JP7000974B2 - 負荷駆動装置 - Google Patents

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Description

この明細書における開示は、負荷駆動装置に関する。
特許文献1には、負荷駆動装置が開示されている。負荷駆動装置は、負荷であるソレノイドの通電経路上に設けられ、PWM信号によってオンオフされるスイッチング素子と、負荷に流れる電流を検出する電流検出部と、マイコンを備えている。マイコンは、電流検出部により検出される実電流値が目標電流値に追従するように、PWM信号のデューティ比をフィードバック制御する。
特開2015-8255号公報
上記した装置に代表される従来の負荷駆動装置は、閾値として上限閾値及び下限閾値を有し、実電流値が上限閾値以上の場合、マイコンは負荷の電源ショートが生じたと判定する。また、実電流値が下限閾値未満の場合、マイコンは負荷のグランドショートが生じたと判定する。このように、電源ショート、グランドショートについては検出することができる。しかしながら、負荷の電源ショート、グランドショート以外の異常も起こりえる。
本開示はこのような課題に鑑みてなされたものであり、簡素な構成で、様々な異常を検出することのできる負荷駆動装置を提供することを目的とする。
本開示は、上記目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。なお、括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、技術的範囲を限定するものではない。
本開示のひとつである負荷駆動装置は、
負荷(100)の通電経路上に設けられ、オンにより負荷に電流を流すスイッチング素子(20)と、
スイッチング素子に出力されるPWM信号を生成するPWM信号生成部(44)と、
負荷に流れる電流を検出する電流検出部(30)と、
電流検出部にて検出される実電流値を、PWM信号のパルス周期であるPWM周期よりも短い所定のサンプリング周期で取り込んで、デジタル信号に変換するA/D変換部(42)と、
A/D変換部から出力される実電流値と、電流の目標値である目標電流値とに基づいて、PWM信号のデューティ比を設定するデューティ比設定部(43)と、
A/D変換部から連続して出力される実電流値の差分を算出する差分算出部(46)と、
差分に基づいて、異常が生じているか否かを判定する異常判定部(47)と、
を備え、
異常判定部は、PWM周期の一周期以上の所定期間において実電流値の増加と減少との切り替わりがない場合に、異常が生じていると判定する。
この負荷駆動装置によれば、A/D変換部がサンプリング周期で実電流値をA/D変換し、差分算出部がA/D変換部から連続して出力される実電流値の差分を算出する。差分により、実電流値の増加、減少が分かる。
そして、異常判定部が、PWM周期一周期以上の所定期間において実電流値の増減の切り替わりがない場合に、異常が生じていると判定する。負荷の電源ショートやグランドショートだけでなく、たとえばレアショートにともなう電源電位とグランド電位の間の中間電位への固着が生じた場合、所定期間において増加から減少、又は、減少から増加への切り替わりがみられない。したがって、簡素な構成で、様々な異常を検出することができる。
第1実施形態の負荷駆動装置の概略構成を示す図である。 マイコンが実行するスイッチング制御を示すフローチャートである。 異常検出部が実行する異常検出処理を示すフローチャートである。 サンプリング周期、実電流値の差分、判定値、及び推定デューティ比を示す図である。 第3異常を示す図である。 増減判定処理を示すフローチャートである。 第1異常を示す図である。 第2異常を示す図である。 第2実施形態の負荷駆動装置において、異常検出部が実行する異常検出処理を示すフローチャートである。
図面を参照しながら、複数の実施形態を説明する。複数の実施形態において、機能的に及び/又は構造的に対応する部分には同一の参照符号を付与する。
(第1実施形態)
先ず、図1に基づいて、負荷駆動装置の概略構成について説明する。
本実施形態の負荷駆動装置は、車両に搭載されたオイルコントロールバルブ(OCV)、具体的にはOCVのソレノイドの駆動を制御する装置である。OCVは、吸気バルブや排気バルブの開閉タイミングをコントロールするために油圧の制御を行う。
