JP2002262549A - 誘導性負荷の通電制御装置 - Google Patents

誘導性負荷の通電制御装置

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JP2002262549A
JP2002262549A JP2001054460A JP2001054460A JP2002262549A JP 2002262549 A JP2002262549 A JP 2002262549A JP 2001054460 A JP2001054460 A JP 2001054460A JP 2001054460 A JP2001054460 A JP 2001054460A JP 2002262549 A JP2002262549 A JP 2002262549A
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Takayoshi Honda
隆芳 本多
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Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 誘導性負荷に流れる電流の振幅を適正な大き
さに維持可能な誘導性負荷の通電制御装置を提供する。 【解決手段】 図4(a)に示す様に、リニアソレノイ
ドに流すべき目標電流値に応じて、PWM周期を変化さ
せる。そのため、図4(b)に示すように、制御状態の
移行によって目標電流値が小さくなった場合(即ち、デ
ューティ比が小さくなった場合)であっても、一回のO
N時間を長くすることができ、リニアソレノイドの電流
の振幅が小さくなるのを抑制することができる。この結
果、リニアソレノイドにおける摩擦抵抗の発生を防止す
ることができるため、リニアソレノイドのストロークに
ヒステリシスが生じることを抑制できると共に、リニア
ソレノイドL1の応答性の低下を抑制できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、フィードバック
制御により誘導性負荷の駆動を行う通電制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、リニアソレノイドなどの誘導
性負荷の駆動においては、例えば、特開平10−224
8号公報や特開平2000−114038号公報に記載
されている様に、デューティ比が制御されたパルス信号
を出力することにより、誘導性負荷の通電電流を制御す
るパルス幅変調(PWM)法が知られている。
【0003】特開平2000−114038号公報に記
載の技術では、誘導性負荷の通電経路上に設けた電流検
出抵抗の両端の電位をA/D変換して検出し、電流検出
抵抗の両端の電位差からリニアソレノイドの実電流値を
検出する。そして、実電流値と目標電流値との偏差に基
づいてハ゜ルス信号のデューティ比を設定することにより、
リニアソレノイドの実電流値が目標電流値に近づくよう
にしている。
【0004】また、特開平10−2248号公報に記載
の技術では、上記と同様の電流検出抵抗の両端の電位差
を差動アンプにて増幅した後、これをA/D変換して検
出し、その検出結果から、リニアソレノイドの実電流値
を検出する。そして同様に、実電流値と目標電流値との
偏差に基づいてハ゜ルス信号のデューティ比を設定すること
により、リニアソレノイドの実電流値が目標電流値に近
づくようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】さて、これらの技術で
は、通常状態において、デューティ比を50%とすれば
実電流値を最大(即ち、必要な範囲のうちで最大)にす
ることができるよう設計するのが一般的である。即ち、
50%よりも大きい範囲を使用せずに残しておくのであ
る。こうすることで、駆動電圧が低下した場合でも、デ
ューティ比をより大きく(50%よりも大きく)するこ
とによって、必要な電流をリニアソレノイドに流すこと
が可能となる。
【0006】例えば、図9(a)に示す様に、バッテリ
の電圧+Bが14Vのとき、デューティ比を50%とす
ることにより最大電流(例えば1A)が得られるよう設
計しておけば、バッテリの電圧+Bが7V(最低動作保
証電圧)となったときでも、デューティ比を100%と
することによって、最大電流を得ることができるのであ
る。
【0007】ところが、この様に構成した場合、リニア
ソレノイドに流れる電流を微少量(例えば100mA)
に制御するにはデューティ比を低下(例えば5%程度)
させることになるが、そのとき、図9(b)に示す様に
リニアソレノイドの電流波形は振幅の小さいものとな
り、次の様な不都合が生じる。
【0008】特開平2000−114038号公報等に
記載の技術の如く、電流検出抵抗の両端の電位差をA/
D変換して実電流値を求める技術においては、ある程度
の電流振幅を期待して電流の検出精度を確保しているた
め、電流振幅が小さいと電流検出精度が悪くなるという
問題が生じる。
