JP2020158449A - グルタチオンレダクターゼ発現促進剤、抗酸化能改善剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】グリセリルグルコシドがグルタチオンレダクターゼの発現に与える影響を検討し、グリセリルグルコシドの新たな用途を提供する。【解決手段】グリセリルグルコシドを含有する、グルタチオンレダクターゼ発現促進剤、前記発現促進剤を含む、化粧品、医薬部外品、皮膚外用剤、および食品、並びに抗酸化能改善剤。【選択図】なし
Description
本発明は、グルタチオンレダクターゼ発現促進剤、前記発現促進剤を含む、化粧品、医薬部外品、皮膚外用剤および食品、並びに抗酸化能改善剤に関する。
グリセリルグルコシドは、グリセリンとグルコースが結合した化合物の総称であり、植物、シアノバクテリア、清酒等に含まれていることが知られている。グリセリルグルコシドの一種である、グルコピラノシルグリセロールは、非う蝕性、難消化性、保湿性等の機能を有することが報告されており、近年では、皮膚や細胞への機能性に関して注目されている。
グルコピラノシルグリセロールの皮膚や細胞への機能性の報告として、例えば、特許文献1には、α−D−グルコピラノシルグリセロールを有効成分とする真皮マトリックス産生促進剤が報告されている。そのほかにも、特許文献2には美白剤として、特許文献3には細胞賦活剤として、特許文献4には血管内皮細胞増殖促進因子(VEGF)産生促進剤として皮膚外用剤に利用できることが報告されている。
特許文献1〜4において、グルコピラノシルグリセロールがヒアルロン酸産生促進作用を有すること、メラニン産生抑制に高い効果を発揮すること、血管内皮細胞増殖促進因子(VEGF)の産生促進作用を有することは報告されている。しかしながら、これまでグリセリルグルコシドとグルタチオンレダクターゼの関係性についての報告はなく、グリセリルグルコシドがグルタチオンレダクターゼの発現に影響するのか不明であった。また、グリセリルグルコシドがヒト皮膚線維芽細胞のグルタチオンレダクターゼの発現に関わるのかも不明であった。
このようなことから、本発明の課題は、グリセリルグルコシドがグルタチオンレダクターゼの発現に与える影響を検討し、グリセリルグルコシドの新たな用途を提供することにある。
本発明者らは、グリセリルグルコシドの機能性について検討した結果、グリセリルグルコシドがグルタチオンレダクターゼの発現を促進する作用を有することを見出した。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
[1]グリセリルグルコシドを含有するグルタチオンレダクターゼ発現促進剤。
[2]グリセリルグルコシドを含有するヒト皮膚線維芽細胞のグルタチオンレダクターゼ発現促進剤。
[3][1]または[2]に記載のグルタチオンレダクターゼ発現促進剤を含む、抗酸化能改善剤。
[4][1]または[2]に記載のグルタチオンレダクターゼ発現促進剤を含む、化粧品。
[5][1]または[2]に記載のグルタチオンレダクターゼ発現促進剤を含む、医薬部外品。
[6][1]または[2]に記載のグルタチオンレダクターゼ発現促進剤を含む、皮膚外用剤。
[7][1]または[2]に記載のグルタチオンレダクターゼ発現促進剤を含む、食品。
[8]グリセリルグルコシドを含有する抗酸化能改善剤。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
[1]グリセリルグルコシドを含有するグルタチオンレダクターゼ発現促進剤。
[2]グリセリルグルコシドを含有するヒト皮膚線維芽細胞のグルタチオンレダクターゼ発現促進剤。
[3][1]または[2]に記載のグルタチオンレダクターゼ発現促進剤を含む、抗酸化能改善剤。
[4][1]または[2]に記載のグルタチオンレダクターゼ発現促進剤を含む、化粧品。
[5][1]または[2]に記載のグルタチオンレダクターゼ発現促進剤を含む、医薬部外品。
[6][1]または[2]に記載のグルタチオンレダクターゼ発現促進剤を含む、皮膚外用剤。
[7][1]または[2]に記載のグルタチオンレダクターゼ発現促進剤を含む、食品。
[8]グリセリルグルコシドを含有する抗酸化能改善剤。