図1に示すように、負荷駆動装置10は、スイッチング素子20、電流検出部30、及びマイコン40を備えている。負荷駆動装置10は、電子制御装置(ECU)として構成されている。ECUは、Electronic Control Unitの略称である。
スイッチング素子20は、OCVを構成するソレノイド100に直列に接続されている。ソレノイド100が、負荷に相当する。スイッチング素子20は、ソレノイド100の通電経路上に設けられている。スイッチング素子20であるトランジスタは、後述するPWM信号生成部44から出力されるPWM信号に応じてオンオフし、ソレノイド100と電源とを接続又は遮断する。
本実施形態では、スイッチング素子20としてnチャネル型のMOSFETを採用している。スイッチング素子20はソレノイド100に対してハイサイド側(電源側)に設けられており、ドレインが端子P1を介して電源に接続され、ソースが端子P2を介してソレノイド100に接続されている。なお、スイッチング素子20をソレノイド100に対してローサイド側(グランド側)に設けることもできる。また、MOSFET以外のトランジスタ、たとえばIGBTを採用することもできる。
電流検出部30は、ソレノイド100に実際に流れる電流を検出する。電流検出部30は、抵抗31、オペアンプ32、及びフィルタ33を有している。抵抗31は、ソレノイド100の通電経路上に設けられている。本実施形態では、抵抗31が、ソレノイド100に対してローサイド側に設けられている。抵抗31の一端が端子P3を介してソレノイド100に接続され、他端がグランドに接続されている。
オペアンプ32は、抵抗31の両端電圧を増幅する。この両端電圧は、ソレノイド100に流れる電流に比例する。フィルタ33は、オペアンプ32により増幅された電圧のノイズを除去する。フィルタ33は、図示しないコンデンサ及び抵抗を備えて構成されている。このように、電流検出部30は、ソレノイド100に流れる電流を検出し、検出した実電流値に応じたアナログ信号を出力する。
マイコン40は、CPU、ROM、RAM、レジスタ、及びI/Oポートなどを備えて構成されたマイクロコンピュータである。マイコン40のCPUが、RAMやレジスタの一時記憶機能を利用しつつ、ROMに予め記憶された制御プログラムに従い、取得したデータに基づいて所定の処理を実行する。マイコン40は、たとえばセンサから取得したな車両の状態量を示すデータと、電流検出部30から出力されたデータである実電流値とに基づいてPWM信号を生成し、スイッチング素子20のオンオフを制御する。
マイコン40は、目標電流値算出部41、A/D変換部42、デューティ比設定部43、PWM信号生成部44、及び異常検出部45を有している。
目標電流値算出部41は、センサから取得した車両状態量に基づいて、ソレノイド100に流す電流の目標値である目標電流値を算出する。目標電流値算出部41は、車両状態量と目標電流値との関係を示すマップ、関数等を用いて目標電流値を算出し、算出した目標電流値をデューティ比設定部43に出力する。
A/D変換部42は、電流検出部30にて検出された実電流値をアナログ信号からデジタル信号に変換する。A/D変換部42は、PWM周期よりも短い所定のサンプリング周期で実電流値を取り込み、デジタル信号に変換する。A/D変換部42は、デジタル信号に変換した実電流値を、デューティ比設定部43及び異常検出部45にそれぞれ出力する。サンプリング周期は、PWM周期一周期において複数回サンプリングするように設定されている。本実施形態では、PWM周期3.3ms(300Hz)に対してサンプリング周期が50μsとされており、PWM周期一周期中に66回サンプリングするよう設定されている。
デューティ比設定部43は、目標電流値と実電流値とに基づいて、PWM信号のデューティ比を設定する。本実施形態のデューティ比設定部43は、デジタル信号に変換された実電流値を平均化する機能も有している。デューティ比設定部43は、実電流値について、PWM周期一周期の平均値を算出する。
デューティ比設定部43は、平均化された実電流値が目標電流値に追従するようにフィードバック制御を実行し、デューティ比を設定する。デューティ比設定部43は、目標電流値と実電流値との偏差に基づいて、たとえばPID制御によりデューティ比を設定する。なお、PID制御に限定されるものではなく、たとえばPI制御によってデューティ比を設定することもできる。