【0009】また、電流波形の振幅が小さいと、それに
応じてリニアソレノイドに加わるディザも小さくなる。
そのためリニアソレノイドにおいて静摩擦力が発生し易
くなり、その摩擦抵抗に起因して、リニアソレノイドの
ストロークが駆動電流に対してヒステリシスを有する特
性となってしまう。また、リニアソレノイドの応答性が
悪化し、連成振動などの振動を引き起こす結果ともな
る。なお、電流波形の振幅が小さくなる現象は、デュー
ティ比が小さい場合(0%〜30%付近)のほか、大き
い場合(70%付近〜100%)でも起こりうる。
【0010】こうした不具合を防止するには、パルス信
号の発生周期(以下「PWM周期」と記す)を予め長く
設定しておくことが考えられる。PWM周期を長くして
おけば、目標電流値が微少であっても電流波形の振幅が
過度に小さくなることを抑制することができ、その結
果、上記ヒステリシスの発生やリニアソレノイドの応答
性の悪化を防止することができると考えられる。
【0011】ところがPWM周期を長くすると、デュー
ティ比を50%とした場合の電流振幅が大きくなりす
ぎ、それに応じてリニアソレノイドの振動も大きくなる
ため、騒音を発生するという問題が起こりうる。また、
特開平2000−114038号公報に記載の技術の如
く、電流検出抵抗の両端の電位差をA/D変換して実電
流値を求める技術においては、次の様な不具合が起こり
うる。即ち、駆動系のGND電圧が制御系のGND電圧
より高くなった場合において、電流波形の振幅が大きく
なりすぎると、電流検出抵抗のH側の電位がA/D変換
器の入力範囲を超えてしまい、電流検出を正しく行うこ
とができない可能性がある。
【0012】また、特開平10−2248号公報に記載
の技術の如く、電流検出抵抗の両端の電位差を、差動ア
ンプを介して検出する技術においても、差動アンプの入
力電圧範囲には制約(例えば、電源電圧5Vの場合、
3.5V以下であること)があるため、電流の振幅が大
きいと、この入力電圧範囲を超えてしまい、正しく電流
検出することができない。
【0013】以上の問題点に関し、例えば特公平6−5
3498号公報では、電流の振幅が大きくなりすぎるこ
とを防ぐと共に、リニアソレノイドのヒステリシスを低
減するための技術が提案されている。この技術は、図1
0に示す様に、三角波信号と基準信号との大小関係に応
じてHighレベル或いはLowレベルとなるパルス信号(P
WM信号)を生成し、これを駆動信号としてリニアソレ
ノイドを駆動するものである。そしてリニアソレノイド
の実電流値と目標電流値との偏差(誤差)に応じて基準
信号を設定することによりハ゜ルス信号のデューティ比を変
更し、リニアソレノイドに所期量の駆動電流が流れるよ
うフィードバック制御している。
【0014】上記の基準信号は、一定のPWM周波数
(即ち、三角波信号の周波数)よりも低周波のディザ用
矩形波を、実電流値と目標電流値との偏差に加算するこ
とにより生成されるものである。そのため、基準信号の
大きさはディザ用矩形波の周期に応じて大小に切り替わ
る。
【0015】従って、ハ゜ルス信号のデューティ比は、ディ
ザ用矩形波に同期して、所定の値(中央値)を中心に大
小に切替わることとなり、リニアソレノイドにはデュー
ティ比の平均値に対応した総合平均電流が流れると共
に、リニアソレノイドの駆動電流には、ディザ用矩形波
に同期した緩やかな振幅が発生することとなる。
【0016】ディザ用矩形波の周波数はリニアソレノイ
ドが追従可能な低い周波数であるため、リニアソレノイ
ドにおいては、ディザによって応答性の悪化やヒステリ
シスが低減されることとなる。また、リニアソレノイド
の電流の振幅は、騒音が発生しない程度に低く押さえら
れる。
【0017】しかし、特公平6−53498号公報記載
の技術は、駆動電流のデューティ比を所定の中央値を中
心に大小に切り替えるものであるから、これを応用しよ
うとすると次の様な問題が生じる。例えば総合平均電流
を微少値に制御しようとすると、図10に示す様に、電
流波形に振幅の無い区間が発生するし、また電流波形全
体としてもその振幅は極めて小さいものとなる。そのた
め、ヒステリシスの低減や応答性の低下防止に有効なデ
ィザをリニアソレノイドに与えることができない。
【0018】本発明は、こうした問題を背景としてお
り、誘導性負荷に流れる電流の振幅を適正な大きさに維
持することができる誘導性負荷の通電制御装置を提供す
ることを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記課題
を解決するため、請求項1記載の誘導性負荷の通電制御
装置においては、誘導性負荷の通電経路上に設けられた
スイッチング手段が通電経路を断続し、パルス信号発生
手段が所定のデューティ比のパルス信号を所定の周期で
発生し、そのパルス信号をスイッチング手段に供給する
ことにより通電経路を断続させて誘導性負荷を駆動する
よう構成されている。
【0020】パルス信号のデューティ比は、デューティ
比設定手段によって、誘導性負荷の目標電流値と実電流
