JP2898008B2 - 弾性無限軌道帯 - Google Patents

弾性無限軌道帯

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JP2898008B2 JP1098180A JP9818089A JP2898008B2 JP 2898008 B2 JP2898008 B2 JP 2898008B2 JP 1098180 A JP1098180 A JP 1098180A JP 9818089 A JP9818089 A JP 9818089A JP 2898008 B2 JP2898008 B2 JP 2898008B2
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伸二 内田
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Bridgestone Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、ゴム等の弾性材料から形成された無端帯
状のクローラの内周面側に転輪通過面を有し、転輪通過
面に隣接して内方側に突出し、駆動輪との駆動に供され
る駆動突起を形成した芯金を有さない弾性無限軌道帯に
関するものである。
〔従来の技術〕
従来の弾性無限軌道帯は、第5図に示すようにゴム等
の弾性材料から形成された無端帯状のクローラ1の内周
面側に転輪通過面2を有し、この転輪通過面2を転輪3
が転動するようになっている。また、転輪通過面2に隣
接して内方側に突出する駆動突起4を形成してある。こ
の駆動突起4はクローラ1と同様のゴム等の弾性材料か
ら形成されている。また、クローラ1内にはスチールコ
ード等の引張補強部材100を埋設してあり、クローラ1
の接地面側にはラグ5を形成してある。このように構成
された弾性無限軌道帯は、第6図に示すように駆動輪6
と遊動輪7との間に巻掛けされる。
〔発明が解決しようとする課題〕
第5図に示すような従来の弾性無限軌道帯では、転輪
3が脱輪し易い傾向があった。すなわち、クローラ1に
芯金が埋設していないタイプのものであるため、クロー
ラ1が撓み易く、走行中に石等に乗り上げた場合等には
転輪3が駆動突起4を乗り越えたりする。転輪3が駆動
突起4を乗り越えるときには、クローラ1に埋設された
引張補強部材100に大きな張力が作用し、駆動輪6や遊
動輪7の個所で大きな変形が発生し、さらに脱輪を助長
する原因となっていた。また、クローラ1の変形によ
り、駆動輪6の個所での係合状態が変化し、係合不良も
発生する。
そこで、この発明は、クローラの変形を抑制し、転輪
の脱輪防止を図り、駆動輪による弾性無限軌道帯の駆動
も確実なものとした弾性無限軌道帯を提供することを目
的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上述の目的を達成するため、この発明は、ゴム等の弾
性材料から形成された無端帯状のクローラ本体と、この
クローラ本体の幅方向中央部の内周面側にクローラ本体
の周方向に一定ピッチをもって突出し、駆動輪と係合し
て駆動に供される駆動突起と、該駆動突起を挟んだクロ
ーラ本体幅方向左右の内周面側に形成された転輪通過面
と、クローラ本体の周方向に埋設されたスチールコード
等の引張補強部材とを有し、且つ、芯金を有さない弾性
無限軌道帯において、前記引張補強部材が少なくとも駆
動突起を挟んだ左右の転輪通過面の投影域内の全幅に連
続して埋設されたものである。
〔作用〕
この発明に係る芯金の無い弾性無限軌道帯では、駆動
輪と遊動輪に巻回された弾性無限軌道帯のテンション
は、駆動輪及び遊動輪のクローラ本体との接触面で受け
るが、転輪通過面の投影域内で引張補強部材が弾性無限
軌道帯の周方向に埋設されていない部位が存在すると、
その部位の伸び率と埋設部位の周方向の伸び率が異な
り、特に、弾性無限軌道帯に過度の張力が作用した場合
には、駆動輪や遊動輪の箇所での大きな変形が生じる。
この変形が脱輪を助長させる原因となるとともに、引張
補強部材の埋設部位と非埋設部位の境界にクラックが生
じるといった問題があった。しかし、この発明によれ
ば、引張補強部材が少なくとも駆動突起を挟んだ左右の
転輪通過面の投影域内の全幅に連続して、埋設されてい
るので、少なくとも転輪通過面の投影域内における弾性
無限軌道帯の幅方向の剛性は均一になり上記の問題を解
決できる。
〔実施例〕
以下に、この発明の好適な実施例を図面を参照にして