本発明によれば、グリセリルグルコシドを含有する、グルタチオンレダクターゼ発現促進剤、前記発現促進剤を含む、化粧品、医薬部外品、皮膚外用剤および食品、並びに抗酸化能改善剤を提供することができる。
次に本発明のグルタチオンレダクターゼ発現促進剤、および抗酸化能改善剤について具体的に説明する。
<グルタチオンレダクターゼ発現促進剤、抗酸化能改善剤>
本発明は、グリセリルグルコシドを含有する、グルタチオンレダクターゼ発現促進剤、および抗酸化能改善剤である。また、グルタチオンレダクターゼ発現促進剤としては、グリセリルグルコシドを含有する、ヒト皮膚線維芽細胞のグルタチオンレダクターゼ発現促進剤であることが好ましい。
<グルタチオンレダクターゼ発現促進剤、抗酸化能改善剤>
本発明は、グリセリルグルコシドを含有する、グルタチオンレダクターゼ発現促進剤、および抗酸化能改善剤である。また、グルタチオンレダクターゼ発現促進剤としては、グリセリルグルコシドを含有する、ヒト皮膚線維芽細胞のグルタチオンレダクターゼ発現促進剤であることが好ましい。
本発明のグルタチオンレダクターゼ発現促進剤は、必要に応じて、グリセリン、ジグリセリン、グルコース、水分、その他の成分を含んでいてもよい。
本発明のグルタチオンレダクターゼ発現促進剤は、全成分に対して、グリセリルグルコシドが25〜100質量%含まれることが好ましく、60〜90質量%含まれることがより好ましく、70〜80%含まれることがさらに好ましい。
本発明のグルタチオンレダクターゼ発現促進剤は、全成分に対して、グリセリルグルコシドが25〜100質量%含まれることが好ましく、60〜90質量%含まれることがより好ましく、70〜80%含まれることがさらに好ましい。
本発明のグルタチオンレダクターゼ発現促進剤は、グルタチオンレダクターゼの発現を促進する作用を有する。グルタチオンレダクターゼ発現促進剤は、活性酸素種の低減効果が期待でき、酸化ストレスが原因となって誘発される皮膚のしわ形成や弾力低下等の老化症状の防止が期待できる。
グルタチオンは、細胞内では酸化型の構造または還元型の構造で存在しており、グルタチオンレダクターゼによって酸化型のグルタチオンは、還元型のグルタチオンに変換される。還元型のグルタチオンは、グルタミン酸、システインおよびグリシンの3つのアミノ酸からなるトリペプチドである。還元型のグルタチオンは、活性酸素種などが原因となる酸化ストレスを除去し、抗酸化物質として機能している。
したがって、本発明のグルタチオンレダクターゼ発現促進剤は、化粧品、医薬部外品、皮膚外用剤、食品、抗酸化能向上剤、および抗酸化能強化剤としても利用することができる。
本発明者らは、本発明のグルタチオンレダクターゼ発現促進剤を用いると、細胞内においてグルタチオンレダクターゼの発現が促進され、これにより、活性酸素種などが原因となる酸化ストレスを効果的に除去することができると考えている。
したがって、本発明のグルタチオンレダクターゼ発現促進剤は、細胞内の酸化ストレス改善剤としても使用することができる。
本発明のグルタチオンレダクターゼ発現促進剤は、種々の細胞に対して使用することができる。細胞のなかでも、皮膚を構成する細胞(表皮に存在する細胞や、真皮に存在する線維芽細胞など)は、加齢や紫外線等の外的因子による酸化ストレスを受けやすく、酸化ストレスによってしわが形成されることや、弾力が低下する等、老化することが知られている。そのため、本発明のグルタチオンレダクターゼ発現促進剤は、ヒト皮膚線維芽細胞のグルタチオンレダクターゼの発現を促進する効果を有することが好ましい。
本発明のグルタチオンレダクターゼ発現促進剤は、種々の細胞に対して使用することができる。細胞のなかでも、皮膚を構成する細胞(表皮に存在する細胞や、真皮に存在する線維芽細胞など)は、加齢や紫外線等の外的因子による酸化ストレスを受けやすく、酸化ストレスによってしわが形成されることや、弾力が低下する等、老化することが知られている。そのため、本発明のグルタチオンレダクターゼ発現促進剤は、ヒト皮膚線維芽細胞のグルタチオンレダクターゼの発現を促進する効果を有することが好ましい。
グルタチオンレダクターゼの発現を促進する効果は、例えば、ヒト皮膚線維芽細胞内でのグルタチオンレダクターゼの発現量をRT-qPCR法(定量RT-qPCR)を用いて測定し求めることができる。
