JP3770884B2 - 美白剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、美白剤、皮膚外用剤、及び食品に関するものである。さらに詳しくは、α−D−グルコピラノシルグリセロールを有効成分とする美白剤、及び該美白剤を配合し優れた美白効果を発揮する皮膚外用剤並びに食品に関する。
【0002】
【従来の技術】
シミ・ソバカスや日焼けによって生じる色素沈着症状は、紫外線、女性ホルモン、遺伝的要因などによって惹き起こされると考えられているが、その要因は個々人によって様々である。そのため、色素沈着症状を改善する方法としては、色素沈着の原因となるメラニンの産生を抑制する方法や酵素チロシナーゼの活性を抑制する方法などが検討されており、これまでにも様々な美白剤が報告されている。これまでに報告されている美白剤としては、ヒノキチオールの誘導体(特許文献1参照),エルゴステロール誘導体(特許文献2参照),フェノキシ酢酸誘導体(特許文献3参照)が挙げられる。しかし、これまでに報告されている美白剤は、その美白効果が必ずしも十分でなかったり、安全性で問題があるために使用制限がなされていたり、製剤に好ましくない色や臭いを付与してしまう場合があるなど、効果、副作用、安定性などの点から未だ十分なものが得られていないのが現状である。
【0003】
一方、本発明に係るα−D−グルコピラノシルグリセロールは、既知の物質であり、低褐変性、低メイラード反応性、加熱安定性、非う食性、難消化性、高い保湿性を有し、食品、化成品、医薬品に利用できることが報告されている(特許文献4参照)。しかし、α−D−グルコピラノシルグリセロールの美白効果に関してはこれまで全く知られていなかった。
【0004】
【特許文献1】
特開2002-047167号公報
【特許文献2】
特開2002−114685号公報
【特許文献3】
特開2001−354511号公報
【特許文献4】
特開平11−222496号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
現代においては、色素沈着症状を改善する美白に対しての人々の関心は非常に高く、より優れた美白剤の開発が期待されており、本発明はこのような事情に鑑みてなされたものである。したがって、本発明の目的は、優れた効果を発揮する美白剤、及び該美白剤を含有し、優れた美白効果を発揮する皮膚外用剤並びに食品を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、優れた効果を発揮する美白剤を見出すために、種々の物質について美白効果に関する検討を行った。その結果、α−D−グルコピラノシルグリセロールがメラニンの産生抑制作用や酵素チロシナーゼの活性抑制作用を有し、優れた美白効果を発揮することを見出し、さらに検討を重ね、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明は、α−D−グルコピラノシルグリセロールを有効成分とする美白剤、及び該美白剤を配合し、優れた美白効果を発揮する皮膚外用剤並びに食品に関するものである。なお、該美白剤を含有し、優れた美白効果を発揮する皮膚外用剤並びに食品は、優れた美白効果を発揮するため、美白用皮膚外用剤や美白用食品とすることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明に用いられるα−D−グルコピラノシルグリセロールには、(2R)−1−O−α−D−グルコピラノシルグリセロール(化1),(2S)−1−O−α−D−グルコピラノシルグリセロール(化2),2−O−α−D−グルコピラノシルグリセロール(化3)の3成分が知られており、これらの1種又は2種以上の混合物を用いることができる。
【0009】
【化1】
Figure 0003770884
【0010】
【化2】
Figure 0003770884
【0011】
【化3】
Figure 0003770884
【0012】
α−D−グルコピラノシルグリセロールを得る方法としては、カビ類のα−グルコシダーゼをグリセロール溶液中で糖類の基質に作用させる方法、清酒,味噌,みりん等の醸造物から抽出,精製する方法、イソマルトース,マルチトールなどを四酢酸鉛や過ヨウ素酸塩でグリコール開裂したものを還元する方法、あるいはKoenigs−Knorr反応により合成したβ−グルコシドをアノメリゼーションした後、β−グルコシダーゼでβ−グルコシドを加水分解する方法などが挙げられるが、カビ類のα−グルコシダーゼをグリセロール溶液中で糖類の基質に作用させる方法が最も効率が良く特に好ましい。
