JP2014236122A - 通電制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ストローク部位の素早い応答を可能にする誘導性負荷の通電制御装置を提供する。
【解決手段】通電制御装置100は、誘導性負荷500の通電経路上に設けられたスイッチング手段10と、所定のデューティ比に応じた長さのオン信号及びオフ信号で構成されるパルス信号を所定の周期で発生し、パルス信号をスイッチング手段に供給するパルス信号発生手段と、誘導性負荷の実電流値を検出する実電流値検出手段31、32と、誘導性負荷の目標電流値と実電流値検出手段にて検出された実電流値との偏差に基づき、パルス信号のデューティ比を設定するデューティ比設定手段と、パルス信号発生手段に対して、パルス信号を構成するオン信号及びオフ信号の出力順序を指示する反転有無指示手段を備える。
【選択図】図1
【解決手段】通電制御装置100は、誘導性負荷500の通電経路上に設けられたスイッチング手段10と、所定のデューティ比に応じた長さのオン信号及びオフ信号で構成されるパルス信号を所定の周期で発生し、パルス信号をスイッチング手段に供給するパルス信号発生手段と、誘導性負荷の実電流値を検出する実電流値検出手段31、32と、誘導性負荷の目標電流値と実電流値検出手段にて検出された実電流値との偏差に基づき、パルス信号のデューティ比を設定するデューティ比設定手段と、パルス信号発生手段に対して、パルス信号を構成するオン信号及びオフ信号の出力順序を指示する反転有無指示手段を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、誘導性負荷の通電制御装置に関するものである。
従来、例えば特許文献1に示されるように、誘導性負荷の通電経路上に設けられ、この通電経路を断続するスイッチング手段と、パルス信号を発生しスイッチング手段に供給するパルス信号発生手段とを有する誘導性負荷の通電制御装置が提案されている。パルス信号発生手段は、所定のデューティ比のパルス信号を所定の周期で発生し、そのパルス信号を、スイッチング手段に供給することにより通電経路を断続させて、誘導性負荷を駆動する。また、この通電制御装置は、誘導性負荷の実電流値を検出する実電流値検出手段と、
誘導性負荷の目標電流値と実電流値検出手段にて検出された実電流値との偏差に基づき、パルス信号のデューティ比を設定するデューティ比設定手段とを有する。さらに、この通電制御装置は、パルス信号の発生周期を設定する周期設定手段を有する。この周期設定手段は、誘導性負荷の目標電流値の大きさに応じた長さの周期を選択する周期選択手段を有する。周期設定手段は、周期選択手段によって選択された周期をパルス信号の発生周期として設定できるように構成されている。
誘導性負荷の目標電流値と実電流値検出手段にて検出された実電流値との偏差に基づき、パルス信号のデューティ比を設定するデューティ比設定手段とを有する。さらに、この通電制御装置は、パルス信号の発生周期を設定する周期設定手段を有する。この周期設定手段は、誘導性負荷の目標電流値の大きさに応じた長さの周期を選択する周期選択手段を有する。周期設定手段は、周期選択手段によって選択された周期をパルス信号の発生周期として設定できるように構成されている。
よって、この通電制御装置は、デューティ比が小さい場合であっても、長い周期を発生周期として選択することで、誘導性負荷の電流の振幅が小さくなりすぎることを防止できる。この結果、誘導性負荷のストローク部位の振幅が小さくなりすぎることが防止できる。つまり、ストローク部位のディザを確保できる。したがって、誘導性負荷における摩擦抵抗の発生を防止でき、ストローク部位の素早い応答が可能になる。
しかし、特許文献1に示される誘導性負荷の通電制御装置は、1周期のパルス信号の供給が終わるまで、周期及びデューティ比を変更できない。よって、長い周期を発生周期として選択した場合、周期及びデューティ比を変更するタイミングの周期も長くなってしまう。したがって、周期及びデューティ比を変更する必要性が生じたときに、すぐにパルス信号に反映できず、ストローク部位の応答性が悪くなる虞がある。