値検出手段で検出された実電流値との偏差に基づき、実
電流値が目標電流値に追従するように設定され、パルス
信号の発生周期は、周期設定手段によって設定される。
【0021】そして特に請求項1記載の誘導性負荷の通
電制御装置においては、周期選択手段が、誘導性負荷の
目標電流値の大きさに応じた長さの周期を選択し、その
選択された周期を、周期設定手段がパルス信号の発生周
期(即ち、PWM信号)として設定できるように構成さ
れている。
【0022】即ち、パルス信号の発生周期が一定の場
合、誘導性負荷の目標電流値の大きさによって実際の電
流の振幅が大きく変動するので、これを抑制するべく請
求項1記載の誘導性負荷の通電制御装置においては、P
WM信号を一定とするのではなく、誘導性負荷の目標電
流値の大きさに応じた長さの周期に切り替える。
【0023】そのため、誘導性負荷の電流の振幅が小さ
くなりすぎたり大きくなりすぎたりすることが無いよ
う、電流の振幅を適正な大きさに調整することができ
る。この結果、誘導性負荷における摩擦抵抗の発生を防
止することができるのでヒステリシスの発生や応答性の
低下を抑制できるし、また、騒音の発生や、電流検出が
不能となる事態を回避できる。
【0024】次に、上記課題を解決するためには、請求
項2に記載の様な構成をとることもできる。請求項2記
載の誘導性負荷の通電制御装置においては、周期選択手
段が、誘導性負荷の実電流値の大きさに応じた長さの周
期を選択するよう構成されている。
【0025】実電流値は、目標電流値に追従するから、
その大きさに応じた長さの周期を選択することにより、
請求項1に記載の発明と同様な効果を奏することができ
る。なお、この「実電流値の大きさ」は、誘導性負荷に
流れる瞬時的な値でも良いが、実電流の振幅が大きい場
合には、電流の平均の大きさを用いるとよい。
【0026】また、上記課題を解決するためには、請求
項3に記載の様な構成をとることもできる。請求項3に
記載の誘導性負荷の通電制御装置においては、周期選択
手段が、誘導性負荷に通電するための電源の電圧値の大
きさに応じた長さの周期を選択するよう構成されてい
る。
【0027】PWM信号が一定の場合、誘導性負荷に通
電するための電源の電圧値の大きさによって実際の電流
の振幅が大きく変動するので、これを抑制するべく請求
項3記載の誘導性負荷の通電制御装置においては、電源
の電圧値の大きさに応じた長さの周期に切り替える。そ
のため、誘導性負荷の電流の振幅が小さくなりすぎたり
大きくなりすぎたりすることが無いよう、電流の振幅を
適正な大きさに調整することができる。この結果、誘導
性負荷における摩擦抵抗の発生を防止することができ、
ヒステリシスの発生や応答性の低下を抑制できるし、ま
た、騒音の発生や、電流検出が不能となる事態を回避で
きる。
【0028】以上に説明した請求項1〜3の発明におい
て、周期選択手段による、それぞれ目標電流値、実電流
値或いは電源電圧(以下、単に「目標電流値等」と記
す)の大きさに応じた周期の選択には、ヒステリシス幅
を設けると良い。例えば目標電流値等の大きさに応じて
PWM周期として第1周期および第2周期の何れかを選
択する際、目標電流値等と1つの基準値との大小関係だ
けで何れかに決定しようとすると、チャタリングが発生
してしまう可能性がある。
【0029】そこで、PWM周期として第1周期および
第2周期の何れかを選択する際の基準として、目標電流
値等と比較するための第1基準値および第2基準値を設
定しておく。そして、周期設定手段を次のように構成す
る。即ち、目標電流値等の大きさを判断し、目標電流値
等が第1基準値と第2基準値との間の値であるときには
現状の周期をそのまま選択し、目標電流値等が第1基準
値および第2基準値のいずれよりも大きいときには第2
周期を選択し、目標電流値等が第1基準値および第2基
準値のいずれよりも小さいときには第1周期を選択する
ように構成するのである。この様にすれば、上記のよう
なチャタリングの発生を防止でき、周期の選択・設定を
安定して行うことができる。
【0030】また次に、上記請求項1〜3の誘導性負荷
の通電制御装置においては、請求項4に記載の様に、目
標電流値と実電流値との偏差を予め定められた偏差判断
値と比較する偏差比較手段を設け、これによる比較の結
果、偏差の方が大きいときには、PWM信号を最短の周
期に設定すると良い。そうすれば、目標電流値が急に変
わった場合など、目標電流値と実電流値との差が大きい
場合であっても、デューティ比の設定変更が、実際のパ
ルス信号に速やかに反映され、実電流値の目標電流値へ
の追従性を高いものとすることができる。
【0031】また請求項5に記載の様に、誘導性負荷に
通電するための電源の電圧値の変動を検出する電圧変動
検出手段を設け、これにより電圧変動が検出された場合
に、パルス周期の発生周期を最短の周期に設定するよう
構成しても良い。電源電圧が変動した場合には実電流値
がずれるため、その実電流値を目標電流値に近づける方
向にデューティ比が設定変更されることになるが、PW
M信号を短くすることによって、デューティ比の設定変