【0013】
α−D−グルコピラノシルグリセロールは、そのままでも使用することができるが、水や極性溶媒に希釈したり、変成や分解のない範囲で脱色,脱臭の精製処理を行ったり、カラムクロマトグラフィー等による分画処理を行った後に用いてもよい。また、リポソーム等のベシクルやマイクロカプセル等に内包させて用いることもできる。
【0014】
本発明に係るα−D−グルコピラノシルグリセロールを有効成分とする美白剤は、様々な色素沈着症状に対して使用することが出来るが、特にメラニンの産生抑制に対して高い効果を発揮する。
【0015】
また、α−D−グルコピラノシルグリセロールを有効成分とする美白剤は、経口及び非経口での投与が可能であり、皮膚外用剤や食品など種々の組成物に配合することができ、これらに配合することにより、美白効果を有する組成物を得ることが出来る。得られた美白効果を有する組成物は、日焼けなどによるシミ・ソバカスといった色素沈着症状の改善に効果を発揮する。
【0016】
本発明におけるα−D−グルコピラノシルグリセロールの皮膚外用剤や食品への配合量は、皮膚外用剤や食品の種類や目的等によって調整することができるが、美白効果や使用性等の点から、全量に対して0.0001〜75.0重量%が好ましく、より好ましくは、0.01〜50.0重量%であり、最も好ましくは、0.1〜25.0%である。
【0017】
α−D−グルコピラノシルグリセロールを配合する皮膚外用剤の剤型は任意であり、例えば、ローションなどの可溶化系、クリームや乳液などの乳化系,カラミンローション等の分散系として提供することができる。さらに、噴射剤と共に充填したエアゾール,軟膏剤,粉末,顆粒などの種々の剤型で提供することもできる。
【0018】
なお、α−D−グルコピラノシルグリセロールを配合する皮膚外用剤には、α−D−グルコピラノシルグリセロールの他に、必要に応じて、通常医薬品,医薬部外品,皮膚化粧料,毛髪用化粧料及び洗浄料に配合される、油性成分,保湿剤,粉体,色素,乳化剤,可溶化剤,洗浄剤,紫外線吸収剤,増粘剤,薬剤,香料,樹脂,防菌防黴剤,アルコール類等を適宜配合することができる。また、本発明の効果を損なわない範囲において、他の美白剤との併用も可能である。
【0019】
また、α−D−グルコピラノシルグリセロールを配合する食品は、ガムやキャンディーのような口腔用組成物、かまぼこ,ちくわ等の水産練り製品、ソーセージ,ハム等の畜産製品、洋菓子類、和菓子類、生麺,ゆで麺等の麺類、ソース,しょう油,たれなどの調味料、漬け物、総菜、清涼飲料水等一般的な飲食品の剤型とすることができる。その際、本発明の効果を損なわない範囲内で、食品に一般的に用いられる各種成分、例えば、砂糖,練乳,小麦粉,ショートニング,食塩,ブドウ糖,鶏卵,バター,マーガリン,水飴,カルシウム,鉄分,調味料,香辛料等と共に配合し、併用して用いることができる。
【0020】
【実施例】
さらに実施例により、本発明の特徴について詳細に説明する。まず、本発明のα−D−グルコピラノシルグリセロールの製造例を示す。
【0021】
[製造例1]
マルトース5%,グリセロール35%の水溶液1000mLに、0.125U/mL(1U:pH5.0,37℃,5mMp-NPGから1分間に1μmolのp−NPを遊離する酵素量)のAspergillus niger由来の酵素であるα−グルコシダーゼ(トランスグルコシダーゼL−アマノ,天野エンザイム製)を加え、40℃,反応pH5.0の条件で24時間反応させ、その後マルトースを10回連続的に添加・反応させ、反応液を得た。得られた反応液を活性炭クロマトグラフィーにより精製し、α−D−グルコピラノシルグリセロールを得た。得られたα−D−グルコピラノシルグリセロールをGC−MS分析により確認すると、(2R)−1−O−α−D−グルコピラノシルグリセロール(化1),(2S)−1−O−α−D−グルコピラノシルグリセロール(化2),2−O−α−D−グルコピラノシルグリセロール(化3)の3成分の混合物であった。
【0022】
[製造例2]
清酒1000mLをShim−pack SCR−101(N)(7.9×300mm)カラム(カラム温度;50℃,溶離液;水,流速;0.6mL/min)により分画し、α−D−グルコピラノシルグリセロールを得た。得られたα−D−グルコピラノシルグリセロールをGC−MS分析により確認すると、(2R)−1−O−α−D−グルコピラノシルグリセロール(化1),(2S)−1−O−α−D−グルコピラノシルグリセロール(化2),2−O−α−D−グルコピラノシルグリセロール(化3)の3成分の混合物であった。