グルタチオンレダクターゼ発現促進剤の剤型は、化粧品、医薬部外品、皮膚外用剤に利用する場合、所望の部位の皮膚、毛髪等に塗布することにより、前述したような所定の効果を発揮することができる剤形が好ましい。剤型としては、例えば、肌に馴染みやすいことからクリーム状および液状が好ましい。
グルタチオンレダクターゼ発現促進剤の化粧品、医薬部外品、皮膚外用剤等への利用例としては、化粧水、乳液、クリーム、美容液、養毛剤、育毛剤、パック、口紅、リップクリーム、メイクアップベースローション、メイクアップベースクリーム、ファンデーション、アイカラー、チークカラー、シャンプー、リンス、ヘアーリキッド、ヘアートニック、パーマネントウェーブ剤、ヘアカラー、トリートメント、浴用剤、ハンドクリーム、レッグクリーム、ネッククリーム、ボディローション等が挙げられる。
グルタチオンレダクターゼ発現促進剤の剤型は、食品に利用する場合、飲食しやすい剤型が好ましい。剤型としては、例えば、固形食品、クリーム状およびジャム状の半流動食品、ゲル状食品、飲料等あらゆる食品形態をとることが可能である。
グルタチオンレダクターゼ発現促進剤の食品への利用例としては、清涼飲料、ドロップ 、キャンディ、チューインガム、チョコレート、グミ、ヨーグルト、アイスクリーム、プリン、ゼリー、クッキー、マーガリン、ショートニング、マヨネーズ、ドレッシング等が挙げられる。
本発明の抗酸化能改善剤の一態様としては、グリセリルグルコシドを含有する。また、本発明の抗酸化能改善剤の別の態様としては、前記グルタチオンレダクターゼ発現促進剤を含む。
本発明の抗酸化能改善剤は、必要に応じて、グリセリン、ジグリセリン、グルコース、水分、その他の成分を含んでいてもよい。
本発明の抗酸化能改善剤は、全成分に対して、グリセリルグルコシドが25〜100質量%含まれることが好ましく、60〜90質量%含まれることがより好ましく、70〜80%含まれることがさらに好ましい。
本発明の抗酸化能改善剤は、全成分に対して、グリセリルグルコシドが25〜100質量%含まれることが好ましく、60〜90質量%含まれることがより好ましく、70〜80%含まれることがさらに好ましい。
本発明の抗酸化能改善剤は、グルタチオンレダクターゼの発現を促進する作用を有することが好ましい。抗酸化能改善剤は、活性酸素種の低減効果が期待でき、酸化ストレスが原因となって誘発される皮膚のしわ形成や弾力低下等の老化症状の防止が期待できる。
上述のような効果が期待できることから、抗酸化能改善剤は、化粧品、医薬部外品、皮膚外用剤、食品、抗酸化能向上剤、および抗酸化能強化剤としても利用することができる。
抗酸化能改善剤の剤型は、化粧品、医薬部外品、皮膚外用剤、食品に利用する場合、所望の部位の皮膚、毛髪等に塗布すること、および摂食すること等により、上述の効果を発揮することができる剤形が好ましい。
抗酸化能改善剤の剤型として、具体的には、クリーム状、液状、ジャム状、ゲル状、固形状が挙げられる。
抗酸化能改善剤の剤型として、具体的には、クリーム状、液状、ジャム状、ゲル状、固形状が挙げられる。
<グリセリルグルコシド>
本発明のグルタチオンレダクターゼ発現促進剤は、グリセリルグルコシドを含有する。
本発明において、グリセリルグルコシドは、GGとも称し、グリセリンと1分子以上のグルコースがα−又はβ−グルコシド結合したものを指す。
グリセリルグルコシドとしては、例えば、式(1)〜式(5)で表される化合物が挙げられる。
本発明のグルタチオンレダクターゼ発現促進剤は、グリセリルグルコシドを含有する。
本発明において、グリセリルグルコシドは、GGとも称し、グリセリンと1分子以上のグルコースがα−又はβ−グルコシド結合したものを指す。
グリセリルグルコシドとしては、例えば、式(1)〜式(5)で表される化合物が挙げられる。
式(1)で表される化合物は、1−O−(α−またはβ−)D−(モノまたはポリ)グルコピラノシルグリセロールである。当該化合物は1−O−(α−またはβ−)D−ジヒドロキシプロピル(モノまたはポリ)グルコピラノシドと称されることもある。
式(1)中の*印を付けた2位の炭素原子は不斉炭素原子であり、光学異性体、すなわち(2R)体および(2S)体が存在する。
