JP3073267B2 - 弾性クローラ - Google Patents

弾性クローラ

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JP3073267B2
JP3073267B2 JP03148917A JP14891791A JP3073267B2 JP 3073267 B2 JP3073267 B2 JP 3073267B2 JP 03148917 A JP03148917 A JP 03148917A JP 14891791 A JP14891791 A JP 14891791A JP 3073267 B2 JP3073267 B2 JP 3073267B2
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Inventor
照幸 片山
Original Assignee
オーツタイヤ株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ゴム等の弾性材料から
なる無端帯状の弾性クローラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】建設機械例えばミニバックホー等におけ
る走行装置として使用されるクローラとしては、一般
に、金属製のものと、ゴム等の弾性材料製のものがあ
り、金属製クローラが取付けられている駆動用スプロケ
ットホイル及び案内転輪等に、弾性クローラを取付けう
るようにした履き替えタイプのものがある(例えば実公
昭63−18555 号公報参照) 。即ち、この弾性クローラ
は、弾性材料からなる無端帯状クローラ本体内に、左右
一対の案内突起を有する芯金が所定の間隔で埋設され、
本体外周面に各芯金に対応して夫々ラグが設けられてお
り、案内突起の頂面が転輪、アイドラー等の通過面とし
て本体周方向幅が広くなっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来例
にあっては、図6に例示するように、クローラ21のラグ
22の本体周方向両端23,24 が、芯金25の案内突起26頂面
26A の周方向端27,28 間に位置しているため、転輪29が
案内突起26の頂面周方向端27,28 を通過するとき、案内
突起26自体が図中矢印(イ),(ロ) で示す方向に傾動
し、振動発生の原因となっており、更に、芯金25が常時
傾動するため、芯金翼部30の接着力が低下し耐久性を損
ねるなどの問題がある。
【0004】本発明は、上述のような実状に鑑みてなさ
れたもので、その目的とするところは、芯金の傾動を抑
制して振動低減及び芯金翼部の接着力低下防止を図り、
耐久性を向上させることができる弾性クローラを提供す
るにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記目的を
達成するために、次の技術的手段を講じた。即ち、本発
明は、弾性材料からなる無端帯状クローラ本体内に、左
右一対の案内突起の本体周方向長さが翼部の同周方向幅
よりも大きい芯金が、本体の周方向に所定間隔をもって
埋設され、前記本体外周面に各芯金に対応して夫々左右
1又は複数対のラグが設けられ、芯金の案内突起頂面が
転輪通過面とされており、前記芯金の各案内突起頂面の
本体周方向端を、各ラグの接地面直上に位置させたこと
を特徴としている。
【0006】
【作用】本発明によれば、芯金の各案内突起頂面の本体
周方向端が、各ラグの本体周方向両端間即ち接地面の直
上に位置しているので、荷重が案内突起頂面の前記両端
に作用するとき、荷重点の真下には必ずラグがあり、し
たがって、芯金の傾動が抑制される。そのため、機体等
の振動が低減し、芯金翼部の接着力低下が生じることも
なく、弾性クローラの耐久性が大幅に向上する。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。図1及び図2は本発明の第1実施例を示し、1はゴ
ム等の弾性材料からなるクローラ本体で、無端帯状に構
成されており、該本体1 内には芯金2 、キャンバス3 、
スチールコードからなる抗張体4 等が埋設されると共
に、本体外周即ち接地面側に左右一対のラグ5 が各芯金
2 に対応して夫々形成されている。そして、芯金2 は、
クローラ本体1 の長手方向即ち周方向に所定の間隔で多
数配設され、その隣り合う芯金2 間にはクローラ本体1
の左右幅方向中央部に位置して駆動スプロケットホイル
(図示省略) の係合孔6 が設けられている。
【0008】前記芯金2 は、図1に示すように、左右一
対の翼部7を係止部8 で一体に連結すると共に、各翼部7
の係止部8 側端に、各翼部7 の本体周方向幅よりも大
きい本体周方向長さを有する左右一対の案内突起9 が設
けられている。なお、前記係止部8 は芯金2 の中心に位
置しており、案内突起9 及び翼部7 が左右対称に配置さ
れている。また、芯金2 の案内突起9 の頂面10は、平坦
に形成されて転輪11等の通過面とされており、該頂面10
のみがクローラ本体1 から露出している。さらに、芯金
2 の埋設間隔は、クローラが駆動スプロケットホイル又