更をパルス信号に速やかに反映させることができる。そ
の結果、電源電圧の変動が大きい場合であっても、実電
流値を目標電流値に速やかに回復させることができる。
【0032】なお、特公平6−27510号公報に記載
の技術においては、ラジオノイズを低減するため、PW
M周期をランダムに変更することを行っている。しか
し、誘導性負荷の電流の振幅が大きい状態においてPW
M周期を長く設定してしまうことも考えられる。そうし
た場合には、例えば図11(a)に示すように、電流波
形の振幅が大きくなり過ぎる可能性がある。また、電流
波形の振幅が小さい状態において、PWM周期を短く設
定し舞うことも考えられ、そうした場合には、例えば図
11(b)に示すように、電流波形の振幅が小さくなり
過ぎる可能性もある。従って、特公平6−27510号
記載の技術では、上記課題を解決することはできない。
【0033】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の第1実施例を図
面と共に説明する。図1は、自動車用リニアソレノイド
制御装置1の構成を表すブロック図である。このリニア
ソレノイド制御装置1は、自動車に搭載されたエンジン
を目標状態に制御するために、エンジンに設けられたリ
ニアソレノイドL1を通電制御するためのものである。
リニアソレノイド制御装置1にはリニアソレノイド制御
IC2が備えられている。
【0034】このリニアソレノイド制御IC2は、エン
ジンコントロール用のホストCPU3にて演算されたリ
ニアソレノイドL1に流すべき電流を表すデータ(目標
電流値)に従いリニアソレノイドL1に流れる電流をフ
ィードバック制御するためのICであり、制御CPU4
とダイレクト・メモリ・アクセス回路(DMA)5とP
WM信号出力回路6を備えている。
【0035】DMA5は、ホストCPU3に内蔵された
RAMからリニアソレノイドL1の目標電流値を読み込
み、制御CPU4に入力する。そして、制御CPU4
は、リニアソレノイドL1の実電流値が目標電流値に近
づくように、リニアソレノイドL1を通電制御する。即
ち、リニアソレノイドL1をPWM信号にてデューティ
駆動するためのデューティ比を演算し、その検出結果を
PWMデータ(駆動データ)としてPWMデータ受渡用
のRAM7に格納する。
【0036】そして、PWM信号出力回路6は、PWM
データ受渡用RAM7からリニアソレノイドL1に対す
るPWMデータを読み込み、リニアソレノイドL1をデ
ューティ駆動するためのPWM信号SG1を生成する。
一方、電流制御対象となるリニアソレノイドL1は、バ
ッテリの正極(電源電圧+B)からバッテリの負極(グ
ランド)に至る電源ライン中に配置されている。電源ラ
インにおけるリニアソレノイドL1の電源+B側には、
いわゆるハイサイドスイッチとしてのFET8が設けら
れている。さらに、このFET8のゲート端子には、エ
ミッタが接地されたNPNトランジスタ9のコレクタが
接続されている。
【0037】NPNトランジスタ9は、FET8のゲー
トを接地することにより、FET8をオンさせるための
ものである。NPNトランジスタ9のベースにはPWM
信号出力回路6から、リニアソレノイドL1の通電を制
御するためのPWM信号SG1が入力される。NPNト
ランジスタ9およびFET8は、PWM信号SG1がHi
ghレベルであるときにオン状態となり、バッテリからリ
ニアソレノイドL1への通電経路を通電させる。逆に、
PWM信号SG1がLowレベルであるときにオフ状態と
なり、リニアソレノイドL1の通電経路を遮断する。
【0038】また、リニアソレノイドL1のグランド側
には、電流検出用の抵抗R1が設けられている。即ち、
所定の電位差を生じる電源ライン中に、誘導性負荷とし
てのリニアソレノイドL1およびスイッチング素子とし
てのFET8が直列に接続され、この直列回路に対し電
流検出抵抗R1が直列に接続されている。この抵抗R1
は、リニアソレノイドL1に流れる電流を検出するため
のものである。
【0039】電流検出抵抗R1の両端H,Lはそれぞれ
マルチプレクサ(MPX)12を介してA/D変換器1
3に接続可能となっている。電流検出抵抗R1の一端H
は、ノイズ除去フィルタ20を介してマルチプレクサ1
2に接続されている。電流検出抵抗R1の他端Lは、ノ
イズ除去フィルタ22を介してマルチプレクサ12に接
続されている。これらノイズ除去フィルタ20,22
は、CR回路にて構成され、ノイズ等の高周波成分を除
去するよう機能する。このため、ノイズの影響による電
流検出値の精度低下を防ぐことができる。
【0040】そのほか、マルチプレクサ12には、ノッ
クセンサ、エンジン冷却水温センサ、エンジン吸気温検
出センサ、バッテリ電圧検出ラインVLなどが接続され
ている。そして、電流検出抵抗R1の両端H,Lの電圧
信号、ノック信号、水温信号、吸気温信号、バッテリ電
圧などが、選択的にA/D変換器13に入力可能とされ
ている。
【0041】A/D変換器13は、マルチプレクサ12
を介して、リニアソレノイドL1の電流値を表す電流検
