JP6344070B2 - ソレノイド制御装置 - Google Patents

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本発明は、電磁弁等のソレノイドに供給される電流を調整しつつその駆動を制御するソレノイド制御装置に関する。
従来、この種のソレノイド制御装置としては、ソレノイドへの電流を、起動時に必要な起動電流と、起動後その状態を維持するために必要な起動電流よりも小さい保持電流とを切り替えて制御するものが知られている。一方、ソレノイドは温度が高くなる程電流が流れにくくなる傾向にあることから、こうした電流の制御に際し、流れる電流からソレノイドの温度を算出する技術なども知られている。例えば、こうした技術を備えるソレノイド制御装置の一例が特許文献1に記載されている。
特許文献1に記載のソレノイド制御装置は、車両のブレーキ制御装置の電磁弁に設けられたソレノイドを駆動制御する装置であって、ソレノイドからなるアクチュエータ部とソレノイドに供給する電流を制御する制御部とを備える。またこの装置は、デューティ制御されるソレノイドへの供給電流をモニタしつつ、目標とする電流に維持されるようにデューティ比をマイコンによってフィードバック補正するフィードバック制御系を構成する。詳述すると、制御部は、ソレノイドに供給される電流のモニタ値に基づいてソレノイドの温度変化を監視する温度変化監視部を備え、その監視結果が温度補償回路に取り込まれる。温度補償回路は、コイル温度が高くなるほど大きな電流が流れるようにマップ演算されたデューティ比を補償するゲインを設定する。
特開2010−245282号公報
特許文献1に記載の装置によれば、ソレノイドに生じた温度変化に対応して設定されるゲインによってデューティ比が補正されて、ソレノイドに供給される電流が目標値に追従するようになる。
ところで、電流のモニタ値に基づいて監視されるソレノイドの温度は、モニタ値が安定しているときには精度良く得られる一方、ソレノイドに供給される電流が目標値に追従していない過渡状態にあってモニタ値が変動しているときには、その精度が低下したり、そもそも得られなかったりするおそれがある。そして、ソレノイドの温度が適切に得られないときには、デューティ比の温度補正についてもその精度が低下し、ソレノイドに流れる電流の目標値への追従性も低下することとなる。
本発明は、このような実情に鑑みなされたものであって、その目的は、ソレノイドに供給される電流が目標値に追従していない過渡状態であれ、ソレノイドに供給される電流をより高い精度で制御することのできるソレノイド制御装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果を記載する。
上記課題を解決するソレノイド制御装置は、ソレノイドに流れる電流に基づいて監視される該ソレノイドに生じた温度変化に対応するゲインによってデューティ制御にかかるデューティ比を補正して前記ソレノイドに流れる電流を制御するソレノイド制御装置であって、前記測定した電流目標とする電流との差が閾値よりも小さい状態が所定期間続いた場合に定常状態と判断し、定常状態と判断された場合には、前記目標とする電流に対応するデューティ比と前記測定した電流に対応するデューティ比との割合に基づいて前記目標とする電流に対応するデューティ比を補正し、定常状態と判断されてない場合には過渡状態であるとし、前記測定した電流の通電量に対応して予め定められている推定係数に基づいて前記目標とする電流に対応するデューティ比を補正することを要旨とする。
ソレノイドは温度が高くなると電流が流れにくくなる傾向にあることが知られているが、定常状態であれば、そのとき測定した電流に基づいてそのときの温度に対応する補正(温度補正)を行うことが可能である。その一方、過渡状態では、変動の大きいそのとき測定した電流に基づいて定常状態と同様に温度補正を適切に行うことは困難である。この点、このような構成によれば、過渡状態にあるときには、測定した電流の電流量に対応して予め定められている推定係数、より詳しくは、それら測定した電流量に対して温度補正すべく経験的に求められている推定係数が求められ、この求められた推定係数に基づいてデューティ比が補正される。これにより、ソレノイド制御装置は、過渡状態であれ、ソレノイドに供給される電流を高い信頼性のもとに制御することができるようになる。