【0023】
[製造例3]
1mLの4%マルチトール水溶液に10mLの2%の過ヨウ素酸を添加し、室温にて4分間反応させた。反応終了後、塩化バリウムを添加し、生じた過ヨウ素酸バリウムの沈殿をろ別、除去した。さらに、イオン交換カラムで脱塩後、水素化ホウ素酸ナトリウムで還元し、活性炭クロマトグラフィーとHPLCにより分画精製し、2−O−α−D−グルコピラノシルグリセロール(化3)を得た。
【0024】
次に、α−D−グルコピラノシルグリセロールのメラニン産生抑制作用の評価を示す。試料には、製造例1にて調製したα−D−グルコピラノシルグリセロールを用いた。
【0025】
評価は、以下の手順で行った。B16マウスメラノーマF0ストレイン(B16F0)細胞を35mmディッシュに1ディッシュあたり2000個にて播種した。24時間培養後、試料を任意の濃度となるように添加した5重量%ウシ胎児血清(FCS)添加ダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)に交換した。7日間培養後、0.25%トリプシンを用いて細胞を収獲し、1.5mLマイクロチューブに移して遠心操作して細胞沈殿物を得た。最後に沈殿物の色を表1に示す判定表を基に目視判定した。また、細胞沈殿物に1NのNaOHを加え100℃で30分間煮沸した後、400nmにおける吸光度についても測定を行った。さらに、試料を添加した培地の代わりに、ダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)に5重量%ウシ胎児血清(FCS)を添加したものをブランクとし、測定法の妥当性を確認するために、試料を添加した培地の代わりに、ダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)に50mM乳酸ナトリウムと5重量%ウシ胎児血清(FCS)を添加したものを陽性コントロールとし、それぞれについても目視判定と吸光度測定を行った。また、目視判定は、表1に示す通り、5段階評価を実施した。表2に目視判定と吸光度測定の結果を示す。
【0026】
【表1】
Figure 0003770884
【0027】
【表2】
Figure 0003770884
【0028】
表2より明らかなように、α−D−グルコピラノシルグリセロールを0.06〜0.50%添加した培地を用いた場合に、有意なメラニン産生抑制作用が認められた。特に、α−D−グルコピラノシルグリセロールを0.50%添加した場合には、全く黒化は認められなかった。このことから、α−D−グルコピラノシルグリセロールは、優れたメラニン産生抑制作用を有し、美白効果に優れることが明らかとなった。
【0029】
続いて、本発明に係るα−D−グルコピラノシルグリセロールを配合した皮膚外用剤と食品の処方例を示す。
【0030】
Figure 0003770884
製法:(1)〜(6)の油相成分を80℃にて加熱溶解する。一方(7)〜(10)の水相成分を80℃にて加熱溶解する。これに前記油相成分を攪拌しながら加え、ホモジナイザーにより均一に乳化する。乳化終了後、冷却を開始し、(11)と(12)を順次加え、均一に混合する。
【0031】
[処方例2]化粧水
(1)エタノール 15.0(重量%)
(2)ポリオキシエチレン(40E.O.)硬化ヒマシ油 0.3
(3)香料 0.1
(4)精製水 78.38
(5)クエン酸 0.02
(6)クエン酸ナトリウム 0.1
(7)グリセリン 1.0
(8)ヒドロキシエチルセルロース 0.1
(9)α−D−グルコピラノシルグリセロール[製造例3] 5.0
製法:(1)に(2)及び(3)を溶解する。溶解後、(4)〜(8)を順次添加した後、十分に攪拌し、(9)を加え、均一に混合する。
【0032】
[処方例3]クリーム
(1)スクワラン 10.0(重量%)
(2)ステアリン酸 2.0
(3)水素添加パーム核油 0.5
(4)水素添加大豆リン脂質 0.1
(5)セタノール 3.6
(6)親油型モノステアリン酸グリセリン 2.0
(7)グリセリン 10.0
(8)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(9)アルギニン(20重量%水溶液) 15.0
(10)精製水 40.7
(11)カルボキシビニルポリマー(1重量%水溶液) 15.0
(12)α−D−グルコピラノシルグリセロール[製造例1] 1.0