出信号(即ち、電流検出抵抗R1の両端の電位)、ノッ
ク信号、水温信号、吸気温信号、およびバッテリ電圧
を、一定のA/D変換周期で順に取り込んでデジタル値
に変換し、そのデジタル値をA/Dデータ受渡用のRA
M14に格納する。なお、A/Dデータ受渡用RAM1
4は制御CPU4からもアクセスできるようになってい
る。
【0042】また、A/D変換後のノック信号や水温信
号や吸気温信号やバッテリ電圧は、制御CPU4、DM
A5を通してホストCPU3にエンジン運転状態を示す
データとして取り込まれる。制御CPU4には演算処理
実行用のプログラムや各種データが格納されたROM1
5、及び、演算処理実行時の制御用のデータを一時格納
するためのRAM16が接続されている。
【0043】制御CPU4は、ROM15に格納された
プログラムに従って、電流検出抵抗R1の実電流値が、
DMA5を介して入力されるリニアソレノイドL1の目
標電流値となるようにPWM信号SG1のデュティー比
を算出する。そして、その算出したデュティー比に基づ
きリニアソレノイドL1通電用のPWMデータを設定
し、これをPWMデータ受渡用RAM7に格納する。
【0044】こうした制御CPU4の機能につき、図2
等を用いて詳説する。図2は、制御CPU4がリニアソ
レノイドL1をフィードバック制御するための機能を示
すブロック図である。DMA5から制御CPU4に与え
られる目標電流値はステップ状に入力されるので、これ
をフィードバック制御における目標値として直接用いる
と、実電流値がオーバーシュートをおこしてしまう。そ
こで、電流目標値の入力信号を積分器(詳しくは時定数
(積分定数)=mmである一次遅れ要素)を通過させる
ことによって、鈍らせる(:即ち、変化の緩やかな信
号に変換する)。また、目標電流値と実電流値とのLS
Bを合わせるため(即ち、各値をデジタル値で表した場
合の最下位ビット(LSB)によって示される物理量の
大きさを合致させるため)、増幅部(ゲインM)で積分
器の出力信号を増幅する()。
【0045】A/Dデータ受渡用のRAM14に格納さ
れている電流検出抵抗R1のH側およびL側の電位は、
所定時間毎(本実施例では、フローチャートと共に説明
する如く、100μs毎)に制御CPU4に取り込ま
れ、そして、その差分に基づいて、リニアソレノイドL
1の実電流値が算出される()。
【0046】そして、増幅部Mの出力値(即ち、目標
電流値)と実電流値との偏差が、積分器(詳しくは時
定数(積分定数)=ggである一次遅れ要素)により積
算され()、更にその積算値が増幅部(ゲインG)で
増幅される()。この様にして得られた偏差分は、
増幅部Mの出力値と加算された後()、ゲインPで
増幅される。
【0047】そしてPWMデータ算出処理機能により、
このゲインPで増幅された加算値に基づいて、PWM
制御のデューティ比が決定され、更に、リニアソレノイ
ドL1を駆動するためのPWMデータ(PWM周期、O
N時間)が算出される。制御CPU4は、こうして算出
したPWMデータをPWMデータ受渡用RAM7に格納
する。なお、本実施例においては、通常の状態において
目標電流値が最大(1A)であるときに、デューティ比
を50%とするように設定されている。
【0048】この様にしてリニアソレノイドL1の実電
流値をフィードバックしつつPWMデータを決定してい
るため、実電流値が増幅部Mの出力値よりも小さい場
合には、実電流値を増加させる方向にリニアソレノイド
L1の通電が制御され、実電流値が増幅部Mの出力値
よりも大きい場合には、実電流値を減少させる方向にリ
ニアソレノイドL1の通電が制御されることとなる。
【0049】この様な制御CPU4の動作をフローチャ
ートで示したのが図3である。図3に示す処理は、所定
時間毎(本実施例では100μs毎)に実行されるもの
であり、まず、DMA5からの入力信号を鈍らせたもの
(即ち、増幅部Mの出力値)を目標電流値VRn(電
圧換算値)として記憶する(ステップ(以下、単に
「S」と記す)10)。
【0050】一方、A/Dデータ受渡用のRAM14か
らは、電流検出抵抗R1のH側の電圧値(VIOH)を
読み込む(S20)と共に、電流検出抵抗R1のL側の
電圧値(VIOL)を読み込み(S30)、それらの差
分を、実電流値VIO(電圧換算値)として記憶する
(S40)。こうして求めた目標電流値VRnと実電流
値VIOとに基づいて、PWM制御用のデューティ比D
utyを算出する(S50)。
【0051】次に、目標電流値VRnに基づいて、PW
M周期Tsを設定する(S60〜S110)。即ち、目
標電流値VRnの値に応じて(S60)、「VRn<2
00mA」であるとき、PWM周期Tsを「6.6m
s」と設定する(S70)。また、「200mA≦VR
n<300mA」であるとき、現状のPWM周期Tsが
「6.6ms」と設定されているか否かを判断する(S
80)。その結果、現在のPWM周期Tsが「6.6m
s」であるときには(S80:YES)、PWM周期T
sを「6.6ms」と設定する(S70)一方、「6.