式(1)中のnは糖縮合度であり、1以上の整数を表す。酵素法、有機合成法などの公知の手法により製造される市販のグリセリルグルコシドは、通常、nは1〜6の整数、大部分は1〜3の整数であり、特にnが1の化合物が糖組成物中に多く存在している。
式(1)中のnは糖縮合度であり、1以上の整数を表す。酵素法、有機合成法などの公知の手法により製造される市販のグリセリルグルコシドは、通常、nは1〜6の整数、大部分は1〜3の整数であり、特にnが1の化合物が糖組成物中に多く存在している。
式(2)で表される化合物は、2−O−(α−またはβ−)D−(モノまたはポリ)グルコピラノシルグリセロールである。当該化合物は2−O−(α−またはβ−)D−ジヒドロキシプロピル(モノまたはポリ)グルコピラノシドと称されることもある。
式(2)中のnは糖縮合度であり、1以上の整数を表す。酵素法、有機合成法などの公知の手法により製造される市販のグリセリルグルコシドは、通常、nは1〜6の整数、大部分は1〜3の整数であり、特にnが1の化合物が糖組成物中に多く存在している。
式(3)中のmおよびn、式(4)中のnおよびl、ならびに式(5)中のl、mおよびnは糖縮合度であり、それぞれ独立に1以上の整数を表し、通常は、1〜6の整数、大部分は1〜3の整数であり、特にn、mおよびlが1の化合物が糖組成物中に多く存在している。式(3)、(4)および(5)中、n、mおよびlが2以上である場合、グルコピラノシル基同士は、α1−4結合、β1−4結合、α1−6結合、β1−6結合などで連結していてもよい。
本発明におけるグリセリルグルコシドは、式(1)または式(2)で表され、nが1である1−O−D−グルコピラノシルグリセロールおよび2−O−D−グルコピラノシルグリセロールの少なくとも一方を含有することが好ましく、より詳しくは、1−O−α−D−グルコピラノシルグリセロール、1−O−β−D−グルコピラノシルグリセロール、2−O−α−D−グルコピラノシルグリセロール、および2−O−β−D−グルコピラノシルグリセロールから選択される少なくとも1種を含有することが好ましい。
本発明におけるグリセリルグルコシドは、1−O−α−D−グルコピラノシルグリセロール、1−O−β−D−グルコピラノシルグリセロール、2−O−α−D−グルコピラノシルグリセロール、および2−O−β−D−グルコピラノシルグリセロールから選択される1種の化合物でもよく、2種以上の化合物を含んでいてもよい。
また、1−O−α−D−グルコピラノシルグリセロール、1−O−β−D−グルコピラノシルグリセロール、2−O−α−D−グルコピラノシルグリセロール、および2−O−β−D−グルコピラノシルグリセロールのグリセリルグルコシドは、グリセリンと1分子のグルコースとが結合したものであるが、本発明においては、グリセリルグルコシドは、さらにグルコースが結合したもの、すなわちnが2以上のものであってもよく、nが1の化合物と、nが2以上の化合物との混合物であってもよい。
例えば、式(1)〜(5)中、n、mおよびlが、それぞれ独立に2以上である場合には、グルコピラノシル基同士の結合様式は特に限定されるものではない。
なお、式(1)〜(5)中の波線は、それぞれ独立して、グリセリンの水酸基が、α−D−グルコピラノシル基の1位の水酸基と反応して結合していてもよいし(α結合)、β−D−グルコピラノシル基の1位の水酸基と反応して結合していてもよい(β結合)ことを表す。
なお、式(1)〜(5)中の波線は、それぞれ独立して、グリセリンの水酸基が、α−D−グルコピラノシル基の1位の水酸基と反応して結合していてもよいし(α結合)、β−D−グルコピラノシル基の1位の水酸基と反応して結合していてもよい(β結合)ことを表す。
本発明におけるグリセリルグルコシドは、純度(グリセリルグルコシド中の式(1)および式(2)においてn=1〜3、式(3)においてn+m=2または3、式(4)においてn+l=2または3、式(5)においてn=m=l=1である成分の質量の割合)が70〜100%であるものが好ましく、式(1)および式(2)において、n=1である成分が60〜95%であるものがより好ましく、75〜90%であるものがさらに好ましい。また、1−O−α−D−グルコピラノシルグリセロールが主成分、好ましくはグリセリルグルコシド100質量%中40〜50%であることがより好ましい。