PWM信号生成部44は、デューティ比及び予め設定された所定のPWM周期に基づいて、PWM信号を生成する。そして、生成したPWM信号を、スイッチング素子20のゲートに出力する。
異常検出部45は、ソレノイド100や負荷駆動装置10の異常を検出する。異常検出部45は、異常が生じているか否かを示す信号をPWM信号生成部44に出力する。異常検出部45は、差分算出部46、及び異常判定部47を有している。
差分算出部46は、A/D変換部42から連続して出力される実電流値の差分を算出し、異常判定部47に出力する。差分算出部46は、A/D変換部42にてサンプリングされた隣り合う実電流値について、その差分を算出する。
異常判定部47は、算出された差分に基づいて、異常が生じているか否かを判定する。異常判定部47は、差分に基づいて、ソレノイド100に関する異常、具体的には所定電位への固着が生じているか否かを判定する。また、異常判定部47は、差分に基づいて、電流検出部30に異常が生じているか否かを判定する。
次に、図2に基づき、マイコン40が実行するスイッチング制御について説明する。マイコン40は電源が投入されて動作可能な状態になると、以下に示す処理を繰り返し実行する。
図2に示すように、先ずマイコン40のA/D変換部42が、所定のサンプリング周期で電流検出部30から実電流値を取り込み、A/D変換処理を実行する(ステップS10)。
次いで、マイコン40のデューティ比設定部43が、目標電流値算出部41にて算出された目標電流値と、A/D変換部42から出力された実電流値とに基づいて、デューティ比を設定する(ステップS11)。デューティ比設定部43は、A/D変換された実電流値を平均化し、平均化した実電流値と目標電流値との偏差に基づいて、デューティ比を設定する。
次いで、マイコン40の異常検出部45が、異常検出処理を実行する(ステップS12)。異常検出処理の詳細については後述する。
異常検出処理の実行後、マイコン40のPWM信号生成部44が、PWM信号を生成し、スイッチング素子20に出力する(ステップS13)。ステップS12の処理で異常が検出された場合、PWM信号生成部44は、ステップS11で設定されたデューティ比を用いず、フェールセーフ用のPWM信号を生成する。PWM信号生成部44は、たとえばスイッチング素子20を継続してオフさせるPWM信号を生成し、スイッチング素子20に対して出力する。これにより、スイッチング素子20がオフとなり、ソレノイド100と電源とが遮断される。
一方、異常が検出されない場合、PWM信号生成部44は、ステップS11で設定したデューティ比のPWM信号を生成し、スイッチング素子20に出力する。これにより、スイッチング素子20は、ステップS11で設定されたデューティ比で制御される。ステップS13の実行後、一連の処理を終了する。
次に、図3~図5に基づき、異常検出処理について説明する。異常判定部47は、差分との比較に用いる閾値として、第1閾値Ia、第2閾値Ib、及び第3閾値Icの3つを有している。3つの閾値の大小関係は、第3閾値Ic>第1閾値Ia>第2閾値Ibとされている。
図3は、異常検出部45が実行する異常検出処理を示している。図3に示すように、先ず異常検出部45の差分算出部46が、A/D変換部42から連続して出力される実電流値の差分ΔIを算出し、異常判定部47に出力する(ステップS20)。図4に示すように、電流検出部30から出力される実電流値は、PWM周期Tpwmよりも短いサンプリング周期Tsでサンプリングされ、A/D変換される。差分ΔIは、前回出力された実電流値In-1と、今回出力された実電流値Iとの差分(=I-In-1)に相当する。図4では、便宜上、サンプリング数を間引いて図示している。
次いで、異常検出部45の異常判定部47が、差分ΔIと第3閾値Icとを比較し、差分ΔIが第3閾値Ic以上か否かを判定する(ステップS21)。第3閾値Icは、急激な実電流値の変動をともなう異常である第3異常を検出するための閾値である。
差分ΔIが第3閾値以上である場合、異常判定部47は、第3異常が生じていると判定する(ステップS22)。たとえば、フィルタ33を構成するコンデンサにオープン故障が生じると、図5に実線で示すように、実電流値のオン期間とオフ期間との切り替わりにおける変化が急峻になる。なお、図5の破線は、正常な場合の実電流値を示している。第3異常が生じると、ΔIが大きくなる。このため、異常検出部45は、第3異常を検出することができる。ステップS22が終了すると、図2に示したメインフローに戻り、次いでマイコン40がステップS13を実行する。