好ましい構成として、前記過渡状態にあるときには、当該過渡状態になる直前の定常状態において前記目標とする電流に対するデューティ比を補正した割合を前記推定係数に基づいてさらに補正する。
このような構成によれば、定常状態から過渡状態に変化するとき、デューティ比の温度補正を適切に行うことができる。なお、推定係数は加算や乗算により、目標とする電流に対するデューティ比を補正した割合を更に補正することができる。
好ましい構成として、定常状態から過渡状態に変化したとき以降に増加した電流量の累積を前記通電量とする。
このような構成によれば、通電量を定常状態から過渡状態に変化したとき以降に増加した電流量の累積とすることで、定常状態から過渡状態へ変化する場合であれ、流れる電流に基づく温度補正が連続して行われるようにすることができる。
好ましい構成として、前記定常状態は、目標とする電流と測定した電流との差の絶対値が追従態様を判定する所定の閾値よりも小さい状態が所定の期間だけ継続することに基づいて判断される。
このような構成によれば、所定の期間、電流差が上記閾値よりも小さいことに基づいて定常状態であることが適切に判断される。なお、定常状態ではないことをもって、逆に、過渡状態であることを判断することができる。
好ましい構成として、前記目標とする電流が変化したことに基づいて前記過渡状態が開始されたと判断する。
このような構成によれば、過渡状態であることの判断が遅れないため、過渡状態への対応が迅速に行えるようになる。
ソレノイド制御装置の一実施形態について、その概略構成を示すブロック図。 同ソレノイド制御装置における電流補正係数取得処理及び電流補正係数推定処理について示すフローチャート。 同ソレノイド制御装置における目標電流、モニタ電流、定常状態の温度補正パラメータ、過渡状態の温度補正パラメータ、及び、実際の温度の関係を示すグラフ。 同ソレノイド制御装置におけるソレノイドの温度に対応する推定係数を取得できる温度上昇勾配を示すグラフ。 同ソレノイド制御装置における目標電流、モニタ電流、及び、デューティ比の関係を示すグラフ。 同ソレノイド制御装置における定常状態及び過渡状態のそれぞれについてモニタ電流とデューティ比との関係を示すグラフ。
図1〜6に従って、ソレノイド制御装置を具体化した一実施形態について説明する。
図1を参照し、本実施形態の概要について説明する。
本実施形態のソレノイド制御装置は、例えば制御部(ECU)一体型アクチュエータ構造体からなるブレーキ制御装置にあって、電磁弁に設けられたソレノイドの駆動を制御する装置として構成されている。ソレノイド制御装置は、アクチュエータ部100とこのアクチュエータ部100の駆動を制御する制御部(ECU)200とを備えるとともに、給電を行うバッテリ300が接続されている。本実施形態においては、このブレーキ制御装置を構成する電磁弁のソレノイド101をその制御の対象としている。
バッテリ300は、例えば車両に搭載されたバッテリであり、その電圧は通常、車両の電気負荷やエンジンの動作状態等によって変化する。
一方、アクチュエータ部100を構成するソレノイド101は周知のように、コイル内に可動鉄心が設置けられ、コイルに電流を流すことによって発生する電磁力によってこの可動鉄心を直線運動させるアクチュエータである。そして、こうしたソレノイド101によって駆動される上記電磁弁は、その起動時に起動電流として大きな電流を必要とするものの、一旦起動された後は、この起動電流よりも小さい電流である保持電流を供給することでその駆動状態を維持することができる。このため、上記電磁弁の駆動状態に応じてソレノイド101に供給する電流を起動電流から保持電流に切り換える。なお本実施形態において、ソレノイド101に対するこうした供給電流の制御は、以下に説明する制御部(ECU)200によるPWM(パルス幅変調)を利用したデューティ(Duty)制御を通じて行われる。