6ms」でないときには(S80:NO)、PWM周期
Tsを「5ms」と設定する(S90)。
【0052】また、「300mA≦VRn<600m
A」であるときは、PWM周期Tsを「5ms」と設定
する(S90)。また、「600mA≦VRn<700
mA」であるとき、現状のPWM周期Tsが「3.3m
s」と設定されているかどうかを判断する(S10
0)。その結果、現在のPWM周期Tsが「3.3m
s」であるときには(S100:YES)、PWM周期
Tsを「3.3ms」と設定する(S110)一方、
「3.3ms」でないときには(S100:NO)、P
WM周期Tsを「5ms」と設定する(S90)。
【0053】また、「700mA≦VRn」であるとき
は、PWM周期Tsを「3.3ms」と設定する(S1
10)。こうして、S70、S90又はS110の処理
によりPWM周期Tsを設定した後、このPWM周期T
sとデューティ比Dutyとを乗算することにより、O
N時間Ton(即ち、リニアソレノイドL1の通電をオ
ン状態とする時間)を算出する(S120)。そして、
PWM周期TsとON時間TonをPWMデータ受渡用
のRAM7に格納する(S130)。
【0054】制御CPU4が以上の様に作動する結果、
図4(a)に示す様に、目標電流値に応じて、PWM周
期が変化することになる。そのため、図4(b)に示す
ように、制御状態の移行によって目標電流値が小さくな
った場合(即ち、デューティ比が小さくなった場合)で
あっても、一回のON時間を長くすることができ、リニ
アソレノイドL1の電流の振幅が小さくなるのを抑制す
ることができる。この結果、リニアソレノイドL1にお
ける摩擦抵抗の発生を防止することができるため、リニ
アソレノイドL1のストロークにヒステリシスが生じる
ことを抑制できると共に、リニアソレノイドL1の応答
性の低下を抑制できる。
【0055】また図4(a)に示すように、本実施例で
はチャタリングの発生を防止するため、同じ目標電流値
であっても、PWM周期Tsの値が、目標電流値の変化
の経路によって異なる値をとるように設定されている。
例えばPWM周期Tsが、第1の周期(例えば、5ms)
に設定されている場合、目標電流値VRnが第1の基準
値(例えば、200mA)以上のときには、PWM周期
Tsとしてそのまま第1の周期を設定し、目標電流値V
Rnが第1の基準値より小さいときには、PWM周期T
sとして第2の周期(例えば、6.6ms)を設定する。
そして、PWM周期Tsとして第2の周期が設定されて
いる場合、目標電流値VRnが第2の基準値(例えば、
300mA)より小さいときには、PWM周期Tsとし
てそのまま第2の周期を設定し、目標電流値VRnが第
2の基準値以上であるときには、PWM周期Tsとして
第1の周期を設定するのである。
【0056】このため、PWM周期が不安定に切り替わ
ることがなく、駆動系の安定化を図ることができる。次
に、第2実施例について説明する。なお、本実施例につ
いて、下記以外の点については、第1実施例と同様であ
るので説明を省略する。
【0057】本実施例では、図3に示したフローチャー
トにおいてAで示した部分に替えて、図5に示す処理を
行う。この内、S60〜S110は、第1実施例と同様
である。即ち、S50の処理の後、本実施例ではS21
0に移行する。S210では、前回検出したバッテリ電
圧を+B[n−1]として記憶し、現在のバッテリ電圧を
+B(n)として記憶する。
【0058】そして、現在のバッテリ電圧+B[n]が、
前回のバッテリ電圧+B[n−1]を含む所定範囲内(+
B[n−1]±β)に収まっているかどうかを判断するこ
とにより、バッテリ電圧に変動があったかどうかを判断
する(S220)。判断の結果、現在のバッテリ電圧+
B[n]が所定範囲内でない場合、即ち電圧変動があった
場合(S220:NO)、PWM周期Tsを「3.3m
s」と設定する(S110)。
【0059】一方、現在のバッテリ電圧+B[n]が所定
範囲内である場合、即ち、電圧変動がないと判断された
場合(S220:YES)、次に、実電流値VIOの過
去所定期間における平均値(実電流平均値VIOav
r)を算出する(S230)。そして、実電流平均値V
IOavrが、目標電流値VRnを含む所定範囲内(V
Rn±α)であるかを判断し(S240)、所定範囲内
でなければ(S240:NO)、PWM周期Tsを
「3.3ms」と設定する(S110)。なお、この
「α」が請求項の「偏差判断値」に相当する。
【0060】そして実電流平均値VIOavrが、所定
範囲内(目標電流値VRn±α)であれば(S240:
YES)、S60に移行する。図6は、バッテリ電圧+
Bの変動や、目標電流値VRnの変更に応じてPWM周
期Tsを設定変更している様子を示すタイムチャートで
ある。
【0061】タイミング、においては、目標電流値
VRnが大きく変化したため(S240:NO)、PW
M周期Tsを短い値(3.3ms)に変更している(S
110)。また、タイミング、、においては、実
電流値VIOが収束し(S240:YES)、且つ、目
標電流値VRnが小さいため、PWM周期Tsは長い値
(6.6ms)に設定されている(S70)。
【0062】また、タイミングにおいては、バッテリ
電圧+Bの急激な変動が起こったため(S220:N
O)、PWM周期Tsが短かくされ、しかも実電流値V
IOが目標電流値VRnからずれてしまったため(S2
40:NO)、PWM周期Tsを短い値(3.3ms)
に変更している(S70)。
【0063】タイミングでは、実電流値VIOが収束
したが(S240:YES)、目標電流値VRnは比較
的大きいため、PWM周期Tsは中間の値(5.0m
s)に設定されている(S70)。この様に本実施例に
おいては、バッテリ電圧+Bの変動を検出して、その変
動幅が所定値βより大きいとき(S220:YES)
