JP2002264854A - 弾性クローラ - Google Patents

弾性クローラ

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JP2002264854A JP2001067627A JP2001067627A JP2002264854A JP 2002264854 A JP2002264854 A JP 2002264854A JP 2001067627 A JP2001067627 A JP 2001067627A JP 2001067627 A JP2001067627 A JP 2001067627A JP 2002264854 A JP2002264854 A JP 2002264854A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クローラ本体の周方向の伸張を適度に許容す
ることにより、クローラ本体等の損傷等を防止しつつ、
脱輪を防止する。 【解決手段】 弾性材料により無端帯状に形成されたク
ローラ本体2を備え、このクローラ本体2内に、周方向
に対して傾斜して配設された補強材11,13を周方向
に多数列設してなる傾斜補強層10,12を2層備え、
各傾斜補強層10,12の補強材11,13を互いに交
差した状態で重合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、土木、建設、農業
機械等をはじめとして、スノーモービルや雪上車等の無
限軌道車に利用される弾性クローラに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】この種の弾性クローラは、無限軌道車を
構成するトラックフレームの駆動輪、従動輪及び転動輪
に対して巻回される無端帯状のクローラ本体を備え、こ
のクローラ本体の外周面に牽引用のラグを周方向に間隔
をおいて多数設けたものとなっている。また、特表昭6
3−502978号公報に開示されている弾性クローラ
は、クローラ本体内に、線材状の補強材によって構成さ
れた補強層を備えたものとなっており、この補強層は、
周方向無端状の補強材を幅方向に列設してなる周方向補
強層と、この周方向補強層の外周側で、バイアス角度で
配置された補強材を周方向に列設してなる第1の傾斜補
強層と、この第1の傾斜補強層の外周側で、該第1の傾
斜補強層とは反対のバイアス角度で配置された補強材を
周方向に多数列設してなる第2の傾斜補強層と、この第
2の傾斜補強層の外周側で、幅方向に延びる補強材を周
方向に多数列設してなる幅方向補強層とから構成されて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の弾性クロー
ラでは、周方向補強層により伸張を規制することで、駆
動輪、転動輪等の脱輪を好適に防止でき、傾斜補強層及
び幅方向補強層により横剛性を高めて幅方向の曲げを防
止することが可能である。しかしながら、弾性クローラ
と駆動輪等との間に異物を噛み込んだときなど、過度の
張力が急激に付与された場合には、周方向補強層により
強固に伸張が規制されるため、クローラ本体の切断や損
傷を招来するものとなっていた。
【0004】また、上記の場合、トラックフレームや駆
動輪等の支軸などにも過大な曲げ荷重が付与されるた
め、歪みや変形などのトラブルの原因となり、これを防
止するためにトラックフレーム等を強固に形成すれば重
量増大という弊害を伴うこととなっていた。他方、この
種の弾性クローラに生じる幅方向の曲げは、主に、軟弱
地や雪上等を走行した際に、クローラ本体の幅方向中央
を通過する転輪の荷重で中央部が沈み込むことによって
生じるものとなっており、この曲げを防止するには幅方
向中央部の横剛性を高めるのが有効である。
【0005】しかし、前記従来技術における2層の傾斜
補強層及び幅方向補強層は、いずれもクローラ本体の幅
方向広範に亘って設けられており、その横剛性もクロー
ラ本体の幅方向に亘って略均一となっているため、曲げ
に対して寄与の高い幅方向中央の剛性を高めると、寄与
の低い幅方向外側の剛性までも必然的に高められること
となり、これは余分な重量増を招く原因となるものであ
った。本発明は、上記のような実情に鑑み、クローラ本
体の周方向の伸張を適度に許容することにより、クロー
