JP6339043B2 - 負荷電流検出装置および負荷電流検出方法 - Google Patents

負荷電流検出装置および負荷電流検出方法 Download PDF

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Description

本発明は、PWM周期を変化させて負荷電流制御を行う際の負荷電流検出装置および負荷電流検出方法に関する。
リニアソレノイドに流れる電流を検出する従来方法としては、次のようなものがある。まず、ソレノイド通電経路に設けた電流検出抵抗により電流検出された信号を、PWM信号の1周期時間よりも短い一定間隔毎にA/D変換する。そして、PWM1周期分のA/D変換値を平均化する処理を行い、このようにして求めた平均値をソレノイド電流値としている(例えば、特許文献1参照)。
また、PWM信号のONおよびOFF時付近の2点電流値の平均をソレノイド電流値として、A/D変換回数を最小化し、CPUへの負荷を低減させて平均電流演算遅れを極小化している従来方法もある(例えば、特許文献2、3参照)。
特開2000−114038号公報 特許3085132号公報 特開2002−93619号公報 特開2006−316922号公報
しかしながら、従来技術には、以下のような課題がある。
特許文献1〜3は、いずれも、PWM制御によるソレノイドの電流制御において、ソレノイドに流れる実効電流を近似的に検出する手法を開示している。しかしながら、ソレノイドの瞬時電流値は、変動している。
従って、単に、瞬時電流をサンプリングするだけでは、PWM周期内のON時またはOFF時のタイミングによっては、実際のソレノイドへ流れる実効電流値とかけ離れた値を読んでしまうおそれがある。このため、実効電流値を正確に求めるためには、ON側、OFF側の平均的な電流を考慮して、検出する必要がある。
従って、電流平均化が必要となる従来例のようなPWM制御による電流検出では、いずれもPWM信号がOFFからONへ切り替わるタイミングのエッジ信号と次回の同様なエッジ信号間をPWM周期と認識し、n周期分(n=整数)の所定間隔毎の瞬時電流を平均化する必要がある。このため、PWM制御において、ソレノイド電流を求めるには、最低でも1周期は必要となるのが一般的であった。
また、1周期内に必ずONおよびOFFが1回発生する駆動周期一定の電流制御に比べ、目標電流値変更直後より目標電流到達までPWMのduty比を100%または0%で連続的にON出力する、または連続的にOFF出力することを可能としたソレノイド駆動方式の方が、目標電流値に対する実電流値の応答性がよくなることが分かっている(例えば、特許文献4参照)。
なお、自動車用変速機のソレノイド駆動動作においては、燃費およびシフトフィーリングの向上策として、高速な変速性能が望まれている。そして、ソレノイド電流の高速追従性を上げるための改良が、年々なされている。従って、高速な変速性能を得るためには、特許文献4に開示されたような、PWMのduty比を100%または0%で連続的にON出力、または連続的にOFF出力を可能としたPWM可変周波数フィードバック制御方式が、より優位である。
一方、ソレノイド回路の故障時には、その回路に接続されたギアセレクト用のクラッチが滑って焼けるおそれがある。特に、無段変速機のように機械的にギアレシオの保持ができないシステムでは、ソレノイド回路の故障に至ると、ギアレシオに制限がかからなくなってしまうことが考えられる。
例えば、直結状態で高速走行中にソレノイド回路の故障が発生すると、ギアレシオが突然Lo状態に変化し、急減速を起こす可能性がある。このため、早期にクラッチを切るなどのフェールセーフ処置が必要であり、故障回路の電流検出が早ければ早いほど、車両へのダメージを減らせるというメリットがある。
本発明は、前記のような課題を解決するためになされたものであり、PWM周期を変化させて負荷電流制御を行う際に、電流検出の応答性を向上させることのできる負荷電流検出装置および負荷電流検出方法を得ることを目的とする。