そして、同制御部(ECU)一体型アクチュエータ構造体を構成する制御部(ECU)200は、ソレノイド101に対するバッテリ300からの給電を遮断可能なソレノイドリレー210を備える。また制御部(ECU)200は、等価的には図1に例示する構成を有して電流フィードバック制御や割り込み処理を実行するマイコン220と、このマイコン220を通じて生成されるデューティ比指令に基づいてソレノイド101を駆動しつつ、同ソレノイド101に流れる電流をモニタする出力IC230とを備えて構成されている。
このうち、マイコン220ではまず、ブレーキペダルが踏み込まれるなどして、その踏み込み量や踏み込み速さ等に応じたユーザ指令が入力されると、このユーザ指令に応じてソレノイド101に供給すべき目標電流Irが目標電流設定部221によって設定される。そしてこの設定された目標電流Irに基づいて、ソレノイド101をPWM駆動する際のデューティ比が電流−デューティ(Duty)変換マップ222を通じて算出される。電流−デューティ(Duty)変換マップ222からは、ソレノイドが基準温度であるとともに、印加電圧が基準電圧であるときの目標デューティ比Drが算出される。
図6を参照して詳述すると、電流−デューティ(Duty)変換マップ222には、例えば、ソレノイドの温度が25℃、印加電圧がDC12Vのときのソレノイドの実電流とデューティ比との関係が示されている。定常状態と記されたグラフに示すように、実電流が安定している定常状態のときには実電流とデューティ比との間に相関関係が維持されるため、実電流に応じて適切なデューティ比が特定される。そして、電流−デューティ(Duty)変換マップ222には、定常状態のときのデータが設定されており、実電流を目標電流Irとしたときの目標デューティ比Drがマップ演算されるようになっている。なお、ソレノイドに生じた温度変化に対しては、後述する温度変化監視部223aにて温度変化分の補正、いわゆる温度補正を行う。なお、ソレノイドの温度が変動する過渡状態のときは、図6の高温と記すグラフと低温と記すグラフとの矢印で示す間で実電流とデューティ比との関係が変動する(グラフの傾きが変化する)ため実電流とデューティ比との間の相関関係が維持されなくなる。このため、マップ演算されたデューティ比をソレノイドに生じた温度変化に対して高い精度で温度補正を行なうことが難しかった。そこで、本実施形態では、過渡状態のときにも温度変化監視部223aにて高い精度の温度補正を行うことができるようにした。
温度変化監視部223aでは、ソレノイド101に供給される電流のモニタ値(モニタ電流Iy)に基づいてソレノイド101の温度変化を監視している。温度変化監視部223aは、コイル(ソレノイド)温度が高いほど電流が流れにくくなるといった現象を踏まえて、このコイル温度が高くなるほど大きな電流が流れるようにマップを通じて算出された目標デューティ比Drを補正する補正係数を温度補正回路(KT)223bに設定する。こうして補正係数の設定された温度補正回路223bは、その設定された補正係数に基づいてマップを通じて算出された目標デューティ比Drを補償する。つまり、目標デューティ比Drは、ソレノイドの温度変化に応じて必要となる温度補正を行う補正係数に基づいて補正される。そして、この温度補正されたデューティ比をフィードバック補正された出力デューティ比Doが出力IC230に対する駆動指令としてマイコン220から出力される。
こうしてマイコン220から駆動指令として出力デューティ比Doを示す信号が出力されると、出力IC230では、PWM駆動部231を通じてこの出力デューティ比Doに応じた駆動パルスを生成し、この生成した駆動パルスによってトランジスタ(Pチャネル型FET)232をオン/オフ駆動する。これにより、ソレノイドリレー210を介して給電されているバッテリ電圧がトランジスタ232のオン/オフタイミングに同期してパルス化されたデューティ信号としてソレノイド101に印加されることとなり、該デューティ信号の出力デューティ比Doに対応した電流(平均電流)が同ソレノイド101に供給されるようになる。