製法:(1)〜(6)の油相成分を80℃にて加熱溶解する。一方(7)〜(10)の水相成分を80℃にて加熱溶解する。これに前記油相成分を攪拌しながら加え、ホモジナイザーにより均一に乳化する。乳化終了後、(11)を加え、冷却を開始し、40℃にて(12)を加え、均一に混合する。
【0033】
Figure 0003770884
製法:(1)〜(6)の水相成分を混合し、75℃にて加熱溶解する。一方、(7)〜(14)の油相成分を混合し、75℃にて加熱溶解する。次いで、上記水相成分に油相成分を添加して予備乳化を行った後、ホモミキサーにて均一に乳化する。乳化終了後に冷却を開始し、50℃にて(15)を加える。さらに40℃まで冷却し、(16)を加え、均一に混合する。
【0034】
[処方例5]水性ジェル
(1)カルボキシビニルポリマー 0.5(重量%)
(2)精製水 86.7
(3)水酸化ナトリウム(10重量%水溶液) 0.5
(4)エタノール 10.0
(5)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(6)香料 0.1
(7)α−D−グルコピラノシルグリセロール[製造例4] 2.0
(8)ポリオキシエチレン(60E.O.)硬化ヒマシ油 0.1
製法:(1)を(2)に加え、均一に攪拌した後、(3)を加える。均一に攪拌した後,(4)に予め溶解した(5)を加える。均一に攪拌した後、予め混合しておいた(6)〜(8)を加え、均一に攪拌混合する。
【0035】
[処方例6]クレンジング料
(1)スクワラン 81.0(重量%)
(2)イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル 15.0
(3)精製水 3.0
(4)α−D−グルコピラノシルグリセロール[製造例4] 1.0
製法:(1)と(2)を均一に溶解する。これに、(3)と(4)を順次加え、均一に混合する。
【0036】
[処方例7]洗顔フォーム
(1)ステアリン酸 16.0(重量%)
(2)ミリスチン酸 16.0
(3)親油型モノステアリン酸グリセリン 2.0
(4)グリセリン 20.0
(5)水酸化ナトリウム 7.5
(6)ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン 1.0
(7)精製水 36.5
(8)α−D−グルコピラノシルグリセロール[製造例3] 1.0
製法:(1)〜(4)の油相成分を80℃にて加熱溶解する。一方(5)〜(7)の水相成分を80℃にて加熱溶解し、油相成分と均一に混合撹拌する。冷却を開始し、40℃にて(8)を加え、均一に混合する。
【0037】
[処方例8]メイクアップベースクリーム
(1)スクワラン 10.0(重量%)
(2)セタノール 2.0
(3)グリセリントリ−2−エチルヘキサン酸エステル 2.5
(4)親油型モノステアリン酸グリセリル 1.0
(5)プロピレングリコール 11.0
(6)ショ糖脂肪酸エステル 1.3
(7)精製水 70.4
(8)酸化チタン 1.0
(9)ベンガラ 0.1
(10)黄酸化鉄 0.4
(11)香料 0.1
(12)α−D−グルコピラノシルグリセロール[製造例2] 0.2
製法:(1)〜(4)の油相成分を混合し、75℃にて加熱溶解する。一方、(5)〜(7)の水相成分を混合し、75℃にて加熱溶解し、これに(8)〜(10)の顔料を加え、ホモミキサーにて均一に分散させる。この水相成分に前記油相成分を加え、ホモミキサーにて乳化する。乳化終了後に冷却を開始し、40℃にて(11)と(12)の成分を加え、均一に混合する。
【0038】
Figure 0003770884
製法:(1)〜(6)の油相成分を混合し、75℃にて加熱溶解する。一方、(7)〜(10)の水相成分を混合し、75℃にて加熱溶解し、これに(11)〜(15)の顔料を加え、ホモミキサーにて均一に分散する。油相成分を加え、乳化を行う。乳化終了後に冷却を開始し、40℃にて(16)と(17)の成分を順次加え、均一に混合する。
【0039】
[処方例10]油中水型エモリエントクリーム
(1)流動パラフィン 30.0(重量%)
(2)マイクロクリスタリンワックス 2.0
(3)ワセリン 5.0
(4)ジグリセリンオレイン酸エステル 5.0
(5)塩化ナトリウム 1.3
(6)塩化カリウム 0.1
(7)プロピレングリコール 3.0
(8)1,3−ブチレングリコール 5.0
(9)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(10)α−D−グルコピラノシルグリセロール[製造例1] 1.0
(11)精製水 47.4
(12)香料 0.1