そこで、本発明は上記問題点に鑑み、ストローク部位の素早い応答を可能にすることを目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明は、誘導性負荷(500)の通電経路上に設けられ、オンすることで誘導性負荷に電流を流すスイッチング手段(10)と、所定のデューティ比に応じた長さのオン信号及びオフ信号で構成されるパルス信号を所定の周期で発生し、パルス信号をスイッチング手段に供給することにより、スイッチング手段をオン・オフし、誘導性負荷を駆動するパルス信号発生手段(22)と、誘導性負荷の実電流値を検出する実電流値検出手段(31、32)と、誘導性負荷の目標電流値と実電流値検出手段にて検出された実電流値との偏差に基づき、実電流値が目標電流値に追従するようパルス信号のデューティ比を設定するデューティ比設定手段(21)と、を備えた誘導性負荷の通電制御装置であって、パルス信号発生手段に対して、パルス信号を構成するオン信号及びオフ信号の出力順序を指示する反転有無指示手段(23)を備え、反転有無指示手段が正転指示をしている場合、パルス信号発生手段は、オン信号及びオフ信号を、オン信号・オフ信号の順である正順で発生し、一方、反転有無指示手段が反転指示をしている場合、パルス信号発生手段は、オン信号及びオフ信号を、オフ信号・オン信号の順である逆順で発生し、反転有無指示手段は、パルス信号発生手段に対して、1周期毎に、正転指示と反転指示とを切替えて指示することを特徴とする。
このように本発明によれば、反転有無指示手段は、パルス信号発生手段に対して、1周期毎に、正転指示と反転指示とを切替えて指示する。これにより、パルス信号発生手段は、オン信号及びオフ信号を、1周期毎に、オン信号・オフ信号の順である正順と、オフ信号・オン信号の順である逆順とで、切替えて発生する。よって、逆順のパルス信号と、その直後の正順のパルス信号とは、オン信号が連続する。正順のパルス信号と、その直後の逆順のパルス信号とは、オフ信号が連続する。その結果、オン信号及びオフ信号が長くなるので、誘導性負荷の電流の振幅を大きくでき、ストローク部位のディザを確保できる。
したがって、本発明によれば、ストローク部位のディザを確保でき、その結果、ストローク部位の素早い応答を可能にする。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
(第1実施形態)
まず、図1に示すように、本実施形態に係る通電制御装置100は、リニアソレノイド500を通電制御するものである。リニアソレノイド500としては、例えば、自動車のトランスミッション用のリニアソレノイドが適用される。なお、リニアソレノイド500は、特許請求の範囲に記載の誘導性負荷に相当する。
(第1実施形態)
まず、図1に示すように、本実施形態に係る通電制御装置100は、リニアソレノイド500を通電制御するものである。リニアソレノイド500としては、例えば、自動車のトランスミッション用のリニアソレノイドが適用される。なお、リニアソレノイド500は、特許請求の範囲に記載の誘導性負荷に相当する。
次に、通電制御装置100の構成について説明する。通電制御装置100は、リニアソレノイド500の通電経路上に設けられ、オンすることでリニアソレノイド500に電流を流すスイッチ10と、パルス信号をスイッチ10に供給するマイコン20とを有する。スイッチ10は、リニアソレノイド500に対して、上流側に設けられている。パルス信号は、デューティ比に応じた長さのオン信号及びオフ信号で構成されている。つまり、パルス信号は、1周期毎に、デューティ比に応じたオン期間の間、オン信号となり、残りの期間は、オフ信号となる。なお、スイッチ10は、特許請求の範囲に記載のスイッチング手段に相当する。
また、通電制御装置100は、リニアソレノイド500の通電経路上において、リニアソレノイド500の下流側に、通電電流検出用の検出抵抗31を有している。さらに、通電制御装置100は、検出抵抗31の両端に印加される電圧を増幅してマイコン20に出力するオペアンプ32を有する。なお、検出抵抗31及びオペアンプ32は、特許請求の範囲に記載の実電流値検出手段に相当する。
スイッチ10は、リニアソレノイド500の上流側の端子と、電源とを電気的に接続する通電経路上に設けられている。よって、オンになるとリニアソレノイド500に電流を流し、オフになると電流を遮断するように設けられている。スイッチ10は、オン・オフの切替を、パルス信号に基づき行う。具体的には、パルス信号としてオン信号が入力されているときは、オンになる。一方、パルス信号としてオフ信号が入力されているときは、オフになる。
例えば、スイッチ10としては、MOSFETが適用される。MOSFETのゲート信号としてパルス信号を入力することで、パルス信号に応じた、スイッチ10のオン・オフの切替を実施できる。