ステップS21において、差分ΔIが第3閾値Ic以上ではない、すなわち第3閾値Ic未満である場合、次いで異常判定部47は、増減判定処理を実行する(ステップS23)。
図6は、異常判定部47が実行する増減判定処理を示している。図6に示すように、先ず異常判定部47が、差分ΔIと第1閾値Iaとを比較し、差分ΔIが第1閾値Ia以上か否かを判定する(ステップS230)。第1閾値Iaは、第2閾値Ibとともに、差分ΔIを2値化するための閾値である。換言すれば、実電流値が増加、減少のいずれを示すのかを判定するための閾値である。第1閾値Iaは増加を判定するための閾値であり、第2閾値Ibは減少を判定するための閾値である。
差分ΔIが第1閾値Ia以上である場合、異常判定部47は、判定値として増加に対応する「1」を設定する(ステップS231)。そして、異常検出処理に戻り、次いでステップS24の処理を実行する。
差分ΔIが第1閾値Ia以上ではない、すなわち第1閾値Ia未満の場合、異常判定部47は、差分ΔIと第2閾値Ibとを比較し、差分ΔIが第2閾値Ib未満か否かを判定する(ステップS232)。
差分ΔIが第2閾値Ib未満である場合、異常判定部47は、判定値として減少に対応する「0」を設定する(ステップS233)。そして、異常検出処理に戻り、次いでステップS24の処理を実行する。なお、判定値「1」が第1値に相当し、判定値「0」が第2値に相当する。
差分ΔIが第2閾値Ib未満ではない、すなわち差分ΔIが第1閾値Iaよりも大きく、且つ、第2閾値Ib以上である場合、異常判定部47は、判定値として前回設定した値を設定する(ステップS234)。異常判定部47は、前回の判定値を保持する。たとえば前回の判定値が「1」の場合、異常判定部47は、判定値として前回値と同じ「1」を設定する。そして、異常検出処理に戻り、次いでステップS24の処理を実行する。
以上のようにして、異常判定部47は、実電流値の増減に対応した判定値を設定する。図4に示す「0」と「1」は、判定値を示している。
図3に戻り、上記した増減判定処理が終了すると、次いで異常判定部47は、予め設定された所定期間にわたって同じ判定値が設定され続けているか否かを判定する(ステップS24)。所定期間は、PWM周期Tpwmの一周期以上とされている。本実施形態では、所定期間として、PWM周期Tpwmの一周期と等しい期間が設定されている。
所定期間において判定値が同じ場合、異常判定部47は、第1異常が生じていると判定する(ステップS25)。ステップS25が終了すると、図2に示したメインフローに戻り、次いでマイコン40がステップS13を実行する。
第1異常とは、ソレノイド100に関する異常である。具体的には、図7に一点鎖線で示す電源ショート(VBショート)、二点鎖線で示すグランドショート(GNDショート)、及び実線で示す中間スタックのいずれかである。中間スタックとは、たとえばレアショートにより、電源電位とグランド電位との間の中間電位への固着である。
このようにショートが生じると、ΔIがほぼ0、すなわち実電流値の変化がほとんどなく、増減判定処理において判定値として前回値が設定され続ける。たとえば図7に実線で示す中間スタックの場合、固着が生じる直前の判定値が「1」であるため、固着が生じている間は、その値が保持され続ける。したがって、異常検出部45は、第1異常を検出することができる。
なお、異常判定部47は、上記した閾値とは別に、図7に示す上限電流値及び下限電流値を有している。第1異常、且つ、実電流値が上限電流値を超える場合、異常判定部47は電源ショートが生じていると判定する。第1異常、且つ、実電流値が下限電流値を下回る場合、異常判定部47はグランドショートが生じていると判定する。また、第1異常、且つ、実電流値が下限電流値と上限電流値の間に存在する場合、異常判定部47は中間スタックが生じていると判定する。このように、異常を特定して検出することもできる。
ステップS24において、所定期間の判定値が同じ(一定)ではない場合、異常判定部47は、判定値に基づいて、推定デューティ比を算出する(ステップS26)。すなわち、実電流値に基づいて、PWM信号に設定されたデューティ比を推定する。