本発明に係る負荷電流検出装置は、リニアソレノイドの実電流値をモニタし、実電流値が目標電流値に到達するまでONまたはOFFを継続することが可能なPWM周期を変化させて電流フィードバック制御を行う負荷電流検出装置であって、PWM周期が電流値モニタ周期より大きくなった状態において、直前の電流値モニタ周期内で検出された実電流値の時系列データの変化状態をモニタリングし時系列データが順次単調増加していく場合、または順次単調減少していく場合には、直前の電流値モニタ周期内の最後に検出された実電流値を検出電流値として採用し、電流値モニタ周期ごとに検出電流値を更新する電流モニタ処理部を備えるものである。
また、本発明に係る負荷電流検出方法は、本発明の負荷電流検出装置において、電流モニタ処理部で実行される負荷電流検出方法であって、PWM周期が電流値モニタ周期より大きくなった状態において、直前の電流値モニタ周期内で順次サンプリングされることで検出された実電流値の時系列データについて、サンプリングの前後のデータの大小関係を比較することで、時系列データが単調増加あるいは単調減少のいずれかであるか否かを判断する第1ステップと、第1ステップにおいて、時系列データが単調増加あるいは単調減少のいずれかであると判断された場合には、直前の電流値モニタ周期内の最後に検出された実電流値を検出電流値として採用する第2ステップと、第1ステップにおいて、時系列データが単調増加あるいは単調減少のいずれでもないと判断され、かつ、PWM周期が完了しないことでPWM周期内で検出された実電流値の電流平均化処理が行われていない場合には、前回採用した検出電流値を保持する第3ステップとを有するものである。
本発明によれば、PWM周波数可変制御による高応答な電流フィードバックを実現しつつ、過渡時の実際にソレノイドに流れる電流を、平均化せず瞬時電流値に切り替える構成を備えている。この結果、PWM周期を変化させて負荷電流制御を行う際に、電流検出の応答性を向上させることのできる負荷電流検出装置および負荷電流検出方法を得ることができる。
本発明の実施の形態1における負荷電流検出装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1における電流モニタ処理と従来の電流モニタ処理の相違点を説明するための図である。 本発明の実施の形態1における電流モニタ処理の説明図である。 本発明の実施の形態1における負荷電流検出装置の機能ブロック図である。 本発明の実施の形態1における初期化処理部で実行される一連処理を示したフローチャートである。 本発明の実施の形態1におけるサンプリングデータ集計処理部で実行される一連処理を示したフローチャートである。 本発明の実施の形態1における平均化処理部で実行される一連処理を示したフローチャートである。 本発明の実施の形態1における電流モニタ処理部で実行される一連処理を示したフローチャートである。
以下、本発明の負荷電流検出装置および負荷電流検出方法の好適な実施の形態につき、図面を用いて説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1における負荷電流検出装置の構成を示すブロック図である。より具体的には、自動車用のリニアソレノイド1に流れる電流を制御するための制御装置である。
図1に示すように、負荷電流検出装置100は、マイクロコンピュータ10(以下、マイコン10と称す)、トランジスタ20、および電流検出部30を備えて構成され、装置に対して負荷となるリニアソレノイド1を駆動制御する。
負荷となるリニアソレノイド1は、例えば、車両に搭載される自動変速機において、クラッチ等の変速要素に供給される油圧を制御する油圧回路を構成するソレノイドバルブ等に使用される。
マイコン10は、CPU11、プログラム用ROM12、制御用RAM13、PWMデータ設定用レジスタ14、PWM信号出力部15、割込みコントローラ16、A/D変換器17、A/Dデータ受渡し用RAM18、および制御用レジスタ19備えて構成されている。