マイコン20の詳細については、後述する。
検出抵抗31は、一端が、リニアソレノイド500の下流側の端子に接続されており、他端が、接地されている。よって、検出抵抗31は、両端に生じる電圧が、リニアソレノイド500に流れる電流に応じた電圧となるよう設けられている。
オペアンプ32は、正極入力端子が検出抵抗31の上流側の端子に電気的に接続されており、負極入力端子が検出抵抗31の下流側の端子に電気的に接続されている。オペアンプ32の出力端子は、マイコン20に電気的に接続されている。よって、オペアンプ32は、検出抵抗31の両端間で発生する電圧を、増幅してマイコン20に出力するよう設けられている。
次に、図2に基づき、マイコン20の構成について説明する。マイコン20は、デューティ比を算出するデューティ算出部21と、算出されたデューティ比に応じたパルス信号を出力するPWM駆動部22を有する。さらに、パルス信号を構成するオン信号及びオフ信号の出力順序を決定する反転有無決定部23を有する。なお、デューティ算出部21、PWM駆動部22、及び反転有無決定部23は、それぞれ特許請求の範囲に記載のデューティ比設定手段、パルス信号発生手段、及び反転有無指示手段に相当する。
デューティ算出部21は、リニアソレノイド500に流す目標電流値を算出する目標算出部41と、オペアンプ32の出力信号が入力され、その信号をA/D変換して出力するA/D変換器42とを有する。A/D変換器42の出力は、リニアソレノイド500に流れる実電流値を示すものに相当する。また、デューティ算出部21は、目標電流値及び実電流値の偏差を算出する偏差算出部43と、算出された偏差に応じたデューティ比を算出するデューティ演算部44とを有する。
目標算出部41は、制御対象であるリニアソレノイド500を目標状態にするため、リニアソレノイド500に流すべき電流値を算出するものである。目標算出部41は、算出した目標電流値を偏差算出部43に出力する。
目標電流値の算出方法として、例えば、リニアソレノイド500が、トランスミッションに印加される油圧を制御する油圧バルブを駆動するものである場合を説明する。この場合、トランスミッションには、入力側の回転数及び出力側の回転数を検知するセンサが設けられており、このセンサの出力信号が、目標算出部41に入力される。
目標算出部41は、まず、センサから入力される信号に基づき、トランスミッションにおける、入力側の回転数及び出力側の回転数を把握する。そして、入力側の回転数及び出力側の回転数に基づき、トランスミッションに印加すべき目標油圧を算出する。
次に、目標算出部41は、算出した目標油圧に基づき、リニアソレノイド500に流すべき電流値として、目標電流値を算出する。この目標油圧と目標電流値との関係は、予め決められている。目標算出部41は、その所定の関係に基づき、目標油圧から目標電流値を算出する。
A/D変換器42は、入力端子が、オペアンプ32の出力端子と電気的に接続されている。オペアンプ32からの入力信号をA/D変換し、偏差算出部43に出力する。
偏差算出部43は、目標算出部41によって算出された目標電流値と、A/D変換器42からの入力に基づく実電流値との間の偏差を算出するものである。偏差算出部43は、算出した偏差をデューティ演算部44に出力する。
デューティ演算部44は、偏差算出部43によって算出された偏差に基づき、出力すべきパルス信号のデューティ比を算出するものである。デューティ演算部44は、算出したデューティ比を、PWM駆動部22及び反転有無決定部23に出力する。
PWM駆動部22は、パルス信号を出力するものである。PWM駆動部22は、図示しないが、出力するパルス信号を規定するデータを記憶するレジスタを備えている。レジスタには、デューティ演算部44より入力されたデューティ比と、パルス信号の発生周期と、パルス信号を構成するオン信号及びオフ信号の出力順序を規定する反転有無情報とが記憶されている。
PWM駆動部22は、レジスタに記憶されたデューティ比及び発生周期に従うパルス信号を出力する。また、PWM駆動部22は、反転有無情報が正転を指示している場合、パルス信号を構成するオン信号及びオフ信号を、オン信号・オフ信号の順である正順で出力する。一方、反転有無情報が反転を指示している場合、パルス信号を構成するオン信号及びオフ信号を、オフ信号・オン信号の順である逆順で出力する。