本発明で用いるグリセリルグルコシドは、さらに式(1)〜式(5)で表される化合物以外の化合物、例えば水や、有機合成法により式(1)〜式(5)で表される化合物を調製する際に混入することのある未反応物または反応副生物(不純物)をさらに含有していてもよい。
前記不純物としては、グリセリルグルコシドを製造するための原料として配合されるグリセリンおよびそれに由来する反応副生物やグルコース源およびそれに由来する反応副生物が挙げられる。例えば、エタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,2−ペンタンジオール、ジグリセリン、ポリグリセリン等のアルコール、糖が挙げられる。
なお、グリセリンは飲食品、調味料、化粧品等への配合量が制限される場合がある。そのため、本発明のグルタチオンレダクターゼ発現促進剤をそれらの製品の製造に用いる場合、グリセリルグルコシドに残存するグリセリンの割合は、グリセリルグルコシド中の全固形分(水を除く成分)に対して、50質量%以下が好ましく、45質量%以下がより好ましく、10質量%以下がさらに好ましく、5質量%以下が最も好ましい。グリセリンは含まれていないことが好ましく、グリセリルグルコシド中の全固形分に対して、0質量%であってもよく、通常は10質量%以下である。
本発明におけるグリセリルグルコシドは、酵素法、有機合成法などの公知の手法により製造することができる。また、グリセリルグルコシドが含まれる市販品を購入して使用することができ、例えば、「COSARTE-2G(登録商標)(東洋精糖株式会社製)」等を使用することができる。
<化粧品、医薬部外品、皮膚外用剤、食品>
本発明のグリセリルグルコシドを含有するグルタチオンレダクターゼ発現促進剤は、化粧品、医薬部外品、皮膚外用剤、食品など、様々な組成物に配合することができる。
本発明のグリセリルグルコシドを含有するグルタチオンレダクターゼ発現促進剤は、化粧品、医薬部外品、皮膚外用剤、食品など、様々な組成物に配合することができる。
本発明のグリセリルグルコシドを含有するグルタチオンレダクターゼ発現促進剤を化粧品に配合する場合の配合量は、全量に対して0.01%〜20%であることが好ましく、0.01%〜10%であることがより好ましい。また、剤型は液体であることが好ましい。
化粧品として具体的には、化粧水および美容液が挙げられる。例えば、化粧水は、グルタチオンレダクターゼ発現促進剤と、一般的に化粧水に用いられる成分とを適量配合し、加熱混合して均一にし、冷却して製造することができる。
本発明のグリセリルグルコシドを含有するグルタチオンレダクターゼ発現促進剤を医薬部外品に配合する場合の配合量は、全量に対して0.01%〜20%であることが好ましく、0.01%〜10%であることがより好ましい。
医薬部外品として具体的には、医薬部外品ボディークリーム(薬用ボディークリーム)およびシャンプーが挙げられる。例えば、医薬部外品ボディークリームは、グルタチオンレダクターゼ発現促進剤と、一般的にボディークリームに用いられる成分とを適量配合し、加熱混合、乳化、冷却して製造することができる。
本発明のグリセリルグルコシドを含有するグルタチオンレダクターゼ発現促進剤を皮膚外用剤に配合する場合の配合量は、全量に対して0.01%〜20%であることが好ましく、0.01%〜10%であることがより好ましい。また、剤型はクリーム状であることが好ましい。
皮膚外用剤として具体的には、ハンドクリーム(クリーム状の皮膚外用剤)が挙げられる。例えば、ハンドクリームは、グルタチオンレダクターゼ発現促進剤と、一般的にハンドクリームに用いられる成分とを適宜配合し、十分に攪拌することで製造することができる。
本発明のグリセリルグルコシドを含有するグルタチオンレダクターゼ発現促進剤を食品に配合する場合の配合量は、全量に対して0.01%〜20%であることが好ましく、0.01%〜10%であることがより好ましい。
食品として、具体的には飲料およびゼリーが挙げられる。例えば、飲料は、グルタチオンレダクターゼ発現促進剤と、一般的に飲料に用いられる成分とを適宜配合し、混合、ろ過、殺菌して製造することができる。