マイコン10は、CPU11が入力信号やROM12に記憶されたプログラムに基づいて、RAM13、RAM18、およびレジスタ14、レジスタ19を一時的に記憶領域として用いつつ、各種演算処理を実行する。
PWM信号出力部15は、PWM情報出力用レジスタ14を介してCPU11から渡される周期、およびduty比のPWM信号情報に基づき、PWM信号を発生する。
トランジスタ20は、リニアソレノイド1の通電経路上に設けられており、PWM信号出力部15から供給されるPWM信号によって、オン・オフが制御される。トランジスタ20がオンすると、リニアソレノイド1に電流が供給され、トランジスタ20がオフすると、リニアソレノイド1への電流供給が遮断される。
電流検出部30は、リニアソレノイド1に対して直列に接続された電流検出用の抵抗31と、抵抗31の両端に印加される電圧を増幅し、A/D変換器17に出力するオペアンプ32と、を有している。
抵抗31は、一端が、リニアソレノイド1の上流側端子に接続されており、他端が、トランジスタ下流側に接続されている。このように、抵抗31は、両端に生じる電圧が、リニアソレノイド1に流れる電流Isolに応じた電圧となるように設けられている。
オペアンプ32は、正極入力端子が抵抗31の上流側の端子に電気的に接続されており、負極入力端子が抵抗31の下流側の端子に電気的に接続されている。オペアンプ32の出力端子は、マイコン10内のA/D変換器17に電気的に接続されている。
このように、抵抗31の両端間で発生する電圧は、オペアンプ32により増幅され、A/D変換器17によりデジタル変換され、RAM18を介してCPU11に取り込まれる。
なお、A/D変換器17は、CPU11から起動指令が出力されたときに応じて、電流検出部30の出力電圧をデジタル値に変換し、自動的にRAM18へ値を出力できる。
次に、図2〜図4を用いて、本実施の形態1における負荷電流検出装置の技術的特徴について、従来技術との対比を交えて説明する。図2は、本発明の実施の形態1における電流モニタ処理と従来の電流モニタ処理の相違点を説明するための図である。
本実施の形態1における負荷電流検出装置100内のCPU11は、電流検出部30、A/D変換器17、RAM18を介して取得したデジタル電流検出値を実電流とし、目標値との比較を行う。そして、目標値と実電流との差が、あらかじめ決められた許容範囲内にある場合には、あらかじめ設定した基本周期を用いてduty比を制御し、トランジスタ20をオン/オフ制御する。
一方、CPU11は、目標値と実電流との差が、許容範囲内にない場合には、高速に実電流を目標値に追従させるために、実電流が目標値に到達するまでPWM周波数を可変制御する。
より具体的には、図2に示すように、ソレノイド目標電流が急変することで、目標値と実電流との差が許容範囲外となった場合には、PWM周期を基本周期よりも延長したPWM周期延長期間を設けて、トランジスタ20をオン/オフ制御する。
ここで、PWM周期延長期間における本実施の形態1による電流モニタ処理と、従来の電流モニタ処理との相違点について、図2を参照しながら説明する。従来の電流モニタ処理では、周期が完了するごとに平均値を算出しているため、PWM周期延長期間においても、周期が完了するまでは、検出電流値を更新できない。この結果、図2の上段の1点鎖線Imon_pastとして示したように、電流検出が迅速に行えない状況が発生する。
これに対して、本実施の形態1による電流モニタ処理は、PWM周期延長期間において、順次サンプリングされた実電流の時系列的な変化状態をモニタリングし、変化状態に応じて実電流値を定期的に更新していく処理を行っている。この結果、図2の上段の実践Imon_impとして示したように、PWM周期延長期間においても、電流検出値を逐次更新でき、追従性に優れた電流検出を実現できる。
そこで、次に、図3を用いて、本実施の形態1における電流モニタ処理について詳細に説明する。図3は、本発明の実施の形態1における電流モニタ処理の説明図である。図3の上段は、目標値がプラス方向に急変したため、PWM周期延長期間において、PWMのduty比を100%として、PWMのオン状態が継続した際の電流モニタリング処理を示している。