ラ本体やトラックフレーム等の損傷等を防止する機能
と、脱輪を防止する機能とをバランス良く両立させるこ
とができる弾性クローラを提供することを目的とする。
【0006】また、重量増を抑えながら効果的に横剛性
を高めることによって幅方向の曲げを防止し、トラクシ
ョンの確保や脱輪防止を図った弾性クローラを提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために次のような技術的手段を講じている。すなわ
ち、本発明にかかる弾性クローラは、弾性材料により無
端帯状に形成されたクローラ本体を備え、このクローラ
本体内に、幅方向成分を有して配設された線材状の補強
材のみからなる補強層を備え、この補強層は、クローラ
本体の周方向に対し傾斜して配設された前記補強材を周
方向に多数列設してなる傾斜補強層を含み、且つこの傾
斜補強層をクローラ本体の厚さ方向に複数備えており、
各傾斜補強層の補強材が互いに交差した状態で重合され
ていることを特徴とするものである。
【0008】なお、本発明において単に補強層と表現し
ているものは、線材状の補強材によって構成された各種
補強層の全体を示す意味であり、よって上記本発明の弾
性クローラでは、従来技術のような周方向に沿って無端
状に延びる補強材を有した周方向補強層を備えていない
構成となる。上記構成によれば、補強層を構成する各傾
斜補強層の補強材が、周方向成分を有し且つ互いに交差
することによって周方向の連続性を有した形態となるた
めに、周方向の伸張をある程度規制できるようになり、
脱輪防止を図ることが可能となる。
【0009】その一方で、クローラ本体に過度の張力が
付与された場合には、各傾斜補強層における補強材の傾
斜角度が変化することによってクローラ本体の伸張が適
度に許容され、前記張力を好適に吸収してクローラ本体
の切断や損傷を防止でき、トラックフレーム等に加わる
負荷も小さくなるために、変形等のトラブルを防止でき
るとともに軽量化に繋がるような構造の簡素化が可能と
なる。したがって、上記の本発明では、脱輪を防止する
機能と、クローラ本体やトラックフレーム等の損傷、変
形等を防止する機能とが実にバランス良く得られるもの
となっている。
【0010】また、各傾斜補強層の補強材は幅方向成分
も有し、且つ互いに交差した状態で重合することによっ
て横剛性、ねじり剛性が高められるため、トラクション
を好適に確保でき、脱輪防止効果も一層向上する。上記
の場合、前記各傾斜補強層の補強材を、前記クローラ本
体の幅方向中央範囲のみで重合するのが好ましい。この
ような構成とすることによって、クローラ本体の幅方向
中央部における横剛性が増強され、当該中央部を通過す
る転動輪の沈み込みに起因したクローラ本体の幅方向の
曲げを効果的に防止することが可能となり、他方、幅方
向外側においては補強材の充填量(率)が減少するため
に、重量増を抑えることが可能となる。
【0011】本発明にかかる弾性クローラは、弾性材料
により無端帯状に形成されたクローラ本体を備え、この
クローラ本体内に、周方向に対し傾斜して配設された線
材状の補強材を周方向に多数列設してなる傾斜補強層を
クローラ本体の厚さ方向に複数備え、各傾斜補強層の補
強材が、クローラ本体の幅方向中央範囲のみで交差した
状態で重合されていることを特徴とするものである。か
かる構成によれば、周方向の補強層の有無に関係無く、
クローラ本体の幅方向中央範囲における横剛性が増強さ
れ、当該中央部を通過する転動輪の沈み込みに起因した
クローラ本体の幅方向の曲げを効果的に防止することが
可能となり、他方、幅方向外側においては補強材の充填
量(率)が減少するために、重量増を抑えることが可能
となる。
【0012】上記の場合、前記各傾斜補強層を略同じ幅
に形成し、且つクローラ本体の幅方向中央部を含むよう
に互いに幅方向反対側に偏心して配設するのが好まし
い。かかる構成によって、クローラ本体の幅方向中央範
囲のみで各傾斜補強層の補強材を交差、重合させる構成
が容易に構築できるものとなる。前記クローラ本体の幅
方向中央部に、内周側へ突出する脱輪防止用のガイド突
部が設けられている場合には、各傾斜補強層の補強材が
互いに交差する幅方向範囲を、前記係合突部が設けられ
ている幅方向範囲に対応して設定するのが好ましい。