はアイドラに巻付いたときに、各案内突起9 が相互に干
渉しない程度に可及的に小さくされており、転輪11等の
落込みが少なくなるようにしてある。
【0009】前記ラグ5 は、芯金2 の左右一対の翼部7
及び案内突起9 の投影域よりも若干大きくなるように、
夫々翼部7 及び案内突起9 に対応して設けられており、
芯金案内突起9 の頂面10の本体周方向端10A,10B が、各
ラグ5 の本体周方向両端5A,5B 間即ち接地面5Cの直上に
位置している。したがって、図2に示すように機体の荷
重Pが頂面端10A,10B に作用したとき、その直下には必
ずラグ5 が位置し、安定よく荷重Pを支持するため、芯
金2 の傾動がほとんどなくなる。
【0010】上記第1実施例弾性クローラを走行装置の
金属製クローラに代えて駆動スプロケットホイル、転輪
11、アイドラに巻装し、舗装路面での走行を行なう場
合、転輪11が芯金2 の左右一対の案内突起9 頂面10上を
転動しながら通過する。このとき、転輪11は、隣接芯金
2 の各案内突起9 間で若干落ち込むが、その頂面10端10
A,10B の直下にラグ接地面5Cが位置しているため、安定
よく支持され、小さな上下動の繰返し即ち細かい振動と
なり乗り心地が向上する。また、芯金2 の傾動が小さく
なり、振動が低減すると共に、翼部7 のクローラ本体1
との接着力低下が防止される。
【0011】図3は本発明の第2実施例を示し、第1実
施例と異なるところは、1本の芯金2 に対応して左右2
対のラグ5 が形成された点で、各芯金案内突起9 の頂面
10端10A,10B の直下にラグ接地面5Cが位置しており、第
1実施例と同等の作用効果を奏する。したがって、図2
と同符号を付し、詳細説明を省略する。図4は本発明の
第3実施例を示し、第1実施例と異なるところは、各芯
金2 に対応して左右3対のラグ5 が形成されている点
で、芯金案内突起9 の頂面10端10A,10B の直下にラグ接
地面5Cが位置しており、第1実施例と同等の作用効果を
奏する。したがって、図2と同符号を付し、詳細説明を
省略する。
【0012】図5は本発明の第4実施例を示し、第1実
施例と異なるところは、各芯金2 の案内突起9 直下に位
置するラグ接地面12が、本体1 の周方向に連続して形成
されている点であり、各案内突起9 の頂面端10A,10B 直
下にはラグ接地面12が位置しており、第1実施例と同等
の効果を奏する。したがって、図1と同符号を付し、詳
細説明を省略する。
【0013】本発明は上記実施例に限定されるものでは
なく、例えば芯金2 の案内突起9 を本体1 の周方向にオ
フセットし、千鳥形配置とすることができる。
【0014】
【発明の効果】本発明は、上述のように、弾性材料から
なる無端帯状クローラ本体内に、左右一対の案内突起の
本体周方向長さが翼部の同周方向幅よりも大きい芯金
が、本体の周方向に所定間隔をもって埋設され、前記本
体外周面に各芯金に対応して夫々左右1又は複数対のラ
グが設けられ、芯金の案内突起頂面が転輪通過面とされ
おり、前記芯金の各案内突起頂面の本体周方向端を、
各ラグの接地面直上に位置させたことを特徴とするもの
であるから、芯金の傾動が抑制されて安定よく支持さ
れ、小さな上下動となって振動が低減されると共に、芯
金翼部の本体に対する接着力低下が防止され、したがっ
て弾性クローラの耐久性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す接地側の部分平面図
である。
【図2】図1の部分側面拡大図である。
【図3】本発明の第2実施例を示す部分側面図である。
【図4】本発明の第3実施例を示す部分側面図である。
【図5】本発明の第4実施例を示す接地側の部分平面図
である。
【図6】従来例を示す部分側面図である。
【符号の説明】
1 クローラ本体 2 芯金 5 ラグ 5C ラグ接地面 7 芯金の翼部 9 案内突起 10 頂面 10A 頂面の本体周方向端 10B 頂面の本体周方向端 11 転輪 12 ラグ接地面

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾性材料からなる無端帯状クローラ本体
    内に、左右一対の案内突起の本体周方向長さが翼部の同
    周方向幅よりも大きい芯金が、本体の周方向に所定間隔
    をもって埋設され、前記本体外周面に各芯金に対応して
    夫々左右1又は複数対のラグが設けられ、芯金の案内突
    起頂面が転輪通過面とされており、前記芯金の各案内突
    起頂面の本体周方向端を、各ラグの接地面直上に位置さ
    せたことを特徴とする弾性クローラ。
JP03148917A 1991-06-20 1991-06-20 弾性クローラ Expired - Lifetime JP3073267B2 (ja)

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JPH04372479A JPH04372479A (ja) 1992-12-25
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