一方、図3の下段は、目標値がマイナス方向に急変したため、PWM周期延長期間において、PWMのduty比を0%として、PWMのオフ状態が継続した際の電流モニタリング処理を示している。
PWM周期延長期間においては、PWM信号一周期分の電流平均化が一度も行われないこととなる。そこで、図3の上段に示した説明図を用いて、目標値がプラス方向に急変した場合の電流モニタ処理について説明する。
Mon1は、リニアソレノイド実電流上昇中における電流値モニタ周期であり、あらかじめ設定された値である。CPU11は、Mon1の区間に示すように、読み取ったサンプリング電流値の時系列データが、順次単調増加していく場合には、PWM信号のオン状態が維持された過渡状態であると判定する。
そして、CPU11は、Proc1で示した時刻(1回目のMon1の区間が終了した時刻に相当)において、平均化電流値を使用せずに、最後に収集したサンプルリング電流値(瞬時値)を電流モニタ値として採用し、PWM周期延長期間中に電流検出値を更新する。
一方、3回目のMon1の区間においては、読み取ったサンプリング電流値が、前回値から増加するものと、前回値から減少するものと、が混在している。そこで、CPU11は、このような混在する状態を検出した場合には、過渡状態を過ぎて定常状態になったと判定する。
そして、CPU11は、Proc2で示した時刻(3回目のMon1の区間が終了した時刻に相当)において、平均化電流値および最後に収集したサンプルリング電流値(瞬時値)を採用せずに、前記の電流モニタ値(すなわち、2回目のProc1で採用した瞬時値に相当)を保持し、PWM周期延長期間中に電流検出値を更新する。
同様に、図3の下段に示した説明図を用いて、目標値がマイナス方向に急変した場合の電流モニタ処理について説明する。
Mon2は、リニアソレノイド実電流下降中における電流値モニタ周期であり、あらかじめ設定された値である。なお、Mon2は、先のMon1とは異なる値を設定することも可能ある。CPU11は、Mon2の区間に示すように、読み取ったサンプリング電流値の時系列データが、順次単調減少していく場合には、PWM信号のオフ状態が維持された過渡状態であると判定する。
そして、CPU11は、Proc1で示した時刻(1回目のMon2の区間が終了した時刻に相当)において、平均化電流値を使用せずに、最後に収集したサンプルリング電流値(瞬時値)を電流モニタ値として採用し、PWM周期延長期間中に電流検出値を更新する。
一方、3回目のMon2の区間においては、読み取ったサンプリング電流値が、前回値から増加するものと、前回値から減少するものと、が混在している。そこで、CPU11は、このような混在する状態を検出した場合には、過渡状態を過ぎて定常状態になったと判定する。
そして、CPU11は、Proc2で示した時刻(3回目のMon2の区間が終了した時刻に相当)において、平均化電流値および最後に収集したサンプルリング電流値(瞬時値)を採用せずに、前記の電流モニタ値(すなわち、2回目のProc1で採用した瞬時値に相当)を保持し、PWM周期延長期間中に電流検出値を更新する。
このようにして、本実施の形態1における負荷電流検出装置100は、目標電流値を急変させた時の実電流追従性を向上させつつ、精度と応答性のよい過渡時の瞬時電流検出を実現できる。
図4は、本発明の実施の形態1における負荷電流検出装置の機能ブロック図である。具体的には、CPU11内で電流モニタ処理を実行するための構成を示したものである。図4に示した本実施の形態1における負荷電流検出装置100は、初期化処理部101、サンプリングデータ集計処理部102、平均化処理部103、および電流モニタ処理部104を備えて構成されている。
それぞれの構成における具体的な処理を、図5〜図8のフローチャートを用いて説明する。
図5は、本発明の実施の形態1における初期化処理部101で実行される一連処理を示したフローチャートである。