【0013】また、クローラ本体の外周面に周方向に間
隔をおいてラグを突設し、周方向に隣合うラグがクロー
ラ本体の幅方向中央部のみで周方向にオーバーラップし
ている場合、各傾斜補強層の補強材が互いに交差する幅
方向範囲を、ラグがオーバーラップする幅方向範囲に対
応して設定するのが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面を
参照して説明する。本発明にかかる弾性クローラ1は、
図1〜図3に示すように、ゴム等の弾性材料によって無
端帯状に形成され、無限軌道車のトラックフレームに装
備した駆動輪、従動輪、転動輪等に巻回されるクローラ
本体2を備えている。このクローラ本体2の外周面に
は、地面に接地してトラクションを起生するラグ3を周
方向(帯長手方向)に所定間隔をおいて多数突設してお
り、内周面には、幅方向一対のガイド突部4を周方向に
間隔をおいて多数突出している前記ラグ3は断面略台形
状で、クローラ本体2の幅方向に沿って直線状に形成さ
れており、クローラ本体2の幅方向一端から中央を超え
て反対側の中途部まで延伸されたものと、幅方向他端か
ら中央を超えて反対側の中途部まで延伸されたものとを
周方向に交互に備えている。
【0015】したがって、周方向に隣り合うラグ3は、
クローラ本体2の幅方向中央範囲(T3)のみで周方向
にオーバーラップするようになっている。なお、このラ
グ3については、幅方向に長いラグと短いラグとをそれ
ぞれセンタリングした状態で周方向交互に配設したもの
であってもよく、また、クローラ本体2の幅方向に対し
て傾斜した配置としてもよいものである。前記ガイド突
部4は、転動輪に係合することによって左右位置を規制
し、脱輪を防止する機能を有したものであり、また、駆
動輪として駆動円板の外周部に駆動ピンを多数配設した
形式のものである場合には、この駆動ピンに係合するこ
とによって駆動力を得る機能をも有するものとなる。
【0016】但し、前記駆動輪がスプロケットによって
構成されている場合には、このスプロケットの歯が挿入
される係合孔が、クローラ本体2の幅方向中央部に周方
向に間隔をおいて形成されるものとなる。なお、前記ガ
イド突部4は、幅方向一対とするに限らず、幅方向中央
に1つのみ備えた構成としてもよい。クローラ本体2の
内部には、線材状の補強材によって構成された補強層9
が設けられている。
【0017】本実施形態の補強層9は、幅方向及び周方
向成分を有するよう周方向に対して傾斜して配設された
補強材11,13を周方向に多数列設してなる2層の傾
斜補強層10,12のみから構成されており、各傾斜補
強層10,12は、ともに略同じ幅を有してクローラ本
体2の幅方向両側に亘る範囲で設けられている。また、
各傾斜補強層10,12の補強材11,13は、互いに
逆方向に傾斜することによって交差した状態で重合する
ようになっている。なお、前記補強材11,13は、鋼
製フィラメントを数本撚ったものの数束を撚り合わせた
スチールコード、ナイロン、テトロン等のフィラメント
から構成したコードを始め、アラミド繊維コード、ケブ
ラー等々で作成した補強コードにて構成されている。
【0018】本実施形態における補強層9には、クロー
ラ本体2の伸張を規制するために従来より一般的に採用
されていた、周方向に沿って無端状に延びる補強材(周
方向補強層)は含まれていない。しかしながら、前記各
傾斜補強層10,12の補強材11,13は、傾斜する
ことによって周方向成分を有し、更に互いに交差するこ
とによって周方向全周に連続的に配設されるため、ある
程度の周方向の伸張規制が可能であり、よって、クロー
ラ本体2の伸張に起因した脱輪等を防止することが可能
となっている。
【0019】また、クローラ本体2と駆動輪等との間に
異物を咬み込んだ場合など、クローラ本体2に過度な張
力が付与された場合には、各補強材11,13の傾斜角
度がパンタグラフの様に変化することによって適度に伸
張し、張力を吸収することが可能であり、クローラ本体
2の切断等の損傷を防止できるし、トラックフレームや
駆動輪等の支軸に歪み、変形等を生じることが少なくな
る。各傾斜補強層10,12の補強材11,13は、傾
斜することによって幅方向成分を有し、さらに各補強材
11,13が相互に交差した配置となっているため、横