や、目標電流値VRnと実電流値(本実施例では、実電
流平均値VIOavr)との差を検出してその差が所定
値αより大きいとき(S240:YES)、PWM周期
Tsを短い値に設定している(S110)。
【0064】即ち、バッテリ電圧+Bが変動した場合に
は、実電流値VIOがずれるため、実電流値VIOを目
標電流値VRnに近づける方向にPWM信号のデューテ
ィ比が設定変更されることになるが、その際、PWM周
期Tsを優先的に最短の周期とすることによって、デュ
ーティ比の設定変更がPWM信号に速やかに反映される
ようにしているのである。そのため、バッテリ電圧+B
の変動が大きい場合であっても、実電流値VIOを、目
標電流値VRnに速やかに回復させることができる。
【0065】また、目標電流値VRnと実電流値VIO
との差が大きい場合であっても、PWM周期を優先的に
最短の周期とすることによってデューティ比の設定変更
がPWM信号に速やかに反映されるようにしている。こ
れにより、実電流値VIOの目標電流値VRnへの追従
性を高くすることができる。
【0066】なお、上記実施例においては、FET8が
請求項の「スイッチング手段」を構成し、PWM信号出
力回路6が請求項の「パルス信号発生手段」を構成し、
電流検出抵抗R1、ノイズ除去フィルタ20,22、マ
ルチプレクサ12、A/D変換器13、A/Dデータ受
渡用RAM14及びS20〜S40の処理が、請求項の
「実電流値検出手段」を構成する。また、S50の処理
が、請求項の「デューティ比設定手段」を構成し、S6
0〜S110およびS130の処理が請求項の「周期設
定手段」を構成し、このうちS60、S80およびS1
00の処理が請求項の「周期選択手段」を構成する。そ
して、バッテリ電圧検出ラインVLおよびS220の処
理が請求項の「電圧変動検出手段」を構成し、S230
およびS240の処理が請求項の「偏差比較手段」を構
成する。
【0067】以上、本発明の一実施例について説明した
が、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、種
々の態様をとることができる。例えば、上記実施例で
は、目標電流値VRnの大きさに応じてPWM周期Ts
を設定するものとして説明したが、実電流値(瞬時的な
実電流値VIO或いは過去所定期間における実電流平均
値VIOavrのいずれでもよい)の大きさに応じてP
WM周期Tsを切り替えることとしてもよい。これを実
現するには、図3のフローチャート中のS60におい
て、目標電流値VRnの替わりに実電流値の大きさを判
断し、その判断結果に応じてS70〜S110の処理に
移行するようにすればよい。その様に構成しても、上記
実施例と同様の効果を得ることができる。
【0068】また、目標電流値VRnの替わりにバッテ
リ電圧+Bの大きさを判断し、その判断結果に応じてS
70〜S110の処理に移行し、PWM周期Tsを切り
替えるように構成してもよい。例えば図7(a)に示す
様に、バッテリ電圧+Bが高いときには、目標電流値は
同じであっても電流波形の振幅が大きくなりすぎてしま
う。また、図7(b)に示す様に、バッテリ電圧+Bが
低いときには、目標電流値は同じであっても電流波形の
振幅が小さくなりすぎてしまう。そこで、バッテリ電圧
+Bが高いときには、PWM周期Tsを短い値に設定
し、バッテリ電圧+Bが低いときには、PWM周期Ts
を長い値に設定するというように、バッテリ電圧+Bが
高いほど短くなるようにPWM周期を選択するのであ
る。
【0069】そうすれば、電流波形の振幅が大きくなり
過ぎたり小さくなり過ぎたりすることがないため、PW
M制御を良好に実行しつつ、リニアソレノイドL1にお
けるヒステリシスの発生や応答性の低下を防止すること
ができるし、また騒音の発生や、電流検出が不能となる
事態を回避できる。
【0070】また、デューティ比Dutyに基づいてP
WM周期Tsを設定することも考えられる。即ち、図3
に示したフローチャートにおいてAでしめす部分に代え
て、図8で示す処理を行う。この内、S70〜S110
の処理は、第1実施例と同様である。
【0071】図8に示す処理では、S50の処理後、デ
ューティ比Dutyの値を判断する(S300)。その
判断の結果、「Duty<10%、又は、90%≦Du
ty」であるときは、S70に移行する。また、「10
%≦Duty<15%、又は、85%≦Duty<90
%」であるときはS80に移行し、「15%≦Duty
<25%、又は、75%≦Duty<85%」であると
きはS90に移行する。
【0072】また、「25%≦Duty<30%、又
は、70%≦Duty<75%」であるときはS100
に移行し、「30%≦Duty<70%」であるとき
は、S110に移行する。つまりPWM周期Tsを一定
にした場合、デューティ比Dutyが50%から離れる
ほど電流波形の振幅は小さくなってしまうので、その振
幅の低下を抑制できるよう、デューティ比Dutyが5
0%から離れるほどPWM周期Tsを長い値に設定する
のである。この様にすれば、リニアソレノイドL1の電
流波形の振幅が小さくなり過ぎるのを抑制することがで
き、リニアソレノイドL1におけるヒステリシスの発生
や応答性の低下を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例としてのリニアソレノイド
制御装置の構成を示す説明図である。
【図2】 制御CPUのフィードバック制御機能を示す
ブロック図である。
【図3】 第1実施例において制御CPUが行う処理を
示すフローチャートである。
【図4】 PWM周期が切り替えられる様子を示す図で
ある。
【図5】 第2実施例において制御CPUが行う処理を
示すフローチャートである。
【図6】 バッテリ電圧の変動、目標電流値の変更に応