初期化処理部101は、電源投入直後の初期化時の1回のみにおいて、関連する各フラグ、RAM値を全て0で初期化する。各ステップでの初期化内容を整理すると以下のようになる。
ステップS501:検出電流上昇判定フラグInstant_Hを0で初期化
ステップS502:検出電流下降判定フラグInstant_Lを0で初期化
ステップS503:AD変換値を0で初期化
ステップS504:前回演算時のAD変換値AD_OLDを0で初期化
ステップS505:AD変換値の積算値AD_TOTALを0で初期化
ステップS506:AD変換値の積算回数CNTを0で初期化
ステップS507:PWM一周期の平均電流値ADAVEを0で初期化
ステップS508:電流平均化完了フラグPERIODを0で初期化
次に、図6は、本発明の実施の形態1におけるサンプリングデータ集計処理部102で実行される一連処理を示したフローチャートである。図6に示したサンプリングデータ集計処理は、PWM信号立上り−立上り間のPWM周期より短い所定時間毎に、割込みコントローラ16によって起動される割込み処理である。
そして、このサンプリングデータ集計処理の優先順位は、後述する図7の電流平均化処理、図8の電流モニタ処理より高い。そして、先の図3の電流サンプリングで示した白丸のタイミングで、このサンプリングデータ集計処理が実行されることとなる。
まず、ステップ601において、サンプリングデータ集計処理部102は、電流検出用抵抗31の両端の電位差をA/D変換器17によりA/D変換した実電流Isolを取得する。
次に、ステップ602において、サンプリングデータ集計処理部102は、A/D変換する度に、A/D変換した実電流Isolと前回値AD_OLDとの比較により、前回電流モニタ処理以降に上昇傾向が継続しているか否かを判定する。
そして、前回電流モニタ処理以降取得した実電流Isolが、全て上昇傾向であると判定した場合には、ステップS604に進み、サンプリングデータ集計処理部102は、上昇傾向が継続中であることを意味するように、上昇判定用フラグinstant_Hに1を代入する。
一方、上昇傾向でないと判定した場合には、ステップS603に進み、サンプリングデータ集計処理部102は、上昇傾向が途絶えたことを意味するように、上昇判定用フラグinstant_Hに2を代入する。この途絶えた状態は、図3の上段のIreachuに相当する。
同様に、ステップS605において、サンプリングデータ集計処理部102は、A/D変換する度に、A/D変換した実電流Isolと前回値AD_OLDとの比較により、前回電流モニタ処理以降に下降傾向が継続しているか否かを判定する。
そして、前回電流モニタ処理以降取得した実電流Isolが、全て下降傾向であるtp判定した場合には、ステップS607に進み、サンプリングデータ集計処理部102は、下降傾向が継続中であることを意味するように、下降判定用フラグinstant_Lに1を代入する。
一方、下降傾向でないと判定した場合には、ステップS606に進み、サンプリングデータ集計処理部102は、下降判定が途絶えたことを意味するように、下降判定用フラグinstant_Lに2を代入する。この途絶えた状態は、図3の下段のIreachdに相当する。
次に、ステップS608において、サンプリングデータ集計処理部102は、今回A/D変換したソレノイド電流値を、次回の演算用として、前回値AD_OLDとして保存する。
次に、ステップS609において、サンプリングデータ集計処理部102は、先の図2の基本PWM周期に示すとおり、PWM信号の立上りエッジから立上りエッジまでの周期期間の実電流Isolの平均値をモニタするために、今回A/D変換したソレノイド電流値を、AD変換値の積算値AD_TOTALに加算する。
さらに、ステップS610において、サンプリングデータ集計処理部102は、AD変換値の積算回数CNTを+1インクリメントする。
そして、最後に、ステップS610において、サンプリングデータ集計処理部102は、タイマ割込みの次回発生タイミングを所定時間として設定し、一連処理を終了する。なお、所定時間は、途中で変化させない。