上記したように、実電流値が増加を示すと判定値として「1」が設定され、減少を示すと判定値として「0」が設定される。したがって、増加と減少との切り替わりにおいては、図4に示すように、「0」と「1」とが隣り合うこととなる。図4では、オンからオフへの3つの切り替えタイミングが示されている。
図4に示すように、判定値が「0」から「1」へ転じたときの「0」のタイミングが、デューティのオフ期間からオン期間への切り替わりのタイミング、すなわちオン期間の立ち上がり(開始)タイミングに相当する。一方、判定値が「1」から「0」へ転じたときの「1」のタイミングが、オン期間からオフ期間への切り替わりのタイミング、すなわちオン期間の立ち下がり(終了)タイミングに相当する。したがって、異常判定部47は、連続する「0」の最後から、次いで連続する「1」の最後までの期間をオン期間、「1」の最後から、次いで連続する「0」の最後までの期間をオフ期間とする。そして、推定デューティ比を算出する。なお、オン期間はオンデューティ期間、オフ期間はオフデューティ期間とも称される。
推定デューティ比を算出すると、次いで異常判定部47は、デューティ比設定部43にて設定されたデューティ比と算出した推定デューティ比との差分Δdを算出する(ステップS27)。差分Δdとしては、オン期間の差分を用いてもよい。
次いで、異常判定部47は、差分Δdが、予め設定された閾値da以下か否かを判定する(ステップS28)。そして、差分Δdが閾値da以下の場合、異常判定部47は正常であると判定する(ステップS29)。ステップS29が終了すると、図2に示したメインフローに戻り、次いでマイコン40がステップS13を実行する。
一方、差分Δdが閾値da以下ではない、すなわち閾値daよりも大きい場合、異常判定部47は、第2異常が生じていると判定する(ステップS30)。たとえば電流検出部30を構成するオペアンプ32に異常が生じると、図8に示すように、異常が生じた直後の推定デューティ比と、デューティ比設定部43により設定されるデューティ比、すなわち異常が生じる前のデータに基づいて設定されたデューティ比とのずれは大きくなる。したがって、異常検出部45は、第2異常を検出することができる。ステップS30が終了すると、図2に示したメインフローに戻り、次いでマイコン40がステップS13を実行する。
次に、上記した負荷駆動装置10の効果について説明する。
本実施形態では、A/D変換部42が、電流検出部30から出力された実電流値を所定のサンプリング周期でA/D変換し、差分算出部46がA/D変換部42から連続して出力される実電流値の差分ΔIを算出する。差分ΔIにより、実電流値の増加、減少が分かる。そして、異常判定部47が、PWM周期Tpwm以上の所定期間において実電流値の増減の切り替わりがない場合に、異常(第1異常)が生じていると判定する。ソレノイド100の電源ショートやグランドショートだけでなく、たとえばレアショートにともなう中間電位への固着が生じた場合、所定期間において実電流値に増加から減少、又は、減少から増加への切り替わりがみられない。したがって、簡素な構成で、様々な異常を検出することができる。
なお、負荷駆動装置10は、少なくとも上記効果を奏すればよい。したがって、図3において、ステップS20,S23,S24,S25,S29の処理を少なくとも実行するように構成されてもよい。本実施形態の負荷駆動装置10は、さらに下記の構成を備えている。
本実施形態では、差分ΔIを閾値と比較し、判定値として、実電流値の増加に対応する「1」及び減少に対応する「0」のいずれかを設定する。たとえば上記した固着の異常が生じると、実電流値は一定となり、所定期間にわたって同じ判定値が設定されることとなる。したがって、固着の異常が生じていることを検出することができる。
特に、閾値として第1閾値Iaと第2閾値Ibを有し、差分ΔI≧第1閾値Iaの場合に判定値として「1」を設定し、差分ΔI≦第2閾値Ibの場合に「0」を設定する。また、差分が第2閾値Ib≦差分ΔI<第1閾値Iaの場合に、前回設定した判定値を保持する。これにより、たとえばオン期間の途中において、サンプリング誤差によって前回とほぼ同じ実電流値を示すような場合に「0」が設定されるのを抑制することができる。したがって、異常の誤検出を抑制することができる。また、オン期間、オフ期間、ひいては推定デューティ比の算出精度を向上することができる。