他方、同制御部(ECU)200において、このソレノイド101に供給された電流は、出力IC230のもう一方のトランジスタ(Nチャネル型FET)233を介してグランド(GND)へ流れる。トランジスタ233では、その内部抵抗に比例した電圧値としてソレノイド101に供給された電流が取り込まれる。そして、この取り込まれた電圧が電圧/電流変換部234を介して電流値に変換され、この変換された電流をA/D変換部235にて量子化するとともに、デジタルフィルタ236を通じて一定時間(一定期間)毎の移動平均値を求める。この求めたモニタ電流の移動平均値がソレノイド101に供給された電流のモニタ値であるモニタ電流Iyとしてマイコン220に入力される。
マイコン220では、この入力されたモニタ電流Iyと先の電流−デューティ(Duty)変換マップ222を通じてマップ演算された目標デューティ比Drに対応して目標電流監視部224にて監視される目標電流Idrの値とが比較される。そしてマイコン220では、この比較に基づき同モニタ電流Iyが目標電流Idrに早期に一致するように、周知のPI制御器228を通じて上記温度補正されたデューティ比の値がフィードバック補正される。マイコン220及び出力IC230によりこのようなフィードバック制御系が構成されることにより、ユーザ指令に基づき設定される目標電流Irに追従するかたちでソレノイド101に供給される電流の値(モニタ電流Iy)が制御されるようになる。なお、このフィードバック制御系においては、先の起動電流や保持電流の切り換えも、目標電流設定部221を通じて自動的に行われるものとする。
また、このような周知のフィードバック制御系では、目標値に出力値が追従している定常状態と、逆に追従していない過渡状態とがある。本実施形態では、目標電流Irにモニタ電流Iyが追従しており、モニタ電流Iyが安定している状態が定常状態であり、目標電流Irにモニタ電流Iyが追従しておらず、追従させる過程でモニタ電流Iyが変動している状態が過渡状態である。つまり、定常状態のとき、目標電流Irとモニタ電流Iyとの電流の差は小さい一方、過渡状態のとき、目標電流Irとモニタ電流Iyとの差は大きい。
また、マイコン220内に構成したフィードバック制御系の帰還路に擬似的なスイッチ227を介して割り込み処理部229を設け、この割り込み処理部229を通じてバッテリ電圧の変動を定期的に監視する。そして、この監視結果からソレノイド101に供給される電流を推定し、この推定した電流に基づいてフィードバック補正されるデューティ比にさらに必要とされる補正を加えるようにしている。なお、割り込み処理部229によるこうしたバッテリ電圧の監視は、ソレノイドリレー210を介して行われる。これにより、ソレノイド101の駆動電源となるバッテリ300の電圧が、車両の電気負荷やエンジンの動作状態等によって変化したときにもソレノイド101に供給される電流をその駆動状態を最低限維持し得る電流値に維持する。
温度変化監視部223aは、定常状態及び過渡状態のいずれの状態であるかを判断する状態判断部223cと、目標デューティ比Drを温度補正する補正係数のうち、定常状態のときに用いる係数を演算する定常状態補正係数演算部223dと、過渡状態のときに用いる係数を演算する過渡状態補正係数演算部223eとを備える。