次に、図7は、本発明の実施の形態1における平均化処理部103で実行される一連処理を示したフローチャートである。図6で示される電流平均化処理は、PWM信号出力部15より供給されるPWM信号の立上りエッジを割込みコントローラ16が検知し、CPU11に割込み信号を発生させることにより起動される割込み処理である。その優先順位は、後述する図8の電流モニタ処理より高く、先の図6のサンプリングデータ集計処理より低い。
ステップS701において、平均化処理部103は、A/D変換処理でPWM一周期中の所定間隔毎にA/DサンプリングしたIsol瞬時値の積算値AD_TOTALを積算回数CNTで割って平均化し、1周期の平均電流値ADAVEを求める。
次に、平均化処理部103は、ステップS702において、積算値AD_TOTALを0で初期化し、ステップS703において、積算回数CNTを0に初期化する。
さらに、ステップS704において、平均化処理部103は、後述する電流モニタ処理間に、平均電流演算(PWM周期完了)が1度でも完了しているか否かを判定するために、電流平均化が完了したことを意味するように、電流平均化完了フラグPERIODに1を代入し、電流平均化処理を終了する。
次に、図8は、本発明の実施の形態1における電流モニタ処理部104で実行される一連処理を示したフローチャートである。電流モニタ処理は、基本PWM周期以上の所定時間毎に、定期的に起動される割込み処理であり、その優先順位は、先の図6のサンプリングデータ集計処理、先の図7の電流平均化処理よりも低い。
まず、ステップS801において、電流モニタ処理部104は、前回の電流モニタ処理完了以降に電流平均化処理が完了しているか否かを判定する。そして、電流平均化処理が完了していると判定した場合には、ステップS802に進み、電流モニタ処理部104は、図3のProc3で示すように、平均電流を優先的に検出電流値RAMへ代入する。
一方、電流平均化処理が完了していないと判定した場合には、ステップS803およびステップS804において、電流モニタ処理部104は、前回の電流モニタ処理以降のA/D変換した電流値の全てが上昇または下降しているか否かを判定する。
そして、A/D変換した電流値の全てが上昇または下降していると判断した場合には、ステップS805に進み、電流モニタ処理部104は、PWM周期が電流値モニタ周期より大きい過渡電流出力状態であると判定し、瞬時電流値に相当するA/D変換した最新の電流値を、検出電流値RAMへ代入する。これにより、所定時間毎に過渡電流検出時には、平均電流値から瞬時電流値に自動的に切り替えることができる。
その後、検出電流値が目標電流に到達すると、電流モニタ処理部104は、PWM周波数可変フィードバックにより、一旦PWM信号を反転させて、その周期を完了し、次周期以降より目標電流にIsolを安定追従させるため、PWM周期を基本周期に復帰させる。
図3のProc2のように、電流モニタ処理間に周期完了がなく、PWM信号反転(Ireachu、Ireachd)やノイズ時(Inoise)の電流サンプリングによりIsol上昇継続、または下降継続が中断する電流モニタ処理となる場合がある。この場合には、それらの瞬時値をモニタ電流として採用すると、従来技術の課題として説明したように、周期内の偏った電流値や、実効電流とかけ離れた電流値を採用してしまう可能性が高い。そこで、このような状態を防止する目的で、Proc2のような場合は、定常状態との認識をすべきであり、瞬時電流値を採用せずに、前回値を保持する。
ステップS801〜ステップS805の処理により、必要に応じて、検出電流値を切替え後には、電流モニタ処理部104は、ステップS806において、検出電流上昇判定フラグInstant_Hを0で初期化し、ステップS807において、検出電流下降判定フラグInstant_Lを0で初期化し、さらに、ステップS808において、電流平均化完了フラグPERIODを0で初期化する。
そして、最後に、ステップS809において、電流モニタ処理部104は、先のステップS802またはステップS805で算出した検出電流値に基づいて電流フィードバック演算を行い、次周期の目標電流値に応じたPWM信号情報を算出し、PWM信号情報出力用レジスタ14に設定し、一連の処理を終了する。