また、異常判定部47が、判定値「0」と「1」の切り替わりから推定デューティ比を算出し、算出した推定デューティ比と、デューティ比設定部43により設定されるデューティ比とに基づいて、異常が生じているか否かを判定する。これによれば、電流検出部30の異常、たとえばオペアンプの故障を検出することができる。
また、異常判定部47が、差分ΔI≧第3閾値Icの場合に、異常が生じていると判定する。これによれば、実電流値の急激な変動をともなう異常、具体的には電流検出部30のフィルタを構成するコンデンサのオープン故障を検出することができる。
このように、本実施形態によれば、電流検出部を2重系にしなくても、電流検出部30の異常を検出することができる。これにより、負荷駆動装置10の体格を小型化することができる。また、製造コストを低減することもできる。簡素な構成で、機能安全性を確保することができる。なお、2重系とは、同じ構成の回路を並列に2つ設けることを指す。
(第2実施形態)
本実施形態は、先行実施形態を参照できる。このため、先行実施形態に示した負荷駆動装置10と共通する部分についての説明は省略する。
負荷駆動装置10の概略構成は、先行実施形態(図1参照)と同じである。また、スイッチング制御及び増減判定処理も先行実施形態(図2及び図6参照)と同じである。先行実施形態とは、異常検出処理が一部異なる。本実施形態の異常検出部45が実行する異常検出処理を図9に示す。
図9に示すように、ステップS20,S21,S22,S23,S24,S25,S29,S30の処理については、先行実施形態(図3参照)と同じである。
ステップS24において、所定期間の判定値が同じ(一定)ではない場合、異常判定部47は、判定値に基づいて、デューティのオン期間及びオフ期間を算出する(ステップS26A)。上記したように、判定値が「0」から「1」へ転じたときの「0」のタイミングが、デューティのオフ期間からオン期間への切り替わりのタイミング、すなわちオン期間の立ち上がり(開始)タイミングに相当する。一方、判定値が「1」から「0」へ転じたときの「1」のタイミングが、オン期間からオフ期間への切り替わりのタイミング、すなわちオン期間の立ち下がり(終了)タイミングに相当する。したがって、異常判定部47は、連続する「0」の最後から、次いで連続する「1」の最後までの期間をオン期間、「1」の最後から、次いで連続する「0」の最後までの期間をオフ期間として算出する。
次いで異常判定部47は、算出されたオン期間中において判定値「0」が占める割合が、予め設定された閾値S1%未満か否かを判定する(ステップS27A)。すなわち、本来であれば増加の「1」を示すべきところ、「0」と判定された値が多くないかについて判定する。閾値S1としては、たとえば10%が設定される。
オン期間中の判定値「0」が閾値S1%未満の場合、次いで、異常判定部47は、算出されたオフ期間中において判定値「1」が占める割合が、予め設定された閾値S2%未満か否かを判定する(ステップS28A)。すなわち、本来であれば減少の「0」を示すべきところ、「1」と判定された値が多くないかについて判定する。閾値S2としては、たとえば10%が設定される。
オフ期間中の判定値「1」が閾値S2%未満の場合、異常判定部47は、ステップS29の処理を実行する。すなわち、正常であると判定する。一方、ステップS27Aにおいて、オン期間中の判定値「0」が閾値S1%以上と判定された場合、又は、ステップS28Aにおいて、オフ期間中の判定値「1」が閾値S2%以上と判定された場合、異常判定部47は、ステップS30の処理を実行する。すなわち、第2異常が生じていると判定する。
次に、上記した負荷駆動装置10の効果について説明する。
本実施形態では、オン期間中の判定値のなかで判定値「0」が占める割合が小さい、且つ、オフ期間中の判定値のなかで判定値「1」が占める割合が小さい場合には、正常と判定する。サンプリング誤差等によって本来判定されるべき値とは異なる判定値が設定された場合でも、その頻度が低い場合には、異常と判定しない。したがって、オン期間、オフ期間、ひいては推定デューティ比の算出精度を向上することができる。
なお、割合ではなく、数によって正常、第2異常を判定するようにしてもよい。たとえば、オン期間中に「0」と判定された数が所定値以上の場合に第2異常と判定するようにしてもよい。