説明する。
第1図に示す第1実施例では、転輪3の幅をAとし、
クローラ1に埋設されたスチールコード等の引張補強部
材8の幅をBとすると、B≧Aの関係となっている。こ
の実施例では駆動突起4を2山設けてある。このよう
に、引張補強部材8は、転輪3の通過面の投影域内の全
幅において幅方向に埋設され、しかも1本1本がほぼ等
間隔で、かつ連続して並列埋設されている。
第2図に示す第2実施例は、駆動突起4が1山のもの
を示し、引張補強部材8が第1実施例と同様に転輪3の
幅よりも広い幅に亘って埋設されたものを示す。
上述したいずれの実施例においても、接地面側にラグ
5を形成した例を示すが、ラグ5を形成しないタイプの
弾性無限軌道帯においても、この発明が適用できること
は勿論である。また、いずれの実施例においても、クロ
ーラ1内に埋設されるスチールコード等の引張補強部材
8は、少なくとも転輪通過面2の投影域内の全幅におい
て幅方向にほぼ等間隔で連続して並列埋設される。
第3図および第4図は転輪3の幅Aと引張補強部材8
(または100)の幅Bと走行装置の機体重量が弾性無限
軌道帯に作用した状態における変形量δの測定手段を示
すものであり、B=150mmに設定し、Aのサイズを夫々
異ならしめた弾性無限軌道帯を駆動輪6と遊動輪7に巻
掛けし、駆動輪6側を固定し、遊動輪7を第4図に示す
ように200kgの力でテンションをかけたときの変形量δ
を測定した結果は次表に示す通りであった。
この実験結果から明らかなように、A=Bの状態にお
いて変形量δは著しく向上された。
〔効果〕
以上説明したように、この発明によれば、ゴム等の弾
性材料から形成された無端帯状のクローラ本体と、この
クローラ本体の幅方向中央部の内周面側にクローラ本体
の周方向に一定ピッチをもって突出し、駆動輪と係合し
て駆動に供される駆動突起と、該駆動突起を挟んだクロ
ーラ本体幅方向左右の内周面側に形成された転輪通過面
と、クローラ本体の周方向に埋設されたスチールコード
等の引張補強部材とを有し、且つ、芯金を有さない弾性
無限軌道帯において、前記引張補強部材が少なくとも駆
動突起を挟んだ左右の転輪通過面の投影域内の全幅に連
続して埋設されているので、クローラの変形量が大幅に
減少し、脱輪が抑制される。また、転輪が駆動突起に乗
り上げる際に発生する過張力が作用しても駆動輪や遊動
輪の個所における変形を最小限に抑え、脱輪防止に顕著
な効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の第1実施例を示す断面図、第2図は
第2実施例を示す断面図、第3図は第4図に示すような
テンションをかけたときの弾性無限軌道帯の変形量を測
定するための説明的断面図、第4図はテンションをかけ
る条件を説明する図、第5図は従来例を示す断面図、第
6図は駆動輪と遊動輪との間に弾性無限軌道帯を巻掛け
した状態の簡略側面図である。 1……クローラ、2……転輪通過面、3……転輪、4…
…駆動突起、8……引張補強部材。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ゴム等の弾性材料から形成された無端帯状
    のクローラ本体と、このクローラ本体の幅方向中央部の
    内周面側にクローラ本体の周方向に一定ピッチをもって
    突出し、駆動輪と係合して駆動に供される駆動突起と、
    該駆動突起を挟んだクローラ本体幅方向左右の内周面側
    に形成された転輪通過面と、クローラ本体の周方向に埋
    設されたスチールコード等の引張補強部材とを有し、且
    つ、芯金を有さない弾性無限軌道帯において、 前記引張補強部材が少なくとも駆動突起を挟んだ左右の
    転輪通過面の投影域内の全幅に連続して埋設されたこと
    を特徴とする弾性無限軌道帯。
JP1098180A 1989-04-18 1989-04-18 弾性無限軌道帯 Expired - Lifetime JP2898008B2 (ja)

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DE602004026295D1 (de) * 2003-05-28 2010-05-12 Bridgestone Corp Kautschukbahn mit ausgezeichneter geradenstabilität
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