反転有無決定部23は、PWM駆動部22に対して、正転指示または反転指示のいずれか一方を出力するものである。反転有無決定部23は、デューティ演算部44によって算出されたデューティ比に基づき、正転指示を出力するのか、または、反転指示を出力するのか決定する。反転有無決定部23による正転指示または反転指示の出力は、PWM駆動部22のレジスタに反転有無情報として記憶される。
次に、通電制御装置100の動作について説明する。
マイコン20のデューティ算出部21、反転有無決定部23、及びPWM駆動部22がそれぞれ実行する一連の処理を説明する。
まず、図3に基づき、デューティ算出部21が実行する一連の処理について説明する。デューティ算出部21は、パルス信号の発生周期毎に、図3に示す一連の処理を実行する。デューティ算出部21は、PWM周期毎に、この一連の処理を実行する。
まず、デューティ算出部21の偏差算出部43は、目標算出部41から入力される目標電流値を取得する(S101)。次に、偏差算出部43は、A/D変換器から入力される信号に基づき、実電流値を取得する(S102)。偏差算出部43は、取得した目標電流値及び実電流値に基づき、偏差を算出し、その偏差をデューティ演算部44に出力する(S103)。
次に、デューティ演算部44は、偏差算出部43から入力される偏差に基づき、偏差に比例したデューティ比の算出(S104)、偏差の積分値に比例したデューティ比の算出(S105)、及び偏差の微分値に比例したデューティ比の算出(S106)を行う。そして、デューティ演算部44は、PWM駆動部22へ出力するデューティ比として、S104〜S106で算出した3つのデューティ比の和を算出し(S107)、そのデューティ比をPWM駆動部22及び反転有無決定部23へ出力し(S108)、一連の処理を終える。PWM駆動部22へ出力されたデューティ比は、パルス信号を規定するデューティ比として、PWM駆動部22のレジスタに記憶される。
次に、図4に基づき、反転有無決定部23が実行する一連の処理について説明する。反転有無決定部23は、パルス信号の発生周期毎に、図4に示す一連の処理を実行する。反転有無決定部23は、デューティ演算部44が実行するS108によって、デューティ比を取得する(S201)。つまり、S201は、S108の後に行うことになる。次に、反転有無決定部23は、取得したデューティ比が、所定の範囲内か否かを判定する(S202)。
この判定は、パルス信号を、1周期毎に正順で出力する第1方式で出力するか、1周期毎に正順と逆順とで切替えて出力する第2方式で出力するか、を判定するためのものである。例えば、本実施形態では、所定の範囲を、第1閾値及び第1閾値よりも大きい第2閾値で規定する。デューティ比が第1閾値以上かつ第2閾値未満であることを所定の範囲内とし、一方、デューティ比が第1閾値未満または第2閾値以上であることを所定の範囲外とする。例えば、第1閾値としては、0%より大きく、かつ、30%以下の値が設定され、第2閾値としては、70%以上、かつ、100%未満の値が設定される。
このとき、デューティ比が所定の範囲外である場合、パルス信号を、第1方式で出力すると、ディザが小さい又は無い状態になってしまう。しかし、パルス信号を、第2方式で出力すると、パルス信号を構成するオン信号及びオフ信号が、その前後の周期のオン信号及びオフ信号と連続する。したがって、ディザが大きくなり、十分なディザが確保できる。よって、S202の後のステップにて、反転有無決定部23は、パルス信号を、第2方式で出力するための処理を行う。
一方、デューティ比が所定の範囲内である場合、パルス信号を、第1方式で出力しても、十分なディザが確保できる。よって、S202の後のステップにて、反転有無決定部23は、パルス信号を、第1方式で出力するための処理を行う。
反転有無決定部23は、S202にて、デューティ比が所定の範囲内であると判定した場合、PWM駆動部22に対して、正転指示を出力する(S203)。これを受けたPWM駆動部22は、正転指示をレジスタに反転有無情報として記憶する。これにより、その後、パルス信号の発生周期に応じたタイミングでPWM駆動部22は、正順でパルス信号を出力する。つまり、出力されるパルス信号は、第1方式になる。そして、反転有無決定部23は、一連の処理を終える。
一方、反転有無決定部23は、S202にて、デューティ比が所定の範囲外であると判定した場合、デューティ比が所定の範囲外であると判定した回数をカウントするカウンタからカウント値を取得する(S204)。このカウンタは、図示しないが反転有無決定部23に設けられている。このカウント処理は、反転有無決定部23が、1周期毎に、正転指示及び反転指示を切替えて出力するために行うものである。