次に本発明について実施例を示してさらに詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
〔ヒト皮膚線維芽細胞内でのグルタチオンレダクターゼ発現量の測定〕
<試料の調製>
グリセリルグルコシドは、COSARTE-2G(登録商標)(東洋精糖株式会社製)を用いた。
〔ヒト皮膚線維芽細胞内でのグルタチオンレダクターゼ発現量の測定〕
<試料の調製>
グリセリルグルコシドは、COSARTE-2G(登録商標)(東洋精糖株式会社製)を用いた。
<グルタチオンレダクターゼの発現量の測定>
コンフルエントな状態のヒト皮膚線維芽細胞(NHDF)を剥離し、2.5×106cells/mLの細胞密度になるようにL‐グルタミン2mM、ペニシリン50U/ml‐ストレプトマイシン50μg/ml溶液およびウシ胎仔血清(FCS)10%を含むDMEM培養液で希釈した後、24ウェルプレートに0.6mLずつ播種し、L‐グルタミン2mM、ペニシリン50U/ml‐ストレプトマイシン50μg/ml溶液およびウシ胎仔血清(FCS)10%を含むDMEM培養液を0.6mL添加して24時間培養した。その後、培養液を交換し、さらに24時間培養した。
コンフルエントな状態のヒト皮膚線維芽細胞(NHDF)を剥離し、2.5×106cells/mLの細胞密度になるようにL‐グルタミン2mM、ペニシリン50U/ml‐ストレプトマイシン50μg/ml溶液およびウシ胎仔血清(FCS)10%を含むDMEM培養液で希釈した後、24ウェルプレートに0.6mLずつ播種し、L‐グルタミン2mM、ペニシリン50U/ml‐ストレプトマイシン50μg/ml溶液およびウシ胎仔血清(FCS)10%を含むDMEM培養液を0.6mL添加して24時間培養した。その後、培養液を交換し、さらに24時間培養した。
培養終了後、培養液を除去し、L‐グルタミン2 mM、ペニシリン50U/ml‐ストレプトマイシン50μg/ml溶液、およびウシ胎仔血清(FCS)10%を含むDMEM培養液に、グリセリルグルコシドが2.5質量%となるように溶解させたものを0.6mLずつウェルに添加し、24時間培養した(試料1)。なお、コントロールとして、グリセリルグルコシド無添加のL‐グルタミン2mM、ペニシリン50U/ml‐ストレプトマイシン50μg/ml溶液、およびウシ胎仔血清(FCS)10%を含むDMEM培養液を0.6mLずつウェルに添加し、試料1と同様に24時間培養した(対照1)。
培養後、細胞をリン酸緩衝食塩水(PBS)溶液で洗浄し、-80℃で直ちに凍結させた。
凍結させた各サンプルからTriPure Isolation Reagent(登録商標)を使用して全RNAを抽出した。
凍結させた各サンプルからTriPure Isolation Reagent(登録商標)を使用して全RNAを抽出した。
RNAの発現量および品質は、キャピラリー電気泳動(Bioanalyzer2100, Agilent technologies)を用いて評価した。
評価後、全RNAからTranscriptor Reverse Transcriptaseを用いてcDNAを合成した。
評価後、全RNAからTranscriptor Reverse Transcriptaseを用いてcDNAを合成した。
合成したcDNAを鋳型として、グルタチオンレダクターゼを標的としたプライマーを設計し、RT-qPCR法(定量RT-qPCR)を用いてグルタチオンレダクターゼ発現量を測定した。
対照1のグルタチオンレダクターゼ発現量をコントロールとし、コントロールを100としたときの試料1のグルタチオンレダクターゼ発現率(%)を算出した。
結果を表1に示す。
対照1のグルタチオンレダクターゼ発現量をコントロールとし、コントロールを100としたときの試料1のグルタチオンレダクターゼ発現率(%)を算出した。
結果を表1に示す。
試料1は、対照1よりグルタチオンレダクターゼ発現率(%)が1.59倍大きい結果となった。したがって、グリセリルグルコシドは、細胞内においてグルタチオンレダクターゼの発現を促進し、活性酸素種などが原因となる酸化ストレスを効果的に除去することが示唆された。
〔グルタチオンレダクターゼ発現促進剤の処方〕
