)グリセリントリ−2−エチルヘキサン酸エステル 2.5
(4)親油型モノステアリン酸グリセリル 1.0
(5)プロピレングリコール 11.0
(6)ショ糖脂肪酸エステル 1.3
(7)精製水 69.4
(8)酸化チタン 1.0
(9)ベンガラ 0.1
(10)黄酸化鉄 0.4
(11)香料 0.1
(12)α−D−グルコピラノシルグリセロール[製造例2] 1.2
製法:(1)〜(4)の油相成分を混合し、75℃にて加熱溶解する。一方、(5)〜(7)の水相成分を混合し、75℃にて加熱溶解し、これに(8)〜(10)の顔料を加え、ホモミキサーにて均一に分散させる。この水相成分に前記油相成分を加え、ホモミキサーにて乳化する。乳化終了後に冷却を開始し、40℃にて(11)と(12)の成分を加え、均一に混合する。
【0041】
Figure 0004307148
製法:(1)〜(6)の油相成分を混合し、75℃にて加熱溶解する。一方、(7)〜(10)の水相成分を混合し、75℃にて加熱溶解し、これに(11)〜(15)の顔料を加え、ホモミキサーにて均一に分散する。油相成分を加え、乳化を行う。乳化終了後に冷却を開始し、40℃にて(16)と(17)の成分を順次加え、均一に混合する。
【0042】
[処方例10]油中水型エモリエントクリーム
(1)流動パラフィン 30.0(重量%)
(2)マイクロクリスタリンワックス 2.0
(3)ワセリン 5.0
(4)ジグリセリンオレイン酸エステル 5.0
(5)塩化ナトリウム 1.3
(6)塩化カリウム 0.1
(7)プロピレングリコール 3.0
(8)1,3−ブチレングリコール 5.0
(9)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(10)α−D−グルコピラノシルグリセロール[製造例1] 1.0
(11)精製水 47.4
(12)香料 0.1
製法:(5)と(6)を(11)の一部に溶解して50℃とし、50℃に加熱した(4)に撹拌しながら徐々に加える。これを混合した後、70℃にて加熱溶解した(1)〜(3)に均一に分散する。これに(7)〜(10)を(11)の残部に70℃にて加熱溶解したものを撹拌しながら加え、ホモミキサーにて乳化する。乳化終了後に冷却を開始し、40℃にて(12)を加え、均一に混合する。
【0043】
[処方例11]パック
(1)精製水 58.9(重量%)
(2)ポリビニルアルコール 12.0
(3)エタノール 10.0
(4)グリセリン 5.0
(5)ポリエチレングリコール(平均分子量1000) 2.0
(6)α-D-グルコピラノシルグリセロール[製造例2] 12.0
(7)香料 0.1
製法:(2)と(3)を混合し、80℃に加温した後、80℃に加温した(1)に溶解する。均一に溶解した後、(4)と(5)を加え、攪拌しながら冷却を開始する。40℃まで冷却し、(6)と(7)を加え、均一に混合する。
【0044】
[処方例12]入浴剤
(1)香料 0.3(重量%)
(2)α−D−グルコピラノシルグリセロール[製造例1] 1.0
(3)炭酸水素ナトリウム 50.0
(4)硫酸ナトリウム 48.7
製法:(1)〜(4)を均一に混合する。
【0045】
Figure 0004307148
製法:(1)〜(6)の油相成分を混合し、75℃にて加熱溶解後する。一方、(7)〜(10)の水相成分を75℃にて加熱溶解し、前記油相成分を加え、ホモミキサーにて乳化する。乳化終了後に冷却を開始し、40℃にて(11)と(12)の成分を加え、均一に混合する。
【0046】
[処方例14]ヘアートニック
(1)エタノール 50.0(重量%)
(2)精製水 48.9
(3)α−D−グルコピラノシルグリセロール[製造例3] 1.0
(4)香料 0.1
製法:(1)〜(4)の成分を混合,均一化する。
【0047】
[処方例15]飲料
(1)α−D−グルコピラノシルグリセロール[製造例1] 5.0(重量%)
(2)エリスリトール 1.0
(3)クエン酸 0.1
(4)ステビア 0.01
(5)精製水 93.89
製法:(1)〜(5)を均一に混合する。
【0048】
[処方例16]キャンディー
(1)白糖 50.0(重量部)
(2)水飴 24.9
(3)α-D-グルコピラノシルグリセロール[製造例1] 25.0
(4)香料 0.1
製法:(1)〜(2)を加熱混合均一化した後冷却し、70℃で(3)〜(4)の成分を添加し、混合均一化した後成型する。
【0049】
次に、α−D−グルコピラノシルグリセロールを配合した処方を用いて使用試験を行い、シワ,タルミ,肌のハリ,肌荒れについて改善効果を評価した。その際、処方例1に示した乳液の処方に製造例1〜3に示す方法により製造したα−D−グルコピラノシルグリセロールをそれぞれ配合し、実施例1〜3として使用試験を行った。また、α−D−グルコピラノシルグリセロールを精製水に代替し、比較例1として同時に使用試験を行った。
【0050】
各試料について、シワ,タルミ,肌のハリの低下,肌荒れといった症状が顕著に認められる40〜60才代の男女パネラー各20名をそれぞれ一群とし、ブラインドにて2カ月間使用させ、使用前後の皮膚状態の変化を観察して評価した。皮膚症状の指標として、シワ,タルミ,肌のハリ,肌荒れについて、「改善」,「やや改善」,「変化なし」の三段階で評価し、表3に各評価を得たパネラー数にて示した。
【0051】
【表3】
Figure 0004307148
【0052】
表3より、シワ,タルミ,肌のハリ,肌荒れについて、α−D−グルコピラノシルグリセロールを含有しない比較例使用群においては、6割以上のパネラーに改善は認められなかったが、α−D−グルコピラノシルグリセロールを配合した実施例使用群においては、6割以上のパネラーに明確な改善が認められた。
【0053】
以上のように、本発明の実施例においては、従来の比較例よりも、シワ,タルミ,肌のハリの低下、及び肌荒れの改善に優れた効果を有していた。
【0054】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、優れた効果を有する細胞賦活剤を提供することができる。また、該細胞賦活剤を皮膚外用剤や食品に配合することにより、シワ,タルミ,肌のハリの低下,及び肌荒れの改善など細胞賦活作用に基づく美容効果を発揮する皮膚外用剤や食品を提供することができる。

Claims (1)

  1. α−D−グルコピラノシルグリセロールを有効成分とする、シワ、タルミ、肌のハリの低下改善用真皮線維芽細胞賦活剤。
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