この明細書の開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。たとえば、開示は、実施形態において示された要素の組み合わせに限定されない。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示されるいくつかの技術的範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内でのすべての変更を含むものと解されるべきである。
本実施形態では、負荷駆動装置10が、OCVの制御に適用される例を示したが、これに限定されるものではない。たとえば車両変速機用の油圧バルブ等にも適用することができる。
デューティ比設定部43が実電流値を平均化する機能を有する例を示したが、これに限定されない。平均化する機能をA/D変換部42にもたせてもよい。この場合、A/D変換部42は、サンプリングしてA/D変換した平均化前の実電流値を差分算出部46に出力し、平均化処理を行った後の実電流値をデューティ比設定部43に出力するよう構成されればよい。
差分ΔIを2値化する閾値として、第1閾値Ia及び第2閾値Ibを用いる例を示したが、これに限定されない。たとえば1つの閾値のみを用いて「0」と「1」の2値化を行ってもよい。
10…負荷駆動装置、20…スイッチング素子、30…電流検出部、31…抵抗、32…オペアンプ、33…フィルタ、40…マイコン、41…目標電流値算出部、42…A/D変換部、43…デューティ比設定部、44…PWM信号生成部、45…異常検出部、46…差分算出部、47…異常判定部、100…ソレノイド

Claims (7)

  1. 負荷(100)の通電経路上に設けられ、オンにより前記負荷に電流を流すスイッチング素子(20)と、
    前記スイッチング素子に出力されるPWM信号を生成するPWM信号生成部(44)と、
    前記負荷に流れる電流を検出する電流検出部(30)と、
    前記電流検出部にて検出される実電流値を、前記PWM信号のパルス周期であるPWM周期よりも短い所定のサンプリング周期で取り込んで、デジタル信号に変換するA/D変換部(42)と、
    前記A/D変換部から出力される実電流値と、前記電流の目標値である目標電流値とに基づいて、前記PWM信号のデューティ比を設定するデューティ比設定部(43)と、
    前記A/D変換部から連続して出力される実電流値の差分を算出する差分算出部(46)と、
    前記差分に基づいて、異常が生じているか否かを判定する異常判定部(47)と、
    を備え、
    前記異常判定部は、前記PWM周期の一周期以上の所定期間において前記実電流値の増加と減少との切り替わりがない場合に、異常が生じていると判定する負荷駆動装置。
  2. 前記異常判定部は、
    前記差分と閾値とを比較し、判定値として前記実電流値の増加に対応する第1値及び減少に対応する第2値のいずれかを設定し、
    前記判定値に基づいて異常が生じているか否かを判定する請求項1に記載の負荷駆動装置。
  3. 前記異常判定部は、
    前記閾値として、第1閾値と、前記第1閾値よりも値の小さい第2閾値と、を有し、
    前記差分が前記第1閾値以上の場合に前記第1値を設定し、前記差分が前記第2閾値未満の場合に前記第2値を設定し、前記差分が前記第2閾値以上、且つ、前記第1閾値未満の場合に、前回設定した判定値を保持する請求項2に記載の負荷駆動装置。
  4. 前記異常判定部は、前記所定期間において前記判定値が同じ場合に、異常が生じていると判定する請求項2又は請求項3に記載の負荷駆動装置。
  5. 前記異常判定部は、
    前記判定値の切り替わりに基づいて、推定デューティ比を算出し、
    算出した前記推定デューティ比と、前記デューティ比設定部により設定されるデューティ比とに基づいて、異常が生じているか否かを判定する請求項2~4いずれか1項に記載の負荷駆動装置。
  6. 前記異常判定部は、前記PWM周期の一周期のオン期間及びオフ期間のうち、前記オン期間における前記第2値の数又は割合、前記オフ期間における前記第1値の数又は割合に基づいて、異常が生じているか否かを判定する請求項2~4いずれか1項に記載の負荷駆動装置。
  7. 前記異常判定部は、前記差分が前記第1閾値よりも値の大きい第3閾値以上の場合に、異常が生じていると判定する請求項3に記載の負荷駆動装置。
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