グリセリルグルコシド(COSARTE-2G(登録商標):東洋精糖株式会社製)を用いて、化粧品、医薬部外品、皮膚外用剤、および食品を製造した。表2〜表8に処方を示す。なお、表2〜表8における配合割合(%)は、各成分が配合される質量%を意味する。
グリセリルグルコシド(COSARTE-2G(登録商標):東洋精糖株式会社製)を用いて、化粧品、医薬部外品、皮膚外用剤、および食品を製造した。表2〜表8に処方を示す。なお、表2〜表8における配合割合(%)は、各成分が配合される質量%を意味する。
<化粧品>
《化粧水》
表2に記載の成分を加熱混合し、均一にした後、冷却して、化粧水を製造した。
《化粧水》
表2に記載の成分を加熱混合し、均一にした後、冷却して、化粧水を製造した。
《ジェル状美容液》
表3に記載のAを加熱混合し、均一にしておいた。次に、あらかじめ混合しておいたB成分およびC成分に、均一にしたA成分を加えて混合した。冷却し、pHを6付近に調製し、化粧水を製造した。
表3に記載のAを加熱混合し、均一にしておいた。次に、あらかじめ混合しておいたB成分およびC成分に、均一にしたA成分を加えて混合した。冷却し、pHを6付近に調製し、化粧水を製造した。
<医薬部外品>
《ボディークリーム》
表4に記載のAを加熱混合し、均一にしておいた。次に、あらかじめ加熱混合しておいたB成分をA成分に徐々に加えて乳化した。冷却し、45℃付近であらかじめ均一に分散しておいたC〜Eを加え、ボディークリームを製造した。
《ボディークリーム》
表4に記載のAを加熱混合し、均一にしておいた。次に、あらかじめ加熱混合しておいたB成分をA成分に徐々に加えて乳化した。冷却し、45℃付近であらかじめ均一に分散しておいたC〜Eを加え、ボディークリームを製造した。
《シャンプー》
表5に記載のAを加熱混合し、均一にしておいた。次に、B〜DをAに加えて均一にした。さらに、あらかじめ混合しておいたEを徐々に加えて均一にした後、冷却し、シャンプーを製造した。
表5に記載のAを加熱混合し、均一にしておいた。次に、B〜DをAに加えて均一にした。さらに、あらかじめ混合しておいたEを徐々に加えて均一にした後、冷却し、シャンプーを製造した。
<皮膚外用剤>
《ハンドクリーム》
表6に記載のAを加熱混合し、均一にしておいた。次に、BおよびCをAに加えて均一にした。さらに、あらかじめ加温しておいたDを徐々に加えて乳化した後Eを加え、冷却し、ハンドクリームを製造した。
《ハンドクリーム》
表6に記載のAを加熱混合し、均一にしておいた。次に、BおよびCをAに加えて均一にした。さらに、あらかじめ加温しておいたDを徐々に加えて乳化した後Eを加え、冷却し、ハンドクリームを製造した。
<食品>
《ドリンク》
表7に記載のAにBを加えて加熱溶解した。次に、Cを加えて混合して冷却し、ドリンクを製造した。
《ドリンク》
表7に記載のAにBを加えて加熱溶解した。次に、Cを加えて混合して冷却し、ドリンクを製造した。
《ゼリー》
表8に記載のAにBを加えて加熱溶解した。次に、Cを加えて混合し、Dを加えて凝固、冷却し、ゼリーを製造した。
表8に記載のAにBを加えて加熱溶解した。次に、Cを加えて混合し、Dを加えて凝固、冷却し、ゼリーを製造した。
Claims (8)
- グリセリルグルコシドを含有する、グルタチオンレダクターゼ発現促進剤。
- グリセリルグルコシドを含有する、ヒト皮膚線維芽細胞のグルタチオンレダクターゼ発現促進剤。
- 請求項1または2に記載のグルタチオンレダクターゼ発現促進剤を含む、抗酸化能改善剤。
- 請求項1または2に記載のグルタチオンレダクターゼ発現促進剤を含む、化粧品。
- 請求項1または2に記載のグルタチオンレダクターゼ発現促進剤を含む、医薬部外品。
- 請求項1または2に記載のグルタチオンレダクターゼ発現促進剤を含む、皮膚外用剤。
- 請求項1または2に記載のグルタチオンレダクターゼ発現促進剤を含む、食品。
- グリセリルグルコシドを含有する抗酸化能改善剤。
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2019
- 2019-03-27 JP JP2019060275A patent/JP2020158449A/ja active Pending
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