状態判断部223cは、定常状態及び過渡状態のいずれの状態であるかの判断を、「目標電流Irとモニタ電流Iyとの差の絶対値」と「追従判定閾値」との比較に基づいて行なう。「追従判定閾値」は、目標電流Irとモニタ電流Iyとの差の絶対値から追従態様を判定するための閾値であって、例えば、「6mA」等の値が、実験や経験及びマイコン220の分解能などに基づき設定される。温度変化監視部223aは、「目標電流Irとモニタ電流Iyと差の絶対値」が「追従判定閾値」よりも小さい状態が所定の期間以上継続することを条件に「定常状態」であると判断するとともに、「定常状態」ではないことをもって、逆に「過渡状態」であることを判断する。つまり「過渡状態」は、「目標電流Irとモニタ電流Iyと差の絶対値」が「追従判定閾値」以上のときの状態である。また、定常状態の判定に用いられる所定の期間は、例えば「4msec」であり、経験や実験及びソレノイド101の応答特性やモニタ電流Iyのサンプリング周期などに基づき設定される。なお、定常状態から過渡状態へ状態が変化したこと、つまり過渡状態が開始されたことは、ユーザ指令の変化により目標電流Irが変化したことに基づいてその状態変化が生じたと判断される。
定常状態補正係数演算部223dは、定常状態補正係数演算処理を行うものであって、定常状態用の補正係数を目標デューティ比Drと出力デューティ比Doとの割合に基づいて算出する。この定常状態用の補正係数は、目標電流Irに対応する目標デューティ比Drとモニタ電流Iyに対応する出力デューティ比Doとの割合であって、「出力デューティ比Do/目標デューティ比Dr」として算出される。この補正係数が定常状態のときのフィードフォワード用の係数となる。この補正係数によって補正された目標デューティ比Drは出力デューティ比Doに近づくことから、フィードフォワード用の係数としてこの補正係数が学習されるとも言える。この補正係数は、温度変化の影響で変化したフィードバック補正値に基づいて目標デューティ比Drを補正するものであるから温度補正をするものでもある。この補正係数は、系を安定化させるものであるようにフィルタ処理(定常状態補正係数演算フィルタ)されるとともに、温度変化監視部223aにおいて更新記憶される。なお、この補正係数は、その算出に出力デューティ比Doを用いるため算出されるまでに多少の時間を要する。以下ではこの補正係数を定常状態用の補正係数と記す。
図3に示すように、定常状態補正係数演算部223dは、時刻t3〜t4の間など定常状態のとき、定常状態用の補正係数を算出する一方、時刻t1〜t2などの過渡状態にあっては、その値が定常状態から過渡状態に変化したときの値に維持される。例えば、時刻t1〜t2の過渡状態中にソレノイドの温度が上昇して電流が流れにくくなるとしても定常状態用の補正係数は変更されないため、定常状態用の補正係数をもちいたところで出力デューティ比Doにおける温度補正の精度は低下する。
図4に示すように、過渡状態補正係数演算部223eは、過渡状態補正経緯数演算処理を行うものであって、過渡状態用の補正係数をモニタ電流Iyと温度上昇勾配PRとに基づいて推定する。温度上昇勾配PRは、例えばマップなどであり、予めソレノイド101に電流を流すことにより実測された電流量と推定係数との関係を示している。過渡状態補正係数演算部223eは、定常状態から過渡状態に変化したとき以降に増加したモニタ電流Iyの電流量の累積を温度上昇勾配PRに適用して対応する推定係数を取得する。こうして取得される推定係数は、過渡状態になってから増加した電流量に対する推定係数であるから、過渡状態補正係数演算部223eは、この取得した推定係数を、直前の定常状態用の補正係数に加算することで過渡状態用の補正係数を推定する。この推定された補正係数は、温度変化の影響に基づいて設定される温度上昇勾配PRを用いて推定されるものであることから温度補正をするものである。以下ではこの推定された補正係数を過渡状態用の補正係数と記す。
図3に示すように、過渡状態補正係数演算部223eは、時刻t1〜t2など過渡状態のとき、温度上昇勾配PRから推定係数を取得して、時刻t1のときの定常状態用の補正係数に加算することにより、過渡状態用の補正係数を推定する。これにより時刻t1では、定常状態用の補正係数との連続性が維持される。また、定常状態用の補正係数が更新されない過渡状態である時刻t1〜t2において、過渡状態用の補正係数は連続的に変化し、目標デューティ比Drが連続的に変化するように補正させる。なお、過渡状態から定常状態に変化したとき(時刻t2)、定常状態用の補正係数が算出されるまで(時刻t3)、過渡状態用の補正係数が温度補正回路223bに設定される。なお、電源が入った直後など、直前に定常状態がなかったとき、定常状態用の補正係数として所定の初期値を用いることができる。