以上のように、実施の形態1によれば、PWM周波数可変制御による高応答な電流フィードバックを実現しつつ、過渡時の実際にソレノイドに流れる電流を、平均化せず瞬時電流値に切り替える構成を備えている。このような構成を備えることで、PWM周期の長さの影響を受けずに、正確かつ一定周期での電流検出が可能となる。
この結果、優れた実電流応答性を確保した上で、正常時に対する目標電流と検出電流の乖離度合の違いから、ソレノイド回路の異常を早期に判定することができる。従って、自動変速機が破壊に至る前のフェールセーフ処置を、早期に実施でき、車両への影響を防止できる負荷電流検出装置および負荷電流検出方法を実現できる。
なお、図4においては、負荷電流検出装置100が、初期化処理部101、サンプリングデータ集計処理部102、平均化処理部103、および電流モニタ処理部104を備えて構成される場合を例示したが、例えば、電流モニタ処理部104においてすべての処理を実行する構成とすることも可能である。
1 リニアソレノイド、10 マイクロコンピュータ、11 CPU、12 プログラム用ROM、13 制御用RAM、14 PWMデータ設定用レジスタ、15 PWM信号出力部、16 割込みコントローラ、17 A/D変換器、18 A/Dデータ受渡し用RAM、19 制御用レジスタ、20 トランジスタ、30 電流検出部、31 電流検出用抵抗、32 オペアンプ、100 負荷電流検出装置、101 初期化処理部、102 サンプリングデータ集計処理部、103 平均化処理部、104 電流モニタ処理部。

Claims (3)

  1. リニアソレノイドの実電流値をモニタし、前記実電流値が目標電流値に到達するまでONまたはOFFを継続することが可能なPWM周期を変化させて電流フィードバック制御を行う負荷電流検出装置であって、
    前記PWM周期が電流値モニタ周期より大きくなった状態において、直前の電流値モニタ周期内で検出された実電流値の時系列データの変化状態をモニタリングし前記時系列データが順次単調増加していく場合、または順次単調減少していく場合には、前記直前の電流値モニタ周期内の最後に検出された実電流値を検出電流値として採用し、前記電流値モニタ周期ごとに検出電流値を更新する電流モニタ処理部
    を備えた負荷電流検出装置。
  2. 前記電流モニタ処理部は、前記PWM周期が電流値モニタ周期より大きくなった状態において、前記時系列データが前記順次単調増加または前記順次単調減少のいずれでもなく遷移し、かつ、前記PWM周期が完了しないことでPWM周期内で検出された実電流値の電流平均化処理が行われていない場合には、前回採用した検出電流値を保持する
    請求項1に記載の負荷電流検出装置。
  3. 請求項2に記載の負荷電流検出装置において、前記電流モニタ処理部で実行される負荷電流検出方法であって、
    前記PWM周期が電流値モニタ周期より大きくなった状態において、
    直前の電流値モニタ周期内で順次サンプリングされることで検出された実電流値の時系列データについて、サンプリングの前後のデータの大小関係を比較することで、前記時系列データが単調増加あるいは単調減少のいずれかであるか否かを判断する第1ステップと、
    前記第1ステップにおいて、前記時系列データが前記単調増加あるいは単調減少のいずれかであると判断された場合には、前記直前の電流値モニタ周期内の最後に検出された実電流値を検出電流値として採用する第2ステップと、
    前記第1ステップにおいて、前記時系列データが前記単調増加あるいは単調減少のいずれでもないと判断され、かつ、前記PWM周期が完了しないことでPWM周期内で検出された実電流値の電流平均化処理が行われていない場合には、前回採用した検出電流値を保持する第3ステップと
    を有する負荷電流検出方法。
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