次に、反転有無決定部23は、取得したカウント値に1を加算する(S205)。以下、加算された後のカウント値を加算後カウント値とする。次に、反転有無決定部23は、加算後カウント値が、奇数なのか否か判定する(S206)。
奇数でないと判定した場合、反転有無決定部23は、PWM駆動部22に対して、正転指示を出力する(S207)。一方、奇数であると判定した場合、反転有無決定部23は、PWM駆動部22に対して、反転指示を出力する(S208)。正転指示又は反転指示を受けたPWM駆動部22は、その指示をレジスタに反転有無情報として記憶する。
S207又はS208を終えた後、反転有無決定部23は、加算後カウント値をカウンタに保存し(S209)、一連の処理を終える。
上記S204〜S209の処理により、反転有無決定部23は、PWM駆動部22に対して、1周期毎に、正転指示及び反転指示を切替えて出力することになる。これを受けた、PWM駆動部22は、パルス信号を、1周期毎に、正順及び逆順を切替えて、つまり、第2方式で出力する。
次に、PWM駆動部22の動作を説明する。PWM駆動部22はレジスタに記憶されたデューティ比、反転有無情報、及び発生周期に基づきパルス信号を生成して、スイッチ10に出力する。具体的には、PWM駆動部22は、反転有無情報が正転指示している場合、発生周期毎に、デューティ比に応じた長さのオン信号及びオフ信号を、正順で出力する。一方、
反転有無情報が反転指示している場合、発生周期毎に、デューティ比に応じた長さのオン信号及びオフ信号を、逆順で出力する。
反転有無情報が反転指示している場合、発生周期毎に、デューティ比に応じた長さのオン信号及びオフ信号を、逆順で出力する。
これにより、各発生周期において、S202にて、デューティ比が所定の範囲内であると判定され、S203が実行されると、PWM駆動部22は、図5に示すように、1周期毎にパルス信号を正順で、つまり第1方式で出力する。一方、デューティ比が所定の範囲外であると判定され、S204〜S209が実行されると、PWM駆動部22は、図5に示すように、1周期毎にパルス信号を正順と逆順とで切替えて、つまり第2方式で出力する。
PWM駆動部22が出力するパルス信号によって、スイッチ10はオン・オフされ、リニアソレノイド500に流れる電流が制御される。つまり、いわゆるPWM制御でリニアソレノイド500に流れる電流が制御される。
次に、通電制御装置100の効果について説明する。
通電制御装置100によれば、パルス信号の発生周期毎に、反転有無決定部23はS202にて、デューティ比が、所定の範囲内であるか否か判定する。デューティ比が所定の範囲外である、つまり、パルス信号を第1方式で出力するとディザを確保できないと判定した場合、S204〜S209を実行する。これにより、PWM駆動部22は、図5に示すように、1周期毎にパルス信号を正順と逆順とで切替えて、つまり第2方式で出力する。よって、逆順のパルス信号と、その直後の正順のパルス信号とは、オン信号が連続する。また、逆順のパルス信号と、その直前の正順のパルス信号とは、オフ信号が連続する。その結果、第2方式のパルス信号は、第1方式に比べて、オン信号及びオフ信号が継続する長さが2倍になる。よって、リニアソレノイド500の電流の振幅を大きくでき、ストローク部位のディザを確保できる。したがって、通電制御装置100によれば、ストローク部位のディザを確保でき、その結果、ストローク部位の素早い応答を可能にする。
一方、反転有無決定部23はS202にて、デューティ比が所定の範囲内である、つまり、パルス信号を第1方式で出力してもディザを確保できると判定した場合、S203を実行する。これにより、PWM駆動部22は、図5に示すように、1周期毎にパルス信号を正順で、つまり第1方式で出力する。よって、第2方式のように、1周期毎に、パルス信号を正順と逆順とで切替える処理を行わないので、マイコン20の処理負荷が低減できる。
ただし、反転有無決定部23は、S202にて、デューティ比が所定の範囲内であると判定した場合でも、S204〜S209を実行してもよい。これにより、PWM駆動部22は、パルス信号を第2方式で出力する。よって、リニアソレノイド500の電流の振幅を大きくでき、ストローク部位のディザを確保できる。したがって、ストローク部位のディザを確保でき、その結果、ストローク部位の素早い応答を可能にする。