図2及び図3を参照して、温度変化監視部223aの動作について説明する。なお、この温度補正の処理は、所定の処理周期などで適宜実行される。
温度補正処理が開始されると、温度変化監視部223aは、定常状態であるか否かを判断する(図2のステップS10)。図3に示すように、時刻t1から時刻t2までの間は、目標電流Irとモニタ電流Iyとの差の絶対値が追従判定閾値以上であることから過渡状態と判断される。一方、時刻t3から時刻t4までの間は、目標電流Irとモニタ電流Iyとの差の絶対値が追従判定閾値よりも小さいことから定常状態と判断される。
定常状態であると判断した場合(図2のステップS10でYES)、温度変化監視部223aは、定常状態補正係数演算処理を行う(図2のステップS11)とともに、定常状態補正係数演算フィルタ処理を行う(図2のステップS12)。定常状態補正係数演算処理では、定常状態用の補正係数が「出力デューティ比Do/目標デューティ比Dr」により演算されるとともに、定常状態補正係数演算フィルタ処理により系の安定性が維持される値に調整される。そして、この定常状態用の補正係数が設定された温度補正回路223bから出力される補正された目標デューティ比Drがフィードフォワード値として温度補正回路223bから出力されることでフィードフォワード処理が行われる(図2のステップS13)。
一方、過渡状態であると判断した場合(図2のステップS10でNO)、温度変化監視部223aは、過渡状態補正係数演算処理を行う(図2のステップS14)。過渡状態用の補正係数は、温度上昇勾配PRに過渡状態になってから増加した電流量を適用することで取得される推定係数を定常状態から過渡状態に変化する直前の定常状態用の補正係数に加算して推定される。そして、この過渡状態用の補正係数にて補正された目標デューティ比Drがフィードフォワード値として温度補正回路223bから出力されることでフィードフォワード処理が行われる(図2のステップS13)。
こうして出力されるフィードフォワード値がフィードバック補正されて出力デューティ比Doが作成されることでデューティ制御が行われる。
図5及び図6を参照して、本実施形態の作用について説明する。
ソレノイド101に流す目標電流Irが設定されると、モニタ電流Iyとの差が大きいため、目標デューティ比Drに大きな値がフィードバックされて出力デューティ比Doが急激に増加する。そして、モニタ電流Iyが大きくなるにともなって目標電流Idrとモニタ電流Iyと差が徐々に小さくなることによって出力デューティ比Doの変動が落ち着き、いずれ、目標電流Irにモニタ電流Iyが追従する。
従来、過渡状態のとき、目標電流Irとモニタ電流Iyとの差は、フィードバック補正によって補正され、その後、定常状態になってから温度変化監視部223aがフィードバック補正の補正値(目標デューティ比Drと出力デューティ比Doとの差)に基づいて定常状態用の補正係数を算出して温度補正回路223bに設定する。これによりフィードフォワード用の補正係数が更新される。つまり従来、定常状態になるまでは温度補正をする補正係数が更新されないため温度補正の精度が高くはなかった。
一方、本実施形態では、過渡状態のとき、目標電流Irとモニタ電流Iyとの差は、上述のようにフィードバック補正されるとともに、フィードフォワード補正に用いる過渡状態用の補正係数も温度変化監視部223aにより推定されて順次更新される。つまり、過渡状態のとき、目標デューティ比Drはフィードバック補正されるとともに、フィードフォワード用の過渡状態用の補正係数によっても温度補正されるため、過渡状態にあっても高い精度で温度補正がなされるようになる。また、定常状態になった後、定常状態用の補正係数が算出されるが、フィードバック補正値(目標デューティ比Drと出力デューティ比Doとの差)が小さくなっているため、過渡状態用の補正係数との差が小さくなり良好な連続性が得られることも期待される。