じてPWM周期が切り替えられる様子を示すタイムチャ
ートである。
【図7】 バッテリ電圧の変動によって電流波形の振幅
が変動する様子を示す説明図である。
【図8】 デューティ比に応じてPWM周期を切り替え
る態様を示す説明図である。
【図9】 従来技術の問題点を示すための説明図であ
る。
【図10】 従来技術の問題点を示すための説明図であ
る。
【図11】 従来技術の問題点を示すための説明図であ
る。
【符号の説明】
1…リニアソレノイド制御装置 4…制御CPU 6…PWM信号出力回路 7…PWMデータ受渡用RAM 9…NPNトランジスタ 12…マルチプレクサ 13…A/D変換器 14…A/Dデータ受渡用RAM 20,22…ノイズ除去フィルタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G084 DA05 DA39 EB12 EC06 FA00 FA02 FA03 FA20 FA25 5H420 BB02 BB03 BB13 CC02 DD02 EA12 EA24 EB04 EB09 EB16 EB26 EB37 FF03 FF04 GG03 5H730 AA00 AS00 BB11 DD04 DD32 EE59 FD01 FD31 FF06 FF09 FG05 FG07 FG11

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘導性負荷の通電経路上に設けられ該通
    電経路を断続するスイッチング手段と、 所定のデューティ比のパルス信号を所定の周期で発生
    し、該パルス信号を前記スイッチング手段に供給するこ
    とにより前記通電経路を断続させて、該誘導性負荷を駆
    動するパルス信号発生手段と、 前記誘導性負荷の実電流値を検出する実電流値検出手段
    と、 前記誘導性負荷の目標電流値と前記実電流値検出手段に
    て検出された実電流値との偏差に基づき、該実電流値が
    該目標電流値に追従するよう前記パルス信号のデューテ
    ィ比を設定するデューティ比設定手段と、 前記パルス信号の発生周期を設定する周期設定手段と、 を備えた誘導性負荷の通電制御装置であって、 前記周期設定手段は、前記誘導性負荷の目標電流値の大
    きさに応じた長さの周期を選択する周期選択手段を備
    え、該選択された周期を前記パルス信号の発生周期とし
    て設定可能に構成されたことを特徴とする誘導性負荷の
    通電制御装置。
  2. 【請求項2】 誘導性負荷の通電経路上に設けられ該通
    電経路を断続するスイッチング手段と、 所定のデューティ比のパルス信号を所定の周期で発生
    し、該パルス信号を前記スイッチング手段に供給するこ
    とにより前記通電経路を断続させて、該誘導性負荷を駆
    動するパルス信号発生手段と、 前記誘導性負荷の実電流値を検出する実電流値検出手段
    と、 前記誘導性負荷の目標電流値と前記実電流値検出手段に
    て検出された実電流値との偏差に基づき、該実電流値が
    該目標電流値に追従するよう前記パルス信号のデューテ
    ィ比を設定するデューティ比設定手段と、 前記パルス信号の発生周期を設定する周期設定手段と、 を備えた誘導性負荷の通電制御装置であって、 前記周期設定手段は、前記誘導性負荷の実電流値の大き
    さに応じた長さの周期を選択する周期選択手段を備え、
    該選択された周期を前記パルス信号の発生周期として設
    定可能に構成されたことを特徴とする誘導性負荷の通電
    制御装置。
  3. 【請求項3】 誘導性負荷の通電経路上に設けられ該通
    電経路を断続するスイッチング手段と、 所定のデューティ比のパルス信号を所定の周期で発生
    し、該パルス信号を前記スイッチング手段に供給するこ
    とにより前記通電経路を断続させて、該誘導性負荷を駆
    動するパルス信号発生手段と、 前記誘導性負荷の実電流値を検出する実電流値検出手段
    と、 前記誘導性負荷の目標電流値と前記実電流値検出手段に
    て検出された実電流値との偏差に基づき、該実電流値が
    該目標電流値に追従するよう前記パルス信号のデューテ
    ィ比を設定するデューティ比設定手段と、 前記パルス信号の発生周期を設定する周期設定手段と、 を備えた誘導性負荷の通電制御装置であって、 前記周期設定手段は、前記誘導性負荷に通電する電源の
    電圧値の大きさに応じた長さの周期を選択する周期選択
    手段を備え、該選択された周期を前記パルス信号の発生
    周期として設定可能に構成されたことを特徴とする誘導
    性負荷の通電制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れかに記載の誘導性負
    荷の通電制御装置において、 前記周期設定手段は、前記目標電流値と前記実電流値と
    の偏差を予め定められた偏差判断値と比較する偏差比較
    手段を備え、該偏差比較手段による比較の結果、前記偏
    差の方が大きいとき、前記パルス信号の発生周期とし
    て、最短の周期を優先的に設定することを特徴とする誘
    導性負荷の通電制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4の何れかに記載の誘導性負
    荷の通電制御装置において、 前記周期設定手段は、前記誘導性負荷の電源電圧値の変
    動を検出する電圧変動検出手段を備え、該電圧変動検出
    手段により電圧変動が検出されると、前記パルス信号の
    発生周期として、最短の周期を優先的に設定することを
    特徴とする誘導性負荷の通電制御装置。
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