また、第2方式のパルス信号を出力できる通電制御装置100を、従来のように第1方式のパルス信号しか出力できない通電制御装置と比較する。図5に示すように、第2方式のパルス信号は、1周期毎にパルス信号を正順と逆順とで切替えて発生させたものである。ここで、第2方式において、逆順のパルス信号のオン信号は、その直後の正順のパルス信号のオン信号に連続する。この正順のパルス信号のオフ信号は、その直後の逆順のパルス信号のオフ信号に連続する。したがって、第2方式における2周期分の信号を第1方式のパルス信号とみなすと、この信号は、第2方式に対して2倍の発生周期を設定した第1方式のパルス信号に相当する。よって、第1方式のパルス信号に対して、発生周期を2倍に設定すると、第2方式のパルス信号と同じになる。つまり、第2方式のパルス信号を、第1方式で発生させようとすると、発生周期を第2方式に対して2倍に設定しなければならない。
この場合の第1方式及び第2方式における発生周期の違いによる、通電制御への影響を、図6に基づき説明する。上記のように、従来の通電制御装置では、本実施形態に係る通電制御装置100におけるパルス信号の発生周期の2倍の周期が、発生周期として設定されているとする。目標電流値が変更された場合において、その変更から、その変更のパルス信号への反映までの遅れ時間を、従来と本実施形態とで比較する。
まず、目標電流値が変更されるまでは、周期毎に、従来及び本実施形態、共に、目標電流値の取得、実電流値の取得、デューティ比の算出、デューティ比のPWM駆動部22への設定を行う。これにより、従来及び本実施形態、共に、周期毎に、PWM駆動部22は、デューティ比に応じたパルス信号を出力する。
次に、t1時点において、目標算出部41は、出力する目標電流値を変更する。従来の通電制御装置の場合、この変更後の目標電流値を取得する時点は、t1時点直後の発生周期において目標電流値を取得するt2時点である。従来の通電制御装置は、その後、実電流値の取得、デューティ比の算出、デューティ比のPWM駆動部22への設定を行う。これにより、目標電流値の変更が反映されたデューティ比がPWM駆動部22に設定される。そして、t2時点直後の発生周期において、PWM駆動部22は、設定されたデューティ比に基づきパルス信号を発生する。したがって、目標電流値の変更が反映されたデューティ比がパルス信号に反映される時点は、t2時点直後の発生周期の始点であるt3時点である。
一方、本実施形態の通電制御装置100の場合、この変更後の目標電流値を取得する時点は、t1時点直後の発生周期において目標電流値を取得するt4時点である。本実施形態の通電制御装置100は、発生周期として、従来に較べて半分の発生周期が設定されているので、t4時点は、従来のt2時点よりも早い。
本実施形態の通電制御装置100は、その後、実電流値の取得、デューティ比の算出、デューティ比のPWM駆動部22への設定を行う。これにより、目標電流値の変更が反映されたデューティ比がPWM駆動部22に設定される。そして、t4時点直後の発生周期において、PWM駆動部22は、設定されたデューティ比に基づきパルス信号を発生する。したがって、目標電流値の変更が反映されたデューティ比がパルス信号に反映される時点は、t4時点直後の発生周期の始点であるt5時点である。本実施形態の通電制御装置100は、発生周期として、従来に較べて半分の発生周期が設定されているので、t5時点も、従来のt3時点よりも早い。
したがって、本実施形態の通電制御装置100によれば、目標電流値が変更された場合に、従来よりも早いタイミングで、その変更を出力するパルス信号に反映できる。これにより、リニアソレノイド500に流れる実電流値を、変更後の目標電流値に素早く近づけることができる。その結果、リニアソレノイド500のストローク部位を素早く目標状態にすることができる。
(他の実施形態)
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上記した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上記した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
第1実施形態に係る通電制御装置100は、パルス信号の発生周期を変更する機能を有していなかったが、本発明はこれに限定されず、パルス信号の発生周期を変更する機能を備えていてもよい。例えば、マイコン20が出力するパルス信号を第1方式から第2方式へ切替えただけでは、リニアソレノイド500のストローク部位のディザを十分に確保できない場合、マイコン20がレジスタに記憶されている発生周期を長い周期に変更してもよい。これにより、マイコン20が出力するパルス信号を構成するオン信号及びオフ信号がより長く継続する。よって、スイッチ10が継続してオンしている時間及び継続してオフしている時間が長くなる。その結果、ストローク部位のディザが大きくなり、ディザを十分に確保できる。