本実施形態によれば、ソレノイド101に供給されるモニタ電流Iyが目標電流Irに追従していない過渡状態であれ、ソレノイド101に供給されるモニタ電流Iyをより高い精度で制御することのできるソレノイド制御装置を提供することができる。つまり、定常状態及び過渡状態の両状態においてソレノイド101に供給されるモニタ電流Iyが両状態の区別なく高い精度で制御されるようになる。
以上説明したように、本実施形態に係るソレノイド制御装置によれば、以下に列記する効果を有する。
(1)ソレノイド101は温度が高くなると電流が流れにくくなる傾向にあることが知られているが、定常状態であれば、そのとき測定したモニタ電流Iyに基づいてそのときの温度に対応する補正(温度補正)を行うことが可能である。その一方、過渡状態では、変動の大きいそのとき測定したモニタ電流Iyに基づいて定常状態と同様に温度補正を適切に行うことは困難である。この点、本実施形態のような構成によれば、過渡状態にあるときには、測定したモニタ電流Iyの電流量に対応して予め定められている推定係数、より詳しくは、それら測定したモニタ電流Iyの電流量に対して温度補正すべく経験的に求められている推定係数が求められ、この求められた推定係数に基づいてデューティ比が補正される。これにより、ソレノイド制御装置は、過渡状態であれ、ソレノイド101に供給される電流を高い信頼性のもとに制御することができるようになる。
(2)定常状態から過渡状態に変化するとき、デューティ比の温度補正を適切に行うことができる。なお、推定係数は加算や乗算されることにより、目標とする電流に対するデューティ比を補正した割合を更に補正することができる。
(3)モニタ電流Iyの通電量を定常状態から過渡状態に変化したとき以降に増加した電流量の累積とすることで、定常状態から過渡状態へ変化する場合であれ、モニタ電流Iyに基づく温度補正が連続して行われるようにすることができる。
(4)所定の期間、電流差が追従判定閾値よりも小さいことに基づいて定常状態であることが適切に判断される。なお、定常状態ではないことをもって、逆に、過渡状態であることを判断することができる。
(5)目標電流Irが変化したことに基づいて過渡状態が開始されたと判断することから過渡状態であることの判断が遅れないため、過渡状態への対応が迅速に行えるようになる。
(その他の実施形態)
なお上記実施形態は、以下の態様で実施することもできる。
・上記実施形態では、ソレノイド101が1つの場合について例示したが、これに限らず、ソレノイドは複数であってもよい。これにより複数のソレノイドに流れる電流を好適に制御することができる。
・上記実施形態では割り込み処理部229を設けてバッテリ電圧に応じたフィードバック補正を行う場合について例示したが、これに限らず、割り込み処理部はなくてもよい。割り込み処理部がない場合であってもPI制御器によりバッテリ電圧による影響が補正される。これにより、制御系の設計自由度が高められる。
・上記実施形態ではPI制御器228によりフィードバック補正がされる場合について例示したが、これに限らず、PID制御器やその他の制御器によりフィードバック補正されてもよい。
その他の制御器の一つとして、モニタ電流の信頼性が低いとき、モニタ電流の示す電流値を「小」「中」「大」の3つのクラスに分類し、各クラスに定めた補正量をフィードバック補正するようにする制御器が挙げられる。このときには、「小」「中」「大」のクラスの順にデューティ比を補正する補正量を大きくする。
これらにより、ソレノイド制御装置の設計自由度が高められる。
・上記実施形態では目標電流Irが変化するとき過渡状態が開始される場合について例示したが、目標電流とモニタ電流との差が状態判定閾値以上であることに基づいて判断してもよい。これにより、定常状態及び過渡状態のいずれであるかの判断条件の自由度が高められるようになる。