剛性及びねじり剛性が高められており、クローラ本体2
の幅方向の曲げを抑制することができるため、トラクシ
ョン向上、脱輪防止が図られるようになっている。
【0020】なお、本実施形態における補強層9は、幅
方向に延びる線材状の補強材を周方向に多数列設してな
る幅方向補強層をも含んだ形態としてもよい。図4は、
本発明の第2実施形態を示すものである。本実施形態で
は、線材状の補強材11,13を有する傾斜補強層1
0,12をクローラ本体2の厚さ方向に複数層(図例で
は2層)備え、各傾斜補強層10,12の補強材11,
13が、クローラ本体2の周方向に関して互いに逆方向
に傾斜した配置とされている点では、上記実施形態と同
様である。
【0021】しかし、一方の傾斜補強層10が幅方向一
方側へ、他方の傾斜補強層12が幅方向他方側へ偏心し
た配置とされ、且つクローラ本体2の幅方向中央部にお
いて相互に交差、重合した関係とされている点で異なる
ものとなっている。また、各傾斜補強層10,12は略
同じ幅に形成され、各傾斜補強層10,12の補強材1
1,13が重合する幅方向範囲T1が、一対のガイド突
部4の幅方向範囲T2、又は、周方向に隣り合うラグが
オーバーラップする幅方向範囲T3に対応して設定さ
れ、この範囲T1よりも外側では、各傾斜補強層10,
12の補強材11,13が単独で存在するものとなって
いる。
【0022】なお、本実施形態では、各補強材11,1
3が交差(重合)する幅方向範囲T1は、具体的に、ガ
イド突部4の幅方向範囲と略同じに(実質的にやや広
く)設定され、ラグ3のオーバーラップ範囲T3と略同
じに(実質的にやや狭く)設定されている。以上の構成
により、無限軌道車の転動輪が通過する幅方向中央部で
は、横剛性を高めることで沈み込みを防止し、トラクシ
ョンを確保するとともに脱輪を効果的に防止することが
でき、幅方向外側における横剛性を相対的に低く(言い
換えれば、補強材の充填量(率)を少なく)することに
よって、余分な重量増を防止しているのである。
【0023】また、クローラ本体2の周方向に関してみ
れば、上記第1実施形態と同様に、各傾斜補強層10,
12の補強材11,13の周方向成分によってある程度
の伸張を規制でき、特に、駆動輪等への巻き掛けによっ
て張力が付与される幅方向中央部においては、交差する
補強材11,13が周方向全周に連続性を有する形態と
なるために、幅方向外側に比べて高い伸張規制がなさ
れ、脱輪を好適に防止できるものとなっている。図5
は、本発明の第3実施形態を示すものであり、本実施形
態では、外周側に配設される傾斜補強層10が、クロー
ラ本体2の幅方向両側に亘る程度に広幅に形成され、内
周側に配設された傾斜補強層12がクローラ本体2の幅
方向中央範囲に止まるように幅狭に形成され、いずれも
クローラ本体2の幅方向中央にセンタリングされてい
る。
【0024】したがって、各傾斜補強層10,12は、
クローラ本体2の幅方向中央範囲T1で交差した状態で
重合し、幅方向外側では、外周側の傾斜補強層10の補
強材11が単独で存在しているものとなっている。本実
施形態においても、上記第2実施形態と同様の作用効果
を奏するものとなる。ただし、本実施形態では、長短異
なる長さの補強材11,13が必要となり、また、幅方
向両外側では、各補強材11の傾斜方向が同一となるた
めに、一方向に捻れやすくなるという欠点があり、この
点では、上記第2実施形態の方が有利なものとなる。
【0025】なお、本実施形態において、外周側の傾斜
補強層10を幅狭に形成し、内周側の傾斜補強層を幅広
に形成することができる。請求項3の本発明に対する上
記第2、第3実施形態では、補強層9は、傾斜補強層1
0,12だけでなく、周方向無端状の線材状の補強材を
幅方向に列設してなる周方向補強層や、幅方向に延伸す
る線材状の補強材を周方向に列設してなる幅方向補強層
を含む構成とすることができる。本発明は、上記実施形
態に限ることなく適宜設計変更可能である。
【0026】例えば、本発明においては、金属製や合成
樹脂製等によって形成された幅方向補強体(いわゆる芯
金)を備えた構成としてもよい。この場合、傾斜補強層
10,12によって横剛性が高められるものとなるた
め、この幅方向補強体を小型化又は軽量化することが可
能となる。