また、第1実施形態に係る通電制御装置100では、S206にて、カウント値が奇数であると判定した場合、反転指示(S208)をし、一方、奇数でないと判定した場合、正転指示(S207)をするが、本発明はこれに限定されない。例えば、S206にて、カウント値が奇数であると判定した場合、正転指示(S207)をし、一方、奇数でないと判定した場合、反転指示(S208)をしてもよい。
また、第1実施形態に係る通電制御装置100では、S202にて、所定の範囲内を、第1閾値以上かつ第2閾値未満と規定していたが、本発明はこれに限定されない。例えば、所定の範囲内を所定の閾値以下であることとし、所定の範囲外を所定の閾値よりも大きいことと規定してもよい。また、所定の範囲内を、所定の閾値以上とし、所定の範囲外を所定の閾値未満であることとしてもよい。
10・・・スイッチ
21・・・デューティ算出部
22・・・PWM駆動部
23・・・反転有無決定部
31・・・検出抵抗
32・・・オペアンプ
100・・・通電制御装置
500・・・リニアソレノイド
21・・・デューティ算出部
22・・・PWM駆動部
23・・・反転有無決定部
31・・・検出抵抗
32・・・オペアンプ
100・・・通電制御装置
500・・・リニアソレノイド
Claims (4)
- 誘導性負荷(500)の通電経路上に設けられ、オンすることで前記誘導性負荷に電流を流すスイッチング手段(10)と、
所定のデューティ比に応じた長さのオン信号及びオフ信号で構成されるパルス信号を所定の周期で発生し、前記パルス信号を前記スイッチング手段に供給することにより、前記スイッチング手段をオン・オフし、前記誘導性負荷を駆動するパルス信号発生手段(22)と、
前記誘導性負荷の実電流値を検出する実電流値検出手段(31、32)と、
前記誘導性負荷の目標電流値と前記実電流値検出手段にて検出された実電流値との偏差に基づき、前記実電流値が前記目標電流値に追従するよう前記パルス信号のデューティ比を設定するデューティ比設定手段(21)と、
を備えた誘導性負荷の通電制御装置であって、
前記パルス信号発生手段に対して、前記パルス信号を構成する前記オン信号及び前記オフ信号の出力順序を指示する反転有無指示手段(23)を備え、
前記反転有無指示手段が正転指示をしている場合、前記パルス信号発生手段は、前記オン信号及び前記オフ信号を、オン信号・オフ信号の順である正順で発生し、
一方、前記反転有無指示手段が反転指示をしている場合、前記パルス信号発生手段は、前記オン信号及び前記オフ信号を、オフ信号・オン信号の順である逆順で発生し、
前記反転有無指示手段は、前記パルス信号発生手段に対して、1周期毎に、前記正転指示と前記反転指示とを切替えて指示することを特徴とする通電制御装置。 - 前記反転有無指示手段は、
前記デューティ比設定手段によって設定されたデューティ比が所定の範囲内である場合、前記パルス信号発生手段に対して、1周期毎に、前記正転指示を指示し、
一方、前記デューティ比設定手段によって設定されたデューティ比が所定の範囲内でない場合、前記パルス信号発生手段に対して、1周期毎に、前記正転指示と前記反転指示とを切替えて指示することを特徴とする請求項1に記載の通電制御装置。 - 前記所定の範囲内は、第1閾値以上、かつ、前記第1閾値よりも大きい第2閾値未満であることを特徴とする請求項2に記載の通電制御装置。
- 車載用であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の通電制御装置。
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JP2018013870A (ja) * | 2016-07-19 | 2018-01-25 | 株式会社デンソー | 負荷駆動制御装置 |
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-
2013
- 2013-06-03 JP JP2013117045A patent/JP2014236122A/ja active Pending
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