・上記実施形態では、追従判定閾値は正の数である場合について例示したが、これに限らず、追従判定閾値は追従していると判断する範囲の上限値及び下限値を示す一対の閾値であってもよい。この場合、目標電流とモニタ電流との差は絶対値としなくてもよい。これにより追従態様の判定に関する設計自由度が高められるようになる。
・上記実施形態では、過渡状態用の補正係数は、直前の定常状態用の補正係数に温度上昇勾配PRから取得された推定係数を加算することで推定される場合について例示したが、直前の定常状態の補正係数に上記補正係数を積算することにより算出されてもよい。これにより、過渡状態用の補正係数の算出に係る設計自由度が高められる。
・上記実施形態では、定常状態及び過渡状態の判断にモニタ電流Iyを用いる場合について例示したが、これに限らず、定常状態及び過渡状態のいずれであるかの判断の条件に、ソレノイドに印加されている電圧変動の大きさを用いてもよい。例えば、電圧変動が大きいとき過渡状態であると判断し、電圧変動が小さいとき定常状態であると判断する。これにより、定常状態及び過渡状態の判断条件を好適な条件にすることができる。
・上記実施形態では、ソレノイド制御装置を制御部(ECU)一体型アクチュエータ構造体からなるブレーキ制御装置に適用する場合について例示したが、こうしたブレーキ制御装置に限らず、アクチュエータとしてソレノイドを備える装置であればこの構成の適用は可能である。また、その適用対象は制御部(ECU)一体型アクチュエータ構造体に限られない。
100…アクチュエータ部、101…ソレノイド、200…制御部、210…ソレノイドリレー、220…マイコン、221…目標電流設定部、223a…温度変化監視部、223b…温度補正回路、223c…状態判断部、223d…状態補正係数演算部、223e…過渡状態補正係数演算部、224…目標電流監視部、227…スイッチ、228…PI制御器、229…割り込み処理部、230…出力IC、231…PWM駆動部、232,233…トランジスタ、234…電圧/電流変換部、235…A/D変換部、236…デジタルフィルタ、300…バッテリ、Do…出力デューティ比、Dr…目標デューティ比、Ir…目標電流、Iy…モニタ電流、PR…温度上昇勾配、t1,t2,t3,t4…時刻、Idr…目標電流。

Claims (5)

  1. ソレノイドに流れる電流に基づいて監視される該ソレノイドに生じた温度変化に対応するゲインによってデューティ制御にかかるデューティ比を補正して前記ソレノイドに流れる電流を制御するソレノイド制御装置であって、
    前記測定した電流目標とする電流との差が閾値よりも小さい状態が所定期間続いた場合に定常状態と判断し、
    定常状態と判断された場合には、前記目標とする電流に対応するデューティ比と前記測定した電流に対応するデューティ比との割合に基づいて前記目標とする電流に対応するデューティ比を補正し、
    定常状態と判断されてない場合には過渡状態であるとし、前記測定した電流の通電量に対応して予め定められている推定係数に基づいて前記目標とする電流に対応するデューティ比を補正する
    ことを特徴とするソレノイド制御装置。
  2. 前記過渡状態にあるときには、当該過渡状態になる直前の定常状態において前記目標とする電流に対するデューティ比を補正した割合を前記推定係数に基づいてさらに補正する
    請求項1に記載のソレノイド制御装置。
  3. 定常状態から過渡状態に変化したとき以降に増加した電流量の累積を前記通電量とする
    請求項1又は2に記載のソレノイド制御装置。
  4. 前記定常状態は、目標とする電流と測定した電流との差の絶対値が追従態様を判定する所定の閾値よりも小さい状態が所定の期間だけ継続することに基づいて判断される
    請求項1〜3のいずれか一項に記載のソレノイド制御装置。
  5. 前記目標とする電流が変化したことに基づいて前記過渡状態が開始されたと判断する
    請求項1〜4のいずれか一項に記載のソレノイド制御装置。
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