製法:(5)と(6)を(11)の一部に溶解して50℃とし、50℃に加熱した(4)に撹拌しながら徐々に加える。これを混合した後、70℃にて加熱溶解した(1)〜(3)に均一に分散する。これに(7)〜(10)を(11)の残部に70℃にて加熱溶解したものを撹拌しながら加え、ホモミキサーにて乳化する。乳化終了後に冷却を開始し、40℃にて(12)を加え、均一に混合する。
【0040】
[処方例11]パック
(1)精製水 58.9(重量%)
(2)ポリビニルアルコール 12.0
(3)エタノール 10.0
(4)グリセリン 5.0
(5)ポリエチレングリコール(平均分子量1000) 2.0
(6)α-D-グルコピラノシルグリセロール[製造例2] 12.0
(7)香料 0.1
製法:(2)と(3)を混合し、80℃に加温した後、80℃に加温した(1)に溶解する。均一に溶解した後、(4)と(5)を加え、攪拌しながら冷却を開始する。40℃まで冷却し、(6)と(7)を加え、均一に混合する。
【0041】
[処方例12]入浴剤
(1)香料 0.3(重量%)
(2)α−D−グルコピラノシルグリセロール[製造例1] 1.0
(3)炭酸水素ナトリウム 50.0
(4)硫酸ナトリウム 48.7
製法:(1)〜(4)を均一に混合する。
【0042】
Figure 0003770884
製法:(1)〜(6)の油相成分を混合し、75℃にて加熱溶解後する。一方、(7)〜(10)の水相成分を75℃にて加熱溶解し、前記油相成分を加え、ホモミキサーにて乳化する。乳化終了後に冷却を開始し、40℃にて(11)と(12)の成分を加え、均一に混合する。
【0043】
[処方例14]ヘアートニック
(1)エタノール 50.0(重量%)
(2)精製水 48.9
(3)α−D−グルコピラノシルグリセロール[製造例3] 1.0
(4)香料 0.1
製法:(1)〜(4)の成分を混合,均一化する。
【0044】
[処方例15]飲料
(1)α−D−グルコピラノシルグリセロール[製造例1] 5.0(重量%)
(2)エリスリトール 1.0
(3)クエン酸 0.1
(4)ステビア 0.01
(5)精製水 93.89
製法:(1)〜(5)を均一に混合する。
【0045】
[処方例16]キャンディー
(1)白糖 50.0(重量部)
(2)水飴 24.9
(3)α-D-グルコピラノシルグリセロール[製造例1] 25.0
(4)香料 0.1
製法:(1)〜(2)を加熱混合均一化した後冷却し、70℃で(3)〜(4)の成分を添加し、混合均一化した後成型する。
【0046】
次に、α−D−グルコピラノシルグリセロールを配合した処方を用いて使用試験を行い、美白効果を評価した。その際、処方例1に示した乳液の処方に製造例1〜3に示す方法により製造したα−D−グルコピラノシルグリセロールをそれぞれ配合し、実施例1〜3として使用試験を行った。また、α−D−グルコピラノシルグリセロールを精製水に代替し、比較例1として同時に使用試験を行った。
【0047】
各試料について、日焼けによるシミやソバカスといった色素沈着症状が顕著に認められる30〜60才代の男女パネラー各20名をそれぞれ一群とし、ブラインドにて2カ月間使用させ、使用前後の皮膚状態の変化を観察して評価した。皮膚症状の指標として、シミやソバカスについて、「改善」,「やや改善」,「変化なし」の三段階で評価し、表3に各評価を得たパネラー数にて示した。
【0048】
【表3】
Figure 0003770884
【0049】
表3より、シミやソバカスについて、α−D−グルコピラノシルグリセロールを含有しない比較例使用群においては、6割以上のパネラーに改善は認められなかったが、α−D−グルコピラノシルグリセロールを配合した実施例使用群においては、6割以上のパネラーに明確な改善が認められた。
【0050】
以上のように、本発明の実施例においては、従来の比較例よりも、日焼けによるシミやソバカスの改善に優れた効果を有していた。
【0051】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、優れた効果を有する美白剤を提供することができる。また、該美白剤を皮膚外用剤や食品に配合することにより、シミやソバカスなどの色素沈着症状の改善に効果を発揮する皮膚外用剤や食品を提供することができる。

Claims (2)

  1. α−D−グルコピラノシルグリセロールを有効成分とする美白剤。
  2. 美白剤がメラニンの産生抑制剤である請求項1記載の美白剤。
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