【0027】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、ク
ローラ本体の周方向の伸張を適度に許容することによ
り、クローラ本体等の損傷等を防止する機能と、脱輪を
防止する機能とをバランス良く両立させることができ
る。また、重量増を抑えながら効果的に横剛性を高めて
幅方向の曲げを防止し、トラクションの確保や脱輪防止
を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態にかかる弾性クローラの
外周側平面図(一部断面図)である。
【図2】図1のA−A矢示図である。
【図3】図1のB−B矢示図である。
【図4】(a)は本発明の第2実施形態にかかる弾性ク
ローラの外周側平面図(一部断面図)であり、(b)は
(a)のC−C矢示図である。
【図5】(a)は本発明の第3実施形態にかかる弾性ク
ローラの外周側平面図(一部断面図)であり、(b)は
(a)のD−D矢示図である。
【符号の説明】
1 弾性クローラ 2 クローラ本体 3 ラグ 4 ガイド突部 10 傾斜補強層 11 補強材 12 傾斜補強層 13 補強材

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾性材料により無端帯状に形成されたク
    ローラ本体(2)を備え、このクローラ本体(2)内
    に、幅方向成分を有して配設された線材状の補強材(1
    1,13)のみからなる補強層(9)を備え、 この補強層(9)は、クローラ本体(2)の周方向に対
    し傾斜して配設された前記補強材(11,13)を周方
    向に多数列設してなる傾斜補強層(10,12)を含
    み、且つこの傾斜補強層(10,12)をクローラ本体
    (2)の厚さ方向に複数備えており、各傾斜補強層(1
    0,12)の補強材(11,13)が互いに交差した状
    態で重合されていることを特徴とする弾性クローラ。
  2. 【請求項2】 各傾斜補強層(10,12)の補強材
    (11,13)が、クローラ本体(2)の幅方向中央範
    囲(T1)のみで重合されていることを特徴とする請求
    項1に記載の弾性クローラ。
  3. 【請求項3】 弾性材料により無端帯状に形成されたク
    ローラ本体(2)を備え、このクローラ本体(2)内
    に、周方向に対し傾斜して配設された線材状の補強材
    (11,13)を周方向に多数列設してなる傾斜補強層
    (10,12)を、クローラ本体(2)の厚さ方向に複
    数備え、各傾斜補強層(10,12)の補強材(11,
    13)が、クローラ本体(2)の幅方向中央範囲(T
    1)のみで交差した状態で重合されていることを特徴と
    する弾性クローラ。
  4. 【請求項4】 前記各傾斜補強層(10,12)が略同
    じ幅に形成され、且つクローラ本体(2)の幅方向中央
    部を含むように互いに幅方向反対側に偏心して配設され
    ていることを特徴とする請求項2又は3に記載の弾性ク
    ローラ。
  5. 【請求項5】 クローラ本体(2)の幅方向中央部に、
    内周側へ突出する脱輪防止用のガイド突部(4)が設け
    られている場合に、各傾斜補強層(10,12)の補強
    材(13,14)が互いに重合する幅方向範囲(T1)
    を、前記係合突部(4)が設けられている幅方向範囲
    (T2)に対応して設定していることを特徴とする請求
    項2〜4のいずれかに記載の弾性クローラ。
  6. 【請求項6】 クローラ本体(2)の外周面に周方向に
    間隔をおいてラグ(3)が突設され、周方向に隣合うラ
    グ(3)がクローラ本体(2)の幅方向中央部のみで周
    方向にオーバーラップしている場合に、各傾斜補強層
    (10,12)の補強材(11,13)が互いに重合す
    る幅方向範囲(T1)を、前記ラグ(3)がオーバーラ
    ップする幅方向範囲(T3)に対応して設定しているこ
    とを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の弾性ク
    ローラ。
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